(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-05
(45)【発行日】2022-07-13
(54)【発明の名称】LED光源モジュール及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 33/48 20100101AFI20220706BHJP
H01L 33/62 20100101ALI20220706BHJP
【FI】
H01L33/48
H01L33/62
(21)【出願番号】P 2020522851
(86)(22)【出願日】2017-10-27
(86)【国際出願番号】 CN2017108063
(87)【国際公開番号】W WO2019080104
(87)【国際公開日】2019-05-02
【審査請求日】2020-10-20
(73)【特許権者】
【識別番号】515353475
【氏名又は名称】ラディアント オプト‐エレクトロニクス (スーチョウ) カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】517413731
【氏名又は名称】ラディアント オプト-エレクトロニクス コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Radiant Opto-Electronics Corporation
【住所又は居所原語表記】No. 1, Central 6th Rd., Kaohsiung Export Processing Zone, Qianzhen Dist., Kaohsiung City, Taiwan 80681
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン、チー シェン
(72)【発明者】
【氏名】イェー、シウ ハン
(72)【発明者】
【氏名】チェン、チン ヤン
(72)【発明者】
【氏名】チュ、イェン チュアン
【審査官】百瀬 正之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0299869(US,A1)
【文献】特開2016-072068(JP,A)
【文献】特表2014-522580(JP,A)
【文献】特開2015-207626(JP,A)
【文献】特開2013-110210(JP,A)
【文献】特開2016-1724(JP,A)
【文献】国際公開第2010/140604(WO,A1)
【文献】特開2010-161279(JP,A)
【文献】特開2012-129272(JP,A)
【文献】特開2013-55190(JP,A)
【文献】特開2014-67740(JP,A)
【文献】特開2015-92551(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
F21K 9/00-9/90
F21S 2/00-45/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
LED光源モジュールであって、
基板と、
前記基板に設けられ、開口を有する保護層と、
前記基板に設けられ、前記開口に収容される第1の導電部と、
前記基板に設けられ、前記開口に収容される第2の導電部と、
前記基板に設けられ、前記開口に収容される少なくとも1つの補助構造と、
前記第1の導電部に電気的に接続される第1の電極と、前記第2の導電部に電気的に接続される第2の電極と、
発光面と、前記発光面に接続され、且つ第1領域及び第2領域を有する底面と、を有する発光素子と、
を含み、
前記補助構造は、前記発光素子と前記基板との間に位置し、
前記発光素子
の前記第1領域は、前記開口内に位置し、且つ前記少なくとも1つの補助構造で支持されて
おり、
前記発光素子の前記第2領域は、前記開口外に位置し、且つ前記保護層に接触されている、
ことを特徴とするLED光源モジュール。
【請求項2】
前記発光素子は、底面と、前記底面に接続されている複数の側面と、を有し、
前記底面は、前記補助構造に接触され、
前記第1の電極及び前記第2の電極は、前記側面及び/又は前記底面に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載のLED光源モジュール。
【請求項3】
前記基板に設けられ、前記開口に収容されるストッパをさらに含み、
前記発光素子は、発光面と、前記発光面に対向する側面と、を有し、
前記ストッパは、前記側面に接触する、
ことを特徴とする請求項2に記載のLED光源モジュール。
【請求項4】
複数の補助構造を含み、
前記複数の補助構造のうちの少なくとも1つは、前記ストッパから前記保護層まで延在している、
ことを特徴とする請求項3に記載のLED光源モジュール。
【請求項5】
前記補助構造の頂面は、前記保護層の頂面とほぼ一致している、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のLED光源モジュール。
【請求項6】
前記補助構造は、絶縁層を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のLED光源モジュール。
【請求項7】
前記補助構造は、第3の導電部を含む、
前記第3の導電部は、前記絶縁層と前記基板との間に設けられている、
ことを特徴とする請求項6に記載のLED光源モジュール。
【請求項8】
前記第1の導電部、前記第2の導電部、及び前記補助構造は、互いに離間し、
前記補助構造は、前記第1の電極と前記第2の電極との間に位置している、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のLED光源モジュール。
【請求項9】
前記補助構造は、前記第1の導電部から前記第2の導電部に向かって延在する第1の延在部と、前記第2の導電部から前記第1の導電部に向かって延在する第2の延在部と、を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のLED光源モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED光源モジュールに関する。より具体的には、本発明は、補助構造を有するLED光源モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(light-emitting diode、LED)は、発光可能な半導体電子素子であり、今では、発光される光は、可視光、赤外線光及び紫外線光に広がり、非常に高い輝度を持っている。
【0003】
一般的に、ほとんどの発光ダイオードは、その底面に2つの電極を備えている。発光ダイオードをライトバー(light bar)のプリント回路基板(printed circuit board、PCB)に固定する場合、主に表面実装技術(surface mounting technology、SMT)によって行われ、即ち、カバーレイに開口を形成し、電極が当該開口を通ってプリント回路基板のパッドに電気的に接続される。詳細には、まず、半田ペーストをプリント回路基板のパッドに印刷し、次に、半田ペーストが塗布されたパッド上に発光ダイオードを位置合わせして載置し、最後に、加熱とリフローはんだ付けによって、発光ダイオードをパッドに固定する。
【0004】
しかし、保護フィルムの開口に発光ダイオードを入れる際に、発光ダイオードの傾きが生じやすく、これが発光ダイオードの垂直方向のアライメントに影響を及ぼすため、光が受光面(例えば、バックライトモジュールの導光板の入光面)に位置を合わせないか発光ダイオードから出射されている光の一部が開口の壁面によって遮蔽され、よって、光の利用効率が低下する。
【発明の概要】
【0005】
上記の従来問題点を解決するために、本発明は、基板、保護層、第1の導電部、第2の導電部、少なくとも1つの補助構造、及び発光素子を備えるLED光源モジュールを提供する。保護層は、基板上に設けられ、開口を有し、第1の導電部、第2の導電部、及び第1の導電部と第2の導電部との間に位置する補助構造は、基板上に設けられ、開口に収容される。発光素子は、第1の電極及び第2の電極を有し、第1の電極及び第2の電極はそれぞれ第1の導電部及び第2の導電部に電気的に接続され、補助構造は、発光素子と基板との間に位置する。
本発明の実施例において、補助構造の頂面は、保護層の頂面とほぼ一致している。
本発明の実施例において、補助構造は、第3の導電部を備える。
本発明の実施例において、補助構造は、絶縁層を含み、第3の導電部は、絶縁層と基板との間に設けられている。
本発明の実施例において、補助構造は、絶縁層を含む。
本発明の実施例において、発光素子は、底面と、底面に接続された複数の側面と、を有し、底面は、補助構造に接触し、第1の電極及び第2の電極は、側面に設けられている。
本発明の実施例において、第1の電極及び第2の電極は、同一の側面に設けられている。
本発明の実施例において、第1の電極及び第2の電極は、異なる側面に設けられている。
本発明の実施例において、LED光源モジュールは、基板上に設けられ、開口に収容されるストッパをさらに備え、発光素子は、発光面と、発光面に対向する側面と、を有し、ストッパは、側面に接触している。
本発明の実施例において、LED光源モジュールは、複数の補助構造を備え、複数の補助構造のうちの少なくとも1つは、ストッパから保護層まで延在している。
本発明の実施例において、第1の導電部、第2の導電部、及び補助構造は、互いに離間されている。
【0006】
本発明は、さらにLED光源モジュールの製造方法を提供し、基板を提供するステップと、基板上に第1の導電部、第2の導電部、及び少なくとも1つの回路層を形成するステップと、第1の導電部、第2の導電部、及び回路層を覆う保護層を形成するステップと、保護層に、第1の導電部及び第2の導電部が露出される開口を形成するステップと、開口に、第1の導電部と第2の導電部との間に位置する少なくとも1つの補助構造を形成するステップと、補助構造に発光素子を設け、発光素子の第1の電極及び第2の電極をそれぞれ第1の導電部及び第2の導電部に電気的に接続させ、発光素子の底面を補助構造に接触させるステップと、を含む。
本発明の実施例において、補助構造を形成するステップは、基板上に、第1の導電部と第2の導電部との間に位置する第3の導電部を形成するステップをさらに含む。
本発明の実施例において、補助構造を形成するステップは、第3の導電部上に絶縁層を設けるステップをさらに含む。
本発明の実施例において、補助構造の頂面は、保護層の頂面とほぼ一致している。
本発明の実施例において、補助構造を形成するステップは、基板上に絶縁層を形成するステップをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施例に係るLED光源モジュールの概略図を示す。
【
図2A】本発明の実施例に係るLED光源モジュールの部分平面図を示す。
【
図2B】本発明の別の実施例に係るLED光源モジュールの部分平面図を示す。
【
図3】本発明の別の実施例に係るLED光源モジュールの概略図を示す。
【
図4】本発明の別の実施例に係るLED光源モジュールの部分平面図を示す。
【
図5】本発明の実施例に係るLED光源モジュールの製造方法のフローチャートを示す。
【
図6】本発明の別の実施例に係るLED光源モジュールの製造方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施例に係るLED光源モジュールについて説明する。なお、本発明の実施例によって提供される多くの好適な発明概念は、広範な様な特定の状況に実施できることは、容易に理解すべきである。開示された特定の実施例は、特定の方法で本発明を使用するためにのみ用いられるものであって、本発明の保護範囲を限定するものではない。
【0009】
特に定義されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術的及び科学的用語を含む)は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。理解可能な用語、例えば、通常使用される辞書で定義された用語は、関連技術及び本発明で開示される背景又は文脈と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、ここで特に定義されていない限り、理想的又は過度に正式な方法で解釈されるべきではない。
【0010】
まず、
図1及び
図2Aを併せて参照すると、本発明の実施例に係るLED光源モジュール10は、導光素子20(例えば導光板)に光を結合し、導光素子20の側辺に向けて光を供給し、この光は、導光素子20に入射した後、導光素子20によって導かれて出光面21に面状の出光を生成する。LED光源モジュール10は、主に、基板100、回路層200、保護層300、第1の導電部400、第2の導電部500、少なくとも1つの補助構造600、発光素子700、及びストッパ800を備える。
【0011】
光源モジュール10の回路層200及び保護層300は、基板100上に配置され、回路層200は、基板100と保護層300との間に配置される。第1の導電部400、第2の導電部500、及び補助構造600は、基板100上の回路層200がパターンエッチングされることにより形成されるため、これらの素子は、基板100に対して同一層の平面上に形成される。保護層300は、回路層200上に形成され、第1の導電部400、第2の導電部500、及び補助構造600を露出させて発光素子700をはんだ付けする開口310が形成されており、これにより、第1の導電部400、第2の導電部500、及び補助構造600を基板100上に設けて開口310に収容させることができる。特に、第1の導電部400、第2の導電部500、及び補助構造600は、互いに離間されており、補助構造600は、第1の導電部400と第2の導電部500との間に設けられている(
図2に示す)。
【0012】
図1及び
図2Aに示すように、発光素子700は、補助構造600が発光素子700と基板100との間に位置するように、補助構造600上に配置することができる。補助構造600の頂面601が保護層300の頂面301とほぼ一致しているため、発光素子700の底面701は、補助構造600の頂面601及び保護層300の頂面301の両方に接触し、導光素子20に対して水平に配置することができる。即ち、発光素子700は、裏面領域において補助構造600で支持されて、
図1に示すように、XY平面において水平を保った状態になることができる。よって、発光素子700は、裏面領域が下向きに傾斜し、前面領域が上向きに傾斜する現象が生じにくくなり、光が受光面に位置を合わせないか光が開口の壁面によって遮蔽されることによって、光の使用効率が低下するという問題を効果的に解決できる。
【0013】
本実施例において、補助構造600の頂面601は、保護層300の頂面301とほぼ一致し、補助構造600は、第3の導電部610及び絶縁層620を備え、第3の導電部610は、絶縁層620と基板100との間に位置し、絶縁層620は、発光素子700と第3の導電部610との間に位置する。第3の導電部610及び絶縁層620の合計厚さは、保護層300の頂面301から基板100までの距離とほぼ同一である。例えば、第3の導電部610の厚さは10mm~15mmの範囲であってもよく、絶縁層620の厚さは10mm~15mmの範囲であってもよいため、補助構造600の全体の厚さは、20mm~30mmの範囲内である。
【0014】
第3の導電部610、回路層200、第1の導電部400、及び第2の導電部500は、例えば銅、アルミニウム又はその合金などのような同じ導電材料を含んでもよい。絶縁層620は、例えば液体写真現像型ソルダーマスク(liquid photoimageable solder mask、LPSM)のような適切な絶縁材料を含むことができる。第3の導電部610、第1の導電部400、及び第2の導電部500は、いずれも基板100上の回路層200がパターンエッチングされることにより形成され、これらの3つは同一の高さを有してもよい。補助構造600の第3の導電部610には絶縁層620が設けられているため、補助構造600の高さは、第1の導電部400又は第2の導電部500の高さより高い。
【0015】
続いて
図1及び
図2Aを参照すると、発光素子700は、第1の電極710及び第2の電極720を含み、本実施例において、第1の電極710及び第2の電極720はそれぞれ、底面701に接続された対向する両側に配置されている。補助構造600上で発光素子700に対してSMT処理を行うと、加熱後の溶融錫は、自身の表面張力の特性により金属が露出している所に集まりやすいため、第1の電極710及び第2の電極720がそれぞれ第1の導電部400及び第2の導電部500とに電気的に接続して、発光素子700に必要な電力を供給できるよう、第1の電極710と第1の導電部400との間及び第2の電極720と第2の導電部500との間に充填できる。
【0016】
なお、発光素子700は、実装部730と励起部740とをさらに備えてもよく、第1の電極710及び第2の電極720は実装部730上に設けられ、励起部740内には複数の蛍光素子(例えば蛍光粉末)を有する。第1の電極710及び第2の電極720が発光素子700に電力を供給すると、蛍光素子は励起されて発光面702に向かって光を出射する。
【0017】
図1及び
図2Aに示すように、保護層300の一部が基板100と発光素子700の励起部740との間に延在し、保護層300の表面がほぼ高反射率、低吸光能力を有する色であって、例えば白色であることは、注意すべきである。よって、発光素子700が導光素子20に向けて光を出射して導光素子20を介して面状の出光を生成する際に、一部の光が保護層300によって反射された後に導光素子20に入射しても、この面状の出光に色差は生じない。別の実施例において、保護層300の表面は、ほぼ低反射率、高吸光能力を有する色であって、例えば黒色であり、これが高輝度の発光素子700の状況に適用される場合、発光素子700のエネルギーを吸収できるため、バックライトモジュールで明るい線が生成されるという問題を避けることができる。
【0018】
図2Aに示すように、ストッパ800も基板100上に配置され、保護層300の開口310内に収容される。発光素子700が補助構造600上に配置されると、ストッパ800は、発光素子700における発光面702に対向する側面703に接触する。これにより、ユーザが導光素子20を装着する際に発光素子700を-X軸方向に押した場合であっても、ストッパ800は発光素子700の移動又は傾斜を防ぐのに十分な支持力を提供することができる。
十分な支持力を提供するために、ストッパ800は、銅、アルミニウム又はその合金などのような金属材料を含んでもよく、基板100及び保護層300は、それぞれ適切な絶縁材料を含むことができる。例えば、基板100は、ポリイミド(Polyimide、PI)を含んでもよい。
【0019】
LED光源モジュール10の構成により、発光素子700が導光素子20に対して水平に配置されることが確保され、発光素子700から出射される光が他の素子によって遮蔽されることがないので、光の使用率を向上できる。
【0020】
図2Bを参照すると、本発明の別の実施例において、補助構造600は、第1の延在部630及び第2の延在部640により構成される。第1の延在部630は、第1の導電部400から第2の導電部500に向かって延在し、発光素子700と基板100との間に延び、第2の延在部640は、第2の導電部500から第1の導電部400に向かって延在し、発光素子700と基板100との間に延びている。ここで、第1の延在部630と第1の導電部400とは一体的に成形されてもよく、第2の延在部640と第2の導電部500とは一体的に成形されてもよい。
【0021】
補助構造600による第1の電極710及び/又は第2の電極720の短絡を避けるために、第1の延在部630及び第2の延在部640の表面は、例えば液体写真現像型ソルダーマスクのような絶縁材料で被覆されてもよい。或いは、第1の延在部630及び第2の延在部640はそれぞれ、第1の電極710及び第2の電極720から離れた位置まで延在してから、発光素子700と基板100との間に延びていてもよい。
【0022】
図3を参照すると、本発明の別の実施例に係るLED光源モジュール10において、補助構造600は絶縁層620のみを含む。絶縁層620は、基板100及び発光素子700の底面701に直接接触し、絶縁層620の厚さは、保護層300の頂面301から基板100までの距離とほぼ同じであるため、補助構造600の頂面601は、保護層300の頂面301とほぼ一致している。絶縁層620は、液体写真現像型ソルダーマスクを含んでもよく、その厚さは、10mm~30mm(例えば、25mm)の範囲内であってもよい。
【0023】
図4を参照すると、本発明のさらに別の実施例において、LED光源モジュール10は、複数の補助構造600を含み、これらの補助構造600は、第3の導電部610と絶縁層620とで構成されてもよいし(
図1の補助構造600と同様)、単一の絶縁層620で構成されてもよい(
図3の補助構造600と同様)。中央に配置された補助構造600は、発光素子700をより強固に配置するよう、ストッパ800から保護層300まで延在してもよい。
【0024】
本実施例においては、発光素子700の第1の電極710及び第2の電極720は、いずれも発光面702とは反対側の側面703に位置しているので、第1の導電部400、第2の導電部500及びストッパ800は、発光素子700の同じ側、すなわち側面703と接触する。また、第1の電極710及び第2の電極720は、それぞれ、第1の導電部400、第2の導電部500と電気的に接続されていてもよい。別の実施例では、第1の電極710及び第2の電極720は、発光素子700の底面701に位置してもよいし、発光素子700の側面703から底面701まで延在していてもよい。
【0025】
以下、
図1、
図2A及び
図5を併せて参照して
図1及び
図2Aに示すLED光源モジュール10の製造方法を説明する。まず、基板100を提供し(ステップS1)、基板100上に少なくとも1つの回路層200を形成する(ステップS2)。
【0026】
次に、回路層200上に第1の導電部400及び第2の導電部500を形成し、同時に第1の導電部400と第2の導電部500との間に1つ以上の補助構造600を形成する(ステップS3)。特に、補助構造600を形成するステップは、回路層200上に第3の導電部610を形成するステップと、第3の導電部610上に絶縁層620を設けるステップと、を含み、第3の導電部610は、第1の導電部400と第2の導電部500との間に位置する。
【0027】
次に、回路層200を覆う保護層300を形成し、保護層300に開口310を形成し、第1の導電部400及び第2の導電部500を開口310から露出させる(ステップS4)。
【0028】
最後に、補助構造600上に発光素子700を設けて(ステップS5)、
図1及び2Aに示すLED光源モジュール10を構成する。ここで、発光素子700の第1の電極710及び第2の電極720は、それぞれ第1の導電部400及び第2の導電部500に電気的に接続され、発光素子700の底面701は、補助構造600と接触している。
【0029】
本実施例において、第3の導電部610は、基板100上の回路層200がパターンエッチングされることにより形成されるため、第3の導電部610を形成するステップは、第1の導電部400及び第2の導電部500を形成するステップと同じステップで完了し、その後、第3の導電部610上に絶縁層620を設けることで、ステップを簡略化し、製造時間を短縮することができる。なお、いくつかの実施例において、基板100上にストッパ800を形成するステップをさらに含んでもよい。同様に、いくつかの実施例において、ストッパ800を形成するステップは、第1の導電部400、第2の導電部500を形成するステップと同じステップで完了でき、ストッパ800と発光素子700とが接触する部分には、さらに絶縁材料が別途設けられる。
【0030】
以下、
図3及び
図6を併せて参照して
図3に示すLED光源モジュール10の製造方法を説明する。まず、基板100を提供し(ステップS1’)、基板100上に少なくとも1つの回路層200を形成する(ステップS2’)。
【0031】
次に、回路層200上に第1の導電部400及び第2の導電部500を形成し(ステップS3’)、その後、回路層200を覆う保護層300を形成し、保護層300上に開口310を形成し、第1の導電部400及び第2の導電部500を開口310から露出させる(ステップS4’)。
【0032】
続いて、第1の導電部400と第2の導電部500との間に位置する1つ以上の補助構造600を開口310に形成する(ステップS5’)。なお、本実施例において、補助構造600を形成するステップは、基板100上に直接絶縁層620を形成するステップを含む。
【0033】
最後に、補助構造600上に発光素子700を設けて(ステップS6’)、
図3に示すLED光源モジュール10を構成することができる。同様に、発光素子700の第1の電極710及び第2の電極720は、それぞれ第1の導電部400及び第2の導電部500と電気的に接続され、発光素子700の底面701は、補助構造600と接触する。
【0034】
本実施例において、補助構造600が基板100上に形成された絶縁層620であるため、基板100の回路層200を用いて第1の導電部400及び第2の導電部500をパターンエッチングする必要がなく、その後に、絶縁層620を形成する。また、いくつかの実施例において、ストッパ800が絶縁材料を備えてもよいため、同様に、基板100の回路層200を用いて第1の導電部400及び第2の導電部500をパターンエッチングする必要がなく、その後に、基板100上に絶縁材料を形成する。
【0035】
以上説明したように、本発明は、LED光源モジュールを提供し、LED光源モジュールは、第1の導電部と第2の導電部との間に設けられた補助構造を備え、この補助構造の頂面は保護層の頂面と一致しているため、発光素子を導光素子に対して水平に設けることができ、それにより光の使用効率を向上できる。
【0036】
以上、本発明の実施例及びその利点を説明したが、当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、変更、代替、及び修飾を行うことができることは理解すべきである。また、本発明の範囲は、本明細書の特定の実施例における処理、機械、製造、物質組成、装置、方法及びステップに限定されるものではなく、当業者は、本発明の開示から、現在又は将来発展される処理、機械、製造、物質組成、装置、方法及びステップを理解することができる。本明細書に記載の実施例において、実質的に同一の機能を実施することができ、又は実質的に同一の結果を得ることができる限り、本発明に従って使用することができる。よって、本発明の範囲は、上述した処理、機械、製造、物質組成、装置、方法及びステップを含む。また、各請求項は、個別の実施例を構成し、本発明の保護範囲は、各請求項及び実施例の組み合わせも含む。
【0037】
本発明のいくつかの好ましい実施例は、上述のように開示されているが、本発明を限定するものではない。本発明が属する技術分野の当業者は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、多少の変更及び修飾を行うことができる。よって、本発明の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される範囲に従うべきである。なお、各請求項は、独立した実施例を構成し、各請求項及び実施例の組み合わせはいずれも本発明の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0038】
10...LED光源モジュール
20...導光素子
21...出光面
100...基板
300...保護層
301...頂面
310...開口
400...第1の導電部
500...第2の導電部
600...補助構造
601...頂面
610...第3の導電部
620...絶縁層
630...第1の延在部
640...第2の延在部
700...発光素子
701...底面
702...発光面
703...側面
710...第1の電極
720...第2の電極
730...実装部
740...励起部
800...ストッパ
S1~S5、S1’~S6’...ステップ