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特許7102877ラベル印刷制御装置、ラベル印刷制御プログラム及びラベル印刷制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】ラベル印刷制御装置、ラベル印刷制御プログラム及びラベル印刷制御方法
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/393 20060101AFI20220712BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20220712BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20220712BHJP
   B41J 5/30 20060101ALI20220712BHJP
   B41J 11/66 20060101ALI20220712BHJP
【FI】
B41J29/393 101
B41J29/38 206
B41J29/00 H
B41J5/30 B
B41J11/66
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2018071996
(22)【出願日】2018-04-04
(65)【公開番号】P2019181718
(43)【公開日】2019-10-24
【審査請求日】2020-12-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】高口 正嗣
【審査官】加藤 昌伸
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-062536(JP,A)
【文献】特開2011-079200(JP,A)
【文献】特開2016-087902(JP,A)
【文献】特開2018-045036(JP,A)
【文献】特開2003-266377(JP,A)
【文献】特開2003-307854(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0285828(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 11/00 - 11/70
B41J 29/00 - 29/70
B41J 5/00 - 5/52
B41J 21/00 - 21/18
G09F 1/00 - 5/04
B31B 50/00 - 70/99
B31C 1/00 - 99/00
B31D 1/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
抜き加工によって抜き取られるラベル画像を連続紙に繰り返し印刷するラベル印刷装置を制御するラベル印刷制御装置であって、
印刷データを解析して、前記ラベル画像と前記抜き加工の位置決めに使用する基準マークと前記ラベル画像を抜き取るためのカットマークとを抽出する印刷データ解析部と、
前記基準マークと当該基準マークに対応する前記ラベル画像とを含む納品用画像を生成する納品用画像生成部と、
前記基準マークと当該基準マークに対応する前記カットマークに基づく特定の画像とを含む調整用画像を生成する調整用画像生成部と、
前記ラベル印刷装置に、前記納品用画像及び前記調整用画像の画像データを出力して、前記調整用画像と前記納品用画像とを前記連続紙に印刷させる印刷指示部と、を備え、
前記調整用画像生成部は、前記基準マークを基準にして、当該基準マークに対応する同一の前記特定の画像を、前記連続紙の搬送方向及び当該搬送方向に直交する方向の双方にずらすことにより、各々の前記基準マークからの距離を変えて前記特定の画像を配置する、
ことを特徴とするラベル印刷制御装置。
【請求項2】
前記調整用画像生成部は、前記調整用画像に、前記特定の画像をずらした値を付加する、
ことを特徴とする請求項に記載のラベル印刷制御装置。
【請求項3】
前記調整用画像生成部は、前記基準マークからの距離を、予め定めた一定の間隔又は段階的に変化する間隔で増減させる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のラベル印刷制御装置。
【請求項4】
前記特定の画像は、前記カットマーク自体、前記カットマークに外接する矩形、又は、前記カットマークを包含する範囲の目盛線である、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一に記載のラベル印刷制御装置。
【請求項5】
抜き加工によって抜き取られるラベル画像を連続紙に繰り返し印刷するラベル印刷装置を制御する装置で動作するラベル印刷制御プログラムであって、
前記装置に、
印刷データを解析して、前記ラベル画像と前記抜き加工の位置決めに使用する基準マークと前記ラベル画像を抜き取るためのカットマークとを抽出する印刷データ解析処理、
前記基準マークと当該基準マークに対応する前記ラベル画像とを含む納品用画像を生成する納品用画像生成処理、
前記基準マークと当該基準マークに対応する前記カットマークに基づく特定の画像とを含む調整用画像を生成する調整用画像生成処理、
前記ラベル印刷装置に、前記納品用画像及び前記調整用画像の画像データを出力して、前記調整用画像と前記納品用画像とを前記連続紙に印刷させる印刷指示処理、を実行させ、
前記調整用画像生成処理では、前記基準マークを基準にして、当該基準マークに対応する同一の前記特定の画像を、前記連続紙の搬送方向及び当該搬送方向に直交する方向の双方にずらすことにより、各々の前記基準マークからの距離を変えて前記特定の画像を配置する、
ことを特徴とするラベル印刷制御プログラム。
【請求項6】
前記調整用画像生成処理は、前記調整用画像に、前記特定の画像をずらした値を付加する、
ことを特徴とする請求項に記載のラベル印刷制御プログラム。
【請求項7】
前記調整用画像生成処理では、前記基準マークからの距離を、予め定めた一定の間隔又は段階的に変化する間隔で増減させる、
ことを特徴とする請求項5又は6に記載のラベル印刷制御プログラム。
【請求項8】
前記特定の画像は、前記カットマーク自体、前記カットマークに外接する矩形、又は、前記カットマークを包含する範囲の目盛線である、
ことを特徴とする請求項乃至のいずれか一に記載のラベル印刷制御プログラム。
【請求項9】
抜き加工によって抜き取られるラベル画像を連続紙に繰り返し印刷するラベル印刷装置を含む印刷システムにおけるラベル印刷制御方法であって、
印刷データを解析して、前記ラベル画像と前記抜き加工の位置決めに使用する基準マークと前記ラベル画像を抜き取るためのカットマークとを抽出する印刷データ解析処理と、
前記基準マークと当該基準マークに対応する前記カットマークに基づく特定の画像とを含む調整用画像を生成する調整用画像生成処理と、
前記調整用画像を前記連続紙に印刷する第1印刷処理と、
前記基準マークと当該基準マークに対応する前記ラベル画像とを含む納品用画像を生成する納品用画像生成処理と、
前記納品用画像を前記連続紙に印刷する第2印刷処理と、を実行し、
前記調整用画像生成処理では、前記基準マークを基準にして、当該基準マークに対応する同一の前記特定の画像を、前記連続紙の搬送方向及び当該搬送方向に直交する方向の双方にずらすことにより、各々の前記基準マークからの距離を変えて前記特定の画像を配置する、
ことを特徴とするラベル印刷制御方法。
【請求項10】
前記調整用画像生成処理は、前記調整用画像に、前記特定の画像をずらした値を付加する、
ことを特徴とする請求項に記載のラベル印刷制御方法。
【請求項11】
前記調整用画像生成処理では、前記基準マークからの距離を、予め定めた一定の間隔又は段階的に変化する間隔で増減させる、
ことを特徴とする請求項9又は10に記載のラベル印刷制御方法。
【請求項12】
前記特定の画像は、前記カットマーク自体、前記カットマークに外接する矩形、又は、前記カットマークを包含する範囲の目盛線である、
ことを特徴とする請求項乃至11のいずれか一に記載のラベル印刷制御方法。
【請求項13】
前記抜き加工後の前記調整用画像から得られる位置ずれ量に基づいて、前記抜き加工の抜き位置又は前記納品用画像の印刷位置を調整する調整処理を更に実行する、
ことを特徴とする請求項乃至12のいずれか一に記載のラベル印刷制御方法。
【請求項14】
下地画像及び前記基準マークが形成された前記連続紙に対して、前記基準マークに基づいて追い刷り画像を形成する追い刷り処理を更に実行する、
ことを特徴とする請求項乃至13のいずれか一に記載のラベル印刷制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベル印刷制御装置、ラベル印刷制御プログラム及びラベル印刷制御方法に関し、特に、ラベル印刷における抜き加工の調整を容易にするラベル印刷制御装置、当該ラベル印刷制御装置で動作するラベル印刷制御プログラム及び当該ラベル印刷制御装置を含む印刷システムにおけるラベル印刷制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ラベル印刷機で印刷したロール状のラベルシートは、印刷しただけでは納品物として完了しておらず、後加工機と連携して、ラベルシートからラベル画像を抜き取る処理(抜き加工と呼ぶ。)や、ラベル画像以外の不要な部分をラベルシートから取り除く処理(カス上げと呼ぶ。)を行うことにより、最終納品物が完成する。その際、後加工機がラベルシートに対して適切な処理を実行できるようにするために、ラベル印刷機ではラベルシートにアイマークと呼ばれる抜き加工の位置決めに使用する基準マークも同時に印刷し、後加工機はその基準マークを検出して抜き加工を行っている。
【0003】
このラベル印刷に関する技術として、例えば、下記特許文献1には、ラベル印刷装置に、抜き加工機によりラベル画像の抜き加工が行われるラベルシートの印刷を指示するラベル印刷制御装置であって、前記ラベル画像と当該ラベル画像を抜き取るためのカットマークとを含む印刷データを取得し、前記印刷データに含まれる画像から、前記カットマークを抽出する印刷データ解析部と、前記印刷データに含まれる画像から前記カットマークを除去した納品用画像を生成する納品用画像生成部と、前記カットマークの頂点を検出するカットマーク頂点検出部と、前記カットマークの前記頂点近傍に目盛線を付加した調整用画像を生成する調整用画像生成部と、前記納品用画像及び前記調整用画像の画像データを前記ラベル印刷装置に出力して、前記ラベルシートに前記納品用画像と前記調整用画像とを連続して印刷する指示を行う印刷指示部と、を備える構成が開示されている。
【0004】
また、下記特許文献2には、媒体に対してインクを吐出することによりプリントを行うインクジェットヘッドにより、複数のチェック用区画を有する原点調整用画像を前記媒体に対してプリントする手順と、前記原点調整用画像の輪郭に沿ってカッティングヘッドによって前記媒体をカットする手順と、前記媒体より、前記カッティングヘッドによってカットした部分を取り除き、前記媒体に対してプリントした位置と前記媒体をカットした位置とのずれ量を、前記インクジェットヘッドでプリントする位置と前記カッティングヘッドでカットする位置との補正値として、前記インクジェットヘッドと前記カッティングヘッドとを制御する制御手段に入力する手順と、を含むプリント位置とカット位置との調整方法であって、前記原点調整用画像のプリント、または前記媒体のカットは、複数の前記チェック用区画ごとに、前記インクジェットヘッドの主走査方向または副走査方向に所定の寸法分ずらすチェック処理を行う方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-062536号公報
【文献】特開2016-087902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ラベルシートに印刷した基準マークを利用することにより、抜き加工の位置を特定することができるが、後加工機では、ラベル画像に応じた機構部品(抜き型)を取り付けて抜き加工を行うため、機構部品に位置ずれが発生する。そこで、通常は、所定数のラベル画像の抜き加工を実施し、切り取られたラベル画像を目視で確認して位置調整を行い、期待通りの位置で抜き加工ができるまでこの調整を繰り返している。そのため、ラベル印刷機では納品数よりも多めにラベル画像を印刷する必要がある。また、位置調整は、オペレータの技量に依存するため、熟練するまでは何度も位置調整が必要となり、位置調整用として廃棄するラベル画像を大量に印刷することにより、資源や工数を無駄に消費するという問題がある。
【0007】
この問題に対して、上記特許文献1では、目盛線を用いてずれ量を把握する方法を開示しているが、この方法では、目盛線は基準マークに対して同じ位置に配置され、抜き加工後に残る目盛線は同じであるため、位置ずれ量を直感的に把握しにくい。また、特許文献2では、少しずつ位置をずらした一連の調整用画像を用いる方法を開示しているが、特許文献2は、単に調整用パターンの輪郭位置を基にカット位置を少しずつずらしているに過ぎず、この方法では、位置ずれ量を正確に把握することができない。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、抜き加工における位置ずれ量を直感的かつ正確に把握可能にするラベル印刷制御装置、ラベル印刷制御プログラム及びラベル印刷制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面は、抜き加工によって抜き取られるラベル画像を連続紙に繰り返し印刷するラベル印刷装置を制御するラベル印刷制御装置であって、印刷データを解析して、前記ラベル画像と前記抜き加工の位置決めに使用する基準マークと前記ラベル画像を抜き取るためのカットマークとを抽出する印刷データ解析部と、前記基準マークと当該基準マークに対応する前記ラベル画像とを含む納品用画像を生成する納品用画像生成部と、前記基準マークと当該基準マークに対応する前記カットマークに基づく特定の画像とを含む調整用画像を生成する調整用画像生成部と、前記ラベル印刷装置に、前記納品用画像及び前記調整用画像の画像データを出力して、前記調整用画像と前記納品用画像とを前記連続紙に印刷させる印刷指示部と、を備え、前記調整用画像生成部は、前記基準マークを基準にして、当該基準マークに対応する同一の前記特定の画像を、前記連続紙の搬送方向及び当該搬送方向に直交する方向の双方にずらすことにより、各々の前記基準マークからの距離を変えて前記特定の画像を配置することを特徴とする。
【0010】
本発明の一側面は、抜き加工によって抜き取られるラベル画像を連続紙に繰り返し印刷するラベル印刷装置を制御する装置で動作するラベル印刷制御プログラムであって、前記装置に、印刷データを解析して、前記ラベル画像と前記抜き加工の位置決めに使用する基準マークと前記ラベル画像を抜き取るためのカットマークとを抽出する印刷データ解析処理、前記基準マークと当該基準マークに対応する前記ラベル画像とを含む納品用画像を生成する納品用画像生成処理、前記基準マークと当該基準マークに対応する前記カットマークに基づく特定の画像とを含む調整用画像を生成する調整用画像生成処理、前記ラベル印刷装置に、前記納品用画像及び前記調整用画像の画像データを出力して、前記調整用画像と前記納品用画像とを前記連続紙に印刷させる印刷指示処理、を実行させ、前記調整用画像生成処理では、前記基準マークを基準にして、当該基準マークに対応する同一の前記特定の画像を、前記連続紙の搬送方向及び当該搬送方向に直交する方向の双方にずらすことにより、各々の前記基準マークからの距離を変えて前記特定の画像を配置することを特徴とする。
【0011】
本発明の一側面は、抜き加工によって抜き取られるラベル画像を連続紙に繰り返し印刷するラベル印刷装置を含む印刷システムにおけるラベル印刷制御方法であって、印刷データを解析して、前記ラベル画像と前記抜き加工の位置決めに使用する基準マークと前記ラベル画像を抜き取るためのカットマークとを抽出する印刷データ解析処理と、前記基準マークと当該基準マークに対応する前記カットマークに基づく特定の画像とを含む調整用画像を生成する調整用画像生成処理と、前記調整用画像を前記連続紙に印刷する第1印刷処理と、前記基準マークと当該基準マークに対応する前記ラベル画像とを含む納品用画像を生成する納品用画像生成処理と、前記納品用画像を前記連続紙に印刷する第2印刷処理と、を実行し、前記調整用画像生成処理では、前記基準マークを基準にして、当該基準マークに対応する同一の前記特定の画像を、前記連続紙の搬送方向及び当該搬送方向に直交する方向の双方にずらすことにより、各々の前記基準マークからの距離を変えて前記特定の画像を配置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明のラベル印刷制御装置、ラベル印刷制御プログラム及びラベル印刷制御方法によれば、抜き加工における位置ずれ量を直感的かつ正確に把握可能にすることができる。
【0013】
その理由は、抜き加工によって抜き取られるラベル画像を連続紙に繰り返し印刷するラベル印刷装置を制御するラベル印刷装置では、印刷データを解析して、ラベル画像と抜き加工の位置決めに使用する基準マークとラベル画像を抜き取るためのカットマークとを抽出し、基準マークと当該基準マークに対応するラベル画像とを含む納品用画像と、基準マークと当該基準マークに対応するカットマークに基づく特定の画像とを含む調整用画像と、を生成し、ラベル印刷装置に、納品用画像及び調整用画像の画像データを出力して、調整用画像と納品用画像とを連続紙に印刷させる処理を行い、調整用画像を生成する際に、各々の基準マークからの距離を変えて、当該基準マークに対応する特定の画像を配置するからである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施例に係る印刷システムの構成を示す模式図である。
図2】本発明の一実施例に係るクライアント端末の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施例に係るプリンタコントローラの構成を示すブロック図である。
図4】本発明の一実施例に係るラベル印刷装置の構成を示すブロック図である。
図5】ラベル印刷を説明する模式図である。
図6】印刷データを説明する図である。
図7】印刷データから生成するデータを説明する図である。
図8】調整用データを説明する図である。
図9】基準マークに対してカットマークを同じ間隔で配置したラベルシートを示す図である。
図10図9のラベルシートにおける位置調整前の型抜き後及びカス上げ後の状態を示す図である。
図11】基準マークに対してカットマークをずらして配置したラベルシートを示す図である。
図12図11のラベルシートにおける位置調整前の型抜き後及びカス上げ後の状態を示す図である。
図13】基準マークに対してカットマークを搬送方向と直交する方向の両方にずらして配置したラベルシートを示す図である。
図14】カットマークに外接する矩形を配置したラベルシートを示す図である。
図15図14のラベルシートにおける位置調整前の型抜き後及びカス上げ後の状態を示す図である。
図16】目盛線を調整用画像として配置したラベルシートを示す図である。
図17図16のラベルシートにおけるカス上げ後の状態を示す図である。
図18】本発明の一実施例に係るプリンタコントローラの動作(全体処理)を示すフローチャート図である。
図19】本発明の一実施例に係るプリンタコントローラの動作(調整用画像生成処理)を示すフローチャート図である。
図20】本発明の一実施例に係るプリンタコントローラの動作(納品用画像生成処理)を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
背景技術で示したように、ラベル画像の抜き加工では、機構部品(抜き型)の位置ずれが発生するため、所定数のラベル画像の抜き加工を実施して位置調整を行い、期待通りの位置で抜き加工ができるまでこの調整を繰り返している。この位置調整は熟練を要し、位置調整用として廃棄するラベル画像を大量に印刷する必要があるため、資源や工数を無駄に消費するという問題がある。
【0016】
この問題に対して、上記特許文献1では、目盛を用いてずれ量を把握する方法を開示しているが、この方法では、目盛線は基準マークに対して同じ位置に配置され、抜き加工後に残る目盛線は同じであるため、位置ずれ量を直感的に把握しにくい。また、特許文献2では、少しずつ位置をずらした一連の調整用画像を用いる方法を開示しているが、特許文献2は、単に調整用パターンの輪郭位置を基にカット位置を少しずつずらしているに過ぎず、この方法では、位置ずれ量を正確に把握することができない。
【0017】
そこで、本発明の一実施の形態では、抜き加工によって抜き取られるラベル画像を連続紙(ラベルシート)に繰り返し印刷するラベル印刷装置を制御するラベル印刷装置では、ラベル画像の印刷を指示する印刷データを受信したら、この印刷データを解析して、ラベル画像と抜き加工の位置決めに使用する基準マーク(アイマーク)とラベル画像を抜き取るためのカットマークとを抽出し、基準マークと当該基準マークに対応するラベル画像とを含む納品用画像と、基準マークと当該基準マークに対応するカットマークに基づく特定の画像(カットマーク、カットマークに外接する矩形、目盛線など)とを含む調整用画像と、を生成し、ラベル印刷装置に、納品用画像及び調整用画像の画像データを出力して、調整用画像と納品用画像とをラベルシートに印刷させる処理を行う。そして、調整用画像を生成する際に、基準マークを基準にして、特定の画像をラベルシートの搬送方向、又は、搬送方向及び当該搬送方向に直交する方向の双方にずらして配置するなどして、各々の基準マークからの距離を変えて、当該基準マークに対応する特定の画像を配置する。
【0018】
このように、調整用画像のカットマークや矩形、目盛線などの特定の画像を、基準マークを基準にして順次ずらして配置することにより、抜き加工時の位置ずれ量が直感的かつ正確に把握可能になる。その結果、抜き加工の抜き位置や納品用画像の印刷位置が調整しやすくなり、少ない回数で位置調整を完了させることができ、資源や工数の無駄を削減することができる。
【0019】
なお、特許文献2の調整用パターンは固定のパターンであるため、インラインの調整にしか使用できないが、本発明は、カットマークから調整用パターン(調整用画像)を生成するため、ラベル印刷装置と後加工機とが一体の構成、ラベル印刷装置と後加工機とが別体の構成のいずれにも適用することができる。また、ラベル印刷装置と後加工機が別体の場合は不測の位置ずれが生じ、従来技術では位置ずれ量を把握できない場合があるが、本発明では、基準マークを基準にしてカットマークに基づく特定の画像を順次ずらして配置するため、不測の位置ずれにも対応することができる。
【実施例
【0020】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係るラベル印刷制御装置、ラベル印刷制御プログラム及びラベル印刷制御方法について、図1乃至図20を参照して説明する。図1は、本実施例の印刷システムの構成を示す模式図であり、図2乃至図4は、各々、クライアント端末、プリンタコントローラ、ラベル印刷装置の構成を示すブロック図である。また、図5は、ラベル印刷を説明する模式図であり、図6乃至図8は、印刷データ及び印刷データから生成するデータを説明する図である。また、図9及び図10は、基準マークに対してカットマークを等間隔に配置した従来のラベル印刷を説明する図であり、図11乃至図15は、基準マークに対してカットマークをずらして配置した本実施例のラベル印刷を説明する図、図16及び図17は、基準マークに対して目盛線をずらして配置した本実施例のラベル印刷を説明する図である。また、図18乃至図20は、本実施例のプリンタコントローラの動作を示すフローチャート図である。
【0021】
図1(a)に示すように、本実施例の印刷システム10は、クライアント端末20と、プリンタコントローラ30と、ラベル印刷装置40などで構成される。クライアント端末20とプリンタコントローラ30とラベル印刷装置40とはイーサネット(登録商標)、トークンリング、FDDI(Fiber-Distributed Data Interface)等の規格により定められるLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の通信ネットワーク60を介して接続されている。また、プリンタコントローラ30とラベル印刷装置40とはPCI(Peripheral Component Interconnect)接続など、専用線で接続されていてもよい。なお、図1(a)は、インラインで印刷処理部と後加工部とが接続されたラベル印刷装置40を示しているが、図1(b)に示すように、ラベル印刷装置40の後加工部を、ラベル印刷装置40とは別体の後加工機50として配置してもよい。以下、図1(a)の構成を前提にして、各装置について説明する。
【0022】
[クライアント端末]
クライアント端末20は、パーソナルコンピュータなどのコンピュータ装置であり、プリンタコントローラ30に印刷データを送信する。このクライアント端末20は、図2(a)に示すように、制御部21、記憶部25、ネットワークI/F部26、表示部27、操作部28などで構成される。
【0023】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)22と、ROM(Read Only Memory)23やRAM(Random Access Memory)24などのメモリとで構成され、CPU22は、ROM23や記憶部25に記憶した制御プログラムをRAM24に展開して実行することにより、クライアント端末20全体の動作を制御する。また、図2(b)に示すように、上記制御部21(CPU22)により、OS(Operating System)21a、アプリケーション21b、プリンタドライバ21cなどが実行される。
【0024】
OS21aは、Windows(登録商標)やMacintosh(登録商標)、Android(登録商標)などであり、クライアント端末20でアプリケーション21b、プリンタドライバ21cなどを動作可能にする。
【0025】
アプリケーション21bは、例えば、ラベル作成を行うアプリケーションであり、印刷指示の際にプリンタドライバ21cを読み出し、アプリケーション21bで作成したデータをプリンタドライバ21cに転送する。
【0026】
プリンタドライバ21cは、アプリケーション21bで作成したデータを、プリンタコントローラ30が解釈可能な言語の印刷データ(PJL(Printer Job Language)やPS(PostScript)、PCL(Printer Control Language)等のページ記述言語で記述されたPDL(Page Description Language)データ、または、PDF(Portable Document Format)データ)に変換し、当該印刷データをプリンタコントローラ30に送信する。この印刷データには、印刷画像として、ラベル画像と、後加工部(後加工機50)による抜き加工の位置決めに使用する基準マーク(いわゆるアイマーク)と、ラベル画像を抜き取る枠を示すカットマークと、が含まれており、印刷画像に、ラベル画像や基準マーク、カットマークの印刷条件を規定する印刷設定情報が付加されている。なお、カットマークはラベル画像に対する位置を画面上で調整しやすくするために、通常、ユーザが予め設定した特定の色(特色)に設定されている。
【0027】
記憶部25は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などで構成され、CPU22が各部を制御するためのプログラム、印刷データなどを保存する。
【0028】
ネットワークI/F部26は、NIC(Network Interface Card)やモデムなどで構成され、クライアント端末20を通信ネットワーク60に接続し、プリンタコントローラ30に印刷データを送信する。
【0029】
表示部27は、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(electroluminescence)表示装置などで構成され、アプリケーション21bのラベル作成画面、プリンタドライバ21cの印刷設定画面などを表示する。
【0030】
操作部28は、マウスやキーボードなどで構成され、アプリケーション21bを用いたラベルの作成やカットマークの位置調整、プリンタドライバ21cを用いた印刷設定などの操作を可能にする。
【0031】
[プリンタコントローラ]
プリンタコントローラ30は、クライアント端末20から受け取った印刷データに従ってラスタライズや色変換などの画像処理を行い、画像処理後の画像データをラベル印刷装置40に転送することにより、ラベル印刷装置40に印刷を指示するラベル印刷制御装置である。このプリンタコントローラ30は、図3(a)に示すように、制御部31、記憶部35、ネットワークI/F部36、エンジンI/F部37、画像転送用バッファ38などで構成される。
【0032】
制御部31は、CPU32とROM33やRAM34などのメモリとで構成され、CPU32は、ROM33や記憶部35に記憶した制御プログラムをRAM34に展開して実行することにより、プリンタコントローラ30全体の動作を制御する。上記制御部31は、図3(b)に示すように、印刷データ解析部31a、納品用画像生成部31b、調整用画像生成部31c、印刷指示部31dなどとして機能する。
【0033】
印刷データ解析部31aは、クライアント端末20から印刷データを取得して解析し、印刷データに含まれる画像の中から、ラベル画像と、抜き加工の位置決めに使用する基準マークと、ラベル画像を抜き取るためのカットマークと、を抽出する。具体的には、当該印刷データの中には、ラベル画像と基準マークとカットマークとが含まれるが、カットマークは通常、特色が指定されているため、例えば、タグビットデータなどを用いて、印刷データに含まれる画像の中から特色のオブジェクトを特定することにより、カットマークを抽出することができる。また、基準マークは形状やサイズが予め定められていることから、印刷データに含まれる画像の中から所定の形状やサイズのオブジェクトを特定することにより、基準マークを抽出することができる。
【0034】
納品用画像生成部31bは、印刷データに含まれる画像から、印刷データ解析部31aが抽出したカットマークの画像を除去した(すなわち、基準マークと当該基準マークに対応するラベル画像とを含む)納品用画像を生成する。
【0035】
調整用画像生成部31cは、基準マークと当該基準マークに対応するカットマークに基づく特定の画像(カットマーク自体又はカットマークに外接する矩形や目盛線など)とを含む調整用画像を生成する。その際、基準マークを基準にして、特定の画像をラベルシートの搬送方向にずらして配置したり、ラベルシートの搬送方向及び当該搬送方向に直交する方向の双方にずらして配置したりして、各々の基準マークからの距離を変えて(予め定めた一定の間隔又は段階的に変化する間隔で増減させて)、当該基準マークに対応する特定の画像を配置する。なお、基準マークの画像は通常、黒の単色で生成されるが、カットマーク(又はカットマークに外接する矩形や目盛線)の画像も黒の単色で生成することにより、トナーの消費を削減することができると共に、カットマーク(又はカットマークに外接する矩形や目盛線)の視認性も向上させることができる。
【0036】
印刷指示部31dは、納品用画像生成部31bが生成した納品用画像の画像データと調整用画像生成部31cが生成した調整用画像の画像データとを画像転送用バッファ38に格納することにより、ラベル印刷装置40に、調整用画像と納品用画像とをラベルシートに印刷させる指示を行う。その際、本実施例のように印刷処理部と後加工部とがインラインで接続された構成の場合や、後加工機50がラベル印刷装置40の印刷順に抜き加工を実施する場合は、調整用画像が納品用画像よりも前に印刷されるように印刷を指示(画像転送用バッファ38に画像データを格納)する。また、後加工機50がラベル印刷装置40の印刷順とは逆順に抜き加工を実施する場合(すなわち、ラベル印刷装置40と後加工機50とが別体で構成され、ラベル印刷装置40でラベル印刷後のラベルシートを巻き取ったロール紙を後加工機50にセットして抜き加工を行う場合)は、調整用画像が納品用画像よりも後に印刷されるように印刷を指示する。
【0037】
上記印刷データ解析部31a、納品用画像生成部31b、調整用画像生成部31c、印刷指示部31dは、ハードウェアとして構成してもよいし、制御部31を印刷データ解析部31a、納品用画像生成部31b、調整用画像生成部31c、印刷指示部31dとして機能させるラベル印刷制御プログラムとして構成し、当該ラベル印刷制御プログラムをCPU32に実行させるようにしてもよい。
【0038】
記憶部35は、HDDやSSDなどで構成され、CPU32が各部を制御するためのプログラム、クライアント端末20から受信した印刷データ、納品用画像及び調整用画像の画像データなどを保存する。
【0039】
ネットワークI/F部36は、NICやモデムなどで構成され、プリンタコントローラ30を通信ネットワーク60に接続し、クライアント端末20から印刷データを受信する。
【0040】
エンジンI/F部37は、NICやモデムなどで構成され、プリンタコントローラ30をラベル印刷装置40に接続し、ラベル印刷装置40に納品用画像及び調整用画像の画像データを送信し、納品用画像と調整用画像とが連続して印刷されるようにする。このエンジンI/F部37には、画像転送用バッファ38が接続されている。画像転送用バッファ38は、ラベル印刷装置40に画像を転送するために一時的に画像データを保存するためのバッファである。
【0041】
[ラベル印刷装置]
ラベル印刷装置40は、プリンタコントローラ30から送信される納品用画像及び調整用画像の画像データに基づいて、ロール状のラベルシート(連続紙)にラベル印刷を行う印刷機能と、ラベルシートに対して抜き加工やカス上げを行う後加工機能と、を備えた装置である。このラベル印刷装置40は、図4(a)に示すように、制御部41、記憶部45、コントローラI/F部46、表示操作部47、給紙部48a、印刷処理部48b、後加工部48c、巻き取り部48dなどで構成される。
【0042】
制御部41は、CPU42とROM43やRAM44などのメモリとで構成され、CPU42は、ROM43や記憶部45に記憶した制御プログラムをRAM44に展開して実行することにより、ラベル印刷装置40全体の動作を制御する。
【0043】
記憶部45は、HDDやSSDなどで構成され、CPU42が各部を制御するためのプログラム、自装置の処理機能に関する情報、納品用画像及び調整用画像の画像データなどを記憶する。
【0044】
コントローラI/F部46は、NICやモデムなどで構成され、ラベル印刷装置40をプリンタコントローラ30に接続し、プリンタコントローラ30から納品用画像及び調整用画像の画像データを受信する。
【0045】
表示操作部47は、表示部上に透明電極が格子状に配置された感圧式の操作部(タッチセンサ)を設けたタッチパネルなどであり、印刷処理に関する各種画面を表示し、印刷に関する各種操作を可能にする。
【0046】
給紙部48aは、図4(b)に示すように、ロール状のラベルシートを印刷処理部48bに供給する。
【0047】
印刷処理部48bは、図4(b)に示すように、給紙部48aから供給されるラベルシートに調整用画像と納品用画像とを連続して印刷する。この印刷処理部48bは、例えば、画像データに基づいてレーザ光を照射して露光する露光部と、感光体ドラムと現像部と帯電部と感光体クリーニング部と1次転写ローラとを備え、CMYKの各色のトナー像を形成する画像形成部と、ローラによって回転され、画像形成部で形成されたトナー像をロール紙に搬送する中間転写体として機能する中間ベルトと、中間ベルト上に形成されたトナー像を用紙に転写する2次転写ローラと、ロール紙に転写されたトナー像を定着させる定着部などで構成される。
【0048】
後加工部48cは、図4(b)に示すように、印刷処理部48bが印刷したラベルシートに対して、基準マークを基準にして抜き加工処理を行い、抜き加工処理後のラベルシートから、ラベル画像以外の不要な部分(カスと呼ぶ。)を取り除くカス上げ処理などを行う。
【0049】
巻き取り部48dは、図4(b)に示すように、後加工部48cでカス上げ処理を行ったラベルシート(カスを取り除いたラベルシート本体)をロール状に巻き取る。カスを取り除いたラベルシート本体は、後加工部48cによるカス上げ処理後、巻き取り部48dによる巻き取り前に確認することができ、調整用画像のラベルシート本体から抜き加工処理の位置ずれ量を取得し、取得した位置ずれ量に基づいて、抜き加工の抜き位置又は納品用画像の印刷位置を調整する調整処理を実行することにより、納品用画像の抜き加工処理を正確に行うことができる。
【0050】
なお、図1乃至図4は、本実施例の印刷システム10の一例であり、本実施例のラベル印刷制御が実現可能な限りにおいて、各装置の構成や制御は適宜変更可能である。例えば、図1では、プリンタコントローラ30とラベル印刷装置40とを別々の装置としているが、プリンタコントローラ30はラベル印刷装置40に内包される構成としてもよい。その場合は、ラベル印刷装置40の制御部41を印刷データ解析部、納品用画像生成部、調整用画像生成部、印刷指示部として機能させる(CPU42にラベル印刷制御プログラムを実行させる)ようにすればよい。また、図1(b)に示すように、後加工機50をラベル印刷装置40とは別の装置とする場合は、後加工機50は、ラベル印刷装置40が印刷したロール状のラベルシートを供給する給紙部と、ラベルシートに対して抜き加工処理、カス上げ処理などを行う後加工部と、カス上げ処理後のラベルシートをロール状に巻き取る巻き取り部などで構成することができる。
【0051】
次に、通常のラベル印刷について、図5の模式図を参照して説明する。
【0052】
まず、クライアント端末20のアプリケーション21bを用いてラベルのデータを作成すると、プリンタドライバ21cは、ラベル画像71と基準マーク73とを含む印刷データを生成してプリンタコントローラ30に出力する(図5(a)参照)。
【0053】
プリンタコントローラ30は、印刷データをラスタライズしてラベル画像71と基準マーク73とを含む画像データを生成し、ラベル印刷装置40に送信する(図5(b)参照)。
【0054】
ラベル印刷装置40の印刷処理部48bは、ロール状のラベルシート70にラベル画像71と基準マーク73とを配列して、指定された枚数分の印刷を行う(図5(c)参照)。
【0055】
ラベル印刷装置40の後加工部48c(又は後加工機50)は、印刷処理部48bによって印刷されたラベルシート70に対して、基準マーク73を用いて位置合わせしてラベル画像71を抜き取り(図5(d)参照)、ラベル画像以外の部分(カス70b)をラベルシート本体70aから取り除く(図5(e)参照)。
【0056】
ここで、後加工部48c(又は後加工機50)は、基準マーク73を用いて位置合わせを行うが、その際、ラベル画像71を抜き取る機構部品(抜き型)の取り付け精度などによって、抜き加工に誤差が生じる。そこで、従来は、所定数のラベル画像71に対して抜き加工を行い、抜き加工の位置ずれを目視で判断し、抜き加工の位置を調整するといった処理を、抜き加工の位置ずれがなくなるまで繰り返し行っていた。そのため、ラベルシートやトナーなどの消耗品や作業者の工数を無駄に消費してしまうという問題が生じていた。
【0057】
そこで、本実施例では、ラベル画像のカット位置を示すカットマークをラベル画像とは別にラベルシートに印刷すると共に、カットマークに対する抜き加工の位置ずれ量を正確に把握できるようにするために、各々の基準マーク73からの距離を変えて、当該基準マーク73に対応するカットマークを配置する。以下、具体的に説明する。
【0058】
まず、ラベル印刷で使用される印刷データについて、図6を参照して説明する。ラベル印刷では、顧客やデザイナーが作成したラベル画像71を、使用する用紙やラベル印刷機40が扱える画像サイズの仕様に合わせて面付けを行う。ラベル画像71には、ラベル画像71を抜き加工する際に使用するカットマーク72も配置する。このカットマーク72は、通常、特色等で作成され、クライアント端末20の表示部27の画面上での確認に使用し、印刷時には印刷しない。また、ラベル画像71の端部には、抜き加工の位置調整の基準となる基準マーク(アイマーク)73を後加工部48c(後加工機50)の仕様に合わせて配置する。基準マーク73は、通常、1cm以内の黒い四角形となっている。
【0059】
通常のラベル印刷においては、クライアント端末20で作成した印刷データからカットマーク72のデータ(カットデータと呼ぶ。)を除いた画像データをラベル印刷機40に送り、印刷を行う。このカットデータは、通常、抜き加工用の抜き型を作成するために使用されるが、本発明ではカットデータ込みの(カットマーク72を含む)印刷データを使用する。
【0060】
図7にカットデータ込みの印刷データから生成する画像データを示す。プリンタコントローラ30では、カットデータ込みの印刷データを受信した後、その印刷データを元に、納品用画像と調整用画像の2種類の画像データを生成する。納品用画像は、印刷データに含まれる画像からカットマーク72を除いた画像(基準マーク73とその基準マーク73に対応するラベル画像71とを含む画像)となる。また、調整用画像は、基準マーク73とその基準マーク73に対応するカットマーク72とを含む画像となる。
【0061】
次に、調整用画像を生成する手順について説明する。まず、印刷データから基準マーク73とその基準マーク73に対応するカットマーク72のみの画像を生成する。具体的には、印刷データから、特色が指定されたオブジェクトを抽出してカットマーク72を特定し、K=100%のグラフィックスオブジェクト、かつ、10mm程度の矩形のオブジェクトを抽出して基準マーク73を特定する。
【0062】
なお、カットマーク72の特色名はユーザ環境によって異なるため、プリンタドライバ21c等でカットマーク72の特色名を指定するようにし、その特色名で指定されたオブジェクトをカットマーク72として処理するようにしてもよい。このカットマーク72は、抜き加工の抜き型と等しい形状であるため、位置ずれが発生した際もカットマーク72の位置に合わせて容易に調整を行うことができる。また、カットマーク72は線のみで構成されるため、ラベル画像71に比べてトナー使用量を削減することができるといった効果もある。
【0063】
次に、上記調整用画像におけるカットマーク72の配置(基準マーク73とその基準マーク73に対応するカットマーク72との位置関係)について、従来例と本実施例とを比較して説明する。
【0064】
図9は、従来の調整用画像の印刷例である。従来例では、ラベルシート70に、基準マーク73とその基準マーク73に対応するカットマーク72とが同じ位置関係で印刷される。すなわち、基準マーク73に対してカットマーク72は同じ距離で配置される。ここでは、図中の破線で示すように、各々の基準マーク73の搬送方向(図の左方向)の先端と、各々の基準マーク73に対応する2つのカットマーク72の搬送方向の先端とが一致するようにカットマーク72が配置される。
【0065】
図10は、図9の構成のラベルシート70における、位置調整前の型抜き(抜き加工)後の状態(図10(a)参照)とカス上げ後の状態(図10(b)参照)とを示している。後加工部48c(後加工機50)は、基準マーク73を基準にして一定間隔で抜き加工を行うため、基準マーク73と実際のカット位置74とのずれ量は常に一定となる。オペレータは、カス上げ後のラベルシート本体70aを目視で確認して位置ずれ量を把握し、その位置ずれ量に基づいて抜き加工の位置調整を行うが、この場合、ラベルシート本体70aに残るカットマーク72は同じ形態であるため、位置ずれ量を直感的に把握しにくい。
【0066】
図11は、本実施例の調整用画像の印刷例であり、基準マーク73を基準にして、カットマーク72を搬送方向(図の左右方向)に所定の距離だけ順次ずらして配置した例を示している。ここでは、カットマーク72を1ラベル毎に搬送方向(図の右方向)に1mmずつ増やした所定の距離だけずらして配置している。なお、基準マーク73からのずらし量(上記の所定の距離)はユーザが任意に設定することができる。また、図11に示すように、カットマーク72内にずらし量(+1mm~+5mm)を印刷してもよい。また、ここではカットマーク72を搬送方向(図の左右方向)に順次ずらして配置したが、搬送方向に直交する方向(図の上下方向)に所定の距離だけ順次ずらして配置してもよい。
【0067】
図12は、図11の構成のラベルシート70(基準マーク73に対してカットマーク72を順次ずらして配置したラベルシート70)における、位置調整前の型抜き後の状態(図12(a)参照)とカス上げ後の状態(図12(b)参照)とを示している。この場合も、後加工部48c(後加工機50)は、基準マーク73を基準にして一定間隔で抜き加工を行うが、カットマーク72は1ラベル毎にずらした値が異なるため、基準マーク73と実際のカット位置74との位置ずれ量はラベル毎に違ってくる。オペレータは、カス上げ後のラベルシート本体70aから、最も位置ずれ量が小さい(カットマーク72が左右均等に見える)ラベルを見つけ(ここでは左から4番目のラベル)、そのラベルに記載されたずらした値(+3mm)から、現在の位置ずれ量(すなわち、抜き加工の位置調整量)を把握することができる。なお、図11及び図12では、基準マーク73に対してカットマーク72をずらしたが、カットマーク72に対して基準マーク73をずらしてもよい。
【0068】
図13は、本実施例の調整用画像の他の印刷例であり、基準マーク73を基準にして、カットマーク72を搬送方向(図の左右方向)と搬送方向に直交する方向(図の上下方向)の双方に所定の距離だけ順次ずらして配置した例を示している。ここでは、基準マーク73に近い側(図の上段)のカットマーク72を1ラベル毎に搬送方向(図の右方向)に1mmずつ増やした所定の距離だけずらして配置し、基準マーク73から遠い側(図の下段)のカットマーク72を1ラベル毎に搬送方向及び直交方向(図の右方向及び下方向)に各1mmずつ増やした所定の距離だけずらして配置している。なお、上記と同様に、基準マーク73からのずらし量(上記の所定の距離)はユーザが任意に設定することができる。また、図13に示すように、カットマーク72内にずらし量(+1mm~+5mm)を印刷してもよい。このように、カットマーク72を搬送方向と直交方向の双方にずらすことで、一度に、搬送方向と直交方向の位置ずれ量を把握することができる。
【0069】
図14は、カットマーク72ではなく、カットマークに外接する矩形72aを調整用画像として印刷した例を示している。一般的なラベルでは、四角形だけではなく円形や楕円形といった形状のものも多い。このような形状のラベルでは、カットマーク72も円形や楕円形になり、カス上げ後のラベルシート本体70aを見ても位置ずれ量が把握しにくい場合がある。そのような場合は、カットマークに外接する矩形72aを生成し、その矩形72aを基準マーク73に対して順次ずらして配置した調整用画像を印刷してもよい。
【0070】
図15は、図14の構成のラベルシート70(基準マーク73に対してカットマークに外接する矩形72aを順次ずらして配置したラベルシート70)における、位置調整前の型抜き後の状態(図15(a)参照)とカス上げ後の状態(図15(b)参照)とを示している。矩形72aを使用した場合、搬送方向では、左端と右端の線が均等になるラベル(上段の+4mmのラベル)、直交方向では上端と下端の線が均等になるラベル(下段の+2mm又は+3mmのラベル)が最も位置ずれ量が小さいことになる。なお、カットマークに外接する矩形72aでは、カス上げ後に矩形72aの両端(左端と右端、又は、上端と下端)が見えにくくなる場合があることから、両端が視認できる程度に矩形72aのサイズを多少小さくしてもよい。
【0071】
図16は、本実施例の調整用画像の他の印刷例であり、カットマーク72の代わりに目盛線75を使用し、基準マーク73を基準にして、目盛線75を搬送方向(図の左右方向)に所定の距離だけ順次ずらして配置した例を示している。この目盛線75は、例えば1mm間隔で配置することができ、目盛線75内に目盛の値(図の1mm~4mm)や基準マーク73からのずらし量(図の+0mm~+0.3mm)を印刷してもよい。
【0072】
図17は、図16の構成のラベルシート70(基準マーク73に対して目盛線75を順次ずらして配置したラベルシート70)における、位置調整前のカス上げ後の状態を示している。目盛線75を使用した場合、先端の位置が最も一致しているラベル(カット位置の搬送方向の先端に目盛がちょうど見えるラベル、図では左から2番目のラベル)に対応する基準マーク73からのずらし量と目盛線75の目盛の値とから、基準マーク73と実際のカット位置74との位置ずれ量を詳細に把握することができる。
【0073】
以下、本実施例のプリンタコントローラ30の動作について説明する。CPU32は、ROM33又は記憶部35に記憶したラベル印刷制御プログラムをRAM34に展開して実行することにより、図18乃至図20のフローチャート図に示す各ステップの処理を実行する。
【0074】
まず、プリンタコントローラ30の制御部31(印刷データ解析部31a)は、クライアント端末20からカットデータ込みの印刷データを受信して解析し、印刷データに含まれる画像から基準マークのオブジェクトを抽出すると共に、カットマークのオブジェクト(例えば、特色が指定されたオブジェクト)を抽出する(S100)。
【0075】
次に、制御部31(調整用画像生成部31c)は、調整用画像生成処理を行う(S110)。図19は、調整用画像生成処理の詳細を示しており、まず、基準マークの描画処理を実施する(S111)。この基準マークは黒の単色で描画することが好ましい。次に、カットマークを描画し(S112)、このカットマークの配置座標を、基準マークを基準にして、予め定めた所定の距離だけ順次ずらす(S113)。このカットマークも黒の単色で描画することが好ましい。そして、規定回数分描画したかを判断し(S114)、規定回数分描画するまでS111に戻って同様の処理を繰り返す。この規定回数は、ユーザが指定してもよいし、ラベル画像のサイズとずらし量から1周期分ずれるような回数を計算してもよい。例えば、ラベル画像のサイズが100mmで、ずらし量が1mmであれば、100回繰り返す。
【0076】
図18のフローチャート図に戻って、制御部31(印刷指示部31d)は、S110で生成した調整用画像の画像データを画像転送用バッファ38に格納し、エンジンI/F部37を用いてラベル印刷装置40に送信して、ラベル印刷装置40に調整用画像の印刷処理、抜き加工処理、カス上げ処理を実行させる(S120)。オペレータは、カス上げ処理後のラベルにおける、カットマーク、カットマークに外接する矩形、目盛線の見え方を確認することによって、基準マークと実際のカット位置との位置ずれ量を把握し、その位置ずれ量に基づいて、抜き加工の抜き位置又は納品用画像の印刷位置を調整する調整処理を行う。
【0077】
次に、制御部31(納品用画像生成部31b)は、納品用画像生成処理を行う(S130)。図20は、納品用画像生成処理の詳細を示しており、まず、印刷データに含まれる画像から描画オブジェクトを一つ取り出し、その描画オブジェクトがカットマーク以外であるか(すなわち、ラベル画像又は基準マークであるか)を判断する(S131)。描画オブジェクトがカットマーク以外であれば描画処理を実施する(S132)。そして、その描画オブジェクトが最終オブジェクトであるかを判断し(S133)、最終オブジェクトになるまでS131に戻って同様の処理を繰り返す。
【0078】
再び図18のフローチャート図に戻って、制御部31(印刷指示部31d)は、S130で生成した納品用画像の画像データを画像転送用バッファ38に格納し、エンジンI/F部37を用いてラベル印刷装置40に送信して、ラベル印刷装置40に納品用画像の印刷処理を実行させる(S140)。
【0079】
なお、上記フローでは、調整用画像を確認して得た位置ずれ量を納品用画像の印刷にフィードバックするために、先に調整用画像の印刷処理を行い、その後、納品用画像の印刷処理を行っているが、ラベル印刷装置40と後加工機50とが別々の装置の場合や、フィードバック制御を行わない場合は、調整用画像と納品用画像の印刷順序を逆にしてもよい。
【0080】
また、上記説明では、基準マークに対するカットマーク(又はカットマークに外接する矩形や目盛線)のずらし量を徐々に増加させたが、ずらし量を徐々に減少させるようにしてもよい。
【0081】
また、上記説明では、基準マークに対するカットマーク(又はカットマークに外接する矩形や目盛線)のずらし量を一定の値で増加させたが、例えば、調整用画像を形成する際、最初はずらし量を大きく(例えば1mm)して、調整用画像に基づいて抜き加工位置又は納品用画像生成位置を粗調整し、その後、ずらし量を小さく(例えば0.1mm)して、当該調整用画像に基づいて抜き加工位置又は納品用画像生成位置を微調整してもよい。
【0082】
また、上記説明では、ラベル印刷における抜き加工について説明したが、本発明の印刷制御方法は、下地画像が形成された用紙上に追い刷り画像を形成する場合にも適用できる。この場合、印刷処理部48bと後加工部48c(又は後加工機50)との間に第2の印刷処理部を設け、下地に形成されている基準マークを基準にして、調整用画像を順次ずらしながら(例えば、0.1mm、0.2mmとずらしながら)形成することができる。
【0083】
以上説明したように、カットデータ付きの印刷データから、基準マークと当該基準マークに対応するラベル画像とを含む納品用画像と、基準マークと当該基準マークに対応するカットマーク(又はカットマークに外接する矩形や目盛線)とを含む調整用画像と、を生成し、更に、調整用画像については、各々の基準マークからの距離を変えて、当該基準マークに対応するカットマーク(又は矩形や目盛線)を配置することにより、抜き加工の位置調整を容易にして少ない回数で位置調整を完了させることができるため、資源や工数の無駄を削減することができる。また、通常、特色で形成されるカットマークや目盛線を黒の単色で印刷することにより、トナーの消費を削減することができると共に、カットマークや目盛線の視認性を向上させて、位置調整を容易にすることができる。
【0084】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、その構成や制御は適宜変更可能である。
【0085】
例えば、上記実施例では、納品用画像をラベル画像71と基準マーク73とで構成し、調整用画像をカットマーク72と基準マーク73とで構成したが、納品用画像や調整用画像は、他の画像を含んでいてもよい。
【0086】
また、上記実施例では、ロール状のラベルシート(連続紙)に納品用画像と調整用画像を連続して印刷する場合を例示したが、抜き加工機が枚葉の用紙をセット可能であれば、納品用画像と調整用画像を別々の用紙に印刷することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は、ラベル印刷における抜き加工の調整を容易にするラベル印刷制御装置及び当該ラベル印刷制御装置で動作するラベル印刷制御プログラム並びに当該ラベル印刷制御プログラムを記録した記録媒体並びに当該ラベル印刷制御装置を含む印刷システムにおけるラベル印刷制御方法に利用可能である。
【符号の説明】
【0088】
10 印刷システム
20 クライアント端末
21 制御部
21a OS
21b アプリケーション
21c プリンタドライバ
22 CPU
23 ROM
24 RAM
25 記憶部
26 ネットワークI/F部
27 表示部
28 操作部
30 プリンタコントローラ
31 制御部
31a 印刷データ解析部
31b 納品用画像生成部
31c 調整用画像生成部
31d 印刷指示部
32 CPU
33 ROM
34 RAM
35 記憶部
36 ネットワークI/F部
37 エンジンI/F部
38 画像転送用バッファ
40 ラベル印刷装置
41 制御部
42 CPU
43 ROM
44 RAM
45 記憶部
46 コントローラI/F部
47 表示操作部
48a 給紙部
48b 印刷処理部
48c 後加工部
48d 巻き取り部
50 後加工機
60 通信ネットワーク
70 ラベルシート
70a ラベルシート本体
70b カス
71 ラベル画像
72 カットマーク
72a カットマークに外接する矩形
73 基準マーク
74 カット位置
75 目盛線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20