(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-06
(45)【発行日】2022-07-14
(54)【発明の名称】ネットワーク接続再生装置間で再生マーカを転送するメディアコンテンツシステム
(51)【国際特許分類】
H04N 21/436 20110101AFI20220707BHJP
H04N 21/637 20110101ALI20220707BHJP
【FI】
H04N21/436
H04N21/637
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020160743
(22)【出願日】2020-09-25
【審査請求日】2020-12-15
(32)【優先日】2019-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397007387
【氏名又は名称】ディズニー エンタープライゼズ インク
【氏名又は名称原語表記】Disney Enterprises, Inc.
【住所又は居所原語表記】500 South Buena Vista Street, Burbank,California, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100107674
【氏名又は名称】来栖 和則
(72)【発明者】
【氏名】エヴァン シュナイダー
【審査官】富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-168110(JP,A)
【文献】特開2007-228395(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0208363(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ
読取り可能な記録媒体に記録されるコンピュータ読取り可能なプログラムであって、
当該プログラムは、コンピュータシステム上で実行された
ときに、
そのコンピュータシステムに、
第1のネットワーク接続再生装置においてメディアコンテンツの再生が停止された時点を示す再生マーカを前記第1のネットワーク接続再生装置から第2のネットワーク接続再生装置に転送する要求をメディアナビゲーション装置において受け取
ることと、
前記第1のネットワーク接続再生装置における前記メディアコンテンツの前記再生の停止を実行する停止コマンドを生成
することと、
前記停止コマンドを前記第1のネットワーク接続再生装置に送信
することと、
前記停止コマンドの前記送信に応答して、前記第1のネットワーク接続再生装置から前記再生マーカを受け取
ることと、
前記メディアコンテンツ内の前記再生マーカでの再生再開を前記第2のネットワーク接続再生装置において実行する再生コマンドを生成
することと、
前記再生マーカによって示される前記時点での前記メディアコンテンツの再生再開を前記第2のネットワーク接続装置が実行するように、前記再生コマンド及び前記再生マーカを前記第2のネットワーク接続再生装置に送信す
ることと
を行わせるプログラム。
【請求項2】
前記要求は、前記メディアナビゲーション装置におけるタッチベースの入力から受け取られ
る請求項1に記載の
プログラム。
【請求項3】
前記要求は、前記メディアナビゲーション装置におけるオーディオベースの入力から受け取られ
る請求項1に記載の
プログラム。
【請求項4】
前記第1のネットワーク接続再生における前記再生の前記停止を実行する前記停止コマンドを、前記メディアナビゲーション装置を使用して前記第1のネットワーク接続再生装置に送信することを前記コンピュータシステムにさらに行わせ
る請求項1に記載の
プログラム。
【請求項5】
前記第1のネットワーク接続再生装置からの前記再生マーカの前記受け取りを実行するようにサーバを構成
することと、
前記第2のネットワーク接続再生装置への前記再生マーカの前記送信を実行するように前記サーバを構成す
ることと
を前記コンピュータシステムにさらに行わせ
る請求項1に記載の
プログラム。
【請求項6】
前記再生再開が前記第2のネットワーク接続再生装置において1又は2以上のメニューの起動を伴わずに自動的に実行されるように前記メディアナビゲーション装置を使用して前記再生マーカを生成することを前記コンピュータシステムにさらに行わせ
る請求項1に記載の
プログラム。
【請求項7】
前記再生マーカによって示される前記時点よりも前の期間に対応する前記メディアコンテンツの少なくとも一部を前記第1のネットワーク接続再生装置においてメディアコンテンツサーバから受け取
ることと、
前記再生マーカによって示される前記時点よりも前の前記期間における前記メディアコンテンツの前記少なくとも一部を、前記第1のネットワーク接続再生装置と動作可能に通信するディスプレイ装置において表示す
ることと
を前記コンピュータ
システムにさらに行わせ
る請求項1に記載の
プログラム。
【請求項8】
前記再生マーカによって示される前記時点よりも後の期間に対応する前記メディアコンテンツの少なくとも一部を前記第2のネットワーク接続再生装置においてメディアコンテンツサーバから受け取
ることと、
前記再生マーカによって示される前記時点よりも後の前記期間における前記メディアコンテンツの前記少なくとも一部を、前記第2のネットワーク接続再生装置と動作可能に通信
するディスプレイ装置において表示す
ることと
を前記コンピュータ
システムにさらに行わせ
る請求項1に記載の
プログラム。
【請求項9】
前記再生マーカを転送する前記要求を受け取った後に、前記第1のネットワーク接続再生装置と動作可能に通信するディスプレイ装置を停止するコマンドを前記メディアナビゲーション装置を使用して生成することを前記コンピュータ
システムにさらに行わせ
る請求項1に記載の
プログラム。
【請求項10】
前記再生マーカを転送する前記要求を受け取った後に、前記第2のネットワーク接続再生装置と動作可能に通信するディスプレイ装置を作動させるコマンドを前記メディアナビゲーション装置を使用して生成することを前記コンピュータ
システムにさらに行わせ
る請求項1に記載の
プログラム。
【請求項11】
前記再生マーカの前記転送を実行するコマンドに関連する転送指示をウェブページの起動を伴わずにレンダリングするグラフィカルユーザインターフェイスを前記メディアナビゲーション装置を使用して生成することを前記コンピュータ
システムにさらに行わせ
る請求項1に記載の
プログラム。
【請求項12】
前記メディアコンテンツは、ストリーミングビデオ、ストリーミングオーディオ、ビデオオンデマンド、又はオーディオオンデマンドのうちの1つ又は2つ以上を含
む請求項1に記載の
プログラム。
【請求項13】
前記第1のネットワーク接続再生装置は第1のOTT装置であり、前記第2のネットワーク接続再生装置は第2のOTT装置であ
る請求項1に記載の
プログラム。
【請求項14】
前記第1のネットワーク接続再生装置は、第1のOTTプラットフォーム上で動作し、前記第2のネットワーク接続再生装置は、前記第1のOTTプラットフォームとは異なる第2のOTTプラットフォーム上で動作す
る請求項13に記載の
プログラム。
【請求項15】
前記第1のネットワーク接続再生装置及び前記第2のネットワーク接続再生装置は、バッテリで駆動するように構成されていな
い請求項1に記載の
プログラム。
【請求項16】
第1のネットワーク接続再生装置においてメディアコンテンツの再生が停止された時点を示す再生マーカを前記第1のネットワーク接続再生装置から第2のネットワーク接続再生装置に転送する要求をメディアナビゲーション装置において受け取るステップと、
前記第1のネットワーク接続再生装置における前記メディアコンテンツの前記再生の停止を実行する停止コマンドをプロセッサを使用して生成するステップと、
前記プロセッサを使用して前記停止コマンドを前記第1のネットワーク接続再生装置に送信するステップと、
前記停止コマンドの前記送信に応答して、前記第1のネットワーク接続再生装置から前記再生マーカを受け取るステップと、
前記メディアコンテンツ内の前記再生マーカでの再生再開を前記第2のネットワーク接続再生装置において実行する再生コマンドを前記プロセッサを使用して生成するステップと、
前記再生マーカによって示される前記時点での前記メディアコンテンツの再生再開を前記第2のネットワーク接続装置が実行するように、前記再生コマンド及び前記再生マーカを前記第2のネットワーク接続再生装置に送信するステップ
と
を含
む方法。
【請求項17】
前記要求は、前記メディアナビゲーション装置におけるタッチベースの入力から受け取られ
る請求項
16に記載の方法。
【請求項18】
前記要求は、前記メディアナビゲーション装置におけるオーディオベースの入力から受け取られ
る請求項
16に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のネットワーク接続再生における前記再生の前記停止を実行する停止コマンドを、前記メディアナビゲーション装置を使用して前記第1のネットワーク接続再生装置に送信するステップをさらに含
む請求項
16に記載の方法。
【請求項20】
メディアコンテンツシステムであって、
第1のネットワーク接続再生装置においてメディアコンテンツの再生が停止された時点を示す再生マーカを前記第1のネットワーク接続再生装置から第2のネットワーク接続再生装置に転送する要求を受け取って、前記第1のネットワーク接続再生装置から前記再生マーカを受け取る
受取り部と、
前記第1のネットワーク接続再生装置における前記メディアコンテンツの前記再生の前記停止を実行する停止コマンドを生成し、前記メディアコンテンツ内の前記再生マーカでの再生再開を前記第2のネットワーク接続再生装置において実行する再生コマンドを生成するプロセッサと、
前記第1のネットワーク接続再生装置が自身において前記メディアコンテンツの前記再生の前記停止を実行するように、前記停止コマンドを前記第1のネットワーク接続再生装置に送信することと、前記再生マーカによって示される時点での前記再生再開を前記第2のネットワーク接続装置が実行するように、
前記再生コマンド及び前記再生マーカを前記第2のネットワーク接続再生装置に送信
することとを行う送信
部と
を
含むメディアコンテンツシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般にはオーディオ/ビジュアル(「A/V」)設備の分野に関する。具体的には、本開示は、メディアコンテンツの再生を転送するA/Vシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
最近の技術の進歩により、インターネットを介して受け取られたメディアコンテンツ(例えば、映画、ショー、音楽など)は、同じ近傍内に存在する異なる装置を通じて消費することができる。例えば、従来のホームネットワーク構成では、インターネットを介して受け取ったコンテンツを同じ家庭内の複数のテレビで見ることができる。しかしながら、通常、これらの複数の装置間でのコンテンツ再生の実行は非協調的である。例えば、あるユーザが食堂のテレビで映画のストリーミングを開始することがある。その後、このユーザは、映画の再生中に書斎に移動して書斎のテレビで映画を見続けたいと思うことがある。いくつかの従来の構成では、このような変更により、ユーザは食堂のテレビでの映画の再生を停止し、書斎のテレビで最初から映画の再生を再開する必要がある。従って、基本的に映画内のユーザの場所は失われる。ユーザは、最初から通して映画を見たいと思わない場合、早送り及び巻き戻しコマンドを複数回使用してコンテンツ内の以前の場所を探そうとするしか手立てがないことが多い。通常は、このようなユーザインタラクションの結果、居間のテレビでの再生が停止された正確な場所から再生が継続されることはなく、たとえ正確に再生が行われたとしても、ユーザはこのような不便なユーザインタラクションを行う必要性に関する欲求不満を覚えることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、従来のメディア再生構成では、ユーザ環境内の複数の再生装置がバラバラに再生を行うことしかできない。従って、従来のシステムでは、ネットワークに接続された複数の装置を含むユーザ環境内でのメディアコンテンツの再生が適切に協調されていない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
1つの態様では、メディアコンテンツシステムを提供する。このメディアコンテンツシステムは、第1のネットワーク接続再生装置から第2のネットワーク接続再生装置に再生マーカを転送する要求を受け取って、第1のネットワーク接続再生装置から再生マーカを受け取る受信機を有する。再生マーカは、第1のネットワーク接続再生装置においてメディアコンテンツの再生が停止された時点を示す。さらに、メディアコンテンツシステムは、第1のネットワーク接続再生装置におけるメディアコンテンツの再生の停止を実行する停止コマンドを生成し、メディアコンテンツ内の再生マーカでの再生再開を第2のネットワーク接続再生装置において実行する再生コマンドを生成するプロセッサを有する。また、メディアコンテンツシステムは、再生マーカによって示される時点での再生再開を第2のネットワーク接続装置が実行するように第2のネットワーク接続再生装置に再生マーカを送信する送信機を有する。
【0005】
別の態様では、システムの機能を実行するプロセスを提供する。さらに別の態様では、非一時的コンピュータ可読記憶装置が、このプロセスを実行するコンピュータ可読プログラムを記憶する。
【0006】
同じ要素を同じ参照数字によって示す添付図面と併せて以下の説明を参照すれば、本開示の上述した特徴がさらに明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】第1のネットワーク接続再生装置及び第2のネットワーク接続再生装置と直接通信して1つのネットワーク接続再生装置から別のネットワーク接続再生装置に再生マーカを転送できるメディアナビゲーション装置を含む、メディアコンテンツシステムを示す図である。
【
図1B】第1のネットワーク接続再生装置と通信してメディアコンテンツサーバを介して第2のネットワーク接続再生装置に再生マーカを間接的に転送できるメディアナビゲーション装置を含む、メディアコンテンツシステムを示す図である。
【
図2】
図1Aに示すメディアナビゲーション装置のシステム構成を示す図である。
【
図3】ユーザがメディアナビゲーション装置を使用して、第1のネットワーク接続再生装置と動作可能に通信するディスプレイ装置によって再生されるメディアコンテンツのメディア再生をナビゲートする、実際の物理的環境の例を示す図である。
【
図4A】ユーザ入力に基づいて任意に表示できるタイムライン指示と共にメディアコンテンツを表示するグラフィカルユーザインターフェイス(「GUI」)を示す図である。
【
図4B】
図4Aに示す転送指示の作動によってGUIに表示される転送先メニューを示す図である。
【
図5】ユーザが
図4A及び
図4Bに示すGUIを介して
図3に示す実際の物理的環境からメディアコンテンツの転送を要求した先の実際の物理的環境の例を示す図である。
【
図6】ユーザがスマートスピーカをメディアナビゲーション装置として使用して、第1のディスプレイ装置によって表示されたメディアコンテンツを別のディスプレイ装置に転送するように要求する、
図3に示す実際の物理的環境を示す図である。
【
図7】
図1A及び
図1Bに示すメディアナビゲーション装置を使用して
図3及び
図5に示す第1のネットワーク接続再生装置から第2のネットワーク接続再生装置に再生マーカを転送できるプロセスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
ネットワーク接続再生装置間で再生マーカ(すなわち、メディアコンテンツに関連するタイムライン内の現在のタイムコード)を転送して、再生を開始したネットワーク接続再生装置とは異なるネットワーク接続再生装置においてメディアコンテンツの再生を再開する、メディアコンテンツシステムを提供する。とりわけ、このメディアコンテンツシステムは、様々な再生コマンドを介してネットワーク接続再生装置上でメディアコンテンツの再生を行うように構成することができる。一例として、メディアナビゲーション装置は、それぞれがディスプレイ装置(例、テレビ)と動作可能に通信できるネットワーク接続再生装置にコマンドを送信する遠隔制御装置として機能できるモバイルコンピュータ装置(例えば、スマートフォン、タブレット装置、スマートウォッチなど)とすることができる。ネットワーク接続再生装置は、対応するディスプレイ装置上で表示するコンテンツ(例えば、ストリームコンテンツ(ライブ又は録画)、ビデオオンデマンド(「VOD」)、ライブ放送など)をメディアコンテンツサーバから取得することができる。さらに、メディアナビゲーション装置は、再生コマンド、及び1つのネットワーク接続再生装置から別のネットワーク接続再生装置に再生マーカを転送する転送コマンドを提供するためにユーザが相互作用(タッチベースの入力、オーディオベースの入力など)できる(視覚的及び/又は聴覚的)ユーザインターフェイスを生成することができる。別の例として、メディアナビゲーション装置は、ネットワーク接続再生装置間で再生マーカを転送するオーディオコマンド装置として機能するスマートスピーカとすることもできる。従って、メディアコンテンツシステム、特にメディアナビゲーション装置は、ユーザが最低限のユーザインタラクションによってネットワーク接続装置間でメディア再生をシームレスに切り替えることにより、従来の構成の不便さを回避することを可能にする。
【0009】
さらに、メディアコンテンツシステムはプラットフォームにとらわれず、これによってユーザが異なるプラットフォーム間で制限なく再生マーカを転送することを可能にする。例えば、再生マーカは、同じWiFiネットワーク上の装置間で、WiFiネットワークにかかわらずユーザの近接性に基づいて、或いはサーバがホストする1又は2以上のアカウントにログインした複数の装置を含むサーバ側転送に基づいて転送することができる。
【0010】
図1A及び
図1Bに、メディアコンテンツ構成の例を示す。例えば、
図1Aには、第1のネットワーク接続再生装置104a及び第2のネットワーク接続再生装置104bと直接通信して一方のネットワーク接続再生装置から他方のネットワーク接続再生装置に再生マーカを転送できるメディアナビゲーション装置101を含むメディアコンテンツシステム100を示す。1つの実施形態では、メディアナビゲーション装置101が、第1のネットワーク接続再生装置104aと(例えば、有線接続、無線接続などを介して)動作可能に通信する第1のディスプレイ装置105a(例えば、第1のテレビ)上でメディアコンテンツを再生するための遠隔制御装置として機能する。また、メディアナビゲーション装置101は、第2のネットワーク接続再生装置104bと動作可能に通信する第2のディスプレイ装置105b(例えば、第1のテレビとは異なる第2のテレビ)上でメディアコンテンツを再生するための遠隔制御装置としても機能する。例えば、メディアナビゲーション装置101は、第1のネットワーク接続再生装置104a及び/又は第2のネットワーク接続生成装置104bがネットワーク103を通じてメディアコンテンツサーバ102を介して受信できるメディアコンテンツの再生を行うためのコマンド(例えば、再生、停止、一時停止、巻き戻し、早送りなど)を生成することができる。
【0011】
第1のネットワーク接続再生装置104aは、第2のネットワーク接続再生装置104bから分離した異なるものである(すなわち、これらは同じ場所に存在しない)。第1のネットワーク接続再生装置104a及び第2のネットワーク接続再生装置104bは、例えばインターネット接続を介してメディアコンテンツを配信するオーバーザトップ(「OTT」)メディア装置とすることができる。いくつかの例では、第1のネットワーク接続再生装置104a及び第2のネットワーク接続再生装置104bを、同じOTTプラットフォームからインターネット接続を介してメディアコンテンツを配信するOTTメディア装置とすることができる。他の例では、第1のネットワーク接続再生装置104a及び第2のネットワーク接続再生装置104bを、物理的な分離によって異なるだけではなく2つの異なるコンピュータ実行可能命令セットの実行に従う異なるプラットフォームである2つの異なるOTTプラットフォームからインターネット接続を介してメディアコンテンツを配信するOTTメディア装置とすることができる。いくつかの例では、第1のネットワーク接続再生装置104a及び第2のネットワーク接続再生装置104bが、非バッテリ駆動式の又はバッテリを含まない装置(例えば、ストリーミングメディアスティック、ストリーミングメディアドングル、セットトップボックス、ビデオゲーム機、スマートテレビなど)である。いくつかの例では、第1のネットワーク接続再生装置104aが、第2のネットワーク接続再生装置104bと同じタイプの装置であることができる(例えば、第1のネットワーク接続再生装置104a及び第2のネットワーク接続再生装置104bは、いずれもストリーミングメディアスティックであることができる)。他の例では、第1のネットワーク接続再生装置104aが、第2のネットワーク接続再生装置104bと異なるタイプの装置であることができる(例えば、第1のネットワーク接続再生装置104aがストリーミングメディアスティックであり、第2のネットワーク接続再生装置104bがスマートテレビであることができる)。図には、第1のネットワーク接続再生装置104aを第1のディスプレイ装置105aから分離した異なるものとして示しているが、いくつかの例(例えば、スマートテレビ)では、第1のネットワーク接続再生装置104aが第1のディスプレイ装置105aと一体化することもできる。同様に、図には第2のネットワーク接続再生装置104bを第2のディスプレイ装置105bとから分離したものとして示しているが、いくつかの例(例えば、スマートテレビ)では、第2のネットワーク接続再生装置104bが第2のディスプレイ装置105bと一体化することもできる。
【0012】
さらに、メディアナビゲーション装置101は、実際の環境内の1つの位置に存在できる第1のディスプレイ装置105aから実際の環境内の第2の位置に存在できる第2のディスプレイ装置105bにユーザの立場からメディアコンテンツを転送する転送コマンドを生成することができる。第2の位置は、第1の位置から分離した異なる位置である(すなわち、第1のディスプレイ装置105a及び第2のディスプレイ装置105bは同じ場所に存在しない)。基本的に、メディアナビゲーション装置101は、第1のネットワーク接続再生装置104aに転送要求を送信し、第1のネットワーク接続再生装置104aは、第1のネットワーク接続再生装置104aにおいてメディアコンテンツの再生が停止された時点を示す再生マーカを生成する。この停止コマンド又は一時停止コマンドは、自動的に転送コマンドを起動するように構成することも又はしないこともできる。さらに、第1のネットワーク接続再生装置104aは、メディアナビゲーション装置101に再生マーカを送信することができる。1つの実施形態では、第1のネットワーク接続再生装置104aが、メディアコンテンツと、第1のネットワーク接続再生装置104aによって第1のディスプレイ装置105a上でメディアコンテンツが一時停止/停止されたタイムコードとを含むユニフォームリソースロケータ(「URL」)リンクを生成することができる。次に、メディアナビゲーション装置101は、第2のネットワーク接続再生装置104bが第2のディスプレイ装置105bにおいて再生を再開できるように、無線又は有線通信を介してこのURLリンクを第2のネットワーク接続再生装置104bに送信することができる。URLは、再生マーカ以外の追加パラメータ(例えば、ユーザプロファイル識別子、コンテンツ識別子、認証データなど)を有することもできる。別の実施形態では、JAVASCRIPT(登録商標) OBJECT NOTATION(「JSON」)鍵:値ペアを介して再生マーカを送信することができる。様々な異なる通信プロトコルを介して再生マーカを送信できることを考えれば、上述した実施形態は一例として意図するものにすぎない。さらに、再生マーカは、メディアコンテンツへのリンクなどの他のデータと共に送信することも又はしないこともできる。例えば、メディアコンテンツサーバ102からVODを介して既にネットワーク接続再生装置にストリーミング又はダウンロードされているコンテンツの再生マーカを送信することができる。メディアナビゲーション装置101は、メディアコンテンツ内の再生マーカ(例えば、タイムコード)によって示される時点でのメディアコンテンツの再生を第2のネットワーク接続再生装置104bが実行するように、第2のネットワーク接続再生装置104bに再生コマンドを送信することもできる。或いは、第2のネットワーク構成再生装置104bは、別の再生コマンドを受け取ることなくメディアコンテンツを再生マーカにおいて自動的に再生するように構成することもできる。
【0013】
図1Bに、第1のネットワーク接続再生装置104aと通信してメディアコンテンツサーバ102を介して第2のネットワーク接続再生装置104bに再生マーカを間接的に転送できるメディアナビゲーション装置101を含むメディアコンテンツシステム150を示す。例えば、第1のネットワーク接続再生装置104aは、
図1Aに示すようにメディアナビゲーション装置101に直接的にではなく、ネットワーク103を介してメディアコンテンツサーバ102に転送要求を送信するように構成することができる。その後、メディアコンテンツサーバ102は、ユーザが停止又は一時停止コマンドを送信したメディアコンテンツ内の時間的位置に基づいて再生マーカを生成することができる。さらに、メディアコンテンツサーバ102は、場合によっては再生コマンドと共に第2のネットワーク接続再生装置104bに再生マーカを送信して、再生マーカに関連するタイムコードにおいてメディアコンテンツの再生を実行することができる。或いは、再生コマンドは、第2のネットワーク接続再生装置104bにおいてユーザから受け取ることもできる。
【0014】
図1A及び
図1Bに示すネットワーク103は、インターネットなどの、離れて位置するサーバのコンピュータ化されたネットワークとすることができる。或いは、ネットワーク103は、WiFiネットワーク、メッシュネットワーク、ピアツーピアネットワーク、或いは
図1A及び
図1Bに示す方法と同様に又はその変形形態に従って
図1A及び
図1Bに示す装置間の通信を可能にする他の構成とすることもできる。例えば、1つの実施形態では、第1のネットワーク接続再生装置104a及び第2のネットワーク接続再生装置104bがWiFiネットワークを介して直接互いに通信し、一方の装置がサーバとして機能して他方の装置がクライアントとして機能することができる。
【0015】
さらに、
図1A及び
図1Bに示す通信の一部は、ネットワーク103を介してではなくメディアナビゲーション装置101とネットワーク接続再生装置との間で直接実行することもできる。例えば、メディアナビゲーション装置101は、近距離通信(「NFC」)トランシーバを介して第1のネットワーク接続再生装置104a内のNFCトランシーバに、再生マーカの要求及び受信を行う信号を発することができる。さらに、メディアナビゲーション装置101は、トランシーバを介して第2のネットワーク接続再生装置104b内のNFCトランシーバに、再生マーカを送信する信号を発することもできる。別の例として、メディアナビゲーション装置101が、再生マーカを含むコード(例えば、QRコード(登録商標)、バーコードなど)を表示し、第2のネットワーク接続再生装置104bが、このコードの画像を取り込んで再生マーカを特定することもできる。
【0016】
さらに、第2のネットワーク接続再生装置104bは、再生マーカにおいて再生を再開することのみに限定されない。第2のネットワーク接続再生装置104bは、再生マーカにおける再開時にユーザからの巻き戻し及び/又は早送りコマンドを受け取って、再生マーカの前又は後に現れるコンテンツを再生することもできる。
【0017】
図2に、
図1Aに示すメディアナビゲーション装置101のシステム構成を示す。或いは、このシステム構成は、
図1Bに示すメディアナビゲーション装置101とメディアコンテンツサーバ102とを組み合わせたコンピュータシステムとして使用することも、又は唯一のメディアナビゲーション装置101として機能するメディアコンテンツサーバ102が使用することもできる。換言すれば、
図2に示すコンポーネントのいくつかは、1つの物理的位置で動作することも、又は異なる物理的位置からネットワーク103を介してクラウドベースの構成で通信することもできる。
【0018】
メディアナビゲーション装置101の内部コンポーネントは、メディアコンテンツをナビゲートするように特殊化/プログラムすることができるメディアナビゲーションプロセッサ201を含む。例えば、メディアナビゲーションプロセッサ201は、メディアコンテンツを消費するための、及び/又はメディアコンテンツ内に再生マーカを生成するためのコマンドを生成するようにプログラムすることができる。
【0019】
メディアナビゲーション装置101は、メディアナビゲーションプロセッサ201によって実行されるコンピュータ可読命令を一時的に記憶できるメモリデバイス202を含むこともできる。このようなコンピュータ可読命令の例として、メディアナビゲーション装置101内のデータ記憶装置205は、転送GUI生成コード206及び再生マーカ生成コード207を記憶することができる。メディアナビゲーションプロセッサ201は、転送GUI生成コード206を実行して、
図1A及び
図1Bに示す第1のネットワーク接続再生装置104aから第2のネットワーク接続再生装置104bに再生マーカを転送するためのGUIを生成することができる。さらに、メディアナビゲーションプロセッサ201は、再生マーカコード207を実行して、再生マーカ及び/又は対応する配信機構(例えば、URLリンク、JSON鍵:値ペアなど)を生成することができる。さらに、メディアナビゲーションプロセッサ201は、GUI生成コード206を実行して、ウェブページの生成を伴わずにGUIを生成することもできる。従って、GUIは、メディアナビゲーション装置101によって実行されるソフトウェアアプリケーションを介して生成することができる。
【0020】
図3に、ユーザ301がメディアナビゲーション装置101(例えば、スマートフォン)を使用して、第1のネットワーク接続再生装置104aと動作可能に通信するディスプレイ装置105aによって表示されるメディアコンテンツ302のメディア再生をナビゲートする、実際の物理的環境300の例を示す。例えば、実際の物理的環境300は、ユーザ301がメディアコンテンツ302(例えば、映画)を見るための第1のディスプレイ装置105a(例えば、テレビ)が存在する居間とすることができる。さらに、ユーザ301は、メディアナビゲーション装置101を遠隔制御装置として使用してメディアコンテンツ302を選択し、第1のディスプレイ装置105a上でメディアコンテンツを見ている最中に再生コマンドメニュー305(例えば、再生、停止、一時停止、巻き戻し、早送りなど)を介して再生動作を実行することができる。ディスプレイ装置105aは、タイムライン304及びタイムライン304内の再生マーカ303を表示することもできる。再生マーカ303は、タイムコード値、タイムライン304の期間内のメディアコンテンツ302の相対的な時間的位置、又はタイムコード値以外の定量化できる尺度(例えば、メディアコンテンツ302の全長又は継続時間に対する見終わった部分のパーセンテージ)を示す指示(indicium)とすることができる。
【0021】
一例として、
図4A及び
図4Bに、
図3に示すメディアナビゲーション装置101のディスプレイ画面401によって表示されるGUI402を示す。具体的に言えば、
図4Aには、ユーザ入力に基づいて任意に表示できるタイムライン指示304と共にメディアコンテンツ(例えば、映画)を表示するGUI402を示す。さらに、GUI402は、様々なメニュー指示(例えば、ホーム指示404、お気に入り指示405、転送指示406、及び検索指示407)を含むメニュー403をウェブページの起動を伴わずに表示することもできる。ユーザ301は、(例えば、タッチベースの入力、ジェスチャ、音声入力などを介して)転送指示406を作動させることにより、
図4Bに示すような転送先メニュー410を表示するGUI402を介してコマンドを送信する。例えば、転送先メニュー410は、それぞれがネットワーク接続再生装置に関連する特定のディスプレイ装置に対応する1又は2以上の宛先指示411a~411cを表示することができる。各ディスプレイ装置は、一意の識別子を有することができる。従って、再生マーカ303に関連する特定のタイムコードでのメディアコンテンツの転送を制御するようにスマートフォンの能力を拡張することによって、スマートフォンなどのメディアナビゲーション装置101の使用が改善される。或いは、メディアナビゲーション装置101は、タイムライン指示303を表示せずに(すなわち、ユーザに見えないタイムコードを送信することによって)メディアコンテンツの転送を起動することもできる。GUI402内に表示される特定のGUIレイアウト、メニュー指示及びその他の特徴は、その異なる形態を代わりに使用することもできるので、一例として示すものにすぎない。さらに、GUI402上のメディアコンテンツ302からのシーン、タイムライン指示304及び再生コマンドメニュー305の表示は任意である。例えば一例として、GUI402は、指示404~407のみを含むこともできる。
【0022】
図5に、ユーザ301が
図4A及び
図4Bに示すGUI402を介して
図3に示す実際の物理的環境300からメディアコンテンツ302の転送を要求した先の実際の物理的環境500の例を示す。例えば、実際の物理的環境500は、ユーザ301の家庭内のキッチンとすることができる。メディアナビゲーション装置101は、
図4Aに示す転送指示406を介してネットワーク接続再生装置104bに転送を要求した後に、ネットワーク接続再生装置104bに再生マーカ303を送信することができる。1つの実施形態では、メディアナビゲーション装置101が第2のネットワーク接続再生装置104bの所定の範囲(例えば、10フィート)内に存在する時に、メディアナビゲーション装置101から再生マーカ303を転送することができる。この結果、ネットワーク接続再生装置104bは、ユーザ301が再生の再開を見るために近くに来る前(すなわち、依然として居間又は異なる部屋に存在する時)に再生を開始するのではなく、メディアナビゲーション装置101が所定の範囲内に来るまで再生マーカ303に関連するタイムコードでの自動的な再生の開始を待機するように構成することができる。
【0023】
さらに、別の実施形態では、第2のネットワーク接続再生装置104bを、第2のディスプレイ装置105bに表示される追加メニューを介したさらなるユーザインタラクションを伴わずに、再生マーカに関連するタイムコードでのメディアコンテンツの再生を自動的に開始するように構成することができる。例えば、第2のネットワーク接続再生装置104bが再生マーカを受け取った時点で第2のディスプレイ装置105bが異なるメディアコンテンツを表示している場合、第2のネットワーク接続再生装置104bを、第2のディスプレイ装置105bにおける異なるメディアコンテンツの再生を自動的に停止/一時停止して、再生マーカ303に関連するタイムコードでの受信メディアコンテンツ302の再生を自動的に開始するように構成することができる。
【0024】
さらに別の実施形態では、第2のネットワーク接続再生装置104bを、再生マーカの受信時に第2のディスプレイ装置105bを自動的に電源オンするように構成することができる。例えば、ユーザ103は、第2のディスプレイ装置105bの電源がオフになっている場合にキッチンに入ることもあり、従って第2のネットワーク接続再生装置104bは、再生マーカ303に関連するタイムコードでの再生を自動的に再開する前にテレビを自動的に電源オンすることができる。さらに、第1のネットワーク接続再生装置104aは、再生マーカを転送する転送コマンドの生成後に第1のディスプレイ装置105aを自動的に電源オフにするように構成することもできる。
【0025】
図6に、ユーザ301がスマートスピーカをメディアナビゲーション装置101として使用して、第1のディスプレイ装置105aによって表示されたメディアコンテンツを第2のディスプレイ装置105bに転送するように要求する、
図3に示す実際の物理的環境300を示す。具体的には、スマートスピーカは、メディアコンテンツを転送するためのオーディオコマンド(例えば、「映画をキッチンのテレビに転送して」)をユーザから受け取るオーディオ受信機を有することができる。さらに、スマートスピーカは、メディアコンテンツ302内の現在のタイムコードを決定して対応する再生マーカ303を第2のネットワーク接続再生装置104bに転送できるオーディオコマンドを
図1Bに示すメディアコンテンツサーバ102に送信するオーディオ送信機を有することもできる。メディアコンテンツサーバ102は、第1のネットワーク接続再生装置104aに停止/一時停止コマンドを送信し、第2のネットワーク接続再生装置104bに再生コマンドを送信することもできる。従って、1つの実施形態では、スマートスピーカが、転送コマンドを発行するとともに、メディアコンテンツサーバ102が再生コマンドを発行するのを可能にすることができる。別の実施形態では、スマートスピーカが転送コマンド及び再生コマンドの両方を発行することができる。
【0026】
図7に、
図1A及び
図1Bに示すメディアナビゲーション装置101を使用して
図3及び
図5に示す第1のネットワーク接続再生装置104aから第2のネットワーク接続再生装置104bに再生マーカ303を転送できるプロセス700を示す。プロセス700は、プロセスブロック701において、第1のネットワーク接続再生装置104aから第2のネットワーク接続再生装置104bに再生マーカ303を転送する要求をメディアナビゲーション装置101において受け取る。再生マーカ303は、第1のネットワーク接続再生装置においてメディアコンテンツの再生が停止された時点を示す。この時点は、数値(例えば、時間、分、秒など)又は相対的な値(タイムライン指示304内の位置)とすることができる。さらに、プロセス700は、プロセスブロック702において、第1のネットワーク接続再生装置104aにおけるメディアコンテンツ302の再生停止を実行する停止コマンドをプロセッサを使用して生成する。さらに、プロセス700は、プロセスブロック703において、プロセッサを使用して第1のネットワーク接続再生装置104aに停止コマンドを送信する。プロセス700は、プロセスブロック704において、停止コマンドの送信に応答して、第1のネットワーク接続再生装置104aから再生マーカ300を受け取る。さらに、プロセス700は、プロセスブロック705において、メディアコンテンツ内の再生マーカ303での再生再開を第2のネットワーク接続再生装置104bにおいて実行する再生コマンドをプロセッサを使用して生成する。最後に、プロセス700は、プロセスブロック706において、再生マーカ303によって示される時点でのメディアコンテンツ302の再生再開を第2のネットワーク接続装置104bが実行するように、第2のネットワーク接続再生装置104bに再生コマンド及び再生マーカ303を送信する。ユーザは、第2のネットワーク接続再生装置104b上で手動でブラウザを開く必要も、又は第2のネットワーク接続再生装置104b上でアカウントにサインインする必要もない。
【0027】
本明細書に示す構成は、マルチユーザ環境に適用することもできる。例えば、離れた場所に存在する複数のユーザ(例えば、ソーシャルネットワーク上の友人)が、それぞれ
図1A及び
図1Bに示すメディアコンテンツサーバ102に記憶されたアカウントを有することができる。実際の物理的環境500内でユーザ103がメディアコンテンツ302の再生を再開すると、メディアコンテンツサーバ102は、離れた場所のネットワーク接続再生装置に再生マーカ303を送信して、複数のユーザがユーザ103と同じ視聴/オーディオ体験(すなわち、同期された視聴/オーディオ経験)を共有できるようにすることができる。従って、本明細書に示す構成は、1対1の再生マーカの転送に限定されるものではない。本明細書に示す構成は、1対多の再生マーカの転送を可能にする。
【0028】
上述した例では、第1のネットワーク接続再生装置104a及び第2のネットワーク接続再生装置104bが、それぞれ家屋(例えば、アパート、家など)内に位置する。他の例では、第1のネットワーク接続再生装置104a又は第2のネットワーク接続再生装置104bの一方又は両方が、商業建造物、車両内などに位置することができる。
【0029】
本明細書では、様々なディスプレイ装置をほんの一例として示す。本明細書に示す構成は、他のタイプのメディア再生装置(例えば、オーディオ再生装置)と併用することもできる。
【0030】
本明細書で説明したプロセスは、専用プロセッサにおいて実行することができる。このようなプロセッサは、アセンブリレベル、コンパイルレベル又は機械レベルのいずれかの命令を実行してプロセスを実行する。これらの命令は、これらの命令を保持できるコンピュータ可読媒体(例えば、コンピュータ可読記憶装置)に記憶することができる。
【0031】
本明細書で説明した装置、システム、コンピュータプログラム製品及びプロセスは、他のタイプの装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム製品及びプロセスにおいて応用することもできると理解されたい。当業者であれば、本発明の装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム製品及びプロセスの範囲及び趣旨から逸脱することなく、本明細書で説明した装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム製品及びプロセスの態様の様々な適応及び修正を構成することができると理解するであろう。従って、添付の特許請求の範囲内では、本発明の装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラム製品及びプロセスを、本明細書で具体的に説明した以外の形で実施することもできると理解されたい。
本発明によれば、次のいくつかの態様が得られる。
(態様1)
コンピュータ読取り可能なプログラムを記憶した非一時的コンピュータ読取り可能な記憶装置を含むコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータ読取り可能なプログラムは、コンピュータシステム上で実行されたときに、そのコンピュータシステムに、
第1のネットワーク接続再生装置においてメディアコンテンツの再生が停止された時点を示す再生マーカを前記第1のネットワーク接続再生装置から第2のネットワーク接続再生装置に転送する要求をメディアナビゲーション装置において受け取ることと、
前記第1のネットワーク接続再生装置における前記メディアコンテンツの前記再生の停止を実行する停止コマンドを生成することと、
前記停止コマンドを前記第1のネットワーク接続再生装置に送信することと、
前記停止コマンドの前記送信に応答して、前記第1のネットワーク接続再生装置から前記再生マーカを受け取ることと、
前記メディアコンテンツ内の前記再生マーカでの再生再開を前記第2のネットワーク接続再生装置において実行する再生コマンドを生成することと、
前記再生マーカによって示される前記時点での前記メディアコンテンツの再生再開を前記第2のネットワーク接続装置が実行するように、前記再生コマンド及び前記再生マーカを前記第2のネットワーク接続再生装置に送信することと
を行わせるコンピュータプログラム製品。
(態様2)
前記要求は、前記メディアナビゲーション装置におけるタッチベースの入力から受け取られる態様1に記載のコンピュータプログラム製品。
(態様3)
前記要求は、前記メディアナビゲーション装置におけるオーディオベースの入力から受け取られる態様1に記載のコンピュータプログラム製品。
(態様4)
前記第1のネットワーク接続再生における前記再生の前記停止を実行する前記停止コマンドを、前記メディアナビゲーション装置を使用して前記第1のネットワーク接続再生装置に送信することを前記コンピュータシステムにさらに行わせる態様1に記載のコンピュータプログラム製品。
(態様5)
前記第1のネットワーク接続再生装置からの前記再生マーカの前記受け取りを実行するようにサーバを構成し、
前記第2のネットワーク接続再生装置への前記再生マーカの前記送信を実行するように前記サーバを構成する
ことを前記コンピュータシステムにさらに行わせる態様1に記載のコンピュータプログラム製品。
(態様6)
前記再生再開が前記第2のネットワーク接続再生装置において1又は2以上のメニューの起動を伴わずに自動的に実行されるように前記メディアナビゲーション装置を使用して前記再生マーカを生成することを前記コンピュータシステムにさらに行わせる態様1に記載のコンピュータプログラム製品。
(態様7)
前記再生マーカによって示される前記時点よりも前の期間に対応する前記メディアコンテンツの少なくとも一部を前記第1のネットワーク接続再生装置においてメディアコンテンツサーバから受け取り、
前記再生マーカによって示される前記時点よりも前の前記期間における前記メディアコンテンツの前記少なくとも一部を、前記第1のネットワーク接続再生装置と動作可能に通信するディスプレイ装置において表示する
ことを前記コンピュータシステムにさらに行わせる態様1に記載のコンピュータプログラム製品。
(態様8)
前記再生マーカによって示される前記時点よりも後の期間に対応する前記メディアコンテンツの少なくとも一部を前記第2のネットワーク接続再生装置においてメディアコンテンツサーバから受け取り、
前記再生マーカによって示される前記時点よりも後の前記期間における前記メディアコンテンツの前記少なくとも一部を、前記第2のネットワーク接続再生装置と動作可能に通信する、前記第2のネットワーク接続再生装置とは異なるディスプレイ装置において表示する
ことを前記コンピュータシステムにさらに行わせる態様1に記載のコンピュータプログラム製品。
(態様9)
前記再生マーカを転送する前記要求を受け取った後に、前記第1のネットワーク接続再生装置と動作可能に通信するディスプレイ装置を停止するコマンドを前記メディアナビゲーション装置を使用して生成することを前記コンピュータシステムにさらに行わせる態様1に記載のコンピュータプログラム製品。
(態様10)
前記再生マーカを転送する前記要求を受け取った後に、前記第2のネットワーク接続再生装置と動作可能に通信するディスプレイ装置を作動させるコマンドを前記メディアナビゲーション装置を使用して生成することを前記コンピュータシステムにさらに行わせる態様1に記載のコンピュータプログラム製品。
(態様11)
前記再生マーカの前記転送を実行するコマンドに関連する転送指示をウェブページの起動を伴わずにレンダリングするグラフィカルユーザインターフェイスを前記メディアナビゲーション装置を使用して生成することを前記コンピュータシステムにさらに行わせる態様1に記載のコンピュータプログラム製品。
(態様12)
前記メディアコンテンツは、ストリーミングビデオ、ストリーミングオーディオ、ビデオオンデマンド、又はオーディオオンデマンドのうちの1つ又は2つ以上を含む態様1に記載のコンピュータプログラム製品。
(態様13)
前記第1のネットワーク接続再生装置は第1のOTT装置であり、前記第2のネットワーク接続再生装置は第2のOTT装置である態様1に記載のコンピュータプログラム製品。
(態様14)
前記第1のネットワーク接続再生装置は、第1のOTTプラットフォーム上で動作し、前記第2のネットワーク接続再生装置は、前記第1のOTTプラットフォームとは異なる第2のOTTプラットフォーム上で動作する態様13に記載のコンピュータプログラム製品。
(態様15)
前記第1のネットワーク接続再生装置及び前記第2のネットワーク接続再生装置は、バッテリで駆動するように構成されていない態様1に記載のコンピュータプログラム製品。
(態様16)
第1のネットワーク接続再生装置においてメディアコンテンツの再生が停止された時点を示す再生マーカを前記第1のネットワーク接続再生装置から第2のネットワーク接続再生装置に転送する要求をメディアナビゲーション装置において受け取るステップと、
前記第1のネットワーク接続再生装置における前記メディアコンテンツの前記再生の停止を実行する停止コマンドをプロセッサを使用して生成するステップと、
前記プロセッサを使用して前記停止コマンドを前記第1のネットワーク接続再生装置に送信するステップと、
前記停止コマンドの前記送信に応答して、前記第1のネットワーク接続再生装置から前記再生マーカを受け取るステップと、
前記メディアコンテンツ内の前記再生マーカでの再生再開を前記第2のネットワーク接続再生装置において実行する再生コマンドを前記プロセッサを使用して生成するステップと、
前記再生マーカによって示される前記時点での前記メディアコンテンツの再生再開を前記第2のネットワーク接続装置が実行するように、前記再生コマンド及び前記再生マーカを前記第2のネットワーク接続再生装置に送信するステップと
を含む方法。
(態様17)
前記要求は、前記メディアナビゲーション装置におけるタッチベースの入力から受け取られる態様16に記載の方法。
(態様18)
前記要求は、前記メディアナビゲーション装置におけるオーディオベースの入力から受け取られる態様16に記載の方法。
(態様19)
前記第1のネットワーク接続再生における前記再生の前記停止を実行する停止コマンドを、前記メディアナビゲーション装置を使用して前記第1のネットワーク接続再生装置に送信するステップをさらに含む態様16に記載の方法。
(態様20)
メディアコンテンツシステムであって、
第1のネットワーク接続再生装置においてメディアコンテンツの再生が停止された時点を示す再生マーカを前記第1のネットワーク接続再生装置から第2のネットワーク接続再生装置に転送する要求を受け取って、前記第1のネットワーク接続再生装置から前記再生マーカを受け取る受取り部と、
前記第1のネットワーク接続再生装置における前記メディアコンテンツの前記再生の前記停止を実行する停止コマンドを生成し、前記メディアコンテンツ内の前記再生マーカでの再生再開を前記第2のネットワーク接続再生装置において実行する再生コマンドを生成するプロセッサと、
前記再生マーカによって示される時点での前記再生再開を前記第2のネットワーク接続装置が実行するように、前記再生マーカを前記第2のネットワーク接続再生装置に送信する送信部と
を含むメディアコンテンツシステム。