(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】データ電圧補償方法、表示駆動方法及び表示装置
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3233 20160101AFI20220712BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20220712BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20220712BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20220712BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20220712BHJP
【FI】
G09G3/3233
G09G3/20 642A
G09G3/20 641P
G09G3/20 611H
H05B33/02
H05B33/14 A
H01L27/32
(21)【出願番号】P 2018539294
(86)(22)【出願日】2017-12-15
(86)【国際出願番号】 CN2017116541
(87)【国際公開番号】W WO2018205615
(87)【国際公開日】2018-11-15
【審査請求日】2020-08-13
(31)【優先権主張番号】201710336094.3
(32)【優先日】2017-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201710744950.9
(32)【優先日】2017-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モン ソン
(72)【発明者】
【氏名】ウー ジョンユエン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン フェイ
【審査官】橋本 直明
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2016-0007898(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0035058(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0189625(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第105513536(CN,A)
【文献】国際公開第2014/141958(WO,A1)
【文献】特開2009-300752(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/3233
G09G 3/20
H05B 33/02
H01L 51/50
H01L 27/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置におけるデータ電圧を補償する方法であって、
前記表示装置はそれぞれ複数のサブ画素に関連する複数の画素回路を含み、且つ前記複数の画素回路中の各画素回路は少なくとも駆動トランジスタと、有機発光ダイオード(OLED)と、前記駆動トランジスタ及び前記OLEDと接続するセンシング・ラインを含み、前記方法は前記複数の画素回路中の1つの画素回路に印加するデータ電圧を単独に補償するのに用い、前記方法は、
前記複数の画素回路中の前記1つの画素回路における駆動トランジスタの閾値電圧を取得するステップと、
閾値電圧と第1設定電圧の和と設定したテスト電圧を前記駆動トランジスタのゲート電極に印加して、前記センシング・ラインを第1時間までに充電することによって、前記センシング・ラインに関連する第1モニタ電圧を確定するステップと、
前記第1モニタ電圧と前記閾値電圧に基づき、前記複数の画素回路中の前記1つの画素回路に印加したデータ電圧を補償するステップとを備え、
前記データ電圧を補償することは、前記複数の画素回路中の前記1つの画素回路に印加したデータ電圧を第1パラメータで割ってから第2パラメータを加え
ることより得られた電圧を、補償後のデータ電圧
とし、
前記第1パラメータは前記第1モニタ電圧の平方根割る第1定数に等しく、且つ前記第2パラメータは前記閾値電圧と第2定数の和に等しいことを含
み、
ここで、第1定数は、
【数1】
であり、前記第2定数は0であり、aは、予め設定された基準値であり、前記aは0ではない値であり、bは所望の発光輝度Lとデータ電圧Vdataの関係式を満たす係数であり、L =
【数2】
であることを特徴とする表示装置におけるデータ電圧を補償する方法。
【請求項2】
各自のOLEDに対応して駆動する同色の光を発する前記複数の画素回路中の複数の画素回路に対して、前記第1時間の長さは同じであり、且つ前記複数の画素回路中の各画素回路に対して、前記第1設定電圧を同じ電圧に設定することを特徴とする請求項1に記載の表示装置におけるデータ電圧を補償する方法。
【請求項3】
各自のOLEDに対応して駆動する同色の光を発する前記複数の画素回路中の複数の画素回路に対して、前記第1時間の長さは同じであり、又は前記複数の画素回路中の各画素回路に対して、前記第1設定電圧を同じ電圧に設定することを特徴とする請求項1に記載の表示装置におけるデータ電圧を補償する方法。
【請求項4】
前記駆動トランジスタの前記閾値電圧を取得するステップは、第2設定電圧を前記駆動トランジスタのゲート電極に印加して前記センシング・ラインを第2時間までに充電することによって前記センシング・ラインに関連する第2モニタ電圧を確定することを特徴とする請求項1に記載の表示装置におけるデータ電圧を補償する方法。
【請求項5】
前記閾値電圧は前記第2設定電圧と前記第2モニタ電圧との間の差分値に等しいことを確定することを特徴とする請求項4に記載の表示装置におけるデータ電圧を補償する方法。
【請求項6】
前記駆動トランジスタの閾値電圧を繰り返して取得及び第1テスト電圧を印加したうえトリガ条件に基づいて第1モニタ電圧を確定することによって、前記閾値電圧と前記第1モニタ電圧の更新値を取得し、前記更新値を利用して前記複数の画素回路中の前記1つの画素回路に印加したデータ電圧を補償することをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置におけるデータ電圧を補償する方法。
【請求項7】
前記トリガ条件は以下の条件、
前記駆動トランジスタの閾値電圧を繰り返して取得することを要求する制御指令を受信すること、
表示装置の電源を入れること、
表示装置において各nフレーム画像を表示する前の第1時刻になったこと、前記nは正の整数であること、
タイマで第1時間又は第2時間を計測する時の第2時刻になったこと、
から少なくとも1つを選択することを含むことを特徴とする請求項6に記載の表示装置におけるデータ電圧を補償する方法。
【請求項8】
表示装置を駆動する方法であって、
前記表示装置は複数の画素回路を含み、前記複数の画素回路中の各画素回路は駆動トランジスタと、有機発光ダイオード(OLED)と、前記駆動トランジスタ及び前記OLEDに接続するセンシング・ラインを含み、前記方法は、
テスト電圧を前記複数の画素回路中の1つの画素回路における駆動トランジスタのゲート電極に単独に印加するステップであって、前記テスト電圧は前記駆動トランジスタの閾値電圧と第1設定電圧の和である前記印加するステップと、
前記テスト電圧によって引き起こした電荷を通して前記駆動トランジスタの接続センシング・ラインに充電するステップと、
第1時間内で蓄積した電荷を変換することによって前記センシング・ラインに関連する第1モニタ電圧を取得するステップとを備え、
前記第1モニタ電圧と前記テスト電圧は前記1つの画素回路と単独に関連する1つまたは複数補償パラメータを導出するのに用い、且つそのOLEDの発光を制御することで表示するサブ画素の画像の画素回路に印加したデータ電圧を補償するのに用いることを含み、
前記データ電圧を補償することは、前記複数の画素回路中の前記1つの画素回路に印加したデータ電圧を第1パラメータで割ってから第2パラメータを加
えることより得られた電圧を、補償後のデータ電圧
とし、
前記第1パラメータは前記第1モニタ電圧の平方根割る第1定数に等しく、且つ前記第2パラメータは前記閾値電圧と第2定数の和に等しいことを含
み、
ここで、第1定数は、
【数3】
であり、前記第2定数は0であり、aは、予め設定された基準値であり、前記aは0ではない値であり、bは所望の発光輝度Lとデータ電圧Vdataの関係式を満たす係数であり、L =
【数4】
であることを特徴とする表示装置を駆動する方法。
【請求項9】
同色の光を放射する用複数サブ画素中のいくつかのサブ画素に対応するいくつかの画素回路中の各画素回路に対して、前記第1時間の長さは同じであり、且つ前記複数の画素回路中の各画素回路に対して、前記第1設定電圧を同じ電圧に設定することを特徴とする請求項
8に記載の表示装置を駆動する方法。
【請求項10】
同色の光を放射する用複数サブ画素中のいくつかのサブ画素に対応するいくつかの画素回路中の各画素回路に対して、前記第1時間の長さは同じであり、または前記複数の画素回路中の各画素回路に対して、前記第1設定電圧を同じ電圧に設定することを特徴とする請求項
8に記載の表示装置を駆動する方法。
【請求項11】
第2設定電圧を前記画素回路における駆動トランジスタのゲート電極に印加するステップと、
前記第2設定電圧によって引き起こした電荷を通して前記駆動トランジスタに接続する前記センシング・ラインを充電するステップと、
第2時間内で蓄積した電荷を変換することによって前記センシング・ラインに関連する第2モニタ電圧を取得するステップとを備え、
前記第2モニタ電圧と前記第2設定電圧は前記駆動トランジスタに関連する閾値を導出するのに用いることを特徴とする請求項8に記載の表示装置を駆動する方法。
【請求項12】
トリガ条件が一旦満たされれば、印加・充電・変換を行い、前記複数の画素回路中の各画素回路の前記第1モニタ電圧及び/又は前記第2モニタ電圧の更新値を取得することを特徴とする請求項11に記載の表示装置を駆動する方法。
【請求項13】
前記トリガ条件は以下の条件、
更新を請求する制御指令を受信すること、
表示装置表示装置の電源を入れること、
表示装置における各nフレーム画像を表示する前の第1時刻になったこと、前記nは正の整数であること、
プログラムタイミングサイクル開始後の第2時刻であること、から少なくとも1つを選択することを含むことを特徴とする請求項12に記載の表示装置を駆動する方法。
【請求項14】
表示装置のデータ電圧補償装置であって、
前記表示装置は複数の画素回路を含み、前記複数の画素回路中の各画素回路は駆動トランジスタ、 有機発光ダイオード OLED(OLED)及び前記駆動トランジスタ及び前記OLEDに接続するセンシング・ラインを含み 、前記補償装置は前記複数の画素回路中の各画素回路に接続する1つの補償回路を含み、その中、前記補償回路は、
前記複数の画素回路中の1つの画素回路における駆動トランジスタにそれぞれ関連する閾値電圧を取得することと、
テスト電圧を前記駆動トランジスタのゲート電極に印加して、前記センシング・ラインを第1時間までに充電することによって、前記センシング・ラインに関連する第1モニタ電圧を確定するステップであって、前記テスト電圧を前記閾値電圧と第1設定電圧の和に設定する前記確定するステップと、
前記第1モニタ電圧と前記閾値電圧に基づいて前記画素回路に印加したデータ電圧を補償するステップとを備え、
前記データ電圧を補償することは、前記複数の画素回路中の前記1つの画素回路に印加したデータ電圧を第1パラメータで割ってから第2パラメータを加え
ることより得られた電圧を、補償後のデータ電圧
とし、
前記第1パラメータは前記第1モニタ電圧の平方根割る第1定数に等しく、且つ前記第2パラメータは前記閾値電圧と第2定数の和に等しいことを含
み、
ここで、第1定数は、
【数5】
であり、前記第2定数は0であり、aは、予め設定された基準値であり、前記aは0ではない値であり、bは所望の発光輝度Lとデータ電圧Vdataの関係式を満たす係数であり、L =
【数6】
であることを特徴とする表示装置のデータ電圧補償装置。
【請求項15】
請求項14に記載の前記データ電圧補償装置を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項16】
請求項14に記載の前記データ電圧補償装置を備えることを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示分野に関し、特にデータ電圧補償方法、表示駆動方法、前記方法を実現するデータ補償装置及びその表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エレクトロルミネッセンス素子は自発光型の表示装置として用いることができ、利点が多くあり、例えば広視野角、高いコントラストと応答速度が速い。エレクトロルミネッセンス分野の発展に伴い、有機エレクトロルミネッセンス装置(例えば、有機発光ダイオード、Organic Light Emitting Diode、OLED)は、より優れた輝度、より低消費電力であること、より高速の応答速度及びより広範な色域を有し、このため従来の無機エレクトロルミネッセンス素子に対し主流の表示装置となった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
駆動OLED発光の電流の駆動トランジスタを制御する閾値電圧にはドリフトの問題があるため、OLEDの表示画質に影響している。多くの従来設計は内部補償や外部補償を使用して、少なくとも部分的に閾値電圧ドリフトを補償して表示パネル全体の表示画像の輝度均一性を向上させている。外部補償は画素回路構造を簡略化及び表示パネルを簡略化する製造プロセスの面においていくつかの利点を有し、また補償アルゴリズムを調整する際により最適な補償効果を実現するよう柔軟に調整されている。しかし、従来の外部補償アルゴリズムは1つサブ画素のデータ電圧を補償する方面においては依然として欠陥が存在し、均一性の表示を高める補償効果を規制している。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一態様によれば、本発明は補償表示装置におけるデータ電圧の方法を提供し、前記表示装置は複数サブ画素に関連する複数の画素回路をそれぞれ含み、且つ前記画素回路中の各画素回路は少なくとも駆動トランジスタと、有機発光ダイオード(OLED)と、前記駆動トランジスタ及び前記OLEDに接続するセンシング・ラインとを含み、前記方法は前記複数の画素回路中の1つの画素回路に印加するデータ電圧を単独に補償するのに用い、前記方法は、前記複数の画素回路中の前記1つの画素回路中の前記駆動トランジスタの閾値電圧を取得するステップと、テスト電圧を前記駆動トランジスタのゲート電極に印加して、前記センシング・ラインを第1時間までに充電することによって、前記センシング・ラインに関連する第1モニタ電圧を確定し、前記テスト電圧を閾値電圧と第1設定電圧の総和に設定するステップと、また、前記方法は前記第1モニタ電圧と前記閾値電圧に基づき、前記複数の画素回路中の前記1つの画素回路に印加したデータ電圧を補償するステップとを備える。
【0005】
好ましくは、各自のOLEDに対応して駆動する同色の光を発する前記複数の画素回路中の複数の画素回路に対して、前記第1時間の長さは同じであり、且つ前記複数の画素回路中の各画素回路に対して、前記第1設定電圧を同じ電圧に設定する。
【0006】
好ましくは、各自のOLEDに対応して駆動する同色の光を発する前記複数の画素回路中の複数の画素回路に対して、前記第1時間の長さは同じであり、又は前記複数の画素回路中の各画素回路に対して、前記第1設定電圧を同じ電圧に設定する。
【0007】
好ましくは、前記駆動トランジスタの前記閾値電圧を取得することは、第2設定電圧を前記駆動トランジスタのゲート電極に印加して前記センシング・ラインを第2時間までに充電することによって前記センシング・ラインに関連する第2モニタ電圧を確定する。
【0008】
好ましくは、前記閾値電圧は前記第2設定電圧と前記第2モニタ電圧との間の差分値に等しいことを確定する。
【0009】
好ましくは、前記方法は、前記駆動トランジスタの閾値電圧を繰り返して取得し、また、第1テスト電圧を印加したうえトリガ条件に基づいて第1モニタ電圧を確定することによって、前記閾値電圧と前記第1モニタ電圧の更新値を取得するステップと、前記更新値を利用して前記複数の画素回路中の前記1つの画素回路に印加したデータ電圧を補償するステップとをさらに備える。
【0010】
好ましくは、前記トリガ条件は以下の条件、
重複を要求する制御指令を受信すること、表示装置の電源を入れること、表示装置において各nフレーム画像を表示する前の第1時刻、前記nは正の整数であること、タイマで第1時間又は第2時間を計測する時の第2時刻、から選出された少なくとも1つである。
【0011】
好ましくは、前記データ電圧を補償することは、各自のOLEDに対応して駆動する同色の光を発する異なる画素回路中の異なる駆動トランジスタの異なる閾値電圧間の差異により、前記データ電圧に対して単独に第1調節を行い、且つ、各自のOLEDに対応して駆動する同色の光を発する異なる画素回路中の異なる駆動トランジスタの閾値電圧以外の異なる装置パラメータ間の差異により、前記データ電圧に対して単独に第2調節を行うことである。
【0012】
好ましくは、前記データ電圧を補償することは、前記複数の画素回路中の前記1つの画素回路に印加したデータ電圧を第1パラメータで割ってから第2パラメータを加え、補償後のデータ電圧を取得し、前記第1パラメータは前記第1モニタ電圧の平方根割る第1定数に等しく、且つ前記第2パラメータは前記閾値電圧と第2定数の和に等しいことを含む。
【0013】
他の1態様によれば、本発明は表示装置を駆動する方法を提供し、前記表示装置は複数の画素回路を含み、前記複数の画素回路中の各画素回路は、駆動トランジスタと、有機発光ダイオード(OLED)と、前記駆動トランジスタ及び前記OLEDに接続するセンシング・ラインとを含み、前記方法は、テスト電圧を前記複数の画素回路中の1つの画素回路における駆動トランジスタのゲート電極に単独に印加し、前記テスト電圧は前記駆動トランジスタの閾値電圧と第1設定電圧の和であるステップと、前記テスト電圧によって引き起こした電荷を通して前記駆動トランジスタの接続センシング・ラインに充電するステップと、第1時間内で蓄積した電荷を変換することによって前記センシング・ラインに関連する第1モニタ電圧を取得するステップとを備え、前記第1モニタ電圧と前記テスト電圧は前記画素回路と単独に関連する1つまたは複数補償パラメータを導出するのに用い、且つそのOLEDの発光を制御することで表示するサブ画素の画像の画素回路に印加したデータ電圧を補償する。
【0014】
好ましくは、同色の光を放射する用複数サブ画素中のいくつかのサブ画素に対応するいくつかの画素回路中の各画素回路に対して、前記第1時間の長さは同じであり、且つ前記複数の画素回路中の複数の画素回路中の各画素回路に対して、前記第1設定電圧を同じ電圧に設定する。
【0015】
好ましくは、同色の光を放射する用複数サブ画素中のいくつかのサブ画素に対応するいくつかの画素回路中の各画素回路に対して、前記第1時間の長さは同じであり、または前記複数の画素回路中の複数の画素回路中の各画素回路に対して、前記第1設定電圧を同じ電圧に設定する。
【0016】
好ましくは、前記方法は、第2設定電圧を前記画素回路における駆動トランジスタのゲート電極に印加するステップと、前記第2設定電圧によって引き起こした電荷を通して前記駆動トランジスタに接続する前記センシング・ラインを充電するステップと、第2時間内で蓄積した電荷を変換することによって前記センシング・ラインに関連する第2モニ
タ電圧を取得するステップとをさらに備え、前記第2モニタ電圧と前記第2設定電圧は前記駆動トランジスタに関連する閾値を導出するのに用いる。
【0017】
好ましくは、トリガ条件が満たされれば前記印加・充電・変換を行い、よって前記複数の画素回路中の各画素回路の前記第1モニタ電圧及び/又は前記第2モニタ電圧の更新値を取得する。
【0018】
好ましくは、前記トリガ条件は以下の条件、更新を請求する制御指令を受信すること、表示装置表示装置の電源を入れること、表示装置における各nフレーム画像を表示する前の第1時刻、前記nは正の整数であること、プログラムタイミングサイクル開始後の第2時刻であること、から選出された少なくとも1つである。
【0019】
他の1態様によれば、本発明は表示装置のデータ電圧補償装置を提供し、前記表示装置は複数の画素回路を含み、前記複数の画素回路中の各画素回路は、駆動トランジスタと、有機発光ダイオード(OLED)と、前記駆動トランジスタ及び前記OLEDに接続するセンシング・ラインとを含み、前記表示装置は、前記複数の画素回路中の各画素回路に接続する1つの補償回路を含み、前記補償回路は、前記複数の画素回路中の1つの画素回路における駆動トランジスタにそれぞれ関連する閾値電圧を取得し、テスト電圧を前記駆動トランジスタのゲート電極に印加して、前記センシング・ラインを第1時間までに充電することによって、前記センシング・ラインに関連する第1モニタ電圧を確定し、前記テスト電圧を前記閾値電圧と第1設定電圧の和に設定し、前記第1モニタ電圧と前記閾値電圧に基づいて前記画素回路に印加したデータ電圧を補償するように設定される。
【0020】
他の1態様によれば、本発明は表示装置を駆動する表示駆動装置を提供し、前記表示装置は複数の画素回路を含み、前記複数の画素回路中の各画素回路は駆動トランジスタ、有機発光ダイオード(OLED)及び前記駆動トランジスタ及び前記OLEDに接続するセンシング・ラインを含み、前記表示駆動装置は前記複数の画素回路中の各画素に接続する1つの補償回路を含み、前記補償回路はモニタ回路を含み、前記モニタ回路は、前記複数の画素回路中の1つの画素回路の駆動トランジスタに接続する前記センシング・ライン中の、前記駆動トランジスタのゲート電極に印加するテスト電圧によって引き起こした電荷を検知するように設定され、第1時間内に蓄積した電荷を読出電圧に変換し、前記読出電圧を画素回路の単独に関連する第1モニタ電圧にするように設定される。
【0021】
他の1態様によれば、本発明は表示装置を提供し、前記表示装置は本文に記載の前記データ信号補償装置と、本文に記載の前記表示駆動装置とを備える。
【0022】
他の1態様によれば、本発明は表示装置を提供し、前記表示装置は、本文に記載の前記データ信号補償装置を備える。
【0023】
他の1態様によれば、本発明は表示装置を提供し、前記表示装置は本文に記載の前記表示駆動装置を備える。
【図面の簡単な説明】
【0024】
開示されている各種実施形態によれば、以下の図面は説明するための示す例であり、本発明の範囲を限定するものではない。
【
図1】は本発明のいくつかの実施形態に係る補償表示装置中の画像の表示するデータ電圧の方法のフローチャートである。
【
図2】は本発明のいくつかの実施形態に係る容量の充電時の電圧の時間による変化を示す模式図である。
【
図3】は本発明の実施形態に係る画素回路の概略図である。
【
図4】は本発明の実施形態の操作画素回路のタイミング図である。
【
図5】は本発明のもう一つの実施形態に係る操作画素回路のタイミング図である。
【
図6】は本発明のもう一つの実施形態に係る操作画素回路のタイミング図である。
【
図7】は本発明のいくつかの実施形態に係る複数の画素回路に接続された補償装置/表示駆動装置の表示装置の模式的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下の実施形態を参照しながらより具体的に本発明について説明する。なお、説明の目的のためだけに以下のいくつかの実施形態を説明し、開示された正確な形態に限定されるものではない。
【0026】
このため、本発明は特にデータ電圧補償方法、表示駆動方法、前記方法を実現するためのデータ補償装置及びその表示装置を提供する。それは、1つまたは複数の従来技術に係る制限と欠点を殆ど解消した。1態様によれば、本発明は表示装置におけるデータ電圧補償方法を提供する。
【0027】
図1は本発明いくつかの実施形態に係る補償表示装置中の画像の表示するデータ電圧の方法のフローチャートである。
【0028】
ここに、前記表示装置は共用する画像表示装置である。好ましくは、前記表示装置はそれぞれ複数サブ画素に関連する複数の画素回路を含む。前記複数の画素回路中の各画素回路は、少なくとも駆動トランジスタと、有機発光ダイオードOLED)と、前記駆動トランジスタ及び前記OLEDに接続するセンシング・ラインとを含む。特に、前記OLED単独のサブ画素と関連し且つ色付きの光を発するよう配置される。好ましくは、前記表示装置において、前記OLEDから発せられた光が以下の赤色、イエロー、緑色、青色、紫色、ピンク色、茶色と白またはほかの色からいずれか1つを選択してよい。前記OLEDから発せられた光の異なる色に基づき、前記複数の画素回路は互いに離間してよい。各画素回路中において、前記駆動トランジスタのゲート電極をデータ電圧に印加するのに用いて前記駆動トランジスタを駆動することによって以将前記駆動トランジスタのソースとドレインとを接続させ、前記センシング・ラインと前記OLEDの発光を制御するのに用いる1つの電極と接続する。前記データ電圧は、以下説明する方法により補償されるように、前記表示装置を駆動することにより、表示画像の均一性を向上させることができる。
【0029】
図1を参考すれば、前記表示装置における前記複数の画素回路中の各単独画素回路にデータ電圧補償を実施する方法である。1つの実施形態において、該方法は、前記複数の画素回路中の1つの画素回路における駆動トランジスタの閾値電圧を取得するステップを備える。該方法は、テスト電圧を前記駆動トランジスタのゲート電極に印加して、前記センシング・ラインを第1
時間までに充電す
ることによって、前記センシング・ラインに関連する第1モニタ電圧を確定するステップをさらに備える。前記テスト電圧を閾値電圧と第1設定電圧の総和に設定する。また、前記方法は、前記第1モニタ電圧と前記閾値電圧に基づく前記複数の画素回路中の前記1つの画素回路に印加したデータ電圧を補償するステップを備える。
【0030】
データ電圧補償方法の応用の1つとして、各単独の画素回路に印加するデータ電圧は、該データ電圧が対応する駆動トランジスタのゲート電極に印加される前に補償される。該データ電圧は所定の画素回路に対して具体的に補償を行う。補償後、該データ電圧を最初に意図した同一画素回路に印加する。異なる画素回路はその駆動トランジスタの異なる閾値電圧、及び異なる第1モニタ電圧に対応することができる。1つの画素回路に関連する補償過程は少なくともいくつかの独立したほかの画素回路の算出のための算出を含む。しかし、単独の補償は異なる画素回路に行う異なるデータ電圧補償が必ず時間および過程に
離間して行うことを意味するものではない。逆に、該方法は各画素回路に関連する第1モニタ電圧を1つの過程によって同時に得ることができる。好ましくは、同一プロセッサを用いて複数の画素回路に対応する複数データ電圧の補償を並列して行うことができる。
【0031】
好ましくは、
図1におけるデータ電圧の補償方法を行うプロセッサはデータ駆動器、タイミングコントローラ(TCON)、少なくとも部分計算できるロジック回路、表示装置に設けたプロセッサ、表示装置に接続する外部装置中に設けたプロセッサ等であってもよい。好ましくは、前記表示装置は以下項目のいずれかである表示パネル、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、テレビ、表示機器、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲーションや何れかの表示機能を有する製品や部品であってもよい。好ましくは、前記プロセッサは専用集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート電極・アレイ(FPGA)、中央処理ユニット(CPU)、コントローラ、マイクロコントローラなどとして実現されてもよい。好ましくは、いくつかの組み込みプログラムを持つ読み取り可能な記憶媒体が上記プロセッサと協働することで本発明のいくつかの実施形態に係るデータ電圧補償方法を実行する。
【0032】
好ましくは、駆動トランジスタの閾値電圧を取得する方法は、記憶媒体(工場出荷時の設定、ユーザ設定やテストの結果等)から読み取り、画素回路モニタで取得し、又は外部装置からの受信で得る、等であってもよい。
【0033】
好ましくは、画素回路に関連する第1モニタ電圧を取得する方法は記憶媒体から読み取り、画素回路モニタで取得し、又は外部装置からの受信で得る、であってもよい。特別の設計で該方法を実行に用いるマスタプロセッサエンティティは第1モニタ電圧の値を導出できる。前記第1モニタ電圧の値はテスト電圧を駆動トランジスタのゲート電極に印加した後、第1時間内にセンシング・ラインに充電用充電電圧から取得したのである。あるいは、先ずはほかのプロセッサエンティティから第1モニタ電圧の値を取得してからそれをマスタプロセッサエンティティに送信してもよい。第1モニタ電圧の値を取得するプロセスはいずれの時間において第1モニタ電圧と閾値電圧に基づいて複数の画素回路中の1つの画素回路に印加しようとするデータ電圧を補償する方法と組み合わせて実行できる。
【0034】
図1を参照すれば、テスト電圧は閾値電圧V
thと第1設定電圧V
0の和に設定される。それから、駆動トランジスタのゲート電極に該テスト電圧が印加される際、駆動トランジスタのドレイン・ソース電流I
DSは(仮定センシング・ライン上の参考電圧は0Vである)
【0035】
【0036】
と表示される。
【0037】
式から明らかなように、電流I
DSと閾値電圧V
thの値は無関係で、第1設定電圧V
0(既知の値)とパラメータKの値だけに依存する。センシング・ラインは駆動トランジスタと有機発光ダイオード(OLED)に接続する。OLEDの非発光状態が保持される(例えば、逆方向バイアス)際、ドレイン・ソース電流I
DSを利用してセンシング・ラインに充電してもよい。この時センシング・ラインは容量の一端として使用される。充電時間が(例えば第1
時間)結構短い場合、すでに充電したセンシング・ラインの電圧の値はドレイン・ソース電流I
DSとは正の相関関係にある。
図2に示された通り、異なる充電電流は同様
時間において(水平方向の座標)同様の容量を異なる電圧に充電した(垂直方向の座標)後、Tcの所で充電を停止する。該プロセスにおいて、異なる充電電流が電圧の上昇するレートに異なる影響を与える。Tcの所で停止した同様の
時間を用いて同様の容量に充電を行う際、最終的な高い電圧値U1は印加した比較的大きい充電電流に対応し、最終的なより低い電圧値U2は比較的低い充電電流に対応する。したがって、ある程度、センシング・ラインの充電電圧に係る第1モニタ電圧の値はドレイン・ソース電流I
DSと比例したK値を反映することができる。パラメータKは以下のように表示することができる。
【0038】
【0039】
ここで、Kは駆動トランジスタのチャンネル幅W、チャンネルの長さLに依存し、さらにキャリア移動度μおよびゲート電極絶縁層の単位面積あたりの容量Coxと関連するパラメータに依存する。したがって、異なる画素回路中異なる駆動トランジスタの異なる第1モニタ電圧の値は、異なる駆動トランジスタのK値の差異を反映できる。本発明の方法によって取得した第1モニタ電圧は駆動トランジスタ監視用のもう1つのパラメータを提供する。好ましくは、第1モニタ電圧を利用して、対応して駆動されるその各自のOLEDの同色の光を発する異なる画素回路中の異なる駆動トランジスタK値の差異をさらに正確に反映するため、好ましくは、対応して駆動されるその各自のOLEDの同色の光を発する複数の画素回路中の複数の画素回路中の各画素回路に対して、センシング・ラインに充電用の第1時間の長さは同じである。同時に、好ましくは、対応して駆動されるその各自のOLEDの同色の光を発する複数の画素回路中の複数の画素回路中の各画素回路に対して、第1設定電圧V0を同じ電圧に設定する。または1つ代わりの実施形態において、対応して駆動されるその各自のOLEDの同色の光を発する複数の画素回路中の複数の画素回路中の各画素回路に対して、上記の2つのパラメータ(即ち、センシング・ラインに充電用の的第1時間と第1設定電圧V0)中の1つのみ設定する。対応して駆動されるその各自のOLEDの異色の光を発する複数の画素回路に対して、第1時間と第1設定電圧の設定は具体的な適応によって任意なものであってよい。
【0040】
好ましくは、補償データ電圧の方法は、同じデータ電圧を対応して駆動されるその各自のOLEDの同色の光を発する異なる画素回路にあるすべての駆動トランジスタに印加する時、該当するOLEDに一致の駆動電流を提供することを含む。異なる画素回路中の異なるOLEDの駆動電流の変化は主にこれらの画素回路中の異なる駆動トランジスタ間の変化によるものなので、本発明の方法に基づいて取得した閾値電圧の値は駆動トランジスタの閾値電圧の変化を独立して反映できる。該方法に基づいて取得した閾値電圧の値は駆動トランジスタの閾値電圧変化により引き起こした駆動電流の偏差を正確に近い補償することができる。同時に、本発明の方法に基づいて取得した第1モニタ電圧の値は駆動トランジスタのほかのパラメータ(閾値電圧以外)の変化により引き起こした駆動電流の偏差を補償できる。もちろん、これらの補償は同色の光を発する画素回路に設定されることが実現できるだけでなく、そのうえ、同じ方法に基づいて異色の光を発する画素回路に設定されるのに用いられる。
【0041】
もう一方、本発明は表示装置を駆動する方法を提供する。該表示装置は複数の画素回路を含む。前記複数の画素回路中の各画素回路は、駆動トランジスタと、有機発光ダイオード(OLED)と、前記駆動トランジスタ及び前記OLEDに接続するセンシング・ラインとを含む。該方法は、テスト電圧を前記複数の画素回路中の1つの画素回路における駆動トランジスタのゲート電極に単独に印加するステップを備える。前記テスト電圧は前記
駆動トランジスタ閾値電圧と第1設定電圧の和である。該方法は、前記テスト電圧により引き起こした電荷を通して前記駆動トランジスタと接続するセンシング・ラインに充電するステップをさらに備える。また、該方法は、第1時間内で蓄積した電荷を変換することによって前記センシング・ラインに関連する第1モニタ電圧を取得するステップを備える。前記第1モニタ電圧と前記テスト電圧は前記画素回路と単独に関連する1つまたは複数補償パラメータを導出するのに用い、且つそのOLEDの発光を制御することで表示する所望の輝度のあるサブ画素の画像の画素回路に印加したデータ電圧を補償するのに用いる。
【0042】
図3は本発明の実施形態に係る画素回路の概略図である。
図3は上記開示された方法で駆動する表示装置における画素回路の一例を示した。
図3における画素回路は、駆動トランジスタT0と、第1トランジスタT1と、第2トランジスタT2と、メモリ容量C1と、有機発光ダイオードD1とを含む。
【0043】
第1トランジスタT1は第1行走査線E1に接続するゲート電極と、データ線DLに接続する第1極と、駆動トランジスタのゲート電極に接続する第2極とを含む。第1トランジスタT1は、第1行走査線E1の電圧信号の制御で、データ線DLを駆動トランジスタT0のゲート電極に接続するまたはデータ線と駆動トランジスタT0のゲート電極との接続をオフにするように構成される。第2トランジスタT2は第2行走査線E2に接続するゲート電極、駆動トランジスタT0の第2極と有機発光ダイオードD1の第1極に接続する第1極、及びセンシング・ラインSLに接続する第2極を含む。第2トランジスタT2は第2行走査線E2の電圧信号の制御の下、駆動トランジスタT0の第2極をセンシング・ラインSLに接続するまたは駆動トランジスタT0の第2極とセンシング・ラインSLとの接続をオフにするように構成される。メモリ容量C1は駆動トランジスタT0のゲート電極と第2極の間に設定され、且つ画素回路に印加するデータ電圧を記憶するように構成される。メモリ容量C1はさらに電圧のブートストラップ効果を利用してゲート電極と第2極をクランプするように構成される。
【0044】
また、駆動トランジスタT0の第1極をバイアス電圧線VDDに接続する。有機発光ダイオードD1の第2極を参考電圧線Vssに接続する。好ましくは、上記各トランジスタの第1極と第2極はその中のソースまたはドレインに対称的に配置することができる。好ましくは、特定のトランジスタのタイプに基づき、ソースとドレインを対応する第1極または第2極に設定して対応する電流方向にマッチングすることができる。
【0045】
1つの実施形態において、表示装置は複数行と複数列をもって配列された複数の画素回路を含む。各1行の画素回路は同じ1(第1)行の走査線E1の行と同じ1(第2)行の走査線E2を共用する。各1列画素回路は同じセンシング・ラインSLと同じデータ線DLを共用する。したがって、その行/列アドレスに基づいて、画素回路にデータ電圧を印加するプロセス、データ電圧を補償するプロセス、及び配列中の特定画素回路のデータ補償パラメータを監視するプロセスの中の少なくとも1つを行うことができる。
【0046】
従来、データ電圧の補償は以下のプロセスに従って行われる。画素回路の発光輝度によって目標電圧値を設定し、すでに充電したセンシング・ラインから読出した電圧値と該目標電圧値との間の電圧差を取得し、該電圧差をフィードバックパラメータとしてデータ電圧を調整し、及びセンシング・ラインから読出した電圧値を時間の経過に伴って目標電圧レベルに近付かせ、よって、画素回路にあらかじめ設定した発光輝度で発光させる。実際には、センシング・ラインから読出した電圧値が目標電圧値に到達するまでに時間がかかり、しかし、この時間を短縮すると補償効果が小さくなる。また、一部の発光輝度に用いる(特に低階調発光輝度)目標電圧値は、ほかの発光輝度に用いるほかの目標電圧値を使って算出する必要があり、ほかの発光輝度は一般的に実際の電圧値を逸脱しており且つ補
償効果に劣る。
【0047】
本発明の実施形態において、複数の画素回路中の各画素回路と関連する単独のデータ補償パラメータを監視することを通して表示装置を駆動する方法は駆動トランジスタのゲート電極に印加する第1時間までの検知電圧が引き起こした充電したセンサの電圧値を検知し、且つ該センシング・ラインの電圧値を読み取って第1モニタ電圧にすることを含む。
【0048】
図3に示された表示装置に1つの画素回路を有し、該表示装置を駆動する方法としては、第1行走査線E1と第2行走査線E2の電圧信号を利用してそれぞれ第1トランジスタT1と第2トランジスタT2を導通し、データ線DLを通してテスト電圧を駆動トランジスタT0のゲート電極に印加することを含む。そして、方法は、1つの時刻から、センシング・ラインをフローティング(Floating)状態に設定し、バイアス電圧線VDDを流れ駆動トランジスタT0の第1極と第2極、さらに第2トランジスタT2の第1極と第2極を通過する電流に生成してセンシング・ラインSLに充電することを含む。該時刻からカウントする第1
時間の後、該方法はさらに第2行走査線E2の電圧信号を制御して第2トランジスタT2をオフにし、充電したセンシング・ラインの電圧値が第1モニタ電圧として読み出される。
【0049】
図4は本発明の実施形態における操作
図3の画素回路によるタイミング図である。
図3と
図4は、第1時刻T1に、第1行走査線E1が高電圧信号を印加されて第1トランジスタT1を導通し、且つ第2行走査線E2も高電圧信号を印加されて第2トランジスタT2導通する。同時に、データ線DLはテスト電圧を印加される。該時刻T1から、メモリ容量C1の2つの極をテスト電圧にイコール電圧差に書き込み、この電圧差を記憶する。第2時刻T2において、第1行走査線E1を印加する低電圧信号に変えられて且つデータ線DLがテスト電圧の印加を停止する際、駆動トランジスタT0のゲート電極はフローティング状態になる。(他の実施形態では、第2時刻T2はデータ線がテスト電圧の印加を停止する時刻または第1行走査線E1上の第1トランジスタT1の電圧レベル導通を電圧レベルオフの時刻に設定される)。T2から、メモリ容量C1の電荷効果を維持しているため、C1の2つの極は継続して電圧差がテスト電圧にイコールとなるように維持され、よってセンシング・ラインがフローティング状態に設定される際T2からセンシング・ラインに充電できる。電流I
DSは駆動トランジスタT0の閾値電圧V
thと関係なく一定値を保つ。充電の継続に伴って、センシング・ライン上の電圧値は第2行走査線E2が低電圧信号に切り替えた第三時刻t3にまで一定の速度で上昇する。
【0050】
図4から明らかなように、読み取ったセンシング・ラインSL上の電圧値はT2からt3までの第1
時間(即ち、t3-t2)とほぼ一定値のI
DSの積に等しい第1モニタ電圧である。したがって、第1モニタ電圧と駆動トランジスタT0の閾値電圧V
thと関係ないことで、駆動トランジスタT0と関連するパラメータKの値を反映させることができる。該実施形態では、第1
時間の長さはT2の設定及び/又はt3の設定を通して設けられる。センシング・ラインの寄生容量が早期に満たされることによって第1モニタ電圧の値でパラメータKの値を正確に反映できないことを回避するため、センシング・ラインSLの寄生容量の値に基づいて第1
時間を設定できる。したがって、第3時刻t3の前に、読み取ったセンシング・ラインの電圧値は依然として一定の速度で上昇する。
【0051】
図5は本発明のもう1つの実施形態における操作画素回路によるタイミング図である。参考
図5は、操作画素回路のタイミングが変化する。第2時刻T2と第三時刻t3の間のいずれかの時間において、第1行走査線E1は第1トランジスタT1の導通用電圧レベルを維持する。該
時間内において、データ線DLはテスト電圧を印加される。
図4に示される実施形態と異なり、メモリ容量C1の2つの極の間の電圧差はT2とt3間の
時間区間中に変化する。該
時間が十分長ければ、センシング・ラインSLから読み取った電圧値は開始時に速い速度で上昇した後遅い速度で徐々に上昇する。
時間が十分に短く設定することによって、センシング・ラインから読み取った電圧値は依然としてほぼ一定の速度で上昇できると考えられる。これにより、第1モニタ電圧を取得でき、且つ第1検出電圧は駆動トランジスタT0と関連するパラメータKの値を依然として反映されると考えられる。
【0052】
従来、一歩計算を利用することでデータ電圧の補償方法を行える。従来の補償プランにおける目標電圧値に徐々に到達すること比べて、データ電圧の補償を実現するのにかかる時間が著しく低減できる。低発光輝度サブ画素の実電圧レベルの大きな偏りに起因する補償効果が劣るいくつかの欠点を克服している。本発明の方法における多くの優位性は明細書全体及び特には以下のような内容に含まれている。
【0053】
1つの実施形態おいては、駆動トランジスタの閾値電圧を取得する方法は第2モニタ電圧と第2設定電圧の値から取得できる。特に、第2設定電圧が駆動トランジスタのゲート電極に印加される際、第2モニタ電圧は充電された第2時間のセンシング・ラインから読み取った電圧値である。第2設定電圧と第2モニタ電圧は駆動トランジスタの閾値電圧を算出に用いる。データ電圧補償パラメータの監視プロセスは第1モニタ電圧を取得するプロセスと第2モニタ電圧を取得するプロセスを含むことができる。該実施形態においては、第2設定電圧と第2モニタ電圧間の差分値によって閾値電圧を取得することができる。
【0054】
好ましくは、該プロセスはデータ電圧補償用のマスタプロセッサエンティティによって行われる。または可以由将読み取った値の情報をマスタプロセッサエンティティに送信してデータ電圧補償のほかのプロセッサエンティティに用いられて行う。好ましくは、該プロセスはマスタプロセッサエンティティが行う
図1に示された補償データ電圧の手順の前のいずれの時間において実現することができる。好ましくは、閾値電圧値を取得するプロセスと第1モニタ電圧を取得するプロセスは、実行するある時間範囲内において実現でき、プロセスにおけるタイミング優先度を固定する必要がない。好ましくは、第1モニタ電圧を取得するプロセスと第2モニタ電圧を取得するプロセスも実行するある時間範囲内において実現でき、プロセスにおけるタイミング優先度を固定する必要がない。好ましくは、テスト電圧を印加する前のいずれの時間に、第1モニタ電圧を取得用の駆動トランジスタのゲート電極に印加するテスト電圧において使用する閾値電圧を取得することができる。好ましくは、テスト電圧を印加して第1モニタ電圧の更新される閾値電圧を取得するプロセスの前、第2設定電圧を駆動トランジスタのゲート電極に印加して更新される閾値電圧を取得するプロセスを行い、これは、毎回行う必要がない。
【0055】
図6は本発明のもう1つの実施形態における操作画素回路によるタイミング図である。
図6は、
図3における画素回路を示す例として説明されている。画素回路の操作ステップは、第4時刻t4の前、第1行走査線E1と第2行走査線E2に印加する電圧信号を制御し、第1トランジスタT1と第2トランジスタT2をそれぞれ導通させる。それから、もう一つの操作ステップはデータ線DLを通して駆動トランジスタT0のゲート電極に第2設定電圧を印加する。第4時刻t4において、センシング・ラインSLがフローティング状態に設定され、バイアス電圧線VDDを流れ駆動トランジスタT0の第1極と第2極、さらに第2トランジスタT2の第1極と第2極を通過する電流にセンシング・ラインSLに充電させる。有機発光ダイオードD1に電流が通過しない場合、上記充電プロセスは駆動トランジスタT0の第2電極の電圧レベルを駆動トランジスタが遮断されるまでだんだん高く押し上げられる。それから、駆動トランジスタT0のゲート電極と第2極の間の電圧差を駆動トランジスタの閾値電圧に等しい一定値を保つ。第4時刻t4の後のもう1つ時刻t5はセンシング・ライン上の電圧値は第2行走査線E2に印加する電圧信号が導通
信号からオフ信号に切り替えた時刻に定義される。t5とt4時刻において、第2
時間はt5-t4と定義される。第2
時間を十分長く設定することによって、印加する第2設定電圧の充電されたセンシング・ラインの電圧値を読み取ることで第2モニタ電圧にすることができる。第2設定電圧を利用することで第2モニタ電圧を減らせ、駆動トランジスタの閾値電圧を取得することができる。好ましくは、上記プロセスにおいて少なくとももう1つの電流が有機発光ダイオードD1に流れない形態を確保することは、トランジスタを増やして駆動トランジスタT0の第2極と有機発光ダイオードD1の第1極との接続を切断することである。ほかの選択も可能である。
【0056】
従って、上記表示装置を駆動する画素回路の操作ステップに基づいて、画素回路における駆動トランジスタ閾値電圧の値を取得することができる。また、データ電圧補償の方法では閾値電圧を利用して、同じ画素回路に印加したデータ電圧を補償することができる。表示装置におけるアレイ状で配列される複数の画素回路に対して、対応する行/列アドレスに基づいて各行の画素回路における閾値電圧の値を1つずつ取得することができる。また、各単独の画素回路に対して、駆動トランジスタのゲート電極に第2設定電圧を印加することを通して第2モニタ電圧を取得する上記プロセスの期間において、各対応するセンシング・ラインから読み取った電圧値は、システム誤差やノイズ信号を除去して精度が改善された最終的な閾値電圧取得するために補正されることもある。
【0057】
データ電圧補償方法及びデータ電圧補償を利用して表示装置を駆動する方法においては、トリガ条件が満たされるたびに、閾値電圧の値と第1モニタ電圧の値を絶えず更新できる。データ電圧補償方法の中において画素回路に印加するデータ電圧に対して補償を行うステップは、閾値電圧の最新更新値と最新操作中で取得した第1モニタ電圧を利用して行うことができる。複数の画素回路中における1つの画素回路に対応する各駆動トランジスタに関連するデータ電圧補償パラメータを監視するステップは、トリガ条件が満たされる度に少なくとも一回行うことができる。
【0058】
1つの実施例において、データ電圧補償パラメータを監視するステップは表示装置の各フレーム画像に対して表示する前の第1時刻に一回行うことができる。このことは各フレーム画像中に補償パラメータを監視する時刻を設定することに相当する。該ステップを行うことで画像のフレーム内でデータ電圧の補償を行う第1モニタ電圧及び/又は第2モニタ電圧を生じさせることができる。好ましくは、データ電圧補償パラメータを監視するステップは表示装置の各nフレーム画像に対して表示する前の第1時刻に一回行うことができる。該ステップは第1時刻の後に表示する次のnフレーム画像の時間でデータ電圧の補償を行う第1モニタ電圧及び/又は第2モニタ電圧を生じさせることができる。ここで、nは1より大きいか等しい正の整数であってもよい。換言すれば、データ電圧補償パラメータを監視する更新サイクルは、表示サイクルに依存する。もちろん、データ電圧補償パラメータを監視する更新サイクルは、表示サイクルに依存しなくてもよい。例えば、データ電圧補償パラメータを監視する更新サイクルは、タイマで設定でき、例えば一日または一週間である。表示装置は、タイマにおいていまの時間からサイクルを開始した後の第2時刻でデータ電圧補償パラメータを監視するステップを一回行うように、プログラミングされることができる。取得した第1モニタ電圧及び/又は第2モニタ電圧の値を利用してタイマで設定したサイクル内のデータ電圧を補償することができる。
【0059】
もう1つの実施例において、データ電圧補償パラメータを監視するステップは表示装置を起動する際に第1時刻に一回行うことができる。該ステップを行うことで次回更新前データ電圧補償を行う第1モニタ電圧及び/又は第2モニタ電圧を生じさせることができる。もう1つの実施例において、データ電圧補償パラメータを監視するステップは表示装置がクローズ指令を受信した際に第1時刻に一回行うことができる。該ステップを行うことで次回更新の前にデータ電圧補償を行う第1モニタ電圧及び/又は第2モニタ電圧を生じ
させることができる。もう1つの実施例において、データ電圧補償パラメータを監視するステップは表示装置が制御指令を受信してデータ補償パラメータの更新を触発する際に第1時刻に一回行うことができる。制御指令はユーザ入力又は表示装置内のほかの装置又は表示装置外部の外部装置から来てもかまわない。該ステップを行うことは次回更新の前にデータ電圧補償を行う第1モニタ電圧及び/又は第2モニタ電圧を生じることができる。従来、上記実施例におけるすべてのトリガ条件に可能な任意組み合わせを実行することによって、閾値電圧と第1モニタ電圧の更新値を取得するステップを行え、表示装置における各画素回路に対して単独にデータ電圧補償の実行が容易になる。
【0060】
【0061】
【0062】
定数値aを設定する実施例において、補償後のデータ電圧Vcpを取得する算出プランに基づいて、表示装置のサンプルを選択してテストを行うことができる。目標補償効果に対応するVcpの値、Vs1とLの算出値、及びVthの測定値を用いて、aの値を算出し且つ設定して同様タイプの表示装置の全てのデータ電圧の補償に使う。
【0063】
好ましくは、上記設定した定数aは駆動表示装置における対応する同色の光を発する全ての画素回路に用いる。表示装置の一般的な操作プロセスにおいて、依然としてaの値を調整できる。また、表示装置における対応する同色の光を発する各画素回路に関連するほかのパラメータは第1時間(センシング・ラインに充電用)、第1設定電圧(テスト電圧を補償用)、第2設定電圧(第2モニタ電圧を確定用)、第1パラメータと第2パラメータを含む。
【0064】
もう一つの態様において、本発明は表示装置におけるデータ電圧の補償装置を提供し、前記表示装置は複数の画素回路を含む。前記複数の画素回路中の各画素回路は駆動トランジスタ、有機発光ダイオード(OLED)及び前記駆動トランジスタ及び前記OLEDと接続するセンシング・ラインを含む。
図7は本発明のいくつかの実施形態に基づいて複数の画素回路に接続する補償装置の表示装置の概略ブロック図を示した。該補償装置は各画素回路(P.C.)に接続する補償回路を含み、単独にデータ電圧の補償を行うのに用いる。好ましくは、各P.C.は基本的に
図3における1つの画素回路に類似する。補償回路は複数の画素回路中の1つの画素回路における駆動トランジスタとそれぞれ関連する閾値電圧を取得するように構成される。また、補償回路はテスト電圧を駆動トランジスタのゲート電極に印加して、センシング・ラインを第1
時間までに充電するように構成されることで、センシング・ラインに関連する第1モニタ電圧を確定する。好ましくは、前記補償装置は制御駆動器を含み、前記制御駆動器は1つ又は複数制御電圧信号を生成させるため前記補償回路を配置してあり、前記制御電圧信号は各画素回路中の第1トランジスタT1と第2トランジスタT2を制御する1つ制御電圧信号及びデータ電圧補償操作に用いる1つ又は複数テスト電圧又は第1設定電圧を含む。好ましくは、前記補償装置はすべてのこれらの電圧信号を生成するように構成される。テスト電圧は閾値電圧と第1設定電圧の総和に設定される。また、補償回路は第1モニタ電圧と閾値電圧に基づいて画素回路に印加しようとするデータ電圧を補償するように構成される。
【0065】
好ましくは、同色の光を発する複数サブ画素中のいくつかのサブ画素に対応するいくつかの画素回路中の各画素回路に対して、センシング・ラインに充電する第1時間の長さは同じであり、且つ第1設定電圧を同じ電圧に設定される。好ましくは、同色の光を発する複数サブ画素中のいくつかのサブ画素に対応するいくつかの画素回路中の各画素回路に対して、センシング・ラインに充電する第1時間の長さは同じであり、または第1設定電圧を同じ電圧に設定される。
【0066】
好ましくは、毎回、第2モニタ電圧と第2設定電圧に基づいて駆動トランジスタの閾値電圧を取得する。第2モニタ電圧は第2時間内において第2設定電圧を駆動トランジスタのゲート電極に印加することでセンシング・ラインから電圧値を読み出す。好ましくは、前記閾値電圧は前記第2設定電圧から前記第2モニタ電圧を引いて得た値である。
【0067】
好ましくは、トリガ条件が満たされるたびに、取得した閾値電圧及び/又は第1モニタ電圧を更新する。データ電圧補償装置における補償回路は、最新の監視操作中に取得した閾値電圧と第1モニタ電圧の更新値に基づいてデータ電圧の補償を行うように、構成される。
【0068】
好ましくは、前記補償回路は対応するそのOLEDを駆動して同色の光を発する異なる画素回路中の異なる駆動トランジスタ閾値電圧の差異による偏差を補償するように構成される。また、補償回路は対応するそのOLEDを駆動して同色の光を発する異なる画素回路中に駆動トランジスタと関連する閾値電圧以外のほかのパラメータの差異によるもう1つ偏差を補償するように構成される。
【0069】
他の1態様によれば、本発明は表示装置における表示駆動装置を提供し、前記表示装置は複数の画素回路を含む。前記複数の画素回路中の各画素回路は、駆動トランジスタと、有機発光ダイオード(OLED)と、記駆動トランジスタ及び前記OLEDに接続するセンシング・ラインとを含む。
図7は本発明に係るいくつかの実施形態に基づいて複数の画素回路と接続する表示装置における表示駆動装置の概略ブロック図である。該表示駆動装置は複数の画素回路中の各1画素回路に接続する1つの補償回路を含む。好ましくは、各画素回路(P.C.)は、基本的に
図3に説明した1つの画素回路に類似する。好ましくは、前記補償回路はモニタ回路を含む。好ましくは、前記表示駆動装置は、制御駆動器を含
み、前記制御駆動器は1つ又は複数の制御電圧信号を生成し、前記制御電圧信号は各画素回路中の第1トランジスタT1と第2トランジスタT2を制御する制御電圧信号を含む。好ましくは、前記表示駆動装置は前記制御駆動器前記補償回路に接続し、且つ前記モニタ回路にさらに接続することで、データ電圧補償操作と補償パラメータ監視操作のために、1つ又は複数テスト電圧、第1設定電圧及び第2設定電圧を生成するように構成される。好ましくは、前記表示駆動装置はすべてのこれらの電圧信号を生成するように構成される。また、モニタ回路は、駆動トランジスタのゲート電極に印加するテスト電圧によって引き起こした複数の画素回路中の1つの画素回路の駆動トランジスタに接続するセンシング・ライン中の電荷を検知するように構成される。また、モニタ回路は第1
時間内に蓄積した電荷を読出電圧に変換し、該読出電圧を画素回路のそれぞれ関連する第1モニタ電圧とするように構成される。また、モニタ回路は駆動トランジスタのゲート電極に印加する第2設定電圧によって引き起こした複数の画素回路中の1つの画素回路の駆動トランジスタに接続するセンシング・ライン中の電荷を検知し、且つ第2
時間内に蓄積した電荷を読出電圧に変換し、該読出電圧画素回路のそれぞれ関連する第2モニタ電圧とするように構成される。第2モニタ電圧と第2設定電圧駆動トランジスタの閾値電圧を確定するのに用いる。また、モニタ回路はトリガ条件に基づいて少なくとも1回以上の監視操作を行うように構成される。前記トリガ条件は、受信した請求更新の制御指令の中から少なくとも1つの制御指令を選択すること、表示装置をオンにすること、表示装置に各nフレーム画像を表示する前の第1時刻(nは正の整数)であること、及びプログラムタイミングサイクル開始後の第2時刻であることを含む。表示駆動装置の補償回路は監視操作中に取得した最新な閾値電圧と第1モニタ電圧の更新値を利用してデータ電圧の補償を行う。
【0070】
他の1態様によれば、本発明は表示装置を提供する。該表示装置は本文で説明したデータ信号の補償装置と本文で説明した表示駆動装置を備える。または、本発明は表示装置を提供し、該表示装置は本文で説明したデータ信号の補償装置を備える。または、本発明は表示装置を提供し、該表示装置は本文で説明した表示駆動装置を備える。好ましくは、表示装置は、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、テレビ、表示機器、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲーションまたは何れかの表示機能を有する製品や部品のうちのいずれかの1つであってもよい。
【0071】
説明および描写を目的として本発明の上記実施形態を提供する。これは開示された形態または例示的な実施形態を列挙したものまたは限定することを意味しない。したがって、上記の叙述は説明であって制限的なものではないと考えるべきである。本分野の技術者であれば、多くの修正や変更が容易に見出せる。本実施形態の選択及び説明は本発明の原理およびその最良形態の実用を説明するためであり、本分野の技術者に本発明の各実施形態や予測できる特定な用途に適応する又は実現できる各種の変更例を理解させることにある。
【0072】
本発明の意図する範囲は、請求項の範囲およびその均等物によって限定され、特に断らない限り、すべての用語はみなその最も広い合理的な意味で示される。したがって、用語“発明”、“本発明”などは必ずしも請求項の範囲を特定の実施形態に制限され、且つ本発明の例示的な実施形態を参照することは本発明の制限を意味するものではなく、且つ、そのような制限を推定できるものでもない。本発明は請求項の趣旨と範囲だけによって限定される。また、これらの請求項は名詞または素子の後に置かれる“第1”、“第2”などを使用するかもしれない。このような用語は命名だと理解すべきであり、具体的な数がない限り、このような命名により修飾された素子の数を限定すると解釈されるものではない。説明したどのような効果や利点は本発明の全ての実施形態に適用できない可能性がある。なお、請求項に記載された本発明の範囲を逸脱しない場合は、本分野の技術者が説明した実施形態に対して変更することができる。また、以下の請求項の範囲に該素子や部品を明確に記載されているか否かにかかわらず、本発明の全ての素子及び部品は無償に公衆
に提出されるものではない。
【0073】
本発明は2017年5月12日に出願した中国特許の出願No.201710336094.3と2017年8月25日に出願した中国特許の出願No.201710744950.9の優先権を主張する。様々な目的により、各前述特許の出願は全体の援用を通して本文に組み込まれる。