IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ フリュー株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-12
(45)【発行日】2022-07-21
(54)【発明の名称】写真作成ゲーム機、および制御方法
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/53 20210101AFI20220713BHJP
   G03B 15/02 20210101ALI20220713BHJP
   G03B 15/05 20210101ALI20220713BHJP
   G07F 17/26 20060101ALI20220713BHJP
   H04N 5/222 20060101ALI20220713BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20220713BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20220713BHJP
【FI】
G03B17/53
G03B15/02 G
G03B15/02 S
G03B15/02 T
G03B15/05
G07F17/26
H04N5/222 500
H04N5/225 600
H04N5/232 930
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2018151155
(22)【出願日】2018-08-10
(65)【公開番号】P2020027157
(43)【公開日】2020-02-20
【審査請求日】2021-07-21
(73)【特許権者】
【識別番号】307010096
【氏名又は名称】フリュー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121131
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082131
【弁理士】
【氏名又は名称】稲本 義雄
(74)【代理人】
【識別番号】100168686
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 勇介
(72)【発明者】
【氏名】光安 隆志
(72)【発明者】
【氏名】呉屋 妥美
(72)【発明者】
【氏名】笹野 里香
(72)【発明者】
【氏名】溝口 悠里
(72)【発明者】
【氏名】筒井 麻未
(72)【発明者】
【氏名】住永 雅典
(72)【発明者】
【氏名】藤井 永悟
(72)【発明者】
【氏名】吉積 良幸
(72)【発明者】
【氏名】高橋 健太
(72)【発明者】
【氏名】重松 真衣子
(72)【発明者】
【氏名】角 和貴子
【審査官】藏田 敦之
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-330092(JP,A)
【文献】特開2002-64726(JP,A)
【文献】特開2009-27724(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/53
G03B 15/02
G03B 15/05
G07F 17/26
H04N 5/222
H04N 5/225
H04N 5/232
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者を被写体として撮影を行うカメラと、
前記カメラを収納する撮影ユニットの上方に設けられ、前記利用者が撮影を行う空間である撮影空間に演出光を照射する演出照明部と
を備え、
前記演出照明部は、
発光部と、
前記発光部からの光を集光し、前記演出光として前記撮影空間に導く複数のレンズが固定して設けられた固定部と、
前記固定部が回転または移動するように、前記固定部を駆動させる駆動部と
を有する
写真作成ゲーム機。
【請求項2】
前記カメラにより撮影された動画像に対して、前記演出光を表現した画像である光画像を合成する合成部と、
前記光画像が合成された前記動画像を、ライブビュー画像として表示させる表示制御部と
をさらに備える請求項1に記載の写真作成ゲーム機。
【請求項3】
前記撮影ユニットの正面には、
前記カメラのレンズと、
前記ライブビュー画像を表示する表示部と、
前記利用者の携帯端末を保持する携帯端末ホルダと
が設けられる
請求項2に記載の写真作成ゲーム機。
【請求項4】
前記演出照明部は、前記撮影空間を囲む平面に埋め込まれた状態で設けられる
請求項1乃至3のいずれかに記載の写真作成ゲーム機。
【請求項5】
前記撮影空間の正面を構成する垂直面から突出して設けられる前記撮影ユニットの上面は、前下がりの斜面として形成され、
前記演出照明部は、前記垂直面の上方に形成された斜面に埋め込まれた状態で設けられる
請求項4に記載の写真作成ゲーム機。
【請求項6】
前記撮影空間において撮影が行われている間、前記演出光の照射を続けさせる演出照明制御部をさらに備える
請求項1乃至5のいずれかに記載の写真作成ゲーム機。
【請求項7】
前記撮影空間の外に設けられ、撮影を行う前の選択操作に前記利用者により用いられる選択操作部をさらに備え、
前記演出照明制御部は、前記選択操作を終えて前記撮影空間に移動することの案内が出力された後に、前記演出光の照射を開始させる
請求項6に記載の写真作成ゲーム機。
【請求項8】
前記演出照明制御部は、複数回行われる撮影のうちの最後の撮影が終わった後に、前記演出光の照射を停止させる
請求項6または7に記載の写真作成ゲーム機。
【請求項9】
前記演出照明制御部は、撮影コースに応じて、前記演出光を切り替える
請求項6乃至8のいずれかに記載の写真作成ゲーム機。
【請求項10】
前記演出照明制御部は、前記演出光の色、光量、および、動きのパターンのうちの少なくともいずれかを切り替える
請求項9に記載の写真作成ゲーム機。
【請求項11】
複数の前記レンズは、それぞれ、板状の前記固定部に形成された孔部に埋設される
請求項1乃至10のいずれかに記載の写真作成ゲーム機。
【請求項12】
前記駆動部は、前記固定部が回転しながら移動するように、前記固定部を駆動させる
請求項1乃至11のいずれかに記載の写真作成ゲーム機。
【請求項13】
利用者を被写体としてカメラにより撮影を行い、
前記カメラを収納する撮影ユニットの上方に設けられ、発光部と、前記発光部からの光を集光し、演出光として撮影空間に導く複数のレンズが固定して設けられた固定部と、前記固定部が回転または移動するように、前記固定部を駆動させる駆動部とを有する演出照明部により、前記利用者が撮影を行う空間である前記撮影空間に前記演出光を照射する
写真作成ゲーム機の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、写真作成ゲーム機、および制御方法に関し、特に、面白みのある撮影を提供することができるようにした写真作成ゲーム機、および制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、写真シール作成装置が知られている。写真シール作成装置は、利用者を撮影し、撮影画像に対して利用者に編集を行わせ、編集後の画像をシール紙に印刷して提供するものである。写真シール作成装置は遊戯施設などに設置される。
【0003】
写真シール作成装置が提供する1ゲームの流れは、通常、撮影空間内にいる利用者を被写体として撮影を行った後、利用者を編集空間に移動させ、編集空間内で行われる操作に従って画像を編集して、編集済みの画像をシール紙に印刷するものとなる。
【0004】
特許文献1には、撮影ユニットの筐体内部で発生させたストロボ光を、撮影ユニットの正面のデザインボードに設けた開口を通過させ、利用者を正面から照射する遊戯用写真作成装置が開示されている。デザインボードを通過させたストロボ光で正面から照射することにより、利用者の目にキャッチライトを写り込ませた状態で撮影を行うことができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2011-164144号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
撮影時の雰囲気を盛り上げることができれば、利用者としても満足感を得ることができるものと考えられる。
【0007】
本技術はこのような状況に鑑みてなされたものであり、面白みのある撮影を提供することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本技術の一側面の写真作成ゲーム機は、利用者を被写体として撮影を行うカメラと、前記カメラを収納する撮影ユニットの上方に設けられ、前記利用者が撮影を行う空間である撮影空間に演出光を照射する演出照明部とを備え、前記演出照明部は、発光部と、前記発光部からの光を集光し、前記演出光として前記撮影空間に導く複数のレンズが固定して設けられた固定部と、前記固定部が回転または移動するように、前記固定部を駆動させる駆動部とを有する。
【0009】
本技術の一側面においては、カメラを収納する撮影ユニットの上方に設けられた演出照明部から、利用者が撮影を行う空間である撮影空間に演出光が照射される。
【発明の効果】
【0010】
本技術によれば、面白みのある撮影を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】写真シール作成装置の外観の構成例を示す斜視図である。
図2】写真シール作成装置の外観の構成例を示す斜視図である。
図3】写真シール作成装置上から見た平面図である。
図4】事前選択部の構成例を示す図である。
図5】撮影部の正面の構成例を示す図である。
図6】背景部の撮影空間側の構成例を示す正面図である。
図7】背景部の撮影空間側の構成例を示す斜視図である。
図8】編集ユニットの正面側の構成例を示す図である。
図9】編集ユニットの左側面の構成例を示す図である。
図10】編集画像のレイヤ構造の例を示す図である。
図11】カメラユニットの斜視図である。
図12】携帯端末ホルダの構成例を示す図である。
図13】携帯端末が置かれた携帯端末ホルダについて説明する図である。
図14】カメラユニットの上方の構成を示す図である。
図15】撮影部の内部の構成例を示す図である。
図16】演出光の照射範囲を模式的に示す図である。
図17】演出照明装置の内部の構成を示す図である。
図18】レンズ固定部の構成例を示す正面図である。
図19】演出光の照射の仕組みを示す図である。
図20】撮影空間を照射する演出光の例を示す図である。
図21】撮影を行う利用者の状態の例を示す図である。
図22】写真シール作成装置の構成例を示すブロック図である。
図23】写真シール作成装置の機能構成例を示すブロック図である。
図24】撮影処理部の構成例を示すブロック図である。
図25】疑似演出光画像の合成の例を示す図である。
図26】写真シール作成装置の動作について説明するフローチャートである。
図27図26のステップS3において行われる撮影処理について説明するフローチャートである。
図28】ライブビュー画面の例を示す図である。
図29】演出光の照射範囲を模式的に示す図である。
図30】レンズ固定部の構成例を示す図である。
図31】カメラユニットの上方に設けられた構成を拡大して示す図である。
図32】カメラユニットの上方に設けられた各構成の色の例を示す図である。
図33】側面ストロボユニットを拡大して示す図である。
図34】ストロボ光の照射の例を示す図である。
図35】編集ユニットの左側面の他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<<写真シール作成装置の構成>>
<写真シール作成装置の外観構成>
図1および図2は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
【0013】
写真シール作成装置1は、撮影画像や編集画像を提供するゲーム機である。写真シール作成装置1は、画像をシール紙に印刷したり、画像を利用者の携帯端末上で閲覧可能にしたりすることで、利用者に画像を提供する。写真シール作成装置1は、ゲームセンターなどのアミューズメント施設や店舗に設置される。
【0014】
写真シール作成装置1の利用者は、主に女子高生や若い女性が中心とされる。写真シール作成装置1において、1組あたり主に2人や3人などの複数人の利用者がゲームを楽しむことができる。もちろん、写真シール作成装置1において、1人の利用者がゲームを楽しむこともできる。
【0015】
写真シール作成装置1において、利用者は、自身が被写体となって撮影を行う。利用者は、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した画像に、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させる。これにより、撮影画像が彩り豊かな画像に編集される。利用者は、編集済みの画像である編集画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
【0016】
写真シール作成装置1は、写真作成ゲームを提供する写真作成ゲーム機ということができる。
【0017】
図1に示すように、写真シール作成装置1は、基本的に、撮影ユニット11と編集ユニット12が接した状態で設置されることによって構成される。撮影ユニット11と編集ユニット12は電気的に接続される。
【0018】
撮影ユニット11は、人が中に入ることができる程度の大きさの空間を有する箱形状の筐体を有し、事前選択部20、撮影部21、および背景部22から構成される。事前選択部20は、撮影部21の側面に設置される。事前選択部20の前方の空間が、事前選択処理が行われる事前選択空間となる。また、撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離して設置される。撮影部21と背景部22の間に形成される空間が、撮影処理が行われる撮影空間となる。
【0019】
事前選択部20は、事前選択処理として、写真シール作成装置1によって提供されるゲームを紹介するガイダンスを行ったり、撮影空間で行われる撮影処理における各種の設定を行ったりする。事前選択部20には、利用者が代金を投入する硬貨投入口や、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。事前選択部20は、撮影空間の空き状況に応じて、適宜、事前選択空間にいる利用者を撮影空間へと案内する。
【0020】
撮影部21は、利用者を被写体として撮影するための装置である。撮影部21は、撮影空間に入った利用者の正面に位置する。撮影空間に臨む撮影部21の正面には、カメラや、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。
【0021】
撮影空間において正面を向いている利用者からみて左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部21の左側面が側面パネル41Aにより構成され、右側面が側面パネル41Bにより構成される。さらに、撮影部21の正面が正面パネル42により構成される。側面パネル41Aには、上述した事前選択部20が設置される。なお、事前選択部20が、側面パネル41Bに設置されるようにしてもよい。
【0022】
背景部22は、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bから構成される。背面パネル51は、正面を向いている利用者の背面側に位置する板状の部材である。側面パネル52Aは、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル41Aと略同じ幅の板状の部材である。側面パネル52Bは、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル41Bと略同じ幅の板状の部材である。
【0023】
側面パネル41Aと側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Aと側面パネル52Aの上部は、板状の部材である連結部23Aによって連結される。側面パネル41Aと側面パネル52Aの下部は、床面に設けた例えば金属製の部材である連結部23A’によって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bも同様に、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Bと側面パネル52Bの上部は、連結部23Bによって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bの下部は、連結部23B’によって連結される。
【0024】
撮影空間の床には、板状の部材である床材27が敷かれる。
【0025】
側面パネル41A、連結部23A、および側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口となる。また、側面パネル41B、連結部23B、および側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口となる。
【0026】
背景部22の上部には、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bに支持される形で背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25には、所定の色または柄の、背景に利用される巻き取り式の背景カーテンが収納される。背景カーテンユニット25は、撮影部21に設けられたカメラによる撮影と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者により選択された撮影コースに応じた色のカーテンを下ろす。
【0027】
撮影空間の上方には、撮影部21の正面、連結部23A、および連結部23Bに囲まれた天井が形成される。その天井の少なくとも一部には、天井シート24が設けられる。天井シート24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。
【0028】
天井シート24は、シート状であってもよいし、板状であってもよい。また、天井シート24の一部に、通気孔となる開口部を設けてもよい。例えば、図1に示した天井シート24の両端(連結部23A側と連結部23B側)に開口部を設けてもよい。
【0029】
編集ユニット12は、撮影により得られた撮影画像に編集を施すための装置である。編集ユニット12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル42に接するようにして、撮影ユニット11に連結している。
【0030】
図1に示される編集ユニット12の構成を正面側の構成とすると、編集ユニット12の正面側と背面側のそれぞれに、編集で用いられる構成が設けられる。この構成により、2組の利用者が同時に編集を行うことができる。
【0031】
編集ユニット12の正面側は、面61と、面61の上方に形成された斜面62から構成される。面61は、床面に対して垂直で、撮影部21の側面パネル41Aとほぼ平行な面である。斜面62には、編集に用いられる構成として、タブレット内蔵モニタやタッチペンが設けられる。斜面62の左側には、照明装置64の一端を支持する柱状の支持部63Aが設けられる。斜面62の右側には、照明装置64の他端を支持する柱状の支持部63Bが設けられる。支持部63Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部65が設けられる。
【0032】
編集ユニット12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、3本のレール26A乃至26Cを、組み合わせて構成される。3本のレール26A乃至26Cは、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わせられる。平行に設けられるレール26Aとレール26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、レール26Aとレール26Bの他端は、レール26Cの両端にそれぞれ接合される。
【0033】
カーテンレール26には、編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。そのカーテンにより囲まれる編集ユニット12の正面前方の空間と背面後方の空間が、利用者が編集を行う編集空間となる。
【0034】
後述するが、編集ユニット12の左側面には、印刷済みのシール紙が排出される排出口が設けられる。編集ユニット12の左側面前方の空間が、利用者が印刷済みのシール紙が排出されるのを待つ印刷待ち空間となる。
【0035】
<利用者の移動について>
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。
【0036】
図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
【0037】
利用者は、事前選択部20の前方の空間である事前選択空間A0において硬貨投入口に代金を投入する。次に、利用者は、タッチパネルモニタに表示される画面に従って各種の設定を行う。利用者は、例えば、撮影空間で行われる撮影に関するコースの選択などを事前選択として行う。
【0038】
事前選択を終えた利用者は、白抜き矢印#1で示すように、側面パネル41Aと側面パネル52Aの間の出入り口G1から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入る。利用者は、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影を行う。
【0039】
撮影を終えた利用者は、白抜き矢印#2で示すように出入り口G1から撮影空間A1を出て編集空間A2-1に移動するか、または、白抜き矢印#3で示すように出入り口G2から撮影空間A1を出て編集空間A2-2に移動する。
【0040】
編集空間A2-1は、編集ユニット12の正面側の編集空間である。一方、編集空間A2-2は、編集ユニット12の背面側の編集空間である。利用者が編集空間A2-1と編集空間A2-2のいずれの空間に移動するのかは、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方が移動先として案内される。編集空間A2-1または編集空間A2-2に移動した利用者は、編集を開始する。編集空間A2-1の利用者と、編集空間A2-2の利用者は同時に編集を行うことができる。
【0041】
編集が終了した後、編集画像の印刷が開始される。印刷が開始されると、編集空間A2-1での編集を終えた利用者は、白抜き矢印#4で示すように編集空間A2-1から印刷待ち空間A3に移動する。また、編集空間A2-2での編集を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示すように編集空間A2-2から印刷待ち空間A3に移動する。
【0042】
印刷待ち空間A3に移動した利用者は、印刷が終わるのを待つ。印刷が終了すると、利用者は、編集ユニット12の右側面に設けられた排出口から排出されたシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終える。
【0043】
次に、各装置の構成について説明する。
【0044】
<事前選択部の構成>
図4は、事前選択部20の構成例を示す図である。
【0045】
事前選択部20の上側にはタッチパネルモニタ71が設けられる。タッチパネルモニタ71は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ71は、各種のGUI(Graphical User Interface)を表示し、利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ71には、利用者の人数の選択などに用いられる画面が表示される。
【0046】
タッチパネルモニタ71の下方には、スピーカ72が設けられる。スピーカ72は、事前選択処理の案内音声、BGM、効果音などを出力する。スピーカ72に隣接するようにして、利用者が硬貨を入れる硬貨投入返却口73が設けられる。
【0047】
<撮影部の構成>
図5は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、側面パネル41A、側面パネル41B、および正面パネル42に囲まれるようにして構成される。
【0048】
正面パネル42の中央よりやや上側には、カメラユニット81が設けられる。カメラユニット81の正面には、カメラ91とタッチパネルモニタ92が設けられる。
【0049】
カメラ91は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するようにカメラユニット81に収納されている。カメラ91は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を有し、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91は、利用者を被写体として撮影を行う撮影部として機能する。
【0050】
カメラ91により取り込まれた動画像(以下、ライブビュー画像ともいう)は、タッチパネルモニタ92にリアルタイムで表示される。撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた静止画像は、撮影画像として保存される。
【0051】
タッチパネルモニタ92は、カメラ91の下方に設けられる。タッチパネルモニタ92は、LCDなどのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUIを表示し利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。
【0052】
カメラユニット81の上方には、天井の一部を構成するフレームに取り付けられるようにして、天井ストロボユニット82が設置される。天井ストロボユニット82は、内蔵されたストロボ発光管が発光することで、利用者の正面上方から、利用者の顔および上半身にストロボ光を照射する。天井ストロボユニット82の発光面は、透明または略透明なアクリル板などによって構成される。
【0053】
天井ストロボユニット82の左右には、天井ストロボユニット82と同様に天井の一部を構成するフレームに取り付けられるようにして、天井LEDユニット83A,83Bが設置される。天井LEDユニット83A,83Bは、内蔵されたLED電球が常時点灯することで、撮影空間内を常時照らす。
【0054】
天井LEDユニット83A,83Bにはスピーカが設けられる。天井LEDユニット83A,83Bに設けられたスピーカから、撮影処理の案内音声、BGM、効果音などが出力される。
【0055】
カメラユニット81の下方には、利用者の下半身および足元に光を照射する足元ストロボユニット84が設けられる。
【0056】
足元ストロボユニット84と側面パネル41Aとの間には、箱状部85Aが設けられる。また、足元ストロボユニット84と側面パネル41Bとの間には、箱状部85Bが設けられる。箱状部85A,85Bの上面は、写真シール作成装置1の設置面と略水平な面をなし、撮影を行う利用者が手荷物などを置くための荷物置き場として用いられる。
【0057】
<背景部の構成>
図6および図7は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す正面図および斜視図である。
【0058】
側面パネル52A,52Bは、従来の写真シール機と比較して、厚みをもって構成される。
【0059】
図7に示されるように、側面パネル52Aの撮影空間A1側の面(図7中、手前側)に設けられる側面ストロボユニット111Aは、内蔵されたストロボ発光管が発光することで、利用者の左側面から、利用者の顔付近に光を照射する。側面ストロボユニット111Aの発光面は、側面パネル52Aの撮影空間A1側の面と略同一平面をなし、透明または略透明なアクリル板などによって構成される。
【0060】
なお、図示はしないが、側面パネル52Bの撮影空間A1側の面には、側面ストロボユニット111Bが、側面ストロボユニット111Aと同様にして、側面パネル52Bに埋め込まれるようにして設けられる。
【0061】
背面パネル51の撮影空間A1側(図6中、手前側)の面には、白色のシート121が貼り付けられている。
【0062】
また、上述したように、背面パネル51の上方には背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25には、例えばピンク色のカーテンが巻き取られて収納されている。
【0063】
利用者により選択された撮影コースに応じて、撮影時に、背景カーテンユニット25からピンク色のカーテンが降りてくるか否かが決定される。これにより、撮影コースによって異なる背景色の撮影画像が得られる。
【0064】
<編集ユニットの構成>
図8は、編集ユニット12の正面側(編集空間A2-1側)の構成例を示す図である。
【0065】
斜面62のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131の左側にはタッチペン132Aが設けられる。タブレット内蔵モニタ131の右側にはタッチペン132Bが設けられる。
【0066】
タブレット内蔵モニタ131は、タブレットとディスプレイを積層して構成される。タブレットは、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bを用いた操作入力を可能とする。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集に用いられる編集画面が表示される。2人の利用者が同時に編集を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。
【0067】
なお、タッチペン132Aを用いた操作とタッチペン132Bを用いた操作は識別される。適宜、タブレット内蔵モニタ131の左側の表示に対してはタッチペン132Aを用いた操作のみが可能とされ、右側の表示に対してはタッチペン132Bを用いた操作のみが可能とされる。以下、適宜、タッチペン132Aとタッチペン132Bを区別する必要がない場合、まとめてタッチペン132という。
【0068】
図9は、編集ユニット12の左側面の構成例を示す図である。
【0069】
編集ユニット12の左側面の下側にはシール紙排出口161が設けられる。編集ユニット12の内部にはプリンタが設けられている。そのプリンタにより、編集空間A2-1の利用者が写る画像、または、編集空間A2-2の利用者が写る画像が所定のレイアウトでシール紙に印刷され、シール紙排出口161から排出される。
【0070】
<<撮影画像の例>>
図10は、撮影画像を元にして生成される編集画像のレイヤ構造の例を示す図である。
【0071】
左端の編集画像P11が編集によって生成される画像である。編集画像P11は、撮影画像P21と前景画像P22の各レイヤの画像から構成される。
【0072】
図10の例においては、2人の利用者が写る画像が撮影画像P21とされている。
【0073】
前景画像P22は、「Love my friend」の手書き文字の画像とハート型の画像を含む画像である。「Love my friend」の手書き文字の画像は、ペンツールを用いて利用者によって入力されたペン画像である。また、ハート型の画像は、スタンプツールを用いて利用者によって入力されたスタンプ画像である。
【0074】
編集画像P11は、撮影画像P21の上に前景画像P22を重ねることによって生成される。
【0075】
編集画像P11を構成する画像として背景画像が用いられるようにしてもよい。背景画像は、所定の色の画像や、所定の柄の画像であり、利用者の領域の周りにそのような所定の色や柄を表示するために用いられる。
【0076】
背景画像の合成が行われる場合、撮影画像P21に対してクロマキ処理が施され、利用者の領域である人物領域が抽出される。人物領域からなる撮影画像P21の下のレイヤの画像として背景画像が配置されることによって、編集画像P11が生成される。
【0077】
写真シール作成装置1の撮影空間A1においては、利用者の胸から上の上半身が大きく写る画像であるアップ画像、利用者の全身が写る画像である全身画像などの、各種の画角の画像の撮影が行われる。
【0078】
<<撮影空間での撮影について>>
撮影空間A1における撮影の詳細について説明する。はじめに、撮影に用いられる構成の詳細について説明する。
【0079】
<カメラユニットの詳細な構成>
図11は、カメラユニット81の斜視図である。
【0080】
箱状の筐体を有するカメラユニット81の上面が前下がりの斜面として形成されているのに対して、カメラユニット81の前面81F(撮影方向を向く面)は、写真シール作成装置1の設置面(床面)に対して垂直な垂直面とされる。上述したように、カメラユニット81の前面81Fには、カメラ91とタッチパネルモニタ92が設けられる。
【0081】
また、前面81Fのカメラ91のレンズの右側には、携帯端末の置き場としての携帯端末ホルダ93が設けられる。携帯端末ホルダ93は、いわゆるスマートフォンを横向きで置くのに十分な長さとなるように形成される。
【0082】
図12は、携帯端末ホルダ93の構成例を示す図である。
【0083】
図12には、カメラユニット81の前面81Fを正面としたときの、携帯端末ホルダ93の正面図、左右側面図、および上面図が示されている。携帯端末ホルダ93の正面図の左側が、カメラユニット81の前面81Fにおいてカメラ91が設けられている側である。
【0084】
携帯端末ホルダ93は、カメラユニット81の前面81Fから突出し、携帯端末が置かれる底部93-1と、カメラユニット81の前面81Fと対向する側で携帯端末を支持する支持部93-2とから構成される。
【0085】
図12に示されるように、携帯端末ホルダ93は、側面視で底部93-1と支持部93-2とが略L字型をなすように形成されている。
【0086】
底部93-1において携帯端末が置かれる領域は、上面視で、カメラ91のレンズ側に僅かにすぼまった形状を有している。
【0087】
言い換えると、支持部512の携帯端末を支持する側の面が、上面視で、その右端から左端に向かって、カメラユニット81の前面81F側に傾斜している。
【0088】
また、支持部93-2の携帯端末を支持する側の面は、側面視で、その上端から下端に向かって、カメラユニット81の前面81F側に傾斜している。
【0089】
さらに、支持部93-2は、正面視でその左端上部に、L字状の切欠き部を有している。
【0090】
図13は、携帯端末が置かれた携帯端末ホルダ93について説明する図である。
【0091】
図13には、携帯端末Sがその左側面を底にして置かれた状態の携帯端末ホルダ93の正面図、右側面図、および上面図が示されている。
【0092】
図13の正面図に示されるように、携帯端末Sの上部(図中左側)には、カメラCが設けられる。利用者は、携帯端末Sの左側面を底にして携帯端末Sを置くことで、支持部93-2の切欠き部からカメラCを露出させることができる。つまり、利用者は、カメラCによる撮影が可能な状態で携帯端末Sを携帯端末ホルダ93に置くことができ、携帯端末Sを利用して、撮影中の自身の様子を動画像や静止画像として撮影することができる。
【0093】
なお、携帯端末ホルダ93がカメラ91の近くに設けられていることから、利用者は、携帯端末Sをカメラ91に近い位置に置いて撮影することができる。
【0094】
これにより、利用者は、写真シール作成装置1のカメラ91と同じような画角の画像を携帯端末SのカメラCにより、撮影することができる。また、利用者は、写真シール作成装置1のカメラ91と、携帯端末SのカメラCを一度に視界に入れることができ、いずれの撮影においてもカメラ目線で写ることができる。さらに、携帯端末ホルダ93がカメラユニット81の前面81Fに設けられていることから、利用者は、携帯端末Sを手の届く範囲に置くことができ、ゲーム中であっても、携帯端末Sの操作を簡単に行うことができる。
【0095】
<演出照明装置の構成>
撮影中、撮影を盛り上げるための演出光によって、撮影空間A1内が彩られる。利用者は、そのような演出がなされた撮影空間A1に入って撮影を行うことになる。
【0096】
図14は、カメラユニット81の上方の構成を示す図である。
【0097】
撮影部21の正面を構成する正面パネル42は、カメラユニット81の左側に設けられたパネル部材42-1Aと、カメラユニット81の右側に設けられたパネル部材42-1Bとから構成される。パネル部材42-1Aとパネル部材42-1Bは略垂直面を形成する。カメラユニット81は、垂直面から突出した状態で設けられる。
【0098】
パネル部材42-1Aの上には、僅かに前傾した斜面を形成するパネル部材42-11Aが設けられる。同様に、パネル部材42-1Bの上には、僅かに前傾した斜面を形成するパネル部材42-11Bが設けられる。
【0099】
パネル部材42-11Aとパネル部材42-11Bの間であって、カメラユニット81の上方の位置には、パネル部材42-11A、パネル部材42-11Bと同一斜面を形成する中央パネル部材42-12が設けられる。
【0100】
このように、撮影部21の正面のうち、カメラユニット81より上方の部分は前傾した斜面として形成される。天井ストロボユニット82、天井LEDユニット83A,83Bは、パネル部材42-11A,42-11B、および中央パネル部材42-12により形成される斜面から離れた位置に取り付けられる。
【0101】
中央パネル部材42-12には略正方形の区画が形成され、その区画の内側に、円形の開口部42-12Aが形成される。開口部42-12Aは透明のアクリル材などの板部材によって塞がれる。
【0102】
図15は、撮影部21の内部の構成例を示す図である。
【0103】
図15に示すように、撮影部21の正面上方を構成する中央パネル部材42-12の内側には、演出光の発生装置としての演出照明装置171が設けられる。演出照明装置171は、箱状の筐体171Aと筐体171Bにより構成される。
【0104】
すなわち、開口部42-12Aが、撮影部21の内部に設けられた演出照明装置171において生じた演出光を撮影空間A1に導く開口となる。天井ストロボユニット82等が中央パネル部材42-12から離れた位置に取り付けられ、かつ、カメラユニット81の上面が前下がりの斜面として形成されているから、図16に示すように、利用者を含めて、撮影空間A1の内部を演出光によって照射することが可能となる。
【0105】
図16は、演出光の照射範囲を模式的に示す図である。
【0106】
図16の破線で示すように、演出照明装置171において生じた演出光によって、利用者の全身を含む範囲を照射することが可能となる。
【0107】
また、カメラユニット81の上方といったように高い位置に演出照明装置171が設けられていることから、演出光を広い範囲に照射することができる。手が届きにくい位置に演出照明装置171が設けられていることから、利用者によるいたずらを防ぐことができる。
【0108】
撮影空間A1を囲む、撮影部21の正面に埋め込まれた形で演出照明装置171が設けられていることから、演出光の照射が開始されるまで、演出照明装置171の存在に気付きにくくすることができ、演出光の照射を開始したときの驚きや意外性を与えることが可能となる。ゴミが入りにくく、管理者にとっては清掃が容易となる。
【0109】
図17は、演出照明装置171の内部の構成を示す図である。
【0110】
図17には、演出照明装置171の前面に設けられた中央パネル部材42-12を外すとともに、筐体171Aの一部の面を透過した演出照明装置171の状態が示されている。
【0111】
筐体171Aの最奥部には、発光部としてのLED基板181が設けられる。LED基板181には、所定の色のLEDが複数配設される。複数のLEDのそれぞれは、レンズ固定部182に設けられたレンズ182A(図18)の裏側に向けて発光する。
【0112】
LED基板181の前方には、軸部183によって回転可能な状態でレンズ固定部182が設けられる。LED基板181の左側近傍に設けられた軸部183の先端は、筐体171Aの上面内側から下方に延びる、細幅の取り付け部184に取り付けられる。
【0113】
図18は、レンズ固定部182の構成例を示す正面図である。
【0114】
図18に示すように、レンズ固定部182は略八角形の形状を有する。薄厚板状のレンズ固定部182には、円形の孔部が縁に沿って形成され、それぞれの孔部にレンズ182Aが嵌め込まれる。図18の例においては、8個の孔部が形成され、8個のレンズ182Aが嵌め込まれている。
【0115】
レンズ固定部182の中心に形成される孔部182Bは、軸部183を挿通させるための孔部となる。
【0116】
図19は、演出光の照射の仕組みを示す図である。
【0117】
図19に示すように、筐体171Aの後方には、筐体171Aに連結する形で筐体171Bが設けられる。筐体171Bの内部には、軸部183を回転させるためのモーターやギアなどより構成される駆動部185が設けられる。
【0118】
LED基板181から発せられた光は、矢印#11で示すように、回転するレンズ固定部182を裏側から照射する。レンズ固定部182を裏側から照射した光は、レンズ固定部182に嵌め込まれたレンズ182Aによって集光され、矢印#12で示すように、中央パネル部材42-12の開口部42-12Aを通り、撮影空間A1に導かれる。
【0119】
レンズ182Aが嵌め込まれたレンズ固定部182が回転しているから、演出照明装置171による演出は、動く光によって撮影空間A1を彩る演出となる。
【0120】
図20は、撮影空間A1を照射する演出光の例を示す図である。
【0121】
図20の上段に示すように、演出照明装置171側から見た場合、演出照明装置171において生じた演出光は、床材27、背面パネル51に貼り付けられたシート121、側面パネル52A,52Bなどを照射する。
【0122】
図20の上段に示す8個の色付きの円は、演出光が照射している部分を表す。説明の便宜上、図20においては、レンズ182Aの数と同じ8個の照射部分が形成されるものとしているが、演出光の照射部分の数は、レンズ182Aの特性などによっても異なる数となる。
【0123】
レンズ固定部182が回転することにより、矢印#21,#22の先に示すように、演出光全体が回転して動くことになる。あたかもミラーボールで反射された光が撮影空間A1内を彩るような演出が実現される。
【0124】
図21は、撮影を行う利用者の状態の例を示す図である。
【0125】
撮影空間A1に利用者がいる場合、図21に示すように、演出光の一部は利用者を照射する。利用者は、演出光によって彩られた撮影空間A1に入り、自身が照射された状態で撮影を行うことになる。
【0126】
このように、利用者が撮影を行っている撮影空間A1を演出光によって照射することにより、写真シール作成装置1は、面白みのある撮影を提供することができる。
【0127】
利用者としても、友達と盛り上がった状態で撮影を行うことができる。
【0128】
上述したように、カメラユニット81には携帯端末ホルダ93が設けられており、利用者は、自分の携帯端末を使って、撮影中の自分達の様子を動画像として撮影することができる。撮影空間A1が演出光によって彩られた空間になっているから、携帯端末を用いて撮影された動画像も、後から見たときに見栄えのよい動画像となる。利用者は、そのような見栄えのよい動画像を撮影することができる。
【0129】
なお、静止画像の撮影時、静止画像の撮影タイミングに合わせて、天井ストロボユニット82、足元ストロボユニット84、および側面ストロボユニット111A,111Bからストロボ光が照射される。演出光の光量は、各ストロボユニットが照射するストロボ光の光量と比べて少ないため、撮影画像に対する演出光の写り込みは少ない。
【0130】
静止画像の撮影タイミングに合わせて、演出光の照射が停止されるようにしてもよい。
【0131】
以上のような演出を行う写真シール作成装置1の一連の処理についてはフローチャートを参照して後述する。
【0132】
<写真シール作成装置の内部構成>
図22は、写真シール作成装置1の構成例を示すブロック図である。図22において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0133】
図22に示すように、写真シール作成装置1は、PC(Personal Computer)部301に対して、事前選択部302、撮影部304、編集部305A,305B、および印刷部306が外部入出力インタフェース303を介して接続されることによって構成される。情報処理部であるPC部301は、例えば編集ユニット12の筐体内部に搭載される。
【0134】
PC部301を構成するCPU(Central Processing Unit)311、ROM(Read Only Memory)312、RAM(Random Access Memory)313は、バス314により相互に接続される。
【0135】
CPU311は、所定のプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。ROM312は、CPU311が実行するプログラムやデータを記憶する。RAM312は、CPU311が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
【0136】
バス314には、さらに、入出力インタフェース315が接続される。入出力インタフェース315には、記憶部316、通信部317、およびドライブ318が接続される。
【0137】
記憶部316は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶部316は、CPU311から供給された各種の設定情報などを記憶する。記憶部316に記憶されている情報はCPU311により適宜読み出される。
【0138】
通信部317は、インターネットなどのネットワークのインタフェースである。通信部317は、CPU311による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部317は、利用者により選択された画像を、例えば写真シール作成装置1の製造メーカが管理する画像取得サイト管理サーバに送信する。通信部317から送信された画像は、所定の記憶領域が割り当てられて保存され、画像取得サイト管理サーバにアクセスしてきた携帯端末上で表示されたり、携帯端末にダウンロードされたりする。
【0139】
ドライブ318には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア319が適宜装着される。ドライブ318によりリムーバブルメディア319から読み出されたプログラムやデータは、CPU311に供給され、記憶部316に記憶されたり、インストールされたりする。
【0140】
入出力インタフェース315には外部入出力インタフェース303が接続される。PC部301による各部の制御が、外部入出力インタフェース303を介して行われる。
【0141】
事前選択部302は、事前選択空間A0にいる利用者を対象とした事前選択処理を行う。事前選択部302は、タッチパネルモニタ71、スピーカ72、および硬貨処理部321から構成される。
【0142】
タッチパネルモニタ71は、PC部301による制御に従って各種の選択画面を表示し、選択画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号はPC部301に供給され、各種の設定が行われる。
【0143】
硬貨処理部321は、硬貨投入返却口73への硬貨の投入を検出する。硬貨処理部321は、所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、ゲームの開始を指示する起動信号をPC部301に出力する。
【0144】
撮影部304は、撮影空間A1にいる利用者を対象とした撮影処理を行う。撮影部304は、カメラ91、タッチパネルモニタ92、演出照明装置171、照明装置331、スピーカ332、および背景制御部333から構成される。
【0145】
カメラ91は、PC部301によるシャッタ制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像のデータをPC部301に出力する。
【0146】
演出照明装置171は、PC部301による制御に従って発光し、撮影空間A1に向けて演出光を照射する。
【0147】
照明装置331は、撮影空間A1内の各ストロボユニットであり、PC部301から供給された照明制御信号に従って発光する。
【0148】
スピーカ322は、天井LEDユニット83A,83Bに内蔵されるスピーカである。
【0149】
背景制御部333は、PC部301から供給される背景制御信号に従って背景カーテンユニット25に収納されている背景カーテンの上げ下ろしを行う。
【0150】
編集部305Aは、編集空間A2-1にいる利用者を対象とした編集処理を行う。編集部305Aは、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ341から構成される。編集部305Bは、編集空間A2-2にいる利用者を対象とした編集処理を行い、編集部305Aと同一の構成を有する。以下、適宜、編集部305A,305Bをまとめて編集部305という。
【0151】
タブレット内蔵モニタ131は、PC部301による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号はPC部301に供給され、編集対象となる撮影画像が編集される。
【0152】
印刷部306は、プリンタ351を含むように構成される。プリンタ351にはシール紙ユニット352が装着される。
【0153】
プリンタ351は、内蔵するヘッド361を駆動し、PC部301から供給された印刷データに基づいて、シール紙ユニット352に収納されているロール状のシール紙363に画像を印刷する。また、プリンタ351は、画像を印刷したシール紙363をカッター362によって所定のカット位置でカットして、シール紙排出口161に排出する。
【0154】
<写真シール作成装置の機能構成例>
図23は、写真シール作成装置1の機能構成例を示すブロック図である。図23に示す機能部のうちの少なくとも一部は、CPU311により所定のプログラムが実行されることによって実現される。
【0155】
写真シール作成装置1においては、事前選択処理部401、撮影処理部402、編集処理部403、および印刷処理部404が実現される。
【0156】
事前選択処理部401は、事前選択部302の各部を制御することで、事前選択処理を実行する。事前選択処理により、利用者の人数の選択などが行われる。利用者による選択内容を表す情報は撮影処理部402に供給される。
【0157】
撮影処理部402は、撮影部304の各部を制御することで撮影処理を行う。撮影処理部402は、撮影処理を行うことによって得られた撮影画像のデータを編集処理部403に出力する。撮影処理部402から編集処理部403に対しては、撮影を複数回行うことによって得られた複数枚の撮影画像のデータが供給される。
【0158】
編集処理部403は、編集部305の各部を制御することで編集処理を行う。編集処理には、撮影画像に写る利用者の目の大きさや肌の明るさを調整するための画像処理、撮影画像に対して編集を施すための画像処理などが含まれる。
【0159】
撮影画像の編集後、編集処理部403は、分割数の選択に用いられる画面、画像取得サイト管理サーバに送信する画像の選択に用いられる画面などの各種の画面をタブレット内蔵モニタ131に表示する。編集処理部403は、利用者により選択された分割数に従って各編集画像を配置することによって印刷データを生成し、印刷処理部404に出力する。また、編集処理部403は、利用者により選択された編集画像を画像取得サイト管理サーバに送信する。
【0160】
印刷処理部404は、プリンタ351に印刷データを出力し、編集画像の印刷を行う。
【0161】
<撮影処理部の詳細構成>
図24は、撮影処理部402の構成例を示すブロック図である。
【0162】
撮影処理部402は、撮影制御部411、画像処理部412、表示制御部413、演出光制御部414、および画像記憶部415から構成される。
【0163】
撮影制御部411は、カメラ91を制御することによって動画像と静止画像の撮影を行い、撮影を行うことによって得られた画像を画像処理部412に出力する。カメラ91により撮影された動画像はライブビュー画面の表示に用いられ、静止画像は、撮影画像の生成に用いられる。
【0164】
画像処理部412は、撮影制御部411から供給された動画像の各フレームから矩形領域をトリミングにより切り出し、切り出した画像からなる動画像を生成する。画像処理部412により生成された動画像は、ライブビュー画面に表示するライブビュー画像として用いられる。
【0165】
トリミングにより切り出された動画像の各フレームに対しては、演出光を表現した画像である疑似演出光画像が合成される。
【0166】
図25は、疑似演出光画像の合成の例を示す図である。
【0167】
図25の左側に示す画像P31は、トリミングにより切り出された画像である。画像P31を含む動画像がカメラ91により撮影された場合、矢印#31と矢印#32の先に示すように、利用者の前景に疑似演出光画像P32が合成され、矢印#33の先に示すような合成画像P33が生成される。
【0168】
疑似演出光画像P32に示す色つきの円は、演出光を疑似的に表現する柄である。疑似的な演出光を表す柄の位置を変えた疑似演出光画像P32が、トリミングにより切り出された各フレームに合成される。
【0169】
利用者を照射する実際の演出光が画像P31にも写っているが、疑似演出光画像P32を合成することにより、演出光による演出を、ライブビュー画像上においてより強調することが可能となる。
【0170】
画像処理部412は、このようにして疑似演出光画像を合成して得られた動画像を表示制御部413に出力する。
【0171】
また、画像処理部412は、撮影制御部411から供給された静止画像から矩形領域をトリミングにより切り出すことによって、アップ画像、全身画像などの所定の画角の撮影画像を生成する。画像処理部412により生成された撮影画像は、表示制御部413、画像記憶部415に供給される。静止画像に対して疑似演出光画像が合成され、撮影画像が生成されるようにしてもよい。
【0172】
表示制御部413は、タッチパネルモニタ92に対する画面の表示を制御する。例えば、表示制御部413は、画像処理部412から供給された動画像に基づいてライブビュー画面を表示させる。
【0173】
また、表示制御部413は、静止画像の撮影タイミングで画像処理部412から供給された撮影画像を撮影結果としてライブビュー画面に表示させる。
【0174】
演出光制御部414は、演出照明装置171を駆動させることによって、演出光の照射を制御する。
【0175】
色が異なる演出光、柄が異なる演出光、動きのパターンが異なる演出光といったように、演出光の種類が複数用意されている場合、演出光制御部414は、照射している演出光に関する情報を画像処理部412に出力する。画像処理部412においては、演出光制御部414が照射している演出光に応じた疑似演出光画像の合成が行われる。
【0176】
このように、演出光制御部414は、利用者により選択された撮影コースなどに応じて、演出光の内容を切り替えることが可能である。
【0177】
画像記憶部415は、画像処理部412から供給された撮影画像を記憶する。画像記憶部415に記憶されたデータは、編集処理の開始後に編集処理部403により読み出される。
【0178】
<写真シール作成装置の動作>
ここで、図26のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の動作について説明する。
【0179】
ステップS1において、事前選択処理部401は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを判定し、硬貨が投入されたと判定するまで待機する。起動信号が硬貨処理部321から供給されたことから、硬貨が投入されたとステップS1において判定された場合、処理はステップS2に進む。
【0180】
ステップS2において、事前選択処理部401は、事前選択部302を制御することで事前選択処理を行う。事前選択処理により、例えば、利用者の人数の選択、撮影コースの選択などが行われる。いずれの選択も、タッチパネルモニタ71に表示される選択画面を用いて行われる。
【0181】
ステップS3において、撮影処理部402は、撮影部304を制御することで撮影処理を行う。
【0182】
例えば、撮影処理部402は、演出光の照射を開始させる。また、撮影処理部402は、カメラ91により取り込まれた動画像に基づいてライブビュー画面をタッチパネルモニタ92に表示させ、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影を行う。撮影処理の詳細については図27のフローチャートを参照して後述する。
【0183】
ステップS4において、編集処理部403は、編集空間A2-1と編集空間A2-2のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部305を制御することで編集処理を行う。
【0184】
例えば、編集処理部403は、タブレット内蔵モニタ131に編集画面を表示させ、撮影処理により得られた撮影画像に対して利用者に編集を行わせる。編集画面には、編集対象の撮影画像とともに、ペンツールの画像やスタンプツールの画像などの、撮影画像に合成する画像を選択するときに操作されるボタンなどが表示される。編集処理部403は、利用者の操作に応じて他の画像を合成することによって撮影画像の編集を行い、編集画像を生成する。
【0185】
撮影画像の編集後、編集処理部403は、分割数の選択に用いられる画面、画像取得サイト管理サーバに送信する画像の選択に用いられる画面などの各種の画面をタブレット内蔵モニタ131に表示する。編集処理部403は、利用者により選択された分割数に従って各編集画像を配置することによって印刷データを生成する。また、編集処理部403は、利用者により選択された編集画像を画像取得サイト管理サーバに送信する。
【0186】
ステップS5において、印刷処理部404は、プリンタ351を制御することで、印刷処理を行う。印刷処理部404は、編集処理部403により生成された印刷データをプリンタ351に出力してシール紙363に印刷させる。
【0187】
印刷が終了した場合、ステップS6において、プリンタ351は、カッター362で切り離したシール紙363をシール紙排出口161に排出する。
【0188】
写真シール作成装置1の利用者の各グループに対しては、以上のような一連の処理からなる写真作成ゲームが提供される。あるグループの利用者に続けて他のグループの利用者が写真シール作成装置1の利用を開始した場合、写真シール作成装置1の利用を先に始めた利用者の写真シール作成ゲームと、後から始めた利用者の写真シール作成ゲームとが適宜並行して行われることになる。
【0189】
図26の各ステップの処理は、適宜、他のステップの処理と並行して、または、他のステップの処理と前後して行われる。
【0190】
<撮影処理>
次に、図27のフローチャートを参照して、図26のステップS3において行われる撮影処理について説明する。
【0191】
ステップS11において、演出光制御部414は、演出照明装置171を駆動させることによって、演出光の照射を開始させる。
【0192】
事前選択処理(図26のステップS2)における各種の選択が終わった場合、撮影空間A1に移動することの案内が事前選択処理部401により出力される。撮影空間A1に移動することの案内は、タッチパネルモニタ71の画面表示とスピーカ72からの音声を用いて行われる。
【0193】
例えば、演出光制御部414は、撮影空間A1に移動することの案内が出力された後、演出光の照射を開始させる。事前選択を終えた利用者が撮影空間A1に入って演出光の照射が開始されるようにしてもよいし、撮影空間A1に入る前に演出光の照射が開始されるようにしてもよい。
【0194】
撮影空間A1に入った利用者は、カメラアプリを起動させた携帯端末を携帯端末ホルダ93に置いて動画像の撮影を開始させるなどして、撮影の準備を始める。
【0195】
ステップS12において、撮影制御部411は、カメラ91を制御し、ライブビュー表示用の動画像の撮影を開始する。
【0196】
ステップS13において、画像処理部412は、撮影制御部411により撮影された動画像の各フレームから矩形領域の範囲をトリミングにより切り出し、切り出した各フレームに対して疑似演出光画像を合成する。
【0197】
ステップS14において、表示制御部413は、疑似演出光画像が各フレームに合成された動画像に基づいてライブビュー画面を表示させる。
【0198】
図28は、ライブビュー画面の例を示す図である。
【0199】
ライブビュー画面の略中央にはライブビュー表示領域501が配置される。ライブビュー表示領域501には、カメラ91により取り込まれた動画像に基づいて生成されたライブビュー画像が表示される。図28に示すように、疑似演出光画像が合成された動画像がライブビュー画像として表示される。
【0200】
ライブビュー表示領域501の右側には、撮影までのカウントダウンを表す数字が表示される。また、ライブビュー表示領域501の下には、ライブビュー表示領域501より小さい矩形の領域である撮影結果表示領域502-1乃至502-5が横に並べて配置される。撮影結果表示領域502-1乃至502-5には、撮影が行われる毎に、撮影によって得られた撮影画像が撮影順に表示される。
【0201】
このような状態で表示されるライブビュー画像を見て、利用者は立ち位置やポーズを調整する。
【0202】
図27の説明に戻り、ステップS15において、撮影制御部411は、静止画像の撮影タイミングになったか否かを判定する。静止画像の撮影タイミングになっていないとステップS15において判定された場合、ステップS14に戻り、ライブビュー画面の表示が続けられる。
【0203】
静止画像の撮影タイミングになったとステップS15において判定された場合、ステップS16に進み、撮影制御部411は、カメラ91を制御し、静止画像の撮影を行う。撮影によって得られた静止画像に対しては、トリミングなどが施され、所定の画角の撮影画像が生成される。撮影画像のデータは、表示制御部413に供給され、ライブビュー画面の表示に用いられるとともに、画像記憶部415に供給され、記憶される。
【0204】
ステップS17において、撮影制御部411は、撮影終了か否かを判定する。撮影終了ではないとステップS17において判定された場合、ステップS14に戻り、ライブビュー画面の表示と撮影が続けられる。
【0205】
一方、5回などの予め決められた回数の撮影が全て終了したことから、撮影終了であるとステップS17において判定された場合、ステップS18において、表示制御部413は、案内画面をタッチパネルモニタ92に表示させるなどして、編集空間A2への移動を案内する。
【0206】
ステップS19において、演出光制御部414は、演出照明装置171を制御し、演出光の照射を終了させる。
【0207】
以上のように、写真シール作成装置1は、撮影空間A1内を演出し、撮影時の利用者の気分を盛り上げることが可能となる。盛り上がった状態で撮影を行うことができる機種として、他の機種との差別化を図ることができる。
【0208】
<<演出の詳細と変形例>>
演出光を用いた演出の詳細と変形例について説明する。
【0209】
1.設置場所
演出光を用いた演出が撮影空間A1において行われるものとしたが、他の空間において行われるようにしてもよい。
【0210】
(1)事前接客空間
演出照明装置171が事前選択部20に設けられ、演出光を用いた演出が事前選択空間A0において行われるようにしてもよい。事前選択を盛り上がった状態で行うことができる機種として、他の機種との差別化を図ることができる。
【0211】
(2)編集空間
演出照明装置171が編集ユニット12に設けられ、演出光を用いた演出が編集空間A2において行われるようにしてもよい。編集を盛り上がった状態で行うことができる機種として、他の機種との差別化を図ることができる。
【0212】
(3)印刷待ち空間
演出照明装置171が編集ユニット12の左側面(図9)に設けられ、演出光を用いた演出が印刷待ち空間A3において行われるようにしてもよい。印刷が終わるのを待っている間も、利用者を飽きさせないようにすることが可能となる。
【0213】
また、編集ユニット12の左側面に事前選択部20と同様の構成が設けられ、編集後の選択として、携帯端末に送信する画像の選択などの各種の選択を印刷待ち空間A3において行うことができるようにしてもよい。この場合、編集後の選択を盛り上がった状態で行うことができる機種として、他の機種との差別化を図ることができる。
【0214】
(4)複数個所に設置
演出光を用いた演出が1つの空間だけで行われるのではなく、複数の空間において行われるようにしてもよい。
【0215】
2.設置面
撮影空間A1の正面に位置する、撮影部21の上方から演出光の照射が行われるものとしたが、他の面から演出光の照射が行われるようにしてもよい。
【0216】
(1)背面
演出照明装置171が背景部22に設けられ、背面から演出光の照射が行われるようにしてもよい。利用者を後ろから照射することになるため、利用者の顔に余計な光が当たりにくくすることが可能となる。
【0217】
(2)左右の側面
演出照明装置171が側面パネル41A,41B、または側面パネル52A,52Bに設けられ、側面から演出光の照射が行われるようにしてもよい。正面から照射したときと同様に、利用者は、演出光を見ながら撮影を行うことができる。また、演出光が写り込んだ動画像を撮影し、ライブビュー画像を表示させることが可能となる。
【0218】
(3)天井面
演出照明装置171が撮影空間A1の上方に設けられ、天井面から演出光の照射が行われるようにしてもよい。
【0219】
図29は、演出光の照射範囲を模式的に示す図である。
【0220】
図29の破線で示すように、演出光の照射が天井面から行われる場合、利用者の全身を上から照射することができる。利用者の周辺を、演出光によって集中的に照射することが可能となる。
【0221】
(4)複数面から照射
演出光が1つの面から照射されるのではなく、複数の面から照射されるようにしてもよい。
【0222】
3.設置位置(高さ)
カメラユニット81の上方から演出光の照射が行われるものとしたが、他の位置から演出光の照射が行われるようにしてもよい。
【0223】
(1)カメラユニット81と足元ストロボユニット84の間
演出照明装置171がカメラユニット81と足元ストロボユニット84の間の位置に設けられ、そのような中間の高さから演出光の照射が行われるようにしてもよい。利用者は、演出光が動いている様子を見ることができる。また、写真シール作成装置1の管理者は、演出照明装置171が故障したときに容易に修理することができる。
【0224】
(2)足元ストロボユニット84
演出照明装置171が足元ストロボユニット84の所定の位置に設けられ、そのような低い位置から演出光の照射が行われるようにしてもよい。これによっても、演出光を広い範囲に照射することができる。また、写真シール作成装置1の管理者は、演出照明装置171が故障したときに容易に修理することができる。
【0225】
4.設置方法
筐体に埋め込まれる状態(突出しない状態)で演出照明装置171が設けられるものとしたが、筐体の面から突出した状態で演出照明装置171が設けられるようにしてもよい。演出照明装置171の存在を利用者に気付かせることができ、他の機種との差別化を図ることができる。
【0226】
5.演出照明装置171の構成
演出照明装置171の構成として以下のような構成を採用することが可能である。
【0227】
(1)発光部
LED基板181のLEDとして、指向性が高く、寿命が長いパワーLEDを用いることが可能である。パワーLEDを用いることにより、撮影空間A1内を明るく照らし、利用者の視認性を高めることが可能となる。
【0228】
LED基板181のLEDに代えて、白熱灯や蛍光灯が発光部として設けられるようにしてもよい。種類の異なる発光部を組み合わせて用いられるようにしてもよい。
【0229】
(2)集光部
レンズ固定部182に設けられたレンズによって光を集光し、演出照明装置171の外部に導くものとしたが、発光部からの光を反射板によって反射させ、演出照明装置171の外部に導くようにしてもよい。レンズと反射板を組み合わせて用いられるようにしてもよい。
【0230】
6.演出光の動き
配線がシンプルになるといったことなどから、レンズ固定部182を回転させることによって演出光の動きが実現されるものとしたが、以下のような構成によって演出光の動きが実現されるようにしてもよい。
【0231】
(1)LED基板181を回転させる。
(2)LED基板181を点滅させる。
(3)レンズ固定部182の回転と、上記(1)、(2)のうちの少なくともいずれかを組み合わせて用いられるようにしてもよい。
【0232】
LED基板181を移動させることにより演出光の動きが実現されるようにしてもよい。LED基板181の移動には以下のような移動が含まれる。
(1)LED基板181を幅方向に移動させる。
(2)LED基板181を長手方向に移動させる。
【0233】
軸部183を中心としてレンズ固定部182を回転させるのではなく、レンズ固定部182を移動させることによって演出光の動きが実現されるようにしてもよい。
【0234】
回転と移動を組み合わせ、レンズ固定部182を回転させながら移動させるようにしてもよい。
【0235】
7.演出光の色
LED基板181に配設された色付きのLEDを発光させることによって、所定の色の演出光を生成するものとしたが、以下のような構成によって所定の色の演出光が生成されるようにしてもよい。
【0236】
(1)レンズに色を付ける
レンズ固定部182に嵌め込まれたレンズ182Aとして、色付きのレンズが用いられるようにしてもよい。
【0237】
(2)色を付けない
LED基板181に配設されたLEDを白色LED、レンズ固定部182に嵌め込まれたレンズ182Aを透明のレンズとして、白色の演出光が生成されるようにしてもよい。
【0238】
(3)利用者の選択に応じた色
利用者の選択に応じて、演出光の色が変更されるようにしてもよい。事前選択処理時、上述したように、撮影コース、利用者の人数などの選択が行われる。例えば、利用者が選択した撮影コース、利用者の人数に応じて、演出光の色が変更される。
【0239】
演出光の色が利用者により選択されるようにしてもよい。
【0240】
演出光の色の変更は、例えば、LED基板181に設けられたLEDのうち、発光させるLEDを切り替えることによって実現される。この場合、LED基板181には、各種の色のLEDが設けられることになる。
【0241】
8.演出光の光量
演出光の光量が、ストロボ光の光量と比べて少ない量として一定であるものとしたが、以下のようにして光量が変更されるようにしてもよい。
【0242】
(1)撮影コースに応じた変更
利用者が選択した撮影コースに応じて、演出光の光量が変更されるようにしてもよい。
【0243】
(2)1ゲーム中での変更
1回のゲーム中の所定の時間毎に、演出光の光量が変更されるようにしてもよい。
【0244】
(3)利用者の選択に応じた光量
演出光の光量が利用者により選択されるようにしてもよい。
【0245】
演出光の光量の変更は、例えば、LED基板181に設けられたLEDのうち、発光させるLEDの数を切り替えることによって実現される。
【0246】
9.レンズの変更
演出光の照射に用いられるレンズ182Aが以下のようにして変更されるようにしてもよい。レンズ182Aが変更されることにより、色、光量、柄、パターンなどの、演出光の各種の特性が変更されることになる。
【0247】
(1)レンズの交換
レンズ固定部182に嵌め込まれたレンズ182Aが取り換え可能とされるようにしてもよい。例えば、季節に応じてレンズ182Aが取り換えられる。
【0248】
(2)演出光の照射に用いるレンズの切り替え
特性の異なるレンズがレンズ固定部182に設けられ、演出光の照射に実際に用いるレンズ182Aが切り替えられるようにしてもよい。
【0249】
図30は、レンズ固定部182の構成例を示す図である。
【0250】
図30に示すレンズ固定部182の形状は正方形である。このようにレンズ固定部182自体の形状を八角形以外の形状とすることも可能である。
【0251】
図30Aの例においては、レンズ固定部182の表面を対角線で区切り、上半分の領域に円形の孔部が形成され、下半分の領域に正方形の孔部が形成されている。それぞれの孔部にレンズが嵌め込まれることによって、上半分の領域と下半分の領域とで、レンズの形状が異なる。
【0252】
例えば、レンズ固定部182のうち、下半分の領域にのみ、LED基板181からの光が当てられ、演出光の照射に用いられる。例えば、所定の撮影コースの選択時、レンズ固定部182の向きが図30Aに示す向きとなり、下半分の領域に設けられた正方形のレンズが演出光の照射に用いられる。
【0253】
また、他の撮影コースの選択時、レンズ固定部182の向きが図30Bに示す向きとなり、下半分の領域に設けられた円形のレンズが演出光の照射に用いられる。
【0254】
図30Cに斜線を付して示す下半分の領域のみが演出光の照射に用いられるように、揺動するようにレンズ固定部182が駆動される。
【0255】
これにより、演出光の形状を、撮影コースなどの利用者の選択に応じて変更することが可能となる。
【0256】
10.演出光の柄等
単に所定の色の光を照射するのではなく、以下のような演出光を照射するようにしてもよい。
【0257】
(1)図形・記号
所定の図形や記号を表す演出光が生成され、照射されるようにしてもよい。
【0258】
(2)模様・柄
所定の模様や柄を表す演出光が生成され、照射されるようにしてもよい。
【0259】
(3)文字列
所定の文字列を表す演出光が生成され、照射されるようにしてもよい。
【0260】
(4)ロゴ
所定のロゴを表す演出光が生成され、照射されるようにしてもよい。
【0261】
(5)組み合わせ
上記(1)~(5)を組み合わせた演出光が生成され、照射されるようにしてもよい。
【0262】
このように、色、光量、動きのパターン、柄等の各種の要素を組み合わせて演出光が生成されるようにしてもよい。色、光量、動きのパターン、柄等のうちの少なくともいずれかが切り替えられ、異なる内容の演出光が生成される。
【0263】
11.演出光を点灯するタイミング
撮影空間A1に移動することの案内が出力された後に演出光が点灯(照射開始)するものとしたが、以下のようなタイミングで点灯するようにしてもよい。
【0264】
(1)常時点灯
演出光が常時点灯するようにしてもよい。
【0265】
(2)コイン投入時
ゲームの利用代金としての所定の金額分の硬貨が投入されたタイミングで演出光が点灯するようにしてもよい。
【0266】
(3)事前選択時の各タイミング
事前選択空間A0における事前選択として行われる以下の各タイミングで演出光が点灯するようにしてもよい。
・開始ボタンを押下したとき
・特定のボタンを押下したとき
・すべての選択が終わった時
・点灯ボタンを押下したとき
【0267】
(4)撮影時の各タイミング
撮影空間A1における撮影の以下の各タイミングで演出光が点灯するようにしてもよい。
・撮影開始ボタンが押下されたとき
・ガイダンスが始まったとき
・ガイダンスが終わったとき
・点灯ボタンを押下したとき
・1枚目の撮影が始まったとき
【0268】
(5)筐体のスイッチを入れたとき(開店準備)
写真シール作成装置1を起動させたタイミングで演出光が点灯するようにしてもよい。
【0269】
(6)メンテナンス画面で設定したとき
写真シール作成装置1の管理者がメンテナンス画面を操作して設定を行ったタイミングで演出光が点灯するようにしてもよい。
【0270】
12.演出光を消灯するタイミング
編集空間A2に移動することの案内が出力されたときに演出光が消灯(照射終了)するものとしたが、以下のようなタイミングで消灯するようにしてもよい。
【0271】
(1)撮影が終わったとき
静止画像の最後の撮影が終わったタイミングで演出光が消灯するようにしてもよい。上述した例の場合、5回目の撮影が終わったタイミングで演出光が消灯する。
【0272】
(2)レタッチ選択(目の大きさ選択)が終わったとき
編集処理の開始時などに、静止画像に写る利用者の目の大きさを調整することができるようになされている場合、その調整が終わったタイミングで演出光が消灯するようにしてもよい。
【0273】
(3)編集空間で何らかの入力がなされたとき
編集処理の開始後、タブレット内蔵モニタ131の表示に対する最初の操作が行われたタイミングで演出光が消灯するようにしてもよい。
【0274】
(4)印刷を開始したとき
編集が終了し、印刷を開始するタイミングで演出光が消灯するようにしてもよい。
【0275】
(5)印刷を終了したとき
印刷が終了したタイミングで演出光が消灯するようにしてもよい。
【0276】
(6)次の利用者のコイン投入時
ある利用者の次に写真シール作成装置1の利用を開始した利用者が所定の金額分の硬貨を投入したタイミングで、演出光が消灯するようにしてもよい。
【0277】
(7)エコモードになったとき
写真シール作成装置1の動作モードとして、電力消費を抑えるモードであるエコモードが用意されている場合、写真シール作成装置1の動作モードが通常モードからエコモードに切り替わったタイミングで演出光が消灯するようにしてもよい。動作モードの切り替えは例えばメンテナンス画面から行われる。
【0278】
(8)筐体のスイッチを切った時(閉店準備)
写真シール作成装置1の動作を停止させたタイミングで演出光が消灯するようにしてもよい。
【0279】
(9)メンテナンス画面で設定したとき
写真シール作成装置1の管理者がメンテナンス画面を操作して設定を行ったタイミングで演出光が消灯するようにしてもよい。
【0280】
(10)演出光の機構に異常が発生したとき
演出照明装置171に異常が発生したことが検出されたタイミングで演出光が消灯するようにしてもよい。
【0281】
写真シール作成装置1には、各部の動作が正常であるか否かを自動的に確認する機能が設けられている。起動時などの所定のタイミングで行われた確認により、演出照明装置171に異常があることが検出された場合、演出光が消灯することになる。
【0282】
演出光の消灯のタイミングにおいて続けてゲームが行われる場合(撮影空間A1が使用される場合)、演出光を消灯せずに照射を継続してもよい。
【0283】
13.演出光の疑似表示
疑似演出光画像が合成された動画像がライブビュー画像として表示されるものとしたが、動画像との合成に用いる疑似演出光画像が以下のようにして変更されるようにしてもよい。
【0284】
(1)疑似演出光画像上の演出光の色の選択
疑似演出光画像上の演出光の色を利用者が選択することができるようにしてもよい。
【0285】
(2)疑似演出光画像上の演出光の柄の選択
疑似演出光画像上の演出光の柄を利用者が選択することができるようにしてもよい。
【0286】
(3)疑似演出光画像上の演出光の動きの選択
疑似演出光画像上の演出光が動く場合のその速さを利用者が選択することができるようにしてもよい。
【0287】
(4)疑似演出光画像上の演出光の動き方の選択
疑似演出光画像上の演出光の動きのパターンを利用者が選択することができるようにしてもよい。
【0288】
(5)疑似演出光画像のオン/オフ
疑似演出光画像の合成のオン/オフを利用者が選択することができるようにしてもよい。
【0289】
(6)上記(1)~(5)を組み合わせて用いられるようにしてもよい。
【0290】
色、光量、動きのパターンなどを変えて演出光の照射が行われる場合、演出光の内容に合わせて、ライブビュー画像の表示に用いられる疑似演出光画像の内容も切り替えられる。すなわち、実際に照射されている演出光と同じ内容の柄などを含む疑似演出光画像が合成に用いられる。
【0291】
また、演出光の照射が行われない場合、疑似演出光画像の合成も行われない。
【0292】
上述したように、ライブビュー画像用の動画像だけでなく、静止画像に疑似演出光画像が合成されるようにしてもよい。この場合、静止画像に疑似演出光画像を合成して得られた合成画像が撮影画像として生成される。
【0293】
14.演出光のエラー対応
起動時などの所定のタイミングで行われた確認により、演出照明装置171に異常があることが検出された場合、以下のような処理が行われる。
【0294】
(1)1回目の異常検出時には演出光がエラーである旨を通知するためのエラー画面を表示し、2回目以降の異常検出時にはそのようなエラー画面を表示しない。復旧までに時間がかかることが想定されるため、エラー画面を何度も表示することによる煩わしさ回避することができる。
【0295】
(2)2回目以降もエラー画面を表示する。
【0296】
(3)演出光が使用できない旨を利用者に通知するための画面を、事前選択部20のタッチパネルモニタ71や撮影部21のタッチパネルモニタ92に表示する。
【0297】
15.ストロボの構成
撮影空間A1には上述したように各種のストロボが設けられる。各ストロボの構成として以下のような構成を採用することが可能である。
【0298】
(1)天井ストロボユニット
図31は、天井ストロボユニット82を含む、カメラユニット81の上方に設けられた構成を拡大して示す図である。
【0299】
図31に示すように、天井ストロボユニット82の正面に形成された縦長長方形の開口部82Aはアクリル板などによって覆われる。アクリル板の奥には、斜線を付して示すように拡散板511が設けられる。拡散板511は、開口部82Aを覆うアクリル板より透過度が高いポリカーボネート板などにより構成される。
【0300】
ストロボ光を発光する発光管は、例えば、拡散板511の奥に、拡散板511によって全体が隠れるように設けられる。発光管より大きい部材である拡散板511は、静止画像の撮影タイミングに合わせて発光管が発光した光を拡散し、ストロボ光として利用者等を照射する。拡散板511が設けられないようにしてもよい。
【0301】
天井LEDユニット83Aには、内蔵されたLED電球の光を拡散して照射する照射部521A、スピーカ522Aが設けられる。また、天井LEDユニット83Bには、内蔵されたLED電球の光を拡散して照射する照射部521B、スピーカ522Bが設けられる。
【0302】
(2)左右の定常光
撮影空間A1内を常時照らす定常光の発生部としての天井LEDユニット83A,83Bは、例えば白色に着色される。
【0303】
図32は、カメラユニット81の上方に設けられた各構成の色の例を示す図である。
【0304】
図32において、斜線を付して示す部分は、例えば黒色に着色される部分である。図32に示すように、基本的に、天井LEDユニット83A,83Bのみが白色に着色され、天井LEDユニット83A,83B以外の構成は黒色に着色される。広い範囲を黒色に着色することにより、フラッシュ光などの不要な反射を防ぐことが可能となる。
【0305】
天井ストロボユニット82が白色に着色されるようにしてもよいし、天井LEDユニット83A,83Bが黒色に着色されるようにしてもよい。
【0306】
(3)背面左右ストロボ
撮影空間A1の背面側には、側面パネル52Aに埋め込まれた状態で側面ストロボユニット111Aが設けられ、側面パネル52Bに埋め込まれた状態で側面ストロボユニット111Bが設けられる。側面ストロボユニット111A,111Bが埋め込まれた状態で設けられているから、携帯端末ホルダ93に置いた携帯端末を用いて撮影した動画像に余計な物が写り込むのを防ぐことができる。
【0307】
図33は、側面ストロボユニット111Aを拡大して示す図である。
【0308】
側面パネル52Aには横長長方形の開口部551が形成される。開口部551にはルーバー552が嵌め込まれる。ルーバー552の格子は、横長長方形の幅の半分を互い違いにずらした形状となる。
【0309】
ストロボ光を発光する発光管は、例えば、ルーバー552の奥に設けられた拡散板によって隠れるように、横向きに設けられる。ルーバー552の格子の中央行には、色を付して示すように、細幅帯状の部材である遮光材561が設けられる。例えば遮光材561は黒色の部材である。
【0310】
側面ストロボユニット111Aと側面ストロボユニット111Bは、図34に示すように、撮影を行っている利用者の顔の高さと同程度の高さの位置に設けられる。ルーバー552の格子の中央行を遮光材561で覆い、その部分に当たるストロボ光を遮光することにより、強い光が顔に直接当たるのを防ぐことが可能となる。
【0311】
<他の変形例>
演出光を生成する装置として、演出照明装置171に代えて、プロジェクターが設けられるようにしてもよい。
【0312】
撮影空間A1内の演出だけでなく、立ち位置の誘導、作業を行う空間の移動(ブース間の移動)、ガイダンスなどに演出光が用いられるようにしてもよい。
【0313】
演出照明装置171と同様の構成を有する照明装置が、演出光を照射するためではなく、他の用途に用いられるようにしてもよい。
【0314】
図35は、編集ユニット12の左側面の他の構成例を示す図である。
【0315】
図35の例においては、編集ユニット12の左側面と略同一面を形成するパネル571が編集ユニット12の上方に設けられている。パネル571の内側は空洞が形成されており、パネル571の表面は、写真シール作成装置1の機種名を表す文字に沿って打ち抜かれている。パネル571の表面には、機種名を表す文字を表す開口571Aが形成される。
【0316】
図35に示す構成においては、パネル571の内部に設けられた発光装置からの光がパネル571に形成された開口571Aを透過し、機種名を表す文字が光るようになっている。パネル571の内部に設けられる発光装置として、演出照明装置171と同様の構成を有する発光装置が用いられるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0317】
1 写真シール作成装置, 91 カメラ, 92 タッチパネルモニタ, 93 携帯端末ホルダ, 171 演出照明装置, 181 LED基板, 182 レンズ固定部, 401 事前選択処理部, 402 撮影処理部, 403 編集処理部, 404 印刷処理部, 411 撮影制御部, 412 画像処理部, 413 表示制御部, 414 演出光制御部, 415 画像記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35