(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-12
(45)【発行日】2022-07-21
(54)【発明の名称】セラミック切削歯が嵌め込み結合された切削式精米機の切削工具
(51)【国際特許分類】
B02B 3/00 20060101AFI20220713BHJP
【FI】
B02B3/00 D
(21)【出願番号】P 2020159468
(22)【出願日】2020-09-24
【審査請求日】2020-10-12
(31)【優先権主張番号】10-2020-0059022
(32)【優先日】2020-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0053406
(32)【優先日】2020-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515236695
【氏名又は名称】セノンテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ジェ スン
【審査官】吉田 英一
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-515665(JP,A)
【文献】特開昭63-001454(JP,A)
【文献】特表2016-508445(JP,A)
【文献】国際公開第2014/148779(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2006-0129817(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-2090591(KR,B1)
【文献】韓国登録特許第10-2047468(KR,B1)
【文献】韓国登録実用新案第20-0418171(KR,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B02B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
切削式精米機の切削工具(100)において、
前記切削工具(100)は、
切削工具本体(11)の外周面に沿って等間隔で長さ方向に嵌め込み溝(12)が形成され、
前記嵌め込み溝(12)には、切削歯(15)および間隔部材(15b)が嵌め込み結合され、
前記切削歯(15)は、燒結材であり、前記間隔部材(15b)は、燒結材または前記切削工具本体(11)と同じ材料であり、
前記嵌め込み溝(12)は、嵌め込み底面(12a)から離れるほど嵌両側面(12b)間の幅が狭くなる構造であり、前記切削歯(15)は、切削歯底面(15a)から切刃エッジ(18)に向かって行くほど狭くなる形状であることを特徴とする切削式精米機の切削工具。
【請求項2】
前記間隔部材(15b)は、
底面から上面に向かって行くほど狭くなるが、前記間隔部材(15b)の高さは前記切削歯(15)の高さの半分であることを特徴とする、請求項1に記載の切削式精米機の切削工具。
【請求項3】
前記嵌め込み溝(12)には、前記切削歯(15)および前記間隔部材(15b)を交互に挟むが、前記切削歯(15)および前記間隔部材(15b)は、前記切削工具本体(11)の外周面に沿って、それぞれ円形になったり、螺旋状を形成するように配列されることを特徴とする、請求項1に記載の切削式精米機の切削工具。
【請求項4】
一部の前記嵌め込み溝(12)には、前記切削歯(15)だけ挟むことを特徴とする、請求項1に記載の切削式精米機の切削工具。
【請求項5】
前記切削工具本体(11)の外側面は、複数の切削通路(13)が形成され、前記切削通路(13)と前記切削通路(13)との間に前記嵌め込み溝(12)が形成されており、
前記切削工具本体(11)の切断通路(13)には、
前記切削工具本体(11)の中心部方向の複数の通孔(14)が穿孔されたことを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の切削式精米機の切削工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミック切削歯が嵌め込み結合された切削式精米機の切削工具に関するものである。
【0002】
一般的に、切削式精米機は玄米の外側を切断するために、切削工具が使用され、この切削工具は、切削リングと間隔リングが交互に結合される結合体であり、前記切削リングは一定の厚さのリング状であり、外周はギア形状の台形型の切削歯が形成されて切削歯の角部によって玄米の外側を切断して白米を生産する。
【0003】
本発明は、より具体的には精米機に使用される切削工具本体11に切削歯15を嵌め込み結合した切削工具100に関するものである。
【背景技術】
【0004】
特許文献1は、韓国登録特許第10-1596908号公報(2016年02月23日、公告)に記載されたもので、
図1を参照して、従来の切削式精米機の精米概念を説明する。
【0005】
図示したように、精米機ケース230に駆動軸200が回転可能に設置されており、駆動軸200に玄米を切削する切削リング組立体100が形成されており、切削リング組立体100に間隔を置いてスクリーンが挟まれて装着されている。
【0006】
また、前記駆動軸200には、玄米を移送するためのスクリュー210が切削リング組立体100の一側に隣接して装着されており、切削リング組立体は、支持軸の外側に切削リングおよび間隔リングが交互に結合される。
【0007】
また、前記スクリュー210の上部には、玄米を供給するためのホッパー200が設置されている。前記駆動軸200は、ベアリング240によって回転可能に支持されており、モーターに接続されたプーリー250によって動力が伝達される。前記切削リング組立体100の末端付近のケース230には、搗精された米粒が排出される排出口260が形成されている。
【0008】
図2を参照して切削リングを説明することになる。前記切削リング組立体100に組み立てる切削リング120は、一定の厚さを有するリング状であり、中心に貫通された支持軸嵌め込み孔121が形成されている。
【0009】
切削通路122は、切削リング120の前面と後面が互いに接続されたチャンネル形状である。チャンネルは、底面122aと、底面122aの両側に延長された一対の側面122bとを含んでいる。前記切削通路122は、切削リング120の外周面に等間隔で複数個形成されている。米粒は、切削通路122を通過するとき、チャンネルの底面122aのエッジ(角)およびサイド122bのエッジ(角)と接触して米ぬかが切削される。
【0010】
特許文献2は、韓国登録実用新案第20-0179094号公報(2000年04月15日、公告)に記載されたもので、
図4を参照して、従来の切削式精米機の精米概念を説明する。
【0011】
図4の精米機は、まず、精米前の米粒を供給部内に投入する。供給部内に投入された米粒は、主軸の回転と同時にスパイラルの移送スクリュー116側に供給され、再び米粒は、移送スクリュー116を介して本体120が配置された精米室に強制移送される。ボディ120側に移送された米粒は、まず研削部122を通過する。
【0012】
このとき、前記研削部122は、米粒を包んでいる玄米の表皮を一次的に除去する。研削部122は、セラミック粉末で融着コーティング処理されて、一定の表面粗さを有するようにする。このように、研削部122から一次的に搗精された米粒は、再び摩擦部124を経て搗精が完了する。
【0013】
一方、切削式精米機は、切削歯の硬度が高い場合には、切削される米の表面がきれいで、切削抵抗が少なく、エネルギー消費が少ないなど、多くの利点があるが、切削工具の脆性が高くて壊れやすく、価格が高価という欠点がある。
【0014】
特許文献1は、熱処理した鋼材で切刃および切断リング本体を一体に形成したもので、切削歯を超硬合金やセラミック材としたものと比較して破損にはよく耐えや、1年程度使用すると、切刃の刃が鈍くなって使用できなくなる。
【0015】
一方、特許文献2は、米粒を精米する研削部122にセラミック粉を融着コーティング処理して、一定の表面粗さを持つ技術が紹介されているが、このようなコーティングされた切削工具は、コーティング材が簡単に剥がれ大量の米を精米する精米機には適していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【文献】韓国登録特許第10-1596908号公報
【文献】韓国登録実用新案第20-0179094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
米粒は、米の胚芽を基準に外側は壊れやすく、硬くて、内側は比較的脆く、よく切削される。切刃は、その硬度が低い場合には、切削面が荒れ美観上良くない。搗精した米を長く維持することが難しく、特に米粒の内側が多く削られて白米の生産量が減少するだけではなく、米の胚芽の損失も多くなる。また、切刃の硬度が低いと、切削抵抗が多くなって精米機が過熱して切削エネルギーも多く消費される問題がある。したがって、切削式精米機の切削歯は硬度が高いのが望ましいが、切削工具の硬度が大きすぎると、脆性が増加して衝撃等に弱く、製造に多くの費用がかかる。
【0018】
これに従って精米機の切削歯の硬度を高めるために鋼材を熱処理して使用しているが、切削歯の硬さを向上させるためには限界があり、過度に硬度を高める場合、脆性が増加して切刃が破損して寿命を短くさせる問題があった。
【0019】
また、前記のような問題を解決するために、切削歯表面に人工ダイヤモンド粉末やセラミック材をコーティングして切削歯の硬さを高めて使用しようとする試みがあったが、コーティングされた切削工具は、コーティング処理した初期には、切削性能が優れているが、どの程度使用すれば、コーティング材が失われて切削工具が本来の機能を発揮できないという問題がある。
【0020】
したがって、本発明は、切削リングの本体に焼結された超硬合金や焼結セラミック材を嵌め込み結合することによって、このような問題を解消しようとする。
【0021】
即ち、このように切削リングに切削歯を嵌め込み結合して使用する場合には、切削歯の硬度が高くて精米された米粒の表面はさらにきれいで、エネルギー消費量も少なく、切削工具を長く使用しているなど、多くの利点があり、切削工具本体は一般鋼材を使用するので、切削時に発生する切削抵抗や衝撃を十分に吸収することができるセラミック切削歯が嵌め込み結合された切削式精米機の切削工具の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
前記目的を達成するための本発明による切削工具100は、切削歯15を嵌め込まれて結合する切削工具本体11と、その本体11の外周面に沿って等間隔で結合された切削歯15とでなる。
【0023】
第1の実施形態に係る切削工具本体11は、全体的にパイプ型であり、切削工具本体11の外周に沿って燒結材からなる切削歯15が等間隔で挟まれた形状を有する。
【0024】
前記切削工具本体11の中心部には、通孔が形成され、外周には多数の嵌め込み溝12がパイプ形状の長さ方向に長く形成される。切削工具本体11の外側面は、切削通路13が形成され、切削通路13と切削通路13との間には、嵌め込み溝12が形成される。前記嵌め込み溝12には、後述する切削歯15および間隔部材15bが交互に挟まる。
【0025】
前記嵌め込み溝12は、嵌め込み底面12aから両側に嵌め込み側面12bが形成されるが、嵌め込み底面12aから切削工具本体11の外側面に行くほど嵌め込み側面との間の幅が狭くなる構造である。前記嵌め込み溝に結合されている切削歯15及び間隔部材15bは、切削歯15の底面15aから切刃エッジ18の方向に行くほど狭くなって、全体的に台形の形状を有する構造である。
【0026】
即ち、このような構造を選択することによって、切削歯15と間隔部材15bが嵌め込み溝12に嵌め込まれて結合するとき、切削工具100が急速に回転しても切削歯15と間隔部材15bが簡単に外れないようにするための構造である。
【0027】
一方、前記切削歯15は、工具用超硬合金やセラミック材であり、前記切削工具本体11は、切削性能を左右しないので、高い硬度を維持する必要がなく、一般的な鋼材を使用することができ、別の熱処理も必要がない。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、切削工具鋼材の本体11と、これに嵌め込み結合するセラミック材とで形成する。公知のように、セラミック材は硬度が非常に高いので、切削工具の寿命が長く、米粒をきれいに整理することができるし、精米効率が高く、米の胚芽を多く残すことができるので、精米の品質を向上させることができる。
【0029】
さらに、セラミック材の切削歯は精米時の切削抵抗が小さくて精米による熱の発生が少なく、エネルギーの消費が小さく、比較的製造価格も低い利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】特許文献1に示された従来の切削式精米機の精米過程の説明図を示す。
【
図2】従来の切削リングと切削リング組立体の一実施例を示す正面図である。
【
図3】従来の切削リングと切削リング組立体の一実施例を示す正面図である。
【
図4】特許文献2に示されたローターの斜視図を示したものである。
【
図5】本発明の第1の実施形態に係る切削グリン本体を示す。
【
図6】本発明の第1の実施形態に係る切削工具組立体の斜視図を示したものである。
【
図7】本発明の第1の実施形態に係る別の切削工具組立体の斜視図を示したものである。
【
図8】本発明の第2の実施形態に係る切削工具本体を示す。
【
図9】本発明の第2の実施形態に係る間隔リングの斜視図を示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付図面を参照して本発明であるセラミック切削歯が嵌め込み結合された切削式精米機の切削工具の機能、構成および作用を詳しく説明する。
【0032】
図5ないし
図7に示された本発明の第1の実施例による精米機用切削工具100は、切削歯15を嵌め込まれて結合する切削工具本体11と、その本体11の外周面に沿って等間隔で結合された切削歯15とでなる。
【0033】
第1の実施形態に係る切削工具本体11は、全体的にパイプ型であり、切削工具本体11の外周に沿って燒結材からなる切削歯15が等間隔で挟まれた形状を有する。
【0034】
切削工具本体11の中心部には、通孔が形成され、外周には多数の嵌め込み溝12がパイプ形状の長さ方向に長く形成される。切削工具本体11の外側面は、切削通路13が形成され、切削通路13と切削通路13との間には、嵌め込み溝12が形成される。前記嵌め込み溝12には、後述する切削歯15および間隔部材15bが交互に挟まる。
【0035】
前記嵌め込み溝12は、嵌め込み底面12aから両側に嵌め込み側面12bが形成されるが、嵌め込み底面12aから切削工具本体11の外側面に行くほど嵌め込み側面との間の幅が狭くなる構造である。
【0036】
前記嵌め込み溝に結合されている切削歯15及び間隔部材15bは、切削歯15の底面15aから切刃エッジ18の方向に行くほど狭くなって、全体的に台形の形状を有する構造である。
【0037】
即ち、このような構造を選択することによって、後述する切削歯15と間隔部材15bが嵌め込み溝12に嵌め込まれて結合するとき、切削工具100が急速に回転しても切削歯15と間隔部材15bが簡単に外れないようにするための構造である。
【0038】
一方、切削工具本体11は、切削性能を左右しないので、高い硬度を維持する必要がなく、一般的な鋼材を使用することができ、別の熱処理も必要がない。
【0039】
次に、切削工具本体11の嵌め込み溝12に嵌め込まれて結合する切削歯15の構造を説明することになる。
【0040】
前記切削歯15は、一定の厚さ(t)の台形の形状を有し、その厚さは、上面と下面が同じ厚さ(t)を有する工具用超硬合金やセラミック材である。
【0041】
前記切削歯の底面15aは、前記切削工具本体11の嵌め込み溝12に嵌め込み結合されるが、切削歯の底面15aから切刃エッジ18の方向に行くほど狭くなって、全体的に台形の形状を有する構造である。
【0042】
即ち、切削歯15の構造を台形構造で選択することによって、前述した切削工具本体11に切削歯15を嵌め込まれて結合するとき、切削工具100が高速で回転しても外れないようにするための構造である。
【0043】
一方、切削歯15の切刃エッジ18の角度は90°より大きく、104°よりも小さい角度で形成するのが望ましい。切刃の角度が90°よりも小さい場合、切削歯15を切削工具本体11に結合しにくく、切れ刃エッジ18の角度が104°よりも大きい場合、切削抵抗が増加し、エネルギー消費が増加して米粒の切削面が荒れる欠点がある。望ましい切刃の角度は95°ないし100°であり、切削歯15を嵌め込み溝12に結合したときに接着剤を利用する場合、さらに強固に結合することができる。
【0044】
次に、切削歯15と切削歯15との間に結合される間隔部材15bの構造を説明することになる。
【0045】
前記間隔部材15bは、前記切削歯15の下部の半分の形状と同じである。すなわち、一定の厚さ(t)の台形の形状を有し、その厚さは、下面と上面が同じ厚さ(t)を持ち、その材料は切削歯材(料超硬合金またはセラックミク材)と同じか、切削工具本体11の材料と同じである。
【0046】
一方、切削リング本体の切削通路13には、切削工具本体の中心部方向に小さな通孔14が形成されることができる。その通孔14は、空気穴に多数個形成され、間隔部材15bが切削工具本体11の材質と同じである場合には、間隔部材15bにも通孔14が形成され、その対応する位置の切削工具本体11にも通孔14が形成されることができる。
【0047】
一方、切削工具本体11の嵌め込み溝12に切削歯15および間隔部材15bを挟む方式に応じて様々な形で切削歯15を配列することができる。
【0048】
即ち、嵌め込み溝12に‘切削歯15および間隔部材15b’をそれぞれ挟む時に、切削が15と切削が15は対向し、間隔部材15bは、間隔部材15bと対向する位置に挟む場合には、第1の実施例の
図6のように、前記切削歯15の外郭を接続する線と、間隔部材15bの外郭を接続する線が切削工具本体11の外周面に沿って、それぞれ円形をなすように配列されるが、他の実施例は、隣接する‘切削歯15および間隔部材15b’が順ずらして配置して螺旋状に配列されるようにすることができる。
【0049】
また、第1の実施例による
図7に示すように、前記嵌め込み溝12に切削歯15だけを挿入し、間隔部材15bを挿入していないか、または前記間隔部材15bを単数または複数個挿入した後、これを繰り返しする形で挿入すると、米粒の移動をガイドするガイド部材の役割もできるようになる。
【0050】
本発明の第2の実施例は、切削工具本体11、前記本体11と結合されている切削歯15が結合された切削リング10、および間隔リング20が交互に結合された切削工具100に関するものである。
【0051】
すなわち、第2の実施例は、前記の特許文献1の切削リングの切削歯部分をセラミック材で別々に製作して結合した構造である。
【0052】
本発明の第2の実施例は、
図8および
図9に示すように、精米機用切削工具100は、切削歯15を嵌め込まれて結合する切削工具本体11と、前記本体11の外周面に沿って等間隔で切削歯15が結合された切削リング10と、前記切削リングと切削リングとの間に間隔リング20が交互に結合された切削工具100とでなる。
【0053】
前記切削工具本体11は、全体的にリング状であり、切削工具本体11の外周に沿って燒結材からなる切削歯15が等間隔で配列され、全体的に平らなギア形状を有する。
【0054】
前記切削工具本体11の中心部には、通孔が形成され、外周には多数の嵌め込み溝12が形成され、厚さ(t)を有するリング形状である。切削工具本体11の外側面は、切削通路13が形成され、切削通路13と切削通路との間には、嵌め込み溝12が形成される。前記嵌め込み溝12には、後述する切削歯15が入れられる。
【0055】
前記嵌め込み溝12は、嵌め込み底面12aから両側に嵌め込み側面12bが形成されるが、嵌め込み底面12aから切削工具本体11の外側面に行くほど嵌め込み側面との間の幅が狭くなる構造である。
【0056】
前記嵌め込み溝に結合されている切削歯15および間隔部材15bは、切削歯15の底面15aから切削歯切刃エッジ18の方向に行くほど狭くなって、全体的に台形の形状を有する構造である。
【0057】
即ち、このような構造を選択することによって、後述する切削歯15および間隔部材15bが前記嵌め込み溝12に嵌め込まれて結合するとき、切削工具100が急速に回転しても切削歯15および間隔部材15bが簡単に外れないようにするための構造である。
【0058】
一方、切削工具本体11は、切削性能に影響を及ぼされないため、高い硬度を維持する必要がなく、一般的な鋼材を使用することができるし、別の熱処理も必要がない。
【0059】
次に、前記切削工具本体11と結合する切削歯15の構造を説明することになる。
【0060】
前記切削歯15は、一定の厚さ(t)の台形の形状を有し、その厚さは下面と上面が同じ厚さ(t)を有する工具用超硬合金やセラミック材である。
【0061】
切削歯の底面15aは、前記切削工具本体11の嵌め込み溝12に嵌め込み結合されるが、切削歯の底面15aから切刃エッジ18の方向に行くほど狭くなって、全体的に台形の形状を有する構造である。
【0062】
即ち、切削歯15の構造を台形構造で選択することによって、前述した切削工具本体11に切削歯15を嵌め込まれて結合すると、切削工具100が高速で回転しても外れないようにするための構造である。
【0063】
一方、切削歯15の切刃エッジ18の角度は90°より大きく、104°よりも小さい角度で形成するのが望ましい。切刃の角度が90°よりも小さい場合、切削歯15を切削工具本体11に結合しにくく、切れ刃エッジ18の角度が104°よりも大きい場合、切削抵抗が増加し、エネルギー消費が増加して米粒の切削面が荒れる欠点がある。望ましい切刃の角度は95°ないし100°であり、切削歯115を嵌め込み溝12に結合したときに接着剤を利用する場合、さらに強固に結合することができる。
【0064】
次に、切削歯15と切削歯15との間に結合される間隔リング20の構造を説明することになる。
【0065】
前記間隔リング20は、一定の厚さを有するリング型であり、その中心に貫通された支持軸嵌め込み孔が形成される。切欠部21は、間隔リング20の内周面と外周面が流れるように開放された切欠部として、切削工具100の組み立てが完成したら、外部から供給された空気が排出される通路として使用される。
【0066】
一方、
図9に図示された第2の実施例は、間隔リング20に1以上の嵌め込み溝12を形成し、ここに切削歯15を挿入すると、米粒の移動をガイドするガイド部材の役割もできるようになる。
【0067】
以上のように、本発明は、記載された実施例に限定されるものではなく、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく様々な修正及び変形することができることは、この技術の分野における通常の知識を有する者にとって自明である。
【0068】
したがって、技術的思想や主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができるので、本発明の実施例は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならず、さまざまに変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0069】
11 切削工具本体
12 嵌め込み溝
12a 嵌め込み底面
12b 嵌め込み側面
13 切削通路
14 通孔
15 切削歯
15a 切削歯底面
15b 間隔部材
18 切刃エッジ
20 間隔リング
21 切欠部
100 切削工具