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特許7104042生理学的情報を使用する解剖学的画像取得の制御
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】生理学的情報を使用する解剖学的画像取得の制御
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/14 20060101AFI20220712BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20220712BHJP
   A61B 6/00 20060101ALI20220712BHJP
【FI】
A61B8/14
A61B1/00 655
A61B1/00 552
A61B1/00 530
A61B6/00 320Z
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019532075
(86)(22)【出願日】2017-12-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-01-23
(86)【国際出願番号】 EP2017083324
(87)【国際公開番号】W WO2018114811
(87)【国際公開日】2018-06-28
【審査請求日】2020-12-17
(31)【優先権主張番号】62/436,205
(32)【優先日】2016-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ポポヴィッチ アレクサンドラ
(72)【発明者】
【氏名】ラジュ バラサンダー イヤヴ
【審査官】冨永 昌彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-073271(JP,A)
【文献】米国特許第05906578(US,A)
【文献】国際公開第2015/110937(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
A61B 1/00 - 1/32
A61B 6/00 - 6/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
解剖学的領域をモニタリングするための撮像デバイス位置決めシステムであって、前記撮像デバイス位置決めシステムは、
前記解剖学的領域の画像を生成するための撮像デバイスと、
前記解剖学的領域に対する前記撮像デバイスの位置決めを制御する撮像デバイスコントローラと、
を備え、
前記撮像デバイスによる前記解剖学的領域の前記画像の生成に応じて、前記撮像デバイスコントローラは、前記解剖学的領域に対する前記撮像デバイスの前記位置決めの前記制御を、前記解剖学的領域の前記画像から抽出される前記解剖学的領域の少なくとも1つの生理学的条件に対して適合させ
前記撮像デバイスコントローラは、前記解剖学的領域の前記画像から抽出される前記解剖学的領域の前記少なくとも1つの生理学的条件に基づいて、撮像位置と非撮像位置との間で前記解剖学的領域に対する前記撮像デバイスの前記位置決めの前記制御を行う、撮像デバイス位置決めシステム。
【請求項2】
前記撮像デバイスが、超音波変換器、内視鏡、及びX線ガントリのうちの1つである、請求項1に記載の撮像デバイス位置決めシステム。
【請求項3】
前記解剖学的領域に対する前記撮像デバイスを位置決めするためのロボット、を更に備え、
前記撮像デバイスコントローラが、解剖学的構造に対する前記撮像デバイスの前記ロボットによる位置決めを制御し、
前記撮像デバイスによる前記解剖学的領域の前記画像の前記生成に応じて、前記撮像デバイスコントローラは、前記解剖学的領域に対する前記撮像デバイスの前記ロボットによる前記位置決めの前記制御を、前記解剖学的領域の前記画像から抽出される前記解剖学的領域の前記少なくとも1つの生理学的条件に対して適合させる、請求項1に記載の撮像デバイス位置決めシステム。
【請求項4】
前記撮像デバイスコントローラは、前記解剖学的領域の前記画像から抽出される前記解剖学的領域の前記少なくとも1つの生理学的条件に基づいて、撮像位置と非撮像位置との間で前記解剖学的領域に対する前記撮像デバイスの前記位置決めの前記制御を周期的に適合させる、
請求項1に記載の撮像デバイス位置決めシステム。
【請求項5】
前記撮像デバイスコントローラは、前記解剖学的領域の前記画像から抽出される前記解剖学的領域の前記少なくとも1つの生理学的条件において表現された改善を示す生理学的パラメータデータに応じて、前記撮像デバイスが前記撮像位置にある前記位置決めの頻度を減少させる、
請求項4に記載の撮像デバイス位置決めシステム。
【請求項6】
前記撮像デバイスコントローラは、前記解剖学的領域の前記画像から抽出される前記解剖学的領域の前記少なくとも1つの生理学的条件において表現された悪化を示す生理学的パラメータデータに応じて、前記撮像デバイスが前記撮像位置にある前記位置決めの頻度を増加させる、
請求項4に記載の撮像デバイス位置決めシステム。
【請求項7】
前記撮像デバイスコントローラは、前記解剖学的領域の前記画像から抽出される前記解剖学的領域の前記少なくとも1つの生理学的条件において表現された改善を示す生理学的パラメータデータに応じて、前記撮像デバイスが前記撮像位置にある前記位置決めのデューティサイクルを減少させる、
請求項4に記載の撮像デバイス位置決めシステム。
【請求項8】
前記撮像デバイスコントローラは、前記解剖学的領域の前記画像から抽出される前記解剖学的領域の前記少なくとも1つの生理学的条件において表現された悪化を示す生理学的パラメータデータに応じて、前記撮像デバイスが前記撮像位置にある前記位置決めのデューティサイクルを増加させる、
請求項4に記載の撮像デバイス位置決めシステム。
【請求項9】
前記撮像デバイスコントローラは、前記撮像デバイスによって前記解剖学的領域内の解剖学的構造に対してかけられる接触力の度合いを制御する、
請求項1に記載の撮像デバイス位置決めシステム。
【請求項10】
前記撮像デバイスコントローラは、前記撮像位置における前記撮像デバイスの前記位置決めに基づいて、前記撮像デバイスによって前記解剖学的領域内の解剖学的構造に対してかけられる接触力の度合いを制御する、
請求項4に記載の撮像デバイス位置決めシステム。
【請求項11】
解剖学的領域の画像を生成するための撮像デバイスを含む撮像デバイス位置決めシステムのための撮像デバイスコントローラであって、前記撮像デバイスコントローラは、
前記撮像デバイスによって生成される前記解剖学的領域の画像から抽出される前記解剖学的領域の少なくとも1つの生理学的条件を示す生理学的パラメータデータを生成する生理学的条件抽出器と、
前記解剖学的領域に対して前記撮像デバイスの位置決めを制御する撮像デバイス位置決め器と、
を備え、
前記撮像デバイスによる前記解剖学的領域の前記画像の生成に応じて、前記撮像デバイス位置決め器は、前記解剖学的領域に対する前記撮像デバイスの前記位置決めの前記制御を、前記解剖学的領域の前記画像から抽出される前記解剖学的領域の前記少なくとも1つの生理学的条件に対して適合させ
前記撮像デバイス位置決め器は、前記解剖学的領域の前記画像から抽出される前記解剖学的領域の前記少なくとも1つの生理学的条件に基づいて、撮像位置と非撮像位置との間で前記解剖学的領域に対する前記撮像デバイスの前記位置決めの前記制御を行う、撮像デバイスコントローラ。
【請求項12】
前記撮像デバイス位置決め器が、解剖学的構造に対する前記撮像デバイスのロボットによる位置決めを制御し、
前記撮像デバイスによる前記解剖学的領域の前記画像の生成に応じて、前記撮像デバイス位置決め器は、前記撮像デバイスの前記ロボットによる前記位置決めの前記制御を、前記解剖学的領域の前記画像から抽出される前記解剖学的領域の前記少なくとも1つの生理学的条件に対して適合させる、
請求項11に記載の撮像デバイスコントローラ。
【請求項13】
前記撮像デバイスコントローラは、前記撮像デバイスによって前記解剖学的領域内の解剖学的構造に対してかけられる接触力の度合いを制御する、
請求項11に記載の撮像デバイスコントローラ。
【請求項14】
前記撮像デバイス位置決め器は、前記解剖学的領域の前記画像から抽出される前記解剖学的領域の前記少なくとも1つの生理学的条件に基づいて、撮像位置と非撮像位置との間で前記解剖学的領域に対する前記撮像デバイスの前記位置決めの前記制御を周期的に適合させる、
請求項11に記載の撮像デバイスコントローラ。
【請求項15】
前記撮像デバイス位置決め器は、前記撮像位置における前記撮像デバイスの前記位置決めに基づいて、前記撮像デバイスによって前記解剖学的領域内の解剖学的構造に対してかけられる接触力の度合いを更に制御する、
請求項14に記載の撮像デバイスコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の発明は、全体的に、画像デバイスモニタリングシステム(例えば、Zura-EVO(商標)1、CardioQ-EM+、及びUSCOM(登録商標)、等)に関する。本開示の発明は、より詳細には、生理学的情報(例えば、駆出率、心拍出量、流体状態に関するIVC/SVC径、臓器に対するドップラーフロー、等)を使用する解剖学的画像取得を制御することによりそのような画像デバイスモニタリングシステムを改善することに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、当技術分野で知られている血液動態モニタリングには、特定の時間期間(例えば、72時間)にわたる継続的な超音波画像取得、又は固定された定期的な超音波画像取得が伴う。患者の評価目的には利点があるものの、そのような血液動態モニタリングにはいくつかの欠点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
第1に、継続的な超音波取得は、リスクは合理的に実行可能な最低の水準であるとする(As Low As Reasonably Acceptable(ALARA))臨床現場に準拠せず、そのような非準拠な状態は継続的な超音波取得の間、患者を潜在的な危険な状態に置く。
【0004】
第2に、継続的な超音波取得の間、超音波変換器と継続的に接触すること、特に患者の心臓機能の超音波画像モニタリングのために患者の食道に経食道(TEE)超音波プローブによる継続的な接触、は患者の組織に炎症を起こす。
【0005】
第3に、所定の頻度で固定された定期的な超音波取得は、患者の現在の生理学的条件、及び患者のそのような生理学的条件のあらゆる動的な変化に適合しない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
超音波モニタリングシステムに改善を加えるために、本開示は、患者の画像から抽出される患者の生理学的パラメータに基づいて解剖学的画像取得を制御し、それによって患者を撮像の状態に置く度合いを最小限にすることについての発明を提供する。
【0007】
本開示の発明の一実施形態は、解剖学的領域をモニタリングするための撮像デバイス位置決めシステムである。
【0008】
撮像デバイス位置決めシステムは解剖学的領域の画像を生成するための撮像デバイスを利用する。
【0009】
撮像デバイス位置決めシステムは、解剖学的領域に対して撮像デバイスを位置決めすることを制御するための撮像デバイスコントローラを更に利用する。画像の撮像デバイスによる解剖学的領域の画像の生成の間、撮像デバイスコントローラは撮像デバイスの解剖学的領域に対する位置決めを、解剖学的領域の画像から抽出される解剖学的領域の1つ又は複数の生理学的条件に適合させる。
【0010】
より特には、撮像デバイスコントローラは、解剖学的領域の画像から抽出される解剖学的領域の生理学的条件に基づいて、撮像位置と非撮像位置との間で解剖学的領域に対する撮像デバイスの位置決めを周期的に適合させる。
【0011】
本開示の発明の第2の実施形態は、生理学的条件抽出器及び撮像デバイス位置決め器を利用する撮像デバイスコントローラである。
【0012】
操作の際、生理学的条件抽出器は撮像デバイスによって生成される解剖学的領域の画像から抽出される解剖学的領域の生理学的条件を示す生理学的パラメータデータを生成し、撮像デバイス位置決め器は解剖学的領域に対する撮像デバイスの位置決めを制御する。
【0013】
生理学的パラメータデータに応じて、撮像デバイス位置決め器は、撮像デバイスの解剖学的領域に対する位置決めを、解剖学的領域の画像から抽出される解剖学的領域の生理学的条件に適合させるようにさらに構成される。
【0014】
本開示の発明の第3の実施形態は、解剖学的領域をモニタリングするための撮像デバイス位置決めシステムを操作する撮像デバイス位置決め方法である。
【0015】
撮像デバイス位置決め方法は解剖学的領域の画像を生成する撮像デバイス、及び解剖学的領域に対する撮像デバイスの位置決めを制御する撮像デバイスコントローラを伴う。
【0016】
撮像デバイス位置決め方法は、撮像デバイスコントローラが撮像デバイスの解剖学的領域に対する位置決めを、撮像デバイスによって生成される解剖学的領域の画像から抽出される解剖学的領域の生理学的条件に適合させることを更に伴う。
【0017】
本開示の発明を説明及び特許請求する目的として、
(1)用語「撮像デバイス」は、本開示の技術分野で知られ、今後着想されるような、解剖学的領域を撮像するすべての撮像デバイス、を広く包含し、限定はしないが以下を含む:
(a)限定はしないが、経食道心臓エコー検査(TEE)プローブ、心腔内プローブ(ICE)、鼻内プローブ、気管支内プローブ、腹腔鏡プローブ、血管内超音波(IVUS)プローブを含む、あらゆるタイプの超音波変換器、
(b)限定はしないが、C型X線ガントリを含む、あらゆるタイプのX線ガントリ、
(c)限定はしないが、内視鏡、関節鏡、気管支鏡、胆道鏡、大腸内視鏡、膀胱鏡、十二指腸内視鏡、胃内視鏡、子宮鏡、腹腔鏡、咽頭鏡、神経内視鏡、耳鏡、プッシュ型小腸内視鏡、耳鼻咽頭鏡、S状結腸鏡、副鼻腔鏡、胸部内視鏡、及び撮像能力を有する入れ子式カニューレを含む、あらゆるタイプのフレキシブルな又は剛性の内視鏡。
(2)撮像デバイスの解剖学的領域に対する位置決めを、解剖学的領域の画像から抽出される解剖学的領域の生理学的条件へ適合させることは、以下を伴う:
(a)生理学的パラメータデータで表現される解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化を見越して、撮像デバイスによって解剖学的領域を撮像することの増加、
(b)生理学的パラメータデータで表現される解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる改善を見越して、撮像デバイスによって解剖学的領域を撮像することの減少。
(3)用語「生理学的条件」は解剖学的領域の超音波画像から抽出可能な解剖学的領域のあらゆる生理学的条件を広く包含する。胸部の生理学的条件の非限定的な例として、駆出率、心拍出量、流体状態に関するIVC/SVC径、及び臓器に対するドップラーフローが挙げられる。
(4)用語「撮像位置」は、解剖学的領域の内部又は外部に対する撮像デバイスの指定された位置であって、それによって本開示の技術分野で知られるような解剖学的領域を撮像するために撮像デバイスの撮像機能性がアクティブ化されるような位置を広く包含する。
(5)用語「非撮像位置」は、解剖学的領域の内部又は外部に対する撮像デバイスの指定された位置であって、それによって本開示の技術分野で知られるような解剖学的領域を撮像するために撮像デバイスの撮像機能性が非アクティブ化されるような位置、を広く包含する。
(6)用語「画像デバイス位置決めシステム」は、本開示の発明原理を組み込む、本開示の技術分野で知られ、今後着想されるような、解剖学的領域を視覚的にモニタリングするためのすべての画像デバイスモニタリングシステムを広く包含する。知られている画像デバイスモニタリングシステムの例としては、限定はしないが、Zura-EVO(商標)1、CardioQ-EM+、及びUSCOM(登録商標)が挙げられる。
(7)用語「画像デバイス位置決め方法」は、本開示の発明原理を組み込む、本開示の技術分野で知られ、今後着想されるような、解剖学的領域を視覚的にモニタリングするためのすべての画像デバイスモニタリング方法を広く包含する。知られている超音波モニタリング方法の例としては、限定はしないが、血液動態管理(hTEE)、食道ドップラーモニタリング、非侵襲超音波ドップラーモニタリングが挙げられる。
(8)用語「撮像デバイスコントローラ」は、本明細書において引き続き例示的に説明されるような、解剖学的領域の超音波画像に関する様々な本開示の発明原理のアプリケーションを制御するために、本開示の画像デバイス位置決めシステム内に収容され、利用され、又はそれに接続される、特定用途向けメイン基板又は特定用途向け集積回路の、すべての構造的な構成を広く包含する。コントローラの構造的な構成は、限定はしないが、プロセッサ、コンピュータ使用可能/コンピュータ可読記憶媒体、オペレーティングシステム、アプリケーションモジュール、周辺デバイスコントローラ、インターフェース、バス、スロット、及びポートを含む。
(9)用語「アプリケーションモジュール」は、特定のアプリケーションを実行するために、電子回路及び/又は実行可能プログラム(例えば、非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶される実行可能なソフトウェア/ファームウェア)から成る、超音波プローブコントローラ又はロボットコントローラのコンポーネントを広く包含する。
(10)用語「信号」、「データ」及び「コマンド」は、本明細書において引き続き説明されるような、様々な本開示の発明原理を応用することを支援するための情報及び/又は命令を通信するために、本開示の技術分野で理解されるような、また本明細書において例示的に説明されるような、検出可能な物理量又はインパルス(例えば、電圧、電流、又は磁場の強度)のすべての形態、を広く包含する。本開示のコンポーネント同士の間の信号/データ/コマンドの通信は、本開示の技術分野で知られ、今後着想されるような、限定はしないが、あらゆるタイプの有線又は無線の媒体/データリンクを介する信号/データ/コマンドの送信/受信、及びコンピュータ使用可能/コンピュータ可読記憶媒体にアップロードされた信号/データ/コマンドの読み取りを含む、あらゆる通信方法を伴う。
【0018】
本開示の発明の前述の実施形態及び他の実施形態、並びに本開示の発明の様々な特徴及び利点は、添付の図面と併せて本開示の発明の様々な実施形態の以下の詳細な説明を読むことにより、更に明らかになるであろう。詳細な説明及び図面は、本開示の発明の限定としてではなく例示のみを目的としており、本開示の発明の範囲は添付の特許請求の範囲及びその等価物によって定義される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本開示の発明原理による解剖学的領域内の撮像デバイスの例示的な位置決めを図示する。
図2】本開示の発明原理による解剖学的領域内の超音波変換器の例示的な位置決めを図示する。
図3】本開示の発明原理による超音波位置決め方法を代表するフローチャートの例示的な実施形態を図示する。
図4A-4B】本開示の発明原理による例示的な時間的に変化する力制御プランを図示する。
図5】本開示の発明原理による超音波変換器を組み込む撮像デバイス位置決めシステムの例示的な実施形態を図示する。
図6】当技術分野で知られる超音波変換器の例示的な実施形態を図示する。
図7】当技術分野で知られる超音波プローブロボットの例示的な実施形態を図示する。
図8A-8B】本開示の発明原理によるモータコマンド生成器によるセンサ有りの力/位置制御の例示的な実施形態を図示する。
図9A-9B】本開示の発明原理によるモータコマンド生成器によるセンサ無しの力/位置制御の例示的な実施形態を図示する。
図10】本開示の発明原理による図5の撮像デバイス位置決めシステムの例示的な実施形態を図示する。
図11】本開示の発明原理による解剖学的領域の外部のX線ガントリの例示的な位置決めを図示する。
図12】本開示の発明原理によるX線ガントリを組み込む撮像デバイス位置決めシステムの例示的な実施形態を図示する。
図13】本開示の発明原理による解剖学的領域の外部の内視鏡の例示的な位置決めを図示する。
図14】本開示の発明原理による内視鏡を組み込む撮像デバイス位置決めシステムの例示的な実施形態を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示の発明の理解を容易にするために、図1の以下の説明は本開示の発明原理による解剖学的領域内の撮像デバイスの位置決めの基本的な発明原理を教示する。図1のこの説明から、本開示の発明原理による解剖学的領域の内部又は外部の撮像デバイスの位置決めの多くの様々な実施形態を実用化するために、当業者であれば本開示の発明原理をどのように応用するかを了解されよう。
【0021】
実際には、本開示の発明は、限定はしないが、頭部領域、頸部領域、胸部領域、腹部領域、骨盤領域、下肢及び上肢を含む、あらゆる解剖学的領域に応用可能である。実際には、また本開示の発明は、限定はしないが、組織及び骨、健常者又は非健常者を含む、あらゆるタイプの解剖学的構造に応用可能である。
【0022】
図1を参照すると、本開示の撮像位置12は、撮像デバイス20の視野21内で解剖学的領域10の空間エリア及び/又は解剖学的領域10の特徴及び構造を撮像するために、撮像デバイス20の撮像能力がアクティブ化される、解剖学的領域10(例えば、超音波変換器又は内視鏡)内の撮像デバイス20の指定された位置を包含する。代替的に、撮像位置12は、撮像デバイス20の視野21内で解剖学的領域10の空間エリア及び/又は解剖学的領域10の特徴及び構造を撮像するために、撮像デバイス20の撮像能力がアクティブ化される、解剖学的領域10(例えば、X線ガントリ)の外部の撮像デバイス20の指定された位置を包含する。
【0023】
逆に、本開示の非撮像位置13は、撮像デバイス20の解剖学的領域10の構造に対するあらゆる接触を最小限にするため、及び/又は解剖学的領域10の撮像を目的として撮像デバイス20によって放射されるあらゆる放射線/エネルギーに解剖学的領域10が露出されるのを減らすために、撮像デバイス20の撮像能力が非アクティブ化される、解剖学的領域10(例えば、超音波変換器又は内視鏡)内の撮像デバイス20の指定された位置を包含する。代替的に、撮像位置13は、撮像デバイス20の解剖学的領域10の構造に対するあらゆる接触を最小限にするため、及び/又は解剖学的領域10の撮像を目的として撮像デバイス20によって放射されるあらゆる放射線/エネルギーに解剖学的領域10が露出されるのを減らすために、撮像デバイス20の撮像能力が非アクティブ化される、解剖学的領域10(例えば、X線ガントリ)の外部の撮像デバイス20の指定された位置を包含する。
【0024】
なお図1を参照すると、撮像位置12と非撮像位置13との間の撮像デバイス20の定期的又は不規則な周期14は、解剖学的領域10の特定の態様を視覚的にモニタリングすることを目的として、固定若しくは可変の頻度及び/又は固定若しくは可変のデューティサイクルで撮像位置12及び非撮像位置13の周期的な配置を伴い、一方で撮像デバイス20の解剖学的領域10の構造に対するあらゆる接触を最小限にし、及び/又は解剖学的領域10の撮像を目的として撮像デバイス20によって放射されるあらゆる放射線/エネルギーに解剖学的領域10が露出されるのを減らす。
【0025】
この目的のために、撮像デバイスコントローラ30は撮像デバイス20によって生成される解剖学的領域10の解剖学的画像21から生理学的パラメータデータ22を抽出するために生理学的条件抽出器31を利用し、本明細書において更に説明するように、生理学的パラメータデータ22は解剖学的領域10の1つ又は複数の生理学的条件を示す。例えば、解剖学的領域10が胸部領域である場合、胸部領域の生理学的条件は駆出率、一回拍出量、心拍出量、流体状態に関するIVC/SVC径、及び/又は臓器に対するドップラーフローである。
【0026】
実際には、本開示の当業者によって了解されるように当技術分野で知られるあらゆる抽出手法は解剖学的領域10の解剖学的画像21から抽出される生理学的条件のタイプとは無関係に実施することができる。
【0027】
撮像デバイスコントローラ30は、撮像デバイス20の位置決めの周期14の、解剖学的領域10の解剖学的画像21から抽出される解剖学的領域10の生理学的条件への適合を制御するために撮像デバイス位置決め器32を更に利用する。実際には、撮像デバイス20の位置決めの周期14の適合は、生理学的パラメータデータ22で表現される解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化を見越して、撮像位置12の固定/可変頻度及び/又は固定/可変デューティサイクルに対する増加か、逆に生理学的パラメータデータ22で表現される解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる改善を見越して、撮像位置12の固定/可変頻度及び/又は固定/可変デューティサイクルに対する減少を含む。
【0028】
実際には、同時に又は代替的に周期14の適合は、生理学的パラメータデータ22で表現される解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化を見越して、撮像デバイス20と解剖学的領域10の解剖学的構造との間の接触力の度合いに対する増加を含み、それによって解剖学的領域10のより質の高い撮像を容易にしているか、逆に、生理学的パラメータデータ22で表現される解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる改善を見越して、撮像デバイス20と解剖学的領域10の解剖学的構造との間の接触力の度合いに対する減少を含み、それによってより低い度合いの接触で解剖学的領域10の許容可能な品質の撮像を容易にしている。
【0029】
一般的に、解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化又はあらゆる改善は、そのような悪化又は改善の決定的な指標を提供するあらゆる手法によって生理学的パラメータデータ22で表現される。実際に、より特には、解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化又はあらゆる改善は、本明細書において更に説明するように、生理学的パラメータデータ22に対して確定された1つ又は複数の閾値によって表現される。実際には、同時に又は代替的に、解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化又はあらゆる改善は、本明細書において更に説明するように、特定の時間期間にわたる生理学的パラメータデータ22の負勾配又は正勾配によって表現される。
【0030】
本開示の発明の更なる理解を容易にするために、図2の以下の説明は本開示の発明原理による解剖学的領域内の超音波変換器の位置決めの基本的な発明原理を教示する。図2のこの説明から、本開示の発明原理による解剖学的領域の内部又は外部の超音波変換器の位置決めの多くの様々な実施形態を実用化するために、当業者であれば本開示の発明原理をどのように応用するかを了解されよう。
【0031】
図2を参照すると、本開示の撮像位置12aは、超音波変換器20aが解剖学的構造11に対して両方向破線矢印で例示的に示す解剖学的領域10の超音波撮像を容易にするのに十分な程度の力/反力をかける、解剖学的構造11と直接又は間接的に接触する超音波変換器20aの解剖学的領域10内での位置決めを包含する。
【0032】
逆に、本開示の非撮像位置13aは、超音波変換器20aが解剖学的構造11に対して、解剖学的領域10(図2で示されない)の超音波撮像を容易にするのに十分な程度の力/反力をかけない、解剖学的構造11と直接又は間接的に接触する超音波変換器20aの解剖学的領域10内での位置決めを包含するか、図2で示すような超音波変換器20aと解剖学的構造11との間の空間的な位置決めSPを包含し、好ましくは解剖学的構造11に与えられる力/反力を最小限にする/又は与えられる力を定義された閾値を下回るように減少させる。
【0033】
なお図2を参照すると、撮像位置12aと非撮像位置13aとの間の超音波変換器20aの定期的又は不規則な周期14aは、解剖学的領域10の特定の態様を視覚的にモニタリングすることを目的として、固定若しくは可変の頻度及び/又は固定若しくは可変のデューティサイクルで撮像位置12a及び非撮像位置13aの周期的な配置を伴い、一方で超音波変換器20aの解剖学的領域10の構造に対するあらゆる接触を最小限にし、及び/又は解剖学的領域10の撮像を目的として超音波変換器20aによって放射されるあらゆる放射線/エネルギーに解剖学的領域10が露出されるのを減らす。
【0034】
この目的のために、超音波変換器コントローラ30aは、超音波変換器20aによって生成される解剖学的領域10の解剖学的画像21aから生理学的パラメータデータ22aを抽出するために生理学的条件抽出器31aを利用し、本明細書において更に説明するように、生理学的パラメータデータ22aは解剖学的領域10の1つ又は複数の生理学的条件を示す。例えば、解剖学的領域10が胸部領域である場合、胸部領域の生理学的条件は駆出率、一回拍出量、心拍出量、流体状態に関するIVC/SVC径、及び/又は臓器に対するドップラーフローである。
【0035】
実際には、本開示の当業者によって了解されるように当技術分野で知られるあらゆる抽出手法は解剖学的領域10の解剖学的画像21aから抽出される生理学的条件のタイプとは無関係に実施することができる。
【0036】
超音波変換器コントローラ30aは、超音波変換器20aの位置決めの周期14aの解剖学的領域10の解剖学的画像21aから抽出される解剖学的領域10の生理学的条件への適合を制御するために超音波変換器位置決め器32aを更に利用する。実際には、撮像デバイス20の位置決めの周期14aの適合は、生理学的パラメータデータ22aで表現される解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化を見越して、撮像位置12aの固定/可変頻度及び/又は固定/可変デューティサイクルに対する増加か、逆に生理学的パラメータデータ22aで表現される解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる改善を見越して、撮像位置12aの固定/可変頻度及び/又は固定/可変デューティサイクルに対する減少を含む。
【0037】
実際には、同時に又は代替的に周期14aの適合は、生理学的パラメータデータ22aで表現される解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化を見越して、超音波変換器20aと解剖学的領域10の解剖学的構造との間の接触力の度合いに対する増加を含み、それによって解剖学的領域10のより質の高い撮像を容易にしているか、逆に、生理学的パラメータデータ22aで表現される解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる改善を見越して、超音波変換器20aと解剖学的領域10の解剖学的構造との間の接触力の度合いに対する減少を含み、それによってより低い度合いの接触で解剖学的領域10の許容可能な品質の撮像を容易にしている。
【0038】
一般的に、解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化又はあらゆる改善は、本開示の技術分野で知られるような、そのような悪化又は改善の決定的な指標を提供するあらゆる手法によって生理学的パラメータデータ22aで表現される。実際に、より特には、解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化又はあらゆる改善は、本明細書において更に説明するように、生理学的パラメータデータ22aに対して確定された1つ又は複数の閾値によって表現される。実際には、同時に又は代替的に、解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化又はあらゆる改善は、本明細書において更に説明するように、特定の時間期間にわたる生理学的パラメータデータ22aの負勾配又は正勾配によって表現される。
【0039】
本開示の発明の更なる理解を容易にするために、図3図4Bの以下の説明は、図2で示されるような撮像位置12a及び非撮像位置13aの周期14aに関連して、本開示の発明原理による超音波変換器の位置決めの基本的な発明原理を教示する。図3図4Bのこの説明から、本開示の発明原理による超音波変換器の位置決めの多くの様々な実施形態を実用化するために、当業者であれば本開示の発明原理をどのように応用するかを了解されよう。
【0040】
実際には、一般的に、本開示の超音波変換器の位置決めは、基本の時間的に変化する力制御プランを工夫することに基づき、以下を特定するものである。
1.解剖学的領域内で解剖学的構造に対する超音波変換器の力をかける位置決めの基本頻度
2.解剖学的領域内で解剖学的構造に対する超音波変換器の力をかける位置決め及び力をかけない位置決めの基本デューティサイクル
3.解剖学的領域内で解剖学的構造に対する超音波変換器の力をかける位置決めに関連付けられる、望ましい位置決め及び望ましい接触力
4.解剖学的領域内で解剖学的構造に対する超音波変換器の力をかける位置決めに関連付けられる、望ましい位置決め及び望ましい接触力
5.解剖学的領域の超音波画像から抽出される解剖学的領域の1つ又は複数の生理学的条件
6.解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化又はあらゆる改善の決定的な指標としての、解剖学的領域の生理学的条件の表現
【0041】
図3を参照すると、フローチャート40は本開示の超音波変換器の位置決めを代表している。
【0042】
図2及び図3を参照すると、フローチャート40は、解剖学的領域内の解剖学的構造に対する超音波変換器20aの撮像位置12aの基本頻度、並びに撮像位置12a及び非撮像位置13aの基本デューティサイクルを特定する時間的に変化する力制御プランを工夫することに基づく。時間的に変化する力制御プランを工夫することは、本明細書において更に説明するように、撮像位置12a及び非撮像位置13a両方の望ましい位置決め及び望ましい接触力を更に特定する。
【0043】
次にフローチャート40を、胸部領域内の食道の内表面に対するTEEプローブの形態での超音波変換器20aの撮像位置12a及び非撮像位置13a、及び胸部領域内の心臓の超音波画像からの駆出率の抽出のコンテキストにおいて説明する。フローチャート40の説明から、当業者であればあらゆる解剖学的領域内であらゆる解剖学的構造に対して超音波変換器の他の形態にどのようにフローチャート40を応用するかを了解するであろう。
【0044】
なお図2及び図3を参照すると、フローチャート40のステージS42は撮像位置12a及び非撮像位置13aの周期14aの開始を包含しており、フローチャート40のステージS44は胸部領域内の心臓の超音波画像から抽出されるものとして胸部領域内の心臓の駆出率の測定を包含する。
【0045】
ステージS44の間の胸部領域内の心臓の超音波画像から抽出されるものとして胸部領域内の心臓の駆出率の測定に基づいて、フローチャート40のステージS46は撮像位置12a及び非撮像位置13aの周期14aの適合を包含する。適合は、心臓の駆出率のあらゆる悪化又はあらゆる改善の決定的な指標としての心臓の駆出率の生理学的条件の表現である、時間的に変化する力制御プランの仕様にしたがっている。
【0046】
実際には、一般的に、心臓の駆出率のあらゆる悪化の決定的な指標については、撮像位置12aの基本頻度は図3で記号的に示されるように増加させられ、及び/又は撮像位置12aについての基本デューティサイクルは図3で記号的に示されるように増加させられる。結果として、心臓の駆出率の超音波モニタリングは診断目的に増加させられる。
【0047】
逆に、実際には、心臓の駆出率のあらゆる改善の決定的な指標については、撮像位置12aの基本頻度は図3で記号的に示されるように減少させられ、及び/又は撮像位置12aについての基本デューティサイクルは図3で記号的に示されるように減少させられる。結果として、心臓の駆出率の超音波モニタリングは診断目的に減少させられる。
【0048】
ステージS46の例示的な一実施形態において、図4Aはそれぞれ心臓の駆出率の改善又は悪化の測定の決定的な指標として、良好な閾値及び不良な閾値を表現する時間的に変化する力制御プラン50aを図示する。時間的に変化する力制御プラン50aは更に以下を特定する。
1.心臓の駆出率の測定が良好な閾値を超えている時の撮像位置12aについての良好時の頻度fgood及び関連付けられているデューティサイクル
2.心臓の駆出率の測定が良好な閾値と不良な閾値の間である時の撮像位置12aについての基本頻度fbase及び関連付けられているデューティサイクル
3.心臓の駆出率の測定が不良な閾値を下回る時の撮像位置12aについての不良時の頻度fbase及び関連付けられているデューティサイクル
【0049】
図4Aで示されるように、駆出率は良好な状態から悪化して、再度良好な状態にむけて改善を示すまで一時的に不良な状態である。結果として、周期14aの操作モードは駆出率の測定傾向に適合される。
【0050】
ステージS46の例示的な第2の実施形態において、図4Bはそれぞれ心臓の駆出率の改善又は悪化の測定の決定的な指標として、時間期間TP閾値にわたる負勾配及び正勾配を表現する時間的に変化する力制御プラン50bを図示する。時間的に変化する力制御プラン50bは更に以下を特定する。
1.心臓の駆出率の測定が時間期間TPにわたって負勾配を示す時、撮像位置12aについての基本頻度fbase及び関連付けられているデューティサイクルの撮像位置12aについての不良な頻度fbase及び関連付けられているデューティサイクルへの遷移
2.心臓の駆出率の測定が時間期間TPにわたって正勾配を示す時、撮像位置12aについての不良頻度fbase及び関連付けられているデューティサイクルの撮像位置12aについての基本頻度fbase及び関連付けられているデューティサイクルへの遷移
【0051】
やはり図4Bで示されるように、駆出率は良好な状態から悪化して、再度良好な状態にむけて改善を示すまで一時的に不良な状態である。結果として、周期14aの操作モードは駆出率の測定傾向に適合される。
【0052】
再び図2及び図3を参照すると、ステージS44及びS46は解剖学的領域の超音波モニタリングが終了するような時間まで繰り返されている。本開示の当業者であれば、超音波変換器20aと解剖学的構造11との間の接触を最小限にすること、また解剖学的領域10へ超音波をあてることを最小限にすることについて、フローチャート40の効果を了解されよう。
【0053】
本開示の発明の更なる理解を容易にするために、図5図9Bの以下の説明は、図2で示されるような撮像位置12a及び非撮像位置13aの周期14aに関連して、本開示の発明原理による超音波変換器の位置決めシステムの基本的な発明原理を教示する。図4図9のこの説明から、本開示の発明原理による超音波変換器の位置決めシステムの多くの様々な実施形態を実用化するために、当業者であれば本開示の発明原理をどのように応用するかを了解されよう。
【0054】
図5を参照すると、本開示の超音波変換器位置決めシステムは超音波変換器20a及び超音波プローブロボット60を利用する。
【0055】
実際には、超音波変換器20aは、本開示の技術分野で知られ、今後着想されるような、限定はしないが、リニアアレイ、フェーズドアレイ、曲線形アレイ及びマトリックスセンサアレイを含むあらゆるタイプの変換器アレイを含む。
【0056】
超音波変換器20aの一実施形態において、図6は、ハンドル121並びにハンドル121に取り付けられた近位端122p及び超音波変換器アレイ123を備える遠位頭端122dを有している細長のプローブを利用する、当技術分野で知られるようなTEEプローブ120を図示している。TEEプローブ120は更に超音波変換器アレイ123のヨー自由度を調節するためのヨー作動ダイヤル124、及び超音波変換器アレイ123のピッチ自由度を調節するためのピッチ作動ダイヤル125を利用する。
【0057】
再び図5を参照すると、実際には、超音波プローブロボット60は本開示の技術分野で知られ、今後着想されるような、超音波変換器20aの超音波変換器アレイのヨーイング及び/又はピッチングを制御するための1つ又は複数のモータコントローラ61を利用するあらゆるタイプのロボットである。モータコントローラ61は超音波変換器20aの超音波変換器アレイの転動及び/又は並進を制御するために使用される。
【0058】
超音波プローブロボット60の一実施形態において、図7は、ロボット作動装置160及び作動装置プラットフォーム170を含む超音波プローブロボットを図示する。
【0059】
ロボット作動装置160は、1つ又は複数の磁気カプラ(図示せず)を介して磁気的に結合されると作動チャンバを画定するための、凹みのある内表面(図示せず)を有するプローブハンドルカバー133、凹みのある内表面(図示せず)を有するプローブハンドルベース135を利用する。操作の際、チャンバはTEEプローブ120(図6)の作動ダイヤル124及び125を収容し、磁気的な結合が、特に操作状況によりTEEプローブ120の手動制御が指示される場合、TEEプローブ120の所望される簡易な取り外しを容易にする利点を提供する。
【0060】
ロボット作動装置160は、ロボットコントローラ60のモータコントローラへの電気的な結合を介して超音波変換器位置決め器32aによって制御可能な電動ギアを与えるモータ(図示せず)及びモータコントローラ(図示せず)を更に利用する。操作の際、電動ギアは変換器アレイ123の所望のピッチング及び/又はヨーイングについてTEEプローブ120の作動ダイヤル124及び125を係合及び回転させるために十分である。
【0061】
作動装置プラットフォーム170は、本明細書において前述のようにロボット作動装置160によってピッチング及び/又はヨーイングができる変換器アレイ123について横方向の動きと回転方向の動きの、更なる2つの自由度を与える。
【0062】
この目的のために、作動装置プラットフォーム170はレールの対171、スライダの対162、回転モータの対163、及びクランクシャフト1745を利用する。当技術分野で知られる手法によって、スライダ162は摺動可能にレール171に結合され、回転モータ163に取り付けられ、クランクシャフト175は回転モータ163に回転可能に結合される。操作の際、超音波変換器位置決め器32a(図5)はレール171に沿ってスライダ162をスライドさせ、また回転モータ163の制御を介してクランクシャフト175を回転軸RAの周りを回転させるための従来の制御を介してクランクシャフト175の横方向の動きを制御する。実際には、回転モータ163はTEEプローブ120のハンドル121の部分、TEEプローブ120自身、及び/又はTEEプローブ120の配線を支持するための溝部174を有する。
【0063】
再び図5を参照すると、本開示の超音波変換器位置決めシステムは、超音波変換器コントローラ30a(図2)を更に利用しており、その生理学的条件抽出器31a及び超音波変換器位置決め器32aが示されている。
【0064】
実際には、超音波変換器コントローラ30aは解剖学的領域10の内部又は外部の超音波変換器20aの位置決めのための、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又は電子回路のあらゆる配置を具体化している。
【0065】
一実施形態において、超音波変換器コントローラ30aはプロセッサ、メモリ、ユーザインターフェース、ネットワークインターフェース、及び1つ又は複数のシステムバスを介して内部接続される記憶装置を含む。
【0066】
プロセッサは、本開示の技術分野で知られているように、又は今後着想されるような、メモリ若しくは記憶装置に記憶される命令を実行することができる、又はそうでなければデータを処理することができる、あらゆるハードウェアデバイスである。非限定的な例において、プロセッサとしては、マイクロプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又は他の類似のデバイスが挙げられる。
【0067】
メモリとしては、本開示の技術分野で知られているように、又は今後着想されるような、限定はしないが、L1、L2、若しくはL3キャッシュ、又はシステムメモリを含む、様々なメモリが挙げられる。非限定的な例において、メモリとしてはスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、又は他の類似のメモリデバイスが挙げられる。
【0068】
ユーザインターフェースとしては、本開示の技術分野で知られているように、又は今後着想されるような、管理者等のユーザとの通信を可能にするための1つ又は複数のデバイスが挙げられる。非限定的な例において、ユーザインターフェースとしては、ディスプレイ、マウス、ユーザコマンドを受信するためのキーボードが挙げられる。いくつかの実施形態において、ユーザインターフェースとしては、ネットワークインターフェースを介してリモートの端末に表示されるコマンドラインインターフェース又はグラフィカルユーザインターフェースが挙げられる。
【0069】
ネットワークインターフェースとしては、本開示の技術分野で知られているように、又は今後着想されるような、他のハードウェアデバイスとの通信を可能にするための1つ又は複数のデバイスが挙げられる。非限定的な例において、ネットワークインターフェースとしては、イーサネット(登録商標)プロトコルにしたがって通信するように構成されるネットワークインターフェースカード(NIC)が挙げられる。追加で、ネットワークインターフェースはTCP/IPプロトコルにしたがって通信のためのTCP/IPスタックを実装する。ネットワークインターフェースについては、様々な代替又は追加の、ハードウェア又は構成が明らかとなろう。
【0070】
記憶装置としては、本開示の技術分野で知られているように、又は今後着想されるような、限定はしないが、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、又は類似の記憶媒体を含む1つ又は複数の機械可読記憶媒体が挙げられる。様々な非限定的な実施形態において、記憶装置はプロセッサによって実行するための命令又はプロセッサが操作するデータを記憶する。例えば、記憶装置はハードウェアの様々な基本動作を制御するための基本的なオペレーティングシステムを記憶する。記憶装置は1つ又は複数のアプリケーションモジュール31a及び32aを実行可能なソフトウェア/ファームウェアの形態で更に記憶する。
【0071】
より特には、なお図5を参照すると、生理学的パラメータ抽出器31aは、図2図4Bの説明と関連して本明細書において前述のように、解剖学的領域の超音波画像から抽出される解剖学的領域10(図2)の1つ又は複数の生理学的条件を示す生理学的パラメータデータ22aを生成するための実行可能なソフトウェア/ファームウェアから成る。
【0072】
超音波変換器位置決め器32aは力制御マネージャ33及びモータコマンド生成器35の形態でルーチンを利用する。
【0073】
力制御マネージャ33は、図2図4Bの説明と関連して本明細書において前述のように、モータコマンド生成器35を、力をかける位置決めであるONモードと力をかける位置決めであるOFFモードとの間で切り替えるためのイネーブル信号34を生成するための実行可能なソフトウェア/ファームウェアから成る。力制御マネージャ33は、図2図4Bの説明と関連して本明細書において前述のように、更にイネーブル信号34の生成を、生理学的パラメータデータ22aによって示される解剖学的領域の生理学的条件へ適合させる。
【0074】
モータコマンド生成器35は、イネーブル信号34にしたがってモータコントローラ61によって変換器アレイのヨーイング及び/又はピッチングを制御するためにモータコマンド36を生成するための実行可能なソフトウェア/ファームウェアから成る。
【0075】
モータコマンド生成器35の一実施形態において、図8Aは、位置信号62をモータコマンド生成器35aに通信するモータコントローラ61aを示しており、位置信号62は変換器アレイ(図5)のヨー位置及び/又はピッチ位置を図示している。また、力信号71をモータコマンド生成器35aに通信する1つ又は複数の力センサ70も示されており、それぞれの力信号71は超音波変換器20aと解剖学的領域10の解剖学的構造(図2)との間の接触力を示している。
【0076】
実際には、力センサ70は超音波変換器20a及び/又は超音波プローブロボット60内に埋め込まれる。
【0077】
なお図8Aを参照すると、モータコマンド生成器35aは、イネーブル信号34のONモードに適用可能な変換器アレイの所望の位置決め36a及び所望の接触力36a、並びにイネーブル信号34のOFFモードに適用可能な変換器アレイの所望の位置決め36b及び所望の接触力36bを記憶する。本開示の技術分野で知られるように、超音波変換器20aの超音波変換器アレイの作動位置校正及び接触力校正の際、図8Bに示されるように、モータコマンド生成器35aは同時的な作動位置及び接触力制御のセンサ有りの力制御スキーム80の実行からモータコマンド36を生成する。
【0078】
図8Bを参照すると、モータコマンド36の生成は、所望の作動位置Pと測定されたモータ位置Pとの間の位置決め誤差、及び接触力補正Fと感知された接触力Fとの間の接触力誤差を最小限にすることを見越して、接触力補正Fを作動位置Pに対して適用することを伴う。
【0079】
具体的には、モータコントローラ61aはスキーム80のステージS86の間感知されたモータ位置Pをモータコマンド生成器35aに絶え間なく通信している。それに応答して、モータコマンド生成器35aは定期的に感知されたモータ位置Pを測定し、測定されたモータ位置PをTEEプローブ120の頭部の所望の作動位置Pに関連付けられるモータ位置と比較し、得られた位置決め誤差は、位置決め誤差を最小限にするよう設計された位置決め制御ステージS82への入力である。実際には、モータコマンド生成器35aは当技術分野で知られる位置決め誤差を最小限にするためのあらゆる制御手法(例えば、PID制御)を実行する。
【0080】
モータコマンド生成器35aはまた、感知した力信号Fを所望の接触力Fと比較して、得られた接触力誤差は、接触力誤差を最小限にするよう設計された力制御ステージS82への入力である。実際には、モータコマンド生成器35aは当技術分野で知られる接触力誤差を最小限にするためのあらゆる制御手法(例えば、PID制御)を実行する。
【0081】
モータコマンドMCを生成するための直接的な方法は、変換器アレイの接触表面が理想的なバネとして振る舞うと仮定するモデルから導出される。この場合:
Δf=K(x-x
ここで、Δfは力誤差信号であり、xは接点の位置であり、xは遮蔽物がなければTEEプローブ40の位置であり、Kは解剖学的構造の弾性定数(文献で知られている値を使用すればよい)である。xはTEEプローブ40の動的なモデルから知ることができるため、モータコマンドと力の間には直接的なつながりがある。位置決め制御値と同様に:
【数1】
【0082】
モータコマンド生成器35aは手順の間スキーム80のステージを通して絶え間なくループする。
【0083】
モータコマンド生成器35の第2の実施形態において、図9Aは位置決め信号62及びモータ電流信号63をモータコマンド生成器35bに通信するモータコントローラ61bを図示しており、位置信号62は超音波変換器20aの変換器アレイのヨー位置及び/又はピッチ位置を示しており(図5)、モータ電流信号63はモータコントローラ61bによって変換器アレイの現在の位置決めのためにモータにかけられる電流を示している。
【0084】
なお図9Aを参照すると、モータコマンド生成器35bはまた、イネーブル信号34のONモードに適用可能な変換器アレイの所望の位置決め36a及び所望の接触力36a、並びにイネーブル信号34のOFFモードに適用可能な変換器アレイの所望の位置決め36b及び所望の接触力36bも記憶する。本開示の技術分野で知られるように、変換器アレイの作動位置校正及び接触力校正の際、図9Bに示されるように、モータコマンド生成器35bは同時的な作動位置及び接触力制御のセンサ有りの力制御スキーム90の実行からモータコマンド36を生成する。
【0085】
図9Bを参照すると、モータコマンド36の生成は、所望の作動位置Pと測定されたモータ位置Pとの間の位置決め誤差、及び接触力補正Fと感知された接触力Fとの間の接触力誤差を最小限にすることを見越して、接触力補正Fを作動位置Pに対して適用することを伴う。
【0086】
具体的には、モータコントローラ61bはスキーム90のステージS96の間感知されたモータ位置Pをモータコマンド生成器35bに絶え間なく通信している。それに応答して、モータコマンド生成器35bは定期的に感知されたモータ位置Pを測定し、測定されたモータ位置PをTEEプローブ120の頭部の所望の作動位置Pに関連付けられるモータ位置と比較し、得られた位置決め誤差は、位置決め誤差を最小限にするよう設計された位置決め制御ステージS92への入力である。実際には、モータコマンド生成器35bは当技術分野で知られる位置決め誤差を最小限にするためのあらゆる制御手法(例えば、PID制御)を実行する。
【0087】
モータコマンド生成器35bはまた定期的に同期して感知されたモータ電流Iの測定を行い、測定された感知されたモータ電流Iを期待されるモータ電流Iと組み合わせ、これは測定されたモータ位置Pを校正の間に取得されたものとしてステージS100のルックアップテーブルに入力することによって計算される。ルックアップテーブルは2つのダイヤルの位置の2つの入力を使って、それぞれの自由度について2つの期待される電流値Iを返す。ステージS102の間、期待される電流値I及び測定されたモータ電流値Iは、TEEプローブ120の頭部上で期待される接触力Fを推定するための校正の間に計算される、力曲線(C->F)に供給される電流である。
【0088】
モータコマンド生成器35bはまた期待される力信号Fを所望の接触力Fと比較して、得られた接触力誤差は、接触力誤差を最小限にするよう設計された力制御ステージS94への入力である。実際には、モータコマンド生成器35bは当技術分野で知られる接触力誤差を最小限にするためのあらゆる制御手法(例えば、PID制御)を実行する。
【0089】
やはり、モータコマンドMCを生成するための直接的な方法は、変換器アレイの接触表面が理想的なバネとして振る舞うと仮定するモデルから導出される。この場合:
Δf=K(x-x
ここで、Δfは力誤差信号であり、xは接点の位置であり、xは遮蔽物がなければTEEプローブ40の位置であり、Kは解剖学的構造の弾性定数(文献で知られている値を使用すればよい)である。xはTEEプローブ40の動的なモデルから知ることができるため、モータコマンドと力の間には直接的なつながりがある。位置決め制御値と同様に:
【数2】
【0090】
モータコマンド生成器35bは手順の間スキーム90のステージを通して絶え間なくループする。
【0091】
再度、図2及び図5を参照すると、実際には、超音波変換器コントローラ30aは構造的には、スタンドアロンのコントローラとして実装されるか、ワークステーション、タブレット、サーバ等にインストールされる。
【0092】
一実施形態において、図10はモニタ101、キーボード102を有するワークステーション100及び超音波変換器コントローラ30aをインストールされて有するコンピュータ103を図示する。この例示的な実施形態について、患者Pの食道内に遠位端部を挿入することについて本明細書において前述のように、TEEプローブ120はロボット作動装置160及び作動装置プラットフォーム170によって支持されている。
【0093】
実際には、超音波変換器コントローラ30aは、本開示の技術分野で知られるようにTEEプローブ120の撮像能力をアクティブ化及び非アクティブ化するためのアプリケーションを更に利用するか、そのようなアプリケーションはコンピュータ103若しくは別のワークステーション、タブレット、サーバ等に別個にインストールされる。
【0094】
また、実際には、超音波変換器コントローラ30aは、本開示の技術分野で知られるようにモニタ101上に超音波画像を表示するためのアプリケーションを更に利用するか、そのようなアプリケーションはコンピュータ103若しくは別のワークステーション、タブレット、サーバ等に別個にインストールされる。
【0095】
更に、実際には、超音波変換器30aから超音波画像データ23を受信する代わりに、超音波変換器コントローラ30aはモニタ101上での超音波画像の表示を示す超音波表示データを受信し、超音波変換器コントローラ30aは超音波表示データから生理学的条件を抽出する。
【0096】
本開示の発明の更なる理解を容易にするために、図11及び図12の以下の説明は本開示の発明原理による解剖学的領域を取り囲むX線ガントリの位置決めの基本的な発明原理を教示する。図11及び図12のこの説明から、本開示の発明原理による解剖学的領域を取り囲むX線ガントリの位置決めの多くの様々な実施形態を実用化するために、当業者であれば本開示の発明原理をどのように応用するかを了解されよう。
【0097】
図11を参照すると、本開示の撮像位置12bは、本開示の技術分野で知られるようなX線ガントリ20bの撮像能力が破線で例示的に示されるようにアクティブ化されてX線解剖学的画像21bを生成する向きで解剖学的領域10を取り囲むためのX線ガントリ20bの位置決めを包含する。
【0098】
逆に、本開示の非撮像位置13bは、X線ガントリ20bの撮像能力が非アクティブ化されるX線ガントリ20bの位置決めを包含する。非撮像位置13bは、適切に解剖学的領域10を撮像することができない向きでのX線ガントリ20bの回転、及び/又は解剖学的領域10とX線ガントリ20bとの間の空間SPを設けるための横方向の並進を伴う。
【0099】
なお図11を参照すると、撮像位置12bと非撮像位置13bとの間のX線ガントリ20bの定期的又は不規則な周期14bは、解剖学的領域10の特定の態様を視覚的にモニタリングすることを目的として、固定若しくは可変の頻度及び/又は固定若しくは可変のデューティサイクルで撮像位置12b及び非撮像位置13bの周期的な配置を伴い、一方で解剖学的領域10の撮像を目的としてX線ガントリ20bによって放射されるあらゆる放射線/エネルギーへの解剖学的領域10のあらゆる露出を最小限にする。
【0100】
この目的のために、X線ガントリコントローラ30bは、X線ガントリ20bによって生成される解剖学的領域10のX線解剖学的画像21bから生理学的パラメータデータ22bを抽出するために生理学的条件抽出器31bを利用し、本明細書において更に説明するように、生理学的パラメータデータ22bは解剖学的領域10の1つ又は複数の生理学的条件を示す。例えば、解剖学的領域10が胸部領域である場合、胸部領域の生理学的条件は駆出率、一回拍出量、心拍出量、流体状態に関するIVC/SVC径、及び/又は臓器に対するドップラーフローである。
【0101】
実際には、本開示の当業者によって了解されるように当技術分野で知られるあらゆる抽出手法は解剖学的領域10のX線解剖学的画像21bから抽出される生理学的条件のタイプとは無関係に実施することができる。
【0102】
X線ガントリコントローラ30bは、X線ガントリ20bの位置決めの周期14bの解剖学的領域10のX線解剖学的画像21bから抽出される解剖学的領域10の生理学的条件への適合を制御するためにX線ガントリ位置決め器32bを更に利用する。実際には、X線ガントリ20bの位置決めの周期14bの適合は、生理学的パラメータデータ22bで表現される解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化を見越して、撮像位置12bの固定/可変頻度及び/又は固定/可変デューティサイクルに対する増加か、逆に生理学的パラメータデータ22bで表現される解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる改善を見越して、撮像位置12bの固定/可変頻度及び/又は固定/可変デューティサイクルに対する減少を含む。
【0103】
一般的に、解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化又はあらゆる改善は、本開示の技術分野で知られるような、そのような悪化又は改善の決定的な指標を提供するあらゆる手法によって生理学的パラメータデータ22bで表現される。実際に、より特には、解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化又はあらゆる改善は、本明細書において前述したように、生理学的パラメータデータ22bに対して確定された1つ又は複数の閾値によって表現される。実際には、同時に又は代替的に、解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化又はあらゆる改善は、本明細書において更に説明するように、特定の時間期間にわたる生理学的パラメータデータ22bの負勾配又は正勾配によって表現される。
【0104】
更になお図11を参照すると、実際には、X線ガントリコントローラ30bは構造的には、スタンドアロンのコントローラとして実装されるか、ワークステーション、タブレット、サーバ等にインストールされる。
【0105】
一実施形態において、図12はモニタ211、キーボード212を有するワークステーション210及びX線ガントリコントローラ30bをインストールされて有するコンピュータ213を図示する。
【0106】
実際には、X線ガントリコントローラ30bは解剖学的領域10を取り囲むX線ガントリ20bの位置決めのための、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又は電子回路のあらゆる配置を具体化している。
【0107】
一実施形態において、X線ガントリコントローラ30bはプロセッサ、メモリ、ユーザインターフェース、ネットワークインターフェース、及び1つ又は複数のシステムバスを介して内部接続される記憶装置を含む。
【0108】
プロセッサとしては、本開示の技術分野で知られているように、又は今後着想されるような、メモリ若しくは記憶装置に記憶される命令を実行することができる、又はそうでなければデータを処理することができる、あらゆるハードウェアデバイスである。非限定的な例において、プロセッサとしては、マイクロプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又は他の類似のデバイスが挙げられる。
【0109】
メモリとしては、本開示の技術分野で知られているように、又は今後着想されるような、限定はしないが、L1、L2、若しくはL3キャッシュ、又はシステムメモリを含む、様々なメモリが挙げられる。非限定的な例において、メモリとしてはスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、又は他の類似のメモリデバイスが挙げられる。
【0110】
ユーザインターフェースとしては、本開示の技術分野で知られているように、又は今後着想されるような、管理者等のユーザとの通信を可能にするための1つ又は複数のデバイスが挙げられる。非限定的な例において、ユーザインターフェースとしては、ディスプレイ、マウス、ユーザコマンドを受信するためのキーボードが挙げられる。いくつかの実施形態において、ユーザインターフェースとしては、ネットワークインターフェースを介してリモートの端末に表示されるコマンドラインインターフェース又はグラフィカルユーザインターフェースが挙げられる。
【0111】
ネットワークインターフェースとしては、本開示の技術分野で知られているように、又は今後着想されるような、他のハードウェアデバイスとの通信を可能にするための1つ又は複数のデバイスが挙げられる。非限定的な例において、ネットワークインターフェースとしては、イーサネット(登録商標)プロトコルにしたがって通信するように構成されるネットワークインターフェースカード(NIC)が挙げられる。追加で、ネットワークインターフェースはTCP/IPプロトコルにしたがって通信のためのTCP/IPスタックを実装する。ネットワークインターフェースについては、様々な代替又は追加の、ハードウェア又は構成が明らかとなろう。
【0112】
記憶装置としては、本開示の技術分野で知られているように、又は今後着想されるような、限定はしないが、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、又は類似の記憶媒体を含む1つ又は複数の機械可読記憶媒体が挙げられる。様々な非限定的な実施形態において、記憶装置はプロセッサによって実行するための命令又はプロセッサが操作するデータを記憶する。例えば、記憶装置はハードウェアの様々な基本動作を制御するための基本的なオペレーティングシステムを記憶する。記憶装置は1つ又は複数のアプリケーションモジュール31b及び32bを実行可能なソフトウェア/ファームウェアの形態で更に記憶する。
【0113】
より特には、なお図12を参照すると、生理学的パラメータ抽出器31bは、図11の説明と関連して本明細書において前述のように、解剖学的領域10のX線画像21bから抽出される解剖学的領域10(図2)の1つ又は複数の生理学的条件を示す生理学的パラメータデータ22bを生成するための実行可能なソフトウェア/ファームウェアから成る。
【0114】
X線ガントリ位置決め器32bは、図11の説明と関連して本明細書において前述のように、撮像位置12bと非撮像位置13bとの間でのX線ガントリ20bの周期14aを、解剖学的領域10のX線画像21bから抽出される解剖学的領域10の生理学的条件に適合させるために実行可能なソフトウェア/ファームウェアから成る。
【0115】
実際には、X線ガントリコントローラ30bは、本開示の技術分野で知られるようにX線画像データ200を生成するためのX線ガントリ20bの撮像能力をアクティブ化及び非アクティブ化するためのアプリケーションを更に利用するか、そのようなアプリケーションはコンピュータ213又は別のワークステーション、タブレット、サーバ等に別個にインストールされる。
【0116】
また、実際には、X線ガントリコントローラ30bは、本開示の技術分野で知られるようにモニタ211上にX線画像を表示するためのアプリケーションを更に利用するか、そのようなアプリケーションはコンピュータ213又は別のワークステーション、タブレット、サーバ等に別個にインストールされる。
【0117】
更に、実際には、X線ガントリ20bからX線画像データ220を受信する代わりに、X線ガントリコントローラ30bはモニタ213上でのX線画像の表示を示すX線表示データを受信し、生理学的パラメータ抽出器31bはX線表示データから生理学的条件を抽出する。
【0118】
本開示の発明の更なる理解を容易にするために、図13及び図14の以下の説明は本開示の発明原理による解剖学的領域にポートを介して挿入される内視鏡の位置決めの基本的な発明原理を教示する。図13及び図14のこの説明から、本開示の発明原理による解剖学的領域にポートを介して挿入される内視鏡の位置決めの多くの様々な実施形態を実用化するために、当業者であれば本開示の発明原理をどのように応用するかを了解されよう。
【0119】
図13を参照すると、本開示の撮像位置12cは、本開示の技術分野で知られるような内視鏡20cの撮像能力が視野21cで例示的に示されるようにアクティブ化されて内視鏡解剖学的画像21cを生成する、解剖学的構造11に直接接触して解剖学的領域10にポートを介して挿入される内視鏡20cの位置決めを包含する。
【0120】
逆に、本開示の非撮像位置13cは、内視鏡20cの撮像能力が非アクティブ化されるポートを介して挿入される内視鏡20cの位置決めを包含する。非撮像位置13cは、解剖学的領域10内で内視鏡20cが解剖学的構造11から離れる旋回、及び/又は解剖学的構造11と内視鏡20cとの間に空間SPを設けるために内視鏡20cが解剖学的領域10から部分的若しくは全体的に引っ込むことを伴う。
【0121】
なお図13を参照すると、撮像位置12cと非撮像位置13cとの間の内視鏡20cの定期的又は不規則な周期14cは、解剖学的領域10の特定の態様を視覚的にモニタリングすることを目的として、固定若しくは可変の頻度及び/又は固定若しくは可変のデューティサイクルで撮像位置12c及び非撮像位置13cの周期的な配置を伴い、一方で解剖学的構造11と内視鏡20cとの間の接触を最小限にする。
【0122】
この目的のために、内視鏡コントローラ30cは、内視鏡20cによって生成される解剖学的領域10の内視鏡解剖学的画像21cから生理学的パラメータデータ22cを抽出するために生理学的条件抽出器31cを利用し、本明細書において更に説明するように、生理学的パラメータデータ22cは解剖学的領域10の1つ又は複数の生理学的条件を示す。例えば、解剖学的領域10が胸部領域である場合、胸部領域の生理学的条件は駆出率、一回拍出量、心拍出量、流体状態に関するIVC/SVC径、及び/又は臓器に対するドップラーフローである。
【0123】
実際には、本開示の当業者によって了解されるように当技術分野で知られるあらゆる抽出手法は解剖学的領域10の内視鏡解剖学的画像21cから抽出される生理学的条件のタイプとは無関係に実施することができる。
【0124】
内視鏡コントローラ30cは、内視鏡20cの位置決めの周期14cの解剖学的領域10の内視鏡解剖学的画像21cから抽出される解剖学的領域10の生理学的条件への適合を制御するために内視鏡位置決め器32cを更に利用する。実際には、内視鏡20cの位置決めの周期14cの適合は、生理学的パラメータデータ22cで表現される解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化を見越して、撮像位置12cの固定/可変頻度及び/又は固定/可変デューティサイクルに対する増加か、逆に生理学的パラメータデータ22cで表現される解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる改善を見越して、撮像位置12cの固定/可変頻度及び/又は固定/可変デューティサイクルに対する減少を含む。
【0125】
実際には、同時に又は代替的に周期14aの適合は、生理学的パラメータデータ22aで表現される解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化を見越して、超音波変換器20aと解剖学的領域10の解剖学的構造との間の接触力の度合いに対する増加を含み、それによって解剖学的領域10のより質の高い撮像を容易にしているか、逆に、生理学的パラメータデータ22aで表現される解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる改善を見越して、超音波変換器20aと解剖学的領域10の解剖学的構造との間の接触力の度合いに対する減少を含み、それによってより低い度合いの接触で解剖学的領域10の許容可能な品質の撮像を容易にしている。
【0126】
一般的に、解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化又はあらゆる改善は、本開示の技術分野で知られるような、そのような悪化又は改善の決定的な指標を提供するあらゆる手法によって生理学的パラメータデータ22cで表現される。実際に、より特には、解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化又はあらゆる改善は、本明細書において前述したように、生理学的パラメータデータ22cに対して確定された1つ又は複数の閾値によって表現される。実際には、同時に又は代替的に、解剖学的領域の生理学的条件のあらゆる悪化又はあらゆる改善は、本明細書において更に説明するように、特定の時間期間にわたる生理学的パラメータデータ22cの負勾配又は正勾配によって表現される。
【0127】
更になお図13を参照すると、実際には、内視鏡コントローラ30cは構造的には、スタンドアロンのコントローラとして実装されるか、ワークステーション、タブレット、サーバ等にインストールされる。
【0128】
一実施形態において、図14はモニタ321、キーボード322を有するワークステーション320及び内視鏡コントローラ30cをインストールされて有するコンピュータ323を図示する。
【0129】
実際には、内視鏡コントローラ30cは解剖学的領域10にポートを介して挿入される内視鏡20cの位置決めのための、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又は電子回路のあらゆる配置を具体化している。
【0130】
一実施形態において、内視鏡コントローラ30cはプロセッサ、メモリ、ユーザインターフェース、ネットワークインターフェース、及び1つ又は複数のシステムバスを介して内部接続される記憶装置を含む。
【0131】
プロセッサとしては、本開示の技術分野で知られているように、又は今後着想されるような、メモリ若しくは記憶装置に記憶される命令を実行することができる、又はそうでなければデータを処理することができる、あらゆるハードウェアデバイスである。非限定的な例において、プロセッサとしては、マイクロプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又は他の類似のデバイスが挙げられる。
【0132】
メモリとしては、本開示の技術分野で知られているように、又は今後着想されるような、限定はしないが、L1、L2、若しくはL3キャッシュ、又はシステムメモリを含む、様々なメモリが挙げられる。非限定的な例において、メモリとしてはスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、又は他の類似のメモリデバイスが挙げられる。
【0133】
ユーザインターフェースとしては、本開示の技術分野で知られているように、又は今後着想されるような、管理者等のユーザとの通信を可能にするための1つ又は複数のデバイスが挙げられる。非限定的な例において、ユーザインターフェースとしては、ディスプレイ、マウス、ユーザコマンドを受信するためのキーボードが挙げられる。いくつかの実施形態において、ユーザインターフェースとしては、ネットワークインターフェースを介してリモートの端末に表示されるコマンドラインインターフェース又はグラフィカルユーザインターフェースが挙げられる。
【0134】
ネットワークインターフェースとしては、本開示の技術分野で知られているように、又は今後着想されるような、他のハードウェアデバイスとの通信を可能にするための1つ又は複数のデバイスが挙げられる。非限定的な例において、ネットワークインターフェースとしては、イーサネット(登録商標)プロトコルにしたがって通信するように構成されるネットワークインターフェースカード(NIC)が挙げられる。追加で、ネットワークインターフェースはTCP/IPプロトコルにしたがって通信のためのTCP/IPスタックを実装する。ネットワークインターフェースについては、様々な代替又は追加の、ハードウェア又は構成が明らかとなろう。
【0135】
記憶装置としては、本開示の技術分野で知られているように、又は今後着想されるような、限定はしないが、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、又は類似の記憶媒体を含む1つ又は複数の機械可読記憶媒体が挙げられる。様々な非限定的な実施形態において、記憶装置はプロセッサによって実行するための命令又はプロセッサが操作するデータを記憶する。例えば、記憶装置はハードウェアの様々な基本動作を制御するための基本的なオペレーティングシステムを記憶する。記憶装置は1つ又は複数のアプリケーションモジュール31c及び32cを実行可能なソフトウェア/ファームウェアの形態で更に記憶する。
【0136】
より特には、なお図14を参照すると、生理学的パラメータ抽出器31cは、図13の説明と関連して本明細書において前述のように、解剖学的領域10の内視鏡解剖学的画像21cから抽出される解剖学的領域10(図2)の1つ又は複数の生理学的条件を示す生理学的パラメータデータ22cを生成するための実行可能なソフトウェア/ファームウェアから成る。
【0137】
内視鏡位置決め器32cは、図13の説明と関連して本明細書において前述のように、撮像位置12cと非撮像位置13cとの間での内視鏡20cの周期14aを、解剖学的領域10の内視鏡的解剖学的画像21cから抽出される解剖学的領域10の生理学的条件に適合させるために実行可能なソフトウェア/ファームウェアから成る。
【0138】
より特には、本開示の技術分野で知られるように、内視鏡位置決め器32cは内視鏡ロボット310及び/又はロボットプラットフォーム311の作動を制御して、解剖学的領域10の内視鏡的解剖学的画像21cから抽出される解剖学的領域10の生理学的条件に基づいて内視鏡20cを撮像位置12cと非撮像位置13cとの間で並進、回転、及び/又は旋回させる。
【0139】
実際には、内視鏡コントローラ30cは、本開示の技術分野で知られるように内視鏡画像データ300を生成するための内視鏡20cの撮像能力をアクティブ化及び非アクティブ化するためのアプリケーションを更に利用するか、そのようなアプリケーションはコンピュータ213若しくは別のワークステーション、タブレット、サーバ等に別個にインストールされる。
【0140】
また、実際には、内視鏡コントローラ30cは、本開示の技術分野で知られるようにモニタ32上に内視鏡画像を表示するためのアプリケーションを更に利用するか、そのようなアプリケーションはコンピュータ323若しくは別のワークステーション、タブレット、サーバ等に別個にインストールされる。
【0141】
更に、実際には、内視鏡20cから内視鏡画像データ300を受信する代わりに、内視鏡コントローラ30cはモニタ323上での内視鏡画像の表示を示す内視鏡表示データを受信し、生理学的パラメータ抽出器31cは内視鏡表示データから生理学的条件を抽出する。
【0142】
図1図14を参照すると、当業者であれば、限定はしないが、解剖学的画像から抽出される生理学的パラメータに基づいて解剖学的領域の制御された超音波画像取得を提供し、患者の状態についての十分な情報が、患者と撮像デバイスとの間でいかなる不必要な接触もなく、及び/又は撮像デバイスから投射される撮像放射線/エネルギーに患者をいかなる過剰な露光をさせることなく入手可能となることにおいて、本開示の発明による超音波モニタリングシステム及び方法からの改善、を含む本開示の様々な効果を了解するであろう。
【0143】
更に、当業者であれば本明細書で提供される教示を見越して了解するように、本開示/明細書で説明される、及び/又は図面に描写される特徴、要素、コンポーネント等は、電子機器部品/回路、ハードウェア、実行可能なソフトウェア及び実行可能なファームウェアの様々な組み合わせにおいて実装され、単一の要素又は複数の要素に組み合わせることができる機能を提供する。例えば、図面において示される/図示される/描写される、様々な特徴、要素、コンポーネント等の機能は、専用のハードウェア並びに適切なソフトウェアに関連付けられるソフトウェアを実行することができるハードウェアの使用を通じて提供される。プロセッサによって提供される時、機能は単一の専用プロセッサによって、単一の共有プロセッサによって、又は複数の個別のプロセッサによって提供され、それらのいくつかは共有される及び/又は複合化される。更に、用語「プロセッサ」の明示的な使用は、ソフトウェアを実行することができるハードウェアを排他的に指すものとして解釈されるべきではなく、限定をせず、デジタル信号プロセッサ(「DSP」)ハードウェア、メモリ(例えば、ソフトウェアを記憶するための読み取り専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、非揮発性記憶装置、等)、及び仮想的なあらゆる手段、並びに/又は処理を実施及び/若しくは制御することができる(及び/又は構成可能な)機械(ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、回路、それらの組み合わせ、等を含む)を暗示的に含む。
【0144】
更に、本明細書において発明の原理、態様及び実施形態を列挙するすべての記述並びにその具体的な例は、その構造的及び機能的な等価物の両方を包含することを意図されている。追加で、そのような等価物は現在知られている等価物並びに将来開発される等価物(例えば、構造に関わらず同一又は実質的に類似の機能を実施できるように開発されるあらゆる要素)の両方を含むことが意図されている。したがって、例えば、本明細書において与えられる教示の観点から、本明細書で提示されるあらゆるブロック図は発明の原理を具現化する例示のシステムコンポーネント及び/又は回路の概念図を表現することが当業者によって了解されよう。同様に、当業者は本明細書において与えられる教示の観点から、あらゆるフローチャート、流れ図等は、コンピュータ可読記憶媒体において実質的に表現され、またそのようなコンピュータ又はプロセッサが明示的に示されているか否かに関わらず、処理能力を有するコンピュータ、プロセッサ、又は他のデバイスによってそのように実行される、様々な処理を表現することを了解するべきである。
【0145】
更には、本開示の例示的な実施形態は、例えば、コンピュータ又はあらゆる命令実行システムによって、又はそれらと併せて使用するための、プログラムコード及び/又は命令を提供するコンピュータ使用可能な及び/又はコンピュータ可読記憶媒体からアクセス可能なコンピュータプログラム製品又はアプリケーションモジュールの形態をとる。本開示にしたがって、コンピュータ使用可能又はコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、命令実行システム、装置若しくはデバイスによって、又はそれらと併せて使用するためのプログラムを含む、記憶する、通信する、伝播又は搬送するあらゆる装置である。そのような例示的な媒体としては、例えば、電子的、磁気的、光学的、電気磁気的、赤外、若しくは半導体のシステム(装置、又はデバイス)、又は伝播媒体が挙げられる。コンピュータ可読媒体の例としては、例えば、半導体又はソリッドステートメモリ、磁気テープ、リムーバブルコンピュータディスケット、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュ(ドライブ)、リジッド磁気ディスク、及び光学ディスクが挙げられる。光学ディスクの現在の例としては、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、コンパクトディスク読み取り/書き込み(CD-R/W)及びDVDが挙げられる。更には、今後開発されるかも知れないあらゆる新しいコンピュータ可読媒体も、本開示の例示的な実施形態によって使用され参照されるようなコンピュータ可読媒体としてみなされるべきことが理解されるべきである。
【0146】
新奇で発明的な撮像デバイス位置決めシステム及び方法の、好ましい例示的な実施形態を説明してきたが、(それらの実施形態は例示であって限定することを意図されていない)、図面を含む本明細書で与えられる教示に照らして当業者によって修正及び変形がなされることに留意されたい。したがって、本明細書で開示される実施形態の範囲内にある、本開示の好ましい例示的な実施形態において、又はそれに対して変更がなされることが理解されよう。
【0147】
更に、デバイス又は本開示によるデバイスにおいて使用/実施されるようなものを組み込む及び/又は実施する、対応する及び/又は関連するシステムもまた企図され、本開示の範囲内とみなされる。更には、本開示によるデバイス及び/又はシステムを製造及び/又は使用する、対応する及び/又は関連する方法もまた企図され、本開示の範囲内とみなされる。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14