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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】多極コネクタセット
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/6581 20110101AFI20220712BHJP
【FI】
H01R13/6581
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021509552
(86)(22)【出願日】2020-03-25
(86)【国際出願番号】 JP2020013487
(87)【国際公開番号】W WO2020196681
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-09-08
(31)【優先権主張番号】P 2019062500
(32)【優先日】2019-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100158207
【弁理士】
【氏名又は名称】河本 尚志
(72)【発明者】
【氏名】眞室 稔
(72)【発明者】
【氏名】大久保 大輔
【審査官】高橋 裕一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/025875(WO,A1)
【文献】実開平5-45965(JP,U)
【文献】特開平9-180822(JP,A)
【文献】特開2003-317874(JP,A)
【文献】特開2000-67956(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R13/56-13/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1コネクタと第2コネクタを相互に嵌合して構成される多極コネクタセットであって、
前記第1コネクタと前記第2コネクタが嵌合された状態において、前記第1コネクタ、前記第2コネクタおよび前記多極コネクタセットについて、それぞれ、互いに直交する長さ方向、幅方向、高さ方向を規定したとき、
前記第1コネクタは、前記幅方向に引出される複数の第1端子と、前記第1端子を保持する第1絶縁性部材を備え、
前記複数の第1端子は、前記長さ方向に延びる第1列と第2列の2つの列に分けて配置され、
前記第1端子は、信号ラインに接続される第1信号端子と、グランドに接続される第1グランド端子を備え、
前記第2コネクタは、前記幅方向に引出される複数の第2端子と、前記第2端子を保持する第2絶縁性部材を備え、
前記複数の第2端子は、前記長さ方向に延びる第1列と第2列の2つの列に分けて配置され、
前記第2端子は、信号ラインに接続される第2信号端子と、グランドに接続される第2グランド端子を備え、
前記第1コネクタと前記第2コネクタが嵌合された状態において、
前記第1信号端子と前記第2信号端子が接続されて、信号端子接合体が構成され、
前記第1グランド端子と前記第2グランド端子が接続されて、グランド端子接合体が構成され、
前記信号端子接合体は、少なくとも1つの接続部において前記第1信号端子と前記第2信号端子が接続され、
前記グランド端子接合体は、少なくとも2つの接続部において前記第1グランド端子と前記第2グランド端子が接続され、
前記高さ方向から前記多極コネクタセットを見たとき、
前記グランド端子接合体から選ばれる1つの第1グランド端子接合体と、前記信号端子接合体から選ばれる1つまたは2つ以上の第1信号端子接合体と、前記グランド端子接合体から選ばれる他の1つの第2グランド端子接合体が、この順番に前記長さ方向に配置され、
前記第1グランド端子接合体の前記幅方向において最も外側に配置された前記接続部を第1接続部とし、
前記第2グランド端子接合体の前記幅方向において最も外側に配置された前記接続部を第2接続部とし、
前記第1グランド端子接合体の前記幅方向において最も内側に配置された前記接続部を第3接続部とし、
前記第2グランド端子接合体の前記幅方向において最も内側に配置された前記接続部を第4接続部としたとき、
前記第1信号端子接合体の全ての前記接続部が、前記第1接続部と、前記第2接続部と、前記第3接続部と、前記第4接続部を結ぶ四角形の内側に配置される、
多極コネクタセット。
【請求項2】
第1コネクタと第2コネクタを相互に嵌合して構成される多極コネクタセットであって、
前記第1コネクタと前記第2コネクタが嵌合された状態において、前記第1コネクタ、前記第2コネクタおよび前記多極コネクタセットについて、それぞれ、互いに直交する長さ方向、幅方向、高さ方向を規定したとき、
前記第1コネクタは、前記幅方向に引出される複数の第1端子と、前記第1端子を保持する第1絶縁性部材を備え、
前記第1端子は、信号ラインに接続される第1信号端子と、グランドに接続される第1グランド端子を備え、
前記第2コネクタは、前記幅方向に引出される複数の第2端子と、前記第2端子を保持する第2絶縁性部材を備え、
前記第2端子は、信号ラインに接続される第2信号端子と、グランドに接続される第2グランド端子を備え、
前記第1コネクタと前記第2コネクタが嵌合された状態において、
前記第1信号端子と前記第2信号端子が接続されて、信号端子接合体が構成され、
前記第1グランド端子と前記第2グランド端子が接続されて、グランド端子接合体が構成され、
前記信号端子接合体は、少なくとも1つの接続部において前記第1信号端子と前記第2信号端子が接続され、
前記グランド端子接合体は、少なくとも1つの接続部において前記第1グランド端子と前記第2グランド端子が接続され、
前記高さ方向から前記多極コネクタセットを見たとき、
前記グランド端子接合体から選ばれる1つの第1グランド端子接合体と、前記信号端子接合体から選ばれる1つまたは2つ以上の第1信号端子接合体と、前記グランド端子接合体から選ばれる他の1つの第2グランド端子接合体が、この順番に前記長さ方向に配置され、
前記第1グランド端子接合体の前記幅方向において最も外側に配置された前記接続部を第1接続部とし、
前記第2グランド端子接合体の前記幅方向において最も外側に配置された前記接続部を第2接続部とし、
前記第1信号端子接合体の全ての前記接続部が、前記第1接続部と前記第2接続部を結ぶ線よりも、前記幅方向において内側に配置される、
多極コネクタセット。
【請求項3】
第1コネクタと第2コネクタを相互に嵌合して構成される多極コネクタセットであって、
前記第1コネクタと前記第2コネクタが嵌合された状態において、前記第1コネクタ、前記第2コネクタおよび前記多極コネクタセットについて、それぞれ、互いに直交する長さ方向、幅方向、高さ方向を規定したとき、
前記第1コネクタは、前記幅方向に引出される複数の第1端子と、前記第1端子を保持する第1絶縁性部材を備え、
前記複数の第1端子は、前記長さ方向に延びる第1列と第2列の2つの列に分けて配置され、
前記第1端子は、信号ラインに接続される第1信号端子と、グランドに接続される第1グランド端子を備え、
前記第2コネクタは、前記幅方向に引出される複数の第2端子と、前記第2端子を保持する第2絶縁性部材を備え、
前記複数の第2端子は、前記長さ方向に延びる第1列と第2列の2つの列に分けて配置され、
前記第2端子は、信号ラインに接続される第2信号端子と、グランドに接続される第2グランド端子を備え、
前記第1コネクタと前記第2コネクタが嵌合された状態において、
前記第1信号端子と前記第2信号端子が接続されて、信号端子接合体が構成され、
前記第1グランド端子と前記第2グランド端子が接続されて、グランド端子接合体が構成され、
前記信号端子接合体は、少なくとも1つの接続部において前記第1信号端子と前記第2信号端子が接続され、
前記グランド端子接合体は、少なくとも1つの接続部において前記第1グランド端子と前記第2グランド端子が接続され、
前記高さ方向から前記多極コネクタセットを見たとき、
前記グランド端子接合体から選ばれる1つの第1グランド端子接合体と、前記信号端子接合体から選ばれる1つまたは2つ以上の第1信号端子接合体と、前記グランド端子接合体から選ばれる他の1つの第2グランド端子接合体が、この順番に前記長さ方向に配置され、
前記第1グランド端子接合体の前記幅方向において最も内側に配置された前記接続部を第3接続部とし、
前記第2グランド端子接合体の前記幅方向において最も内側に配置された前記接続部を第4接続部としたとき、
前記第1信号端子接合体の全ての前記接続部が、前記第3接続部と前記第4接続部を結ぶ線よりも、前記幅方向において外側に配置される、
多極コネクタセット。
【請求項4】
前記第1グランド端子と前記第2グランド端子は、前記接続部が他の部分よりも幅広に構成される、
請求項1ないし3のいずれか1項に記載された多極コネクタセット。
【請求項5】
前記信号端子接合体は、前記第1信号端子と前記第2信号端子が、1つの接続部において接続される、
請求項1ないし4のいずれか1項に記載された多極コネクタセット。
【請求項6】
前記第1コネクタの前記長さ方向の両端に、それぞれ、第1外部端子が形成され、
前記第2コネクタの前記長さ方向の両端に、それぞれ、第2外部端子が形成され、
前記第1コネクタと前記第2コネクタが嵌合された状態において、前記第1外部端子と前記第2外部端子が接続される、
請求項1ないし5のいずれか1項に記載された多極コネクタセット。
【請求項7】
前記第1コネクタにおいて、
前記複数の第1端子は、前記長さ方向に延びる第1列と第2列の2つの列に分けて配置され、
前記第2コネクタにおいて、
前記複数の第2端子は、前記長さ方向に延びる第1列と第2列の2つの列に分けて配置され、
前記第1コネクタと前記第2コネクタが嵌合された状態において、
前記第1列および前記第2列に、それぞれ、前記信号端子接合体が構成され、
前記第1列と前記第2列の間に、センターシールド部材が配置される、
請求項1ないし6のいずれか1項に記載された多極コネクタセット。
【請求項8】
前記第1コネクタにおいて、
前記複数の第1端子は、前記長さ方向に延びる第1列と第2列の2つの列に分けて配置され、
前記第1列に配置された前記第1信号端子と、前記第2列に配置された前記第1グランド端子が、前記幅方向に並べて配置されて対を成し、
前記第1列に配置された前記第1グランド端子と、前記第2列に配置された前記第1信号端子が、前記幅方向に並べて配置されて対を成し、
前記第2コネクタにおいて、
前記複数の第2端子は、前記長さ方向に延びる第1列と第2列の2つの列に分けて配置され、
前記第1列に配置された前記第2信号端子と、前記第2列に配置された前記第2グランド端子が、前記幅方向に並べて配置されて対を成し、
前記第1列に配置された前記第2グランド端子と、前記第2列に配置された前記第2信号端子が、前記幅方向に並べて配置されて対を成す、
請求項1ないし7のいずれか1項に記載された多極コネクタセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1コネクタと第2コネクタを相互に嵌合して構成される多極コネクタセットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、2つの回路基板を電気的に接続するために、一方の回路基板に第1コネクタを接続し、他方の回路基板に第2コネクタを接続し、第1コネクタと第2コネクタを相互に嵌合して構成する多極コネクタセットが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の多極コネクタセットは、ノイズの侵入や放射を抑制するために、側面にシールド部材(外部端子)が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-116925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、伝送される信号の高周波化に伴い、従来のシールド構造ではノイズの侵入や放射を十分に抑制することができない場合がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、外部からのノイズの侵入や外部へのノイズの放射が抑制された、多数の端子を備えたコネクタセットである、多極コネクタセットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の一実施態様にかかる多極コネクタセットは、第1コネクタと第2コネクタを相互に嵌合して構成される多極コネクタセットであって、第1コネクタと第2コネクタが嵌合された状態において、第1コネクタ、第2コネクタおよび多極コネクタセットについて、それぞれ、互いに直交する長さ方向、幅方向、高さ方向を規定したとき、第1コネクタは、幅方向に引出される複数の第1端子と、第1端子を保持する第1絶縁性部材を備え、複数の第1端子は、長さ方向に延びる第1列と第2列の2つの列に分けて配置され、第1端子は、信号ラインに接続される第1信号端子と、グランドに接続される第1グランド端子を備え、第2コネクタは、幅方向に引出される複数の第2端子と、第2端子を保持する第2絶縁性部材を備え、複数の第2端子は、長さ方向に延びる第1列と第2列の2つの列に分けて配置され、第2端子は、信号ラインに接続される第2信号端子と、グランドに接続される第2グランド端子を備え、第1コネクタと第2コネクタが嵌合された状態において、第1信号端子と第2信号端子が接続されて、信号端子接合体が構成され、第1グランド端子と第2グランド端子が接続されて、グランド端子接合体が構成され、信号端子接合体は、少なくとも1つの接続部において第1信号端子と第2信号端子が接続され、グランド端子接合体は、少なくとも2つの接続部において第1グランド端子と第2グランド端子が接続され、高さ方向から多極コネクタセットを見たとき、グランド端子接合体から選ばれる1つの第1グランド端子接合体と、信号端子接合体から選ばれる1つまたは2つ以上の第1信号端子接合体と、グランド端子接合体から選ばれる他の1つの第2グランド端子接合体が、この順番に長さ方向に配置され、第1グランド端子接合体の幅方向において最も外側に配置された接続部を第1接続部とし、第2グランド端子接合体の幅方向において最も外側に配置された接続部を第2接続部とし、第1グランド端子接合体の幅方向において最も内側に配置された接続部を第3接続部とし、第2グランド端子接合体の幅方向において最も内側に配置された接続部を第4接続部としたとき、第1信号端子接合体の全ての接続部が、第1接続部と、第2接続部と、第3接続部と、第4接続部を結ぶ四角形の内側に配置されるものとする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施態様にかかる多極コネクタセットは、外部からのノイズの侵入や外部へのノイズの放射が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1(A)は、嵌合面側から見た第1コネクタ100Aの斜視図である。図1(B)は、実装面側から見た第1コネクタ100Aの斜視図である。
図2】第1コネクタ100Aの分解斜視図である。
図3図3(A)は、嵌合面側から見た第2コネクタ100Bの斜視図である。図3(B)は、実装面側から見た第2コネクタ100Bの斜視図である。
図4】第2コネクタ100Bの分解斜視図である。
図5】多極コネクタセット100の斜視図である。
図6】第1コネクタ100Aと第2コネクタ100Bの嵌合を解除した多極コネクタセット100の斜視図である。
図7図7(A)は、第1信号端子1Sの側面図である。図7(B)は、第1信号端子1Sの平面図である。図7(C)は、第1グランド端子1Gの側面図である。図7(D)は、第1グランド端子1Gの平面図である。
図8】第1信号端子1Sと第1グランド端子1Gの配置を示す説明図である。
図9図9(A)は、第2信号端子2Sの側面図である。図9(B)は、第2信号端子2Sの平面図である。図9(C)は、第2グランド端子2Gの側面図である。図9(D)は、第2グランド端子2Gの平面図である。
図10】第2信号端子2Sと第2グランド端子2Gの配置を示す説明図である。
図11】信号端子接合体CSとグランド端子接合体CGを示す側面図である。
図12】多極コネクタセット100における信号端子接合体CSとグランド端子接合体CGの配置を示す説明図である。
図13図13(A)は、嵌合面側から見た第1コネクタ200Aの斜視図である。図13(B)は、嵌合面側から見た第2コネクタ200Bの斜視図である。
図14】多極コネクタセット200における信号端子接合体CSとグランド端子接合体CGの配置を示す説明図である。
図15】多極コネクタセット300の第1グランド端子31Gと第2グランド端子32Gを示す斜視図である。
図16】多極コネクタセット300における信号端子接合体CSとグランド端子接合体CGの配置を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面とともに、本発明を実施するための形態について説明する。
【0011】
なお、各実施形態は、本発明の実施の形態を例示的に示したものであり、本発明が実施形態の内容に限定されることはない。また、異なる実施形態に記載された内容を組合せて実施することも可能であり、その場合の実施内容も本発明に含まれる。また、図面は、明細書の理解を助けるためのものであって、模式的に描画されている場合があり、描画された構成要素または構成要素間の寸法の比率が、明細書に記載されたそれらの寸法の比率と一致していない場合がある。また、明細書に記載されている構成要素が、図面において省略されている場合や、個数を省略して描画されている場合などがある。
【0012】
[第1実施形態;多極コネクタセット100]
図1(A)、(B)、図2図3(A)、(B)、図4図5図6に、第1実施形態にかかる多極コネクタセット100を示す。なお、多極コネクタセット100は、第1コネクタ100Aと第2コネクタ100Bが相互に嵌合されて構成されている。図1(A)は、嵌合面側から見た第1コネクタ100Aの斜視図である。図1(B)は、実装面側から見た第1コネクタ100Aの斜視図である。図2は、第1コネクタ100Aの分解斜視図である。図3(A)は、嵌合面側から見た第2コネクタ100Bの斜視図である。図3(B)は、実装面側から見た第2コネクタ100Bの斜視図である。図4は、第2コネクタ100Bの分解斜視図である。図5は、多極コネクタセット100の斜視図である。図6は、第1コネクタ100Aと第2コネクタ100Bの嵌合を解除した多極コネクタセット100の斜視図である。
【0013】
なお、図面には、多極コネクタセット100、第1コネクタ100A、第2コネクタ100Bの高さ方向T、長さ方向L、幅方向Wを示しており、以下の説明において、これらの方向に言及する場合がある。多極コネクタセット100、第1コネクタ100A、第2コネクタ100Bは、それぞれ、高さ方向Tに相対して実装面と嵌合面を備え、長さ方向Lに相対して1対の端面を備え、幅方向Wに相対して1対の側面を備えている。
【0014】
上述したとおり、多極コネクタセット100は、第1コネクタ100Aと第2コネクタ100Bが相互に嵌合されて構成されている。以下、第1コネクタ100A、第2コネクタ100B、多極コネクタセット100について、順に説明する。
【0015】
<第1コネクタ100A>
図1(A)、図1(B)、図2に、第1コネクタ100Aを示す。
【0016】
第1コネクタ100Aは、複数の第1信号端子1Sと複数の第1グランド端子1Gで構成される複数の第1端子を備える。第1信号端子1Sは、第1コネクタ100Aを実装した回路基板などの信号ラインに接続される。第1グランド端子1Gは、第1コネクタ100Aを実装した回路基板などのグランドに接続される。
【0017】
図7(A)に第1信号端子1Sの側面図を示し、図7(B)に第1信号端子1Sの平面図を示す。図7(C)に第1グランド端子1Gの側面図を示し、図7(D)に第1グランド端子1Gの平面図を示す。
【0018】
本実施形態においては、第1信号端子1Sおよび第1グランド端子1Gは、それぞれ、短冊状の金属板を折り曲げ加工して作製したものからなる。第1信号端子1Sおよび第1グランド端子1Gの材質は任意であるが、たとえば、リン青銅を使用することができる。リン青銅は、導電性を有し、かつ、弾性変形可能な材料である。第1信号端子1Sおよび第1グランド端子1Gは、ばね性を有する金属部材を抜き型加工することにより、形成してもよい。
【0019】
第1コネクタ100Aは、第1絶縁性部材3を備える。第1絶縁性部材3は、第1信号端子1Sおよび第1グランド端子1Gを保持するための部材である。第1絶縁性部材3の材質は任意であるが、たとえば、樹脂を使用することができる。第1信号端子1Sおよび第1グランド端子1Gは、第1絶縁性部材3に、インサートモールドされている。第1信号端子1Sおよび第1グランド端子1Gは、第1絶縁性部材3に、嵌め込んで固定してもよい。
【0020】
第1信号端子1Sおよび第1グランド端子1Gは、それぞれ、第1絶縁性部材3から、幅方向Wに引出されている。
【0021】
第1信号端子1Sおよび第1グランド端子1Gは、図8に示すように、それぞれ長さ方向Lに延びる、第1列C1と第2列C2に分けて配置されている。
【0022】
第1列C1には、4つの第1信号端子1Sと3つの第1グランド端子1Gが、第1信号端子1Sを先頭にして交互に配置されている。第2列C2にも、4つの第1信号端子1Sと3つの第1グランド端子1Gが、第1信号端子1Sを先頭にして交互に配置されている。
【0023】
第1コネクタ100Aは、センターシールド部材4を備えている。センターシールド部材4は、第1列C1に配置された第1信号端子1Sと第2列C2に配置された第1信号端子1Sの間における電磁波の干渉を防いでいる。また、センターシールド部材4は、第1列C1に配置された第1信号端子1Sと第2列C2に配置された第1信号端子1Sの間のアイソレーションを向上させている。センターシールド部材4は、第1コネクタ100Aを実装した回路基板などのグランドに接続される。センターシールド部材4は、第1絶縁性部材3にインサートモールドされている。センターシールド部材4の材質は任意であるが、たとえば、リン青銅を使用することができる。
【0024】
第1コネクタ100Aは、1対の第1外部端子5を備える。第1外部端子5は、第1コネクタ100Aの端面をシールドしている。第1外部端子5は、第1コネクタ100Aを実装した回路基板などのグランドに接続される。第1外部端子5は、第1絶縁性部材3の両端部にインサートモールドされている。第1外部端子5の材質は任意であるが、たとえば、リン青銅を使用することができる。第1外部端子5は、第1絶縁性部材3に、嵌め込んで固定してもよい。
【0025】
<第2コネクタ100B>
図3(A)、図3(B)、図4に、第2コネクタ100Bを示す。
【0026】
第2コネクタ100Bは、複数の第2信号端子2Sと複数の第2グランド端子2Gで構成される複数の第2端子を備える。第2信号端子2Sは、第2コネクタ100Bを実装した回路基板などの信号ラインに接続される。第2グランド端子2Gは、第2コネクタ100Bを実装した回路基板などのグランドに接続される。
【0027】
図9(A)に第2信号端子2Sの側面図を示し、図9(B)に第2信号端子2Sの平面図を示す。図9(C)に第2グランド端子2Gの側面図を示し、図9(D)に第2グランド端子2Gの平面図を示す。
【0028】
本実施形態においては、第2信号端子2Sおよび第2グランド端子2Gは、それぞれ、短冊状の金属板を折り曲げ加工して作製したものからなる。第2信号端子2Sおよび第2グランド端子2Gの材質は任意であるが、たとえば、リン青銅を使用することができる。
【0029】
第2コネクタ100Bは、第2絶縁性部材6を備える。第2絶縁性部材6は、第2信号端子2Sおよび第2グランド端子2Gを保持するための部材である。第2絶縁性部材6の材質は任意であるが、たとえば、樹脂を使用することができる。第2信号端子2Sおよび第2グランド端子2Gは、第2絶縁性部材6に、インサートモールドされている。
【0030】
第2信号端子2Sおよび第2グランド端子2Gは、それぞれ、第2絶縁性部材6から、幅方向Wに引出されている。
【0031】
第2信号端子2Sおよび第2グランド端子2Gは、図10に示すように、それぞれ長さ方向Lに延びる、第1列C1と第2列C2に分けて配置されている。
【0032】
第1列C1には、4つの第2信号端子2Sと3つの第2グランド端子2Gが交互に配置されている。第2列C2にも、4つの第2信号端子2Sと3つの第2グランド端子2Gが交互に配置されている。
【0033】
第2コネクタ100Bは、1対の第2外部端子7を備える。第2外部端子7は、第2コネクタ100Bの端面をシールドしている。第2外部端子7は、第2コネクタ100Bを実装した回路基板などのグランドに接続される。第2外部端子7は、第2絶縁性部材6の両端部にインサートモールドされている。第2外部端子7の材質は任意であるが、たとえば、リン青銅を使用することができる。第2外部端子7は、第2絶縁性部材6に、嵌め込んで固定してもよい。
【0034】
<多極コネクタセット100>
第1コネクタ100Aと第2コネクタ100Bが嵌合されて、多極コネクタセット100が構成される。図5に、第1コネクタ100Aと第2コネクタ100Bを嵌合させた状態を示す。図6に、第1コネクタ100Aと第2コネクタ100Bの嵌合を解除した状態を示す。
【0035】
第1コネクタ100Aと第2コネクタ100Bを嵌合させた状態において、第1信号端子1Sと第2信号端子2Sが接続されて信号端子接合体CSが構成され、第1グランド端子1Gと第2グランド端子2Gが接続されてグランド端子接合体CGが構成される。
【0036】
図11に、信号端子接合体CSとグランド端子接合体CGの側面図を示す。なお、図11には、信号端子接合体CSとグランド端子接合体CGの幅方向Wにおける位置関係を示すため、一点鎖線の補助線を描いている。
【0037】
図11から分かるように、信号端子接合体CSにおいては、1つの接続部Pによって、第1信号端子1Sと第2信号端子2Sが接続されている。
【0038】
一方、グランド端子接合体CGにおいては、2つの接続部Pによって、第1グランド端子1Gと第2グランド端子2Gが接続されている。
【0039】
補助線で示すように、グランド端子接合体CGの幅方向Wにおける外側の接続部Pと、グランド端子接合体CGの幅方向Wにおける内側の接続部Pの間に、信号端子接合体CSの接続部Pが配置されている。
【0040】
図12に、高さ方向Tから見た、多極コネクタセット100の信号端子接合体CSおよび信号端子接合体CGの配置を示す。
【0041】
図12に示すように、グランド端子接合体CGから選ばれた1つの第1グランド端子接合体CG1と、信号端子接合体CSから選ばれた1つの第1信号端子接合体CS1と、グランド端子接合体CGから選ばれた別の1つの第2グランド端子接合体CG2が、長さ方向Lに延びる第1列C1に、この順番に配置されている。
【0042】
第1グランド端子接合体CG1の幅方向Wにおいて最も外側に配置された接続部を第1接続部P1とし、第2グランド端子接合体CG2の幅方向Wにおいて最も外側に配置された接続部を第2接続部P2とし、第1グランド端子接合体CG1の幅方向Wにおいて最も内側に配置された接続部を第3接続部P3とし、第2グランド端子接合体CG2の幅方向Wにおいて最も内側に配置された接続部を第4接続部P4とし、第1信号端子接合体CS1の接続部を第5接続部P5とする。
【0043】
図12に示すように、第1接続部P1、第2接続部P2、第3接続部P3、第4接続部P4を結ぶ四角形の内側に、第5接続部P5が配置されている。
【0044】
第1信号端子接合体CS1の第5接続部P5は、第1接続部P1と第2接続部P2を結ぶ線よりも、幅方向Wにおいて内側に配置されている。そのため、多極コネクタセット100は、第1信号端子接合体CS1よりも幅方向Wにおける外側におけるシールド性が向上する。すなわち、多極コネクタセット100は、外部から第1信号端子接合体CS1にノイズが侵入すること、および、第1信号端子接合体CS1から外部にノイズが放射されることが抑制される。
【0045】
また、多極コネクタセット100は、第1信号端子接合体CS1の第5接続部P5が、第3接続部P3と第4接続部P4を結ぶ線よりも、幅方向Wにおいて外側に配置されている。そのため、多極コネクタセット100は、第1信号端子接合体CS1よりも幅方向Wにおける内側におけるシールド性が向上する。すなわち、多極コネクタセット100は、第1信号端子接合体CS1と、第2列C2に配置された他の信号端子接合体CSとの間における、電磁波の干渉が抑制される。
【0046】
また、多極コネクタセット100は、信号端子接合体CSにおいて、第1信号端子1Sと第2信号端子2Sが、1つの接続部Pによって接続されている。そのため、多極コネクタセット100は、信号端子接合体CSが有するインダクタンス成分が小さい。その結果、多極コネクタセット100は、信号端子接合体CSに発生するLC共振の共振点が、信号周波数よりも高周波側にシフトされて、信号端子接合体CSのLC共振が信号に与える影響が抑制されている。なお、求められるシールド性能に応じて、長さ方向Lにおいて複数の信号端子接合体CSを隣接して配置してもよい。
【0047】
また、多極コネクタセット100は、第1列C1と第2列C2の間にセンターシールド部材4が配置されるため、第1列C1に構成される信号端子接合体CSと、第2列C2に構成される信号端子接合体CSとのアイソレーションが向上している。
【0048】
[第2実施形態;多極コネクタセット200]
図13(A)、(B)に、第2実施形態にかかる多極コネクタセット200を示す。なお、多極コネクタセット200は、第1コネクタ200Aと第2コネクタ200Bが相互に嵌合されて構成されている。図13(A)は、嵌合面側から見た第1コネクタ200Aの斜視図である。図13(B)は、嵌合面側から見た第2コネクタ200Bの斜視図である。
【0049】
第2実施形態にかかる多極コネクタセット200は、第1実施形態にかかる多極コネクタセット100の構成の一部に変更を加えた。具体的には、第1実施形態では、第1コネクタ100Aの幅方向Wにおいて、第1信号端子1S同士が対向するように配置されるとともに、第1グランド端子1G同士が対向するように配置されていた。これに対し、第2実施形態では、第1コネクタ200Aの幅方向Wにおいて、第1信号端子1Sと第1グランド端子1Gが対向するように配置した。また、第1実施形態では、第2コネクタ100Bの幅方向Wにおいて、第2信号端子2S同士が対向するように配置されるとともに第2グランド端子2G同士が対向するように配置されていた。これに対し、第2実施形態では、第2コネクタ200Bの幅方向Wにおいて、第2信号端子2Sと第2グランド端子2Gが対向するように配置した。
【0050】
多極コネクタセット200の他の構成は、多極コネクタセット100と同じにした。
【0051】
図14に示すように、第2実施形態においては、第1列C1の信号端子接合体CSと、第2列C2のグランド端子接合体CGが、幅方向Wに並んで対を成し、第1列C1のグランド端子接合体CGと、第2列C2の信号端子接合体CSが、幅方向Wに並んで対を成す。すなわち、信号端子接合体CS同士が、第1列C1と第2列C2に幅方向Wにおいて並んで配置されず、信号端子接合体CSは、いわゆる千鳥状に配置される。なお、求められるシールド性能に応じて、長さ方向Lにおいて複数の信号端子接合体CSを隣接して配置してもよい。
【0052】
多極コネクタセット200においては、第1列C1に配置された信号端子接合体CSと、第2列C2に配置された信号端子接合体CSとの間における、電磁波の干渉がさらに抑制されている。
【0053】
[第3実施形態;多極コネクタセット300]
図15図16に、第3実施形態にかかる多極コネクタセット300を示す。図15は、多極コネクタセット300の第1グランド端子31Gと第2グランド端子32Gを示す斜視図である。図16は、多極コネクタセット300における信号端子接合体CSとグランド端子接合体CGの配置を示す説明図である。
【0054】
多極コネクタセット300は、第1実施形態にかかる多極コネクタセット100の構成の一部に変更を加えた。具体的には、多極コネクタセット100の第1グランド端子1Gおよび第2グランド端子2Gの形状を、それぞれ変更した。多極コネクタセット300の第1グランド端子31Gおよび第2グランド端子32Gは、それぞれ、接続部に凸部33が付加され、接続部の幅方向Wの大きさが、他の部分よりも大きくなっている。
【0055】
多極コネクタセット300は、第1接続部P1、第2接続部P2、第3接続部P3、第4接続部P4の幅が大きくなっており、シールド性がより向上している。すなわち、多極コネクタセット300は、外部からのノイズの侵入や外部へのノイズの放射がより抑制されている。また、多極コネクタセット300は、第1列に配置された信号端子接合体CSと、第2列に配置された信号端子接合体CSとの間における、電磁波の干渉がより抑制されている。
【0056】
以上、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態にかかる多極コネクタセット100、200、300について説明した。しかしながら、本発明が上述した内容に限定されることはなく、発明の趣旨に沿って種々の変更をなすことができる。
【0057】
たとえば、上記実施形態では、信号端子接合体CSにおいて、第1信号端子1Sと第2信号端子2Sが1つの接続部Pによって接続されていたが、接続部Pの数は任意であり、第1信号端子1Sと第2信号端子2Sが2つ以上の接続部Pによって接続されてもよい。この場合、2つのグランド端子接合体CGの接続部によって構成される四角形の内側に、信号端子の2つ以上の接続部が囲まれるように配置することが好ましい。
【0058】
また、上記実施形態では、第1グランド端子接合体CG1と第2グランド端子接合体CG2の間に、1つの第1信号端子接合体CS1を配置したが、第1グランド端子接合体CG1と第2グランド端子接合体CG2の間に、2つ以上の第1信号端子接合体CS1を配置してもよい。
【0059】
また、上記実施形態では、第1コネクタ100A、200Aが、それぞれ、センターシールド部材4を備えていたが、センターシールド部材4は省略してもよい。
【0060】
本発明の一実施態様にかかる多極コネクタセットは、「課題を解決するための手段」の欄に記載したとおりである。
【0061】
本発明の別の実施態様にかかる多極コネクタセットは、第1コネクタと第2コネクタを相互に嵌合して構成される多極コネクタセットであって、第1コネクタと第2コネクタが嵌合された状態において、第1コネクタ、第2コネクタおよび多極コネクタセットについて、それぞれ、互いに直交する長さ方向、幅方向、高さ方向を規定したとき、第1コネクタは、幅方向に引出される複数の第1端子と、第1端子を保持する第1絶縁性部材を備え、第1端子は、信号ラインに接続される第1信号端子と、グランドに接続される第1グランド端子を備え、第2コネクタは、幅方向に引出される複数の第2端子と、第2端子を保持する第2絶縁性部材を備え、第2端子は、信号ラインに接続される第2信号端子と、グランドに接続される第2グランド端子を備え、第1コネクタと第2コネクタが嵌合された状態において、第1信号端子と第2信号端子が接続されて、信号端子接合体が構成され、第1グランド端子と第2グランド端子が接続されて、グランド端子接合体が構成され、信号端子接合体は、少なくとも1つの接続部において第1信号端子と第2信号端子が接続され、グランド端子接合体は、少なくとも1つの接続部において第1グランド端子と第2グランド端子が接続され、高さ方向から多極コネクタセットを見たとき、グランド端子接合体から選ばれる1つの第1グランド端子接合体と、信号端子接合体から選ばれる1つまたは2つ以上の第1信号端子接合体と、グランド端子接合体から選ばれる他の1つの第2グランド端子接合体が、この順番に長さ方向に配置され、第1グランド端子接合体の幅方向において最も外側に配置された接続部を第1接続部とし、第2グランド端子接合体の幅方向において最も外側に配置された接続部を第2接続部とし、第1信号端子接合体の全ての接続部が、第1接続部と第2接続部を結ぶ線よりも、幅方向において内側に配置されるものとする。この場合には、多極コネクタセットの側面にシールド部材を設けなくても、外部からのノイズの侵入や外部へのノイズの放射が抑制される。
【0062】
また、本発明のさらに別の実施態様にかかる多極コネクタセットは、第1コネクタと第2コネクタを相互に嵌合して構成される多極コネクタセットであって、第1コネクタと第2コネクタが嵌合された状態において、第1コネクタ、第2コネクタおよび多極コネクタセットについて、それぞれ、互いに直交する長さ方向、幅方向、高さ方向を規定したとき、第1コネクタは、幅方向に引出される複数の第1端子と、第1端子を保持する第1絶縁性部材を備え、複数の第1端子は、長さ方向に延びる第1列と第2列の2つの列に分けて配置され、第1端子は、信号ラインに接続される第1信号端子と、グランドに接続される第1グランド端子を備え、第2コネクタは、幅方向に引出される複数の第2端子と、第2端子を保持する第2絶縁性部材を備え、複数の第2端子は、長さ方向に延びる第1列と第2列の2つの列に分けて配置され、第2端子は、信号ラインに接続される第2信号端子と、グランドに接続される第2グランド端子を備え、第1コネクタと第2コネクタが嵌合された状態において、第1信号端子と第2信号端子が接続されて、信号端子接合体が構成され、第1グランド端子と第2グランド端子が接続されて、グランド端子接合体が構成され、信号端子接合体は、少なくとも1つの接続部において第1信号端子と第2信号端子が接続され、グランド端子接合体は、少なくとも1つの接続部において第1グランド端子と第2グランド端子が接続され、高さ方向から多極コネクタセットを見たとき、グランド端子接合体から選ばれる1つの第1グランド端子接合体と、信号端子接合体から選ばれる1つまたは2つ以上の第1信号端子接合体と、グランド端子接合体から選ばれる他の1つの第2グランド端子接合体が、この順番に長さ方向に配置され、第1グランド端子接合体の幅方向において最も内側に配置された接続部を第3接続部とし、第2グランド端子接合体の幅方向において最も内側に配置された接続部を第4接続部としたとき、第1信号端子接合体の全ての接続部が、第3接続部と第4接続部を結ぶ線よりも、幅方向において外側に配置されるものとする。この場合には、第1列に配置された信号端子接合体と、第2列に配置された信号端子接合体との間における電磁波の干渉が、さらに抑制される。
【0063】
以上の実施態様において、第1グランド端子と第2グランド端子は、接続部が他の部分よりも幅広に構成されることも好ましい。この場合には、シールド性がより向上する。
【0064】
また、信号端子接合体は、第1信号端子と第2信号端子が、1つの接続部において接続されることも好ましい。この場合には、信号端子接合体のLC共振が信号に与える影響が抑制される。
【0065】
また、第1コネクタの長さ方向の両端に、それぞれ、第1外部端子が形成され、第2コネクタの長さ方向の両端に、それぞれ、第2外部端子が形成され、第1コネクタと第2コネクタが嵌合された状態において、第1外部端子と第2外部端子が接続されることも好ましい。この場合には、多極コネクタセットの端面をシールドすることができる。
【0066】
また、第1コネクタにおいて、複数の第1端子は、長さ方向に延びる第1列と第2列の2つの列に分けて配置され、第2コネクタにおいて、複数の第2端子は、長さ方向に延びる第1列と第2列の2つの列に分けて配置され、第1コネクタと第2コネクタが嵌合された状態において、第1列および第2列に、それぞれ、信号端子接合体が構成され、第1列と第2列の間に、センターシールド部材が配置されることも好ましい。この場合には、センターシールド部材によって、第1列に構成された信号端子接合体と、第2列に構成された信号端子接合体とのアイソレーションを高めることができる。
【0067】
また、第1コネクタにおいて、複数の第1端子は、長さ方向に延びる第1列と第2列の2つの列に分けて配置され、第1列に配置された第1信号端子と、第2列に配置された第1グランド端子が、幅方向に並べて配置されて対を成し、第1列に配置された第1グランド端子と、第2列に配置された第1信号端子が、幅方向に並べて配置されて対を成し、第2コネクタにおいて、複数の第2端子は、長さ方向に延びる第1列と第2列の2つの列に分けて配置され、第1列に配置された第2信号端子と、第2列に配置された第2グランド端子が、幅方向に並べて配置されて対を成し、第1列に配置された第2グランド端子と、第2列に配置された第2信号端子が、幅方向に並べて配置されて対を成すことも好ましい。この場合には、第1列に配置された信号端子接合体と、第2列に配置された信号端子接合体との間における、電磁波の干渉をさらに抑制することができる。
【符号の説明】
【0068】
100A、200A・・・第1コネクタ
1S・・・第1信号端子
1G、31G・・・第1グランド端子
3・・・第1絶縁性部材
4・・・センターシールド部材
5・・・第1外部端子
100B、200B・・・第2コネクタ
2S・・・第2信号端子
2G、32G・・・第2グランド端子
6・・・第2絶縁性部材
7・・・第2外部端子
C1・・・第1列
C2・・・第2列
CS・・・信号端子接合体
CS1・・・第1信号端子接合体
CG・・・グランド端子接合体
CG1・・・第1グランド端子接合体
CG2・・・第2グランド端子接合体
P・・・接続部
P1・・・第1接続部
P2・・・第2接続部
P3・・・第3接続部
P4・・・第4接続部
P5・・・第5接続部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16