IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 寧徳新能源科技有限公司の特許一覧

特許7104139バッテリーハウジングアセンブリおよびそれを有するバッテリー
<>
  • 特許-バッテリーハウジングアセンブリおよびそれを有するバッテリー 図1
  • 特許-バッテリーハウジングアセンブリおよびそれを有するバッテリー 図2
  • 特許-バッテリーハウジングアセンブリおよびそれを有するバッテリー 図3
  • 特許-バッテリーハウジングアセンブリおよびそれを有するバッテリー 図4
  • 特許-バッテリーハウジングアセンブリおよびそれを有するバッテリー 図5
  • 特許-バッテリーハウジングアセンブリおよびそれを有するバッテリー 図6
  • 特許-バッテリーハウジングアセンブリおよびそれを有するバッテリー 図7
  • 特許-バッテリーハウジングアセンブリおよびそれを有するバッテリー 図8
  • 特許-バッテリーハウジングアセンブリおよびそれを有するバッテリー 図9
  • 特許-バッテリーハウジングアセンブリおよびそれを有するバッテリー 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-11
(45)【発行日】2022-07-20
(54)【発明の名称】バッテリーハウジングアセンブリおよびそれを有するバッテリー
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/179 20210101AFI20220712BHJP
   H01M 50/559 20210101ALI20220712BHJP
   H01M 50/548 20210101ALI20220712BHJP
   H01M 50/107 20210101ALI20220712BHJP
   H01M 50/131 20210101ALI20220712BHJP
   H01M 50/152 20210101ALI20220712BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20220712BHJP
   H01M 50/181 20210101ALI20220712BHJP
   H01M 50/586 20210101ALI20220712BHJP
   H01M 50/593 20210101ALI20220712BHJP
   H01M 50/184 20210101ALI20220712BHJP
   H01M 50/188 20210101ALI20220712BHJP
   H01M 50/169 20210101ALI20220712BHJP
   H01M 50/474 20210101ALI20220712BHJP
【FI】
H01M50/179
H01M50/559
H01M50/548 201
H01M50/107
H01M50/131
H01M50/152
H01M10/04 Z
H01M50/181
H01M50/586
H01M50/593
H01M50/184 D
H01M50/188
H01M50/169
H01M50/474
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020502196
(86)(22)【出願日】2020-01-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 CN2020071208
(87)【国際公開番号】W WO2021068436
(87)【国際公開日】2021-04-15
【審査請求日】2020-01-16
(31)【優先権主張番号】201910960386.3
(32)【優先日】2019-10-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513054978
【氏名又は名称】寧徳新能源科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Ningde Amperex Technology Limited
【住所又は居所原語表記】No.1 Xingang Road, Zhangwan Town, Jiaocheng District, Ningde City, Fujian Province, 352100, People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】特許業務法人SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】馬 武
(72)【発明者】
【氏名】張 国文
(72)【発明者】
【氏名】郭 培培
(72)【発明者】
【氏名】林 禮清
【審査官】宮田 透
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第208256740(CN,U)
【文献】中国実用新案第208460813(CN,U)
【文献】特開2014-003019(JP,A)
【文献】特開2017-135084(JP,A)
【文献】国際公開第2019/167357(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M50/10、50/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
極柱を含むバッテリーハウジングアセンブリであって、
前記バッテリーハウジングアセンブリは、さらに第1ハウジングを含み、前記第1ハウジングは、第1ハウジング部と、前記第1ハウジング部と接続する第2ハウジング部を含み、前記第1ハウジング部は、前記第2ハウジング部に対して突出するように設置して収容空間を形成し、前記極柱は前記第1ハウジング部に固定され、部分的に前記収容空間内に収容され、
前記第1ハウジング部には、前記収容空間と連通する開口が設けられ、前記極柱は極柱本体を含み、前記極柱本体は前記開口に固定され、
前記極柱は、さらに前記極柱本体の両端部に位置する第1極柱板と第2極柱板とを含み、前記第1極柱板は前記収容空間内に位置し、前記第2極柱板は前記収容空間の外部に位置し、前記極柱本体の幅は、前記極柱の外周にカードスロットを形成するために、前記第1極柱板の幅および前記第2極柱板の幅よりも小さくなり、前記第1ハウジング部は、前記カードスロットに固定されていることを特徴とするバッテリーハウジングアセンブリ。
【請求項2】
前記極柱は、前記第1ハウジング部から前記第2ハウジング部へ沿う方向において、前記第2ハウジング部を越えないことを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーハウジングアセンブリ。
【請求項3】
前記第1ハウジング部は側壁と天壁とを含み、前記開口は前記天壁に位置し、前記側壁は前記第2ハウジング部と前記天壁との間に位置し、前記側壁は前記第2ハウジング部に接続され、前記天壁は前記第2ハウジング部に平行し、且つ、前記カードスロットに固定されていることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーハウジングアセンブリ。
【請求項4】
前記バッテリーハウジングアセンブリは、さらに前記カードスロットに固定されている第1絶縁シートを含み、前記第1絶縁シートは第1絶縁部及び前記第1絶縁部と接続する第2絶縁部を含み、前記第1絶縁部は、前記極柱本体と前記天壁との間に位置し、前記第2絶縁部は、前記第1極柱板と前記天壁との間に位置することを特徴とする、請求項に記載のバッテリーハウジングアセンブリ。
【請求項5】
前記バッテリーハウジングアセンブリは、さらに前記カードスロットに固定されている第2絶縁シートを含み、前記第2絶縁シートは、前記第2極柱板と前記天壁との間に位置することを特徴とする、請求項に記載のバッテリーハウジングアセンブリ。
【請求項6】
前記第1ハウジング部の直径は1000mm以下であり、前記第2ハウジング部から突出する前記第1ハウジング部の高さは100mm以下であることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーハウジングアセンブリ。
【請求項7】
前記第2ハウジング部は、前記第1ハウジング部の外周の周りに設置されていることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーハウジングアセンブリ。
【請求項8】
前記バッテリーハウジングアセンブリは、さらに第2ハウジングを含み、前記第1ハウジングは、前記第2ハウジング部によって前記第2ハウジングに固定されていることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリーハウジングアセンブリ。
【請求項9】
バッテリーセルを含むバッテリーであって、
前記バッテリーは、さらに請求項1からの何れか一項に記載の前記バッテリーハウジングアセンブリを含み、前記バッテリーセルは、前記バッテリーハウジングアセンブリに収容されることを特徴とする、バッテリー。
【請求項10】
前記第1ハウジングおよび第2ハウジングは溶接して固定され、前記バッテリーセルは、負極シート、正極シート、および前記負極シートと前記正極シートとの間に設置された分離膜を含み、前記正極シートは前記極柱と電気的に接続し、前記負極シートは前記第1ハウジングまたは前記第2ハウジングと電気的に接続することを特徴とする、請求項に記載のバッテリー。
【請求項11】
前記バッテリーは、さらに前記バッテリーハウジングアセンブリに収容されている第1保護体を含み、前記第1保護体は前記バッテリーセルの端部に位置されることを特徴とする、請求項に記載のバッテリー。
【請求項12】
前記バッテリーは、さらに前記バッテリーハウジングアセンブリに収容されている第2保護体を含み、前記第2保護体は前記バッテリーセルの外周を囲んでいることを特徴とする、請求項11に記載のバッテリー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、バッテリーの分野に関し、より具体的には、バッテリーハウジングアセンブリおよびバッテリーハウジングアセンブリを有するバッテリーに関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリーは、その携帯性のために広く歓迎されており、携帯型電子機器などの分野で広く使用されている。よく知られているように、一般的に、バッテリーはハウジング、トップカバー、バッテリーセルなどを含む。ここで、前記バッテリーセルは前記ハウジングの内部に位置し、前記トップカバーは前記ハウジングの上端の開口部に位置する。前記トップカバーには極柱が設置され、前記極柱は前記バッテリーセルに電気的に接続することにより、外部へ電源を提供する。ところで、前記極柱は前記ハウジング内の一定のスペースを占有するため、エネルギー密度が低下してしまうことがある。また、前記極柱は、クラッシュテスト(Crush test)中にバッテリーセル内の極シート(極片)を突き刺しやすいため、短絡して火災を引き起こすことがあるので、安全上の問題がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
上記問題に鑑み、バッテリーエネルギー密度および安全性能を向上させることができるバッテリーハウジングアセンブリおよびそれを有するバッテリーを提供する必要がある。 本出願は、極柱を含むバッテリーハウジングアセンブリを提供し、バッテリーハウジングアセンブリは、さらに第1ハウジングを含み、前記第1ハウジングは、第1ハウジング部と、前記第1ハウジング部と接続する第2ハウジング部を含む。前記第1ハウジング部は、前記第2ハウジング部に対して突出するように設置して収容空間を形成し、前記極柱は前記第1ハウジング部に固定され、部分的に前記収容空間内に収容される。
【0004】
本出願のいくつかの実施形態において、前記極柱は、前記第1ハウジング部から前記第2ハウジング部への方向において、前記第2ハウジング部を越えない。
【0005】
本出願のいくつかの実施形態において、前記第1ハウジング部には、前記収容空間と連通する開口が設けられ、前記極柱は極柱本体を含み、前記極柱本体は前記開口に固定されている。
【0006】
本出願のいくつかの実施形態において、前記極柱は、前記極柱本体の両端部に第1極柱板および第2極柱板をさらに含み、前記第1極柱板は前記収容空間内に位置され、前記第2極柱板は前記収容空間の外部に位置し、前記極柱の外周にカードスロットを形成するために、前記極柱本体の幅は、前記第1極柱板の幅および第2極柱板の幅よりも小さくなり、前記第1ハウジング部は、前記カードスロットに固定されている。
【0007】
本出願のいくつかの実施形態において、前記第1ハウジング部は側壁および天壁を含み、前記開口は天壁に位置し、前記側壁は前記第2ハウジング部と前記天壁との間に位置し、前記側壁は前記第2ハウジング部に接続され、前記天壁は前記第2ハウジング部に平行し、且つ、前記カードスロットに固定されている。
【0008】
本出願のいくつかの実施形態において、前記バッテリーハウジングアセンブリは、さらに前記カードスロットに固定されている第1絶縁シートを含み、前記第1絶縁シートは、第1絶縁部および前記第1絶縁部と接続する第2絶縁部を含む。また、前記第1絶縁部は、前記極柱本体と前記天壁との間に位置し、前記第2絶縁部は、前記第1極柱板と前記天壁との間に位置する。
【0009】
本出願のいくつかの実施形態において、前記バッテリーハウジングアセンブリは、さらに前記カードスロットに固定されている第2絶縁シートを含み、前記第2絶縁シートは、前記第2極柱板と前記天壁との間に位置する。
【0010】
本出願のいくつかの実施形態において、前記第1ハウジング部の直径は1000mm以下であり、前記第2ハウジング部から突出する前記第1ハウジング部の高さは100mm以下である。
【0011】
本出願のいくつかの実施形態において、前記第2ハウジング部は、前記第1ハウジング部の外周の周りに設置されている。
【0012】
本出願のいくつかの実施形態において、前記バッテリーハウジングアセンブリは、さらに前記第2ハウジングを含み、前記第1ハウジングは、前記第2ハウジング部によって前記第2ハウジングに固定されている。
【0013】
本出願は、さらにバッテリーセルを含むバッテリーを提供し、前記バッテリーは、さらに前記バッテリーハウジングアセンブリを含み、前記バッテリーセルは、前記バッテリーハウジングアセンブリに収容される。
【0014】
本出願のいくつかの実施形態において、前記バッテリーは、さらに前記バッテリーハウジングアセンブリに収容されている第1保護体を含み、前記第1保護体は前記バッテリーセルの端部に位置される。
【0015】
本出願のいくつかの実施形態において、前記バッテリーは、さらにバッテリーハウジングアセンブリに収容されている第2保護体を含み、前記第2保護体は前記バッテリーセルの外周を囲んでいる。
【0016】
本出願のいくつかの実施形態において、前記第1ハウジングおよび第2ハウジングは溶接して固定され、前記バッテリーセルは、負極シート、正極シート、および負極シートと正極シートとの間に設置された分離膜を含み、前記正極シートは前記極柱と電気的に接続し、前記負極シートは前記第1ハウジングまたは前記第2ハウジングと電気的に接続する。
【0017】
本出願の前記第1ハウジングにおいて、第1ハウジング部は、第2ハウジング部から突出するように設置され、前記極柱は、部分的に前記第1ハウジング部の収容空間に収容されているので、従来技術における極柱を設置することにより第2ハウジング部に対応するハウジング内部空間を無駄にする問題を回避し、バッテリーのエネルギー密度が向上する。また、電子機器の内部空間は一般に規則的ではないため、極柱と第1ハウジング部分が突出する構造に設置することにより、電子機器の内部空間にも適応することができる。また、前記極柱とバッテリーハウジング内部のバッテリーセルとの間の距離を広げて、クラッシュテスト時に前記極柱がバッテリーセルの極シートを突き刺すことを防ぎ、短絡のリスクを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本出願の一実施形態に係るバッテリーハウジングアセンブリの正面図である。
図2図1のIIで示されるバッテリーハウジングアセンブリの部分拡大図である。
図3図1に示すバッテリーハウジングアセンブリの平面図である。
図4】別の実施形態における図1のバッテリーハウジングアセンブリの平面図である。
図5】さらに別の実施形態における図1のバッテリーハウジングアセンブリの平面図である。
図6】さらに別の実施形態における図1のバッテリーハウジングアセンブリの平面図である。
図7】さらに別の実施形態における図1のバッテリーハウジングアセンブリの平面図である。
図8】本願の他の実施形態に係るバッテリーハウジングアセンブリの正面図である。
図9】本出願のさらに別の実施形態に係るバッテリーハウジングアセンブリの正面図である。
図10】本願の一実施形態に係るバッテリーの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本出願は、以下の詳細な説明において上記の図面と併せてさらに説明される。
【0020】
本出願の実施形態における技術的解決手段は、本出願の実施形態における図面を参照して以下に明確かつ完全に説明される。なお、記載された各実施形態は、本出願の実施形態の一部に過ぎず、すべての実施形態ではないことは明らかである。創造的な努力なしに本出願の実施形態に基づいて当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本出願の範囲内である。
【0021】
本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、特に定義されない限り、本出願が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本出願の明細書で使用される用語は、具体的に実施形態を説明するためのものであり、本出願を限定するものではない。
【0022】
以下、上記の図面を参考して本出願のいくつかの実施形態について詳細に説明する。実施形態および実施形態の特徴は、お互いに矛盾しない場合、組み合わせることができることに留意されたい。
【0023】
図1および図2を参照すると、本出願の実施形態は、極柱10および第1ハウジング20を含むバッテリーハウジングアセンブリ100を提供する。前記第1ハウジング20は、第1ハウジング部21と、前記第1ハウジング部21と接続する第2ハウジング部22を含み、 前記第1ハウジング部21は、第2ハウジング部22に対して突出して配置され、収容空間210を形成する。前記極柱10は第1ハウジング部21に固定され、部分的に前記収容空間210内に収容される。
【0024】
本出願の前記第1ハウジング20における第1ハウジング部21は、第2ハウジング部22から突出するように設置され、かつ前記極柱10の一部が前記第1ハウジング部21の収容空間210に収容されていることで、従来技術における極柱10の設置により第2ハウジング部22に対応するハウジング内部空間を無駄にする問題を回避し、バッテリーのエネルギー密度を向上させる。また、電子機器の内部空間は一般に規則的ではないため、極柱10と第1ハウジング20が部分的に突出する構造で設置することで、電子機器の内部空間にも適応することができる。また、前記極柱10とバッテリーハウジング内部のバッテリーセルとの間の距離を適当に広げて、クラッシュテスト時に前記極柱10がバッテリーセルの極シートを突き刺すことを防ぎ、短絡のリスクを回避することができる。
【0025】
本実施形態において、前記極柱10は、前記第1ハウジング部21から第2ハウジング部22への方向において、前記第2ハウジング部22を越えない。すなわち、前記極柱10の底部は、第2ハウジング部22が位置する平面より高くてもよく、または第2ハウジング部22が位置する平面と面一となってもよい。このように、クラッシュテスト時に前記極柱10がバッテリーセルの極シートを突き刺すことを十分に回避することができる。本実施形態において、前記第1ハウジング部21の直径Dは1000mm以下であり、前記第2ハウジング部22から突出した前記第1ハウジング部の高さHは100mm以下である。
【0026】
製造時に、前記第1ハウジング20は、プレス成形によって形成されてもよい。前記第2ハウジング部22は、前記第1ハウジング部21の外周の周りに囲んで設置されている。もちろん、第2ハウジング部22は、第1ハウジング部21の周囲を囲まないように設置されてもよい。
【0027】
本実施形態において、前記第1ハウジング部21には、前記収容空間210と連通する開口211が設けられ、前記極柱10は極柱本体11を含み、前記極柱本体11は前記開口211に固定されている。ここで、前記開口211の直径は1000mm未満であってもよく、前記開口211の深さは100mm未満であってもよい。
【0028】
さらに、図2に示すように、前記極柱10は、前記極柱本体11の両端部に位置する第1極柱板12および第2極柱板13をさらに含み、前記第1極柱板12は前記収容空間210内部に位置され、前記第2極柱板13は収容空間210の外部に位置する。前記極柱本体11の幅は、前記極柱10の外周にカードスロット14を形成するように、前記第1極柱板12の幅および第2極柱板13の幅よりも小さくなり、前記第1ハウジング部21は、前記カードスロット14に固定される。ここで、前記第2極柱板13は、前記第2ハウジング部22が位置している平面を超えない。本実施形態において、前記極柱10の材料は、金属または合金であってもよく、例えば、前記極柱10の材料は、鋼合金、アルミニウム合金、鉄合金、銅合金などであってもよい。前記極柱本体11、前記第1極柱板12および第2極柱板13は、一体構造であってもよいし、またはスプリット構造であってもよい。
【0029】
さらに、前記第1ハウジング部21は、側壁2101および天壁2102を含み、前記開口211は、前記天壁2102に位置し、前記側壁2101は、前記第2ハウジング部22と前記天壁2102との間に位置する。前記側壁2101は、前記第2ハウジング部22に接続され、前記天壁2102は、前記第2ハウジング部22と平行であり、前記カードスロット14に固定されている。本実施形態において、前記側壁2101は、前記第2ハウジング部22に対して斜めに接続されており、前記側壁2101は、第2ハウジング部22に対して180度未満の角度で傾斜している。図3を一緒に参考すると、前記第1ハウジング部21は、切断面が正方形である角錐台構造である。もちろん、他の実施形態では、前記第1ハウジング部21の構造は実際的な必要に応じて変更することができる。例えば、図4に示されるように、前記第1ハウジング部21は、切断面が楕円形である円錐台構造であってもよい。また、図5に示されるように、前記第1ハウジング部21は、切断面が多角形断面(六角形など)である角錐台構造であってもよい。また、図6に示されるように、前記第1ハウジング部21は、切断面が半円形である半円筒形錐台構造であってもよい。また、図7に示されるように、前記第1ハウジング部21は、切断面が三角形である角錐台構造であってもよい。
【0030】
本実施形態において、前記バッテリーハウジングアセンブリ100は、さらに前記カードスロット14に固定されている第1絶縁シート30を含み、前記第1絶縁シート30は、第1絶縁部31および前記第1絶縁部31と接続する第2絶縁部32を含む。また、前記第1絶縁部31は、前記極柱本体11と前記天壁2102との間に位置し、前記第2絶縁部32は、前記第1極柱板12と前記天壁2102との間に位置する。さらに、前記バッテリーハウジングアセンブリ100は、さらに前記カードスロット14に固定されている第2絶縁シート40を含み、前記第2絶縁シート40は、前記第2極柱板13と前記天壁2102との間に位置する。前記第1絶縁シート30および前記第2絶縁シート40は、前記第1ハウジング20および前記極柱10を電気的に絶縁するために使用され、前記第1ハウジング20と前記極柱10との間のキャップを封止するためにも使用される。前記第1絶縁シート30および前記第2絶縁シート40の材料は、プラスチックまたはナイロンなどのポリマー材料であってもよい。
【0031】
ここで、前記第1絶縁シート30、前記第2絶縁シート40、および前記天壁2102は、締まり嵌め(Interference fit)方法により前記カードスロット14に固定される。他の実施形態において、前記第1絶縁シート30、前記第2絶縁シート40、および前記天壁2102は、リベット止め(riveting)方法などによって前記カードスロット14に固定されてもよい。
【0032】
ここで、図1に示すように、前記第1ハウジング20は、バッテリーハウジングのトップカバーであってもよく、すなわち、前記極柱10はトップカバーに固定される。しかし、図8および図9に示すように、前記第1ハウジング20はバッテリーハウジングの下部ハウジングであってもよく、前記極柱10は下部ハウジングの側壁または底部のいずれの位置に固定されてもよい。ここで、第1ハウジング20の厚さTは1000mmを超えない。
【0033】
前記バッテリーハウジングアセンブリ100は、さらに第2ハウジング50を含み、前記第1ハウジング20は、第1ハウジング部22により前記第2ハウジング50に固定され、前記第1ハウジング20と前記第2ハウジング50によって密封された収容空間を設けることにより、バッテリーセル200を収容する(図10を参考)。本実施形態において、前記第1ハウジング20および前記第2ハウジング50の材料は、ステンレス鋼などの金属であってもよく、前記第1ハウジング20および前記第2ハウジング50は、溶接固定されてもよい。他の実施形態において、前記第1ハウジング20の材料は、ナイロンなどの高分子材料であってもよく、前記第2ハウジング50の材料は、ステンレス鋼などの金属であってもよい。この場合、前記第1ハウジングおよび前記第2ハウジング50は、スナップ嵌めによって固定される。
【0034】
図1に示すように、本実施形態において、前記バッテリーハウジングアセンブリ100は、注液孔(図示せず)をさらに備え、前記注液孔は、前記第1ハウジング20または前記第2ハウジング50に位置してもよい。電解液は前記注液孔から注入されることができる。前記注液孔には注液栓60が設けられ、前記注液栓60は前記注液孔を封止して注入された電解液の漏出を回避したり、外部不純物がバッテリー内部に侵入することを回避したりする。
【0035】
図10を参考すると、本発明の実施形態は、さらにバッテリーセル200及び前記バッテリーハウジングアセンブリ100を含むバッテリー1を提供し、前記バッテリーセル200は、前記バッテリーハウジングアセンブリ100に収容されている。前記バッテリー1はボタン型バッテリーであってもよく、ハウジングはスチールケースである。
【0036】
図10に示すように、本実施形態において、前記第1ハウジング20と前記第2ハウジング50は溶接固定されている。前記バッテリーセル200は、負極シート201と、正極シート202と、負極シート201と正極シート202との間に配置された分離膜203とを備えてもよい。前記負極シート201、正極シート202および分離膜203が積層されることにより、前記バッテリーセル200が形成される。前記負極シート201は、負極集電体と、前記負極集電体の表面に形成された負極活物質層とを含む。前記正極シート202は、正極集電体と、前記正極集電体の表面に形成された正極活物質層とを含む。前記負極集電体および前記正極集電体には、溶接により負極タブ2010および正極タブ2020が接続されている。前記負極タブ2010は、溶接によって前記第2ハウジング50に接続し、前記正極タブ2020は、溶接によって前記極柱10の第1極柱板12に接続することにより、前記極柱10と前記第2ハウジング50は反対の極性となる。もちろん、前記第1ハウジング20の材料も金属である場合、前記負極タブ2010は前記第1ハウジング20に接続されてもよい。
【0037】
本実施形態において、前記バッテリー1は、さらに前記バッテリーハウジングアセンブリ100に収容されている第1保護体300を含み、前記第1保護体300は前記バッテリーセル200の端部に位置される。具体的には、前記第1保護体300の数は2つである。なお、二つの第1保護体300のうち、1つの第1保護体300は前記バッテリーセル200の上端部と第1ハウジング20の間に位置して、前記バッテリーセル200を前記第1ハウジング20から隔離し、前記極柱10が前記バッテリーセル200を突き刺すことを防止する。前記バッテリーセル200の端部の最も外側の極シートが前記負極シート201である場合、前記第1保護体300は、前記正極タブ2020と前記負極シート201とを隔離してもよい。もう一つの第1保護体300は、前記バッテリーセル200の下端部と第2ハウジング50の底部との間に位置して、前記バッテリーセル200を第2ハウジング50の底部から隔離する。ここで、前記第1保護体300は、略平坦な構造であってもよい。
【0038】
前記バッテリー1は、さらにバッテリーハウジングアセンブリ100に収容されている第2保護体400を含み、前記第2保護体400は前記バッテリーセル200の外周を囲んでいる。前記第2保護体400は、前記バッテリーセル200を前記第2ハウジング50から隔離する。前記第2保護体400は、略環状であるため、前記バッテリーセル200の外周を取り囲む。
【0039】
本出願において、前記第1ハウジング部は、前記第2ハウジング部から突出するように設置され、前記極柱の一部を前記第1ハウジング部の収容空間に収容されているので、バッテリーハウジングにおける前記極柱が占める空間をある程度減少して、バッテリー空間利用率を向上させ、バッテリーのエネルギー密度を向上させる。また、前記極柱とバッテリーハウジング内部のバッテリーセルとの間の距離を広げて、クラッシュテスト時に前記極柱がバッテリーセルの極シートを突き刺すことを防ぐことにより、短絡のリスクを回避し、バッテリー品質と使用者の満足度を向上させる。また、前記第1ハウジング部を突出して設置することにより、さらに、バッテリーハウジングアセンブリの構造強度を高めて、崩壊および膨れを防ぐことができる。
【0040】
上記の各実施形態は、本出願の好ましい実施形態に過ぎず、本出願を限定することを意図するものではない。さらに、本出願の精神と原則の範囲内で行われた修正、同等の置換、改善は、本出願の範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0041】
1 バッテリー
10 極柱
11 極柱本体
12 第1極柱板
13 第2極柱板
14 カードスロット
20 第1ハウジング
21 第1ハウジング部
22 第2ハウジング部
30 第1絶縁シート
31 第1絶縁部
32 第2絶縁部
40 第2絶縁シート
50 第2ハウジング
60 注液栓
100 バッテリーハウジングアセンブリ
200 バッテリーセル
201 負極シート
202 正極シート
203 分離膜
210 収容空間
211 開口
300 第1保護体
400 第2保護体
2010 負極タブ
2020 正極タブ
2101 側壁
2102 天壁
D 直径
H 高さ
T 厚さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10