(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】操舵制御装置および操舵制御方法
(51)【国際特許分類】
B62D 6/00 20060101AFI20220712BHJP
B62D 5/04 20060101ALI20220712BHJP
B62D 109/00 20060101ALN20220712BHJP
B62D 113/00 20060101ALN20220712BHJP
B62D 119/00 20060101ALN20220712BHJP
B62D 137/00 20060101ALN20220712BHJP
【FI】
B62D6/00
B62D5/04
B62D109:00
B62D113:00
B62D119:00
B62D137:00
(21)【出願番号】P 2018123819
(22)【出願日】2018-06-29
【審査請求日】2021-04-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000000170
【氏名又は名称】いすゞ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】特許業務法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥谷 純平
(72)【発明者】
【氏名】川上 浩祐
【審査官】瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-001611(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0002416(US,A1)
【文献】特開2010-149678(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 5/04, 6/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステアリングホイールに接続されたシャフトと、前記シャフトの回転に係る値を検出する検出部と、前記値に基づいて操舵を行う転舵アクチュエータと、を備えた車両の操舵装置を制御する操舵制御装置であって、
前記シャフトには、前記ステアリングホイールと前記検出部との間に動力断接機構が設けられており、
前記動力断接機構が接続状態である場合に、前記車両の走行または前記車両の運転者の状態に関する予め設定された条件が満たされたか否かを判定する判定部と、
前記条件が満たされた場合、接続状態である前記動力断接機構を切断状態に切り替える制御部と、を有する、
操舵制御装置。
【請求項2】
前記条件は、
前記車両の自動運転が開始されたこと、または、前記運転者が正常な前記ステアリングホイールの回転操作を行うことができない状態になったことである、
請求項1に記載の操舵制御装置。
【請求項3】
ステアリングホイールに接続されたシャフトと、前記シャフトの回転に係る値を検出する検出部と、前記値に基づいて操舵を行う転舵アクチュエータと、を備えた車両の操舵装置を制御する操舵制御方法であって、
前記シャフトには、前記ステアリングホイールと前記検出部との間に動力断接機構が設けられており、
前記動力断接機構が接続状態である場合に、前記車両の走行または前記車両の運転者の状態に関する予め設定された条件が満たされたか否かを判定し、
前記条件が満たされた場合、接続状態である前記動力断接機構を切断状態に切り替える、
操舵制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、操舵制御装置および操舵制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の操舵装置として、ステアバイワイヤシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。ステアバイワイヤシステムでは、運転者により操作されたステアリングホイールの角度やトルク等をセンサで検知し、アクチュエータが、検知された角度やトルクを基に算出された制御信号に基づいて、車輪の転舵角(切れ角)を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した操舵装置では、ステアリングホイールの回転操作に基づく操舵よりも、アクチュエータの駆動力による操舵を優先したいという要望がある。
【0005】
本開示の目的は、ステアリングホイールの回転操作に基づく操舵よりも、アクチュエータの駆動力による操舵を優先することができる操舵制御装置および操舵制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る操舵制御装置は、ステアリングホイールに接続されたシャフトと、前記シャフトの回転に係る値を検出する検出部と、前記値に基づいて操舵を行う転舵アクチュエータと、を備えた車両の操舵装置を制御する操舵制御装置であって、前記シャフトには、前記ステアリングホイールと前記検出部との間に動力断接機構が設けられており、前記動力断接機構が接続状態である場合に、前記車両の走行または前記車両の運転者の状態に関する予め設定された条件が満たされたか否かを判定する判定部と、前記条件が満たされた場合、接続状態である前記動力断接機構を切断状態に切り替える制御部と、を有する。
【0007】
本開示の一態様に係る操舵制御方法は、ステアリングホイールに接続されたシャフトと、前記シャフトの回転に係る値を検出する検出部と、前記値に基づいて操舵を行う転舵アクチュエータと、を備えた車両の操舵装置を制御する操舵制御方法であって、前記シャフトには、前記ステアリングホイールと前記検出部との間に動力断接機構が設けられており、前記動力断接機構が接続状態である場合に、前記車両の走行または前記車両の運転者の状態に関する予め設定された条件が満たされたか否かを判定し、前記条件が満たされた場合、接続状態である前記動力断接機構を切断状態に切り替える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、ステアリングホイールの回転操作に基づく操舵よりも、アクチュエータの駆動力による操舵を優先することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の実施の形態に係る操舵装置の構成の一例を示す模式図
【
図2】本開示の実施の形態に係る操舵制御装置の構成の一例を示すブロック図
【
図3】本開示の実施の形態に係る操舵制御装置の動作の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
まず、本開示の実施の形態に係る操舵装置1の構成について、
図1を用いて説明する。
図1は、操舵装置1の構成の一例を示す模式図である。
図1において、FRは車両の前方を示し、UPは車両の上方を示す。
【0013】
操舵装置1は、車室2を備えた車両に搭載される。車両は、例えば、内燃機関(図示略)の上方に車室2を備えたキャブオーバー型車両(例えば、トラック、バス、バン等)である。
【0014】
操舵装置1は、ステアリングホイール3、第1ステアリングシャフト4、第1ジョイント部5、第2ステアリングシャフト6、第2ジョイント部10、第3ステアリングシャフト11、パワーステアリングユニット12、ピットマンアーム13、ドラッグリンク14、操舵反力アクチュエータ20、クラッチ30、転舵アクチュエータ40、およびクラッチ50を備える。
【0015】
ステアリングホイール3は、車両を操舵する際に運転者が回転操作を行う装置である。
【0016】
第1ステアリングシャフト4は、回動自在な棒状部材であり、一端がステアリングホイール3に接続され、他端が第1ジョイント部5に接続されている。第1ステアリングシャフト4は、「シャフト」の一例に相当する。
【0017】
第1ジョイント部5は、第1ステアリングシャフト4と第2ステアリングシャフト6とを所定の角度で連結している。
【0018】
第1ステアリングシャフト4の周囲は、筒状の上部カバー(ステアリングカウルともいう)8によって覆われている。一方、第1ジョイント部5の周囲は、筒状の下部カバー(コラムカバーまたはコラムブーツともいう)9によって覆われている。下部カバー9の上端は、上部カバー8の下端に接続され、下部カバー9の下端は車室2の床部(底部)7に固定されている。なお、上部カバー8および下部カバー9は、設けられなくてもよい。
【0019】
第1ステアリングシャフト4には、操舵反力アクチュエータ20が設けられている。操舵反力アクチュエータ20は、角度センサ20a、トルクセンサ20b、および反力モータ20cを有する。角度センサ20aおよびトルクセンサ20bは、「検出部」の一例に相当する。
【0020】
角度センサ20aは、ステアリングホイール3の回転角度を検出し、検出された回転角度の値を、図示しないアクチュエータ制御装置へ出力する。
【0021】
トルクセンサ20bは、ステアリングホイール3の回転トルクを検出し、検出された回転トルクの値を、図示しないアクチュエータ制御装置へ出力する。
【0022】
反力モータ20cは、アクチュエータ制御装置によって制御され、ステアリングホイール3に操舵反力を与える。
【0023】
アクチュエータ制御装置は、例えばECU(Electric Control Unit)によって実現される。アクチュエータ制御装置は、角度センサ20aにより検出された回転角度およびトルクセンサ20bにより検出された回転トルクに基づいて、転舵アクチュエータ40または反力モータ20cの駆動を制御する。
【0024】
例えば、運転者によってステアリングホイール3の回転操作が行われている場合、アクチュエータ制御装置は、その回転操作に応じた回転力が第3ステアリングシャフト11に付与されるように、転舵アクチュエータ40を駆動させる。また、アクチュエータ制御装置は、回転操作に応じた反力がステアリングホイール3に付与されるように、反力モータ20cを制御する。
【0025】
また、例えば、自動運転が実行されている場合、アクチュエータ制御装置は、所定のタイミングで所定の回転力が第3ステアリングシャフト11に付与されるように、転舵アクチュエータ40を駆動させる。自動運転は、例えば、自動駐車や、クルーズコントロール時のレーンキーピングアシスト等である。
【0026】
また、第1ステアリングシャフト4におけるステアリングホイール3と操舵反力アクチュエータ20との間には、クラッチ30(動力断接機構の一例)が設けられている。クラッチ30としては、例えば、多板クラッチや両方向クラッチを用いることができる。
【0027】
クラッチ30が接続状態である場合、ステアリングホイール3の回転操作による回転力は、第1ステアリングシャフト4および操舵反力アクチュエータ20を介してアクチュエータ制御装置に入力される。アクチュエータ制御装置は、入力された回転力に基づいて転舵アクチュエータ40を制御する。これにより、第3ステアリングシャフト11は、ステアリングホイール3の回転操作通りに回転する。
【0028】
クラッチ30が切断状態(非接続状態)である場合、ステアリングホイール3の操作による回転力は、第1ステアリングシャフト4で遮断され、操舵反力アクチュエータ20およびアクチュエータ制御装置に入力されない。この場合、アクチュエータ制御装置は、所定の制御信号を転舵アクチュエータ40に出力する。これにより、第3ステアリングシャフト11は、ステアリングホイール3の回転操作とは無関係に、所定の制御信号に基づいて回転する。
【0029】
クラッチ30は、通常は接続状態であるが、予め設定された切断条件が満たされた場合、後述する操舵制御装置100(
図2参照)によって、接続状態から切断状態に制御される。操舵制御装置100の制御処理については、
図2、
図3を用いて後述する。
【0030】
第2ステアリングシャフト6は、回動自在な棒状部材であり、例えば、軸(図示略)と、その軸を囲繞する筒状部材(図示略)とが軸方向に相対的に摺動可能に連結され、伸縮自在とされたシャフトである。
【0031】
第2ステアリングシャフト6は、一端が第1ジョイント部5に接続され、他端が床部7の下方(車室2の外部)に設けられた第2ジョイント部10に接続されている。具体的には、第2ステアリングシャフト6の他端は、床部7に形成された開口部(図示略)に挿通され、第2ジョイント部10に接続されている。
【0032】
また、第2ステアリングシャフト6には、クラッチ50が設けられている。クラッチ50は、通常は切断状態であるが、例えば操舵反力アクチュエータ20に異常が発生した場合に接続状態となる。
【0033】
第2ジョイント部10は、第2ステアリングシャフト6と第3ステアリングシャフト11とを所定の角度で連結している。
【0034】
第2ステアリングシャフト6のうち床部7より上方に位置する部分(車室2内に位置する部分)の周囲は、下部カバー9によって覆われている。
【0035】
第3ステアリングシャフト11は、回動自在な棒状部材であり、一端が第2ジョイント部10に接続され、他端がパワーステアリングユニット(ステアリングギヤボックスともいう)12の入力軸(図示略)に接続されている。パワーステアリングユニット12の入力軸は、第3ステアリングシャフト11と同軸に設けられている。
【0036】
パワーステアリングユニット12は、床部7よりも下方(換言すれば、車室2の外部)に配置されている。このパワーステアリングユニット12は、上述のように伝達された回転力を、ピットマンアーム13を揺動する大きな力に変換する。これにより、ピットマンアーム13が揺動し、ドラッグリンク14が押し引きされて、ナックルアームやタイロッド(ともに図示略)を介し、車輪(図示略)が操舵される。
【0037】
パワーステアリングユニット12は、例えば油圧式であり、メインとサブの2系統のオイルポンプ(図示略)が1つ以上の油路を介して接続されている。これにより、メインのオイルポンプが故障しても、サブのオイルポンプで対応できるため、パワーステアリングユニット12の動作が継続される。なお、パワーステアリングユニット12に接続されるオイルポンプは1系統であってもよい。また、パワーステアリングユニット12は、油圧式に限定されず、電動式であってもよい。
【0038】
転舵アクチュエータ40は、パワーステアリングユニット12の直上に設けられており、第3ステアリングシャフト11に取り付けられている。転舵アクチュエータ40は、例えば、同軸モータである。
【0039】
転舵アクチュエータ40の出力軸(図示略)は、第3ステアリングシャフト11と同軸に設けられている。なお、上述したようにパワーステアリングユニット12の入力軸は第3ステアリングシャフト11と同軸に設けられているため、転舵アクチュエータ40の出力軸はパワーステアリングユニット12の入力軸と同軸に設けられていると言える。
【0040】
上述したとおり、転舵アクチュエータ40は、図示しないアクチュエータ制御装置の制御によって駆動し、第3ステアリングシャフト11に回転力を付与する。
【0041】
転舵アクチュエータ40の駆動によって第3ステアリングシャフト11に与えられた回転力は、パワーステアリングユニット12に伝達される。
【0042】
以上、操舵装置1の構成について説明した。
【0043】
次に、本開示の実施の形態に係る操舵制御装置100の構成について、
図2を用いて説明する。
図2は、操舵制御装置100の構成の一例を示すブロック図である。操舵制御装置100は、操舵装置1を備えた車両に搭載される。
【0044】
図2に示すように、操舵制御装置100は、判定部101および制御部102を有する。
【0045】
図示は省略するが、操舵制御装置100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)等の記憶媒体、RAM(Random Access Memory)等の作業用メモリ、および通信回路を有する。後述する判定部101および制御部102の機能は、CPUがコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
【0046】
判定部101は、クラッチ30が接続状態である場合に、車両の走行または車両の運転者の状態に関する予め設定された切断条件が満たされたか否かを判定する。
【0047】
切断条件は、例えば、車両の自動運転が開始されたこと、または、運転者が正常なステアリングホイール3の回転操作を行うことができない状態(以下、異常状態という)に陥ったことである。
【0048】
例えば、判定部101は、運転者により自動運転の開始を指示する操作が行われた場合、または、自動運転を開始する旨の信号をECU等から受け取った場合、切断条件が満たされたと判定する。
【0049】
また、例えば、判定部101は、所定の検知デバイスにより検知された運転者の状態を示す情報を受け取り、その情報に基づいて、運転者が異常状態であるか否かを判定する。そして、運転者が異常状態である場合、判定部101は、切断条件が満たされたと判定する。上記検知デバイスは、例えば、車室2内に設置され、運転者を撮影するカメラや、運転者に装着され、運転者の生体情報を取得するセンサなどが挙げられる。
【0050】
上述した判定部101による判定処理は、例えば、車両の走行開始時から随時実行される。
【0051】
制御部102は、切断条件が満たされた場合、クラッチ30を接続状態から切断状態に切り替える。
【0052】
以上、操舵制御装置100の構成について説明した。
【0053】
次に、操舵制御装置100の動作について、
図3を用いて説明する。
図3は、操舵制御装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
【0054】
まず、判定部101は、予め設定された切断条件が満たされたか否かを判定する(ステップS101)。
【0055】
切断条件が満たされていない場合(ステップS101:NO)、フローはステップS101に戻る。
【0056】
切断条件が満たされた場合(ステップS101:YES)、制御部102は、クラッチ30を接続状態から切断状態に切り替える(ステップS102)。これにより、ステアリングホイール3の回転力は、第3ステアリングシャフト11およびパワーステアリングユニット12に伝達されなくなる。
【0057】
以上、操舵制御装置100の動作について説明した。
【0058】
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
【0059】
仮に操舵装置1においてクラッチ30が設けられていない場合、ステアリングホイール3の回転角度および回転トルクは、常に操舵反力アクチュエータ20により検出され、検出結果に基づいた操舵力が転舵アクチュエータ40に伝達されるため、以下の問題が起こりうる。
【0060】
例えば、意識不明となった運転者がステアリングホイール3の上に倒れ込み、それによってステアリングホイール3の回転操作が行われると、走行上の安全性が損なわれるおそれがある。
【0061】
また、例えば、自動運転中では、運転者が回転操作を行ってなくても、操舵反力によりステアリングホイール3が回転するため、運転者の衣服などがステアリングホイール3に巻き込まれるおそれがある。
【0062】
そこで、上述したとおり、操舵制御装置100は、自動運転が実行されたときや運転者が異常状態となったときに、ステアリングホイール3と操舵反力アクチュエータ20との間の第1ステアリングシャフト4に設けられたクラッチ30を接続状態から切断状態へ切り替える。これにより、ステアリングホイール3の回転角度および回転トルクが操舵反力アクチュエータ20に検出されることを防止でき、検出結果に基づいた操舵力が転舵アクチュエータ40へ伝達されることを防止できる。よって、ステアリングホイール3の回転操作に基づく操舵よりも、転舵アクチュエータ40の駆動力による操舵を優先することができる。その結果、上述した問題を回避することができる。
【0063】
以上、本実施の形態の作用効果について説明した。
【0064】
なお、本開示は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。以下、各変形例について説明する。
【0065】
[変形例1]
実施の形態では、操舵装置1がボールネジ式である場合を例に挙げて説明したが、これに限定されず、操舵装置1はラックアンドピニオン式であってもよい。
【0066】
[変形例2]
実施の形態では、転舵アクチュエータ40が同軸モータである場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、転舵アクチュエータ40は、減速機を介して第3ステアリングシャフト11に回転力を付与するモータであってもよい。
【0067】
[変形例3]
操舵制御装置100の制御部102は、切断状態となったクラッチ30を接続状態へ戻す制御を行ってもよい。この制御が行われるタイミングは、例えば、クラッチ30を接続状態へ戻す旨の指示操作が行われた場合、自動運転が終了した場合、車両の走行が停止した場合などである。
【0068】
[変形例4]
上述したアクチュエータ制御装置の各動作は、操舵制御装置100(例えば、制御部102)によって実行されてもよい。
【0069】
以上、各変形例について説明した。なお、各変形例は、組み合わせて実施されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本開示の操舵制御装置および操舵制御方法は、操舵を制御する技術に適用できる。
【符号の説明】
【0071】
1 操舵装置
2 車室
3 ステアリングホイール
4 第1ステアリングシャフト
5 第1ジョイント部
6 第2ステアリングシャフト
7 床部
8 上部カバー
9 下部カバー
10 第2ジョイント部
11 第3ステアリングシャフト
12 パワーステアリングユニット
13 ピットマンアーム
14 ドラッグリンク
20 操舵反力アクチュエータ
20a 角度センサ
20b トルクセンサ
20c 反力モータ
30、50 クラッチ
40 転舵アクチュエータ
100 操舵制御装置
101 判定部
102 制御部