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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】真空応力型試料環境デモ機
(51)【国際特許分類】
   G21K 5/08 20060101AFI20220712BHJP
   G01N 23/20025 20180101ALI20220712BHJP
【FI】
G21K5/08 Z
G01N23/20025
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021101819
(22)【出願日】2021-06-18
(65)【公開番号】P2022093241
(43)【公開日】2022-06-23
【審査請求日】2021-06-18
(31)【優先権主張番号】202011438335.3
(32)【優先日】2020-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516333551
【氏名又は名称】東莞理工学院
(74)【代理人】
【識別番号】100145470
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 健一
(72)【発明者】
【氏名】▲てい▼君
【審査官】右▲高▼ 孝幸
(56)【参考文献】
【文献】特公昭51-47072(JP,B1)
【文献】特開昭55-81500(JP,A)
【文献】実開平1-110357(JP,U)
【文献】登録実用新案第3129828(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第104918403(CN,A)
【文献】WANG FangWei et al.,Physical design of target station and neutron instruments for China Spallation Neutron Source,Science China: Physics, Mechanics and Astronomy,2013年12月,vol.56, no.12 pp.2410-2424
【文献】M. Mocko et al.,Fourth-generationspallationneutrontarget-moderator-reflector-shield assembly at the Manuel Lujan Jr. neutron scattering center,Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A,2012年11月29日,vol.704,pp.27-35
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21K 5/08
G01N 23/00
G01N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空応力型試料環境デモ機であって、それは下プレート(1)と、筒体(2)及び上プレート(3)から構成される試料管を備え、
前記下プレート(1)と、筒体(2)及び上プレート(3)は、いずれも取り外し可能な構造であり、且つ下プレート(1)と上プレート(3)に、筒体(2)の壁内に挿入することができる環状挿入ブロック(4)が固定するように配置され、前記筒体(2)の側面に、貫通口(5)が設けられ、前記下プレート(1)に、材料供給挟持装置(6)が配置され、前記上プレート(3)に、材料押圧装置(7)が配置され、前記材料押圧装置(7)は、上プレートに配置された下向き押圧ブラケット(21)を備え、前記下向き押圧ブラケット(21)に、上下方向を向く電動伸縮ロッド(22)が配置され、前記電動伸縮ロッド(22)に、上プレート(3)を貫通して且つ上プレート(3)と密封するように連係する下向き押圧ロッド(23)が連接され、前記下向き押圧ロッド(23)の下側に、下向き押圧ブロック(25)が連接され、前記下向き押圧ブロック(25)の下側に、下向き押圧締め付けガス嚢(27)が配置され、前記下向き押圧締め付けガス嚢(27)は、空圧機器に連接され、前記上プレート(3)に、真空ポンプ(8)が配置され、且つ真空ポンプ(8)は試料管の内腔と連通されることを特徴とする真空応力型試料環境デモ機。
【請求項2】
前記電動伸縮ロッド(22)は、材質が硬質プラスチックであるカップリング(28)を介して下向き押圧ロッド(23)と連接し、前記下向き押圧ブロック(25)に、下向き押圧電磁石(26)が埋め込まれ、前記下向き押圧ブロックの材質は硬質プラスチックであり、前記下向き押圧ロッド(23)の下端に、下向き押圧電磁石(26)と被装するように連係する下向き押圧スリーブ(24)が配置され、また、下向き押圧スリーブ(24)は、下向き押圧電磁石(26)と磁性的に連係し、前記カップリング(28)の外側にねじ山が配置され、前記下向き押圧ブラケット(21)に、水平方向を向いて且つシリンダーヘッドが対向になって配置された下向き押圧締め付けシリンダー(29)が2つ配置され、前記下向き押圧締め付けシリンダー(29)のプッシュロッドに、下向き押圧締め付け円弧状ブロック(30)が連接され、また、下向き押圧締め付け円弧状ブロック(30)の内側に内ねじが配置され、該内ねじはカップリング(28)の外側に配置されたねじ山と連係し、前記上プレート(3)に、それを貫通した導線通過用管(31)が配置され、前記導線通過用管(31)の下部に、導線通過用密封スリーブ(32)が密封するように被装され、且つ導線通過用密封スリーブ(32)に、剛性材質である空気管(33)及び導線管(34)が固定するように連接され、また、空気管(33)及び導線管(34)のもう一端は、何れも下向き押圧ブロック(25)に固定され、下向き押圧電磁石(26)の導線は、導線管(34)を貫通して且つ導線通過用管(31)から通り抜けて、下向き押圧締め付けガス嚢(27)の送気管は、空気管(33)と連通し、且つ空気管(33)は、導線通過用管(31)を貫通した換気ホース(35)と連通し、前記換気ホース(35)は、下向き押圧ブラケット(21)に配置されたガス嚢の空気ポンプ(37)と連通されることを特徴とする請求項1に記載の真空応力型試料環境デモ機。
【請求項3】
前記筒体(2)の外側に、ねじ山を介して取り外し可能なねじ(10)が連係され、且つ取り外し可能なねじ(10)の端部は滑らかなロッドであり、且つ環状挿入ブロック(4)内に挿入することが可能であり、前記材料供給挟持装置(6)は、下プレート(1)の下側に配置された挟持昇降ブラケット(11)を備え、前記挟持昇降ブラケット(11)に、挟持昇降ボールねじ(12)がねじ連係され、且つ挟持昇降ボールねじ(12)に、挟持昇降ナット(13)が連係され、前記挟持昇降ボールねじ(12)の上端は、下プレート(1)を貫通して且つ挟持昇降台(14)と連接し、前記挟持昇降台(14)に挟持部が配置され、且つ挟持昇降台(14)の下側に昇降密封スリーブ(15)が配置され、前記昇降密封スリーブ(15)は下プレート(1)と相対的に移動でき、且つ密封するように連係し、前記挟持昇降ボールねじ(12)は昇降密封スリーブ(15)内にあることを特徴とする請求項1に記載の真空応力型試料環境デモ機。
【請求項4】
前記挟持部は、挟持昇降台(14)に配置された挟持取り付けブロック(16)を備え、前記挟持取り付けブロック(16)は上下方向に配置され、且つ少なくとも3つ以上が配置され、前記挟持取り付けブロック(16)に、水平方向を向く挟持ねじ(17)が配置され、前記挟持ねじ(17)に挟持ロックナット(19)が連係され、前記挟持ねじ(17)に製品(9)と連係する挟持ブロック(18)と連接されることを特徴とする請求項3に記載の真空応力型試料環境デモ機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は中性子の応用分野に関し、特に真空応力型試料環境デモ機。
【背景技術】
【0002】
中国核破砕中性子源(CSNS)について、その原理は全体から言えば以下のように要約することができる。(1)陽子加速器を使って、ビーム強度が高く、パルスが短い陽子ビームを発生させる。(2)陽子ビームを使って、重金属ターゲットを打ち込んで、流束が高く、パルスが短い中性子を発生させる。(3)ターゲットステーションの周りに複数台の分光器を配置し、中性子パルスが試料に打ち込んだ際に発生した信号を測定することで、試料の物質の構造に関する情報を得る。その中で、試料環境デモ機は欠けてはいけないコンポーネントとして、中性子散乱実験の中で、試料に特別で一定の環境を提供することに用いられ、試料を特定な段階や状態にさせる。既存の試料環境デモ機では、殆ど被測定製品は試料ロッドに固定され、それから、試料ロッドにつれて抽出される。しかし、このような状況には一定の欠陥があり、試料ロッドの構造は比較的に複雑であり、まず製品を取り付けた固定構造が試料ロッドの直径を超えないように確保するため、試料管全体のサイズが通常大きすぎて、試料ロッドの取り付けや取り外しが不便になり、他の部品と干渉しやすくなるという課題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、真空応力型試料環境デモ機を提供することを目的とし、試料管の上プレート全体を取り外し可能な構造に設定し、被測定製品を下向き押圧部品と固定的な連接関係がないようにして、上プレート全体を取り外すことにより材料を交換できるため、干渉を起こさず、試料管全体のサイズを縮小することができるようになる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を実現するために、本発明の使用する技術的方案は以下の通りである。真空応力型試料環境デモ機であって、それは下プレートと、筒体及び上プレートから構成される試料管を備え、前記下プレートと、筒体及び上プレートは、いずれも取り外し可能な構造であり、且つ下プレートと上プレートに、筒体の壁内に挿入することができる環状挿入ブロックが固定するように配置され、前記筒体の側面に、貫通口が設けられ、前記下プレートに、材料供給挟持装置が配置され、前記上プレートに、材料押圧装置が配置され、前記材料押圧装置は、上プレートに配置された下向き押圧ブラケットを備え、前記下向き押圧ブラケットに、上下方向を向く電動伸縮ロッドが配置され、前記電動伸縮ロッドに、上プレートを貫通して且つ上プレートと密封するように連係する下向き押圧ロッドが連接され、前記下向き押圧ロッドの下側に、下向き押圧ブロックが連接され、前記下向き押圧ブロックの下側に、下向き押圧締め付けガス嚢が配置され、前記下向き押圧締め付けガス嚢は、空圧機器に連接され、前記上プレートに、真空ポンプが配置され、且つ真空ポンプは試料管の内腔と連通される。
【0005】
好ましくは、前記電動伸縮ロッドは、材質が硬質プラスチックであるカップリングを介して下向き押圧ロッドと連接し、前記下向き押圧ブロックに、下向き押圧電磁石が埋め込まれ、前記下向き押圧ブロックの材質は硬質プラスチックであり、前記下向き押圧ロッドの下端に、下向き押圧電磁石と被装するように連係する下向き押圧スリーブが配置され、また、下向き押圧スリーブは、下向き押圧電磁石と磁性的に連係する。
【0006】
好ましくは、前記カップリングの外側にねじ山が配置され、前記下向き押圧ブラケットに、水平方向を向いて且つシリンダーヘッドが対向になって配置された下向き押圧締め付けシリンダーが2つ配置され、前記下向き押圧締め付けシリンダーのプッシュロッドに、下向き押圧締め付け円弧状ブロックが連接され、また、下向き押圧締め付け円弧状ブロックの内側に内ねじが配置され、該内ねじはカップリングの外側に配置されたねじ山と連係する。
【0007】
好ましくは、前記上プレートに、それを貫通した導線通過用管が配置され、前記導線通過用管の下部に、導線通過用密封スリーブが密封するように被装され、且つ導線通過用密封スリーブに、剛性材質である空気管及び導線管が固定するように連接され、また、空気管及び導線管のもう一端は、何れも下向き押圧ブロックに固定され、下向き押圧電磁石の導線は、導線管を貫通して且つ導線通過用管から通り抜けて、下向き押圧締め付けガス嚢の送気管は、空気管と連通し、且つ空気管は、導線通過用管を貫通した換気ホースと連通し、前記換気ホースは、下向き押圧ブラケットに配置されたガス嚢の空気ポンプと連通される。
【0008】
好ましくは、前記筒体の外側に、ねじ山を介して取り外し可能なねじが連係され、且つ取り外し可能なねじの端部は滑らかなロッドであり、且つ環状挿入ブロックに挿入することが可能である。
【0009】
好ましくは、前記材料供給挟持装置は、下プレートの下側に配置された挟持昇降ブラケットを備え、前記挟持昇降ブラケットに、挟持昇降ボールねじがねじ連係され、且つ挟持昇降ボールねじに、挟持昇降ナットが連係され、前記挟持昇降ボールねじの上端は、下プレートを貫通して且つ挟持昇降台と連接し、前記挟持昇降台に挟持部が配置され、且つ挟持昇降台の下側に昇降密封スリーブが配置され、前記昇降密封スリーブは下プレートと相対的に移動でき、且つ密封するように連係し、前記挟持昇降ボールねじは昇降密封スリーブ内にある。
【0010】
好ましくは、前記挟持部は、挟持昇降台に配置された挟持取り付けブロックを備え、前記挟持取り付けブロックは上下方向に配置され、且つ少なくとも3つ以上が配置され、前記挟持取り付けブロックに、水平方向を向く挟持ねじが配置され、前記挟持ねじに挟持ロックナットが連係され、前記挟持ねじに製品と連係する挟持ブロックと連接される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】真空応力型試料環境デモ機の構造を示す図である。
図2】材料供給挟持装置の構造を示す図である。
図3】下押圧装置の構造を示す図である。
図4図3におけるA箇所の部分拡大図である。
図5図3におけるB箇所の部分拡大図である。
図6図1におけるC箇所の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
当業者が本発明の技術的な解決手段をより良く理解するため、次に、図面と併せて本発明を詳しく説明する。この部分の説明は、実証性と解釈性のみであり、本発明の保護範囲は何ら限定されない。
【0013】
図1図3に示すように、本発明の具体的な構造は以下の通りである。真空応力型試料環境デモ機であって、それは下プレート1と、筒体2及び上プレート3から構成される試料管を備え、前記下プレート1と、筒体2及び上プレート3は、いずれも取り外し可能な構造であり、且つ下プレート1と上プレート3に、筒体2の壁内に挿入することができる環状挿入ブロック4が固定するように配置され、前記筒体2の側面に、貫通口5が設けられ、前記下プレート1に、材料供給挟持装置6が配置され、前記上プレート3に、材料押圧装置7が配置され、前記材料押圧装置7は、上プレートに配置された下向き押圧ブラケット21を備え、前記下向き押圧ブラケット21に、上下方向を向く電動伸縮ロッド22が配置され、前記電動伸縮ロッド22に、上プレート3を貫通して且つ上プレート3と密封するように連係する下向き押圧ロッド23が連接され、前記下向き押圧ロッド23の下側に、下向き押圧ブロック25が連接され、前記下向き押圧ブロック25の下側に、下向き押圧締め付けガス嚢27が配置され、前記下向き押圧締め付けガス嚢27は、空圧機器に連接され、前記上プレート3に、真空ポンプ8が配置され、且つ真空ポンプ8は試料管の内腔と連通される。
【0014】
具体的な操作は以下の通りである。まず製品9を材料供給挟持装置6に置いて、それにより製品を挟持した後、筒体2及び上プレート3を組み立てた後、電動伸縮ロッド22により、下向き押圧ロッド23を下降させて、更に下向き押圧ブロック25を下降させて、製品9の上端に接触し、続いて空圧機器により、下向き押圧締め付けガス嚢27に空気を入れて、更に製品9の上部を締め付けて位置を制限し、下向き押圧ブロック25が下へ押圧しているうちに、製品9が外れてしまう状況を避ける。続いて電動伸縮ロッド22の伸縮量をコントロールし、即ち製品9を必要な圧縮応力に達成させて、この過程に、真空ポンプ8を駆動し、試料管を真空状態にさせて、その後、試料環境デモ機全体を核破砕中性子源設備に置いて、陽子放出器を使って高速陽子を放出し、高速陽子は貫通口5から(貫通口は、通常陽子に貫通されやすい材料に設定し、例えば、アルミ板を使う場合、真空環境に影響を与えることはない)試料管に入り、更に被測定製品9を射って、ビーム強度が高く、パルスが短い陽子ビームを発生させて試料管内に配置された分光器に発散することで、中性子のターゲットの衝撃が完了する。上記試料環境デモ機を使用する場合、下向き押圧ロッドの直径は下向き押圧ブロック全体より大きい必要がないため、下向き押圧ロッド全体のサイズを縮小し、密封しやすくなるとともに、試料ロッドから製品を抽出する必要もなく、他の部品と干渉しないようになる。上プレート全体を取り外す方式を採用し、昇降可動装置とより良く組み合わせることができる。もし引張応力を設計する場合、下向き押圧ブロックの下側を挟持部に設定するだけでよい。
【0015】
図3と4に示すように、前記電動伸縮ロッド22は、材質が硬質プラスチックであるカップリング28を介して下向き押圧ロッド23と連接し、前記下向き押圧ブロック25に、下向き押圧電磁石26が埋め込まれ、前記下向き押圧ブロックの材質は硬質プラスチックであり、前記下向き押圧ロッド23の下端に、下向き押圧電磁石26と被装するように連係する下向き押圧スリーブ24が配置され、また、下向き押圧スリーブ24は、下向き押圧電磁石26と磁性的に連係する。
【0016】
下向き押圧ロッド23の下端に、下向き押圧スリーブ24を配置し、それを下向き押圧電磁石と被装するように連係させて、また、下向き押圧電磁石26により吸着を行うことで、下向き押圧ロッド23を下向き押圧ブロックと分離させ、簡単に全体を取り外しやすことができるとともに、カップリング28を取り外すことで、電動伸縮ロッドを下向き押圧ロッド23と分離させ、更に全体の解体やメンテナンスを容易に行うことができる。
【0017】
図4に示すように、前記カップリング28の外側にねじ山が配置され、前記下向き押圧ブラケット21に、水平方向を向いて且つシリンダーヘッドが対向になって配置された下向き押圧締め付けシリンダー29が2つ配置され、前記下向き押圧締め付けシリンダー29のプッシュロッドに、下向き押圧締め付け円弧状ブロック30が連接され、また、下向き押圧締め付け円弧状ブロック30の内側に内ねじが配置され、該内ねじはカップリング28の外側に配置されたねじ山と連係する。
【0018】
電動伸縮ロッドが必要な伸縮量に達した後、それをロックする必要がある。既存の操作は、電動伸縮ロッドをオートロックの構造に設定しているが、その構造が極めて複雑である。それに対して、本発明では、カップリング28の外側にねじ山を配置しし、下向き押圧締め付けシリンダー29により、下向き押圧締め付け円弧状ブロック30を動かして、更に下向き押圧締め付け円弧状ブロック30の内ねじをカップリング28の外側に配置されたねじ山と連係させることで、電動伸縮ロッドをロックすることができる。電動伸縮ロッドのオートロック構造と比べて、構造がシンプルになるとともに、電動伸縮ロッド22及び下向き押圧ロッド23を取り外しても、カップリング28を締め付ける役割も果たすことが可能である。電動伸縮ロッドを収縮させるだけで、電動伸縮ロッド22とカップリング28を取り外すことができる。また、カップリング28の下側の部分が落下しないようにすることもできる。
【0019】
図3図5に示すように、前記上プレート3に、それを貫通した導線通過用管31が配置され、前記導線通過用管31の下部に、導線通過用密封スリーブ32が密封するように被装され、且つ導線通過用密封スリーブ32に、剛性材質である空気管33及び導線管34が固定するように連接され、また、空気管33及び導線管34のもう一端は、何れも下向き押圧ブロック25に固定され、下向き押圧電磁石26の導線は、導線管34を貫通して且つ導線通過用管31から通り抜けて、下向き押圧締め付けガス嚢27の送気管は、空気管33と連通し、且つ空気管33は、導線通過用管31を貫通した換気ホース35と連通し、前記換気ホース35は、下向き押圧ブラケット21に配置されたガス嚢の空気ポンプ37と連通される。
【0020】
下向き押圧締め付けガス嚢27の送気管と下向き押圧電磁石26の導線は必ず上プレートから通り抜けるため、デザインがよくないと、真空環境を壊す可能性が高い。本発明では、導線通過用管31を設計し、導線通過用密封スリーブ32と組み合わせて密封を実現するとともに、導線通過用密封スリーブ32は、剛性材質である空気管33及び導線管34を介して、下向き押圧ブロック24と連接することで、導線通過用密封スリーブ32は導線通過用管31と密封して被装するように連係し、下向き押圧ブロック24が下降する際、ある程度でガイドとしての役割を果たすとともに、優れた真空環境を保ち、取り外す過程に干渉等が発生しない。
【0021】
図1図6に示すように、前記筒体2の外側に、ねじ山を介して取り外し可能なねじ10が連係され、且つ取り外し可能なねじ10の端部は滑らかなロッドであり、且つ環状挿入ブロック4に挿入することが可能である。
【0022】
筒体2の外側に、環状挿入ブロック4内に挿入することができる取り外し可能なねじ10を配置することで、上プレートと筒体、又は下プレートと筒体は一つの連接部に形成するため、簡単に上プレート、又は上プレートと筒体の連接部全体を取り外したり取り付けたりすることができる。
【0023】
図2に示すように、前記材料供給挟持装置6は、下プレート1の下側に配置された挟持昇降ブラケット11を備え、前記挟持昇降ブラケット11に、挟持昇降ボールねじ12がねじ連係され、且つ挟持昇降ボールねじ12に、挟持昇降ナット13が連係され、前記挟持昇降ボールねじ12の上端は、下プレート1を貫通して且つ挟持昇降台14と連接し、前記挟持昇降台14に挟持部が配置され、且つ挟持昇降台14の下側に昇降密封スリーブ15が配置され、前記昇降密封スリーブ15は下プレート1と相対的に移動でき、且つ密封するように連係し、前記挟持昇降ボールねじは12昇降密封スリーブ15内にある。
【0024】
材料供給挟持装置6の構造により、挟持昇降ボールねじ12の回転により、挟持昇降台14の昇降を実現し、更に挟持部及びそれに挟持された部品の昇降も実現し、簡単に調整することができる。また、昇降密封スリーブ15を配置することで、昇降中に、下プレート1の密封性能を保ちつつ、挟持昇降台14の昇降に影響を与えることなく、逆にガイドとしての役割を果たす。
【0025】
図2に示すように、前記挟持部は、挟持昇降台14に配置された挟持取り付けブロック16を備え、前記挟持取り付けブロック16は上下方向に配置され、且つ少なくとも3つ以上が配置され、前記挟持取り付けブロック16に、水平方向を向く挟持ねじ17が配置され、前記挟持ねじ17に挟持ロックナット19が連係され、前記挟持ねじ17に製品と連係する挟持ブロック18と連接される。
【0026】
挟持部について、具体的な操作は以下の通りである。まず製品9を挟持取り付けブロック16の真ん中に置いた後、挟持ねじ17により、挟持ブロック18を動かせて、更に挟持ブロック18に製品9を挟持させて、続いて挟持ロックナット19により、挟持ねじ17をロックすることで、挟持作業を完了し、操作が簡単である。また、3つ以上の挟持取り付けブロック16を配置することで、3つ以上の箇所でサポートすることができるため、仕様が異なる製品を挟持することが可能である。
【0027】
実際に本発明を応用する際、各駆動部品は専門の制御システムにより制御を行うこともできるし、制御システムをボタンと組み合わせる形で制御を行うこともできる。
【0028】
説明すべきなのは、本明細書において、専門用語の“含む”、“含有”またはそのいかなる他の変化は、非排他的な含有を網羅することを意味する。従って、一連の要素を含む過程、方法、物品または装置がそれらの要素を含むだけではなく、かつ明確に列挙されていないその他の要素をさらに備え、またはこの種類の過程、方法、物品または装置の固有の要素をさらに含んでいる。
【0029】
本明細書に具体的な個別事例を応用して本発明の原理及び実施方式を説明したが、上記の実例の説明は本発明の方法及びその基本理念に対する理解を手伝うだけに用いる。上記は本発明の好ましい実施方式のみであり、注意すべきなのは、文字表現の制限性のため、客観的に無限の具体的な構造が存在し、本技術分野の当業者にとって、本発明の原理から逸脱しない前提において、さらにいくつかの改善、修正または変化を実施でき、さらに上記の技術的特徴を適切な方式で組み合わせることができる。これらの改善と修正、変化または組み合わせ、または改善せずに発明の構想と技術的解決手段をその他の場合に直接応用するものは、いずれも本発明の保護範囲とみなすべきである。
【符号の説明】
【0030】
1、下プレート;2、筒体;3、上プレート;4、環状挿入ブロック;5、貫通口;6、材料供給挟持装置;7、材料押圧装置;8、真空ポンプ;9、製品;10、取り外し可能なねじ;11、挟持昇降ブラケット;12、挟持昇降ボールねじ;13、挟持昇降ナット;14、挟持昇降台;15、昇降密封スリーブ;16、挟持取り付けブロック;17、挟持ねじ;18、挟持ブロック;19、挟持ロックナット;21、下向き押圧ブラケット;22、電動伸縮ロッド;23、下向き押圧ロッド;24、下向き押圧スリーブ;25、下向き押圧ブロック;26、下向き押圧電磁石;27、下向き押圧締め付けガス嚢;28、カップリング;29、下向き押圧締め付けシリンダー;30、下向き押圧締め付け円弧状ブロック;31、導線通過用管;32、導線通過用密封スリーブ;33、空気管;34、導線管;35、換気ホース;36、導線;37、ガス嚢の空気ポンプ
図1
図2
図3
図4
図5
図6