(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】地下式消火栓及びそれに用いる媒介金具体
(51)【国際特許分類】
E03B 9/02 20060101AFI20220712BHJP
【FI】
E03B9/02 A
(21)【出願番号】P 2019081370
(22)【出願日】2019-04-22
【審査請求日】2021-10-18
(31)【優先権主張番号】P 2018200475
(32)【優先日】2018-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018219787
(32)【優先日】2018-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 福岡水道展 2018年10月24日~26日 http://www.kyowakk.com/ http://www.kyowakk.com/entry10.html 2018年11月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】397007066
【氏名又は名称】協和工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121337
【氏名又は名称】藤河 恒生
(72)【発明者】
【氏名】清水 勝也
【審査官】高橋 雅明
(56)【参考文献】
【文献】実開昭57-187868(JP,U)
【文献】実開平4-119677(JP,U)
【文献】実開昭53-70418(JP,U)
【文献】特開2012-255309(JP,A)
【文献】特開2000-328612(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03B 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水道水が導入される水道水導入路と、雄型口金を先端に有する消火放水路と、それら水道水導入路と消火放水路の間を開閉する開閉弁部と、を備える地下式消火栓において、
前記雄型口金は、口金本体部と押し輪と係止解除補助部を有しており、
該口金本体部は、前記雄型口金の上端部に設けられた大径筒状部と、該大径筒状部の下側に設けられた小径筒状部と、を有し、
前記押し輪は、前記口金本体部の前記小径筒状部の外側を上下方向に移動可能であり、
前記係止解除補助部は、一端部が前記押し輪に取り付けられ他端側が上方に延び得る又は延びた補助軸体部と、該補助軸体部の他端部に設けられた把持部と、を有することを特徴とする地下式消火栓。
【請求項2】
請求項1に記載の地下式消火栓において、
前記補助軸体部は、
回動可能に前記押し輪に取り付けられており、
スタンドパイプの雌型口金が前記雄型口金に当てて差し込まれると、回動して他端側が上方に延びた状態となることを特徴とする地下式消火栓。
【請求項3】
請求項2に記載の地下式消火栓において、
前記係止解除補助部は、
更に、前記補助軸体部に連接されたスタンドパイプ受け部を有しており、
該スタンドパイプ受け部は、前記スタンドパイプの前記雌型口金が前記雄型口金に当てて差し込まれるときに、前記スタンドパイプが接触して押し込まれることを特徴とする地下式消火栓。
【請求項4】
請求項3に記載の地下式消火栓において、
前記スタンドパイプ受け部は、
前記口金本体部の外側を周回し、前記スタンドパイプの前記雌型口金が前記雄型口金に当てて差し込まれるときに前記スタンドパイプが接触するスタンドパイプ接触部分を有することを特徴とする地下式消火栓。
【請求項5】
請求項4に記載の地下式消火栓において、
前記スタンドパイプ受け部は、
前記スタンドパイプ受け部の外周部に略垂直に立設された立設部分を有していることを特徴とする地下式消火栓。
【請求項6】
請求項3~5のいずれか1項に記載の地下式消火栓において、
前記押し輪は、突出部を有しており、
前記スタンドパイプ受け部は、
スタンドパイプ接続前状態において、前記押し輪の前記突出部の上面に接することで、前記補助軸体部が略水平方向に延びた状態に保持する保持ストッパが設けられていることを特徴とする地下式消火栓。
【請求項7】
上部に雄型口金を有し下部に地下式消火栓に接続する雌型口金を有する媒介金具体であって、
前記雄型口金は、口金本体部と押し輪と係止解除補助部を有しており、
該口金本体部は、前記雄型口金の上端部に設けられた大径筒状部と、該大径筒状部の下側に設けられた小径筒状部と、を有し、
前記押し輪は、前記口金本体部の前記小径筒状部の外側を上下方向に移動可能であり、
前記係止解除補助部は、一端部が前記押し輪に取り付けられ他端側が上方に延び得る又は延びた補助軸体部と、該補助軸体部の他端部に設けられた把持部と、を有することを特徴とする媒介金具体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地下に設置される地下式消火栓及びそれに用いる媒介金具体に関する。
【背景技術】
【0002】
地下式消火栓は、地下に設置され、一般的に、水道水が導入される水道水導入路と、雄型口金を先端に有する消火放水路と、それら水道水導入路と消火放水路の間を開閉する開閉弁部と、を備えている。雄型口金は、一般的に、金属製の差し込み式(いわゆる町野式)のものである。地下式消火栓の雄型口金は、口金本体部と係止解除機構としての押し輪とを有している。口金本体部は、大径筒状部と小径筒状部を有している。大径筒状部は雄型口金の上端部に設けられており、小径筒状部は大径筒状部との間で段差を形成するようその下側に設けられている。押し輪は、口金本体部の小径筒状部の外側を上下方向に移動可能であるとともに回転可能であり、また、一般的に、筒状基部と、その下部に設けられ対称的に外方に突出した2箇所の突出部を有した鍔部と、を有した構成となっている。
【0003】
地下式消火栓は、スタンドパイプを介して消火ホースが接続されるのが一般的である。スタンドパイプは、起立状態で用いられる長尺の金属製のパイプであり、下側の端部には消火ホースのものと同様な雌型口金を有し、上側の端部には地下式消火栓のものと同様な雄型口金を有している。スタンドパイプの雌型口金は、バネによって内方に付勢される爪部を有している。スタンドパイプは、消火の準備の際、その雌型口金を地下式消火栓の雄型口金に当てて差し込んで係止させるだけで容易に地下式消火栓への接続が可能である。この接続されたスタンドパイプは、その上側の端部は地上に出ており、雄型口金に消火ホースの雌型口金が当てられて差し込まれて係止させられることで、消火ホースの接続が行われる。
【0004】
スタンドパイプは、消火が完了すると、その雄型口金の押し輪が消火ホース側に引かれることにより係止が解除され消火ホースが取り外される。そして、スタンドパイプは、地下式消火栓の雄型口金の押し輪を引き上げることにより係止が解除され地下式消火栓から取り外すことができる。
【0005】
このように、地下式消火栓は、スタンドパイプを用いると、消火の準備の際、容易に迅速に消火ホースの接続ができる。しかし、消火が完了してスタンドパイプを地下式消火栓から取り外すときには、通常、膝をつき腰をかがめる格好で又は腹這い等の恰好で手を伸ばして地下式消火栓の雄型口金の押し輪を引き上げることになり、消火完了後の作業が煩雑になる。
【0006】
従来より、地下式消火栓において消火準備作業又は消火完了後作業が容易になるように種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1には、消火ホースを接続する口金部を伸縮自在な入れ子管状に形成した地下式消火栓が開示されている。この地下式消火栓では、スタンドパイプを必要とせず、口金部を引き上げるだけで地上において消火ホースを接続することができる、としている。また、特許文献2には、弁箱(消火栓本体)に連通管を設け、その連通管に水平軸まわりに回動可能に接続された伸縮自在な入れ子管状の連絡管を設け、その連絡管の先端に消火ホースを接続する接続管(口金部)が設けられた地下式消火栓が開示されている。この地下式消火栓では、スタンドパイプを必要とせず、連絡管を回動させ接続管(口金部)を引き上げることにより、地上(或いは雪面上)において消火ホースを接続することができる、としている。
【0007】
また、特許文献3には、地下式消火栓の口金部への接続を解除する操作部を備えたスタンドパイプが開示されている。このスタンドパイプでは、操作部において可動操作部を固定操作部側へ近接するよう上方へスライド移動させることで、可動操作部に連結されたロッドによって接続構造(雌型口金)の係止爪(爪部)を上方へ牽引し、管中心側へ突出した状態の係止爪を管外方側へ収容された状態とすることで係止解除し、スタンドパイプを地下式消火栓から取り外すことができる、としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開平8-13551号公報
【文献】特開平10-140624号公報
【文献】特開2018-57471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、特許文献1及び特許文献2に開示された地下式消火栓では、消火準備作業における口金部の引き上げ及び消火完了後作業における口金部の地下への収容作業は、膝をつき腰をかがめる格好で又は腹這い等の恰好で手を伸ばして行うことになるので、一般的なスタンドパイプを用いた上記方法に比べても作業の煩雑さが軽減されているとは言い難い。また、特許文献3に開示されたスタンドパイプは、地下式消火栓の雄型口金の押し輪とは独立の係止解除機構をスタンドパイプ側に有しているため、複雑な構造であり、高価にならざるを得ず、既設の消火設備としてすでに広く普及し、地下式消火栓の近傍に消火ホースや開栓具等とともに消火ホース収納箱内に設置されているスタンドパイプに代えて全て置きかわるのは現実的でない。
【0010】
本発明は、係る事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、通常のスタンドパイプを用いることができ、スタンドパイプを取り外すときの作業の煩雑さを軽減することができる地下式消火栓を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の地下式消火栓は、水道水が導入される水道水導入路と、雄型口金を先端に有する消火放水路と、それら水道水導入路と消火放水路の間を開閉する開閉弁部と、を備える地下式消火栓において、前記雄型口金は、口金本体部と押し輪と係止解除補助部を有しており、該口金本体部は、前記雄型口金の上端部に設けられた大径筒状部と、該大径筒状部の下側に設けられた小径筒状部と、を有し、前記押し輪は、前記口金本体部の前記小径筒状部の外側を上下方向に移動可能であり、前記係止解除補助部は、一端部が前記押し輪に取り付けられ他端側が上方に延び得る又は延びた補助軸体部と、該補助軸体部の他端部に設けられた把持部と、を有することを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の地下式消火栓は、請求項1に記載の地下式消火栓において、前記補助軸体部は、回動可能に前記押し輪に取り付けられており、スタンドパイプの雌型口金が前記雄型口金に当てて差し込まれると、回動して他端側が上方に延びた状態となることを特徴とする。
【0013】
請求項3に記載の地下式消火栓は、請求項2に記載の地下式消火栓において、前記係止解除補助部は、更に、前記補助軸体部に連接されたスタンドパイプ受け部を有しており、該スタンドパイプ受け部は、前記スタンドパイプの前記雌型口金が前記雄型口金に当てて差し込まれるときに、前記スタンドパイプが接触して押し込まれることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の地下式消火栓は、請求項3に記載の地下式消火栓において、前記スタンドパイプ受け部は、前記口金本体部の外側を周回し、前記スタンドパイプの前記雌型口金が前記雄型口金に当てて差し込まれるときに前記スタンドパイプが接触するスタンドパイプ接触部分を有することを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の地下式消火栓は、請求項4に記載の地下式消火栓において、前記スタンドパイプ受け部は、前記スタンドパイプ受け部の外周部に略垂直に立設された立設部分を有していることを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の地下式消火栓は、請求項3~5のいずれか1項に記載の地下式消火栓において、前記押し輪は、突出部を有しており、前記スタンドパイプ受け部は、スタンドパイプ接続前状態において、前記押し輪の前記突出部の上面に接することで、前記補助軸体部が略水平方向に延びた状態に保持する保持ストッパが設けられていることを特徴とする。
【0017】
請求項7に記載の媒介金具体は、上部に雄型口金を有し下部に地下式消火栓に接続する雌型口金を有する媒介金具体であって、前記雄型口金は、口金本体部と押し輪と係止解除補助部を有しており、該口金本体部は、前記雄型口金の上端部に設けられた大径筒状部と、該大径筒状部の下側に設けられた小径筒状部と、を有し、前記押し輪は、前記口金本体部の前記小径筒状部の外側を上下方向に移動可能であり、前記係止解除補助部は、一端部が前記押し輪に取り付けられ他端側が上方に延び得る又は延びた補助軸体部と、該補助軸体部の他端部に設けられた把持部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る地下式消火栓によれば、通常のスタンドパイプを用いることができ、スタンドパイプを取り外すときの作業の煩雑さを軽減することができる。また、本発明に係る媒介金具体によれば、それを接続した既設の地下式消火栓において、通常のスタンドパイプを用いることができ、スタンドパイプを取り外すときの作業の煩雑さを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の実施形態に係る地下式消火栓を示す断面図(
図3のA-A線で示す位置で切断した断面図)である。
【
図4】同上の地下式消火栓にスタンドパイプを接続させたときを縮小して示す正面図である。
【
図5】同上の地下式消火栓にスタンドパイプを接続させたときの地下式消火栓の雄型口金(及びスタンドパイプの雌型口金)の近傍を拡大して示す断面図(
図3のB-B線で示す位置で切断した断面図)である。
【
図6】同上の地下式消火栓にスタンドパイプを接続するように当てたときを縮小して示す正面図である。
【
図7】同上の地下式消火栓にスタンドパイプを接続するように
図6に示すように当てた後で
図4の状態になるまでの途中状態を縮小して示す正面図である。
【
図8】同上の地下式消火栓の補助軸体部を入れ子管状にした例を示す正面図である。
【
図9】同上の地下式消火栓に把持部接続部を設けた例を示す平面図である。
【
図10】同上の地下式消火栓の
図3のC-C線で示す位置で切断した断面図であって、保持ストッパの近傍を示すものである。
【
図11】同上の地下式消火栓を既設の地下式消火栓に媒介金具体を接続して構成する一例を示す断面図(
図1に対応する断面図)である。
【
図12】同上の地下式消火栓の
図11で示す一例の構成を示す断面図であって、(a)は媒介金具体であり、(b)は既設の地下式消火栓である。
【
図13A】同上の地下式消火栓の補助軸体部を接合させて押し輪の鍔部の突出部に取り付けた例を示す正面図である。
【
図13B】同上の地下式消火栓の
図13Aに示す例の平面図であって、(a)は把持部接続部が設けられていないもの、(b)は把持部接続部が設けられているものである。
【
図14】同上の地下式消火栓の補助軸体部を接合させて押し輪の鍔部の突出部に取り付けた別の例を示す正面図であって、(a)が縮んだ状態を示すもの、(b)が伸びた状態を示すものである。
【
図15】同上の地下式消火栓の補助軸体部を接合させて押し輪の鍔部の突出部に取り付けた更に別の例を示す正面図であって、(a)が縮んだ状態を示すもの、(b)が伸びた状態を示すものである。
【
図16A】同上の地下式消火栓の補助軸体部を接合させて押し輪の鍔部の突出部に取り付けた更に別の例を示す正面図であって、(a)が縮んだ状態を示すもの、(b)が伸びた状態を示すものである。
【
図17A】同上の地下式消火栓の
図16Aにおいて伸縮を自動的に行うようにした例を示す正面図であって、(a)が縮んだ状態を示すもの、(b)が伸びた状態を示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための形態を説明する。本発明の実施形態に係る地下式消火栓1は、
図1~
図3に示すように、水道水が導入される水道水導入路2と、雄型口金3を先端に有する消火放水路4と、それら水道水導入路2と消火放水路4の間を開閉する開閉弁部5と、を備えている。開閉弁部5は、上端5aを開栓具等を用いて回転させることにより、下端5bが水道水導入路2と消火放水路4の間を開閉するように機能する(
図1参照)。
【0021】
地下式消火栓1の雄型口金3は、通常の地下式消火栓の雄型口金と同様に、差し込み式(町野式)の雄型口金の機能を有しており、口金本体部31と係止解除機構としての押し輪32とを有している。口金本体部31は、大径筒状部31aと小径筒状部31bを有している。大径筒状部31aは雄型口金3の上端部に設けられており、小径筒状部31bは大径筒状部31aとの間で段差を形成するようその下側に設けられている。雄型口金3は、金属製とすることができる。
【0022】
押し輪32は、口金本体部31の小径筒状部31bの外側を上下方向に移動可能であるとともに回転可能であり、また、筒状基部32bとその下部に設けられた鍔部32aを有した構成となっている。筒状基部32bは、口金本体部31の小径筒状部31bの外側を囲む部分である。鍔部32aは、対称的(雄型口金3の軸線に対して対称的)に外方に突出した2箇所の突出部32aaを有している(
図3参照)。この突出部32aaは、口金本体部31の大径筒状部31aよりも外方に延びている(
図3参照)。突出部32aaは、その下部に補助軸体部取付部分32aaaを有している(
図5参照)。なお、補助軸体部取付部分32aaaは、後述する補助軸体部33aが取り付けることができる部分を言い、その形状が特に限定されるものではなく、また、突出部32aaの他の部分と特に区別される形状でなくても構わない。また、
図3においては、雄型口金3よりも下方の部位で、本来、雄型口金3のまわりに現れる線は、理解容易化のために省略している。
【0023】
スタンドパイプSPは、一般的なスタンドパイプを用いることができ、その底部(地下式消火栓1との接続部)において、雌型口金SAとその周辺部分となるフランジ部SFを有している(
図5参照)。そして、雌型口金SAは、バネによって内方に付勢される爪部SAaを有している(
図5参照)。スタンドパイプSPは、消火の準備の際、雌型口金SAを地下式消火栓1の雄型口金3に当てて差し込み、爪部SAaを口金本体部31の小径筒状部31bに接させて係止させることにより、
図4及び
図5に示すように、地下式消火栓1への接続が可能である。また、スタンドパイプSPは、消火が完了すると、地下式消火栓1の雄型口金3の押し輪32(詳細には鍔部32aの突出部32aa)を引き上げる(スタンドパイプSP側に引く)ことで筒状基部32bによりスタンドパイプSPの爪部SAaが外方に移動して係止が解除される。その結果、スタンドパイプSPを地下式消火栓1から取り外すことができる。
【0024】
地下式消火栓1の雄型口金3は、更には、押し輪32による係止解除を補助する係止解除補助部33を有している。係止解除補助部33は、本実施形態では、補助軸体部33a、把持部33b、スタンドパイプ受け部33cを有する(
図2等参照)。
【0025】
補助軸体部33aは、一端部(基端部)が押し輪32の鍔部32aの突出部32aaに取り付けられ他端側が上方(通常は、鉛直方向に上方)に延び得るものである(
図4参照)。補助軸体部33aは、通常は、2個の鍔部32aの突出部32aaに対応して2個設けられる(
図3参照)。詳細には、補助軸体部33aは、補助軸体部取付部分32aaaにおいて鍔部32aの突出部32aaに回動可能に取り付けられており(
図5参照)、スタンドパイプSPの雌型口金SAが雄型口金3に当てて差し込まれると、回動して他端側が上方に延びた状態となる(
図4参照)。このとき、補助軸体部33aの他端部(上端部)は、地下式消火栓1の設置の深さによるが、地面上に又は地面下の地面近傍まで来させることができる。スタンドパイプSPが差し込まれる前のスタンドパイプ接続前状態では、補助軸体部33aは、通常、略水平方向に延びた状態であり(
図6参照)、スタンドパイプSPが差し込まれると回動する(
図7参照)。補助軸体部33aは、細い棒状のもの又は細いパイプ状のものを用いることができる。
【0026】
補助軸体部33aは、詳細には、鍔部32aの突出部32aaの補助軸体部取付部分32aaaに取付部材32aabにより取り付けられている(
図5参照)。補助軸体部33aと補助軸体部取付部分32aaaはそれぞれ孔部を有しており、補助軸体部33aの孔部(貫通孔)には雌ねじが形成されず、補助軸体部取付部分32aaaの孔部には雌ねじが形成されている。取付部材32aabは、補助軸体部33aの孔部を通過して軸体部取付部分32aaaの孔部に螺着される。それにより、補助軸体部33aは、鍔部32aの突出部32aaに回動可能に取り付けられる。なお、補助軸体部33aの孔部には雌ねじが形成され、補助軸体部取付部分32aaaの孔部を雌ねじが形成されない貫通孔にしても、同様にできる。
【0027】
補助軸体部33aは、材料が特に限定されたり1種類の材料単体か2種類以上の材料の組み合わせかに特に限定されたりするものではないが、鍔部32aの突出部32aaへの取り付け箇所の近傍の部分33aaに比べてそれよりも他端部側に延びた部分33abを軽い構造及び/又は材料のものにすることができる。例えば、鍔部32aの突出部32aaへの取り付け箇所の近傍の部分33aaを鋳物とし、それよりも他端部側に延びた部分33abはステンレス製パイプ又は樹脂製のものなどとすることができる。そうすると、補助軸体部33aの他端部側が上方に延びた状態になるよう回動するときに、回動し易くなる。なお、
図1~
図3では、部分33aaと部分33abの接続部において、部分33abに挿入された部分33aaの一部を破線で示している。
【0028】
なお、補助軸体部33aは、入れ子管状などにすることで伸縮可能にすることも可能である。例えば、補助軸体部33aの部分33abは、
図8に示すように、入れ子管状の部分33abaと部分33abbで構成することが可能である。そうすると、地下式消火栓1から地面までの様々な距離に対応して、補助軸体部33aの他端部(先端部)(スタンドパイプSPの接続完了時には上端部)を地面上に又は地面下の地面近傍まで更に容易に来させることができる。なお、
図8は、部分33abが縮んだ状態を示し、部分33abbに挿入された部分33abaの一部を破線で示している。
【0029】
把持部33bは、作業者が把持できるように、補助軸体部33aの他端部(先端部)に設けられたものである。把持部33bは、補助軸体部33aと一体成形したり補助軸体部33aに溶接などで接合したりして設けることができる。把持部33bは、特に限定されるものではないが、把持し易いように、補助軸体部33aの他端側が上方に延びた状態のときに水平方向に延びるようにすることができる(
図4参照)。把持部33bは、通常は、2個設けられ、それぞれが各々の補助軸体部33aに設けられる。その場合、
図9に示すように、2個の把持部33bの間を接続して把持部接続部33baを設けることが可能である。そうすると、片手で把持部接続部33baから2個の把持部33bを介して2個の補助軸体部33aを操作(具体的には、引き上げ)でき、もう片方の手で他の操作(例えば、スタンドパイプSPの支持など)もできる。
【0030】
スタンドパイプ受け部33cは、補助軸体部33aに連接されている。スタンドパイプ受け部33cは、補助軸体部33aに溶接などで接合したり補助軸体部33aと一体成形したりして連接することができる。また、スタンドパイプ受け部33cの後述する各部分は、全部が一体成形されるのがよいが、一部が溶接などで接合されてもよい。スタンドパイプ受け部33cは、スタンドパイプSPの雌型口金SAが雄型口金3に当てて差し込まれるときに(
図6参照)、スタンドパイプSP(詳細には、フランジ部SF)が接触して押し込まれる。それにより、鍔部32aの突出部32aaへの補助軸体部33aの取り付け箇所を支点として、補助軸体部33aが回動して他端側が上方に延びた状態となる(
図7及び
図4参照)。
【0031】
スタンドパイプ受け部33cは、スタンドパイプ接続前状態において、鍔部32aの突出部32aaへの補助軸体部33aの取り付け箇所よりも上方に位置しスタンドパイプSPに接触する部分(スタンドパイプ接触部分33ca)を有している(
図2参照)。スタンドパイプ接触部分33caは、スタンドパイプSPが押し込まれるとき、鍔部32aの突出部32aaへの補助軸体部33aの取り付け箇所を支点としての力点となる。スタンドパイプ接触部分33caは、口金本体部31の外側を周回している(
図3参照)。このように、スタンドパイプ接触部分33caが周回していると、スタンドパイプSPとの間の接触面積が大きくなるため、スタンドパイプSPを安定して押し込むことができる。
【0032】
また、スタンドパイプ接触部分33caは、その中央部分(平面視中央部分)が外方に広がっており(
図3参照)、その外周部に略垂直に立設された立設部分33cbが設けられている。立設部分33cbは、口金本体部31の大径筒状部31aの上方まで延びている(
図2参照)。
【0033】
スタンドパイプ接触部分33caにおいて外方に広がった部分は、フランジ部SFが大きなスタンドパイプSPの場合にそれに接触して安定して押し込むことができるようにすることができる。立設部分33cbは、それにスタンドパイプSPを押し込む前に接触させて位置を確かめることにより、スタンドパイプSPの芯だし(位置合わせ)が容易になる。
【0034】
また、スタンドパイプ接触部分33caにおいて外方に広がった部分及び立設部分33cbは、鍔部32aの突出部32aaへの補助軸体部33aの取り付け箇所(支点となる箇所)から離れた位置にあるので、補助軸体部33aを回動させて他端側が上方に延びた状態とさせるためのバランサーとしての機能を有するようにすることができる。つまり、スタンドパイプ接触部分33caにおいて外方に広がった部分及び立設部分33cbの重さと補助軸体部33aの重さとのバランスにより、補助軸体部33aがスタンドパイプ接続前状態に戻ろうとする力を減少させて、補助軸体部33aを立ち上がり易くすることができる。
【0035】
スタンドパイプ受け部33cは、スタンドパイプ接触部分33caと補助軸体部33aとの間を接続(連接)する部分(補助軸体連接部分33cc)を有している(
図2参照)。
【0036】
また、スタンドパイプ受け部33cは、スタンドパイプ接続前状態において、
図3及び
図10に示すように、鍔部32aの突出部32aaの上面に接することで、補助軸体部33aが略水平方向に延びた状態に保持する保持ストッパ33cdが設けられている。詳細には、保持ストッパ33cdは、補助軸体連接部分33ccに接続して設けられている。保持ストッパ33cdは、鍔部32aの2個の突出部32aaのうちの片方(
図3では上側のもの)だけに設ければよいが、両方に設けてもよい。また、保持ストッパ33cdは、補助軸体部33aが回動するときに、突出部32aaがその動きを遮らないように、突出部32aaにR(アール)を付けたり(
図10参照)、テーパを付けたりすることができる。なお、
図3においては、保持ストッパ33cdの下に隠れる部分(突出部32aaの一部など)は破線で示している。
【0037】
以上説明した構造の係止解除補助部33を有する雄型口金3では、消火の準備の際にスタンドパイプSPの雌型口金SAが差し込まれると、補助軸体部33aが回動して他端側が上方に延びた状態となる。差し込みの際、補助軸体部33aが回動するので、スタンドパイプSPが正確に差し込まれていることが確認できる。消火が完了すると、地面上に又は地面下の地面近傍まで上方に延びた状態の補助軸体部33aを、把持部33bを把持して引き上げることにより引き上げる。このとき、膝をつき腰をかがめる格好で又は腹這い等の恰好で手を伸ばす必要がない。それにより、押し輪32(詳細には鍔部32aの突出部32aa)が引き上げられ雄型口金3と雌型口金SAとの係止が解除され、スタンドパイプSPを地下式消火栓1から取り外すことができる。
【0038】
地下式消火栓1では、スタンドパイプSPに、殊更特殊な構造のスタンドパイプ(例えば、特許文献3など)を用いることなく、一般的な通常のスタンドパイプを用いることができる。また、地下式消火栓1では、簡単な構成の係止解除補助部33を用いて雄型口金3と雌型口金SAとの係止を解除することができ、膝をつき腰をかがめる格好で又は腹這い等の恰好で手を伸ばす必要がないので、スタンドパイプSPを取り外すときの作業の煩雑さを軽減することができる。また、スタンドパイプSPを取り外すとき、補助軸体部33aが押し輪32から上方に立ち上がっている(押し輪32に樹立するような状態で取り付けられている)ので、作業者のために特別に取扱説明書などを必要とせず、一見して係止解除補助部33の把持部33bを引き上げれば係止が解除できることが理解できる。また、押し輪32とスタンドパイプSPの間に泥等が挟まり固着した場合などでは、把持部33bを持って上下動又は回転などさせることにより泥等を取り除くことも可能である。
【0039】
また、既設の地下式消火栓においては、単に既存の雄型口金を上述した雄型口金3に取り替えるか、或は、既存の雄型口金の構成を加工して雄型口金3とすることができる。既存の雄型口金の構成を加工して雄型口金3とする場合は、様々な形態が可能であるが、例えば、
図11に示すような媒介金具体3Aを用いる形態が可能である。
【0040】
媒介金具体3Aは、
図12(a)に示すように、上述した口金本体部31(つまり、上述した大径筒状部31a及び小径筒状部31b)と押し輪32(つまり、上述した鍔部32aと筒状基部32b)と係止解除補助部33(つまり、上述した補助軸体部33a、把持部33b、スタンドパイプ受け部33c)を有している。媒介金具体3Aは、また、その底部に、上述したスタンドパイプSPの雌型口金SAと同様な雌型口金34を有している。雌型口金34の周辺にはフランジ部35が設けられている。雌型口金34は、上述した爪部SAaと同様な爪部34aを有している。
【0041】
既設の地下式消火栓1’は、
図12(b)に示すように、それ自体の口金本体部31’(つまり、大径筒状部31a’及び小径筒状部31b’)とそれ自体の押し輪32’(つまり、鍔部32a’と筒状基部32b’)を有している。媒介金具体3Aは、雌型口金34において爪部34aを口金本体部31’の小径筒状部31b’に接させて係止させることにより、
図11に示すように、地下式消火栓1’へ接続される。こうして媒介金具体3Aと地下式消火栓1’により構成された地下式消火栓1は、雄型口金3としては、媒介金具体3Aと口金本体部31’と押し輪32’で構成される部分となり、
図1~
図10に基づいてこれまで説明してきたものと同様にして用いることができる。
【0042】
この地下式消火栓1は、工場等で媒介金具体3Aを製作し、それを運んで既設の地下式消火栓1’に接続すればよいので、施工が簡便であり、媒介金具体3Aが地下式消火栓1’に短時間にワンタッチで装着できるので、効率的な施工が可能である。この場合、例えば、スタンドパイプSPに予め媒介金具体3Aを取り付けた状態で地下式消火栓1’に装着し、その後、係止解除補助部33により、スタンドパイプSPを取り外すようにすれば、媒介金具体3Aを地下式消火栓1’に装着する際にも、膝をつき腰をかがめる格好で又は腹這い等の恰好で手を伸ばす必要がない。なお、既設でない(まだ設置していない)地下式消火栓1’に媒介金具体3Aを接続して地下式消火栓1とすることも可能である。
【0043】
以上、本発明の実施形態に係る地下式消火栓について説明したが、本発明は、上述の実施形態に記載したものに限られることなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内でのさまざまな設計変更が可能である。
【0044】
例えば、2個の補助軸体部33aの動作が独立になったり、スタンドパイプ接触部分33caに関する上述した利点の一部を得ることができなくなったりするが、スタンドパイプ接触部分33caは、口金本体部31の外側を周回しないように、すなわち、スタンドパイプ受け部33cが分断されるようにすることも可能である。
【0045】
また、補助軸体部33a(及び把持部33b)の2個のうちどちらかを省略して片方1個とすることも場合によっては可能である。この場合、口金本体部31の外側を周回するスタンドパイプ受け部33cを押し輪32のもう片方(例えば、押し輪32の鍔部32aの2個の突出部32aaのうちもう片方)にも回動可能に取り付けておけば、補助軸体部33a(及び把持部33b)が片方1個でも押し輪32を円滑に引き上げることができる。
【0046】
また、補助軸体部33aは、回動可能に押し輪32の鍔部32aの突出部32aaに取り付けられているが、
図13A及び
図13Bに示すように、上方に延びた状態(樹立したままの状態)で接合させて(回動不可能に固定して)鍔部32aの突出部32aaに取り付けることも可能である。この場合、補助軸体部33aの他端側は、常に、上方に延びたものとなり、スタンドパイプSPが差し込まれるときに補助軸体部33aが回動しないので、正確に差し込まれていることの確認し易さはなくなる。その一方、回動機能、スタンドパイプ受け部33cを省略できるのでコストを下げることができる。なお、
図13Aに示す例では、補助軸体部33aは、下端に雄ねじが形成されており、それが突出部32aaを貫通しその下側で取付部材(ナットなど)32aacにより取り付けられているが、取付部材32aacを用いず溶接等により取り付けることも可能である。また、上述したのと同様に、
図13B(b)に示すように、2個の把持部33bの間を接続して把持部接続部33baを設けることも可能である。また、
図13A及び
図13B(及び、後述する
図14、
図15、
図16A、
図16B、
図17A、
図17B)では、雄型口金3以外はほぼ省略して示している。
【0047】
補助軸体部33aは、上方に延びた状態で接合させて(回動不可能に固定して)押し輪32の鍔部32aの突出部32aaに取り付けるようにした場合でも、
図14に示すように、入れ子管状の部分33acと部分33adを含むようにするなどして、伸縮可能にできる。また、補助軸体部33aは、
図15に示すように、部分33aeとそれに対して回動可能な部分33afを含むようにするなどして、折り曲げ可能にすることもできる。また、
図14及び
図15(及び後述する
図16A(
図16B))に示す例では、上述したのと同様に、2個の把持部33bの間を接続して把持部接続部33baを設けることも可能であり、その場合、上述した効果に加え、伸縮の操作又は折り曲げの操作(及びその逆の操作)が容易になる。なお、
図14(a)、(b)及び
図15(b)に対応する平面図は、
図13Bで示したのと同じものを用いることができる。
【0048】
また、補助軸体部33aは、
図16A及び
図16Bに示すように、部分33agとそれに対して平行に(平面視の位置を変えて平行に)スライド可能な部分33ahを含むようにするなどして、伸縮可能にすることもできる。
図16A及び
図16Bにおいて、符号33aiで示すものは、部分33agと部分33ahの平面視の位置を変える部材である。このようにすると、部分33ahの長さの制約が少ないため、伸縮の差を大きくすることができる。
【0049】
更に、
図16A及び
図16Bに示した構成を用いて補助軸体部33aの伸縮を自動的にスタンドパイプSPの差し込み及び取り外しにより行うようにすることも可能である。この場合、
図17A及び
図17Bに示すように、上記のスタンドパイプ受け部33cと同様な構成のスタンドパイプ受け部33c’とそれに連接された補助軸体支持部33dを設けるようにすることができる。補助軸体支持部33dは、上記の
図1~3等で示した補助軸体部33aの部分33aaの長さを伸ばしたのとほぼ同様な形状とすることが可能である。スタンドパイプ受け部33c’と補助軸体支持部33dは、押し輪32に回動可能に取り付けたり(
図17A及び
図17B参照)、又はそれよりも下方の地下式消火栓1のハウジング等(例えば、雄型口金3の取り付け部分又は消火放水路4の周壁部分)に回動可能に取り付けたりすることができる。押し輪32よりも下方の地下式消火栓1のハウジング等に取り付けると、回転中心軸が下がるので、補助軸体支持部33dの長さをより長くすることができ、把持部33bを地面上に又は地面下の地面近傍まで、より上方に延ばすことができる。
【0050】
このようにすると、スタンドパイプSPが差し込まれていなければ、
図17A(a)に示すように、補助軸体部33aの部分33ahは下がった状態、つまり、補助軸体部33aは縮んだ状態である。スタンドパイプSPが差し込まれると、スタンドパイプ受け部33c’がそれを受け、補助軸体支持部33dが回動して、
図17A(b)に示すように、補助軸体部33aの部分33ahを押し上げ、補助軸体部33aは伸びた状態になる。スタンドパイプSPが取り外されると、スタンドパイプ受け部33c’と補助軸体支持部33dが、スタンドパイプSPが差し込まれたときと逆向きに回動して、補助軸体部33aの部分33ahは降下し
図17A(a)に示す状態に戻る。なお、
図17Aにおいて(a)、(b)は、図示の都合上、互いに上下にずらして示している。
【0051】
また、係止解除補助部33は、直接に押し輪32の鍔部32aの突出部32aaに取り付ける他、別部材を介して突出部32aaに取り付けることも可能である。また、地下式消火栓1は、押し輪32において鍔部32aの突出部32aaを有さない場合(更には鍔部32a自体を有さない場合)でも適用可能である。その場合、突出部32aaの替わりとなる外部部材を鍔部32a又は筒状基部32bに溶接などで接合したり一体成形したりし、その外部部材に補助軸体部33aを上述したようにして回動可能に(又は、
図13Aなどの例では接合させて(回動不可能に固定させて))取り付けることができる。或いは、突出部32aaの替わりにそれに相当する部分を補助軸体部33aに追加し、鍔部32a又は筒状基部32bに回動可能に(又は、
図13Aなどの例では接合させて(回動不可能に固定させて))取り付けることもできる。そうすることで、その外部部材或いは補助軸体部33aの追加部分を介して、補助軸体部33aが押し輪32に取り付けられることになる。
【0052】
【0053】
なお、地下式消火栓1は、道路等の地下に配置されるものの他、構造物において人の足が接する面の下方に配置されるものを含むものとする。また、地下式消火栓1は、空気弁付きなどの複合機能を有するものにも適用可能なのは言うまでもない。
【符号の説明】
【0054】
1、1’ 地下式消火栓
2 水道水導入路
3 雄型口金
31、31’ 口金本体
31a、31a’ 大径筒状部
31b、31b’ 小径筒状部
32、32’ 押し輪
32a、32a’ 押し輪の鍔部
32aa 押し輪の鍔部の突出部
32aaa 押し輪の鍔部の突出部の補助軸体部取付部分
32aab 押し輪の鍔部の突出部の補助軸体部取付部分へ補助軸体部を取り付ける取付部材
32aac 取付部材
32b、32b’ 押し輪の筒状基部
33 係止解除補助部
33a 係止解除補助部の補助軸体部
33aa 係止解除補助部の補助軸体部における鍔部の突出部への取り付け箇所近傍の部分
33ab 係止解除補助部の補助軸体部における他端部側の部分
33aba 係止解除補助部の補助軸体部における入れ子管状の一方側の部分
33abb 係止解除補助部の補助軸体部における入れ子管状の他方側の部分
33ac 係止解除補助部の補助軸体部における鍔部の突出部への取り付け箇所近傍の部分
33ad 係止解除補助部の補助軸体部における他端部側の部分
33ae 係止解除補助部の補助軸体部における鍔部の突出部への取り付け箇所近傍の部分
33af 係止解除補助部の補助軸体部における他端部側の部分
33ag 係止解除補助部の補助軸体部における鍔部の突出部への取り付け箇所近傍の部分
33ah 係止解除補助部の補助軸体部における他端部側の部分
33ai 係止解除補助部の補助軸体部において取り付け箇所近傍の部分と他端部側の部分の平面視の位置を変える部材
33b 係止解除補助部の把持部
33ba 係止解除補助部の把持部接続部
33c、33c’ 係止解除補助部のスタンドパイプ受け部
33ca 係止解除補助部のスタンドパイプ受け部のスタンドパイプ接触部分
33cb 係止解除補助部のスタンドパイプ受け部の立設部分
33cc 係止解除補助部のスタンドパイプ受け部の補助軸体連接部分
33cd 係止解除補助部のスタンドパイプ受け部の保持ストッパ
33d 係止解除補助部の補助軸体支持部
34 媒介金具体の雌型口金
34a 媒介金具体の雌型口金の爪部
35 媒介金具体のフランジ部
3A 媒介金具体
4 消火放水路
5 開閉弁部
5a 開閉弁部の上端
5b 開閉弁部の下端
SP スタンドパイプ
SA スタンドパイプの雌型口金
SAa スタンドパイプの雌型口金の爪部
SF スタンドパイプのフランジ部