(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】動力源用フィルタの取付構造及びそれを用いた建設機械
(51)【国際特許分類】
E02F 9/00 20060101AFI20220712BHJP
F01M 11/03 20060101ALI20220712BHJP
B60K 5/04 20060101ALI20220712BHJP
【FI】
E02F9/00 D
F01M11/03 E
B60K5/04 C
(21)【出願番号】P 2018159919
(22)【出願日】2018-08-29
【審査請求日】2021-04-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤原 裕介
(72)【発明者】
【氏名】松島 玲子
【審査官】湯本 照基
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-160751(JP,A)
【文献】特開2016-217188(JP,A)
【文献】特開2002-070075(JP,A)
【文献】特開2013-241802(JP,A)
【文献】特開2005-068810(JP,A)
【文献】特開2013-117189(JP,A)
【文献】実開平04-079908(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2012/0273648(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/00
F01M 11/03
B60K 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸を備える動力源と、
前記動力源に固定されると共に、弾性部材を有するマウント部を介して車体フレームに固定されるマウントブラケット部と、
前記動力源の回転軸線方向の一方の側であって、前記動力源の回転軸線の延長線上に位置するように前記動力源に設けられたオイルポンプと、
前記オイルポンプの上方に位置させて、後処理装置支持部材を介して前記動力源に固定された後処理装置と、
前記動力源を循環する流体から不純物を取り除く動力源用フィルタと、
を備え、
前記後処理装置支持部材は、前記マウント部を越えて前記回転軸線方向の一方に延びるように構成されており、
前記動力源用フィルタは、前記マウント部よりも前記回転軸線方向の一方に位置させて、前記後処理装置支持部材に固定されていることを特徴とする動力源用フィルタの取付構造。
【請求項2】
請求項1に記載の動力源用フィルタの取付構造であって、
前記動力源用フィルタは、前記後処理装置支持部材に固定される固定部と、前記固定部の下方に着脱自在に設けられ、フィルタ部材を内蔵するフィルタ本体と、前記固定部から延びる流体配管と、を備え、
前記オイルポンプと前記後処理装置との間には所定の空間が設けられ、
前記流体配管は、前記所定の空間を通過して、前記動力源に接続されていることを特徴とする動力源用フィルタの取付構造。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の動力源用フィルタの取付構造であって、
前記動力源には、前記回転軸線方向の一方の側に位置させてフライホイールが設けられていることを特徴とする動力源用フィルタの取付構造。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の動力源用フィルタの取付構造であって、
前記後処理装置支持部材は、前記マウント部に対して上下方向で重ならないように前記回転軸線方向の一方に向かって延びており、且つ、前記マウント部を越える位置で前記回転軸線方向に交差する方向であってマウント部側に向かって延びる屈曲部を備え、
前記動力源用フィルタは前記屈曲部に固定されていることを特徴とする動力源用フィルタの取付構造。
【請求項5】
請求項
4に記載の動力源用フィルタの取付構造を備えた建設機械であって、
走行体と、前記走行体の上に設けられた機械室と、前記機械室の側壁であって、機械室内に配置される前記動力源の回転軸方向の一方側には、開口部が設けられ、
前記屈曲部は、前記動力源用フィルタを固定する固定面が前記開口部の側を向くように、傾斜して構成されていることを特徴とする動力源用フィルタの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動力源用フィルタの取付構造及びそれを用いた建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、動力源用フィルタの取付構造であって、建設機械に搭載される動力源のオイルフィルタが、動力源をマウント部を介して車体フレームに取り付けるときにマウント部と動力源とを接続するマウントブラケット部に取り付けられたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のオイルフィルタなどの動力源用フィルタの取付構造では、動力源用フィルタを動力源のマウントブラケット部に取り付けていたため、動力源用フィルタの交換を容易とすべくマウント部の外側に動力源用フィルタを配置しようとすると、マウントブラケット部もマウント部に対して出来るだけ外側に位置している必要があり、必然的にマウント部が動力源の重心に接近してしまい、動力源の振動が車体フレームに伝達することを防止する性能が低下してしまうという問題がある。
【0005】
逆に、マウント部を動力源の重心から離そうとすると、マウントブラケット部が動力源の重心側に位置してしまい、マウントブラケット部に動力源用フィルタを取り付けると動力源用フィルタが動力源とマウント部との間に位置することとなり、動力源用フィルタの位置が奥になってしまうため交換が困難となり、動力源用フィルタのメンテナンス性が低下してしまうという問題がある。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑み、動力源用フィルタのメンテナンス性を確保しつつ、車体フレームへの動力源の振動の伝達を抑制することができるマウント部のレイアウトを確保することが出来る動力源用フィルタの取付構造及びそれを用いた建設機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]上記目的を達成するため、本発明の動力源用フィルタの取付構造は、
回転軸を備える動力源(例えば、実施形態の動力源61。以下同一。)と、
前記動力源に固定されると共に、弾性部材(例えば、実施形態の弾性部材。以下同一。)を有するマウント部(例えば、実施形態のマウント部83。以下同一。)を介して車体フレーム(例えば、実施形態の車体フレーム65。以下同一。)に固定されるマウントブラケット部(例えば、実施形態のマウントブラケット部85。以下同一。)と、
前記動力源の回転軸線方向の一方の側であって、前記動力源の回転軸線の延長線上に位置するように前記動力源に設けられたオイルポンプ(例えば、実施形態のオイルポンプ63。以下同一。)と、
前記オイルポンプの上方に位置させて、後処理装置支持部材(例えば、実施形態の後処理装置支持部材73。以下同一。)を介して前記動力源に固定された後処理装置(例えば、後処理装置71。以下同一。)と、
前記動力源を循環する流体から不純物を取り除く動力源用フィルタ(例えば、実施形態の動力源用フィルタ91。以下同一。)と、
を備え、
前記後処理装置支持部材は、前記マウント部を越えて前記回転軸線方向の一方に延びるように構成されており、
前記動力源用フィルタは、前記マウント部よりも前記回転軸線方向の一方に位置させて、前記後処理装置支持部材に固定されていることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、オイルフィルタや燃料フィルタなどの動力源用フィルタは、後処理装置を動力源に固定するための後処理装置支持部材に固定されている。したがって、動力源を車体フレームに固定するマウント部を動力源の重心から離して配置しても、動力源用フィルタが動力源と動力源マウントとの間に位置することがなく、動力源用フィルタのメンテナンス性を確保しつつ、車体フレームへの動力源の振動の伝達を抑制することができる動力源マウントの配置を確保することができる。
【0009】
[2]また、本発明においては、
前記動力源用フィルタは、前記後処理装置支持部材に固定される固定部(例えば、実施形態の固定部93。以下同一。)と、前記固定部の下方に着脱自在に設けられ、フィルタ部材を内蔵するフィルタ本体(例えば、実施形態のフィルタ本体95。以下同一。)と、前記固定部から延びる流体配管(例えば、実施形態の流体配管97。以下同一。)と、を備え、
前記オイルポンプと前記後処理装置との間には所定の空間が設けられ、
前記流体配管は、前記所定の空間を通過して、前記動力源に接続されていることが好ましい。
【0010】
流体配管をオイルポンプの下方の空間を通して動力源に接続させると、フィルタ本体を交換するときに流体配管が邪魔となる虞がある。
【0011】
上述したように流体配管をオイルポンプと後処理装置との間の所定空間を通して動力源に接続させれば、流体配管はオイルポンプの上方を通過して動力源と接続するため、フィルタ本体を交換するときに流体配管が邪魔となることがなく、動力源用フィルタのメンテナンス性を更に向上させることができる。
【0012】
[3]また、本発明の前記動力源には、前記回転軸線方向の一方の側に位置させてフライホイール(例えば、実施形態のフライホイール61a。以下同一。)が設けられていてもよい。かかる構成によれば、動力源の重心が、フライホイール側に偏っている場合においても、メンテナンス性を損なうことなく、マウント部を動力源の重心から離して配置することができる。
【0013】
[4]また、本発明においては、
前記後処理装置支持部材は、前記マウント部に対して上下方向で重ならないように前記回転軸線方向の一方に向かって延びており、且つ、前記マウント部を越える位置で前記回転軸線方向に交差する方向であってマウント部側に向かって延びる屈曲部(例えば、実施形態の屈曲部75。以下同一。)を備え、
前記動力源用フィルタは前記屈曲部に固定されていることが好ましい。
【0014】
かかる構成によれば、マウント部の上方空間を避けるようにして後処理装置支持部材が配置されているため、動力源を車体フレームにマウント部及びマウントブラケット部を介して取り付けるときに、後処理装置支持部材が邪魔とならず、動力源の車体フレームへの取付作業を容易に行うことができる。
【0015】
[5]また、本発明の動力源用フィルタの取付構造を備えた建設機械においては、
走行体と、前記走行体の上に設けられた機械室と、前記機械室の側壁であって、機械室内に配置される前記動力源の回転軸方向の一方側には、開口部が設けられ、
前記屈曲部は、前記動力源用フィルタを固定する固定面が前記開口部の側を向くように、傾斜して構成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、屈曲部の固定面が機械室の開口部の側を向くように傾斜しているため、動力源用フィルタを開口部から更に取り外し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明を適用した建設機械の実施形態を示す説明図。
【
図2】本実施形態の建設機械の機械室を上方から示す説明図。
【
図3】本実施形態の動力源用フィルタの取付構造を右前方から示す模式図。
【
図4】本実施形態の動力源用フィルタの取付構造を分解した状態で右後方から示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図を参照して、本発明の実施形態の動力源用フィルタ取付構造を適用した建設機械を詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の建設機械1は、油圧ショベルであり、無限軌道2を有する走行体3と、走行体3の上に旋回自在に設けられた旋回体4と、を備える。
【0018】
旋回体4には、前方左側に設けられた運転室5と、運転室5の後方に隣接させて設けられた機械室6と、を備える。
【0019】
旋回体4の前方右側には、運転室5の横であって、機械室6の前方に位置させて作業機7の基端部が接続されている。
【0020】
作業機7は、基端が旋回体4に回動自在に連結されたブーム8と、ブーム8の先端に回動自在に基端部が連結されたアーム9と、アーム9の先端に回動自在に基端が連結されたバケット10とを備える。ブーム8の中間部分には、旋回体4から延びるブーム用油圧シリンダのロッド11aの先端が連結されており、ブーム用油圧シリンダのロッド11aを進退させることによって、ブーム8が回動する。アーム9の基端には、ブーム8から延びるアーム用油圧シリンダ12のロッド12aの先端が連結されており、アーム用油圧シリンダ12のロッド12aを進退させることによって、アーム9が回動する。バケット10の基端には、アーム9から延びるバケット用油圧シリンダ(図示省略)のロッド(図示省略)の先端がリンク(図示省略)を介して連結されており、バケット用油圧シリンダ(図示省略)のロッド(図示省略)を進退させることによって、バケット(図示省略)が回動する。
【0021】
運転室5には、操作者が作業機7の回動、旋回体4の旋回、走行体3の走行を操作するための操作部(図示省略)が設けられている。
【0022】
図2に上方から示すように、機械室6には、内燃機関などの動力源61と当該動力源61によって駆動されるオイルポンプ63とが設けられている。建設機械1は、このオイルポンプ63が出力する油圧を利用して走行体3を走行させたり、作業機7を作動させる。更に詳説すれば、このオイルポンプ63が出力する油圧を利用して油圧モータを駆動し、油圧モータから出力される動力を利用して走行体3の無限軌道2を駆動させる。動力源61は、ディーゼルエンジンであってもよいし、ガソリンエンジンであってもよいし、内燃機関と電動機の両方を利用するものであってもよい。動力源61はフライホイール61a及びフライホイール61aを収容したフライホイールハウジング61cを備えており、動力源61の回転軸線61bが左右方向を向くように機械室6内に配置されている。フライホイールハウジング61cは動力源61の本体ハウジング61dに連結されている。オイルポンプ63は、動力源61のフライホイール61a及びフライホイールハウジング61cの側であって、動力源61の回転軸線61bの延長線上に位置するように、オイルポンプ取付ブラケット63aを介して動力源61に設けられている。
【0023】
機械室6には、動力源61などを支えるための車体フレーム65が設けられている。この車体フレーム65に、4つのマウント部83及びマウントブラケット部85を介して動力源61が取り付けられている。4つのマウント部83のうち動力源61の重心よりも回転軸線方向の一方側(フライホイール側)の2つのマウント部83が本発明のマウント部に該当する。また、一般的に、動力源61の重心は、動力源61の中心よりも回転軸線方向の一方側(フライホイール側)に位置している。
【0024】
マウントブラケット部85は、オイルポンプ取付ブラケット63aと一体成形された一体物として構成されている。。マウント部83は弾性部材でマウントブラケット部85を上下方向から挟むようにして、車体フレーム65に設けられた台座に取り付けられる。動力源61はマウント部83が備える弾性部材を介して車体フレーム65に取り付けられているため、動力源61の振動が車体フレーム65に伝達し難くなる。
【0025】
また、
図3に示すように、機械室6には、オイルポンプ63の上方に位置させて、動力源61から排出される排気を清浄する後処理装置71が配置されている。後処理装置71としては、例えば、触媒、2次空気噴射装置、サーマルリアクタ、パティキュレートトラップ、消音装置などがあげられる。なお、一般的には、後処理装置という場合には消音装置は含まれないが、本発明で「後処理装置」という場合には、一般的な後処理装置のみならず、消音装置を含むもの又は消音装置のみで構成されるものも「後処理装置」として定義する。また、
図1に示すように、機械室6の左右の側壁部分には、開閉自在なカバー67で覆われた開口部69が設けられている。この開口部69を通じて機械室6内に外部から内部機器のメンテナンスを行うことができる。
【0026】
図4に示すように、動力源61の回転軸線61b方向の一方の上方側には、動力源61に後処理装置71を固定するための後処理装置支持部材73が固定されている。後処理装置支持部材73の上面73aは、フライホイールハウジング61cの上面と併せて、後処理装置71を載置してボルトで固定する載置面となっている。また、後処理装置支持部材73は、マウント部83に対して上下方向で重ならないように、回転軸線61b方向の一方(フライホイール側の方向)に向かって延びている。また、後処理装置支持部材73は、マウント部83を越える位置で回転軸線61b方向に交差する方向であってマウント部83側に向かって延びる屈曲部75を備えている。
【0027】
この屈曲部75の回転軸線61b方向の一方側の面(マウント部83と反対側の面)には、動力源61を循環するオイルから不純物を取り除くためのオイルフィルタとしての動力源用フィルタ91が設けられている。
図2に示すように、屈曲部75の一方側の面(即ち本実施形態の固定面)は、開口部69の側を向くように、屈曲部75は傾斜して構成されている。
【0028】
図4を参照して、動力源用フィルタ91は、後処理装置支持部材73に固定される固定部93と、固定部93の下方に着脱自在に設けられ、フィルタ部材を内蔵するフィルタ本体95と、固定部93から延びる、動力源オイル(エンジンオイル)の流入用と流出用の2つの流体配管97と、を備えている。なお、本発明の動力源用フィルタとしては、オイルフィルタに限らず、動力源内で燃焼されるための燃料から不純物を取り除くための燃料フィルタや、動力源61の冷却水用フィルタであってもよい。
【0029】
オイルポンプ63と後処理装置71との間には、2つの流体配管97が通過できる程度の所定の空間が設けられている。2つの流体配管97は、この所定の空間を通過して動力源61の接続部99に接続されている。一般的には、動力源用フィルタ91は、動力源61に直付けされるが、この種の建設機械1では、動力源61に動力源用フィルタ91を直付けすると機械室6の奥に動力源用フィルタ91が位置することとなり、開口部69からアクセスし難く、フィルタ交換やオイル交換などのメンテナンス性が悪くなってしまう。このため、開口部69の近くに動力源用フィルタ91を配置する必要がある。
【0030】
本実施形態の動力源用フィルタの取付構造によれば、動力源用フィルタ91は、後処理装置71を動力源61に固定するための後処理装置支持部材73に固定されている。したがって、動力源61を車体フレーム65に固定するマウント部83を動力源61のフライホイール61aから離れるように動力源61の重心から離して配置しても、動力源用フィルタ91が動力源61とマウント部83との間に位置することがなく、動力源用フィルタ91のメンテナンス性を確保しつつ、車体フレーム65への動力源61の振動の伝達を抑制することができるマウント部83レイアウトを確保することができる。
【0031】
比較例として、
図2の右後方に位置するマウントブラケット部85に動力源用フィルタを取り付けた場合を考察してみると、動力源用フィルタがマウント部83と動力源61との間に位置してしまい、開口部69から離れてメンテナンス性が悪くなることが分かる。
【0032】
本実施形態の動力源用フィルタの取付構造によれば、オイルポンプ63の上方に位置する後処理装置71の後処理装置支持部材73に動力源用フィルタ91を取り付けるため、マウントブラケット部85に取り付ける場合と比較して、下方スペースを広く確保することができる。従って、フィルタ本体95の交換作業を更に行い易くすることができる。
【0033】
また、仮に、流体配管97をオイルポンプ63の下方の空間を通して動力源61に接続させると、フィルタ本体95を交換するときに流体配管97が邪魔となる虞がある。
【0034】
流体配管97をオイルポンプ63と後処理装置71との間の所定の空間を通して動力源61に接続させれば、流体配管97はオイルポンプ63の上方を通過して動力源61と接続されるため、フィルタ本体95を交換するときに流体配管97が邪魔となることがなく、動力源用フィルタ91のメンテナンス性を更に向上させることができる。
【0035】
また、マウント部83の上方空間を避けるようにして後処理装置支持部材73が配置されているため、動力源61を車体フレーム65にマウント部83及びマウントブラケット部85を介して取り付けるときに、後処理装置支持部材73が邪魔とならず、動力源61の車体フレーム65への取付作業を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0036】
1 建設機械
2 無限軌道
3 走行体
4 旋回体
5 運転室
6 機械室
7 作業機
8 ブーム
9 アーム
10 バケット
11a ロッド
12 アーム用油圧シリンダ
12a ロッド
61 動力源
61a フライホイール
61b 回転軸線
61c フライホイールハウジング
61d 本体ハウジング
63 オイルポンプ
63a オイルポンプ取付ブラケット
65 車体フレーム
67 カバー
69 開口部
71 後処理装置
73 後処理装置支持部材
73a 上面
75 屈曲部
83 マウント部
85 マウントブラケット部
91 動力源用フィルタ
93 固定部
95 フィルタ本体
97 流体配管
99 接続部