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特許7101950画像形成装置、プログラム及び活動量計システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-08
(45)【発行日】2022-07-19
(54)【発明の名称】画像形成装置、プログラム及び活動量計システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/22 20060101AFI20220711BHJP
   A61B 5/11 20060101ALI20220711BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20220711BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20220711BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20220711BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20220711BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20220711BHJP
【FI】
A61B5/22 100
A61B5/11
H04N1/00 C
B41J29/00 Z
B41J29/38 203
B41J29/42 F
G03G21/00 390
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2017057982
(22)【出願日】2017-03-23
(65)【公開番号】P2017185215
(43)【公開日】2017-10-12
【審査請求日】2020-03-12
(31)【優先権主張番号】P 2016071353
(32)【優先日】2016-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000133179
【氏名又は名称】株式会社タニタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110000039
【氏名又は名称】特許業務法人アイ・ピー・ウィン
(72)【発明者】
【氏名】谷田 千里
(72)【発明者】
【氏名】坂下 壮太郎
(72)【発明者】
【氏名】冨士 寿男
(72)【発明者】
【氏名】山本 敏
(72)【発明者】
【氏名】飯田 裕貴
【審査官】大熊 靖夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-219018(JP,A)
【文献】特開2017-100328(JP,A)
【文献】特開2017-185797(JP,A)
【文献】特開2017-188100(JP,A)
【文献】特開2013-218561(JP,A)
【文献】特開2012-073872(JP,A)
【文献】特開2017-111590(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00-5/398
B41J 29/00-29/70
G03G 21/00
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
活動量計及びICカードに記憶されている認証用データを含むデータを読み取る読取手段と、
記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記読取手段により活動量計の認証用データを読み取って認証された場合は、前記活動量計のデータを送信可能とし、前記読取手段により前記ICカードの認証用データを読み取って認証された場合は、前記画像形成部による画像形成が可能とるように制御する制御手段と、を有し、
前記活動量計から読み取るデータには第1の認証用データと第2の認証用データが含まれ、前記制御手段は、前記読取手段により前記第1の認証用データを読み取って認証された場合にも前記画像形成部による画像形成が可能となるように制御するものであり、前記第2の認証用データを読み取って認証した場合に前記活動量計のデータを送信可能とするものである
画像形成装置。
【請求項2】
前記活動量計のデータを送信する送信手段をさらに有し、前記制御手段は、前記活動量計により認証された場合、前記送信手段により前記活動量計のデータを送信するよう制御する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記送信手段は、前記活動量計のデータをサーバへ送信する請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記送信手段による送信中であっても前記画像形成部による画像形成が可能であるように制御する請求項2または3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記活動量計又はICカードにより認証されたかにより報知方式が異なるように制御する請求項1乃至4いずれか記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記送信手段による送信中は前記活動量計を前記読取手段が離さないように警告を表示するように制御する請求項2記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記読取手段が読み取った認証用データが前記活動量計からのデータかICカードからのデータかを判定する判定手段をさらに有する請求項1乃至6いずれか記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記判定手段の判定結果により表示する選択肢が異なるように表示する表示手段をさらに有する請求項7記載の画像形成装置。
【請求項9】
活動量計又はICカードに記憶されている認証用データを含むデータを読み取る読取ステップと、
記録媒体に画像を形成する画像形成ステップと、
前記読取ステップにより活動量計の認証用データを読み取って認証された場合は、前記活動量計のデータを送信可能とし、前記読取ステップにより前記ICカードの認証用データを読み取って認証された場合は、前記画像形成ステップによる画像形成が可能とるように制御する制御ステップとを、
コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記活動量計から読み取るデータには第1の認証用データと第2の認証用データが含まれ、前記制御ステップは、前記読取ステップにより前記第1の認証用データを読み取って認証された場合にも前記画像形成ステップによる画像形成が可能となるように制御するものであり、前記第2の認証用データを読み取って認証した場合に前記活動量計のデータを送信可能とするものであるプログラム。
【請求項10】
請求項1から請求項8いずれか記載の画像形成装置と、
前記画像形成装置から受信する前記活動量計のデータを蓄積するサーバと、
を少なくとも備える活動量計システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及、プログラム及び活動量計システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザの体動に係る活動量を示す活動量情報を生成して外部機器へ送信する活動量計であって、前記ユーザの体動を示す体動情報を生成する体動情報生成部と、前記体動情報に基づいて、単位時間当たりの前記ユーザの活動量である単位活動量を、前記単位時間毎に算出する算出部と、前記単位時間毎に、前記単位活動量の大きさに応じたデータ量で、前記活動量情報を生成する活動量情報生成部と、前記活動量情報を前記外部機器へ送信する送信部と、を備えることを特徴とする活動量計が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-223170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、活動量計のデータを送信することができる画像形成装置及びプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る本発明は、活動量計及びICカードに記憶されている認証用データを含むデータを読み取る読取手段と、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、前記読取手段により活動量計の認証用データを読み取って認証された場合は、前記活動量計のデータを送信可能とし、前記読取手段により前記ICカードの認証用データを読み取って認証された場合は、前記画像形成部による画像形成が可能とするように制御する制御手段と、を有する画像形成装置である。
【0006】
請求項2に係る本発明は、前記活動量計から読み取るデータには第1の認証用データと第2の認証用データが含まれ、前記制御手段は、第1の認証用データにより前記画像形成部による画像形成が可能とし、前記第2の認証用データにより前記活動量計のデータを送信可能とする請求項1記載の画像形成装置である。
【0007】
請求項3に係る本発明は、前記活動量計のデータを送信する送信手段をさらに有し、前記制御手段は、前記活動量計により認証された場合、前記送信手段により前記活動量計のデータを送信するよう制御する請求項1又は2記載の画像形成装置である。
【0008】
請求項4に係る本発明は、前記送信手段は、前記活動量計のデータをサーバへ送信する請求項1乃至3いずれか記載の画像形成装置である。
【0009】
請求項5に係る本発明は、前記制御手段は、前記送信手段による送信中であっても前記画像形成部による画像形成が可能であるように制御する請求項4記載の画像形成装置である。
【0010】
請求項6に係る本発明は、前記制御手段は、前記活動量計又はICカードにより認証されたかにより報知方式が異なるように制御する請求項1乃至4いずれか記載の画像形成装置である。
【0011】
請求項7に係る本発明は、前記制御手段は、前記送信手段による送信中は前記活動量計を前記読取手段が離さないように警告を表示するように制御する請求項1乃至6いずれか記載の画像形成装置である。
【0012】
請求項8に係る本発明は、前記読取手段が読み取った認証用データが前記活動量計からのデータかICカードからのデータかを判定する判定手段をさらに有する請求項1乃至7いずれか記載の画像形成装置である。
【0013】
請求項9に係る本発明は、前記表示手段は、前記判定手段の判定結果により表示する選択肢が異なるように表示する請求項8記載の画像形成装置である。
【0014】
請求項10に係る本発明は、活動量計又はICカードに記憶されている認証用データを含むデータを読み取る読取ステップと、記録媒体に画像を形成する画像形成ステップと、前記読取ステップにより活動量計の認証用データを読み取って認証された場合は、前記活動量計のデータを送信可能とし、前記読取ステップにより前記ICカードの認証用データを読み取って認証された場合は、前記画像形成ステップによる画像形成が可能とするように制御する制御ステップとを、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0015】
請求項11に係る本発明は、請求項1から請求項9記載の画像形成装置と、前記画像形成装置から受信する前記活動量計のデータを蓄積するサーバと、を少なくとも備える活動量計システムである。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る本発明によれば、活動量計のデータを送信することができる画像形成装置を提供することができる。
【0017】
請求項2に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明の効果に加えて、画像形成部の実行認証とデータの送信認証とを一つの読取動作により行うことができる。
【0018】
請求項3に係る本発明によれば、請求項1又は2に係る本発明の効果に加えて、活動量計で認証された場合に活動量計のデータを送信させることができる。
【0019】
請求項4に係る本発明によれば、請求項1乃至3いずれかに係る本発明の効果に加えて、活動量計のデータをサーバへ送信させることができる。
【0020】
請求項5に係る本発明によれば、請求項1乃至4いずれかに係る本発明の効果に加えて、活動量計のデータの送信中であっても機能選択することができる。
【0021】
請求項6に係る本発明によれば、請求項1乃至5に係る本発明の効果に加えて、活動量計により認証されたのか、ICカードにより認証されたかを区別して認識することができる。
【0022】
請求項7に係る本発明によれば、請求項6に係る本発明の効果に加えて、活動量計のデータ送信の中断を防止することができる。
【0023】
請求項8に係る本発明によれば、請求項1乃至7いずれか記載の本発明の効果に加えて、活動量計かICカードかを判定することができる。
【0024】
請求項9に係る本発明によれば、請求項8に係る本発明の効果に加えて、活動量計かICカードかを区別して表示させることができる。
【0025】
請求項10に係る本発明によれば、活動量計のデータを送信することができるプログラムを提供することができる。
【0026】
請求項11に係る本発明によれば、活動量計のデータを送信することができる画像形成装置を含む活動量計システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施形態に係る活動量計システムの構成を示すシステム図である。
図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置の制御装置を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態に用いられた活動量計を示すブロック図である。
図4】本発明の実施形態における画像形成装置の制御装置の動作フローにあって、活動量計をカードリーダにかざした場合のフローチャートである。
図5】本発明の実施形態において、アイドル状態におけるユーザインターフェイスの画面を示す画面図である。
図6】本発明の実施形態において、第2のサーバへの認証が成功したと判定された場合のユーザインターフェイスの画面を示す画面図である。
図7】本発明の実施形態において、アップロード処理の詳細を示すフローチャートである。
図8】本発明の実施形態において、アップロード送信中の場合のユーザインターフェイスの画面を示す画面図である。
図9】本発明の実施形態において、アップロード送信が終了した場合のユーザインターフェイスの画面を示す画面図である。
図10】本発明の実施形態において、画像形成装置の制御装置の動作フローにあって、ICカードをカードリーダにかざした場合のフローチャートである。
図11】本発明の実施形態において、認証が成功した場合のユーザインターフェイスの画面を示す画面図である。
図12】本発明の実施形態において、画像形成装置の制御装置の動作フローにあって、活動量計又はICカードをカードリーダにかざした場合のフローチャートである。
図13】本発明の実施形態において、画像形成装置にログインした後プリントまでの動作フローを示す第1例のフローチャートである。
図14】本発明の実施形態において、「歩数データ送信」のアイコンを押下するした場合のユーザインターフェイスの画面を示す画面図である。
図15】本発明の実施形態において、「からだ診断録のサイト」ボタンを押下すした場合のユーザインターフェイスの画面を示す画面図である。
図16】本発明の実施形態において、画像形成装置にログインした後プリントまでの動作フローを示す第2例のフローチャートである。
図17】本発明の実施形態において、「からだ診断録」アイコンを押下した場合のユーザインターフェイスの画面を示す画面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0029】
図1は、本発明の実施形態に係る活動量計システムの構成を示すシステム図である。
【0030】
本発明の実施形態に係る活動量計システムは、画像形成装置10、活動量計12、第1のサーバ14及び第2のサーバ16を有する。
【0031】
画像形成装置10は、複数のサイズの記録媒体(用紙)が収容される記録媒体収容部18を有する。また、画像形成装置10は画像形成部20を有し、記録媒体収容部18から搬送された記録媒体に画像を形成する。この画像形成部20により画像が形成された記録媒体は、記録媒体排出部22に排出される。
【0032】
また、画像形成装置10の上部には、ユーザインターフェイス24が設けられている。このユーザインタフェイス24は表示手段を構成し、例えばタッチパネル方式のもので、画像形成装置10が有する機能を選択肢(アイコン)として表示し、使用者が選択肢を触ると、触った選択肢が使用者の機能指示として受け付けられる。さらにユーザインターフェイス24の上方には、自動原稿送り装置26が設けられている。この自動原稿送り装置26は、原稿を1枚ずつ送り、原稿画像を読み取るようになっている。
【0033】
読取手段であるカードリーダ28は、例えば画像形成装置10の上部側方に設けられている。このカードリーダ28は、例えばNFC(Near Field Communication)方式である。このカードリーダ28は、後述する活動量計12又は社員証等のICカード30をかざすことにより活動量計12又はICカード30に記憶されているデータを読み取るようになっている。
【0034】
なお、画像形成装置10は、画像を形成する機能のみならず、例えばファクシミリ機能、スキャン機能、データ保存機能、データ送信機能等、多数の機能を持っている、いわゆる複合機である。
一般にオフィス等では、複合機は既にあるもので、かつ電源を使用する度に入れるのではなく1日中入れてあるケースが多い。また、一般に複合機は、ネットワーク等にアクセスする際も、どの複合機から情報が送信されたかが分かるようになっている。
【0035】
第1のサーバ14は、例えばアクティブディレクトリとして構成され、例えばローカルエリアネットワーク(LAN)32により接続されている。この第1のサーバ14は、カードリーダ28で読み取れたデータから画像形成装置10の登録された使用者であるかの認証を行う。
【0036】
第2のサーバ16は、データベースを構成し、例えばインターネット34を介して接続されたクラウドとして機能する。この第2のサーバ16は、カードリーダ28により読み取られた活動量計12の登録された使用者であるかの認証を行う。
【0037】
図2は、画像形成装置10の制御装置36を示すブロック図である。
【0038】
制御装置36は、CPU38、UI制御部40、通信制御部42、記憶部44、データ読取制御部46及び画像形成制御部48を有し、これらが制御バス50を介して接続されている。
【0039】
CPU38は、記憶部44に格納された制御プログラムに基づいて予め定められた処理を実行する。UI制御部40は、前述したユーザインターフェイス24に接続され、ユーザインターフェイス24の表示制御及びユーザインターフェイス24からのデータの受付制御を行う。通信制御部42は、前述した第1のサーバ14及び第2のサーバ16との間の通信を制御する。データ読取制御部46は、前述したカードリーダ28に接続され、カードリーダ28からのデータの受付制御を行う。画像形成制御部48は、前述した画像形成部20で画像が形成されるようにするために、受け付けられた画像を処理し、且つ画像形成装置10の駆動を制御する。
【0040】
図3は、活動量計12を示すブロック図である。
活動量計12は、記憶部52、通信インターフェース54、計時部56、表示部58加速度センサ60、操作部62及びCPU64を備え、これらが制御バス65を介して接続されている。
【0041】
表示部58は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)等から成り、CPU64から出力された種々の情報(例えば各種設定事項に係る情報、操作案内に係る情報、消費エネルギーに係る情報、体動に係る情報等)の表示を行う。
なお、活動量計12の表示部58は、画像形成装置10のユーザインターフェイス24と比較すると、表示領域が小さく、表示できる情報量も少ない。
操作部62は、ユーザによる各種操作(例えば情報入力操作や設定操作等)の為の部材である。
【0042】
記憶部52は、不揮発性記憶媒体であり、CPU64によって読み出されて実行される種々のプログラムが記憶されている。また、記憶部52には、ユーザの活動量を示す活動量データテーブル66が記憶されている。また、記憶部52には、画像形成装置10に対するアクセスを認証するためのIDであるIDm(第1の認証用データ)が記憶されている。さらに、活動量計12を画像形成装置10のカードリーダ28にかざすときに、CPU64が所定のコマンドを実行することによって、IDmから、第2のサーバ16へのアクセスを認証するためのIDであるシリアルID(第2の認証用データ)に変換する。ここで、第1の認証用データはIDmに限定されるものではなく、第2の認証用データはシリアルIDに限定されるものではない。また、第2の認証用データは第1の認証用データから変換されるものに限定されず、例えば、記憶部52が第1の認証用データ及び第2の認証用データの2種類の認証用データを記憶していてもよい。
【0043】
通信インターフェース54は、外部入力を受け付けるインターフェースである。具体的には、電磁波を用いて非接触で通信を行う為のIC(integrated circuit)カードインターフェースである。計時部56は、日時情報を生成して出力する。
【0044】
加速度センサ60は、当該活動量計12に生じた加速度を検出し、ユーザの体動情報たる加速度データを生成する。この加速度データは、当該活動量計12のユーザの体動を定量的に表す体動情報である。すなわち、加速度センサ60は、ユーザの体動を示す体動情報を生成する体動情報生成部として機能する。
【0045】
ここで、活動量計12は、上述したような、ユーザーの活動量を測定する目的に特化した専用の装置に限定されない。すなわち、活動量計12は、スマートフォン等の他の目的を達成するために用いられる装置において、ユーザーの活動量を測定する一機能によって実現されてもよい。一例として、記憶部52、通信インターフェース54、計時部56、表示部58、加速度センサ60、操作部62及びCPU64を少なくとも備え、記憶部52に記憶されるアプリケーションプログラムが実行されることによって、ユーザーの活動量を測定及び記憶可能なスマートフォンが、活動量計12に含まれてもよい。なお、活動量計12によって測定されるユーザーの活動量は、歩数、消費エネルギー量、及び、運動量等のうち少なくとも1つが含まれていればよい。
【0046】
図4は、画像形成装置10の制御装置36の動作フローにあって、活動量計12をカードリーダ28にかざした場合のフローチャートである。
【0047】
活動量計12をカードリーダ28にかざす前は、ユーザインターフェイス24には、図5に示すアイドル状態の画面が表示される。即ち、例えば「「認証が必要です。ICカード又は活動量計をICカードリーダに置いてください。活動量計をICカードリーダに置いている間活動量計のデータを送信します。」との表示がなされる。
【0048】
ここで、ステップS10において、活動量計12をカードリーダ28にかざすと、次にステップS12において、活動量計12の記憶部52に記憶されているIDmを取得する。
【0049】
次のステップS14においては、取得したIDmで認証チェックを行う。次のステップS16においては、認証が成功したか否かを判定する。即ち、第1のサーバ14に記憶されているデータとIDmとが一致すれば認証成功、一致していなければ不成功となる。ステップS16において、認証が成功したと判定された場合は、ステップS18に進み、画像形成装置10にログインする。ログインすることによって、複合機のメニュー画面を表示させ、実行させることが可能となる。ステップS16において、認証が不成功と判定された場合は処理を終了する。
なお、IDmによる認証は、画像形成装置10の記憶部44にデータを記憶させ、このデータとIDmが一致するか否かにより判定することもできる。
【0050】
ステップS12の処理が終了すると、ステップS14へ進むのと並行して、ステップS20に進み、活動量計12のCPU64がIDmから変換したシリアルIDを取得する。次のステップS22においては、第2のサーバ16への認証が成功したか否かを判定する。即ち、画像形成装置10の通信制御部42からインターネット34を介してシリアルIDが送信され、第2のサーバ16においては、送信されたシリアルIDが第2のサーバ16に記憶されているデータと一致するか否かを判定し、判定結果を画像形成装置10に返し、シリアルIDが第2のサーバ16のデータと一致したとの信号を受信した場合には、認証成功と判定し、一致しなかったとの信号を受信した場合には認証不成功と判定する。
【0051】
ステップS22において、第2のサーバ16への認証が成功したと判定された場合は、次のステップS24に進み、後述するアップロード処理を実施し、第2のサーバ16への認証が不成功と判定された場合は、処理を終了する。
【0052】
以上のように、活動量計12がカードリーダ28にかざされると、画像形成装置10への認証を行うためのステップS14~S18と、第2のサーバ16への認証を行うためのステップS20~S24の処理が並列して実行される。また、ステップS22において第2のサーバ16への認証が成功した場合には、アップロードの指示を特にしなくても、自動的に後述のアップロード処理が実行されるようになる。このようにアップロード指や専用のアプリケーションの起動指示や省略する事で、ユーザが指示する手間が省けるだけなく、それに時間に相当する時間の間で、例えばプリントアウトやコピーといった別の機能の指示を行うことが可能となつている。複合機へ指示可能なだけでなく、実際に指示に沿って実行させるよう構成させてもい。また、複合機にログインしたら指示がなくても何かの処理、例えば自動的に自分宛のFAXを出力するようになっている場合は、アップロード中に処理を行うようにしてもよい。
【0053】
図6は、ステップS22において、第2のサーバへの認証が成功したと判定された場合のユーザインターフェイス24の画面を示す。コピー、スキャナー等の通常の使用されるアイコン66の他に、「歩数データ送信」アイコン68及び「からだ診断録」アイコン70が表示されるようになる。通常画像形成装置として使用されるアイコン66を押下すればそれに対応する機能が実行可能となる。即ち、ステップS24のアップロード処理はバックグランドでの処理であって、アップロード中であっても使用指示を受け付けるようになっている。
なお、データの取出し自体は数十秒で終わっても、データをサーバーに送信し送信確認をサーバーから受信し、データの消去を行うと数分かかってしまう場合がある。
なお、アイコン68の名称は「歩数データ送信」となっているが、歩数は活動量計12に記憶されているデータの代表例であって、その他のデータが含められて良い。
【0054】
図7は、図4のステップS24で示したアップロード処理の詳細を示す。
まずステップS26において、活動量計12から未送信過去データ数を取得する。ここで過去データとは、本日を除いて過去の日毎に記憶されたデータである。次のステップS28においては、活動量計12から過去データを取得する。次のステップS30においては、過去データの取得が成功したか否かを判定する。このステップS30において、過去データの取得が不成功であった場合は、ステップS32に進み、ステップS32においてエラー処理を実行して処理を終了する。
【0055】
ステップS30において、過去データの取得が成功したと判定された場合は、ステップS34に進み、取得した過去データを第2のサーバ16へ送信する。次のステップS36においては、過去のデータ送信が成功したか否かを判定する。このステップS36において、過去のデータ送信が不成功と判定された場合は、ステップS32に進んでエラー処理がなされる。一方、ステップS36において、過去のデータ送信が成功したと判定された場合は、ステップS38に進む。ステップS38においては、活動量計12の過去データを未送信ステータスから送信済ステータスに変更する。次のステップS40においては、過去データがあるか否か(全ての過去データが送信済ステータスであるか否か)を判定する。過去データが有る場合は、ステップS28に戻り、活動量計12から過去データを取得する。ステップS40において、過去データが無いと判定された場合は次のステップS42に進む。
【0056】
ステップ42においては、活動量計12から本日のデータを取得し、次のステップS44に進み。ステップS44においては、本日のデータ取得が成功したか否かを判定する。ステップS44において、本日のデータ取得が不成功と判定された場合は、ステップS46に進み、エラー処理が実行される。一方、ステップS44において、本日のデータ所得が成功したと判定された場合は、次のステップS48に進む。ステップS48においては、第2のサーバ16へ本日のデータを送信し、次のステップS50に進む。ステップS50においては、第2のサーバ16への送信が成功したか否かを判定する。ステップS50において、送信が成功した場合は処理を終了し、送信が不成功の場合は、ステップS46に進んでエラー処理を実行した上で処理を終了する。
なお、本日データに関しては、当日中まだデータが更新される可能性があるので、データは削除しない方が望ましい。一方、過去のデータをアップロードした場合は、アップロードした全ての過去のデータを記憶部52から削除することが好ましい。
【0057】
図8は、「歩数データ送信」アイコン68を押下した場合、アップロード送信中に表示される画面の一例を示す。即ち、「データ送信中」である旨の表示と共に、「活動量計をカードリーダから外すとデータ送信を中止します。」との注意書きが表示される。また、送信済みのデータと残りのデータがどのくらいあるかを表示する。
【0058】
図9は、図8の状態からデータ送信が終了した場合に表示される画面の一例を示す。「データ送信完了」との表示の他に、「からだ診断録のサイトボタンを押してあなたのからだのデータを確認しましょう。」との表示がなされると共に、からだ診断録のサイトへ移行するためのボタンが表示される。
なお、図9に示すアップロード完了画面は、図8に示すアップロード送信中を表示している状態から遷移した場合のみならず、どの画面を表示している場合であってもアップロードが完了した場合には必ず表示される。
【0059】
図10は、画像形成装置10の制御装置36の動作フローにあって、ICカード30をカードリーダ28にかざした場合のフローチャートである。
【0060】
ステップS52において、ICカード30をカードリーダ28にかざすと、次のステップS54に進み、ICカード30のカードデータ(第3の認証用データ)を取得する。次のステップS56においては、ステップS54で取得したカードデータで認証を行う。次のステップS58においては、認証が成功したか否かの判定を行う。認証が成功したか否かの判定は、第1のサーバ14に記憶されているデータとカードデータとが一致すれば認証成功、一致していなければ不成功となる。ステップS58において、認証が成功したと判定された場合は、ステップS60に進み、画像形成装置10のメニュー画面を表示し、処理を終了する。ステップS58において、認証が不成功と判定された場合はスタートに戻る。
なお、カードデータによる認証は、画像形成装置10の記憶部44にデータを記憶させ、このデータとカードデータとが一致するか否かにより判定することもできる。
【0061】
図11は、ステップS56で認証が成功した場合にユーザインターフェイス24に表示されるメニュー画面である。このメニュー画面においては、通常画像形成装置として使用されるアイコン66が表示される。前述した活動量計12によりログインした図6の画面と比較すると、活動量計12でログインした場合は、通常画像形成装置として使用されるアイコン66に加えて「歩数データ送信」アイコン68及び「からだ診断録」アイコンが表示される点が異なる。
ただし、ICカード30でログインして、第2認証が成功していない場合であっても図6と同じ表示とし、「歩数データ送信」及び「からだ診断録」の機能を使用する場合に活動量計12をカードリーダ28にかざすようにしても良い。その場合、活動量計を翳していない場合に、「歩数データ送信」及び「からだ診療録」を選択した場合は、活動量計をかざすよう促しても良い。
【0062】
図12は、画像形成装置10の制御装置36の動作フローにあって、活動量計12又はICカード30をカードリーダ28にかざした場合のフローチャートである。即ち、かざされたものが活動量計12であるかICカードかが不明の場合のフローチャートである。
【0063】
まずステップS62において、画像形成装置10のカードリーダ28に活動量計12又はICカード30をかざすと、次のステップS64において、認証用データを取得する。次のステップS66においては、ステップS64で取得した認証用データの先頭4バイトを確認する。次のステップS68においては、予め定められている活動量計12の先頭4バイトとステップS66で確認した先頭4バイトとが一致するか否かを判定する。ステップS68において、一致すると判定された場合は、ステップS70に進み、活動量計12として取得したIDmで認証を行う。一方、ステップS68において、一致しないと判定された場合は、ICカード30であろうと推定されるので、ステップS72に進み、ICカードとして認証処理を行う。
【0064】
ステップS70の処理を行った後はステップS74に進み、認証が成功したか否かを判定する。ステップS74で認証が不成功であると判定された場合はスタートに戻る。ステップS74で認証が成功したと判定された場合は、ステップS76に進み、図6に示したメニュー画面を表示し、次のステップS78においては、前述したアップロード処理を実行し、処理を終了する。
【0065】
なお、活動量計12で認証された場合と、ICカード30で認証された場合とで、報知方式が異なるようにすることができる。例えば音の回数や周波数を変えたり、ユーザインターフェイス24で表示する色を変えたりすることができる。
【0066】
図13は、画像形成装置10にログインした後プリントまでの動作フローを示す第1例のフローチャートである。
ステップS80において、ICカード30により画像形成装置10にログインすると、図6に示すメニュー画面がユーザインターフェイス24に表示される。ここで、次のステップS82において、「歩数データ送信」のアイコン68を押下すると、図14に示す画面が表示される。即ち、例えば「活動量計をICカードリーダーに置いてください。活動量計をICカードリーダーに置いている間活動量計データを送信します。」との文章が表示される。
【0067】
次のステップS84において、活動量計12をカードリーダ28にかざすと、次のステップS86に進み、前述したアップロード処理が行われる。アップロード処理中には、図8に示した画面が表示される。次のステップS88において、アップロードが完了すると、図9に示した画面が表示される。次のステップS90において、「からだ診断録のサイト」ボタン72を押下すると、図15に示す画面が表示されるように、例えば月ごとの歩数変動を示すグラフ等、第2のサーバ16に送信したデータを第2のサーバ16で加工したデータ(からだ診断録)の出力を実行させるためのアイコン74が表示される。ここで、ステップS92においてアイコン72を押下してプリントしたいデータを選択すると、ステップS94に進み、選択されたプリントのデータ画面をダウンロードし、次のステップS96において、「プリント実行」等、プリント指示画面を表示し、次のステップS98において、プリントを実行し、処理を終了する。
なお、からだ診療録のボタンを押した際に表示する画面は図15の画面に限らない。例えば、からだ診療録の一部の情報を表示画面に表示させて、プリントアウト指示がされた場合には詳細情報を出力させても良い。プリントアウトされた紙と複合機の表示部ととでは一度に見れる情報量に差があるためである。例えば表示画面には目標の達成度合いを、過去1カ月の歩数と1か月間の歩数目標との差で表した数字を表示させて、プリントアウトしたものには、1カ月の日にち毎のグラフを乗せても良いし、表示画面の表示とプリントアウトされる紙とでは表示順序を変えてもよい。
【0068】
図16は、画像形成装置10にログインした後プリントまでの動作フローを示す第2例のフローチャートである。
ステップS100において、ICカード30により画像形成装置10にログインすると、図6に示すメニュー画面がユーザインターフェイス24に表示される。ここで、次のステップS102において、「からだ診断録」のアイコンを押下すると、図17に示す画面が表示される。即ち、例えば「活動量計をICカードリーダーに置いてください。」との文章が表示される。
【0069】
次のステップS104において、活動量計12をカードリーダ28にかざすと、ステップS106~S112に進み、前述したステップS92~S98と同様に、プリントしたいデータ画面をプリントすることができる。
【0070】
前述した第2のサーバ16は、画像形成装置10を介して活動量計12からユーザのデータを蓄積し、蓄積されたユーザの「からだ診断録」を生成する。「からだ診断録」とは、活動量に関するデータをグラフ等により可視化したものである。第2のサーバ16においては、「からだ診断録」にURL(Uniform Resource Locator)を付してウェブ頁として記憶されている。
【0071】
ステップS88では、「からだ診断録」のURLを指定することによりステップS90で「からだ診断録」の画像データがダウンロードされることになる。
【0072】
なお、上記実施形態においては、「からだ診断録」をプリントする場合、画像形成装置10にログイン後に活動量計12をカードリーダ28にかざして認証を得るようにしているが、ICカード30の認証用データと活動量計12のシリアルIDとを関連付けて第1のサーバ14に記憶させ、ICカード30で画像形成装置10でログインした場合は、第1のサーバ14から活動量計12のシリアルIDを呼び出し、第2のサーバ16に対する認証を得るようにしても良い。
また、同じユーザーが活動量計でもICカードでも複合機にログインできるようにする場合には、活動量計から読みだした第1の認証用データとICカードから読みだした第1の認証用データの内容が異なる場合には、それぞれの関連付けを行ってもよいし、関連付けはおこなわず、それぞれ第1のサーバーに登録しておくとよい。複合機にログインした後に、ユーザー毎の出力記録を付けたり、読み込んだデータを電子メールで自分のPCに送ったりする機能を使用する際には、どちらでログインしても同じ結果がほしいので、それぞれ登録しておくとよい。
また、活動量計から読みだした第1の認証用データとICカードから読みだした第1の認証用データを異ならせると、活動量計の判別が行い易い、異なるデータ構造をした複数種類の活動量計に対応し易くなるが、活動量計から読みだした第1の認証用データとICカードから読みだした第1の認証用データを同じにさせてもよい。その場合は、関連付けを行ったり、ひとりのユーザに複数の登録をしなくてもよくなる。
【0073】
また、上記実施形態においては、第2のサーバ16で加工されたデータを画像形成装置10でプリントして出力しているが、本発明はこれに限定されず、例えばユーザインターフェイス24に表示したり、他の装置、例えばパーソナルコンピュータに送信したりしても良い。
上記実施例での複合機を企業や自治体が管理してもよい。そのようにした場合は、個人の端末を利用して間接または直接的にネットワークにアクセスしなくてもよくなる。
また、活動量をアップロードして加工された情報を、個人のみが把握するのではなく、健康推進の一環として企業や自治体が把握できるように構成してもよい。
活動量計自体にネットワーク接続機能があったり、個人端末を介してネットワークに接続できるよう構成された活動量計もあるが、上記実施の形態でアップロードすればそれらの機能は活動量計自体には必須ではなくなる。
また、どの複合機から送信されたが分かるのように構成したり、セキュリティ上やサーバー付加上の対策を複合機の送受信機能に持たせても良い。
上記実施例では、活動量計でログインした場合にアップロードしつつも複合機の機能指示ができる例を示したが、それに限定されず活動量計でログインした場合とICカードでログインした場合とで複合機の機能指示ができる内容を変えても良い。
上記実施例では、第1のサーバ14はLAN32を介して画像形成装置10と接続され、第2のサーバ16はインターネット34を介して画像形成装置10と接続されている例を示したが、それに限定されない。例えば、第1のサーバ14及び第2のサーバ16の双方が、インターネット34を介して画像形成装置10と接続されていてもよい。また、第1のサーバ14と第2のサーバ16とが、別体のサーバとして構成されている例に限定されない。例えば、インターネット34を介して画像形成装置10と接続されている第2のサーバ16が、上述した第1のサーバ14の機能を搭載することによって、一体のサーバ筐体の内部で第1のサーバ14及び第2のサーバ16が実現されてもよい。
上記実施例では活動計で歩数のデータをアップロードする場合を説明したが、対象とする機器やアップロードされる情報はこれに限定されない。例えば血圧計で計測した血圧情報や体組成計で計測した体重や体脂肪率の情報等を直接または間接的に翳してアップロードしてもよく、それらの総合データで体カルテを作成してもよい。また電子手帳に記録されたスケジュールや電話機に記録された電話番号やICチップに記録された情報をアップロードしてもよい。
【符号の説明】
【0074】
10 画像形成装置
12 活動量計
14 第1のサーバ
16 第2のサーバ
20 画像形成部
24 ユーザインターフェイス
28 カードリーダ
30 ICカード
68 「歩数データ送信」アイコン
70 「からだ診断録」アイコン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図10
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