(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】マルチキャストトラフィック伝送方法、関連機器及びコンピュータ可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04L 49/201 20220101AFI20220712BHJP
【FI】
H04L49/201
(21)【出願番号】P 2020514244
(86)(22)【出願日】2018-09-04
(86)【国際出願番号】 CN2018103959
(87)【国際公開番号】W WO2019042467
(87)【国際公開日】2019-03-07
【審査請求日】2020-04-01
(31)【優先権主張番号】201710785673.6
(32)【優先日】2017-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】520076244
【氏名又は名称】南京中興新軟件有限責任公司
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【氏名又は名称】中島 淳
(72)【発明者】
【氏名】張征
(72)【発明者】
【氏名】魏月華
(72)【発明者】
【氏名】肖敏
【審査官】中川 幸洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-209669(JP,A)
【文献】特開2010-045732(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0085644(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0268607(US,A1)
【文献】A. Karan, et al.,Multicast-Only Fast Reroute,Request for Comments: 7431,IETF,2015年08月,https://tools.ietf.org/pdf/rfc7431.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 49/201
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メイン指定転送機器DFは
複数のトラフィック受信機器
と通信接続され、且つ前記DFと
各トラフィック受信機器
との間の伝送リンクが異常であるか否かを検知することと、
前記DF
と第1トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であると
検知された場合、前記DFは
前記第1トラフィック受信機器へのトラフィックの転送を停止し、且つバックアップ指定転送機器BDFへ第1リクエストを発送し、
前記DFと前記BDFはそれぞれ異なるスイッチ又はサーバーと通信接続され、前記第1リクエストのメッセージには、プロテクションフラグと前記
第1トラフィック受信機器のアドレス情報が含まれ、前記プロテクションフラグが設定された場合、前記第1リクエストは前記
第1トラフィック受信機器へのトラフィックの転送を前記BDFへリクエストすることに用いら
れ、及び、前記DFは前記第1トラフィック受信機器からの、トラフィックプロテクションフラグのリセットを含むメッセージを受信した後、前記第1トラフィック受信機器にトラフィックを転送することと
、
前記DFは、複数のトラフィック受信機器のうち、第1トラフィック受信機器以外の機器である第2トラフィック受信機器にトラフィックを転送することとを含
み、
前記DFが前記トラフィック受信機器に転送するトラフィックのヘッダーには、前記DFのアドレス情報が含まれている、
マルチキャストトラフィック伝送方法。
【請求項2】
前記DFは前記DFと
各トラフィック受信機器
との間の伝送リンクが異常であるか否かを検知することは、
双方向フォワーディング検出BFDで前記DFは前記DF
と各トラフィック受信機器
との間の伝送リンクが異常であるか否かを検知する
ことを含む、
請求項1に記載のマルチキャストトラフィック伝送方法。
【請求項3】
前記DFは前記DFと
各トラフィック受信機器
との間の伝送リンクが異常であるか否かを検知することは、
前記DFは目標時間帯に受信した前記DFで転送したトラフィックは予め設定した値に達したか否かを検知し、前記予め設定した値は前記DF
と各トラフィック受信機器
との間の伝送リンクが正常であるとのトラフィック値であることと、
目標時間帯に受信した前記DFで転送したトラフィックが予め設定した値に達していないと、前記DFは前記DFと前記
第1トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であることを判断することと、
目標時間帯に受信した前記DFで転送したトラフィックが予め設定した値に達したと、前記DFは前記DFと前記
第2トラフィック受信機器の間の伝送リンクが正常であることを判断することとを含む、
請求項1に記載のマルチキャストトラフィック伝送方法。
【請求項4】
前記DFが前記BDFへ第1リクエストを発送する前に、前記方法は、
前記DFが前記DFがリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があるか否かを検知することと、
前記DFがリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があると、前記DFが前記BDFへ前記第1リクエストを発送することとをさらに含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載のマルチキャストトラフィック伝送方法。
【請求項5】
前記第1リクエストのメッセージのタイプはマルチキャストリスナー発見MLDプロトコル、インターネットグループ管理プロトコルIGMP又はボーダゲートウェイプロトコルBGPである、
請求項1~4のいずれか1項に記載のマルチキャストトラフィック伝送方法。
【請求項6】
バックアップ指定転送機器BDFはメイン指定転送機器DFが発送した第1リクエストを受信することであって、プロテクションフラグが設定された場合、前記第1リクエストは
第1トラフィック受信機器へのトラフィックの転送を前記BDFへリクエストすることに用いられ、前記第1リクエストのメッセージには、前記プロテクションフラグと前記
第1トラフィック受信機器のアドレス情報が含ま
れ、前記DFと前記BDFはそれぞれ異なるスイッチ又はサーバーと通信接続されることと、
前記BDFは前記第1リクエストに基づいて前記
第1トラフィック受信機器にトラフィックを転
送し、前記BDFが前記第1トラフィック受信機器に転送するトラフィックのヘッダーには、前記BDFのアドレス情報と、前記第1トラフィック受信機器のアドレス情報とが含まれることと
、
前記BDFは、前記第1トラフィック受信機器からの、トラフィックプロテクションフラグのリセットを含むメッセージを受信した後、前記第1トラフィック受信機器へのトラフィックの転送を停止し、前記第1トラフィック受信機器のアドレス情報をトラフィックのヘッダーから削除することとを含み、
前記BDFは前記DFと異なるシェアドネットワークにある、
マルチキャストトラフィック伝送方法。
【請求項7】
メイン指定
転送機器DFに適用されるマルチキャストトラフィック伝送装置であって、
前記DFが複数のトラフィック受信機器
と通信接続されている場合、前記DFと
各トラフィック受信機器
との間の伝送リンクが異常であるか否かを検知するように設定される第1検知モジュールと、
前記DF
と第1トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であると
検知された場合、バックアップ指定転送機器BDFへ第1リクエストを発送し、
前記DFと前記BDFがそれぞれ異なるスイッチ又はサーバーと通信接続され、前記第1リクエストのメッセージには、プロテクションフラグと前記
第1トラフィック受信機器のアドレス情報が含まれ、前記プロテクションフラグが設定された場合、前記第1リクエストは前記
第1トラフィック受信機器へのトラフィックの転送を前記BDFへリクエストすることに用いら
れ、及び、前記第1トラフィック受信機器からの、トラフィックプロテクションフラグのリセットを含むメッセージを受信した後、前記第1トラフィック受信機器にトラフィックを転送するように設定される発送モジュールとを備
え、
前記発送モジュールは、さらに、複数のトラフィック受信機器のうち、第1トラフィック受信機器以外の機器である第2トラフィック受信機器にトラフィックを転送するように設定されており、
前記発送モジュールが前記トラフィック受信機器に転送するトラフィックのヘッダーには、前記DFのアドレス情報が含まれている、
マルチキャストトラフィック伝送装置。
【請求項8】
前記第1検知モジュールは、BFDで前記DFと
各トラフィック受信機器
との間の伝送リンクが異常であるか否かを検知するように設定される、
請求項7に記載のマルチキャストトラフィック伝送装置。
【請求項9】
前記第1検知モジュールは、
目標時間帯に受信した前記DFで転送したトラフィックは予め設定した値に達したか否かを検知し、前記予め設定した値は前記DF
と各トラフィック受信機器
との間の伝送リンクが正常であるとのトラフィック値であるように設定される検知サブモジュールと、
目標時間帯に受信した前記DFで転送したトラフィックが予め設定した値に達していないと、前記DFと前記
第1トラフィック受信機器
との間の伝送リンクが異常であることを判断するように設定される第1判断サブモジュールと、
目標時間帯に受信した前記DFで転送したトラフィックが予め設定した値に達したと、前記DFと前記
第2トラフィック受信機器
との間の伝送リンクが正常であることを判断するように設定される第2判断サブモジュールとを備える、
請求項7に記載のマルチキャストトラフィック伝送装置。
【請求項10】
前記マルチキャストトラフィック伝送装置は、
前記DFがリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があるか否かを検知するように設定される第2検知モジュールをさらに備え、
前記発送モジュールは、さらに、前記DFがリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があると、前記BDFへ前記第1リクエストを発送するように設定される、
請求項7~9のいずれか1項に記載のマルチキャストトラフィック伝送装置。
【請求項11】
前記第1リクエストのメッセージのタイプはマルチキャストリスナー発見MLDプロトコル、インターネットグループ管理プロトコルIGMP又はボーダゲートウェイプロトコルBGPである、
請求項7~10のいずれか1項に記載のマルチキャストトラフィック伝送装置。
【請求項12】
バックアップ指定転送機器BDFに適用されるマルチキャストトラフィック伝送装置であって、
メイン指定
転送機器DFが発送した第1リクエストを受信し、プロテクションフラグが設定された場合、前記第1リクエストは
第1トラフィック受信機器へのトラフィックの転送を前記BDFへリクエストすることに用いられ、前記第1リクエストのメッセージには、前記プロテクションフラグと前記
第1トラフィック受信機器のアドレス情報が含まれ
、前記DFと前記BDFはそれぞれ異なるスイッチ又はサーバーと通信接続されるように設定される受信モジュールと、
前記第1リクエストに基づいて前記
第1トラフィック受信機器にトラフィックを転
送し、前記第1トラフィック受信機器に転送するトラフィックのヘッダーには、前記BDFのアドレス情報と、前記第1トラフィック受信機器のアドレス情報とが含まれるように設定される転送モジュールとを備え、
前記転送モジュールは、さらに、前記第1トラフィック受信機器からの、トラフィックプロテクションフラグのリセットを含むメッセージを受信した後、前記第1トラフィック受信機器へのトラフィックの転送を停止し、前記第1トラフィック受信機器のアドレス情報をトラフィックのヘッダーから削除するように設定されている、
マルチキャストトラフィック伝送装置。
【請求項13】
メモリー、プロセッサー及び前記メモリーに記憶されて前記プロセッサーにおいて作動可能なコンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサーにより実行されると、請求項1
~3のいずれか1項に記載のマルチキャストトラフィック伝送方法のステップを実現する、
マルチキャストトラフィック伝送機器。
【請求項14】
メモリー、プロセッサー及び前記メモリーに記憶されて前記プロセッサーにおいて作動可能なコンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサーにより実行されると、請求項6に記載のマルチキャストトラフィック伝送方法のステップを実現する、
マルチキャストトラフィック伝送機器。
【請求項15】
コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムがプロセッサーにより実行されると、請求項1
~3のいずれか1項に記載のマルチキャストトラフィック伝送方法のステップを実現する、
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムがプロセッサーにより実行されると、請求項6に記載のマルチキャストトラフィック伝送方法のステップを実現する、
コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信技術分野に関するがそれに限定されず、特にマルチキャストトラフィック伝送方法、関連機器及びコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
通信技術の発展に伴い、マルチキャスト技術は現在インターネットサービスで広く使用されるようになった。例えば、マルチキャスト技術はネットワーク会議、スポーツイベント又はコンサートのライブ中継、オンライン授業のライブ中継、又は医療手術などに用いられてもよい。
【0003】
マルチキャストを使用する際に、一般的に2つ以上のトラフィック転送機器を設置し、上記トラフィック転送機器はトラフィック受信機器にマルチキャストトラフィックを転送するように設定される。いくつかの場合では、1つのトラフィック転送機器とトラフィック受信機器の間のトラフィック伝送リンクは異常が発生したと、トラフィック受信機器の受信トラフィックは伝送リンク異常からの影響を受けるため、トラフィック受信機器のマルチキャストトラフィックの受信効率が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の実施例は、そのうちの1つのトラフィック転送機器とトラフィック受信機器の間のトラフィック伝送リンクは異常が発生したと、トラフィック受信機器のマルチキャストトラフィックの受信効率が低下するという状況を回避できるマルチキャストトラフィック伝送方法、設備及びコンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施例は、
メイン指定転送機器(Designed Forwarder、DF)は前記DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知することと、
前記DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であると、前記DFは前記DFと異なるシェアドネットワークにあるバックアップ指定転送機器(Backup Designed Forwarder、BDF)へ第1リクエストを発送し、前記第1リクエストのメッセージには、プロテクションフラグと前記トラフィック受信機器のアドレス情報が含まれ、前記プロテクションフラグが設定された場合、前記第1リクエストは前記トラフィック受信機器へのトラフィックの転送を前記BDFへリクエストすることに用いられることとを含む、
マルチキャストトラフィック伝送方法を提供する。
【0006】
本開示の実施例は、さらに、
バックアップ指定転送機器BDFはメイン指定転送機器DFが発送した第1リクエストを受信することであって、プロテクションフラグが設定された場合、前記第1リクエストはトラフィック受信機器へのトラフィックの転送を前記BDFへリクエストすることに用いられ、前記第1リクエストのメッセージには、前記プロテクションフラグと前記トラフィック受信機器のアドレス情報が含まれることと、
前記BDFは前記第1リクエストに基づいて前記トラフィック受信機器にトラフィックを転送することとを含み、
前記BDFは前記DFと異なるシェアドネットワークにある、
マルチキャストトラフィック伝送方法を提供する。
【0007】
本開示の実施例は、さらに、
メイン指定伝送機器DFに適用されるマルチキャストトラフィック伝送装置であって、
前記DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知するように設定される第1検知モジュールと、
前記DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であると、前記DFと異なるシェアドネットワークにあるBDFへ第1リクエストを発送し、前記第1リクエストのメッセージには、プロテクションフラグと前記トラフィック受信機器のアドレス情報が含まれ、前記プロテクションフラグが設定された場合、前記第1リクエストは前記トラフィック受信機器へのトラフィックの転送をBDFへリクエストすることに用いられるように設定される発送モジュールとを備える、
マルチキャストトラフィック伝送装置を提供する。
【0008】
本開示の実施例は、さらに、
バックアップ指定転送機器BDFに適用されるマルチキャストトラフィック伝送装置であって、
メイン指定伝送機器DFが発送した第1リクエストを受信し、プロテクションフラグが設定された場合、前記第1リクエストはトラフィック受信機器へのトラフィックの転送を前記BDFへリクエストすることに用いられ、前記第1リクエストのメッセージには、前記プロテクションフラグと前記トラフィック受信機器のアドレス情報が含まれるように設定される受信モジュールと、
前記第1リクエストに基づいて前記トラフィック受信機器にトラフィックを転送するように設定される転送モジュールとを備え、
前記BDFは前記DFと異なるシェアドネットワークにある、
マルチキャストトラフィック伝送装置を提供する。
【0009】
本開示の実施例は、さらに、メモリー、プロセッサー及びメモリーに記憶されてプロセッサーにおいて作動可能なコンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサーにより実行されると、第1リクエストの発送機器に使用されるマルチキャストトラフィック伝送方法のステップを実現する、マルチキャストトラフィック伝送機器を提供する。
【0010】
本開示の実施例は、さらに、メモリー、プロセッサー及びメモリーに記憶されてプロセッサーにおいて作動可能なコンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムが前記プロセッサーにより実行されると、第1リクエストの受信機器に使用されるマルチキャストトラフィック伝送方法のステップを実現する、マルチキャストトラフィック伝送機器を提供する。
【0011】
本開示の実施例は、さらに、コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムがプロセッサーにより実行されると、第1リクエストの発送機器に使用されるマルチキャストトラフィック伝送方法のステップを実現する、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0012】
本開示の実施例は、さらに、コンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読記憶媒体であって、前記プログラムがプロセッサーにより実行されると、第1リクエストの受信機器に使用されるマルチキャストトラフィック伝送方法のステップを実現する、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示の実施例に係る応用シナリオ図である。
【
図2】本開示の実施例に係るマルチキャストトラフィック伝送方法のフローチャートである。
【
図3】本開示の実施例に係る第1リクエストのメッセージの内容模式図である。
【
図4】本開示の実施例に係る第1リクエストの他のメッセージの内容模式図である。
【
図5】本開示の実施例に係る第1リクエストの他のメッセージの内容模式図である。
【
図6】本開示の実施例に係る他のマルチキャストトラフィック伝送方法のフローチャートである。
【
図7】本開示の実施例に係るマルチキャストトラフィック伝送装置の構造模式図である。
【
図8】本開示の実施例に係る他のマルチキャストトラフィック伝送装置の構造模式図である。
【
図9】本開示の実施例に係る他のマルチキャストトラフィック伝送装置の構造模式図である。
【
図10】本開示の実施例に係る他のマルチキャストトラフィック伝送装置の構造模式図である。
【
図11】本開示の実施例に係る他のマルチキャストトラフィック伝送装置の構造模式図である。
【
図12】本開示の実施例に係るマルチキャストトラフィック伝送機器の構造模式図である。
【
図13】本開示の実施例に係る他のマルチキャストトラフィック伝送機器の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面に結び付けて本開示の実施形態について説明する。
【0015】
図1に示すように、本開示の実施例は、少なくとも2つのトラフィック転送用のルーター、及びいくつかのトラフィック受信機器を含むネットワークに応用可能であり、上記トラフィック受信機器は上記ルーターが転送したトラフィックを受信でき、上記ルーターがトラフィックの特徴及び宛先アドレスなどの要因により、そのうちの1つのルーターをメイン指定転送機器、すなわちDF101として確定し、他のルーターをバックアップ指定転送機器、すなわちBDF102として確定する。また、上記DF101とBDF102はそれぞれ異なるスイッチ104に接続されてもよい。DF101とトラフィック受信機器103の間の伝送リンクが正常である場合、DF101よりトラフィック受信機器103にマルチキャストトラフィックを転送し、上記伝送リンクは異常が発生したと、速やかにBDF102よりトラフィック受信機器103にマルチキャストトラフィックを転送することに切り替え、上記ステップによってトラフィック受信機器の受信トラフィックは伝送リンク異常からの影響を受けないように保証でき、伝送リンク異常時におけるトラフィック受信機器のマルチキャストトラフィックの受信効率を高めた。
【0016】
図2に示すように、本開示の実施例は、DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクは異常であるか否かを検知するステップS201と、上記DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であると、BDFへ第1リクエストを発送し、上記第1リクエストのメッセージには、プロテクションフラグと上記トラフィック受信機器のアドレス情報が含まれ、上記第1リクエストは上記トラフィック受信機器へのトラフィックの転送を上記BDFへリクエストすることに用いられるステップS202とを含んでも良い、マルチキャストトラフィック伝送方法を提供する。
【0017】
本実施例の方法はDF又はトラフィック受信機器に応用できる。本実施例の方法はDFに応用した場合、トラフィック受信機器の数は複数であっても良いため、DFがそのうちの1つのトラフィック受信機器の伝送リンクを検知することを選択してもよいし、もちろん、異なるトラフィック受信機器の複数の伝送リンクを検知することを選択してもよい。伝送リンクの異常を検知したと、直ちにBDFへ第1リクエストを発送するため、BDFよりトラフィック受信機器にマルチキャストトラフィックを転送し続けることが可能となる。
【0018】
また、本開示の実施例の方法はトラフィック受信機器に応用できる。トラフィック受信機器は、DFとの間の伝送リンク異常を検知したと、BDFへ第1リクエストを発送することで、トラフィック受信機器とDFの間の伝送リンクは異常が発生したと、マルチキャストトラフィックを受信し続けることができることを保証する。好ましくは、上記方法はDFへ第1リクエストを発送した後、BDFが転送したトラフィックを受信することを含んでもよく、上記トラフィックはマルチキャストトラフィックであってもよい。
【0019】
DFとBDFの間の区別は、ウェイト管理メカニズムで判定してもよく、好ましくは、2つ以上のトラフィック転送機器が存在してマルチキャストトラフィックの転送に用いられてもよい場合、そのうちの1つをメイン指定転送機器、即ちDFとし、他のトラフィック転送機器をバックアップ指定転送機器、即ちBDFとしてもよい。どのトラフィック転送機器をDFとするかは、転送待ちのマルチキャストトラフィックの特徴又は宛先トラフィック受信機器のアドレスなどの情報に基づいて確定してもよい。
【0020】
また、DFとBDFが転送したマルチキャストトラフィックはネットワークテレビのトラフィックであってもよく、複数のユーザーがネットワークテレビを視聴すると、伝送リンクの異常でユーザーがネットワークテレビを視聴できなくなる可能性があるため、速やかに伝送リンクの異常を発見するとともに、速やかにBDFにマルチキャストトラフィックの転送を通知することで、ユーザーが正常にネットワークテレビを視聴するように保証する。
【0021】
好ましくは、第1リクエストのメッセージのタイプは、マルチキャストリスナー発見(Mluticast Listencer Discover、MLD)プロトコル、インターネットグループ管理プロトコル(Internet Group Management Protocol、IGMP)又はボーダゲートウェイプロトコル(Border Gateway Protocol、BGP)であってもよい。例えば、
図3に示すように、
図3は第1リクエストのメッセージの内容模式図であり、第1リクエストのメッセージのタイプはMLDプロトコル又はIGMPであると、第1リクエストのメッセージには、タイプ(Type)、予約(Reserved)、第1予約(Reserved 1)、チェックサム(Checksum)、マルチキャストアドレス情報(Nr of Mcast Address Records(M))とMLDマルチキャスト情報(MLD multicast information)などのフィールドがあってもよく、プロテクションフラグはReservedフィールド又はReserved 1フィールドであってもよく、また、Checksumフィールドは全ブロックデータの和の情報を表してもよく、Nr of Mcast Address Records(M)フィールドはすべてのトラフィック受信機器のアドレス情報を表してもよく、MLD multicast informationフィールドはマルチキャスト技術面の情報を表してもよい。第1リクエストのメッセージのタイプはBGPであると、第1リクエストのメッセージの内容には、タイプ(Type、T)、長さ(Length、L)、値(Value、V)が含まれてもよく、好ましくは、第1リクエストのメッセージには、Type、長さLength又は値Valueなどのフィールドを含んでもよく、Typeが携帯されたフィールドはプロテクションフラグを表しもよく、Valueフィールドにはトラフィック受信機器の論理アドレスなどの情報を携帯してもよく、Lengthフィールドはプロテクションフラグフィールドの長さなどの情報を表してもよく、
図4に示すように、
図4は第1リクエストの他のメッセージの内容模式図であり、
図4においてTypeフィールドはプロテクションフラグを表しもよく、Lengthフィールドはプロテクションフラグフィールドの長さなどの情報を表してもよく、
図4のマルチキャストアドレス情報(Multicast Address Record)フィールドはValueフィールドと同様の意味を有し、即ち両方トラフィック受信機器の論理アドレスなどの情報を含んでもよい。また、
図5に示すように、
図3に示すメッセージの内容と比べて、第1リクエストのメッセージには、出口ノード番号(Egress nodes number)とトラフィック受信機器のアドレス情報BFR-IDなどの情報を含んでもよく、上記出口ノード番号のフィールドは、ネットワークにおけるすべてのトラフィック受信機器を番号付けた後、現在トラフィック受信が必要となるトラフィック受信機器の番号情報を表してもよく、例えば、トラフィック受信機器のインターネットプロトコル(Internet Protocol、IP)アドレスなどのトラフィック受信機器のアドレス情報はBFR-IDで表してもよい。
【0022】
好ましくは、同様に、BDFがトラフィック受信機器にマルチキャストトラフィックを転送するとき、転送したマルチキャストトラフィックのヘッダーは、BDFのアドレス情報を含んでもよい。そのため、マルチキャストトラフィックがどこから転送されたかについて、トラフィック受信機器に明確に把握させることができる。もちろん、DFがトラフィック受信機器にマルチキャストトラフィックを転送するとき、転送したマルチキャストトラフィックのヘッダーは、DFのアドレス情報を含んでもよい。トラフィック受信機器はBDFが転送したマルチキャストトラフィックを受信すると同時に、トラフィック受信機器とDFの間の伝送リンクは正常に戻った場合、トラフィック受信機器は同時にBDFとDFが転送したマルチキャストトラフィックを受信することになり、トラフィック受信機器は、受信したマルチキャストトラフィックヘッダーのアドレス情報により、どれがBDF転送したマルチキャストトラフィックであるかを判断し、DFが転送したマルチキャストトラフィックをドロップすることを選択してもよいため、2倍のマルチキャストトラフィックを受信することを回避する。なお、マルチキャストトラフィックのヘッダーはビットインデックス明示的なレプリケーション(Bit Indexed Explicit Replication、BIER)技術でカプセル化する。
【0023】
また、トラフィック受信機器はBDFが転送したマルチキャストトラフィックを受信すると同時に、トラフィック受信機器とDFの間のリンクが正常に戻った場合、トラフィック受信機器はDFよりマルチキャストトラフィックを転送し続けることに切り替えてもよい。好ましい操作は以下のとおりである。トラフィック受信機器がBDFとDFにトラフィックプロテクションフラグのリセットを含んだメッセージを発送し、BDFがトラフィックプロテクションフラグのリセットを含んだメッセージを受信した後、トラフィック受信機器へのマルチキャストトラフィックの転送を停止し、トラフィック受信機器のアドレス情報をマルチキャストトラフィックのヘッダーから削除する。それに対し、DFはトラフィックプロテクションフラグのリセットを含んだメッセージを受信した後、トラフィック受信機器にマルチキャストトラフィックを転送する。
【0024】
本開示の実施例によれば、DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知し、DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクの異常を検知したと、BDFへ第1リクエストを発送し、上記ステップにより、DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクの異常を検知したと、BDFへ第1リクエストを発送することで、BDFがトラフィック受信機器へトラフィックを転送し、トラフィック受信機器の受信トラフィックが伝送リンクの異常からの影響を受けないように保証でき、伝送リンク異常時におけるトラフィック受信機器のマルチキャストトラフィックの受信効率を高めた。
【0025】
図6に示すように、本開示の実施例において、他のマルチキャストトラフィック伝送方法を提供し、本実施例と
図1に示す実施例の区別は、大体DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンク異常をどのように検知するかを説明したものであり、
図6に示すように、DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知するステップ601と、上記DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であると、BDFへ第1リクエストを発送し、上記第1リクエストのメッセージには、プロテクションフラグと上記トラフィック受信機器のアドレス情報が含まれ、上記第1リクエストは上記トラフィック受信機器へのトラフィックの転送を上記BDFへリクエストすることに用いられるステップS602とを含んでも良い。
【0026】
また、本開示の実施例で示す方法は、同様に、DF又はトラフィック受信機器に応用してもよく、好ましい説明は
図2に示す実施例を参考してもよく、ここでは繰り返し説明しない。
【0027】
好ましくは、ステップS601は、双方向フォワーディング検出(Bidirectional Forwarding Detection、BFD)で上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知することを含んでも良い。
【0028】
ステップS602は、上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であると、上記DFと異なるシェアドネットワークにあるBDFへ第1リクエストを発送することを含んでも良い。
【0029】
BFDは、DFとトラフィック受信機器のために、それぞれ相手に対してメッセージを発送し、相手からのフィードバックメッセージを受信できるか否かを判断することで、DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを判断してもよい。DFとトラフィック受信機器はいずれも相手からのフィードバック情報を受信できると、伝送リンクが正常であることを表してもよく、相手からのフィードバック情報を受信できなかったと、伝送リンクが異常であることを表してもよい。
【0030】
DFと同じシェアドネットワークに位置しないBDFは、DFと同じスイッチに位置しないBDF、又は、DFと同じサーバーに位置しないBDFであってもよい。もちろん、シェアドネットワークのタイプはここで限定しない。
【0031】
本実施形態において、BFDでDFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知することで、正確かつ迅速な結果を得られるため、結果に基づき、相応する反応を行うことができるようになり、即ち、伝送リンクが異常であると、BDFへ第1リクエストを発送し、伝送リンクが正常であると、処理しない。上述したステップにより、DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを判断する正確性を高めた。
【0032】
好ましくは、ステップ601は、目標時間帯に受信した上記DFで転送したトラフィックは予め設定した値に達したか否かを検知し、上記予め設定した値は上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが正常であるときのトラフィック値であることと、目標時間帯に受信した上記DFで転送したトラフィックが予め設定した値に達していないと、上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であることを判断することと、目標時間帯に受信した上記DFで転送したトラフィックが予め設定した値に達したと、上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが正常であることを判断することとを含んでも良い。
【0033】
なお、予め設定した値はユーザーよりトラフィック受信機器で設定した値であっても良いし、トラフィック受信機器より自動的に取得した値であっても良く、なお、予め設定した値の範囲、目標時間帯の値の範囲は、ここでは限定しない。
【0034】
本実施形態は、目標時間帯内で受信したDFで転送したトラフィックが予め設定した値に達したか否かを検知することで、DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを判断するため、判断結果はより直感的で正確になり、DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを判断する正確性を高めた。
【0035】
好ましくは、ステップS602において、バックアップ指定転送機器BDFへ第1リクエストを発送する前に、上記DFがリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があるか否かを検知することと、上記DFがリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があると、上記BDFへ上記第1リクエストを発送することとをさらに含んでもよい。
【0036】
DFはリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があるか否かを判断し、BDFへ第1リクエストを発送することで、DFがリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があるか否かを検知する。DFがリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があることに起因して一時的に伝送リンクが疎通しない状況があり、速やかにBDFへ第1リクエストを発送することで、BDFよりトラフィックを転送し、DFがリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があることに起因してトラフィック受信効率が低下しないように保証する。もちろん、DFはリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があると、直接BDFに第1リクエストを発送してもよく、あるいは、トラフィック受信機器の受信トラフィックが緊急ではない場合、DFリスタート又はソフトウェアアップデートの完了を待ってからDFが転送したマルチキャストトラフィックを再び受信してもよい。また、DFはリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要がある場合、あるいは、DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクは異常が発生した場合、あるいは、DFはリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があるとともに、DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクは異常が発生した場合、いずれもBDFへ第1リクエストを発送してもよい。
【0037】
本実施形態において、DFはリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があることを判断することで、直接BDFへ第1リクエストを発送しても良いため、DFがリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があることに起因してトラフィック受信機器のトラフィック受信効率が低下しないように保証する。
【0038】
本開示の実施例によれば、DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知し、DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクの異常を検知したと、BDFへ第1リクエストを発送し、上記ステップにより、DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクの異常を検知したと、BDFへ第1リクエストを発送することで、BDFがトラフィック受信機器へトラフィックを転送し、トラフィック受信機器の受信トラフィックが伝送リンクの異常からの影響を受けないように保証でき、伝送リンク異常時におけるトラフィック受信機器のマルチキャストトラフィックの受信効率を高めた。
【0039】
図7に示すように、本開示の実施例は、さらに、リクエスト発送機器が発送した第1リクエストを受信し、上記第1リクエストのメッセージには、プロテクションフラグと上記トラフィック受信機器のアドレス情報が含まれ、上記第1リクエストはトラフィック受信機器へのトラフィックの転送をBDFへリクエストすることに用いられ、リクエスト発送機器とBDFが同じシェアドネットワークに位置しなくてもよいということは、リクエスト発送機器とBDFが同じスイッチに接続されていないか、又は、リクエスト発送機器とBDFが同じルーターに接続されていないと理解してもよいステップS701と、上記第1リクエストに基づいて上記トラフィック受信機器にトラフィックを転送するステップS702とを含んでも良い、マルチキャストトラフィック伝送方法を提供する。
【0040】
本開示の実施例で示す方法は、BDFに応用してもよく、BDFはマルチキャストトラフィック転送のバックアップ指定転送機器である。BDFが第1リクエストを受信した後、第1リクエストのメッセージに含まれるトラフィック受信機器のアドレス情報によってトラフィック受信機器にトラフィックを転送してもよく、上記トラフィックはマルチキャストトラフィックであってもよい。
【0041】
本開示の実施例は、第1リクエストを受信するとともに、第1リクエストに基づき、トラフィック受信機器にトラフィックを転送することで、トラフィック受信機器のトラフィック受信効率を保証し、トラフィック受信機器とDFの間の伝送リンクは異常が発生した場合でも、さらにトラフィック受信機器のトラフィック受信効率が影響を受けないように保証できる。
【0042】
好ましくは、上記リクエスト発送機器は上記トラフィック受信機器又はDFである。
【0043】
本開示の実施例において、リクエスト発送機器はトラフィック受信機器又はDFであってもよく、いずれもトラフィック受信機器とDFの間の伝送リンクが異常であるか否かを検知してもよく、伝送リンク異常時の発見確率を高めた。
【0044】
図8に示すように、本開示の実施例は、DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知するように設定される第1検知モジュール801と、上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であると、BDFへ第1リクエストを発送し、上記第1リクエストのメッセージには、プロテクションフラグと上記トラフィック受信機器のアドレス情報が含まれ、上記第1リクエストは上記トラフィック受信機器へのトラフィックの転送を上記BDFへリクエストすることに用いられるように設定される発送モジュール802とを備えても良い、マルチキャストトラフィック伝送装置800を提供する。
【0045】
好ましくは、上記第1検知モジュール801は、BFDで上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知するように設定され、上記発送モジュール802は、上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であると、上記DFと同じシェアドネットワークに位置しないBDFへ第1リクエストを発送するように設定される。
【0046】
好ましくは、
図9に示すように、上記第1検知モジュール801は、目標時間帯に受信した上記DFで転送したトラフィックは予め設定した値に達したか否かを検知し、上記予め設定した値は上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが正常であるときのトラフィック値であるように設定される検知サブモジュール8011と、目標時間帯に受信した上記DFで転送したトラフィックが予め設定した値に達していないと、上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であることを判断するように設定される第1判断サブモジュール8012と、目標時間帯に受信した上記DFで転送したトラフィックが予め設定した値に達したと、上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが正常であることを判断するように設定される第2判断サブモジュール8013とを備える。
【0047】
好ましくは、
図10に示すように、上記マルチキャストトラフィック伝送装置800は、上記DFがリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があるか否かを検知するように設定される第2検知モジュール804をさらに備え、上記発送モジュール802は、さらに、上記DFがリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があると、上記BDFへ上記第1リクエストを発送するように設定される。
【0048】
好ましくは、上記第1リクエストのメッセージのタイプはMLDプロトコル、IGMP又はBGPである。
【0049】
なお、本開示の実施例の上記マルチキャストトラフィック伝送装置800は、本開示の実施例の
図2又は
図6で示す実施例のいずれかの実施形態のマルチキャストトラフィック伝送装置であってもよく、本開示の実施例の
図2又は
図6で示す実施例のマルチキャストトラフィック伝送装置のいずれかの実施形態は、本開示の実施例の上記マルチキャストトラフィック伝送装置800で実現でき、同じ有益な効果を得ることができ、ここでは繰り返し説明しない。
【0050】
図11に示すように、本開示の実施例は、さらにリクエスト発送機器が発送した第1リクエストを受信し、上記第1リクエストのメッセージには、プロテクションフラグと上記トラフィック受信機器のアドレス情報が含まれ、上記第1リクエストはトラフィック受信機器へのトラフィックの転送をBDFへリクエストすることに用いられるように設定される受信モジュール1101と、上記第1リクエストに基づいて上記トラフィック受信機器にトラフィックを転送するように設定される転送モジュール1102とを備えても良い、マルチキャストトラフィック伝送装置1100を提供する。
【0051】
好ましくは、上記リクエスト発送機器は上記トラフィック受信機器又はDFである。
【0052】
なお、本開示の実施例の上記マルチキャストトラフィック伝送装置1100は、本開示の実施例の
図7で示す実施例のいずれかの実施形態のマルチキャストトラフィック伝送装置であってもよく、本開示の実施例の
図7で示す実施例のマルチキャストトラフィック伝送装置のいずれかの実施形態は、本開示の実施例の上記マルチキャストトラフィック伝送装置1100で実現でき、同じ有益な効果を得ることができ、ここでは繰り返し説明しない。
【0053】
図12に示すように、
図12は、本開示の実施例に係るマルチキャストトラフィック伝送機器の構造模式図である。
図2又は
図6に示す実施例のマルチキャストトラフィック伝送方法の詳細を実現でき、同じ効果を達成できる。
図12に示すように、該マルチキャストトラフィック伝送機器1200は、プロセッサー1201、送受信機1202、メモリー1203、ユーザーインターフェース1204及びバスインターフェースを含んでもよく、上記プロセッサー1201はメモリー1203に記憶されているプログラムを読み取り、下記のプロセスを実行するように設定される。DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知し、上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であると、BDFへ第1リクエストを発送し、上記第1リクエストのメッセージには、プロテクションフラグと上記トラフィック受信機器のアドレス情報が含まれ、上記第1リクエストは上記トラフィック受信機器へのトラフィックの転送を上記BDFへリクエストすることに用いられる。
【0054】
送受信機1202は、プロセッサー1201のコントロールの下で、データを送受信するように設定され、上記送受信機1202は少なくとも2つのアンテナポートを備える。
【0055】
図12において、バスアーキテクチャは、任意数量の互いに接続するバスとブリッジを含んでもよく、プロセッサー1201に代表される1つ又は複数のプロセッサー及びメモリー1203に代表されるメモリーの各種の電気回路で接続される。バスアーキテクチャは、例えば、ペリフェラル機器、ボルテージレギュレーター及びパワー管理電気回路などの各種他の電気回路を接続してもよく、これらは本分野でよく知られているため、ここでは詳細に説明しない。バスインターフェースはインターフェースを提供する。送受信機1202は複数のコンポーネントを含んでもよく、即ち送信機と受信機を含み、伝送媒体で各種の他の装置と通信するユニットとして設定される。異なるユーザー機器に対して、ユーザーインターフェース1204は外向けと内向けに対して必要となるインターフェースであっても良く、接続する機器にはキーパッド、ディスプレイ、スピーカー、マイク、ジョイスティックなどが含まれるが、それに限定されない。
【0056】
プロセッサー1201はバスアーキテクチャの管理及び通常の処理を行い、メモリー1203はプロセッサー1201が処理を実行する際に使用するデータを記憶してもよい。
【0057】
好ましくは、上記DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知することは、BFDで上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知することを含む。
【0058】
上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であると、BDFへ第1リクエストを発送することは、上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であると、上記DFと同じシェアドネットワークに位置しないBDFへ第1リクエストを発送することを含んでもよい。
【0059】
好ましくは、上記DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知することは、目標時間帯に受信した上記DFで転送したトラフィックは予め設定した値に達したか否かを検知し、上記予め設定した値は上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが正常であるときのトラフィック値であることと、目標時間帯に受信した上記DFで転送したトラフィックが予め設定した値に達していないと、上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であることを判断することと、目標時間帯に受信した上記DFで転送したトラフィックが予め設定した値に達したと、上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが正常であることを判断することとを含む。
【0060】
好ましくは、上記BDFへ第1リクエストを発送する前に、上記方法は、上記DFがリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があるか否かを検知することと、上記DFがリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があると、上記BDFへ上記第1リクエストを発送することとをさらに含む。好ましくは、上記第1リクエストのメッセージのタイプはMLDプロトコル、IGMP又はBGPである。
【0061】
なお、本開示の実施例において、本実施例の上記マルチキャストトラフィック伝送機器1200は、本開示の実施例の
図2又は
図6に示すマルチキャストトラフィック伝送方法の実施例のステップを実現でき、同じ有益な効果を達成でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0062】
図13に示すように、
図13は、本開示の実施例に係るマルチキャストトラフィック伝送機器の構造模式図である。
図7に示す実施例のマルチキャストトラフィック伝送方法の詳細を実現でき、同じ効果を達成できる。
図13に示すように、該マルチキャストトラフィック伝送機器1300は、プロセッサー1301、送受信機1302、メモリー1303、ユーザーインターフェース1304及びバスインターフェースを含んでもよく、上記プロセッサー1301はメモリー1303に記憶されているプログラムを読み取り、下記のプロセスを実行するように設定される。リクエスト発送機器から発送した第1リクエストを受信し、上記第1リクエストのメッセージには、プロテクションフラグと上記トラフィック受信機器のアドレス情報が含まれ、上記第1リクエストは上記トラフィック受信機器へのトラフィックの転送を上記BDFへリクエストすることに用いられ、上記第1リクエストに基づいて上記トラフィック受信機器にトラフィックを転送する。
【0063】
送受信機1302は、プロセッサー1301のコントロールの下で、データを送受信するように設定され、上記送受信機1302は少なくとも2つのアンテナポートを備える。
【0064】
図13において、バスアーキテクチャは、任意数量の互いに接続するバスとブリッジを含んでもよく、プロセッサー1301に代表される1つ又は複数のプロセッサー及びメモリー1303に代表されるメモリーの各種の電気回路で接続される。バスアーキテクチャは、例えば、ペリフェラル機器、ボルテージレギュレーター及びパワー管理電気回路などの各種他の電気回路を接続してもよく、これらは本分野でよく知られているため、ここでは詳細に説明しない。バスインターフェースはインターフェースを提供する。送受信機1302は複数のコンポーネントを含んでもよく、即ち送信機と受信機を含み、伝送媒体で各種の他の装置と通信するユニットとして設定される。異なるユーザー機器に対して、ユーザーインターフェース1304は外向けと内向けに対して必要となるインターフェースであっても良く、接続する機器にはキーパッド、ディスプレイ、スピーカー、マイク、ジョイスティックなどが含まれるが、それに限定されない。
【0065】
プロセッサー1301はバスアーキテクチャの管理及び通常の処理を行っても良く、メモリー1303はプロセッサー1301が処理を実行する際に使用するデータを記憶してもよい。
【0066】
好ましくは、上記リクエスト発送機器は上記トラフィック受信機器又はDFである。
【0067】
なお、本開示の実施例において、本実施例の上記マルチキャストトラフィック伝送機器1300は、本開示の実施例の
図7に示すマルチキャストトラフィック伝送方法の実施例のステップを実現でき、同じ有益な効果を達成でき、ここでは繰り返し説明しない。
【0068】
本開示の実施例はコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、当業者は、上述した
図2又は
図6に示す実施例方法の全部又は一部のステップが、プログラムコマンド関連のハードウェアで実現でき、上記プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、該プログラムを実行するとき、以下のステップを含んでもよいことを理解できる。DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知することと、上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であると、BDFへ第1リクエストを発送し、上記第1リクエストのメッセージには、プロテクションフラグと上記トラフィック受信機器のアドレス情報が含まれ、上記第1リクエストは上記トラフィック受信機器へのトラフィックの転送を上記BDFへリクエストすることに用いられることとを含んでも良い。
【0069】
好ましくは、該プログラムを実行するとき、上記DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知することは、BFDで上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知することを含む。
【0070】
上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であると、BDFへ第1リクエストを発送することは、上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であると、上記DFと同じシェアドネットワークに位置しないBDFへ第1リクエストを発送することを含んでもよい。
【0071】
好ましくは、該プログラムを実行するとき、上記DFとトラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であるか否かを検知することは、目標時間帯に受信した上記DFで転送したトラフィックは予め設定した値に達したか否かを検知し、上記予め設定した値は上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが正常であるときのトラフィック値であることと、目標時間帯に受信した上記DFで転送したトラフィックが予め設定した値に達していないと、上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが異常であることを判断することと、目標時間帯に受信した上記DFで転送したトラフィックが予め設定した値に達したと、上記DFと上記トラフィック受信機器の間の伝送リンクが正常であることを判断することとを含む。
【0072】
好ましくは、該プログラムを実行するとき、上記BDFへ第1リクエストを発送する前に、上記方法は、上記DFがリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があるか否かを検知することと、上記DFがリスタート又はソフトウェアアップデートを行う必要があると、上記BDFへ上記第1リクエストを発送することとをさらに含む。
【0073】
好ましくは、該プログラムを実行するとき、上記第1リクエストのメッセージのタイプはMLDプロトコル、IGMP又はBGPである。
【0074】
上記コンピュータ可読記憶媒体は、例えば読み出し専用メモリー(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリー(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどである。
【0075】
本開示の実施例はコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、当業者は、上述した
図7に示す実施例方法の全部又は一部のステップが、プログラムコマンド関連のハードウェアで実現でき、上記プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、該プログラムを実行するとき、以下のステップを含んでもよいことを理解できる。リクエスト発送機器が発送した第1リクエストを受信し、上記第1リクエストのメッセージには、プロテクションフラグと上記トラフィック受信機器のアドレス情報が含まれ、上記第1リクエストは上記トラフィック受信機器へのトラフィックの転送を上記BDFへリクエストすることに用いられることと、上記第1リクエストに基づいて上記トラフィック受信機器にトラフィックを転送することとを含んでも良い。
【0076】
好ましくは、該プログラムを実行するとき、上記リクエスト発送機器は上記トラフィック受信機器又はDFである。
【0077】
上記コンピュータ可読記憶媒体は、例えば読み出し専用メモリー(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリー(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどである。
【0078】
当業者であれば、本明細書に開示される方法における一部又は全部のステップ、システム、装置における機能モジュール/ユニットは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア及びその適切な組み合わせとして実施されてもよいことを理解すべきである。ハードウェアの実施形態において、上記説明に言及した機能モジュール/ユニット同士の区画は、物理的なアセンブリの区画に対応するとは限らない。例えば、1つの物理的なアセンブリは、複数の機能を有してもよいか、あるいは1つの機能又はステップは、複数の物理的なアセンブリにより協力して実行されてもよい。一部又は全部のアセンブリは、プロセッサー、例えばデジタル信号プロセッサー又はマイクロプロセッサにより実行されるソフトウェアとして実施されてもよいか、あるいはハードウェアとして実施されてもよいか、あるいは集積回路、例えば専用集積回路として実施されてもよい。このようなソフトウェアは、コンピュータ可読記憶媒体において分布されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータ記憶媒体(または非一時的な媒体)及び通信媒体(または一時的な媒体)を含んでもよい。当業者に知られているように、コンピュータ可読記憶媒体とは、情報(例えば、コンピュータ可読コマンド、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータ)を記憶するためのいずれの方法又は技術において実施される揮発性及び不揮発性、リムーバブル及び非リムーバブルの媒体を含んでもよい。コンピュータ記憶媒体は、ランダムアクセスメモリー(Random Access Memory、RAM)、読み取り専用メモリー(Read-Only Memory、ROM)、電気的消去可能プログラム可能読み取り専用メモリー(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory、EEPROM)、フラッシュメモリー又は他のメモリー技術、コンパクト光ディスク読み取り専用メモリー(Compact Disc Read-Only Memory、CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(Digital Versatile Disc、DVD)又は他の光ディスク記憶、磁気ボックス、磁気テープ、磁気ディスク記憶又は他の磁気記憶装置、若しくは所望の情報を記憶するために用いられるとともに、コンピュータによりアクセス可能ないずれの媒体を含んだが、それに限定されない。また、当業者に知られているように、通信媒体は、一般的に、コンピュータ可読コマンド、データ構造、プログラムモジュール、若しくはキャリア又は他の伝送メカニズムなどの変調データ信号における他のデータを含むとともに、いずれの情報伝送媒体を含んでもよい。
【0079】
当業者は、本開示の技術案に対して本開示技術案の原則と範囲より離脱せずに修正又は等価の置換を行っても良く、これらはすべて本開示の保護範囲に含まれるべきであることを理解すべきである。