(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-05
(45)【発行日】2022-07-13
(54)【発明の名称】移動ネットワークのユーザの遠隔登録システム
(51)【国際特許分類】
G06F 21/31 20130101AFI20220706BHJP
【FI】
G06F21/31
(21)【出願番号】P 2021518419
(86)(22)【出願日】2018-09-12
(86)【国際出願番号】 RU2018000599
(87)【国際公開番号】W WO2019235962
(87)【国際公開日】2019-12-12
【審査請求日】2021-05-17
(32)【優先日】2018-06-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】RU
(73)【特許権者】
【識別番号】520478862
【氏名又は名称】ダギロフ,ヴィタリ ボリソヴィッチ
(74)【代理人】
【識別番号】100088904
【氏名又は名称】庄司 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100124453
【氏名又は名称】資延 由利子
(74)【代理人】
【識別番号】100135208
【氏名又は名称】大杉 卓也
(74)【代理人】
【識別番号】100163544
【氏名又は名称】平田 緑
(74)【代理人】
【識別番号】100183656
【氏名又は名称】庄司 晃
(72)【発明者】
【氏名】ダギロフ,ヴィタリ ボリソヴィッチ
【審査官】松崎 孝大
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-018279(JP,A)
【文献】特開2011-133924(JP,A)
【文献】特開2014-016998(JP,A)
【文献】特開2017-092857(JP,A)
【文献】特開2018-046533(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 21/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
識別データモジュールと、写真キャプチャモジュールと、タッチスクリーンと、第1の処理ユニットと、第1の管理ユニットと、第1のメモリユニットと、第2の処理ユニットと、第2の管理ユニットと、第2のメモリユニットと、及び2つの送受信ユニットとを備えるモバイルユーザ(モバイルネットワーク若しくは移動ネットワークのユーザもいう、以下同様)の遠隔登録システムであって、
該タッチスクリーンは、テキストデータを入力し、ヒトがこのタッチスクリーン上で関連するグラフィックフォーマットのファイルに署名したときに触覚力を関連するグラフィックフォーマットのファイルに変換するように構成され、
該写真キャプチャモジュールは、あるドキュメントの写真画像に対応する関連するグラフィックフォーマットのファイルと、あるコードの該写真画像に対応する関連するグラフィックフォーマットのファイルと、ある個人のビデオ画像に対応する関連するグラフィックフォーマットのファイルとを生成するように構成され、
該第2の処理ユニットは、あるコードの該写真画像に対応する該ファイル内のあるコードを認識し、あるドキュメントの該写真画像に対応する該ファイル内のある個人の該写真画像およびテキストデータを認識し、ある個人の該ビデオ画像に対応する該ファイル内のある個人の該写真画像を認識し、ある個人の該ビデオ画像に対応する該ファイル内の個人の当該認識された写真画像の一つとあるドキュメントの該画像に対応する該ファイルからのある個人の当該認識された写真画像を比較し、写真の取得の時に実際に生きた個人の該画像であることを立証するためにある個人の該ビデオ画像に対応する該ファイル内のある個人の該写真画像を比較し、あるドキュメントの信頼性の様相を認識するように構成されており、
ここで、
該第1の処理ユニットは、該識別データモジュール、該写真キャプチャモジュール、および該タッチスクリーンから、信号を取得するように接続および構成され、
該第1のメモリユニットは、該第1の処理ユニット、該写真キャプチャモジュール、および該タッチスクリーンから信号を取得するように接続および構成され、
該送受信ユニットのうちの1つは、該第1の処理ユニットおよび該第1のメモリユニットから信号を取得するように、及び該他の送受信ユニットから得られた該信号を該第1の管理ユニットと該第1の処理ユニットへ送信するように、接続および構成され、
該第1の管理ユニットは、写真キャプチャモジュール、タッチスクリーン、第1の処理ユニット、第1のメモリユニットへ、管理信号を送信するように接続および構成され;
該第2の処理ユニットは、該他の送受信ユニットから信号を取得するように接続および構成され
該第2のメモリユニットは、該第2の処理ユニットから信号を取得するように接続および構成され、
該他の送受信ユニットは、該第2の処理ユニットから信号を取得するように接続および構成され、
該第2の管理ユニットは、該第2の処理ユニットおよび第2のメモリユニットに管理信号を送信するように接続および構成され、
該送受信ユニットは無線信号の送信手段によって互いに信号をやり取りするように構成される、
システム。
【請求項2】
写真キャプチャモジュールおよびタッチスクリーンを備えた移動通信機器の手段によるモバイルユーザの遠隔登録のための方法であって、
それは、
モバイルユーザの識別ドキュメントが、該写真キャプチャモジュールの手段によって撮影され、それによって、当該モバイルユーザの識別ドキュメントの
画像に対応する電子ファイルが形成され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該ファイル内でこのドキュメントの真正性の
サインの
存在が検証され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該電子ファイルからの
テキストデータが認識され;
該モバイルユーザのビデオ記録(ビデオ画像の生成若しくは取得ともいう)が、該写真キャプチャモジュールの手段によって履行され、それによって、該モバイルユーザの該ビデオ記録に対応する電子ファイルが形成され、
ビデオ記録時に、該写真キャプチャモジュールの前にいたモバイルユーザのビデオ記録が行われたという
事実のサイン(signs)の、該モバイルユーザの該ビデオ記録に対応する該電子ファイル内での該存在が、検証され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該ファイルからの該モバイルユーザの該画像が、モバイルユーザのこれらの画像が、
同じ個人に対応するかどうかをチェックするために、該モバイルユーザの該ビデオ記録に対応する該ファイルからの該モバイルユーザーの画像と、比較され、、
該モバイルユーザの署名(signature)が、該タッチスクリーン上に形成され、それによって該モバイルユーザの該署名に対応するファイルが生成され、
識別データが保存され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該ファイルが保存され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該電子ファイルからの該テキストデータが保存され、
該モバイルユーザの該署名に対応する該ファイルが、保存され、
該識別データと、該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該電子ファイルからの該認識されたテキストデータと、及び該モバイルユーザの該署名に対応する該ファイルとの間の対応が設定され;
該モバイルユーザの当該遠隔登録の手順の完了に関する信号が形成される、
方法。
【請求項3】
写真キャプチャモジュールおよびタッチスクリーンを備えた移動通信機器の手段によるモバイルユーザの遠隔登録のための方法であって、
それは、
モバイルユーザの識別ドキュメントが、該写真キャプチャモジュールの手段によって撮影され、それによって該モバイルユーザの識別ドキュメントの
画像に対応する電子ファイルが形成され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該ファイル内のこのドキュメントの真正性の
サイン(signs)の存在が検証され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する電子ファイルからの
テキストデータが認識され;
該モバイルユーザのビデオ記録が、該写真キャプチャモジュールの手段によって履行され、それによって、該モバイルユーザの該ビデオ記録に対応する電子ファイルが形成され、
ビデオ記録時に、該写真キャプチャモジュールの前にいたモバイルユーザのビデオ記録が行われたという事実のサイン(signs)の該モバイルユーザの該ビデオ記録に対応する該電子ファイルの該存在が検証され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該ファイルからの該モバイルユーザの該画像が、モバイルユーザのこれらの画像が、
同じ個人に対応するかどうかをチェックするために、該モバイルユーザの該ビデオ記録に対応する該ファイルからの該モバイルユーザの画像と、比較され、、
識別データが保存され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該ファイルが保存され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該電子ファイルからの該テキストデータが保存され、
該識別データと、該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該電子ファイルからの該認識されたテキストデータとの間の対応が設定され;
該モバイルユーザの当該遠隔登録の手順の完了に関する信号が形成される、
方法。
【請求項4】
写真キャプチャモジュールおよびタッチスクリーンを備えた移動通信機器の手段によるモバイルユーザの遠隔登録のための方法であって、
それは、
モバイルユーザの識別ドキュメントが該写真キャプチャモジュールの手段によって撮影され、それによって該モバイルユーザの識別ドキュメントの
画像に対応する電子ファイルが形成され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該ファイル内のこのドキュメントの真正性の
サイン(signs)の存在が検証され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該電子ファイルからの
テキストデータが認識され;
該モバイルユーザが、該写真キャプチャモジュールによって撮影され、それによって該モバイルユーザの
写真画像に対応する電子ファイルが形成され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該ファイルからの該モバイルユーザの該画像が、該モバイルユーザの該写真画像に対応する該ファイルからの該モバイルユーザの該画像と比較されて、該モバイルユーザのこれらの画像が
同じ個人に対応するかどうかをチェックし、
識別データが保存され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該ファイルが保存され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該電子ファイルからの該テキストデータが保存され、
該識別データと、該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該電子ファイルからの当該認識されたテキストデータとの間の対応が設定され、
該モバイルユーザの遠隔登録の手順の完了に関する信号が形成される、
方法。
【請求項5】
写真キャプチャモジュールおよびタッチスクリーンを備えた移動通信機器の手段によるモバイルユーザの遠隔登録のための方法であって、
それは、
モバイルユーザの識別ドキュメントが該写真キャプチャモジュールの手段によって撮影され、それによって該モバイルユーザの識別ドキュメントの
画像に対応する電子ファイルが形成され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該電子ファイルからの
テキストデータが認識され;
該モバイルユーザが、該写真キャプチャモジュールによって撮影され、それによって該モバイルユーザの
写真画像に対応する電子ファイルが形成され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該ファイルからの該モバイルユーザの該画像が、該モバイルユーザの該写真画像に対応する該ファイルからの該モバイルユーザの該画像と比較されて、該モバイルユーザのこれらの画像が
同じ個人に対応するかどうかをチェックし、
識別データモジュールからの
識別データが保存され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該ファイルが保存され、
該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該電子ファイルからの該テキストデータが保存され、
該識別データモジュールからの該識別データと、該モバイルユーザの識別ドキュメントの該画像に対応する該電子ファイルからの当該認識されたテキストデータとの間の対応が設定され、
該モバイルユーザの遠隔登録の手順の完了に関する信号が形成される、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
移動通信の分野に関し、特に、移動ネットワーク(以下、モバイルネットワークともいう)においてユーザを登録し認証する手段に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザのモバイルネットワークへの接続は、典型的には、特別な機器(例えば、そのような機能をサポートする移動電話、スマートフォン、またはタブレット)内にSIM(加入者識別モジュール)カードを設置することによって、および機器内のSIMカードとネットワークの動作を提供する機器との間の相互作用によって提供される。
【0003】
それとは別に、2014年12月09日付けロシア連邦政府令第1342号(2016年2月03日改正)の「電話サービスの提供に関する手続について」(「電話サービスの提供に関する規則」とともに)の18号では、移動通信事業者と利用者との間で移動通信サービス契約が締結され、その結果、利用者が通信事業者からSIMカードを取得した場合に、利用者は身分証明書(典型的にはパスポート)を提示しなければならない。
【0004】
2003年7月07日付け連邦法第126-FZ号(2017年6月07日改正)の第44条第6項(2017年6月07日付け改正)の「通信について」に基づき、通信事業者(又はその窓口代表者)は、契約締結時に、利用者情報(典型的にはパスポートデータ)を契約に含める義務を負う。
【0005】
また、通信事業者は、ユーザ情報の正確性を確認しなければならない。これは、典型的には例えば、通信事業者の販売オフィスにおいて、ユーザと通信事業者の窓口代表者との間の個人的な連絡を必要とする。
【0006】
従来技術は、ユーザのビデオ認証のための方法および機器を提供する(2014年1月10日に公開された特許RU2504004)。技術的解決策はビデオ画像フレームからそれを生成し、コントラスト画像をサーバに送信し、取得したコントラスト画像を特別なサービスまたはソフトウェアを使用してサーバに事前にアップロードされたユーザ情報と比較することによって、ユーザのコントラスト画像のビデオキャプチャ機器を取得することを想定している。利用者情報としては、利用者登録時にコントラスト画像の取得や外部からのアップロードと同様の方法で取得した認証写真を利用する。ユーザ情報は、登録中にユーザによって入力されたユーザの性別および年齢情報をさらに含むことができる。それとは別に、コントラスト写真は、性別および年齢情報との適合性についてさらにチェックされ得る。
【0007】
前記技術的解決策の欠点は、ビデオ識別は再認証中にのみ行われるのに対し、ユーザデータのみが登録中にアップロードされるという点で、ユーザのアイデンティティの検証は登録中に技術的に不可能であることである。
【0008】
最も近い技術的解決策(試作品)は、SIMカード(2017年10月10日にアクセスされたhttp://beelinenet.ru/registration,)を登録し、起動するための手法である。この方法はインターネット経由でBeeline SIMカードを登録し、アクティブ化するためのものである。そのためには、SIMカードを機器(タブレット、電話、またはモデム)に挿入し、ブラウザを開き、任意のアドレスを入力する必要がある。
【0009】
ある試みが、入力した住所を通すと、モバイルネットワークでSIMカードが認証される。SIMカードがモバイルネットワークで認証できない場合、つまりSIMカードがモバイルネットワークに登録されていない場合、機器のブラウザはSIMカードを登録できるWebサイトに自動的にリダイレクトする。
【0010】
この目的のために、SIMカード所有者情報(パスポートデータ)は、この情報をウェブサイト上の特別な形式で入力し、その後、その処理を提供する通信事業者の機器に送信することによって、通信事業者のデータベースに入力される。
【0011】
この場合、情報を入力する際に、情報の正確性のチェックも、情報が登録を行った個人に関連付けられていることのチェックもない。
【0012】
また、SIMカード識別情報は、通信事業者のデータベースに入力され、ユーザ情報と照合される。その結果、SIMカードは、モバイルネットワークに登録され(通信事業者のデータベースにはSIMカードとその所有者に関する情報が含まれている)、これにより、認証され、移動通信機器で使用できるようになる。
【0013】
プロトタイプの欠点は、ユーザの身元(identity)の検証が技術的に不可能であること、すなわち、SIMカードは、登録を実行するヒトに、実際に登録されるという事実の検証がないことである。さらに、プロトタイプは、すべての情報が完全に手動で入力されるため、ユーザ登録の速度が低くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
提案された本発明の技術的な結果は、初期登録中を含む、モバイルユーザ(モバイルネットワーク若しくは移動ネットワークのユーザ、ともいう。以下同じ)の身元の確認を提供することによって、機器の機能的可能性の範囲を拡張することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この技術的な結果は、識別データモジュールと、写真キャプチャモジュールと、タッチスクリーンと、第1の処理ユニットと、第1の管理ユニットと、第1のメモリユニットと、第2の処理ユニットと、第2の管理ユニットと、第2のメモリユニットと、及び2つの送受信ユニットとを備える、モバイルユーザの遠隔登録のためのシステムにおいて、
タッチスクリーンは、テキストデータを入力し、ヒトがこのタッチスクリーン上で関連するグラフィックフォーマットのファイル(電子ファイルともいう。以下同様)に署名するときに触覚力を変換するように構成され、
写真キャプチャモジュールは、あるドキュメントの写真画像に対応する関連するグラフィックフォーマットのファイルと、あるコードの写真画像に対応する関連するグラフィックフォーマットのファイルと、及びある個人のビデオ画像に対応する関連するグラフィックフォーマットのファイルとを生成するように構成され、
第2の処理ユニットは、あるコードの写真画像に対応するファイル内のあるコードを認識し、あるドキュメントの写真画像に対応するファイル内のある個人の写真画像とテキストデータを認識し、ある個人のビデオ画像に対応するファイル内のある個人の写真画像を認識し、あるドキュメントの画像に対応するファイルからある個人の認識された写真画像とある個人のビデオ画像に対応するファイル内のある個人の認識された写真画像の一つを比較し、写真キャプチャー(取得)の時に実際に生のある個人の画像であることを立証するためにある個人のビデオ画像に対応する該ファイル内のある個人の写真画像を比較し、あるドキュメントの信頼性のサインを認識する、ように構成されるという事実によって達成され、
ここで、第1の処理ユニットは、識別データモジュール、写真キャプチャモジュール、およびタッチスクリーンから信号を取得するように接続され、構成され、
第1のメモリユニットは、第1の処理ユニット、写真キャプチャモジュール、およびタッチスクリーンから信号を取得するように接続され、構成され、
送受信ユニットのうちの1つは、第1の処理ユニットおよび第1のメモリユニットから信号を取得し、第1の管理ユニットおよび第1の処理ユニットへ、他の送受信ユニットから得た信号を送信するように、接続され、構成され、
第1の管理ユニットは、写真キャプチャモジュール、タッチスクリーン、第1の処理ユニット、第1のメモリユニットへ接続され、管理信号を送信するように構成され、
第2の処理ユニットは、該他の送受信ユニットから信号を得るように接続され、構成され、
第2のメモリユニットは、第2の処理ユニットから信号を得るように接続され、構成され、
該他の送受信ユニットは、該第2の処理ユニットから信号を得るように接続され、構成され、
該第2の管理ユニットは、第2の処理ユニットと第2のメモリユニットへ管理信号を送信するように接続され、構成され、
該送受信ユニットは、は無線信号の送信手段によって互いに信号をやり取りするように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、1:タッチスクリーン2:写真キャプチャモジュール3:識別データモジュール4:送受信ユニット5:第2のメモリユニット6:第2の処理ユニット7:第2の機能ユニット8:第2の管理ユニット9:第1の処理ユニット10:第1の機能ユニット11:第1の管理ユニット12:第1のメモリユニット、を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
移動通信は、端末機器(移動通信機器)が、特別な受信機-送信機(基地局)のセットである移動ネットワークを介して、互いに信号を送信する無線電話通信の一種である。
基地局は、固定回線通信や電波を利用してお互いに、及び電波を利用して提供されれた移動通信機器に、接続する(情報は、2017年10月12日アクセスされたhttps://dic.academic.ru/dic.nsf/es/82809/MOBHJIbHAiI,にて提供される)。
【0019】
移動通信機器は、モバイルネットワーク経由で他の機器との通信を可能にする無線技術機器である。移動通信機器は、ハウジング内に設置された多数の相互接続されたユニットおよびモジュールからなる複雑な電子機器である。
【0020】
特定のケースでは、移動通信機器の要素は、タッチスクリーン1、識別データモジュール3、写真キャプチャモジュール2、送受信ユニット4、第1の処理ユニット9、第1の管理ユニット11、電源ユニット、および第2のメモリユニットである(2017年10月13日にアクセスされたhttp://highscreen.ru/news/Ustroistvo_smartfona/,)。
【0021】
さらに、移動通信機器は、スピーカ、マイクロフォン、押しボタンスイッチ、他の機器を接続するためのコネクタ、または他の機器に接続するためのコネクタのいずれかをさらに含んでもよい。本発明の技術的解決策の枠組み内で論じられるように、モバイル通信機器のメイン機能は、他のモバイル通信機器と信号を交換する可能性が提供されるような、モバイルネットワークとの相互作用(インタラアクション)である。例えば、スマートフォン、PDA(移動電話として機能することができるポケット型パーソナルコンピュータ)、またはタブレットコンピュータを、移動通信機器として使用することができる。
【0022】
以下、「ユーザ」とは、ある移動通信機器を使用し、提案された本発明の技術的解決策を使用して自身の名前でモバイルネットワークに登録する個人を意味するものと理解されたい。しかしながら、必ずしもユーザではない任意の個人が、提案された本発明の技術的解決策を使用して、以下に説明されるアクションを実行することができることが理解される。
【0023】
システムの主な要素は、タッチスクリーン1、識別データモジュール3、写真キャプチャモジュール2、送受信ユニット4、第1の処理ユニット9、第1の管理ユニット11、第1のメモリユニット12、および電源ユニット(すべて移動通信機器に含まれる)、ならびに送受信ユニット4、第2の処理ユニット6、第2の管理ユニット8、電源ユニット、および第2のメモリユニット5(すべて移動通信事業者の機器に含まれる)である。
【0024】
タッチスクリーン1は、視覚情報の表示及び情報のタッチ入力を提供するタッチ応答機器(又は機器要素)である。タッチスクリーン1のセンシティブ部分は、別個のセンサーのセットである。タッチスクリーン1は、ユーザのシグネチャーを入力し(entering signature:署名入力)、シグネチャーの外観、ならびにユーザによる署名(signing)のダイナミクス(速度、圧力、回転半径、連続性など)に関する情報を取得するように構成される。
【0025】
「署名入力」とは、ユーザの触圧を特定の持続時間の電気信号に変換することを意味するものと理解されたい。この場合、ある持続時間の電気信号は署名のグラフィック画像に対応するデータを含む、あるグラフィックフォーマットのファイルに完全に対応し、任意選択で署名のダイナミクスを考慮に入れる。
【0026】
また、それぞれが特定の特性、文字、数字、句読点に対応する(すなわち、仮想キーボードを使用する)センサーの専用グループを使用して、特別に形成されたセンサのグループ(すなわち、入力フィールド)に、テキスト情報を入力する可能性も提供される。タッチスクリーン1の存在は、ユーザの署名を入力する可能性を提供し、これは、情報を表示するためだけに設計された従来のスクリーンによっては提供することができない。
【0027】
識別データモジュール3は機器に含まれる要素であり、特定の識別データ(例えば、1つ以上の識別番号、コード)を保存するために設けられ、誤使用を防止するために、この識別データへの不正アクセスに対する保護を提供する。
【0028】
「保護」とは、自然に又は相手方の同意を得ずに当事者の一方(ユーザ、移動ネットワーク通信事業者)の発意により、識別情報を変更、削除、追加について、実際に不可能なこと、及び、移動ネットワーク通信事業者または利用者以外の者が、識別情報を取得することができないこと、を意味するものと解される。
【0029】
識別データモジュール3は、単一の要素であってもよいし、任意の方法で電気的に接続されたいくつかの別個の要素からなっていてもよい。識別データモジュール3は、移動通信機器の専用エリアに設置される。識別データモジュール3は、移動通信機器から取り外し可能であるか、または取り外し不可能であるように構成することができる。また、識別データモジュール3は、識別データを(正当な使用の場合、すなわち、すべての関係者の同意を得て)変更するように、または変更する可能性なしに、構成することができる。識別データモジュール3として、最も一般的なフィジカル(物理ともいう)SIMカード、電子SIM(以下、チップの形態のe-SIMまたはSIMとも呼ばれる)、または移動通信機器の第1のメモリユニット12内の専用パーティションを、使用することができ、このパーティションは、上述のように特別な方法で保護される。識別データモジュール3の各特定の実施形態について、移動通信機器の設計は、識別データモジュール3の正しい動作が保証されるように適合される。
【0030】
様々なフォーマット(例えば、mini-SIM、micro-SIM、nano-SIM)の従来のフィジカルSIMカードが識別データモジュール3として使用される場合、SIMカードのフィジカル配置を提供し、SIMカードのコンタクトに接続するためのコンタクト(コネクタ)を備える、特別なホルダが移動通信機器に提供される。
【0031】
e-SIMが識別データモジュール3として使用される場合、移動通信機器は、チップを設置するための特別な台座(SEAT)を提供し、この台座は、e-SIMコンタクトに接続するためのコンタクトを備え、前記コンタクトは互いに接続され、例えば、半田付けを使用して、開封不能に構成される。
【0032】
移動通信機器の第1のメモリユニット12内の専用パーティションが、識別データモジュール3として使用される場合、前記専用パーティションの保護は、そこに保存された識別データが上述のように保護されるように提供される。
【0033】
移動通信機器の第1のメモリユニット12内のe-SIMまたは専用パーティションの形態の識別データモジュール3を使用することは、識別データモジュール3を交換することなく識別データを変更すること(例えば、キャリアを変更するとき)を可能にし、すなわち、データを交換するときの材料コストの低減を可能にする。
【0034】
識別データモジュール3には、例えば、コード、特に、バーコードおよびそれに対応する数の形態で、識別データを視覚的に知覚および認識することを可能にする形態の識別データを含む材料担体(material carrier)をさらに設けることができる(特に、移動通信機器に設置される前の物理SIMカードは、典型的には寸法54×86×0.76mmのプラスチックカードに入る)。この場合、識別データは通常、特別な方法で暗号化される。
【0035】
写真キャプチャモジュール2(写真-ビデオ 写真キャプチャモジュールとも呼ぶことができる)は、所望の対象の写真画像およびビデオ画像の取得を提供する機器の一部である。本件において、用語「撮影(shooting)」とは、特に、何らかの方法で何かをとらえ、画像化処理を意味すると理解される(2017年10月13日にアクセスされたソースhttps://dic.academic.ru/dic.nsf/ushakov/1032590,に規定されている定義15に従う)。
【0036】
写真キャプチャモジュール2の主要な要素の1つは、光学系である。写真キャプチャモジュール2は光学系が外側、すなわち移動通信機器のハウジングの外側を向くように、移動通信機器のハウジング内に設置される。特定の場合には、移動通信機器が、その光学システムと反対方向に面する2つの写真キャプチャモジュールを含むことができる。
【0037】
ビデオ画像及び写真画像を取得するように構成されたカメラは、典型的には写真キャプチャモジュール2として使用される。この場合、写真キャプチャモジュール2は、個人識別ドキュメントの写真画像、材料担体(material carrier)コード、ユーザのビデオ画像に対応する、すなわち、高品質(高コントラスト、シャープ、必要な解像度)の写真画像およびビデオ画像の取得を提供する特性を有する、特定のグラフィックフォーマットでファイルを生成するように構成されなければならない。
【0038】
さらに、あるグラフィックフォーマットのファイルは、取得されている写真画像およびビデオ画像のデータに対応する電気信号を意味するものと理解されたい。写真キャプチャモジュール2の存在は、リアルタイムデータ(写真キャプチャモジュール2の前の実在する個人の写真、およびこの時点で個人が有するドキュメントの写真)を取得することを可能にするので、登録中のデータの偽造を防止する。
【0039】
第1の管理ユニット11は、移動通信機器の他の全ての要素を管理する要素である。第1の処理ユニット9は、移動通信機器の通常の機能に必要なデータの必要な処理を提供する要素である。第1の処理ユニット9および第1の管理ユニット11は、第1の機能ユニット10に構造的に組み込むことができる。マイクロプロセッサは、それ自身のメモリ及びソフトウェアを有するものを含む第1の機能ユニット10として使用することができる。第1の機能ユニット10は、自身のメモリを有していなくてもよいが、移動通信機器内の第1のメモリユニット12を使用できる。
【0040】
第1のメモリユニット12は、データ保存要素である。識別データを保存するためのパーティションは、例えば識別データモジュール3の特定の実施態様においては、第1のメモリユニット12に設けることができる。また、第1のメモリユニット5は、写真キャプチャモジュール2によって取得された写真画像及びビデオ画像のデータであって、タッチスクリーン1の手段によって入力されたデータに対応するデータをさらに保存できる。
【0041】
第2の処理ユニット6は、いくつかの相互接続された要素または1つの要素からなり、移動通信機器から取得されたデータのすべての必要な処理を実行することを可能にする複雑な機器である。
【0042】
第2の処理ユニット6は、以下の機能を履行することを可能にする要素を備えることができる:
識別データモジュール3に付随する材料担体の写真画像上のバーコードを認識すること、
写真キャプチャモジュール2によって取得されたドキュメントの写真画像に従って個人識別ドキュメント(典型的にはパスポート)の真正性のサインを認識することによって偽造に対して検証すること、
写真キャプチャモジュール2によって取得されたパスポートの写真画像内のテキストデータおよび所有者の写真画像を認識すること、
写真キャプチャモジュール2からのビデオ画像によって写真キャプチャモジュール2の前に現実のユーザが存在するかどうかを検証すること、
写真キャプチャモジュール2からのビデオから写真キャプチャモジュール2の前にユーザの高品質写真画像を形成すること、
パスポート写真内で認識された写真画像をビデオ画像から形成された写真画像と比較すること、
ユーザプロファイルを形成すること(すなわち、識別データモジュール3の識別データとパスポートデータとサインの形態によるユーザの個人データとの間のリンクを形成すること)。
【0043】
第2の処理ユニット6内の各要素は、別個の要素としてさらに構成することができる。第2の処理ユニット6内のいくつかの要素は、単一の機器としてグループ化され、提供されることができ、または単一の機器として構成されることができる。
【0044】
さらに、第2の処理ユニット6は、プログラムの第2のメモリユニット5にインストールされたプログラム(または単一のプログラム)を使用するコンピューティング機器として構成することができ、各プログラムは、第2の処理ユニット6内の対応する要素の機能を実行する(または全体として必要な処理を実行する)。
【0045】
この場合、第2のメモリユニット5は、第2の処理ユニット6に含まれるか、または第2の処理ユニット6自体は機能に関して第2のメモリユニット5と同一である対応する要素を含む。
【0046】
特に、LUNA SDKソフトウェア(https://visionlabs.ai/ru/LUNA-sdk-info.html,06.06.2018アクセス)は、写真キャプチャモジュール2からのビデオ画像に基づいて、写真キャプチャモジュール2の前に実際のユーザが存在することを確認するために使用され得る。
【0047】
前記検証は、瞬き、笑い、及び顔をカメラに近づけたり遠ざけたりする対話式認識に基づく手順を実行することによって保証される。例えば、ドキュメントの偽造に対する検証を確実にするために、ドキュメント内のフィールドを検証することができる(パスポート内で何らかのデータが置換されると、フィールドは違反される)。
【0048】
第2の管理ユニット8は、第2の処理ユニット6、第2のメモリユニット5、および送受信ユニット4の他のすべての要素を管理する要素である。
【0049】
第2の処理ユニット6および第2の管理ユニット8は、何らかの方法で接続された別個の要素として、または単一の要素、すなわち第2の機能ユニット7の一部として構造的に、構成することができる。プロセッサは、独自のメモリおよびソフトウェアを有するものを含む、第2の機能ユニット7として使用することができる。第2の機能ユニットは、自身のメモリを含まず、第2のメモリユニット5を使用することができる。
【0050】
第2のメモリユニット5は、データ保存要素である。第2のメモリユニット5は、送受信ユニット4の手段によって移動通信機器から取得された写真及びビデオ画像のデータ、認識された情報、タッチスクリーン1の手段によって入力され、送受信ユニット4の手段によって移動通信機器から取得された情報のデータを保存できる。
【0051】
送受信ユニット4は、移動ネットワークからの信号の受信と、移動ネットワーク信号の送信とを、典型的には電波の手段によって、または有線を介して、またはそれらの組合せの手段によって提供する要素である。
【0052】
電源ユニットは、すべての要素に電気を供給するための機器である。例えば、電池を電源ユニットとして使用することができる。
【0053】
マイクロホンは空気媒体中の音響振動を検出し、そのパラメータを測定する機器である(Ultrasound. Malenkaya entsiklopediia.Chiefed. I. P. Goliamina. -M.: Sovetskayaentsiklopediia, 1979, 400p. 270)。
【0054】
スピーカーは、電波を振動に変換する機器である(2017年10月24日にアクセスされた百科事典https://dic.academic.ru/dic.nsf/es/19254^HHaMHKによる)。スピーカーはスピーカーディフューザの広い部分がハウジングの穴に面し、スピーカーからの音がこれらの穴を通過するように、移動通信機器のハウジング内に設置される。
【0055】
押しボタンスイッチは、ヒトであるオペレータの圧力を加えた後に、ボタンの形態のアクチュエータの(典型的には軸方向の)移動の結果としてトリップする(電気回路を閉じる又は開く)スイッチである(GOST 22614-77「キー作動及び押しボタンスイッチ及び整流子、一般的な人間工学的要件」に従って)。押しボタンスイッチは、移動通信機器のハウジングの穴に設置され、しかも、押しボタンスイッチは他の要素がないハウジングの任意の部分に設置することができる。
【0056】
コネクターは、移動通信機器の対応する要素から、電気シグナルの形態で、またはそれに、情報またはエネルギを伝達するための外部および内部電気回路を接続する手段である。
【0057】
モバイル通信機器の各要素は、モバイル通信機器の他の要素がその正常な機能を妨害しないように、ハウジング内に設置される。
【0058】
識別データモジュール3、モジュール2、タッチスクリーン1は、第1の管理ユニット11に接続されており、これに対応する電気信号を伝送し、そこから管理信号を取得するように構成されている。
【0059】
タッチスクリーン1は、第1のメモリユニット12に直接または第1の管理ユニット11を介して電気的に接続され、そこに信号を送信するか、またはそこから信号を取得するように構成される。
【0060】
第1の処理ユニット9は、識別データモジュール3、写真キャプチャモジュール2、タッチスクリーン1に接続され、そこから電気信号を取得するように構成されており、第1の管理ユニット11にも電気的に接続されている。
【0061】
送受信ユニット4の1つは、第1の管理ユニット11に接続され、そこから信号を取得し、そこに信号を送信するように構成され、また、第1のメモリユニット12および第1の処理ユニット9に、直接または第1の管理ユニット11を介して電気的に接続される。
【0062】
第1のメモリユニット12は、第1の処理ユニット9に直接または第1の管理ユニット11を介して電気的に接続され、そこからデータを取得し、そこにデータを送信するように構成される。
【0063】
移動通信機器の全てのエネルギー依存要素は、対応する電源ユニットに接続される。また、移動通信機器に追加の要素がある場合、それらの移動通信機器の対応する他の要素への接続が提供される。
【0064】
モバイルキャリア機器の要素は、1つのハウジング内に取り付けることができ、または要素の各々は、別個のハウジング内に取り付けることができる。
【0065】
第2の処理ユニット6は、第2の管理ユニット8に電気的に接続され、第2の送受信ユニット4および第2のメモリユニット5に直接または第2の管理ユニット8を介して電気的に接続される。
送受信ユニット4および第2のメモリユニットは、第2の管理ユニット8に電気的に接続され、そこから管理信号を取得するように構成することもできる。すべてのエネルギー依存要素は、対応する電源ユニットに接続される。
【0066】
本発明は、機器のブロック図を示す図面によって説明される。
【0067】
本発明の産業上の利用可能性および実施形態
【0068】
上記の構成要素及び手段を用いる場合には、以下のように実現される。
提案された本発明の技術的解決策に含まれる全ての要素は広く知られており、特殊な製造を必要としない
(例えば、様々なタッチスクリーン1が、2017年10月24日にアクセスされたソースhttps://sensis.ru/cat/sensornoe-oborudovanie/sensornye-ekrany/,に提供される。
ハウジングの部分は、2017年10月24日にアクセスされたソースhttps://www.partsdirect.ru/smartphones/spareparts_smartphone/,に提供される。
写真キャプチャモジュール2は、2017年10月24日にアクセスされたソースhttps://addroid.ru/remont_zapchasti/smartfony/kamery/,に提供される。
電源機器ユニット9は、2017年10月24日にアクセスされたソースhttps://addroid.ru/remont_zapchasti/smartfony/akkumulyatory/,に提供されている)。
【0069】
移動通信機器のすべての要素は、識別データモジュール3がフィジカルSIMカードとして構成されている場合を除き、互いに接続され、上述のようにハウジング内に設置される。その後、所望のソフトウェア(少なくともオペレーティングシステム)が移動通信機器にインストールされる。オペレーティングシステムは、典型的には移動通信機器の製造業者において組み立てられ、インストールされ、必要なソフトウェアはすべて、製造業者においてインストールされ得る。
【0070】
残りのソフトウェアは、移動通信機器の販売者によって、または例えばネットワーク、特にWi-Fiを介してインターネットからダウンロードされた後にユーザ自身によってインストールすることもできる。
【0071】
提案されたシステムの残りの要素、すなわち、移動キャリアの側に局在された機器要素は、上述のように互いに接続され、それに応じて〔例えば、ある場所(room)に〕設置される。その後、第2の処理ユニット6の機能の実行を提供するソフトウェアを含む所望のソフトウェアが、第2の機能ユニット7にインストールされる。
【0072】
あるモバイル通信機器を使用するために、ユーザは、物理SIMカード及び、もし可能であれば、識別データモジュール3が物理SIMカードとして構成されているときに、それに付随する材料担体とを購入する。
【0073】
識別データモジュール3が、電子SIMカードまたは専用メモリ区画として構成されるとき、ユーザは、識別データを、典型的には暗号化された形態で、含む材料担体のみを購入する。
【0074】
さらに、提案される本発明の技術的解決策の範囲内にあるの購入場所は、モバイルネットワーク通信事業者の販売オフィスに限定されず、異なるものであってもよい(例えば、街頭または屋内の自動販売機、食料雑貨店、スーパーマーケットまたはハイパーマーケットなど)。
【0075】
これは、通信サービス契約の締結、したがって、識別データモジュール3の登録が、入ってくる情報の検証のために通信事業者の窓口代表者が存在する必要がないので、購入場所で実行されない可能性があるという事実による。
【0076】
登録時に、識別データモジュール3が、物理SIMカードとして構成されている場合には移動通信機器内に識別データモジュール3を設置する必要はなく、電子SIMカードとして構成されている場合や専用のメモリパーティションとして構成されている場合には識別データモジュール3に識別データを入力する必要もない。
【0077】
ユーザが上記で指定されたアクションを実行するかどうかに応じて、本発明の当該技術的解決策を使用するときのアクションの対応一覧が異なる。相違点については、以下で説明する。さらに、移動通信機器の使用を開始する前に、識別データを有する識別データモジュール3を備えていなかった場合について説明する。
【0078】
ユーザが、識別データモジュール3を配置し、それが、移動通信機器内で、物理SIMカードとして構成されているとき、又は、識別データモジュール3に識別データを追加し、それが電子SIMカード若しくは専用メモリパーティションとして構成されているとき、ユーザは以下のアクションを実行する。
【0079】
識別データモジュール3が、フィジカルSIMカードの形態で構成される場合、ユーザは、識別データモジュール3(フィジカルSIMカード)を、移動通信機器内の特別なホルダに配置し、フィジカルSIMカードへのコンタクトは、特別なホルダのコンタクトと接触しなければならない。
【0080】
識別データモジュール3が、電子SIMカード又は専用メモリパーティションの形成で構成されている場合、ユーザは、識別データモジュール3のタイプによって想定されるような方法で、付随する材料担体からの識別データを、識別データモジュール3に追加する。
【0081】
例えば、電子SIMカードの場合、材料担体(material carrier)は、ユーザによってタッチスクリーン1を介して第1の機能ユニット10に入力されるコードを含むことができる。前記コードは、前記移動通信機器の送受信ユニット4を用いて特別なサーバに送信され、この応答として移動担体(mobile carrier)からのデータ(識別データを含む)が、サーバから送信され、このデータは特別なサービスによる要求に応じてサーバに送信される。
【0082】
前記データは、電子SIMカードに保存(メモリともいう)される。電子SIMカードへのデータのローディングの原則は、2017年10月26日にアクセスしたソースhttp://ichip.ru/chip-vmesto-sim-kart.html,に記載されている。
【0083】
その後、第1の機能ユニット10において、登録を提供するソフトウェアが起動される。このソフトウェアは、自動的に、またはユーザによって手動で起動することができる。例えば、第1の機能ユニット10は、移動通信機器の電源が投入されると、識別データモジュール3の検出、移動通信ネットワークに信号を送ることによる状態の判定(登録されているか否か)、識別データを有する識別データモジュール3が存在しない場合や登録されていない場合のソフトウェアの起動等を行うことができる。
【0084】
また、ユーザは、タッチスクリーン1のセンサのグループ、このグループは第1の機能ユニット10に起動信号を送ることを提供、に力を加えることによって、又は同じ機能を提供する押しボタンスイッチに力を加えることによって、移動通信機器をオンにした後に、自身でソフトウェアを起動することができる。
【0085】
タッチスクリーン1のセンサ(またはセンサのグループ)の手段によって、前記ソフトウェアのインターフェースが表示され、このインターフェースは、ユーザが移動通信機器の他の要素、例えば、写真キャプチャモジュール2を使用することを含む、所望の情報を追加することを可能にする。
【0086】
また、ソフトウェアの実行中に複数のアクションが実行され、複数のアクションの順序を変更できる。識別データモジュール3の識別データは、第1の機能ユニット10に入力される。
【0087】
ユーザが、識別データモジュール3を、移動通信機器内に設置した場合で、それがフィジカルSIMカードとして構成された場合、又は、識別データモジュール3に識別データを追加した場合で、それが電子SIMカードまたは専用メモリパーティションとして構成された場合、第1の機能ユニット10は、識別データに対応する信号を識別データモジュール3から(事前に要求信号を送信することによって)取得する。
【0088】
ユーザが、識別データモジュール3を移動通信機器に設置していないか、または識別データを追加していない場合、ユーザは、仮想キーボードの文字に対応するセンサのグループに力を加えることによって、自分で識別データ(例えば、材料キャリア上のバーコードに対応する番号)を入力することができる。
【0089】
また、ユーザは、写真キャプチャモジュール2の手段により、視覚的に表示された識別データを用いて、材料担体の写真画像を取得することができる。入力された材料担体の識別情報または写真画像に対応するシグナルは、写真キャプチャモジュール2から第1の機能ユニット10または第1のメモリユニット12に送られ、さらに送受信ユニット4の手段によって第2の機能ユニット7に送られる。
【0090】
写真画像に対応する信号が取得される場合、第2の機能ユニット7は、材料担体の写真画像における識別データの認識(例えば、バーコード認識)を確実にする動作をさらに実行する。第2の機能ユニット7は、登録が完了するまで、それ自体のメモリ、または第2のメモリユニット5(この末端へ、対応する信号がそれに送信される)に、識別データの少なくとも一時的な保存(典型的には暗号化された形式で)を提供する。
【0091】
その後、ユーザは、個人識別ドキュメント(典型的にはパスポート)からの情報を第1の機能ユニット10または第1のメモリユニット12に入力する。この目的のために、ユーザは、写真キャプチャモジュール2の手段によってドキュメントの写真画像を取得する。ドキュメントの写真像に対応するシグナルは、写真キャプチャモジュール2から第1の機能ユニット10または第1のメモリユニット12に送られ、さらに送受信ユニット4の手段によって第2の機能ユニット7に送られる。
【0092】
取得されたドキュメントの写真画像に基づいて、ドキュメントが提示されたこと(ドキュメント全体またはその一部が偽造されていないこと)の検証が第2の機能ユニット7において行われる。また、ドキュメントからのテキスト情報、典型的には、姓、名、顧客名、ドキュメント番号、および必要に応じて他の情報、ならびにドキュメントに含まれる所有者の写真画像が第2の機能ユニット7において認識される。
【0093】
第2の機能ユニット7は登録が完了するまで、それ自体のメモリ、または第2のメモリユニット5に、ドキュメントからのテキスト情報および写真画像の少なくとも一時的な保存を提供する(このために、対応する信号がそれに送信される)。
【0094】
その後、登録を行う個人に関する情報、すなわち、写真キャプチャモジュール2の前にいる個人に関する情報が、第1の機能ユニット10または第1のメモリユニット12に入力される。
【0095】
この目的のために、ユーザは写真キャプチャモジュール2を使用して、以下に説明する動作を実行するのに十分な持続時間で、自分自身のビデオ画像(すなわち、複数の連続した写真画像)を取得する。
【0096】
ユーザのビデオ画像に対応する信号(シグナルともいう)は、写真キャプチャモジュール2から第1の機能ユニット10または第1のメモリユニット12に送られ、さらに送受信ユニット4の手段によって第2の機能ユニット7に送られる。
【0097】
取得されたユーザのビデオ画像に基づいて、第2の機能ユニット7において、実在する個人が写真キャプチャモジュール2の前に存在するかどうか(記録されたビデオ画像若しくは印刷された写真画像の画面:screenではないかどうか)の検証が行われる。
【0098】
また、ビデオ画像のフレーム(写真画像)の中から1つのフレーム(写真画像)が選択されるか、ドキュメントからの写真画像との比較に最も適した(すなわち、十分に鮮明、コントラスト、明るい)ユーザの写真画像が第2の機能ユニット7で生成される。
【0099】
第2の機能ユニット7は、登録が完了するまで、それ自体のメモリまたは第2のメモリユニット5に、ビデオ画像からのユーザの写真画像の少なくとも一時的な保存を提供する(このために、対応する信号がそれに送信される)。
【0100】
その後、同じ個人または異なる個人が、前記写真画像上に示されているかどうかの結論を得ることを確実にするために、ドキュメントからのユーザの写真画像とビデオ画像からのユーザの写真画像とが第2の機能ユニット7において比較される。
【0101】
登録は、同じ個人が、前記写真画像上に示される場合にのみ可能である。
【0102】
その後、ユーザの署名に関する情報は、第1の機能ユニット10または第1のメモリユニット12に入力される。この目的のために、ユーザは署名することによって、すなわち、タッチスクリーン1に署名をおこなうことによって、指または特別な要素(例えば、スタイラスstylus)を用いてタッチスクリーン1に力を加える。この場合、署名(シグネチャともいう)
は、特定の個人の個々の精神運動行動の反映であり、これは、常に各個人に固有である。
【0103】
ユーザの署名に関する情報は、署名(サインともいう)の外観に関する情報、ならびにユーザによる署名のダイナミクス(速度、圧力、曲線半径、連続性など)に関する情報を含む。ユーザのサインデータを有するファイルに対応するシグナルは、送受信ユニット4の手段によって第2の機能ユニット7に送信される。
【0104】
第2の機能ユニット7は、登録が完了するまで、それ自体のメモリまたは第2のメモリユニット5に、ユーザの署名情報の少なくとも一時的な保存(メモリともいう)を提供する(このために、対応する信号がそれに送信される)。
【0105】
送受信ユニットの手段によって、取得された上記データに対応する信号を第2の機能ユニット7に送信することは、それぞれの種類のデータを取得した直後(すなわち、連続して)と、すべての上記データを取得した後の両方で実行することができる。
【0106】
この場合、全ての必要な情報が取得されたことの検証は、データが順次送信されるときに、第1の機能ユニット10又は第2の機能ユニット7において実行される。全ての取得されたデータが同時に送信される場合、前記検証は、第2の機能ユニット7において実行される。
【0107】
第2の機能ユニット7がすべての必要な情報を取得した後、その入力は上述、すべての前記検証が成功裏に実行された後、意図されたような移動通信機器のさらなる使用の可能性を提供する登録完了信号が第2の機能ユニット7から送受信ユニット4を介して移動通信機器に送信される。
【0108】
また、第2の機能ユニット7には、ユーザプロファイル・ファイルを形成することができる。取得された情報が第2のメモリユニット5に保存(メモリともいう)されている場合、取得された情報に対応する信号は、第2のメモリユニット5から第2の機能ユニット7に予備的に(予め、ともいう:preliminarily)送信される。
【0109】
プロファイル・ファイルを形成するために、取得した識別データモジュール3の識別データ、ドキュメント情報、署名情報との間に対応関係が確立される。
【0110】
その後、プロファイル・ファイルに対応する信号が、第2の機能ユニット7から第2のメモリユニット5に送られ、さらに保存(メモリともいう)される。
【0111】
プロファイル・ファイルに対応するシグナルは、送受信ユニット4を介して、永続的なデータメモリを提供するモバイル・通信事業者の他の機器に送信することもできる。
【0112】
したがって、上記の方法での本発明の技術的解決策(この場合はシステムの)の履行(implementation)は、ユーザの身元の認証を保証することによって、機能的可能性の範囲を拡大することを保証する。
【0113】
これは、提案された本発明システムが、ユーザおよびユーザの識別ドキュメントの写真キャプチャ、取得されたビデオ画像内の実際の個人の認識(モジュールの前の対象物が写真ではないという事実)、ユーザの写真画像およびドキュメントの取得された写真画像上のドキュメント情報の認識、ならびにドキュメントからの写真画像上のユーザをビデオ画像からのユーザと比較すること、を可能にするという事実による。
【0114】
さらに、手動でテキストデータを入力したり、写真画像やビデオ画像を含むファイルを手動でアップロードしたりすることなく、機器の手段によってデータが取得され、処理されるため、移動キャリアのネットワークにおけるユーザ登録の高速化が保証される。