(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-07
(45)【発行日】2022-07-15
(54)【発明の名称】複数の棒状部材群を荷重支持部に備えたマットレス
(51)【国際特許分類】
A47G 9/10 20060101AFI20220708BHJP
A47C 27/14 20060101ALI20220708BHJP
A47C 27/00 20060101ALI20220708BHJP
【FI】
A47G9/10 E
A47C27/14 Z
A47C27/00 B
(21)【出願番号】P 2021131944
(22)【出願日】2021-08-13
【審査請求日】2021-08-13
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】505125727
【氏名又は名称】株式会社エイティー今藤
(74)【代理人】
【識別番号】100085660
【氏名又は名称】鈴木 均
(72)【発明者】
【氏名】今藤 尚一
【審査官】田中 佑果
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2006/0260061(US,A1)
【文献】国際公開第2021/024655(WO,A1)
【文献】特許第6932406(JP,B1)
【文献】欧州特許出願公開第00637426(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 9/00-11/00
A47C 27/00-27/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
寝姿勢の使用者の頭部の重さによる荷重を支持する荷重支持部と、前記使用者の前記荷重支持部で支持されない部位を支持する主部と、を備え
、
前記荷重支持部は、
前記頭部の重さによる荷重によって変形する柔らかさの弾性体によって構成された支持部本体と、
前記支持部本体内の第1の高さ範囲内に並列配置された複数の第1の棒状部材からなる第1の棒状部材群と、
前記支持部本体内の前記第1の高さ範囲とは異なる第2の高さ範囲内に並列配置された複数の第2の棒状部材からなる第2の棒状部材群と、
を含み、
複数の前記第1の棒状部材、及び複数の前記第2の棒状部材は、前記支持部本体よりも硬質な材料で構成され、
複数の前記第2の棒状部材は、平面視において複数の前記第1の棒状部材と交差して配置され、
前記頭部の重さによる荷重を、前記第1の棒状部材と前記第2の棒状部材の交差部において分散して支持す
るマットレスであって、
前記支持部本体は、
前記支持部本体における上側の部分を構成し、且つ上面を前記頭部が載せられる頭部載置面とした本体上部と、
前記支持部本体における下側の部分を構成し、且つ上面に前記本体上部が載置される本体上部用載置面を設けた本体下部と、を備え、
前記本体上部には、前記第1の棒状部材群と前記第2の棒状部材群の一方が配置され、
前記本体下部には、前記第1の棒状部材群と前記第2の棒状部材群の他方が配置され、
前記本体上部は、第1の山部分と当該第1の山部分よりも高さが高い第2の山部分とを備え、
前記第1の山部分を前記主部側に位置付けて前記本体上部を前記本体上部用載置面に載置した状態と、前記第2の山部分を前記主部側に位置付けて前記本体上部を前記本体上部用載置面に載置した状態とを、選択可能に構成した
ことを特徴とするマットレス。
【請求項2】
複数の前記第1の棒状部材、及び複数の前記第2の棒状部材の少なくとも一部は、前記支持部本体に対して着脱自在な構成を有することを特徴とする請求項1
に記載のマットレス。
【請求項3】
前記主部は、
扁平な弾性体によって構成された主部本体と、
前記使用者の身長方向と交差する幅方向に沿って前記主部本体を貫通する空所によって構成され、且つ前記身長方向に沿って間隔を空けて複数設けられた装着空所と、
複数の前記装着空所に対して着脱自在に装着される棒状の硬さ調整部材と、
を備えていることを特徴とする請求項1
又は2に記載のマットレス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の棒状部材群を荷重支持部に備え、各棒状部材群を構成する棒状部材同士の交差部により、頭部の重さによる荷重を分散して支持するマットレスに関する。
【背景技術】
【0002】
睡眠は、心身を休養させて疲労回復を図るために重要である。睡眠時間が不十分であったり睡眠の質が低下すると、心身が十分に休養できずに疲労が蓄積し、日中の活動に支障を来してしまう。
睡眠の質を高めるためには、使用者に適した寝具を使用することが重要である。人間の頭部の重さは平均5kg程度といわれており、枕を必要以上に柔軟にして沈み込み量を深くし過ぎると反発力が不足し、頭部の重さによって頸部に過剰な負担が掛かり、寝心地が損なわれてしまう。反対に、枕を必要以上に硬くして反発力を高め過ぎると沈み込み量が不足し、且つ後頭部や側頭部に対する違和感が強まるために寝心地が損なわれてしまう。
【0003】
このように、睡眠時の寝心地は、頭部の支持状態によって大きな影響を受ける。頭部の支持状態を調整可能な技術として、例えば特許文献1には、軟質の弾性発泡樹脂材によって作製された枕本体と、枕の内部の下側部分において、枕の横方向に沿って延び、且つ枕の縦方向に沿って間隔を空けて互いに平行に配置された4本の丸棒形状のプラグと、を備えた枕が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の枕では、枕の上面に頭部が載せられたときに、頭部の重さに起因する下向きの荷重を柔軟な枕本体と個々のプラグとによって受け止めているため、頭部の重さに対抗するためにはプラグを硬くする必要がある。
プラグを硬くすると、枕の上面に頭部を載せたときにプラグによって後頭部や側頭部に対する押圧感(違和感)が強まるため、寝心地が損なわれてしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、寝心地を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、寝姿勢の使用者の頭部の重さによる荷重を支持する荷重支持部と、前記使用者の前記荷重支持部で支持されない部位を支持する主部と、を備え、前記荷重支持部は、前記頭部の重さによる荷重によって変形する柔らかさの弾性体によって構成された支持部本体と、前記支持部本体内の第1の高さ範囲内に並列配置された複数の第1の棒状部材からなる第1の棒状部材群と、前記支持部本体内の前記第1の高さ範囲とは異なる第2の高さ範囲内に並列配置された複数の第2の棒状部材からなる第2の棒状部材群と、を含み、複数の前記第1の棒状部材、及び複数の前記第2の棒状部材は、前記支持部本体よりも硬質な材料で構成され、複数の前記第2の棒状部材は、平面視において複数の前記第1の棒状部材と交差して配置され、前記頭部の重さによる荷重を、前記第1の棒状部材と前記第2の棒状部材の交差部において分散して支持するマットレスであって、前記支持部本体は、前記支持部本体における上側の部分を構成し、且つ上面を前記頭部が載せられる頭部載置面とした本体上部と、前記支持部本体における下側の部分を構成し、且つ上面に前記本体上部が載置される本体上部用載置面を設けた本体下部と、を備え、前記本体上部には、前記第1の棒状部材群と前記第2の棒状部材群の一方が配置され、前記本体下部には、前記第1の棒状部材群と前記第2の棒状部材群の他方が配置され、前記本体上部は、第1の山部分と当該第1の山部分よりも高さが高い第2の山部分とを備え、前記第1の山部分を前記主部側に位置付けて前記本体上部を前記本体上部用載置面に載置した状態と、前記第2の山部分を前記主部側に位置付けて前記本体上部を前記本体上部用載置面に載置した状態とを、選択可能に構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るマットレスによれば、頭部の重さによる荷重が第1の棒状部材と第2の棒状部材の交差部において分散して支持されるので、寝心地を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るマットレスの斜視図である。
【
図2】折りたたんだ状態のマットレスの側面図である。
【
図3】マットレスの第1の芯材を示す斜視図である。
【
図4】第1の棒状部材と第2の棒状部材の各交差部にかかる荷重を模式的に示す斜視図である。
【
図5】複数種類の棒状部材を説明する斜視図である。
【
図6】荷重支持部に並列配置された複数の棒状部材を説明する部分拡大斜視図である。
【
図7】マットレスの第1の芯材を、
図6のA-A位置で切断した断面図である。
【
図8】各棒状部材の本数を減らした状態を示す部分拡大斜視図である。
【
図9】マットレスの第2の芯材、及び第3の芯材を示す斜視図である。
【
図10】本発明の第1実施形態の変形例に係るマットレスの説明図であり、第1の芯材を示す斜視図である。
【
図11】
図10の第1の芯材において、支持部本体の本体上部を、本体下部よりも上方に離した状態を示す斜視図である。
【
図12】(a)乃至(d)は、本体下部の上に載置された本体上部を、水平方向に180度向きを変えて載置しなおす手順を示す図である。
【
図13】本発明の第2実施形態に係るマットレスの斜視図である。
【
図14】折りたたんだ状態のマットレスの側面図である。
【
図15】マットレスの第1の芯材を示す斜視図である。
【
図16】マットレスの第1の芯材を
図15のB-B位置で切断し、且つ枕載置面に載置した枕を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<マットレスの特徴について>
最初にマットレスの特徴について説明する。なお、マットレスの詳細については後で説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係るマットレス1の斜視図、
図2は折りたたんだ状態のマットレス1の側面図、
図3はマットレス1の第1の芯材31を示す斜視図、
図4は第1の棒状部材51と第2の棒状部材52の各交差部CSにかかる荷重を模式的に示す斜視図である。
【0010】
図1、及び
図2に示すように、マットレス1は第1の部分11、第2の部分12、及び第3の部分13を備えており、各部分11、12、13は第1の連結部14、及び第2の連結部15によって折りたたみ自在に連結されている。
図1に示すように、拡げた状態のマットレス1において、寝姿勢の使用者の身長方向(以下、縦方向という)に沿った一端部(第1の部分11側の端部)には、頭部の重さによる荷重を分散して支持する荷重支持部LPが設けられている。
図1の例では、第1の部分11の縦方向に沿った略半分(一端側の略半分)に荷重支持部LPが設けられている。また、マットレス1において、荷重支持部LPを除いた部分は、寝姿勢の使用者の荷重支持部LPで支持されない部位を支持する主部MPである。
【0011】
図1、及び
図3に示すように、第1の部分11は、側生地2(第1の袋状部分21)と、側生地2に収納された第1の芯材31と、第1の芯材31に対して着脱自在に取り付けられた第1の棒状部材51、第2の棒状部材52、及び硬さ調整部材53と、を有している。
図3に示すように、第1の芯材31は、平面視で横長四角形であって扁平形状の弾性体(例えば、発泡ウレタン等の発泡体)によって構成されている。第1の芯材31における荷重支持部LP側の部分は支持部本体31Lであり、支持部本体31Lの上面は寝姿勢の使用者の頭部が載せられる頭部載置面SHである。
【0012】
支持部本体31Lの内部における第1の高さ範囲HR1内には、縦方向に沿って延び、且つ断面が円形の第1の装着空所SP1を、幅方向に間隔を空けて複数並列に形成している。各第1の装着空所SP1には、第1の棒状部材51が選択的に装着(挿入)される。従って、支持部本体31Lの内部の第1の高さ範囲HR1内には、複数の第1の棒状部材51が並列配置され、各第1の棒状部材51によって第1の棒状部材群BG1が構成される。
第1の棒状部材51は、例えば、支持部本体31Lよりも硬質であり、且つ頭部載置面SHに使用者の頭部が載せられたときに頭部の重さによって撓み得る可撓性材料によって構成されている。従って、第1の高さ範囲HR1は、頭部載置面SHに使用者の頭部が載せられたときに、第1の棒状部材51が頭部の重さによって撓み得る高さの範囲に定められる。
本実施形態において、第1の棒状部材51は、例えば、硬質の樹脂材料によって作製された丸棒によって構成されているが、当該丸棒に限定されない。
【0013】
支持部本体31Lの内部の第1の高さ範囲HR1よりも下方であって、頭部の重さによる荷重によって第1の棒状部材51が撓んだときに上方から押圧され得る高さ範囲内(以下、第2の高さ範囲HR2内という)には、断面が円形であって幅方向に沿って延びる第2の装着空所SP2を、縦方向に間隔を空けて複数並列に形成している。各第2の装着空所SP2には、第2の棒状部材52が選択的に装着(挿入)される。従って、支持部本体31Lの内部の第2の高さ範囲HR2内には、複数の第2の棒状部材52が並列配置され、これらの第2の棒状部材52によって第2の棒状部材群BG2が構成される。
第2の棒状部材52は、支持部本体31Lよりも硬質な材料によって構成されている。第2の棒状部材52は、例えば、第1の棒状部材51と同様に、硬質の樹脂材料によって作製された丸棒によって構成されている。
【0014】
図4に示すように、使用者の頭部HDが頭部載置面SHに載せられると、荷重支持部LPには頭部HDの重さによって下向きの荷重が加わる。なお、
図4では荷重の大きさを円の直径で表している。
円の直径から理解できるように、荷重支持部LPに加わる下向きの荷重は頭部HDに近い部位ほど大きい。このため、複数の第1の棒状部材51は下向きの荷重によって頭部HDに対向する部分を中心に下方向に撓む。
複数の第1の棒状部材51が撓むことにより、複数の第1の棒状部材51の下方に位置する複数の第2の棒状部材52が押圧される。言い換えれば、頭部HDの重さによる下向きの荷重は、複数の第1の棒状部材51と複数の第2の棒状部材52との各交差部CSが分散して受ける。各交差部CSにおいて、荷重が分散して受けられることにより、頭部HDに与えられる押圧感が低減される。その結果、このマットレス1を使用することにより、寝心地を向上させることができる。
【0015】
<マットレス1、1’、1Aの詳細について>
以下、各実施形態に係るマットレス1、1’、1Aについて詳しく説明する。但し、各実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。また、一の実施形態に記載される構成要素は、適用に支障がない場合には他の実施形態への適用を妨げられない。さらに、以下の説明で記載した各部寸法は一例であり、当該寸法に限定されない。
【0016】
<第1実施形態>
図1に示すように、第1実施形態のマットレス1は、平面視において縦方向に長い四角形状をしており、例えばマットレス1の上面、及び外周面をシーツ(不図示)で覆った状態で使用したり、マットレス1の上面に敷きパッド(不図示)を敷いた状態で使用する。
第1実施形態のマットレス1の各部寸法に関し、例えば、縦方向の長さL1は195cm、幅方向の長さW1は95cm、主部MP(後述)の厚さH1は12cmである。なお、マットレス1の各部寸法は上記の例に限られない。例えば、マットレス1の各部寸法は、縦方向の長さL1が190cm乃至200cm、幅方向の長さW1が90cm乃至180cm、主部MPの厚さH1が5cm乃至25cmの範囲で適宜に定められる。
【0017】
マットレス1は、頭部HDの重さによる荷重を分散して支持する荷重支持部LPと、荷重支持部LPによって支持されない使用者の部位(例えば使用者の胴部、及び脚部)の重さによる荷重を支持する主部MPと、を備えている。主部MPは、第1の主部MP1と、第2の主部MP2と、第3の主部MP3とを有する。
また、マットレス1は、互いに連結された3つの部分(第1の部分11、第2の部分12、第3の部分13)を有している。第1の部分11は荷重支持部LP、及び第1の主部MP1を有する。第2の部分12は第2の主部MP2を構成し、第3の部分13は第3の主部MP3を構成する。
図1、及び
図2に示すように、第1の部分11と第2の部分12とは、底面側の対向辺同士を跨いで設けられた第1の連結部14によって開閉自在に連結されている。同様に、第2の部分12と第3の部分13とは、表面側の対向辺同士を跨いで設けられた第2の連結部15によって開閉自在に連結されている。これにより、マットレス1は、
図1に示す使用状態と、
図2に示す折り畳み状態との間で形態を変えることができる。
【0018】
図1に示すように、第1の部分11、第2の部分12、及び第3の部分13は、3つの袋状部分21、22、23を備えた側生地2と、各袋状部分21、22、23の内部に着脱自在に収納される芯材31、32、33(
図3、
図9を参照、後述)とによって構成されている。具体的には、第1の部分11は側生地2の第1の袋状部分21、及び第1の芯材31によって構成され、第2の部分12は側生地2の第2の袋状部分22、及び第2の芯材32によって構成され、第3の部分13は側生地2の第3の袋状部分23、及び第3の芯材33によって構成されている。
図3に示すように、第1の芯材31の支持部本体31Lを除いた部分は第1の主部本体31Mである。第1の主部本体31Mは、
図9に示す第2の芯材32(第2の主部本体)、及び第3の芯材33(第3の主部本体)とともに、主部本体を構成する。そして、主部MPは、主部本体を側生地2の内部に収納することによって構成される。同様に、荷重支持部LPは、第1の棒状部材51及び第2の棒状部材52を装着した第1の芯材31を側生地2の内部(第1の袋状部分21の内部)に収納することによって構成される。
【0019】
<第1の部分11について>
以下、第1の部分11、第2の部分12、及び第3の部分13について説明する。最初に、第1の部分11について説明する。
図1に示すように、第1の部分11は、平面視で横長四角形状をしており、例えば縦方向の長さが63cm、幅方向の長さが95cmであるが、これらの寸法に限定されない。
図2にも示すように、第1の部分11において、荷重支持部LPの上面(即ち、頭部載置面SH)は、第1の主部MP1の上面よりも上方に位置している。言い換えれば、第1の部分11において、荷重支持部LPの厚さは第1の主部MP1の厚さよりも厚くなっている。そして、頭部載置面SHは、縦方向に沿って緩やかな波形形状に湾曲されており、2箇所の山部分LP1、LP2の間に1箇所の谷部分LP3が形成されている。
例えば、第1の主部MP1の厚さH1は12cm、荷重支持部LPにおける第1の山部分LP1の最大厚さh1は18cm、第2の山部分LP2の最大厚さh2は22cm、谷部分LP3の最小厚さh3は14cmであるが、これらの寸法に限定されない。
図1に示すように、第1の袋状部分21は、布地を第1の芯材31の外形と略同じ形状に縫製した袋体である。第1の袋状部分21の側面には、第1の芯材31を出し入れするための第1の側面開口21aが設けられている。第1の側面開口21aには、第1の側面開口21aを開閉するための第1の側面ファスナー21bが取り付けられている。
【0020】
<第1の芯材31について>
次に、第1の芯材31について説明する。
図3に示すように、第1の芯材31は、例えば発泡ウレタン等の発泡性弾性体によって構成されており、使用者の頭部HD(
図4を参照)を柔らかく包み込む程度の柔らかさである。なお、第1の芯材31は、他の種類の弾性体で構成してもよい。第1の芯材31は、荷重支持部LPに含まれる支持部本体31Lと、第1の主部MP1に含まれる第1の主部本体31Mとを備えている。
【0021】
まず、支持部本体31Lについて説明する。
支持部本体31Lの内部における第1の高さ範囲HR1内には、縦方向に沿って延びる複数の第1の装着空所SP1を幅方向に間隔を空けて形成している。本実施形態において、第1の装着空所SP1は、第2の山部分LP2(
図2を参照)の頂部から8cm下方の高さに、断面形状が直径1cmの円形であって長さが32cmの空所として設けられており、且つ幅方向に沿って6.5cmの間隔で14本設けられている。各第1の装着空所SP1には、第1の棒状部材51が着脱自在に、且つ選択的に装着される。
なお、第1の装着空所SP1の形成高さは第1の高さ範囲HR1内であれば第2の山部分LP2の頂部から8cm下方でなくてもよく、第1の装着空所SP1の直径は1cmでなくてもよい。同様に、第1の装着空所SP1の断面形状は円形以外の形状(例えば三角形状や四角形状)であってもよく、形成本数や形成間隔も適宜に定めることができる。特に、第1の装着空所SP1の形成間隔については、一定でなくてもよい。
【0022】
第1の高さ範囲HR1よりも下方の第2の高さ範囲HR2内には、幅方向に沿って延びる複数の第2の装着空所SP2を縦方向に間隔を空けて形成している。第2の装着空所SP2は、第1の装着空所SP1の中心から第2の装着空所SP2の中心までの間隔が2.5cm(言い換えれば、第1の装着空所SP1の下端から第2の装着空所SP2の上端までの間隔が1cm)となる高さに、断面形状が直径2cmの円形であって幅方向を貫通する長さ(長さが95cm)の空所として設けられており、且つ縦方向に沿って8cmの間隔で4本設けられている。各第2の装着空所SP2には、第2の棒状部材52が着脱自在に、且つ選択的に装着される。
なお、第1の装着空所SP1の中心から第2の装着空所SP2の中心までの上下方向に沿った間隔は、第2の装着空所SP2が第2の高さ範囲HR2内にあれば2.5cmでなくてもよく、第2の装着空所SP2の直径は2cmでなくてもよい。第2の装着空所SP2の断面形状は円形以外の形状(例えば三角形状や四角形状)であってもよく、形成本数や形成間隔も適宜に定めることができる。特に、第2の装着空所SP2の形成間隔については、一定でなくてもよい。
【0023】
次に、第1の主部本体31Mについて説明する。
第1の主部本体31Mにおける上側半部には、縦方向に沿った縦スリットSL1を幅方向に間隔を空けて複数形成し、幅方向に沿った横スリットSL2を縦方向に間隔を空けて複数形成している。これらの縦スリットSL1、及び横スリットSL2により、第1の主部本体31Mの上側半部には複数の突起部PT1が縦方向と横方向とに並んだ状態で設けられる。
なお、本実施形態において、各突起部PT1の上端部は扁平な四角錐形状に設けられている。
【0024】
第1の主部本体31Mにおける下側半部には、幅方向に沿って延びる複数の第3の装着空所SP3を縦方向に間隔を空けて形成している。第3の装着空所SP3は、例えば断面形状が直径2cmの円形であって、幅方向を貫通する長さ(長さが95cm)の空所である。本実施形態では、第1の主部本体31Mの底面から第3の装着空所SP3の中心までの高さが5cmとされており、隣り合う第3の装着空所SP3同士の間隔が8cmとされている。
各第3の装着空所SP3には、棒状の硬さ調整部材53が着脱自在に、且つ選択的に装着される。なお、第3の装着空所SP3についても、第2の装着空所SP2と同様に、直径は2cmでなくてもよく、断面形状は円形以外の形状であってもよく、形成高さ、形成本数、及び形成間隔も適宜に定めることができる。
【0025】
図5は、複数種類の棒状部材を説明する斜視図である。
本実施形態において、第1の棒状部材51は第1の装着空所SP1とほぼ同じ形状にされた棒状の部材によって構成され、第2の棒状部材52は第2の装着空所SP2とほぼ同じ形状にされた棒状の部材によって構成されている。
また、本実施形態において、硬さ調整部材53は、第2の棒状部材52と兼用されている。これは、第3の装着空所SP3が第2の装着空所SP2と同じ形状であるからである。なお、硬さ調整部材53に関しては、第2の棒状部材52とは別に専用の部材として構成してもよい。
【0026】
第1の棒状部材51は、例えば直径1cm、長さが32cmの丸棒部材によって構成されている。第1の棒状部材51としては、例えば、可撓性を有する硬質の樹脂製(例えばABS樹脂製)の丸棒51a、木製の丸棒51b、及び樹脂製パイプ51c等、第1の芯材31よりも硬質な各種の素材が使用される。
なお、第1の棒状部材51は、第1の装着空所SP1に装着できれば他の形状であってもよい。例えば、第1の装着空所SP1の断面形状が三角形状や四角形状であった場合には、第1の棒状部材51は断面形状が三角形の棒材や断面形状が四角形の棒材が用いられる。
【0027】
図5には、第1の閉塞部材54も記載されている。第1の閉塞部材54は、第1の棒状部材51が装着されない第1の装着空所SP1に対して必要に応じて装着される棒状部材であり、第1の棒状部材51と同じ寸法の棒状部材である。
本実施形態において、第1の閉塞部材54は、第1の芯材31と同じ素材の棒状弾性体によって構成されている。第1の閉塞部材54は、例えば第1の芯材31に対して第1の装着空所SP1を形成するときに生じた端材を用いて作製することができる。
第1の閉塞部材54も、第1の棒状部材51と同様に、第1の装着空所SP1に装着できれば他の形状であってもよい。
【0028】
第2の棒状部材52、及び硬さ調整部材53は、例えば直径2cm、長さが95cmの丸棒部材によって構成されている。第2の棒状部材52としては、例えば、硬質の樹脂製(例えばABS樹脂製)の丸棒52a、木製の丸棒52b、及び樹脂製パイプ52c等、第1の芯材31よりも硬質な各種の素材が使用される。
なお、第2の棒状部材52は第2の装着空所SP2に装着できれば他の形状であってもよく、硬さ調整部材53は第3の装着空所SP3に装着できれば他の形状であってもよい。
例えば、第2の装着空所SP2の断面形状が三角形状や四角形状であった場合には、第2の棒状部材52は断面形状が三角形の棒材や断面形状が四角形の棒材が用いられる。同様に、第3の装着空所SP3の断面形状が三角形状や四角形状であった場合には、硬さ調整部材53は断面形状が三角形の棒材や断面形状が四角形の棒材が用いられる。
【0029】
図5には、第2の閉塞部材55、及び第3の閉塞部材56も記載されている。
第2の閉塞部材55は、第2の棒状部材52が装着されない第2の装着空所SP2に対して必要に応じて装着される棒状部材であり、第2の棒状部材52と同じ寸法の棒状部材である。第3の閉塞部材56は、硬さ調整部材53が装着されない第3の装着空所SP3に対して必要に応じて装着される棒状部材であり、硬さ調整部材53と同じ寸法の棒状部材である。
本実施形態において、第2の閉塞部材55、及び第3の閉塞部材56は、第1の芯材31と同じ素材の棒状弾性体によって構成されている。第2の閉塞部材55、及び第3の閉塞部材56もまた、例えば第1の芯材31に対して第2の装着空所SP2や第3の装着空所SP3を形成するときに生じた端材を用いて作製することができる。
【0030】
<荷重支持部LPによる荷重の支持について>
図6は、荷重支持部LPに並列配置された複数の棒状部材51、52、53を説明する部分拡大斜視図、
図7はマットレス1の第1の芯材31を、
図6のA-A位置で切断した断面図、
図8は各棒状部材51、52の本数を減らした状態を示す斜視図である。
図6、及び
図7に示すように、荷重支持部LPにおいて、第1の棒状部材51は、縦方向に沿って配置され、且つ幅方向に一定の間隔をあけて配置されている。第2の棒状部材52は、第1の棒状部材51の下方に1cmの間隔を空けた高さにおいて、幅方向に沿って配置され、且つ縦方向に一定の間隔をあけて配置されている。
これにより、平面視において、複数の第1の棒状部材51と複数の第2の棒状部材52とが格子状に配置される。
図6及び
図7において、第1の棒状部材51と第2の棒状部材52との交差部には符号CSを付して示している。
【0031】
図4に示すように、使用者の頭部HDが荷重支持部LPの頭部載置面SHに載せられると、荷重支持部LPには頭部HDの重さによって下向きの荷重が加わる。このマットレス1によれば、荷重支持部LPの内部に並列配置された各第1の棒状部材51と各第2の棒状部材52とが荷重の伝搬部材として機能し、頭部HDの重さによる荷重を各交差部CSで分散して受ける。
荷重が各交差部CSで分散して受けられるため、頭部HDに対する圧力の集中を和らげることができる。その結果、頭部HDに対する違和感を低減することができ、寝心地を向上させることができる。
【0032】
特に、このマットレス1では、複数の第1の棒状部材51が平面視において互いに平行に且つ等間隔で配置され、複数の第2の棒状部材52が平面視において互いに平行に且つ等間隔で配置されているので、頭部HDの重さによる下向きの荷重を効率よく分散させることができる。
さらに、このマットレス1では、複数の第1の棒状部材51がマットレス1の縦方向に沿って配置され、且つ複数の第2の棒状部材52がマットレス1の幅方向に沿って配置されているので、格子状に配置された各第1の棒状部材51、及び各第2の棒状部材52によって頭部HDの重さによる下向きの荷重を効率よく分散させることができる。
【0033】
さらに、このマットレス1では、複数の第1の棒状部材51、及び複数の第2の棒状部材52のそれぞれが荷重支持部LPに対して着脱自在な構成を有している。
この構成を有することにより、例えば
図8に示すように、このマットレス1では、特定の第1の棒状部材51に替えて、第1の閉塞部材54を第1の装着空所SP1に挿入し、且つ特定の第2の棒状部材52に替えて、第2の閉塞部材55を第2の装着空所SP2に挿入することにより、荷重支持部LPの硬さを使用者の好みに応じて調整することができる。
また、このマットレス1では、荷重支持部LPの右側部分を左側部分よりも硬くしたり、荷重支持部LPの首元側部分を頭頂側部分よりも硬くする等、荷重支持部LPにおける硬い部分の場所と柔らかい部分の場所に変化を与えることもできる。
【0034】
さらに、このマットレス1では、一部の第1の棒状部材51、及び一部の第2の棒状部材52を抜き取り、空洞にした第1の装着空所SP1、及び第2の装着空所SP2を通気用の孔として用いてもよい。このように構成することにより、マットレス1では、荷重支持部LPの内部に籠もった熱や湿気を外部に放出しやすくなる。
また、各棒状部材51、52として金属製の丸パイプで作製された棒状部材を使用してもよい。金属製の丸パイプを使用することにより、荷重支持部LPの内部に籠もった熱を外部に放出しやすくなる。これらの点は、後述する他の実施形態のマットレス1’、1Aにおいても同様である。
【0035】
<第1の主部本体31Mにおける荷重の支持について>
図3に示すように、第1の主部本体31Mに形成した複数の第3の装着空所SP3には、棒状の硬さ調整部材53や第3の閉塞部材56(
図5を参照)が着脱自在に、且つ選択的に装着される。
使用者に応じて定めた1又は複数の位置の第3の装着空所SP3に対して硬さ調整部材53を装着することにより、使用者の肩部や胸部の重さによる荷重を硬さ調整部材53によって支持することができ、身体の沈み込み量が局所的に抑制されて寝姿勢を適正にすることができる。
【0036】
<第2の部分12、及び第3の部分13について>
次に、第2の部分12(第2の主部MP2)、及び第3の部分13(第3の主部MP3)について説明する。
図1に示すように、本実施形態のマットレス1において、第2の部分12と第3の部分13は同じ形状である。第2の部分12、及び第3の部分13は、扁平な横長直方体形状をしており、例えば縦方向の長さが63cm、幅方向の長さが95cm、厚さが12cmであるが、これらの寸法に限定されない。
なお、第2の部分12の縦方向の長さと第3の部分13の縦方向の長さを異ならせる等、両部分12、13を異なる形状にしてもよい。
【0037】
第2の部分12は、側生地2の第2の袋状部分22と、第2の袋状部分22の内部に着脱自在に収納された第2の芯材32とによって構成されている。第2の袋状部分22は、布地を第2の芯材32の外形と略同じ外形に縫製した袋体である。第2の袋状部分22の側面には、第2の芯材32を出し入れするための第2の側面開口22aが設けられている。そして、第2の側面開口22aには、第2の側面開口22aを開閉するための第2の側面ファスナー22bが取り付けられている。
第3の部分13は、側生地2の第3の袋状部分23と、第3の袋状部分23の内部に着脱自在に収納された第3の芯材33とによって構成されている。第3の袋状部分23は、布地を第3の芯材33の外形と略同じ外形に縫製した袋体である。第3の袋状部分23の側面には、第3の芯材33を出し入れするための第3の側面開口23aが設けられている。そして、第3の側面開口23aには、第3の側面開口23aを開閉するための第3の側面ファスナー23bが取り付けられている。
【0038】
<第2の芯材32、及び第3の芯材33について>
次に、第2の芯材32、及び第3の芯材33について説明する。
図9はマットレス1の第2の芯材32、及び第3の芯材33を示す斜視図である。なお、本実施形態において、第3の芯材33は第2の芯材32と同じ構成であることから、第2の芯材32と第3の芯材33とをまとめて説明する。
図9に示すように、各芯材32、33は、扁平な横長直方体形状の弾性体(例えば発泡ウレタン等の発泡性弾性体)によって構成されている。本実施形態において、各芯材32、33は、縦方向の長さが63cm、幅方向の長さが95cm、厚さが12cmである。
なお、各芯材32、33は、他の種類の弾性体で構成してもよい。
【0039】
各芯材32、33における上側半部には、縦方向に沿って延びる縦スリットSL11を幅方向に間隔を空けて複数形成し、幅方向に沿って延びる横スリットSL12を縦方向に間隔を空けて複数形成している。これらの縦スリットSL11、及び横スリットSL12により、各芯材32、33の上側半部には複数の突起部PT11が縦方向と横方向とに並んだ状態で設けられる。
なお、本実施形態において、各突起部PT11の上端部は扁平な四角錐形状に設けられている。
【0040】
各芯材32、33における下側半部には、幅方向に沿って延びる複数の第4の装着空所SP11を縦方向に間隔を空けて形成している。第4の装着空所SP11は、前述した第3の装着空所SP3と同じ形状に設けられている。例えば、第4の装着空所SP11は、断面形状が直径2cmの円形であって、幅方向を貫通する長さ(長さが95cm)の空所である。本実施形態では、各芯材の底面から第4の装着空所SP11の中心までの高さが5cmとされており、隣り合う第4の装着空所SP11同士の間隔が8cmとされている。
各第4の装着空所SP11には、棒状の硬さ調整部材53が着脱自在に、且つ選択的に装着される。なお、第4の装着空所SP11についても、第2の装着空所SP2や第3の装着空所SP3と同様に、直径は2cmでなくてもよく、断面形状は円形以外の形状であってもよく、形成高さ、形成本数、及び形成間隔は適宜に定めることができる。
また、硬さ調整部材53が装着されない第4の装着空所SP11に対しては、前述した第3の閉塞部材56が必要に応じて装着される。
これらの硬さ調整部材53、及び第3の閉塞部材56については、第3の装着空所SP3に用いられる硬さ調整部材53、及び第3の閉塞部材56と同じであるため、説明は省略する。
使用者に応じて定めた1又は複数の位置の第4の装着空所SP11に対して硬さ調整部材53を装着することにより、使用者の胴部や脚部の重さによる荷重を硬さ調整部材53によって支持することができ、身体の沈み込み量が局所的に抑制されて寝姿勢を適正化することができる。
【0041】
<第1実施形態の変形例>
次に第1実施形態の変形例のマットレス1’について説明する。
図1中に括弧書きの符号で示すように、変形例のマットレス1’の外形は、第1実施形態のマットレス1の外形と同じである。
図10は、変形例のマットレス1’の説明図であり、第1の芯材31’を示す斜視図、
図11は、
図10の第1の芯材31’において、支持部本体31Lの本体上部31L1を、本体下部31L2よりも上方に離した状態を示す斜視図である。
変形例のマットレス1’は、第1の芯材31’における支持部本体31L’の構成が第1実施形態のマットレス1と相違している。このため、以下の説明は相違点を中心に行うこととし、第1実施形態のマットレス1と同じ部分については同じ符号を付して説明を省略する。
【0042】
図10に示す第1の芯材31’は、支持部本体31L’が本体上部31L1と本体下部31L2とを有しており、
図11に示すように本体上部31L1と本体下部31L2とは分離可能に構成されている。
本体上部31L1と本体下部31L2とが分離可能に構成され、且つ本体下部31L2の上面は、本体上部31L1の底面が載置される本体上部用載置面SUであるため、以下に説明するように、使い勝手を向上させることができる。
【0043】
図10、及び
図11に示すように、本体上部31L1は、支持部本体31L’における上側の部分を構成する部分である。本体上部31L1の上面は、寝姿勢の使用者の頭部HDが載置される頭部載置面SHである。
従って、本体上部31L1には、第1の山部分LP1’と第2の山部分LP2’とが縦方向に間隔を空けて設けられ、谷部分LP3’が第1の山部分LP1’と第2の山部分LP2’との間に設けられている。
【0044】
図10に示すように、本体上部31L1の内部における第1の高さ範囲HR1内には、幅方向に沿って延びる複数の第1の装着空所SP11が縦方向に間隔を空けて形成されている。第1の装着空所SP11は、例えば、断面が直径2cmの円形状の空所であり、本体上部31L1の底面から円の中心までの高さが1.5cmとなる高さ(本体上部31L1の底面から第1の装着空所SP11の下端までの間隔が0.5cmとなる高さ)に、縦方向に沿って8cmの間隔で4本設けられている。
第1の装着空所SP11のそれぞれには、第1の棒状部材51’や第1の閉塞部材が着脱自在に、且つ選択的に装着される。第1の棒状部材51’は、第1実施形態における第2の棒状部材52と同じ構成であり、第1の閉塞部材は、第1実施形態における第2の閉塞部材55と同じ構成であるため、説明を省略する。
なお、第1の装着空所SP11に第1の棒状部材51’と第1の閉塞部材のいずれも装着せずに空所としてもよい。
【0045】
本体下部31L2の内部における第2の高さ範囲HR2内には、縦方向に沿って延びる複数の第2の装着空所SP12を幅方向に間隔を空けて形成している。第2の装着空所SP12は、例えば、断面が直径1cmの円形状であって長さが32cmの空所であり、本体下部31L2の上面から円の中心までの高さが1cmとなる高さ(本体下部31L2の上面から第2の装着空所SP12の上端までの間隔が0.5cmとなる高さ)に、幅方向に沿って6.5cmの間隔で14本設けられている。
第2の装着空所SP12のそれぞれには、第2の棒状部材52’や第2の閉塞部材が着脱自在に、且つ選択的に装着される。第2の棒状部材52’、第1実施形態における第1の棒状部材51と同じ構成であり、第2の閉塞部材は、第1実施形態における第1の閉塞部材54と同じ構成であるため、説明を省略する。
なお、第2の装着空所SP12に第2の棒状部材52’と第2の閉塞部材のいずれも装着せずに空所としてもよい。
【0046】
以上の構成を有する変形例のマットレス1’においても、第1実施形態のマットレス1と同様に、使用者の頭部HDが荷重支持部LPの頭部載置面SH(本体上部31L1の上面)に載せられると、荷重支持部LPには頭部HDの重さによって下向きの荷重が加わる。
変形例のマットレス1’でも、荷重支持部LPの内部に並列配置された各第1の棒状部材51’と各第2の棒状部材52’とが荷重の伝搬部材として機能し、頭部HDの重さによる荷重を各交差部で分散して受ける。荷重が各交差部で分散して受けられるため、頭部HDに対する圧力の集中を和らげることができる。
その結果、頭部HDに対する違和感を低減することができ、寝心地を向上させることができる。
図11に示すように、変形例のマットレス1’では、本体上部31L1と本体下部31L2とが分離自在な構成を有している。変形例のマットレス1’では、本体上部31L1を取り外して洗浄したり、本体上部31L1に変えて別の枕を使用することができるため、使い勝手の向上が図れる。
【0047】
また、変形例のマットレス1’では、本体上部31L1に関し、相対的に低い方の第1の山部分LP1’と相対的に高い方の第2の山部分LP2’とを、選択的に第1の主部本体31M側に位置付けることができる。
図12は、本体下部31L2の上に載置された本体上部31L1を、水平方向に180度向きを変えて載置しなおす手順を示す図である。
図12に示す例では、第1の山部分LP1’が第1の主部本体31M側に位置付けられた本体上部31L1について、第2の山部分LP2’を第1の主部本体31M側に位置付けるための手順を示している。
【0048】
図12(a)に示すように、第1の部分11’は、本体上部31L1の第1の山部分LP1’を第1の主部本体31M側に位置付けた状態で、第1の芯材31’を第1の袋状部分21内に収納している。
図12(a)に示す状態から、本体上部31L1の向きを変える手順は次の通りである。
最初に、
図12(b)、(c)に示すように、第1の芯材31’を第1の袋状部分21から取り出した後、本体上部31L1を持ち上げて水平方向に180度向きを変え、第2の山部分LP2’を第1の主部本体31M側に位置付ける。その後、本体上部31L1の底面を本体下部31L2の本体上部用載置面SUの上に載置する。
次に、
図12(d)に示すように、本体上部31L1の向きを変えた状態で第1の芯材31’を第1の袋状部分21内に収納する。
【0049】
このように、変形例のマットレス1’では、本体上部31L1の向きを変えることにより、寝姿勢の使用者の頸部を相対的に高さが低い第1の山部分LP1’と、相対的に高さの高い第2の山部分LP2’とによって選択的に支持することができる。
これにより、使用者の頸部を適切な高さで支持することができ、寝心地をさらに向上させることができる。
なお、変形例のマットレス1’において、本体上部31L1の内部に第2の棒状部材52’を配置し、本体下部31L2の内部に第1の棒状部材51’を配置してもよい。
【0050】
<第2実施形態>
次に第2実施形態のマットレス1Aについて説明する。
図13は本発明の第2実施形態に係るマットレス1Aの斜視図、
図14は折りたたんだ状態のマットレス1Aの側面図、
図15はマットレス1Aの第1の芯材31Aを示す斜視図、
図16はマットレス1Aの第1の芯材31Aを、
図15のB-B位置で切断した断面図である。
第2実施形態のマットレス1Aは、荷重支持部LPの構成が第1実施形態のマットレス1、及び第1実施形態の変形例のマットレス1’と相違している。
図13に示すように、第2実施形態のマットレス1Aでは、荷重支持部LPの厚さが第1の主部MP1の厚さと等しく、且つ荷重支持部LPの上面が枕を載置する枕載置面PHとして構成されている。
【0051】
図13、及び
図14に示すように、第2実施形態のマットレス1Aは、第1の部分11Aが、第2の部分12や第3の部分13と同じく扁平な直方体形状に構成されている。そして、第1の部分11Aの縦方向に沿った半部(第2の部分12から遠い側の半部)が荷重支持部LPであり、残りの半部(第2の部分12に近い側の半部)が第1の主部MP1である。
第1の部分11A、第2の部分12、及び第3の部分13は、第1の連結部14、及び第2の連結部15によって折りたたみ自在に連結されている。
【0052】
第2実施形態のマットレス1Aでも、第1実施形態のマットレス1と同様に、第1の部分11Aは、側生地2の第1の袋状部分21と、第1の袋状部分21の内部に着脱自在に収納された第1の芯材31Aとを備えている。
同様に、第2の部分12は、側生地2の第2の袋状部分22と、第2の袋状部分22の内部に着脱自在に収納された第2の芯材32とを備え、第3の部分13は、側生地2の第3の袋状部分23と、第3の袋状部分23の内部に着脱自在に収納された第3の芯材33とを備えている。なお、第2の部分12、及び第3の部分13は、第1実施形態のマットレス1と同じ構成であるため、説明は省略する。
【0053】
図15に示すように、第1の芯材31Aは、平面視で横長四角形であって扁平な直方体形状の弾性体(例えば、発泡ウレタン等の発泡体)によって構成されている。第1の芯材31Aにおける荷重支持部LP側の部分は支持部本体31LAであり、支持部本体31LAの上面が枕載置面PHである。また、第1の芯材31Aにおいて、支持部本体31LAを除いた部分は、第1の主部本体31Mである。なお、第1の主部本体31Mは、第1実施形態のマットレス1Aと同じ構成であるため、説明は省略する。
支持部本体31LAは、平面視で横長長方形状の扁平な直方体形状であり、例えば、縦方向の長さが32cm、幅方向の長さが95cm、厚さが12cmである。そして、枕載置面PHは横長長方形状の平坦面によって構成されている。
なお、支持部本体31LAに関して、第1の主部本体31Mと同様に、縦方向に沿った縦スリットを幅方向に間隔を空けて複数形成し、幅方向に沿った横スリットを縦方向に間隔を空けて複数形成することにより、複数の突起部を形成してもよい。この場合において、各突起部の突起部の上端部を扁平な四角錐形状に設けてもよい。
【0054】
図15、及び
図16に示すように、支持部本体31LAの内部における第1の高さ範囲HR1内には、縦方向に沿って延びる複数の第1の装着空所SP1を幅方向に間隔を空けて形成している。本実施形態において、第1の装着空所SP1は、枕載置面PHから1.5cm下方の高さに、断面形状が直径1cmの円形であって長さが32cmの空所として設けられており、且つ幅方向に沿って6.5cmの間隔で14本設けられている。
各第1の装着空所SP1には、第1の棒状部材51が着脱自在に、且つ選択的に装着される。なお、第1の装着空所SP1の形成高さは枕載置面PHから1.5cm下方でなくてもよく、第1の装着空所SP1の直径は1cmでなくてもよい。同様に、第1の装着空所SP1の断面形状は円形以外の形状であってもよく、形成本数や形成間隔も適宜に定めることができる。
【0055】
第1の高さ範囲HR1よりも下方の第2の高さ範囲HR2内には、幅方向に沿って延びる複数の第2の装着空所SP2を縦方向に間隔を空けて形成している。第2の装着空所SP2は、第1の装着空所SP1の中心から第2の装着空所SP2の中心までの間隔が2.5cmとなる高さに、断面形状が直径2cmの円形であって幅方向を貫通する長さの空所として設けられており、且つ縦方向に沿って8cmの間隔で4本設けられている。
各第2の装着空所SP2には、第2の棒状部材52が着脱自在に、且つ選択的に装着される。なお、第1の装着空所SP1の中心から第2の装着空所SP2の中心までの間隔は2.5cmでなくてもよく、第2の装着空所SP2の直径は2cmでなくてもよい。第2の装着空所SP2の断面形状は円形以外の形状であってもよく、形成本数や形成間隔も適宜に定めることができる。
【0056】
図16に示すように、支持部本体31LAの枕載置面PHには、側生地2(第1の袋状部分21)やシーツ又は敷きパッド(何れも不図示)を介して枕PWが載置される。そして、枕PWの上面に寝姿勢の使用者の頭部が載置されると、頭部の重さによる下向きの荷重が枕を介して荷重支持部LPに加わる。
当該荷重が荷重支持部LPに加わると、荷重支持部LPの内部に並列配置された各第1の棒状部材51と各第2の棒状部材52とが荷重の伝搬部材として機能し、頭部HDの重さによる荷重を第1の棒状部材51と第2の棒状部材52との交差部CSで分散して受ける。
その結果、第2実施形態のマットレス1Aでも、荷重支持部LPにおいて頭部HDの重さによる下向きの荷重を効率よく分散させることができる。その結果、使用者の寝心地を向上させることができる。
【0057】
<変形例について>
前述した各実施形態のマットレス1、1’、1Aは、第1の部分11、11’、11A、第2の部分12、及び第3の部分13を備え、第1の連結部14と第2の連結部15とにおいて折り畳み自在な構成を有していたが、この構成に限定されない。例えば、2つの部分を備えたマットレスを2つ折り自在に構成してもよいし、4つの部分を備えたマットレスを折り畳み自在に構成してもよい。さらに、各実施形態のマットレス1、1’、1Aは、折り畳めない構成であってもよい。
【0058】
第1の棒状部材51、51’、及び第2の棒状部材52、52’に関し、各実施形態の1、1’、1Aでは、第1の棒状部材51、51’と第2の棒状部材52、52’の一方がマットレス1、1’、1Aの縦方向に沿って平行に装着され、第1の棒状部材51、51’、と第2の棒状部材52、52’の他方が1、1’、1Aの幅方向に沿って平行に装着されていたが、この構成に限定されない。例えば、第1の棒状部材51、51’、及び第2の棒状部材52、52’を、マットレス1、1’、1Aの縦方向や幅方向と平行に設けなくてもよい。
【0059】
第1の棒状部材51、51’、及び第2の棒状部材52、52’に関し、各実施形態のマットレス1、1’、1Aでは、全ての棒状部材51、51’、52、52’が対応する装着空所SP1、SP2、SP11、SP12に対して着脱自在に装着されていたが、この構成に限定されない。例えば、複数の第1の棒状部材51、51’、及び複数の第2の棒状部材52、52’の一部又は全てを、対応する装着空所SP1、SP2、SP11、SP12に対して着脱不能に装着してもよい。
【0060】
荷重支持部LPに関し、寝姿勢の使用者の頭部の重さによる荷重に加えて、使用者の頭部以外の部位の重さによる荷重を支持してもよい。例えば、荷重支持部LPによって、使用者の頭部から肩部に亘る部位の重さによる荷重を支持してもよい。
【0061】
[本発明の実施態様例と作用、効果のまとめ]
<第1の実施態様>
本態様に係るマットレス1、1’、1Aは、寝姿勢の使用者の頭部HDの重さによる荷重を支持する荷重支持部LPと、使用者の荷重支持部LPで支持されない荷重を支持する主部MPと、を備えており、荷重支持部LPは、弾性体によって構成された支持部本体31L、31L’、31LAと、支持部本体31L、31L’、31LA内の第1の高さ範囲HR1内に並列配置された複数の第1の棒状部材51、51’からなる第1の棒状部材群BG1と、支持部本体31L、31L’、31LA内の第1の高さ範囲HR1とは異なる第2の高さ範囲HR2内に並列配置された複数の第2の棒状部材52、52’からなる第2の棒状部材群BG2と、を含み、複数の第1の棒状部材51、51’、及び複数の第2の棒状部材52、52’は、支持部本体31L、31L’、31LAよりも硬質な材料で構成され、複数の第2の棒状部材52、52’は、平面視において複数の第1の棒状部材51、51’と交差して配置され、頭部HDの重さによる荷重を、第1の棒状部材51、51’と第2の棒状部材52、52’の交差部CSにおいて分散して支持することを特徴とする。
本態様に係るマットレス1、1’、1Aによれば、頭部HDの重さによる荷重が各交差部CSで分散して受けられるため、頭部HDに対する圧力の集中を和らげることができる。その結果、頭部HDに対する違和感を低減することができ、寝心地を向上させることができる。
【0062】
<第2の実施態様>
本態様に係るマットレス1、1’は、支持部本体31L、31L’の上面を、頭部HDが載せられる頭部載置面SHとしたことを特徴とする。
本態様に係るマットレス1、1’によれば、支持部本体31L、31L’の上面が頭部載置面SHとして構成されているため、荷重支持部LPを枕として使用することができる。
【0063】
<第3の実施態様>
本態様に係るマットレス1’において、支持部本体31L’は、支持部本体31L’における上側の部分を構成し、且つ上面が頭部載置面SHとされた本体上部31L1と、支持部本体31L’における下側の部分を構成し、且つ上面に本体上部31L1が載置される本体上部用載置面SUを設けた本体下部31L2と、を備え、本体上部31L1と本体下部31L2とは分離自在な構成を有し、本体上部31L1には、第1の棒状部材群BG1と第2の棒状部材群BG2の一方が配置され、本体下部31L2には、第1の棒状部材群BG1と第2の棒状部材群BG2の他方が配置される、ことを特徴とする。
本態様に係るマットレス1Aによれば、本体上部31L1と本体下部31L2とが分離自在な構成を有しているので、使い勝手を向上させることができる。
【0064】
<第4の実施態様>
本態様に係るマットレス1Aは、荷重支持部LPの上面を、枕が載置される枕載置面PHとし、枕の上面に載せられた頭部HDの重さによる荷重を、第1の棒状部材51と第2の棒状部材52の交差部CSにおいて分散して支持することを特徴とする。
本態様に係るマットレス1Aによれば、第1の棒状部材51、及び第2の棒状部材52を有さない枕であって使用することができ、且つ、荷重支持部LPにおいて頭部HDの重さによる下向きの荷重を効率よく分散させることができる。
【0065】
<第5の実施態様>
本態様に係るマットレス1、1’、1Aは、複数の第1の棒状部材51、51’及び複数の第2の棒状部材52、52’の少なくとも一部が、支持部本体31L、31L’、31LAに対して着脱自在な構成を有することを特徴とする。
本態様に係るマットレス1、1’、1Aによれば、第1の棒状部材51、51’、及び第2の棒状部材52、52’を支持部本体31L、31L’、31LAに対して着脱させることにより、頭部HDの支持の強さを調整することができる。
【0066】
<第6の実施態様>
本態様に係るマットレス1Aにおいて、主部MPは、扁平な弾性体によって構成された主部本体(31M、32、33)と、使用者の身長方向と交差する幅方向に沿って主部本体を貫通する空所によって構成され、且つ身長方向に沿って間隔を空けて複数設けられた第4の装着空所SP11と、複数の第4の装着空所SP11に対して選択的に装着される棒状の硬さ調整部材53と、を備えていることを特徴とする。
本態様に係るマットレス1Aによれば、硬さ調整部材53を複数の第4の装着空所SP11に対して選択的に装着させることにより、使用者の胴部や脚部の沈み込み量を調整でき、寝心地を向上させることができる。
【符号の説明】
【0067】
1…第1実施形態に係るマットレス、1’ …第1実施形態の変形例に係るマットレス、1A…第2実施形態に係るマットレス、11…第1の部分、11’…第1の部分、11A…第1の部分、12…第2の部分、13…第3の部分、14…第1の連結部、15…第2の連結部、2…側生地、21…第1の袋状部分、21a…第1の側面開口、21b…第1の側面ファスナー、22…第2の袋状部分、22a…第2の側面開口、22b…第2の側面ファスナー、23…第3の袋状部分、23a…第3の側面開口、23b…第3の側面ファスナー、31…第1の芯材、31’…第1の芯材、31L…支持部本体、31L’…支持部本体、31LA…支持部本体、31L1…本体上部、31L2…本体下部、LP1’…第1の山部分、LP2’…第2の山部分、LP3’…谷部分、SH…頭部載置面、HR1…第1の高さ範囲、HR2…第2の高さ範囲、SP1…第1の装着空所、SP11…第1の装着空所、SP2…第2の装着空所、SP12…第2の装着空所、SP3…第3の装着空所、SU…本体上部用載置面、31M…第1の主部本体、SL1…縦スリット、SL2…横スリット、PT1…突起部、32…第2の芯材、33…第3の芯材、SL11…縦スリット、SL12…横スリット、PT11…突起部、SP11…第4の装着空所、BG1…第1の棒状部材群、BG2…第2の棒状部材群、51…第1の棒状部材、51a…硬質の樹脂製の丸棒、51b…木製の丸棒、51c…樹脂製パイプ、52…第2の棒状部材、52a…硬質の樹脂製の丸棒、52b…木製の丸棒、52c…樹脂製パイプ、CS…第1の棒状部材と第2の棒状部材との交差部、53…硬さ調整部材、54…第1の閉塞部材、55…第2の閉塞部材、56…第3の閉塞部材、LP…荷重支持部、LP1…第1の山部分、LP2…第2の山部分、LP3…谷部分、PH…枕載置面、MP…主部、MP1…第1の主部、MP2…第2の主部、MP3…第3の主部、HD…使用者の頭部、PW…枕
【要約】
【課題】寝姿勢の使用者の寝心地を向上させる。
【解決手段】本発明に係るマットレスは、寝姿勢の使用者の頭部の重さによる荷重を支持する荷重支持部LPを備える。荷重支持部LPは、弾性体によって構成された支持部本体31Lと、支持部本体31L内の第1の高さ範囲HR1内に並列配置された第1の棒状部材群BG1と、第2の高さ範囲HR2内に並列配置された第2の棒状部材群BG2とを含む。複数の第1の棒状部材51、及び複数の第2の棒状部材52は、支持部本体31Lよりも硬質な材料で構成されている。荷重支持部LPでは、頭部の重さによる荷重を、第1の棒状部材51と第2の棒状部材52の交差部において分散して支持する。
【選択図】
図3