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特許7102638調節可能なきらめきを備えるレーザーベースの白色光源
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-08
(45)【発行日】2022-07-19
(54)【発明の名称】調節可能なきらめきを備えるレーザーベースの白色光源
(51)【国際特許分類】
   F21V 9/00 20180101AFI20220711BHJP
【FI】
F21V9/00
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2022504081
(86)(22)【出願日】2020-07-06
(86)【国際出願番号】 EP2020069005
(87)【国際公開番号】W WO2021013520
(87)【国際公開日】2021-01-28
【審査請求日】2022-01-21
(31)【優先権主張番号】19187831.3
(32)【優先日】2019-07-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【弁理士】
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ヒクメット リファット アタ ムスターファ
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン ボムメル ティース
【審査官】竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第2354638(EP,A1)
【文献】特開2017-102388(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明デバイス光を生成するように構成される照明デバイスであって、前記照明デバイスが、(i)第1のレーザー光源光のビームを生成するように構成される第1のレーザー光源と、(ii)スペックル制御要素と、(iii)制御システムと、を備え、前記制御システムの1つ以上の制御モードにおいて、前記スペックル制御要素が、前記第1のレーザー光源光のスペックル分布を含む前記照明デバイス光を提供するために、前記第1のレーザー光源光の光路内に構成され、前記照明デバイスから所定の距離Lの所で、前記スペックル分布が、3%<C1<100%の範囲から選択される第1のスペックルコントラスト値C1を有し、前記所定の距離Lが、0.5~50mの範囲から選択され、前記制御システムが、更に、前記1つ以上の制御モードのうちの1つ以上において、前記スペックル制御要素によって前記第1のスペックルコントラスト値C1を動的に制御するように構成され、
前記照明デバイスが、前記照明デバイス光によって照明される前記照明デバイスから前記所定の距離Lにある領域を検知し、対応するセンサ信号を生成するように構成される、光センサを更に備え、前記制御システムが、前記センサ信号に応じて前記スペックル分布を制御するように構成され、
前記制御システムが、前記センサ信号に基づいて前記領域の粗さ関連パラメータを推定するように構成され、前記制御システムが、前記粗さ関連パラメータに応じて前記第1のスペックルコントラスト値C1を制御するように構成される、照明デバイス。
【請求項2】
制御モードにおいて、前記第1のスペックルコントラスト値C1が、第1の期間中、一次値にあり、移行期間にわたって二次値に変化し、第2の期間中、前記二次値にあり、前記一次値及び前記二次値の一方が、前記一次値及び前記二次値の他方よりも少なくとも20%大きく、前記第1の期間が少なくとも0.02秒であり、前記第2の期間が少なくとも0.02秒であり、前記移行期間が5分以下である、請求項1に記載の照明デバイス。
【請求項3】
前記制御システムが、少なくとも2つの異なる第1のスペックルコントラスト値C1の間で変更するように構成され、(a)前記少なくとも2つの異なる第1のスペックルコントラスト値C1の間の変更を漸進的に実行すること、(b)前記少なくとも2つの異なる第1のスペックルコントラスト値C1の間の変更を段階的に実行すること、及び(c)前記少なくとも2つの異なる第1のスペックルコントラスト値C1のうちの2つ以上をランダムに選択すること、のうちの1つ以上が適用される、請求項1又は2に記載の照明デバイス。
【請求項4】
前記スペックル制御要素を回転及び/又は振動させるように構成されるアクチュエータを備え、前記制御システムが、前記アクチュエータを制御するように構成される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の照明デバイス。
【請求項5】
前記スペックル制御要素が回転可能であり、前記アクチュエータが、前記スペックル制御要素を回転させるように構成され、(i)前記スペックル制御要素の角周波数が、前記アクチュエータによって制御されること、及び(ii)前記スペックル制御要素が、前記スペックル制御要素の回転中に前記光路内に交互に構成される、拡散パターンが異なる2つ以上の領域を含むこと、のうちの1つ以上が適用される、請求項4に記載の照明デバイス。
【請求項6】
前記スペックル制御要素が振動可能であり、前記アクチュエータが、前記スペックル制御要素を振動させるように構成され、(i)前記スペックル制御要素の振動周波数が、前記アクチュエータによって制御されること、及び(ii)前記スペックル制御要素が、前記スペックル制御要素の振動中に前記光路内に交互に構成される、拡散パターンが異なる2つ以上の領域を含むこと、のうちの1つ以上が適用される、請求項4に記載の照明デバイス。
【請求項7】
前記第1のレーザー光のビームが、前記スペックル制御要素と90°に等しくない角度を有する、請求項6に記載の照明デバイス。
【請求項8】
前記制御システムが、タイマー及びユーザインタフェースの入力信号のうちの1つ以上に依存して、前記スペックル分布を制御するように構成される、請求項2乃至6のいずれか一項に記載の照明デバイス。
【請求項9】
前記制御システムが、前記第1のスペックルコントラスト値C1を経時的に変更するように構成され、それぞれ少なくとも0.02秒の期間にわたる前記動作モード中、1つ以上のスペックルコントラスト値C1が、10%≦C1≦90%の範囲から選択される、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の照明デバイス。
【請求項10】
前記光センサがカメラである、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の照明デバイス。
【請求項11】
前記第1のスペックルコントラスト値C1が、20%≦C1≦80%の範囲から選択される、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の照明デバイス。
【請求項12】
第2の光源光を生成するように構成される1つ以上の第2の光源を更に備え、前記第2の光源光と前記第1のレーザー光源光とが、異なるカラーポイントを有し、前記照明デバイスが、前記第1のレーザー光源光と、前記1つ以上の第2の光源のうちの1つ以上の前記第2の光源光とを含む前記照明デバイス光を、前記動作モードにおいて生成するように構成される、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の照明デバイス。
【請求項13】
前記1つ以上の第2の光源のうちの少なくとも1つが、第2のレーザー光源光の第2のビームを生成するように構成される第2のレーザー光源を含み、前記制御システムの前記動作モードにおいて、前記スペックル制御要素及び第2のスペックル制御要素のうちの1つ以上が、前記第2のレーザー光源光の第2のスペックル分布を含む前記照明デバイス光を提供するために、前記第2のレーザー光源光の光路内に構成され、前記照明デバイスから前記所定の距離Lの所で、前記第2のスペックル分布が、3%<C2<100%の範囲から選択される第2のスペックルコントラスト値C2を有する、請求項12に記載の照明デバイス。
【請求項14】
前記動作モード中、白色の照明デバイス光を生成するように構成される、請求項12又は13に記載の照明デバイス。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか一項に記載の2つ以上の照明デバイスを備える照明システムであって、前記照明システムが、前記2つ以上の照明デバイスのうちの1つ以上の前記照明デバイス光を含む照明システム光を生成するように構成される、照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明デバイス及びかかる照明デバイスを1つ以上備える照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
レーザーを備える照明デバイスが、当該技術分野において知られている。例えば、米国特許出願公開第20130128492A1号は、高輝度コヒーレント光を提供するためのレーザーと、レーザーから光を受けるように配置される光散乱要素とを備える、高輝度照明デバイスについて記載している。光散乱要素は、提供された光の一部を異なる波長に変換するように適合されるルミネッセント材料を含む。光散乱要素は、提供された光の一部を、変換せずに透過及び散乱させるように更に構成される。それにより、コヒーレント光を受けると、光散乱要素から出力される光は、変換された光に由来する高輝度のインコヒーレント光を含む出力される光がきらめく(sparkle)照明効果をもたらし、コヒーレント光がスペックル照明効果をもたらすことにより、二重の照明効果を有する。更に、このような照明デバイスを備える対応するランプが提供される。
【0003】
欧州特許出願公開第2354638A号は、装飾照明パターンを生成するための照明装置を開示している。照明装置は、コヒーレント光ビームを照明装置のマルチモードファイバに結合するように適合され、それにより、コヒーレント光ビームが、異なるファイバモードにおいて伝搬し、マルチモードファイバから分離され、第1の装飾照明パターンを生成するために干渉し、第1の装飾照明パターンとしてスペックルパターンを生成するためにスペックルパターン生成要素をコヒーレント光ビームで照明するようになっている。第1の装飾照明パターンは、第1の装飾照明パターン変更ユニットによって経時的に変更され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザフィードバックに基づくと、きらめく効果を有し得る光を提供することが望ましいようである。例えば、ショールーム又は陳列ケースでは、きらめく光を使用することが魅力的であるようであった。しかし、多くの種類の光源は、そのような効果をもたらすことができず、かつ/又は出力が低すぎるようである。
【0005】
それゆえ、本発明の一態様は、好ましくは、上述の欠点の1つ以上を更に少なくとも部分的に取り除く、代替的な照明デバイスを提供することである。本発明は、従来技術の欠点のうちの少なくとも1つを克服若しくは改善すること、又は有用な代替物を提供することを、目的として有してもよい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
レーザーは、スペックルの形成につながり得る干渉性のような特性を有する光源である。店舗照明及び舞台照明などの用途では、スペックルはきらめく外観をもたらすことができる。スペックルコントラストは(また)、照明される表面の粗さ及びレーザー光のコヒーレンス長に依存し得る。したがって、光源のコヒーレンス長を制御することにより、物体の外観を制御することが可能となり得る。ここで、とりわけ、光のコヒーレンス長が(漸進的に(gradually))調節され得る、かつ/又は、そうでなければスペックルコントラストが制御され得る、誘導放出をもたらす少なくとも1つの供給部を含む光源が説明される。特定の実施形態では、RGBレーザーなど、誘導放出を有するより多くの光源が使用され得る場合、色毎のスペックルが制御され得ることさえ可能となり得る。更なる特定の実施形態では、照明される表面などの表面の表面粗さを検知するためのセンサの使用も理解され得、実施形態では、スペックル(コントラスト)が、しかるべく適合されてもよい。コヒーレンス長及び/又はそうでなければスペックルコントラストを制御するために、振動及び/又は回転拡散体が使用されてもよい。
【0007】
それゆえに、ある態様では、本発明は、照明デバイス光を生成するように構成される照明デバイス(「デバイス」)を提供する。照明デバイスは、(i)第1のレーザー光源及び(ii)スペックル制御要素を備える。第1のレーザー光源は特に、第1のレーザー光源光のビームを生成するように構成される。特定の実施形態では、照明デバイスの動作モードにおいて、スペックル制御要素は、第1のレーザー光源光のスペックル分布を含む照明デバイス光を提供するために、第1のレーザー光源光の光路内に配置される。特に、(この動作モードにおいて)照明デバイスから所定の距離Lで、スペックル分布は、実施形態では、特に3%<C1<100%の範囲から選択される(第1の)スペックルコントラスト値C1を有してもよい。特定の実施形態では、所定の距離Lは、0.2~100mの範囲、特に0.5~50mなどから選択される。また更なる特定の実施形態では、照明デバイスは、制御システムを更に備えてもよく、又は制御システムに機能的に結合されてもよい。それゆえに、実施形態では、照明デバイスは、(iii)制御システムを更に備えてもよい。制御システムは、1つ以上のスペックルパラメータ、特に第1のスペックルコントラスト値を制御するために使用されてもよい。更なる実施形態では、制御システムの1つ以上の制御モードにおいて、スペックル制御要素は、第1のレーザー光源光のスペックル分布を含む照明デバイス光を提供するために、第1のレーザー光源光の光路内に配置される(上記も参照)。更に、特に制御システムは、1つ以上の制御モードの1つ以上において、(スペックル制御要素によって)第1のスペックルコントラスト値C1を動的に制御するように更に構成されてもよい。それゆえに、特に本発明は、実施形態では、照明デバイス光を生成するように構成される照明デバイスであって、(i)第1のレーザー光源光のビームを生成するように構成される第1のレーザー光源と、(ii)スペックル制御要素と、(iii)制御システムと、を備え、制御システムの1つ以上の制御モードにおいて、スペックル制御要素が、第1のレーザー光源光のスペックル分布を含む照明デバイス光を提供するために、第1のレーザー光源光の光路内に配置され、照明デバイスから所定の距離Lで、スペックル分布が、3%<C1<100%の範囲から選択される第1のスペックルコントラスト値C1を有し、所定の距離Lが、0.5~50mの範囲から選択され、制御システムが、1つ以上の制御モードの1つ以上において、スペックル制御要素によって第1のスペックルコントラスト値C1を動的に制御するように更に構成される、照明デバイスを提供する。
【0008】
このようなデバイスにより、所望のスペックルコントラストなどの所望のスペックルを作り出すことが可能となり得る。所望のスペックルコントラストなどのスペックルを変化させることも可能となり得る。例えば、所望のスペックルコントラストなどのスペックルを動的に変化させることが可能となり得る。それにもかかわらず、レーザーが使用されるので、比較的高強度の照明デバイスが可能である。それゆえに、本発明では、レーザーはとりわけそれらのコヒーレンスについて知られ得るが、本発明では意図的に、コヒーレンス長が(実質的に)低減されてもよく、かつ/又はビーム強度パターンが、スペックル(コントラスト)が導入されるときに実質的に影響を受けてもよい。導入されるスペックル及び/又はスペックルコントラスト値の経時的な変化は、きらめく鮮やかな効果をもたらし得る。これは、例えば、ショールームや陳列ケースで有用となり得るが、舞台照明などでも有用となり得る。実施形態では、表面の粗さを考慮することも可能となり得る(更に以下も参照)。
【0009】
上で示されたように、照明デバイスは、(照明デバイスの動作中に)照明デバイス光を生成するように構成される。
【0010】
実施形態では、照明デバイス光は、カラーポイント及び演色指数(color rendering index;CRI)から選択されるような、1つ以上の一定の光学特性を有してもよい。それゆえに、実施形態では、照明デバイスは、照明デバイス光の一定のスペクトル分布を伴う単一の動作モードを有してもよい。このような実施形態では、(第1の)スペックルコントラスト値(以下も参照)も一定であってもよい。しかし、他の実施形態では(第1の)スペックルコントラスト値は、可変であってもよい。また更なる実施形態では、照明デバイスは、カラーポイント、演色指数、及び(第1の)スペックルコントラスト値のうちの1つ以上が可変となり得る2つ以上の動作モードを有してもよい。実施形態では、カラーポイント及び演色指数(CRI)の1つ以上が可変であってもよく、(第1の)スペックルコントラスト値が一定であってもよい。更に他の実施形態では、カラーポイント及び演色指数(CRI)の1つ以上が一定であってもよく、(第1の)スペックルコントラスト値は、可変であってもよい。以下で更に解明されるように、特に(第1の)スペックルコントラスト値は、動的に可変であるなど、可変であってもよい。
【0011】
実施形態では、照明デバイスは、(i)第1のレーザー光源光のビームを生成するように構成される第1のレーザー光源と、(ii)スペックル制御要素と、を備える。
【0012】
用語「レーザー光源」は特にレーザーを指す。このようなレーザーは特に、UV、可視、又は赤外のうちの1つ以上の波長を有する、特に、200~2000nm、300~1500nmなどの範囲から選択される波長を有する、レーザー光源光を生成するように構成されてもよい。用語「レーザー」は特に、電磁放射の誘導放出に基づいて光増幅プロセスによって光を放出するデバイスを指す。特に、実施形態では、用語「レーザー」は、固体レーザーを指してもよい。実施形態では、用語「レーザー」又は「固体レーザー」は、セリウム添加フッ化リチウムストロンチウム(又はカルシウム)アルミニウム(Ce:LiSAF、Ce:LiCAF)、クロム添加クリソベリル(アレキサンドライト)レーザー、クロムZnSe(Cr:ZnSe)レーザー、2価サマリウム添加フッ化カルシウム(Sm:CaF)レーザー、Er:YAGレーザー、エルビウム添加及びエルビウム-イッテルビウム共添加ガラスレーザー、Fセンターレーザー、ホルミウムYAG(Ho:YAG)レーザー、Nd:YAGレーザー、NdCrYAGレーザー、ネオジム添加イットリウムカルシウムオキソボレートNd:YCaO(BO、又はNd:YCOB、ネオジム添加イットリウムオルトバナジン酸塩(Nd:YVO)レーザー、ネオジムガラス(Nd:ガラス)レーザー、ネオジムYLF(Nd:YLF)固体レーザー、プロメチウム147添加リン酸塩ガラス(147Pm3+:ガラス)固体レーザー、ルビーレーザー(Al:Cr3+)、ツリウムYAG(Tm:YAG)レーザー、チタンサファイア(Ti:サファイア;Al:Ti3+)レーザー、3価ウラン添加フッ化カルシウム(U:CaF)固体レーザー、イッテルビウム添加ガラスレーザー(ロッド、プレート/チップ、及びファイバ)、イッテルビウムYAG(Yb:YAG)レーザー、Yb(ガラス又はセラミックス)レーザーなどのうちの1つ以上を指してもよい。実施形態では、用語「レーザー」又は「固体レーザー」は、GaN、InGaN、AlGaInP、AlGaAs、InGaAsP、鉛塩などの半導体レーザダイオード、垂直共振器型面発光レーザー(vertical cavity surface emitting laser;VCSEL)、量子カスケードレーザー、ハイブリッドシリコンレーザーなどのうちの1つ以上を指してもよい。以下から導き出され得るように、用語「レーザー光源」はまた、複数の(異なる)レーザー光源を指してもよい。
【0013】
用語「レーザー源光のビーム」及び同様の用語は特に、レーザー源から発せられる光がいくらかのコヒーレンスを有することを示す。これは、レーザーについて知られている。例えば、(光学)要素によって遮られることなく真空中を伝搬するビームのコヒーレンス長は、少なくとも10cm、例えば、少なくとも15cmであってもよい。しかし、少なくとも1m、10mを超える、又は更により長いような、はるかに長いことも可能である。
【0014】
スペックル制御要素は特に、レーザー光源光のビームのスペックルを制御するために使用される。スペックル制御要素により、スペックル又はスペックルなしが制御され得る。例えば、スペックルの数、スペックルの密度、スペックルコントラスト。特に、本明細書では、スペックルコントラストが制御され得る。スペックル制御要素はまた、実施形態ではスペックル低減又は増強要素と示されてもよい。
【0015】
照明デバイスの動作モードにおいて、スペックル制御要素は、第1のレーザー光源光のスペックル分布を含む照明デバイス光を提供するために、第1のレーザー光源光の(第1の)光路内に配置される。レーザー光源光のビームは、レーザー光源から発せられ、光路をたどる。動作モードにおいて、スペックル制御要素は、光路内にある。このようにして、既定のスペックルコントラストが生成され得る。
【0016】
実施形態では、スペックル制御要素は、固定位置にあってもよい。このような実施形態では、スペックル制御要素は、レーザー光源の(第1の)光路内に本質的に常にあってもよい。他の実施形態では、スペックル制御要素は、可動位置を有してもよい。特定の実施形態では、照明デバイスは、2つ以上の動作モードを有してもよく、1つ以上の動作モードにおいて、スペックル制御要素は、(第1の)光路内に配置され、1つ以上の他の動作モードにおいて、スペックル制御要素は、(第1の)光路内にない。
【0017】
用語「動作モード」はまた、複数の(異なる)動作モードを指してもよい。
【0018】
本明細書では、スペックルは特に、デバイスから所定の距離(「距離」)を基準に決定される。それゆえに、装置からの長さで、スペックルコントラストは、特に本質的に平坦な白色表面で測定され得る。例えば、比較的高い鏡面反射を有する、粗さが低いテフロン(登録商標)の表面が選択されてもよい。スペックルは特に、スペックル(コントラスト)が測定される表面と本質的に垂直な光の光軸によって決定されてもよい。それゆえに、スペックルコントラスト値は、照明デバイス光の光軸に本質的に垂直な、照明デバイス光の(ビーム)の(仮想)断面において決定されてもよい。
【0019】
照明デバイスからの(スペックル)光は、開口又は窓によって照明デバイスから漏れる場合がある。(所定の)距離は、開口又は窓から測定されてもよい。特定の実施形態では、所定の距離Lは、0.2~100m、特に0.5~50mの範囲から、例えば、1~25mの範囲のような1~40mの範囲から選択されてもよい。部屋、博物館、舞台照明におけるほとんどの用途では、0.5~50mの範囲から選択される距離が好適となり得る。この距離は、照明デバイスの(セッティング)に関連する一定の距離であってもよい。しかし、他の実施形態では、スペックル制御要素はまた、所定の距離を制御するために使用されてもよい。代替的に又は付加的に、所定の距離を(更に)決定するために、(制御可能な)光学系が使用されてもよい。それゆえに、実施形態では、用途に応じて、所定の距離は設定されてもよい。
【0020】
照明デバイスから所定の距離Lで、スペックル分布は、3%<C1≦100%、特に3%<C1<100%などの範囲から選択される第1のスペックルコントラスト値C1を有する。用語「スペックルコントラスト値」は、スペックルコントラストの値を指す。用語「スペックルコントラスト」は、当該技術分野において知られており、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、David Briersらによる「Laser speckle contrast imaging:theoretical and practical limitations」、Journal of Biomedical Optics、2013年6月、第18(6)巻、066018-1~066018-9頁、又は(更に)参照により本明細書に組み込まれる、M.Nadeem Akramらによる「Speckle reduction methods in laser-based picture projectors」、Optical Review、2016、23、1、108~120頁(10.1007/s10043-015-0158-6)を参照されたい。スペックルコントラスト値(C)は、キャプチャされた画像の強度の標準偏差(σ)と、パターンの強度の平均(<I>)との比として定義されてもよい。
【0021】
照明デバイスは、(iii)制御システムを更に備えてもよく、又は制御システムに機能的に結合されてもよい。後者の実施形態は、制御システムを備える照明デバイスとして考察される。
【0022】
特に、制御システムは、スペックル制御要素を制御するように構成される。制御システムは、実施形態では1つ以上の制御モードを有してもよい。これらの制御モードは、異なる制御モードであってもよい(以下も更に参照)。
【0023】
用語「制御すること」及び同様の用語は特に、少なくとも、要素の挙動を決定すること、又は要素の動作を管理することを指す。それゆえ、本明細書では、「制御すること」及び同様の用語は、例えば、要素に対して、例えば、測定すること、表示すること、作動すること、開放すること、移行すること、温度を変更することなどの挙動を課すこと(要素の挙動を決定すること、又は要素の動作を管理すること)などを指す場合もある。その他にも、用語「制御すること」及び同様の用語は、監視することを更に含んでもよい。それゆえ、用語「制御すること」及び同様の用語は、要素に挙動を課すこと、並びにまた、要素に挙動を課して、当該要素を監視することを含んでもよい。要素を制御することは、「コントローラ」としてもまた示され得る、制御システムによりなされ得る。それゆえ、制御システムと要素とは、少なくとも一時的に、又は恒久的に、機能的に結合されてもよい。要素は、制御システムを含んでもよい。実施形態では、制御システムと要素とは、物理的に結合されなくてもよい。制御は、有線制御及び/又は無線制御を介して行われることができる。用語「制御システム」はまた、特に機能的に結合されている複数の異なる制御システムを指す場合もあり、複数の異なる制御システムのうちの、例えば1つの制御システムが、マスター制御システムであってもよく、1つ以上の他の制御システムが、スレーブ制御システムであってもよい。制御システムは、ユーザインタフェースを含んでもよく、又はユーザインタフェースに機能的に結合されてもよい。
【0024】
制御システムはまた、命令を受信して実行し、遠隔制御装置を形成するように構成されていてもよい。実施形態では、制御システムは、スマートフォン又はI-phone、タブレット等のような、ポータブルデバイスなどの、デバイス上のアプリを介して制御されてもよい。よって、デバイスは、必ずしも照明システムに結合されず、照明システムに(一時的に)機能的に結合されてもよい。
【0025】
それゆえ、実施形態では、制御システムは(また)、リモートデバイス上のアプリによって制御されるように構成されていてもよい。そのような実施形態では、照明システムの制御システムは、スレーブ制御システムであってもよく、又はスレーブモードで制御してもよい。例えば、照明システムは、コード、特に、それぞれの照明システムのためのユニークコードを用いて識別可能であってもよい。照明システムの制御システムは、(固有)コードの(光学センサ(例えば、QRコードリーダ)のユーザインタフェースによって入力された)知識に基づいて照明システムへのアクセスを有する、外部制御システムによって制御されるように構成されてもよい。照明システムはまた、Bluetooth、WIFI、LiFi、ZigBee、BLE、若しくはWiMax、又は別の無線技術などに基づくなど、他のシステム又はデバイスと通信するための手段を備えてもよい。
【0026】
システム、又は装置、又はデバイスは、或る「モード」又は「動作モード」又は「動作のモード」で、アクションを実行してもよい。同様に、方法において、アクション、又は段階、又はステップが、或る「モード」又は「動作モード」又は「動作のモード」で実行されてもよい。用語「モード」はまた、「制御モード」として示される場合もある。このことは、システム、又は装置、又はデバイスがまた、別の制御モード、又は複数の他の制御モードを提供するよう構成されてもよいことを排除するものではない。同様に、このことは、モードを実行する前に、及び/又はモードを実行した後に、1つ以上の他のモードが実行されてもよいことを排除し得ない。
【0027】
それゆえに、実施形態では、制御システムは、例えば制御ループを使用して、他のデバイス又はシステムの挙動を管理、命令、指示、又は調節する。
【0028】
それゆえに、制御システムは、実施形態では、動作のモードを定義してもよい。
【0029】
しかしながら、実施形態では、少なくとも制御モードを提供するよう構成されている、制御システムが利用可能であってもよい。他のモードが利用可能である場合には、このようなモードの選択は、特に、ユーザインタフェースを介して実行されてもよいが、センサ信号又は(時間)スキームに応じてモードを実行することのような、他のオプションもまた可能であってもよい。動作モードは、実施形態ではまた、単一の動作モード(すなわち、更なる調整可能性を有さない、「オン」)でのみ動作することが可能な、システム、又は装置、又はデバイスを指す場合もある。
【0030】
それゆえ、実施形態では、制御システムは、ユーザインタフェースの入力信号、(センサの)センサ信号、及びタイマーのうちの1つ以上に応じて制御してもよい。用語「タイマー」とは、クロック及び/又は所定の時間スキームを指す場合がある。
【0031】
したがって、制御システムが制御システムの1つ以上の制御モードにおいて利用可能である場合、スペックル制御要素は、第1のレーザー光源光のスペックル分布を含む照明デバイス光を提供するために、第1のレーザー光源光の光路内に配置され、照明デバイスから所定の距離Lで、スペックル分布は、3%<C1<100%の範囲から選択される第1のスペックルコントラスト値C1を有し、所定の距離Lは、0.5~50mの範囲から選択される。
【0032】
またある態様では、本発明は、照明デバイス光を生成するように構成される照明デバイスであって、(i)第1のレーザー光のビームを生成するように構成される第1のレーザー光源と、(b)回転可能かつ/又は振動可能なスペックル制御要素と、(c)スペックル制御要素を制御するように構成される制御システムと、を備え、制御システムの動作モードにおいて、スペックル制御要素が、第1のレーザー光源光のスペックル分布を含む照明デバイス光を提供するために、第1のレーザー光源光の光路内に配置される、照明デバイスも提供する。
【0033】
実施形態では、制御システムは、スペックル制御要素を動的に制御するように構成される。特に、実施形態では、制御システムは、1つ以上の制御モードの1つ以上において、スペックル制御要素によって第1のスペックルコントラスト値C1を動的に制御するように更に構成される。本明細書では、用語「動的に」は特に、スペックルコントラスト値が時間と共に変化し得ることを示す。それゆえに、実施形態では、制御システムは、既定の時間スキームに従って(第1の)スペックルコントラスト値を制御するように構成されてもよい。時間スキームは、例えば、少なくとも2分、又は少なくとも5分、又は少なくとも10分、又は少なくとも30分、又は少なくとも1時間、又は少なくとも4時間、又は少なくとも8時間に、又は本質的に恒久的に継続してもよい。実施形態では、10分間に少なくとも1回、例えば、5分間に少なくとも1回などで、(第1の)スペックルコントラスト値は変更されてもよい。他の実施形態では、(第1の)スペックルコントラスト値は、1秒毎に1回よりも頻繁に、例えば、5秒毎に1回よりも頻繁に、例えば、10秒毎に少なくとも1回よりも頻繁に、変更されない。用語「既定の時間スキーム」はまた、異なる複数の既定の時間スキームを指してもよい。
【0034】
時間スキームは、一定のコントラスト値の時間差、及び/又はランダムに選択されるコントラスト値の時間差、及び/又は半ランダムに選択されるコントラスト値の時間差を伴って、遅れずに変化してもよい。代替的に又は付加的に、時間スキームは、異なるコントラスト値の間の一定の時間と、コントラスト値が一定に維持される時間とを伴って、及び/又は異なるコントラスト値の間のランダムに選択される時間と、コントラスト値が一定に維持される時間とを伴って、かつ/又は異なるコントラスト値の間の半ランダムに選択される時間と、コントラスト値が一定に維持される時間とを伴って、遅れずに変化してもよい。よって、異なる(第1の)コントラスト値が特に、3%<C1<100%の範囲から選択されてもよい。
【0035】
実施形態では、1つ以上の動作モード中に、C1は、(時間の少なくとも一部で)少なくとも10%である。特に、1つ以上の動作モード中に、1つ以上の(第1の)スペックルコントラスト値C1は、(時間の少なくとも一部で)10%≦C1≦90%の範囲から選択される。10%未満、特に3%未満のコントラスト値は、人の目で見るのが困難であるか、又は本質的に不可能でさえあり得る。少なくとも10%、正に少なくとも20%のスペックルコントラスト値は、(視力障害のない)本質的に全ての人によって見られる。それゆえに、(第1の)スペックルコントラスト値は、例えば、10%≦C1<100%の範囲、例えば、20%≦C1<100%の範囲から選択されてもよい。少なくとも80%、特に少なくとも90%のスペックルコントラスト値は、多くの人にとって目障りと知覚され得る。それゆえに、(第1の)スペックルコントラスト値は、例えば、3%≦C1≦90%の範囲、例えば、3%≦C1≦80%の範囲から選択されてもよい。それゆえに、実施形態では、(第1の)スペックルコントラスト値C1は、10%≦C1≦90%の範囲、例えば、20%≦C1≦80%の範囲から選択される。したがって、特定の実施形態では、1つ以上の動作モード中に、1つ以上の(第1の)スペックルコントラスト値C1が、(時間の少なくとも一部で)20%≦C1≦80%の範囲から選択される。
【0036】
異なる2つのスペックルコントラスト値の間の時間変化は、速すぎてはならず、そうでなければ、変化は(人の目によって)知覚されない。また、スペックルコントラスト値が保留される時間は、短すぎてはならず、そうでなければ、スペックルコントラストは(人の目によって)知覚されない。更に、スペックルコントラスト値の差は小さすぎてはならず、そうでなければ、差は(人の目によって)知覚されない。
【0037】
実施形態では、制御モードにおいて、第1のスペックルコントラスト値C1は、第1の期間t1中、一次値C11にあり、移行期間ttにわたって二次値C12に変化し、第2の期間t2中、二次値C12にある。
【0038】
特に、実施形態では、第1の期間t1は少なくとも0.02秒であり、第2の期間は少なくとも0.02秒であり、移行期間は、10分以下、例えば5分以下である。
【0039】
特に、実施形態では、第1の期間t1は、少なくとも0.5秒、例えば、少なくとも1秒、少なくとも2秒などである。代替的に又は付加的に、第2の期間は、少なくとも0.5秒、例えば、少なくとも1秒、少なくとも2秒などである。また特に、t1及びt2はそれぞれ、2秒~10分の範囲、例えば5秒~2分の範囲から別個に選択される。
【0040】
更に、代替的に又は付加的に、移行期間は、2分以下であってもよい。0.02秒よりも短い速い移行期間(すなわち、t1及びt2が少なくとも0.02秒であるが、特に少なくとも2秒である)も、移行の前後における異なる第1のスペックルコントラスト値が人によって視認可能である限り可能となり得る。
【0041】
0.02秒よりも長い期間t1及び/又はt2は、ほとんどの人によって見ることができ、t1及び/又はt2が少なくとも0.5秒、更には2秒である場合に、(視力障害のない)本質的に全ての人によって見られ得る。
【0042】
したがって、実施形態では、反復的なスペックルコントラスト値の周波数及び/又は変化の周波数が、約5Hz以下、例えば、25Hz以下、10Hz以下、例えば、1Hz以下、特に0.5Hz以下などの周波数から選択されてもよい。50Hz未満の周波数は、人の目によって視認でき、25Hz以下、特に10Hz以下の周波数は、(視力障害のない)本質的に全ての人によって見られ得る。
【0043】
更に、特定の実施形態では、一次値C11及び二次値C12の一方が、一次値C11及び二次値C12の他方よりも少なくとも10%、例えば、少なくとも20%、少なくとも30%大きい。コントラスト値の差が大きいほど、きらめく効果がはっきりと知覚され得る。
【0044】
実施形態では、少なくとも2つの異なる第1のスペックルコントラスト値C1の間の変更が漸進的に実行されてもよい。代替的に、少なくとも2つの異なる第1のスペックルコントラスト値C1の間の変更が段階的に実行されてもよい。勿論、様々な変更が、同じように、異なるように、ランダムに、又は半ランダムに実行されてもよい。同様に、第1のスペックルコントラスト値は、所定の時間スキームに従って、一定の規則に従って、ランダムに、又は半ランダムに選択されてもよい。それゆえに、実施形態では、制御システムは、少なくとも2つの異なる第1のスペックルコントラスト値C1の間で変更するように構成され、(a)少なくとも2つの異なる第1のスペックルコントラスト値C1の間の変更を漸進的に実行すること、(b)少なくとも2つの異なる第1のスペックルコントラスト値C1の間の変更を段階的(stepwise)に実行すること、及び(c)少なくとも2つの異なる第1のスペックルコントラスト値C1の2つ以上をランダムに選択すること、のうちの1つ以上が適用される。
【0045】
しかし、特定の実施形態では、特に制御システムは、第1のスペックルコントラスト値C1を経時的に変更するように構成され、それぞれ少なくとも0.02秒の期間にわたる動作モード中に、1つ以上のスペックルコントラスト値C1は、10%≦C1≦90%の範囲から選択される。それゆえに、t1及びt2はそれぞれ少なくとも0.02秒であってもよく、1つ以上のスペックルコントラスト値C1は、10%≦C1≦90%の範囲から選択される。上述されたように、t1及びt2は、実施形態では、2秒~10分、例えば5秒~2分の範囲からそれぞれ独立して選択されてもよい。
【0046】
ここで、用語「半ランダム」は、時間及びコントラスト値が、本明細書で定義されるそれぞれの変化から選択される必要がある場合に適用される。
【0047】
以下の実施形態で更に解明されるように、制御システムはまた、既定の時間スキームに従って(更なる)スペックルコントラスト値を制御するように構成されてもよい。また、これらの更なるスペックルコントラスト値については、上記の定義された実施形態が適用されてもよい(以下も参照)。
【0048】
スペックル制御要素は、実施形態では拡散体であってもよい。拡散体は、透過性かつ/又は反射性であってもよい。それゆえに、拡散体は、実施形態では、光を拡散させる要素を表面にかつ/又は材料中に有する、光透過性材料を含んでもよい。このような要素は、ランダムに又は規則的に構成されてもよい。例えば、レーザー光源光のほぼ波長のサイズ又は波長よりも大きなサイズを有する拡散粒子を有する光透過性ポリマー材料。それゆえに、スペックル制御要素は、実施形態では拡散板を含んでもよい。特定の実施形態では、スペックル制御要素は、拡散性が異なる領域を有してもよい。このような領域は、拡散パターンが異なる領域として示されてもよい。なお、パターンは、規則的、不規則的、又はこれらの組み合わせであってもよい。それゆえに、実施形態では、スペックル制御要素は、散乱を生じさせ得る。特に、実施形態では、スペックル制御要素は、制御可能な方法で散乱を生じさせることにより、制御可能な方法でスペックルコントラストを生じさせるために使用されてもよい。
【0049】
スペックル制御要素は、特定の実施形態では、レーザー光源光の経路内にある間に移動可能であってもよい。移動により、スペックルコントラスト値は制御され得る。それゆえに、特定の実施形態では、スペックル制御要素は、移動可能な拡散体要素を含んでもよい。
【0050】
したがって、また更に特定の実施形態では、照明デバイスは、スペックル制御要素を回転及び/又は振動させるように構成されるアクチュエータも備えてもよい。特に、このような実施形態では、制御システムは、アクチュエータを制御する(ひいてはスペックル制御要素を制御する)ように構成されてもよい。
【0051】
特定の実施形態では、スペックル制御要素は回転可能であり、アクチュエータは、(動作モード中に)スペックル制御要素を回転させるように構成され、(i)スペックル制御要素の角周波数がアクチュエータによって制御されること、及び(ii)スペックル制御要素が、(動作モード中に)スペックル制御要素の回転中に光路内に交互に配置される、拡散パターンが異なる2つ以上の領域を含むこと、のうちの1つ以上が適用される。
【0052】
代替的に又は付加的に、スペックル制御要素は振動可能であり、アクチュエータは、スペックル制御要素を振動させるように構成され、(i)スペックル制御要素の振動周波数がアクチュエータによって制御されること、及び(ii)スペックル制御要素が、(動作モード中に)スペックル制御要素の振動中に光路内に交互に配置される、拡散パターンが異なる2つ以上の領域を含むこと、のうちの1つ以上が適用される。
【0053】
特に後者の実施形態(振動するスペックル制御要素)では、また前者の実施形態(回転するスペックル制御要素)でも、第1のレーザー光のビームは、スペックル制御要素と90°以外の角度(α)を有してもよい。
【0054】
回転可能なスペックル制御要素は、容易に均衡され得る。振動可能なスペックル制御要素は、容易に制御され得る。振動可能なスペックル制御要素は、例えば、振動を制御するための圧電素子を含んでもよい。
【0055】
語句「動作モード中に」はまた、「1つ以上の制御モードの1つ以上の間に」を指してもよい。
【0056】
上記から導き出されるように、制御システムは特に、ユーザインタフェースの入力信号、(センサの)センサ信号、及びタイマーのうちの1つ以上に応じてスペックル分布を制御するように構成されてもよい。ユーザインタフェースによって、ユーザは、例えば、所定の距離及び/又は所望の時間スキームなどを指示してもよい。センサが、照明デバイスの見通し線において表面の粗さを決定するため、(照明される)表面までの距離を決定するため、かつ/又は背景照明などを決定するためなどに、使用されてもよい。用語「タイマー」は、時間スキームを指してもよいが、例えば、日中、就業時間中など、照明デバイスが動作する時間なども指してもよい。それゆえに、実施形態では、制御システムは、ユーザインタフェースの入力信号、(センサの)センサ信号、及びタイマーのうちの1つ以上に応じて、角周波数及び振動周波数の1つ以上を制御するように構成されてもよい。
【0057】
上述されたように、特定の実施形態では、センサはまた、照明される又は(所定の距離で)照明下にある表面の粗さを決定するために使用されてもよい。例えば、高い粗さ及び/又は複数の小平面を有する表面は、本質的にコヒーレントなビームによってもスペックルをもたらし得る。それゆえに、このような用途では、(第1の)スペックルコントラスト値が比較的低く選択されてもよい。しかし、車のショールームなどのように、表面の粗さが低い場合及び/又は少数の小平面が利用可能となり得る場合、(第1の)スペックルコントラスト値は比較的高くてもよい。
【0058】
それゆえに、照明デバイスは、照明デバイス光によって照明される照明デバイスから所定の距離(L)の領域を検知し、対応するセンサ信号を生成するように構成される、光センサを更に備え、制御システムは、センサ信号に応じてスペックル分布を制御するように構成される。用語「光センサ」はまた、カメラを指してもよい。光センサは、照明デバイスの(反射された)光を使用してもよく、かつ/又は代替的な光源を使用してもよい。それゆえに、制御システムは、センサ信号に基づいて領域の粗さ関連パラメータを推定するように構成され、制御システムは、粗さ関連パラメータに応じて第1のスペックルコントラスト値C1を制御するように構成される。
【0059】
照明デバイスは、単一のレーザー光源に基づいてもよい。照明デバイスはまた、本質的に同一の複数のレーザー光源(同じビンの半導体レーザー光源など)に基づいてもよい。このような実施形態では、照明デバイスは、特定の色を有し得るレーザー光源光を生成してもよい。しかし、照明デバイスは、例えば、白色光を提供するために、かつ/又は制御可能な演色指数及び/若しくはカラーポイントを有する光を提供するために、1つ以上の更なる光源も備えてもよい。このような1つ以上の更なる光源は、レーザー光源の非レーザー光源を含んでもよい。
【0060】
用語「光源」とは、発光ダイオード(light emitting diode;LED)、共振空洞発光ダイオード(resonant cavity light emitting diode;RCLED)、垂直共振器レーザダイオード(vertical cavity laser diode;VCSEL)、端面発光レーザなどの、半導体発光デバイスを指す場合がある。用語「光源」はまた、パッシブマトリックス(passive-matrix organic light-emitting diode;PMOLED)又はアクティブマトリックス(active-matrix organic light-emitting diode;AMOLED)などの、有機発光ダイオードを指す場合もある。特定の実施形態では、光源は、固体光源(LED又はレーザダイオードなど)を含む。一実施形態では、光源は、LED(発光ダイオード)を含む。用語LEDはまた、複数のLEDを指す場合もある。更には、用語「光源」は、実施形態ではまた、いわゆるチップオンボード(chips-on-board;COB)光源を指す場合もある。用語「COB」は、特に、封入も接続もされることなく、PCBなどの基板上に直接実装されている、半導体チップの形態のLEDチップを指す。それゆえ、複数の半導体光源が、同じ基板上に構成されてもよい。実施形態では、COBは、単一の照明モジュールとして一体に構成されている、マルチLEDチップである。用語「光源」はまた、2~2000個の固体光源などの、複数の(本質的に同一の(又は異なる))光源に関する場合もある。実施形態では、光源は、LEDなどの、単一の固体光源の下流の1つ以上のマイクロ光学要素(マイクロレンズのアレイ)を含んでもよく、又は複数の固体光源の下流の(即ち、例えば、複数のLEDによって共有された)1つ以上のマイクロ光学要素(マイクロレンズのアレイ)を含んでもよい。実施形態では、光源は、オンチップ光学素子を有するLEDを含んでもよい。実施形態では、光源は、(実施形態では、オンチップビームステアリングを提供する)画素化された単一のLED(光学素子を有する、又は有しない)を含む。
【0061】
語句「異なる光源」又は「複数の異なる光源」及び同様の語句は、実施形態では、少なくとも2つの異なるビンから選択された複数の固体光源を指す場合がある。同様に、語句「同一の光源」又は「複数の同じ光源」及び同様の語句は、実施形態では、同じビンから選択された複数の固体光源を指す場合がある。
【0062】
本明細書における「白色光」という用語は、当業者には知られている。白色光は特に、約1800~20000K、例えば、約2000~20000K、特に2700~20000K、一般照明では、特に約2700K~6500Kの範囲の相関色温度(correlated color temperature;CCT)を有する光に関する。実施形態では、バックライトの目的では、相関色温度(CCT)は、特に約7000K~20000Kの範囲であってもよい。また更に、実施形態では、相関色温度(CCT)は、特にBBL(黒体軌跡;black body locus)から約15SDCM(等色標準偏差;standard deviation of color matching)以内、特にBBLから約10SDCM以内、更により特定的にはBBLから約5SDCM以内である。
【0063】
それゆえに、特定の実施形態では、照明デバイスは、第2の光源光を生成するように構成される1つ以上の第2の光源を更に備えてもよく、第2の光源光と第1のレーザー光源光は、異なるカラーポイントを有し、照明デバイスは、第1のレーザー光源光及び1つ以上の第2の光源のうちの1つ以上の第2の光源光を含む照明デバイス光を、動作モードにおいて生成するように構成される。
【0064】
よって、用語「第2の光源」は、同じビンからの半導体光源などの1つ以上の同一の第2の光源を指してもよいが、2つ以上の異なる光源を指してもよい。例えば、1つ以上の第2の光源は、緑色光を生成するように構成されてもよく、1つ以上の第2の光源は、赤色光を生成するように構成されてもよい。レーザー光源が青色レーザー光源光を生成するように構成される場合、白色光が、1つ以上の制御モードの1つ以上において生成されてもよい。
【0065】
1つ以上の第2の光源のうちの1つ以上が、レーザー光源であってもよい。これらのレーザー光源では、スペックルを導入することが(また)可能となり得る。これは、スペックル制御要素も、そのような1つ以上の第2の光源の光の経路内にあるときに、同じスペックル制御要素によって行われてもよい。しかし、また他の実施形態では、他のスペックル制御要素が適用されてもよい。このような実施形態では、異なる色のスペックルが個別に制御されてもよい。
【0066】
それゆえに、また更なる実施形態では、1つ以上の第2の光源の少なくとも1つが、第2のレーザー光源光の第2のビームを生成するように構成される第2のレーザー光源を備え、制御システムの動作モードにおいて、スペックル制御要素及び第2のスペックル制御要素の1つ以上が、第2のレーザー光源光の第2のスペックル分布を含む照明デバイス光を提供するために、第2のレーザー光源光の光路内に配置され、照明デバイスから所定の距離Lで、第2のスペックル分布が、3%<C2≦100%、例えば、3%<C2<100%、10%<C2≦90%、特に20%<C2≦80%などの範囲から選択される第2のスペックルコントラスト値C2を有する。第2のスペックルコントラストについては、第1のスペックルコントラストに関連する上記を更に参照されたい。
【0067】
なお、特定の実施形態では、スペックルコントラストが制御され得る各レーザー光源光について、第1のスペックルコントラスト値及び第1のスペックルコントラスト値の差に関して(例えば、第1の期間、第2の期間、移行期間などに関しても)上述されたのと同じ条件及び/又はパラメータが適用されてもよい。
【0068】
1つ以上のレーザーが赤色光を生成するように構成され、1つ以上のレーザーが緑色光を生成するように構成され得、かつ1つ以上のレーザーが青色光を生成するように構成され得る、レーザーの組み合わせが使用されてもよい。1つ以上のレーザーの1つ以上の、特定の実施形態では全てのレーザーの、レーザー光源光のスペックルコントラスト値が制御されてもよい。
【0069】
代替的に又は付加的に、1つ以上のレーザーが赤色光を生成するように構成され、1つ以上のレーザーが緑色光を生成するように構成され得、1つ以上のレーザーが青色光を生成するように構成され得、かつ1つ以上のレーザーがまた別の色の光を生成するように生成される、レーザーの組み合わせが使用されてもよい。1つ以上のレーザーの1つ以上の、特定の実施形態では全てのレーザーの、レーザー光源光のスペックルコントラスト値が制御されてもよい。また別の色は、水色及び/又は琥珀色から選択されてもよい。勿論、異なるレーザーが異なる色を生成するように構成される場合、そのようなレーザーのレーザー光源光は、異なるスペクトル分布を有する。それゆえに、青色レーザーは、水色レーザーなどとは異なるレーザー光のスペクトル分布を有する。
【0070】
用語「紫色光」又は「紫色発光」は、特に、約380~440nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「青色光」又は「青色発光」は、特に、約440~495nmの範囲の波長を有する(ある程度の紫色及び水色の色相を含む)光に関連する。用語「緑色光」又は「緑色発光」は、特に、約495~570nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「黄色光」又は「黄色発光」は、特に、約570~590nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「橙色光」又は「橙色発光」は、特に、約590~620nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「赤色光」又は「赤色発光」は、特に、約620~780nmの範囲の波長を有する光に関連する。用語「ピンク色光」又は「ピンク色発光」は、青色成分及び赤色成分を有する光を指す。
【0071】
用語「水色」は、490~520nmの範囲から選択される1つ以上の波長を指してもよい。用語「琥珀色」は、590~600nmの範囲から選択される1つ以上の波長を指してもよい。
【0072】
用語「可視」、「可視光」、又は「可視発光」、及び同様の用語は、約380~780nmの範囲の1つ以上の波長を有する光を指す。
【0073】
上記から導き出されるように、特定の実施形態では、照明デバイスは、動作モード中に白色の照明デバイス光を生成するように構成される。
【0074】
照明デバイスは、例えば、オフィス照明システム、家庭用アプリケーションシステム、店舗照明システム、家庭用照明システム、アクセント照明システム、スポット照明システム、劇場照明システム、光ファイバアプリケーションシステム、投影システム、自己照明ディスプレイシステム、画素化ディスプレイシステム、セグメント化ディスプレイシステム、警告標識システム、医療用照明アプリケーションシステム、インジケータ標識システム、装飾用照明システム、ポータブルシステム、自動車用アプリケーション、(屋外)道路照明システム、都市照明システム、温室照明システム、園芸用照明、デジタル投影などの一部であってもよく、又は、それらに適用されてもよい。照明デバイスはまた、例えば、ショールーム照明又は陳列ケース照明などに適用されてもよい。(よって)デバイスはまた、スポット照明又は装飾照明に適用されてもよい。照明デバイスはまた、舞台照明などに適用されてもよい。
【0075】
それゆえに、本発明は、実施形態では、調節可能な(有色の)きらめきを備えるレーザーベースの白色光源を提供する。実施形態では、(1つ以上の制御モードにおいて(時間の少なくとも一部で))照明デバイス光は、少なくとも80のCRI、及び/又は1800~6500Kの範囲から選択される、例えば、2000~6000Kの範囲から選択される相関色温度を有してもよい。実施形態では、照明デバイス光のCRIは、(1つ以上の制御モードの時間の少なくとも一部で)少なくとも85、例えば、少なくとも88、更に特に少なくとも90であってもよい。
【0076】
また更なる態様では、本発明は、本明細書で定義されるような1つ以上の、特に2つ以上の照明デバイスを備える照明システムであって、1つ以上、特に2つ以上の照明デバイスのうちの1つ以上の照明デバイス光を含む照明システム光を生成するように構成される、照明システムも提供する。
【0077】
本発明は、照明デバイスを備える照明器具又はランプも提供する。
【図面の簡単な説明】
【0078】
ここで、本発明の実施形態が、添付の概略図面を参照して例としてのみ説明され、図面中、対応する参照記号は、対応する部分を示す。
図1a】照明デバイスのいくつかの実施形態を概略的に示す。
図1b】照明デバイスのいくつかの実施形態を概略的に示す。
図1c】照明デバイスのいくつかの実施形態を概略的に示す。
図2】照明デバイスのいくつかの更なる実施形態を概略的に示す。
図3】照明デバイスのいくつかの更なる実施形態を概略的に示す。
図4】照明デバイスのいくつかの更なる実施形態を概略的に示す。
図5a】いくつかの態様を概略的に示す。
図5b】いくつかの態様を概略的に示す。
図5c】いくつかの態様を概略的に示す。
図6a】いくつかの更なる態様を概略的に示す。
図6b】いくつかの更なる態様を概略的に示す。
図7】照明デバイスを備える照明システムのある実施形態を概略的に示す。
【0079】
当該概略図面は、必ずしも正しい縮尺ではない。
【発明を実施するための形態】
【0080】
とりわけ、本明細書では、照明デバイスが、光のコヒーレンス長が漸進的に調節され得る、かつ/又はスペックルコントラストが制御され得る、誘導放出をもたらす少なくとも1つの光源を備える(図1a~図1cを参照)。
【0081】
図1a~図1cは、照明デバイス光1001を生成するように構成される照明デバイス1000の実施形態を概略的に示す。照明デバイス1000は、第1のレーザー光源光11のビーム15を生成するように構成される第1のレーザー光源10を備える。照明デバイス1000は、スペックル制御要素30も備える。
【0082】
(制御システム50の)1つ以上の制御モード(以下も参照)において、スペックル制御要素30は、第1のレーザー光源光11のスペックル分布35を含む照明デバイス光1001を提供するために、第1のレーザー光源光11の光路16内に配置されてもよい。
【0083】
照明デバイス1000から所定の距離Lで、スペックル分布35は、3%<C1<100%の範囲から選択される第1のスペックルコントラスト値C1を有する(以下も更に参照)。
【0084】
所定の距離Lは、0.5~50mの範囲から選択されてもよい。
【0085】
照明デバイス1000は、制御システム50を更に備えてもよい。参照符号70は、ユーザインタフェースを示す。グラフィカルユーザインタフェースなどのユーザインタフェース70によって、ユーザは、例えば、所定の距離及び/又は所望の時間スキームなどを指示してもよい。特に、実施形態では、制御システム50は、1つ以上の制御モードの1つ以上において、スペックル制御要素30によって第1のスペックルコントラスト値C1を動的に制御するように更に構成されてもよい。
【0086】
参照符号16は、レーザー光源光の光路を示す。光路は光軸と一致してもよい。
【0087】
センサが、表面粗さを検知し、スペックルをしかるべく適合させるために使用されてもよい(図1a~図1cを参照)。それゆえに、実施形態では、照明デバイス1000は、照明デバイス光1001によって照明される照明デバイス1000から所定の距離Lの領域61を検知し、対応するセンサ信号を生成するように構成される、光センサ60を更に備えてもよく、制御システム50は、センサ信号に応じてスペックル分布35を制御するように構成される。光センサは、照明デバイスの見通し線において検知してもよく、すなわち、所定の距離L1で(同様に)検知してもよい。ある距離で、センサは、照明デバイス光1001によって照明され得る領域61を検知してもよい。センサは、特定の実施形態では、反射された照明デバイス光1001を使用して表面粗さを推定してもよい。
【0088】
特定の実施形態では、制御システム50は、センサ信号に基づいて領域61の粗さ関連パラメータを推定するように構成され、制御システム50は、粗さ関連パラメータに応じて第1のスペックルコントラスト値C1を制御するように構成される。
【0089】
実施形態では、制御システム50は、ユーザインタフェースの入力信号、センサのセンサ信号、及びタイマーのうちの1つ以上に応じてスペックル分布35を制御するように構成されてもよい。
【0090】
概略的に、スペックルコントラストは、図1aから図1cに増加してもよい。
【0091】
レーザー光源10は、他の光源と組み合わされてもよい。例えば、青色レーザダイオードが、緑色及び赤色の、LEDなどの固体光源と組み合わされてもよい(図2も参照)。
【0092】
それゆえに、実施形態では、照明デバイス1000は、第2の光源光121を生成するように構成される1つ以上の第2の光源120を更に備えてもよい。第2の光源光121と第1のレーザー光源光11は特に、異なるカラーポイントを有する。照明デバイス1000は特に、第1のレーザー光源光11及び/又は1つ以上の第2の光源120のうちの1つ以上の第2の光源光121を含む照明デバイス光1001を、動作モードにおいて生成するように構成される。1つ以上の第2の光源120のうちの1つ以上はまた、レーザー光源1200であってもよい。光源はそれぞれ、それ自体の光路を有し、光路は、この概略的に示される実施形態では、光源10、120の異なる光の光路を組み合わせるように配置され得る1つ以上のダイクロイックミラーなどの光混合要素によって本質的に組み合わされる。ダイクロイックミラーなどの光混合要素は、参照符号40で示されている。他の光混合要素も使用されてもよい。
【0093】
なお、2つの第2の光源120が概略的に示されているが、1つのみ又は2つよりも多くの第2の光源が、照明デバイス1000によって備えられてもよい。
【0094】
図3は、スペックルが第1のレーザー光源10についてのみ制御され得、他の(レーザー)光源120について制御され得ない実施形態を概略的に示す。
【0095】
図4は、スペックル制御要素130が、レーザー光源10及び第2の光源120の全ての下流に配置される実施形態を概略的に示す。これは特に、1つ以上の第2の光源120もレーザー光源1200である場合に関連し得る。
【0096】
用語「上流」及び「下流」は、光生成手段(本明細書では特に、光源)からの光の伝搬に対する、物品又は特徴部の配置に関するものであり、光生成手段からの光ビーム内での第1の位置に対して、光ビーム内の、光生成手段により近い第2の位置が「上流」であり、光ビーム内の、光生成手段からより遠く離れた第3の位置が「下流」である。
【0097】
2つよりも多くの(異なる)レーザー光源が存在する場合、2つよりも多くの(異なる)レーザー光源についてスペックルコントラストを個別に制御することが望ましい場合がある。それゆえに、実施形態では、1つ以上の第2の光源120のうちの少なくとも1つが、第2のレーザー光源光1201の第2のビーム1215を生成するように構成される第2のレーザー光源1200を含み、制御システム50の動作モードにおいて、スペックル制御要素30及び第2のスペックル制御要素1230の1つ以上が、第2のレーザー光源光1201の第2のスペックル分布1235を含む照明デバイス光1001を提供するために、第2のレーザー光源光1201の光路1216内に配置される。特に、照明デバイス1000から所定の距離でも、第2のスペックル分布1235は、例えば3%<C2<100%の範囲から選択される第2のスペックルコントラスト値C2を有してもよい。'、"及び'''を伴う標示は、第1のレーザー光源10、一次的な第2の光源120(すなわち120")、オプションの第2の光源(すなわち120''')に関連する要素を区別するために使用される。それゆえに、図4に概略的に示されるように、照明デバイス1000は、第1のスペックル制御要素30及び1つ以上の第2のスペックル制御要素1230によって示されるような、1つよりも多くのスペックル制御要素を備えてもよい。
【0098】
1つよりも多くの(レーザー)光源10、120では、白色光を生成することが可能となり得る。それゆえに、実施形態では、照明デバイス1000は、動作モードにおいて白色の照明デバイス光1001を生成するように構成されてもよい。
【0099】
図2図4を参照すると、RGBレーザーなどの誘導放出を有するより多くの光源が使用される場合、色毎のスペックルも制御することができる。これは、時系列的に行われてもよい(例えば、図4を参照)。これはまた、同時に行われてもよい(図3)。実施形態では、パルス幅変調が使用されてもよい。それゆえに、RGBの1つ以上の成分、RYBの1つ以上の成分、又はRGBX(ここで、Xは水色及び/又は琥珀色であり得る)の1つ以上の成分のスペックルコントラストが制御されてもよい。それゆえに、実施形態では、色ごとのスペックルが制御されてもよい。
【0100】
図5aは、スペックル分布35を有する領域61を概略的に示す。このようなグラフから、スペックルコントラスト値が決定されてもよい。スペックルコントラスト値(C)は、キャプチャされた画像の強度の標準偏差(σ)と、パターンの強度の平均(<I>)との比として定義されてもよい。よって、キャプチャされた画像は、所定の距離での照明デバイス光(のビーム)の断面画像であってもよい。
【0101】
図5bは、スペックルコントラスト値が、スペックルコントラスト要素の(回転又は振動)周波数に依存し得ることを概略的に示す(以下を更に参照)。
【0102】
図5cは、参照符号I、II、及びIIIで示される、いくつかの可能なスキームを概略的に示す。図5cにおけるこれらの非限定的な数のオプションを参照すると、制御モードにおいて、第1のスペックルコントラスト値C1は、第1の期間t1中、一次値C11にあり、移行期間ttにわたって二次値C12に変化し、第2の期間t2中、二次値C12にある。特定の実施形態では、一次値C11及び二次値C12の一方が、一次値C11及び二次値C12の他方よりも少なくとも20%大きく、より好ましくは少なくとも40%大きく、更により好ましくは少なくとも60%大きく、最も好ましくは少なくとも80%大きい。更に、特定の実施形態では、第1の期間t1は少なくとも0.02秒であり、第2の期間は少なくとも0.02秒であり、移行期間は5分以下である。
【0103】
実施形態では、少なくとも2つの異なる第1のスペックルコントラスト値C1の間で変化してもよく、(a)少なくとも2つの異なる第1のスペックルコントラスト値C1の間の変化を漸進的に実施すること(例えば、III)、(b)少なくとも2つの異なる第1のスペックルコントラスト値C1の間の変化を段階的に実施すること(例えば、変形例I及びII)、並びに(c)少なくとも2つの異なる第1のスペックルコントラスト値C1の2つ以上をランダムに選択すること(例えば、変形例II)、の1つ以上が当てはまる。
【0104】
実施形態では、制御システム50は、第1のスペックルコントラスト値C1を経時的に変化させるように構成されてもよく、それぞれ少なくとも0.02秒の期間にわたる動作モード中に、1つ以上のスペックルコントラスト値C1は、10%≦C1≦90%の範囲から選択される。
【0105】
コヒーレンス長を制御するために、振動又は回転拡散体が、透明モード又は反射モードのいずれかで使用されることができる(図6aを参照)。実施形態では、照明デバイス1000は、スペックル制御要素30を回転及び/又は振動させるように構成されるアクチュエータ130を更に備えてもよい。
【0106】
制御システム50は特に、アクチュエータ130を制御する(ひいてはスペックル制御要素30を制御する)ように構成されてもよい。
【0107】
実施形態では、スペックル制御要素30は、回転可能であってもよい(変形例I及びIVを参照)。特に、このような実施形態では、アクチュエータ130は、(動作モード中に)スペックル制御要素30を回転させるように構成されてもよい。実施形態では、(i)スペックル制御要素30の角周波数がアクチュエータ130によって制御されること、及び(ii)スペックル制御要素30が、(動作モード中に)スペックル制御要素30の回転中に光路16内に交互に配置される、拡散パターンが異なる2つ以上の領域31を含むこと(図6b、特に変形例Iも更に参照)、の1つ以上が当てはまる。
【0108】
代替的に(又は付加的に)、スペックル制御要素30は、振動可能であってもよい(振動することができてもよい)。特に、かかる実施形態では、アクチュエータ130は、スペックル制御要素30を振動させるように構成されてもよい。実施形態では、(i)スペックル制御要素30の振動周波数がアクチュエータ130によって制御されること、及び(ii)スペックル制御要素30が、(動作モード中に)スペックル制御要素30の振動中に光路16内に交互に配置される、拡散パターンが異なる2つ以上の領域31を含むこと(図6b、特に変形例IIも更に参照)、の1つ以上が当てはまる。変形例III及びIVに示されるように、第1のレーザー光11のビーム15は、スペックル制御要素30と、少なくとも30°であるが、90°よりも小さな範囲から選択される角度など、90°以外の角度αを有してもよい。しかし、90°も可能である(変形例I及びIIを参照)。
【0109】
それゆえに、実施形態では、制御システム50は、ユーザインタフェース70の入力信号、センサのセンサ信号、及びタイマーのうちの1つ以上に応じて角周波数及び振動周波数の1つ以上を制御するように構成されてもよい。
【0110】
図6bは、拡散パターンが異なる、異なる領域31を有し得るスペックル制御要素30の2つの実施形態を概略的に示す。例として、変形例Iでは、拡散率が異なる、4つの異なる領域31が示されている。変形例IIでは、拡散率が異なる、3つの異なる領域31が示されている。
【0111】
それゆえに、光源のコヒーレンス長を制御し、誘導放出をもたらすために、振動又は回転拡散体が使用されてもよい。回転及び/又は振動周波数を調節することにより、コヒーレンス長は、スペックル及び/又はきらめく効果の色を調節するために変更されてもよい。
【0112】
実施例
下表には、パラメータC11、C12、t1、t2及びtt(図5Cを参照)の値の実施例が示されている。
【0113】
【表1】
【0114】
第1の実施例では、C11は95%であり、C12は9%であり、t1は1秒であり、t2は1秒であり、ttは3秒である。C11とC12の差は、例えば>80%など、非常に大きくてもよく(この実施例では86%)、このことは非常に目立つ効果をもたらす。パラメータC11とC12の差は、80~90%の範囲、より好ましくは80~85%の範囲であってもよい。パラメータt1は、t2に等しくてもよく(この実施例では1秒)、このことは穏やかな均衡な効果をもたらす。パラメータttの値は、例えば>2秒など、むしろ大きくてもよく(この実施例では3秒)、このことは緩やかな効果をもたらす。
【0115】
第2の実施例では、C11は81%であり、C12は19%であり、t1は2秒であり、t2は2秒であり、ttは0.05秒である。C11とC12の差は、例えば>60%など、大きくてもよく(この実施例では62%)、このことは非常に目立つ効果をもたらす。パラメータC11とC12の差は、60~90%の範囲、より好ましくは70~80%の範囲であってもよい。パラメータt1は、t2に等しくてもよく(この実施例では2秒)、このことは穏やかな均衡な効果をもたらす。ttの値は、例えば<0.5秒など、むしろ小さくてもよく(この実施例では0.05秒)、このことは急激な目立つ効果をもたらす。
【0116】
第3の実施例では、C11は75%であり、C12は35%であり、t1は1秒であり、t2は4秒であり、ttは0.1秒である。C11とC12の差は、例えば35%~60%の範囲など、中庸であってもよく(この実施例では40%)、このことは中庸な目立つ効果をもたらす。パラメータt1は、t2よりも短くてもよく(この実施例では1秒対4秒)、このことは目立った不均衡な効果をもたらす。パラメータttは、例えば<0.5秒など、むしろ小さくてもよく(この実施例では0.1秒)、このことは急激な目立つ効果をもたらす。
【0117】
第4の実施例では、C11は71%であり、C12は23%であり、t1は4秒であり、t2は1秒であり、ttは1秒である。C11とC12の差は、例えば35%~60%の範囲など、中庸であってもよく(この実施例では48%)、このことは適度な目立った効果をもたらす。パラメータt1の値は、パラメータt2の値よりも大きくてもよく(この実施例では4秒対1秒)、このことは目立った不均衡な効果をもたらす。パラメータttの値は、大きすぎず、小さすぎなくてもよく、例えば0.5秒~2秒の範囲であってもよく(この実施例では1秒)、このことは穏やかな効果をもたらす。
【0118】
第5の実施例では、C11は69%であり、C12は37%であり、t1は10秒、t2は10秒であり、ttは10秒である。C11とC12の差は、例えば20%~35%の範囲など比較的小さくてもよく(この実施例では、32%)、このことは穏やかな目立つ効果をもたらす。パラメータt1は、t2に等しくてもよく(この実施例では10秒)、このことは均衡な効果をもたらす。パラメータttは、例えば>2秒など、むしろ大きくてもよく(この実施例では10秒)、このことは緩やかな効果をもたらす。
【0119】
用語「複数」は、2つ以上を指す。
【0120】
本明細書の用語「実質的に(substantially)」若しくは「本質的に(essentially)」、及び同様の用語は、当業者には理解されるであろう。用語「実質的に」又は「本質的に」はまた、「全体的に(entirely)」、「完全に(completely)」、「全て(all)」などを伴う実施形態も含み得る。それゆえ、実施形態では、実質的に又は本質的にという形容詞はまた、削除される場合もある。適用可能な場合、用語「実質的に」又は用語「本質的に」はまた、95%以上、特に99%以上、更に特に99.5%以上などの、100%を含めた90%以上にも関連し得る。
【0121】
用語「備える(comprise)」は、用語「備える(comprises)」が「から成る(consists of)」を意味する実施形態もまた含む。
【0122】
用語「及び/又は」は、特に、その「及び/又は」の前後で言及された項目のうちの1つ以上に関連する。例えば、語句「項目1及び/又は項目2」、及び同様の語句は、項目1及び項目2のうちの1つ以上に関する場合もある。用語「含む(comprising)」は、一実施形態では、「から成る(consisting of)」を指す場合もあるが、別の実施形態ではまた、「少なくとも定義されている種、及びオプションとして1つ以上の他の種を包含する」も指す場合がある。
【0123】
更には、明細書本文及び請求項での、第1、第2、第3などの用語は、類似の要素を区別するために使用されるものであり、必ずしも、連続的又は時系列的な順序を説明するために使用されるものではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で交換可能であり、本明細書で説明される本発明の実施形態は、本明細書で説明又は図示されるもの以外の、他の順序での動作が可能である点を理解されたい。
【0124】
本明細書では、デバイス、装置、又はシステムは、とりわけ、動作中について説明されてもよい。当業者には明らかとなるように、本発明は、動作の方法、又は動作中のデバイス、装置、若しくはシステムに限定されるものではない。
【0125】
上述の実施形態は、本発明を限定するものではなく、むしろ例示するものであり、当業者は、添付の請求項の範囲から逸脱することなく、多くの代替的実施形態を設計することが可能となる点に留意されたい。
【0126】
請求項では、括弧内のいかなる参照符号も、その請求項を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0127】
動詞「備える、含む(to comprise)」及びその活用形の使用は、請求項に記述されたもの以外の要素又はステップが存在することを排除するものではない。文脈が明らかにそうではないことを必要としない限り、明細書本文及び請求項の全体を通して、単語「含む(comprise)」、「含んでいる(comprising)」などは、排他的又は網羅的な意味ではなく包括的な意味で、すなわち、「含むが、限定されない」という意味で解釈されたい。
【0128】
要素に先行する冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数のそのような要素が存在することを排除するものではない。
【0129】
本発明は、いくつかの個別要素を含むハードウェアによって、及び、好適にプログラムされたコンピュータによって実施されてもよい。いくつかの手段を列挙する、デバイスの請求項、又は装置の請求項、又はシステムの請求項では、これらの手段のうちのいくつかは、1つの同一のハードウェア物品によって具現化されてもよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。
【0130】
本発明はまた、デバイス、装置、若しくはシステムを制御し得るか、又は、本明細書で説明される方法若しくはプロセスを実行し得る、制御システムも提供する。また更には、本発明はまた、デバイス、装置、若しくはシステムに機能的に結合されているか、又は、デバイス、装置、若しくはシステムによって含まれている、コンピュータ上で実行されると、そのようなデバイス、装置、若しくはシステムの1つ以上の制御可能要素を制御する、コンピュータプログラム製品も提供する。
【0131】
本発明は更に、明細書本文で説明される特徴及び/又は添付図面に示される特徴のうちの1つ以上を含む、デバイス、装置、若しくはシステムに適用される。本発明は更に、明細書本文で説明される特徴及び/又は添付図面に示される特徴のうちの1つ以上を含む、方法又はプロセスに関する。
【0132】
本特許で論じられている様々な態様は、更なる利点をもたらすために組み合わされることも可能である。更には、当業者は、実施形態が組み合わされることが可能であり、また、3つ以上の実施形態が組み合わされることも可能である点を理解するであろう。更には、特徴のうちのいくつかは、1つ以上の分割出願のための基礎を形成し得るものである。
【要約】
本発明は、照明デバイス光1001を生成するように構成される照明デバイス1000であって、照明デバイス1000が、(i)第1のレーザー光源光11のビーム15を生成するように構成される第1のレーザー光源10と、(ii)スペックル制御要素30と、(iii)制御システム50と、を備え、制御システム50の1つ以上の制御モードにおいて、スペックル制御要素30が、第1のレーザー光源光11のスペックル分布35を含む照明デバイス光1001を提供するために、第1のレーザー光源光11の光路16内に配置され、照明デバイス1000から所定の距離Lで、スペックル分布35が、3%<C1<100%の範囲から選択される第1のスペックルコントラスト値C1を有し、所定の距離Lが、0.5~50mの範囲から選択され、制御システム50が、1つ以上の制御モードの1つ以上において、スペックル制御要素30によって第1のスペックルコントラスト値C1を動的に制御するように更に構成される、照明デバイスを提供する。
図1A
図1B
図1C
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7