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  • 特許-吸水性シート 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】吸水性シート
(51)【国際特許分類】
   D04H 1/4382 20120101AFI20220712BHJP
   D04H 1/732 20120101ALI20220712BHJP
   D04H 1/541 20120101ALI20220712BHJP
【FI】
D04H1/4382
D04H1/732
D04H1/541
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2018049390
(22)【出願日】2018-03-16
(65)【公開番号】P2019157316
(43)【公開日】2019-09-19
【審査請求日】2021-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000122298
【氏名又は名称】王子ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000109
【氏名又は名称】特許業務法人特許事務所サイクス
(72)【発明者】
【氏名】中野 繁一
(72)【発明者】
【氏名】黒川 晋平
【審査官】岩田 行剛
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-049531(JP,A)
【文献】特開2003-265521(JP,A)
【文献】特開2011-099172(JP,A)
【文献】国際公開第2018/003377(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D04H 1/00-1/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸水層を含む吸水性シートであって、
前記吸水層は、高吸水性繊維、融点が140℃よりも高い第1の樹脂を含む樹脂繊維及び融点が140℃よりも高い第1の樹脂を含むコアと融点が140℃以下の第2の樹脂を含むシェルで構成された芯-鞘型の複合繊維を含み、
前記高吸水性繊維の長さ加重平均繊維長、前記樹脂繊維の長さ加重平均繊維長及び前記複合繊維の長さ加重平均繊維長が10mm以下であり、
前記吸水層の全質量に対するパルプ含有量が1質量%以下である吸水性シート。
【請求項2】
前記第1の樹脂及び前記第2の樹脂がポリオレフィン系樹脂である請求項1に記載の吸水性シート。
【請求項3】
前記第1の樹脂がポリプロピレンであり、前記第2の樹脂がポリエチレンである請求項1又は2に記載の吸水性シート。
【請求項4】
前記吸水層の全質量に対する前記高吸水性繊維の含有量が20~50質量%であり、前記第1の樹脂の含有量が30~70質量%であり、前記第2の樹脂の含有量が10~30質量%である請求項1~3のいずれか一項に記載の吸水性シート。
【請求項5】
前記吸水層の密度が0.05~0.30g/cmである請求項1~4のいずれか一項に記載の吸水性シート。
【請求項6】
前記吸水層の一方の面側にポリエステル不織布層と、
前記吸水層の他方の面側に樹脂フィルム層と、をさらに有する請求項1~5のいずれか一項に記載の吸水性シート。
【請求項7】
前記吸水層はエアレイドウェブである請求項1~6のいずれか一項に記載の吸水性シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸水性シートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高吸水性ポリマー(SAP)や高吸水性繊維(SAF)を含むシートが知られており、その用途は多岐にわたる。例えば、高吸水性ポリマー等を含むシートは、使い捨ておむつおよび生理用品といった衛生材料、結露防止シート、ペット用シート、硬化養生シート、簡易トイレ、土嚢用シート、また海外ではドリップ吸収シート(トレーマット)などとして用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、拡散層、吸収層及び基材層から構成された薄型吸収体が記載されている。ここでは、拡散層及び吸収層にパルプ繊維が用いられており、このような拡散層を設けることで体液は水平方向に拡散される。また、特許文献2には、表面層、内層及び裏面層からなる除吸放出性シートが記載されている。特許文献2においても内層にはパルプ繊維が用いられている。
【0004】
また、特許文献3には、高吸水性繊維とホットメルト接着性繊維とからなる吸収体が開示されている。特許文献3の実施例では、繊維長が51mmの高吸水性繊維と、ホットメルト接着性繊維を混合しスライバーを形成した後に、熱成形することで円柱状成形吸収体を得ている。また、特許文献3の実施例では、長さ51mmのレーヨン繊維を混合したものも例示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2005-95481号公報
【文献】特開2008-155566号公報
【文献】特開平11-200209号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
高吸水性ポリマー(SAP)や高吸水性繊維(SAF)を含む吸水性シートにおいては、用途によって薄型化が求められる場合がある。しかし、このような場合においても吸水性シートは十分な吸収性能を発揮することが要求される。
また、吸水性シートにおいては、使用時や製造時(加工時)に原料に由来する繊維の脱落や粉塵の発生が問題となる場合がある。
【0007】
そこで本発明は、上記課題を解決すべく、優れた吸収性能を発揮し得る吸水性シートであって、使用時及び製造時(加工時)における繊維の脱落や粉塵の発生が抑制された吸水性シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、吸水層を、所定の繊維長を有する高吸水性繊維と、所定の繊維長を有しかつ融点が140℃よりも高い第1の樹脂を含む樹脂繊維と、融点が140℃以下の第2の樹脂から構成することにより、優れた吸収性能を発揮でき、かつ使用時及び製造時(加工時)における繊維の脱落や粉塵の発生が抑制された吸水性シートが得られることを見出した。
具体的に、本発明は、以下の[1]から[7]を提供するものである。
【0009】
[1] 吸水層を含む吸水性シートであって、
吸水層は、高吸水性繊維、融点が140℃よりも高い第1の樹脂を含む樹脂繊維及び融点が140℃以下の第2の樹脂を含み、
高吸水性繊維の長さ加重平均繊維長及び樹脂繊維の長さ加重平均繊維長が10mm以下であり、
吸水層の全質量に対するパルプ含有量が1質量%以下である吸水性シート。
[2] 第1の樹脂及び第2の樹脂がポリオレフィン系樹脂である[1]に記載の吸水性シート。
[3] 第1の樹脂がポリプロピレンであり、第2の樹脂がポリエチレンである[1]又は[2]に記載の吸水性シート。
[4] 吸水層の全質量に対する高吸水性繊維の含有量が20~50質量%であり、第1の樹脂の含有量が30~70質量%であり、第2の樹脂の含有量が10~30質量%である[1]~[3]のいずれかに記載の吸水性シート。
[5] 吸水層の密度が0.05~0.30g/cm3である[1]~[4]のいずれかに記載の吸水性シート。
[6] 吸水層の一方の面側にポリエステル不織布層と、
吸水層の他方の面側に樹脂フィルム層と、をさらに有する[1]~[5]のいずれかに記載の吸水性シート。
[7] エアレイドウェブである[1]~[6]のいずれかに記載の吸水性シート。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、優れた吸収性能を発揮し得る吸水性シートであって、使用時及び製造時(加工時)における繊維の脱落や粉塵の発生が抑制された吸水性シートが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、吸水性シートの一実施形態における構成を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は「~」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
【0013】
(吸水性シート)
本発明は、吸水層を含む吸水性シートに関する。吸水層は、高吸水性繊維、融点が140℃よりも高い第1の樹脂を含む樹脂繊維及び融点が140℃以下の第2の樹脂を含み、高吸水性繊維の長さ加重平均繊維長及び樹脂繊維の長さ加重平均繊維長は10mm以下である。また、吸水層の全質量に対するパルプ含有量は1質量%以下である。
【0014】
本発明の吸水性シートは上記構成を有することにより、優れた吸収性能を発揮する。具体的には、本発明の吸水性シートは単位面積当たりの吸収量が多く、吸収効率が高い。吸水性シートにおける単位面積当たりの水の吸収量は、4000g/m2以上であることが好ましく、4500g/m2以上であることがより好ましく、5000g/m2以上であることがさらに好ましく、5500g/m2以上であることが一層好ましく、6000g/m2以上であることが特に好ましい。なお、吸水性シートにおける単位面積当たりの水の吸収量は、吸水性シートを水に3分間浸漬させた後に、10号ふるいの金網上に1分間おいて水を滴下させた後に算出される保持水量から下記式により算出された値である。
吸収量(g/m2)=(水に浸漬した後の吸水性シートの質量-水に浸漬する前の吸水性シートの質量)/吸水性シートの面積(乾燥時面積)
【0015】
本発明の吸水性シートにおいては、吸水層は、10mm以下の長さ加重平均繊維長を有する高吸水性繊維と、10mm以下の長さ加重平均繊維長を有し、かつ融点が140℃よりも高い第1の樹脂を含む樹脂繊維を有する。高吸水性繊維の長さ加重平均繊維長は、10mm以下であればよく、8mm以下であることが好ましく、7mm以下であることがより好ましく、6mm以下であることがさらに好ましい。なお、高吸水性繊維の長さ加重平均繊維長は、3mm以上であることが好ましい。また、第1の樹脂を含む樹脂繊維の長さ加重平均繊維長は10mm以下であればよく、8mm以下であることが好ましく、7mm以下であることがより好ましく、6mm以下であることがさらに好ましい。なお、第1の樹脂を含む樹脂繊維の長さ加重平均繊維長は、3mm以上であることが好ましい。このように、吸水層が繊維長の短い繊維を有することにより、吸水層を構成する繊維の可動性を高めることができる。繊維の可動性が高いと、高吸水性繊維が液体を吸って膨潤する際に、高吸水性繊維の膨潤の動きに各繊維が追従するように流動できるため、高吸水性繊維の膨潤が阻害されなくなるものと考えられる。これにより、吸水層全体の吸収性能を高めることができる。ここで、高吸水性繊維及び樹脂繊維の長さ加重平均繊維長は、目視観察または顕微鏡観察により観察した複数本の繊維の繊維長と観察した繊維数より、下記式にて算出される繊維長である。
長さ加重平均繊維長=(Σni・Li2)/(Σni・Li)
ni:繊維長がLiである繊維の本数
Li:繊維の長さ
【0016】
また、本発明の吸水性シートを使用する際、及び製造(加工)する際においては、吸水性シートから繊維の脱落や粉塵の発生が抑制されている。これは、吸水層の全質量に対するパルプ含有量を1質量%以下とすることにより達成される。吸水層の全質量に対するパルプ含有量は1質量%以下であればよく、0.1質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以下であることがより好ましく、0質量%であることがさらに好ましい。すなわち、吸水層は実質的にパルプ繊維を含まないものであることが好ましい。このように、吸水層の全質量に対するパルプ含有量を上記範囲内とすることにより、吸水性シートからパルプ繊維の脱落やパルプ繊維に由来する粉塵(紙粉)の発生を抑制することができる。これにより吸水性シートを使用する際に、パルプ繊維の脱落やパルプ繊維に由来する粉塵(紙粉)の発生を抑制することができる。また、製造工程といった加工工程において、製造装置上にパルプ繊維の脱落やパルプ繊維に由来する粉塵(紙粉)が付着したり、周辺環境にパルプ繊維に由来する粉塵(紙粉)が舞うことを抑制することができる。
【0017】
本発明においては、吸水層におけるパルプの含有量を所定値以下とすることにより、使用時及び製造時(加工時)に吸水性シートから繊維が脱落したり、粉塵が発生したりすることが抑制される。従来、吸水層に含まれるパルプ成分は液体を拡散させることで吸水層における吸収効率を高める働きをするものと考えられていた。しかし、本発明においては、吸水層におけるパルプの含有量を所定値以下とした場合であっても、繊維長を所定範囲とした高吸水性繊維と樹脂繊維を用いることで、その吸収効率を高めることに成功した。すなわち、本発明は、従来技術では両立が困難であった、繊維の脱落や粉塵の発生の抑制と吸収性能の向上を両立し得たものである。
【0018】
本発明の吸水性シートは、エアレイドウェブであることが好ましい。エアレイドウェブは嵩高く、繊維間の空隙を所望の大きさとなるようにコントロールすることもできる。また、エアレイドウェブにおいては、繊維が三次元にランダムに配向するため、シートの内部に含んだ液体を縦方向、横方向及び厚み方向のいずれへも拡散させることができる。また、繊維が三次元にランダムに配向するため、高吸水性繊維の膨張が阻害されにくく、これにより、吸水層の吸収性能を向上させることができる。さらに、吸水性シートにおいて繊維が三次元にランダムに配向することにより、繊維間の空隙を大きくして吸水層の柔軟性を高めることができ、吸水性シート全体の柔らかさや肌触りの良さを高めることができる。
【0019】
(吸水層)
本発明の吸水性シートは、吸水層を含む。本発明の吸水性シートは、吸水層からなるものであってもよく、吸水層に加えて他の層を含むものであってもよい。吸水性シートが吸水層に加えて他の層を含むものである場合は、後述するような不織布層やフィルム層を含むことが好ましい。
【0020】
吸水層は、高吸水性繊維、融点が140℃よりも高い第1の樹脂を含む樹脂繊維及び融点が140℃以下の第2の樹脂を含む。また、吸水層の全質量に対するパルプ含有量は1質量%以下であり、吸水層は実質的にパルプを含まないものであることが好ましい。
【0021】
吸水層の全質量に対する高吸水性繊維の含有量は20~50質量%であり、第1の樹脂の含有量は30~70質量%であり、第2の樹脂の含有量は10~30質量%であることが好ましい。吸水層の全質量に対する高吸水性繊維の含有量は25~40質量%であることがより好ましく、30~40質量%であることがさらに好ましく、32~40質量%であることが特に好ましい。吸水層の全質量に対する第1の樹脂の含有量は38~60質量%であることがより好ましく、38~53質量%であることがさらに好ましく、45~53質量%であることが特に好ましい。また、吸水層の全質量に対する第2の樹脂の含有量は13~25質量%であることがより好ましく、13~20質量%であることがさらに好ましく、15~18質量%であることが特に好ましい。吸水層における各成分の含有量を上記範囲内とすることにより、吸水層における吸収量と吸水層の保形性のバランスを高いレベルで両立することができる。具体的には、吸収量を高く維持し、液体の漏れ出しを抑制しつつも、液体を吸収した後の吸水層の変形や吸水層端面からの高吸水性繊維のはみ出し等を抑制することができる。さらに、吸水層における各成分の含有量を上記範囲内とすることにより、液体を吸収した後の吸水層の強度を高くすることもできる。
【0022】
吸水層の密度は、0.05g/cm3以上であることが好ましく、0.10g/cm3以上であることがより好ましく、0.11g/cm3以上であることがさらに好ましい。また、吸水層の密度は、0.30g/cm3以下であることが好ましく、0.20g/cm3以下であることがより好ましく、0.17g/cm3以下であることがさらに好ましい。吸水層の密度を上記範囲内とすることにより、吸水層に含まれる繊維間に適度な空隙を持たせることができ、繊維の可動性を高めることができる。その結果、より効果的に吸水層の吸収性能を高めることができる。
【0023】
吸水層の厚みは、0.5mm以上であることが好ましく、1.0mm以上であることがより好ましく、1.5mm以上であることがさらに好ましい。また、吸水層の厚みは、10.0mm以下であることが好ましく、8.0mm以下であることがより好ましく、6.0mm以下であることがさらに好ましく、4.0mm以下であることが特に好ましい。本発明においては、吸水層の厚みを上記範囲内とすることにより、優れた吸収性能を発揮することができる。また、吸水層の厚みを上記範囲内とすることで、吸水層に含まれる繊維の可動性をより効果的に高めることができ、これにより、吸収量を高めることもできる。
【0024】
吸水層の坪量は、180g/m2以上であることが好ましく、200g/m2以上であることがより好ましく、250g/m2以上であることがさらに好ましい。また、吸水層の坪量は、500g/m2以下であることが好ましい。吸水層の坪量を上記範囲内とすることにより、吸水層に含まれる繊維間に適度な空隙を持たせることができ、繊維の可動性を高めることができる。その結果、より効果的に吸水層の吸収量を高めることができる。
【0025】
<高吸水性繊維>
高吸水性繊維(SAF)は、水分を吸収して膨潤する高吸水性ポリマー(SAP)を繊維化したものである。ここで、「高吸水性」とは自重の20倍以上の水分を吸収可能なことをいう。高吸水性繊維(SAF)は、液体と接することによりゲル化し、水分を保持する役割を担うものである。
【0026】
高吸水性ポリマーとしては、ポリアクリル酸(塩)系、ポリスルホン酸(塩)系、無水マレイン酸(塩)系、ポリアクリルアミド系、ポリビニルアルコール系、ポリエチレンオキシド系等の合成ポリマー、ポリアスパラギン酸(塩)系、ポリグルタミン酸(塩)系、ポリアルギン酸(塩)系、デンプン系、セルロース系等の天然物由来のポリマー、並びにこれらの架橋物、さらにこれらの複合物(共重合体等)などが挙げられる。中でも、液吸収性能に優れる観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系ポリマーを用いることが好ましい。
【0027】
高吸水性繊維の長さ加重平均繊維長は、10mm以下であればよく、8mm以下であることが好ましく、7mm以下であることがより好ましく、6mm以下であることがさらに好ましい。なお、高吸水性繊維の長さ加重平均繊維長は、3mm以上であることが好ましい。ここで、高吸水性繊維の長さ加重平均繊維長は、目視観察もしくは顕微鏡観察により観察した複数本の繊維の繊維長と観察した繊維数より、前述した式にて算出される繊維長である。
【0028】
高吸水性繊維の太さは、1dtex以上であることが好ましく、5dtex以上であることがより好ましい。また、高吸水性繊維の太さは、20dtex以下であることが好ましく、15dtex以下であることがより好ましい。
【0029】
なお、高吸水性繊維としては、上述した1本の繊維中に高吸水性ポリマーを2種以上含む複合繊維を用いてもよく、1種の高吸水性ポリマーからなる繊維を2種以上用いてもよい。
【0030】
<第1の樹脂>
吸水層は、融点が140℃よりも高い第1の樹脂を含む樹脂繊維を含み、該樹脂繊維の長さ加重平均繊維長は10mm以下である。第1の樹脂を含む樹脂繊維は吸水層の保形性を付与する役割を担う。
【0031】
第1の樹脂の融点は、140℃よりも高ければよく、150℃以上であることが好ましく、160℃以上であることがさらに好ましい。また、第1の樹脂の融点は、300℃以下であることが好ましい。融点が140℃よりも高い第1の樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ナイロン、ポリ乳酸等を挙げることができる。中でも、第1の樹脂は、ポリオレフィン系樹脂であることが好ましく、ポリプロピレンであることがより好ましい。第1の樹脂として、ポリオレフィン系樹脂を用いることにより、吸水層の柔軟性を高めることができ、吸水性シート全体の柔らかさや肌触りの良さを高めることができる。
【0032】
第1の樹脂を含む樹脂繊維の長さ加重平均繊維長は、10mm以下であればよく、8mm以下であることが好ましく、7mm以下であることがより好ましく、6mm以下であることがさらに好ましい。なお、第1の樹脂を含む樹脂繊維の長さ加重平均繊維長は、3mm以上であることが好ましい。ここで、第1の樹脂を含む樹脂繊維の長さ加重平均繊維長は、目視観察もしくは顕微鏡観察により観察した複数本の繊維の繊維長と観察した繊維数より、前述した式にて算出される繊維長である。
【0033】
第1の樹脂を含む樹脂繊維の太さは、1dtex以上であることが好ましく、3dtex以上であることがより好ましい。また、第1の樹脂を含む樹脂繊維の太さは、20dtex以下であることが好ましく、10dtex以下であることがより好ましい。
【0034】
<第2の樹脂>
吸水層は、融点が140℃以下の第2の樹脂を含む。第2の樹脂は、高吸水性繊維と第1の樹脂を含む樹脂繊維の繊維同士の接着性を向上し、吸水層の保形性を付与する役割も担う。なお、第2の樹脂は、第1の樹脂に比べて融点が低い樹脂であるため、バインダー成分と呼ぶこともできる。
【0035】
第2の樹脂の融点は、140℃以下であればよく、135℃以下であることが好ましく、130℃以下であることがより好ましい。また、第2の樹脂の融点は、80℃以上であることが好ましい。第2の樹脂としては、例えば、ポリエチレン(共重合ポリエチレンを包含する)、ポリプロピレン(変性ポリプロピレン、及び共重合ポリプロピレンを包含する)、低融点ポリエステル(例えば低融点ポリエチレンテレフタレート)、低融点ポリアミド、低融点ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、スチレンブタジエン共重合体、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)等を挙げることができる。中でも、第2の樹脂は、ポリオレフィン系樹脂であることが好ましく、ポリエチレンであることがより好ましい。第2の樹脂として、ポリオレフィン系樹脂を用いることにより、吸水層の柔軟性を高めることができ、吸水性シート全体の柔らかさや肌触りの良さを高めることができる。
【0036】
第2の樹脂は、第2の樹脂を含む樹脂繊維に由来する成分である。このため、吸水層に含まれる第2の樹脂は、少なくとも一部がマトリックス状に広がった状態で存在する樹脂であってもよく、一部が繊維形状を維持したまま存在する樹脂であってもよい。また、第2の樹脂の全部がマトリックス状に広がった状態で存在していてもよい。なお、第2の樹脂を含む樹脂繊維の長さ加重平均繊維長は10mm以下であることが好ましく、8mm以下であることがより好ましく、7mm以下であることがさらに好ましく、6mm以下であることが特に好ましい。
【0037】
なお、本発明においては、樹脂繊維として、芯-鞘型の複合繊維を用いることもできる。この場合、コア(芯)が第1の樹脂であり、シェル(鞘)が第2の樹脂で構成された芯-鞘型の複合繊維を用いることが好ましい。芯-鞘型の複合繊維を用いた場合、吸水層においては、シェル(鞘)を構成する第2の樹脂は、溶融してマトリックス状となっていてもよく、コア(芯)を構成する第1の樹脂が繊維状態で存在していてもよい。
【0038】
<任意成分>
吸水層は、高吸水性繊維、融点が140℃よりも高い第1の樹脂を含む樹脂繊維及び融点が140℃以下の第2の樹脂のみから構成されるものであってもよいが、必要に応じて他の成分を含有してもよい。他の成分としては、例えば保湿剤、消臭剤、清涼剤、芳香剤、消炎剤、防腐剤、抗菌剤、殺菌剤、油性基剤、界面活性剤、アルコール類、高分子・増粘・ゲル化剤、酸化防止剤、キレート剤、pH調整剤・酸・アルカリ、紫外線吸収剤、難燃剤等が挙げられる。
【0039】
(積層体)
本発明の吸水性シートは、吸水層に加えて他の層を含むものであってもよい。他の層としては、例えば、不織布層やフィルム層を挙げることができる。中でも、図1に示されるように、本発明の吸水性シート100は、吸水層10の一方の面側にポリエステル不織布層20と、吸水層の他方の面側に樹脂フィルム層30と、をさらに有するシートであることが好ましい。吸水性シートを上記構成とすることにより、液漏れを防止することができ、さらに保水性が求められる用途においては吸水層の乾燥を防止することができる。また、吸水性シートを上記構成とすることにより、吸液時のシート膨潤に起因する層間強度の低下を抑制することができ、上記の他に他の層を設ける場合においても層間の接着性を維持しやすくなる。
【0040】
吸水性シートが、ポリエステル不織布層、吸水層及び樹脂フィルム層をこの順で有する場合、各層の間には、熱融着性樹脂を供給して、層間の接着性(熱融着性)を高めてもよい。熱融着性樹脂としては、例えば、ホットメルト接着剤や、ポリエチレン等の熱融着性樹脂が挙げられる。
【0041】
<ポリエステル不織布層>
ポリエステル不織布層は、液体を吸収し、吸水層に液体を透過させる役割を果たすとともに、吸水層で吸収しゲル化した液体を保持し、該液体の逆戻りを防止する役割を果たす。このため、ポリエステル不織布層は、吸水層よりも肌接触面側に位置することが好ましい。
【0042】
ポリエステル不織布層には、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、ケミカルボンド法、エアレイド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、ステッチボンド法といった種々の加工法により製造された不織布を用いることができる。また、ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどが挙げられる。
【0043】
中でも、スパンボンド法によるポリエチレンテレフタレート不織布シートを該不織布層として用いることが好ましい。スパンボンド法によるポリエチレンテレフタレート不織布シートは、液体透過性、液体吸収性、逆戻り防止性、保形性及び強度の観点から好ましく用いられる。
【0044】
ポリエステル不織布層の坪量は、10~30g/m2であることが好ましく、厚さは、0.05~0.3mmであることが好ましい。
【0045】
<樹脂フィルム層>
樹脂フィルム層は、吸水層でゲル化した液体を保持し、吸水層からの液体の漏れ出しを防止する役割を果たすとともに、保形性を付与する役割を果たす。このようなフィルム層は、裏打ち層と呼ぶこともできる。
【0046】
樹脂フィルム層としては、例えば、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を含むフィルムやシートが挙げられる。また、ポリイミド系樹脂や、フッ素樹脂等を含むフィルムやシートを用いてもよい。中でも、樹脂フィルム層は、ポリオレフィン系樹脂フィルム層であることが好ましく、ポリエチレンフィルム層であることが好ましい。
【0047】
ポリエチレンフィルム層の坪量は、10~50g/m2であることが好ましく、厚さは、0.1~0.5mmであることが好ましい。
【0048】
<その他の層>
吸水性シートは、上述した層に加えてさらに他の層を有していてもよい。他の層としては、例えば、粘着剤層、樹脂層、不織布層、補強層、剥離層等が挙げられる。
【0049】
(吸水性シートの製造方法)
本発明の吸水性シートは、エアレイド法で形成されることが好ましい。ここで、エアレイド法とは、乾式不織布の形成方法の一つである。具体的には、吸水層を構成する繊維を乾式で解繊し、解繊した繊維を混合しつつ空気を媒体として、走行する金網上に堆積させることでウェブ(吸水層)を形成する方法である。このようにして形成されたウェブ(吸水層)を構成する繊維間の一部は、熱溶融した第2の樹脂(バインダー成分)によって接合されていることが好ましい。
【0050】
吸水性シートの製造工程は、ポリエステルスパンボンド不織布層上に、エアレイド法で吸水層を形成する工程と、吸水層上に樹脂フィルム層を積層する工程を含むことが好ましい。本発明においては、繊維長が10mm以下の高吸水性繊維及び樹脂繊維を用いることにより、吸水層をエアレイド法を用いて形成することが可能となり、所望の物性を有するシートを形成することができる。
【0051】
吸水層を形成する工程は、高吸水性繊維、融点が140℃よりも高い第1の樹脂を含む樹脂繊維及び融点が140℃以下の第2の樹脂を含む樹脂繊維を混合する工程(混合工程)と、混合した繊維をポリエステルスパンボンド不織布層上に堆積させる工程(堆積工程)と、を含む。ここで、高吸水性繊維、融点が140℃よりも高い第1の樹脂を含む樹脂繊維及び融点が140℃以下の第2の樹脂を含む樹脂繊維の長さ加重平均繊維長は10mm以下である。また、第1の樹脂を含む樹脂繊維と、第2の樹脂を含む樹脂繊維は各々の樹脂繊維として混合されてもよいが、コア(芯)が第1の樹脂であり、シェル(鞘)が第2の樹脂で構成された芯-鞘型の複合繊維を用いてもよい。この場合、吸水層を形成する工程は、高吸水性繊維と、融点が140℃よりも高い第1の樹脂及び融点が140℃以下の第2の樹脂を含む樹脂繊維と、を混合する工程(混合工程)と、混合した繊維をポリエステルスパンボンド不織布層上に堆積させる工程(堆積工程)と、を含むことになる。
【0052】
混合工程では、高吸水性繊維及び樹脂繊維を空気中で均一に混合する。繊維を混合する際には、撹拌機を使用してもよいが、空気流を用いて混合することが好ましい。また、混合工程においては、繊維を解繊することが好ましい。繊維を解繊することで、シートの密度をコントロールすることができる。
【0053】
堆積工程では、混合工程で得られた繊維混合体を、走行するポリエステルスパンボンド不織布層上に堆積させる。堆積工程では、繊維混合体は、空気流を利用して3次元的にランダムに堆積される。このような吸水層形成工程はエアレイド法と呼ばれ、エアレイド法で形成されたシートはエアレイドウェブと呼ばれる。エアレイド法の代表的なプロセスとして、例えば、ピッカーローター法としてJ&J法、K-C法、またはスコット法、スクリーン法として、王子法(本州法ともいう)、クロイヤー法、またはダンウェブ法等の方法が知られている。
【0054】
吸水層を形成する際、通気性のある不織布及び/又はティッシュ、好ましくはポリエステルスパンボンド不織布上にポリエチレンパウダー等の熱融着性樹脂を塗布する工程を設けても良い。このように、熱融着性樹脂を塗布し、この塗布面上に吸水層を構成する繊維混合体を堆積させることで、吸水層と積層する層間を強固に接合することができる。
【0055】
吸水層を形成する工程で形成された吸水層は、第2の樹脂を含む樹脂繊維を含んでいる。第2の樹脂はバインダー成分であるため、吸水層に加熱処理を施して、第2の樹脂を溶融させる工程を設けることが好ましい(結着工程)。このような加熱処理を施すことにより、第2の樹脂を含む樹脂繊維の少なくとも一部が溶融し、高吸水性繊維及び第1の樹脂を含む樹脂繊維を結着する。結着工程における加熱温度は、第2の樹脂の少なくとも一部が溶融する温度とすることが好ましい。このように熱融着性樹脂の少なくとも一部が溶融することにより、繊維間を結着させる方法をサーマルボンド法と呼ぶこともある。
【0056】
結着工程における加熱処理方法としては、熱風処理、赤外線照射処理等が挙げられる。熱風処理方法としては、エアレイドウェブを、周面に通気性を有する回転ドラムを備えたスルーエアードライヤに接触させて熱処理する方法(熱風循環ロータリードラム方式)がある。また、エアレイドウェブを、ボックスタイプドライヤに通し、エアレイドウェブに熱風を通過させることで熱処理する方法(熱風循環コンベアオーブン方式)なども例示される。
【0057】
吸水層を形成する工程の後には、吸水層上に樹脂フィルム層を積層する工程を設けることが好ましい。樹脂フィルム層を積層する工程では、吸水層に熱融着性樹脂を塗布した後に、熱融着性樹脂の塗布面に樹脂フィルム層を積層する。ここでは、熱融着性樹脂を含むホットメルト接着剤を吸水層に塗布した後に、樹脂フィルム層を積層し、加圧ロール等を用いて密着させることが好ましい。
【0058】
なお、結着工程の後には、シートの厚みや密度を調整する目的で、加熱ロールなどを用いて圧縮処理する工程を設けてもよい。また、形成したシートは、ロール状に巻きとって保管することとしてもよい。
【0059】
(用途)
本発明の吸水性シートは、例えば、吸収性物品、養生シート、薬剤含有シート、美容シート、結露防止シート、衛生材料、土嚢用シート医療用シートに用いることができる。この場合、上述したシートの他に、粘着シートや表面保護シートといった他のシート材を積層して各種用途に用いることもできる。
【実施例
【0060】
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
【0061】
(実施例1)
サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に坪量15g/m2のポリエステルスパンボンド不織布を繰り出し、その上に、粉体フィーダーを利用し、9g/m2となるように熱融着性樹脂(ポリエチレンパウダー)を散布した。次いで、マットフォーマーを使用して、ポリアクリル酸ナトリウム系高吸水性繊維(繊維長6mm、繊度10dtex)36質量部、ポリプロピレン繊維(繊維長5mm、繊度6.6dtex)32質量部、及びポリプロピレン/ポリエチレン(1:1)芯鞘型熱融着繊維(繊維長5mm、繊度3.3dtex)32質量部を混合し、解繊してなる繊維混合体から吸水層(中間層)を形成した。このようにして得たウェブを加熱炉で140℃とした後、8g/m2となるようにホットメルト(エチレン-酢酸ビニル共重合物)を塗布し、その塗布面上に26g/m2のポリエチレンフィルムを積層した。このようにして得たウェブを熱加圧ロールで処理して、坪量300g/m2、厚さ2.4mmの吸水性シートを得た。なお、吸水層(中間層)の坪量は242g/m2であった。
【0062】
(比較例1)
ポリアクリル酸ナトリウム系高吸水性繊維(繊維長51mm、繊度6dtex)20質量部とポリプロピレン繊維(繊維長51mm、繊度6.6dtex)80質量部を混合し、カーディング処理を施し繊維混合体から中間層を形成した。その後、坪量26g/m2のポリプロピレンスパンボンド不織布を中間層の両面に置いてニードルパンチにより積層、一体化し、坪量170g/m2、厚さ2.5mmの吸水性シートを得た。
【0063】
(比較例2)
サクションボックスを有するメッシュコンベヤ上に坪量22g/m2のポリエステル/ポリエチレン熱融着繊維から形成されたエアスルー不織布を繰り出し、その上に、粉体フィーダーを利用し、9g/m2となるように熱融着性樹脂(ポリエチレンパウダー)を散布した。次いで、マットフォーマーを使用して、ポリアクリル酸ナトリウム系高吸水性繊維(繊維長6mm、繊度10dtex)50質量%、パルプ繊維(繊維長0.05~5mm、針葉樹化学パルプ)20質量%、及びポリプロピレン繊維(繊維径6.6dtex)30質量%を混合、解繊してなる繊維混合体から中間層を形成した。以降の操作は、実施例1と同様にして、坪量275g/m2、厚さ2.4mmの吸水性シートを得た。
【0064】
(評価)
<吸収量>
線径0.4mmの銅線を用いて製作した直径50.0mm、深さ80.0mm、銅線間の距離20mm、重さ3.0gの試験かごに吸水性シート約5gを入れ、水温24~26℃の水中に、吸水性シートを含むかごを浸漬させた。この際、水面から12mmの高さからかごを横にした状態で落とし、深さ200mmの水の中に浸漬させた。そして、かごの最上端が水面下まで沈んでから3分間放置し、その後かごを横にした状態で水中から取り出し、10号ふるいの金網上に1分間おいて水を滴下させた。次いで、吸水性シートの質量を測定し、下記式により単位面積当たりの吸収量を求めた。
吸収量(g/m2)=(水に浸漬した後の吸水性シートの質量-水に浸漬する前の吸水性シートの質量)/吸水性シートの面積(乾燥時面積)
【0065】
<繊維脱落>
黒台紙の上で、100mm×100mmの大きさにカットした吸水性シートの上辺を持ち、下辺の中央部を指で3回弾いた。この際の繊維の脱落具合を観察し、以下の評価基準で評価した。
○:繊維の脱落がほとんど見られない(脱落する繊維の本数が5本以下である)
×:繊維の脱落が多い(脱落する繊維の本数が5本よりも多い)
【0066】
【表1】
【0067】
実施例1では、水の吸収量が多く、かつシート端部からの繊維の脱落が抑制されていた。一方、比較例1では、水の吸収量が少なかった。なお、比較例1の坪量を大きくし、シート密度を高めたとしても、シート内の空隙は小さくなるため、吸収量は上がらない。また、比較例2では、繊維の脱落が多数見られた。
【符号の説明】
【0068】
10 吸水層
20 ポリエステル不織布層
30 樹脂フィルム層
100 吸水性シート
図1