IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-08
(45)【発行日】2022-07-19
(54)【発明の名称】エレベータ装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 1/06 20060101AFI20220711BHJP
   B66B 11/02 20060101ALI20220711BHJP
【FI】
B66B1/06 B
B66B11/02 F
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021015063
(22)【出願日】2021-02-02
【審査請求日】2021-02-02
(73)【特許権者】
【識別番号】390025265
【氏名又は名称】東芝エレベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000235
【氏名又は名称】特許業務法人 天城国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】布志木 宏和
【審査官】今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-101985(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109761131(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107161831(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第1814535(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 1/00 - 1/52
B66B 11/00 - 11/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降路を昇降する乗りかごと、
前記乗りかごの下部に設けられ、前記乗りかごの内部の空気を排気するための排気口と、
前記乗りかごの上部に設けられる換気ファンと、
前記換気ファンを駆動して、前記乗りかごの扉が閉のときに、前記乗りかごの内部への給気を行う制御装置と、
を備え
前記制御装置は、
前記乗りかごの停止階が屋外である場合には、前記乗りかごが停止し、前記乗りかごの扉が開のときに、前記乗りかごの内部への給気を行うエレベータ装置。
【請求項2】
昇降路を昇降する乗りかごと、
前記乗りかごの下部に設けられ、前記乗りかごの内部の空気を排気するための排気口と、
前記乗りかごの上部に設けられる換気ファンと、
前記換気ファンを駆動して、前記乗りかごの扉が閉のときに、前記乗りかごの内部への給気を行う制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、乗りかごが前記昇降路の上部に停止した場合には、前記換気ファンを停止するエレベータ装置。
【請求項3】
昇降路を昇降する乗りかごと、
前記乗りかごの下部に設けられ、前記乗りかごの内部の空気を排気するための排気口と、
前記乗りかごの上部に設けられる換気ファンと、
前記換気ファンを駆動して、前記乗りかごの扉が閉のときに、前記乗りかごの内部への給気を行う制御装置と、
を備え、
前記制御装置によって、前記乗りかごの内部からの排気が行われているときに、前記排気口を閉じる開閉機構を備えるエレベータ装置。
【請求項4】
前記制御装置は、
前記換気ファンを駆動して、前記乗りかごが停止し、前記乗りかごの扉が開のときに、前記乗りかごの内部からの排気を行う
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【請求項5】
前記排気口は、前記乗りかごを利用する乗客の足元に配置される請求項1乃至のいずれか一項に記載のエレベータ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、エレベータ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスなどは、飛沫感染することが知られている。そこで、商業施設やオフィスビルなどの建物や、電車やバスに代表される公共交通機関など、人が密集するおそれがある場所では、定期的な換気や、空気清浄器による殺菌が行われている。エレベータの乗りかごは、窓がない密閉空間であるため、乗りかごの内部を効果的に換気したり、内部の空気を殺菌するための技術が種々提案されている。
【0003】
従来の技術では、乗りかごの空気の流れが整流されるため、汚れた空気が攪拌されることなく排気される。また、乗りかごの空気が、イオン発生器から発生したイオンによって殺菌される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実開平1-047762号公報
【文献】特開2005-089171号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の技術では、乗りかご内部の空気が、天井に設置されたファンによって上方へ排気される。このため、乗りかごの下方の空気が、乗客の顔の周囲を経由して上方へ移動してしまうことがある。本発明は上述の事情の下になされたもので、密閉空間での空気の流れを上方から下方へ制御することで、ウイルスの空気感染を抑制することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本実施形態に係るエレベータ装置は、乗りかごと、排気口と、換気ファンと、制御装置と、を備える。乗りかごは、昇降路を昇降する。排気口は、乗りかごの下部に設けられ、乗りかごの内部の空気を排気する。換気ファンは、乗りかごの上部に設けられる。制御装置は、換気ファンを駆動して、乗りかごの扉が閉のときに、乗りかごの内部への給気を行う。ここで、制御装置は、乗りかごの停止階が屋外である場合には、乗りかごが停止し、乗りかごの扉が開のときに、乗りかごの内部への給気を行う。
また、上記課題を解決するため、本実施形態に係るエレベータ装置は、乗りかごと、排気口と、換気ファンと、制御装置と、を備える。乗りかごは、昇降路を昇降する。排気口は、乗りかごの下部に設けられ、乗りかごの内部の空気を排気する。換気ファンは、乗りかごの上部に設けられる。制御装置は、換気ファンを駆動して、乗りかごの扉が閉のときに、乗りかごの内部への給気を行う。ここで、制御装置は、乗りかごが昇降路の上部に停止した場合には、換気ファンを停止する。
さらに、上記課題を解決するため、本実施形態に係るエレベータ装置は、乗りかごと、排気口と、換気ファンと、制御装置と、を備える。乗りかごは、昇降路を昇降する。排気口は、乗りかごの下部に設けられ、乗りかごの内部の空気を排気する。換気ファンは、乗りかごの上部に設けられる。制御装置は、換気ファンを駆動して、乗りかごの扉が閉のときに、乗りかごの内部への給気を行う。ここで、制御装置によって、乗りかごの内部からの排気が行われているときに、排気口を閉じる開閉機構を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態に係るエレベータ装置の斜視図である。
図2】乗りかごの内壁面を示す斜視図である。
図3】排気口に取り付けられたレジスタを示す図である。
図4】エレベータ装置の制御系を示すブロック図である。
図5】制御ユニットのブロック図である。
図6】第1気流制御が行われているときの乗りかごの様子を模式的に示す図である。
図7】第2気流制御が行われているときの乗りかごの様子を模式的に示す図である。
図8】エレベータ装置の変形例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本実施形態を、図面を用いて説明する。説明には、適宜、相互に直交するX軸、Y軸、Z軸からなるXYZ座標系を用いる。
【0009】
図1は、本実施形態に係るエレベータ装置10の斜視図である。エレベータ装置10は、商業施設やオフィスビルなどの建築物に設けられた昇降路100の内部に配置されている。図1に示されるように、エレベータ装置10は、乗りかご31、カウンタウエイト50、昇降モータ40、ガイドレール21~24、制御盤70を有している。
【0010】
ガイドレール21~24それぞれは、長手方向をZ軸方向とする部材である。ガイドレール21,22は、乗りかご31を昇降自在にガイドするための一対の部材である。また、ガイドレール23,24は、カウンタウエイト50を昇降自在にガイドするための一対の部材である。ガイドレール21とガイドレール22は、Y軸方向に離間して配置されている。また、ガイドレール23,24も、同様にY軸方向に相互に離間して配置されている。図1では、カウンタウエイト50のガイドレール23,24が、乗りかご31のガイドレール21,22に対してX軸方向に離間して配置されている。なお、ガイドレール21~24の配置は、図1に示される配置に限定されるものではない。
【0011】
乗りかご31は、乗客を収容して昇降路100を昇降するユニットである。乗りかご31は、ガイドレール21,22の間に配置され、ガイドレール21,22に対して、上下方向に移動可能に取り付けられている。
【0012】
乗りかご31の+X側の側面には、内部に出入りするための開口部31aが形成されている。開口部31aは、乗りかご31の側面に沿って移動する一対の扉32によって、閉塞或いは開放される。また、乗りかご31の上部には、換気ファン39が設けられている。
【0013】
カウンタウエイト50は、ガイドレール23,24に対して、上下方向に移動可能に取り付けられている。カウンタウエイト50の重量は、乗りかご31の重量に対して所定の割合になるように調整されている。
【0014】
昇降モータ40は、乗りかご31を昇降させるためのモータである。昇降モータ40は、昇降路100の上部に、回転軸がY軸に平行になるように配置されている。昇降モータ40の回転軸にはプーリー42が固定されている。
【0015】
昇降モータ40のプーリー42には、ワイヤ60が巻き回されている。ワイヤ60は、一端が、乗りかご31に固定され、他端が、カウンタウエイト50に固定されている。
【0016】
図2は、乗りかご31の内壁面31bを示す斜視図である。乗りかご31のケーシングは、例えば鉄やステンレスなどの金属板からなる内壁面31bとカバー31cからなる二重構造になっている。Y軸方向両端と-X側の内壁面31bには、X軸方向或いはY軸方向を長手方向とする長方形の排気口35がそれぞれ形成されている。それぞれの排気口35は、乗りかご31に乗車する乗客の足元に位置するように、乗りかご31の床面に近い内壁面31bの下部に形成されている。それぞれの排気口35には、レジスタ95が取り付けられる。
【0017】
図3は、排気口35に取り付けられたレジスタ95を示す図である。図3に示されるように、レジスタ95は、乗りかご31の内壁面31bからカバー31cに渡って取り付けられ、乗りかご31の内部空間と、乗りかご31の外部空間とを連絡している。
【0018】
図2に示されるように、乗りかご31の+Z側の内壁面31b(天井)には、正方形の開口37が形成されている。換気ファン39は、開口37の上方に設置されている。例えば、換気ファン39が正転すると、開口37を介して、乗りかご31の外部の空気が乗りかご31の内部空間へ給気される。また、換気ファン39が逆転すると、開口37を介して、乗りかご31の内部の空気が乗りかご31の外部空間へ排気される。
【0019】
図1に戻り、制御盤70は、昇降路100に配置されている。制御盤70には、昇降モータ40や、乗りかご31に設けられた機器を制御するための制御装置が収容されている。
【0020】
図4は、エレベータ装置10の制御系を示すブロック図である。制御系は、制御盤70に収容される制御ユニット80、駆動ユニット91、及び電源ユニット92と、操作パネル36から構成される。
【0021】
駆動ユニット91は、昇降モータ40に電力を供給するための電源や、インバータなどを備えている。駆動ユニット91は、制御ユニット80からの指示に基づいて、昇降モータ40を駆動する。また、制御ユニット80からの指示に基づいて、乗りかご31に設けられた扉32や、各階の乗り場に設けられた扉を開閉する。
【0022】
電源ユニット92は、換気ファン39を駆動するための電源などを備えている。電源ユニット92は、制御ユニット80からの指示に基づいて、換気ファン39を駆動する。
【0023】
操作パネル36は、乗りかご31の内壁面31bに設けられている。操作パネル36は、乗りかご31の乗客から、行き先階などを受け付けるためのインタフェースである。乗客は、操作パネル36を操作することで、制御ユニット80に、行き先階などを通知することができる。
【0024】
図1に示されるように、操作パネル36及び換気ファン39などは、ケーブル71を介して、制御盤70に収容される制御ユニット80に接続されている。
【0025】
図5は、制御ユニット80のブロック図である。制御ユニット80は、バス85を介して相互接続されるCPU(Central Processing Unit)81、主記憶部82、補助記憶部83、及びインタフェース部84を有するコンピュータである。
【0026】
CPU81は、補助記憶部83に記憶されているプログラムに従って、後述する処理を実行する。
【0027】
主記憶部82は、RAM(Random Access Memory)等を有している。主記憶部82は、CPU81の作業領域として用いられる。
【0028】
補助記憶部83は、ROM(Read Only Memory)、半導体メモリ等の不揮発性メモリを有している。補助記憶部83は、CPU81が実行するプログラム、及び各種パラメータなどを記憶している。
【0029】
インタフェース部84は、シリアルインタフェース、パラレルインタフェース、無線LANインタフェースなどを有している。操作パネル36,駆動ユニット91,及び電源ユニット92は、インタフェース部84を介して、CPU81に接続される。
【0030】
上述のように構成されるエレベータ装置10では、CPU81が、操作パネル36からの入力に基づいて、駆動ユニット91を制御する。例えば、CPU81が、駆動ユニット91を介して、昇降モータ40を正転させると、乗りかご31が上昇するとともに、カウンタウエイト50が下降する。CPU81が、駆動ユニット91を介して、昇降モータ40を逆転させると、乗りかご31が下降するとともに、カウンタウエイト50が上昇する。
【0031】
また、CPU81は、乗りかご31の昇降とともに、乗りかご31の換気を行う。以下、乗りかご31の換気動作について説明する。
【0032】
乗りかご31の換気動作では、乗りかご31の扉32が閉のときに行われる第1気流制御と、乗りかご31が停止し、扉32が開のときに行われる第2気流制御と、が実行される。図6は、第1気流制御が行われているときの乗りかご31の様子を模式的に示す図である。図6に示されるように、乗りかご31の扉が閉になったときや、乗りかご31が昇降中のときには、CPU81は、換気ファン39を正転させる。換気ファン39が正転すると、乗りかご31の内部に、主として昇降路100の空気が供給される。これにより、外部空間の空気が乗りかご31の内部空間へ給気されるとともに、乗りかご31の内部空間の空気が、排気口35から排気される。
【0033】
乗りかご31では、換気ファン39が乗りかご31の上部に配置され、排気口35が乗りかご31の下部に設けられている。このため、図6の白抜き矢印に示されるように、乗りかご31の内部の空気は、上方から下方へ流れる。このため、乗りかご31の乗客120の呼気は、下方へ流れ排気口35から外部へ排気される。
【0034】
図7は、第2気流制御が行われているときの乗りかご31の様子を模式的に示す図である。図7に示されるように、乗りかご31が停止階Fに停止し、扉32が開になったときには、CPU81は、換気ファン39を逆転させる。換気ファン39が逆転すると、乗りかご31の内部の空気が昇降路100へ排気される。これにより、乗りかご31の内部空間の空気が開口37から排気されるとともに、乗りかご31の開口部31aを介して、面積の広い停止階Fのきれいな空気が乗りかご31の内部空間へ供給される。
【0035】
乗りかご31では、換気ファン39によって乗りかご31の空気が排気されると、図7の白抜き矢印に示されるように、開口部31aから乗りかご31の内部へ空気が供給される。このため、乗りかご31の空気は、停止階Fに排気されない。
【0036】
以上説明したように、本実施形態に係るエレベータ装置10では、乗りかご31の扉32が閉になり、乗りかご31の内部が密閉空間になったときには、図6の白抜き矢印に示されるように、乗りかご31の内部の空気は、上方から下方へ流れて外部空間へ排気される。このため、乗りかご31の乗客120の呼気は、下方へ流れ排気口35から外部へ排気される。したがって、乗りかご31の乗客相互間でのウイルスの空気感染リスクを抑制することができる。
【0037】
本実施形態に係るエレベータ装置10では、乗りかご31が停止階で停止して乗りかご31の扉32が開になったときには、図7の白抜き矢印に示されるように、乗りかご31の内部の空気は、昇降路100へ排気され、停止階Fへは排気されない。したがって、乗りかご31の乗客120と、停止階Fに位置する人との間で、ウイルスの空気感染リスクを抑制することができる。また、乗りかご31の内部の空気が昇降路100へ排気されるため、乗りかご31が建物の各フロアに渡って移動することに起因するフロア間の空気交換が抑制される。したがって、エレベータ装置10が設置される建物のフロア間で、ウイルスの空気感染リスクを抑制することができる。
【0038】
従来のエレベータ装置では、乗客の乗り込みをトリガとして換気ファンを駆動して換気を行い、すべての乗客が降りた場合には所定時間経過後に、換気ファンを停止していた。本実施形態に係るエレベータ装置10では、1台の換気ファン39の回転方向を変更して、第1気流制御と第2気流制御を行う。したがって、既存の換気ファンで、空気感染リスクの抑制が可能となる。
【0039】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態によって限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、乗りかご31の扉32が開になったときには、図7に示されるように、換気ファン39で、乗りかご31の空気を排気することとした。これに限らず、乗りかご31の停止階Fが、屋外など、乗りかご31の空気が排気されても問題がないような場所では、扉32が開になったときであっても、図6に示されるように、換気ファン39で、乗りかご31へ空気を給気してもよい。
【0040】
昇降路100の上部などに乗りかご31が位置する場合には、乗りかご31と昇降路100の天井との間のクリアランスが小さくなることがある。このような場合には、排気された空気が乗りかご31と昇降路100の天井との間に滞留し換気が不十分になる。そのため、乗りかご31が昇降路100の最上部に停止したときには、換気ファン39を停止させることとしてもよい。
【0041】
上記実施形態では、換気ファン39の回転方向のみを変更して2種類の制御を行うこととした。これに限らず、排気口35に、当該排気口35を開閉するための開閉機構96を設け、図8に示されるように、乗りかご31から昇降路100への排気を行うときに、排気口35を閉塞することとしてもよい。これによれば、停止階Fからの給気を効率よく行うことが可能となる。また、例えば、排気口35に、乗りかご31から外部へ向かう方向の流れのみ許容する逆止弁や逆止ダンパなどの開閉機構を設けることとしてもよい。
【0042】
上記実施形態では、図2に示されるように、排気口35が、内壁面31bの3面に設けられていることとした。これに限らず、排気口35は、内壁面31bの2面或いは1面のみに設けられていることとしてもよい。また、排気口35は、扉32に設けられていてもよく、床面に設けられていてもよい。排気口35の位置は、低いほうが好ましいが、乗りかご31を利用する乗客の腰の位置よりも低いところであれば許容される。
【0043】
上記実施形態では、換気ファン39が、乗りかご31の天井に設けられていることとした。これに限らず、換気ファン39は、乗りかご31の上部側面に設けられていてもよい。換気ファン39の位置は、高いほうが好ましいが、乗りかご31を利用する乗客の頭の位置よりも高いところであれば許容される
【0044】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施しうるものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0045】
10 エレベータ装置
21~24 ガイドレール
31a 開口部
31b 内壁面
31c カバー
32 扉
35 排気口
36 操作パネル
37 開口
39 換気ファン
40 昇降モータ
42 プーリー
50 カウンタウエイト
60 ワイヤ
70 制御盤
71 ケーブル
80 制御ユニット
81 CPU
82 主記憶部
83 補助記憶部
84 インタフェース部
91 駆動ユニット
92 電源ユニット
95 レジスタ
96 開閉機構
100 昇降路
120 乗客
F 停止階





【要約】
【課題】密閉空間でのウイルスの空気感染を抑制する。
【解決手段】本実施形態に係るエレベータ装置は、乗りかごと、排気口と、換気ファンと、制御装置と、を備える。乗りかごは、昇降路を昇降する。排気口は、乗りかごの下部に設けられ、乗りかごの内部の空気を排気する。換気ファンは、乗りかごの上部に設けられる。制御装置は、換気ファンを駆動して、乗りかごの扉が閉のときに、乗りかごの内部への給気を行う。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8