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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-08
(45)【発行日】2022-07-19
(54)【発明の名称】投入物品検出装置及び収容物取出装置
(51)【国際特許分類】
   G07F 5/06 20060101AFI20220711BHJP
   G07F 5/02 20060101ALI20220711BHJP
   G07F 1/04 20060101ALI20220711BHJP
   G07F 11/44 20060101ALI20220711BHJP
【FI】
G07F5/06
G07F5/02 105
G07F1/04 101M
G07F11/44
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020216044
(22)【出願日】2020-12-25
(62)【分割の表示】P 2018035506の分割
【原出願日】2016-09-06
(65)【公開番号】P2021061032
(43)【公開日】2021-04-15
【審査請求日】2021-01-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】中西 康之
【審査官】中村 泰二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-003778(JP,A)
【文献】実公昭46-032404(JP,Y1)
【文献】実公昭49-040648(JP,Y1)
【文献】特開昭59-133117(JP,A)
【文献】特公昭43-022681(JP,B1)
【文献】特開2012-160210(JP,A)
【文献】特開昭61-143896(JP,A)
【文献】特開昭63-254598(JP,A)
【文献】実開昭59-070267(JP,U)
【文献】米国特許第03771637(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07F 1/00-17/42
G07D 3/00- 3/16,
5/02
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ円盤状に形成された第1投入物品および第2投入物品を検出するための投入物品検出装置であって、
前記第1投入物品及び前記第2投入物品のうちの少なくとも一方を一時的に保持する投入物品保持部と、
前記投入物品保持部に保持された前記第1投入物品及び前記第2投入物品のうちの少なくとも一方が所定枚数となったときに回転可能となる回転ハンドル部と、を備え、
前記回転ハンドル部は、円板部材と、前記円板部材に支持される第1突出部及び第2突出部とを備え、
前記第1突出部及び前記第2突出部は、互いに前記円板部材の厚み方向に沿って配列されているとともに前記円板部材の径方向に沿って弾性的に突設され、突出している状態ではそれぞれストッパと当接することにより前記回転ハンドル部の回転を阻止し、
前記回転ハンドル部は、前記第1突出部及び前記第2突出部を連結し一体で移動可能とする連動状態と、前記第1突出部及び前記第2突出部を連結せずに個別に動作可能とする個別動作状態とを選択可能な連結機構を有し、
前記連結機構が前記第1突出部及び前記第2突出部を連結し一体で移動可能としている場合は、前記第1投入物品及び前記第2投入物品のうちの少なくとも一方が所定枚数となっているときに、前記回転ハンドル部の回転に伴って前記第1突出部及び前記第2突出部が前記回転ハンドル部の中心方向に向かって沈下し前記回転ハンドル部が回転可能となり、
前記連結機構が前記第1突出部及び前記第2突出部を連結せずに個別に動作可能としている場合は、前記第1投入物品及び前記第2投入物品それぞれが所定枚数となっているときに、前記回転ハンドル部の回転に伴って前記第1突出部及び前記第2突出部が前記回転ハンドル部の中心方向に向かって沈下し前記回転ハンドル部が回転可能となる、投入物品検出装置。
【請求項2】
請求項1記載の投入物品検出装置であって、
前記第1投入物品、前記第2投入物品が投入孔から投入され、案内路を経由して排出孔から排出される案内部を備え、
前記案内部は、
所定間隔をあけて同一平面に沿って設けられた平坦な第1転動面及び第2転動面と、
前記第1転動面及び前記第2転動面に設けられた揺動部材と、を備え、
前記揺動部材は、凹状の揺動転動面を有するとともに、前記第1転動面及び前記第2転動面に対して平行、かつ、前記第1転動面及び前記第2転動面の配列方向に対して直交する揺動軸を介して揺動可能とされ、
前記揺動部材が前記揺動軸を中心として揺動することにより、前記第1転動面及び前記第2転動面のうちの一方のみに対して前記揺動転動面が連続する投入物品検出装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の投入物品検出装置を備える収容物取出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投入物品選別装置、投入物品検出装置及び収容物取出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、玩具を購入しようとする購入者が、手動の玩具販売装置に硬貨等のコインを所定枚数投入して、カプセル等の容器で包装され玩具販売装置に収容されている玩具を購入することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された玩具販売装置では、玩具販売装置に収容されている硬貨収容装置にコインを挿入し、操作ハンドルを操作して、収容されている玩具等の物品を取り出す。操作ハンドルは硬貨収容装置と連動しており、挿入されたコインを一旦保持して、所定枚数のコインが保持されたら操作ハンドルが操作可能となって物品を取り出すことが可能となる。
一方、挿入されたコインが、所定枚数に達しない場合には、操作ハンドルが操作できないようになっており、物品を取り出すことができないようになっている。その際、省エネの観点及び故障が少ないことから、コインの選別及び物品の取り出しを電気的に行うのではなく、機械的に選別及び物品の取出が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第3954970号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前述した特許文献1に記載の販売装置では、1種類のコインを対象としていたため、価格設定の自由度に問題があった。
このため、複数種のコインを対象とする場合に、各コインを対象とする経路を各々設けることが考えられるが、複数の経路を設けると、装置の構造が複雑になることが考えられる。
【0006】
本発明は、機械的に投入物品の選別ができ、構造の簡略化を図ることができる投入物品選別装置、投入物品検出装置及び収容物取出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る投入物品選別装置は、それぞれ円盤状に形成され、所定の直径寸法を有する第1投入物品と、前記第1投入物品の直径寸法よりも小さな直径寸法を有する第2投入物品と、前記第2投入物品の直径寸法よりも小さな直径寸法を有する第3投入物品と、を選別するための投入物品選別装置であって、扁平箱状に形成された本体と、前記本体の第1端面に形成された導入部と、前記本体における前記第1端面とは反対側の第2端面に形成された導出部と、を備え、前記導入部は、前記第1投入物品、前記第2投入物品及び前記第3投入物品が通過可能な導入孔を有し、前記導出部は、前記第1投入物品を導出する第1導出孔と、前記第2投入物品を導出する第2導出孔と、前記第3投入物品を導出する第3導出孔と、を有し、前記本体は、前記導入孔から投入された前記第1投入物品、前記第2投入物品及び前記第3投入物品のうち、前記第1導出孔に連通する第1経路に前記第1投入物品を案内するとともに、前記第2投入物品及び前記第3投入物品を中間経路に案内する第1キャリアアームと、前記中間経路に設けられ、前記第2導出孔に連通する第2経路に前記第2投入物品を案内するとともに、前記第3導出孔に連通する第3経路に前記第3投入物品を案内する第2キャリアアームと、を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る投入物品選別装置は、前記第1導出孔及び前記第2導出孔は、前記本体の厚み方向に沿って並列されていても良い。
【0009】
また、本発明に係る投入物品検出装置は、それぞれ円盤状に形成され、所定の直径寸法を有する第1投入物品と、前記第1投入物品の直径寸法よりも小さな直径寸法を有する第2投入物品と、前記第2投入物品の直径寸法よりも小さな直径寸法を有する第3投入物品と、を選別するための投入物品検出装置であって、前記第1投入物品、前記第2投入物品及び前記第3投入物品が投入孔から投入され、案内路を経由して排出孔から排出される案内部と、前記案内部の下流側に配置され、前記第1投入物品、前記第2投入物品及び前記第3投入物品を個別に選別する投入物品選別装置と、前記投入物品選別装置の下流側に配置され、前記第1投入物品及び前記第2投入物品のうちの少なくとも一方を一時的に保持する投入物品保持部と、前記投入物品保持部に保持された前記第1投入物品及び前記第2投入物品のうちの少なくとも一方が所定枚数となったときに回転ハンドルが回転可能となる回転ハンドル部と、を備え、前記投入物品選別装置は、扁平箱状に形成された本体と、前記本体の第1端面に形成された導入部と、前記本体における前記第1端面とは反対側の第2端面に形成された導出部と、を備え、前記導入部は、前記第1投入物品、前記第2投入物品及び前記第3投入物品が通過可能な導入孔を有し、前記導出部は、前記第1投入物品を導出する第1導出孔と、前記第2投入物品を導出する第2導出孔と、前記第3投入物品を導出する第3導出孔と、を有し、前記本体は、前記導入孔から投入された前記第1投入物品、前記第2投入物品及び前記第3投入物品のうち、前記第1導出孔に連通する第1経路に前記第1投入物品を案内するとともに、前記第2投入物品及び前記第3投入物品を中間経路に案内する第1キャリアアームと、前記中間経路に設けられ、前記第2導出孔に連通する第2経路に前記第2投入物品を案内するとともに、前記第3導出孔に連通する第3経路に前記第3投入物品を案内する第2キャリアアームと、を有することを特徴とする。また、本発明に係る投入物品検出装置は、それぞれ円盤状に形成された第1投入物品および第2投入物品を検出するための投入物品検出装置であって、前記第1投入物品及び前記第2投入物品のうちの少なくとも一方を一時的に保持する投入物品保持部と、前記投入物品保持部に保持された前記第1投入物品及び前記第2投入物品のうちの少なくとも一方が所定枚数となったときに回転可能となる回転ハンドル部と、を備え、前記回転ハンドル部は、円板部材と、前記円板部材に支持される第1突出部及び第2突出部とを備え、前記第1突出部及び前記第2突出部は、互いに前記円板部材の厚み方向に沿って配列されているとともに前記円板部材の径方向に沿って弾性的に突設され、突出している状態ではそれぞれストッパと当接することにより前記回転ハンドル部の回転を阻止し、前記回転ハンドル部は、前記第1突出部及び前記第2突出部を連結し一体で移動可能とする連動状態と、前記第1突出部及び前記第2突出部を連結せずに個別に動作可能とする個別動作状態とを選択可能な連結機構を有し、前記連結機構が前記第1突出部及び前記第2突出部を連結し一体で移動可能としている場合は、前記第1投入物品及び前記第2投入物品のうちの少なくとも一方が所定枚数となっているときに、前記回転ハンドル部の回転に伴って前記第1突出部及び前記第2突出部が前記回転ハンドル部の中心方向に向かって沈下し前記回転ハンドル部が回転可能となり、前記連結機構が前記第1突出部及び前記第2突出部を連結せずに個別に動作可能としている場合は、前記第1投入物品及び前記第2投入物品それぞれが所定枚数となっているときに、前記回転ハンドル部の回転に伴って前記第1突出部及び前記第2突出部が前記回転ハンドル部の中心方向に向かって沈下し前記回転ハンドル部が回転可能となることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る投入物品検出装置は、前記案内部は、所定間隔をあけて同一平面に沿って設けられた平坦な第1転動面及び第2転動面と、前記第1転動面及び前記第2転動面に設けられた揺動部材と、を備え、前記揺動部材は、凹状の揺動転動面を有するとともに、前記第1転動面及び前記第2転動面に対して平行、かつ、前記第1転動面及び前記第2転動面の配列方向に対して直交する揺動軸を介して揺動可能とされ、前記揺動部材が前記揺動軸を中心として揺動することにより、前記第1転動面及び前記第2転動面のうちの一方のみに対して前記揺動転動面が連続しても良い。また、本発明に係る投入物品検出装置は、前記第1投入物品、前記第2投入物品が投入孔から投入され、案内路を経由して排出孔から排出される案内部を備え、前記案内部は、所定間隔をあけて同一平面に沿って設けられた平坦な第1転動面及び第2転動面と、前記第1転動面及び前記第2転動面に設けられた揺動部材と、を備え、前記揺動部材は、凹状の揺動転動面を有するとともに、前記第1転動面及び前記第2転動面に対して平行、かつ、前記第1転動面及び前記第2転動面の配列方向に対して直交する揺動軸を介して揺動可能とされ、前記揺動部材が前記揺動軸を中心として揺動することにより、前記第1転動面及び前記第2転動面のうちの一方のみに対して前記揺動転動面が連続しても良い。
【0011】
また、本発明に係る投入物品検出装置は、前記回転ハンドルは、円板部材と、前記円板部材に支持される第1突出部及び第2突出部とを備え、前記第1突出部及び前記第2突出部は、互いに前記円板部材の厚み方向に沿って配列されているとともに前記円板部材の径方向に沿って弾性的に突設され、前記第1投入物品及び前記第2投入物品のうちの少なくとも一方が所定枚数となったときに、前記回転ハンドルの回転に伴って前記第1突出部及び前記第2突出部が前記回転ハンドルの中心方向に向かって沈下し、回転ハンドル部は、前記第1突出部及び前記第2突出部が連動する連動状態と、前記第1突出部及び前記第2突出部が個別に動作する個別動作状態とを選択可能であっても良い。
【0012】
また、本発明に係る収容物取出装置は、前述した投入物品検出装置を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】

本発明によれば、機械的に投入物品の選別ができ、構造の簡略化を図ることができる投入物品選別装置、投入物品検出装置及び収容物取出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態である収容物取出装置の全体を前方から見た斜視図である。
図2図1中II方向から見た透視図である。
図3】本発明の実施形態である投入物品選別装置を装備した投入物品検出装置を右側から見た斜視図である。
図4】(A)は本発明の実施形態である投入物品選別装置を右側から見た斜視図であり、(B)は左側から見た斜視図である。
図5】本発明の実施形態である投入物品選別装置を右下側から見た分解斜視図である。
図6】本発明の実施形態である投入物品選別装置を右上側から見た分解斜視図である。
図7】(A)は第1コインが第1キャリアアームを通過できない状態を示す正面図であり、(B)は第2コイン及び第3コインが第1キャリアアームを通過する状態を示す正面図である。
図8】(A)は第2コインが第2キャリアアームを通過できない状態を示す正面図であり、(B)は第3コインが第2キャリアアームを通過する状態を示す正面図である。
図9】本発明の実施形態である投入物品選別装置を装備した投入物品検出装置を左側から見た斜視図である。
図10】本発明の実施形態である投入物品検出装置における案内部を転動方向に切断した断面図である。
図11】本発明の実施形態である投入物品検出装置における案内部の分解斜視図である。
図12】(A)は本発明の実施形態である投入物品検出装置における回転ハンドルの平面図であり、(B)は(A)中B-B位置の断面図である。
図13】(A)は所定枚数のコインが保持されていない場合の回転ハンドルの動きを示す説明図であり、(B)所定枚数のコインが保持されている場合の回転ハンドルの動きを示す説明図である。
図14】第1突出板と第2突出板とが一体で移動するように連結された状態を示す斜視図である。
図15】第1突出板と第2突出板とが別個で移動する場合を示す斜視図である。
図16】ガイド板の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[本発明の実施の形態]
以下、本発明に係る好適な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、本発明にかかる実施形態の収容物取出装置10は、硬貨等のコインを所定枚数投入して、カプセル等の容器で包装されて収容されている玩具(本発明でいうところの「収容物」)を購入する(取り出す)ためのものである。
なお、以後の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」の方向性は、特に示す場合を除いて図1中の矢印で示す方向とする。
【0016】
収容物取出装置10は、箱型の筐体11を有しており、筐体11の上部には、例えば玩具等をカプセル等の容器に包装した収容物Aを収容する収納ケース12が設けられている。収納ケース12の底板121は後部に向かって下方へ傾斜しており、底板121の後部の中間壁13には、収容物Aが落下可能な取出孔が設けられている。
従って、収納ケース12に収納されている収容物Aは、底板121に沿って後側に下降し、中間壁13の上に集まる。
【0017】
なお、本実施形態においては、収容物Aとして玩具等をカプセル等の容器に包装したものとして説明するが、収容物取出装置10に収容可能であり、かつ、取出可能なものであれば、どのようなものでも良い。従って、収容物には本実施形態のように固定形状のものも含まれるし、不定形の気体、液体でも良い。
また、収容物は本実施形態のように自重により落下して取り出されるものでも良いが、自重による落下ではなく、何らかの手段により装置外に送り出されることにより取り出されるものでも良い。
【0018】
収納ケース12の底板121の後端部を構成する中間壁13には、購入者が収納ケース12から収容物Aを取り出すための回転台14が設けられている。回転台14には、収容物Aが通過可能な切欠が複数形成されており、切欠は収納ケース12の中間壁13に設けられている取出孔(図示省略)に対応する位置を通過するようになっている。
【0019】
収納ケース12の下側の内部空間Sには、投入された複数種類のコインを選別して保持する投入物品選別装置20(図4(A)及び図4(B)参照)を有し、所定枚数のコインが保持されているか否かを検出する投入物品検出装置40が内蔵されている(図3参照)。投入物品検出装置40では、投入物品選別装置20において投入された投入物品としてのコインC(図7(A)及び図7(B)参照)等の物品を選別し、選別されたコインC等を保持するとともに、所定枚数のコインC等が投入されて保持されているか否かを検出する。また、内部空間Sには、所定枚数のコインC等が検出されたときに収容物Aを取出すための動作が可能となる動作部60が設けられている。
なお、投入物品選別装置20、投入物品検出装置40及び動作部60については詳細を後述する。
【0020】
収納ケース12の下方前面には、筐体11の前面開口を覆う前壁111が、ヒンジにより開閉自在に設けられている。前壁111からは、コインCを挿入するためのコイン挿入口113と、収納ケース12から取り出された収容物Aが排出される収容物取出口15が露出しており、また、返却されるコインが排出されるコイン受け皿16が設けられている。
【0021】
前壁111には、収容物Aを取り出す動作部60を動作させるための取出ハンドル61が、前壁111に回転可能に配置されている。取出ハンドル61は、所定のコインCが所定枚数投入物品検出装置40に保持されていることが検出された場合にのみ操作可能となり、収容物Aを取り出すことができる。
さらに、前壁111からは、挿入したコインCを返却させるための返却レバー17が突出している。
【0022】
動作部60においては、前壁111の前面に露出している取出ハンドル61の回転中心軸に沿って主軸体62が設けられており、取出ハンドル61と一体で回転するように支持されている。筐体11の後壁112には、主軸体62の回転により回転する複数の歯車を有する歯車群63が回転可能に取り付けられている。収納ケース12の中間壁13に設けられている回転台14は、歯車群63を介して主軸体62に接続されている。
従って、取出ハンドル61を手動で回転させると、主軸体62を介して回転力が歯車群63に伝えられ、回転台14を回転させる。
【0023】
そして、取出ハンドル61の操作を続けることにより回転台14が所定角度回転して、回転台14に設けられている切欠きの一つが収納ケース12の中間壁13に設けられている取出孔と一致すると、収納ケース12の中に収納された収容物Aの一つが、回転台14の切欠き及び中間壁13の取出孔から落ち、収容物取出口15に送られる。
【0024】
また、主軸体62の下方には、中間軸64が主軸体62と平行に設けられており、中間軸64の後端部は歯車群63に連結されている。中間軸64の略中央部分には第1傘歯車65が一体的に取り付けられており、第1傘歯車65には、第2傘歯車79(図3参照)が歯合している。従って、第2傘歯車79の回転を阻止すると、第1傘歯車65の回転が阻止されるので、中間軸64の回転が阻止される。その結果、歯車群63によって連結されている主軸体62の回転が阻止されるので、取出ハンドル61が回転しなくなり、取出ハンドル61を回転させて収容物Aを取り出すことができなくなる。つまり、動作部60が動作不可能となることにより、取出ハンドル61は操作不能となる。
なお、第2傘歯車79は、後述するように、投入物品検出装置40によって所定枚数のコインが保持されていることが検出された場合にのみ回転可能となる。
【0025】
次に、図3図4(A)及び図4(B)に示すように、投入物品選別装置20及び投入物品選別装置20を備えた投入物品検出装置40について説明する。投入物品選別装置20は、投入物品検出装置40のほぼ中央部に、着脱可能に取り付けられる。
なお、投入物品検出装置40については、詳細は後述する。
【0026】
まず、投入物品選別装置20について説明する。
図4(A)、図4(B)、図5図6に示すように、投入物品選別装置20は、複数種の投入物品としての円盤状に形成されたコインC(図7(A)及び図7(B)参照)を選別するための装置である。
投入物品選別装置20は、所定の直径寸法を有する第1コイン(第1投入物品)C1と、第1コインC1の直径寸法よりも小さな直径寸法を有する第2コイン(第2投入物品)C2と、第2コインC2の直径寸法よりも小さな直径寸法を有する第3コイン(第3投入物品)C3とを選別する。
なお、コインを総称する場合には、コインCで表示する。また、投入物品選別装置20においては、特に示す場合を除いて、図4(A)及び図4(B)に示すように、「前」、「後」、「上」、「下」、「左」、「右」を示すこととする。この方向性は、図3で示した投入物品検出装置40の方向性と一致している。
【0027】
第1コインC1としては直径寸法が最も大きな10円硬貨を例示することができ、第2コインC2としては10円硬貨よりも直径寸法が小さな100円硬貨を例示することができる。また、第3コインC3としては、100円硬貨よりも直径寸法が小さな、1円硬貨、5円硬貨、50円硬貨等を例示できる。さらに、コインCとして、硬貨ではなく、本収容物取出装置10に用いることができるメダルやトークンを用いることもできる。
【0028】
図4(A)及び図4(B)に示すように、投入物品選別装置20は、扁平箱状に形成された本体21を有する。図5及び図6に示すように、本体21は、第1板22、第2板23及び第3板24を組み合わせて形成されている。第1板22及び第2板23は板状であり、前後に側壁241、241を有する断面コ字形状の第3板24の両側壁241、241間に収容される。第1板22と第2板23との間及び第2板23と第3板24との間には、コインCが通過可能な隙間が設けられている。また、第3板24の両側壁241、241には、投入物品選別装置20を投入物品検出装置40に取り付けるための複数の取付用突起242が、前後外側に突出して設けられている。
【0029】
本体21の上端面(第1端面)211には、コインCを導入する導入部25(図4(A)参照)が設けられている。導入部25は、最も直径寸法が大きな第1コインC1が通過可能な大きさの導入孔251を有しており、第1コインC1、第2コインC2及び第3コインC3のすべてが導入孔251から導入可能となっている。なお、第1コインC1の直径寸法よりも大きな直径寸法を有するコインC等については、本実施形態の収容物取出装置10では、対象としないものとする。具体的には、収容物取出装置10に設けられたコイン挿入口113が、そもそも第1コインC1の直径寸法よりも大きな直径寸法を有するコインCが通過できない寸法にする等の方法が考えられるが、他にも、第1コインC1の直径寸法よりも大きな直径寸法を有するコインCを対象としない方法は多々考えられる。
【0030】
また、本体21における下端面(第2端面)212には、導入されたコインCを投入物品選別装置20から導出するための導出部26(図4(B)参照)が設けられている。導出部26は、選別された第1コインC1を導出する第1導出孔261、選別された第2コインC2を導出する第2導出孔262、第1コインC1でもなく第2コインC2でもない第3コインC3を導出する第3導出孔263を有する。
【0031】
図5及び図6に示すように、第1導出孔261は、本体21の下端面212における左後側に開口しており(図4(B)参照)、第1経路31を介して導入孔251に連通している。また、第2導出孔262は、本体21の下端面212における右後側に開口しており、第2経路33を介して導入孔251に連通している。すなわち、第1導出孔261と第2導出孔262は、本体21の厚み方向に沿って並列されている。さらに、第3導出孔263は、本体21の下端面212における右前側に開口しており、第3経路34を介して導入孔251に連通している。
【0032】
すなわち、第1コインC1は、導入孔251から第1経路31を通って、第1導出孔261から導出される。第2コインC2は、導入孔251から第2経路33を通って、第2導出孔262から導出される。第3コインC3は、導入孔251から第3経路34を通って、第3導出孔263から導出される。
なお、第2導出孔262と第3導出孔263との境界には、第1板22の左面221に上に凸の仕切り223が設けられている。
【0033】
導入部25においては、導入孔251の下方の第3板24の左面243には、第1キャリアアーム27が、中心軸271を中心として回動可能に設けられている。図7(A)及び図7(B)にも示すように、第1キャリアアーム27は、中心軸271から放射状に第1キャリア第1アーム272と第1キャリア第2アーム273とが、所定の中心角度で設けられている。第1キャリア第1アーム272は、第1キャリア第2アーム273よりも長く、先端に右方へ突出する第1係止爪274を有する。第1キャリア第2アーム273の先端にも、右方へ突出する第2係止爪275が設けられている。また、第1キャリア第1アーム272と第1キャリア第2アーム273との間には、中心軸271から半径方向へ第1錘276が設けられている。
【0034】
図7(A)に示すように、第1係止爪274と第2係止爪275との間は、直径寸法が大きな第1コインC1は通過できない間隔を有する。すなわち、第1係止爪274の内側端部274aと第2係止爪275の内側端部275aとの間の直線距離は、第1コインC1の直径よりも小さい。
一方、図7(B)に示すように、第1係止爪274と第2係止爪275との間は、第1コインC1よりも直径寸法が小さな第2コインC2及び第3コインC3は通過可能な間隔を有する。すなわち、第1係止爪274の内側端部274aと第2係止爪275の内側端部275aとの間の直線距離は、第2コインC2の直径及び第3コインC3の直径よりも大きい。
これにより、第1コインC1を、第2コインC2及び第3コインC3から選別することができる。
【0035】
図5及び図6に示すように、導入部25における第3板24には、第1キャリアアーム27の中心軸271を中心として、円弧状の第1キャリア用第1切欠き281及び第1キャリア用第2切欠き282が所定幅で設けられている。
第1キャリア用第1切欠き281は、第1キャリアアーム27が回動した際に、第1キャリア第1アーム272の第1係止爪274が、第3板24を貫通して右方に突出した状態で第3板24に干渉しないように設けられている。
なお、第3板24を貫通した第1係止爪274の突出量は、第2板23に干渉しない程度とする。
【0036】
一方、第1キャリア用第2切欠き282は、第1キャリアアーム27が回動した際に、第1キャリア第2アーム273の第2係止爪275が、第3板24を貫通して右方に突出した状態で第3板24に干渉しないように設けられている。なお、第1キャリア用第2切欠き282は、第1係止爪274によって規制される第1キャリアアーム27の回動範囲においては、第2係止爪275が干渉しない長さで設けられている。
なお、第3板24を貫通した第2係止爪275の突出量は、第2板23に干渉しない程度とする。
【0037】
第1キャリアアーム27は、コインCが導入されないときは、第1錘276の作用により図7(A)中矢印8B方向へ付勢され、第1係止爪274が第1キャリア用第1切欠き281の端部に当接して停止する。この位置が原点位置となる。
これにより、第1キャリアアーム27は、第1係止爪274が第1キャリア用第1切欠き281の内部を移動できる範囲内で回動可能となっている。
【0038】
第3板24の右面244における第1キャリア用第1切欠き281側には、第1キャリアアーム27を通過できなかった第1コインC1を第1導出孔261に導く第1経路31が設けられている。第1経路31は、第1コインC1が通過できる間隔で設けられ、第1コインC1の厚さ寸法よりも大きな高さを有する一対の第1経路壁311によって形成されている。この第1経路壁311の存在により、第2板23と第3板24との間にコインCが通過可能な空間を確保できる。
【0039】
なお、第1経路壁311は、導入孔251から導入された第2コインC2及び第3コインC3が、第1キャリアアーム27を素通りして真っすぐ下方へ落下するのを妨げないように設けられている。第1経路31は、前下方へ傾斜し、前側の側壁241に達したら側壁241に沿って下方へ延びる。その後、後下方へ傾斜し、第1導出孔261に達する。従って、第1コインC1は、第3板24と第2板23との間の空間を移動することになる。
【0040】
第3板24における第1キャリア用第1切欠き281及び第1キャリア用第2切欠き282の下方位置には、中間経路32を形成すべく下方へ向かって右側へ傾斜した傾斜面29が設けられている。
なお、傾斜面29は、全体として前下方へ延びており、下端部には円弧状の第2キャリア用切欠き283が設けられている。
【0041】
第2板23の左面には、第3板24に設けられている第1キャリア用第1切欠き281に対向して第1キャリア用第1凹部284が設けられ、第1キャリア用第2切欠き282に対向して第1キャリア用第2凹部285が設けられている。第2板23には、第3板24の傾斜面29に対応して、切欠き231が前下方へ延びて設けられている。
このため、第1キャリアアーム27を通過して傾斜面29に達した第2コインC2または第3コインC3は、傾斜面29に沿って落下し、第2板23の切欠き231を通過して第2板23の右面側(すなわち、第1板22との間)へ移動する。
【0042】
第2板23における切欠き231の下方には、後述する第1板22に設けられている第2キャリア用第1切欠き351に対向して円弧状の第2キャリア用凹部353が凹設されている。
【0043】
第1板22の左面221において第2板23の切欠き231及び第3板24の傾斜面29に対応する位置には、傾斜面29と平行に傾斜した傾斜面36が設けられている。従って、傾斜面36は前下方へ延びており、傾斜面29と傾斜面36との間には、第2コインC2及び第3コインC3が通過可能な空間が設けられている。また、傾斜面36の下縁部には、傾斜面29及び傾斜面36に沿って第2板23の右側へ移動したコインCを、前下方へ誘導する中間経路壁321が設けられている。
【0044】
第1板22の傾斜面36の下端部に対応する右面222には、第2キャリアアーム37が、中心軸371を中心として回動可能に設けられている。
図8(A)及び図8(B)にも示すように、第2キャリアアーム37は、中心軸371から放射状に第2キャリア第1アーム372と第2キャリア第2アーム373とが、所定の中心角度で設けられている。第2キャリア第1アーム372は、第2キャリア第2アーム373よりも長く、先端に左方へ突出する第1係止爪374を有する。第2キャリア第2アーム373の先端にも、左方へ突出する第2係止爪375が設けられている。また、第2キャリア第1アーム372と第2キャリア第2アーム373との間には、中心軸271から半径方向へ第2錘376が設けられている。
【0045】
図8(A)に示すように、第1係止爪374と第2係止爪375との間は、第2キャリアアーム37で選別されて傾斜面29、36に沿って落下してきたコインのうちの直径寸法が大きな第2コインC2が通過できない間隔を有する。すなわち、第1係止爪374の内側端部374aと第2係止爪375の内側端部375aとの間の直線距離は、第2コインC2の直径よりも小さい。
一方、図8(B)に示すように、第1係止爪374と第2係止爪375との間は、第2コインC2よりも直径寸法が小さな第3コインC3は通過可能な間隔を有する。すなわち、第1係止爪374の内側端部374aと第2係止爪375の内側端部375aとの間の直線距離は、第3コインC3の直径よりも大きい。
これにより、第2コインC2と第3コインC3とを選別することができる。
【0046】
図5及び図6に示すように、第1板22には、第2キャリアアーム37の中心軸371を中心として、円弧状の第2キャリア用第1切欠き351及び第2キャリア用第2切欠き352が所定幅で設けられている。
第2キャリア用第1切欠き351は、第2キャリアアーム37が回動した際に、第2キャリア第1アーム372の第1係止爪374が、第1板22を貫通して第2板23側に突出した状態で第1板22に干渉しないように設けられている。
【0047】
一方、第2キャリア用第2切欠き352は、第2キャリアアーム37が回動した際に、第2キャリア第2アーム373の第2係止爪375が、第1板22を貫通して第2板23側に突出した状態で第1板22に干渉しないように設けられている。
なお、第2キャリア用第2切欠き282は、第1係止爪374によって規制される第2キャリアアーム37の回動範囲においては、第2係止爪375が干渉しない長さで設けられている。
【0048】
第2キャリアアーム37は、コインCが導入されないときは、第2錘376の作用により図8(A)中矢印9B方向へ付勢され、第1係止爪374が第2キャリア用第1切欠き351の端部に当接して停止する。この位置が原点位置となる。これにより、第2キャリアアーム37は、第1係止爪374が第2キャリア用第1切欠き281の内部を移動できる範囲内で回動可能となっている。
【0049】
なお、第2キャリア用第1切欠き351に対向して第2板23に第2キャリア用凹部353が設けられているので、第1板22を貫通した第1係止爪374が第2板23に干渉するのを防止している。また、第2キャリア用第2切欠き352に対向して第3板24に第2キャリア用切欠き283が設けられているので、第1板22を貫通し、さらに第2板23の切欠き231を貫通した第1係止爪374が、第3板24に干渉するのを防止している。
【0050】
次に、投入物品選別装置20にコインCを投入した時の選別動作について説明する。
まず、第1コインC1として10円硬貨を導入孔251から導入すると(図6中矢印7A参照)、図7(A)に示すように、第1キャリアアーム27を通過できない。このため、10円硬貨が第1キャリア第1アーム272と第1キャリア第2アーム273との間に係止されるので、第1キャリアアーム27は10円硬貨の重さによって図7(A)中矢印8A方向へ回動する。これにより、10円硬貨は第1経路31に導かれて(図6中矢印7B参照)、下方へ落下した(図6中矢印7C参照)後、後下方へ導かれて(図6中矢印7D参照)、第1導出孔261から導出される。
一方、10円硬貨が離脱すると、第1キャリアアーム27は、第1錘276によって矢印8Bの方向へ回動して、原点位置に復帰する。
【0051】
次に、第2コインC2として100円硬貨を導入孔251へ投入した場合について説明する。100円硬貨を導入孔251から導入すると(図6中矢印7A参照)、図7(B)に示すように、100円硬貨は第1キャリアアーム27を通過するので、傾斜面29に至る(図6中矢印7E参照)。100円硬貨は、傾斜面29と傾斜面36との間を中間経路壁321に沿って前下方へ移動して(図6中矢印7F参照)、第2キャリアアーム37に至る。
【0052】
図8(A)に示すように、第2キャリアアーム37は100円硬貨を通さないので、100円硬貨は第2キャリア第1アーム372と第2キャリア第2アーム373との間に係止される。そして、第2キャリアアーム37は、100円硬貨の重さによって図8(A)中矢印9A方向へ回動する。これにより、100円硬貨は第2経路33に導かれて(図6中矢印7G参照)落下し、第2導出孔262から下方へ導出される。
【0053】
次に、第3コインC3として50円硬貨を導入孔251へ投入した場合について説明する。50円硬貨を導入孔251から導入すると(図6中矢印7A参照)、図7(B)に示すように、50円硬貨は第1キャリアアーム27を通過するので、傾斜面29に至る(図6中矢印7E参照)。50円硬貨は、傾斜面29と傾斜面36との間を中間経路壁321に沿って前下方へ移動して、第2キャリアアーム37に至る。
図8(B)に示すように、第2キャリアアーム37は50円硬貨を通すので、50円硬貨は第2キャリア第1アーム372と第2キャリア第2アーム373との間を落下する(図6中矢印7H参照)。そして、第3経路34を介して第3導出孔263から下方へ導出される。
【0054】
次に、投入物品検出装置40について説明する。
なお、投入物品検出装置40においては、特に示す場合を除いて、図3に示すように、「前」、「後」、「上」、「下」、「左」、「右」を示すこととする。
図3及び図9に示すように、投入物品検出装置40は、前述した投入物品選別装置20の上流側に、投入された第1コインC1、第2コインC2及び第3コインC3を投入物品選別装置20に案内する案内部41を有する。また、投入物品選別装置20の下流側には、投入物品選別装置20によって選別された第1コインC1及び第2コインC2のうちの少なくとも一方を一時的に保持するとともに、選別された第3コインC3を排出する投入物品保持部50と、収容物取出装置10に収容されている玩具を取り出す操作を行う動作部60を有する。
【0055】
図10及び図11に示すように、案内部41は、内部空間を有する断面矩形状を呈しており、上流側端部にコインCを投入する投入孔411を有する。投入孔411には、投入されたコインCを案内すべく後方に向かって傾斜した案内路412が連続して設けられている。また、案内路412の下端には、案内されたコインCを投入物品選別装置20の導入孔251に導入する排出孔413を有する。案内路412は、投入孔411側の第1転動面412Aと、排出孔413側の第2転動面412Bを有しており、第1転動面412Aと第2転動面412Bとの境界には、揺動部材43が設けられている。
【0056】
揺動部材43は、コインCの転動方向に直交する揺動軸431により軸支されており、揺動軸431より上流側の上部分432と揺動軸431より下流側の下部分433を有する。下部分433の方が、上部分432よりも長く形成されている。上部分432と下部分433は、揺動軸431で緩く屈曲しており、全体として「く」字状を呈している。上部分432及び下部分433は、下がった方が第1転動面412Aまたは第2転動面412Bと同一面となり転動面が連続する。
なお、上部分432及び下部分433の転動面には、各々凹状の揺動転動面434、435が形成されている。
【0057】
従って、投入孔411から投入されたコインCが第1転動面412Aを転動して下降すると、まず、コインCの重量により揺動部材43の上部分432を押し下げる。
次いで、コインCが揺動軸431を乗り越え、コインCの重量により下部分433を押し下げる。これにより、上部分432が跳ね上がるが、コインCが下部分433に乗っている間は上部分432に次に投入されたコインCが当接しても下がらないので、次に投入されたコインCを一旦停止させる。
そして、先のコインCが下部分433を通り過ぎて第2転動面412Bに達すると、次のコインCの重量により上部分432が下がるので、次のコインCが揺動部材43を乗り越える。
このため、コインCが連続して投入された際でも、一定の間隔でコインCを投入物品選別装置20に導入することができ、連続投入により詰まるのを防止できる。
【0058】
図3及び図9に示すように、案内部41の後側には、投入物品選別装置20を投入物品検出装置40に着脱可能に取り付けるための投入物品選別装置係止部42が設けられている。投入物品選別装置係止部42は、中心軸421を中心として回動する係止レバー422を有しており、中心軸421に対して係止レバー422と反対側に係止爪423を有する。投入物品選別装置係止部42は、ばね(図示省略)により係止爪423が投入物品選別装置20側に突出する方向に付勢されており、投入物品選別装置20を係止する。
従って、係止レバー422の操作により、投入物品選別装置20を投入物品検出装置40から容易に取り外すことができる。
【0059】
投入物品選別装置20の下側には、投入物品保持部50が設けられている。投入物品保持部50は、投入物品検出装置40の左面に第1コインC1を保持する第1コイン保持部51を有するとともに、右面に第2コインC2を保持する第2コイン保持部52を有する。第1コイン保持部51は、投入物品選別装置20の第1導出孔261の下方に位置し、第2コイン保持部52は、投入物品選別装置20の第2導出孔262の下方に位置する(図4(B)参照)。また、第3導出孔263の下側には、返却路53(図3参照)が設けられており、返却路53の前端には返却口531が開口している。
【0060】
従って、投入物品選別装置20によって選別された第1コインC1は、第1コイン保持部51に保持され、選別された第2コインC2は、第2コイン保持部52に保持される。選別された第3コインC3は、保持されることなく返却路53を通って返却口531からコイン受け皿16(図1参照)に排出される。
なお、第1コイン保持部51及び第2コイン保持部52は、前下方に傾斜しているので、投入物品保持部50に導かれたコインCは、傾斜によって前方へ移動して保持される。
【0061】
図9に示すように、第1コイン保持部51は、保持する第1コインC1の周面を下側から支持する第1支持板511と、第1コインC1の側面を保持する第1保持板512を有する。
第1支持板511は、断面L字形状を呈しており、水平部分で第1コインC1を下側から支持する。第1支持板511は、垂直部分の上端を中心として、水平部分が左外側へ開くことができるように取り付けられている。
すなわち、第1支持板511は、常時は、水平部分が第1コインC1の周面を支持するが、水平部分を左外側へ開くと、保持されていた第1コインC1は落下する。落下した第1コインC1は、コイン溜め部54(図2参照)に溜められる。なお、第1支持板511の前方には、第1コイン返却口516(図3参照)が開口している。
【0062】
第1保持板512は細長い矩形板状を呈しており、下端部を中心として、上端部が左外側に開くことができるように支持されている。第1保持板512には、幅方向(図9において上下方向)中央部に、長手方向に沿った溝部513が設けられており、溝部513には、長手方向に所定の間隔で複数個のストッパ凹部514が設けられている。また、溝部513内を移動可能にストッパ515が設けられており、ストッパ515は複数個のストッパ凹部514のいずれかに嵌ることで溝部515内で位置決めされる。
なお、本実施形態においては前記ストッパ凹部514間の前記所定の間隔は第1コインC1の直径とほぼ等しい。従って、ストッパ515の溝部515内での位置によって、第1コイン保持部51に保持される第1コインC1の枚数が設定される。
【0063】
なお、図13(A)及び図13(B)に示すように、第1保持板512の後側には、第1検出部材451が設けられている。第1検出部材451は、回動中心452回りに回動可能に支持されている。また、第1検出部材451の下方には、第1ストッパ部材461が設けられている。
【0064】
図3に示すように、第2コイン保持部52は、保持する第2コインC2の周面を下側から支持する第2支持板521と、第2コインC2の側面を保持する第2保持板522を有する。
第2支持板521は前述した第1コイン保持部51の第1支持板511と同様の部材であり、水平部分で第2コインC2を下側から支持する。第2支持板521は、垂直部分の上端を中心として、水平部分が右外側へ開くことができるように取り付けられている。すなわち、第2支持板521は、常時は、水平部分が第2コインC2の周面を下側から支持するが、水平部分を右外側へ開くと、保持されていた第2コインC2は落下する。落下した第2コインC2は、コイン溜め部54(図2参照)に溜められる。
なお、第2支持板521の前方には、第2コイン返却口526が開口している。
【0065】
第2保持板522は前述した第1コイン保持部51の第1保持板512と同様の部材であり、下端部を中心として、上端部が右外側に開くことができるように支持されている。第2保持板522には、幅方向中央部に、長手方向に沿った溝部523が設けられており、溝部523には、長手方向に所定の間隔で複数個のストッパ凹部524が設けられている。また、溝部523内を移動可能にストッパ525が設けられており、ストッパ525は複数個のストッパ凹部524のいずれかに嵌ることで溝部525内で位置決めされる。
なお、本実施形態においては前記ストッパ凹部524間の前記所定の間隔は第2コインC2の直径とほぼ等しい。従って、ストッパ525の溝部525内での位置によって、第2コイン保持部52に保持される第2コインC2の枚数が設定される。
【0066】
なお、図13(A)及び図13(B)に示すように、第2保持板522の後側には、第2検出部材453が設けられている。第2検出部材453は、回動中心454回りに回動可能に支持されている。また、第2検出部材453の下方には、第2ストッパ部材462が設けられている。
【0067】
第1保持板512及び第2保持板522は常時は閉じており、コインCを収容する空間にストッパ515、525が突出していて、保持するコインCの枚数を規制している。第1保持板512及び第2保持板522は、返却機構171により返却レバー17と連結されており(図9参照)、返却レバー17を操作(押す)すると、第1保持板512及び第2保持板522の上端が開くようになっている。
【0068】
また、コインCの収容空間に突出しているストッパ515、525は第1保持板512及び第2保持板522に取り付けられているため、、第1保持板512及び第2保持板522の上端が開くのに伴いコインCの収容空間から引っ込むことになるので、保持されているコインCは、第1支持板511及び第2支持板521の上を前下方へと転動し、第1コイン返却口516または第2コイン返却口526から排出される。排出されたコインCは、コイン受け皿16に排出されて返却される。返却レバー17は、ばねにより突出するように付勢されているので、返却レバー17から手を放すと、返却レバー17が突出する原点位置に復帰し、第1支持板511及び第2支持板521の上端が閉じる。
【0069】
図3及び図9に示すように、投入物品保持部50の後方には、投入物品保持部50に保持された第1コインC1及び第2コインC2のうちの少なくとも一方が所定枚数となったときに回転ハンドル71が回転可能となる回転ハンドル部70を有する。回転ハンドル部70は、動作部60の一部を構成する。
【0070】
図3図12(A)及び図12(B)に示すように、回転ハンドル71は、ラチェット歯車である円板部材72とガイド板75を有する。図12(A)に示すように、円板部材72の外側には、円板部材72の逆回転を防止するための歯止め44が設けられている。歯止め44は、回転軸441を中心として回動可能に支持されており、円板部材72に対して遠い側の端部が、スプリング442によって矢印A方向に付勢されている。これにより、歯止め44の先端部が円板部材72側に押し付けられるので、円板部材72の逆転(反時計回りの回転)を阻止することができる。
【0071】
円板部材72とガイド板75はボルト等で連結されており、水平方向に設けられている中心軸711を中心として一体で回転する。従って、ガイド板75も反時計回りの回転が阻止される。また、ガイド板75の左右両面(図12(B)において上下両面)には、第1突出板(第1突出部)73及び第2突出板(第2突出部)74を有する。第1突出板73は第1コイン保持部51の後方に位置し、第2突出板74は第2コイン保持部52の後方に位置している。
【0072】
第1突出板73及び第2突出板74は、ガイド板75の半径方向にスライド可能に支持されており、ガイド板75の外側に出没可能となっている。第1突出板73及び第2突出板74の一端側には、各々スプリング76、77が設けられており、常時、他端側がガイド板75から突出する方向に付勢されている。第1突出板73及び第2突出板74は、回転ハンドル71の回転によって、それぞれ、第1コイン保持部51の後方に回動可能に設けられている第1検出部材451及び第2検出部材453に当接する(図13(A)及び図13(B)参照)。
【0073】
図13(A)に示すように、第1コイン保持部51に所定枚数の第1コインC1が保持されていない場合には、回転ハンドル71の回転に伴って第1突出板73が第1検出部材451に当接すると、第1検出部材451が回転ハンドル71から遠ざかる方向(図13(A)中矢印A方向)へ回動する。
このため、第1突出板73が突出した状態で回転ハンドル71が回転するので、第1突出板73は第1ストッパ部材461に当接し、回転ハンドル71の回転が阻止される(図13(A)中実線で表示)。
【0074】
一方、図13(B)に示すように、第1コイン保持部51に所定枚数の第1コインC1が保持されている場合及びストッパ515を最も上部に取り付けて第1コインC1を使用しない設定になっている場合には、第1検出部材451は第1コインC1またはストッパ515により回動を阻止される。
このため、回転ハンドル71の回転に伴って第1突出板73が第1検出部材451に当接すると、第1突出板73は第1検出部材451に沿って回転するので、回転ハンドル71の中心軸711方向に向かって沈下する。これにより、第1突出板73は第1ストッパ部材461に当接しなくなるので、回転ハンドル71は回転可能となる。
【0075】
なお、第2コイン保持部52側についても、上述した第1コイン保持部51側と同様に作用する。すなわち、第2コイン保持部52に所定枚数の第2コインC2が保持されていない場合には、第2突出板74は第2ストッパ部材462に当接するので、回転ハンドル71の回転が阻止される。また、第2コイン保持部52に所定枚数の第2コインC2が保持されている場合及びストッパ525を最も上部に取り付けて第2コインC2を使用しない設定になっている場合には、第2突出板74は第2ストッパ部材462に当接しないので、回転ハンドル71は回転可能となる。
【0076】
上述したように、第1突出板73と第2突出板74が別個に移動可能な場合(個別動作状態)には、第1コイン保持部51及び第2コイン保持部52の一方でもコインが所定枚数に足りないと、回転ハンドル71は回転できなくなる。
一方、図14に示すように、第1突出板73と第2突出板74とを連結機構78で連結して連動するようにした場合(連動状態)には、第1コイン保持部51及び第2コイン保持部52の一方でもコインが所定枚数に達すれば、回転ハンドル71は回転可能となる。例えば、硬貨とトークンとを併用する場合には、連動状態とすることにより、硬貨またはトークンのいずれかが所定枚数に達したら、回転ハンドル71は回転可能となる。
【0077】
連結機構78は、例えば第1突出板73に取り付けられた連結部材781と、第2突出板74の第1突出板73側の面に回動可能に取り付けられた全体コ字状の固定部材782と、固定ネジ783を有する。また、固定部材782は連結部材781の先端に位置するようになっている。第1突出板73と第2突出板74とを連結する場合には、図14に示すように、固定部材782の一対の側壁784が、連結部材781の前後(第2突出板74のスライド方向)に位置するように、固定部材782を第2突出板74に対して回動し、固定ねじ783で固定する。
【0078】
一方、第1突出板73と第2突出板74とが個別に移動する場合には、図15に示すように、固定部材782の一対の側壁784が、連結部材781の左右(第2突出板74のスライド方向に対して直交する方向)に位置するように、固定部材782を第2突出板74に対して回動し、固定ねじ783で固定する。これにより、第1突出板73または第2突出板74が相対的に移動しようとするとき、固定部材782の一対の側壁784の間を連結部材781の先端が通過するようになることにより、固定部材782と連結部材781は相対的に移動可能となるので、第1突出板73と第2突出板74とが個別に移動可能となる。
これにより、回転ハンドル部70は、第1突出板73及び第2突出板74が連動する連動状態と、個別に動作する個別動作状態とを選択することができる。
【0079】
図16に示すように、ガイド板75は全体円形を呈しており、第1突出板73及び第2突出板74の反時計側には、傾斜面751が外側に突出して設けられている。
従って、回転ハンドル71が回転可能な時には、傾斜面751は、第1コイン保持部51の第1支持板511及び第2コイン保持部52の第2支持板521の下面を開放する開放機構(図示省略)に当接して、コインCを落下させる。傾斜面751は、反時計方向に連続して外側に突出した凸部752に連続する。凸部752が開放機構に当接している間、第1支持板511及び第2支持板521の下面が開放しており、コインCを落下させる。そして、再び第1突出板73及び第2突出板74が第1検出部材451及び第2検出部材453に当接する前に、凸部752が終了して、第1支持板511及び第2支持板521の下面が閉じ、コインCを保持可能な状態となる。
【0080】
また、図3に示すように、円板部材72の後側には、レバー80が設けられており、円板部材72に設けられている突起(図示省略)を乗り越える際に、円板部材72の回転に一定の抵抗力を付すとともに、突起を乗り越えた際にカチッという音を発する。
なお、円板部材72の前方(図3において左側)には、第2傘歯車79が取り付けられており、円板部材72と第2傘歯車79は一体的に回転する。この第2傘歯車79は、前述した動作部60の中間軸64に取り付けられている第1傘歯車65に歯合する。
【0081】
次に、収容物取出装置10の収容物Aを取り出す動作について説明する。
収容物取出装置10の前面に設けられているコイン挿入口113から、所定のコインCを投入する。コインCは、投入物品検出装置40の案内部41を経て、投入物品選別装置20の導入孔251から導入される。前述したように、投入物品選別装置20において、第1コインC1、第2コインC2、第3コインC3が選別されて、第1コインC1は第1コイン保持部51に保持され、第2コインC2は第2コイン保持部52に保持される。また、第3コインC3は、コイン受け皿に排出される。
【0082】
所定のコインCを所定枚数投入したら、購入者は、収容物取出装置10前面の取出ハンドル61を時計方向に回す。前述したように、取出ハンドル61は、主軸体62、歯車群63、中間軸64、第1傘歯車65を介して第2傘歯車79と連結されており、回転ハンドル71(すなわち第2傘歯車79)が回転可能となっている場合にのみ取出ハンドル61も回転可能となる。
このため、所定のコインCが所定枚数投入されて保持されている場合には回転ハンドル71が回転可能となっているので、取出ハンドル61を回すことにより、回転台14が回転して、収納ケース12に収納されている収容物Aが、収容物取出口15に排出される。また、取出ハンドル61の回転に伴い、ガイド板75の凸部752を開放する開放機構に当接するので、第1コイン保持部51の第1支持板511及び第2コイン保持部52の第2支持板521の下面が開放され、第1コイン保持部51に保持されている第1コインC1及び第2コイン保持部52に保持されている第2コインC2は、落下してコイン溜め部54に収容される。
【0083】
一方、所定のコインCが所定枚数投入されていない場合には、回転ハンドル71が回転できないので、取出ハンドル61を回転させることができない。このため、収容物Aを取り出すことはできない。
このような場合や、コインCを投入した後に購入を取りやめたい場合等には、返却レバー17を押すことにより、投入したコインCをコイン受け皿16に排出することができる。
【0084】
なお、硬貨でもトークンでも購入できるようにする場合には、回転ハンドル部70の第1突出板73と第2突出板74を連結機構78で連結して、第1突出板73及び第2突出板74が一体で移動するようにする。
これにより、硬貨またはトークンの一方のみが所定枚数投入されれば、収容物Aを取り出すことができる。
【0085】
次に、本実施形態に係る投入物品選別装置、投入物品検出装置及び収容物取出装置の作用、効果について説明する。
【0086】
本実施形態にかかる投入物品選別装置20では、導入孔251から投入された第1コインC1、第2コインC2及び第3コインC3のうち、第1導出孔261に連通する第1経路31に第1コインC1を案内するとともに、第2コインC2及び第3コインC3を中間経路32に案内する第1キャリアアーム27を設けた。また、第2導出孔262に連通する第2経路33に第2コインC2を案内するとともに、第3導出孔263に連通する第3経路34に第3コインC3を案内する第2キャリアアーム37を、中間経路32に設けた。
このため、機械的にコインCの選別ができ、構造の簡略化を図ることができる。
【0087】
また、本実施形態に係る投入物品検出装置40では、第1コインC1、第2コインC2及び第3コインC3が、案内部41の投入孔411から投入され、案内路412を経由して排出孔413から排出される。案内部41の下流側には、前述した投入物品選別装置20が設けられているので、機械的にコインCの選別ができる。
また、投入物品選別装置20の下流側には、投入物品保持部50及び回転ハンドル部70が設けられている。投入物品保持部50は、第1コインC1及び第2コインC2のうちの少なくとも一方を一時的に保持するものであり、保持された第1コインC1及び第2コインC2のうちの少なくとも一方が所定枚数となったときに回転ハンドル部70の回転ハンドル71が回転可能となる。
このため、第1コインC1及び第2コインC2のうちの少なくとも一方が所定枚数となったときに回転ハンドル71を回転させることができる。
【0088】
また、本実施形態に係る収容物取出装置10では、前述した投入物品検出装置40を用いたので、機械的にコインCの選別ができ、構造の簡略化を図ることができる。また、第1コインC1及び第2コインC2のうちの少なくとも一方が所定枚数となったときに回転ハンドル71を回転させることができる。
【0089】
本発明の投入物品選別装置、投入物品検出装置及び収容物取出装置は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形、改良等が可能である。
【符号の説明】
【0090】
10 収容物取出装置
20 投入物品選別装置
21 本体
211 上端面(第1端面)
212 下端面(第2端面)
25 導入部
251 導入孔
26 導出部
261 第1導出孔
262 第2導出孔
263 第3導出孔
27 第1キャリアアーム
31 第1経路
32 中間経路
33 第2経路
34 第3経路
37 第2キャリアアーム
40 投入物品検出装置
41 案内部
411 投入孔
412 案内路
412A 第1転動面
412B 第2転動面
413 排出孔
43 揺動部材
431 揺動軸
434、435 揺動転動面
50 投入物品保持部
70 回転ハンドル部
71 回転ハンドル
72 円板部材
73 第1突出板(第1突出部)
74 第2突出板(第2突出部)
C1 第1コイン(第1投入物品)
C2 第2コイン(第2投入物品)
C3 第3コイン(第3投入物品)

図1
図2
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図4
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