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特許7103221サーバの制御方法、サーバ、およびサーバの制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】サーバの制御方法、サーバ、およびサーバの制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/9038 20190101AFI20220712BHJP
【FI】
G06F16/9038
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2018531675
(86)(22)【出願日】2017-11-21
(86)【国際出願番号】 JP2017041868
(87)【国際公開番号】W WO2019102527
(87)【国際公開日】2019-05-31
【審査請求日】2020-09-25
(73)【特許権者】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100119987
【氏名又は名称】伊坪 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100122116
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 浩二
(72)【発明者】
【氏名】小笠原 和哉
(72)【発明者】
【氏名】笹竹 洋
(72)【発明者】
【氏名】大久 敬
(72)【発明者】
【氏名】井上 令恵
(72)【発明者】
【氏名】小梶 明子
【審査官】齊藤 貴孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-059014(JP,A)
【文献】特開2013-008095(JP,A)
【文献】特開2004-341960(JP,A)
【文献】特開2015-118587(JP,A)
【文献】特開2012-212304(JP,A)
【文献】特開2007-265293(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部およびユーザ端末と接続可能なサーバの制御方法であって、
前記記憶部には、サービス提供者の特徴を示す複数の特徴情報と、複数のサービス提供者ごとに各サービス提供者に対応する前記特徴情報が関連付けられたサービス提供者テーブルと、複数の検索条件ごとに各検索条件に対応する前記特徴情報が関連付けられた検索条件テーブルと、が記憶され、
前記サーバが、
ユーザ端末から、前記複数の検索条件のうち複数の前記特徴情報が関連付けられた検索条件を含む2以上の検索条件が指定された検索要求を受信し、
前記サービス提供者テーブルにおいて、前記検索条件テーブルにおいて指定された前記検索条件に関連付けられた特徴情報に関連付けられた前記サービス提供者を抽出し、
抽出された前記サービス提供者を、前記検索要求で指定された前記検索条件のうち、いずれかの前記特徴情報が前記サービス提供者テーブルにおいて各サービス提供者に関連付けられている検索条件の数に基づいて順位付けし
位付けした結果をユーザ端末に送信する、
ことを特徴とするサーバの制御方法。
【請求項2】
前記順位付けにおいて前記抽出されたサービス提供者のうち2以上のサービス提供者に関連付けられている検索条件の数が同じである場合、該2以上のサービス提供者を、前記検索条件テーブルにおいて前記指定された検索条件に関連付けられている各特徴情報が、前記サービス提供者テーブルにおいて前記サービス提供者に関連付けられている数に基づいて順位付けする、請求項1に記載の制御方法。
【請求項3】
前記検索要求は、指定された前記検索条件のそれぞれの検索条件優先度を含み、
前記順位付けにおいて前記抽出されたサービス提供者のうち2以上のサービス提供者に関連付けられている検索条件の数が同じであり、かつ、前記検索条件テーブルにおいて前記指定された検索条件に関連付けられている各特徴情報が、前記サービス提供者テーブルにおいて前記サービス提供者に関連付けられている数が同じである場合、該2以上のサービス提供者を、前記検索条件優先度に基づいて順位付けする、請求項1または2に記載の制御方法。
【請求項4】
さらに、所定期間内に受信した検索要求で所定回数以上指定された前記検索条件を選択可能に表示するための表示データをユーザ端末に送信する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の制御方法。
【請求項5】
さらに、前記抽出された前記サービス提供者ごとに、該サービス提供者に関連付けられた前記特徴情報を一覧表示するための特徴情報一覧データをユーザ端末に送信し、
前記特徴情報一覧データにおいて、前記検索要求で指定された前記検索条件に関連付けられている特徴情報の表示順序を、前記検索要求で指定された検索条件に関連付けられていない特徴情報の表示順序よりも高くする、請求項1ないしのいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項6】
前記検索要求は、指定された前記検索条件のそれぞれの検索条件優先度を含み、
前記特徴情報一覧データにおいて、前記特徴情報の表示順序を、該特徴情報に関連付けられた前記検索条件の前記検索条件優先度に応じて変更する、請求項に記載の制御方法。
【請求項7】
前記サービス提供者テーブルにおいて、各特徴情報には、各特徴情報の特徴情報優先度が関連付けられており、
前記特徴情報一覧データにおいて、前記特徴情報の順序を、前記特徴情報優先度に応じて変更する、請求項またはに記載の制御方法。
【請求項8】
記憶部およびユーザ端末と接続可能なサーバの制御方法であって、
前記記憶部には、サービス提供者の特徴を示す複数の特徴情報と、複数のサービス提供者ごとに各サービス提供者に対応する前記特徴情報が関連付けられたサービス提供者テーブルと、複数の検索条件ごとに各検索条件に対応する前記特徴情報が関連付けられた検索条件テーブルと、が記憶され、
前記サーバが、
ユーザ端末から、前記複数の検索条件のうち複数の前記特徴情報が関連付けられた検索条件を含む2以上の検索条件を同定するための検索要求を受信し、
前記サービス提供者テーブルにおいて、前記検索条件テーブルにおいて前記検索要求に基づき同定された前記検索条件に関連付けられた特徴情報に関連付けられた前記サービス提供者を抽出し、
抽出された前記サービス提供者を、前記同定された検索条件のうち、いずれかの前記特徴情報が前記サービス提供者テーブルにおいて各サービス提供者に関連付けられている検索条件の数に基づいて順位付けし
位付けした結果をユーザ端末に送信する、
ことを特徴とするサーバの制御方法。
【請求項9】
記憶部およびユーザ端末と接続可能なサーバであって、
前記記憶部には、サービス提供者の特徴を示す複数の特徴情報と、複数のサービス提供者ごとに各サービス提供者に対応する前記特徴情報が関連付けられたサービス提供者テーブルと、複数の検索条件ごとに各検索条件に対応する前記特徴情報が関連付けられた検索条件テーブルと、が記憶され、
ユーザ端末から、前記複数の検索条件のうち複数の前記特徴情報が関連付けられた検索条件を含む2以上の検索条件が指定された検索要求を受信する受信部と、
前記サービス提供者テーブルにおいて、前記検索条件テーブルにおいて指定された前記検索条件に関連付けられた特徴情報に関連付けられた前記サービス提供者を抽出する抽出部と、
抽出された前記サービス提供者を、前記検索要求で指定された前記検索条件のうち、いずれかの前記特徴情報が、前記サービス提供者テーブルにおいて各サービス提供者に関連付けられている検索条件の数に基づいて順位付けする順位付け部と、
順位付けした結果をユーザ端末に送信する送信部と、
を備えるサーバ。
【請求項10】
記憶部およびユーザ端末と接続可能なサーバの制御プログラムであって、
前記記憶部には、サービス提供者の特徴を示す複数の特徴情報と、複数のサービス提供者ごとに各サービス提供者に対応する前記特徴情報が関連付けられたサービス提供者テーブルと、複数の検索条件ごとに各検索条件に対応する前記特徴情報が関連付けられた検索条件テーブルと、が記憶され、
前記サーバに、
ユーザ端末から、前記複数の検索条件のうち複数の前記特徴情報が関連付けられた検索条件を含む2以上の検索条件が指定された検索要求を受信し、
前記サービス提供者テーブルにおいて、前記検索条件テーブルにおいて指定された前記検索条件に関連付けられた特徴情報に関連付けられた前記サービス提供者を抽出し、
抽出された前記サービス提供者を、前記検索要求で指定された前記検索条件のうち、いずれかの前記特徴情報が前記サービス提供者テーブルにおいて各サービス提供者に関連付けされている検索条件の数に基づいて順位付けし
位付けした結果をユーザ端末に送信する、
ことを実行させることを特徴とする制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶部およびユーザ端末と接続可能なサーバの制御方法、サーバ、およびサーバの制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
それぞれ特徴を有する多数のサービス提供者(例えば、宿泊サービスを提供するホテル、飲食サービスを提供するレストランなど)に関する情報をサーバが保持し、ユーザからの検索要求に応じてユーザの所望する条件に合致するサービス提供者の情報をユーザに提供するシステムが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ユーザから受信した条件情報に合致する施設に条件情報を通知し、施設は利用可否情報をユーザに通知することが記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、ユーザの評価が高い商品情報を検索表示することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-009253号公報
【文献】特開2013-073577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
提供するサービスの特徴をサービス提供者が自らサーバに登録する場合、細分化されたユーザニーズに対応するため、細分化された情報を特徴として登録することがある。サービス提供者は、細分化された情報を特徴として登録することにより、他のサービス提供者との差別化を図ることができる。
【0007】
そのような細分化されたニーズを有するユーザにとって、サービス提供者の特徴が細分化されていることは、自らの意向に沿った検索結果を得るのに好適である。
【0008】
しかし、ニーズがそこまで細分化されていないユーザは、そのような細分化された特徴に着目しないため、ユーザの細分化されていない条件を指定した検索の結果には、細分化された特徴を登録するサービス提供者が含まれない場合がある。その結果、ユーザは、意向に沿った適切な検索結果を得ることができない。
【0009】
また、サービス提供者にとっては、検索によって多くのユーザの目に触れることが好ましいが、ユーザがどのような条件を指定して検索するかがわからないと、どのような特徴情報を登録したときにより多くの検索に対応して抽出されるようになるかが予測できない。よって、サービス提供者が適切な内容で特徴情報を登録するのは容易でない。
【0010】
そこで、本発明は、サービス提供者の特徴情報に基づいてユーザに適切な検索結果を提供するようサーバを制御可能なサーバの制御方法、サーバ、およびサーバの制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明にかかるサーバの制御方法は、記憶部およびユーザ端末と接続可能なサーバの制御方法であって、
前記記憶部には、サービス提供者の特徴を示す複数の特徴情報と、複数のサービス提供者ごとに各サービス提供者に対応する前記特徴情報が関連付けられたサービス提供者テーブルと、複数の検索条件ごとに各検索条件に対応する前記特徴情報が関連付けられた検索条件テーブルと、が記憶され、
前記サーバが、
ユーザ端末から、前記複数の検索条件のうち複数の前記特徴情報が関連付けられた検索条件を含む2以上の検索条件が指定された検索要求を受信し、
前記サービス提供者テーブルにおいて、前記検索条件テーブルにおいて指定された前記検索条件に関連付けられた特徴情報に関連付けられた前記サービス提供者を抽出し、
抽出された前記サービス提供者を、前記検索要求で指定された検索条件のうち、いずれかの前記特徴情報が前記サービス提供者テーブルにおいて各サービス提供者に関連付けられている検索条件の数に基づいて順位付けし、
前記順位付けにおいて前記抽出されたサービス提供者のうち2以上のサービス提供者に関連付けられている検索条件の数が同じである場合、該2以上のサービス提供者を、前記検索条件テーブルにおいて前記指定された検索条件に関連付けられている各特徴情報が、前記サービス提供者テーブルにおいて前記サービス提供者に関連付けられている数に基づいて順位付けし、
順位付けした結果をユーザ端末に送信する、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の制御方法では、抽出されたサービス提供者を、検索要求で指定された検索条件のうち、いずれかの特徴情報がサービス提供者テーブルにおいてサービス提供者に関連付けられている検索条件の数、および、検索条件テーブルにおいて指定された検索条件に関連付けられている各特徴情報が、サービス提供者テーブルにおいてサービス提供者に関連付けられている数に基づいて順位付けするため、サービス提供者の特徴情報に基づいてユーザに適切な検索結果を提供するようサーバを制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明にかかるサーバを含む情報提供システムの概要を示す模式図である。
図2】サーバのハードウェア構成を示す模式図である。
図3】ユーザ端末のハードウェア構成を示す模式図である。
図4】サーバの機能ブロック図である。
図5】記憶部に記憶されるサービス提供者テーブルの例を示す図である。
図6】記憶部に記憶される検索条件テーブルの例を示す図である。
図7】検索要求を送信するときにユーザ端末に表示される検索要求画面の例を示す模式図である。
図8】(a)はサーバがユーザ端末から受信する検索要求を示す図である。(b)は受信した検索要求で指定された検索条件ごとに、サーバにより特定された、検索条件に関連付けられた特徴情報を示す図である。(c)はサービス提供者テーブルにおける特定された特徴情報に関連付けられたサービス提供者の抽出を示す図である。
図9】サーバにおける順位付け処理を説明する図である。
図10】検索結果を受信したユーザ端末に表示される検索結果画面の例を示す模式図である。
図11】記憶部に記憶されるサービス提供者テーブルの異なる例を示す図である。
図12】(a)はサーバがユーザ端末から受信する検索要求を示す図である。(b)は受信した検索要求で指定された検索条件ごとに、サーバにより特定された、検索条件に関連付けられた特徴情報を示す図である。(c)はサービス提供者テーブルにおける特定された特徴情報に関連付けられたサービス提供者の抽出を示す図である。
図13】サーバにおける順位付け処理を説明する図である。
図14】(a)はサーバがユーザ端末から受信する検索要求を示す図である。(b)は抽出されたサービス提供者の特徴情報一覧データを示す図である。(c)は送信された特徴情報一覧データに基づいてユーザ端末のディスプレイに表示される検索結果画面を示す図である。
図15】サーバにおける制御のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されないことを理解されたい。
【0015】
図1は、本発明の実施形態にかかるサーバを含む情報提供システムの概要を示す模式図である。情報提供システム1において、サーバ2は、記憶部3と接続され、ユーザ端末4とネットワーク5を介して接続される。
【0016】
サーバ2に接続される記憶部3には、サービス提供者テーブルと検索条件テーブルとが記憶されている。ユーザ端末4は、検索要求画面410に示す条件を指定してサービス提供者の検索をサーバ2に要求する。図1の例では、検索条件として「海鮮料理」「温泉」「バリアフリー」の3つが指定されている。
【0017】
サーバ2は、検索条件テーブルにおいて検索要求で指定された検索条件に関連付けられた特徴情報を特定する。図1の例では、検索条件「海鮮料理」に関連付けられた特徴情報として「カニ」「エビ」「マグロ」「タイ」「イカ」が特定され、検索条件「温泉」に関連付けられた特徴情報として「露天風呂」「源泉かけ流し」が特定され、検索条件「バリアフリー」に関連付けられた特徴情報として「バリアフリー」が特定される。
【0018】
次に、サーバ2は、サービス提供者テーブルにおいて特定された特徴情報に関連付けられたサービス提供者を抽出する。図1の例では、サービス提供者Aが、特定された特徴情報「カニ」「エビ」「マグロ」「タイ」「イカ」に関連付けられたサービス提供者として抽出される。同様に、サービス提供者Bが、特定された特徴情報「カニ」「露天風呂」「バリアフリー」に関連付けられたサービス提供者として、サービス提供者Cが、特定された特徴情報「カニ」「マグロ」「露天風呂」「源泉かけ流し」に関連付けられたサービス提供者として、サービス提供者Dが、特定された特徴情報「エビ」「タイ」「源泉かけ流し」「バリアフリー」に関連付けられたサービス提供者として抽出される。
【0019】
続いて、サーバ2は、抽出されたサービス提供者を、検索要求で指定された検索条件のうち、いずれかの特徴情報がサービス提供者テーブルにおいてサービス提供者に関連付けられている検索条件の数に基づいて順位付けする。2以上のサービス提供者に関連付けられている検索条件の数が同じ場合、サーバ2は、当該2以上のサービス提供者を、検索テーブルにおいて指定された検索条件に関連付けられている各特徴情報が、サービス提供者テーブルにおいてサービス提供者に関連付けられている数に基づいて順位付けする。
【0020】
図1の例では、検索要求で指定された検索条件「海鮮料理」「温泉」「バリアフリー」のうち、特徴情報がサービス提供者Aに関連付けられているのは、「海鮮料理」の1つである。同様に、特徴情報がサービス提供者Bに関連付けられているのは「海鮮料理」「温泉」「バリアフリー」の3つであり、サービス提供者Cに関連付けられているのは「海鮮料理」「温泉」の2つであり、サービス提供者Dに関連付けられているのは「海鮮料理」「温泉」「バリアフリー」の3つである。この結果に基づき、サーバ2は、抽出されたサービス提供者を、3つの検索条件が関連付けられているサービス提供者BおよびD、2つの検索条件が関連付けられているサービス提供者C、1つの検索条件が関連付けられているサービス提供者の順に順位付ける。
【0021】
図1の例では、サービス提供者Bとサービス提供者Dは、検索条件で指定された検索条件のうち特徴情報がサービス提供者に関連付けられた検索条件の数が3で同じである。この場合、サーバ2は、特徴情報が関連付けられた検索条件の数が同じであるサービス提供者を、検索条件テーブルにおいて指定された検索条件に関連付けられている各特徴情報が、サービス提供者テーブルにおいてサービス提供者に関連付けられている数に基づいて順位付けする。
【0022】
具体的には、検索条件テーブルにおいて指定された検索条件に関連付けられている各特徴情報「カニ」「エビ」「マグロ」「タイ」「イカ」「露天風呂」「源泉かけ流し」「バリアフリー」のうち、サービス提供者Bに関連付けられているのは、「カニ」「露天風呂」「バリアフリー」の3つである。一方、サービス提供者Dに関連付けられているのは、「エビ」「タイ」「源泉かけ流し」「バリアフリー」の4つである。したがって、サーバ2は、特徴情報が関連付けられた検索条件の数が同じであるサービス提供者Bおよびサービス提供者Dを、サービス提供者D、サービス提供者Bの順に順位付けする。
【0023】
サーバ2は、上述のように検索要求で指定された条件を満たすサービス提供者を抽出して順位付けし、ユーザ端末4に送信する。ユーザ端末は、サーバ2の応答に基づいて検索結果画面420を表示するのである。
【0024】
サーバ2およびユーザ端末4の構成については、図2および図3を参照して後述する。また、検索要求画面410および検索結果画面420については、図7および図10を参照して後述する。
【0025】
記憶部3は、書き込んだデータを読み出すことが可能な装置である。記憶部3は、例えばハードディスクドライブやフラッシュメモリといった不揮発性記憶デバイスにより構成される。記憶部3は、不揮発性記憶デバイスに加えて、不揮発性記憶デバイスを制御する記憶部制御手段を備えてもよい。記憶部制御手段は、例えばプロセッサ、メモリ、入出力インタフェース、通信インタフェース等を備えたコンピュータにおいて、所定のプログラムをプロセッサで実行することにより構成可能である。また、記憶部3は、サーバ2と一体に構成されてもよい。
【0026】
本発明の実施形態において、記憶部3には、サービス提供者の特徴を示す複数の特徴情報と、複数のサービス提供者ごとに各サービス提供者に対応する特徴情報が関連付けられたサービス提供者テーブルと、複数の検索条件ごとに各検索条件に対応する特徴情報が関連付けられた検索条件テーブルと、が記憶される。サービス提供者テーブルと検索条件テーブルについては、図5図6等を参照して後述する。
【0027】
ネットワーク5は、サーバ2とユーザ端末4とを通信可能に接続する。ネットワーク5は、例えばTCP/IPによる通信が行われるインターネットであり、ネットワーク5により通信する機器は、有線または無線によって接続される。無線による接続は、例えばIEEE802.11acなどの無線LAN接続であってよく、また、4G回線などの無線WAN接続であってよい。
【0028】
図2は、サーバ2のハードウェア構成を示す模式図である。図2を参照すると、サーバ2は、プロセッサ21と、メインメモリ22と、ストレージ23と、通信インタフェース24とを備える。サーバ2は、ストレージ23に保存されたプログラムをメインメモリ22に展開してプロセッサ21が実行し、通信インタフェース24を制御することにより、種々の処理を実行する。
【0029】
プロセッサ21は、例えばCPUにより構成される。メインメモリ22は、例えばDRAMなどの揮発性記憶デバイスにより構成される。ストレージ23は、例えばハードディスクドライブやフラッシュメモリといった不揮発性記憶デバイスにより構成される。通信インタフェース24は、例えばUSBインタフェースやLANインタフェースであり、外部機器との接続を提供する。
【0030】
図3は、ユーザ端末4のハードウェア構成を示す模式図である。図3を参照すると、ユーザ端末4は、プロセッサ41と、メインメモリ42と、ストレージ43と、通信インタフェース44と、入力インタフェース45と、ディスプレイ46とを備える。ユーザ端末4は、ストレージ43に保存されたプログラムをメインメモリ42に展開してプロセッサ41が実行し、通信インタフェース44および入力インタフェース45を制御することにより種々の処理を実行し、処理結果をディスプレイ46に表示する。
【0031】
プロセッサ41は、例えばCPUにより構成される。メインメモリ42は、例えばDRAMなどの揮発性記憶デバイスにより構成される。ストレージ43は、例えばハードディスクドライブやフラッシュメモリといった不揮発性記憶デバイスにより構成される。通信インタフェース44は、例えばLANインタフェースやWANインタフェースであり、外部機器との接続を提供する。入力インタフェース45は、例えばディスプレイ46に重畳して配置されたタッチパネルであり、ユーザの操作を受け付ける。ディスプレイ46は、例えば液晶ディスプレイパネルであり、プロセッサ41の処理結果をユーザが視認可能に表示する。
【0032】
ユーザ端末4は、具体的には、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末などにより構成可能であるが、これに限定されるものではない。例えば、ユーザの身体に埋め込まれたチップをユーザの身体と作用させることで、ユーザ端末として動作させることができる。
【0033】
上述のハードウェア構成を採用することで、サービス提供者に関する情報を一元的にサーバ2に集めることができ、効率的な情報処理が可能となる。
【0034】
次に、図4を参照してサーバ2の機能を説明する。図4は、サーバ2の機能ブロック図である。図4を参照すると、サーバ2は、受信部201と、抽出部202と、順位付け部203と、送信部204とを機能ブロックとして備える。
【0035】
受信部201は、記憶部3に記憶された複数の検索条件のうち複数の前記特徴情報が関連付けられた検索条件を含む2以上の検索条件が指定された検索要求を、ユーザ端末4から受信する。受信部201は、所定のプログラムの実行によってプロセッサ21を動作させ、通信インタフェース24を制御することにより構成可能である。
【0036】
抽出部202は、サービス提供者テーブルにおいて、検索条件テーブルにおいて指定された検索条件に関連付けられた特徴情報に関連付けられたサービス提供者を抽出する。抽出部202は、所定のプログラム実行によってプロセッサ21を動作させ、通信インタフェース24を制御することにより構成可能である。
【0037】
順位付け部203は、抽出されたサービス提供者を、指定された検索条件のうち、いずれかの特定された特徴情報が、サービス提供者テーブルにおいて各サービス提供者に関連付けられている検索条件の数に基づいて順位付けする。また、順位付け部203は、抽出されたサービス提供者のうち2以上のサービス提供者に関連付けられている検索条件の数が同じである場合、該2以上のサービス提供者を、検索条件テーブルにおいて指定された検索条件に関連付けられている各特徴情報が、サービス提供者テーブルにおいてサービス提供者に関連付けられている数に基づいて順位付けする。順位付け部203は、所定のプログラム実行によってプロセッサ21を動作させ、通信インタフェース24を制御することにより構成可能である。
【0038】
送信部204は、順位付けした結果をユーザ端末に送信する。送信部204は、所定のプログラム実行によってプロセッサ21を動作させ、通信インタフェース24を制御することにより構成可能である。
【0039】
次に、図5および図6を参照して、記憶部3に記憶されるサービス提供者テーブルおよび検索条件テーブルについて説明する。
【0040】
図5は、記憶部3に記憶されるサービス提供者テーブルの例を示す図である。図5に示すように、サービス提供者テーブルにおいては、複数のサービス提供者ごとに各サービス提供者に対応する特徴情報が関連付けられている。
【0041】
具体的には、図5において、宿泊サービスを提供するサービス提供者Aに対応する特徴情報として「カニ」「エビ」「マグロ」「タイ」「イカ」が関連付けられている。同様に、サービス提供者Bに対応する特徴情報として「カニ」「露天風呂」「バリアフリー」が関連付けられ、サービス提供者Cに対応する特徴情報として「カニ」「マグロ」「露天風呂」「源泉かけ流し」が関連付けられ、サービス提供者Dに対応する特徴情報として「エビ」「タイ」「源泉かけ流し」「バリアフリー」が関連付けられている。
【0042】
サービス提供者と特徴情報との関連付けは、サービス提供者が記憶部3に記憶される複数の特徴情報から選択することにより行われる。サービス提供者と特徴情報との関連付けは、これに限られず、例えば情報提供システム1のシステム管理者が指定することにより行われてよく、サービス提供者のサービスを利用したユーザが記憶部3に記憶される複数の特徴情報から選択することにより行われてもよい。
【0043】
図6は、記憶部3に記憶される検索条件テーブルの例を示す図である。図6に示すように、検索条件テーブルにおいては、複数の検索条件ごとに各検索条件に対応する特徴情報が関連付けられている。
【0044】
具体的には、図6において、検索条件「海鮮料理」に対応する特徴情報として「カニ」「エビ」「マグロ」「タイ」「イカ」が関連付けられ、検索条件「温泉」に対応する特徴情報として「源泉かけ流し」「露天風呂」が関連付けられ、検索条件「バリアフリー」に対応する特徴情報として「バリアフリー」が関連付けられている。このように、一の検索条件に対して複数の特徴情報が関連付けられてもよく、単一の特徴情報が関連付けられてもよい。また、一の特徴情報が複数の検索条件に関連付けられてもよい。
【0045】
検索条件と特徴情報との関連付けは、情報提供システム1の運営者により予め決定される。検索条件と特徴情報との関連付けは、これに限られず、各サービス提供者が自らの特徴情報と検索条件とを関連付け、情報提供システム1の運営者がこれを集計することにより行われてもよい。
【0046】
図7は、検索要求を送信するときにユーザ端末4に表示される検索要求画面の例を示す模式図である。図7を参照すると、ユーザ端末4には、検索条件表示領域411と、検索条件選択ボタン412と、検索要求指示ボタン413とを含む検索要求画面410が表示される。
【0047】
検索条件表示領域411の領域内に、検索条件選択ボタン412が表示される。図7では検索条件表示領域411の周囲を破線で示しているが、これは説明のためのものであり、ディスプレイ46に検索条件表示領域411の周囲を破線等で表示することは必要ではない。また、検索条件表示領域411のサイズは、固定であってもよく、領域内に表示される検索条件選択ボタンの数に応じて可変であってもよい。
【0048】
検索条件選択ボタン412により、ユーザは複数の検索条件から2以上を選択する。図7では、「海鮮料理」「肉料理」「温泉」「眺望」「バリアフリー」の5つの検索条件選択ボタン412が表示され、このうち「海鮮料理」「温泉」「バリアフリー」の3つのボタンは、文字が太字かつ枠線が太く表示され、検索条件として選択された状態を示している。
【0049】
本明細書において、「ボタン」にはGUI全般が含まれる。検索条件選択ボタン412は、物理的なボタンである必要はなく、また、選択された状態で物理的なボタンの押下に対応する外観を有する必要もない。一覧表示された複数の検索条件から1つを選択可能なプルダウンメニューを複数個表示してもよい。ある検索条件選択ボタン412が検索条件として選択された状態は、その検索条件の表示に色、陰影、チェックマーク等を付加することによっても表現することができる。
【0050】
検索条件表示領域411に表示される検索条件選択ボタン412は、記憶部3の記憶する検索条件テーブルにおける複数の検索条件に対応する。サーバ2は、複数の検索条件のうち、所定期間(例えば直近1週間)内に受信した検索要求で所定回数以上指定された検索条件を選択可能に表示するための表示データを、ユーザ端末4に送信してよい。これにより、ユーザは他のユーザが注目している検索条件を容易に選択して検索することができる。
【0051】
また、サーバ2は、複数の検索条件のうち、所定期間内に受信した検索要求で所定回数以上指定された検索条件を選択可能に表示するための表示データとして、当該ユーザにより送信された検索要求において所定回数以上指定された検索条件を選択可能に表示するための表示データを、ユーザ端末4に送信してもよい。これにより、ユーザは、自らよく利用する検索条件を容易に選択して検索することができる。
【0052】
なお、より多くの検索条件選択ボタン412を表示する場合、検索条件表示領域411のサイズが固定であれば、検索条件表示領域411をタッチパネルへのフリック操作等により上方にスクロールしたときに表示される領域に検索条件選択ボタン412を表示することができる。また、検索条件表示領域411のサイズが可変であれば、検索要求画面410をタッチパネルへのフリック操作等により上方にスクロールしたときに表示される領域に検索要求指示ボタン413を表示することができる。
【0053】
検索要求指示ボタン413をユーザが操作すると、ユーザ端末4は、選択された検索条件による検索要求をサーバ2に送信する。検索要求指示ボタン413も、検索条件選択ボタン412と同様に物理的なボタンである必要はなく、GUIによって構成可能であり、ディスプレイ46に重畳されたタッチパネルの所定領域に対するタップ等により操作することができる。
【0054】
このように、ユーザ端末4に表示された複数の検索条件がユーザにより選択され、検索要求とともに送信されることにより、検索要求に対応する検索条件が指定される。
【0055】
ユーザ端末4は、ユーザによる文字列の入力を受け付け、入力された文字列とともに検索要求をサーバ2に送信するよう構成されてもよい。この場合、送信された文字列に基づいて、サーバ2が検索条件を同定する。すなわち、検索要求とともに送信された文字列によって検索条件が指定されている。サーバ2は、例えば、送信された文字列と類似度の高い文字列に関連づけて記憶部3の検索条件テーブルに記憶される検索条件を、検索要求に対応する検索条件として同定してよい。
【0056】
図8は、サーバ2における検索処理を説明する図である。図8(a)は、サーバ2がユーザ端末4から受信する検索要求を示している。図8(a)を参照すると、サーバ2は、検索条件として「海鮮料理」「温泉」「バリアフリー」の3つを指定する検索要求を、ユーザ端末4から受信する。なお、図8図9図12図13図14においては、説明の便宜上、検索条件「海鮮料理」およびこれに関連付けられた特徴情報には下線を付して、検索条件「温泉」およびこれに関連付けられた特徴情報は斜体で、検索条件「バリアフリー」およびこれに関連付けられた特徴情報には網掛けを付して示している。
【0057】
図8(b)は、受信した検索要求において指定された検索条件ごとに、サーバ2により特定された、検索条件に関連付けられた特徴情報を示している。図8(b)を参照すると、サーバ2は、記憶部3に記憶された検索条件テーブルにおいて検索条件「海鮮料理」に関連付けられた特徴情報として「カニ」「マグロ」「エビ」「タイ」「イカ」を特定し、検索条件「温泉」に関連付けられた特徴情報として「源泉かけ流し」「露天風呂」を特定し、検索条件「バリアフリー」に関連付けられた特徴情報として「バリアフリー」を特定する。
【0058】
図8(c)は、サービス提供者テーブルにおける特定された特徴情報に関連付けられたサービス提供者の抽出を示している。具体的には、サービス提供者テーブルにおいて、サービス提供者Aは、特定された特徴情報「カニ」「マグロ」「エビ」「タイ」「イカ」にそれぞれ関連付けられているため、抽出対象となる。同様に、サービス提供者Bは特定された特徴情報「カニ」「露天風呂」「バリアフリー」に、サービス提供者Cは特定された特徴情報「カニ」「マグロ」「露天風呂」「源泉かけ流し」に、サービス提供者Dは特定された特徴情報「エビ」「タイ」「源泉かけ流し」「バリアフリー」に、それぞれ関連付けられているため、抽出対象となる。
【0059】
図9は、サーバ2における抽出されたサービス提供者の順位付け処理を説明する図である。具体的には、検索要求で指定された検索条件「海鮮料理」「温泉」「バリアフリー」のうち、いずれかの特定された特徴情報がサービス提供者Aに関連付けられている検索条件は、「海鮮料理」だけであるので、その数は1である。同様に、サービス提供者Bには「海鮮料理」「温泉」「バリアフリー」の3つが関連付けられ、サービス提供者Cには「海鮮料理」「温泉」の2つが関連付けられ、サービス提供者Dには「海鮮料理」「温泉」「バリアフリー」の3つが関連付けられている。この結果に基づき、サーバ2は、抽出されたサービス提供者を、3つの検索条件が関連付けられているサービス提供者BおよびD、2つの検索条件が関連付けられているサービス提供者C、1つの検索条件が関連付けられているサービス提供者Aの順に順位付ける。
【0060】
サービス提供者Bとサービス提供者Dは、検索要求で指定された検索条件のうち特徴情報がサービス提供者に関連付けられた検索条件の数が3で同じである。この場合、サーバ2は、特徴情報が関連付けられた検索条件の数が同じであるサービス提供者を、検索条件テーブルにおいて指定された検索条件に関連付けられている各特徴情報が、サービス提供者テーブルにおいてサービス提供者に関連付けられている数に基づいて順位付けする。
【0061】
具体的には、検索条件テーブルにおいて指定された検索条件に関連付けられている各特徴情報「カニ」「エビ」「マグロ」「タイ」「イカ」「露天風呂」「源泉かけ流し」「バリアフリー」のうち、サービス提供者Bに関連付けられているのは、「カニ」「露天風呂」「バリアフリー」の3つである。一方、サービス提供者Dに関連付けられているのは、「エビ」「タイ」「源泉かけ流し」「バリアフリー」の4つである。したがって、サーバ2は、特徴情報が関連付けられた検索条件の数が同じであるサービス提供者Bおよびサービス提供者Dを、サービス提供者D、サービス提供者Bの順に順位付けする。
【0062】
このように順位付けすることにより、ユーザは、検索要求で指定した検索条件をより多く満たし自分の意向に沿っているサービス提供者を、容易に把握することができる。したがって、ユーザはより短時間で所望の情報に到達することができ、ユーザ端末の消費電力が削減される。
【0063】
図10は、検索結果を受信するときにユーザ端末4に表示される検索結果画面の例を示す模式図である。図10を参照すると、ユーザ端末4には、抽出されたサービス提供者の情報421が、順位付けられた順位に従って表示される。サービス提供者の情報421には、そのサービス提供者に関連付けられた特徴情報を一覧表示する特徴情報一覧422が含まれてよい。
【0064】
ユーザ端末4は、検索結果画面においてサービス提供者の情報421が表示される領域に対するユーザによる所定の操作(タッチパネルへのタップ、マウスポインタを位置付けてのマウスボタンのクリックなど)が行われると、そのサービス提供者の詳細情報を表示するよう構成されてよい。
【0065】
このように順位付けすることにより、ユーザは、検索要求で指定した検索条件に対応する特徴情報をより多く有しているサービス提供者を、容易に把握することができる。
【0066】
なお、検索結果画面の例はこれに限らず、例えば、サービス提供者の情報421には、サービス提供者に関連付けられた検索条件が含まれるようにしてもよい。例えば、検索条件と、対応する特徴情報とを枠で囲う・色分けするなど、特徴情報が何れの検索条件に対応するか識別可能に表示させてもよい。このように表示させることにより、ユーザは、検索要求で指定した検索条件に対応する特徴情報をより多く有しているサービス提供者を、より容易に把握することができる。
【0067】
また、サービス提供者の情報421には、特徴情報に代えて、そのサービス提供者に関連付けられた検索条件および/または、特徴情報に対応する画像を表示してもよい。このように表示させることにより、ユーザは、少ない表示領域でも自身の求めるサービス提供者の情報を明確に把握することができる。なお、特徴情報は、サービス提供者の詳細情報に表示させてもよい。
【0068】
さらに、ユーザの選択によって上述した検索結果の画面の例が切り替えられてもよい。
【0069】
次に、図5で説明したサービス提供者テーブルと異なるサービス提供者テーブルを記憶する記憶部3を備える情報提供システム1が検索要求を受信したときの検索処理について、図11ないし13を参照して説明する。
【0070】
図11は、記憶部3に記憶されるサービス提供者テーブルの異なる例を示す図である。具体的には、サービス提供者Dに対応する特徴情報として「カニ」「エビ」「マグロ」「タイ」「イカ」が関連付けられ、サービス提供者Eに対応する特徴情報として「カニ」「露天風呂」が関連付けられ、サービス提供者Fに対応する特徴情報として「露天風呂」「源泉かけ流し」「バリアフリー」が関連付けられている。
【0071】
図12は、サーバ2における検索処理を説明する図である。図12(a)は、サーバ2がユーザ端末4から受信する検索要求を示している。図12(a)を参照すると、サーバ2は、優先度1の検索条件「海鮮料理」、優先度2の検索条件「温泉」、優先度3の検索条件「バリアフリー」の3つを指定する検索要求を、ユーザ端末4から受信する。ユーザ端末4における各検索条件の優先度は、例えば、図7で説明した検索要求画面410において、ユーザが検索条件選択ボタン412により検索条件を指定した順番に基づいて定めてよい。
【0072】
図12(b)は、受信した検索要求において指定された検索条件ごとに、サーバ2により特定された、検索条件に関連付けられた特徴情報を示している。図12(b)を参照すると、サーバ2は、記憶部3に記憶された検索条件テーブルにおいて検索条件「海鮮料理」に関連付けられた特徴情報として「カニ」「マグロ」「エビ」「タイ」「イカ」を特定し、検索条件「温泉」に関連付けられた特徴情報として「源泉かけ流し」「露天風呂」を特定し、検索条件「バリアフリー」に関連付けられた特徴情報として「バリアフリー」を特定する。
【0073】
図12(c)は、サービス提供者テーブルにおける特定された特徴情報に関連付けられたサービス提供者の抽出を示している。具体的には、サービス提供者テーブルにおいて、サービス提供者Dは、特定された特徴情報「カニ」「マグロ」「エビ」「タイ」「イカ」にそれぞれ関連付けられているため、抽出対象となる。同様に、サービス提供者Eは特定された特徴情報「カニ」「露天風呂」に、サービス提供者Fは特定された特徴情報「露天風呂」「源泉かけ流し」「バリアフリー」に、それぞれ関連付けられているため、抽出対象となる。
【0074】
なお、サーバ2は、それぞれのサービス提供者における、検索条件テーブルに記憶される検索条件ごとの、サービス提供者に関連付けられた特徴情報の数の特定を予め行い、ユーザ端末4から検索要求を受信したときに、この特定された特徴情報の数に基づいて、その検索要求に対応するサービス提供者を抽出するとともに順位付けを行うようにしてもよい。より具体的には、サーバ2は、まず、記憶部3に記憶された検索条件テーブルにおけるそれぞれの検索条件に関連付けられた特徴情報を特定する。そして、サービス提供者テーブルにおけるそれぞれのサービス提供者について、検索条件ごとに、検索条件に関連付けられた特徴情報の数を特定し、記憶部3に記憶する。サーバ2は、それぞれのサービス提供者における検索条件ごとの特徴情報の数の特定を、例えば、夜間にバッチ処理で行ってもよい。このように予め記憶しておくことで、検索処理におけるサーバ2の処理負荷を低減することができる。
【0075】
また、サーバ2は、記憶部3に記憶された検索条件テーブルに代えて、他のテーブルを参照することで特徴情報を特定してもよい。例えば、サービス提供者毎に、検索条件と、特徴情報とが対応付けられたテーブルなどが考えられる。
【0076】
図13は、サーバ2における抽出されたサービス提供者の順位付け処理を説明する図である。具体的には、検索要求で指定された検索条件「海鮮料理」「温泉」のうち、いずれかの特定された特徴情報がサービス提供者Dに関連付けられている検索条件は、「海鮮料理」だけであるので、その数は1である。同様に、サービス提供者Eには「海鮮料理」「温泉」の2つが関連付けられ、サービス提供者Fにも「温泉」「バリアフリー」の2つが関連付けられている。
【0077】
この検索では、サービス提供者Eとサービス提供者Fについて特徴情報に関連付けられた検索条件の数が、いずれも2となる。この場合、無作為に(例えば先に抽出された方を上位に)表示することも可能であるが、検索を要求するユーザの意向に沿った順に順位付けして表示すると、さらに好適である。図13に示す例では、検索条件優先度に基づいて順位付けする。
【0078】
具体的には、サービス提供者Eについて特徴情報に関連付けられた検索条件「海鮮料理」の優先度は1であり、「温泉」の優先度は2であり、これらを合計すると3となる。同様に、サービス提供者Fについて特徴情報に関連付けられた検索条件「温泉」の優先度は2であり、「バリアフリー」の優先度は3であり、これらを合計すると5となる。
【0079】
サーバ2は、サービス提供者Eおよびサービス提供者Fを、優先度に基づき順位付けする。すなわち、サービス提供者Eが1位となり、サービス提供者Fが2位となる。
【0080】
このように順位付けすることにより、ユーザは、検索要求で優先度を高く指定した検索条件を満たすサービス提供者を、容易に把握することができる。
【0081】
なお、図13では、サービス提供者ごとに特徴情報に関連付けられた各検索条件の優先度を合計した数値に基づいて順位付けする例を説明したが、優先度に基づく順位付けはこれに限られず、例えばサービス提供者ごとに特徴情報に関連付けられた各検索条件の優先度のうち最も高いもの(図13におけるサービス提供者Eについて、検索条件「海鮮料理」の優先度1)に基づいて順位付けするようにしてもよい。
【0082】
さらに、サーバ2は、ユーザ端末4でサービス提供者ごとに表示される情報421に含まれる特徴情報一覧422における各特徴情報の表示順序を、サービス提供者ごとに変更してもよい。例えば、サービス提供者やシステム管理者が、予め特徴情報に表示順序をつけている場合には、その表示順序に従って特徴情報を表示してもよい。これにより、サービス提供者やシステム管理者が最もアピールしたい特徴が先頭に表示されるようになり、ユーザが直感的に各店舗の特徴情報を認識できるようになる。また、それぞれのサービス提供者の差異を認識できるようになる。
また、ユーザの検索要求の優先度の高いものから表示情報を表示してもよい。
【0083】
図14は、サーバが送信する特徴情報一覧データを説明する図である。図14は、図5で説明したサービス提供者テーブルおよび図6で説明した検索条件テーブルを記憶する記憶部3を備える情報提供システム1に検索要求したときの特徴情報一覧データに関連する処理を示している。
【0084】
図14(a)は、サーバ2がユーザ端末4から受信する検索要求を示している。図14(a)を参照すると、サーバ2は、優先度1の検索条件「海鮮料理」、優先度2の検索条件「温泉」の2つを指定する検索要求を、ユーザ端末4から受信する。サーバ2は、この検索要求に基づいてサービス提供者を抽出し、特徴情報一覧データとともにユーザ端末4に送信する。
【0085】
サーバ2は、特徴情報一覧データにおいて、検索要求で指定された検索条件に関連付けられている特徴情報の表示順序を、検索要求で指定された検索条件に関連付けられていない特徴情報の表示順序よりも高くしてよい。具体的には、図14(b)では、指定された検索条件「海鮮料理」に関連付けられている特徴情報「カニ」および指定された検索条件「温泉」に関連付けられている特徴情報「露天風呂」の表示順序が、指定された検索条件に関連付けられていない特徴情報「バリアフリー」の表示順序よりも高くなっている。
【0086】
なお、ユーザ端末4が、ユーザごとに設定される表示優先度に従って、サーバ2から送信された特徴情報一覧データに基づく特徴情報の表示順序を変更するようにしてもよい。表示優先度は、ユーザ端末4に記憶されてもよく、ユーザごとに記憶部3に記憶されてもよい。
【0087】
特徴情報の表示順序をこのようにすることにより、ユーザは、そのサービス提供者に関連付けられた特徴情報のうち、検索要求で指定した検索条件に関連付けられた特徴情報を、容易に把握することができる。
【0088】
サーバ2は、特徴情報に関連付けられた検索条件の優先度に応じて、特徴情報の表示順序を変更してよい。具体的には、図14(b)では、優先度1の検索条件「海鮮料理」に関連付けられた特徴情報「カニ」の表示順序が、優先度2の検索条件「温泉」に関連付けられた特徴情報「露天風呂」の表示順序よりも高くなっている。
【0089】
このような表示順序に従って特徴情報が表示されると、ユーザは、そのサービス提供者に関連付けられた特徴情報のうち、優先度の高い検索条件に関連付けられた特徴情報を、容易に把握することができる。
【0090】
図5に示すサービス提供者テーブルにおいて、左から「特徴情報(1)」「特徴情報(2)」「特徴情報(3)」「特徴情報(4)」「特徴情報(5)」と配置されている列の順序が、各サービス提供者における特徴情報の優先度に対応していてよい。サーバ2は、このとき、特徴情報の優先度に応じて、特徴情報の表示順序を変更してよい。具体的には、図16(b)では、表示順序が、優先度1の特徴情報「カニ」、優先度2の特徴情報「露天風呂」、優先度3の特徴情報「バリアフリー」となっている。
【0091】
図14(c)は、送信された特徴情報一覧データに基づいてユーザ端末4のディスプレイ46に表示される検索結果画面430を示している。画面430におけるサービス提供者Bの情報431には、サービス提供者Bに関連付けられた特徴情報を一覧表示する特徴情報一覧432が含まれ、特徴情報一覧データにおける表示順序に従って配列される。図14(c)の例では、表示順序に従って左から右に配列されているが、これに限られず、上から下に配列したり、表示順序の高い特徴情報を表示する文字のサイズを、表示順序の低い特徴情報を表示する文字のサイズよりも大きくするなど、ユーザが表示順序の高い特徴情報を表示順序の低い特徴情報よりも優先的に認識できるよう表示すればよい。
【0092】
なお、図14(c)の検索結果画面において、サービス提供者の情報421にサービス提供者に関連付けられた検索条件が含まれるようにしてもよい点、サービス提供者の情報421にそのサービス提供者に関連付けられた検索条件および/または特徴情報に対応する画像を表示してもよい点、ユーザの選択によってこれらの画面を切り替えてもよい点は、図10を参照して説明した検索結果画面と同様である。
【0093】
次に、サーバ2における処理の流れを説明する。図15は、サーバ2における制御のフローチャートである。図15を参照すると、サーバ2は、ユーザ端末4から、複数の検索条件のうち複数の特徴情報が関連付けられた検索条件を含む2以上の検索条件が指定された検索要求を受信する(ステップS1)。
【0094】
続いて、サーバ2は、サービス提供者テーブルにおいて、検索条件テーブルにおいて指定された検索条件に関連付けられた特徴情報に関連付けられたサービス提供者を抽出する(ステップS2)。上述したように、サーバ2は、ユーザ端末4から検索要求を受信する度に、検索条件テーブルにおいてその検索要求で指定された検索条件に関連付けられた特徴情報を特定し、サービス提供者テーブルにおいて特定された特徴情報に関連付けられたサービス提供者を抽出してよい。また、サーバ2は、例えば夜間バッチ処理により、検索条件テーブルにおけるそれぞれの検索条件に関連付けられた特徴情報を特定し、それぞれのサービス提供者における検索条件ごとの特徴情報の数を求めて記憶しておき、ユーザ端末4から検索要求を受信する度に、サービス提供者における検索条件ごとの特徴情報の数に基づいて、検索要求で指定された検索条件に対応づけられたサービス提供者の抽出を行ってもよい。
【0095】
次に、サーバ2は、抽出されたサービス提供者を、検索要求で指定された検索条件のうち、いずれかの特徴情報がサービス提供者テーブルにおいてサービス提供者に関連付けられている検索条件の数に基づいて順位付けする(ステップS3)。
【0096】
ステップS3において、抽出されたサービス提供者のうち2以上のサービス提供者に関連付けられている検索条件の数が同じである場合、サーバ2は、該2以上のサービス提供者を、検索条件テーブルにおいて指定された検索条件に関連付けられている各特徴情報が、サービス提供者テーブルにおいてサービス提供者に関連付けられている数に基づいて順位付けする。
【0097】
そして、サーバ2は、順位付けした結果をユーザ端末4に送信する(ステップS4)。
【0098】
以上のように、サーバ2で所定のプログラムを実行してサーバ2を制御することにより、情報提供システム1は、ユーザに適切な検索結果を提供することができる。ただし、本発明はこの実施形態の限定されるものではない。
【符号の説明】
【0099】
1 情報提供システム
2 サーバ
3 記憶部
4 ユーザ端末
5 ネットワーク
410 検索要求画面
411 検索条件表示領域
412 検索条件選択ボタン
413 検索要求指示ボタン
420 検索結果画面
421 サービス提供者の情報
422 特徴情報一覧
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15