(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-12
(45)【発行日】2022-07-21
(54)【発明の名称】エアロゾル送達装置のためのリアルタイム温度制御
(51)【国際特許分類】
A24F 40/57 20200101AFI20220713BHJP
A24F 47/00 20200101ALI20220713BHJP
【FI】
A24F40/57
A24F47/00
(21)【出願番号】P 2019524347
(86)(22)【出願日】2017-11-10
(86)【国際出願番号】 IB2017057059
(87)【国際公開番号】W WO2018087719
(87)【国際公開日】2018-05-17
【審査請求日】2020-10-19
(32)【優先日】2016-11-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デイビス,マイケル・エフ
(72)【発明者】
【氏名】アデメ,バラジャー
(72)【発明者】
【氏名】フィリップス,パーシー・ディー
【審査官】比嘉 貴大
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/192084(WO,A1)
【文献】特表2015-507477(JP,A)
【文献】特表2018-531582(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達装置であって、
加熱要素を装備され
たカートリッジであって、カートリッジのメモリに風味のタイプを示す情報が記憶され
ている特定の風味を有するエアロゾル前駆体組成物を収容
し、加熱要素がエアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化して気化させるように制御可能である、
カートリッジと、
可変であり加熱要素の温度に比例する抵抗を有する測温抵抗体(RTD)であって、加熱要素の温度に関して不変である抵抗温度係数も有する、RTDと、
エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化して気化させるように、加熱要素に電力を方向付けるように構成される制御構成要素であって、RTDの抵抗を測定し、それから加熱要素の温度を決定し、
カートリッジのメモリに記憶されている風味のタイプを示す情報を読み取り、そのように決定された温度に基づいて、リアルタイムで少なくとも1つの機能的な要素を制御するように構成され、少なくとも1つの機能的な要素の制御が、
加熱要素の決定された温度と、特定の風味のための最適な温度を提供すべくカートリッジのメモリに記憶されている風味のタイプを示す情報とに基づく加熱要素への電力の調整を含み、最適な温度は、特定の風味が吸入可能な状態で提供される温度である、制御構成要素と
を含むエアロゾル送達装置。
【請求項2】
RTDが、加熱要素と一体化されており、エアロゾル前駆体組成物の構成要素を気化させるために熱を発生するように構成されたRTD要素を含む、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
RTDが、白金(Pt)、チタン(Ti)、銅(Cu)もしくはニッケル(Ni)を含む元素、またはそれらの少なくとも1つの合金から形成される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
少なくとも1つの機能的な要素の制御が、ディスプレイによる提示のための加熱要素の温度の出力を含み、
ディスプレイが遠隔ディスプレイであり、エアロゾル送達装置は、制御構成要素に連結され、遠隔ディスプレイへの温度の無線通信を可能にするように構成された通信インターフェースをさらに備える、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
制御構成要素が、ユーザインターフェースから温度に基づく設定を受け取るようにさらに構成され、制御構成要素が、温度に基づく設定に従って加熱要素に電力を方向付けるように構成される、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
ユーザインターフェースが遠隔ユーザインターフェースであり、エアロゾル送達装置が、制御構成要素に連結され、遠隔ユーザインターフェースからの温度に基づく設定の無線通信を可能にするように構成される通信インターフェースをさらに備える、請求項5に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
制御構成要素を装備される制御本体と
着脱可能に連結される、
カートリッジであって、制御本体とカートリッジは、エアロゾル送達装置を形成しており、
カートリッジのメモリに風味のタイプを示す情報が記憶されている特定の風味を有するエアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを画定するハウジングと、
カートリッジが制御本体と連結されるアクティブモードで動作するように構成される加熱要素であって、アクティブモードの加熱要素は、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化して気化させるように、制御構成要素によって制御可能である、加熱要素と、
可変であり加熱要素の温度に比例する抵抗を有する測温抵抗体(RTD)であって、加熱要素の温度に関して不変である抵抗温度係数も有するRTDと
を備え、
RTDの抵抗が、RTDの抵抗を測定し、それから加熱要素の温度を決定し、そのように決定された温度に基づいてリアルタイムで少なくとも1つの機能的な要素を制御
し、カートリッジのメモリに記憶されている風味のタイプを示す情報を読み取るように構成された制御構成要素により、測定可能であり、少なくとも1つの機能的な要素の制御が、
加熱要素の決定された温度と、特定の風味のための最適な温度を提供すべくカートリッジのメモリに記憶されている風味のタイプを示す情報とに基づく加熱要素への電力の調整を含み、最適な温度は、特定の風味が吸入可能な状態で提供される温度である、カートリッジ。
【請求項8】
RTDが、加熱要素と一体化されており、エアロゾル前駆体組成物の構成要素を気化させるために熱を発生するように構成されたRTD要素を含む、請求項7に記載のカートリッジ。
【請求項9】
RTDが、白金(Pt)、チタン(Ti)、銅(Cu)もしくはニッケル(Ni)を含む元素、またはそれらの少なくとも1つの合金から形成される、請求項7に記載のカートリッジ。
【請求項10】
少なくとも1つの機能的な要素の制御が、ディスプレイによる提示のための加熱要素の温度の出力を含み、
ディスプレイが遠隔ディスプレイであり、エアロゾル送達装置は、制御構成要素に連結され、遠隔ディスプレイへの温度の無線通信を可能にするように構成された通信インターフェースをさらに備える、請求項7に記載のカートリッジ。
【請求項11】
制御構成要素が、ユーザインターフェースから温度に基づく設定を受け取るようにさらに構成され、制御構成要素が、温度に基づく設定に従って加熱要素に電力を方向付けるように構成される、請求項7に記載のカートリッジ。
【請求項12】
ユーザインターフェースが遠隔ユーザインターフェースであり、エアロゾル送達装置が、制御構成要素に連結され、遠隔ユーザインターフェースからの温度に基づく設定の無線通信を可能にするように構成される通信インターフェースをさらに備える、請求項11に記載のカートリッジ。
【請求項13】
カートリッジと着脱可能に連結されてエアロゾル送達装置を形成する制御本体であって、制御本体は、測温抵抗体(RTD)および加熱要素を装備され且つカートリッジのメモリに風味のタイプを示す情報が記憶されている特定の風味を有するエアロゾル前駆体組成物を収容するカートリッジ、と連結されており、
RTDが可変であり加熱要素の温度に比例する抵抗を有し、RTDは加熱要素の温度に対して不変である抵抗温度係数も有し、
制御本体は、
エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化して気化させるように、加熱要素に電力を方向付けるように構成される制御構成要素であって、RTDの抵抗を測定し、それから加熱要素の温度を決定し、
カートリッジのメモリに記憶されている風味のタイプを示す情報を読み取り、そのように決定された温度に基づくリアルタイムでの少なくとも1つの機能的な要素を制御するように構成され、少なくとも1つの機能的な要素の制御が、
加熱要素の決定された温度と、特定の風味のための最適な温度を提供すべくカートリッジのメモリに記憶されている風味のタイプを示す情報とに基づく、加熱要素への電力の調整を含み、最適な温度は、特定の風味が吸入可能な状態で提供される温度である、制御構成要素
を含む制御本体。
【請求項14】
RTDが、加熱要素と一体化されており、エアロゾル前駆体組成物の構成要素を気化させるために熱を発生するように構成されたRTD要素を含む、請求項13に記載の制御本体。
【請求項15】
RTDが、白金(Pt)、チタン(Ti)、銅(Cu)もしくはニッケル(Ni)を含む元素、またはそれらの少なくとも1つの合金から形成される、請求項13に記載の制御本体。
【請求項16】
少なくとも1つの機能的な要素の制御が、ディスプレイによる提示のための加熱要素の温度の出力を含み、
ディスプレイが遠隔ディスプレイであり、エアロゾル送達装置は、制御構成要素に連結され、遠隔ディスプレイへの温度の無線通信を可能にするように構成された通信インターフェースをさらに備える、請求項13に記載の制御本体。
【請求項17】
制御構成要素が、ユーザインターフェースから温度に基づく設定を受け取るようにさらに構成され、制御構成要素が、温度に基づく設定に従って加熱要素に電力を方向付けるように構成される、請求項13に記載の制御本体。
【請求項18】
ユーザインターフェースが遠隔ユーザインターフェースであり、エアロゾル送達装置が、制御構成要素に連結され、遠隔ユーザインターフェースからの温度に基づく設定の無線通信を可能にするように構成される通信インターフェースをさらに備える、請求項17に記載の制御本体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、喫煙物品などのエアロゾル送達装置に関し、さらに具体的には、エアロゾルの発生のために電気的に生成された熱を利用してもよいエアロゾル送達装置(例えば、一般に電子タバコと呼ばれる喫煙物品)に関する。喫煙物品は、タバコから製造され得るか、タバコに由来し得るか、そうでなければタバコを組み込み得る材料を組み込んでもよいエアロゾル前駆体を加熱するように構成されてもよく、前駆体は人間が摂取するための吸入可能な物質を形成することができる。
【背景技術】
【0002】
使用のためにタバコを燃焼することを必要とする喫煙製品の改良品または代替品として、多くの喫煙装置が長年にわたって提案されてきた。これらの装置の多くは、称するところによれば、紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙に関連する感覚を提供するが、タバコの燃焼に起因する相当量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達することはないように設計されている。この目的のために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化または加熱するか、タバコを著しく燃焼することなく紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙感覚を提供しようとする多くの喫煙製品、香味発生器および薬用吸入器が提案されている。例えば、参照により本明細書に組み込まれるRobinsonらの米国特許第7,726,320号明細書およびCollettらの米国特許第8,881,737号明細書に説明される背景技術に記載されている様々な代替の喫煙物品、エアロゾル送達装置および発熱源を参照されたい。また、例えば、参照により本明細書に組み込まれるBlessらの米国特許公開第2015/0216232号明細書の商標名および商業的供給元によって参照される様々な種類の喫煙物品、エアロゾル送達装置および電動発熱源を参照されたい。さらに、様々な種類の電動エアロゾルおよび蒸気送達装置もまた、いずれも参照により本明細書に組み込まれるSearsらの米国特許公開第2014/0096781号明細書およびMinskoffらの米国特許公開第2014/0283859号明細書ならびに2014年5月20日に出願されたSearsらの米国特許出願番号第14/282,768号明細書;2014年5月23日に出願されたBrinkleyらの米国特許出願番号第14/286,552号明細書;2014年7月10日に出願されたAmpoliniらの米国特許出願番号第14/327,776号明細書;および2014年8月21日に出願されたWormらの米国特許出願番号第14/465,167号明細書;に提案されている。
【0003】
エアロゾル送達装置のリアルタイム温度制御を実装するための手段を提供することは望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第7,726,320号明細書
【文献】米国特許第8,881,737号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0216232号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0283859号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、エアロゾル送達装置、そのような装置を形成する方法、およびそのような装置の要素に関する。本開示は、限定することなく、以下の例示的実施形態を含む。
【0006】
例示的実施形態1:エアロゾル送達装置であって、加熱要素を装備され、エアロゾル前駆体組成物を収容する少なくとも1つのハウジングであって、加熱要素がエアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化して気化させるように制御可能である、ハウジング;可変であり加熱要素の温度に比例する抵抗を有する測温抵抗体(RTD)であって、加熱要素の温度に関して不変である抵抗温度係数も有する、RTD;およびエアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化して気化させるように、加熱要素に電力を方向付けるように構成される制御構成要素であって、RTDの抵抗を測定し、それから加熱要素の温度を決定し、そのように決定された温度に基づいて、リアルタイムで少なくとも1つの機能的な要素を制御するように構成され、少なくとも1つの機能的な要素の制御が、ディスプレイによる提示のための温度の出力、または加熱要素への電力の調整を含む、制御構成要素を含む、エアロゾル送達装置。
【0007】
例示的実施形態2:RTDが、加熱要素と一体化されており、エアロゾル前駆体組成物の構成要素を気化させるために熱を発生するように構成されたRTD要素を含む、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0008】
例示的実施形態3:RTDが、白金(Pt)、チタン(Ti)、銅(Cu)もしくはニッケル(Ni)を含む元素、またはそれらの少なくとも1つの合金から形成される、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0009】
例示的実施形態4:少なくとも1つの機能的な要素の制御は、ディスプレイによる提示のための温度の出力、および加熱要素への電力の調整を含む、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0010】
例示的実施形態5:少なくとも1つの機能的な要素の制御は、ディスプレイによる提示のための温度の出力を含み、ディスプレイが遠隔ディスプレイであり、エアロゾル送達装置は、制御構成要素に連結され、遠隔ディスプレイへの温度の無線通信を可能にするように構成された通信インターフェースをさらに備える、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0011】
例示的実施形態6:制御構成要素が、ユーザインターフェースから温度に基づく設定を受け取るようにさらに構成され、制御構成要素が、温度に基づく設定に従って加熱要素に電力を方向付けるように構成される、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0012】
例示的実施形態7:ユーザインターフェースが遠隔ユーザインターフェースであり、エアロゾル送達装置が、制御構成要素に連結され、遠隔ユーザインターフェースからの温度に基づく設定の無線通信を可能にするように構成される通信インターフェースをさらに備える、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0013】
例示的実施形態8:制御構成要素を装備された制御本体と連結された、または連結可能なカートリッジであって、制御本体がエアロゾル送達装置を形成するカートリッジと連結されている、または連結可能であり、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを画定するハウジング;カートリッジが制御本体と連結されるアクティブモードで動作するように構成される加熱要素であって、アクティブモードの加熱要素は、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化して気化させるように、制御構成要素によって制御可能である、加熱要素;および可変であり加熱要素の温度に比例する抵抗を有する測温抵抗体(RTD)であって、加熱要素の温度に関して不変である抵抗温度係数も有するRTDとを備え、RTDの抵抗が、RTDの抵抗を測定し、それから加熱要素の温度を決定し、そのように決定された温度に基づいてリアルタイムでの少なくとも1つの機能的な要素を制御するように構成された制御構成要素により、測定可能であり、少なくとも1つの機能的な要素の制御が、ディスプレイによる提示のための温度の出力、または加熱要素への電力の調整を含む、カートリッジ。
【0014】
例示的実施形態9:RTDが、加熱要素と一体化されており、エアロゾル前駆体組成物の成分を気化させるために熱を発生するように構成されたRTD要素を含む、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせのカートリッジ。
【0015】
例示的実施形態10:RTDが、白金(Pt)、チタン(Ti)、銅(Cu)もしくはニッケル(Ni)を含む元素、またはそれらの少なくとも1つの合金から形成される、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせのカートリッジ。
【0016】
例示的実施形態11:少なくとも1つの機能的な要素の制御は、ディスプレイによる提示のための温度の出力、および加熱要素への電力の調整を含む、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせのカートリッジ。
【0017】
例示的実施形態12:少なくとも1つの機能的な要素の制御は、ディスプレイによる提示のための温度の出力を含み、ディスプレイが遠隔ディスプレイであり、エアロゾル送達装置は、制御構成要素に連結され、遠隔ディスプレイへの温度の無線通信を可能にするように構成された通信インターフェースをさらに備える、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態8の任意の組み合わせのカートリッジ。
【0018】
例示的実施形態13:制御構成要素が、ユーザインターフェースから温度に基づく設定を受け取るようにさらに構成され、制御構成要素が、温度に基づく設定に従って加熱要素に電力を方向付けるように構成される、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせのカートリッジ。
【0019】
例示的実施形態14:ユーザインターフェースが遠隔ユーザインターフェースであり、エアロゾル送達装置が、制御構成要素に連結され、遠隔ユーザインターフェースからの温度に基づく設定の無線通信を可能にするように構成される通信インターフェースをさらに備える、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせのカートリッジ。
【0020】
例示的実施形態15:エアロゾル送達装置を形成するカートリッジと連結された、または連結可能な制御本体であって、カートリッジが加熱要素および測温抵抗体(RTD)を備え、エアロゾル前駆体組成物を収容し、RTDが可変であり加熱要素の温度に比例する抵抗を有し、RTDは加熱要素の温度に対して不変である抵抗温度係数も有し、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化して気化させるように、加熱要素に電力を方向付けるように構成される制御構成要素であって、RTDの抵抗を測定し、それから加熱要素の温度を決定し、そのように決定された温度に基づくリアルタイムでの少なくとも1つの機能的な要素を制御するように構成され、少なくとも1つの機能的な要素の制御が、ディスプレイによる提示のための温度の出力、または加熱要素への電力の調整を含む制御構成要素を含む制御本体。
【0021】
例示的実施形態16:RTDが、加熱要素と一体化されており、エアロゾル前駆体組成物の構成要素を気化させるために熱を発生するように構成されたRTD要素を含む、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせの制御本体。
【0022】
例示的実施形態17:RTDが、白金(Pt)、チタン(Ti)、銅(Cu)もしくはニッケル(Ni)を含む元素、またはそれらの少なくとも1つの合金から形成される、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせの制御本体。
【0023】
例示的実施形態18:少なくとも1つの機能的な要素の制御は、ディスプレイによる提示のための温度の出力、および加熱要素への電力の調整を含む、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせの制御本体。
【0024】
例示的実施形態19:少なくとも1つの機能的な要素の制御は、ディスプレイによる提示のための温度の出力を含み、ディスプレイが遠隔ディスプレイであり、エアロゾル送達装置は、制御構成要素に連結され、遠隔ディスプレイへの温度の無線通信を可能にするように構成された通信インターフェースをさらに備える、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせの制御本体。
【0025】
例示的実施形態20:制御構成要素が、ユーザインターフェースから温度に基づく設定を受け取るようにさらに構成され、制御構成要素が、温度に基づく設定に従って加熱要素に電力を方向付けるように構成される、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせの制御本体。
【0026】
例示的実施形態21:ユーザインターフェースが遠隔ユーザインターフェースであり、エアロゾル送達装置が、制御構成要素に連結され、遠隔ユーザインターフェースからの温度に基づく設定の無線通信を可能にするように構成される通信インターフェースをさらに備える、任意の先述の例示的実施形態または任意の先述の例示的実施形態の任意の組み合わせの制御本体。
【0027】
本開示のこれらおよび他の特徴、態様および利点は、以下に簡単に説明する添付の図面とともに、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。本開示は、そのような特徴または要素が本明細書に説明されている特定の例示的な実施形態において明示的に組み合わされているか、そうでなければ列挙されているかどうかにかかわらず、本開示に記載された2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の任意の組合せを含む。本開示は、本開示の文脈が明らかに他のことを指示しない限り、その態様および例示的な実施形態のいずれかにおいて、本開示の任意の分離可能な特徴または要素が組合せ可能に見えるように全体的に読み取られることを意図している。
【0028】
したがって、この概要は、本開示のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、いくつかの例示的な実施形態を要約する目的のためにのみ提供されることが理解されるであろう。したがって、上記で説明された例示的な実施形態は単なる例であり、決して本開示の範囲または精神を狭めると解釈されるべきではないことが理解されるであろう。他の例示的な実施形態、態様および利点は、いくつかの説明された例示的な実施形態の原理を例として示す添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0029】
このように本開示は上述の一般的な用語で説明されており、添付の図面をこれから参照するが、これらの図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本開示の例示的実施形態による、内部にカートリッジを有するハウジングを含むエアロゾル送達装置の正面図を示す。
【
図2】本開示の例示的実施形態による、
図1のエアロゾル送達装置の断面図を概略的に示す。
【
図3】本開示の例示的実施形態による、
図1のエアロゾル送達装置での使用に適したカートリッジの分解図を示す。
【
図4】本開示の例示的実施形態による、
図1のエアロゾル送達装置の斜視図を示す。
【
図5】本開示の例示的実施形態による、
図1のエアロゾル送達装置の反対側の斜視図を示す。
【
図6A】いくつかの例示的実施形態による、測温抵抗体(RTD)を含む
図1のエアロゾル送達装置の様々な構成要素を示す。
【
図6B】いくつかの例示的実施形態による、測温抵抗体(RTD)を含む
図1のエアロゾル送達装置の様々な構成要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本開示は、以下、その例示的な実施形態を参照して、さらに充分に説明される。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であるように、そして本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように説明される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない;むしろ、これらの実施形態は、本開示が、適用される法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、「the」などは、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。
【0032】
以下に説明されるように、本開示の例示的な実施形態は、エアロゾル送達システムに関する。本開示によるエアロゾル送達システムは、(好ましくは、材料を著しく燃焼させることなく)材料を加熱して吸入可能な物質を形成するために、電気エネルギーを使用する。そのようなシステムの構成要素は、最も好ましくは手持ち式装置と見なすのに十分に小型の物品の形態を有する。すなわち、エアロゾルが主にタバコの燃焼または熱分解の副産物から生じるという意味では、好ましいエアロゾル送達システムの構成要素を使用しても煙が発生されず、むしろそれらの好ましいシステムを使用すると、その中に組み込まれた特定の構成要素の揮発または気化に起因する蒸気が発生される結果となる。いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル送達システムの構成要素は、電子タバコとして特徴付けられてもよく、これらの電子タバコは、最も好ましくは、タバコおよび/またはタバコ由来の構成要素を組み込み、それによりエアロゾル形態のタバコ由来の構成要素を送達する。
【0033】
特定の好ましいエアロゾル送達システムのエアロゾル生成部品は、そのいかなる構成要素も実質的に燃焼することなく、タバコを点火し燃焼させることによって(ひいては、タバコの煙を吸い込むことによって)使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプを喫煙するという数々の感覚(例えば、吸入および呼気の形式、味または香味の種類、感覚刺激効果、物理的感触、使用形式、目に見えるエアロゾルによってもたらされるような視覚的刺激など)を提供し得る。例えば、本開示のエアロゾル生成部品のユーザは、喫煙者が従来の種類の喫煙物品を使用するのと同じように、その部品を持ちおよび使用し、その部品によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその部品の一端で吸引し、選択された時間間隔で吹かしたりできる。
【0034】
本開示のエアロゾル送達装置はまた、蒸気発生物品または薬剤送達物品として特徴付けることができる。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態で、1つ以上の物質(例えば、香味および/または薬学的有効成分)を提供するように適合されることができる。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点よりも低い温度で気相にある物質)であり得る。あるいは、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、気体中の微細固体粒子または液滴の懸濁)であり得る。分かりやすくするために、本明細書で使用される用語「エアロゾル」は、目に見えるかどうか、また煙状であると見なされ得る形態であるかどうかに関わりなく、人間の吸入に適した形態または種類の蒸気、気体およびエアロゾルを含むことを意味する。
【0035】
本開示のエアロゾルシステムは、ハウジングと呼ばれ得る外側本体またはシェル内に提供された多くの構成要素を、一般に含む。外側本体またはシェルの全体的な設計は変更可能であり、エアロゾル送達装置の全体的な寸法および形状を画定することができる外側本体の形式または構成は変更可能である。エアロゾル送達装置は、紙巻きタバコまたは葉巻などの特定の伝統的な喫煙装置の態様を模倣する様式で構成されていることが多い。これに関して、エアロゾル送達装置は、実質的に円筒形の構成を、典型的には画定する。典型的には、紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似する細長い本体が、単一の一体型のハウジングから形成されてもよいか、細長いハウジングが、2つ以上の分離可能な本体から形成されてもよい。例えば、エアロゾル送達装置は、形状が実質的に管状であり得る細長いシェルまたは本体を備えることができ、それゆえ、従来の紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似し得る。エアロゾル送達装置は、実質的に円筒形の構成を画定するために端と端の関係で取り付けられる制御本体およびカートリッジを含むことが多い。
【0036】
そのような構成は、従来の喫煙物品と同様の外観と感触を提供することができるが、これらの構成は特定の不利益を被ることがある。例えば、円筒形に構成されたエアロゾル送達装置は、使用していないときにエアロゾル送達装置を所望の位置に保持するのに使用可能な取り付け点を画定しないことがある。さらに、円筒形の構成は、マウスピースが周囲の環境にさらされ、それ故に汚染を受けやすい結果になることがある。したがって、従来の喫煙物品に関連する形状とは異なる構成でエアロゾル送達装置を提供することが望ましい場合がある。
【0037】
一例では、エアロゾル送達装置のあらゆる構成要素が、1つのハウジング内に収容される。あるいは、エアロゾル送達装置は、接合される、および分離可能である、2つ以上のハウジングを備えることができる。例えば、エアロゾル送達装置は、1つ以上の再使用可能な構成要素(例えば、充電式電池および/またはスーパーキャパシタなどの蓄電池、およびその物品の動作を制御するための様々な電子機器)を収容するハウジングを備える制御本体を一端に有し、他端においては、そこへ取り外し可能に連結可能な、使い捨て部分(例えば、使い捨て可能な香味収容カートリッジ)を収容する外側本体またはシェルを有することができる。
【0038】
本開示のエアロゾル送達システムは、最も好ましくは、電源(すなわち、電気的な動力源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電源から物品の他の構成要素への電流の流れを制御することなどによって、発熱のための電力を作動、制御、調整および停止するための手段(例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ))、ヒータまたは発熱部材(例えば、電気抵抗加熱要素または他の構成要素)、エアロゾル前駆体組成物(例えば、「スモークジュース(smoke juice)」、「e-リキッド(e-liquid)」および「e-ジュース(e-juice)」と一般に呼ばれる成分など、一般に、十分な熱を加えるとエアロゾルを生じることができる液体)、およびエアロゾル吸入のためにエアロゾル送達装置での吸引を許すマウスエンド領域または先端(例えば、生成されたエアロゾルが吸入により引き出され得るような、物品を通る画定された空気流路)の何らかの組合せを備える。いくつかの実施形態では、電気抵抗加熱要素または他の構成要素は、単独で、または1つまたは複数のさらなる要素と組み合わせて、一般に「アトマイザ」と呼ばれることがあり、あるいは、測温抵抗体(RTD)であるかそれを含むことがある。
【0039】
様々な例では、エアロゾル送達装置は、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを備えることができる。リザーバは、特に、多孔質材料(例えば、繊維質材料)から形成されることができ、したがって、多孔質基材(例えば、繊維質基材)と呼ばれてもよい。
【0040】
エアロゾル送達装置内のリザーバとして有用な繊維質基材は、複数の繊維またはフィラメントから形成された織布または不織布材料であってよく、天然繊維および合成繊維の一方または両方から形成されることができる。例えば、繊維質基材は、ガラス繊維材料を備えてもよい。特定の例では、酢酸セルロース材料を使用することができる。他の例示的な実施形態では、炭素材料を使用することができる。さらなる実施形態において、ビスコースレーヨンまたは再生セルロースを使用してもよい。リザーバは、実質的に容器の形態であってよく、その中に含まれる繊維質材料を含んでもよい。
【0041】
いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置はインジケータを含んでいてもよく、これは1つまたは複数の発光ダイオードまたはディスプレイを介したグラフィカルユーザインターフェースを備えていてもよい。インジケータは、コネクタ回路を介して制御構成要素と通信することができ、例えば、使用者のマウスエンドでの吸引中に流量センサによって検出されるので、点灯することができる。
【0042】
本開示のエアロゾル送達システム内の構成要素のさらに具体的な形式、構成および配列は、以下に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。加えて、本開示の背景技術の項で参照されている代表的な製品などのような市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して、様々なエアロゾル送達システムの構成要素の選択および配列を理解することができる。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して、エアロゾル送達装置内の構成要素の配列を理解することもできる。市販の製品であって、その構成要素、その動作の方法、その中に含まれる材料および/または他のその属性が本開示の装置に含まれ得る製品の例は、Philip Morris IncorporatedによるACCORD(R);InnoVapor LLCによるALPHA(TM)、JOYE 510(TM)およびM4(TM);White Cloud CigarettesによるCIRRUS(TM)およびFLING(TM);Lorillard Technologies,Inc.によるBLU(TM);Epuffer(R)International Inc.によるCOHITA(TM)、COLIBRI(TM)、ELITE CLASSIC(TM)、MAGNUM(TM)、PHANTOM(TM)およびSENSE(TM);Electronic Cigarettes,Inc.によるDUOPRO(TM)、STORM(TM)およびVAPORKING(R);Egar AustraliaによるEGAR(TM);JoyetechによるeGo-C(TM)およびeGo-T(TM);Elusion UK LtdによるELUSION(TM);Eonsmoke LLCによるEONSMOKE(R);FIN Branding Group,LLCによるFIN(TM);Green Smoke Inc.USAによるSMOKE(R);Greenarette LLCによるGREENARETTE(TM);Smoke Stik(R)によるHALLIGAN(TM)、HENDU(TM)、JET(TM)、MAXXQ(TM)、PINK(TM)およびPITBULL(TM);Philip Morris International,Inc.によるHEATBAR(TM);Crown7製のHYDRO IMPERIAL(TM)およびLXE(TM);LOGIC TechnologyによるLOGIC(TM)およびTHE CUBAN(TM);Luciano Smokes Inc.によるLUCI(R);Nicotek,LLCによるMETRO(R);Sottera,Inc.によるNJOY(R)およびONEJOY(TM);SS Choice LLCによるNO.7(TM);PremiumEstore LLCによるPREMIUM ELECTRONIC CIGARETTE(TM);Ruyan America,Inc.によるRAPP E-MYSTICK(TM);Red Dragon Products,LLCによるRED DRAGON(TM);Ruyan Group(Holdings)Ltd.によるRUYAN(R);Smoker Friendly International,LLCによるSF(R);The Smart Smoking Electronic Cigarette Company Ltd.によるGREEN SMART SMOKER(R);Coastline Products LLCによるSMOKE ASSIST(R);Smoking Everywhere,Inc.によるSMOKING EVERYWHERE(R);VMR Products LLCによるV2CIGS(TM);VaporNine LLCによるVAPOR NINE(TM);Vapor 4 Life,Inc.によるVAPOR4LIFE(R);E-CigaretteDirect,LLCによるVEPPO(TM);R.J.Reynolds Vapor CompanyによるAVIGO、VUSE、VUSE CONNECT、VUSE FOB、VUSE HYBRID、ALTO、ALTO+、MODO、CIRO、FOX+FOGおよびSOLO+;Mistic EcigsによるMISTIC MENTHOL;ならびにCN Creative Ltd.によるVYPEとして市販されている。さらに他の電動式エアロゾル送達装置、特に、いわゆる電子タバコとして特徴付けられている装置は、COOLER VISIONS(TM);DIRECT E-CIG(TM);DRAGONFLY(TM);EMIST(TM);EVERSMOKE(TM);GAMUCCI(R);HYBRID FLAME(TM);KNIGHT STICKS(TM);ROYAL BLUES(TM);SMOKETIP(R);SOUTH BEACH SMOKE(TM)の商号の下に市販されている。
【0043】
本開示のエアロゾル送達システムに採用され得る構成要素および関係技術の追加の製造業者、設計者および/または譲受人は、中国、深せんのShenzhen Jieshibo Technology;中国、深せん市のShenzhen First Union Technology;カリフォルニア州ロサンゼルスのSafe Cig;フィリピンのJanty Asia Company;中国、深せんのJoyetech Changzhou Electronics;SIS Resources;デラウェア州ドーバーのB2B International Holdings;オハイオ州のEvolv LLC;イタリア、ボローニャのMontrade;中国、深せんのShenzhen Bauway Technology;フロリダ州ポンパノビーチのGlobal Vapor Trademarks Inc.;フロリダ州フォートローダーデールのVapor Corp.;ドイツ、ラシャウ=マルカースバッハのNemtra GMBH;ミシガン州アレガンのPerrigo L.Co.;Needs Co.,Ltd.;ネバダ州ラスベガスのSmokefree Innotec;スウェーデン、ヘルシンボリのMcNeil AB、Chong Corp;カリフォルニア州マウンテンビューのAlexza Pharmaceuticals;ノースカロライナ州シャーロットのBLEC,LLC;フランス、ロアバッハ=レ=ビッチュのGaitrend Sarl;中国、深せんのFeelLife Bioscience International;ドイツ、ゼルプのVishay Electronic BMGH;中国、深せんのShenzhen Smaco Technology Ltd.;フロリダ州ボカラトンのVapor Systems International;イスラエルのExonoid Medical Devices;中国、深せんのShenzhen Nowotech Electronic;中国、香港のMinilogic Device Corporation;中国、深せんのShenzhen Kontle Electronics、およびオハイオ州メダイナのFuma International,LLC、ウィスコンシン州ベロイトの21st Century Smoke、および中国、香港のKimree Holdings(HK)Co.Limitedを含む。
【0044】
図1は、本開示の例示的実施形態による、エアロゾル送達装置100の正面図を示し、
図2は、エアロゾル送達装置を通る修正された断面図を示す。図示のように、エアロゾル送達装置は、制御本体102およびカートリッジ104を画定するハウジングを備えていてもよい。カートリッジは、ハウジングの少なくとも一部または全体に対して移動可能であってもよい。特に、カートリッジは、
図1に示される伸長された構成と
図2に示される収縮された構成との間で、ハウジングの少なくとも一部分に対して移動可能であってもよい。ハウジングに対するカートリッジの移動に関連する機構および様式に関する詳細が、以下に説明される。
【0045】
いくつかの例示的実施形態では、エアロゾル送達装置100の制御本体102およびカートリッジ104のいずれかまたは両方は、使い捨てであるか再利用可能であると言及されることがある。エアロゾル送達装置は、制御本体またはカートリッジ内に置かれているか、そうでなければそれに連結されている様々な他の構成要素を含むことができる。これらの構成要素は、様々な様式のうちのいずれかで制御本体とカートリッジとの間に分布されることができる。例えば、カートリッジは、交換式電池または充電式電池を含むことができ、したがって、壁充電器への接続、自動車充電器(すなわち、シガレットライターレセプタクル)への接続、コンピュータへの接続、例えばユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルまたはコネクタを介した接続、光電池(太陽電池と呼ばれることもある)または太陽電池のソーラーパネルへの接続を含む任意のタイプの充電技術と組み合わせることができる。さらに、いくつかの例示的実施形態では、カートリッジは、その全体が参照により本明細書に組み込まれるChangらに対する米国特許第8,910,639号明細書に開示されているように、使い捨てカートリッジを備えることができる。したがって、説明された実施形態は例示目的のみのために提供されていることを理解されたい。
【0046】
図1に示すように、カートリッジ104は、カートリッジが伸長された構成にあるときに露出され得るマウスピース106を含んでいてもよい。言い換えれば、マウスピースは、使用者がマウスピースを自分の唇と係合させることができるように、カートリッジが伸長された構成にあるときに制御本体ハウジング102の外側に位置決めされてもよい。したがって、カートリッジの伸長された構成は、エアロゾル送達装置100がマウスピースでの吸引を受けるように構成され、その結果、エアロゾル送達装置は上述の様式でエアロゾルを生成して使用者に送達することができる構成である。
【0047】
1つの例示的実施形態では、エアロゾル送達装置100を形成する制御本体102およびカートリッジ104は、互いに恒久的に連結されてもよい。使い捨てであるように構成されてもよく、および/または恒久的に連結するように構成されている第1および第2の外部本体を含んでもよいエアロゾル送達装置の例は、Blessらの2014年2月3日に出願された米国特許出願第14/170,838号明細書に開示されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。別の例示的実施形態では、制御本体およびカートリッジは、単一部品の着脱不可能な形態で構成されてもよく、本明細書に開示されている構成要素、態様、および特徴を組み込んでもよい。しかし、別の例示的実施形態では、制御本体とカートリッジは、例えばカートリッジが補充または交換可能なように、分離可能に構成されてもよい。
【0048】
例として、
図2に示された実施形態では、エアロゾル送達装置100は制御本体102内に位置決めされた電源202を含む。電源は、例えば、電池(使い捨てまたは充電式)、固体電池、薄膜固体電池、スーパーキャパシタなど、またはそれらの何らかの組み合わせを含むことができる。適切な電源のいくつかの例は、Surらの2015年10月21日に出願された米国特許出願第14/918,926号明細書で提供され、それは参照により組み込まれる。さらに、コネクタ204をハウジングに移動可能に取り付けることができる。カートリッジ104は、制御本体ハウジングの少なくとも一部分に対して移動可能であるように、コネクタと係合することができる。いくつかの実施形態では、カートリッジは、コネクタと取り外し可能に係合して交換可能であってもよい。
【0049】
エアロゾル送達装置100の制御本体102は、その中に受けられた制御構成要素206をさらに含んでいてもよい。
図2にさらに示すように、マウスピース106に加えて、カートリッジは、ベース208、アトマイザ210、リザーバ212、および外側本体216を含むことができ、カートリッジはベースで制御本体に連結される。カートリッジはまた、集積回路、メモリ構成要素、センサ、抵抗器(例えば、測温抵抗体(RTD)など)を含み得る1つまたは複数の電子的な構成要素を含むこともできる。電子的な構成要素は、有線または無線手段によって制御構成要素206および/または外部の装置と通信するように適合することができる。電子的な構成要素は、カートリッジまたはそのベース208内のどこにでも位置決めすることができる。
【0050】
制御本体102の制御構成要素206は、電源202からカートリッジ104に電力を方向付けて、アトマイザ210を用いてリザーバ212に保持されているエアロゾル前駆体組成物を加熱して蒸気を発生するように構成することができ、これは、使用者がカートリッジのマウスピース106での吸引中に起こりうる。制御構成要素は、いくつかの電子的な構成要素を含み、いくつかの例では、電子的な構成要素を支持して電気的に接続するプリント回路板(PCB)から形成されてもよい。適切な電子的な構成要素の例は、マイクロプロセッサまたはプロセッサコア、集積回路(IC)、メモリなどを含む。いくつかの例では、制御構成要素は、一体化されたプロセッサコアおよびメモリを伴うマイクロコントローラを含むことができ、それは1つまたは複数の一体化された入力/出力周辺機器をさらに含むことができる。
【0051】
いくつかの例では、制御本体102は、制御構成要素206のPCBに含まれ得る通信インターフェース218、またはPCBまたは制御構成要素の1つまたは複数の構成要素に連結され得る別個のPCBを含んでいてもよい。通信インターフェースは、エアロゾル送達装置100が1つまたは複数のネットワーク、コンピューティングデバイス、または適切な遠隔ユーザインターフェースなどの他の適切に使用可能な装置と無線通信することを可能にすることがある。適切なコンピューティングデバイスの例は、多くの異なるモバイルコンピュータのうちのいずれかを含む。適切なモバイルコンピュータのより具体的な例は、ポータブルコンピュータ(例えば、ラップトップ、ノートブック、タブレットコンピュータ)、移動電話(例えば、携帯電話、スマートフォン)、ウェアラブルコンピュータ(例えば、スマートウォッチ)などを含む。他の例では、コンピューティングデバイスは、デスクトップコンピュータ、サーバコンピュータなどの様式など、モバイルコンピュータ以外として具現化されうる。エアロゾル送達装置が無線通信するように構成されてもよい適切な様式の例は、2014年7月10日に出願されたAmpoliniらに対する米国特許出願第14/327,776号明細書、および、2016年1月29日に出願されたHenry Jr.らに対する米国特許出願第14/609,032号明細書に開示されており、それぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0052】
通信インターフェース218は、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、および/またはワイドエリアネットワーク(WAN)、例えばインターネットなどの、有線または無線ネットワークを通したデータの送受信を提供することができる。通信インターフェースは、制御構成要素206が直接またはネットワークを介して、1つまたは複数のさらなるコンピューティングデバイスと通信することを可能にすることがある。これに関して、通信インターフェースは、他の装置および/またはネットワークとの通信を可能にするための1つまたは複数のインターフェース機構を含んでいてもよい。
【0053】
通信インターフェース218は、例えば、通信ネットワーク(例えば、セルラーネットワーク、Wi-Fi、WLAN、および/または類似物)との無線通信を可能にするため、および/または所望の通信技術に従って装置間の近距離通信を支援するためのアンテナ(または複数のアンテナ)および支援用ハードウェアおよび/またはソフトウェアを含んでいてもよい。通信インターフェースによって支援され得る適切な短距離通信技術の例は、様々な近距離無線通信(NFC)技術、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)技術などを含む。適切なWPAN技術のより具体的な例は、IEEE 802.15規格またはその他のものによって特定されるもの、例えばBluetooth、Bluetooth低エネルギー(Bluetooth LE)、ジグビー、赤外線(例えばIrDA)、無線周波数識別(RFID)、ワイヤレスUSBなどを含む。適切な短距離通信技術のさらに他の例は、Wi-Fi Direct、ならびにIEEE 802.11および/またはIEEE 802.15.4規格に基づくかまたはそれらによって規定され、直接の装置間の通信を支援する他の特定の技術を含む。
【0054】
上記のように、カートリッジ104は、制御本体ハウジング102に対して移動可能であってもよい。これに関して、エアロゾル送達装置100はさらにアクチュエータ220を含むことができる。特に、アクチュエータはコネクタ204に連結させてもよい。それによって、アクチュエータは、カートリッジと動作可能に係合されてもよく、カートリッジを伸長された構成と収縮された構成との間で移動させるように構成されてもよい。
【0055】
上記のように、
図1において、マウスピース106は、カートリッジ104が伸長された構成にあるときに露出してもよい。逆に、
図2に示すように、収縮された構成では、マウスピースは、
図1の伸長された構成よりも制御本体ハウジング102に相対的に近い。収縮された構成では、マウスピースはハウジングに対して面一であってもよい。言い換えれば、マウスピースの外面は、ハウジングの外面と実質的に整列することができる。別の実施形態では、マウスピースはハウジングに対して凹んでいてもよい。言い換えれば、マウスピースの外面とハウジングの外面との間に間隙が提供されてもよい。
【0056】
図3は、
図1および
図2のカートリッジ104のより具体的な例を示す。図示のように、マウスピース106、ベース208、アトマイザ210、リザーバ212、および外側本体216に加えて、カートリッジはまた、本開示の例示的実施形態による、ベース輸送(shipping)プラグ302、制御構成要素端子304、電子制御構成要素306、流管308、ラベル310、およびマウスピース輸送プラグ312を含んでもよい。様々な構成において、この構造はタンクと呼ばれることがある。したがって、「カートリッジ」、「タンク」などの用語は、エアロゾル前駆体組成物用のリザーバを囲みヒータを含むシェルまたは他のハウジングを示すために、互換的に使用してもよい。
【0057】
ベース208は外側本体216の第1の端部に連結でき、マウスピース106は、外側本体の反対側の第2の端部に連結させて、ラベル310、マウスピース輸送プラグ312、およびベース輸送プラグ302を除いたカートリッジ104の残りの構成要素を、少なくとも部分的に囲むことができる。ベースは、電源202を含む関連装置と係合するように構成することができる。いくつかの実施形態では、ベースは、カートリッジと、電源を含む関連装置との間の相対的な回転を実質的に防止する回転防止機構を備えることができる。ベース輸送プラグは、カートリッジの使用前にベースと係合してこれを保護するように構成されてもよい。同様に、マウスピース輸送プラグは、カートリッジの使用前にマウスピースと係合してそれを保護するように構成されてもよい。
【0058】
制御構成要素端子304、電子制御構成要素306、流管308、アトマイザ210、およびリザーバ基板212は、外側本体216内に保持されてもよい。ラベル310は、外側本体を少なくとも部分的に囲み、その上に製品識別子などの情報を含むことができる。アトマイザ210は、第1の加熱端子314aおよび第2の加熱端子314b、液体移送要素316、およびいくつかの例では測温抵抗体(RTD)であってもよく、それを含み得る加熱要素318を含んでいてもよい。
【0059】
いくつかの例では、バルブがリザーバと加熱要素との間に位置決めされて、リザーバから加熱要素まで通過または送達されるエアロゾル前駆体組成物の量を制御するように構成されていることがある。
【0060】
現在説明されているように、リザーバ212は容器であっても、繊維質リザーバであってもよい。例えば、リザーバは、カートリッジ104の内部を取り囲むチューブの形状に実質的に形成された1つまたは複数の不織布繊維層を含んでいてもよい。エアロゾル前駆体組成物はリザーバ内に保持することができる。例えば、液体成分は、リザーバによって収着するように保持することができる。リザーバは、リザーバハウジングにて格納されているエアロゾル前駆体組成物を加熱要素318へと毛管作用で運ぶ(wick)、さもなければ移送するように適合された液体移送要素316と流体接続することができる。特に、液体移送要素は、この例では金属ワイヤコイルの形態である加熱要素に、毛管作用を介してリザーバに格納されたエアロゾル前駆体組成物を移送することができる。このように、加熱要素は液体移送要素との加熱配列となる。
【0061】
いくつかの例では、マイクロ流体チップをリザーバ212に埋め込むことができ、リザーバのエアロゾル前駆体組成物を、微小電気機械システム(MEMS)の技術に基づくものなどマイクロポンプによって制御することができる。加熱要素318は、参照により組み込まれる2015年11月6日に出願されたDavisらに対する米国特許出願第14/934,763号明細書に記載されている様式などで、芯(wick)またはエアロゾル前駆体組成物との物理的接触なしに、エアロゾル前駆体組成物の無線周波数誘導ベースの加熱を実装するように構成することができる。本開示によるエアロゾル送達装置に有用なリザーバおよび移送要素の他の例示的実施形態を以下にさらに説明しており、そのようなリザーバおよび/または移送要素は、本明細書に説明の
図3に示すような装置に組み込むことができる。特に、以下にさらに説明されるような加熱部材と移送要素の特定の組み合わせは、本明細書に説明されるように
図3に示されるような装置に組み込まれてもよい。
【0062】
電流が印加されたときに熱を発生するよう構成された材料の様々な例を、使用して加熱要素318を形成することができる。これらの例における加熱要素は、ワイヤコイルなどの抵抗加熱要素であってもよい。ワイヤコイルを形成することができる例示的材料は、白金(Pt)およびPt合金、チタン(Ti)およびTi合金、銅(Cu)およびCu合金、ニッケル(Ni)およびNi合金、カンタル(FeCrAl)、ニクロムを含む。二ケイ化モリブデン(MoSi
2)、ケイ化モリブデン(MoSi)、アルミニウムをドープした二ケイ化モリブデン(Mo(Si、Al)
2)、グラファイトおよびグラファイトベースの材料(例えば、炭素ベースのフォームおよび糸)およびセラミック(例えば、正または負の温度係数のセラミック)を含む。本開示によるエアロゾル送達装置に有用な加熱要素または加熱部材の例示的実施形態を以下にさらに説明しており、本明細書に説明のように
図3に示すような装置に組み込むことができる。
【0063】
カートリッジ104は、非管状構成を画定するフローディレクタ(flow director)、リザーバの区画に対して密閉された電子機器区画、および/またはそこに露出している様々な他の特徴および構成要素のいずれかを含んでいてもよい。したがって、本明細書に記載のカートリッジの特定の実施形態は例示目的のみで提供されていることを理解されたい。これに関して、カートリッジは、含まれてもよい様々な代替および追加の構成要素を考慮して、マウスピース106、外側本体216、アトマイザ210、リザーバ212、およびベース208のみを含むものとして、
図2に概略的に示されている。
【0064】
カートリッジ108の1つまたは複数の構成要素は、コネクタ204と電気的接続を形成するように構成することができる。例えば、
図3のカートリッジの実施形態を参照すると、加熱要素318の対向する端部にある第1の加熱端子314aおよび第2の加熱端子314b(例えば、正の端子と負の端子)は、コネクタと電気的接続を形成するように構成される。さらに、電子制御構成要素306(
図3参照)は、制御構成要素端子304(
図3参照)を通してコネクタと電気的接続を形成することができる。したがって、制御本体102内の構成要素(例えば、制御構成要素206)は、電子制御構成要素を使用して、カートリッジがジェニュインであるかどうかを決定し、および/または他の機能を実行することができる。しかし、他の実施形態では、コネクタとカートリッジとの間の接続は電気的ではない場合がある。言い換えれば、コネクタとカートリッジとの間の接続は純粋に機械的であってもよい。これらの実施形態では、霧化はカートリッジの外側で起こり得るか、または霧化は、圧電式または無線周波数での霧化によるなど、カートリッジとハウジングとの間の電気的接続を必要としない他の方法によって起こり得る。あるいは、電源は、コネクタとの電気的接続が必要とされないように、カートリッジに配置されてもよい。
【0065】
使用中、使用者がエアロゾル送達装置100で吸引すると、アトマイザ210の加熱要素318が作動して、エアロゾル前駆体組成物の成分を気化させる。エアロゾル送達装置のマウスピース106で吸引することにより、周囲空気がコネクタ204またはカートリッジ104の開口部に入って通過する。カートリッジ内では、吸引された空気が形成された蒸気と結合してエアロゾルを形成する。エアロゾルは泡立てられるか、吸い出されるされるか、さもなければ加熱要素から離れてエアロゾル送達装置のマウスピースの開口部から吸引される。しかし、他の実施形態では、空気の流れはエアロゾル送達装置の他の部分を通って受け取られてもよい。上記のように、いくつかの実施形態では、カートリッジは流管308を含むことができる。流管は、加熱要素に空気の流れを方向付けるように構成されてもよい。
【0066】
特に、エアロゾル送達装置100のセンサは、エアロゾル送達装置全体にわたる空気の流れを検出することができる。空気の流れが検出されると、制御構成要素206は、第1の加熱端子314aおよび第2の加熱端子314bを含む回路を通して、加熱要素318に電流を方向付けてもよい。したがって、加熱要素は、液体移送要素316によってリザーバ212からエアロゾル化ゾーンに方向付けられたエアロゾル前駆体組成物を気化させることができる。したがって、マウスピース106は、そこで吸引する消費者への、それを通してのエアロゾル(すなわち、吸入可能な形態のエアロゾル前駆体組成物の構成要素)の通過を許し得る。加熱要素が測温抵抗体(RTD)であるかまたはそれを含むいくつかの例では、RTDを使用して特定のeリキッドに最適な温度を提供することができる。例えば、カートリッジ104内のエアロゾル前駆体組成物は、風味のタイプを示す情報がカートリッジのメモリ内に記憶されている(例えば、マイクロチップに記憶されている)特定の風味を有することができる。情報は、カートリッジ内のエアロゾル前駆体組成物の風味を決定する(または「読み取る」)ために利用でき、RTDの値は、その特定の風味に最適な温度を提供するように調整することができる。
【0067】
図4は、閉構成におけるエアロゾル送達装置100の斜視図を示し、
図5は、いくつかの例示的実施形態による特定のフォームファクタを有する、伸長された構成におけるエアロゾル送達装置の斜視図を示す。図示のように、制御本体102のハウジングは、使用者の手の中に快適にフィットするように構成された人間工学的形状を画定することができる。しかしながら、ハウジングの形状は限定されず、本明細書に説明されるように様々な要素を収容する任意の形状であってもよい。いくつかの実施形態では、ハウジングは、明らかに非円筒形であってもよい。
【0068】
図4に示すように、エアロゾル送達装置100はさらに、使用者からの入力を受け取るように構成された入力機構402を含んでいてもよい。入力機構は、押しボタン、キーパッド、ダイヤル、タッチスクリーン、音声入力インターフェース、視覚/画像取り込み入力インターフェース、センサデータの形での入力などのような様々な形態をとることができる。入力機構が作動すると、エアロゾル送達装置はエアロゾル送達装置の状態に対応する出力を発生することができる。例えば、エアロゾル送達装置は音、振動、または光を出力することができる。エアロゾル送達装置は、インジケータ404をさらに備えることができる。インジケータは、光送信機(例えば、所望の色に着色することができるプラスチックまたはガラス)を含むことができる。さらに、インジケータは発光体を含んでいてもよく、それは白熱電球または発光ダイオード(LED)を備えていてもよい。それによって、発光体は光送信機を照らし、光を外向きに方向付けて、その結果エアロゾル送達装置の状態を出力するようにすることもできる。
【0069】
インジケータ404は、電源206またはリザーバ212の容量の残りの部分または使用済みの部分を示すために点滅、さもなければ点灯してもよい。例えば、入力機構402の作動時の比較的多数のインジケータの点滅は、電源またはリザーバの比較的大きな残存容量に対応することができる。逆に、入力機構の作動時の比較的少数のインジケータの点滅は、電源またはリザーバの比較的小さな残存容量に対応することができる。しかし、インジケータおよび/または他の出力機構は、他の様々な情報を出力するためおよび/または他の様々な様式で情報を出力するために採用してもよい。出力され得る他の情報の例は、エラーメッセージ、動作モード、履歴的な使用情報などを含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、エアロゾル送達装置100は、
図4および
図5に示すようにディスプレイ406を含むことができる。ディスプレイは、インジケータ404に加えて、またはその代わりとして提供されてもよい。ディスプレイは、エアロゾル送達装置の状態に関する情報、エアロゾル送達装置の状態とは無関係の情報(例えば、現在の時間)、および/または無情報のグラフィック(例えば、使用者の娯楽を目的として提供されたグラフィック)を含む様々な情報を出力するように構成することができる。それによって、ディスプレイは、上述の情報のいずれかまたはすべて(例えば、電源206またはリザーバ212の容量の残りまたは使用済みの部分、あるいは加熱要素318の温度)を、任意の形式、例えばグラフィックの形式および/または数値の形式で出力するように構成することができる。
【0071】
さらに、いくつかの実施形態では、ディスプレイ406の動作は、入力機構402または別個の入力機構によって制御することができる。ディスプレイは、例えば、タッチスクリーンとすることができ、したがって使用者の入力用に構成することができる。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、使用者がエアロゾル送達装置の機能に関連する制御の選択を行うこと、装置の特定の状態をチェックすることなどを許すようにするように構成されたアイコン、メニューなどを提供することができる。ディスプレイはエアロゾル送達装置の比較的小さい部分のみを含むように示されているが、ディスプレイはエアロゾル送達装置のかなり大きな部分を覆ってもよいことが理解される。
【0072】
本開示によるエアロゾル送達装置の様々な構成要素は、当技術分野において説明されており市販されている構成要素から選択することができる。本開示に従って使用されることができる電池の例は、Peckerarらの米国特許出願公開第2010/0028766号明細書に説明されており、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0073】
エアロゾル送達装置100は、エアロゾル発生が所望される場合(例えば、使用中に吸引された場合)、加熱要素318への電力の供給を制御するための流量センサもしくは別のセンサまたは検出器を組み込むことができる。そのため、例えば、使用中にエアロゾル送達装置が吸引されていない場合に加熱要素への電源をオフにし、吸引中にヒータによる熱の発生を作動させるかトリガするために電源をオンにする様式または方法が提供される。追加の代表的な種類の感知または検出機構、それらの構造および構成、それらの構成要素ならびにそれらの一般的な動作の方法は、いずれも参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Sprinkel,Jr.の米国特許第5,261,424号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書およびFlickのPCT特許出願公開WO2010/003480に説明されている。
【0074】
エアロゾル送達装置100は、吸引中に加熱要素318への電力量を制御するための制御構成要素206または別の制御機構を組み込むことが最も好ましい。代表的な種類の電子的な構成要素、それらの構造および構成、それらの特徴ならびにそれらの一般的な動作の方法は、いずれも参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、Gerthらの米国特許第4,735,217号明細書、Brooksらの米国特許第4,947,874号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Nguyenらの米国特許第7,040,314号明細書、Panの米国特許第8,205,622号明細書、Fernandoらの米国特許出願公開第2009/0230117号明細書、Colletらの米国特許出願公開第2014/0060554号明細書、Ampoliniらの米国特許出願公開第2014/0270727号明細書、および2014年3月13日に出願されたHenryらの米国特許出願第14/209,191号明細書に説明されている。
【0075】
エアロゾル前駆体を支持するための代表的な種類の基材、リザーバまたは他の構成要素は、いずれも参照によりその全体が本明細書に組み込まれるNewtonの米国特許第8,528,569号明細書、Chapmanらの米国特許出願公開第2014/0261487号明細書、2013年8月28日に出願されたDavisらの米国特許出願公開第2015/0059780号明細書および2014年2月3日に出願されたBlessらの米国特許出願第14/170838号明細書に記載されている。加えて、様々なウィッキング材料ならびに特定の種類の電子タバコ内のそれらのウィッキング材料の構成および動作は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるSearsらの米国特許出願公開第2014/0209105号明細書に記載されている。
【0076】
蒸気前駆体組成物とも呼ばれるエアロゾル前駆体組成物は、例えば、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコールまたはそれらの混合物)、ニコチン、タバコ、タバコ抽出物および/または風味料を含む様々な構成要素を備えてもよい。代表的な種類のエアロゾル前駆体構成要素および製剤もまた、Robinsonらの米国特許第7,217,320号明細書ならびにZhengらの米国特許公開第2013/0008457号明細書;Chongらの米国特許公開第2013/0213417号明細書;Collettらの米国特許公開第2014/0060554号明細書;Lipowiczらの米国特許公開第2015/0020823号明細書;およびKollerの米国特許公開第2015/0020830号明細書、ならびにBowenらのWO2014/182736に記載され、特徴付けられており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。使用されてもよい他のエアロゾル前駆体は、R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE(R)製品、Imperial Brands PLCによるBLU(TM)製品、Mistic EcigsによるMISTIC MENTHOL製品およびCN Creative Ltd.によるVYPE製品に組み込まれているエアロゾル前駆体を含む。Johnson Creek Enterprises LLCから入手可能な電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース」も望ましい。
【0077】
LEDおよび関連構成要素、聴覚要素(例えばスピーカ)、振動要素(例えば振動モータ)などのような視覚的な手がかりまたは指示を提供する追加の代表的な種類の構成要素をエアロゾル送達装置100に採用することができる。適切なLED構成要素の例、ならびにその構成および使用法は、Sprinkelらの米国特許第5,154,192号明細書、Newtonの米国特許第8,499,766号明細書、Scatterdayに対する米国特許第8,539,959号明細書、および2014年2月5日に出願されたSearsらに対する米国特許出願第14/173,266号明細書に説明されており、これらはすべて参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0078】
本開示のエアロゾル送達装置に組み込むことができるさらに他の特徴、制御、または構成要素は、Harrisらの米国特許第5,967,148号明細書、Watkinsらに対する米国特許第5,934,289号明細書、Countsらの米国特許第5,954,979号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Honの米国特許第8,365,742号明細書、Fernandoらの米国特許第8,402,976号明細書、Kataseの米国特許出願公開第2005/0016550号明細書、Fernandoらの米国特許出願公開第2010/0163063号明細書、Tuckerらにの米国特許出願公開第2013/0192623号明細書、Levenらの米国特許出願公開第2013/0298905号明細書、Kimらの米国特許出願公開第2013/0180553号明細書、Sebastianらの米国特許出願公開第2014/0000638号明細書、Novakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書、DePianoらの米国特許出願公開第2014/0261408号明細書、およびBrinkleyらの米国特許出願第14/286,552号明細書に説明されており、これらのすべては、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0079】
本開示のいくつかの例示的実施形態によれば、エアロゾル送達装置100、より具体的には加熱要素318の温度は、リアルタイムまたはほぼリアルタイム(一般的に「リアルタイム」)で測定、表示および/または制御することができる。これらの例では、正確な温度フィードバックを使用者に提供することができる。さらに、使用者は、温度を調整するために無線またはオンボードのユーザインターフェースを介して入力を提供することができる。これらの例では、使用者は、そのような調整を伝達するための基礎として従来使用されている電圧、ワット、またはオームの明確な知識を必要とせずに、加熱要素の装置の温度に基づいて所望のエアロゾルレベルを達成することができる。
【0080】
図6Aおよび
図6Bは、いくつかの例示的実施形態による、リアルタイム表示を提供するため、および/または加熱要素318の温度を制御するために利用され得るエアロゾル送達装置100の様々な電子的な構成要素600の特定の構成を示す。例えば、示されるように、エアロゾル送達装置は、加熱要素の温度の、リアルタイム測定、ならびに表示および/または制御を可能にするためにRTD602A、602Bに動作可能に連結された制御構成要素206を含むことができる。
【0081】
特に、RTD602A、602Bは、可変で加熱要素318の温度に比例する抵抗を有することができる。RTDはまた、加熱要素の温度に関して不変の抵抗温度係数を有してもよい。これらの特性の少なくとも一部に基づいて、制御構成要素206は、RTDの抵抗を測定し、それから加熱要素の温度を決定するように構成されることができる。次いで、制御構成要素は、決定された温度に基づいてリアルタイムでエアロゾル送達装置100の機能的な要素が制御されることができる。本明細書の例示的実施形態は制御本体102の制御構成要素206を参照して論じられているが、いくつかの例では制御構成要素の機能は代替的にカートリッジ104の制御構成要素306によって、またはそれと共に実行することができることに留意されたい。
【0082】
RTD602A、602Bは、RTD要素604と、RTD要素を制御構成要素206などの測定機器に連結するためのリード線Lwとを一般に含むことができる。図示の実施形態は2本のリード線を有するRTDを示しているが、RTDは代替的に3本のリード線および4本のリード線の構成などの様々な他の複数のリード線の構成を含んでもよいことに留意されたい。
【0083】
より具体的には、
図6Aおよび
図6Bは、いくつかの例示的実施形態による適切なRTD602A、602Bを示す。いくつかの例では、
図6Aに示されるように、RTD602Aは、可変で加熱要素の温度に比例する測定可能な抵抗を提供するために、加熱要素318に動作可能に連結されるような抵抗Rまたは感知ワイヤなどのRTD要素604を含むことができる。いくつかの代替例では、
図6Bに示されるように、RTD602Bはエアロゾル送達装置100の加熱要素318と一体化されてもよい。これらの例では、エアロゾル前駆体組成物の成分を気化させるために熱を発生させるように構成されていることに加えて、加熱要素自体が、RTD要素またはその温度を決定するための直接測定可能な抵抗を提供するための感知ワイヤとして利用され得る。
【0084】
一体型の例(
図6B)では、RTD要素604として利用される加熱要素318は、温度に応じて電気抵抗の線形近似を提供するための適切な固有の材料特性を含む金属から形成されてもよい。適切な金属の例は、白金(Pt)、チタン(Ti)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)またはそれらの様々な合金を含む。すなわち、RTD要素は、Pt、Ti、Cu、またはNi合金で形成されてもよい。RTD要素は、比較的大きく、温度に応じて実質的に変動しない抵抗温度係数(α)を有する他の任意の金属から形成することもできる。加熱要素は、加熱要素がこれらの適切な金属のうちの1つから形成される実施形態においてRTD要素として利用することができる。
【0085】
いくつかの例では、RTD要素604はまた、制御構成要素206の処理速度に基づいてRTD602A、602Bの抵抗の変化を維持するのに適切に十分大きい抵抗温度係数を有することもできる。本明細書で使用されるとき、「適切に十分大きい」抵抗温度係数は、制御構成要素(例えば、マイクロプロセッサ)の処理能力に対して所定の値を有する抵抗温度係数を示すことがある。例えば、少なくとも12ビットのマイクロプロセッサを含む制御構成要素が、摂氏1度当たりのRTDの抵抗の変化を提供するために必要とされる分解能を達成するために必要なことがある。この例では、抵抗温度係数は0.001以上であり得、これは8から12ビットのプロセッサにとって十分であり得る。いくつかの例では、制御構成要素の処理速度が速いほど、抵抗温度係数の要求値が低くなり、制御構成要素の処理速度と抵抗温度係数とが互いに反比例するようにしてもよい。例えば、一実施形態では、RTD要素は、ニクロムで形成されてもよく、ニクロムは微小な抵抗温度係数(例えば、0.00017)を有するとはいえ、高速マイクロプロセッサがRTD要素と共に使用されることができる。
【0086】
金属の場合、電気抵抗は温度に応じて増加し、その温度では真性半導体および炭素について逆相関が観察され得る。白金(Pt)、チタン(Ti)、銅(Cu)およびニッケル(Ni)などの特定の金属または元素、ならびにそれらの合金の少なくとも一部については、抵抗温度係数は加熱要素の温度に対して相対的に大きくて不変であり、したがって、温度が上昇しても、相対的に一定のままである。この特性は、以下の関係が式(1)に示される温度に応じての電気抵抗の線形近似を許し、式中R
0は温度T
0における抵抗(加熱要素318の初期の温度)であり、αは抵抗温度係数、R
Tは温度T(加熱要素の最終温度)での抵抗である:
【数1】
【0087】
加熱要素318(例えばアトマイザ)の温度を予測または決定し、それによって抵抗-温度フィードバックを提供する際のRTD602の精度は、抵抗温度係数(α)が実験的に定量化され、狭い温度の範囲にわたって使用される場合に向上する。そして、このαは、アルゴリズムが加熱要素のリアルタイム抵抗値に基づいて加熱要素の温度を調整することができるように、制御構成要素206(例えば、マイクロコントローラ)にハードコーディングすることができる。所与の温度の範囲にわたる加熱要素の予測温度は、式(2):
【数2】
を介して得ることができる。
【0088】
これらの例のいずれにおいても、RTD602A、602Bは、制御本体102内またはカートリッジ104内のいずれかに配置することができる。特に、RTD要素604と加熱要素318が別々の別個の構成要素である例では、RTDは、カートリッジ内に配置され、制御本体102とカートリッジが係合したときに制御構成要素206に動作可能に連結することができる。あるいは、RTDは、制御本体内に配置され、ハウジングとカートリッジが係合したときに加熱要素に動作可能に連結されてもよい。
【0089】
同様に、RTD要素604と加熱要素318が一体化されている場合、RTD602A、602Bは、カートリッジ104内に配置され、制御本体102とカートリッジが係合したときに制御構成要素206に動作可能に連結されてもよい。さらに、いくつかの例では、RTDの構成要素は、制御本体とカートリッジの両方の中に配置されてもよい。例えば、RTD要素をカートリッジ内に配置でき、リード線LwをRTD要素に接続でき、さらにRTD要素を制御構成要素と連結するために制御本体内に延ばすことができる。
【0090】
いくつかの例では、RTD602A、602Bは、電力サイクルを通して設定温度を維持するために、電源104の電力を消耗させることを説明をするように、パルス幅変調(PWM)と共に使用することができる。PWMは、制御構成要素206(例えば、マイクロコントローラ)およびそれによって実行される1つまたは複数のアルゴリズムによって駆動され、吹かしごとに利用される電力を効率化するために使用することができる。いくつかの例では、電源202の電圧は、その放電中に着実に低下し得、電源は、少なくとも2つのカートリッジ104の使用のために、電力の持続を提供するように構成されることができる。この例では、第1および第2のカートリッジからの各吹かしについての電圧出力、それにより温度は、カートリッジの使用で一定に留まることが望ましい。したがって、PWMは、吹かしの各増分に対して電圧出力が着実に増加するように構成することができる。例えば、一実施形態では、吹かしの最初の増分(例えば50回の吹かし)は70%の電圧出力、次の吹かしの増分は75%の電圧出力を使用し、次の吹かし分の増分は80%の電圧出力を使用するなどし、さらに最後の吹かし分の増分で100%の電圧出力を使用するまで行う。この例では、放電中に電源の電圧が低下するので、放電の終わり近くでの100%の電圧出力は、完全に充電された電源からの70%の電圧出力と同じ電圧になる。
【0091】
上記のように、制御構成要素206は、加熱要素318の決定された温度に基づいてリアルタイムでエアロゾル送達装置100の機能的な要素を制御するように構成され得る。これらの例では、機能的な要素の制御は、ローカルまたは遠隔のユーザインターフェースのディスプレイによる提示のための温度の出力、および/または加熱要素への電力の調整を含むことができる。機能的な要素の制御は、すべての場合に、ディスプレイによる提示のために温度の出力を必要とするわけではないことに留意されたい。例えば、一実施形態では、温度はエアロゾル送達装置100の使用者から隠されているか、そうでなければ可視ではないことがあり、この実施形態では、電力は単に安全機能として加熱要素に対して調整されることができる。あるいは、いくつかの例では、温度は使用者に可視であってもよく、エアロゾル送達装置は、エアロゾル送達装置との使用者の対話を可能にするために入力機構402およびディスプレイ406を含むユーザインターフェース606を含むことができる。いくつかの例では、制御構成要素は、(例えば、入力機構を介して)ユーザインターフェースから温度ベースの設定を受けとり、温度ベースの設定に従って加熱要素に電力を方向付けるように構成されることができる。
【0092】
いくつかの例では、ユーザインターフェース606に加えて、またはその代わりに、エアロゾル送達装置100の温度はまた、適切な入力機構608およびディスプレイ610を含み得る遠隔ユーザインターフェース608によって提供される温度ベースの設定に表示可能および/またはそれに基づいて制御可能であってもよい。これらの例では、エアロゾル送達装置はまた、遠隔ユーザインターフェースとの通信を可能にし、それによって遠隔ユーザインターフェースによる温度の提示および制御を可能にするための通信インターフェース612を含むこともできる。例えば、エアロゾル送達装置は、本開示のいくつかの例示的実施形態によれば、1つまたは複数のネットワーク上で間接的に遠隔ユーザインターフェースと無線通信するように構成されることができる。
【0093】
いくつかの実施形態では、遠隔ユーザインターフェース612は遠隔コンピューティングデバイスのものとすることができる。適切なコンピューティングデバイスの例は、多くのモバイルコンピュータのうちのいずれかを含む。適切なモバイルコンピュータのより具体的な例は、ポータブルコンピュータ(例えば、ラップトップ、ノートブック、およびタブレットコンピュータ)、移動電話(例えば、携帯電話、スマートフォン)、ウェアラブルコンピュータ(例えば、スマートウォッチ)などを含む。他の例では、コンピューティングデバイスは、デスクトップコンピュータ、サーバコンピュータなどの様式など、モバイルコンピュータ以外として具現化されうる。
【0094】
エアロゾル送達装置が遠隔ユーザインターフェース612を含む遠隔コンピューティングデバイスと無線通信するように構成されてもよい適切な様式の例は、2014年7月10日に出願されたAmpoliniらに対する米国特許出願第14/327,776号明細書、および、2016年1月29日に出願されたHenry Jr.らに対する米国特許出願第14/609,032号明細書に開示されており、それぞれ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0095】
これらの例では、エアロゾル送達装置100の機能的な要素の制御は、通信インターフェース608が制御構成要素206に連結され、遠隔ディスプレイへの温度の無線通信を可能にするように構成されることが可能な遠隔ディスプレイ612による提示のための温度の出力を含むことができる。同様に、通信インターフェースは、制御構成要素に連結され、(例えば遠隔入力機構610を介して)遠隔ユーザインターフェース608からの温度に基づく設定の無線通信を可能にするように構成されてもよい。
【0096】
物品を使用することの前述の説明は、本明細書で提供されるさらなる開示に照らして当業者に明らかであり得る、わずかな修正を通して本明細書で説明される様々な例示的実施形態に適用することができる。しかしながら、上記の使用説明は、物品の使用を限定することを意図するものではなく、本開示の開示しているすべての必要な要件を満たすために提示されている。
図1から
図6Aおよび
図6Bに示される、または上で別段に説明されるような物品に示される要素のいずれかが、本開示によるエアロゾル送達装置に含まれることができる。
【0097】
上記の説明および関連する図面に示された教示の利益を有し、本開示が関連する当業者には、本明細書に説明された開示の多くの修正および他の実施形態が思い浮かぶであろう。したがって、本開示は、開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、修正および他の実施形態が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることが理解されるべきである。さらに、上記の説明および関連する図面は、要素および/または機能の特定の例の組合せに照らして例示的な実施形態を説明しているが、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、代替的な実施形態によって要素および/または機能の異なる組合せが提供されてもよいことが理解されるべきである。これに関して、例えば、添付の特許請求の範囲のいくつかに説明され得るように、明示的に上記で説明されたもの以外の要素および/または機能の異なる組合せも考えられる。本明細書では特定の用語を使用しているが、それらは一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定のために使用されない。