(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】配管敷設方法
(51)【国際特許分類】
F16L 1/00 20060101AFI20220712BHJP
E03C 1/122 20060101ALI20220712BHJP
【FI】
F16L1/00 C
E03C1/122 Z
(21)【出願番号】P 2018231635
(22)【出願日】2018-12-11
【審査請求日】2021-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005278
【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100186015
【氏名又は名称】小松 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100179947
【氏名又は名称】坂本 晃太郎
(72)【発明者】
【氏名】栗本 到
【審査官】岩瀬 昌治
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-063763(JP,A)
【文献】特開2005-113416(JP,A)
【文献】特開2008-111262(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 1/00
E03C 1/122
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の配管の竪管部分をスラブから落し込んで、当該複数の配管の竪管部分を、立て管に設けた合流継手に接続する、配管敷設方法であって、
前記複数の配管の竪管部分を、前記スラブから落し込む、落し込み工程と、
前記落し込み工程の後、前記複数の配管の竪管部分のそれぞれの向きを、当該複数の配管の竪管部分が横並びに配列された状態から、前記立て管の周りに配列されるように変更する、向き変更工程と、
前記向き変更工程の後、前記複数の配管の竪管部分のそれぞれを、前記合流継手に形成されており、前記立て管の周りに配列された、複数の上向き開口部のそれぞれに接続する、接続工程と、
前記落し込み工程の後、前記複数の配管の竪管部分を、横並びに配列した状態のまま第1固定具を用いて前記立て管に固定する、第1配管固定工程と、を含
み、
前記第1固定具は、結束バンドを通す複数の通し孔が横並びに間隔を置いて配列された本体部と、前記本体部を前記立て管に固定するためのサドルバンドと、前記本体部を横方向にスライド可能に保持する保持部と、を備え、前記保持部に前記サドルバンドが固定されている、配管敷設方法。
【請求項2】
前記向き変更工程の後、前記合流継手より前記スラブ側で、前記複数の配管の竪管部分のそれぞれを、前記立て管の周りに配列した状態のまま第2固定具を用いて前記立て管に固定する、第2配管固定工程を、更に含む、請求項
1に記載の配管敷設方法。
【請求項3】
前記第2固定具は、結束バンドを通す複数の通し孔が周方向に間隔を置いて配列された本体部を備えている、請求項
2に記載の配管敷設方法。
【請求項4】
前記第2固定具は、平面視で、前記本体部が多角形形状であって、当該多角形形状の複数の側壁に、結束バンドを通す複数の通し孔のそれぞれが設けられている、請求項
3に記載の配管敷設方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管敷設方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のサイホン排水管の竪管部分を、集合住宅等の階下に敷設する際、どのように効率よく敷設するのかが従来からの問題であった。従来の技術としては、スラブに形成した貫通孔に配置される部材に複数の貫通孔を形成し、当該複数の貫通孔のそれぞれに、各サイホン排水管を通すことにより、当該サイホン排水管の竪管部分をそれぞれ、階下に敷設する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
こうした敷設方法の具体例としては、階下に下ろされた当該複数のサイホン排水管の竪管部分のそれぞれを、各階を貫通する立て管に沿わせて、当該立て管の複数個所に結束バンドで固定することが考えられる。
【0005】
しかしながら、単に、サイホン排水管の竪管部分を階下から下したまま、当該竪管部分の敷設作業を行おうとすると、作業効率の悪化が懸念される。また、こうした敷設作業は一般的に小さいスペースで行われるため、作業がやり難くなることも懸念される。特に、こうした懸念は、上記のように、複数のサイホン排水管を敷設する場合に顕著である。
【0006】
本発明の目的は、大きな作業スペースを確保する必要がなく、効率的な作業で、複数の配管の竪管部分を敷設することができる、配管敷設方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る配管敷設方法は、複数の配管の竪管部分をスラブから落し込んで、当該複数の配管の竪管部分を、立て管に設けた合流継手に接続する、配管敷設方法であって、
前記複数の配管の竪管部分を前記スラブから落し込む、落し込み工程と、前記落し込み工程の後、前記複数の配管の竪管部分のそれぞれの向きを、当該複数の配管の竪管部分が横並びに配列された状態から、前記立て管の周りに配列されるように変更する、向き変更工程と、前記向き変更工程の後、前記複数の配管の竪管部分のそれぞれを、前記合流継手に形成されており、前記立て管の周りに配列された、複数の上向き接続口のそれぞれに接続する、接続工程と、を含む。本発明に係る配管敷設方法によれば、大きな作業スペースを確保する必要がなく、効率的な作業で、複数の配管の竪管部分を敷設することができる。
【0008】
本発明に係る配管敷設方法では、前記落し込み工程の後、前記複数の配管の竪管部分を、横並びに配列した状態のまま第1固定具を用いて前記立て管に固定する、第1配管固定工程を、更に含むことが好ましい。この場合、作業効率をより向上させることができる。
【0009】
本発明に係る配管敷設方法では、前記第1固定具は、結束バンドを通す複数の通し孔が横並びに間隔を置いて配列された本体部と、前記本体部を前記立て管に固定するためのサドルバンドと、を備えていることが好ましい。この場合、作業効率をより向上させることができる。
【0010】
本発明に係る配管敷設方法では、前記第1固定具は、前記本体部を横方向にスライド可能に保持する保持部を更に備え、前記保持部に前記サドルバンドが固定されていることが好ましい。この場合、横並びに配列された複数のサイホン排水管の竪管部分の位置と、立て管の位置とが、横方向に多少ずれを生じていても、本体部を保持部に対してスライドさせるだけの簡易な方法で、適切かつ効率的に、複数のサイホン排水管の竪管部分を、横並びに配列された状態から、立て管に対して固定することができる。
【0011】
本発明に係る配管敷設方法は、前記向き変更工程の後、前記合流継手より前記スラブ側で、前記合流継手の手前上部で、前記複数の配管の竪管部分のそれぞれを、前記立て管の周りに配列した状態のまま第2固定具を用いて前記立て管に固定する、第2配管固定工程を、更に含むことが好ましい。この場合、作業効率をより向上させることができる。
【0012】
本発明に係る配管敷設方法において、前記第2固定具は、結束バンドを通す複数の通し孔が周方向に間隔を置いて配列された本体部を備えていることが好ましい。この場合、作業効率をより向上させることができる。
【0013】
本発明に係る配管敷設方法において、前記第2固定具は、平面視で、前記本体部が多角形形状であって、当該多角形形状の複数の側壁に、拘束バンドを通す複数の通し孔のそれぞれが設けられていることが好ましい。この場合、より簡易な構成の固定具によって、複数の配管の竪管部分を、前記立て管に対して、当該立て管の周りに固定することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、大きな作業スペースを確保する必要がなく、効率的な作業で、複数の配管の竪管部分を敷設することができる、配管敷設方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態に係る配管敷設方法を用いて敷設されたサイホン排水システムを備える建築物構造の一例を、一部断面として示す縦断面図である。
【
図2】
図1のサイホン排水システムを示す平面図である。
【
図3】
図1の合流継手の外観形状の一例を示す斜視図である。
【
図4】
図3の合流継手の内部構造の一例を示す部分縦断面図である。
【
図5】
図1の領域Xを下方から示す拡大斜視図である。
【
図6】
図1の領域Xに示す第1固定具の、配管の竪管部分が配置される側を上方から示す拡大斜視図である。
【
図7】
図6の第1固定具の、立て管が配置される側を下方から示す拡大斜視図である。
【
図8A】
図6の第1固定具を構成する本体部の、配管の竪管部分が配置される側を示す正面図である。
【
図9A】
図6の第1固定具を構成する保持部の、配管の竪管部分が配置される側を示す正面図である。
【
図10】
図1の領域Yを上方から示す拡大斜視図である。
【
図11】
図1の領域Yに示す、第2固定具を上方から示す平面図である。
【
図12】
図6の第1固定具の変形例の左側面図である。
【
図13】
図12の第1固定具の、配管の竪管部分が配置された側を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る配管敷設方法について説明をする。なお、以下の説明において、上下方向(鉛直方向)とは、重力方向を意味し、物体に働く重力の方向である。また、水平方向とは、上下方向に対して直交する方向である。
【0017】
図1に例示する建築物構造100は、主として複数階で構成された集合住宅等の建築物に採用される。
図1の建築物構造100は、サイホン排水システム200を備えている。サイホン排水システム200は、サイホン力を使用して、集合住宅の各階の排水を下方に流すことができる。
【0018】
図1において、符号101は、スラブである。符号102は、スラブ101の上に配置された床材である。床材102は、根太103の上に配置されている。この例では、スラブ101と床材102との間には、床下空間Sが形成されている。符号104は、構造壁である。スラブ101と構造壁104との間には、開口部A1が形成されている。
【0019】
図1のサイホン排水システム200は、サイホン排水管(配管)210と、立て管220と、合流継手230と、を備えている。この例では、サイホン排水管210は、横引き管(横引き管部分)211と、横引き管211と繋がる竪管(竪管部分)212とで形成されている。この例では、横引き管211は、床下空間Sに敷設されている。また、横引き管211は、スラブ101上をほぼ無勾配で水平に敷設されている。この例では、横引き管211は、開口部A1を通して、立て管220に向かって延在している。竪管212は、スラブ101に形成された貫通孔A2を通して、階下に落とし込まれている。竪管212は、合流継手230を介して立て管220に接続されている。立て管220は、スラブ101に形成された貫通孔A2を通って、集合住宅の各階を貫通している。
【0020】
また、
図1のサイホン排水システム200は、複数のサイホン排水管210を備えている。この例では、
図2に示すように、4つのサイホン排水管210を備えている。4つのサイホン排水管210は、例えば、それぞれ、台所用、洗面用、浴槽用、洗濯用として用途分けすることができる。合流継手230には、
図2に示すように、複数のサイホン排水管210の竪管212が接続されている。
図2に示すように、複数のサイホン排水管210の竪管212は、立て管220の周りを周方向に配列されている。ここで、「周り」とは、配管等の物の周囲をいい、具体例としては、当該物の軸の周りをいう。本実施形態では、「立て管220の周り」とは、立て管220の軸(立て管220の延在方向軸線)の周りをいう。また、「周方向」とは、配管等の物の軸の周りに沿う方向をいう。この例では、4つのサイホン排水管210の竪管212が立て管220の周りを、当該立て管220の周方向に沿って配列されている。
【0021】
図3及び
図4に示すように、合流継手230は、当該合流継手230内の流路を形成する継手本体230aと、上側接続部231と、下側接続部232とからなっている。
図4に示すように、継手本体230aは、継手本体230aの上側(図面上側)開口230A1に上側接続部231を有し、また、継手本体230aの下側(図面下側)開口230A2に下側接続部232を有している。この例では、継手本体230aは、下側接続部232の下側端部が、立て管220と略同形状で立て管220の外径と略同一の内径を有している(
図3,4参照)。上側接続部231及び下側接続部232には、それぞれ、立て管220が接続されている。なお、上側接続部231及び下側接続部232は、継手本体230aと一体又は別体に形成することができる。
【0022】
図4に示すように、継手本体230aは、上側接続部231が設けられている上側開口230A1の方が、下側接続部232が設けられている下側開口230A2よりも径が大きい。また、継手本体230aの内壁面230bは、上側開口230A1から下側開口230A2近傍にかけて外側に凸となる凹曲面状に形成されている。継手本体230aの内壁面230bは、凹曲面状に形成されていることで、ガイド部233に沿って排水がより流れ易くなり、排水が内壁面230bから離れて継手径方向となる継手中央部に向かって飛び出すような挙動が、より起こり難くなる。また、
図4等に示すように、継手本体230aの下側端部は、立て管220の内外径と略同一の内外径を有している(
図3,4参照)。
【0023】
この例において、上側接続部231は、平面形状が円形で、合流継手230の上側開口230A1を塞ぐように配置されている(
図3,4参照)。また、
図3に示すように、上側接続部231は、中央部に立て管接続部231aを有している。
図4に示すように、立て管接続部231aの内側には、上向き開口部A3が形成されている。立て管接続部231aには、立て管220を略垂直に挿入接続して、立て管220と連通させる。また、上側接続部231は、立て管接続部231aの周囲に、複数(この例では、5箇所)の竪管接続部231bを有している。竪管接続部231bの内側には、上向き開口部A4が形成されている。言い換えれば、複数の竪管接続部231bの上向き開口部A4は、立て管220の周りを周方向に配列されている。この配列により、上向き開口部A4からの排水が立て管220へ合流するときに、複数の上向き開口部A4からの各排水は、互いに干渉することなく、かつ、スムーズに、下側開口230A2に向かって流れることができる。竪管接続部231bには、サイホン排水管210の竪管212を略垂直に挿入接続して、竪管212と連通させる。ここで、竪管接続部231b同士の位置関係は、複数の竪管212からの排水がスムーズに合流できるようにするため、隣り合う竪管212から同時に排水が流れ出た場合において、当該排水が合流継手230内部に流れると、扇状に広がり互いに流路を干渉しないような位置関係にあるものとする。
【0024】
竪管接続部231bの上向き開口部A4は、立て管接続部231aの上向き開口部A3と共に、立て管220の排水路r1と、サイホン排水管210の竪管212の排水路r2との合流口、即ち、立て管220へのサイホン排水管210の竪管212の接続口として機能させることができる。これにより、竪管接続部231bに接続された竪管212の排水路r2からの排水が合流継手230の内部に流れ込み、また、合流継手230の内部には、立て管接続部231aに接続された立て管220の排水路r1からの排水が流れ込む(
図4参照)。
【0025】
なお、この例では、下側接続部232は、立て管220を挿入嵌合することができる。下側接続部232は、立て管220の外径と略同一の内径を有する円筒状に形成されている(
図4参照)。この下側接続部232に、立て管220を挿入嵌合することで、合流継手230の下側は、立て管220に連通することになり、合流継手230の内部の、排水路r1の排水と排水路r2の排水とが合流し、下側の立て管220に流れ出る(
図4参照)。但し、下側接続部232の構成は、合流継手230内の排水が適切に、下側の立て管220内に流れ込むことができるように構成されている限り、特に、限定されない。
【0026】
次に、
図1及び
図2等を参照して、本発明の一実施形態に係る配管敷設方法について説明をする。本実施形態に係る配管敷設方法では、複数のサイホン排水管210の竪管212をスラブ101から落し込んで、当該複数のサイホン排水管210の竪管212を、立て管220に設けた合流継手230に接続する。本実施形態に係る配管敷設方法は、主として、以下の3つの工程を実行することによって実現される。
【0027】
[配管導引工程]
配管導引工程は、複数の配管をスラブ101に形成した貫通孔A2に向かって導引する工程である。当該配管導引工程では、複数の配管は、貫通孔A2までの導引の結果、スラブ101上に様々な配列で敷設される。複数の配管は、例えば、平面視において、スラブ101に形成した貫通孔A2に向かって放射状に配列することができる。或いは、複数の配管は、平面視において、スラブ101に形成した貫通孔A2に向かって、横並びに配列することができる。ここで、「横並びに配列する」とは、同一平面上に、複数の配管を、当該配管の軸(当該配管の延在方向軸線)がほぼ平行になるように、互いに横方向に隣り合させて配列することをいう。「横方向」とは、平面視において、配管の軸に対して直交する方向をいう。即ち、「横並びに配列する」とは、同一平面上において、複数の配管を、互いに平行(「ほぼ平行」も含む。)となるように、横方向に並べて配列することをいう。また、なお、「横並び」とは、概ね複数の配管の軸同士がある任意の空間の面上に平行に並んでいることであるが、完全に平行になっていなくともよい。また、複数の配管の配列については、当該複数の配管の一部として、横並びになっている部分があれば足りる。ただし、配管敷設作業の都合上、複数の配管は、後述するように、スラブ101を貫通させた後、立て管220の周りに配列されるまで、横並びの状態を保った方が好適である。更に、複数の配管は、後述するように、スラブ101を貫通させる前の時点で、横並びにしておくと更に好適である。複数の配管は、それぞれ、独立して貫通孔A2まで導引することができる。或いは、複数の配管は、それぞれ、同時に貫通孔A2まで導引することができる。
【0028】
本実施形態に係る配管敷設方法では、前記配管導引工程において、4つのサイホン排水管210は、
図2に示すように、平面視において、横並びに配列されるように、スラブ101に形成した貫通孔A2に向かって導引される。詳細には、
図1に示すように、4つのサイホン排水管210をスラブ101上に互いに重なり合わないように配置すると共に、構造壁104の開口部A1を通して、スラブ101の貫通孔A2に向かって延在させる。更に、本実施形態では、
図2に示すように、平面視において、4つのサイホン排水管210を、互いに平行となるように横方向に並べて配列する。このとき、4つのサイホン排水管210は、それぞれ、独立して貫通孔A2まで導引することができる。或いは、4つのサイホン排水管210は、それぞれ、同時に貫通孔A2まで導引することができる。
【0029】
[落し込み工程]
落し込み工程は、複数の配管の竪管部分を、スラブ101から落し込む工程である。詳細には、当該落し込み工程では、配管導引工程の後、スラブ101に形成された貫通孔A2まで導引された、複数の配管を、貫通孔A2を通して階下に落し込む。複数の配管は、様々な方法で落し込むことができる。例えば、複数の配管は、それぞれ、独立して落し込むことができる。或いは、複数の配管は、それぞれ、同時に落し込むことができる。このとき、複数の配管は、バラバラの配列で落し込むことができる。或いは、複数の配管は、上述のように、一定の配列で落し込むことができる。
【0030】
本実施形態に係る配管敷設方法では、前記落し込み工程において、4つのサイホン排水管210の竪管212を、横並びに配列した状態から、スラブ101から落し込む。詳細には、
図1及び
図2に示すように、4つのサイホン排水管210を横並びに配列したまま、これらのサイホン排水管210の竪管212をスラブ101に形成した貫通孔A2から階下に落し込む。これにより、本実施形態では、4つのサイホン排水管210の竪管212を、横並びに配列した状態のまま、スラブ101から階下に垂下させることができる。
【0031】
[向き変更工程]
向き変更工程では、前記落し込み工程の後、前記複数の配管の竪管部分のそれぞれの向きを、当該複数の配管の竪管部分が横並びに配列された状態から、前記立て管の周りに配列されるように変更する。当該向き変更工程では、複数の配管の竪管部分は、立て管の周りに配列されるときに、横並びに配列された状態となっていればよい。即ち、前記向き変更工程において、複数の配管の竪管部分が横並びに配列された状態となっているタイミングは、前記落し込み工程の、落し方によって適宜変更される。例えば、複数の配管の竪管部分は、上述のとおり、前記落し込み工程において、予め、横並びに配列された状態とすることができる。或いは、複数の配管の竪管部分は、前記落し込み工程において、バラバラに落し込まれた複数の配管の竪管部分を、この向き変更工程において、横並びに配列された状態とすることができる。
【0032】
また、前記向き変更工程では、複数の配管の竪管部分のそれぞれの向きは、各配管の竪管部分ごとをバラバラに変更することができる。或いは、複数の配管の竪管部分のそれぞれの向きは、複数の配管の竪管部分を同時に変更することができる。前記向き変更工程では、配管の施工上及び作業スペースの都合上、複数の配管の竪管部分を同時に変更することが好ましい。
【0033】
本実施形態に係る配管敷設方法では、前記向き変更工程において、4つのサイホン排水管210の竪管212が、予め横並びに配列された状態から、スラブ101から垂下している。このため、本実施形態では、4つのサイホン排水管210の竪管212のそれぞれの向きを、当該複数のサイホン排水管210の竪管212が横並びに配列された状態のまま、立て管220の周りに配列されるように変更する。具体的には、本実施形態では、
図2に示すように、4つのサイホン排水管210の竪管212は、当初、スラブ101よりも下側の位置に、横並びに配列された状態のまま垂下している。このため、本実施形態では、4つのサイホン排水管210の竪管212のそれぞれの向きを、4つのサイホン排水管210の竪管が立て管220の周りに配列されるように変更する。詳細には、4つのサイホン排水管210の竪管が立て管220のそれぞれを、立て管220の外周に沿わせて、当該立て管220の周りを半周にわたって、当該立て管220の周りに配列させる。
【0034】
[接続工程]
前記向き変更工程の後、接続工程では、複数のサイホン排水管210の竪管212のそれぞれを、合流継手230に形成されており、立て管220の周りに配列された、上述の複数の上向き開口部A4のそれぞれに接続する。
【0035】
このように、本実施形態に係る配管敷設方法によれば、複数のサイホン排水管210の竪管212をスラブ101から落し込んで、当該複数のサイホン排水管210の竪管212を、立て管220に設けた合流継手230に接続させることにより、サイホン排水管210の竪管212を立て管220まで敷設することができる。
【0036】
上述のとおり、本実施形態に係る配管敷設方法では、複数のサイホン排水管210の竪管212を、スラブ101から落とし込むので、複数のサイホン排水管210を通すスラブ101の貫通孔A2が断続または連続して横方向に並ぶこととなる。このため、作業スペースが省スペースで済み、施工がやり易くなる。また、本実施形態に係る配管敷設方法では、複数のサイホン排水管210の竪管212のそれぞれの向きを、当該複数のサイホン排水管210の竪管212が横並びに配列された状態から、立て管220の周りに配列されるように変更した後、当該複数のサイホン排水管210の竪管212のそれぞれを、合流継手230に対して立て管220の周りに接続することで、当該複数のサイホン排水管210の竪管212のそれぞれを、大きな作業スペースを確保することなく、合流継手230に対して、纏めて効率的に接続することができる。また、本実施形態に係る配管敷設方法では、複数のサイホン排水管210の竪管212のそれぞれを、合流継手230に対して立て管220の周りに接続するため、各サイホン排水管210からの排水が立て管220へ合流するときに、複数のサイホン排水管210からの各排水は、互いに干渉することなく、かつ、スムーズに、下側開口230A2に向かって流れることができる。
【0037】
従って、本実施形態に係る配管敷設方法によれば、大きな作業スペースを確保する必要がなく、効率的な作業で、複数のサイホン排水管210の竪管212を敷設することができる。
【0038】
本実施形態に係る配管敷設方法は、前記落し込み工程の後、複数のサイホン排水管210の竪管212を、横並びに配列した状態のまま第1固定具(固定具)10を用いて立て管220に固定する、第1配管固定工程を、更に含むことが好ましい。第1固定具10は、竪管212の上部に配置された上部側固定具である。本実施形態では、
図5に示すように、5つのサイホン排水管210の竪管212を、横並びに配列した状態のまま第1固定具10を用いて立て管220に固定する。本実施形態では、前記落し込み工程の後、前記向き変更工程の前に、第1固定具10を用いて、5つのサイホン排水管210の竪管212を立て管220に固定する。この場合、サイホン排水管210の竪管212は、第1固定具10によって立て管220に対して固定されるので、他のサポート材を用いることなく、当該第1固定具10のみで、サイホン排水管210の竪管212を固定することができる。また、この場合、本実施形態のように、前記第1配管固定工程を前記向き変更工程よりも前に行うこととすれば、当該向き変更工程において、複数のサイホン排水管210の竪管212の向きを容易に変更させることができる。このように、本実施形態に係る配管敷設方法において、第1固定具10を用いれば、作業効率をより向上させることができる。
【0039】
本実施形態に係る配管敷設方法では、第1固定具10は、結束バンドBを通す複数の通し孔が横並びに間隔を置いて配列された本体部11と、本体部11を立て管220に固定するためのサドルバンド12と、を備えていることが好ましい。この場合、簡易な構成の第1固定具10によって、複数のサイホン排水管210の竪管212を、立て管220に対して横並びに固定することができ、従って、作業効率をより向上させることができる。
【0040】
より好ましくは、第1固定具10は、本体部11を横方向にスライド可能に保持する保持部13を更に備え、保持部13にサドルバンド12が固定されていることが好ましい。この場合、横並びに配列された複数のサイホン排水管210の竪管212の位置と、立て管220の位置とが、横方向に多少ずれを生じていても、本体部11を保持部13に対してスライドさせるだけの簡易な方法で、適切かつ効率的に、複数のサイホン排水管210の竪管212を、横並びに配列された状態から、立て管220に対して固定することができる。
【0041】
図6は、固定具10の、サイホン排水管210の竪管212が配置される側を上方から示す拡大斜視図である。
図7は、第1固定具10の、立て管220が配置される側を下方から示す拡大斜視図である。
図8Aは、第1固定具10の本体部11の、サイホン排水管210の竪管212が配置される側を示す正面図である。
図8Bは、第1固定具10の本体部11の右側面図である。
図8Cは、本体部11を上方から示す平面図である。
図9Aは、保持部13の、サイホン排水管210の竪管212が配置される側を示す正面図である。
図9Bは、保持部13の右側面図である。
図9Cは、保持部13の左側面図である。
図9Dは、保持部13の平面図である。
図9Eは、保持部13の背面図である。
【0042】
図5に示すように、本実施形態に係る配管敷設方法では、第1固定具10は、本体部11と、サドルバンド12が固定された保持部13とを備えている。本体部11の正面側壁11aには、5つの結束バンドBが横並びに間隔を置いて配列されている。本実施形態では、本体部11の正面側壁11aは、サイホン排水管210の竪管212が配置される側の側壁である。
図6等に示すように、本体部11の正面側壁11aには、結束バンドBを通すための1対の通し孔11h1が横方向に間隔を置いて複数形成されている。
図7には、結束バンドBが1対の通し孔11h1を通して本体部11に取り付けられている状態を示す。なお、本実施形態では、本体部11には、5つの結束バンドBが取り付けられているが、
図6及び7では、結束バンドBの一部を省略している。
【0043】
結束バンドBは、サイホン排水管210の竪管212を第1固定具10に対して直接的に固定することができる。本実施形態では、結束バンドBは、本体部11に対してスリーブカバー14を固定している。スリーブカバー14は、サイホン排水管210の竪管212を通すための貫通孔14aを有している。この場合、サイホン排水管210の竪管212は、スリーブカバー14の貫通孔14aに通すだけで、第1固定具10に対して間接的に固定することができる。
【0044】
本実施形態では、
図8B等に示すように、本体部11は、正面側壁11aと上面壁11bとで形作られたL字形のアングルプレート部材である。正面側壁11a及び上面壁11bはいずれも、平坦な側壁に形作られている。また、本実施形態では、
図9C等に示すように、保持部13は、正面側壁13aと上面壁13bと背面側壁13cとで形作られたU字形のアングルプレート部材である。正面側壁11a、上面壁13b及び背面側壁13cはいずれも、平坦な側壁に形作られている。このように、本体部11及び保持部13をアングルプレート部材とすれば、本体部11及び保持部13のそれぞれを1枚の金属板をプレス成形する等によって容易に形成することができる。
【0045】
また、本体部11をL字形のアングルプレート部材とし、保持部13をU字形のアングルプレート部材とする場合、本体部11は、当該本体部11の上面壁11bを保持部13の上面壁13bに乗せ置くことによって、保持部13に対して組み付けることができる。また、本体部11は、当該本体部11の正面側壁11aを保持部13の正面側壁13aに合わせることで、互いをガイドとすることができる。これにより、
図6及び7に示すように、本体部11と、保持部13とは、互いに横方向にスライドさせることができる。
【0046】
また、本実施形態では、
図8Cに示すように、本体部11の上面壁11bに、複数のスライド孔11h2が形成されている。スライド孔11h2は、横方向に延びる長孔であり、横方向に間隔を置いて形成されている。また、本実施形態では、
図9Dに示すように、保持部13の上面壁13bに、複数のピン孔13h2が形成されている。ピン孔13h2は、丸孔であり、横方向に間隔を置いて形成されている。この場合、本体部11のスライド孔11h2と保持部13のピン孔13h2とを締結要素15によって関連付ければ、本体部11と、保持部13とは、互いに横方向にスライドさせつつ、本体部11と、保持部13とを適当な位置で固定することができる。なお、締結要素15としては、ボルト15a及びナット15bを備える締結要素が挙げられる。ボルト15aは、ピン孔13h2に取り付けられ、ナット15bは、本体部11及び保持部13を介してボルト15aに螺着させることができる。特に、この例では、
図9A~
図9Eに示すように、保持部13の上面壁13bは、正面側壁13a及び背面側壁13cよりも横方向に張り出させた張り出し部13b1を有している。この例では、張り出し部13b1にピン孔13h2を形成することで、サドルバンド12と締結要素15とが、正面視で、整列しないようにしている。これにより、第1固定具10がサイホン排水管210の竪管212と立て管220とを固定した状態においても、締結要素15を操作することで、本体部11と、保持部13とをスライドさせつつ、その位置決めも可能となる。
【0047】
さらに、本実施形態では、
図9A及び
図9Eに示すように、保持部13の正面側壁13a及び背面側壁13cのそれぞれに、サドルバンド12を固定するための取り付け孔13h3が形成されている。保持部13とサドルバンド12とは、サドルバンド12に形成された取り付け孔と、保持部13の取り付け孔13h3とに、締結要素16(例えば、ボルト16a及びナット16b)を通して取り付ければ、互いに着脱可能に取り付けることができる。この場合、保持部13に対してサドルバンド12の取り付け向きを変えると共に、本体部11の正面側壁11aを保持部13の背面側壁13cに合せて組み付ければ、サイホン排水管210の竪管212の位置と、立て管220の位置とが逆になった場合も、1つの種類の固定具10で済む。
【0048】
また、本実施形態に係る配管敷設方法は、前記向き変更工程の後、合流継手230よりスラブ101側で、即ち、合流継手230の手前上部で、複数のサイホン排水管210の竪管212のそれぞれを、立て管220の周りに配列した状態のまま第2固定具20を用いて立て管220に固定する、第2配管固定工程を、更に含むことが好ましい。第2固定具20は、竪管212の下部に配置された下部側固定具である。本実施形態では、
図10に示すように、合流継手230の手前上部で、5つのサイホン排水管210の竪管212を、立て管220の周りに配列した状態のまま第2固定具20を用いて立て管220に固定する。本実施形態では、前記向き変更工程の後、前記接続工程の前に、第2固定具20を用いて、5つのサイホン排水管210の竪管212を立て管220に固定する。この場合、サイホン排水管210の竪管212は、第2固定具20によっても立て管220に対して固定されるので、更に他のサポート材を用いることなく、当該第1固定具10のみで、サイホン排水管210の竪管212を固定することができる。また、この場合、本実施形態のように、前記向き変更工程の後、前記接続工程よりも前に行うこととすれば、当該複数のサイホン排水管210の竪管212のそれぞれを、合流継手230に対して立て管220の周りに容易に接続することができる。このように、本実施形態に係る配管敷設方法において、第2固定具20を用いれば、作業効率をより向上させることができる。
【0049】
本実施形態に係る配管敷設方法では、第2固定具20は、結束バンドBを通す複数の通し孔が周方向に間隔を置いて配列された本体部21を備えていることが好ましい。この場合、簡易な構成の固定具20によって、複数のサイホン排水管210の竪管212を、立て管220に対して、当該立て管220の周りに固定することができ、従って作業効率をより向上させることができる。
【0050】
図10は、
図1の領域Yを上方から示す拡大斜視図である。
図11は、第2固定具20を上方から示す平面図である。第2固定具20は、本体部21が多角形形状であって、当該多角形形状の複数の側壁のそれぞれに、結束バンドBを通す複数の通し孔が設けられていることが好ましい。この場合、より簡易な構成の第2固定具20によって、複数のサイホン排水管210の竪管212を、立て管220に対して、当該立て管220の周りに固定することができる。また、この場合、プレス成形等の折り曲げ加工のみで、第2固定具20を容易に形成することができる。
【0051】
図10に示すように、本実施形態に係る配管敷設方法では、第2固定具20は、当該第2固定具20の本体部21によって、サイホン排水管210の立て管220の外周面にクランプされている。
図11に示すように、本体部21は、平面視で、多角形状に形作られたプレート部材である。本実施形態では、本体部21は、八角形状に形作られている。本体部21の周側壁21aには、結束バンドBを通すための複数の通し孔21h1が形成されている。本実施形態では、通し孔21h1は、5つの周側壁21aのそれぞれに形成されている。また、本実施形態では、本体部21の周側壁21aに、スリーブ部21bが設けられている。スリーブ部21bは、横方向に延びて形成された貫通孔を有し、通し孔21h1は、当該貫通孔によって形作られている。なお、
図11では、1つのスリーブ部21bを断面で示し、当該スリーブ部21bの通し孔21h1に結束バンドBを通した状態を示している。
【0052】
結束バンドBは、第1固定具10と同様、サイホン排水管210の竪管212を、第2固定具20に対して直接的に固定することができる。本実施形態では、結束バンドBは、固定具10と同様、本体部21に対してスリーブカバー14を固定している。この場合も、サイホン排水管210の竪管212は、スリーブカバー14の貫通孔14aに通すだけで、第2固定具20に対して間接的に固定することができる。
【0053】
図11に示すように、本実施形態では、本体部21は、平面視で、八角形のアングルプレート部材である。このように、本体部21をアングルプレート部材とすれば、本体部21を1枚の金属板をプレス成形する等によって容易に形成することができる。また、本実施形態では、
図11において一部断面で示すように、本体部21の2つの末端側外周側壁21eのそれぞれに、締結用貫通孔21h2が形成されている。この場合、2つの締結用貫通孔21h2に、締結要素17を取り付ければ、第2固定具20を立て管220の適当な位置に固定することができる。なお、締結要素17としては、ボルト17aとナット17bとの組み合わせ要素が挙げられる。この場合、ボルト17aとナット17bとのねじ込み量を調整すれば、2つの末端側外周側壁21eの間に生じるクランプ力を適宜調整することができる。
【0054】
図12は、上部側固定具としての第1固定具30の左側面図である。
図13は、第1固定具30の正面図である。第1固定具30は、
図5~
図7に示す第1固定具10の変形例である。なお、以下の説明において、第1固定具10と実質的に同一の構成は、同一の符号を用いることで、その説明を省略する。
【0055】
図12中、符号30は、上部側固定具としての第1固定具である。この例では、第1固定具30は、本体部31と、サドルバンド12と、を備えている。本体部31は、正面側壁31aと上面壁31bと背面側壁31cとで形作られたU字形のアングルプレート部材である。正面側壁31a、上面壁31b及び背面側壁31cはいずれも、平坦な側壁に形作られている。正面側壁31aには、結束バンドBを通すための1対の通し孔31h1が横方向に間隔を置いて複数形成されている。この例では、通し孔31h1は、横方向に延びた長孔である。
【0056】
結束バンドBは、第1固定具10と同様、サイホン排水管210の竪管212を、第1固定具30に対して直接的に固定することができる。本実施形態では、結束バンドBは、第1固定具10と同様、本体部11に対してスリーブカバー14を固定している。この場合、サイホン排水管210の竪管212は、スリーブカバー14の貫通孔14aに通すだけで、第1固定具30に対して間接的に固定することができる。
【0057】
第1固定具30では、第1固定具10と同様、本体部31をアングルプレート部材としたことで、当該本体部31を1枚の金属板をプレス成形する等によって容易に形成することができる。また、第1固定具30では、本体部31をスライドさせるための保持部を省略したことから、第1固定具10に比べて構造を簡素化させることができる。
【0058】
上述したところは、本発明のいくつかの実施形態について説明を行ったにすぎず、特許請求の範囲に従えば、様々な変更が可能となる。例えば、サイホン排水管210の横引き管211、竪管212は、それぞれ、サイホン排水管210の横引き管部分、竪管部分として、サイホン排水管210に対して一体又は別体として形成することができる。上述した各実施形態に採用された様々な構成は、互いに組み合わせて使用することができる。また、上述した各実施形態に採用された様々な構成は、相互に適宜、置き換えることができる。
【符号の説明】
【0059】
10:第1固定具, 11:本体部, 11a:正面側壁, 11b:上面壁, 11h1:通し孔, 11h2:スライド孔, 12:サドルバンド, 13:保持部, 13a:正面側壁, 13b:上面壁, 13b1:上面壁の張り出し部, 13c:背面側壁, 13h2:ピン孔, 13h3:取り付け孔, 14:スリーブカバー, 14a:スリーブカバーの貫通孔, 15:締結要素, 15a:ボルト, 15b:ナット, 16:締結要素, 16a:ボルト, 16b:ナット, 17:締結要素, 17a:ボルト, 17b:ナット, 20:第2固定具, 21:本体部, 21a:周側壁, 21e:末端側周側壁, 21h1:通し孔, 21h2:締結用貫通孔, 30:第1固定具, 31:本体部, 31h1:通し孔, 100:建築物構造, 101:スラブ, 102:床材, 103:根太, 104:構造壁, 200:サイホン排水システム, 210:サイホン配水管(配管), 211:横引き管(横引き管部分), 212:竪管(竪管部分), 220:立て管, 230:合流継手, A4:上向き開口部, B:結束バンド