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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】両面受光型太陽電池モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/042 20140101AFI20220712BHJP
   H01L 31/05 20140101ALI20220712BHJP
   H02S 40/34 20140101ALI20220712BHJP
   H02S 30/10 20140101ALI20220712BHJP
【FI】
H01L31/04 500
H01L31/04 570
H02S40/34
H02S30/10
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2018011447
(22)【出願日】2018-01-26
(65)【公開番号】P2018160662
(43)【公開日】2018-10-11
【審査請求日】2020-12-11
(31)【優先権主張番号】10-2017-0036847
(32)【優先日】2017-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】サンワン パク
(72)【発明者】
【氏名】オンジュ リュ
(72)【発明者】
【氏名】スクウォン キム
【審査官】佐竹 政彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-095819(JP,A)
【文献】特開2012-204533(JP,A)
【文献】特開2006-128329(JP,A)
【文献】特開2000-101122(JP,A)
【文献】特開2015-065304(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第2610916(EP,A2)
【文献】国際公開第2015/045810(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/04-31/078
H02S 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
両面受光型太陽電池モジュールであって、
複数の導電性配線(conductive wirings)によって第1方向に互いに接続され、複数のセルストリングを形成する複数の太陽電池と;
前記複数の導電性配線は、前記第1方向に長く伸びたものであり、
複数の導線(conducting wire)と;
前記複数の導線は前記複数のセルストリングに接続され、
前記複数の太陽電池の前面に位置する前面透明部材と;
前記複数の太陽電池の後面に位置する後面部材と;
前記複数の太陽電池と前記前面透明部材との間に、及び、前記複数の太陽電池と前記後面部材との間に、位置するシール材と;
前記前面透明部材、前記シール材、及び、前記後面部材の外郭を包み込むフレームと;
前記複数の導線を通じて、複数の太陽電池ストリングの各々から発生した電力を収集し、前記収集した電力を外部に供給するジャンクションボックス(junction box)と;を備えてなり、
前記複数の導線は、
前記複数のセルストリングの最外郭の太陽電池ストリングの最後の太陽電池に接続された前記複数の導電性配線の第1の導電性配線に接続された外側導線と、及び、
前記最外郭の太陽電池ストリングに隣接する前記複数のセルストリングの隣接する2つの内側太陽電池ストリングの最後の太陽電池に接続された前記複数の導電性配線の第2の導電性配線に接続された内側導線と、を備え、
前記外側導線は、
前記第1方向に延び、及び、前記ジャンクションボックスに接続される外側の第1方向部分と、並びに、
前記第1方向に交差する第2方向に延び、及び、第1間隔により前記最後の太陽電池から離隔された外側の第2方向部分と、を備え、
前記内側導線は、
前記第1方向に延び、及び、前記ジャンクションボックスに接続される内側の第1方向部分と、並びに、
前記第2方向に延び、及び、前記第1間隔より小さい第2間隔を備える隣接する2つの内側太陽電池ストリングの前記最後の太陽電池から離隔された内側の第2方向部分と、を備え、
前記外側の第1方向部分の全ての部分、及び、前記内側の第1方向部分の全ての部分は、前記ジャンクションボックスを重畳するように位置し、
前記ジャンクションボックスは、前記外側の第2方向部分の一部のみ、及び、前記内側の第2方向部分の一部のみ、を重畳するように位置し、
前記フレームは、
前記前面透明部材の前面エッジ部分を覆う第1部分と、
前記第1部分の先端から延長され、前記前面透明部材、前記シール材、及び前記後面部材の側面を覆う第2部分と、
前記第2部分から延長され、前記後面部材の後面エッジ部分を覆う第3部分と、及び、
前記第2部分の先端から前記第2部分の幅方向に交差し、及び、前記第1部分及び前記第3部分に平行に、前記太陽電池モジュールの内側方向に延長する第4部分と、を備え、
前記第4部分は、前記ジャンクションボックスを全く重畳しない、両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項2】
前記第1間隔と前記第2間隔の間の差は、前記内側導線の線幅より大きく、前記内側導線の線幅の2倍より小さい、請求項1に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項3】
前記最外郭のセルストリングの前記最後の太陽電池の前記第2方向における上側部と、前記外側の導線の前記第2方向における上側部と、を接続する前記複数の導電性配線の最外郭突出長さは、
前記隣接する2つの内側セルストリングの前記最後の太陽電池の前記第2方向における上側部と、前記内側の導線の前記第2方向における上側部と、を接続する前記複数の導電性配線の内側突出長さよりも長い、請求項1に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項4】
前記最外郭突出長さは、
前記内側突出長さの1.5倍より大きく、及び、
前記内側突出長さの3倍より小さい、請求項3に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項5】
前記複数の導線の各々の線幅は、前記複数の導電性配線の各々の線幅より大きいものである、請求項1に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項6】
前記複数の導電性配線の各々の線幅対前記複数の導線の各々の線幅の比率は1:15~25の間である、請求項1に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項7】
前記外側の第1方向部分の長さ対前記外側の第2方向部分の長さの割合は、1:6~15の間であり、及び、
前記内側の第1方向部分の長さ対前記内側の第2方向部分の長さの割合は、1:6~15の間である、請求項1に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項8】
前記後面部材は、透明である、請求項1に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項9】
前記外側の第1方向部分及び前記内側の第1方向部分は、前記後面部材を突き抜け、及び、前記ジャンクションボックスに備えられた端子に接続される、請求項1に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
【請求項10】
前記前面透明部材はガラス材質を備えてなり、
前記後面部材は、ガラス材質より軽い樹脂材質から構成される、請求項8に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両面受光型太陽電池モジュールに関する。本研究は、産業通商資源部(MOTIE)と韓国エネルギー技術評価院(KETEP)の支援を受けて行われた研究課題(No.20163010012430)です。
〔関連出願〕
本願は、韓国特許出願第10-2017-0036847に基づくパリ条約の優先権を伴った特許出願であり、本発明はこの韓国特許出願の明細書、図面等に記載された思想と同様のものである。本願明細書にあっては、当該韓国特許出願に開示された発明思想をすべて包含するものである。
【背景技術】
【0002】
最近石油や石炭のような既存エネルギー資源の枯渇が予測されながらこれらを取り替える代替エネルギーに対する関心が高くなり。これにより、太陽エネルギーから電気エネルギーを生産する太陽電池が注目されている。
【0003】
一般的な太陽電池は、p型とn型のように、互いに異なる導電型(conductive type)によってp-n接合を形成する半導線部、そして互いに異なる導電型の半導線部にそれぞれ接続された電極を備える。
【0004】
このような太陽電池に光が入射されれば半導線部で複数の電子―正孔対が生成され、生成された電子―正孔対は電荷である電子と正孔にそれぞれ分離され、電子はn型の半導線部の方向に移動し正孔はp型の半導線部の方向に移動する。移動した電子と正孔はそれぞれn型の半導線部とp型の半導線部に接続された互いに異なる電極によって収集され、この電極を電線で接続することにより電力を得る。
【0005】
このような太陽電池は、複数個がインターコネクタによって互に接続されてセルストリングを形成することができ、セルストリングの端には、セルストリングと、太陽電池モジュールの外部に位置するジョンソンボックス(junction box)を互に接続する導線が接続される。
【0006】
一方、従来の太陽電池モジュールの内、特に両面受光型太陽電池モジュールは、光をモジュールの前面だけでなく、後面に受光するため、モジュール内部の前後面で太陽電池が受光する領域を隠さないために導線とジャンクションボックスを太陽電池の位置と重畳しない領域に位置させた。
【0007】
しかしながら、このような場合、発電と無関の太陽電池モジュールの面積が相対的に大きくなり、モジュールの効率が相対的に減少し、モジュールの面積が広がるにより、モジュールの重量が増加する問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、発電とは無関係な面積の増加を最小化した両面受光型太陽電池モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一の態様は以下の通りである。
〔1〕 両面受光型太陽電池モジュールであって、
複数の導電性配線によって第1方向に長く接続され、各々のセルストリングを形成した複数の太陽電池と、
前記複数の太陽電池から発生した電力を収集して外部に供給するジャンクションボックス(junction box)と、
一端が前記各々のセルストリングの最後の太陽電池に接続された前記複数の導電性配線に接続され、他端がジャンクションボックスに接続される複数の導線(conducting wire)と、
前記ジャンクションボックスと前記複数の導線は、前記複数の太陽電池の投影領域外に位置してなり、
前記複数の導線は、前記投影領域の外側で前記第1方向と交差する第2方向に長く伸びた第2方向部分を備えてなり、
前記複数の導線の内、少なくとも一つの導線に備えられた前記第2方向部分は、前記ジャンクションボックスと重畳されてなるものである、両面受光型太陽電池モジュール。
〔2〕 前記複数の導電性配線は、前記第1方向に長く伸びたものであり、
前記各々のセルストリングの最後の太陽電池に接続された前記複数の導電性配線は、前記複数の導線に含まれた前記第2方向部分に接続されたものである、〔1〕に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
〔3〕 前記複数の導線は、前記各々のセルストリングの内、最外郭に位置した最外郭のセルストリングの最後の太陽電池に接続された導電性配線に接続される外側導線と、
前記最外郭のセルストリングの内側に位置する内側セルストリングの最後の太陽電池に接続された導電性配線に接続される内側導線とを備えてなるものである、〔1〕又は〔2〕に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
〔4〕 前記外側導線と前記内側導線のそれぞれは、前記第2方向部分を備えてなり、
前記外側導線の第2方向部分と、前記最外郭のセルストリングの最後の太陽電池との間の第1間隔は、前記内側導線の第2方向部分と、前記内側セルストリングの最後の太陽電池との間の第2間隔より大きいものである、〔3〕に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
〔5〕 前記第1間隔と前記第2間隔の間の差は、前記内側導線の線幅より大きく、前記内側導線の線幅の2倍より小さいものである、〔4〕に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
〔6〕 前記最外郭のセルストリングの最後の太陽電池に接続された導電性配線の最外郭突出長さは、前記内側セルストリングの最後の太陽電池に接続された導電性配線の内側突出長さより長いものである、〔4〕又は〔5〕に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
〔7〕 前記最外郭突出長さは、前記内側突出長さの1.5倍より大きく、前記内側突出長さの3倍より小さいものである、〔6〕に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
〔8〕 前記複数の導線のそれぞれの線幅は、前記導電性配線のそれぞれの線幅より大きいものである、〔1〕~〔7〕の何れか一項に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
〔9〕 前記導電性配線のそれぞれの線幅に対する前記複数の導線のそれぞれの線幅の比率は1:15~25の間である、〔1〕~〔8〕の何れか一項に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
〔10〕 前記複数の導線のそれぞれは、前記第2方向部分の先端から前記第2方向部分と交差する前記第1方向に延びる第1方向の部分をさらに備えてなり、
前記第1方向部分対前記第2方向部分の割合は、1:6~15の間である、〔1〕~〔9〕の何れか一項に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
〔11〕 前記太陽電池モジュールは、
前記複数の太陽電池の前面に位置する前面透明部材と、
前記複数の太陽電池の後面に位置する後面部材と、
前記複数の太陽電池と前記前面透明部材との間、及び前記複数の太陽電池と、前記後面部材の間に位置するシール材と、
前記前面透明部材、前記シール材及び前記後面部材の外郭を包み込むフレームとをさらに備えてなり、
前記後面部材は、透明である、〔1〕~〔10〕の何れか一項に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
〔12〕 前記ジャンクションボックスは、前記太陽電池モジュールの後面の外部上側部に位置し、
前記太陽電池モジュールを前面から見たとき、前記太陽電池モジュールの上側部に位置する前記フレームから前記ジャンクションボックスまでの距離は、前記太陽電池モジュールの下側部に位置する前記フレームから前記各セルストリングの最後の太陽電池までの距離より大きいものである、〔11〕に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
〔13〕 前記フレームは、前記前面透明部材の前面エッジ部分を覆う第1部分と、
前記第1部分の先端から延長されて前記前面透明部材、前記シール材及び前記後面部材の側面を覆う第2部分と、
前記第2部分から延長され、前記後面部材の後面エッジ部分を覆う第3部分とを備えてなる、〔11〕又は〔12〕に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
〔14〕 前記複数の導線のそれぞれに含まれた前記第1方向の部分は、前記後面部材を突き抜け、前記ジャンクションボックスに備えられた端子に接続されてなる、〔11〕~〔13〕の何れか一項に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
〔15〕 前記前面透明部材はガラス材質を備えてなり、
前記後面部材は、ガラス材質より軽い樹脂材質から構成されてなるものである、〔11〕~〔14〕の何れか一項に記載の両面受光型太陽電池モジュール。
【0010】
本発明の一例に係る両面受光型太陽電池モジュールは、複数の導電性配線によって第1方向に長く接続され、それぞれのセルストリングを形成する複数の太陽電池と複数の太陽電池から発生した電力を収集して外部に供給するジャンクションボックスと、一端が各セルストリングの最後の太陽電池に接続された複数の導電性配線に接続され、他端がジャンクションボックスに接続される複数の導線とジャンクションボックスと複数の導線は、複数の太陽電池の投影領域外に位置し、複数の導線は、投影領域の外側で第1方向と交差する第2方向に長く伸びた第2方向部分を含み、複数の導線の少なくとも一つの導線に備えられた第2方向部分は、ジャンクションボックスと、重畳される。
ここで、複数の導電性配線は、第1方向に長く伸びており、各セルストリングの最後の太陽電池に接続された複数の導電性配線は、複数の導線に含まれた第2方向部分に接続することができる。
【0011】
このような複数の導線は、各セルストリングの内、最外郭に位置した最外郭のセルストリングの最後の太陽電池に接続された導電性配線に接続される外側導線と最外郭のセルストリングの内側に位置する内側セルストリングの最後の太陽電池に接続された導電性配線に接続される内側導線を含むことができる。
【0012】
ここで、外側導線と内側導線の各々は、第2方向部分を含み、外側導線の第2方向部分と最外郭のセルストリングの最後の太陽電池との間の第1間隔は内側導線の第2方向部分と内側のセルストリングの最後の太陽電池との間の第2間隔より大きいことができる。
【0013】
具体的に、第1間隔と第2間隔との間の差は、内側導線の線幅より大きく、内側導線の線幅の2倍より小さいことができる。
【0014】
このため、最外郭のセルストリングの最後の太陽電池に接続された導電性配線の最外郭突出長さは、内側のセルストリングの最後の太陽電池に接続された導電性配線の内側突出長さより長いことがある。
【0015】
一例として、最外郭の突出長さは、内側突出長さの1.5倍より大きく、内側突出長さの3倍より小さいことができる。
【0016】
併せて、複数の導線それぞれの線幅は、導電性配線のそれぞれの線幅より大きくすることができる。
【0017】
一例として、導電性配線のそれぞれの線幅に比べ複数の導線それぞれの線幅の比率は1:15~25の間で有り得る。
【0018】
併せて、複数の導線それぞれは、第2方向部分の先端から第2方向部分と交差する第1方向に延びる第1方向の部分をさらに含み、第1方向部対第2方向部分の割合は1:6~15の間で有り得る。
【0019】
また、太陽電池モジュールは、複数の太陽電池の前面に位置する前面透明部材と複数の太陽電池の後面に位置する後面部材と複数の太陽電池と、前面透明部材との間、及び複数の太陽電池と後面部材との間に位置するシール材と、前面透明部材、シールと後面部材の外郭を包み込むフレームとをさらに含み、後面部材は、透明することができる。
【0020】
また、ジャンクションボックスは、太陽電池モジュールの後面の外部上側部に位置し、太陽電池モジュールを前面から見たとき、太陽電池モジュールの上側部に位置するフレームからジャンクションボックスまでの距離は、太陽電池モジュールの下側部に位置するフレームから各セルストリングの最後の太陽電池までの距離より大きいことができる。
【0021】
さらに、フレームは、前面透明部材の前面エッジ部分を覆う第1部分、第1部分の端から延長されて、前面透明部材、シール材と後面部材の側面を覆う第2部分、第2部分から延長されて後面部材の後面エッジ部分を覆う第3部分を含むことができる。
【0022】
また、複数の導線のそれぞれに含まれた第1方向の部分は、後面部材を突き抜けてジャンクションボックスに備えられた端子に接続することができる。
【0023】
また、前面透明部材はガラス材質を含み、後面部材は、ガラス材質より軽い樹脂材質を含みから形成されることができる。
【0024】
また、各セルストリング内で複数の太陽電池は、第1方向に離隔され、複数の太陽電池が、第1方向に離隔された間隔は、第2間隔より小さいことができる。
【0025】
また、太陽電池モジュールを前面から見たとき、太陽電池モジュールの上側部に位置するフレームからジャンクションボックスまでの距離(B1)は、内側リード線の第2方向部分と内側のセルストリングの最後の太陽電池との間の第2間隔(A2)より大きいことがある。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係る太陽電池モジュールは、複数の導線が太陽電池と、重畳されないながら、導線からセルストリングの長さ方向と交差する方向に備えられる第2方向部分がジャンクションボックスと重畳になるようにして、モジュールの発電と無関係な面積の増加を最小化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】(a)は、両面受光型太陽電池モジュールの前面の様子を示す図であり、(b)は、両面受光型太陽電池モジュールの後面の様子を示す図である。
図2】両面受光型太陽電池モジュールの分解斜視図を示す図である。
図3】セルストリングを説明するために示す図である。
図4】各太陽電池100と導電性配線300の接続構造を説明するために示す図である。
図5】(a)は、両面受光型太陽電池モジュールの上部正面図をさらに詳細に示す図であり、(b)は、両面受光型太陽電池モジュールの下部正面図をさらに詳細に示す図である。
図6】外側導線(410、420)と内側導線(430、440)のそれぞれの第2方向部分と、第1方向の部分を拡大し示す図である。
図7図5の(a)からCS-CSラインの断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下では、添付した図面を参考にして本発明の実施の形態について本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は、さまざまな形で実現することができ、ここで説明する実施の形態に限定されない。そして図面で本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を通じて類似の部分には 類似 の符号を付与した。
【0029】
図面で複数の層と領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。層、膜、領域、板などの部分が他の部分 “上に”あるとする時、これは他の部分“真上に”ある場合だけでなく、その中間に他の部分がある場合も含む。逆にどの部分が他の部分“真上に”あるとするときは、中間に他の部分がないことを意味する。また、どの部分が他の部分の上に“全体的”に形成されているとするときは、他の部分の全体面に形成されているものだけでなく、端の一部には形成されないことを意味する。
【0030】
以下において、前面とは、直射光が入射される半導線基板の一面で有り得、後面とは、直射光が入射されないか、直射光ではなく、反射光が入射することができる半導線基板の反対面で有り得る。
【0031】
また、どのような構成部分の厚さや幅が他の構成部分の厚さや幅と同じであることの意味は、プロセス誤差を含み、10%の範囲内で同一であることを意味する。
【0032】
図1図4は、本発明の一例に係る両面受光型太陽電池モジュールを説明するための図である。
【0033】
ここで、図1の(a)は、両面受光型太陽電池モジュールの前面の様子を示すものであり、図1の(b)は、両面受光型太陽電池モジュールの後面の様子を示すものであり、図2は、両面受光型太陽電池モジュールの分解斜視図を示したものであり、図3は、セルストリングを説明するための図である。
【0034】
さらに、図4は、各太陽電池100と導電性配線300の接続構造を説明するための図であり、図4の(a)は、太陽電池100に導電性配線300が接続された構造を太陽電池100の前面から見た様子であり、図4の(b)は、太陽電池100に導電性配線300が接続された構造を太陽電池100の断面から見た様子である。
【0035】
本発明に係る太陽電池モジュールの一例は、図1~4に示すように、前面透明部材10は、シール材(20、30)、後面部材40、フレーム50、複数の太陽電池100及び導線(410、420、430、440)を含むことができる。
【0036】
前面透明部材10は、図1図3に示すように、複数の太陽電池100の前面に位置し、透明なガラス材質を含むことができる。一例として、前面透明部材10は、透過率が高く、破損防止機能に優れた強化ガラスなどで形成することができる。
【0037】
シール材(20、30)は、図1図3に示すように、複数の太陽電池100と、前面透明部材10との間に位置する前面シール材20と、複数の太陽電池100と後面部材40との間に位置する後面シール材30を含むことができる。
【0038】
このようなシール材(20、30)の材質は、前面透明部材10を介して入射される光と後面部材40を介して入射される光が複数の太陽電池100に入射されるように透明な材質で形成されることができ、水分の浸透による腐食を防止し、太陽電池100を衝撃から保護し、そのために衝撃を吸収することができ、透明なエヴァ(EVA、Ethylene Vinyl Acetate)またはポリオレフィン(POE、Polyolefin)の内、少なくとも一つの物質で形成されることができ、製造工程の便宜のためにシート(sheet)形態で形成されることができる。
【0039】
併せて、このようなシート状のシール材(20、30)は、前面透明部材10と、太陽電池100との間及び太陽電池100と後面部材40との間に配置され、ラミネート工程中、熱と圧力によって軟化と硬化することができる。
【0040】
後面部材40は、図1図3に示すように、複数の太陽電池100の後面に位置し、モジュールの後面に光が受光されるようにするために、透明な材質が用いられることができ、モジュールの重量を低減するために、後面部材40は、ガラス材質より軽い樹脂材質を含むシートで形成されることができる。
【0041】
しかし、後面部材40は、樹脂材質のシートのみに限定されるものではなく、ガラスで形成されることも可能である。
【0042】
このような後面部材40は、太陽電池100の後面から湿気が浸透することを防止して、太陽電池100を外部環境から保護することができる。このようなバック部材40は、水分と酸素の浸透を防止する層、化学的腐食を防止する層のような多層構造を有することがある。
【0043】
このような後面部材40は、一例として、FP(fluoropolymer/PE(polyeaster/ FP(fluoropolymer)のような絶縁物質からなる薄いシートからなることができる。
【0044】
フレーム50は、図1に示すように、前面透明部材10、シール材(20、30)及び後面部材40の外郭エッジ部分を覆うように位置し、外部の衝撃から前面透明部材10、シール材(20、30)及び後面部材40を保護することができる。
【0045】
このようなフレーム50は、強化プラスチック、鋼又はステンレスの内、少なくとも一つの材質で形成することができる。
【0046】
このようなフレーム50の構造については、図7でさらに具体的に説明する。
【0047】
複数の太陽電池100は、前面シール材20と後面シール材30との間に位置し、入射された光から電力を生産することができる。
【0048】
このような複数の太陽電池100のそれぞれは、電圧を向上させるために、図1及び図3に示すように、複数の導電性配線300によって第1方向(x)に長く接続されてそれぞれのセルストリングを形成することができる。
【0049】
このような複数の太陽電池100のそれぞれは、図4(a)に示すように、太陽電池100の前面に第1電極140位配し、太陽電池100の後面に第1電極140と極性が異なる第2電極150が位置することができる。
【0050】
ここで、太陽電池100の第1、第2電極(140、150)のそれぞれは、図4の(a)に示すように、導電性配線300の長さ方向と交差する第2方向(y)に長くストライプの形で位置することができる。
【0051】
併せて、複数の導電性配線300は、第1方向(x)に長く配置され、第1電極140または第2電極150はんだペーストのような導電性接着剤(図示せず)を通じて接続することができる。
【0052】
併せて、このような複数の導電性配線300は、銅のようなコアにはんだ物質を含むコーティング層がコアの表面にコーティングされて、第1電極140または第2電極150に接続することができる。
【0053】
このような複数の導電性配線300は、図3に示すように、第1方向(x)に互いに隣接した、各太陽電池100の第1電極140及び第2電極150に接続されて、それぞれのセルストリングを形成することができる。
【0054】
このような個々のセルストリングは、図1の(a)と(b)に示すように、第1方向(x)に長く配置されることができ、第2方向(y)に離隔することができる。
【0055】
複数の導線(410、420、430、440)のそれぞれは、図1の(a)と(b)に示すように、一端がモジュールの上部に位置する各セルストリングの最後の太陽電池100に接続された複数の導電性配線300に接続され、他端が後面部材40を開けてジャンクションボックス600に接続されることができる。
【0056】
併せて、図1に示すように、モジュールの下部には、各セルストリングを第2方向(y)に直列接続するバーシンバ350がさらに備えられることができる。
【0057】
このような前面透明部材10は、シール材(20、30)、後面部材40、複数の太陽電池100、バーシンバ350及び、複数の導線(410、420、430、440)は、図2に示すように順次配置され、ラミネート工程中に熱圧着されて一体化されることができ、一体化された前面透明部材10、シール材(20、30)、後面部材40、複数の太陽電池100及び、複数の導線(410、420、430、440)は、フレーム50によってパッケージングされることができる。
【0058】
ジャンクションボックス600は、複数の太陽電池100から発生された電力を収集して外部に供給する機能を実行することができ、図1に示すように、モジュールの後面、すなわち後面部材40の後面の内、上部に位置することができる。
【0059】
具体的に、ジャンクションボックス600は、モジュールの後面上部の内、複数の太陽電池100の投影領域外の位置することができる。つまり、さらに具体的に、ジャンクションボックス600は、モジュールの後面上部の内、フレーム50と、太陽電池100との間の領域に位置することができる。
【0060】
このように、ジャンクションボックス600をモジュールの後面上部の内、複数の太陽電池100の投影領域外の位置させることで、モジュールの後面に光が入射されるとき、ジャンクションボックス600によって光が遮られることを防止することができる。
【0061】
一方、このような本発明の両面受光型太陽電池モジュールにおいて、複数の導線(410、420、430、440)は、図1の(a)と(b)に示すように、複数の太陽電池100の投影領域外に位置するが、フレーム50と、太陽電池100との間の領域に位置することができ、このような複数の導線(410、420、430、440)のうち、第2方向(y)に長く伸びた部分がモジュールで発電と無関係な面積の増加を最小化するためにジャンクションボックス600と重畳にすることができる。
【0062】
これにより、両面受光型太陽電池モジュールの効率をさらに向上させることができる。
【0063】
以下においては、前述した複数の導線(410、420、430、440)の具体的な構造について、図5図7を介して、さらに具体的に説明する。
【0064】
図5の(a)は、両面受光型太陽電池モジュールの上部正面図をより詳細に示したものであり、図5の(b)は、両面受光型太陽電池モジュールの下部前面の様子をさらに詳細に示したものである。
【0065】
図6は、外側導線(410、420)と内側導線(430、440)のそれぞれの第2方向部分と、第1方向の部分を拡大して示したものである。
図7は、図5の(a)からCS-CSラインの断面を示したものである。
【0066】
図5の(a)に示すように、本発明に係る複数の導線(410、420、430、440)は、外側導線(410、420)と内側導線(430、440)を含むことができる。
【0067】
ここで、外側導線(410、420)は、各セルストリングの内、最外郭に位置した最外郭のセルストリングの最後の太陽電池100ECに接続された導電性配線300に接続されることができ、内側導線(430、440)は、最外郭のセルストリングの内側に位置した内側セルストリングの最後の太陽電池100ECに接続された導電性配線300に接続されることができる。
【0068】
ここで、最外郭のセルストリングは、第2方向に離隔された複数のセルストリングの内、最外郭の縁に位置するセルストリングを意味し、内側のセルストリングは、複数のセルストリングの内、第2方向に最外郭のセルストリングの内側に位置したセルストリングを意味する。
【0069】
このような複数の導線(410、420、430、440)は、複数の太陽電池100の投影領域外に位置するが、フレーム50と、太陽電池100との間の領域に位置することができる。
【0070】
併せて、このような複数の導線(410、420、430、440)は、複数の太陽電池100の投影領域外、すなわちフレーム50と、太陽電池100との間の領域で第2方向(y)に長く伸びた第2方向部分(410a、420a、430a、440a)を含み、第2方向部分(410a、420a、430a、440a)の先端から第2方向部分(410a、420a、430a、 440a)と交差する第1方向(x)に延びる第1方向部分(410b、420b、430b、440b)を含むことができる。
【0071】
さらに具体的に、外側導線(410、420)と内側導線(430、440)のそれぞれは、第2方向(y)に第2方向(y)に長く伸びた第2方向部分(410a、420a、430a、 440a)と第2方向部分(410a、420a、430a、440a)の先端から第1方向(x)に延びる第1方向部分(410b、420b、430b、440b)を含むことができる。
【0072】
ここで、各導線(410、420、430、440)の第2方向部分(410a、420a、430a、440a)には、モジュールの上部に位置した各セルストリングの最後の太陽電池100ECに接続された複数の導電性配線300に接続されることができる。
【0073】
さらに、各導線(410、420、430、440)の第1方向部分(410b、420b、430b、440b)は、一部が後面部材40を開けてジャンクションボックス600の接続端子に接続することができる。
【0074】
このような複数の導線(410、420、430、440)の内、少なくとも一つの導線(410、420、430、440)に備えられた第2方向部分(410a、420a、430a、440a)がジャンクションボックス600と重畳することができる。
【0075】
一例として、図5の(a)に示すように、外側導線(410、420)の第2方向部分(410a、420a)と内側導線(430、440)の第2方向部分(430a、440a)のすべてがジャンクションボックス600と重畳されて位置することができる。
【0076】
しかし、これらに必ずしも限定されるものではなく、これとことなるように外側導線(410、420)の第2方向部分(410a、420a)のみジャンクションボックス600と重畳されて位置し、内側導線(430、440)の第2方向部分(430a、440a)は、ジャンクションボックス600と重畳されなく、ジャンクションボックス600と、太陽電池100との間の領域に位置することも可能である。
【0077】
このように、本発明は、複数の導線(410、420、430、440)の内、第2方向(y)に長く伸びた第2方向部分(410a、420a、430a、440a)がジャンクションボックス600と重畳されるよう位置することにより、モジュールで発電と無関係な面積の増加を最小化することができる。
【0078】
このような構造を実現するために、外側導線(410、420)の第2方向部分(410a、420a)と最外郭のセルストリングの最後の太陽電池100ECとの間の第1間隔(A1)は、内側導線(430、440)の第2方向部分(430a、440a)と内側のセルストリングの最後の太陽電池100ECとの間の第2間隔(A2)より大きく形成されることができる。
【0079】
さらに具体的に、第1間隔(A1)と第2間隔(A2)との間の差は、内側導線(430、440)の線幅(W400)より大きく、内側導線(430、440)の線幅(W400 )の2倍より小さく形成されることができる。
【0080】
ここで、一例として、内側導線(430、440)の線幅(W400)と外側導線(410、420)の線幅(W400)は、互いに同一ですることができる。
【0081】
これにより、外側導線(410、420)の第2方向部分(410a、420a)と最外郭のセルストリングの最後の太陽電池100ECの間に内側導線(430、440)の第2方向部分(430a、440a)が位置することができる空間を確保することができる。
【0082】
さらに、このために、最外郭のセルストリングの最後の太陽電池100ECに接続された導電性配線300は、外側導線(410、420)の方向に突出され、内側のセルストリングの最後の太陽電池100ECに接続された導電性配線300は、内側導線(430、440)の方向に突出することができる。
【0083】
ここで、最外郭のセルストリングの最後の太陽電池100ECに接続された導電性配線300の最外郭突出長さ(K1)は、内側のセルストリングの最後の太陽電池100ECに接続された導電性の配線300の内側突出長さ(K2)より長く形成されることができる。
【0084】
つまり、最外郭のセルストリングの最後の太陽電池100ECに接続された導電性配線300は、内側のセルストリングの最後の太陽電池100ECに接続された導電性配線300よりセルストリングの最後の太陽電池100ECから第1方向(x)にさらに突出することができる。
【0085】
一例として、最外郭の突出長さ(K1)は、内側突出長さ(K2)の1.5倍より大きく、内側突出長さ(K2)の3倍より小さいことができる。
【0086】
また、各セルストリング内で複数の太陽電池は、第1方向(x)に離隔され、複数の太陽電池が、第1方向(x)に離隔された間隔は、第2間隔(A2)より小さいことができる。
【0087】
さらに、本発明に係る太陽電池モジュールにおいて、各導線(410、420、430、440)には、複数の導電性配線300が接続されることができる。一例として、各導線(410、420、430、440)には、10個~30個の間の導電性配線300が接続されることができる。
【0088】
このような場合、導線(410、420、430、440)の線幅(W400)が導電性配線300の線幅W300と同じである場合、導線(410、420、430、440)の直列抵抗が増加し、モジュールの効率が低下することがあるが、これを防止するために、複数の導線(410、420、430、440)のそれぞれの線幅(W400)は、図5の(a)に示すように、導電性配線300のそれぞれの線幅W300より大きく形成されることができる。
【0089】
一例として、導電性配線300のそれぞれの線幅W300に比べ、複数の導線(410、420、430、440)のそれぞれの線幅(W400)の割合は、1:15~25の間で形成されることができる。
【0090】
併せて、図6に示すように、外側導線(410、420)の第2方向部分(410a、420a)の長さ(L1)は、内側導線(430、440)の第2方向部分(430a、440a)の長さ(L3)より長いことができ、外側導線(410、420)の第1方向部分(410b、420b)の長さ(L2)は、内側導線(430、440)の第1方向部分(430b、440b)長さ(L4)より短くすることができる。
【0091】
一例として、外側導線(410、420)の第2方向部分(410a、420a)の長さ(L1)は、内側導線(430、440)の第2方向部分(430a、440a)の長さ(L3)の1.3倍~1.7倍程度の間であることができ、外側導線(410、420)の第1方向部分(430b、440b)の長さ(L2)は、内側導線(430、440)の第1方向部分(430b、440b)の長さ(L4)の0.75倍~0.85倍の間で有り得る。
【0092】
さらに、各導線(410、420、430、440)の第1方向部分(410b、420b、430b、440b)の長さ(L2 or L4)の各導線(410、420、430、440)の第2方向部分(410a、420a、430a、440a)の長さ(L1 or L3)の比率は、1:6~15の間で形成されることができる。
【0093】
一例として、外側導線(410、420)の第1方向部分の長さ(L2)の外側導線(410、420)の第2方向部分の長さ(L1)の割合は、1:12~15の間で有り得、内側導線(430、440)の第1方向部分の長さ(L4)対内側導線(430、440)の第2方向部分の長さ(L3)の割合は、1:6~9の間で有り得る。
【0094】
さらに、太陽電池モジュールを前面から見たとき、太陽電池モジュールの上側部に位置するフレーム50からジャンクションボックス600までの距離(B1)は、内側導線(430、440)の第2方向部分(430a、440a)と内側のセルストリングの最後の太陽電池100ECとの間の第2間隔(A2)より大きいことができる。
【0095】
また、太陽電池モジュールを前面から見たとき、図5の(a)に示された太陽電池モジュールの上側部に位置するフレーム50からジャンクションボックス600までの距離(B1)は、図5の(b)に示された太陽電池モジュールの下側部に位置するフレーム50から各セルストリングの最後の太陽電池100ECまでの距離(B2)より大きいことができる。これは、モジュールの製造工程の内、ジャンクションボックス600をモジュールの後面の上部に位置させるとき、フレーム50との干渉を最小化するためである。
【0096】
つまり、フレーム50は、図7に示すように、第1部分50a、第2部分50b、第3部分50c及び第4部分50dを含むことができる。
【0097】
ここで、フレーム50の第1部分50aは、前面透明部材10の前面エッジ部分を覆うように位置することができる。
【0098】
第2部分50bは、第1部分50aの先端から第1部分50aの幅方向(x)と交差するモジュールの厚さ方向(z)に延長されて、前面透明部材10、シール材と後面部材40の側面を覆うように位置することができる。
【0099】
第3部分50cは、第2部分50bから第1部分50aの幅方向(x)と同じ方向に延長されて、後面部材40の後面エッジ部分を覆うように位置することができる。
【0100】
併せて、第4部分50dは、第2部分50bの先端から第2部分50bの幅方向(x)と交差し、第1、第2部分(50a、50b)と並行するようにモジュールの内側方向(x)に延長されることができる。
【0101】
ここで、第4部分50dは、モジュールを建物の屋根や壁面の特定の位置に固定するモジュール支持部の機能を実行し、モジュールの固定のために、第4部分50dの幅(L50d)は、第1部分50aの幅より長いことがある。
【0102】
このような場合、フレーム50の第4部分50dにより、ジャンクションボックス600をモジュールの後面上部の内、フレーム50と、太陽電池100の間に位置するとき、モジュールの上側部に位置するフレーム50の第1部分50aからジャンクションボックス600までの距離を、太陽電池モジュールの下側部に位置するフレーム50の第1部分50aから各セルストリングの最後の太陽電池100ECまでの距離より大きくすることにより、モジュールの製造工程の内、フレーム50の第4部分50dによる干渉を最小化することができる。
【0103】
このようなモジュール構造により、モジュールの製造工程をさらに容易にすることができる。
【0104】
しかし、これらに必ずしも限定されるものではなく、モジュール上側部に位置するフレーム50の第4部分50dの内、ジャンクションボックス600と隣接する第4部分50dの幅(L50d)が第1部分50aの幅と同じように形成された場合には、モジュールの上側部に位置するフレーム50の第1部分50aからジャンクションボックス600までの距離(B1)が、太陽電池モジュールの下側部に位置するフレーム50の第1部分50aから各セルストリングの最後の太陽電池100ECまでの距離(B2)より小さくなることもある。
【0105】
このような場合、モジュールの面積をさらに小さくすることができ、モジュールの効率をさらに向上させることもできる。
【0106】
このように、本発明に係る両面受光型モジュールは、光がモジュールの前後面に入射される特徴を考慮して、導線(410、420、430、440)の第2方向部分(410a、420a、430a 、440a)がジャンクションボックス600と重畳されるように形成することにより、モジュールの効率を最大化することができる。
【0107】
参考として、図7において400は導線(410、420、430、440)を意味し、400aは、第2方向部分(410a、420a、430a、440a)、400bは、第1方向部分(410b、 420b、430b、440b)を意味する。
【0108】
図7に示すように、導線(410、420、430、440)の第1方向部分(410b、420b、430b、440b)が後面部材40を開けてジャンクションボックス600に接続ことができる。
【0109】
以上で、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の請求の範囲で定義している本発明の基本的な概念を利用した当業者の様々な変形及び改良形態また、本発明の権利範囲に属するものである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7