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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220712BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021030760
(22)【出願日】2021-02-26
(62)【分割の表示】P 2017032032の分割
【原出願日】2017-02-23
(65)【公開番号】P2021103531
(43)【公開日】2021-07-15
【審査請求日】2021-02-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】成▲瀬▼ 猛
【審査官】庄司 琴美
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-160409(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いにデータの送受信が可能に構成された、移動端末装置と、OCRサーバ装置と、サーバ装置とを備えるシステムであって、
前記移動端末装置は、
予め定められたシリアルコードのフォーマット情報を記憶している情報記憶部、シリアルコードを含む画像を撮影して画像データを取得する撮影部、前記OCRサーバ装置で抽出された記号群を受信する記号群受信部、前記記号群受信部で受信した記号群のうち、前記情報記憶部が記憶しているフォーマット情報に合致する部分をシリアルコードとして抽出するシリアルコード抽出部、及び前記シリアルコード抽出部で抽出したシリアルコードを前記サーバ装置に送信するシリアルコード送信部を備え、
前記OCRサーバ装置は、
前記画像データにOCR処理を行って該画像データが含む記号群を抽出し、
前記サーバ装置は、
予め定められた複数のシリアルコードを記憶しているコード記憶部、前記移動端末装置から送信されるシリアルコードを受信するコード受信部、前記コード受信部で受信したシリアルコードが、前記コード記憶部が記憶している複数のシリアルコードのいずれかに合致しているかを判定するコード判定部、及び前記コード判定部で合致していると判定された場合にのみ、予め定められた所定の動作を行う所定動作実行部を備え
前記フォーマット情報は、シリアルコードの行数及び各行の桁数を含むことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記サーバ装置は、前記コード判定部で合致していないと判定された場合に、不正なシリアルコードであることを報知する信号を前記移動端末装置に送信する不正コード報知信号送信部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシステム
【請求項3】
前記サーバ装置は、前記コード記憶部が記憶している複数のシリアルコードのうち、前記コード判定部で合致していると判定されたシリアルコードに対して、該シリアルコードが使用されたことを示すフラグを立てるフラグ設定部を備え、
前記コード判定部は、前記受信したシリアルコードに合致すると判定された前記コード記憶部が記憶しているシリアルコードにフラグが立てられていると判定した場合、前記所定の動作を行わないことを特徴とする請求項1または2に記載のシステム
【請求項4】
前記サーバ装置は、前記コード判定部でフラグが立てられていると判定された場合に、使用済みのシリアルコードであることを報知する信号を前記移動端末装置に送信する使用済みコード報知信号送信部を備えたことを特徴とする請求項3に記載のシステム
【請求項5】
前記サーバ装置は、前記移動端末装置のユーザに対応づけてポイントを記憶するポイント記憶部を備え、
前記所定動作実行部は、前記所定の動作として、前記移動端末装置のユーザに対応付けて記憶されているポイントに予め定められた所定のポイントを加算することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のシステム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、シリアルコードを含む画像をCCD(Charge-Coupled Device)カメラで撮影して画像データを取得し、取得した画像データ内のシリアルコードをOCR(Optical Character Recognition)で認識する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この特許文献1に記載の技術では、シリアルコードの画像データに、シリアルコード周辺の数字や文字等も混じり込むと、シリアルコードだけでなくこれらの数字や文字等も認識されるため、シリアルコードを適切に抽出することが困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-233212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、移動端末装置から不正なシリアルコードが送信された場合に、予め定められた所定の動作が行われずに済むサーバ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、(a)予め定められた複数のシリアルコードを記憶しているコード記憶部と、(b)移動端末装置から送信されるシリアルコードを受信するコード受信部と、(c)コード受信部で受信したシリアルコードが、コード記憶部が記憶している複数のシリアルコードのいずれかに合致しているかを判定するコード判定部と、(d)コード判定部で合致していると判定された場合にのみ、予め定められた所定の動作を行う所定動作実行部と、を備えるサーバ装置であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、移動端末装置から不正なシリアルコードが送信された場合に、予め定められた所定の動作が行われずに済むサーバ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態に係るキャンペーン補助システムの構成を表す構成図である。
図2】移動通信端末の内部構成を表すブロック図である。
図3】シリアルコードのフォーマット情報を表す図である。
図4】移動端末装置で実現される機能構成を表すブロック図である。
図5】OCRサーバ装置の内部構成を表すブロック図である。
図6】OCRサーバ装置で実現される機能構成を表すブロック図である。
図7】キャンペーンサーバ装置の内部構成を表すブロック図である。
図8】コード記憶部が記憶しているシリアルコードとフラグとを表す図である。
図9】ポイント記憶部が記憶しているポイントとユーザIDとを表す図である。
図10】キャンペーンサーバ装置で実現される機能構成を表すブロック図である。
図11】画像表示部に表示される画像を表す図である。
図12】シリアルコード抽出処理を表すフローチャートである。
図13】OCRサーバ装置で抽出される記号群を表す図である。
図14】記号群から抽出されるシリアルコードを表す図である。
図15】記号群抽出処理を表すフローチャートである。
図16】ポイント付与処理を表すフローチャートである。
図17】キャンペーン補助システムの動作を表すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本実施形態では、本発明を、商品に付されたシリアルコードを用いて行われ、商品の販売を促進するための販促キャンペーンを補助するキャンペーン補助システムに適用した。
なお、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の形状、構造、及び配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0009】
(構成)
図1に示すように、キャンペーン補助システム1は、移動端末装置2と、OCRサーバ装置3と、サーバ装置(以下、「キャンペーンサーバ装置」とも呼ぶ)4とを備える。移動端末装置2、OCRサーバ装置3、及びキャンペーンサーバ装置4は、携帯電話網やインターネット等を用い、互いに各種データを送受信可能な通信路5を確立している。
移動端末装置2は、販促キャンペーンの応募者が所有する端末装置である。例えば、スマートフォンを採用できる。移動端末装置2は、図2に示すように、OCRサーバ装置3とプロセッサ24との間やキャンペーンサーバ装置4とプロセッサ24との間のデータの送受信を可能とするデータ送受信部20と、移動端末装置2の背面方向を撮影して画像データを取得する撮影部21(例えば、CCDカメラ)と、プロセッサ24からの命令を基に画像を表示する画像表示部22(例えば、タッチパネル付き液晶ディスプレイ)とを備える。また、予め定められたシリアルコードのフォーマット情報を記憶している情報記憶部23と、これら各部20~23を用いプログラムに従って各種演算処理を行うプロセッサ24と、を備える。データ送受信部20、撮影部21、画像表示部22、情報記憶部23、及びプロセッサ24は、互いに各種データ授受可能にバス25で接続されている。
【0010】
ここで、予め定められたシリアルコードのフォーマット情報としては、例えば、シリアルコードの桁数、シリアルコードの行数、シリアルコードに用いられる記号の種類(数字、アルファベット)を採用できる。図3の例では、予め定められたシリアルコードのフォーマット情報として、シリアルコードの桁数が7、シリアルコードの行数が2、シリアルコードに用いられる記号の種類が1~9の数字であることを表すものが用いられている。
また、プロセッサ24は、図4に示すように、画像データ取得部24a、シリアルコード抽出部24b、シリアルコード送信部24c、及び表示制御部24dとして移動端末装置2を機能させる。また、シリアルコード抽出部24bは、画像データ送信部24e、記号群受信部24f、及び抽出実行部24gとして移動端末装置2を機能させる。
【0011】
OCRサーバ装置3は、インターネット上でOCR処理のサービスを提供するサーバ装置である。例えば、Google社のCloud Vision APIを用いたサーバ装置を採用できる。OCRサーバ装置3は、図5に示すように、移動端末装置2とOCRサーバ装置3との間のデータの送受信を可能とするデータ送受信部30と、OCR処理に用いられる各種情報を記憶している情報記憶部31と、データ送受信部30及び情報記憶部31を用いプログラムに従って各種演算処理を行うプロセッサ32と、を備える。データ送受信部30、情報記憶部31、及びプロセッサ32は、互いに各種データ授受可能にバス33で接続されている。また、プロセッサ32は、図6に示すように、画像データ受信部32a、OCR処理実行部32b及び記号群送信部32cとして機能する。
【0012】
キャンペーンサーバ装置4は、シリアルコードの判定等の各種サービスを提供するサーバ装置である。キャンペーンサーバ装置4は、図7に示すように、移動端末装置2とキャンペーンサーバ装置4との間のデータの送受信を可能とするデータ送受信部40と、予め定められた複数のシリアルコードを記憶しているコード記憶部41と、移動端末装置2のユーザに対応づけてポイントを記憶するポイント記憶部42と、データ送受信部40、コード記憶部41及びポイント記憶部42を用いプログラムに従って各種演算処理を行うプロセッサ43と、を備える。予め定められた複数のシリアルコードとしては、正規のシリアルコードを用いる。また、コード記憶部41は、図8に示すように、複数のシリアルコード(正規のシリアルコード)の各々に対応させて、各シリアルコードが使用されたか否かを表すフラグを記憶している。図8の例では、フラグが立てられた場合にフラグのフィールド値を「1」とし、フラグが立てられていない場合にフラグのフィールド値を「0」としている。また、ポイント記憶部42は、図9に示すように、複数のユーザのユーザIDの各々に対応させて、各ユーザに付与されたポイントを記憶している。データ送受信部30、コード記憶部41、ポイント記憶部42及びプロセッサ43は、互いに各種データ授受可能にバス44で接続されている。また、プロセッサ43は、図10に示すように、コード受信部43a、コード判定部43b、所定動作実行部43c、不正コード報知信号送信部43d、使用済みコード報知信号送信部43e及びフラグ設定部43fとして機能する。
【0013】
(シリアルコード抽出処理)
次に、プロセッサ24が実行するシリアルコード抽出処理について説明する。シリアルコード抽出処理は、図11(a)に示すように、キャンペーン応募用のWEBページが画像表示部22に表示され、表示されたWEBページの「シリアルコードを撮影して入力」の文字へのタッチ操作が画像表示部22(タッチパネル)で検出されると実行される。
図12に示すように、まずステップS101では、画像データ取得部24aが、撮影部21を起動させ、移動端末装置2の背面方向を撮影可能な状態とする。これにより、移動端末装置2のユーザ、つまり、シリアルコードの入力を行う人物は、移動端末装置2の背面方向をシリアルコードに向けて、画像表示部22をタッチ操作することで、図11(b)に示すように、シリアルコードが撮影されて画像データを取得する。そして、画像データが取得されると、画像データ取得部24aが、取得された画像データを取得する。図11(b)の例では、画像データには、シリアルコード周辺の数字や文字等も映っている。
【0014】
続いてステップS102に移行して、画像データ送信部24eが、ステップS101で取得した画像データをデータ送受信部20を介してOCRサーバ装置3に送信する。これにより、OCRサーバ装置3は、送信された画像データにOCR処理を実行し、図13に示すように、画像データが含む文字、数字等の各種記号からなる記号群を抽出する。図13の例では、記号群には、シリアルコードとともに周辺の数字や文字も混じっている。
続いてステップS103に移行して、記号群受信部24fが、OCRサーバ装置3から抽出結果(記号群)が送信されるまで待機状態とする。そして、記号群が送信されると、記号群受信部24fが、送信された記号群をデータ送受信部20を介して受信する。
【0015】
続いてステップS104に移行して、抽出実行部24gが、ステップS103で受信した記号群のうちに、情報記憶部23が記憶しているフォーマット情報に合致する部分を、シリアルコードとして抽出する。これにより、図14に示すように、OCRサーバ装置3で抽出された記号群のうちから、シリアルコードの部分が抽出される。図14の例では、図3に示したフォーマット情報を基に、図13に示した記号群から7桁で且つ2行の数字列「6885394 7550180」が抽出されている。それゆえ、画像データにシリアルコード以外の記号群が紛れ込んでいても、シリアルコードを適切に抽出できる。
【0016】
続いてステップS105に移行して、シリアルコード送信部24cが、ステップS104で抽出したシリアルコードをデータ送受信部20を介してキャンペーンサーバ装置4に送信する。キャンペーンサーバ装置4に送信するシリアルコードには、ユーザIDを付加しておく。これにより、キャンペーンサーバ装置4は、送信されたシリアルコードを基に、シリアルコードの判定やポイント加算等、販促キャンペーンのための動作を行う。
続いてステップS106に移行して、表示制御部24dは、キャンペーンサーバ装置4から信号が送信されるまで待機状態とする。信号としては、例えば、不正なシリアルコードであることを報知する信号、使用済みのシリアルコードであることを報知する信号、蓄積ポイントを報知する信号がある。そして、信号が送信されると、表示制御部24dが、送信された信号をデータ送受信部20を介して受信し、図11(c)~(e)に示すように、受信した信号に応じた画像を画像表示部22に表示させた後、このシリアルコード抽出処理を終了する。図11(c)の例では、画像表示部22には、不正なシリアルコードであることを報知する画像が表示されており、図11(d)の例では、画像表示部22には、使用済みのシリアルコードであることを報知する画像が表示されており、図11(e)の例では、画像表示部22には、蓄積ポイントを報知する画像が表示されている。
【0017】
(記号群抽出処理)
次に、OCRサーバ装置3が実行する記号群抽出処理について説明する。
記号群抽出処理は、移動端末装置2から画像データが送信されると実行される。
図15に示すように、まず、ステップS201では、画像データ受信部32aが、移動端末装置2から送信される画像データをデータ送受信部30を介して受信する。
続いてステップS202に移行して、OCR処理実行部32bが、ステップS201で受信した画像データにOCR処理を実行し、図11(b)、図13に示すように、画像データが含む記号群を抽出する。OCR処理では、記号群は、テキスト形式で抽出する。
続いてステップS203に移行して、記号群送信部32cが、ステップS202で抽出した記号群をデータ送受信部30を介して画像データの送信元の移動端末装置2に送信した後、この記号群抽出処理を終了する。これにより、移動端末装置2は、図14に示すように、受信した記号群(テキスト)のうちから、シリアルコードの部分を抽出する。
【0018】
(ポイント付与処理)
次に、キャンペーンサーバ装置4が実行するポイント付与処理について説明する。
ポイント付与処理は、移動端末装置2からシリアルコードが送信されると実行される。
図16に示すように、まず、ステップS301では、コード受信部43aが、移動端末装置2から送信されるシリアルコードをデータ送受信部40を介して受信する。
続いてステップS302に移行して、コード判定部43bが、ステップS301で受信したシリアルコードが、コード記憶部41が記憶している複数のシリアルコード、つまり、正規のシリアルコードのいずれかに合致しているかを判定する。そして、いずれかに合致していると判定した場合には(Yes)、正規のシリアルコードであると判定して、ステップS304に移行する。一方、いずれにも合致していないと判定した場合には(No)、正規のシリアルコードではないと判定して、ステップS303に移行する。
【0019】
ステップS303では、不正コード報知信号送信部43dが、不正なシリアルコードであることを報知する信号をデータ送受信部40を介してシリアルコードの送信元の移動端末装置2に送信した後、このポイント付与処理を終了する。これにより、後述する「予め定められた所定の動作」、つまり、ポイントの加算や蓄積ポイントの報告を行わない。
一方、ステップS304では、コード判定部43bが、図8に示すように、コード記憶部41が記憶しているフィールド値を参照し、ステップS302で合致すると判定されたシリアルコードに対して、シリアルコードが使用されたことを示すフラグが立てられているかを(フィールド値が「1」であるかを)判定する。そして、フラグが立てられていないと判定した場合には(Yes)、使用済みのシリアルコードではないと判定して、ステップS305に移行する。一方、フラグが立てられていると判定した場合には(No)、使用済みのシリアルコードであると判定して、ステップS306に移行する。
【0020】
ステップS305では、使用済みコード報知信号送信部43eが、使用済みのシリアルコードであることを報知する信号をデータ送受信部40を介してシリアルコードの送信元の移動端末装置2に送信した後、このポイント付与処理を終了する。これにより、後述する「予め定められた所定の動作」、つまり、蓄積ポイントの演算や報告等を行わない。
一方、ステップS306では、フラグ設定部43fが、コード記憶部41が記憶している複数のシリアルコードのうち、ステップS302で合致していると判定されたシリアルコードに対して、そのシリアルコードが使用されたことを示すフラグを立てる。具体的には、図8に示すように、コード記憶部41が記憶しているレコードのうちから、ステップS302で合致していると判定されたシリアルコード(ステップS301で受信したシリアルコード)に対応するレコードの「フラグ」のフィールド値を「1」に変更する。
【0021】
続いてステップS307に移行して、所定動作実行部43cが、図9に示すように、ポイント記憶部42が記憶しているポイントのうち、ステップS301で受信したシリアルコードに付加されているユーザIDが対応づけられているポイント、つまり、移動端末装置2のユーザに対応づけて記憶されているポイントに、予め定められた所定のポイント(例えば、10ポイント)を加算する。そして、加算後のポイントを報知する信号をデータ送受信部40を介してシリアルコードの送信元の移動端末装置2に送信した後、このポイント付与処理を終了する。
【0022】
(動作その他)
次に、本実施形態のキャンペーン補助システム1の動作を説明する。
まず、移動端末装置2のユーザが、移動端末装置2を操作し、図11(a)に示すように、キャンペーン応募用のWEBページにアクセスし、画像表示部22に表示された「シリアルコードを撮影して入力」の文字をタッチ操作したとする。すると、図17に示すように、移動端末装置2が、撮影部21を起動させ、移動端末装置2の背面方向を撮影可能な状態となる(ステップS401)。続いて、移動端末装置2のユーザ、つまりシリアルコードの入力を行う人物が、撮影部21の背面方向をシリアルコードに向け、画像表示部22をタッチ操作したとする。すると、移動端末装置2が、図11(b)に示すように、シリアルコードを含む画像を撮影して画像データを取得し(ステップS402)、取得した画像データをOCRサーバ装置3に送信する(ステップS403)。図11(b)の例では、画像データには、シリアルコードとともに周辺の数字や文字等も映っている。
【0023】
移動端末装置2から画像データが送信されると、OCRサーバ装置3が、送信された画像データを受信し(ステップS404)、受信した画像データにOCR処理を行って画像データが含む記号群を抽出する(ステップS405)。これにより、図13に示すように、シリアルコードとともに周辺の文字、数字等の各種記号からなる記号群が抽出される。続いて、OCRサーバ装置3が、抽出した記号群(シリアルコード+その他の数字や文字等のデータ)を画像データの送信元の移動端末装置2に送信する(ステップS406)。
OCRサーバ装置3から記号群が送信されると、移動端末装置2が、送信された記号群のうちに、情報記憶部23が記憶しているフォーマット情報に合致する部分をシリアルコードとして抽出する(ステップS407)。図14の例では、フォーマット情報として、図3の7桁で且つ2行の数字列を表すもの用いた場合、図13の記号群から「6885394 7550180」がシリアルコードとして抽出される。続いて、移動端末装置2が、抽出されたシリアルコードをキャンペーンサーバ装置4に送信する(ステップS408)。その際、シリアルコードには、ユーザID(例えば、「0001」)を付加しておく。
【0024】
このように、本実施形態に係る移動端末装置2によれば、OCRサーバ装置3で抽出された記号群のうちから、シリアルコードの部分が抽出される。それゆえ、画像データにシリアルコード以外の記号群が紛れ込んでいても、シリアルコードを適切に抽出できる。
移動端末装置2からシリアルコードが送信されると、キャンペーンサーバ装置4が、送信されたシリアルコードを受信し(ステップS409)、受信したシリアルコードが、コード記憶部41が記憶している複数のシリアルコードのいずれかに合致しているかを判定する(ステップS410)。図8の例では、コード記憶部41に「6885394 7550180」が正規のシリアルコードとして記憶されているため、受信したシリアルコードが、コード記憶部41に記憶されているシリアルコードと合致していると判定される。続いて、キャンペーンサーバ装置4が、コード記憶部41が記憶しているフィールド値を参照し、合致すると判定されたシリアルコードに対して、シリアルコードが使用されたことを示すフラグが立てられているかを判定する(ステップS411)。図9の例では、コード記憶部41に記憶されているシリアルコード「6885394 7550180」に対応するレコードの「フラグ」のフィールド値が「0」であるため、フラグが立てられてなく、使用済みのシリアルコードではないと判定される。続いて、キャンペーンサーバ装置4が、コード記憶部41が記憶している複数のシリアルコードのうち、合致していると判定されたシリアルコードに対して、そのシリアルコードが使用されたことを示すフラグを立てる(フィールド「フラグ」のフィールド値を「0」から「1」に変更する)。
【0025】
続いて、キャンペーンサーバ装置4が、ポイント記憶部42が記憶しているポイントのうち、受信したシリアルコードに付加されているユーザIDが対応づけられているポイント、つまり移動端末装置2のユーザに対応づけて記憶されているポイントに所定のポイント(10ポイント)を加算する(ステップS412)。図9の例では、ポイント記憶部42に記憶されているユーザID「0001」に対応するレコードのポイントのフィールド値「100」に10ポイントが加算されるため、ポイントのフィールド値が「110」に書き換えられる。続いて、キャンペーンサーバ装置4が、加算後のポイントを報知する信号をシリアルコードの送信元の移動端末装置2に送信する(ステップS413)。
キャンペーンサーバ装置4から信号が送信されると、移動端末装置2が、送信された信号を基にポイントを報知する画像を画像表示部22に表示させる(ステップS414)。
このように、本実施形態に係るキャンペーン補助システム1によれば、商品に付されたシリアルコードを用いて行われ、商品の販売を促進するための販促キャンペーンを補助することができ、シリアルコードが付与された商品の購買を促進させることができる。
【0026】
(本実施形態の効果)
(1)本実施形態に係る移動端末装置2では、撮影部21で取得した画像データから、情報記憶部23が記憶しているフォーマット情報に合致する部分をシリアルコードとして抽出するようにした。そのため、画像データにシリアルコード以外の数字や文字等が混じり込んでいても、シリアルコードを適切に抽出することができる。
(2)また、本実施形態に係る移動端末装置2では、撮影部21で取得した画像データを、OCR処理を行って画像データが含む記号群を抽出するOCRサーバ装置3に送信し、OCRサーバ装置3から、抽出された記号群を受信するようにした。そのため、移動端末装置2の処理負荷を低減でき、処理能力の低い装置で移動端末装置2を実現できる。
【0027】
(3)また、本実施形態に係る移動端末装置2では、フォーマット情報として、シリアルコードの桁数を含むものを用いるようにした。そのため、画像データが含む記号群のうちから、シリアルコードを比較的容易に抽出することができる。
(4)また、本実施形態に係る移動端末装置2では、フォーマット情報として、シリアルコードの行数を含むものを用いるようにした。そのため、画像データが含む記号群のうちから、シリアルコードを比較的容易に抽出することができる。
(5)また、本実施形態に係る移動端末装置2では、フォーマット情報として、シリアルコードに用いられる記号の種類を含むものを用いるようにした。そのため、画像データが含む記号群のうちから、シリアルコードを比較的容易に抽出することができる。
【0028】
(6)また、本実施形態に係るシリアルコード抽出方法は、撮影部21で取得した画像データを移動端末装置2が取得するステップと、移動端末装置2が、取得した画像データから、移動端末装置2の情報記憶部23が記憶している予め定められたシリアルコードのフォーマット情報に合致する部分を、シリアルコードとして抽出するステップと、を含むようにした。そのため、画像データにシリアルコード以外の数字や文字等が混じり込んでいても、シリアルコードを適切に抽出することができる。
(7)また、本実施形態に係るシリアルコード抽出用プログラムは、移動端末装置2を、撮影部21で取得した画像データを取得する画像データ取得部24a、及び、取得した画像データから、移動端末装置2の情報記憶部23が記憶している予め定められたシリアルコードのフォーマット情報に合致する部分を、シリアルコードとして抽出するシリアルコード抽出部24bとして機能させるようにした。そのため、画像データにシリアルコード以外の数字や文字等が混じり込んでいても、シリアルコードを適切に抽出することができる。
【0029】
(8)また、本実施形態に係るキャンペーンサーバ装置4は、移動端末装置2から送信されるシリアルコードを受信し、受信したシリアルコードが、コード記憶部41が記憶している複数のシリアルコードのいずれかに合致しているかを判定し、合致していると判定された場合にのみ、予め定められた所定の動作を行うようにした。これにより、不正なシリアルコードが送信された場合には、所定の動作(ポイントの付与等)が行われずに済む。(9)また、本実施形態に係るキャンペーンサーバ装置4は、コード判定部43bで合致していないと判定された場合に、不正なシリアルコードであることを報知する信号を移動端末装置2に送信するようにした。これにより、不正なシリアルコードであることを、シリアルコードの送信元の移動端末装置2のユーザに知らせることができる。
【0030】
(10)また、本実施形態に係るキャンペーンサーバ装置4は、受信したシリアルコードに合致すると判定されたコード記憶部41が記憶しているシリアルコードにフラグが立てられていると判定した場合、所定の動作(ポイントの付与)を行わないようにした。これにより、使用済みのシリアルコードが送信された場合に、所定の動作が行われずに済む。(11)また、本実施形態に係るキャンペーンサーバ装置4は、コード判定部43bでフラグが立てられていると判定された場合に、使用済みのシリアルコードであることを報知する信号を移動端末装置2に送信するようにした。これにより、使用済みのシリアルコードであることを、送信元の移動端末装置2のユーザに知らせることができる。
【0031】
(12)また、本実施形態に係るキャンペーンサーバ装置4は、所定の動作として、移動端末装置2のユーザに対応付けて記憶されているポイントに予め定められた所定のポイントを加算するようにした。これにより、シリアルコードの送付の動機づけを与えることができ、シリアルコードが付与された商品の購買を促進させることができる。
(13)なお、本実施形態では、キャンペーンサーバ装置4が、所定の動作として、ポイントの加算を行う例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、所定の動作として、コード受信部43aで受信したシリアルコードに基づき当たり抽選を行うようにしてもよい。具体的には、例えば、シリアルコードを受信するたびに乱数値を取得し、取得した乱数値が予め定められた所定値である場合には当たりとし、所定値ではない場合には外れとする。また、例えば、シリアルコードに「当たり」または「外れ」のいずれかを対応づけておき、シリアルコードを受信するたびに「当たり」のシリアルコードであるかを判定するようにしてもよい。これにより、当たりを引くことを目的として、シリアルコードの送付の動機づけを与え、シリアルコードが付与された商品の購買を促進できる。
【0032】
(14)また、本実施形態に係る所定動作実行方法は、移動端末装置2から送信されるシリアルコードをキャンペーンサーバ装置4が受信するステップと、キャンペーンサーバ装置4が、受信したシリアルコードが予め定められた複数のシリアルコードのいずれかに合致しているかを判定するステップと、キャンペーンサーバ装置4が、合致していると判定された場合にのみ、予め定められた所定の動作を行うステップと、を含むようにした。これにより、不正なシリアルコードが送信された場合には、所定の動作が行われずに済む。(15)また、本実施形態に係る所定動作実行用プログラムは、キャンペーンサーバ装置4を、移動端末装置2から送信されるシリアルコードを受信するコード受信部43aと、受信したシリアルコードが、予め定められた複数のシリアルコードのいずれかに合致しているかを判定するコード判定部43bと、合致していると判定された場合にのみ、予め定められた所定の動作を行う所定動作実行部43cとして機能させるようにした。これにより、不正なシリアルコードが送信された場合には、所定の動作が行われずに済む。
【0033】
(変形例)
(1)なお、本実施形態では、OCR処理をOCRサーバ装置3で実行する例を示したが、他の構成を採用してもよい。例えば、移動端末装置2で実行する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0034】
1…キャンペーン補助システム、2…移動端末装置、3…OCRサーバ装置、4…キャンペーンサーバ装置、5…通信路、20…データ送受信部、21…撮影部、22…画像表示部、23…情報記憶部、24…プロセッサ、24a…画像データ取得部、24b…シリアルコード抽出部、24c…シリアルコード送信部、24d…表示制御部、24e…画像データ送信部、24f…記号群受信部、24g…抽出実行部、25…バス、30…データ送受信部、31…情報記憶部、32…プロセッサ、32a…画像データ受信部、32b…OCR処理実行部、32c…記号群送信部、33…バス、40…データ送受信部、41…コード記憶部、42…ポイント記憶部、43…プロセッサ、43a…コード受信部、43b…コード判定部、43c…所定動作実行部、43d…不正コード報知信号送信部、43e…使用済みコード報知信号送信部、43f…フラグ設定部、44…バス
図1
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