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▶ 日本電産テクノモータ株式会社の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】モータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 5/08 20060101AFI20220712BHJP
【FI】
H02K5/08 A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019508672
(86)(22)【出願日】2018-02-02
(86)【国際出願番号】 JP2018003654
(87)【国際公開番号】W WO2018179830
(87)【国際公開日】2018-10-04
【審査請求日】2021-01-27
(31)【優先権主張番号】P 2017072725
(32)【優先日】2017-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】398061810
【氏名又は名称】日本電産テクノモータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100138689
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 慶
(72)【発明者】
【氏名】吉田 洋
(72)【発明者】
【氏名】柚木 康伸
(72)【発明者】
【氏名】石川 将之
(72)【発明者】
【氏名】安田 智史
【審査官】島倉 理
(56)【参考文献】
【文献】実開平02-033586(JP,U)
【文献】特開2010-142055(JP,A)
【文献】特開2009-112065(JP,A)
【文献】特開2014-137314(JP,A)
【文献】特開2006-333670(JP,A)
【文献】特開2004-147467(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 5/08
H02K 5/22
H02K 5/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心軸に沿って延びる回転軸を有するロータと、
前記ロータの外周面と径方向に対向するステータコアに絶縁体を介して巻きつけられた複数の巻線を有するステータと、
前記ステータの少なくとも前記絶縁体及び前記巻線を封止する樹脂ケーシングと、
前記樹脂ケーシングを覆うカバーと、を備え、
前記カバーは、前記絶縁体の径方向外方および前記絶縁体の軸方向一方側の少なくとも一方の樹脂ケーシングを覆い、
前記複数の巻線は、渡り線部を介して電気的に接続され、
前記絶縁体は、前記渡り線部が配線される配線部を有し、
前記樹脂ケーシングの外面には、前記渡り線部に向かって凹む凹部が設けられ、
前記凹部は、前記カバーと前記樹脂ケーシングにより囲われ、
前記凹部の周囲は、前記樹脂ケーシングと前記カバーとが密着することを特徴とするモータ。
【請求項2】
前記ステータコアは、
環状のコアバック部と、
前記コアバック部から径方向内側に延びるティース部と、を有し、
前記絶縁体は、
前記ティース部を覆う絶縁体ティース部と、
前記コアバック部の少なくとも軸方向端部を覆う絶縁体コアバック部と、を有し、
前記配線部は、前記絶縁体コアバック部の軸方向端部から軸方向に向かって延び、
前記渡り線は、前記配線部の径方向外側面で配線され、
前記樹脂ケーシングの外周面に前記凹部が位置する請求項に記載のモータ。
【請求項3】
前記ステータコアは、
環状のコアバック部と、
前記コアバック部から径方向内側に延びるティース部と、を有し、
前記絶縁体は、
前記ティース部を覆う絶縁体ティース部と、
前記コアバック部の少なくとも軸方向端部を覆う絶縁体コアバック部と、を有し、
前記配線部は、前記絶縁体コアバック部の軸方向端部から軸方向に延び、
前記渡り線は、前記配線部の軸方向端面で配線され、
前記樹脂ケーシングの軸方向端面に前記凹部が位置する請求項に記載のモータ。
【請求項4】
前記樹脂ケーシングの外周面には、前記凹部から延びる凹溝を備えた請求項1から請求項のいずれかに記載のモータ。
【請求項5】
前記カバーは軸方向に延びる筒状であり、
前記樹脂ケーシングは、前記カバーの内部に圧入される圧入部を備えている請求項1から請求項のいずれかに記載のモータ。
【請求項6】
前記圧入部は、前記樹脂ケーシングを径方向に見て、前記ステータコアと重なる請求項に記載のモータ。
【請求項7】
前記カバーの内径は、前記樹脂ケーシングの圧入方向に向かって漸次的に小さくなる請求項又は請求項に記載のモータ。
【請求項8】
前記カバーの内径は、前記樹脂ケーシングの圧入方向に向かって段階的に小さくなる請求項又は請求項に記載のモータ。
【請求項9】
前記カバーは、
軸方向における一方側から前記樹脂ケーシングを覆う第1カバー部材と、
軸方向における他方側から前記樹脂ケーシングを覆う第2カバー部材と、を備え、
前記第1カバー部材は、外周面から径方向外側に延びる第1フランジを有し、
前記第2カバー部材は、外周面から径方向外側に延びる第2フランジを有し、
前記第1カバー部材及び前記第2カバー部材は前記樹脂ケーシングを覆ったとき、前記第1フランジと前記第2フランジとが直接的又は間接的に接続される請求項1から請求項のいずれかに記載のモータ。
【請求項10】
前記回転軸は、複数の軸受に回転可能に支持されており、
前記カバーが前記複数の軸受の少なくとも一つを保持する請求項1から請求項のいずれかに記載のモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のブラシレスDCモータは特許文献1に開示されている。特許文献1に記載のブラシレスDCモータは、ロータと、ステータと、を備える。ステータは、ロータとの間に回転磁界を形成する環状のステータコアと、ステータコアに巻装されたステータ巻線と、を備える。そして、ステータを樹脂からなるハウジングと一体にモールド成形して、ハウジングの外表面を金属からなる保護カバーで被覆した構成を備える。
【0003】
このブラシレスDCモータは、ステータ巻線で発生した熱を樹脂からなるハウジングを介して外部に放熱し、さらに、ハウジングの外表面を金属からなる保護カバーで被覆することで、外部からの衝撃によるハウジングの破損を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平9-261935号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の電動機では、ハウジングは樹脂で形成されており保護カバーは金属で形成されているため、熱による膨張差がある。そして、保護カバーに覆われるハウジングの方が熱によって大きく膨張する場合、膨張によって保護カバーが変形したり、内部の機器に圧力が作用したりして、動作が不安定になる虞がある。
【0006】
そこで、本発明は、駆動時に発生する熱にかかわらず安定して駆動できるモータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の例示的なモータは、中心軸に沿って延びる回転軸を有するロータと、前記ロータの外周面と径方向に対向するステータコアに絶縁体を介して巻きつけられた複数の巻線を有するステータと、前記ステータの少なくとも前記絶縁体及び前記巻線を封止する樹脂ケーシングと、前記樹脂ケーシングを覆うカバーと、を備え、前記カバーは、前記絶縁体の径方向外方および前記絶縁体の軸方向一方側の少なくとも一方の樹脂ケーシングを覆い、前記絶縁体の径方向外方および前記絶縁体の軸方向一方側の少なくとも一方において、少なくとも一部に前記カバーと前記樹脂ケーシングとの間に隙間が備えられたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
例示的な本発明のモータによれば、駆動時に発生する熱にかかわらず安定して駆動できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明にかかるモータの一例の分解斜視図である。
図2図2は、図1に示すモータの断面図である。
図3図3は、ステータの斜視図である。
図4図4は、ステータに備えられるステータコアの斜視図である。
図5図5は、ロータの斜視図である。
図6図6は、第1実施形態にかかるモータの変形例の樹脂ケーシング及びカバーを示す部分断面図である。
図7図7は、第1実施形態にかかるモータの他の変形例の樹脂ケーシング及びカバーを示す部分断面図である。
図8図8は、本発明にかかるモータの他の例の分解斜視図である。
図9図9は、図8に示すモータの断面図である。
図10図10は、本発明にかかるモータのさらに他の例の断面図である。
図11図11は、本発明にかかるモータのさらに他の例の分解斜視図である。
図12図12は、図11に示すモータの断面図である。
図13図13は、第4実施形態にかかるモータの変形例の樹脂ケーシング及びカバーを示す部分断面図である。
図14図14は、第4実施形態にかかるモータの他の変形例の樹脂ケーシング及びカバーを示す部分断面図である。
図15図15は、本発明にかかるモータのさらに他の例の断面図である。
図16図16は、本発明にかかるモータのさらに他の例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。
【0011】
<1.第1実施形態>
図1は、本発明にかかるモータの一例の分解斜視図である。図2は、図1に示すモータの断面図である。なお、以下の説明では、中心軸Axが延びる方向、すなわち、図2において左右方向を軸方向とする。また、軸方向に対して直交する方向を径方向とし、軸を中心とする円の接線方向を周方向とする。
【0012】
また、本書では、軸方向について、図2を参照して以下のとおり設定する。すなわち、図2において、軸方向右側に向かう方向を第1方向Opとし、左側に向かう方向を第2方向Orとする。なお、本書における「左方向」、「右方向」は、説明のために設定したものである。そのため、これらの方向は、モータAを実際に使用するときの向きを限定するものではない。
【0013】
<1.1 モータの構成>
図1に示すように、本実施形態にかかるモータAは、ステータ1と、樹脂ケーシング2と、カバー3と、ロータ4と、第1軸受51と、第2軸受52とを有する。樹脂ケーシング2は、ステータ1の外周面を覆う。すなわち、モータAは、ステータ1を樹脂ケーシング2で封止した、いわゆる、モールドモータである。ロータ4は、ステータ1の内側に配置される。ロータ4は、中心軸Axに沿って延びる回転軸40を備える。そして、回転軸40が、第1軸受51及び第2軸受52に支持されており、ステータ1に対して回転可能である。すなわち、本実施形態にかかるモータAは、ステータ1の内側でロータ4が回転するインナーロータ型DCブラシレスモータである。
【0014】
<1.2 ステータの構成>
ステータ1について、新たな図面を参照して説明する。図3は、ステータの斜視図である。図4は、ステータに備えられるステータコアの斜視図である。図3図4に示すように、ステータ1は、ステータコア11と、絶縁体12と、巻線13とを備える。そして、ステータ1は、ロータ4の外周面と径方向に対向するステータコア11に絶縁体12を介して巻きつけられた複数の巻線13を有する。また、図2に示すように、ステータ1は、第1軸受51が収納される第1軸受収納部材61と、第2軸受52が収納される第2軸受収納部材62とを備える。
【0015】
ステータコア11は導電性を有する。図4に示すように、ステータコア11は、環状のコアバック部111と、ティース部112とを備える。コアバック部111は、軸方向に延びる環状である。ティース部112は、コアバック部111の内周面から径方向内側に突出する。すなわち、ステータコア11は、環状のコアバック部111と、コアバック部111から径方向内側に延びるティース部112と、を有する。図4に示すようにステータコア11は、12個のティース部112を備える。ティース部112は、周方向に等間隔に配列される。すなわち、本実施形態のモータAにおいて、ステータ1は、12スロットである。
【0016】
絶縁体12は、ステータ11を覆う。絶縁体12は、樹脂の成形体である。絶縁体12は、ティース部112の全体を覆うとともに、コアバック部111の軸方向の両端面を覆う。絶縁体12で覆われたティース部112に導線を巻きつけて巻線13が形成される。すなわち、絶縁体12は、ティース部112を覆う絶縁体ティース部121と、コアバック部111の少なくとも軸方向端部を覆う絶縁体コアバック部122とを有する。絶縁体12によって、ステータコア11と巻線13とが絶縁される。なお、本実施形態において、絶縁体12は、樹脂の成型体であるが、これに限定されない。ステータコア11と巻線13とを絶縁することができる構成を広く採用できる。
【0017】
上述のとおり絶縁体12は、ステータコア11と巻線13を絶縁する。そのため、ステータコア11において、コアバック部111の径方向の外周面は、絶縁体12で被覆されずに露出してもよい。なお、ステータコア11は、電磁鋼板を積層した構造であってもよいし、紛体の焼成、鋳造等、単一の部材であってもよい。また、ステータコア11は、ティース部112を1個含む分割コアに分割可能な構成であってもよいし、帯状の部材を環状に巻いて形成される構成であってもよい。ステータ1の径方向中央には、軸方向に貫通し、ロータ4が配置される。
【0018】
巻線13は、ステータコア11のティース部112のそれぞれに配置される。すなわち、モータAでは、12個の巻線13が配置される。そして、ステータ1に備えられた12個の巻線13は、電流が供給されるタイミングによって3系統(以下、3相とする)に分けられる。この3相を、それぞれ、U相、V相、W相とする。つまり、ステータ1は、4個のU相巻線、4個のV相巻線及び4個のW相巻線を備える。なお、以下の説明において、各相の巻線をまとめて単に巻線13として説明する。
【0019】
また、ステータ1には、複数の巻線13同士を接続する又は巻線13とモータAに備えられた基板Bdに実装された、制御回路(不図示)と電気的に接続される渡り線部131を備える。すなわち、複数の巻線13は、渡り線部131を介して電気的に接続される。そして、渡り線部131は、絶縁体12のコアバック部111の軸方向の端面をカバーする絶縁体コアバック部122に備えられた配線部120に配置される。すなわち、絶縁体12は、渡り線部131が配線される配線部120を有する。なお、図2に示すように、ステータ1は、コアバック部111の第1方向Op側の端面を覆う絶縁体12の径方向外側の面に渡り線131が配置される配線部120を備える。すなわち、配線部120は、絶縁体コアバック部122の軸方向端部から軸方向(第1方向Op側)に向かって延び、渡り線131は、配線部120の径方向外側面で配線される。そして、樹脂ケーシング2の外周面に凹部23が位置する。
【0020】
<1.3 樹脂ケーシング及びカバーの構成>
図1図2等に示すように、樹脂ケーシング2は、円筒形状である。樹脂ケーシング2は、内部にステータコア11を封止した樹脂のモールド成型体である。すなわち、樹脂ケーシング2は、ステータ1の少なくとも絶縁体13及び巻線12を封止する。なお、図2に示すように、モータAでは、ステータコア11の径方向の外面も覆う。樹脂ケーシング2は、第1方向Op側の端部の少なくとも一部が閉じられた有底円筒形状である。そして、底部の径方向中央部分に軸方向に延びる樹脂ケーシング孔20が設けられる。
【0021】
底部の第1方向Op側の面の樹脂ケーシング孔20の径方向外側には、軸方向に凹んだ凹穴21が設けられる。ロータ4に取り付けられた回転軸40が、樹脂ケーシング孔20を軸方向に貫通する。また、樹脂ケーシング孔20には、第1軸受収納部61の後述する軸受フランジ611の一部がインサート成形にて固定される。なお、第1軸受収納部61の詳細については、後述する。
【0022】
図1図2等に示すように、カバー3は、樹脂ケーシング2を覆う。カバー3は、第1方向Op側の端部の少なくとも一部が閉じられた有底円筒形状である。すなわち、カバー3は軸方向に延びる筒状である。カバー3は、例えば、金属板を押し出し加工することで、形成される。すなわち、カバー3は、絶縁体12の径方向外方および絶縁体12の軸方向一方側(第1方向Op側)の少なくとも一方の樹脂ケーシング2を覆う。そして、カバー3の底部の径方向中央部には、軸方向に貫通するカバー孔30を備える。そして、カバー孔30の径方向外側には、軸方向内側(図2において、第2方向Or側)に突入したケーシング接触部31が備えられる。すなわち、カバー3は、底部の径方向中心部に内側に突入したケーシング接触部31を備え、ケーシング接触部31の中央にカバー孔30を備える。
【0023】
樹脂ケーシング2は、図2における第1方向Op側をカバー3に挿入する。そして、後述の圧入部22がカバー3に圧入される。カバー3に樹脂ケーシング2を圧入したとき、ケーシング接触部31は、凹穴21と軸方向に重なる。さらに、樹脂ケーシング孔20とカバー孔30とも軸方向に重なる。樹脂ケーシング孔20及びカバー孔30を、回転軸40が貫通する。
【0024】
なお、樹脂ケーシング2をカバー3に圧入したとき、ケーシング接触部31が、凹穴21と接触する。ケーシング接触部31が凹穴21を押し付け、樹脂ケーシング2とカバー3とが密着する。これにより、樹脂ケーシング孔20及びカバー孔30の境界部分から、樹脂ケーシング2とカバー3との境界部分からのガス、水、塵、埃等の進入が抑制される。
【0025】
次に、樹脂ケーシング2のカバー3への取り付けについて説明する。樹脂ケーシング2は、径方向外周面に圧入部22と、凹部23とを備える。すなわち、樹脂ケーシング2は、カバー3の内部に圧入される圧入部22を備える。図2に示すように、圧入部22は、樹脂ケーシング2の外周面のステータコア11と径方向に重なる部分に備えられる。すなわち、圧入部22は、樹脂ケーシング2を径方向に見て、ステータコア22と重なる。樹脂ケーシング2は、凹部23が形成された側の端部からカバー3の開口に挿入される。その後、樹脂ケーシング2はカバー3に圧入により固定される。なお、本実施形態の樹脂ケーシング2では、凹部23はステータコア11と軸方向にずれて設けられているが、一部が重なってもよい。
【0026】
つまり、樹脂ケーシング2は、圧入部22においてカバー3の内周面に圧入される。圧入部22は、ステータコア11と径方向に重なる位置に備えられる。圧入時はカバー3から樹脂ケーシング2に対して、径方向及び軸方向に力が作用する。圧入部22が樹脂ケーシング2の樹脂よりも強度が高いステータコア11と径方向に重なる位置に備えられることで、圧入時にカバー3から力が作用しても、樹脂ケーシング2の変形等が発生しにくい。
【0027】
凹部23は、樹脂ケーシング2の外周面の絶縁体12の渡り線部131が配置される配線部120と径方向に重なる。すなわち、隙間Gpは、配線部120の径方向外方に位置する。また、樹脂ケーシング2の外周面は、間隙Gpと接する部分に凹部23を備える。凹部23は、樹脂ケーシング2の第1方向Op側の端部に設けられており、周方向に連続して形成される。本実施形態では、樹脂ケーシング2の径方向端部に形成されるが、これに限定されない。
【0028】
また、モータAの取り付け場所の条件(温度、湿度等)によって、モータAの内部の空気に含まれる水が結露して結露水が溜まる場合がある。凹部23にも空気が溜まっており、溜まった空気に含まれる水分が結露する場合がある。そこで、樹脂ケーシング2の外周面には、凹部23から第2方向Or側に向かって延びる凹溝200が備えられる。すなわち、樹脂ケーシング2の外周面には、隙間Gpから凹溝200を備える。そして、カバー3の凹溝200と連続する位置にカバー3の外部と凹溝200とを連結する水抜き孔301が備えられる。
【0029】
これにより、凹部23に溜まった結露水は、凹溝200を通り、水抜き孔301を介して外部に放出される。なお、例えば、電気回路が絶縁された等で結露水が発生しても影響を受けない又は受けにくい構造の場合、凹溝200及び水抜き孔301は、省略してもよい。凹溝200及び水抜き孔301が省略されていても、結露水はモータAの駆動時の熱で凹部23の空気中に蒸発する。
【0030】
樹脂ケーシング2は、軸方向において、凹部23が設けられる側からカバー3に挿入されて、圧入により固定される。樹脂ケーシング2がカバー3の内部に圧入されたとき、凹部23が形成される部分とカバー3の内面とは、径方向に隙間Gpが形成される。なお、樹脂ケーシング2とカバー3との隙間Gpの詳細については、後述する。
【0031】
また、図2に示すように、樹脂ケーシング2の凹部23が備えられる部分の径方向の厚みは、樹脂ケーシング2の他の部分の厚みよりも薄い。すなわち、凹部23が設けられる部分は、他の部分よりも厚みが薄い薄肉部24である。渡り線部131に電流が流れて、渡り線部131が加熱される場合がある。このとき、薄肉部24が形成されることで、渡り線部131の熱が樹脂ケーシング2の外部に放出されやすい。
【0032】
<1.4 ロータの構成>
図5は、ロータの斜視図である。図5に示すように、ロータ4は、ロータコア41と、複数個のマグネット42と、モールド部43とを備える。ロータコア41は、軸方向に延びる筒形状部材411と、筒形状の部材の径方向内側に配される軸支持部材412とを備える。筒状部材411と軸支持部材412とは、樹脂のモールド成形体であるモールド部43で相互に固定される。ロータコア41は、磁性体である。ロータコア41は、磁性板を径方向に積層した積層体であってもよいし、例えば、紛体を焼結して同一の部材として形成した成形体であってもよい。
【0033】
回転軸40は、円柱形状である。回転軸40は、ロータコア41の軸支持部材412の径方向中心部を貫通する。回転軸40と軸支持部材412とは、相対的に固定される。なお、固定方法としては、圧入、溶接等を挙げることができるが、これに限定されない。回転軸40と軸支持部材412とを固定できる方法を広く採用することができる。すなわち、回転軸40は、ロータ4に固定されており、ロータ4が回転することで、回転軸40が中心軸Axを中心として回転する。
【0034】
複数個のマグネット42は、ロータコア41の径方向外側に配置される。本実施形態のロータ4では、複数個のマグネット42を周方向に並べて配置する。例えば、ロータコア41は、8個のマグネット42を備える。なお、本実施形態では、複数個のマグネット42を並べたが、これに限定されない。例えば、円筒形の磁性体に対し、周方向にN極とS極とを交互に着磁させたマグネットを用いてもよい。
【0035】
すなわち、ロータコア41では、N極とS極とを1対の磁極とし、1対の磁極を複数個備える。マグネット42は、例えば、樹脂のモールド等によって、ロータコア41に固定される。なお、マグネット42の固定方法は、樹脂のモールドに限定されず、接着、溶着、機械的な固定方法等、ロータ4の回転に悪影響を与えない又は与えにくい方法が採用される。
【0036】
<1.5 軸受の構成>
回転軸40は、軸方向に離れた2箇所で第1軸受51及び第2軸受52に圧入される。すなわち、回転軸40は、第1軸受51及び第2軸受52によって、軸方向に異なる2箇所で、回転可能に支持される。第2軸受52の内輪には、回転軸40の第2方向Or側の端部が圧入される。第1軸受51の内輪には、回転軸40の第2軸受52に圧入される部分よりも第1方向Op側の部分が圧入される。
【0037】
第1軸受51は、第1軸受収納部材61に収納される。第2軸受52は、第2軸受収納部材62に収納される。詳細は後述するが、第1軸受収納部材61及び第2軸受収納部材62は、直接的又は間接的に樹脂ケーシング2に固定される。このことから、回転軸40は、1対の軸受51、52によって、樹脂ケーシング2(に覆われたステータ1)に回転可能に支持される。
【0038】
回転軸40の第1方向Op側には、軸止め輪401が、第2方向Or側の端部には、軸止め輪402が取り付けられる。軸止め輪401は、第1軸受51と接触する。軸止め輪402は、第2軸受52と接触する。なお、軸止め輪401及び軸止め輪402は、回転軸40の外周面に設けられた溝に嵌って固定される。軸止め輪401は、第1軸受51の内輪の第2方向Or側と接触する。軸止め輪401によって、回転軸40の第1軸受51に対する第1方向Op側への移動が制限される。
【0039】
軸止め輪402は、第2軸受52の内輪の第1方向Op側と接触する。軸止め輪402によって、回転軸40の第2軸受52に対する第2方向Or側への移動が制限される。第1軸受51及び第2軸受52のステータ1に対する軸方向の移動が相対的に制限されており、回転軸40のステータ1に対する軸方向の移動が制限される。なお、軸止め輪401、402は、例えば、一般的にCリング、Eリングと呼ばれる軸用止め輪を採用するが、これに限定されない。1対の軸受51、52のそれぞれの内輪と接触し、回転軸40の移動を制限可能な構成を広く採用することができる。なお、本書における各実施形態では、回転軸40を2個の軸受(第1軸受51及び第2軸受52)で回転可能に支持しているが、これに限定されない。3個以上の軸受で支持してもよい。
【0040】
<1.6 軸受収納部材の構成>
第1軸受収納部材61および第2軸受収納部材62は、ここでは、鉄、真鍮等の金属製である。
【0041】
<1.6.1 第1軸受収納部材>
第1軸受収納部材61は、内部に第1軸受51が収納可能な筒形状を有する。第1軸受収納部材61の軸方向一方側の端部は、径方向中心部分に軸方向に貫通する端面部610を備える。また、第1軸受収納部材61の軸方向他方側の端部は、径方向外側に延びる軸受フランジ611を備える。軸受フランジ611の少なくとも一部が、樹脂ケーシング2にインサート成形される。第1軸受収納部61は、樹脂ケーシング2に、インサート成形にて固定される。なお、軸受フランジ611には、軸方向に貫通する貫通部分が設けられていてもよい。インサート成形時に貫通部分に樹脂が充填されることで、第1軸受収納部材61の周方向の移動が制限される、すなわち、回り止めがなされる。
【0042】
なお、樹脂によって回り止めが確実に行われるものであれば、貫通部分は孔に限定されず、例えば、径方向内側に凹む凹部や、径方向外側に突出した凸部であってもよい。また、軸受フランジ611自体を、多角形(例えば、三角形、四角形)等の形状としたり、楕円形にすることで、回り止めを行うようにしてもよい。第1軸受収納部材61は、中心軸を樹脂ケーシング2に覆われたステータ1の中心軸Axと一致させて、樹脂ケーシング2に固定される。第1軸受収納部材61の内部に第1軸受51の外輪が圧入される。
【0043】
<1.6.2 第2軸受収納部材>
図2に示すように、第2軸受収納部材62は、第2軸受52を保持する。第2軸受収納部材62は、収納部621と、外筒部620とを有する。収納部621は、筒形状であり、内部に第2軸受52を収納する。収納部621の内部に第2軸受52の外輪が圧入される。
【0044】
外筒部620は、収納部621よりも大径であり、外筒部620は、内部にカバー3の第2方向Or側の端部が圧入される。なお、カバー3の第2方向Or側の端部の外筒部620に圧入される部分がカバー圧入部300である。
【0045】
すなわち、第2軸受52を収納部621に圧入した後、第2軸受収納部材62の外筒部620の内部にカバー3のカバー圧入部300が圧入される。そして、第2軸受収納部材62に樹脂ケーシング2が圧入されることで、樹脂ケーシング2に覆われたステータ1に対して、第2軸受62が固定される。第2軸受52の外輪がステータ1に対して固定され、第2軸受52の中心軸が、ステータ1の中心軸Axと一致する。
【0046】
図2に示すように、収納部621と外筒部620とは、同一の部材で形成される。なお、ここでは、第2軸受収納部材62は、金属板を絞り加工して製造する。しかしながら、これに限定されない。
【0047】
<1.7 その他の構成部>
図2に示すように、モータAでは、カバー3の第2方向Or側が、第2軸受収納部材62の外筒部620に圧入される。そのため、外筒部620とカバー圧入部300の隙間からの水、埃、塵等の異物の進入が抑制される。一方で、モータAの第1方向Op側は、回転軸40が貫通するための第1軸受収納部61の端面部610に備えられた軸受収納部孔を備える。この軸受収納部孔は、回転軸40の回転を邪魔しないために、回転軸40との間に隙間が形成される大きさである。このすきまから、水、塵、埃等の異物がモータAの内部に浸入しやすい。そこで、モータAには、第1軸受収納部材61からの異物の進入を抑制するための軸受側侵入防止部材71およびシャフト側侵入防止部材72を備える。
【0048】
図2に示すように、軸受側侵入防止部材71は、第1軸受収納部材61の外面を覆う。そして、回転軸40の外側を囲むとともに径方向に延びる。なお、軸受側侵入防止部材71は、例えば、ゴム等の材料で形成されており、第1軸受収納部材61に密着する。また、軸受側侵入防止部材71は、回転軸40との間に隙間を有して、すなわち、非接触を維持して取り付けられる。
【0049】
また、シャフト側侵入防止部材72は、軸受側侵入防止部材71の径方向外側を囲んで配置される。シャフト側侵入防止部材72は、回転軸40に備えられた溝400内に配置される。これにより、シャフト側侵入防止部材72の軸方向の移動が制限される。軸受側侵入防止部材71とシャフト側侵入防止部材72との間の空間を小さくすることで、異物のモータAへの進入が抑制される。すなわち、軸受側侵入防止部材71とシャフト側侵入防止部材72とは同時にモータAに取り付けることで、モータAの内部への異物の進入を抑制する役割を果たす。
【0050】
シャフト側侵入防止部材72の第2方向Or側の先端の一部は、凹穴21と重なる。また、カバー3のケーシング接触部31も凹穴21に備えられているが、シャフト側侵入防止部材72は、ケーシング接触部31と非接触状態で回転軸40に固定される。すなわち、シャフト側侵入防止部材72の開口の一部が、凹穴21内に配置される。そして、ケーシング接触部31とシャフト側侵入防止部材72とが非接触であるため、回転軸40が回転を制限しない。
【0051】
また、樹脂ケーシング2のステータ1よりも第2方向Or側には、基板Bdと、保護シートIsとが備えられる。基板Bdは、複数個の巻線13に供給する電流のタイミング、電流の大きさ等を制御する制御回路(不図示)が実装される。なお、制御回路がモータAの外部に設けられる場合もあり、その場合には、基板Bdを省略してもよい。保護シートIsは、基板Bdと第2軸受収納部材62との間に配置される絶縁部材である。基板Bdを備えないモータの場合、保護シートIsを省略してもよい。
【0052】
<1.8 モータの動作>
以上示したモータAの動作について説明する。モータAの駆動時において、巻線13には、電流が供給される。このとき、電流によって巻線13が発熱する。このとき、巻線13の熱によりステータコア11も加熱される。ステータコア11及び巻線13は、樹脂ケーシング2に覆われる。ステータコア11及び巻線13の熱は、樹脂ケーシング2に伝達される。
【0053】
樹脂ケーシング2の熱はカバー3に伝達される。カバー3は、主に金属製の材料が用いられ、樹脂ケーシング2よりも、線膨張係数が小さい。これにより、樹脂ケーシング2とカバー3の熱膨張による変形量の差が発生する。ただし、樹脂ケーシング2の圧入部22において、樹脂ケーシング2とカバー3とが圧入されている。そのため、樹脂ケーシング2の熱がカバー3に伝達され放熱されるため、圧入部22においては、樹脂ケーシング2の熱膨張は抑えられる。
【0054】
樹脂ケーシング2において、圧入部22から軸方向にずれた部分では、絶縁体12を樹脂ケーシング2で封止している。絶縁体12は樹脂であり、絶縁体12の線膨張係数は、ステータコア11よりも大きい。そのため、樹脂ケーシング2のステータコア11と径方向に重ならない部分は、ステータコア11と径方向に重なる圧入部22に比べて、熱膨張による径方向外側への変形はより大きい。また、圧入部22に比べてステータコア11からカバー3の距離が離れているため、圧入部22よりも放熱性が劣る。よって、絶縁体12とカバー3の熱膨張による変形量の差による、樹脂ケーシング2のひずみ、ずれ等の不具合が発生する。
【0055】
なお、樹脂ケーシング2のカバー3の開口側(図2において、第2方向Or側)は、樹脂ケーシング2の熱膨張による変形が開口側に逃げる。一方で、カバー3の奥側(図2において、第1方向Op側)は、熱膨張による変形を逃がす場所がない。そのため、モータAでは、絶縁体12の径方向外方に、カバー3と樹脂ケーシング2との間に隙間Gpが備えられる。
【0056】
これにより、樹脂ケーシング2のステータコア11と軸方向にずれた位置(特に、圧入方向における奥側)における樹脂ケーシング2とカバー3の変形量の差が、隙間Gpに吸収される。これにより、樹脂ケーシング2とカバー3の熱膨張による変形量の差による、樹脂ケーシング2のひずみ、ずれ等の不具合を抑制できる。
【0057】
本実施形態のモータAによれば、樹脂ケーシング2とカバー3の熱による変形量の差が大きくなる部分に、隙間を設けた。樹脂ケーシング2とカバー3との熱による変形量の差を、隙間Gpで吸収することで、熱変形量の差によるひずみ、ずれ等を抑制できる。また、樹脂ケーシング2に凹部23を形成することで、樹脂ケーシング2とカバー3との隙間を容易に形成することができる。さらに、樹脂ケーシング2の、凹部23が備えられた部分、すなわち、図2において凹部23と径方向に重なる部分が、樹脂ケーシング2の他の部分よりも薄い薄肉部24とする。このように、薄肉部24を設けることで、渡り線部131に電流が流れたときに発生する熱が、樹脂ケーシング2の外部に排出されやすい。
【0058】
<1.9 変形例>
<1.9.1 変形例1>
本実施形態に示すモータの変形例について図面を参照して説明する。図6は、本実施形態にかかるモータの変形例の樹脂ケーシング及びカバーを示す部分断面図である。図6に示すモータA1は、樹脂ケーシング2a1及びカバー3a1が異なる以外、図2に示す、モータAと同じ構成を有する。そのため、実質上同じ部分には、同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。
【0059】
図6に示すモータA1では、樹脂ケーシング2a1の外周面が圧入方向の奥側、すなわち、図6における第1方向Op側に向かって、漸次小径になる。すなわち、樹脂ケーシング2a1の外周面を、圧入方向の奥側が小径になる傾斜面(テーパ面)とする。そして、カバー3a1は、樹脂ケーシング2a1が挿入可能な形状を備える。カバー3a1は筒状であり、少なくとも内周面の圧入方向の奥側、すなわち、図6における第1方向Op側に向かって、漸次小径になる。すなわち、カバー3a1の内径は、樹脂ケーシング2a1の圧入方向に向かって漸次的に小さくなる。樹脂ケーシング2a1及びカバー3a1の形状を変更することで、挿入が容易になる。
【0060】
<1.9.2 変形例2>
本実施形態に示すモータの変形例について図面を参照して説明する。図7は、本実施形態にかかるモータの他の変形例の樹脂ケーシング及びカバーを示す部分断面図である。図7に示すモータA2は、樹脂ケーシング2a2及びカバー3a2が異なる以外、図2に示す、モータAと同じ構成を有する。そのため、実質上同じ部分には、同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。
【0061】
図7に示すモータA2では、樹脂ケーシング2a2の外周面が圧入方向の奥側、すなわち、図7における第1方向Op側に向かって、段階的に小径になる。すなわち、樹脂ケーシング2a2の外周面は、異なる複数の外形を有する。そして、樹脂ケーシング2a2の外周面は、圧入方向の奥側が小径であり、外形が変化する部分に段差が形成される。そして、カバー3a2は、樹脂ケーシング2a2が挿入可能な形状を備える。カバー3a2は筒状であり、少なくとも内周面の圧入方向の奥側、すなわち、図7における第1方向Op側が、段階的に小径になる。すなわち、カバー3a2の内径は、樹脂ケーシング2a2の圧入方向に向かって段階的に小さくなる。
【0062】
樹脂ケーシング2a2及びカバー3a2の形状を備えることで、挿入が容易になる。また、樹脂ケーシング2a2の段差と、カバー3a2の段差とを接触させて、樹脂ケーシング2a2をカバー3a2に挿入するときの位置決めとすることが可能である。さらに、樹脂ケーシング2a2の圧入部222が、カバー3a2の圧入される部分に接触して圧入が開始される。これにより、圧入で作用する力を減らすことができる。圧入時の樹脂ケーシング2a2の変形量を小さくできる。これにより、ステータ1のひずみ等の発生を抑制しやすい。
【0063】
<第2実施形態>
本発明にかかるモータの他の例について図面を参照して説明する。図8は、本発明にかかるモータの他の例の分解斜視図である。図9は、図8に示すモータの断面図である。図8及び図9に示すように、モータBの樹脂ケーシング2bは、第2方向Or側に径方向外側に延びる段部25が備えられる。段部25は、樹脂ケーシング2bに複数個(ここでは、4個)備えられる。段部25は、樹脂ケーシング2bは軸方向に同じ位置で、周方向に等間隔に並んでいる。そして、カバー3bは、外周面から外側に突出した当接部311を備える。当接部311は、樹脂ケーシング2bをカバー3bに圧入したとき、当接部311が段部25と接触する。当接部311は、段部25の圧入方向(図9において、第1方向Op側)の面と接触する。
【0064】
また、カバー3bの周方向に隣り合う当接部311の間の部分は、軸方向に沿って当接部311よりも開口側(図9において、第2方向Or側)に延びる。また、本実施形態のモータBでは、第2軸受収納部材62の外筒部620には、樹脂ケーシング2bが直接圧入される。
【0065】
この段部25は、モータBを機器に取り付けるための取付用の凸部である。そのため、段部25には、ねじ等の固定具を貫通するための取り付け孔を備える。そして、樹脂ケーシング2bと同一の部材で形成された段部25と接触する当接部311を樹脂ケーシング2bよりも強度が高いカバー3bと同一の部材で形成される。これにより、モータBを強固に固定することが可能である。また、振動や衝撃等が作用しても、モータBが脱落しにくくなる。なお、段部25の個数及び位置は、上述に限定されるものではなく、モータBが取り付けられる装置の取り付け箇所(不図示)の形状及び位置等によって、変更される。
【0066】
これ以外の特徴については、第1実施形態と同じである。
【0067】
<3.第3実施形態>
図10は、本発明にかかるモータのさらに他の例の断面図である。図10に示すモータCでは、ステータ1c及び樹脂ケーシング2cが異なるが、それ以外の部分については、第1実施形態のモータAと同じである。そのため、モータCの構成のモータAと実質上同じ部分には、同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明を省略する。
【0068】
図10に示すように、モータCのステータ1cでは、絶縁体12の第1方向Op側の端部に、絶縁体コアバック部122を有する。そして、絶縁体コアバック部122に、渡り線部121が配置される配線部120cを備える。そして、樹脂ケーシング2cの配線部120cと軸方向に重なる位置に、凹部23cが形成される。すなわち、配線部120cは、絶縁体コアバック部122の軸方向(第1方向Op側)端部から軸方向に延びる。渡り線131は、配線部120cの軸方向端面で配線される、そして、樹脂ケーシング2cの軸方向端面に凹部23cが位置する。
【0069】
そして、凹部23cの部分が薄肉部24cである。すなわち、隙間Gpは、配線部120cの軸方向一方側(第1方向Op側)に位置する。そして、凹部23cと軸方向に重なるカバー3cの間に隙間Gpが備えられる。すなわち、モータCでは、絶縁体12の軸方向一方側において、一部にカバー3cと樹脂ケーシング2cとの間に隙間が備えられる。
【0070】
樹脂ケーシング2cの圧入部22は、外周面に備えられる。そのため、カバー3cに樹脂ケーシング2cを圧入するとき、樹脂ケーシング2cの外周面に圧入時の力が作用する。モータCでは、凹部23cを軸方向の第1方向Op側の端部に備えることで、圧入時の力が凹部23cに集中しにくい。これにより、凹部23c及びその近傍のひずみ等の変形が抑制され、樹脂ケーシング2cのカバー3cに対するずれを抑制できる。図示は省略するが、樹脂ケーシング2cの外周面に、隙間Gpから延びる凹溝を備えていてもよい。
【0071】
これ以外の特徴については、第1実施形態と同じである。
【0072】
<4.第4実施形態>
本発明にかかるさらに他の例について図面を参照して説明する。図11は、本発明にかかるモータのさらに他の例の分解斜視図である。図12は、図11に示すモータの断面図である。本実施形態のモータDでは、カバー、第1軸受収納部材61d、第2軸受収納部材62d、軸受側侵入防止部材71dが異なる以外、第1実施形態のモータAと同じ構成を有する。そのため、モータDの構成において、モータAの構成と実質上同じ部分には、同じ符号を付し、同じ部分の詳細な説明は省略する。
【0073】
<4.1 カバー>
図11図12に示すように、モータDのカバーは、第1カバー部材3daと、第2カバー部材3dbとを備える。すなわち、カバーは、軸方向における一方側(第1方向Op側)から樹脂ケーシング2を覆う第1カバー部材3daと、軸方向における他方側(第2方向Or側)から樹脂ケーシング2を覆う第2カバー部材3dbと、を備える。第1カバー部材3daには、樹脂ケーシング2の第1方向Op側が圧入される。また、第2カバー部材3dbには、樹脂ケーシング2の第2方向Or側が挿入される。なお、本実施形態のモータDにおいて、樹脂ケーシング2は、第1方向Op側が、第1カバー部材3daに圧入されるがこれに限定されない。例えば、樹脂ケーシング2の第2方向Or側が、第2カバー部材3dbに圧入されてもよい。また、両方が圧入されてもよい。第1カバー部材3da及び第2カバー部材3dbのいずれのカバー部材に樹脂ケーシング2が圧入されるかは、樹脂ケーシング2の圧入部22の位置によって決定される。
【0074】
<4.2 第1カバー部材>
図11図12に示すように、第1カバー部材3daは、第1方向Op側の端部の少なくとも一部が閉じられた有底円筒形状である。そして、第1カバー部材3daは、第2方向Or側の端部に、径方向外側に延びる第1フランジ32を備える。すなわち、第1カバー部材3daは、外周面から径方向外側に延びる第1フランジ32を有する。図11に示すように、第1フランジ32は、軸方向に見て四角形(例えば、正方形)である。なお、第1フランジ32は、モータDが取り付けられる装置(不図示)の取り付け箇所に取り付け可能な形状が採用される。
【0075】
また、第1カバー部材3daの底部の径方向中央と第1軸受収納部材61dとが同一の部材で形成される。すなわち、回転軸40は、複数の軸受(51、52)に回転可能に支持されており、カバー(第1カバー部材3da)が複数の軸受の少なくとも一つ(軸受51)を保持する。そして、第1軸受収納部材61dと軸受側侵入防止部材71dとが同一の部材で形成される。すなわち、第1カバー部材3da、第1軸受収納部材61d及び軸受側侵入防止部材71dが同一の部材で形成される。すなわち、第1軸受収納部材61dが第1カバー部材3da底部から第1方向Op側に突出する。そして、第1軸受収納部材61dの第1方向Op側の端面部610dの径方向中央部分から第1方向Op側に軸受側侵入防止部材71dが突出する。なお、軸受側侵入防止部材71dは、第1軸受収納部材61dと同一の部材、すなわち、金属で形成される。
【0076】
第1軸受収納部材61dは、第1カバー部材3daと同一の部材で形成されるが、内部に第1軸受51を収納する点については、モータAの第1軸受収納部材61と同じ役割を果たす。また、軸受側侵入防止部材71dも材質が異なるが、シャフト側侵入防止部材72と併用することで、水、埃、塵等の異物の混入を抑制する点については、モータAの軸受側侵入防止部材71と同じ役割を果たす。
【0077】
<4.3 第2カバー部材>
図11図12に示すように、第2カバー部材3dbは軸方向に延びる筒状の部材である。第2カバー部材3dbと第2軸受収納部材62dとが同一の部材で形成される。なお、第2カバー部材3dbの第2方向Or側の端部に第2軸受収納部材62dが連続して形成される。また、第2カバー部材3dbは、第1方向Op側の端部に、径方向外側に延びる第2フランジ33を備える。すなわち、第2カバー部材3dbは、外周面から径方向外側に延びる第2フランジ33を有する。図11に示すように、第2フランジ33は、軸方向に見て四角形(例えば、正方形)である。第2フランジ33は、第1フランジ32と軸方向に重なる形状を有する。
【0078】
第2軸受収納部材62dは、モータAの第2軸受収納部材62の外筒部620にあたる部分が第2カバー部材3dbと同一の部材で連続する以外、モータAで用いる第2軸受収納部材62と同じ構成を有する。すなわち、第2軸受収納部材62dは、第2軸受52を収納する収納部621dを備える。回転軸40は、複数の軸受(51、52)に回転可能に支持されており、カバー(第2カバー部材3db)が複数の軸受の少なくとも一つ(軸受52)を保持する。
【0079】
<4.4 モータの組み立て>
樹脂ケーシング2は、第1方向Op側から第1カバー部材3daに挿入され、圧入部22が第1カバー部材3daに圧入される。一方、第2カバー部材3dbは、樹脂ケーシング2を覆うだけで、圧入はされない。そのため、樹脂ケーシング2の第2方向Or側の部分が挿入された第2カバー部材3dbは、中心軸Axを中心に回転させることが可能な場合がある。そのため、第2フランジ33の第1方向Op側の面に、第1方向Op側に突出する突起330が備えられる。突起330は、第1フランジ32に設けられた位置決め孔320に挿入される。これにより、第1フランジ32と第2フランジ33、すなわち、第1カバー部材3daと第2カバー部材3dbとの周方向の位置が調整される。
【0080】
第1フランジ32及び第2フランジ33は、第1カバー部材3daと第2カバー部材3dbとを相互に固定する。そのため、第1フランジ32及び第2フランジ33には、固定具(ここでは、ねじ)が貫通するねじ固定孔が備えられる。そして、第1フランジ32及び第2フランジ33を相互に固定することで、第1カバー部材3da及び第2カバー部材3dbとが相互に固定される。すなわち、第1カバー部材3da及び第2カバー部材3dbは樹脂ケーシング2を覆ったとき、第1フランジ32と第2フランジ33とが直接的又は間接的に接続される。
【0081】
樹脂ケーシング2が第1カバー部材3daに圧入され、第2カバー部材3dbが第1カバー部材3daの第1フランジ32に第2フランジ33を介して固定される。そのため、樹脂ケーシング2に覆われたステータ1と、第1軸受51及び第2軸受52との相対位置が決められる。そして、回転軸40は、第1軸受51及び第2軸受52に回転可能に支持される。
【0082】
すなわち、モータDでは、樹脂ケーシング2が圧入される第1カバー部材3da及び覆う第2カバー部材3dbに取り付けられた第1軸受51及び第2軸受52で回転軸40を支持する。これにより、ロータ4がステータ1の内部に径方向に一定の間隔を有するとともに、回転可能に支持される。
【0083】
このように、第1カバー部材3daと第2カバー部材3dbとで樹脂ケーシング2を覆うことで、圧入部22が圧入される長さがを短くすることが可能である。これにより、樹脂ケーシング2やカバーに作用する力を減らし、樹脂ケーシング2やカバーのひずみ、ずれ等の変形を抑制できる。さらに、このことから、ステータ1とロータ4を正確に位置合わせ可能であり、モータDの能力低下を抑制できる。
【0084】
<4.5 変形例>
<4.5.1 変形例1>
本実施形態に示すモータの変形例について図面を参照して説明する。図13は、本実施形態にかかるモータの変形例の樹脂ケーシング及びカバーを示す部分断面図である。図13に示すモータD1は、樹脂ケーシング2d1、第1カバー部材3da1及び第2カバー部材3db1が異なる以外、図11図12に示す、モータDと同じ構成を有する。そのため、実質上同じ部分には、同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。
【0085】
図13に示すモータD1では、樹脂ケーシング2d1の外周面に、第1段部25d1と、第2段部25d2とを備える。第1段部25d1は、圧入部22よりも第1方向Op側に備えられる。第1段差部25d1は第1方向Op側が凹んだ段差である。第1段部25d2は、圧入部22よりも第2方向Or側に備えられる。第2段差部25d2は第2方向Or側が凹んだ段差である。
【0086】
第1カバー部材3da1は、樹脂ケーシング2d1が内部に圧入されたとき、樹脂ケーシング2d1の段部25d1と重なる位置に当接部34dを備える。当接部34dは、筒形状の外周面を部分的に切って折り曲げた形状を有する。当接部34dは、圧入方向の手前側(図13において、第2方向Or側)が、内側に折り曲げられて形成される。そして、樹脂ケーシング2d1が一定の深さまで圧入されると、当接部34dの先端が、段部25d1と接触する。これにより、樹脂ケーシング2d1の第1カバー部材3da1に対する圧入時の軸方向の位置が決定される。
【0087】
第2カバー部材3db1は、樹脂ケーシング2d1の第2方向Orの外面を覆って取り付けられたとき、樹脂ケーシング2d1の段部25d2と重なる位置に当接部35dを備える。当接部35dは、筒形状の外周面を部分的に切って折り曲げた形状を有する。当接部35dは、圧入方向の奥側(図13において、第1方向Op側)が、内側に折り曲げられて形成される。そして、樹脂ケーシング2d1が一定の深さまで挿入されると、当接部35dの先端が、段部25d2と接触する。これにより、樹脂ケーシング2d1の第2カバー部材3db1に対する挿入時の軸方向の位置が決定される。
【0088】
以上示した実施形態では、樹脂ケーシング2d1を第1カバー部材3da1に圧入するとき、及び、樹脂ケーシング2d1を第2カバー部材3db1に挿入するとき、必要以上に押し込む力が作用するのを抑制できる。これにより、樹脂ケーシング2d1、第1カバー部材3da1及び第2カバー部材3db1の変形を抑制し、モータD1の能力低下を抑制できる。
【0089】
<4.5.2 変形例2>
本実施形態に示すモータの他の変形例について図面を参照して説明する。図14は、本実施形態にかかるモータの他の変形例の樹脂ケーシング及びカバーを示す部分断面図である。図14は、モータD2の第1方向の端部の径方向中央の断面図である。図14に示すモータD2は、樹脂ケーシング2、第1カバー部材3da2及び第1軸受収納部材61が異なる以外、図11図12に示す、モータDと同じ構成を有する。そのため、モータD2の構成において、実質上モータDと同じ部分には、同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。
【0090】
図14に示すモータD2では、樹脂ケーシング2及び第1軸受収納部材61は、第1実施形態のモータAと同じ構成である。すなわち、第1軸受収納部材61が樹脂ケーシング2の樹脂ケーシング孔20に配置され、軸受フランジ611が樹脂ケーシング2にインサート成形される。そして、第1カバー部材3da2は、第1方向Op側の端部にカバー孔30を備えており、ケーシング接触部31が樹脂ケーシング2の凹穴21を押える。すなわち、第1カバー部材3da2と第1軸受収納部材61とが別の部材で形成される。これにより、第1カバー部材3da2に振動や衝撃が作用した場合でも、第1軸受51が影響を受けない又は受けにくい。これにより、振動や衝撃によって、モータD2の回転がばらつきにくく、モータD2に能力低下を抑制できる。
【0091】
<5.第5実施形態>
本発明にかかるさらに他の例について図面を参照して説明する。図15は、本発明にかかるモータのさらに他の例の断面図である。本実施形態のモータEでは、樹脂ケーシング2e、第2カバー部材3ebが異なる以外、第4実施形態のモータDと同じ構成を有する。そのため、モータEの構成において、モータDの構成と実質上同じ部分には、同じ符号を付し、同じ部分の詳細な説明は省略する。
【0092】
図15に示すように、モータEの樹脂ケーシング2eは、外周面の圧入部22よりも第2方向Or寄りに、径方向外側に突出した、段部25eを備える。なお、段部25eは、図8図9に示すモータBが備える段部25と軸方向の位置が異なるが、同様の形状を有し及び同様の目的で備えられる。すなわち、段部25eは樹脂ケーシング2eに4個備えられ、周方向に等間隔に配列される。
【0093】
第1カバー部材3daの第1フランジ32が段部25eの第1方向Op側の面と接触する。そして、樹脂ケーシング2eの第2方向Or側は、第2カバー部材3ebが覆う。第2カバー部材3ebは、第1カバー部材3daの第1フランジ32と接触する第2フランジ33eと、段部25eの第2方向Or側の面と接触する当接部35eとを備える。第2フランジ33e及び当接部35eは、径方向外側に延びる。すなわち、第2フランジ33eが、周方向の一部(ここでは、4か所)が、第2方向Or側にずれた位置から径方向外側に延びる当接部35eを備えた構成と同じである。
【0094】
このように、樹脂ケーシング2eが段部25eを備えることで、第1カバー部材3daへの圧入時の軸方向の位置決めが容易になる。同様に、第2カバー部材3ebの樹脂ケーシング2eに対する軸方向の位置決めが容易になる。例えば、モータEは使用期間が延びると、樹脂ケーシング2eを構成する樹脂の経年変化によって圧入部22の外径が小さくなる場合がある。このとき、圧入による、樹脂ケーシング2eの第1カバー部材2daに対する固定が弱くなる。モータEの場合、取付位置に、第1フランジ32と当接部35eと共に段部25eも固定される。そのため、圧入による固定が弱くなっても、樹脂ケーシング2eの移動が制限される。これにより、長期間の使用であってもモータEの能力低下を抑制できる。
【0095】
その他の特徴については、第4実施形態と同じである。
【0096】
<6.第6実施形態>
本発明にかかるさらに他の例について図面を参照して説明する。図16は、本発明にかかるモータのさらに他の例の断面図である。本実施形態のモータFは、樹脂ケーシング2e、第2カバー部材3fb及び第2軸受収納部材62が異なる以外、第4実施形態の第2変形例であるモータD2と同じ構成を有する。
【0097】
図16に示すように第2カバー部材3fbと第2軸受収納部材62とが、別体である。そして、モータFは、取付位置に、第1カバー部材3da2の第1フランジ32と、第2カバー部材3fbの当接部331fと一緒に固定される。これにより、第1カバー部材3da2及び第2カバー部材3fbのいずれか一方の取り付け状態が不安定になっても、他方及び樹脂ケーシング2eが固定されるため、モータFの動作が不安定になりにくい。また、第2カバー部材3fbと第2軸受収納部材62とが別体であるため、第2カバー部材3fbの取り付けが不安定になった場合でも、第2軸受部収納部材62は、樹脂ケーシング2e、すなわち、第1軸受収納部材61との相対位置がずれにくい。これにより、モータFが安定して回転することが可能である。
【0098】
その他の特徴については、第5実施形態と同じである。
【0099】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨の範囲内であれば、実施形態は種々の変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、空気調和機、扇風機等を駆動するモータとして用いることができる。
【符号の説明】
【0101】
A・・・モータ、A1・・・モータ、A2・・・モータ、B・・・モータ、C・・・モータ、D・・・モータ、D1・・・モータ、D2・・・モータ、E・・・モータ、F・・・モータ、1・・・ステータ、11・・・ステータコア、111・・・コアバック部、112・・・ティース部、12・・・絶縁体、120・・・配線部、121・・・絶縁体ティース部、122・・・絶縁体コアバック部、13・・・巻線、130・・・渡り線部、2・・・樹脂ケーシング、20・・・樹脂ケーシング孔、200・・・凹溝、201・・・溝、2011・・・溝、2012・・・溝、202・・・孔、21・・・凹穴、22・・・圧入部、23・・・凹部、231・・・突出部、24・・・薄肉部、25・・・段部、25e・・・段部、3・・・カバー、300・・・カバー圧入部、3b・・・カバー、3c・・・カバー、3da・・・第1カバー部材、3db・・・第2カバー部材、3ea・・・第1カバー部材、3eb・・・第2カバー部材、30・・・カバー孔、31・・・ケーシング接触部、310・・・貫通部、311・・・当接部、3111・・・延伸部、312・・・導電部、313・・・導電部、314・・・導電部、32・・・第1フランジ、33・・・第2フランジ、33e・・・第2フランジ、4・・・ロータ、40・・・回転軸、411・・・筒形状部材、412・・・軸支持部材、400・・・溝、401・・・軸止め輪、402・・・軸止め輪、42・・・マグネット、43・・・モールド部、51・・・第1軸受、52・・・第2軸受、61・・・第1軸受収納部材、61d・・・第1軸受収納部材、610・・・端面部、610d・・・端面部、611・・・軸受フランジ、62・・・第2軸受収納部材、62d・・・第2軸受収納部材、620・・・外筒部、621・・・収納部、71・・・軸受側侵入防止部材、71d・・・軸受側侵入防止部材、72・・・シャフト側侵入防止部材、Bd・・・基板、Is・・・保護シート
図1
図2
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