(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-07
(45)【発行日】2022-07-15
(54)【発明の名称】キャリア選択方法及び通信装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/04 20090101AFI20220708BHJP
【FI】
H04W72/04 150
H04W72/04 132
(21)【出願番号】P 2020514214
(86)(22)【出願日】2017-09-15
(86)【国際出願番号】 CN2017101903
(87)【国際公開番号】W WO2019051784
(87)【国際公開日】2019-03-21
【審査請求日】2020-08-17
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】タン、ハイ
【審査官】長谷川 篤男
(56)【参考文献】
【文献】Ericsson,Discussion on PC5 Multi-Carrier[online],3GPP TSG RAN WG2 #97 R2-1700932,[検索日2021.08.24], インターネット <URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_97/Docs/R2-1700932.zip>, 2.2.2節, 2.2.1節
【文献】3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA);Medium Access Control (MAC) protocol specification(Release 14),3GPP TS 36.321 V14.1.0 (2016-12),2016年12月30日
【文献】CATT,Carrier configuration and carrier selection in eV2X CA[online],3GPP TSG RAN WG2 #99 R2-1708052,2017年08月11日,[検索日2021.08.24], インターネット <URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_99/Docs/R2-1708052.zip>, 2.3節
【文献】Panasonic,Discussion on UE behaviour of mode 4 in case of multiple carriers[online],3GPP TSG RAN WG1 #90 R1-1713853,2017年08月11日,[検索日2021.08.24], インターネット <URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90/Docs/R1-1713853.zip>, 2節
【文献】Samsung,Mode-3 support in V2X CA[online],3GPP TSG RAN WG1 #90 R1-1713525,2017年08月12日,[検索日2021.08.24], インターネット <URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90/Docs/R1-1713525.zip>, 2節
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリア選択方法であって、
前記方法は通信装置によって実行され、
候補の複数のキャリアのチャネル占有率(CBR)を取得することと、
前記候補の複数のキャリアのうちの各キャリアに、対応するリソース再選択カウンタ(C_resel)が配置されており、前記候補の複数のキャリアに配置されている複数のC_reselのうちのいずれか1つのC_reselの値が0である場合、前記候補の複数のキャリアのCBRに基づいて、前記候補の複数のキャリアからキャリアを選択することとを含む、前記方法。
【請求項2】
前記候補の複数のキャリアのCBRに基づいて、前記候補の複数のキャリアからキャリアを選択することは、
前記候補の複数のキャリアのCBRに基づいて、前記候補の複数のキャリアから、CBRが最も小さいキャリアを、使用しようとするキャリアとして選択することを含むことを特徴とする
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は端末装置により実行され、候補の複数のキャリアのCBRを取得することは、
前記端末装置が、前記候補の複数のキャリアのCBRを測定し、前記候補の複数のキャリアのCBRを取得することを含むことを特徴とする
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法はネットワーク装置により実行され、候補の複数のキャリアのCBRを取得することは、
前記ネットワーク装置が、端末装置から報告された前記候補の複数のキャリアのCBRを受信することを含むことを特徴とする
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記候補の複数のキャリアからキャリアを選択することは、リソース保持確率パラメータとは無関係であることを特徴とする
請求項1から4のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
コンピュータ読取可能記憶媒体であって、
コンピュータ実行可能命令を含むプログラムを記憶しており、
前記コンピュータ実行可能命令が、少なくとも1つのコンピュータ上で実行されるとき、
請求項1から5のいずれか一項に記載の方法のステップを実行するように構成される、コンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項7】
通信装置であって、
候補の複数のキャリアのチャネル占有率(CBR)を取得するように構成される取得ユニットであって、前記候補の複数のキャリアのうちの各キャリアに、対応するリソース再選択カウンタ(C_resel)が配置されている前記取得ユニットと、
前記候補の複数のキャリアに配置されている複数のC_reselのうちのいずれか1つのC_reselの値が0である場合、前記候補の複数のキャリアのCBRに基づいて、前記候補の複数のキャリアからキャリアを選択するように構成されるキャリア選択ユニットとを備える、前記通信装置。
【請求項8】
前記キャリア選択ユニットは
前記候補の複数のキャリアのCBRに基づいて、前記候補の複数のキャリアから、CBRが最も小さいキャリアを、使用しようとするキャリアとして選択するようにさらに構成されることを特徴とする
請求項7に記載の通信装置。
【請求項9】
前記通信装置は端末装置であり、前記取得ユニットは、
前記候補の複数のキャリアのCBRを測定し、前記候補の複数のキャリアのCBRを取得するようにさらに構成されることを特徴とする
請求項7又は8に記載の通信装置。
【請求項10】
前記通信装置はネットワーク装置であり、前記ネットワーク装置は送受信ユニットを備え、前記取得ユニットは、
前記送受信ユニットにより、端末装置から報告された前記候補の複数のキャリアのCBRを受信するようにさらに構成されることを特徴とする
請求項7又は8に記載の通信装置。
【請求項11】
前記候補の複数のキャリアからキャリアを選択することは、リソース保持確率パラメータとは無関係であることを特徴とする
請求項7から10のうちいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項12】
システムオンチップであって、
入力インタフェースと、出力インタフェースと、プロセッサと、メモリとを備え、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶されている命令を実行するように構成され、前記命令が実行される時に、前記プロセッサが
請求項1から5のいずれか一項に記載の方法のステップを実行する、前記システムオンチップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願の実施例は、無線通信分野に関し、より具体的には、キャリア選択方法及び通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車のインターネット又は車車間・路車間(Vehicle to Everything:V2X)と称される通信システムは、端末間(Device to Device:D2D)通信に基づいたサイドリンク(Sidelink:SL)伝送技術である。従来の長期的進化(Long Term Evolution:LTE)システムにおける基地局によるデー送受信の方式と異なっており、車のインターネットシステムは、端末間で直接通信するという方式を利用するため、より高いスペクトル効率及びより低い伝送遅延を有する。
【0003】
マルチキャリア伝送をサポートする車のインターネットシステムにおいて、端末装置は、候補の複数のキャリアのうちの1つ又は複数のキャリアを用いて現在のデータ伝送を行うことができる。従って、端末装置又は基地局がキャリア選択を如何に行うかは早急に解決する問題となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の実施例は、キャリア選択方法及び通信装置を提供する。該通信装置は、キャリア選択を効果的に行うと同時に、システムの安定性を維持することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様によれば、キャリア選択方法を提供する。該方法は、候補の複数のキャリアのチャネル占有率(CBR)を取得することと、前記複数のキャリアのCBRをフィルタリングし、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRを取得することと、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することとを含む。
【0006】
従って、複数のキャリアのCBRの測定結果をフィルタリングし、フィルタリング後の該複数のCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することで、キャリア選択を実現させると同時に、キャリア切り替えの頻度を低下させ、システムの安定性を確保する。
【0007】
考えられる実現態様において、前記複数のキャリアのCBRをフィルタリングすることは、前記複数のキャリアのCBRを平滑化フィルタリングすることを含む。
【0008】
考えられる実現態様において、平滑化フィルタリング後の前記複数のキャリアのうちの各キャリアのCBRは、CBR_new=a×CBR_old+(1-a)×CBR_currentであり、
CBR_newは、フィルタリング後の前記各キャリアのCBRであり、CBR_currentは、フィルタリングされる前の前記各キャリアのCBRであり、CBR_oldは、前回のキャリア選択時にフィルタリングされた前記各キャリアのCBRであり、aはフィルタリング係数であり、且つ0≦a≦1である。
【0009】
考えられる実現態様において、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択する前に、前記方法は、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が、所定の閾値を超えるかどうかを判定し、前記第1キャリアが、現在のデータ伝送に用いられるキャリアであり、前記第2キャリアが前記複数のキャリアのうちの前記第1キャリア以外のいずれかのキャリアであることを更に含み、
ここで、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することは、フィルタリング後の前記第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が、前記所定の閾値を超える場合、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0010】
該実施例において、現在のキャリアと他のキャリアのCBRの差に基づいてキャリア選択を行うかどうかを判定し、CBRの差が条件を満たす場合、フィルタリング後のCBRに基づいてキャリア選択を行うことで、キャリア切り替えの頻度を更に低下させ、システムの安定性を確保する。
【0011】
考えられる実施形態において、前記方法は端末装置により実行され、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が、所定の閾値を超えるかどうかを判定する前に、前記方法は、前記端末装置が前記端末装置に事前設定された前記所定の閾値を取得すること、又は、前記端末装置がネットワーク装置からの、前記所定の閾値を含む設定情報を受信することを更に含む。
【0012】
考えられる実施形態において、前記方法はネットワーク装置により実行され、前記方法は、前記ネットワーク装置が、前記所定の閾値を含む設定情報を端末装置に送信することを更に含む。
【0013】
考えられる実施形態において、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することは、リソース再選択カウンタ(C_resel)の値が0である場合、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0014】
該実施例において、キャリア選択プロセスは、リソース保持確率(ProbResourceKeep)パラメータに依存せず、リソース再選択カウンタ(C_resel)に基づいて、現在、キャリア選択を行う必要があるかどうかを判定し、キャリア選択を必要とする場合、フィルタリング後のCBRに基づいてキャリア選択を行うことで、キャリア切り替えの頻度を低下させ、システムの安定性を確保する。
【0015】
考えられる実施形態において、前記複数のキャリアのうちの各キャリアに、対応するC_reselが配置されており、C_reselの値が0である場合、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することは、前記複数のキャリアに配置されている複数のC_reselのうちのいずれか1つのC_reselの値が0である場合、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0016】
考えられる実施形態において、前記複数のキャリアに同じC_reselが配置されており、C_reselの値が0である場合、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することは、前記同じC_reselの値が0である場合、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0017】
考えられる実施形態において、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択する前に、前記方法は、前記C_reselの値が0である場合、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超えるかどうかを判定し、前記第1キャリアが、現在のデータ伝送に用いられるキャリアであり、前記第2キャリアが前記複数のキャリアのうちの前記第1キャリア以外のいずれかのキャリアであることを更に含み、
ここで、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することは、フィルタリング後の前記第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が、前記所定の閾値を超える場合、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0018】
該実施例において、リソース再選択カウンタ(C_resel)に基づいて、現在、キャリア選択を行う必要があるかどうかを判定し、キャリア選択を必要とする場合、現在のキャリアと他のキャリアのCBRの差が条件を満たすかどうかを判定し、CBRの差が条件を満たす場合、フィルタリング後のCBRに基づいてキャリア選択を行うことで、キャリア切り替えの頻度を更に低下させ、システムの安定性を確保する。
【0019】
考えられる実施形態において、前記方法は端末装置により実行され、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が、所定の閾値を超えるかどうかを判定する前に、前記方法は、前記端末装置が前記端末装置に事前設定された前記所定の閾値を取得すること、又は、前記端末装置がネットワーク装置からの、前記所定の閾値を含む設定情報を受信することを更に含む。
【0020】
考えられる実施形態において、前記方法はネットワーク装置により実行され、前記方法は、前記ネットワーク装置が、前記所定の閾値を含む設定情報を端末装置に送信することを更に含む。
【0021】
考えられる実施形態において、前記複数のキャリアのうちの各キャリアに、対応するC_reselが配置されており、前記C_reselの値が0である場合、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が、所定の閾値を超えるかどうかを判定することは、前記複数のキャリアに配置されている複数のC_reselのうちのいずれか1つのC_reselの値が0である場合、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が、前記所定の閾値を超えるかどうかを判定することを含む。
【0022】
考えられる実施形態において、前記複数のキャリアに同じC_reselが配置されており、C_reselの値が0である場合、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が、所定の閾値を超えるかどうかを判定することは、前記同じC_reselの値が0である場合、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が、前記所定の閾値を超えるかどうかを判定することを含む。
【0023】
考えられる実施形態において、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することは、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアから、フィルタリング後のCBRが最も小さいキャリアを、使用しようとするキャリアとして選択することを含む。
【0024】
考えられる実施形態において、前記方法は、端末装置により実行され、候補の複数のキャリアのCBRを取得することは、前記端末装置が前記複数のキャリアのCBRを測定し、前記複数のキャリアのCBRを取得することを含む。
【0025】
考えられる実施形態において、前記方法は、ネットワーク装置により実行され、候補の複数のキャリアのCBRを取得することは、前記ネットワーク装置が端末装置から報告された前記複数のキャリアのCBRを受信することを含む。
【0026】
考えられる実施形態において、前記キャリア選択プロセスは、リソース保持確率(ProbResourceKeep)パラメータとは無関係である。
【0027】
第2態様によれば、キャリア選択方法を提供する。該方法は、候補の複数のキャリアのチャネル占有率(CBR)を取得することと、第1キャリアのCBRと第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超えるかどうかを判定し、前記第1キャリアが、現在のデータ伝送に用いられるキャリアであり、前記第2キャリアが前記複数のキャリアのうちの前記第1キャリア以外のいずれかのキャリアであることと、前記第1キャリアのCBRと前記第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超える場合、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することとを含む。
【0028】
従って、現在のキャリアと他のキャリアのCBRの差によって、キャリア選択を行うかどうかを判定し、CBRの差が条件を満たす場合のみ、キャリア選択を行うことで、キャリア切り替えの頻度を更に低下させ、システムの安定性を確保する。
【0029】
考えられる実現形態において、第1キャリアのCBRと第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超えるかどうかを判定することは、リソース再選択カウンタ(C_resel)の値が0である場合、前記第1キャリアのCBRと前記第2キャリアのCBRとの差が前記所定の閾値を超えるかどうかを判定することを含む。
【0030】
該実施例において、リソース再選択カウンタ(C_resel)に基づいて、現在、キャリア選択を行うかどうかを判定し、キャリア選択を必要とする場合、現在のキャリアと他のキャリアのCBRの差が条件を満たすかどうかを判定し、CBRの差が条件を満たす場合、異なるキャリアのCBRに基づいてキャリア選択を行うことで、キャリア切り替えの頻度を更に低下させ、システムの安定性を確保する。
【0031】
考えられる実現形態において、前記複数のキャリアのうちの各キャリアに、対応するC_reselが配置されており、前記C_reselの値が0である場合、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超えるかどうかを判定することは、前記複数のキャリアに配置されている複数のC_reselのうちのいずれか1つのC_reselの値が0である場合、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が前記所定の閾値を超えるかどうかを判定することを含む。
【0032】
考えられる実施形態において、前記複数のキャリアに同じC_reselが配置されており、C_reselの値が0である場合、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超えるかどうかを判定することは、前記同じC_reselの値が0である場合、フィルタリング後の前記第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の前記第2キャリアのCBRとの差が前記所定の閾値を超えるかどうかを判定することを含む。
【0033】
考えられる実施形態において、前記第1キャリアのCBRと前記第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超える場合、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することは、前記第1キャリアのCBRと前記第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超え、しかも所定の時間で持続するとした場合、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0034】
考えられる実施形態において、前記複数のキャリアからキャリアを選択することは、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアから、CBRが最も小さいキャリアを、使用しようとするキャリアとして選択することを含む。
【0035】
考えられる実施形態において、前記方法は、端末装置により実行され、候補の複数のキャリアのCBRを取得することは、前記端末装置が前記複数のキャリアのCBRを測定し、前記複数のキャリアのCBRを取得することを含む。
【0036】
考えられる実施形態において、第1キャリアのCBRと第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超えるかどうかを判定する前に、前記方法は、前記端末装置が前記端末装置に事前設定された前記所定の閾値を取得すること、又は、前記端末装置がネットワーク装置からの、前記所定の閾値を含む設定情報を受信することを更に含む。
【0037】
考えられる実施形態において、前記方法は、ネットワーク装置により実行され、候補の複数のキャリアのCBRを取得することは、前記ネットワーク装置が端末装置から報告された前記複数のキャリアのCBRを受信することを含む。
【0038】
考えられる実施形態において、前記方法は、前記ネットワーク装置が、前記所定の閾値を含む設定情報を端末装置に送信することを更に含む。
【0039】
考えられる実施形態において、前記キャリア選択プロセスは、リソース保持確率(ProbResourceKeep)パラメータとは無関係である。
【0040】
第3態様によれば、キャリア選択方法を提供する。該方法は、候補の複数のキャリアのチャネル占有率(CBR)を取得することと、リソース再選択カウンタ(C_resel)の値が0である場合、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することとを含む。
【0041】
従って、キャリア選択プロセスは、リソース保持確率(ProbResourceKeep)パラメータに依存せず、リソース再選択カウンタ(C_resel)に基づいて、現在、キャリア選択を行う必要があるかどうかを判定し、これにより効果的なキャリア選択を実現させ、システムの複雑さを低下させる。
【0042】
考えられる実施形態において、前記複数のキャリアのうちの各キャリアに、対応するC_reselが配置されており、前記C_reselの値が0である場合、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することは、前記複数のキャリアに配置されている複数のC_reselのうちのいずれか1つのC_reselの値が0である場合、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0043】
考えられる実施形態において、前記複数のキャリアに同じC_reselが配置されており、前記C_reselの値が0である場合、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することは、前記同じC_reselの値が0である場合、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0044】
考えられる実施形態において、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することは、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアから、CBRが最も小さいキャリアを、使用しようとするキャリアとして選択することを含む。
【0045】
考えられる実施形態において、前記方法は端末装置により実行され、候補の複数のキャリアのCBRを取得することは、前記端末装置が前記複数のキャリアのCBRを測定し、前記複数のキャリアのCBRを取得することを含む。
【0046】
考えられる実施形態において、前記方法はネットワーク装置により実行され、候補の複数のキャリアのCBRを取得することは、前記ネットワーク装置が端末装置から報告された前記複数のキャリアのCBRを受信することを含む。
【0047】
考えられる実施形態において、前記キャリア選択プロセスは、リソース保持確率(ProbResourceKeep)パラメータとは無関係である。
【0048】
第4態様によれば、通信装置を提供する。該通信装置は、上記第1態様又は第1態様の任意選択的な実施形態における通信装置の操作を実行することができる。具体的には、該通信装置は、上記第1態様又は第1態様の任意選択的な実施形態における通信装置の操作を実行するためのモジュールユニットを備えることができる。
【0049】
第5態様によれば、通信装置を提供する。該通信装置は、上記第2態様又は第2態様の任意選択的な実施形態における通信装置の操作を実行することができる。具体的には、該通信装置は、上記第2態様又は第2態様の任意選択的な実施形態における通信装置の操作を実行するためのモジュールユニットを備えることができる。
【0050】
第6態様によれば、通信装置を提供する。該通信装置は、上記第2態様又は第2態様の任意選択的な実施形態における通信装置の操作を実行することができる。具体的には、該通信装置は、上記第3態様又は第3態様の任意選択的な実施形態における通信装置の操作を実行するためのモジュールユニットを備えることができる。
【0051】
第7態様によれば、通信装置を提供する。該通信装置は、プロセッサと、送受信機と、メモリとを備える。ここで、該プロセッサ、送受信機及びメモリは、内部接続通路を介して相互通信する。該メモリは、命令を記憶するためのものであり、該プロセッサは、該メモリに記憶されている命令を実行するためのものである。該プロセッサが該メモリに記憶されている命令を実行する時、該通信装置が第1態様又は第1態様における任意選択的な実施形態における方法を実行するようにするか、又は、該通信装置が第4態様で提供される通信装置を実現させるようにする。
【0052】
第8態様によれば、通信装置を提供する。該通信装置は、プロセッサと、送受信機と、メモリとを備える。ここで、該プロセッサ、送受信機及びメモリは、内部接続通路を介して相互通信する。該メモリは、命令を記憶するためのものであり、該プロセッサは、該メモリに記憶されている命令を実行するためのものである。該プロセッサが該メモリに記憶されている命令を実行する時、該通信装置が第2態様又は第2態様における任意選択的な実施形態における方法を実行するようにするか、又は、該通信装置が第5態様で提供される通信装置を実現させるようにする。
【0053】
第9態様によれば、通信装置を提供する。該通信装置は、プロセッサと、送受信機と、メモリとを備える。ここで、該プロセッサ、送受信機及びメモリは、内部接続通路を介して相互通信する。該メモリは、命令を記憶するためのものであり、該プロセッサは、該メモリに記憶されている命令を実行するためのものである。該プロセッサが該メモリに記憶されている命令を実行する時、該通信装置が第3態様又は第3態様における任意選択的な実施形態における方法を実行するようにするか、又は、該通信装置が第6態様で提供される通信装置を実現させるようにする。
【0054】
第10態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体にプログラムが記憶されている。前記プログラムは、通信装置に、上記第1態様及びその様々な実施形態におけるいずれかのキャリア選択方法を実行させる。
【0055】
第11態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体にプログラムが記憶されている。前記プログラムは、通信装置に、上記第2態様及びその様々な実施形態におけるいずれかのキャリア選択方法を実行させる。
【0056】
第12態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体にプログラムが記憶されている。前記プログラムは、通信装置に、上記第3態様及びその様々な実施形態におけるいずれかのキャリア選択方法を実行させる。
【0057】
第13態様によれば、システムオンチップを提供する。該システムオンチップは、入力インタフェースと、出力インタフェースと、プロセッサと、メモリとを備え、該プロセッサは、該メモリに記憶されている命令を実行するためのものであり、該命令が実行される時、該プロセッサは、前記第1態様又は第1態様の任意選択的な実施形態における方法を実現させることができる。
【0058】
第14態様によれば、システムオンチップを提供する。該システムオンチップは、入力インタフェースと、出力インタフェースと、プロセッサと、メモリとを備え、該プロセッサは、該メモリに記憶されている命令を実行するためのものであり、該命令が実行される時、該プロセッサは、前記第2態様又は第2態様の任意選択的な実施形態における方法を実現させることができる。
【0059】
第15態様によれば、システムオンチップを提供する。該システムオンチップは、入力インタフェースと、出力インタフェースと、プロセッサと、メモリとを備え、該プロセッサは、該メモリに記憶されている命令を実行するためのものであり、該命令が実行される時、該プロセッサは、前記第3態様又は第3態様の任意選択的な実施形態における方法を実現させることができる。
【0060】
第16態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。前記コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行される時、該コンピュータに、上記第1態様又は第1態様の任意選択的な実施形態における方法を実行させる。
【0061】
第17態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。前記コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行される時、該コンピュータに、上記第2態様又は第2態様の任意選択的な実施形態における方法を実行させる。
【0062】
第18態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。前記コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行される時、該コンピュータに、上記第3態様又は第3態様の任意選択的な実施形態における方法を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【
図1】本出願の実施例の1つの適用場面を示す模式的なアーキテクチャ図である。
【
図2】本出願の実施例の別の適用場面を示す模式的なアーキテクチャ図である。
【
図3】本出願の別の実施例のリソースセンシング及び選択を示す模式図である。
【
図4】本出願のもう1つの実施例のキャリア選択方法を示す模式的なフローチャートである。
【
図5】本出願の別の実施例のキャリア選択方法を示す模式的なフローチャートである。
【
図6】本出願のもう1つの実施例のキャリア選択方法を示す模式的なフローチャートである。
【
図7】本出願の実施例の通信装置を示す模式的なブロック図である。
【
図8】本出願の別の実施例の通信装置を示す模式的なブロック図である。
【
図9】本出願のもう1つの実施例の通信装置を示す模式的なブロック図である。
【
図10】本出願の実施例の通信装置を示す模式的な構成図である。
【
図11】本出願の実施例のシステムオンチップを示す模式的な構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
以下、図面を参照しつつ本出願の実施例における技術的解決手段を説明する。
【0065】
本出願の実施例の解決手段は、例えばグローバルモバイル通信(Global System of Mobile Communication:GSM)システム、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access:CDMA)システム、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access:WCDMA)システム、長期的進化(Long Term Evolution:LTE)システム、LTE周波数分割複信(Frequency Division Duplex:FDD)システム、LTE時分割複信(Time Division Duplex:TDD)システム、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunication System:UMTS)、及び将来の5Gシステムといった種々の通信システムに適用されてもよいことが理解されるべきである。
【0066】
本出願は、端末装置を参照しながら各実施例を説明する。端末装置は、ユーザ装置(User Equipment:UE)、アクセス端末、ユーザユニット、ユーザ局、移動ステーション、移動局、遠隔局、遠隔端末、移動装置、ユーザ端末、端末、無線通信装置、ユーザ用エージェント又はユーザ装置であってもよい。アクセス端末は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol:SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(Wireless Local Loop:WLL)局、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant:PDA)、無線通信機能を有するハンドヘルド装置、計算装置又は無線モデムに接続される他の処理装置、車載装置、ウェアラブル装置、将来の5Gシステムにおける端末装置又は将来の進化型公衆陸上移動体ネットワーク(Public Land Mobile Network:PLMN)における端末装置等であってもよい。
【0067】
本出願は、端末装置を参照しながら各実施例を説明する。ネットワーク装置は、端末装置と通信を行う装置であってもよく、該ネットワーク装置は、例えば、GSMシステム又はCDMAにおける基地局(Base Transceiver Station:BTS)であってもよいし、WCDMAシステムにおける基地局(NodeB:NB)であってもよく、また、LTEシステムにおける進化型基地局(Evolutional NodeB:eNB又はeNodeB)であってもよい。又は、該ネットワーク装置は、中継局、アクセスポイント、車載装置、ウェアラブル装置、将来の5Gシステムにおけるネットワーク側装置又は将来の進化型PLMNネットワークにおけるネットワーク側装置であってもよい。
【0068】
図1及び
図2は、本出願の実施例の1つの適用場面を示す模式図である。
図1は、1つのネットワーク装置及び2つの端末装置を例示的に示す。任意選択的に、該無線通信システムは、複数のネットワーク装置を備え、且つ各ネットワーク装置のカバレッジエリア内に、他の数の端末装置を備えることができるが、本発明は、これを限定するものではない。なお、該無線通信システムは、移動管理エンティティ(Mobile Management Entity:MME)、サービングゲートウェイ(Serving Gateway:S-GW)、パケットデータネットワークゲートウェイ(Packet Data Network Gateway:P-GW)等の他のネットワークエンティティを含んでもよいが、本発明の実施例はこれに限定されない。
【0069】
具体的には、端末装置20と端末装置30は、セルラー通信モード又はD2D通信モードで通信を行うことができる。ここで、セルラー通信モードにおいて、端末装置は、ネットワーク装置との間のセルラーリンクを介して他の端末装置と通信する。例えば、
図1に示すように、端末装置20、端末装置30は、いずれもネットワーク装置とは、データ伝送を行うことができる。D2D通信モードにおいて、2つの端末装置は、D2Dリンクであるサイドリンク(Sidelink:SL)又は端末ダイレクトリンクを介して直接通信する。例えば、
図1又は
図2に示すように、端末装置20と端末装置30は、サイドリンクを介して直接通信する。
【0070】
D2D通信は、車車間(Vehicle to Cehicle:「V2V」と略称)通信又は車車間・路車間(Vehicle to Everything:V2X)通信であってもよい。V2X通信において、Xは、無線送受信能力を持つあらゆる装置を広く指す。例えば、遅く移動する無線装置、迅速に移動する車載装置、又は無線送受信能力を持つネットワーク制御ノード等であってもよいが、これらに限定されない。
【0071】
本発明の実施例は、主に、V2X通信場面に適用されるが、あらゆる他のD2D通信場面に適用されてもよく、本発明はこれを何ら限定するものではないことが理解されるべきである。
【0072】
車のインターネットシステムにおいて、車載端末(Vehicle User Equipment:VUE)又は歩行者ポータブル端末(Pedestrian User Equipment:PUE)のようなセンシング能力を持つ端末装置、及びPUEのようなセンシング能力を持たない端末装置といった2種類の端末装置が存在し得る。VUEは、より高い処理能力を持ち、かつ一般的には、車のバッテリにより給電される。PUEは、処理能力が低く、消費電力の低減も、PUEにとって考慮すべき要因である。従って、従来の車のインターネットシステムにおいて、VUEが、完全な受信能力及びセンシング能力を持つものであると認められるが、PUEが、受信能力及びセンシング能力を一部持つか又は持たないものであると認められる。PUEが一部のセンシング能力を持つとした場合、VUEと同様なセンシング方法でリソースを選択し、センシング可能なリソースから利用可能なリソースを選択することができる。PUEがセンシング能力を持たないと、PUEはリソースプールから伝送リソースをランダムに選択する。
【0073】
3GPPプロトコルにおいて、伝送モード3(mode 3)及び伝送モード4(mode 4)といった2種類の伝送モードが定義されている。伝送モード3を用いる端末装置の伝送リソースは、基地局により割り当てられる。端末装置は、基地局により割り当てられるリソースに基づいてサイドリンクでデータを送信する。基地局は、端末装置のために、一度伝送されるリソースを割り当てることができ、端末装置のために、半静的伝送されるリソースを割り当てることもできる。伝送モード4を用いる端末装置は、センシング(sensing)及び予約(reservation)の方式でデータを伝送する。端末装置は、リソースプールにおいて、センシング方式で利用可能なリソースの集合を取得する。端末装置は、該利用可能なリソースの集合から、1つのリソースをランダムに選択してデータを伝送する。車のインターネットシステムにおけるトラフィックが周期的な特性を有するため、端末装置は、半静的伝送方式を用いることが多い。即ち、端末装置は、1つの伝送リソースを選択した後、複数の伝送周期において該リソースを使用し続けることで、リソース再選択及びリソース競合の確立を低下させる。端末装置は、今回伝送される制御情報中に次回の伝送リソースの予約情報を携帯することで、他の端末装置が、該端末装置の制御情報を検出することで該リソースが該端末装置により予約されて使用されているかを判定するようにし、リソース競合を低下させるという目的を達成する。
【0074】
端末装置は、リソースセンシングを行う時、具体的には、
図3に示した方法でリソースセンシングを行うことができる。Release-14の3GPPプロトコルにおいて、各サイドリンクプロセス(sidelink process)において(1つのキャリアが2つのプロセスを含んでもよい)、時刻nで新たなデータパケットが到達した時、リソース選択を行う必要がある。端末装置は、1s(即ち1000ms)前のセンシングウィンドウのセンシング結果に基づいて、[n+T1,n+T2]msの時間帯でリソースを選択する。前記[n+T1,n+T2]msの時間帯は選択ウィンドウと呼ばれ、T1及びT2は、例えば、T1≦4、20≦T2≦100を満たすことができる。後述の1s前は、いずれも時刻nの1s前である。具体的なリソース選択プロセスは以下のとおりである。ここで端末装置20が端末装置30のリソースをセンシングすることを例として説明し、且つウィンドウ内のすべての端末装置20に利用可能な伝送用リソースを候補リソースの集合と呼ぶと仮定する。
【0075】
(1)センシングウィンドウ内のあるサブフレーム中にセンシング結果を得ないと、例えば、該端末装置20はこれらのサブフレームで自体のデータを伝送している場合、ウィンドウ内の対応する位置に存在するこれらのサブフレームにおけるリソースは候補リソースの集合から除外される。
【0076】
(2)端末装置20は、1s前のセンシングウィンドウ内に、端末装置30からの物理的サイドリンク制御チャネル(Physical Sidelink Control Channel:PSCCH)を検出しており、且つ該PSCCHに対応する物理的サイドリンク共有チャネル(Physical Sidelink Shared Channel:PSSCH)の参照信号受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP)の測定値が所定の閾値より高く、検出した該PSCCHが、該PSCCHを送信した端末装置30が次回の伝送に必要な時間周波数リソースを予約したことを指示すると、端末装置20は、選択ウィンドウ内の、端末装置30により予約された時間周波数リソースが、該選択ウィンドウ内の、自体により選択されたデータ伝送用時間周波数リソースと重なり合うかどうかを判定し、重なり合うと、リソース競合を発生し、端末装置20は、選択ウィンドウ内の該時間周波数リソースを候補リソースの集合から排除する。
【0077】
端末装置20が、該選択ウィンドウ内に、自体のためにデータ伝送用の該時間周波数リソースを選択しており、時間周期T3に従って分布している複数の該時間周波数リソースでデータ伝送を行う必要がある場合、端末装置30が時間周期T2に従って分布している複数の該時間周波数リソースを予約しており、且つ時間周期T3はT3×M=T2×Nを満たし、M及びNが正整数であると、端末装置20は、時間周期T3に従って分布している複数の該時間周波数リソースを候補リソースの集合から排除することが理解されるべきである。
【0078】
(3)端末装置20は、候補リソースにおける残りのリソースについて受信信号強度インジケータ(Received Signal Strength Indicator:RSSI)を測定し、測定結果を、高いほうから低いほうへと順序づけて、エネルギーが閾値より高いリソースを候補リソースの集合から排除し、例えば、測定電力の高い80%のリソースを候補リソースの集合から排除する。
【0079】
(4)端末装置20は、最後の残りの該候補リソースの集合から、1つの時間周波数リソースをランダムに選択してデータ伝送に用いる。
【0080】
ここで、ある制御チャネルに対応するデータチャネルが占有している時間周波数リソースを、該データチャネル伝送用の1つの時間周波数リソース(又は1つのリソースブロック)と称し、各選択ウィンドウ内の候補リソースの集合において該データチャネル伝送用の複数の時間周波数リソースが存在してもよいことが理解されるべきである。例えば、
図3に示したリソースA1及びB1はいずれも1つの時間周波数リソースと称してもよい。
【0081】
端末装置20は、データ伝送用の時間周波数リソースを選択した後、後続の伝送プロセスにおいて該時間周波数リソースをC_resel回利用し、C_reselは、リソース再選択カウンタ(Resource Reselection Counter)であり、データが伝送される毎に、C_reselの値から1を減算し、C_reselの値が0になるまで減算した場合、端末装置20は、[0,1]の間に位置する乱数を生成し、リソース保持確率(Probability Resource Keep:ProbResourceKeep)パラメータと比較し、該パラメータは、端末装置が該リソースを使用し続ける確率を表し、該乱数の値が該パラメータを超えると、端末装置20はリソースを再選択し、該乱数の値が該パラメータ未満であると、端末装置20は、該時間周波数リソースをデータ伝送に使用し続けて、C_reselの値をリセットすることができる。
【0082】
複数のキャリアによる伝送をサポートする車のインターネットシステムにおいて、伝送モード3あるいは伝送モード4の使用に係わらず、候補の複数のキャリアのうちの1つ又は複数のキャリアを用いて現在のデータ伝送を行うこともできる。伝送モード4を用いる端末装置は、複数の候補のキャリアから1つ又は複数のキャリアを選択して現在のデータ伝送に用いるが、伝送モード3を用いる端末装置は、基地局により選択された1つ又は複数のキャリアに基づいて現在のデータ伝送を行うことができる。
【0083】
端末装置は、チャネル占有率(Channel Busy Ratio:CBR)のようなシステムの輻輳度を測定することができる。基地局は、測定結果を基地局に報告するように端末装置に指示を出すことができる。従って、基地局は、端末装置から報告されたCBRに基づいて、例えば、端末装置の許容する変調符号化方式(Modulation Coding Mode:MCS)、使用可能な物理的リソースブロック(Physical resource block:PBR)の数の範囲、再送の回数などのような伝送パラメータを設定する。
【0084】
該CBRは、端末装置によるキャリア選択に用いることができる。例えば、端末装置は、複数のキャリアのCBR測定結果に基づいて、CBRが最も低いキャリアを選択してデータ伝送を行う。しかしながら、各キャリアのCBRは、端末装置の移動に伴って迅速に変化するか、或いは、該CBRは、経時的に変化する。これにより、端末装置は、キャリア選択を行う毎に、複数のキャリアの間で頻繁に切り替えることがあるため、システムの不安定性を引き起こす。
【0085】
本出願の実施例が提供するキャリア選択方法によれば、端末装置又はネットワーク装置は、CBRを適切に処理し、処理されたCBRに基づいてキャリアを選択することで、効果的なキャリア選択を実現させると共に、システムの安定性を保持することができる。
【0086】
図4は本出願の実施例のキャリア選択方法を示す模式的なフローチャートである。
図4に示した方法は、通信装置により実行される。該通信装置は、端末装置又はネットワーク装置を含む。該端末装置は、例えば
図2に示した端末装置20又は端末装置30であってもよく、該ネットワーク装置は、例えば
図1又は
図2に示したネットワーク10であってもよい。以下、端末装置を例として説明するが、本出願に記載の方法はネットワーク装置等により実行されてもよい。
図4に示すように、該キャリア選択方法は、以下を含む。
【0087】
410において、候補の複数のキャリアのチャネル占有率(CBR)を取得する。
【0088】
420において、該複数のキャリアのCBRをフィルタリングし、フィルタリング後の該複数のキャリアのCBRを取得する。
【0089】
430において、フィルタリング後の該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択する。
【0090】
具体的には、端末装置は、データ伝送に利用可能な複数のキャリアのCBRを取得し、候補の該複数のキャリアのCBRをフィルタリングし、フィルタリング後の該複数のキャリアのCBRを取得する。続いて、フィルタリング後の該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することで、使用しようとするキャリアを選択する。選択された、使用しようとするキャリアが端末装置の現在使用しているキャリアと同じであると、キャリア切り替えを行わなくてもよく、同じでなければ、キャリア切り替えを行う。
【0091】
各キャリアのCBRが、端末装置の移動に伴って迅速に変化するか、或いは、経時的に変化することがあるため、各キャリアのCBRの測定値をフィルタリングすることで、各キャリアのCBRの変化を安定させる。従って、キャリア選択を実現させると同時に、キャリア切り替えの頻度を低下させ、システムの安定性を確保する。
【0092】
任意選択的に、該方法が端末装置により実行されると、210において、候補の複数のキャリアのCBRを取得することは、該端末装置が該複数のキャリアのCBRを測定し、該複数のキャリアのCBRを取得することを含む。
【0093】
例えば、端末装置は、該複数のキャリアのCBRを測定し、上位層に報告する。上位層は、下位層から報告された該複数のキャリアのCBRをフィルタリングする。端末装置は、フィルタリング後の該複数のキャリアのCBRに基づいてキャリア選択を行う。
【0094】
任意選択的に、該方法がネットワーク装置により実行されると、210において、候補の複数のキャリアのCBRを取得することは、該ネットワーク装置が端末装置から報告された該複数のキャリアのCBRを受信することを含む。
【0095】
例えば、ネットワーク装置は、各キャリアのCBRを測定して測定結果をネットワーク装置に報告するように端末装置に指示を出す。
【0096】
任意選択的に、202において、該複数のキャリアのCBRをフィルタリングすることは、該複数のキャリアのCBRを平滑化フィルタリングすることを含む。
【0097】
本出願の実施例は、平滑化フィルタリングの方式を限定するものではない。
【0098】
例えば、該平滑化フィルタリングの方式はCBR_new=a×CBR_old+(1-a)×CBR_currentであってもよい。
【0099】
CBR_newは、フィルタリング後の各キャリアのCBRであり、CBR_currentは、フィルタリングされる前の各キャリアのCBRであり、CBR_oldは、前回のキャリア選択時にフィルタリングされた各キャリアのCBRであり、aはフィルタリング係数であり、且つ0≦a≦1である。
【0100】
測定したCBRを適切なフィルタリング方式でフィルタリングするため、CBRの迅速な変化による頻繁なキャリア切り替えを避けることが明らかである。
【0101】
任意選択的に、230において、フィルタリング後の該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することは、フィルタリング後の該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアから、フィルタリング後のCBRが最も小さいキャリアを、使用しようとするキャリアとして選択することを含む。
【0102】
上述したキャリア選択方法によれば、本出願の実施例は、端末装置又はネットワーク装置によるキャリア選択をトリガするための3つの方法を更に提供する。以下、端末装置を例として具体的に説明する。
【0103】
方式1
任意選択的に、230の前に、即ち、フィルタリング後の該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択する前に、前記方法は、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が、所定の閾値を超えるかどうかを判定し、該第1キャリアが、現在のデータ伝送に用いられるキャリアであり、該第2キャリアが該複数のキャリアのうちの該第1キャリア以外のいずれかのキャリアであることを更に含む。
【0104】
ここで、230において、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択することは、フィルタリング後の該第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の該第2キャリアのCBRとの差が、該所定の閾値を超える場合、フィルタリング後の該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0105】
該実施例において、現在のキャリアと他のキャリアのCBRの差に基づいて、キャリア選択を行うかどうかを判定し、CBRの差が条件を満たす場合、フィルタリング後のCBRに基づいてキャリア選択を行うことで、キャリア切り替えの頻度を更に低下させ、システムの安定性を確保する。
【0106】
任意選択的に、該方法は端末装置により実行される場合、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が、所定の閾値を超えるかどうかを判定する前に、該方法は、端末装置が該端末装置に事前設定された該所定の閾値を取得すること、又は、端末装置がネットワーク装置からの、該所定の閾値を含む設定情報を受信することを更に含む。
【0107】
任意選択的に、該方法はネットワーク装置により実行される場合、該方法は、ネットワーク装置が該所定の閾値を含む設定情報を端末装置に送信することを更に含む。
【0108】
例えば、候補の該複数のキャリアの数はNであり、Nは、2以上の正整数である。N個のキャリアのそれぞれのCBRの測定値はそれぞれ、CBR1、CBR2、・・・・・・、CBRNで表す。現在の端末装置が使用しているキャリアのCBRがCBR1であり、N個のCBRのうちのいずれか1つのCBRkについて、|CBR1-CBRk|>Bを満たし、Bが所定の閾値であるとすれば、端末装置によるキャリア選択をトリガする。例えば、端末装置は、N個のキャリアのCBRを測定してフィルタリングし、フィルタリング後のN個のキャリアのCBRに基づいて、N個のキャリアから、CBRが最も小さいキャリアを、使用しようとするキャリアとして選択する。ここの所定の閾値Bは、端末装置又はネットワーク装置に事前設定されたプロトコルで約束したものであってもよい。ネットワーク装置は、設定情報を介して該所定の閾値Bを端末装置に指示してもよい。
【0109】
任意選択的に、フィルタリング後の該第1キャリアのCBRとフィルタリング後の該第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超える場合、フィルタリング後の該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することは、フィルタリング後の該第1キャリアのCBRとフィルタリング後の該第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超え、しかも所定の時間で持続するとした場合、フィルタリング後の該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0110】
方式2
任意選択的に、230において、フィルタリング後の該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することは、リソース再選択カウンタ(C_resel)の値が0である場合、フィルタリング後の該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0111】
該実施例において、キャリア選択プロセスは、ProbResourceKeepパラメータに依存せず、リソース再選択カウンタ(C_resel)に基づいて、現在、キャリア選択を行う必要があるかどうかを判定し、キャリア選択を必要とする場合、フィルタリング後のCBRに基づいてキャリア選択を行うことで、キャリア切り替えの頻度を低下させ、システムの安定性を確保する。
【0112】
任意選択的に、該複数のキャリアのうちの各キャリアに、対応するC_reselが配置されており、C_reselの値が0である場合、該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することは、該複数のキャリアに配置されている複数のC_reselのうちのいずれか1つのC_reselの値が0である場合、該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0113】
換言すれば、端末装置は、各キャリアにおけるHARQプロセスのために独立したC_reselを設定することができる。いずれか1つのキャリアに対応するC_resel=0である場合、端末装置によるキャリア選択をトリガすることができる。
【0114】
或いは、任意選択的に、該複数のキャリアに同じC_reselが配置されており、C_reselの値が0である場合、該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することは、該同じC_reselの値が0である場合、該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0115】
つまり、端末装置は、該複数のキャリアのHARQのために同じC_reselを設定することができる。該C_resel=0である場合、端末装置によるキャリア選択をトリガする。
【0116】
方式3
任意選択的に、230の前に、即ち、フィルタリング後の該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択する前に、該方法は、該C_reselの値が0である場合、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超えるかどうかを判定し、該第1キャリアが、現在のデータ伝送に用いられるキャリアであり、該第2キャリアが該複数のキャリアのうちの該第1キャリア以外のいずれかのキャリアであることを更に含み、
ここで、230において、フィルタリング後の該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することは、フィルタリング後の該第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の該第2キャリアのCBRとの差が、該所定の閾値を超える場合、フィルタリング後の該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0117】
該実施例において、リソースC_reselに基づいて、現在、キャリア選択を行う必要があるかどうかを判定し、キャリア選択を必要とする場合、現在のキャリアと他のキャリアのCBRの差が条件を満たすかどうかを判定し、CBRの差が条件を満たす場合、フィルタリング後のCBRに基づいてキャリア選択を行うことで、キャリア切り替えの頻度を更に低下させ、システムの安定性を確保する。
【0118】
具体的には、C_reselの値が0である場合、端末装置によるCBRの差の判定をトリガする。フィルタリング後の第1キャリアとフィルタリング後の第2キャリアとの該CBRの差が所定の閾値を超える場合、端末装置は、候補の複数のキャリアからキャリアを選択する。
【0119】
任意選択的に、該方法は端末装置により実行され、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が、所定の閾値を超えるかどうかを判定する前に、該方法は、端末装置が端末装置に事前設定された該所定の閾値を取得すること、又は、端末装置がネットワーク装置からの、該所定の閾値を含む設定情報を受信することを更に含む。
【0120】
任意選択的に、該方法はネットワーク装置により実行され、該方法は、ネットワーク装置が、該所定の閾値を含む設定情報を端末装置に送信することを更に含む。
【0121】
任意選択的に、該複数のキャリアのうちの各キャリアに、対応するC_reselが配置されており、該C_reselの値が0である場合、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が、所定の閾値を超えるかどうかを判定することは、該複数のキャリアに配置されている複数のC_reselのうちのいずれか1つのC_reselの値が0である場合、フィルタリング後の該第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の該第2キャリアのCBRとの差が、該所定の閾値を超えるかどうかを判定することを含む。
【0122】
任意選択的に、該複数のキャリアに同じC_reselが配置されており、C_reselの値が0である場合、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が、所定の閾値を超えるかどうかを判定することは、該同じC_reselの値が0である場合、フィルタリング後の該第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の該第2キャリアのCBRとの差が、該所定の閾値を超えるかどうかを判定することを含む。
【0123】
本出願の実施例におけるキャリア選択方法は、異なる伝送モード(例えば、前述した伝送モード3又は伝送モード4)を用いる端末装置に適用可能であることが理解されるべきである。端末装置が伝送モード3を用いる時、ネットワーク装置により、上記方法に基づいてキャリアを選択して端末装置に通知する。端末装置が伝送モード4を用いる時、該端末装置は、上記方法でキャリア選択を自発的に行うことができる。ネットワーク装置によるキャリア選択の詳細なプロセスは、前述した端末装置によるキャリア選択プロセスを参照されたい。説明の便宜のために、ここで詳細な説明を省略する。
【0124】
図5は本出願の別の実施例のキャリア選択方法を示す模式的なフローチャートである。
図5に示した方法は、通信装置により実行される。該通信装置は、端末装置又はネットワーク装置を含む。該端末装置は、例えば
図2に示した端末装置20又は端末装置30であってもよく、該ネットワーク装置は、例えば
図1又は
図2に示したネットワーク10であってもよい。以下、端末装置を例として説明するが、本出願に記載の方法はネットワーク装置等により実行されてもよい。
図5に示すように、該キャリア選択方法は、以下を含む。
【0125】
510において、候補の複数のキャリアのチャネル占有率(CBR)を取得する。
【0126】
520において、第1キャリアのCBRと第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超えるかどうかを判定する。
【0127】
ここで、該第1キャリアが、現在のデータ伝送に用いられるキャリアであり、該第2キャリアが前記複数のキャリアのうちの該第1キャリア以外のいずれかのキャリアである。
【0128】
530において、該第1キャリアのCBRと前記第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超える場合、該複数のキャリアからキャリアを選択する。
【0129】
具体的には、端末装置は、候補の複数のキャリアのCBRの測定結果を取得し、現在のデータ伝送に用いられる第1キャリアのCBRと他のキャリアのCBRとの差を算出し、第1キャリアのCBRと他のいずれかのキャリアのCBRとの差が所定の閾値を超える場合、端末装置によるキャリア選択をトリガし、キャリア選択時に、端末装置は、該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアから、使用しようとするキャリアを選択する。選択された、使用しようとするキャリアが端末装置の現在使用しているキャリアと同じであると、キャリア切り替えを行わなくてもよく、同じでなければ、キャリア切り替えを行う。
【0130】
例えば、候補の該複数のキャリアの数はNであり、Nは、2以上の正整数である。N個のキャリアのそれぞれのCBRの測定値はそれぞれ、CBR1、CBR2、・・・・・・、CBRNで表す。現在の端末装置が使用しているキャリアのCBRがCBR1であり、N個のCBRのうちのいずれか1つのCBRkについて、|CBR1-CBRk|>Bを満たし、Bが所定の閾値であるとすれば、端末装置によるキャリア選択をトリガする。例えば、端末装置は、N個のキャリアのCBRを測定してフィルタリングし、得られたN個のキャリアのCBRに基づいて、N個のキャリアから、CBRが最も小さいキャリアを、使用しようとするキャリアとして選択する。
【0131】
任意選択的に、該方法は端末装置により実行される時、510において、候補の複数のキャリアのCBRを取得することは、端末装置が該複数のキャリアのCBRを測定し、該複数のキャリアのCBRを取得することを含む。
【0132】
任意選択的に、該方法は端末装置により実行される時、520の前に、即ち、第1キャリアのCBRと第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超えるかどうかを判定する前に、該方法は、端末装置が端末装置に事前設定された該所定の閾値を取得すること、又は、端末装置がネットワーク装置からの、該所定の閾値を含む設定情報を受信することを更に含む。
【0133】
任意選択的に、該方法は端末装置により実行される時、510において、候補の複数のキャリアのCBRを取得することは、ネットワーク装置が端末装置から報告された該複数のキャリアのCBRを受信することを含む。
【0134】
任意選択的に、該方法は端末装置により実行される時、該方法は、ネットワーク装置が、該所定の閾値を含む設定情報を端末装置に送信することを更に含む。
【0135】
任意選択的に、520において、第1キャリアのCBRと第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超えるかどうかを判定することは、リソース再選択カウンタ(C_resel)の値が0である場合、該第1キャリアのCBRと該第2キャリアのCBRとの差が該所定の閾値を超えるかどうかを判定することを含む。
【0136】
該実施例において、キャリア選択プロセスは、ProbResourceKeepパラメータとは関係なく、即ち、ProbResourceKeepパラメータから独立している。端末装置は、C_reselに基づいて、現在、キャリア選択を行うかどうかを判定し、キャリア選択を必要とする場合、現在のキャリアと他のキャリアのCBRの差が条件を満たすかどうかを判定し、CBRの差が条件を満たす場合、異なるキャリアのCBRに基づいてキャリア選択を行うことで、キャリア切り替えの頻度を更に低下させ、システムの安定性を確保する。
【0137】
任意選択的に、該複数のキャリアのうちの各キャリアに、対応するC_reselが配置されており、前記C_reselの値が0である場合、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超えるかどうかを判定することは、該複数のキャリアに配置されている複数のC_reselのうちのいずれか1つのC_reselの値が0である場合、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が前記所定の閾値を超えるかどうかを判定することを含む。
【0138】
換言すれば、端末装置は、各キャリアにおけるHARQプロセスのために独立したC_reselを設定することができる。いずれか1つのキャリアに対応するC_resel=0である場合、端末装置によるキャリア選択をトリガすることができる。
【0139】
任意選択的に、該複数のキャリアに同じC_reselが配置されており、C_reselの値が0である場合、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超えるかどうかを判定することは、該同じC_reselの値が0である場合、フィルタリング後の該第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の該第2キャリアのCBRとの差が該所定の閾値を超えるかどうかを判定することを含む。
【0140】
つまり、端末装置は、該複数のキャリアのHARQのために同じC_reselを設定することができる。該C_resel=0である場合、端末装置によるキャリア選択をトリガする。
【0141】
任意選択的に、530において、該第1キャリアのCBRと該第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超える場合、該複数のキャリアからキャリアを選択することは、該第1キャリアのCBRと該第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超え、しかも所定の時間で持続するとした場合、該複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0142】
任意選択的に、530において、該複数のキャリアからキャリアを選択することは、該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアから、CBRが最も小さいキャリアを、使用しようとするキャリアとして選択することを含む。
【0143】
端末装置が伝送モード3を用いる時、ネットワーク装置により、上記方法に基づいてキャリアを選択して端末装置に通知する。端末装置が伝送モード4を用いる時、該端末装置は、上記方法でキャリア選択を自発的に行うことができる。ネットワーク装置によるキャリア選択の詳細なプロセスは、前述した端末装置によるキャリア選択プロセスを参照されたい。説明の便宜のために、ここで詳細な説明を省略する。
【0144】
図6は本出願のもう1つの実施例のキャリア選択方法を示す模式的なフローチャートである。
図6に示した方法は、通信装置により実行される。該通信装置は、端末装置又はネットワーク装置を含む。該端末装置は、例えば
図2に示した端末装置20又は端末装置30であってもよく、該ネットワーク装置は、例えば
図1又は
図2に示したネットワーク10であってもよい。以下、端末装置を例として説明するが、本出願に記載の方法はネットワーク装置等により実行されてもよい。
図6に示すように、該キャリア選択方法は、以下を含む。
【0145】
610において、候補の複数のキャリアのCBRを取得する。
【0146】
620において、リソース再選択カウンタ(C_resel)の値が0である場合、該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択する。
【0147】
従って、キャリア選択プロセスは、リソース保持確率(ProbResourceKeep)パラメータに依存せず、リソース再選択カウンタ(C_resel)に基づいて、現在、キャリア選択を行う必要があるかどうかを判定し、即ちC_resel=0である場合、端末装置によるキャリア選択をトリガし、これにより効果的なキャリア選択を実現させ、システムの複雑さを低下させる。
【0148】
任意選択的に、該方法は端末装置により実行される時、610において、候補の複数のキャリアのCBRを取得することは、端末装置が該複数のキャリアのCBRを測定し、該複数のキャリアのCBRを取得することを含む。
【0149】
任意選択的に、該方法はネットワーク装置により実行される時、610において、候補の複数のキャリアのCBRを取得することは、ネットワーク装置が端末装置から報告された該複数のキャリアのCBRを受信することを含む。
【0150】
任意選択的に、該複数のキャリアのうちの各キャリアに、対応するC_reselが配置されており、620において、C_reselの値が0である場合、該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することは、該複数のキャリアに配置されている複数のC_reselのうちのいずれか1つのC_reselの値が0である場合、該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0151】
任意選択的に、該複数のキャリアに同じC_reselが配置されており、620において、C_reselの値が0である場合、該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することは、該同じC_reselの値が0である場合、該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することを含む。
【0152】
つまり、候補の複数のキャリアのうちの各キャリアにおけるHARQプロセスに独立したリソース再選択カウンタ(C_resel)が設定されており、いずれか1つのC_resel=0である場合、端末装置によるキャリア選択をトリガする。あるいは、全てのキャリアのHARQプロセスに同じC_reselが設定されており、該C_reselの値が0である場合、端末装置によるキャリア選択をトリガする。
【0153】
任意選択的に、620において、該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することは、該複数のキャリアのCBRに基づいて、該複数のキャリアから、CBRが最も小さいキャリアを、使用しようとするキャリアとして選択することを含む。
【0154】
端末装置が伝送モード3を用いる時、ネットワーク装置により、上記方法に基づいてキャリアを選択して端末装置に通知する。端末装置が伝送モード4を用いる時、該端末装置は、上記方法でキャリア選択を自発的に行うことができる。ネットワーク装置によるキャリア選択プロセスの詳細は、前述した端末装置によるキャリア選択プロセスを参照されたい。説明の便宜のために、ここで詳細な説明を省略する。
【0155】
本出願の各実施例において、上記各過程における番号の大きさは実行順番を意味しているものではなく、各過程の実行順番はその機能と内部ロジックにより決定されるべき、本発明の実施例の実施過程を限定するものではないと理解されるべきである。
【0156】
以上、本出願の実施例に係るキャリア選択方法を詳しく説明したが、以下、
図7から
図11を参照しつつ、本出願の実施例に係る装置を説明し、方法の実施例で説明した技術的特徴は以下の装置の実施例に適用される。
【0157】
図7は、本出願の実施例に係る通信装置700を示す模式的ブロック図である。
図7に示すように、該通信装置700は、取得ユニット710と、フィルタリングユニット720と、キャリア選択ユニット730とを備える。ここで、
取得ユニット710は、候補の複数のキャリアのチャネル占有率(CBR)を取得するように構成され、
フィルタリングユニット720は、前記取得ユニット710により取得された前記複数のキャリアのCBRをフィルタリングし、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRを取得するように構成され、
キャリア選択ユニット730は、前記フィルタリングユニット720によりフィルタリングされた後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択するように構成される。
【0158】
従って、複数のキャリアのCBRの測定結果をフィルタリングし、フィルタリング後の該複数のCBRに基づいて、該複数のキャリアからキャリアを選択することで、キャリア選択を実現させると同時に、キャリア切り替えの頻度を低下させ、システムの安定性を確保する。
【0159】
任意選択的に、前記フィルタリングユニット720は具体的には、前記複数のキャリアのCBRを平滑化フィルタリングするように構成される。
【0160】
任意選択的に、平滑化フィルタリング後の前記複数のキャリアのうちの各キャリアのCBRは、CBR_new=a×CBR_old+(1-a)×CBR_currentであり、
CBR_newは、フィルタリング後の前記各キャリアのCBRであり、CBR_currentは、フィルタリングされる前の前記各キャリアのCBRであり、CBR_oldは、前回のキャリア選択時にフィルタリングされた前記各キャリアのCBRであり、aはフィルタリング係数であり、且つ0≦a≦1である。
【0161】
任意選択的に、前記キャリア選択ユニット730は具体的には、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が、所定の閾値を超えるかどうかを判定し、前記第1キャリアが、現在のデータ伝送に用いられるキャリアであり、前記第2キャリアが前記複数のキャリアのうちの前記第1キャリア以外のいずれかのキャリアであり、フィルタリング後の前記第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が、前記所定の閾値を超える場合、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択するように構成される。
【0162】
該実施例において、現在のキャリアと他のキャリアのCBRの差に基づいてキャリア選択を行うかどうかを判定し、CBRの差が条件を満たす場合、フィルタリング後のCBRに基づいてキャリア選択を行うことで、キャリア切り替えの頻度を更に低下させ、システムの安定性を確保する。
【0163】
任意選択的に、前記通信装置は、端末装置であり、前記端末装置は、送受信ユニットを備え、前記取得ユニット710は更に、前記端末装置に事前設定された前記所定の閾値を取得するか、又は、送受信ユニットによりネットワーク装置からの、前記所定の閾値を含む設定情報を受信するように構成される。
【0164】
任意選択的に、前記通信装置はネットワーク装置であり、前記ネットワーク装置は、送受信ユニットを備え、前記送受信ユニットは、前記所定の閾値を含む設定情報を端末装置に送信するように構成される。
【0165】
任意選択的に、前記キャリア選択ユニット730は具体的には、フィルタリング後の前記第1キャリアのCBRとフィルタリング後の前記第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超え、しかも所定の時間で持続するとした場合、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択するように構成される。
【0166】
任意選択的に、前記キャリア選択ユニット730は具体的には、リソース再選択カウンタ(C_resel)の値が0である場合、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択するように構成される。
【0167】
該実施例において、キャリア選択プロセスは、リソース保持確率(ProbResourceKeep)パラメータに依存せず、リソース再選択カウンタ(C_resel)に基づいて、現在、キャリア選択を行う必要があるかどうかを判定し、キャリア選択を必要とする場合、フィルタリング後のCBRに基づいてキャリア選択を行うことで、キャリア切り替えの頻度を低下させ、システムの安定性を確保する。
【0168】
任意選択的に、前記複数のキャリアのうちの各キャリアに、対応するC_reselが配置されており、前記キャリア選択ユニット730は具体的には、前記複数のキャリアに配置されている複数のC_reselのうちのいずれか1つのC_reselの値が0である場合、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択するように構成される。
【0169】
任意選択的に、前記複数のキャリアに同じC_reselが配置されており、前記キャリア選択ユニット730は具体的には、前記同じC_reselの値が0である場合、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択するように構成される。
【0170】
任意選択的に、前記キャリア選択ユニット730は具体的には、前記C_reselの値が0である場合、フィルタリング後の第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超えるかどうかを判定し、前記第1キャリアが、現在のデータ伝送に用いられるキャリアであり、前記第2キャリアが前記複数のキャリアのうちの前記第1キャリア以外のいずれかのキャリアであり、フィルタリング後の前記第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の前記第2キャリアのCBRとの差が、前記所定の閾値を超える場合、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択するように構成される。
【0171】
該実施例において、リソース再選択カウンタ(C_resel)に基づいて、現在、キャリア選択を行う必要があるかどうかを判定し、キャリア選択を必要とする場合、現在のキャリアと他のキャリアのCBRの差が条件を満たすかどうかを判定し、CBRの差が条件を満たす場合、フィルタリング後のCBRに基づいてキャリア選択を行うことで、キャリア切り替えの頻度を更に低下させ、システムの安定性を確保する。
【0172】
任意選択的に、前記通信装置は、端末装置であり、前記端末装置は、送受信ユニットを備え、前記取得ユニット710は更に、前記端末装置に事前設定された前記所定の閾値を取得するか、又は、前記送受信ユニットによりネットワーク装置からの、前記所定の閾値を含む設定情報を受信するように構成される。
【0173】
任意選択的に、前記通信装置はネットワーク装置であり、前記ネットワーク装置は、送受信ユニットを備え、前記送受信ユニットは、前記所定の閾値を含む設定情報を端末装置に送信するように構成される。
【0174】
任意選択的に、前記複数のキャリアのうちの各キャリアに、対応するC_reselが配置されており、前記キャリア選択ユニット730は具体的には、前記複数のキャリアに配置されている複数のC_reselのうちのいずれか1つのC_reselの値が0である場合、フィルタリング後の前記第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の前記第2キャリアのCBRとの差が、前記所定の閾値を超えるかどうかを判定するように構成される。
【0175】
任意選択的に、前記複数のキャリアに同じC_reselが配置されており、前記キャリア選択ユニット730は具体的には、前記同じC_reselの値が0である場合、フィルタリング後の前記第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の前記第2キャリアのCBRとの差が、前記所定の閾値を超えるかどうかを判定するように構成される。
【0176】
任意選択的に、前記キャリア選択ユニット730は具体的には、フィルタリング後の前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアから、フィルタリング後のCBRが最も小さいキャリアを、使用しようとするキャリアとして選択するように構成される。
【0177】
任意選択的に、前記通信装置は、端末装置であり、前記取得ユニット710は具体的には、前記複数のキャリアのCBRを測定し、前記複数のキャリアのCBRを取得するように構成される。
【0178】
任意選択的に、前記通信装置はネットワーク装置であり、前記ネットワーク装置は、送受信ユニットを備え、前記取得ユニット710は具体的には、前記送受信ユニットにより端末装置から報告された前記複数のキャリアのCBRを受信するように構成される。
【0179】
任意選択的に、前記キャリア選択プロセスは、リソース保持確率(ProbResourceKeep)パラメータとは無関係である。
【0180】
該通信装置700は上記方法の実施例における通信装置により実行される方法400に対応する操作を実行することができ、説明の便宜のために、ここで詳細な説明を省略することが理解されるべきである。
【0181】
図8は本出願の実施例に係る通信装置800を示す模式的ブロック図である。
図8に示すように、該通信装置800は、取得ユニット810と、判定ユニット820と、キャリア選択ユニット830とを備え、
取得ユニット810は、候補の複数のキャリアのチャネル占有率(CBR)を取得するように構成され、
判定ユニット820は、第1キャリアのCBRと第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超えるかどうかを判定するように構成され、前記第1キャリアが、現在のデータ伝送に用いられるキャリアであり、前記第2キャリアが前記複数のキャリアのうちの前記第1キャリア以外のいずれかのキャリアであり、
キャリア選択ユニット830は、前記第1キャリアのCBRと前記第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超える場合、前記取得ユニット810により取得された前記複数のキャリアからキャリアを選択するように構成される。
【0182】
従って、現在のキャリアと他のキャリアのCBRの差によって、キャリア選択を行うかどうかを判定し、CBRの差が条件を満たす場合のみ、キャリア選択を行うことで、キャリア切り替えの頻度を更に低下させ、システムの安定性を確保する。
【0183】
任意選択的に、前記キャリア選択ユニット830は具体的には、前記第1キャリアのCBRと前記第2キャリアのCBRとの差が所定の閾値を超え、しかも所定の時間で持続するとした場合、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択するように構成される。
【0184】
任意選択的に、前記判定ユニット820は具体的には、リソース再選択カウンタ(C_resel)の値が0である場合、前記第1キャリアのCBRと、前記第2キャリアのCBRとの差が前記所定の閾値を超えるかどうかを判定するように構成される。
【0185】
該実施例において、リソース再選択カウンタ(C_resel)に基づいて、現在、キャリア選択を行うかどうかを判定し、キャリア選択を必要とする場合、現在のキャリアと他のキャリアのCBRの差が条件を満たすかどうかを判定し、CBRの差が条件を満たす場合、異なるキャリアのCBRに基づいてキャリア選択を行うことで、キャリア切り替えの頻度を更に低下させ、システムの安定性を確保する。
【0186】
任意選択的に、前記複数のキャリアのうちの各キャリアに、対応するC_reselが配置されており、前記判定ユニット820は具体的には、前記複数のキャリアに配置されている複数のC_reselのうちのいずれか1つのC_reselの値が0である場合、フィルタリング後の前記第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の前記第2キャリアのCBRとの差が前記所定の閾値を超えるかどうかを判定するように構成される。
【0187】
任意選択的に、前記複数のキャリアに同じC_reselが配置されており、前記判定ユニット820は具体的には、前記同じC_reselの値が0である場合、フィルタリング後の前記第1キャリアのCBRと、フィルタリング後の前記第2キャリアのCBRとの差が前記所定の閾値を超えるかどうかを判定するように構成される。
【0188】
任意選択的に、前記キャリア選択ユニット830は具体的には、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアから、CBRが最も小さいキャリアを、使用しようとするキャリアとして選択するように構成される。
【0189】
任意選択的に、前記通信装置は、端末装置であり、前記取得ユニット810は具体的には、前記端末装置が前記複数のキャリアのCBRを測定し、前記複数のキャリアのCBRを取得するように構成される。
【0190】
任意選択的に、前記端末装置は、送受信ユニットを備え、前記取得ユニット810は更に、前記端末装置に事前設定された前記所定の閾値を取得するか、又は、前記送受信ユニットによりネットワーク装置からの、前記所定の閾値を含む設定情報を受信するように構成される。
【0191】
任意選択的に、前記通信装置はネットワーク装置により実行され、前記ネットワーク装置は、送受信ユニットを備え、前記取得ユニット810は具体的には、前記送受信ユニットにより端末装置から報告された前記複数のキャリアのCBRを受信するように構成される。
【0192】
任意選択的に、前記ネットワーク装置は送受信ユニットを備え、前記送受信ユニットは、前記所定の閾値を含む設定情報を端末装置に送信するように構成される。
【0193】
任意選択的に、前記キャリア選択プロセスは、リソース保持確率(ProbResourceKeep)パラメータとは無関係である。
【0194】
該通信装置800は上記方法の実施例における通信装置により実行される方法500に対応する操作を実行することができ、説明の便宜のために、ここで詳細な説明を省略することが理解されるべきである。
【0195】
図9は本出願の実施例に係る通信装置900を示す模式的ブロック図である。
図9に示すように、該通信装置900は、取得ユニット910とキャリア選択ユニット920とを備え、
取得ユニット910は、候補の複数のキャリアのチャネル占有率(CBR)を取得するように構成され、
キャリア選択ユニット920は、リソース再選択カウンタ(C_resel)の値が0である場合、前記取得ユニットにより取得された前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択するように構成される。
【0196】
従って、キャリア選択プロセスは、リソース保持確率(ProbResourceKeep)パラメータに依存せず、リソース再選択カウンタ(C_resel)に基づいて、現在、キャリア選択を行う必要があるかどうかを判定し、これにより効果的なキャリア選択を実現させ、システムの複雑さを低下させる。
【0197】
任意選択的に、前記複数のキャリアのうちの各キャリアに、対応するC_reselが配置されており、前記キャリア選択ユニット920は具体的には、前記複数のキャリアに配置されている複数のC_reselのうちのいずれか1つのC_reselの値が0である場合、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択するように構成される。
【0198】
任意選択的に、前記複数のキャリアに同じC_reselが配置されており、前記キャリア選択ユニット920は具体的には、前記同じC_reselの値が0である場合、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアからキャリアを選択するように構成される。
【0199】
任意選択的に、前記キャリア選択ユニット920は具体的には、前記複数のキャリアのCBRに基づいて、前記複数のキャリアから、CBRが最も小さいキャリアを、使用しようとするキャリアとして選択するように構成される。
【0200】
任意選択的に、前記通信装置は、端末装置であり、前記取得ユニット910は具体的には、前記複数のキャリアのCBRを測定し、前記複数のキャリアのCBRを取得するように構成される。
【0201】
任意選択的に、前記通信装置はネットワーク装置であり、前記ネットワーク装置は送受信ユニットを備え、前記取得ユニット910は具体的には、前記送受信ユニットにより端末装置から報告された前記複数のキャリアのCBRを受信するように構成される。
【0202】
任意選択的に、前記キャリア選択プロセスは、リソース保持確率(ProbResourceKeep)パラメータとは無関係である。
【0203】
該通信装置900は上記方法の実施例における通信装置により実行される方法600に対応する操作を実行することができ、説明の便宜のために、ここで詳細な説明を省略することが理解されるべきである。
【0204】
図10は本出願の実施例に係る通信装置1000を示す模式的構成図である。
図10に示すように、該通信装置は、プロセッサ1010と、送受信機1020と、メモリ1030とを備え、該プロセッサ1010、送受信機1020及びメモリ1030は、内部接続通路を介して相互通信する。該メモリ1030は、命令を記憶するためのものであり、該プロセッサ1010は、該メモリ1030に記憶されている命令を実行し、該送受信機1020による信号の送受信を制御するためのものである。
【0205】
任意選択的に、該プロセッサ1010は、メモリ1030に記憶されているプログラムコードを呼び出して、方法の実施例における通信装置により実行される方法400に対応する操作を実行することができ、説明の便宜のために、ここで詳細な説明を省略する。
【0206】
任意選択的に、該プロセッサ1010は、メモリ1030に記憶されているプログラムコードを呼び出して、方法の実施例における通信装置により実行される方法500に対応する操作を実行することができ、説明の便宜のために、ここで詳細な説明を省略する。
【0207】
任意選択的に、該プロセッサ1010は、メモリ1030に記憶されているプログラムコードを呼び出して、方法の実施例における通信装置により実行される方法600に対応する操作を実行することができ、説明の便宜のために、ここで詳細な説明を省略する。
【0208】
本出願の実施例におけるプロセッサは、信号処理能力を持つ集積回路チップであってもよく、実現プロセスにおいて、上記方法の実施例における各ステップは、プロセッサにおけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェアの形の命令により完成することができることが理解されるべきである。上記プロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor:DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Intergrated Circuit:ASIC)、現場でプログラム可能なゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)又は他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネント等であってもよい。本出願の実施例に開示されている各方法、ステップ及び論理ブロック図を実現又は実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいし、該プロセッサは如何なる従来のプロセッサ等であってもよい。本出願の実施例に開示されている方法のステップを結合して、ハードウェア解読プロセッサによって完成し、又は解読プロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせで実行して完成するように示す。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、プログラマブル読み取り専用メモリ又は電気的消去プログラム可能なメモリ、レジスタ等の本分野の従来の記憶媒体内に存在してもよい。該記憶媒体はメモリ内に位置し、プロセッサはメモリ中の情報を読み取り、そのハードウェアと共に上記方法のプロセスを完了する。
【0209】
本出願の実施例におけるメモリは、揮発性または不揮発性メモリであってもよいし、揮発性メモリと不揮発性メモリの両者をそなえてもよい。ここで、不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(Read-only Memory:ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(Programmable ROM:PROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(Erasable PROM:EPROM)、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(Electrically EPROM:EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、外部キャッシュメモリとして機能するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)であってもよい。非限定的な例証として、RAMは、スタティックランダムアクセスメモリ(Static RAM:SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic RAM:DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchronous DRAM:SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Double Data Rate SDRAM:DDRSDRAM)、エンハンスト同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Enhanced SDRAM:ESDRAM)、同期リンクダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchlink DRAM:SLDRAM)及びダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(Direct Rambus RAM:DRRAM)などの多数の形態で使用可能である。本明細書に記載されているシステム及び方法におけるメモリは、これら及び任意の他の適切な形態のメモリを含むが、これらに限定されないことに留意されたい。
【0210】
図11は本出願の実施例のシステムシステムオンチップを示す模式的構成図である。
図11のシステムオンチップ1100は入力インタフェース1101と、出力インタフェース1102と、少なくとも1つのプロセッサ1103と、メモリ1104と、を備え、前記入力インタフェース1101、出力インタフェース1102、前記プロセッサ1103及びメモリ1104は内部接続通路を介して相互接続する。前記プロセッサ1103は、前記メモリ1104におけるコードを実行するためのものである。
【0211】
任意選択的に、前記コードが実行される時、前記プロセッサ1103は方法の実施例における通信装置により実行される方法400を実現させることができる。説明の便宜のために、ここで詳細な説明を省略する。
【0212】
任意選択的に、前記コードが実行される時、前記プロセッサ1103は方法の実施例における通信装置により実行される方法500を実現させることができる。説明の便宜のために、ここで詳細な説明を省略する。
【0213】
任意選択的に、前記コードが実行される時、前記プロセッサ1103は方法の実施例における通信装置により実行される方法600を実現させることができる。説明の便宜のために、ここで詳細な説明を省略する。
【0214】
当業者であれば、本明細書に開示されている実施例に関係して記載された種々の例示的なユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウエア、又はコンピュータソフトウエアと電子ハードウエアとの組み合わせとして実現されることが理解され得る。ハードウェアとソフトウェアとのどちらで、これらの機能を実行するかは、技術的解決手段の特定の応用及び設計上の制限条件により決められる。当業者は、特定の用途毎に記載の機能を実現するために異なる方法を使用してもよいが、この実現が本発明の範囲を超えるものとして考えられるべきではない。
【0215】
説明上の便宜及び簡素化を図るために、上記説明されたシステム、装置及びユニットの具体的な作動過程は、前記方法の実施例における対応した過程を参照することができるから、ここで詳しく説明しないようにすることは、当業者にはっきり理解されるべきである。
【0216】
本発明で提供する幾つかの実施例で開示したシステム、装置及び方法は、他の方式によって実現できることを理解すべきである。例えば、以上に記載した装置の実施例はただ例示的なもので、例えば、前記ユニットの分割はただロジック機能の分割で、実際に実現する時は他の分割方式によってもよい。例えば、複数のユニット又は組立体を組み合わせてもよいし、別のシステムに組み込んでもよい。又は幾つかの特徴を無視してもよいし、実行しなくてもよい。また、示したか或いは検討した相互間の結合又は直接的な結合又は通信接続は、幾つかのインターフェイス、装置又はユニットによる間接的な結合又は通信接続であってもよく、電気的、機械的または他の形態であってもよい。
【0217】
分離部材として説明した該ユニットは、物理的に別個のものであってもよいし、そうでなくてもよい。ユニットとして示された部材は、物理的ユニットであってもよいし、そうでなくてもよい。即ち、同一の位置に位置してもよいし、複数のネットワークに分布してもよい。実際の需要に応じてそのうちの一部又は全てのユニットにより本実施例の方策の目的を実現することができる。
【0218】
また、本発明の各実施例における各機能ユニットは一つの処理ユニットに集積されてもよいし、各ユニットが物理的に別個のものとして存在してもよいし、2つ以上のユニットが一つのユニットに集積されてもよい。
【0219】
該機能はソフトウェア機能ユニットの形で実現され、かつ独立した製品として販売または使用されるとき、コンピュータにより読み取り可能な記憶媒体内に記憶されてもよい。このような理解のもと、本発明の技術的解決手段は、本質的に、又は、従来技術に対して貢献をもたらした部分又は該技術的解決手段の一部は、ソフトウェア製品の形式で具現することができ、このようなコンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶しても良く、また、コンピュータ設備(パソコン、サーバ、又はネットワーク装置など)に、本発明の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させるための幾つかの命令を含む。前記の記憶媒体は、Uディスク、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(Read-only Memory:ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)、ディスク、又は光ディスクなど、プログラムコードを記憶可能な各種の媒体を含む。
【0220】
以上は本発明の具体的な実施形態に過ぎず、本発明の保護の範囲はそれらに制限されるものではなく、当業者が本発明に開示された技術範囲内で容易に想到しうる変更や置換はいずれも、本発明の保護範囲内に含まれるべきである。従って、本発明の保護範囲は特許請求の範囲の保護範囲を基準とするべきである。