(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-12
(45)【発行日】2022-07-21
(54)【発明の名称】連結可能なボウルと蓋ハンドルを備えたバイオネット圧力調理器
(51)【国際特許分類】
A47J 27/08 20060101AFI20220713BHJP
【FI】
A47J27/08 C
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017231758
(22)【出願日】2017-12-01
【審査請求日】2020-10-15
(32)【優先日】2016-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】594034072
【氏名又は名称】セブ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エリック シャムロワ
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ ルサール
(72)【発明者】
【氏名】エリック リタータ
(72)【発明者】
【氏名】ギョーム ジュリアン
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-071330(JP,U)
【文献】特開2016-195760(JP,A)
【文献】実開昭60-086219(JP,U)
【文献】特開昭57-173022(JP,A)
【文献】実開昭58-061128(JP,U)
【文献】米国特許第05135121(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 27/00-36/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボウル(2)から半径方向に延びる局所的突起を形成するボウルハンドル(3)を備えた前記ボウル(2)と、前記ボウル(2)と独立した蓋(5)と、前記ボウル(2)に対する前記蓋(5)の所定の錠止前位置から、前記蓋(5)を前記ボウル(2)に対する所定の錠止位置へもたらすために、所定の角度ストローク(α)による、前記ボウル(2)に対する前記蓋(5)の回転によって、非錠止構造から錠止構造に変更するように設計されたバイネット錠止システムを含む、食品圧力調理器具(1)であって、
前記器具(1)は、また、前記所定の角度ストローク(α)により、前記ボウル(2)に対して前記蓋(5)と共に移動するように前記蓋(5)に固定された安全要素(12)を含み、前記安全要素(12)は、前記蓋(5)が前記所定の錠止位置を占めるとき、前記ボウルハンドル(3)と連結して協働し、前記安全要素(12)は、前記蓋(5)に固定的に取り付けられた本体と、以下の間を、前記本体(13)に対して移動するように装架された錠(16)を含み、
-前記蓋(5)が前記所定の錠止位置を占めるとき、前記錠(16)が、前記ボウルハンドル(3)によって担持された相補的錠止構成(17)と係合し得る、第一の位置、および、
-前記蓋(5)が前記所定の錠止前位置を占めるとき、前記錠(16)が、前記相補的錠止構成(17)から離脱するように、前記相補的錠止構成(17)から十分に離れる、第二の位置、
前記錠(16)の全体は、前記蓋(5)が前記所定の錠止位置を占めるときのみならず、前記蓋(5)が前記所定の錠止前位置を占めるときも、前記ボウルハンドル(3)に対し半径方向に対応
し、
前記本体(13)の全体は、また、前記蓋(5)が前記所定の錠止位置を占めるときのみならず、前記蓋(5)が前記所定の錠止前位置を占めるときも、前記ボウルハンドル(3)に対して、半径方向に対応している
ことを特徴とする食品圧力調理器具(1)。
【請求項2】
請求項1の器具(1)であって、前記所定の角度ストローク(α)は、30度より小さく、例えば、10度と25度の間を含むことを特徴とする器具(1)。
【請求項3】
請求項1
または2の器具(1)であって、前記第一の位置は、前記錠(16)の一部が、前記本体(13)から半径方向に突出し、前記相補的錠止構成(17)と係合する伸長位置であり、一方、前記第二の位置は、前記錠(16)の前記一部が、前記蓋(5)の内部に向かって後退し、前記相補的錠止構成(17)から脱離する後退位置であることを特徴とする器具(1)。
【請求項4】
請求項1~
3のいずれか一つの器具(1)であって、前記安全要素(12)は、前記錠(16)を、その第一の位置へ恒常的に復帰させるか、または、前記錠(16)を、その第二の位置へ恒常的に復帰させるための、前記本体(13)と前記錠(16)の間に介装された弾性復帰手段(19)を含むことを特徴とする器具(1)。
【請求項5】
請求項1~
4のいずれか一つの器具(1)であって、前記安全要素(12)は、前記錠(16)の第一の位置から第二の位置へ、および/または、第二の位置から第一の位置へ、前記錠(16)の変位を手動で制御するための、前記本体(13)に対して手動で移動させ得る制御部材(20)を含むことを特徴とする器具(1)。
【請求項6】
請求項1~
5のいずれか一つの器具(1)であって、前記錠(16)の第一の位置において、前記錠(16)は、前記本体(13)と接触する内方端(16A)と自由外方端(16B)の間に長手方向に延び、前記相補的
錠止構成(17)は、前記錠(16)および前記蓋(5)が、それぞれ、前記第一の位置および前記所定の錠止位置を占めるとき、前記自由外方端(16B)を受容することを意図された収容部を形成することを特徴とする器具(1)。
【請求項7】
請求項1~
5のいずれか一項の器具(1)であって、前記相補的
錠止構成(17)は、前記ボウルハンドル(3)の表面に突出する阻止突起を形成し、前記錠(16)は、前記錠(16)および前記蓋(5)が、それぞれ、前記第一の位置および前記所定の錠止位置を占めるとき、前記阻止突起を受容することを意図された収容部(18)を形成することを特徴とする器具(1)。
【請求項8】
請求項1~
7のいずれか一項の器具(1)であって、前記錠(16)がその第一の位置にあるとき、前記錠(16)の全体は、前記蓋(5)が前記所定の錠止前位置を占めるとき、前記ボウルハンドル(3)に張り出すことを特徴とする器具(1)。
【請求項9】
請求項1~
8のいずれか一項の器具(1)であって、前記ボウルハンドル(3)は、第一および第二の垂直平面(P3、P4)間に延び、前記錠(16)は、また、前記蓋(5)が前記所定の錠止位置を占めるときのみならず、前記蓋(5)が前記所定の錠止前位置を占めるときも、前記第一および第二の垂直平面(P3、P4)間に延びることを特徴とする器具(1)。
【請求項10】
請求項1~
9のいずれか一項の器具(1)であって、前記錠(16)は、第三および第四の垂直平面(P5、P6)間に延び、前記第三および第四の垂直平面の各々は、前記蓋(5)が前記所定の錠止位置を占めるときのみならず、前記蓋(5)が前記所定の錠止前位置を占めるときも、前記ボウルハンドル(3)を横断することを特徴とする器具(1)。
【請求項11】
請求項1~
9の
いずれか一項の器具(1)であって、前記本体(13)は、前記蓋(5)が、その錠止前位置を占めようと錠止位置を占めようと、
第一および第二の垂直平面(P3、P4)間に延びる、第五および第六の垂直平面(P7、P8)間に横方向に延びることを特徴とする器具(1)。
【請求項12】
請求項1~
11のいずれか一項の器具(1)であって、前記器具(1)は、前記蓋(5)に固定的に取り付けられた把持部材(15)を含み、前記把持部材(15)は、前記把持部材(15)による前記蓋(5)の取扱い、および、搬送を可能にするために、手動で把持されるように設計されることを特徴とする器具(1)。
【請求項13】
請求項1~
12のいずれか一項の器具(1)であって、前記本体(13)は、
把持部材(15)を備える単一片であることを特徴とする器具(1)。
【請求項14】
請求項1~
13のいずれか一項の器具(1)であって、前記器具(1)は、例えば、調理プレートのような、外部熱源を受けるように設計されることを特徴とする器具(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品圧力調理器具の一般的技術分野に関し、特に、その中に含まれる食品の蒸気圧力調理を確実にするため、圧力上昇を可能にする調理チャンバーを形成することを意図された圧力調理器型の家庭用器具に関する。
【0002】
本発明は、とりわけ、ボウルから半径方向に延びる局所的突起を形成するボウルハンドルを備えたボウルと、ボウルと独立した蓋と、ボウルに対する蓋の所定の錠止前位置から、蓋をボウルに対する所定の錠止位置へもたらすために、所定の角度ストロークによる、ボウルに対する蓋の回転によって、非錠止構造から錠止構造へ変更するように設計されたバイオネット錠止システムを含み、器具は、また、前記所定の角度ストロークにより、ボウルに対して蓋と共に移動するように、蓋に固定された安全要素を含み、安全要素は、蓋が所定の錠止位置を占めるとき、ボウルハンドルとの連結に協働する、食品圧力調理器具に関する。
【背景技術】
【0003】
特に、家庭用の食品圧力調理器具は、よく知られている。それらは、一般的に、圧力上昇が可能である調理室を形成するために、金属製の蓋が、柔軟性の環状シール用ガスケットを介して、密封的に付け加えられることを意図された、また、金属製のボウルを含む。蓋は、調理チャンバーが圧力上昇できる、ボウルに対する蓋の錠止構造と、蓋が自由にボウルから分離され得る、非錠止構造の間で、圧力調理器が転移することを可能にする、錠止手段を介して、ボウルに結合されることを意図される。異なる周知のタイプの錠止手段が、従来技術に存在する。最も普及したシステムの一つは、バイオネット錠止システムであり、それは、蓋の回転後、相互支承に至ることを意図された、ボウルと蓋のランプの実装に基づき、このゆえに、圧力上昇の影響下で、ボウルと蓋の分離を防止する機械的保持リンクを確実にする。蓋のランプは、従来どおり、蓋の環状下降縁の局所的内方折込みによって作製され、一方、ボウルのランプは、従来どおり、ボウルの自由上方端の折込みおよび切断によって得られる。
【0004】
公知のバイオネット圧力調理器は、通常、蓋がボウル上で錠止されるようにボウル上に置かれたとき、角度的にオフセットされ、その後、錠止位置に到達させられ、相互の垂直方向の整列に至るまで、所定の相対的な角度ストロークが続く、ボウルおよび蓋のハンドルを備える。器具の使用を安全にするために、ボウルと蓋は、それらがボウルに対する蓋の錠止位置に整列させられると、互いに機械的に協働し、器具が圧力下にあるとき、器具のいかなる不時の開放をも防止するため、使用者が、それらを角度的に分離することを防止する、それらの間の連結を確実にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それらの公知の器具は、一般的に、満足を与えるが、それらは、それでも、特に、使用の安全性、便利さ、および、人間工学の点において、種々の欠点に悩まされる。
【0006】
第一に、使用者は、公知の圧力調理器に対して、その位置からボウルに対する蓋の回転により、蓋を錠止することができるであろう、錠止前位置に、ボウルに対して、蓋を容易に迅速に位置づけることの困難性を感じ得る。人間工学のこの問題に対して、安全性の潜在的危険が付加される。公知の圧力調理器は、ボウルと蓋のランプが、部分的に相互の係合にあり得るという態様で、実際に設計されるが、一方で、ボウルと蓋ハンドルは、全体的に、または、ほとんど全体的に、整列されず、このことは、ハンドルに担持されるいかなる安全手段の協働をも禁ずる。
【0007】
公知の器具の設計は、このゆえに、安全性を不利な立場におき、安全性は、ボウルと蓋のランプの係合の可能性が存在するので、最適に確実にされ得ない、すなわち、器具は、圧力上昇に陥りやすい。
【0008】
本発明は、このゆえに、上述の顕になった種々の欠点を改善することを提案し、軽量であり、製造が簡単であまり高価でなく、特に、容易に、および、直覚的に使用できる、改良された安全性のレベルを有する、新しい食品圧力調理器具を提案する。
【0009】
本発明の他の目的は、特に単純で信頼性のある構造の新しい食品圧力調理器具を提供することを目的とする。
【0010】
本発明の他の目的は、特に安全な新しい食品圧力調理器具を提供することを目的とする。
【0011】
本発明の他の目的は、きわめて人間工学的な新しい食品圧力調理器具を提供することを目的とする。
【0012】
本発明の他の目的は、特に簡単かつ信頼できる方法で、手動で制御され得る、新しい食品圧力調理器具を提案することを目的とする。
【0013】
本発明の他の目的は、蓋がボウルに錠止されるためにボウルにドッキングされるとき、ボウル上での蓋の良好な位置づけを容易にする、新しい食品圧力調理器具を提供することを目的とする。
【0014】
本発明の他の目的は、使用者が、器具が錠止されているか否かを、一見して、見分けることができる、新しい食品圧力調理器具を提案することを目的とする。
【0015】
本発明の他の目的は、特にコンパクトで強固な新しい食品圧力調理器具を提供することを目的とする。
【0016】
本発明の他の目的は、その設計が、使用者の手から蓋が抜け出すことを見る危険を制限する、新しい食品圧力調理器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明に与えられた目的は、ボウルから半径方向に延びる局所的突起を形成するボウルハンドルを備えたボウルと、ボウルと独立した蓋と、ボウルに対する蓋の所定の錠止前位置から、ボウルに対する所定の錠止位置へと蓋をもたらすために、所定の角度ストロークによる、ボウルに対する蓋の回転によって、非錠止構造から錠止構造へ変更するように設計されたバイネット錠止システムを含み、器具はまた、上記所定の角度ストロークにより、ボウルに対して蓋と共に移動するように、蓋に固定された安全要素を含み、安全要素は、蓋が所定の錠止位置を占めるとき、ボウルハンドルと連結して協働し、安全要素は、蓋に固定的に取り付けられた本体と、以下の間を、本体に対して移動するように装架された錠を含み、
-蓋が所定の錠止位置を占めるとき、錠が、ボウルハンドルによって担持される相補的錠止構成と係合し得る、第一の位置、および、
-蓋が所定の錠止前位置を占めるとき、錠が、相補的錠止構成から離脱するために、相補的錠止構成から十分に離れる、第二の位置、
蓋が所定の錠止位置を占めるときのみならず、蓋が所定の錠止前位置を占めるときも、錠の全体が、ボウルハンドルに対し半径方向に対応する、食品圧力調理器具によって達成される。
【0018】
本発明の他の態様および利点は、添付の図面を参照してなされ、純粋に説明的で、非限定的な例によって与えられる、以下の説明において、より詳細に現れ、かつ、明らかにされるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の第一の実施形態による、バイオネット錠止システムを備えた食品圧力調理器具、および、所定の錠止前位置にある蓋の概略的な斜視図である。
【
図2】
図1の器具の蓋の下方からの概略的な斜視図である。
【
図3】
図1および2の器具のボウルの上方からの概略的な斜視図である。
【
図6】その錠止前構造にある、
図1の器具の上面図である。
【
図7】
図1および6に示されるその錠止前構造にある調理器具の詳細を示す、断面図である。
【
図8】その蓋が、ボウルに対して所定の錠止位置にあるときの、
図1の調理器具の概略的な斜視図である。
【
図10】錠止構造にある
図8および9の器具の拡大された細部を示す、概略的な斜視図である。
【
図11】ボウルと蓋のランプの錠止協働を示すために、蓋が部分的に透視して示された、錠止構造にある
図8~10の器具を示す、概略的な斜視図である。
【
図12】錠止構造にある、
図8~11の圧力調理器の細部を示す、概略的な断面図である。
【
図13】
図8~12の圧力調理器の他の細部を示す、概略的な断面図である。
【
図14】蓋がボウルに対して所定の錠止前位置にある、本発明の第二の実施形態による圧力調理器具を示す、概略的な断面図である。
【
図16】
図14および15の器具の蓋の、下方からの概略的な斜視図である。
【
図17】その蓋が、ボウルに対して所定の錠止位置にある、
図14~16の器具の上方からの概略的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図に示されるように、本発明は、蒸気、例えば水蒸気の存在下、大気圧より高い圧力レベルで、種々の食品の調理を確実にすることを意図された、食品圧力調理器具1に関する。上述の蒸気は、器具1内で、食品、調理液、例えば、水性液体の存在下、加熱によって生成される。本発明の器具1は、優先的に、家庭用として意図されるが、本発明は、専門家または準専門家用器具に関し得ることが理解される。器具1は、好ましくは、外部圧力を加えることなく、もっぱら(一体の、または、外部の)熱源の作用下で、圧力上昇するように設計される。本発明による器具1は、有利には、例えば、調理プレートのような、外部熱源を受けるように設計される。食品圧力調理器具1は、このゆえに、圧力調理器を構成し、その内容物を加熱するため、優先的に、独立した調理源(例えば、調理プレート)に置かれることを意図される。本発明の調理器具1は、調理される食品を受容することを意図され、器具1が、通常の動作であるとき、すなわち、水平平面に置かれるとき、垂直方向に見立てた方向に沿って延びる、本明細書において、垂直中央軸X-X’周りの回転対称を実質的に有する、調理容器を形成する少なくともボウル2を含む。ボウル2は、従来どおり、ステンレス鋼またはアルミニウムのような金属材料で作られる。ボウル2は、例えば、複層の熱伝導体底部である、底部2Aを含む。ボウル2は、また、上述の底部2Aと、本明細書において円形であり、ボウル2の内部へアクセスするための開口を定める、自由上縁2Cとの間に立ち上がる、環状側壁2Bを含む。この自由上縁2Cの構成は、器具1の錠止手段との関連で、以下により詳細に説明されるであろう。図に示されるように、ボウル2は、ボウル2から、より正確には環状側壁2Bの外面から、好ましくは自由上縁2Cの近傍で、ボウル2の外方に向かって半径方向に延びる(本明細書においては、中央軸X-X’に対して)、局所突起を形成する少なくとも一つのボウルハンドル3を備える。
【0021】
このゆえに、図に示されるように、ボウルハンドル3は、ボウル2から外方に突出し、このゆえに、ボウル2を扱う(例えば、それを持ち上げ、および、移動させる)ために使用者によって手動でつかまれることを意図されたグリップを形成するように、ボウル2に固定される。図に示された優先的な実施形態において、調理器具1は、ボウル2の側壁2Bに、中央軸X-X’に対し、直径方向に対向して取り付けられた二つの同一のハンドル3、4を含み、ハンドル3、4は、本明細書において、ボウル2の自由上縁2Cの近傍に配置される。しかしながら、それによって本発明の枠組みから離れることなく、ボウル2が、唯一つ、または、二つより多い(例えば、三つまたは四つ)のボウルハンドル3を備えることが、十分に考えられる。
【0022】
本発明による器具1は、また、ボウル2と一体にされ、ボウル2に対して錠止されて、圧力上昇に適合する料理チャンバー、すなわち、器具1の圧力上昇を可能にする十分に緊密な調理チャンバーを形成することを意図された蓋5を含む。この密閉された、緊密な特性を得るために、器具1は、有利には、蓋5とボウル2との間に介在されることを意図され、このゆえに、チャンバー内部と外部との間の、蒸気および/または空気のいかなる制御されない漏れをも防止する、好ましくは、例えば、エラストマーで作製された、柔軟な環状ガスケットによって形成された、シール用ガスケット6を含む。蓋5は、従来どおり、ステンレス鋼またはアルミニウムのような金属材料から作製される。それは、有利には、ボウル2の形状に結合される形状、例えば、それがボウル2に付加され、錠止されるとき、ボウル2の底部2Aの平均延長平面(すなわち、本明細書において、実質的に水平な平面)に実質的に平行な平均平面内に有利には延びる、概して円盤形状を有する。図に示されるように、蓋5は、ボウル2と独立しており、すなわち、蓋5は、ボウル2に恒久的に取り付けられておらず、ボウルとは全く異なっており、このゆえに、使用者によって、ボウル2に自由に結合させられ、または、ボウル2から分離される(もちろん、錠止されていない場合)。図に示された実施形態において、蓋5は、ボウル2の環状側壁2Bの自由上縁2Cによって定められるアクセス開口の形状および大きさに結合される形状および大きさの円盤状カバー要素5Aを含む。
【0023】
これらの実施形態において、蓋5は、また、有利には、円盤状カバー要素5Aと一体の(本明細書において、円盤状カバー要素5Aの外周において)円形上縁と自由円形下縁との間に立ち上がる、例えば、実質的に円筒状または円錐台状の環状帯部5Bを含み、環状帯部5Bは、例えば、末端フランジによって、それ自身を延長させられる。図に示されるように、円盤状カバー要素5Aは、蓋5がボウル2と結合され、調理チャンバーを形成するとき、全体として、水平な平均平面、すなわち、本明細書において、ボウル2の底部2Aの平均延長平面に平行な平均平面に延び、一方で、環状帯部5Bは、実質的に垂直に、すなわち、中央軸X-X’に平行に延び、末端フランジは、それ自身が実質的に水平に延びる。このことは、もちろん、円盤状カバー要素5Aが、図に示されるように、例えば、制御機構を受容するため、または、機械的強度のために、局所的に少し丸められるか、または、湾曲させられ得ることを排除しない。図に示された実施形態において、環状帯部5Bは、円盤状カバー要素5Aの外周から下方に延びる立下り縁によって形成される。これらの実施形態において、カバー5は、ボウル2の上部を、実質的に調整された方法で覆うことを意図され、その結果、環状帯部5Bは、環状側壁2Bの上部の外側から自由上縁2Cを取り囲み、一方、円盤状カバー要素5Aは、シール用ガスケット6が、ボウル2と蓋5の間に介装されるけれども、自由上縁2Cを圧する。しかしながら、環状帯部5Bは、代わって、それにより本発明の枠組みから離れることなく、ボウル2によって囲まれるように、および、ボウル2に入るように、ボウル2内に挿入されることを意図されることが、十分考えられる。
【0024】
ボウル2と蓋5は、このゆえに、好ましくは金属の、それぞれ相補的な包絡面を形成し、一緒に組み合わされると、食品が、その中で、蒸気圧力下で調理されることを意図された閉鎖容積を定める、結果としての金属の包絡面を形成する。調理圧力を制御するために、器具1は、有利には、例えば、調節弁のような、圧力調節手段8を含む。圧力調節弁は、好ましくは、例えば、蓋5によって直接担持され、および、実質的に一定な、動作圧力と呼ばれる、所定の値に、調理チャンバー内部の圧力を維持するよう配置されるように、蓋5に取り付けられ、所定の値は、例えば、実質的に10kPaと120kPaの間、例えば、50kPaと55kPaの間、または、85kPaと90kPaの間に含まれる値、また、例えば、65kPa、または、100kPaのオーダーの値で、大気圧を超える。そのような圧力調節手段の動作の一般的な原理は、それ自体よく知られており、本明細書においてより詳細にそれを説明する必要はない。食品圧力調理器具1は、有利には、他の操作部材(例えば、以下により詳細に説明されるであろう開放安全手段21、過圧安全弁等)を含む。
【0025】
本発明による器具1は、また、チャンバー内部の圧力の影響下で、蓋5が外れるのを見る危険なしに、蓋5とボウル2の結合により形成された調理チャンバーが、少なくとも、上述の運転圧力に到達するようことを可能にするように、バイオネット錠止めシステムを含む。換言すると、錠止システムは、ボウル2と蓋5の間に、調理チャンバー内部の上昇圧力の影響下で、ボウル2からの蓋5の分離を防止するに十分に堅牢な機械的リンクを確実にするように設計される。本明細書において、バイオネット錠止システムは、ボウル2に対して蓋5を、本明細書において、垂直中央軸X-X’の周りに回転させることによって、非錠止構造(
図1、6、8、14および15に示される)から錠止構造(
図8~10、17および18)に変更し、そのとき、器具1を、蓋5がボウル2に置かれ、蓋5がボウル2に自由に載っている、錠止待機構造(
図1および14)から、ボウル2および蓋5が、互いに連結し、それらの自由な分離を防止する錠止構造(
図9および17)へと変更するように、および、その逆も可能であるよう設計される。非錠止構造は、有利には、蓋5が、(i)ボウルから自由にかつ即座に分離されること(事前の回転なしで)、(ii)ボウル2に対して蓋5を回転させることによりその錠止構造に到達することの双方を可能にする唯一の構造である。このことは、特に、錠止システムが非錠止構造でなくなるや否や、その後、上述の条件(i)および(ii)のいずれか一つ、または、双方が満たされないことを意味する。より正確には、本発明による器具1のバイオネット錠止システムは、蓋5を、ボウル2に対する所定の錠止位置(
図9および17に示される)にもたらすため、ボウル2に対する蓋5の所定の錠止前位置(
図1および14)から、所定の角度ストロークαによって、ボウル2に対して蓋5を回転させることにより、その非錠止構造から、その錠止構造へと変更するように設計される。
【0026】
このゆえに、図に示される実施形態において、器具1は、その錠止待機構造(蓋5の錠止前位置に対応)から、その錠止構造(蓋5の錠止位置に対応)へと、時計方向S1に、中央軸X-X’の周りの所定の角度ストロークαによって、ボウル2に対する蓋5の回転によって変更され、その錠止構造から、その錠止待機構造へと、対向する反時計方向S2に、中央軸X-X’の周りの所定の角度ストロークαによって、ボウル2に対する蓋5の回転によって変更され、それによって本発明の枠組みから離れることなく、逆も(反時計方向S1および時計方向S2)完全に可能であることが理解される。調理器具1のバイオネット錠止システムは、有利には、その目的のために、第一および第二の一連の突起9A-9Hおよび10A-10Hを含み、それらは、それぞれ、蓋5およびボウル2と一体とされ、ボウル2に対する蓋5の錠止または解錠を確実にするように設計され、垂直中央軸X-X’の周りでの所定の角度ストロークαによる、ボウル2に対する蓋5の回転によって互いに係合し、それぞれ、互いから離脱する。よく知られているように、第一および第二の一連の突起9A-9Hおよび10A-10Hの各々は、二つずつ、協働することを意図され、すなわち、一方の一連の突起の各々は、ボウル2に対する蓋5の回転によって、他方の一連の突起の対応する突起の下方を通り、ボウル2に対する蓋5を錠止すことが引き起こされる。図に示された実施形態において、蓋5と一体の、第一の一連の突起9A-9Hは、蓋5の内部に向かって半径方向に突出し、一方、ボウル2と一体の、第二の一連の突起10A-10Hは、ボウル2の側壁2Bの外面から、ボウル2の外方に向かって、半径方向に突出する。しかしながら、蓋の錠止突起9A-9Hが、蓋5の外方に向かって突出し、ボウルの突起10A―10Hが、ボウルの内部に向かって半径方向に突出することが、十分に考えられる。本発明は、このゆえに、バイオネットシステムの錠止ランプの特定の構造に限定されず、それぞれ、蓋とボウルのランプを形成する、蓋の突起9A-9Hとランプの突起10A-10Hが、本明細書において、垂直中央軸X-X’の周りの、ボウル2と蓋5の相対的な回転によって互いに協働し、蓋ランプは、調理チャンバー内の内部圧力に抵抗し得る、ボウル2と蓋5の機械的リンクを生成するために、ボウルランプの下方の位置に至る。図に示された例において、蓋の突起9A-9Hの各々は、蓋5、より正確には、それに沿って、突起9A-9Hが、規則的、または、不規則な間隔で、好ましくは配置される、環状帯部5Bの包絡面を構成する物質の局所的三次元変形によって得られる、三次元要素によって成る。各々の突起9A-9Hは、このゆえに、環状帯部5Bと共に単一体であり、例えば、成形工具、好ましくは延伸工具の適用の痕跡に対応する、一側で、凸状内面を、「反対に」、他側で、対向する凹状外面を画定することによって、環状帯部から突出する、突起を形成する。本発明は、しかしながら、特定の、特に、図に示された例のような、図から得られる、突起9A-9Hの実施に全く限定されない。例えば、蓋の突起9A-9Hは、環状帯部5Bの自由縁の局地的な内方折り曲げによって得られる平坦なタブによって形成されることが、十分考えられる。三次元要素の使用は、しかしながら、それは、材料の単純な変形(延伸その他)によって、優れた機械的性質と減少した大きさを有する突起を容易に得ることを可能にするので、好ましい。この減少した大きさのおかげで、優先的には30度以下、例えば、10度~25度が含まれる、かなり小さい所定の角度ストロークαによる、蓋5とボウル2との間の相対的回転によって、器具1を、錠止待機構成(ボウル2に対する蓋5の錠止前位置)から錠止構成(ボウル2に対する蓋5の錠止位置)へ変更させることが可能であり、本発明は、特定の角度ストロークαの値に限定されず、30度より大きく、または、30度に等しいか、逆に、30度よりずっと小さくし得ることが理解される。
【0027】
このゆえに、図に示された例において、描かれた三次元要素の使用は、これらの三次元要素の減少したサイズのおかげで、22度30分の所定の角度ストロークαに対応する、八つのランプを実施する。従来技術において通常観察される値よりはるかに小さい、そのような角度ストロークの値は、器具1の使用の人間工学を改良しやすく、また、以下の記載において詳細に説明されるように、有利には、器具1の使用の安全性に寄与することを可能にする。蓋5の包絡面の局所的変形によって蓋のランプを形成するための、そのような描かれた三次元要素の使用は、また、大きな容量の器具が、例えば、十個のランプ(この場合において、角度ストロークαは、例えば、18度に等しい)を、または、十二個のランプ(この場合において、角度ストロークαは、例えば、15度に等しい)さえも用いることを可能にする。
【0028】
図に示された例において、ボウル突起10A-10Hは、自由上縁2Cから外方に向けて突出する、環状縁によって形成され、ノッチ11A-11Hが、蓋突起9A-9Hの通過を可能とするように、環状縁を貫いて形成され、各ノッチ11A-11Hの間に延びる環状縁の部分は、蓋のランプを形成する蓋突起9A-9Hと協働することを意図された、各ボウルのランプを形成する。このゆえに、蓋5がボウル2を覆うとき、蓋突起9A-9Hは、ノッチ11A-11Hを通過し得、環状縁の下方に至る。器具1は、その時、錠止前構造(また錠止待機構造と称される)であり、それから、垂直軸X-X’に周りで、所定の角度ストロークαによって、ボウル2に対して、蓋5を、単に回転させることにより、錠止構造が到達され得、この回転は、効果を得るために、蓋5の突起9A-9Hと環状縁のノッチ11A-11Hを角度的にオフセットさせねばならないが、「バイオネット」型の錠止を提供する。有利には、図に示されるように、各々のボウルランプは、蓋ランプの各々の延設の扇形角度Ωより、はるかに大きい扇形角度βに沿って延びる。
【0029】
蓋5の包絡面の局所的変形によって得られる三次元要素の形状にある蓋ランプの使用は、実際に、より幅の広い、このゆえに、従来のボウルランプよりも強固なボウルランプの設置を可能にし、例えば、規則的な間隔で配置された十個の蓋ランプを備える蓋を実施すること、および、この場合において、15度(18度ではなく)に減少された角度ストロークαを使用することが、十分に可能である。この場合における錠止構造において、蓋ランプの中央部は、ボウルランプの対応する中央部と整列しない、すなわち、蓋ランプは、ボウルランプに対して中央の位置に配置されない。
図1~13の実施形態において、ボウルおよび蓋ランプは、それぞれ、数が八個であるが、所定の角度ストロークは、22度30分よりも小さく、その結果、錠止構造において、および、
図11に見られるように、蓋ランプは、中央位置において、ボウルランプに当接せず、それどころか、ボウルランプの下のオフセットした位置で、ボウルランプに当接して置かれる。
【0030】
本発明によれば、器具1は、また、蓋5に固定された安全要素12を含み、安全要素12は、所定の角度ストロークαにより、ボウル2に対して蓋5と共に移動する。換言すると、安全要素12は、蓋5と単一のサブセットを形成するよう、蓋5に一体化される。安全要素12の蓋5への固定は、蓋5に対する位置において、安全要素12を不動化することを可能とする手段によって確実にされる。このゆえに、所定の錠止前位置から所定の錠止位置への変更のための、角度ストロークαによる、ボウル2に対する蓋5の回転の間、安全要素12は、蓋5によって担持されるという事実ゆえに、また、同じ角度ストロークαによる回転を受ける。図に示された例において、安全要素12は、円盤状カバー要素5Aの周囲で、円盤状カバー要素5Aに配置される。安全要素12は、蓋5が、所定の錠止位置を占めるとき、ボウルハンドル3との連結において協働する。
【0031】
換言すると、安全要素12、および、ボウルハンドル3は、蓋が、所定の錠止位置にあるとき、互いに取り付けられ、このゆえに、互いから離脱する機能を制限するように、機械的に協働するよう設計される。好ましくは、ボウルハンドル3との安全要素12の連結は、蓋5の所定の錠止位置から、その錠止前位置へ戻すように、蓋5を、ボウル2に対して回転させることを防止するために、中央軸X-X’に垂直な水平面における角度方向の連結である。
【0032】
図に示されるように、安全要素12とボウルハンドル3は、蓋5が所定の錠止位置を占めるときのみならず、所定の錠止前位置を占めるときも、少なくとも部分的に半径方向(本明細書において、中央軸X-X’に対して)に対応している。換言すると、安全要素12の第一の部分(少なくとも)とボウルハンドル3の第一の部分(少なくとも)は、蓋5が所定の錠止前位置を占めるとき、同一の第一の半径方向平面P1に内接される。第一の半径方向平面P1は、中央軸X-X’を含み、水平面に垂直である。このゆえに、蓋5が、その錠止位置に至る前に、蓋5が、その所定の錠止前位置を占めるや否や、安全要素12は、少なくとも部分的にボウルハンドル3に対向し、使用者が、錠止前位置を容易に特定することを可能にするだけでなく、所望なら、例えば、器具1の圧力上昇を禁ずることを目的としている、ボウルハンドル3と安全要素12との間の機械的協働を実施し得ることを、また、可能にする。同様に、蓋5が、第一と第二の半径方向平面P1、P2が、交差平面であり、一方で、また、双方が、水平面に垂直であり、双方が、中央軸X-X’を通る、所定の錠止位置を、占めるとき、安全要素12の第一の部分とボウルハンドルの第二の部分は、有利には、同一の第二の半径方向平面P2に内接される。
【0033】
このゆえに、好ましくは、蓋5の、錠止前位置と錠止位置との間の所定の角度ストロークαの初めから、安全要素12は、常時、少なくとも部分的に、ボウルハンドル3と半径方向に整列させられる。減少した幅の、例えば、上記において顕にされた30度より小さい角度ストロークαの使用は、特に有利であり、一方で、ボウルハンドル3が延びる扇形角度の幅を小さくすること、すなわち、ボウルハンドル3の幅Lを小さくすることを可能にする。図に示された特に有利な実施形態において、局所的三次元要素の形状の蓋ランプの使用は、蓋が、所定の錠止前位置となるや否や、安全要素12とボウルハンドル3を、半径方向で、少なくとも部分的に、一致するように、所定の角度ストロークαの値が、ボウルハンドル3の幅Lを決定するので、特に有利である。
【0034】
図に示された実施形態において、安全要素12は、蓋5が、所定の錠止前位置を占めるとき、少なくとも部分的にボウルハンドル3に張り出すように、安全要素12が、半径方向に、少なくとも部分的に蓋5から突出するような構造に適合するように設計される。このことは、図に示された例に対応する、この実施形態において、安全要素12の少なくとも一部が、蓋5がその所定の錠止前位置を占めるとき、少なくともボウルハンドル3の一部と垂直方向に整列することを意味する。この垂直方向の整列は、図に示されるように、安全要素12の関係する部分が、ボウルハンドル3の関係する部分の上方であるようになし得、安全要素12の関係する部分が、ボウルハンドル3の関係する部分の下方であるように、逆の構造を実施することが十分に考えられることが理解される。優先的には、かつ、図に示されるように、安全要素12は、ボウルハンドル3の安全要素12との連結による協働を可能にするために、蓋5が、所定の錠止位置を占めるときのみならず、蓋5が、所定の錠止前位置を占めるときも、ボウルハンドル3に少なくとも部分的に張り出す。
【0035】
好ましくは、安全要素12のボウルハンドル3との連結協働は、雄型/雌型の協働であり、安全要素12とボウルハンドル3は、それぞれ、雌型構成および相補的な雄型構造を有するか、または、逆の構成(すなわち、安全要素12は、雄型構成を有し、一方、ボウルハンドルは、雌型構成を有する)を有する。このゆえに、この優先的な実施形態において、安全要素12の少なくとも一部は、ボウルハンドル3の対応する一部と(または、少なくとも、ボウルハンドル3に担持される相補的要素と)ぴったり合うように設計され、蓋5が、所定の錠止位置から外れることをもたらし易い、水平面における、ボウル2に対する蓋5のいかなる回転をも防止するため、ボウルハンドル3の安全要素12との連結を確実にする。図に示されるように、安全要素12は、蓋5に固定的に取り付けられた本体13を含み、すなわち、本体13は、蓋5に対して不動とされるように、例えば、強固な固定型のリンクによって、蓋5に直接接続される。
図1~13に示された第一の実施形態において、本体13は、円盤状カバー要素5Aの直径に沿って、円盤状カバー要素5Aを局所的に覆う、プラスチック材料から形成された横断部材14の外方部分の形である。問題となる横断部材14は、このゆえに、好ましくは、蓋5の縁部から半径方向に突出することなく、蓋5の縁部と実質的に同一平面となる、二つの直径方向に対向する端部間に延びる(
図5参照)。
図14~18の第二の実施形態において、本体13は、このとき、蓋5から半径方向に突出することなく、蓋5の全直径に延びる、横断部材によって形成されずに、本明細書において、蓋5とは異なり、円盤状カバー要素5A上で蓋5の周囲に配置されるブロックによって形成され、ブロックは、特に、
図16に見られ得るように、蓋5の外方に向かって半径方向に延びる。
図14~18の器具の、本体13を形成するブロックは、好ましくは、横断部材14として、プラスチック材料から製造され、円盤状カバー要素5Aに固定的に取り付けられる。
【0036】
有利には、器具1は、また、蓋5に固定的に取り付けられた把持部材15を含み、把持部材15は、それによる蓋5の取り扱い、および、運搬、特に、所定の角度ストロークαによる、ボウル2に対する蓋5の回転を可能にするため、手動で把持されるように設計される。好ましくは、および、
図1~13の第一の実施形態によれば、本体13は、把持部材15と一緒の単一の部材である。より正確には、
図1~13に示される実施形態において、横断部材14は、把持部材15を形成することを意図された、その中央において湾曲した構成を有し、このゆえに、把持部材15は、本体13(横断部材14の端部の一つに対応する)と共に、単一の、および、同一の単一片部分を形成する、。しかしながら、それにより本発明の枠組みから離れることなく、把持部材15は、例えば、
図14~18の実施形態によれば、本体13と全体的に異なることが、完全に考えられる。この実施形態において、把持部材15は、円盤状カバー要素5Aの中央から実質的に立ち上がる中央突起部によって形成され、それは、全体的に、本体13とは異なり、本体13から独立している。
【0037】
図1~18に示されるように、安全要素12は、本体13に加えて、以下の位置の間を、本体13に対して可動であるように装架された錠16を含む。
【0038】
-蓋5が、所定の錠止位置を占めるとき、錠16が、ボウルハンドル3によって担持される、相補的錠止構成17と係合し得る、第一の位置、
-および、蓋5が、所定の錠止前位置を占めるとき、錠16が、相補的錠止構成17から離脱するように、相補的錠止構成17から十分に離間する、第二の位置。
【0039】
示されるように、錠16の全体は、蓋5が所定の錠止位置を占めるときのみならず、所定の錠止前位置を占めるときも、ボウルハンドル3に対して、半径方向の対応にある。このゆえに、錠16は、蓋5の錠止前位置と錠止位置との間の、蓋5の所定の角度ストロークαの初めから、常に、ボウルハンドル3の一部と半径方向に一体的に整列する。錠16とボウルハンドル3とのこの半径方向の対応のおかげで、器具の使用は、容易化され、その安全性レベルは改良される。
【0040】
図に示された実施形態において、錠16は、錠16がその第一の位置を占めるとき、蓋5が、所定の錠止前位置を占めると、ボウルハンドル3に、少なくとも部分的に張り出す。より正確には、錠16がその第一の位置を占めるとき、錠16の全体は、ボウルハンドル3に張り出す(本明細書においては局所的に)、すなわち、錠16は、蓋5が所定の錠止前位置を占めるときも、蓋5が、所定の錠止位置を占めるときも、ボウルハンドル3の少なくとも一部に張り出す。
【0041】
換言すると、垂直中央軸X-X’に垂直な水平平面へのボウルハンドル3の直角投影の少なくとも一部は、蓋5が、所定の錠止前位置、および/または、所定の錠止位置を占めるとき、錠16の直角投影の全体に、全体的に重ねられる。
【0042】
図に示されるように、ボウルハンドル3は、ボウルハンドル3がボウル2の側壁の外面に沿って延びる、本明細書において、平均の水平平面の扇形角度を定める、第一および第二の垂直平面P3、P4の間に延びる。錠16は、また、蓋5が、所定の錠止位置を占めるときのみならず、蓋5が、所定の錠止前位置を占めるときも、第一および第二の垂直平面P3、P4間に延びる。
【0043】
錠16自身は、好ましくは、錠16を横方向に区切る、第三および第四の垂直平面P5、P6間に延びる。図に見られ得るように、第三および第四の垂直平面P5、P6の各々は、蓋5が、所定の錠止位置を占めるときのみならず、蓋5が、所定の錠止前位置を占めるときも、ボウルハンドル3と交差する。このゆえに、図に示されるように、第三および第四の垂直平面P5、P6は、蓋5が、その錠止前位置を占めようと、その錠止位置を占めようと、第一および第二の垂直平面P3、P4間に延びる。
【0044】
有利には、かつ、示されるように、本体13の全体は、また、蓋5が、所定の錠止位置を占めるときのみならず、蓋5が、所定の錠止前位置を占めるときも、ボウルハンドル3に半径方向に対応する。このことは、例えば、本体13が、蓋5が、その錠止前位置を占めようと、その錠止位置を占めようと、第一および第二の垂直平面P3、P4間に延びる、第五および第六垂直平面P7、P8の間に横方向に延びる、例えば、蓋ハンドルまたはモジュールを形成することを意味する。
【0045】
有利には、かつ、図に示されるように、錠16の第一の位置は、少なくとも錠16の一部が、蓋5から、好ましくは、また、本体13から突出し(視認可能な態様で)、相補的錠止構成17と係合する、伸長位置であり、一方、第二の位置は、錠16の一部が、蓋5の内部、および/または、本体13の内部に向かって後退し、相補的錠止構成17から離脱する、後退位置である。
【0046】
図に示される実施形態によれば、錠16は、有利には、滑動するように、一層優先的には、本体13に対して半径方向に滑動するように装架されるが、滑動するような装架に限定されず、他のタイプの機械的リンク(例えば、回転)が、本体13と錠16との間で実施されることが理解される。
【0047】
図1~13に示された第一の実施形態において、錠16は、伸長位置において蓋5から距離D1(
図4を参照)にわたって、半径方向に突出するタブの形状であり、一方で、後退位置においては、タブは、蓋5の外方に向かって半径方向に実質的に突出しないか、または、距離D1より小さい距離D2にわたって、蓋5の外方に向かって半径方向に突出する。
【0048】
図14~18の実施形態において、錠16は、有利には、板状のスライド部材の形状であり、問題となるスライド部材が本体13の外方に向かって半径方向に突出しない後退位置と、それが、逆に、本体13の外方に向かって半径方向に突出する伸長位置との間で、本体13に当接して、本体13の下方で、滑動するように装架される。
【0049】
図1~13の第一の実施形態において、錠16は、その第一の位置(有利には伸長位置)において、好ましくは、本体13と接触する内方端16Aと自由外方端16Bの間に、長手方向に延び、相補的構成17は、有利には、錠16および蓋5が、それぞれ、第一の位置(伸長位置)および所定の錠止位置を占めるとき、自由外方端16Bを受容することを意図された、収容部、すなわち、空所を形成する。このゆえに、器具1の錠止構造において、錠16の自由外方部分は、ボウルハンドル3と一体の収容部に捕捉され、その所定の錠止位置から所定の非錠止位置への、いかなる蓋5の不時の戻りをも防止する。
【0050】
図14~18の第二の実施形態において、相補的構成17は、このとき収容部を形成せず、ボウルハンドル3の表面に突出する阻止突起を形成する。この場合において、ボウルハンドル3は、例えば、阻止突起を形成するように平坦な表面から垂直方向に立ち上がる滑りばめを備えた、実質的に平坦な上方表面を有する。この実施形態において、錠16は、錠16と蓋5が、それぞれ、第一の位置(本明細書において後退位置である位置)と所定の錠止位置を占めるとき、阻止突起を受容することを意図された収容部18を形成する。
【0051】
このゆえに、蓋5は、錠16が相補的構成17と係合する第一の位置にある錠16を備えて、所定の錠止位置にあると、使用者は、錠16/相補的構成17の機械的協働により、蓋5を、蓋が、その所定の錠止位置を去り、その所定の錠止前位置に戻るように、回転させることができない。このことは、使用者を危険にさらす、いかなる不時の解錠の試みをも防止することを可能にする。
【0052】
もちろん、それが、純粋に手動制御であれ、半自動制御であれ、完全に自動制御であれ、錠16の位置を制御するための多くの可能性が存在する。
【0053】
例えば、安全要素12は、錠16を、好ましくは、上述の伸長位置である、その第一の位置に恒常的に戻すために、または、錠16を、その第二の位置(好ましくは、上述の後退位置である)に恒常的に戻すために、本体13と錠16との間に介装された弾性の復帰手段19を含む。好ましくは、弾性の復帰手段19は、コイルばねを含むが、本発明は、特定の弾性の復帰手段に限定されず、いかなる好適な弾性体も選択された設計の機能として適し得ることが理解される。この優先的な実施形態において、錠16は、それが受ける弾力性復帰力の作用下で、恒常的にその伸長位置を占める傾向にあり、例えば、使用者により及ぼされる弾性復帰力とは反対の、錠16に対する直接の制御労力の作用下で、その後退位置に向かう。例えば、安全要素12は、手動で操作され、好ましくは、非錠止構造および錠止構造の双方においてアクセス可能な制御部材20を含む。示されるように、制御部材20は、本体13に対して手動で移動させることができ、錠16の第一の位置から第二の位置への、および/または、その第二の位置から第一の位置への、錠16の変位を手動で制御する。制御部材20は、例えば、錠16と直接一体とされ、および、有利には、制御部材20は、制御部材20と錠16が、単一のおよび同一の単一片部分によって形成される、
図1~13に示される実施形態におけるように、錠16を担持する。この場合において、制御部材20は、弾性復帰手段19によって印加される弾性復帰力に抗して、その後退位置に戻すために、錠16を押すように使用者によって使用され得る。器具1のこの変形の操作は、例えば、以下の一つであり得る。
-錠16は、復帰手段19を形成するばねによって与えられ得る復帰力の作用下で、自然にその伸長位置にある。
-蓋5は、その所定の錠止前位置に置かれ、錠16は、部分的にボウルハンドル3に張り出す、伸長位置にある。
-その後、使用者は、把持部材15により、蓋5を、その所定の錠止前位置から、その所定の錠止位置まで回転させ、その間、蓋5がその錠止前位置の近傍に到達するとき、錠16の変位を、その第二の位置(後退位置)に手動で制御するために、制御部材20への制御労力を及ぼし、錠16が、ボウルハンドル3により担持される収容部の側壁への突き当たりによって移動を制止することなく、その錠止位置まで、蓋5をもたらす。
-その後、蓋5が、錠止位置に到達すると、使用者は、制御部材20への労力を緩め得、これは、その伸長位置への錠16の弾性復帰をもたらし、錠16の自由外方部分は、ボウルハンドル3に担持される相補的錠止構成17を形成する収容部に捕捉されるだろう。
-その後、蓋5を解錠するために、安全条件(圧力レベル)が蓋を解錠することを許すなら、使用者は、制御部材20に、最初に、労力を及ぼし、手段19によって及ぼされる弾性復帰力に逆らって、錠16をその後退位置にもたらし、その後、把持部材15により、蓋5を、その所定の錠止位置から角度的にオフセットするだろう。
【0054】
しかしながら、本発明は、この特定の実施形態に限定されない。例えば、それにより、本発明の枠組みから離れることなく、安全要素12は、弾性復帰手段19を含まないことが、十分に考えられ、この場合において、制御部材20は、錠16を、その第一の位置から、その第二の位置へと、および、その第二の位置から、その第一の位置へと移動させるように用いられ得る(一方で、
図1~13の実施形態において、制御部材20は、その第二の位置からその第一の位置への錠16の変位を直接的に確実にはせず、この変位は、弾性復帰手段19によってより直接的に確実にされる)。また、それにより本発明の枠組みから離れることなく、錠16が、
図1~13の例におけるように、制御部材20に直接的に担持されず、制御部材20は、本体13に対してだけでなく、錠16に対しても、手動により移動可能であることが、十分に考えられ、この場合において、有利には、制御部材20は、弾性復帰手段19により与えられる弾性復帰力を直接受け得る。後者の特定の実施形態において、安全要素12は、弾性復帰手段19により与えられる復帰力に逆らって、錠16をその第二の位置に制止する制止部材を含み得る。この場合において、制御部材20は、問題となる制止手段を移動させるように用いられ、制止手段が、わきへ寄り、このゆえに、錠16が、その第一の位置に、弾性復帰力の影響下で、自動的に戻ることを可能にする。さらに、弾性復帰手段は、錠16をその第一の位置に戻さず、むしろ、その第二の位置に戻すことが考えられ、上述の考えられた全ての代替変形例は、必要な変更を加えて、依然として適用可能でる。
【0055】
図14~18の実施形態において、制御部材20は、例えば、錠16の変位を、その第一の位置(後退位置)から、その第二の位置(伸長位置)へと、手動で積極的に制御することを可能にするだけでなく、また、有利には、錠16の変位を、その第二の位置(伸長位置)から、その第一の位置(後退位置)へと制御することを可能にする。また、この実施形態において、錠16を、その第一の位置か、または、その第二の位置に、恒常的に戻すように、本体13と錠16との間に介装された弾性復帰手段を実施することが十分に考えられる。
図1~13の第一の実施形態に関連した、上述の考えられた全ての変形例は、
図14~18の第二の実施形態に、また十分に適用可能である。
【0056】
さらに、蓋5の、その所定の錠止前位置からその所定の錠止位置への変更は、自動的に、および、一時的に、錠16を、その第二の位置、および/または、その第一の位置にもたらすことが考えられる。例えば、
図1~13の第一の実施形態において、ボウルハンドル3は、有利には、錠16の相補的カム面と協働するカム面を備え得、錠16は、蓋5の、その所定の錠止前位置から、その所定の錠止位置までの回転の影響下で、その第二の位置に押し戻され、錠16は、錠16の相補的カム面が、ボウルハンドル3のカム面を通過すると、弾性復帰手段19の影響下で、その第一の位置に自動的に復帰し、相補的錠止構成17を形成する収容部に捕捉される。
【0057】
他方、反対は不可能であり、使用者は、蓋5を解錠するために、制御部材20に積極的な労力を及ぼさねばならない。
図14~18の実施形態において、錠16は、例えば、錠16が、恒常的に受ける弾性復帰力の影響下で、その伸長位置(錠16の第二の位置に対応する)に、恒常的に押し戻される。ボウルハンドル3は、有利には、錠16により担持される相補的なカム面と協働するように設計されたカム面を備え、錠16を、蓋5の所定の錠止前位置から、蓋5の所定の錠止位置への蓋5の回転の影響下で、錠16により担持される収容部18が、ボウルハンドル3により担持される相補的錠止構成17を形成する突起を捕捉し得る、錠16の後退位置に押し戻す。また、この
図14~18の実施形態において、錠16は、錠16をその第一の位置(後退位置)に保持する傾向である弾性復帰力を、恒常的に受けることが可能である。この場合において、安全要素12は、有利には、制止手段が、弾性復帰力に逆らってその第二の位置に錠を保持する制止位置と、制止手段がわきへ寄り、錠16を、弾性復帰力の影響下で、その第一の位置に戻らせる解放位置との間で、移動可能な制止部材を含む。制御部材20は、この場合において、有利には、制止手段の、その制止位置からその解放位置への移行を制御する。また、制止手段の、その制止位置から、その解放位置への移行は、ボウルハンドル3と安全要素12により、それぞれ担持されたカム面の協働によって自動的に制御され、この場合において、制御部材20は、このとき、機構をリセットする、すなわち、もちろん、安全条件(圧力レベル)がそれを可能にするならば、錠16を、その伸長位置(第二の位置)に押し戻すように用いられ得る。
【0058】
制御部材20は、いかなる好適な形状でもあり得、好ましくは、半径方向(
図1~13の実施形態)であれ、接線方向(
図14から18の実施形態)であれ、本体13に対して滑動するように装架され得る。制御部材20は、例えば、押し部材、レバー、引っ張りタブ、滑動部材、ボタン、または、任意の他の好適な設計の形状である。
【0059】
好ましくは、使用の最適の安全性を提供するために、器具1は、器具1の内部(すなわち、調理チャンバー内)の圧力レベルの影響下で、それが、ボウル2に対する蓋5の解錠を可能にする解放構成と、それが、ボウル2に対する蓋5の解錠を禁じる制止構成との間で転移しやすい、開放安全手段21を含む。その目的のために、安全手段21は、錠16をその第一の位置に阻止する安全位置と、錠16が、その第一の位置から第二の位置へ至ることを可能とするために、安全手段21が錠16と干渉しない中立位置の間で移動する要素21Aを含む。要素21Aは、有利には、本体13に一体とされる。好ましくは、中立位置は、安全手段21が、チャンバー内部を外部との連通状態に置く、漏洩位置であり、一方、制止位置は、安全手段21が、チャンバーの圧力上昇を可能とする、チャンバー内部を外部との連通状態に置かない、封止位置である。例えば、要素21Aは、器具1内部の圧力が、所定のレベルに達するや否や、要素21Aが押し戻される、上部位置(安全位置に対応)と、器具1内部の圧力が所定のレベルに到達しない限り、要素21Aがそれ自身の重量の影響下で保持される下部位置(中立位置に対応)の間で、垂直方向に滑動するように装架される。好ましくは、その上部位置において、要素21Aは、例えば、安全フィンガーの形状にあり、直接または間接に、錠16と協働可能であり、錠16が相補的構成17と係合する第一の位置に、錠16を留めるのを防止する。例えば、
図1~13に示された実施形態において、フィンガー21Aは、上部位置において、錠16を担持する(
図12参照)制御部材20の相補的構成の中に至り、このゆえに、制御部材20の変位を妨げ、このゆえに、錠16の変位を妨げる。しかしながら、それにより本発明の枠組みから離れることなく、安全フィンガー21Aが錠16と直接協働することが、十分に考えられる。
【0060】
さらに、有利には、スロットが、制御部材20の本体内に設けられ、安全フィンガー21Aの上部は、上部位置にあるとき、視認可能であり、このゆえに、使用者に対して、器具1の使用状態の視覚的指示を提供する。安全手段21は、このゆえに、開放安全手段を形成し、器具1が圧力をかけられているとき、いかなる不時の開放をも防止する。
【0061】
有利には、錠16がその第二の位置にあるとき、錠16は、安全手段21と協働し、安全手段21が、その解放構造から阻止構造に至ることを防止する。この不正閉鎖安全機能は、錠16が適正にその第一の位置にあるのでなければ、器具1が圧力上昇するのを防止し、例えば、制御手段20を通して配置され、その大きさが実質的にフィンガー21Aの大きさに調節された、オリフィス手段によって実施され、オリフィスがフィンガー21Aを正しく整列しないとき、フィンガー21Aは、問題となるオリフィスの縁に突き当たり、安全手段21がその阻止位置に至ることを防止する。
【0062】
蓋5が所定の錠止前位置を占めるとき、錠16が、全体として、ボウルハンドル3と半径方向の対応にある、本発明の特徴のおかげで、例えば、安全手段21が、その阻止位置に至ることを禁止する位置において、錠16を、この錠止前位置に保持することを確実にするために、ボウル2に対する蓋5の錠止前位置において、錠16とボウルハンドル3の間の早い機械的協同を実施することが可能である。その目的のために、例えば、錠の第一と第二の位置の間の中間の位置に、錠16を保持するため、それぞれ、ボウルハンドル3と錠16によって担持されるカム面の協働を実施することが可能であり、中間の位置は、阻止構造に対応する上位位置まで、フィンガー21Aが上昇するのを禁止する。もちろん、他の協働手段、例えば、安全手段21と、直接または間接に、相互作用するような、ボウルハンドル3と本体13との間の機械的協働が考えられる。