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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-08
(45)【発行日】2022-07-19
(54)【発明の名称】復水器
(51)【国際特許分類】
   F28B 1/02 20060101AFI20220711BHJP
   F28B 3/04 20060101ALI20220711BHJP
【FI】
F28B1/02
F28B3/04
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019015494
(22)【出願日】2019-01-31
(65)【公開番号】P2020122628
(43)【公開日】2020-08-13
【審査請求日】2021-03-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】カヌンゴ ニレシュ
(72)【発明者】
【氏名】岩田 佳浩
(72)【発明者】
【氏名】根本 晃
【審査官】古川 峻弘
(56)【参考文献】
【文献】実開昭59-175879(JP,U)
【文献】特開2002-364988(JP,A)
【文献】特開平09-229573(JP,A)
【文献】特開2018-194272(JP,A)
【文献】特開平04-076388(JP,A)
【文献】特開昭59-009492(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28B 1/02,3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却管束を内部に有する復水器本体胴を蒸気タービンの軸方向に対して側方に備えた復水器において、
ボイラーからの蒸気が前記蒸気タービンをバイパスするように設けられたタービンバイパス管であって、前記復水器本体胴内の前記冷却管束の下側に設置され、蒸気を水平方向に噴出させるタービンバイパス管と、
前記タービンバイパス管から噴出される蒸気の上側に設置され、当該蒸気に向けて冷却水を上から下へ噴射するスプレー管と、
を備え、
前記スプレー管は、前記タービンバイパス管から蒸気が噴出されるときのみ動作して冷却水を噴射する、
復水器。
【請求項2】
前記タービンバイパス管は、前記冷却管束の下側においてタービン軸方向と直交する水平方向に蒸気を噴出させる孔を有する、
請求項1に記載の復水器。
【請求項3】
前記タービンバイパス管は、前記冷却管束の下側においてタービン軸方向から見たときに、前記復水器本体胴の水平方向中心よりタービン軸側もしくはその反対側にずれて設置されている、
請求項1または2に記載の復水器。
【請求項4】
前記冷却管束に向けて冷却水を噴射するスプレー管が設置されている、
請求項1乃至のいずれか1項に記載の復水器。
【請求項5】
前記タービンバイパス管は、前記冷却管束の下側において前記冷却管束の長手方向に蒸気を噴出させる、
請求項1乃至のいずれか1項に記載の復水器。
【請求項6】
前記復水器本体胴が前記蒸気タービンの軸方向に対して両側側方にそれぞれ備えられている、請求項1乃至のいずれか1項に記載の復水器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、復水器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、側方排気復水器などの復水器は、蒸気タービンで仕事した蒸気を凝縮し、真空を維持する目的で設置される。発電所の起動、停止時、蒸気タービン緊急隔離時には、蒸気タービンをバイパスする蒸気が復水器に導入される。復水器には、バイパスした蒸気を導入するためにタービンバイパス管が設置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-190590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
側方排気復水器などの復水器においては、蒸気タービンを迂回するタービンバイパス管から高エンタルピー、高温の蒸気が入る。蒸気タービンをバイパスした本蒸気は排気蒸気よりも高エンタルピー、高温であるため、バイパスした本蒸気が復水器冷却管束に直接当たると冷却管が損傷する可能性がある。そのため、蒸気タービンバイパス管を復水器内に配置する場合には注意を要する。
【0005】
一般に、タービンバイパス管はタービン接続ダクトに設置されるが、その場合、バイパス蒸気を噴出させる空間が必要となり、タービン接続ダクトが大きくなる。このタービン接続ダクトを小型化すると、バイパス蒸気が胴体と冷却管を損傷させる可能性がある。また、タービンバイパス管をタービン接続ダクトに設置する場合、バイパス蒸気がタービンに流入(バックフロー)して、タービンのターニングにおける所定の回転数からの離脱が起こったり、蒸気の流量によりタービンケーシングに熱変形が生じたりする可能性がある。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、タービンバイパス管の設置による悪影響を低減することのできる復水器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、冷却管束を内部に有する復水器本体胴を蒸気タービンの軸方向に対して側方に備えた復水器において、ボイラーからの蒸気が前記蒸気タービンをバイパスするように設けられたタービンバイパス管であって、前記復水器本体胴内の前記冷却管束の下側に設置され、蒸気を水平方向に噴出させるタービンバイパス管と、前記タービンバイパス管から噴出される蒸気の上側に設置され、当該蒸気に向けて冷却水を上から下へ噴射するスプレー管と、を備え、前記スプレー管は、前記タービンバイパス管から蒸気が噴出されるときのみ動作して冷却水を噴射する、復水器が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、タービンバイパス管の設置による悪影響を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施形態に係る復水器の構成の一例を模式的に示す正面図。
図2】同実施形態に係る復水器の構成の一例を模式的に示す側面図。
図3】蒸気タービンをバイパスするタービンバイパス管を説明するための図。
図4】タービンバイパス管から噴出されるタービンバイパス蒸気がウォータカーテンスプレー管から噴射される冷却水と接触する状況を示す図。
図5】第2の実施形態に係る復水器の構成の一例を模式的に示す正面図。
図6】同実施形態に係る復水器の構成の一例を模式的に示す側面図。
図7】第3の実施形態に係る復水器の構成の一例を模式的に示す正面図。
図8】同実施形態に係る復水器の構成の一例を模式的に示す側面図。
図9】第4の実施形態に係る復水器の構成の一例を模式的に示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
(第1の実施形態)
最初に、図1乃至図4を参照して、第1の実施形態について説明する。
【0012】
図1は、第1の実施形態に係る復水器の構成の一例を模式的に示す正面図である。また、図2は、同実施形態に係る復水器の構成の一例を模式的に示す側面図である。なお、各図においては、便宜上、復水器の内部の一部が見えるように図示されている。
【0013】
本実施形態に係る復水器100は、蒸気タービン7の側方に復水器本体胴1を備えている。図1の例では、復水器本体胴1が蒸気タービン7の軸(紙面表裏方向)に対して両側側方にそれぞれ備え付けられた両側側方排気復水器の例が図示されているが、片側側方にだけ備え付けられた側方排気復水器として構成としてもよい。
【0014】
復水器本体胴1は、タービン接続ダクト2を通じて蒸気タービン7の蒸気排気口と接続され、蒸気タービン7からのタービン排気蒸気6を受け入れる。この復水器本体胴1は、内部に冷却管束3およびホットウェル4を備えている。冷却管束3は、内部に冷却水が流通する複数本の冷却管13からなり、タービン排気蒸気6を凝縮させることを目的に設けられる。ホットウェル4は、排気蒸気ドレン8として冷却管束3内を流下する凝縮水を一時的に貯留するものである。
【0015】
特に、復水器本体胴1の内部においては、タービンバイパス管5の一部が、復水器本体胴1内の冷却管束3の下側を通るように設置されている。すなわち、冷却管束3よりも下側で且つホットウェル4よりも上側の空いた空間を利用してタービンバイパス管5の一部が配置されている。このとき、タービンバイパス管5は、その長手方向が冷却管束3の長手方向(図1の紙面表裏方向)と平行となるように配置される。
【0016】
タービンバイパス管5は、図3に示されるように、ボイラー(図示せず)で生成された蒸気が蒸気タービン7をバイパスするように設けられた配管であり、復水器100における復水器本体胴1の内部に引き込まれている。このタービンバイパス管5には、プラントの起動時及びタービン負荷遮断時に、タービンバイパス弁14が開くことで高温の蒸気が流れる。
【0017】
タービンバイパス管5は、図2に示されるように、冷却管束3の下側において水平方向にタービンバイパス蒸気12を噴出させる複数の孔を備えている。すなわち、タービンバイパス管5は、冷却管束3の下側において冷却管束3の長手方向(タービン軸方向)と直交する水平方向に蒸気を噴出させるように配置される。なお、図2では、便宜上、タービンバイパス蒸気12の図示を省略している。
【0018】
タービンバイパス蒸気12はタービンバイパス管5の複数の孔から水平方向に噴出するため、タービンバイパス蒸気12が冷却管束3に直接当たらず、冷却管束3の損傷を防ぐことができる。
【0019】
また、タービンバイパス管5は、図1に示されるように、タービンバイパス蒸気12の噴射方向に位置する復水器本体胴1内の内部壁面から遠ざけて配置される。これにより、タービンバイパス蒸気12が復水器本体胴1の内部壁面に直接当たって損傷を与えることを防ぐことができる。よって、タービンバイパス管5の孔から噴出するタービンバイパス蒸気12と復水器本体胴1の内部壁面との距離を確保するために、タービンバイパス管5は、復水器本体胴1の中心よりもタービンバイパス蒸気12が噴出する方向とは反対側にずれた位置に配置することが望ましい。
【0020】
なお、複数の孔の数、形状、大きさ、位置などは、図1および図2に示した例に限定されるものではなく、適宜変更してもよい。例えば、タービンバイパス蒸気12が冷却管束3に直接当たることをより確実に防ぐために、あるいはタービンバイパス蒸気12が復水器本体胴1の内部壁面に直接当たることをより確実に防ぐために、タービンバイパス管5の位置、複数の孔の数、形状、大きさ、位置などを変えることによりタービンバイパス蒸気12の噴出する角度、範囲、勢いなどを調整してもよい。
【0021】
この第1の実施形態では、更に、タービンバイパス管5から噴出されるタービンバイパス蒸気12に向けて冷却水11を噴射するスプレー管9aが設置されている。このウォータカーテンスプレー管9aには、ホットウェル4により貯留されている凝縮水の一部が図示しないポンプの力で供給される。スプレー管9aやポンプは、タービンバイパス管5からタービンバイパス蒸気12が噴出されるときのみ動作すればよい。
【0022】
通常の運転状態においては、ボイラー等から供給された蒸気は、蒸気タービン7にて仕事した後、タービン排気蒸気6として復水器本体胴1に流入する。
【0023】
蒸気タービン7の蒸気排気口からタービン接続ダクト2を通じて復水器本体胴1に流入するタービン排気蒸気6は、冷却管束3と熱交換し、冷却されることで凝縮し、排気蒸気ドレン8として冷却管束3内を流下し、ホットウェル4に落下する。この排気蒸気ドレン8は蒸気タービン7の作動流体(蒸気)として再び図示しない系統に送り込まれて使用される。
【0024】
プラントの起動時及びタービン負荷遮断時には、前述のタービンバイパス弁14が開くことで、蒸気タービン7をバイパスした高温の作動蒸気がタービンバイパス蒸気12としてタービンバイパス管5の複数の孔より図4のように水平方向に噴出される。このとき、タービンバイパス蒸気12は、復水器本体胴1内に設置されたウォータカーテンスプレー管9aから噴射される冷却水11及び排気蒸気ドレン8と接触することで、減温され凝縮されるとともに、更に上方にある冷却管束3でも一部舞い上がったタービンバイパス蒸気が冷却されて凝縮し、ホットウェル4に落下する。ホットウェル4に貯留された凝縮水の一部は再びウォータカーテンスプレー管9aへ供給される。
【0025】
第1の実施形態によれば、冷却管束3とホットウェル4との間にタービンバイパス管5が設置され、複数の孔が水平方向に配置され、タービンバイパス蒸気12が水平方向に噴出し、ウォータカーテンスプレー管9aからの冷却水11により冷却されるため、冷却管束3の損傷を防止することができる。
【0026】
また、タービンバイパス管5が冷却管束3よりも下側にあるため、冷却管束3で凝縮された排気蒸気ドレン8を使用してタービンバイパス蒸気12を冷却することが可能となる。
【0027】
また、従来から必要であったタービンバイパス管5をタービン接続ダクト2に設置する必要がなく、またタービンバイパス蒸気12を復水器本体胴1内にて処理できるため、タービン接続ダクト2を小型化することが出来る。また、タービンバイパス管5をタービン接続ダクト2に設置しないため、タービンバイパス蒸気12がタービンにバックフローすることを防ぐこともできる。
【0028】
また、ウォータカーテンスプレー管9aを設置し、タービンバイパス蒸気12をウォータカーテンスプレー管9aからの水を使用して直接冷却するので、冷却効率を向上させることができる。また、ウォータカーテンスプレー管9aはタービンバイパス管5のすぐ上側にあるため、非常時などにタービンバイパス蒸気12の排出と冷却水11の排出との時差を小さくして効果的な冷却を行うことができる。
【0029】
(第2の実施形態)
次に、図5及び図6を参照して、第2の実施形態について説明する。この第2の実施形態では、第1の実施形態と共通する部分の説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0030】
図5は、第2の実施形態に係る復水器の構成の一例を模式的に示す正面図である。また、図6は、同実施形態に係る復水器の構成の一例を模式的に示す側面図である。なお、各図においては、便宜上、復水器の内部の一部が見えるように図示されている。
【0031】
この第2の実施形態が前述した第1の実施形態と異なる点は、ウォータカーテンスプレー管9aの代わりに、ウォータカーテンスプレー管9bを設けた点にある。
【0032】
ウォータカーテンスプレー管9bは、冷却管束3に向けて冷却水を噴射するスプレー管であり、冷却管束3よりも上側に設置される。このウォータカーテンスプレー管9bには、ホットウェル4により貯留されている凝縮水の一部が図示しないポンプの力で供給される。スプレー管9aやポンプは、タービンバイパス管5からタービンバイパス蒸気12が噴出されるときのみ動作すればよい。
【0033】
蒸気タービン7の蒸気排気口からタービン接続ダクト2を通じて復水器本体胴1に流入するタービン排気蒸気6は、ウォータカーテンスプレー管9bから噴射される冷却水11により凝縮される。一方、ウォータカーテンスプレー管9bから噴射される冷却水11は、タービン排気蒸気6との接触により脱気されるが、冷却管束3により冷却され、その後にタービン排気蒸気6に接して当該タービン排気蒸気6を冷却する。これにより、タービン排気蒸気6は冷却され凝縮し排気蒸気ドレン8となって落下し、タービンバイパス管5やタービンバイパス蒸気12を冷却する。ホットウェル4に貯留された凝縮水の一部は再びウォータカーテンスプレー管9bへ供給される。
【0034】
第2の実施形態によれば、ウォータカーテンスプレー管9bが冷却管束3の上側に設置されているため、冷却水11を使用してタービン排気蒸気6を凝縮することができる。
【0035】
また、タービン排気蒸気6とウォータカーテンスプレー管9bからの冷却水11との接触によって当該冷却水11を脱気することもできる。
【0036】
また、冷却水11を冷却管束3で冷やした後にタービンバイパス蒸気と接するようにすることができ、タービンバイパス蒸気の冷却に加え、タービンバイパス管5やタービンバイパス蒸気12の冷却を行うことができ、より効率的な冷却が可能になる。
【0037】
(第3の実施形態)
次に、図7及び図8を参照して、第3の実施形態について説明する。この第3の実施形態では、第1及び第2の実施形態と共通する部分の説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0038】
図7は、第3の実施形態に係る復水器の構成の一例を模式的に示す正面図である。また、図8は、同実施形態に係る復水器の構成の一例を模式的に示す側面図である。なお、各図においては、便宜上、復水器の内部の一部が見えるように図示されている。
【0039】
この第3の実施形態が前述した第1及び第2の実施形態と異なる点は、ウォータカーテンスプレー管9aとウォータカーテンスプレー管9bの両方を設けた点にある。
【0040】
第3の実施形態によれば、第1の実施形態で得られる効果と、第2の実施形態で得られる効果の両方を得ることが可能になる。
【0041】
(第4の実施形態)
次に、図9を参照して、第4の実施形態について説明する。この第4の実施形態では、第3の実施形態と共通する部分の説明を省略し、異なる部分を中心に説明する。
【0042】
図9は、第4の実施形態に係る復水器の構成の一例を模式的に示す側面図である。なお、この図においては、便宜上、復水器の内部の一部が見えるように図示されている。
【0043】
この第4の実施形態が前述した第3の実施形態と異なる点は、タービンバイパス管5の配置にある。
【0044】
前述した第3の実施形態では、タービンバイパス管5が冷却管束3の下側において冷却管束3の長手方向と直交する方向に蒸気を噴出させるように配置されているのに対し、この第4の実施形態では、タービンバイパス管5が冷却管束3の下側において冷却管束3の長手方向に蒸気を噴出させるように配置されている。
【0045】
第4の実施形態によれば、タービンバイパス蒸気12が流れる方向が冷却管13の軸方向を向いているので、タービンバイパス蒸気12が冷却管13の表面に直接接触することをより一層抑えることができ、タービンバイパス蒸気12による冷却管13の損傷をより一層低減させることが可能となる。また、タービンバイパス蒸気12が冷却管13と同じ方向に噴出されるため、排気蒸気ドレン8と接触する機会が増し、より効率的にタービンバイパス蒸気12を冷却、凝縮することができる。
【0046】
以上詳述したように、各実施形態によれば、タービンバイパス管の設置による悪影響を低減することができる。
【0047】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0048】
1…復水器本体胴、2…タービン接続ダクト、3…冷却管束、4…ホットウェル、5…タービンバイパス管、6…タービン排気蒸気、7…蒸気タービン、8…排気蒸気ドレン、9a,9b…ウォータカーテンスプレー管、10…水室、11…冷却水、12…タービンバイパス蒸気、13…冷却管、14…タービンバイパス弁、100…復水器。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9