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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-07
(45)【発行日】2022-07-15
(54)【発明の名称】データ処理方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/23 20180101AFI20220708BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20220708BHJP
   H04W 88/04 20090101ALI20220708BHJP
   H04W 84/18 20090101ALI20220708BHJP
【FI】
H04W76/23
H04W92/18
H04W88/04
H04W84/18 110
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019530393
(86)(22)【出願日】2016-12-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-01-30
(86)【国際出願番号】 CN2016108895
(87)【国際公開番号】W WO2018103016
(87)【国際公開日】2018-06-14
【審査請求日】2019-11-19
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100096921
【弁理士】
【氏名又は名称】吉元 弘
(72)【発明者】
【氏名】タン、ハイ
【審査官】玉木 宏治
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/034349(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/017373(WO,A1)
【文献】OPPO,Discussion on Identification of Remote UE and Traffic[online],3GPP TSG RAN WG2 #96 R2-167477,2016年11月04日,[検索日2021.01.25], インターネット<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_96/Docs/R2-167477.zip>, 2.2節, 2.3節
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ処理方法であって、
受信側は処理対象データを取得することと、
前記処理対象データのためのリソース申請に使用のメッセージの占用するリソース情報に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することと、
前記処理対象データが中継データであるか否かに応じて、前記処理対象データに対する操作を実行することと、を含み、
前記処理対象データのためのリソース申請に使用のメッセージの占用するリソース情報に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することは、
前記処理対象データのためのリソース申請に使用のスケジューリング要求の占用する時間領域リソース、周波数領域リソース、コード領域リソース及び電力リソースのうちの少なくとも1種に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することを含むことを特徴とするデータ処理方法。
【請求項2】
前記処理対象データのためのリソース申請に使用のスケジューリング要求の占用する時間領域リソース、周波数領域リソース、コード領域リソース及び電力リソースのうちの少なくとも1種に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することは、
前記スケジューリング要求の占用する時間領域リソースが中継特定の時間領域リソースであり、及び/又は前記スケジューリング要求の占用する周波数領域リソースが中継特定の周波数領域リソースであり、及び/又は前記スケジューリング要求の占用するコード領域リソースが中継特定のコード領域リソースであり、及び/又は前記スケジューリング要求の占用する空間領域リソースが中継特定の空間領域リソースであり、及び/又は前記スケジューリング要求の占用する電力リソースが中継特定の電力リソースである場合、前記処理対象データが中継データであると確定することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記受信側は中継端末装置であり、前記処理対象データが中継データであるか否かに応じて、前記処理対象データに対する操作を実行することは、
前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理する前に、前記処理対象データが中継データであると確定した場合、前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理し、アダプテーション層により処理された前記処理対象データを遠隔端末又はネットワーク装置に中継すること、又は
前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理した後に、前記処理対象データが中継データであると識別した場合、前記データを遠隔端末又はネットワーク装置に中継することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記受信側はネットワーク装置であり、前記処理対象データが中継データであるか否かに応じて、前記処理対象データに対する操作を実行することは、
前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理する前に、前記処理対象データが中継データであると確定した場合、前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理し、アダプテーション層により処理された前記処理対象データをパケットデータコンバージェンスプロトコルPDCP層に提出して処理すること、又は
前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理した後に、前記処理対象データが中継データであると識別した場合、前記処理対象データをPDCP層に提出して処理することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記処理対象データが中継データであるか否かに応じて、前記処理対象データに対する操作を実行することは、
前記処理対象データが非中継データである場合、前記処理対象データをPDCP層に提出して処理することを含むことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記処理対象データはレイヤ2メッセージに属することを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
データ処理装置であって、
処理対象データを取得する取得ユニットと、
前記処理対象データのためのリソース申請に使用のメッセージの占用するリソース情報に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定する確定ユニットと、
前記処理対象データが中継データであるか否かに応じて、前記処理対象データに対する操作を実行する処理ユニットと、を備え、
前記確定ユニットは具体的に、前記処理対象データのためのリソース申請に使用のスケジューリング要求の占用する時間領域リソース、周波数領域リソース、コード領域リソース及び電力リソースのうちの少なくとも1種に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することに用いられることを特徴とするデータ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は通信分野に関し、より具体的には、データ処理方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
端末間通信(Device-to-Device、D2D)技術とは、隣接する端末装置が近距離範囲内にサイドリンクの方式でデータ伝送を行うものである。
【0003】
D2D中継によってネットワーク装置と遠隔端末装置との間のデータ伝送を支援できる場合、D2D中継用の端末装置と遠隔端末との間ではD2D通信モードを採用するが、D2D中継用の端末装置とネットワーク装置との間ではセルラー通信モードを採用し、ここで、ネットワーク装置と端末装置との通信を支援するための端末装置は中継端末装置と呼称され、該中継端末装置はほかの端末装置を支援しない方式で直接ネットワーク装置と通信してもよい。
【0004】
ネットワーク装置又は中継端末装置にとって、取得したデータが中継データであるか否かを如何に正確に識別するかは解決すべき緊急の課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願の実施例は、取得したデータが中継データであるか否かを正確に識別できるデータ処理方法及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様はデータ処理方法を提供し、
受信側は処理対象データを取得することと、
前記処理対象データに含まれる情報、前記処理対象データのためのリソース申請に使用のメッセージに含まれる情報、前記処理対象データのためのリソース申請に使用のメッセージの占用するリソース情報、及び前記処理対象データを取得するための情報のうちの少なくとも1種に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することと、
前記処理対象データが中継データであるか否かに応じて、前記処理対象データに対する操作を実行することと、を含む。
【0007】
選択肢として、前記処理対象データに含まれる情報に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することは、
前記処理対象データの物理層のデータ、メディアアクセス制御層(Media Access Control、MAC)のプロトコルデータユニット(Protocol Data Unit、PDU)に含まれる情報、無線リンク制御(Radio Link Control、RLC)層のPDUに含まれる情報、又はアダプテーション層のPDUに含まれる情報に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することを含む。
【0008】
選択肢として、前記処理対象データに含まれる情報に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することは、
前記処理対象データに含まれる中継情報指示フィールドが、前記処理対象データが中継データであることを指示する場合、前記処理対象データが中継データであると確定すること、又は
前記処理対象データのアダプテーション層に遠隔端末の識別情報が含まれる場合、前記処理対象データが中継データであると確定すること、又は、
前記処理対象データのアダプテーション層にベアラ識別情報が含まれる場合、前記処理対象データが中継データであると確定すること、又は、
前記処理対象データのアダプテーション層に特定のベアラ識別情報が含まれる場合、前記処理対象データが中継データであると確定することを含む。
【0009】
選択肢として、前記中継情報指示フィールドは物理層制御チャネル、又は物理層サービスチャネルに含まれる。
【0010】
選択肢として、前記中継情報指示フィールドは、物理制御チャネルによって伝送されるダウンリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)又はアップリンク制御情報(Uplink Control Information、UCI)に含まれ、又は、
前記中継情報指示フィールドは物理層サービスチャネルの物理サービスチャネルデータのフロントエンドに含まれる。
【0011】
選択肢として、前記処理対象データのためのリソース申請に使用のメッセージに含まれる情報に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することは、
前記処理対象データのためのリソース申請に使用のバッファステータスレポート(Buffer Status Report、BSR)に含まれる情報に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することを含む。
【0012】
選択肢として、前記処理対象データのためのリソース申請に使用のBSRに含まれる情報に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することは、
前記BSRに、申請するリソースを中継データに用いることを指示するための中継データ指示情報、遠隔端末の識別情報、又は中継特定のロジックチャネル情報が含まれる場合、前記処理対象データが中継データであると確定することを含む。
【0013】
選択肢として、前記処理対象データのためのリソース申請に使用のメッセージの占用するリソース情報に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することは、
前記処理対象データのためのリソース申請に使用のスケジューリング要求の占用する時間領域リソース、周波数領域リソース、コード領域リソース及び電力リソースのうちの少なくとも1種に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することを含む。
【0014】
選択肢として、前記処理対象データのためのリソース申請に使用のスケジューリング要求の占用する時間領域リソース、周波数領域リソース、コード領域リソース及び電力リソースのうちの少なくとも1種に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することは、
前記スケジューリング要求の占用する時間領域リソースが中継特定の時間領域リソースであり、及び/又は前記スケジューリング要求の占用する周波数領域リソースが中継特定の周波数領域リソースであり、及び/又は前記スケジューリング要求の占用するコード領域リソースが中継特定のコード領域リソースであり、及び/又は前記スケジューリング要求の占用する空間領域リソースが中継特定の空間領域リソースであり、及び/又は前記スケジューリング要求の占用する電力リソースが中継特定の電力リソースである場合、前記処理対象データが中継データであると確定することを含む。
【0015】
選択肢として、前記処理対象データを取得するための情報に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することは、
前記処理対象データを取得するためのセル無線ネットワーク一時識別子(Cell Radio Network Temporary Identity、C-RNTI)に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することを含む。
【0016】
選択肢として、前記処理対象データを取得するためのC-RNTIに基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することは、
前記処理対象データを取得するためのC-RNTIが中継特定のC-RNTIである場合、前記処理対象データが中継データであると確定することを含む。
【0017】
選択肢として、前記受信側は中継端末装置であり、前記処理対象データが中継データであるか否かに応じて、前記処理対象データに対する操作を実行することは、
前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理する前に、前記処理対象データが中継データであると確定した場合、前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理し、アダプテーション層により処理された前記処理対象データを遠隔端末又はネットワーク装置に中継すること、又は
前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理した後に、前記処理対象データが中継データであると識別した場合、前記データを遠隔端末又はネットワーク装置に中継することを含む。
【0018】
選択肢として、前記受信側はネットワーク装置であり、前記処理対象データが中継データであるか否かに応じて、前記処理対象データに対する操作を実行することは、
前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理する前に、前記処理対象データが中継データであると確定した場合、前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理し、アダプテーション層により処理された前記処理対象データをパケットデータコンバージェンスプロトコル(Packet Data Convergence Protocol、PDCP)層に提出して処理すること、又は
前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理した後に、前記処理対象データが中継データであると識別した場合、前記処理対象データをPDCP層に提出して処理することを含む。
【0019】
選択肢として、前記処理対象データが中継データであるか否かに応じて、前記処理対象データに対する操作を実行することは、
前記処理対象データが非中継データである場合、前記処理対象データをPDCP層に提出して処理することを含む。
【0020】
選択肢として、前記処理対象データはレイヤ2メッセージに属する。
【0021】
第2態様はデータ処理装置を提供し、該装置は第1態様又はその選択肢としての実施形態のいずれかに記載の方法を実行するユニットを備えてもよい。
【0022】
第3態様はデータ処理装置を提供し、該装置はプロセッサ及びメモリを備える。該メモリはプロクラムコードを記憶し、該プロセッサはメモリに記憶されるプログラムコードを呼び出して第1態様又はその実施形態のいずれかに記載の方法を実行する。
【0023】
第4態様はコンピュータ可読媒体を提供し、前記コンピュータ可読媒体は端末装置により実行されるプログラムコードを記憶し、前記プログラムコードは第1態様又はその実施形態のいずれかに記載の方法を実行するためのコマンドを含む。
【発明の効果】
【0024】
従って、本願の実施例では、前記処理対象データに含まれる情報、前記処理対象データのためのリソース申請に使用のメッセージに含まれる情報、前記処理対象データのためのリソース申請に使用のメッセージの占用するリソース情報、及び前記処理対象データを取得するための情報のうちの少なくとも1種に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することで、処理対象データが中継データであるか否かを正確に確定でき、それにより前記処理対象データが中継データであるか否かに応じて、前記処理対象データに対する操作を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本願の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下、実施例又は従来技術の説明に使用される図面を簡単に説明する。明らかに、以下に説明する図面は本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を払わない前提で、これらの図面に基づきほかの図面を想到し得る。
【0026】
図1図1は本願の実施例に係る無線通信システムの模式的な図である。
図2図2a及び図2bは本願の実施例に係るプロトコルスタックの模式的な図である。
図3図3は本願の実施例に係るデータ処理方法の模式的なフローチャートである。
図4図4は本願の実施例に係るデータ処理装置の模式的なブロック図である。
図5図5は本願の実施例に係るデータ処理装置の模式的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本願の実施例の図面を参照して、本願の実施例の技術案を明確かつ完全に説明する。明らかに、説明する実施例は本願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本願の実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で想到し得るほかの実施例はすべて本願の保護範囲に属する。
【0028】
なお、本明細書では、用語「システム」と「ネットワーク」とはしばしば交換可能に使用されている。本明細書では、用語「及び/又は」は、関連対象の関連関係を説明するためのものであり、3種の関係が存在することを示し、たとえば、A及び/又はBは、Aのみが存在する場合、AとBが同時に存在する場合、Bのみが存在する場合を含む。また、本明細書では、文字「/」は、一般には、前後の関連対象が「又は」の関係にあることを示す。
【0029】
図1は本願の実施例に係る無線通信システム100の模式的な図であり、該無線通信システム100は少なくとも1つのネットワーク装置110を備えてもよい。ネットワーク装置110は端末装置と通信する装置であってもよい。各ネットワーク装置110は特定の地域に通信カバレッジを提供し、且つ該カバレッジエリア内に位置する端末装置と通信することができる。該ネットワーク装置100はGSMシステム又は符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)システムの基地局(Base Transceiver Station、BTS)であってもよく、WCDMAシステムの基地局(NodeB、NB)であってもよく、LTEシステムの進化型基地局(Evolutional Node B、eNB又はeNodeB)であってもよく、又はクラウド無線アクセスネットワーク(Cloud Radio Access Network、CRAN)の無線コントローラであってもよく、又は該ネットワーク装置は中継局、アクセスポイント、車載装置、ウェアラブル装置、将来の5Gネットワークのネットワーク側装置又は将来の進化型公衆陸上移動体ネットワーク(Public Land Mobile Network、PLMN)のネットワーク装置等であってもよい。
【0030】
該無線通信システム100は複数の端末装置、たとえば、図1に示される端末装置121、122、123、124、125及び126をさらに備えてもよい。該端末装置は移動的なもの又は固定的なものであってもよい。該端末装置は、アクセス端末、ユーザー装置(User Equipment、UE)、ユーザー要素、加入者ステーション、移動局、トラバーサー、遠隔局、遠隔端末、移動装置、ユーザー端末、端末、無線通信装置、ユーザーエージェント又はユーザーデバイスを指してもよい。アクセス端末はセルラー方式の電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、SIP)電話、無線ローカルループ(Wireless Local Loop、WLL)局、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、無線通信機能を有するハンドヘルドデバイス、コンピューティング装置又は無線モデムに接続されるほかの処理装置、車載装置、ウェアラブル装置、将来の5Gネットワークの端末装置又は将来の進化型PLMNの端末装置等であってもよい。
【0031】
図1は1つのネットワーク装置及び6つの端末装置を例示したが、選択肢として、該無線通信システム100は複数のネットワーク装置及びほかの数の端末装置を備えてもよく、本願の実施例ではそれを限定しない。また、該無線通信システム100はモバイル管理エンテイティ(Mobile Management Entity、MME)、サービングゲートウエイ(Serving Gateway、S-GW)、パケットデータネットワークゲートウェイ(Packet Data Network Gateway、P-GW)等のほかのネットワークエンテイティをさらに備えてもよいが、本願の実施例はそれに限定されない。
【0032】
具体的には、端末装置はセルラー通信モード又はD2D通信モードで通信可能であり、セルラー通信モードでは、端末装置はネットワーク装置を介してほかの端末装置と通信し、D2D通信モードでは、端末装置はD2Dリンクを介して直接ほかの端末装置と通信できる。
【0033】
図1に示される複数の端末装置のうち、端末装置121と端末装置125は遠隔端末装置と呼称され、該端末装置121と端末装置125はそれぞれ中継端末装置122と124を介してネットワーク装置110と通信できる。端末装置122と端末装置124は遠隔端末装置121及び遠隔端末装置125とネットワーク装置110との間のデータを中継でき、この時、端末装置122と端末装置124は中継端末装置と呼称され、該中継端末装置122と124はほかの端末装置を支援しない方式で直接ネットワーク装置と通信してもよい。端末装置123は中継端末装置を介せずにネットワーク装置110と通信してもよく、ほかの端末装置を中継せずにネットワーク装置110と通信してもよい。
【0034】
端末装置122、123、124及び126はネットワーク装置110との間にUuインタフェースを有し、セルラー通信技術でネットワーク装置110と通信できる。中継端末装置と遠隔端末装置の間はPC5インタフェースを有し、D2D通信技術で通信し、ここで、該D2D通信技術は、具体的には、LTEのサイドリンク(SideLink、SL)技術であってもよく、WLANのWIFI又はブルートゥース等の技術であってもよく、又はほかのD2D通信技術であってもよく、本願の実施例では、それを限定しない。当然ながら、端末装置121と端末装置125は中継端末装置を介せずに直接ネットワーク装置110と通信してもよく、この時、端末装置121及び端末装置125はネットワーク装置との間にUuインタフェースを有し、セルラー通信技術でネットワーク装置110と通信できる。
【0035】
本願の実施例では、中継端末装置と遠隔端末装置の間ではレイヤ2中継の方式でデータ伝送を行ってもよく、この時、UuインタフェースもPC5インタフェースもレイヤ2PDU(たとえば、MAC PDU、RLC PDU又はPDCP PDU)の方式で中継伝送を行うことができる。
【0036】
図2aは遠隔端末装置、中継端末装置、基地局及びコアネットワークの間でデータを伝送するプロトコルスタックを示す。図2bは端末装置と基地局、サービングゲートウエイとパケットデータネットワークゲートウェイの間でユーザープレーンデータを伝送する時に採用されるプロトコルスタックを示す。
【0037】
図2aに示すように、遠隔端末装置、中継端末装置及びネットワーク装置のレイヤ2はアダプテーション層を有する。遠隔端末装置と中継端末装置は中継データを伝送する時、アダプテーション層及びD2D通信技術に対応する下位層により処理されたメッセージを伝送でき、該D2D通信技術が具体的にLTEのサイドリンク技術である場合、該下位層は具体的にMAC層及び物理(Physical、PHY)層であってもよく、該D2D通信技術がほかの通信技術、たとえば、ブルートゥース又はWIFI技術等である場合、該下位層は該ほかの通信技術中の、MAC層と物理層に対応する層であってもよく、中継端末装置と基地局の間では、PHY層、MAC層、RLC層及びアダプテーション層により処理されたメッセージを伝送でき、遠隔端末装置が直接基地局と通信する場合、PDCP層により処理されたメッセージを伝送でき、遠隔端末装置がコアネットワークと通信する場合、インターネットプロトコル(Internal Protocol、IP)層により処理されたメッセージを伝送できる。
【0038】
選択肢として、該アダプテーション層はRLC層とPDCPとの間に位置してもよく、本願の実施例では、それを限定しない。
【0039】
図2bに示すように、端末装置と基地局との間では、L1(Layer 1、レイヤ1)、MAC、RLC及びPDCP層により処理されたメッセージを伝送してもよく、基地局とサービングゲートウエイとの間では、L1、L2(Layer 2、レイヤ2)、UDP/IP及びGTP-U層により処理されたメッセージを伝送してもよく、サービングゲートウエイとパケットデータネットワークゲートウェイとの間では、L1、L2、UDP/IP(UDPはユーザーデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol))とGTP-U(ユーザープレーン用のGPRS(汎用パケット無線サービス、General Packet Radio Service)トンネリングプロトコル、GPRS Tunnelling Protocol for the user plane)層により処理されたメッセージを伝送してもよい。
【0040】
以上の説明から分かるように、端末装置が中継端末装置としてネットワーク装置及び遠隔端末装置と通信する時に実行する処理は、非中継端末装置としてネットワーク装置と通信する時に実行する処理と異なり、且つネットワーク装置が中継データを処理する操作も、非中継データを処理する操作と異なるため、本願の実施例はデータ処理方法を提供し、中継端末装置とネットワーク装置は取得したデータが中継データであるか否かを識別し、該データが中継データであるか否かに応じて、相応的な操作を実行できる。
【0041】
図3は本願の実施例に係るデータ処理方法200を模式的に示す。該方法200は上記無線通信システム100に適用できるが、本願の実施例はそれに限定されない。
【0042】
図3に示すように、該方法200は、ステップ210~ステップ230を含む。
210では、受信側が処理対象データを取得する。
【0043】
具体的には、該方法200はアップリンクデータの中継伝送に適用でき、すなわち遠隔端末装置が中継端末装置を介してネットワーク装置にアップリンクデータを伝送し、この場合、送信側装置は具体的には遠隔端末装置であり、受信側は中継端末装置又はネットワーク装置であってもよい。選択肢として、該方法200はダウンリンクデータの中継伝送にも適用でき、すなわちネットワーク装置が中継端末装置を介して遠隔端末装置にダウンリンクデータを伝送し、この場合、送信側装置はネットワーク装置であり、受信側は中継端末装置であってもよく、本願の実施例では、それを限定しない。
【0044】
選択肢として、該処理対象データはレイヤ2カプセル化メッセージに属する。
【0045】
220では、該処理対象データに含まれる情報、該処理対象データのためのリソース申請に使用のメッセージに含まれる情報、該処理対象データのためのリソース申請に使用のメッセージの占用するリソース情報、及び該処理対象データを取得するための情報のうちの少なくとも1種に基づき、該処理対象データが中継データであるか否かを確定する。
【0046】
選択肢として、該処理対象データの物理層のデータ、MAC層のPDUに含まれる情報、RLC層のPDUに含まれる情報、又はアダプテーション層のPDUに含まれる情報に基づき、該処理対象データが中継データであるか否かを確定する。
【0047】
選択肢として、処理対象データに含まれる情報に基づき、該処理対象データが中継データであるか否かを確定してもよいが、その場合、処理対象データに含まれる情報のみに基づき、該処理対象データが中継データであるか否かを確定してもよく、ほかの情報、たとえば、該処理対象データを取得するための情報と組み合わせて、該処理対象データが中継データであるか否かを確定してもよい。
【0048】
一実施形態では、該処理対象データに含まれる中継情報指示フィールドが、該処理対象データが中継データであることを指示する場合、該処理対象データが中継データであると確定する。
【0049】
選択肢として、該中継情報指示フィールドは物理層制御チャネル、又は物理層サービスチャネルに含まれる。
【0050】
選択肢として、該中継情報指示フィールドは物理制御チャネルによって伝送されるDCI又はUCIに含まれ、又は、該中継情報指示フィールドは物理層サービスチャネルの物理サービスチャネルデータのフロントエンドに含まれ、フロントエンドとは、時間領域において物理サービスチャネルデータの前の方にあることを意味できる。
【0051】
選択肢として、該中継情報指示フィールドは1ビットのフィールドであってもよく、たとえば、1は該処理対象データが中継データであること、0は該処理対象データが非中継データであることを示してもよい。
【0052】
一実施形態では、該処理対象データのアダプテーション層に遠隔端末の識別情報が含まれる場合、該処理対象データが中継データであると確定する。
【0053】
一実施形態では、該処理対象データのアダプテーション層にベアラ識別情報が含まれる場合、該処理対象データが中継データであると確定する。
【0054】
一実施形態では、該処理対象データのアダプテーション層に特定のベアラ識別情報が含まれる場合、該処理対象データが中継データであると確定する。
【0055】
選択肢として、該特定のベアラ識別情報はプロトコルによって規定されてもよく、ネットワーク装置によって設定されてもよい。
【0056】
選択肢として、該処理対象データのためのリソース申請に使用のバッファステータスレポート(Buffer State Report、BSR)に含まれる情報に基づき、該処理対象データが中継データであるか否かを確定し、この場合、該処理対象データのためのリソース申請に使用のBSRに含まれる情報のみを用いて中継データの識別を行ってもよく、ほかの情報、たとえば、処理対象データに含まれる情報と組み合わせて、中継データの識別を行ってもよい。
【0057】
選択肢として、該BSRに、申請するリソースを中継データに用いることを指示するための中継データ指示情報、遠隔端末の識別情報、又は中継特定のロジックチャネル情報が含まれる場合、該処理対象データが中継データであると確定する。
【0058】
具体的には、BSRは中継データ指示フィールドを有してもよく、もし該中継データ指示フィールドに含まれる情報は申請するリソースが中継データに用いられると指示することに使用される場合、該BSRの対応する該処理対象データが中継データであると確定し、この場合、該中継データ指示フィールドは1ビットのフィールドであってもよく、たとえば、1は申請するリソースが中継データに用いられること、0は申請するリソースが非中継データに用いられることを示してもよい。
【0059】
選択肢として、該処理対象データのためのリソース申請に使用のスケジューリング要求の占用する時間領域リソース、周波数領域リソース、コード領域リソース(たとえば、プリアンブル)及び電力リソース(たとえば、受信電力区間)のうちの少なくとも1種に基づき、該処理対象データが中継データであるか否かを確定し、ここで、該処理対象データのためのリソース申請に使用のスケジューリング要求の占用するリソース情報のみに基づき中継データの識別を行ってもよく、ほかの情報と組み合わせて中継データの識別を行ってもよいが、ここで具体的に限定しない。
【0060】
選択肢として、該スケジューリング要求の占用する時間領域リソースが中継特定の時間領域リソース、及び/又は該スケジューリング要求の占用する周波数領域リソースが中継特定の周波数領域リソース、及び/又は該スケジューリング要求の占用するコード領域リソースが中継特定のコード領域リソース、及び/又は該スケジューリング要求の占用する空間領域リソースが中継特定の空間領域リソース、及び/又は該スケジューリング要求の占用する電力リソースが中継特定の電力リソースである場合、該処理対象データが中継データであると確定する。
【0061】
選択肢として、該中継特定の時間領域リソース、及び/又は該中継特定の周波数領域リソース、及び/又は該中継特定のコード領域リソース、及び/又は該中継特定の空間領域リソース、及び/又は該中継特定の電力リソースはプロトコルによって規定されてもよく、ネットワーク装置によって設定されてもよい。
【0062】
選択肢として、スケジューリング要求により申請されるリソースはBSRを伝送することに用いられてもよく、BSRは処理対象データのデータ量を含んでもよく、処理対象データのために具体的な伝送リソースを申請することに用いられる。
【0063】
選択肢として、該処理対象データを取得するためのC-RNTIに基づき、該処理対象データが中継データであるか否かを確定し、この場合、C-RNTIのみに基づき中継データの識別を行ってもよく、ほかの情報と組み合わせて中継データの識別を行ってもよく、ここで具体的に限定しない。
【0064】
選択肢として、該処理対象データを取得するためのC-RNTIが中継特定のC-RNTIである場合、該処理対象データが中継データであると確定する。
【0065】
選択肢として、該中継特定のC-RNTIはプロトコルによって規定されてもよく、ネットワーク装置によって設定されてもよい。
【0066】
選択肢として、本願の実施例では、処理対象データのアダプテーション層に含まれる遠隔端末の識別情報、アダプテーション層のベアラ識別情報、該処理対象データのためのリソース申請に使用のメッセージの占用するリソース情報、及び/又は該処理対象データを取得するための情報を用いて中継データの判断を行い、それはデータが中継データであるか否かを暗黙的に指示するということだと言ってもよく、専用の中継データ指示リソースが不要で、リソースオーバーヘッドを減少させることができる。
【0067】
230では、該処理対象データが中継データであるか否かに応じて、該処理対象データに対する操作を実行する。
【0068】
選択肢として、該受信側は中継端末装置であり、中継端末装置は該処理対象データをアダプテーション層に提出して処理する前に、該処理対象データが中継データであると確定した場合、該処理対象データをアダプテーション層に提出して処理し、アダプテーション層により処理された該処理対象データを遠隔端末又はネットワーク装置に中継する。
【0069】
選択肢として、該受信側は中継端末装置であり、中継端末装置は該処理対象データをアダプテーション層に提出して処理した後に、該処理対象データが中継データであると識別した場合、該データを遠隔端末又はネットワーク装置に中継する。
【0070】
選択肢として、該受信側はネットワーク装置であり、ネットワーク装置は該処理対象データをアダプテーション層に提出して処理する前に、該処理対象データが中継データであると確定した場合、該処理対象データをアダプテーション層に提出して処理し、アダプテーション層により処理された該処理対象データをPDCP層に提出して処理する。
【0071】
選択肢として、該受信側はネットワーク装置であり、ネットワーク装置は該処理対象データをアダプテーション層に提出して処理した後に、該処理対象データが中継データであると識別した場合、該処理対象データをPDCP層に提出して処理する。
【0072】
選択肢として、該処理対象データが非中継データである場合、該処理対象データをPDCP層に提出して処理し、この時、該受信側はネットワーク装置であってもよく、中継端末装置であってもよい。
【0073】
従って、本願の実施例では、前記処理対象データに含まれる情報、前記処理対象データのためのリソース申請に使用のメッセージに含まれる情報、前記処理対象データのためのリソース申請に使用のメッセージの占用するリソース情報、及び前記処理対象データを取得するための情報のうちの少なくとも1種に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することで、処理対象データが中継データであるか否かを正確に確定でき、それにより前記処理対象データが中継データであるか否かに応じて、前記処理対象データに対する操作を実行できる。
【0074】
図4は本願の実施例に係るデータ処理装置400の模式的なブロック図である。図4に示すように、該データ処理装置400は取得ユニット410、確定ユニット420及び処理ユニット430を備える。
【0075】
取得ユニット410は、処理対象データを取得することに用いられ、確定ユニット420は、前記処理対象データに含まれる情報、前記処理対象データのためのリソース申請に使用のメッセージに含まれる情報、前記処理対象データのためのリソース申請に使用のメッセージの占用するリソース情報、及び前記処理対象データを取得するための情報のうちの少なくとも1種に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することに用いられ、処理ユニット430は、前記処理対象データが中継データであるか否かに応じて、前記処理対象データに対する操作を実行することに用いられる。
【0076】
選択肢として、前記確定ユニット420は具体的には、
前記処理対象データの物理層のデータ、メディアアクセス制御層MAC層のプロトコルデータユニットPDUに含まれる情報、無線リンク制御RLC層のPDUに含まれる情報、又はアダプテーション層のPDUに含まれる情報に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することに用いられる。
【0077】
選択肢として、前記確定ユニット420は具体的には、
前記処理対象データに含まれる中継情報指示フィールドが、前記処理対象データが中継データであることを指示する場合、前記処理対象データが中継データであると確定し、又は
前記処理対象データのアダプテーション層に遠隔端末の識別情報が含まれる場合、前記処理対象データが中継データであると確定し、又は、
前記処理対象データのアダプテーション層にベアラ識別情報が含まれる場合、前記処理対象データが中継データであると確定し、又は、
前記処理対象データのアダプテーション層に特定のベアラ識別情報が含まれる場合、前記処理対象データが中継データであると確定することに用いられる。
【0078】
選択肢として、前記中継情報指示フィールドは物理層制御チャネル、又は物理層サービスチャネルに含まれる。
【0079】
選択肢として、前記中継情報指示フィールドは、物理制御チャネルによって伝送されるダウンリンク制御情報DCI又はアップリンク制御情報UCIに含まれ、又は、
前記中継情報指示フィールドは物理層サービスチャネルの物理サービスチャネルデータのフロントエンドに含まれる。
【0080】
選択肢として、前記確定ユニット420は具体的には、
前記処理対象データのためのリソース申請に使用のバッファステータスレポートBSRに含まれる情報に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することに用いられる。
【0081】
選択肢として、前記確定ユニット420は具体的には、
前記BSRに、申請するリソースを中継データに用いることを指示するための中継データ指示情報、遠隔端末の識別情報、又は中継特定のロジックチャネル情報が含まれる場合、前記処理対象データが中継データであると確定することに用いられる。
【0082】
選択肢として、前記確定ユニット420は具体的には、
前記処理対象データのためのリソース申請に使用のスケジューリング要求の占用する時間領域リソース、周波数領域リソース、コード領域リソース及び電力リソースのうちの少なくとも1種に基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することに用いられる。
【0083】
選択肢として、前記確定ユニット420は具体的には、
前記スケジューリング要求の占用する時間領域リソースが中継特定の時間領域リソースであり、及び/又は前記スケジューリング要求の占用する周波数領域リソースが中継特定の周波数領域リソースであり、及び/又は前記スケジューリング要求の占用するコード領域リソースが中継特定のコード領域リソースであり、及び/又は前記スケジューリング要求の占用する空間領域リソースが中継特定の空間領域リソースであり、及び/又は前記スケジューリング要求の占用する電力リソースが中継特定の電力リソースである場合、前記処理対象データが中継データであると確定することに用いられる。
【0084】
選択肢として、前記確定ユニット420は具体的には、
前記処理対象データを取得するためのセル無線ネットワーク一時識別子C-RNTIに基づき、前記処理対象データが中継データであるか否かを確定することに用いられる。
【0085】
選択肢として、前記確定ユニット420は具体的には、
前記処理対象データを取得するためのC-RNTIが中継特定のC-RNTIである場合、前記処理対象データが中継データであると確定することに用いられる。
【0086】
選択肢として、前記データ処理装置400は中継端末装置であり、前記処理ユニット430は具体的には、
前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理する前に、前記処理対象データが中継データであると確定した場合、前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理し、アダプテーション層により処理された前記処理対象データを遠隔端末又はネットワーク装置に中継し、又は
前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理した後に、前記処理対象データが中継データであると識別した場合、前記データを遠隔端末又はネットワーク装置に中継することに用いられる。
【0087】
選択肢として、前記データ処理装置400はネットワーク装置であり、前記処理ユニット430は具体的には、
前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理する前に、前記処理対象データが中継データであると確定した場合、前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理し、アダプテーション層により処理された前記処理対象データをPDCP層に提出して処理し、又は
前記処理対象データをアダプテーション層に提出して処理した後に、前記処理対象データが中継データであると識別した場合、前記処理対象データをPDCP層に提出して処理することに用いられる。
【0088】
選択肢として、前記処理ユニット430は具体的には、
前記処理対象データが非中継データである場合、前記処理対象データをPDCP層に提出して処理することに用いられる。
【0089】
選択肢として、前記処理対象データはレイヤ2メッセージに属する。
【0090】
なお、該データ処理装置400は図3に示される方法300を実現でき、簡潔にするために、ここで重複説明を省略する。
【0091】
図5は本願の実施例に係るデータ処理装置500の模式的なブロック図である。図5に示すように、該装置500はプロセッサ510及びメモリ520を備える。該メモリ520はプログラムコードを記憶し、該プロセッサ510は該メモリ520に記憶されるプログラムコードを実行できる。
【0092】
選択肢として、図5に示すように、該装置500は送受信機530を備え、プロセッサ510は送受信機530によって外部と通信できる。
【0093】
選択肢として、該プロセッサ510はメモリ520に記憶されるプログラムコードを呼び出して、図3に示される方法300での相応の操作を実行できる。簡潔にするために、ここで重複説明を省略する。
【0094】
選択肢として、該装置500は端末装置であってもよく、端末装置内に配置できるシステムチップであってもよく、又は、該装置500はネットワーク装置であってもよく、該ネットワーク装置内に配置できるシステムチップであってもよい。
【0095】
当業者であれば、本明細書に開示されている実施例を参照して説明された各例のユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組合せによって実現できると認識しうる。これらの機能をハードウェアによって実行するかソフトウェアによって実行するかは、技術案の特定の応用及び設計制約条件によって決められる。当業者は各特定の応用に対して様々な方法でその説明された機能を実現できるが、そのような実現は本願の範囲を超えるとみなされるべきではない。
【0096】
当業者であれば、説明を簡易にするために、以上説明されたシステム、装置及びユニットの具体的な動作過程について、上記方法の実施例における過程を参照してもよく、ここで重複説明を省略することを明確に理解しうる。
【0097】
本願に係るいくつかの実施例において、開示されるシステム、装置及び方法はほかの方式によって実現されてもよいと理解すべきである。たとえば、以上に説明された装置の実施例は模式的なものに過ぎず、たとえば、前記ユニットの分割は、単に論理的な機能上の分割に過ぎず、実際の実現時、他の分割方式を採用してもよく、たとえば複数のユニット又はコンポーネントは他のシステムに組み合わせ又は集積されてもよく、またはいくつかの特徴は省略又は実行されなくてもよい。また、表示又は検討された相互間の結合又は直接結合又は通信接続はいくつかのインタフェース、装置又はユニットによる間接結合又は通信接続であってもよく、電気、機械又は他の形式であってもよい。
【0098】
前記分離部材として説明されたユニットは物理的に分離してもよく物理的に分離しなくてもよく、ユニットとして表示される部材は物理ユニットであってもよく物理ユニットでなくてもよく、すなわち、1つの場所に位置してもよく、複数のネットワークユニットに分布してもよい。実際の必要に応じて、その一部又はすべてのユニットを選択して本実施例の技術案の目的を実現してもよい。
また、本願の各実施例の各機能ユニットは1つの処理ユニットに集積されてもよく、各ユニットは単独に物理的に存在してもよく、2つ又は2つ以上のユニットは1つのユニットに集積されてもよい。
【0099】
前記機能はソフトウェア機能ユニットの形式で実現され、且つ独立した製品として販売又は使用されるとき、1つのコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づき、本願の技術案の本質又は従来技術に貢献する部分又は該技術案の部分はソフトウェア製品の形式で現われてもよく、該コンピュータソフトウェア製品は、1台のコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク装置等であってもよい)に本願の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させるための複数の命令を含む1つの記憶媒体に記憶される。そして、上記記憶媒体はUSBメモリ、ポータブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM:Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等のプログラムコードを記憶できる様々な媒体を含む。
【0100】
以上、本願を具体的に実施するための形態を説明したが、本願の保護範囲はそれに限定されない。当業者が本願に開示されている技術範囲を逸脱せずに容易に想到し得る変更や置換はすべて本願の保護範囲に属するべきである。従って、本願の保護範囲は特許請求の範囲の記載に準じるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5