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特許7100759マスターノード無線リンク障害のレポート
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-05
(45)【発行日】2022-07-13
(54)【発明の名称】マスターノード無線リンク障害のレポート
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/20 20180101AFI20220706BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20220706BHJP
   H04W 76/19 20180101ALI20220706BHJP
   H04W 76/15 20180101ALI20220706BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20220706BHJP
【FI】
H04W76/20
H04W72/04 111
H04W76/19
H04W76/15
H04W24/10
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021504799
(86)(22)【出願日】2019-08-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 CN2019100373
(87)【国際公開番号】W WO2020034949
(87)【国際公開日】2020-02-20
【審査請求日】2021-01-28
(31)【優先権主張番号】62/718,520
(32)【優先日】2018-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518446879
【氏名又は名称】鴻穎創新有限公司
【氏名又は名称原語表記】FG INNOVATION COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】Flat 2623,26/F Tuen Mun Central Square,22 Hoi Wing Road,Tuen Mun,New Territories,The Hong Kong Special Administrative Region of the People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】チェン,フンチェン
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-122735(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0064247(US,A1)
【文献】特表2013-535904(JP,A)
【文献】Ericsson,MCG failure handling in case of NE-DC and NN-DC (TP to 37.340),3GPP TSG RAN WG2 #103 R2-1812017,フランス,3GPP,2018年08月09日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスターノード(MN:master node)障害をレポートするためのユーザ機器(UE:user equipment)の方法であって、前記方法は、
記MNへの無線リンクの障害を検出すること、
前記UEに分割シグナリング無線ベアラ(SRB:signaling radio bearer)が設定されているかどうかを判定すること、
前記UEに前記分割SRBが設定されていると判定した後に、前記分割SRBのセカンダリノード(SN:secondary node)パスを使用して前記MNにMN障害レポートを送信すること、
前記MNへの前記無線リンクが失敗したと判定した後に、前記MN及び前記SNから受信した現行の測定設定を維持すること、及び、
記MN及び前記SNから受信した前記設定に基づいた測定の実行を継続すること、
を含む方法。
【請求項2】
前記MNへの前記無線リンクが失敗したと判定した後に、全てのSRBs及びデータ無線ベアラ(DRBs)へのMN送信を一時停止すること、及
記MNに関連する媒体アクセス制御(MAC:medium access control)エンティティをリセットすること、
を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記MNへの前記無線リンクが失敗したと判定することは、物理層の問題(physical layer problem)を検出するためのタイマが満了したと判定すること、ランダムアクセスの問題(random access problem)を検出すること、及びMN無線リンク制御(RLC:radio
link control)の再送信が最大数に達したと判定することの内の少なくとも一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記MNへの前記無線リンクが失敗したと判定した後に、前記MNとの無線リソース制御(RRC:radio resource control)接続の再確立を見送ること、
を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
記MNへの前記無線リンク障害に加えて、前記SNへの無線リンクも失敗したことを検出すること、及び
前記MNとの無線リソース制御(RRC接続を再確立すること、
を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記MN障害レポートは、少なくとも障害原因及び入手可能な測定結果を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記MN障害レポートの送信時にタイマを初期化すること、
前記MNからフィードバックを受信する前に、前記タイマが満了したことを判定すること、及び、
前記MNとの無線リソース制御(RRC接続を再確立すること、
を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記UEに前記分割SRBが設定されてないと判定した後に、前記UEにSRBタイプ3(SRB3:SRB type 3)が設定されているかどうかを判定すること、及び
前記UEに前記SRB3が設定されていると判定した後に、前記SRB3を使用して前記MN障害レポートを送信すること、
を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記MNへの前記無線リンクが失敗したと判定する前に、前記MNにケイパビリティメッセージ(capability message)を送信することを更に含み、
前記ケイパビリティメッセージは、前記UEが前記MN障害レポートの送信をサポートすることを前記MNに通知するためのものである、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記MN障害レポートの前記送信の前に、前記MNからレポート設定を受信することを更に含み、
前記MN障害レポートは、前記受信したレポート設定に基づいて送信される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
マスターノード(MN:master node)障害をレポートするためのコンピュータ実行可能命令を有する一つ以上の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体、及び
前記一つ以上の非一時的コンピュータ読み取り可能媒体に結合される、少なくとも一つのプロセッサを備え、
前記少なくとも一つのプロセッサは、
記MNへの無線リンクの障害を検出する、
前記UEに分割シグナリング無線ベアラ(SRB:signaling radio bearer)が設定されているかどうかを判定する、
前記UEに前記分割SRBが設定されていると判定した後に、前記分割SRBのセカンダリノード(SN:secondary node)パスを使用して前記MNにMN障害レポートを送信する、
前記MNへの前記無線リンクが失敗したと判定した後に、前記MN及び前記SNから受信した現行の測定設定を維持する、及び、
記MN及び前記SNから受信した前記設定に基づいた測定の実行を継続するように、前記コンピュータ実行可能命令を実行するように設定された、
ユーザ機器(UE:user equipment)。
【請求項12】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記コンピュータ実行可能命令を実行するように更に設定され、
前記実行可能命令は、
前記MNへの前記無線リンクが失敗したと判定した後に、全てのSRBs及びデータ無線ベアラ(DRBs)へのMN送信を一時停止する、及び
記MNに関連する媒体アクセス制御(MAC)エンティティをリセットする、
請求項11に記載のUE。
【請求項13】
前記MNへの前記無線リンクが失敗したと判定するように前記コンピュータ実行可能命令を実行することは、物理層の問題(physical layer problem)を検出するためのタイマが満了したと判定すること、ランダムアクセスの問題(random access problem)を検出すること、及びMN無線リンク制御(RLC)の再送信が最大数に達したと判定すること、の内の少なくとも一つを行うように前記コンピュータ実行可能命令を実行することを含む、請求項11に記載のUE。
【請求項14】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記MNへの無線リンクが失敗したと判定した後に、前記MNとの無線リソース制御(RRC:radio resource control)接続の再確立を見送る、
ように前記コンピュータ実行可能命令を実行するように更に設定される、請求項11に記載のUE。
【請求項15】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
記MNへの前記無線リンク障害に加えて、前記SNへの無線リンクも失敗したことを検出する、及び
前記MNとの無線リソース制御(RRC接続を再確立する、
ように前記コンピュータ実行可能命令を実行するように更に設定される、請求項11に記載のUE。
【請求項16】
前記MN障害レポートは、少なくとも障害原因及び入手可能な測定結果を含む、請求項11に記載のUE。
【請求項17】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記MN障害レポートの送信時にタイマを初期化する、
前記MNからフィードバックを受信する前に、前記タイマが満了したことを判定する、及び
前記MNとの無線リソース制御(RRC接続を再確立する、
ように前記コンピュータ実行可能命令を実行するように更に設定される、請求項11に記載のUE。
【請求項18】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記UEに分割SRBが設定されていないと判定した後に、前記UEにSRBタイプ3(SRB3:SRB type 3)が設定されているかどうかを判定する、及び
前記UEに前記SRB3が設定されていると判定した後に、前記SRB3を使用して、前記MN障害レポートを送信する、
ように前記コンピュータ実行可能命令を実行するように更に設定される、請求項11に記載のUE。
【請求項19】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記MNへの前記無線リンクが失敗したと判定する前に、前記MNにケイパビリティメッセージ(capability message)を送信するように前記コンピュータ実行可能命令を実行するように更に設定され、
前記ケイパビリティメッセージは、前記UEが前記MN障害レポートの送信をサポートすることを前記MNに通知するためのものである、請求項11に記載のUE。
【請求項20】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記MN障害レポートの前記送信の前に、前記MNからレポート設定を受信するように前記コンピュータ実行可能命令を実行するように更に設定され、
記受信したレポート設定に基づいて前記MN障害レポートが、送信される、請求項11に記載のUE。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2018年8月14日に出願された、代理人整理番号US74755(以下「US74755出願」と称する)と共に”Supporting Fast Recovery of MCG Link”と題する仮米国特許出願第62/718,520号の利益及び優先権を主張する。US74755出願の開示は、参照により本出願に完全に組み込まれる。
【0002】
〔分野〕
本開示は、一般に無線通信に関し、より詳細には次世代無線ネットワークにおけるマスターノード(MN:master node)無線リンク障害をレポートすることに関する。
【0003】
〔背景〕
新しい無線(NR:New Radio)において、受信された無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)(再)構成に基づいて、ユーザ機器(UE:User Equipment)は、セカンダリノード(SN:Secondary Node)(又はSCG)障害のネットワーク(例えば、Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network(EUTRAN)、又はNR MN)に通知するために、障害レポートをマスターノード(MN)又はマスターセルグループ(MCG:Master Cell Group)に送信することができる。SN障害は、SCG無線リンク障害、同期を用いたSCG再構成の障害、シグナリング無線ベアラ(SRB:Signaling Radio Bearer)タイプ3(SRB3)上で送信されるRRCメッセージのためのSCG設定障害、又はSCGインテグリティチェック障害を含むことができるが、これらに限定されない。NRにおけるSN障害と同様に、多重無線アクセス技術(RAT:Radio Access Technology)-デュアル接続(MR-DC)モードで動作するUEも、MN又はマスターセルグループ(MCG:Master Cell Group)障害をネットワークにレポートすることができる。MN無線リンク障害をレポートする改善された効率的な方法が、業界において必要とされている。
【0004】
〔概要〕
本開示は、次世代無線ネットワークにおけるMN無線リンク障害をレポートすることを対象とする。
【0005】
本出願の第一の態様において、MN障害をレポートするためのUEの方法は、提供される。本方法は、UEにおいて、MNへの無線リンクの障害を検出すること、UEに分割シグナリング無線ベアラ(SRB)が設定されているかどうかを判定すること、UEに分割SRBが設定されていると判定した後に、分割SRBのセカンダリノード(SN)パスを使用してMNにMN障害レポートを送信すること、MN及びSNから受信された現行の測定設定を維持すること、及びMNへの無線リンクが失敗したと判定した後に、MN及びSNから受信した設定に基づいた測定の実行を継続することを含む。
【0006】
第一の態様の実装形態は、全てのSRBs及びデータ無線ベアラ(DRBs)へのMN送信を一時停止すること、及びMNへの無線リンクが失敗したと判定した後に、MNに関連する媒体アクセス制御(MAC)エンティティをリセットすることを更に含む。
【0007】
第一の態様の別の実装形態において、MNへの無線リンクが失敗したと判定することは、物理層の問題を検出するためのタイマが満了したと判定すること、ランダムアクセスの問題を検出すること、及びMN無線リンク制御(RLC)の再送信が最大数に達したと判定することの内の少なくとも一つを含む。
【0008】
第一の態様の別の実装形態は、MNへの無線リンクが失敗したと判定した後に、MNとの無線リソース制御(RRC)接続の再確立を見送ることを更に含む。
【0009】
第一の態様の別の実装形態は、UEにおいて、MNへの無線リンク障害に加えて、SNへの無線リンクも失敗したことを検出すること、及びMNとのRRC接続を再確立することを更に含む。
【0010】
第一の態様の別の実装形態において、MN障害レポートは、少なくとも障害原因及び入手可能な測定結果を含む。
【0011】
第一の態様の別の実装形態は、MN障害レポートの送信時にタイマを初期化する(又は開始する)こと、MNからフィードバックを受信する前に、タイマが満了したことを判定すること、及びMNとのRRC接続を再確立することを更に含む。
【0012】
第一の態様の別の実施形態は、UEに分割SRBが設定されてないと判定した後に、UEにSRBタイプ3(SRB3)が設定されていると判定すること、及びSRB3を使用してMN障害レポートをMNに送信することを更に含む。
【0013】
第一の態様の別の実装形態は、MNへの無線リンクが失敗したと判定する前に、MNにケイパビリティメッセージを送信し、ケイパビリティメッセージは、UEがMN障害レポートの送信をサポートすることをMNに通知するためのものである。
【0014】
第一の態様の別の実装形態は、MN障害レポートの送信の前に、MNからレポート設定を受信することを更に含み、MN障害レポートの送信は、受信されたレポート設定に基づいたMN障害レポートの送信を含む。
【0015】
本出願の第二の態様において、マスターノード(MN)障害をレポートするためのコンピュータ実行可能命令を有する一つ以上の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体を含むUEが提供される。UEは、一つ以上の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体に結合された少なくとも一つのプロセッサも含み、UEにおいて、MNへの無線リンクの障害を検出する、UEに分割シグナリング無線ベアラ(SRB)が設定されているかどうかを判定する、UEに分割SRBが設定されていると判定した後に、分割SRBのセカンダリノード(SN)パスを使用してMNにMN障害レポートを送信する、MN及びSNから受信した現行の測定設定を維持する、並びにMN及びSNから受信した設定に基づいた測定の実行を継続する、コンピュータ実行可能命令を実行するように設定される。
【0016】
〔図面の簡単な説明〕
例示的な開示の態様は、添付の図面と共に読まれるとき、以下の詳細な説明から最も良く理解される。様々な特徴は、一定の縮尺で描かれておらず、様々な特徴の寸法は、議論を明確にするために任意に増減されてもよい。
【0017】
図1は、本出願の一例としての実装形態に従った、MN(又はMCG)リンクに障害が失敗する場合にMN障害をネットワークにレポートする図である。
【0018】
図2は、本出願の一例としての実装形態に従った、MN障害レポートをネットワークに送信するためにUEによって実行される方法(又はプロセス)を示すフローチャートである。
【0019】
図3は、本出願の一例としての実装形態に従った、MN(又はMCG)リンクが失敗する場合にMN障害をネットワークにレポートする図である。
【0020】
図4は、本出願の一例としての実装形態に従った、MN(又はMCG)リンクが失敗する場合にMN障害レポートをネットワークに送信することを示す図である。
【0021】
図5は、本出願の一例としての実装形態に従った、MN障害がネットワークにレポートされ、一定期間内に応答が受信されない後に、再確立手順を開始するためにUEによって実行される方法(又はプロセス)を示すフローチャートである。
【0022】
図6は、本出願の一例としての実装形態に従った、MNリンクが失敗するときにMN障害をネットワークにレポートし、ネットワークからフィードバックを受信するためのタイマを開始することを示す図である。
【0023】
図7は、本出願の一例としての実装形態に従った、MNリンクが失敗するときにMN障害レポートをネットワークに送信すること、及びネットワークからフィードバックを受信するためのタイマを開始することを示す図である。
【0024】
図8は、本出願の様々な態様に従った、無線通信のためのノードのブロック図を示す。
【0025】
〔詳細な説明〕
以下の説明は、本開示における例としての実装形態に関連する特定の情報を含む。本開示における図面及びそれらの添付の詳細な説明は、単に例としての実装形態を対象としている。しかし、本開示は、これらの例としての実装形態のみに限定されるものではない。本開示の他の変形例及び実装形態は、当業者には想起されるであろう。特に断らない限り、複数の図中の同様の又は対応する要素は、同様の又は対応する参照番号によって示され得る。更に、本開示における図面及び図示は、ほとんどの場合、一定の縮尺ではなく、実際の相対的な寸法に対応することを意図していない。
【0026】
一貫性及び理解を容易にするために、同様の特徴は、例としての図において同じ数字によって識別され得る(ただし、いくつかの例では、図示されていない)。しかしながら、異なる実装形態における特徴は、他の点で異なっていてもよく、従って、図面に示されるものに狭く限定されるものではない。
【0027】
この説明では、「1つの実装形態において」又は「いくつかの実装形態において」という語句を使用し、それぞれが同じ又は異なる実装形態の一つ以上を指してもよい。「結合された」というタームは、直接的又は間接的に介在する構成要素を介して接続されたものとして定義され、必ずしも物理的接続に限定されるものではない。「備える」というタームは、「必ずしも限定されるものではないが、含む」を意味する。それは、そのように説明された組み合わせ、群、シリーズ、及び等価物におけるオープンエンドの包含又はメンバーシップを特に示す。「A、B、及びCの内の少なくとも一つ」又は「A、B、及びCのうちの少なくとも一つ」という表現は、「Aのみ、又はBのみ、又はCのみ、又はA、B及びCの任意の組み合わせ」を示す。
【0028】
更に、説明及び非限定の目的のために、機能エンティティ、技法、プロトコル、標準などの具体的な詳細が、説明される技術の理解を実現するために記載される。他の例において、不必要な詳細で説明を不明瞭にしないように、周知の方法、技術、システム、アーキテクチャなどの詳細な説明は、省略される。
【0029】
当業者は、本開示に記載されている任意のネットワーク機能(複数可)又はアルゴリズム(複数可)が、ハードウェア、ソフトウェア、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって実装されてもよいことを直ちに理解するだろう。説明される機能は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組み合わせであり得るモジュールに対応し得る。ソフトウェアの実装形態は、メモリ又は他の種類の記憶装置などのコンピュータ読み取り可能媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を備えてもよい。例えば、通信処理能力を有する一つ以上のマイクロプロセッサ又は汎用コンピュータを、対応する実行可能命令を用いてプログラムし、記述されたネットワーク機能(複数可)又はアルゴリズム(複数可)を実行することができる。マイクロプロセッサ又は汎用コンピュータは、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックアレイ、及び/又は一つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP)を使用して形成することができる。本明細書に記載されている例としての実装形態のいくつかは、コンピュータハードウェア上にインストールされ実行されるソフトウェアを指向しているが、それにもかかわらず、ファームウェアとして、又はハードウェアとして、又はハードウェアとソフトウェアの組合せとして実装される代替の実施例は、本開示の範囲内に十分にある。
【0030】
コンピュータ読み取り可能な媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、読み取り専用メモリ(ROM:Read Only Memory)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM:Erasable Programmable Read-Only Memory)、電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM:Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM:Compact Disc Read-Only Memory)、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置、又はコンピュータ読み取り可能命令を記憶可能な他の任意の同等の媒体を含むが、これらに限定されない。
【0031】
無線通信ネットワークアーキテクチャ(例えばロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)システム、LTE-アドバンスド(LTE-A:LTE-Advanced)システム、LTE-アドバンスドプロシステム、又は5G NR無線アクセスネットワーク(RAN))は、典型的に少なくとも一つの基地局、少なくとも一つのUE、及びネットワークへの接続を提供する一つ以上の任意のネットワーク要素を含む。UEは、一つ以上の基地局によって確立されたRANによって、ネットワーク(例えばコアネットワーク(CN:Core Network)、進化型パケットコア(EPC:Evolved Packet Core)ネットワーク、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E-UTRAN:Evolved Univarsal Terrestrial Radio Access network)、5Gコア(5GC:5G Core)、又はインターネット)と通信する。
【0032】
本出願において、UEは、移動局、携帯端末又は装置、ユーザ通信無線端末を含むが、これらに限定されないことに注意されたい。例えばUEは、携帯無線機器であってもよく、携帯電話、タブレット、ウェアラブルデバイス、センサ、車両、又は無線通信能力を有する携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)を含むが、これらに限定されない。UEは、無線アクセスネットワークにおける一つ以上のセルに、エアーインターフェース上において、信号を送受信するよう設定される。
【0033】
基地局は、以下の無線アクセス技術(RATs:Radio Access Technologies)の少なくとも一つによる通信サービスを提供するために構成されてよい。マイクロ波アクセスのためのワールドワイド相互運用(WiMAX:Worldwide Interoperability for Microwave Access)、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM:Global System for Mobile communications、しばしば2Gとして呼ばれる)、GSM EDGE無線アクセスネットワーク(GERAN)、汎用パケット無線サービス(GRPS:General Packet Radio Service)、基本広帯域コード分割多元アクセス(W-CDMA:wideband-code division multiple access)に基づいたユニバーサルモバイル通信システム(UMTS、しばしば3Gとして呼ばれる)、高速パケットアクセス(HSPA:high-speed packet access)、LTE、LTE-A、eLTE(進化型LTE、例えば5GCに接続したLTE)、NR(しばしば5Gとして呼ばれる)、及び/又はLTE-A Pro。しかしながら本出願の範囲は、上記のプロトコルに限定されるべきではない。
【0034】
基地局は、UMTSにおけるといったノードB(NB)、LTE又はLTE-Aにおけるといった進化型ノードB(eNB)、UMTSにおけるといった無線ネットワークコントローラ(RNC)、GSM/GERANにおけるといった基地局コントローラ(BSC:base station controller)、5GCを用いた接続におけるE-UTRA基地局におけるといったng-eNB、5G-RANにおけるといった次世代ノードB(gNB)、及びセル内の無線通信を制御し、無線リソースを管理することができる任意の他の装置を含むことができるが、これらに限定されない。基地局は、無線インターフェースによって一つ以上のUEにサービスを提供することができる。
【0035】
基地局は、無線アクセスネットワークを形成する複数のセルを使用している特定の地理的エリアに無線カバレッジを提供するように動作可能である。基地局は、セルの動作をサポートする。各セルは、その無線カバレッジ内の少なくとも一つのUEにサービスを提供するように動作可能である。より具体的には、各セル(しばしば、サービングセルと呼ばれる)は、その無線カバレッジ内の一つ以上のUEにサービスを提供する(例えば各セルは、下りリンク及び任意で上りリンクパケット送信のためにその無線範囲内で少なくとも一つのUEに下りリンク及び任意で上りリンクリソースをスケジュールする)。基地局は、複数のセルによって無線通信システム内の一つ以上のUEsと通信することができる。セルは、近接サービス(ProSe:Proximity Service)又はビークル・トゥ・エブリシング(V2X:Vehicle to Everything)サービスをサポートするためにサイドリンク(SL:side link)リソースを割り当てることができる。各セルは、他のセルと重複するカバレッジ領域を有してもよい。
【0036】
上述したように、NRのためのフレーム構造は、高信頼性、高データ速度、及び低遅延性の要件を満たしながら、拡張モバイルブロードバンド(eMBB:Enhanced Mobile Broadband)、大規模マシンタイプ通信(mMTC:Massive Machine Type Communication)、超高信頼通信及び低遅延性通信(URLLC:Ultra-Reliable and Low-Latency Communication)といった様々な次世代(例えば5G)通信要件に対応するための柔軟な設定をサポートすることである。3GPPにおいて合意された直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)技術は、NR波形のための基準として提供してよい。適応サブキャリア間隔、チャンネル帯域幅、及びサイクリックプレフィックス(CP)といったスケーラブルなOFDMニューメロロジーは、使用されてもよい。更に、NRには(1)低密度パリティ検査(LDPC:Low-Density Parity-Check)符号及び(2)ポーラ符号の二つの符号化方法が考慮される。符号化方法の適応は、チャンネル条件及び/又はサービスアプリケーションに基づいて設定されてもよい。
【0037】
更に、単一のNRフレームの送信時間隔TXにおいて、下りリンク(DL:down link)送信データ、ガード期間、及び上りリンク(UL:up link)送信データは、少なくとも含まれるべきであり、DL送信データ、ガード期間、及びガード期間のそれぞれの部分において、UL送信データはまた、例えばNRのネットワークダイナミクスに基づいて設定可能であるべきであることも考慮される。更に、サイドリンクリソースは、ProSeサービス又はV2Xサービスに、NRフレーム内において提供されてもよい。
【0038】
更に、本明細書中のターム「システム」及び「ネットワーク」は、互換的に使用され得る。本明細書中のターム「及び/又は」は、関連する物体を記述するための関連関係のみであり、三つの関係を表す。例えばA及び/又はBは、Aが単独で存在すること、A及びBが同時に存在すること、又はBが単独で存在することを示すことができる。加えて、本明細書中の文字「/」は、一般に前者及び後者の関連する物体が「又は」関係にあることを表す。
【0039】
上述したように、次世代(例えば5G NR)無線ネットワークは、より多くの容量、データ、及びサービスをサポートすることが想定される。マルチコネクティビティが設定されたUEは、アンカーとしてのマスターノード(MN)及び一つ以上のセカンダリノード(SNs)に、データ運搬のために接続することができる。これらのノードの各々は、一つ以上のセルを含むセルグループによって形成されてもよい。例えばMNは、マスターセルグループ(MCG:Master Cell Group)によって形成され、SNは、セカンダリセルグループ(SCG:Secondary Cell Group)によって形成される。換言すれば、デュアルコネクティビティ(DC)が設定されたUEの場合、MCGは、PCell及びゼロ以上のセカンダリセルを含む一つ以上のサービングセルのセットである。逆にSCGは、PSCell及びゼロ以上のセカンダリセルを含む一つ以上のサービングセルのセットである。
【0040】
上述したように、プライマリセル(PCell:Primary Cell)は、プライマリ周波数上で動作するMCGセルであってもよく、UEは、初期接続確立手順を実行する、又は接続再確立手順を初期化する。MR-DCモードにおいて、PCellは、MNに属することができる。プライマリSCGセル(PSCell:Primary SCG Cell)は、UEがランダムアクセスを実行する(例えば同期手順を用いて再構成を実行するとき)SCGセルであってもよい。MR-DCにおいて、PSCellは、SNに属してもよい。特殊セル(SpCell:Special Cell)は、媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)エンティティがMCG又はSCGに関連付けられているかどうかに応じて、MCGのPCell又はSCGのPSCellと呼ぶことができる。そうでない場合、用語「特殊セル」は、PCellを指すことがある。特殊セルは、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)送信及び競合ベースのランダムアクセスをサポートすることができ、常にアクティブ化されることができる。
【0041】
SN(又はSCG)無線リンク障害がある場合、UEは、SNリンク障害の回復を初期化するためにMNに障害をレポートすることができる。SN障害をレポートするのと同様に、NRにおいて、UEは、MN無線リンク障害をレポートすることもできる。例えば無線リソース制御(RRC)再確立手順の実行を回避するために、UEは、SCGリンク(例えばUEに設定された分割シグナリングベアラ(SRB)のSNレッグ、又はSRB3リンク)を使用して、MN障害をレポートすることができる。DCにおいて、マスター及びセカンダリ基地局の両方を介して送受信されるベアラは、分割ベアラと呼ばれることがある。MR-DCにおける分割SRBは、MCGとSCGの両方に設定された無線リンク制御(RLC)ベアラを用いる、MNとUEの間のSRBである。
【0042】
MR-DC(例えばEN-DC(E-UTRA-NRデュアルコネクティビティ)、NGEN-DC(NG-RAN E-UTRA-NRデュアルコネクティビティ等)において、UEは、例えばUEとSNとの間にRRCプロトコルデータユニット(PDUs:Protocol Data Units)が直接送信されることを可能にするために(例えばシグナリング遅延性を低減するために)、SNを用いたSRB(例えばSRB3)を直接、確立するように設定され得る。SRB3リンクは、SCG設定のMAC、RLC、物理層及びRLFタイマ及び定数を(再)設定するため、及び(再)設定がマスターノードキー(MeNB)の関与を必要としない場合に、セカンダリノードキー(S-KgNB)又はSRB3に関連するデータ無線ベアラ(DRBs)のためのパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)を再設定するため、測定設定及びレポートのために使用されてもよい。
【0043】
本明細書で説明される分割SRBの他の2つの形態は、MR-DC(例えばNR-NR DC)のための(MCG)分割SRB1のSCG部分(SNパス、又はSNレッグとも呼ばれる)を参照することができるSRB1S、及びMR-DC(例えばNR-NR DC)のための(MCG)分割SRB2のSCG部分(SNパス、SNレッグ)を参照することができるSRB2Sである。
【0044】
本実装形態のいくつかにおいて、MR-DCモード(例えばNR-NR DCモード、EN-DCモードなど)にあるUEがMCGへのリンクを失うとき(例えばMN無線リンク障害が検出されるとき)、UEは、RRC再確立手順を実行する必要がなくてもよい。代わりに、本実装形態のいくつかにおいて、UEは、MCG障害レポート(以下においてMN障害レポートとも呼ばれる)をネットワーク(例えばMN及び/又はSN)に送信することができる。本実装形態のいくつかの態様において、MCGリンクが失敗する後、分割SRB1が設定されるとき、UEはRRC再確立手順を実行しなくてもよい。本実装形態の他のいくつかの態様において、UEは、SRB3がUEに対して設定されている場合、RRC再確立手順を実行しなくてもよい。
【0045】
本実装形態のいくつかにおいて、MCG障害レポートがSRB1を介してネットワークに送信されることが許可される場合、UEは、(例えば分割SRB1が設定されるとき)SRB1Sを介してMCG障害レポートを送信することができる。このような実装形態のいくつかにおいて、分割SRB1が設定されない場合、UEは、MCGリンク障害を検出したときにRRC再確立手順を実行してもよい。本実装形態のいくつかにおいて、分割SRB1は、MN障害をレポートするための複製機能(後述する)に設定されてもよい。
【0046】
本実装形態のいくつかの態様において、MCG障害レポートがSRB2を介して送信されることのみが許可される場合、UEは、(分割SRB2が設定される場合)SRB2Sを介してMCG障害レポートのみを送信することができる。これらの実装形態において、分割SRB2が設定されていない場合、UEはMCGリンク障害の検出時にRRC再確立手順を実行することができる。いくつかの他の実装形態において、MCG障害レポートは、SRB1S及びSRB2Sの両方を介して送信されることを許可され得る。そのような実装形態のいくつかにおいて、分割SRB1及び分割SRB2の両方が設定される場合、UEは、UEの実装形態に基づいたSRB1S又はSRB2Sを介してMCG障害レポートを送信することができる。本実装形態の一態様において、分割SRB1及び分割SRB2の両方が設定される場合、UEは、(SRB2Sではなく)SRB1Sを介してMCG障害レポートを送信することができる。
【0047】
本実装形態のいくつかにおいて、全てのMCGリンク障害事例(例えば全ての種類の障害原因)において、UEは、MN及びSNの両方からの現行の測定設定を維持することができ、UEは、(例外的なシナリオが存在しない限り)MN及びSNから受信された設定に基づいた測定を継続することができる。本実装形態のいくつかにおいて、全てのMCGリンク障害事例(例えば全ての種類の障害原因)において、UEは、全てのSRBs及びDRBsに対するMCG送信(又はMN送信)を一時停止してもよい。本実装形態のいくつかにおいて、全てのMCGリンク障害自邸(例えば全ての種類の障害原因)において、UEは、MCGに関連するMACエンティティをリセットしてもよい。
【0048】
図1は、本出願の一例としての実装形態に従った、MN(又はMCG)無線リンク(以下、「リンク」)が失敗するとき、MN障害をネットワークにレポートすることを示す図解100である。図1は、UE110、MN120、及びSN130を含む。アクション140において、UE110は、MR-DCモード(例えばNR-NR DCモード)にあり、MN120及びSN130と通信している。アクション150は、UE110がMN120から受信するRRC再構成が、UEのための分割SRBのための設定を含むことができることを示す。アクション160は、UEに分割SRBが設定されていることを示す。アクション170において、UE110は、MN(又はMCGリンク)へのリンクが失敗したと判定することができる。MN無線リンク障害の障害原因のいくつかは、タイマT310の満了、ランダムアクセスの問題、RLCの再送の最大回数に達したとき、インテグリティ障害、再構成障害などを含むことができる。
【0049】
MNリンク障害を検出した後、UE110は、アクション180において、例えば分割SRBのSN(又はSCG)レッグ(又はパス)を介してMCG障害レポートをMN120に送信することができる。アクション180に示すように、MN120は、SN130によってMN障害レポートを受信することができる。本実装形態のいくつかにおいて、MCG障害レポートは、障害原因及び/又は(最新の)入手可能な測定結果(以下でより詳細に説明する)を含むことができる。(最新の)入手可能な測定結果は、MN120及び/又はSN130から受信された測定設定に基づいて測定されたものであってもよい。
【0050】
本実装形態のいくつかにおいて、基地局(例えばeNB又はgNB)は、分割SRB及び/又はSRB3がUEに設定されるときに、MN(MCG)障害レポートを送信するためにUEを設定してもよい。このような実装形態のいくつかにおいて、UEは、UEが以前に基地局から受信した障害レポート設定に基づいて、NWにMN障害レポートを送信することができる。
【0051】
(SN130によって)UE110からMCG障害レポートを受信した後に、MN120は、(例えば障害レポートの内容に基づいて)決定を行い、アクション190において、(例えばSN130によって)対応するMNコマンドをUE110に返信することができる。例えば、MN120は、再確立手順を実行する、役割交換手順を実行する、ハンドオーバ手順を実行する、又は何らかの他のアクション(例えば同期を用いたMCG再構成)を実行するための命令をUE110に送信することができる。以下でより詳細に明確にされるように、ハンドオーバ手順は、セカンダリノード変更の有無に関わらず、マスターノード間ハンドオーバ手順であってもよいし、eNB/gNB変更手順に対するマスターノードであってもよい。役割交換手順を実行するために、MN120は、本実装形態のいくつかにおいて、SN130の許可を最初に要求する必要があり得る。
【0052】
図2は、本出願の例示的な実装形態に従った、MN障害レポートをネットワークに送信するためにUEによって実行される方法(又はプロセス)200を示すフローチャートである。プロセス200は、UEがMR-DCモードにある間、MNリンク障害を検出することによって、アクション210で開始することができる。本実装形態のいくつかにおいて、基地局(例えばeNB又はgNB)は、MN(又はMCG)リンクが失敗するときにRRC再確立手順を実行することを見送るためにUEに明示的に示すことができ(例えばUEを設定する)、代わりに分割SRBのSNパス(分割SRBが設定される場合)又はSRB3リンク(SRB3が設定される場合)を使用することによりMCG障害をレポートする。本実装形態の他のいくつかの態様において、UEは、RRC再確立手順(MCGリンクが失敗するとき)の実行することを見送るか否かを、例えば事前定義されたルールのセットに基づいて、又は受信された設定(例えば分割SRBが設定されるとき、及び/又はSRB3が設定されるとき)に基づいて、暗黙的に決定することができる。
【0053】
アクション220において、プロセス200は、UEのために分割SRBが設定されているかどうかを判定することができる。分割SRBがUEのために設定される場合、プロセス200は、アクション230において、例えば、分割SRB(例えば分割SRB1又は分割SRB2)のSCGレッグ(又はパス)を介して、ネットワークに(例えばSNによってMNに)MN障害レポートを送信することができる。例えばプロセス200は、事前定義されたルールのセットに基づいて、分割SRB(例えば分割SRB1又は分割SRB2)のSCGレッグ(例えばSRB1S又はSRB2S)を介してMN(又はMCG)障害レポートを送信することができる。すなわち予め定義された/予め設定されたルールのセットは、分割SRB(例えば分割SRB1又は分割SRB2)がUEのために設定されている場合、UEが分割SRB(例えば分割SRB1又は分割SRB2)のSCGレッグ(例えばSRB1S又はSRB2S)を介してMCG障害レポートを送信することができることを指定することができる。
【0054】
上述したように、本実装形態のいくつかにおいて、分割SRBは、(例えば、MN障害をレポートするために)複製機能を用いてUEに設定され得る。そのような実装形態のいくつかにおいて、複製機能が起動され、PDCPデータPDUが存在するとき、UEのPDCPエンティティは、PDCPデータPDUを複製し、複製されたPDCPデータPDUsを、関連するRLCエンティティの両方に(例えばMCGリンクに関連する一つのRLCエンティティと、SCGリンクに関連する他方のRLCエンティティに)提出することができる。その後、上りリンクデータ送信のために、一つの複製したPDCPデータPDUがMCGリンク上で送信され、他の複製したPDCPデータPDUがSCGリンク上に送信されることができる。(アクション230において)MN障害レポートを送信した後に、プロセス200は、以下に説明するアクション270を実行することができる。
【0055】
プロセス200が、(アクション220において)UEのために分割SRBが設定されていないと判定した場合、プロセス200は、アクション240において、SRB3がUEのために設定されるかどうかを判定することができる。本実装形態のいくつかにおいて、SNは、SRB3がUEのために設定されているか否かをMNに通知してもよい。例えばSNは、SN追加又はSN修正手順の間に、SRB3がUEのために設定されているかどうかをMNに通知することができる。プロセス200は、SRB3が設定されていると判定した場合、プロセス200は、アクション260において、SNへのSRB3リンクを使用して、MN障害レポートを(例えばSNによって)MNに送信することができる。次に、プロセス200は、以下に説明するアクション270を実行することができる。
【0056】
本実装形態のいくつかにおいて、SRB3を介して送信されるMCG障害レポートは、MNによって既知のフォーマットに符号化されてもよく、SNは、2つのノード(例えばX2インターフェース又はXnインターフェース)間のインターフェースを介して、透過的に受信したMCG障害レポートをMNに配信してもよい。逆に本実装形態のいくつかにおいて、SRB3を介して送信されるMCG障害レポートは、SNによって既知のフォーマット(又はANS.1符号化)に符号化されてもよい。そのような実装形態の内のいくつかにおいて、SNは、(受信されたMCG障害レポート内の)関連情報を参照のためにMNに配信するかどうかを判定することができる。本実装形態のいくつかにおいて、SNは、受信されたMCG障害レポートをどのようにハンドルするか、及びレポートを受信した後にどのアクション(複数可)をとるかを決定することができる。例えば本実装形態のいくつかの態様において、SNは、受信したMCG障害レポートに基づいた役割交換手順を実行することを決定することができ、一方で、本実装形態のいくつかの他の態様において、SNは、受信したMCG障害レポートに基づいてRRC再確立手順を実行することをUEに示すことを決定することができる。
【0057】
本実装形態のいくつかにおいて、分割SRB及びSRB3の両方が設定されている場合、NW(例えばMN又はSN)は、どのSRBが使用されるべきか(又はより高い優先度を有するか)を示すようにUEを設定してもよい。例えば分割SRBがSRB3より高い優先度を有するようにMNがUEを設定する場合、分割SRB及びSRB3の両方がUEに設定されているとき、UEは、MCG障害レポートを送信するために分割SRBを使用することができる。
【0058】
プロセス200が、UEにSRB3が設定されていないと判定したとき(アクション240において)、又は分割SRBが設定されているUEではないと判定したとき(アクション220において)、本実装形態のいくつかのプロセス200は、アクション250において、MNとのリンク(例えばRRC接続)を再確立するための再確立手順を実行することができる。その後、プロセスは終了する。
【0059】
上述したように、プロセス200が(アクション230における)分割SRBのSNパスによって、又は(アクション260における)SRB3によって、(例えばSNによってMNに)MN障害レポートをネットワークに送信する場合、プロセスは、アクション270を実行し、次いで終了することができる。アクション270において、プロセス200は、UEがMN(及びSN)から受信した現行の測定設定を維持し、それらの測定設定に基づいた測定の実行を継続することができる。言い換えれば、最新の入手可能な測定結果(例えばMCGの入手可能な測定結果及びSCGの入手可能な測定結果)は、MN及び/又はSNから受信された測定設定に基づいて測定された結果であってもよい。本実装形態のいくつかの態様では、プロセス200は、アクション270に記載された手順の代わりに、又はそれに加えて、他の手順を実行してもよい。例えば本実装形態のいくつかにおいて、プロセス200は、全てのSRBs及びDRBsのためのMCG送信を一時停止し、MCG-MACをリセットし、(MN及び/又はSNから受信された)現行の測定設定を維持し、アクション270において受信された設定に基づいた測定手順(複数可)を継続してもよい。
【0060】
本実装形態のいくつかにおいて、最新の入手可能な測定結果は、セルレベル(例えば適格同期信号ブロック(SSBs:Synchronization Signal Block)及び/又はチャネル状態情報参照信号(CSI-RSs:Channel State Information Reference Signals)に基づいて計算される)又はビームレベル(例えば信号強度に基づいた最良のSSBs及び/又は最良のCSI-RSをレポートする)情報を含むことができる。測定結果の量は、参照信号受信電力(RSRP:Reference Signal Receiver Power)、参照信号受信品質(RSRQ:Reference Signal Received Quality)、又は信号対干渉及びノイズ比(SINR:Signal to Interference and Noise Ratio)であり得る。
【0061】
本実装形態のいくつかにおいて、認定されたSSB及び/又はCSI-RSは、事前定義されたルールのセットに基づいて、又は受信された設定(例えば認定されたSSB又はCSI-RSが満たす必要がある閾値、及びセルレベル測定結果を計算するために使用される認定されたSSB又はCSI-RSの数)に基づいて定義され得る。同様に、測定結果の量は、事前定義されたルールに基づいて、又は受信された設定に基づいて示され得る。本実装形態のいくつかにおいて、レポートされるべき最良のSSB(又は最良のCSI-RS)の数は、受信された設定に基づいて、又は他の情報(例えば障害レポートを送信するために許可されたULリソースのサイズ、例えば信号強度の次数における可能な限り多くのSSB又はCSI-RSを含むように)に基づいて定義されてもよい。
【0062】
本実装形態のいくつかにおいて、測定結果は、MNによって既知のフォーマット(又はASN.1符号化)で符号化されてもよい。他のいくつかの実装形態において、測定結果は、届け先によって既知のフォーマット(又はASN.1符号化)で符号化されてもよい。例えばMCG障害レポートが、分割SRB(例えば分割SRB1又は分割SRB2)のSCGレッグ(例えばSRB1S又はSRB2S)を介して送信される場合、含まれる測定結果は、MNによって既知のフォーマット(又はASN.1符号化)で符号化され得る。一方、MCG障害レポートがSRB3を介して送信される場合、含まれる測定結果は、SNによって既知のフォーマット(又はASN.1符号化)で符号化され得る。
【0063】
本実装形態のいくつかにおいて、MCG(又はMN)リンクが失敗する場合、UEは、測定手順を実行する際に中断することなく、MN(及びSN)から既に受信された測定設定に基づいて測定の実行を継続し、例えば分割SRB(例えば分割SRB1又は分割SRB2)のSCGレッグ(例えばSRB1S又はSRB2S)を介して、測定結果をレポートすることができる。
【0064】
上述したように、本実装形態のいくつかにおいて、MCGリンクが失敗する場合、UEは、RRC再確立手順を実行することができず、その代わりに、分割SRB(例えば分割SRB1又は分割SRB2)のSCGレッグ(又はパス)を介して、又はSRB3を介して(例えばUEの受信した設定、UEの自律的選択、又は事前定義されたルールのセットに基づいて)、MCG(又はMN)障害レポートを送信することができる。例えば分割SRB(複数可)及びSRB3の両方がUEのために設定される場合、UEは、分割SRB(例えば分割SRB1又は分割SRB2)のSCGレッグ(例えばSRB1S又はSRB2S)を介してMCG障害レポートを送信することを選択し得るか、又はSRB3を介してMCG障害レポートを送信し得るか、又はその両方であり得る。同様に、事前定義されたルールは、分割SRB(例えば分割SRB1又は分割SRB2)がUEのために設定されている場合、UEが分割SRB(例えば分割SRB1又は分割SRB2)のSCGレッグ(例えばSRB1S又はSRB2S)を介してMCG障害レポートを送信することを指定することができる。そうでなければ、SRB3がUEのために設定されている場合、UEは、SRB3を介してMCG障害レポートを送信することができる。分割SRB(例えば分割SRB1又は分割SRB2)及びSRB3のいずれもUEのために設定されていない場合、UEは、MCGリンク回復のためのRRC再確立手順を実行することができる。
【0065】
本実装形態のいくつかにおいて、UEは、UEのケイパビリティ(capability)をネットワーク(NW)に事前に通知していてもよい(例えばUEがMN障害レポートの送信をサポートしているかどうか)。例えばUEは、分割SRBを介したMCG障害レポートの送信をUEがサポートしているかどうかをNW(例えばMN又はSN)に通知してもよい。このような実装形態のいくつかにおいて、MNが要求したとき(例えばSRB1又はSRB2によって)そのケイパビリティをレポートし、及び/又は、SNがUEのケイパビリティを要求するとき(例えばSRB3を介して)、そのケイパビリティをレポートすることができる。本実装形態のいくつかにおいて、UEのケイパビリティは、時間分割複信(TDD:Time Division Duplex)と周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)とで異なり得る。例えばケイパビリティレポートは、UEが、TDDモードにおける分割SRBを介してMCG障害レポートを送信することをサポートするかどうか、及び/又はUEが、FDDモードにおける分割SRBを介してMCG障害レポートを送信することをサポートするかどうかを示してもよい。本実装形態のいくつかにおいて、UEのケイパビリティは、周波数範囲1(FR1:Frequency Range 1)と周波数範囲2(FR2:Frequency Range 2)とで異なり得る。例えば、ケイパビリティレポートは、UEが、FR1及び/又はFR2における分割SRBを介してMCG障害レポートを送信することをサポートするかどうかを示すことができる。なお、FR1は、450MHz~6000MHzで定義され、FR2は24250MHz~52600MHzで定義されてもよい。
【0066】
本実装形態のいくつかにおいて、MNは、UEがMCG障害レポートの送信をサポートするかどうかを(例えば分割SRBを介して)SNに通知してもよい。逆に、本実装形態のいくつかの他の態様において、SNは、UEがMCG障害レポートの送信を(例えば分割SRBを介して)サポートするかどうかをMNに通知することができる。
【0067】
本実装形態のいくつかにおいて、分割SRBのためのケイパビリティレポートを送る代わりに、又はそれに加えて、UEは、UEがSRB3を介してMCG障害レポートを送ることができるかどうかをNWに知らせることができる。例えばUEは、MNがSRB1又はSRB2を介してレポートを要求するとき、及び/又はSNがSRB3を介してUEのケイパビリティを要求するとき、そのケイパビリティをレポートすることができる。本実装形態のいくつかにおいて、UEのケイパビリティは、TDD及びFDDについて異なり得る(すなわちケイパビリティレポートは、UEが、TDDモード及び/又はFDDモードにおいてSRB3を介してMCG障害レポートを送信することをサポートするかどうかを示し得る)。同様にUEのケイパビリティは、FR1及びFR2について異なり得る(すなわち、ケイパビリティレポートは、UEが、FR1及び/又はFR2においてSRB3を介してMCG障害レポートを送信することをサポートするかどうかを示し得る)。本実装形態のいくつかにおいて、MNは、UEがSRB3を介したMCG障害レポートの送信をサポートするかどうかをSNに知らせることができ、一方、他のいくつかの実装形態において、SNは、MNにそのようなことを知らせることができる。本実装形態のいくつかにおいて、MNは、最初に、SNがSRB3を介してMCG障害レポートの受信をサポートするかどうかを尋ねる要求をSNに送信することができる。そのような実装形態のいくつかにおいて、SNは、SNがMCG障害レポートの受信をサポートするかどうか(例えばSRB3を介して)、又はサポートしないかどうか(例えばSNは、例えばSRB3を介して、MCG障害レポートをサポートするためのMNの要求を受け入れるか、又は拒絶することができる)、MNに応答することができる。本実装形態のいくつかの態様において、UEは、分割SRB及びSRB3の両方を介してMCG障害レポートの送信をUEがサポートするかどうかをNW(例えばMN及び/又はSN)に通知してもよい。
【0068】
本実装形態のいくつかにおいて、MCG障害レポートは、障害原因及び/又は最新の入手可能な測定結果を含むことができる。本実装形態のいくつかの態様において、UEは、PCellに関連するリンクが失敗する(又は問題を有する)場合にのみ、MCG障害レポートを送信してもよい。そのような実装形態のいくつかにおいて、(PCellを除く)MCG内の他のセルに関連するリンク障害(又は問題)は、MCG障害レポートをトリガしないことがある。本実装形態のいくつかの他の態様において、MCG中のセルのいずれかのリンク障害(又は問題)に起因して、MCG障害レポートをNWに送信することができる。本実装形態のいくつかにおいて、MCG障害レポートは、どのセルのリンクが失敗したかをNWに通知するためのセルIDを含んでもよい。本実装形態のいくつかにおいて、MCG障害レポートは、障害リンクがPCellに関連しているか否かを示すインジケータを含んでもよい。本実装形態のいくつかにおいて、MCG障害レポートは、RLCベアラ、又は論理チャネルのどれが失敗したか(又は問題を有するか)などの他の情報を含んでもよい。
【0069】
本実装形態のいくつかにおいて、SCG障害レポートは、SCG内の任意のセルのリンクが(問題を有する)失敗したときにトリガされてもよい。SCG障害レポートは、本実装形態のいくつかにおいて、セルID(どのセルのリンクが失敗したかをNWに通知するため)、PSCellインジケータ(失敗したリンクがPSCellに関連しているかどうかを示すため)、どのRLCベアラ又は論理チャネルが失敗した(又は問題がある)か、などを含むことができる。
【0070】
障害レポートの障害原因は、本実装形態のいくつにおいて、タイマT310の満了、ランダムアクセスの問題、MCG RLCの再送信の最大数に達したかどうか、インテグリティ障害、MCG再構成障害などを含むこともできる。本実装形態のいくつかにおいて、タイマT310満了の障害原因は、SpCellのみで検出される(例えばT310、N310、及びN311がSpCellに関連した設定においてものみ設定される場合)。本実装形態のいくつかにおいて、タイマT310がPCellで満了すると、UEは、MCGについて無線リンク障害が検出されたと判定することができる。次いでUEは、MCG障害レポートを(例えばMNに)送信することができる。
【0071】
追加として、本実装形態のいくつかにおいて、T310がPSCell内で満了になると、UEは、SCGについて無線リンク障害が検出されたと判定し、SCG障害レポートをNWに送信することができる。本実装形態のいくつかにおいて、T310は、(例えば下位レイヤからN310の連続した同期から外れたインディケーションを受信すると)SpCell内の物理層の問題を検出すると開始することができる。タイマT310をいつ開始(及び/又は停止)するかに関する決定は、本実装形態のいくつかにおいて、UEのために事前定義/事前設定され得る。例えばタイマT310は、SpCellのための(例えば、下位レイヤからの)N311の連続した同期のインディケーションを受信すると、対応するセルグループに対する(例えばreconfigurationWithSync、又はターゲットセルに対する同期再構成を用いた)RRC再構成メッセージを受信すると、接続再確立手順を初期化すると、又はSCGリリース(T310がSCG内に保持されている場合)と同時に停止することができる。
【0072】
本実装形態のいくつかにおいて、T310がMCG内に保持され、セキュリティが起動されていない場合、UEは、RRCアイドル状態に遷移することができる。一方、このような実装形態のいくつかにおいて、T310がMCG内に保持され、セキュリティが起動されている場合、UEはMCG障害レポートをNWに送信してもよい。
【0073】
本実装形態のいくつかにおいて、MN又はSNは、別のタイマT310-x(タイマT310より短くてもよい)及び/又は新しい定数N310-x及び新しい定数N311-xを(例えばシステム情報中で)設定又はブロードキャストしてもよい。本実装形態のいくつかにおいて、MCG障害レポートを送信すると、UEは、タイマT310ではなく、タイマT310-xを適用することができる。すなわち、MCG障害レポートを送信すると、タイマT310-xは、PSCellの物理層の問題を検出した後に(例えば下位レイヤからN310-xの連続した同期外れ指示を受信すると)開始することができる。タイマT310-xは、PSCellのための下位レイヤからN311-xの連続した同期のインディケーションを受信すると、そのセルグループのためのreconfigurationWithSyncを用いたRRC再構成を受信し、接続再確立手順を初期化した後に、停止することができる。T310-xがSCGに保持されている場合、タイマT310-xは、SCGリリース時に停止することができる。T310-xが満了すると、UEは、再確立手順を実行することができる。
【0074】
本実装形態のいくつかにおいて、MCGリンクが再開されるとき、UEは、T310、N310、及びN311を再び適用してもよい。本実装形態のいくつかにおいて、T310とT310-xの値は同じであってもよい。同様に、N310とN310-xの値、及び/又はN311とN311-Xの値は、本実装形態のいくつかにおいて同じであってもよい。本実装形態のいくつかにおいて、SNは、T310のためのスケーリングファクタ及び/又はN310のためのスケーリングファクタ(及びN311のためのスケーリングファクタ)を設定する(又はシステム情報中でブロードキャストする)ことができる。すなわち、MCG障害レポートを送信すると、UEは、タイマT310の値にスケーリングファクタ(設定されている場合)、又はN310の値にスケーリングファクタ(設定されている場合)、又はN311の値にスケーリングファクタ(設定されている場合)を適用することができる。そのような実装形態のいくつかにおいて、MCG障害レポートを送信すると、スケーリングされたT310は、PSCellの物理層の問題(複数可)を検出すると(例えば下位レイヤからスケーリングされたN310の連続した同期外れインディケーションを受信した後)開始することができる。
【0075】
スケーリングされたT310は、PSCellのための下位レイヤからスケーリングされたN311の連続した同期のインディケーションを受信した後に、対応するセルグループのためのreconfigurationWithSyncを用いたRRC再構成を受信した後、及び接続再確立手順を初期化した後に停止することができる。スケーリングされたT310がSCGに保持されている場合、スケーリングされたT310は、SCGリリース時に停止することもできる。スケーリングされたT310が満了すると、UEは、再確立手順を実行することができる。
【0076】
本実装形態のいくつかにおいて、MCGリンクが再開されるとき、UEは、T310、N310、及びN311を再び適用してもよい。本実装形態のいくつかにおいて、T310のためのスケーリングファクタが設定されていない場合、UEは、依然として通常のT310を適用することができる。同様に、N310のためのスケーリングファクタが設定されていない場合、UEは、依然として通常のN310を適用することができ、N311のためのスケーリングファクタが設定されていない場合、UEは依然として通常のN311を適用することができる。いくつかの他の実装形態において、スケーリングファクタは、例えば、UEの移動速度に応じて可変であり得る(例えば異なるスケーリングファクタが、通常、中程度、又は高速度のUEに適用され得る)。他のいくつかの実装形態において、T310-x/N310-x/N311-xは、SNの状態に依存する変数であってよい。例えばSNがgNBである場合、スケーリングファクタが適用されてもよく、そうでない場合(例えばSNがeNBである場合)、T310/N310/N311と同じ値が適用されてもよい。
【0077】
本実装形態のいくつかにおいて、UEは、MCG障害とSCG障害の両方の共通障害レポートをネットワークに送信してもよい。そのような実装形態のいくつかにおいて、共通障害レポートは、レポートがMCG障害又はSCG障害、又はその両方のためのものであるかどうかを示すための障害ソースインジケータを含むことができる。複数のSNが追加される場合、共通障害レポートは、障害情報と、障害情報がどのセルグループ(例えばMCG、SCG#1、又はSCG#2)に関連するかを示すインジケータとを含むことができる。
【0078】
上述したように、UEは、MR-DCモードにおいて、MCGリンク障害が検出されるときにRRC再確立手順を実行しないように設定されてもよい。代わりに、本実装形態のいくつかにおいて、UEは、SRB3を介してネットワークにMN(又はMCG)障害レポートを送信してもよい(SRB3が設定されている場合)。このような実装形態のいくつかにおいて、SRB3がUEに設定されていない場合、MCGリンク障害の検出時に、UEは、RRC再確立手順を実行してもよい。
【0079】
図3は、本出願の一例としての実装形態に従った、MN(又はMCG)リンクが失敗する場合に、MN障害をネットワークにレポートすることを示す図300である。図3は、UE310、MN320、及びSN330を含む。アクション340において、UE310は、MR-DCモード(例えばNR-NR DCモード)にあり、MN320及びSN330と通信している。アクション350は、UE310が、SRB3をUEに設定することができるMN320からRRC再構成を受信することを示す。アクション360は、UE310にSRB3が設定されることができることを示す。アクション370において、UE310は、MN(又はMCGリンク)へのリンクが失敗したと判定することができる。その結果、UE310は、アクション380において、例えばSRB3を介してMN320にMN障害レポートを送信することができる。アクション380に示すように、MN320は、SN330によってMN障害レポートを受信することができる。本実装形態のいくつかにおいて、MCG障害レポートは、障害原因及び/又は最新の入手可能な測定結果を含むことができる(以下においてより詳細に説明する)。
【0080】
(SN330によって)UE310からMCG障害レポートを受信した後に、MN320は、(例えば障害レポートの内容に基づいて)決定を行うことができ、アクション390において、(例えばSN330によって)対応するMNコマンドをUE310に送信し戻すことができる。例えばMN320は、再確立手順を実行する、役割交換手順を実行する、ハンドオーバ手順を実行する、又は何らかの他のアクション(例えば同期を用いたMCG再構成)を実行するための命令をUE310に送信することができる。上述したように、ハンドオーバ手順は、セカンダリノード変更を伴う/伴わないマスターノード間ハンドオーバ手順、又はマスターノードからeNB/gNBへの変更手順とすることができる。役割交換手順を実行するために、MN320は、本実装形態のいくつかにおいて、SN330の許可を最初に要求する必要があり得る。本実装形態のいくつかにおいて、MNは、ノード間インターフェース(例えばX2インターフェース又はXnインターフェース)を介してMNコマンドをSNに送信し、SNは、MNコマンドをUEに転送してもよい。
【0081】
図4は、本出願の一例としての実装形態に従って、MN(又はMCG)リンクが失敗したときに、MN障害をネットワークにレポートすることを示す図400である。図4は、UE410、MN420、及びSN430を含む。アクション440において、UE410は、MR-DCモード(例えばNR-NR DCモード)にあり、MN420及びSN430と通信している。UE410は、アクション450において、SRB3が設定されるMN420からRRC再構成を受信することができる。アクション460は、UE410にSRB3が設定され得ることを示す。アクション470において、UE410は、MN(又はMCGリンク)へのリンクが失敗したことを判定してもよい。その結果、UE 410は、アクション480において、SRB3を介してSN430にMCG障害レポートを送信することができる。MCG障害レポートは、障害原因及び/又は最新の入手可能な測定結果を含むことができる。UE410からMCG障害レポートを受信した後に、SN430は、アクション490において、(レポートの内容に基づいて)決定を行い、対応するSNのコマンドをUE410に送信し戻すことができる。SN430は、再確立手順を実行する、役割交換手順を実行する、ハンドオーバ手順を実行する、又は他のアクション(例えば同期を用いたMCG再構成)を実行するように、UEにコマンドすることができる。ハンドオーバ手順は、セカンダリノード変更を伴う/伴わないマスターノード間ハンドオーバ手順、又はマスターノードからeNB/gNBへの変更手順とすることができる。
【0082】
図4に示すように、SNコマンドをUE410に送信する前に、アクション481において、SN430は、MN障害ハンドリング要求をMN420に送信することができ、MNは、アクション482において、MN障害ハンドリング応答をSN430に送信し戻すことができる(例えば要求に肯定応答するため、又は非肯定応答のため、又はMCG障害を扱うためにSN430によって取られるアクションを示唆するため)。例えばSN430は、MN420に役割交換手順を実行するように求めることができる。MN420は、役割交換手順をトリガするためにSNの要求を受け入れることができ、又はRRC接続をリリースするようにSN430に提案することができる。別の例において、MN420は、(例えば対応するコマンドをUE410に送信するためにRRCシグナリングを送信することによって)RRC再確立手順をトリガすることをSN430に提案してもよい。
【0083】
上述したように、MCGリンクが(例えば障害原因のいずれかのために)失敗する場合、UEは、MN及びSNの両方から受信された現行の測定設定を維持し、MN及びSNから受信された設定に基づいた測定手順(複数可)の実行を継続することができる。MCG障害のための障害原因のいくつかは、タイマT310の満了、ランダムアクセスの問題、RLCの再送の最大回数に達したとき、インテグリティ障害、再構成障害などを含むことができる。MN設定に基づいた測定結果は、MCG障害の後もレポートを継続されることができる。例えば分割SRBが設定される場合、(MN設定に基づいて準備された)測定結果は、分割SRBのSCGレッグを介してNWにレポートを継続されることができる。逆に、SRB3のみがUEのために設定される場合、測定結果は、SRB3を使用しているNEにレポートを継続されることができる。SNは、例えばノード間インターフェース(例えばX2インターフェース又はXnインターフェース)を介して、受信した測定レポートをMNに転送することができる。
【0084】
本実装形態の一態様において、特定の条件下において、UEは、MCGリンク障害が検出された後、MNから受信された設定に基づいた測定の実行を継続することができない。例えば本実装形態のいくつかにおいて、UEがPCellのタイミングを維持することができないとき、UEは、MCGリンク障害が検出された後に、MNから受信された設定に基づいて測定の実行を継続することができない。
【0085】
本実装形態のいくつかにおいて、UEは、MCGリンク障害が解決され、UEがMNに再接続されたことを示すために、MCGリンク再開メッセージを送信してもよい。本実装形態のいくつかにおいて、MCGリンク再開メッセージは、分割SRB(設定される場合)、又はSRB3(設定される場合)を介して送信されてもよい。本実装形態の他のいくつかの態様において、MCGリンク障害が解決されたことを示す追加のインジケータをMCG障害レポートに含めてもよい。
【0086】
本実装形態のいくつかにおいて、MCGリンク障害を検出すると、又はMCG障害レポートを送信した後に、UEは、(例えばタイマT1が設定されたとき、又は事前定義されたときに)タイマを開始することができる。そのような実装形態のいくつかにおいて、例えば再確立手順をトリガしたり、役割交換手順を実施したり、ハンドオーバ手順を実行したりするために、MN(又はSN)からコマンドを受信した後、UEは、タイマT1を停止してもよい。しかしながら、タイマT1が満了した場合(例えばUEがNWからコマンドを受信していない場合)、本実装形態のいくつかにおいて、UEは(セキュリティが起動されている場合)再確立手順を実行してもよい。
【0087】
図5は、本出願の一例としての実装形態に従った、MN障害がネットワークにレポートされ、特定の期間内に応答が受信されなかった後に、再確立手順を開始するためにUEによって実行される方法(又はプロセス)500を示すフローチャートである。プロセス500は、UEがMR-DCモードで動作している間、MNリンク障害を検出し、分割SRB及び/又はSRB3がUEに設定されることを判定することによって、アクション510において開始することができる。
【0088】
プロセス500は、アクション520において、MNリンクが失敗したと判定した後に、MN障害レポートをネットワークに送ることができる。本実装形態のいくつかにおいて、MCG(又はMN)リンク障害を検出すると、又はMN障害レポートを送信した後に、プロセス500は、フィードバックタイマ(例えばタイマT1)を開始(又は再始動)することもできる。タイマT1の値は、事前定義されていてもよいし、受信された設定に基づいて割り当てられていてもよいし、システム情報ブロック内でブロードキャストされてもよい。
【0089】
アクション530において、プロセス500は、ネットワークから(例えばMN及び/又はSNから)任意のフィードバック(又はコマンド)が受信されたかどうかを判定することができる。本実装形態のいくつかにおいて、受信されたMCG障害レポート又は測定結果(又は障害情報)に基づいて、MNは、特定の手順を実行するためにUEをコマンドし得る。例えば受信した障害レポートの内容に基づいて、MNは、RRC再確立手順、役割交換手順、ハンドオーバ手順、又は任意の他のアクション(例えばMNへの同期)を実行するための命令をUEに送信し得る。ハンドオーバ手順は、セカンダリノード変更を伴う/伴わないマスターノード間ハンドオーバ手順、又はマスターノードからeNB/gNBへの変更手順とすることができる。本実装形態のいくつかにおいて、MNからのコマンドは、設定された分割SRBのSCGレッグを介して送信され得る。本実装形態のいくつかにおいて、役割交換手順のために、UEは、ソース基地局(BS)及びターゲットBSの両方に接続されるように構成されるとき、PCellが新しいPSCellであり得、PSCellが新しいPCellであり得るように、UEのためのPCell及びPSCellが切り替えられ得る。その後に、ソースBSは、解放されることができる。
【0090】
本実装形態のうちのいくつかにおいて、役割交換手順を実行するとき、UEは、セルグループに、又は以前のソースBSのリンク関連する障害レポートを送信しないように再構成され得る(例えばSCG障害レポートの送信が禁止され得る)。本実装形態のいくつかにおいて、NWは、SCG障害レポートの送信を再開するようにUEにコマンドすることがある。本実装形態のいくつかにおいて、UEは、セルグループに関連する障害レポート、又は以前のソースBSのリンクの送信を自律的に停止してもよい。本実装形態のいくつかにおいて、役割交換手順を実行した後に、SCGリンク(接続)がNWによって再開されたとき、UEは再びSCG障害レポートを送信してもよい。本実装形態のいくつかにおいて、UEは、役割交換手順を実行した後に、UEの実装形態に基づいてSCG障害レポートを送信してもよい。例えばUEは、以前のMCGに関連する再開メッセージを送信した後に、その実装形態に基づいてSCG障害レポートを送信することがある。
【0091】
MN(又はSN)から(例えば再確立手順をトリガするため、役割交換手順を実行するため、又はハンドオーバ手順を実行するために)特定のアクション(複数可)を実行するためのコマンドを受信した後に、UEは、アクション540において、タイマT1を停止し、受信されたコマンドを実行することができる。その後に、プロセス500は終了する。
【0092】
(例えばアクション530で)プロセス500が、ネットワークからコマンドを受信していないと判定するとき、プロセスは、アクション550において、タイマT1が満了したか否かを判定することができる。プロセスが、タイマがまだ満了していないと判定した場合、プロセス500は、(タイマT1がカウントダウンしている間に)フィードバックが受信されたかどうかを判定するために、アクション530にループバックすることができる。しかしながら、プロセスが、アクション550において、フィードバックタイマが満了したことを判定した場合、プロセスは、アクション560において、MNを用いたRRC接続を再確立するための再確立手順を実行することができる。
【0093】
本実装形態のいくつかにおいて、プロセス500は、セキュリティが起動された場合、タイマT1が満了した後に、再確立手順を実行してもよく、さもなければ、プロセスは、RRC接続状態から離れてRRCアイドル状態に入るために、一つ以上のアクションを実行してもよい。現行の実装形態のいくつかにおいて、MCGリンクがすでに失敗し、まだ回復されていない間に、SCGリンクが失敗した場合、プロセスは再確立手順を実行することがある。本実装形態のいくつかにおいて、複数のSNsが追加された場合、プロセスは、全てのMCGリンク及びSCGリンクが失敗した場合にのみ、(アクション560において)再確立手順を実行してもよい。本実装形態のいくつかにおいて、再確立手順が初期化されるとき、UEは、同じRAT(例えばNR)の適切なセルを見つけるためにセル選択を実行することができ、ラット間セルを選択すると、そのような実装形態のいくつかにおいて、UEは、RRC接続状態を離れるために一つ以上のアクションを実行することができる。本実装形態のいくつかにおいて、再確立手順が初期化されるとき、UEは、MCG SCell(複数可)をリリースし、SCG設定全体をリリースすることができる。
【0094】
上述したように、MR-DCモードにあり、分割SRBが設定されるUEは、MCGリンク障害を検出した後に、分割SRBのSCGレッグを介して、MCG障害レポートをネットワークに送信することができる。MCG障害レポートを送信すると(又はMNリンク障害を検出すると)、UEは、タイマT1を開始することもできる。MNコマンドが受信されず、タイマT1が満了した場合、本実装形態のいくつかのUEは、(セキュリティが起動されている場合に)再確立手順を実行することができる。
【0095】
図6は、本出願の一例としての実装形態に従った、MNリンクが失敗したときにMN障害をネットワークにレポートし、ネットワークからフィードバックを受信するためのタイマを開始することを示す図600である。図6は、UE610、MN620、及びSN630を含む。アクション640において、UE610は、MR-DCモード(例えばNR-NR DCモード)にあり、MN620及びSN630と通信している。UE610は、アクション650において、MN620からRRC再構成、例えば分割SRBで設定するように受信することができる。アクション660は、UE610に分割SRBが設定されることを示す。アクション670において、UE610は、MNリンク障害を検出することができる。その結果、UE610は、アクション680において、分割SRBのSNレッグを介して(SN630を介して)MN620にMCG障害レポートを送信することができる。図6はまた、MCG障害レポートを送信した後に、アクション682において、UEがタイマT1を開始することができることを示す。上述したように、本実装形態の他のいくつかの態様において、UEは、MN障害レポートを送信する前にタイマT1を開始してもよい。例えば、UE610は、MN障害レポートが検出されると、タイマT1を開始することができる。アクション684において、タイマT1は、ネットワークからフィードバックを受信することなく満了することができる。本実装形態のいくつかにおいて、タイマT1が満了し、ネットワークからフィードバックが受信されない場合、UE610は、アクション686において、RRC再確立手順をトリガして、MN620とのRRC接続を確立することができる。
【0096】
図7は、本出願の一例としての実装形態に従った、MNリンクが失敗したときにMN障害をネットワークにレポートし、ネットワークからフィードバックを受信するためのタイマを開始することを示す図700である。図7は、UE710、MN720、及びSN730を含む。アクション740において、UE710は、MR-DCモード(例えばNR-NR DCモード)にあり、MN720及びSN730と通信している。UE710は、アクション750において、例えば、SRB3が設定されるように、MN720からRRC再構成を受信することができる。アクション760は、UE710にSRB3が設定されることを示す。アクション770において、UE710は、MNリンク障害を検出することができる。その結果、UE710は、アクション780において、SRB3を介してSN730にMCG障害レポートを送信することができる。図7はまた、MCG障害レポートを送信した後に、アクション782において、UEがタイマT1を開始することができることを示す。上述したように、本実装形態のいくつかの他の態様において、UEは、MN障害レポートを送信する前にタイマT1を開始してもよい。例えばUE710は、MN障害レポートが検出されると、タイマT1を開始することができる。アクション784において、タイマT1は、ネットワークからの任意のフィードバックを受信することなく満了することができる。本実装形態のいくつかにおいて、タイマT1が満了し、ネットワークからフィードバックが受信されない場合、UE710は、アクション786において、RRC再確立手順をトリガして、MN720とのRRC接続を確立することができる。
【0097】
本実装形態のいくつかにおいて、分割SRBのSCGレッグを介してMCG障害レポートを送信するためのタイマT1ー、及びSRB3を介してMCG障害レポートを送信するためのタイマT1は、別々に設定(又は事前定義)され得る。
【0098】
本実装形態のいくつかにおいて、UEが、分割ベアラのSCGレッグ(例えばSRB1S又はSRB2S)をレポートすることを介して、又はSRB3を介して、MCG障害をレポートするための手順を初期化するとき、禁止タイマが開始することができる。そのような実装形態のいくつかにおいて、禁止タイマが満了したときにのみ、UEは別のMCG障害レポートを送ることが許されてもよい。本実装形態のいくつかにおいて、UEが、分割ベアラのSCGレッグ(例えばSRB1S又はSRB2S)を介して、又はSRB3を介して、MCG障害をレポートする手順を初期化するとき、UEは、異なる(元の障害レポートとは異なる)障害原因を有する、又は異なる測定結果を含む、別のMCG障害レポートを送信することのみを許可されてもよい。本実装形態のいくつかにおいて、UEが分割ベアラのSCGレッグ(例えばSRB1S又はSRB2S)を介して、又はSRB3を介して(又はUEがMNへの無線リンクの障害を検出したときに)、MCG障害をレポートするための手順を初期化するとき、UEは、全てのSRBs及びDRBsのためのMCG送信(又はMN送信)を一時停止することができる。そのような実装形態のいくつかにおいて、UEが分割ベアラのSCGレッグ(例えばSRB1S又はSRB2S)を介して、又はSRB3を介して、MCG障害をレポートするための手順を初期化するとき(又はUEがMNへの無線リンクの障害を検出するときに)、UEは、MCGに関連するMACエンティティをリセットすることもできる。
【0099】
上述したように、本実装形態のいくつかにおいて、UEは、MCG障害及びSCG障害の両方の共通障害レポートをネットワークに送信することができる。そのような実装形態のいくつかにおいて、共通障害レポートは、レポートがMCG障害若しくはSCG障害、又はその両方のためのものであるかどうかを示すための障害ソースインジケータを含むことができる。共通障害レポートのためのデータ構造の一例としての実装形態を、障害レポート1を参照して以下に示す。
【0100】
【表1】
【0101】
図示されているように、共通障害レポートのための上記データ構造は、いくつかの情報要素(IEs)を含むことができる。IE failureCGは、どのセルグループ(例えばMCG又はSCG)が失敗したかを示すために、本実装形態のいくつかにおいて使用されてもよい。IE failureTypeは、UEによって検出された障害原因を示すために使用される場合がある。障害原因は、タイマT310の満了(データ構造において上記のt310-Expiryと呼ばれる)、ランダムアクセスの問題(randomAccessProblemと呼ばれる)、及び到達したRLCの再送の最大数(rlc-MaxNumRetxと呼ばれる)、インテグリティ障害(IntergrityFailureと呼ばれる)、再構成障害(reconfigFailureと呼ばれる)、及びSCG変更障害(scg-ChangeFailureと呼ばれる)が含まれ得る。
【0102】
上記の障害レポートのデータ構造は、failureCGがMCGとセットされ、failureTypeがt310-Expiryとセットされる場合、T310の満了によりMCGリンク障害が検出されたことを示すことができる。failureCGがMCGとセットされ、failureTypeがrandomAccessProblemとセットされる場合、MCG MACからランダムアクセスの問題の通知を受信したことを示している可能性がある。failureCGがMCGとセットされ、failureTypeがrlc-MaxNumRetxとセットされる場合、MCG RLCの再送の最大数に達したことを示すことができる。failureCGがMCGとセットされ、failureTypeがIntergrityFailureとセットされる場合、MCGリンク障害がSRB1 IPチェック障害又はSRB2 IPチェック障害のために検出されたことを示すことができる。failureCGがMCGとセットされ、failureTypeがreconfigFailureとセットされる場合、MN RRC再構成メッセージの再構成障害のためにMCGリンク障害が検出されたことを示すことができる。failureCGがMCGとセットされる場合、本実装形態のいくつかにおいて、failureTypeがscg-ChangeFailureとセットされない可能性があることに注意する。
【0103】
逆に、上記の障害レポートのデータ構造において、failureCGがSCGとセットされ、failureTypeがt310-Expiryとセットされる場合、T310の満了によりSCGリンク障害が検出されたことを示すことができる。failureCGがSCGとセットされ、failureTypeがrandomAccessProblemとセットされる場合、ランダムアクセスの問題指示がSCG MACから受信されたことを示してよい。failureCGがSCGとセットされ、failureTypeがrlc-MaxNumRetxとセットされる場合、SCG RLCの再送の最大数に達したことを示すことができる。failureCGがSCGとセットされ、failureTypeがIntergrityFailureとセットされる場合、SCGリンク障害がSRB3 IPチェック障害のために検出されたことを示すことができる。failureCGがSCGとセットされ、failureTypeがreconfigFailureとセットされる場合、failureTypeは、SN RRC再構成メッセージの再構成障害のためにMCGリンク障害が検出されたことを示すことができる。failureCGがSCGとセットされ、failureTypeがscg-ChangeFailureとセットされる場合、failureTypeは、SCGへの同期が失敗したことを示すことができる。
【0104】
上記の障害レポートのデータ構造において、IE measResult又はIE MeasureResult障害を使用して、UEによって検出された障害に関する情報を提供することができる。障害に関する情報は、測定結果、関連する同期信号ブロック(SSB)周波数、CSI-RSの関連する参照周波数、及び関連するセル情報又は関連するセルリストを含むことができる。ここでの測定結果は、セルレベル(例えば認定されたSSBsに基づいて計算される、又は認定されたCSI-RSsに基づいて計算される)又はビームレベル(例えば信号強度に基づいた、最良のSSBs又は最良のCSI-RSをレポートする)であり得る。測定結果の量は、RSRP、RSRQ又はSINRであってもよい。認定されたSSB又は認定されたCSI-RSは、予め定義されたルールのセットに基づいて、又は受信された設定(例えば認定されたSSB又はCSI-RSが満たされる必要があり得る閾値、及びセルレベル測定結果を計算するために使用される認定されたSSBs又はCSI-RSsの数)に基づいて定義され得る。測定結果の量は、事前定義されたルールに基づいて、又は受信された構成に基づいて示され得る。レポートされるべき最良のSSBs又は最良のCSI-RSsの数は、受信された構成に基づいてもよく、又は障害レポートを送信するために許可されたULリソースのサイズに基づいてもよい(例えば信号強度の順序で可能な限り多くのSSBs又はCSI-RSsを含んでいる)。
【0105】
より多くの詳細を含み得る共通の障害レポートのデータ構造の別の例としての実装形態を、障害レポート2を参照して以下に示す。障害レポート1を参照した例としての実装形態と上記の例としての実装形態との差は、関連する論理チャネル識別(又はRLCベアラID)を示すための一つ以上のIE及び/又は関連する(物理)セルIDを示すための一つ以上のIEが存在してもよいことである。
【0106】
【表2】
【0107】
failureTypeがrandomAccessProblemとセットされる場合、上記の障害レポートのデータ構造において、セルIDは、UEがランダムアクセスのための問題を有するセルを示すために含まれ得る。failureTypeがrlc-MaxNumRextとセットされる場合、論理チャネル識別(又はRLCベアラID)は、どのRLCエンティティが再送信の最大数に達したかを示すために存在してもよい。なお、maxLC-IDは、論理チャネルIDの最大値(例えば技術仕様TS38.331では32として定義されている)である。physCellIDは、物理セル識別を識別することができる。
【0108】
本実装形態のいくつかにおいて、MCG障害レポートがUEに設定されるか、又は許容される場合、カプセル化されたSN RRCメッセージ(任意のMCG再構成フィールドの有無に関わらず)を含むMN RRCメッセージの障害(例えば再構成障害によりMCGリンクが失敗する場合)は、MCG障害レポートをトリガーすることができる。MCG障害レポートにおいて、そのような実装形態のいくつかにおいて、UEは、再構成のどの部分(例えばMN部分又はSN部分)が失敗したかを示すことがある。
【0109】
図8は、本出願の様々な態様に従った、無線通信のためのノードのブロック図を示す。図8に示すように、ノード800は、トランシーバ820、プロセッサ826、メモリ828、一つ以上のプレゼンテーション部品834、及び少なくとも一つのアンテナ836を含むことができる。ノード800はまた、無線周波数(RF)スペクトル帯域モジュール、基地局通信モジュール、ネットワーク通信モジュール、システム通信管理モジュール、入力/出力(I/O)ポート、I/O部品、電源(図8には明示的に示されていない)を含むことができる。これらの部品のそれぞれは、一つ以上のバス840を介して、直接的又は間接的に互いに通信することができる。
【0110】
送信機822及び受信機824を有するトランシーバ820は、時間及び/又は周波数リソース分割情報を送信及び/又は受信するように構成され得る。いくつかの実装形態において、トランシーバ820は、使用可能、使用不可能、及び柔軟に使用可能なサブフレームスロットフォーマットを含むが、これらに限定されない、異なるタイプのサブフレーム及びスロットで送信するように構成され得る。トランシーバ820は、データを受信し、シグナリングを制御するように構成され得る。
【0111】
ノード800は、様々なコンピュータ読み取り可能媒体を含むことができる。コンピュータ読み取り可能媒体は、ノード800によってアクセス可能な任意の利用可能媒体であり、揮発性及び不揮発性媒体、取り外し可能及び非取り外し可能媒体の両方を含むことができる。限定するのではなく、例として、コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含み得る。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能命令、他データ構造、プログラムモジュール、又は他の他データなどの情報を記憶するための任意の方法又は技術で実装される、揮発性及び不揮発性、リムーバブル及び非リムーバブル媒体の両方を含む。
【0112】
コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)又は他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置又は他の磁気記憶装置を含む。コンピュータ記憶媒体は、伝播データ信号を含まない。通信媒体は、典型的には、コンピュータ読み取り可能命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータを、搬送波又は他のトランスポート機構などの変調データ信号で具現化し、任意の情報配信媒体を含む。「変調されたデータ信号」というタームは、その特性のうちの一つ以上が、信号内の情報を符号化するように設定又は変更された信号を意味する。限定ではなく例として、通信媒体は、有線ネットワーク又は直接有線接続などの有線媒体と、音響、RF、赤外線、及び他の無線媒体などの無線媒体とを含む。上記のいずれかの組合せも、コンピュータ読み取り可能媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0113】
メモリ828は、揮発性及び/又は不揮発性メモリの形態のコンピュータ記憶媒体を含むことができる。メモリ828は、取り外し可能、取り外し不可能、又はそれらの組み合わせであってもよい。例としてのメモリは、ソリッドステートメモリ、ハードドライブ、光ディスクドライブなどを含む。図8に示すように、メモリ828は、コンピュータ読み取り可能なコンピュータ実行可能命令832(例えばソフトウェアコード)を記憶することができ、これは、実行されると、プロセッサ826に、例えば図1から図8を参照して、本明細書に記載される様々な機能を実行させるように構成される。あるいは命令832は、プロセッサ826によって直接実行可能ではなく、ノード800(例えば、コンパイルされ実行されるとき)に本明細書に記載される様々な機能を実行させるように構成されてもよい。
【0114】
プロセッサ826は、インテリジェントハードウェアデバイス、例えば、中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ、ASICなどを含むことができる。プロセッサ826は、メモリを含んでもよい。プロセッサ826は、メモリ828から受信したデータ830及び命令832、並びにトランシーバ820、ベースバンド通信モジュール、及び/又はネットワーク通信モジュールを介した情報を処理することができる。プロセッサ826はまた、コアネットワークへの送信のために、アンテナ836を介してネットワーク通信モジュールに送信するためにトランシーバ820に送信される情報を処理することができる。
【0115】
一つ以上のプレゼンテーション部品834は、人又は他のデバイスにデータ表示を提示する。例えば一つ以上のプレゼンテーション部品834は、表示デバイス、スピーカー、印刷部品、振動部品等を含む。
【0116】
上記の説明から、様々な技術が、それらの概念の範囲から逸脱することなく、本出願に記載された概念を実施するために使用されることができることが明らかである。更に、概念は、特定の実装形態を特に参照して説明されてきたが、当業者は、これらの概念の範囲から逸脱することなく、形態及び詳細において変更を行うことができることを認識することができる。したがって、説明された実施形態は、すべての点において、例示的なものであり、限定的なものではないと考えられるべきである。また、本出願は、上述の特定の実施形態に限定されるものではなく、本開示の範囲から逸脱することなく、多くの再構成、修正、及び置換が可能であることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0117】
図1図1は、本出願の一例としての実装形態に従った、MN(又はMCG)リンクに障害が失敗する場合にMN障害をネットワークにレポートする図である。
図2図2は、本出願の一例としての実装形態に従った、MN障害レポートをネットワークに送信するためにUEによって実行される方法(又はプロセス)を示すフローチャートである。
図3図3は、本出願の一例としての実装形態に従った、MN(又はMCG)リンクが失敗する場合にMN障害をネットワークにレポートする図である。
図4図4は、本出願の一例としての実装形態に従った、MN(又はMCG)リンクが失敗する場合にMN障害レポートをネットワークに送信することを示す図である。
図5図5は、本出願の一例としての実装形態に従った、MN障害がネットワークにレポートされ、一定期間内に応答が受信されない後に、再確立手順を開始するためにUEによって実行される方法(又はプロセス)を示すフローチャートである。
図6図6は、本出願の一例としての実装形態に従った、MNリンクが失敗するときにMN障害をネットワークにレポートし、ネットワークからフィードバックを受信するためのタイマを開始することを示す図である。
図7図7は、本出願の一例としての実装形態に従った、MNリンクが失敗するときにMN障害レポートをネットワークに送信すること、及びネットワークからフィードバックを受信するためのタイマを開始することを示す図である。
図8図8は、本出願の様々な態様に従った、無線通信のためのノードのブロック図を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8