(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-12
(45)【発行日】2022-07-21
(54)【発明の名称】美容器
(51)【国際特許分類】
A61H 15/00 20060101AFI20220713BHJP
【FI】
A61H15/00 310C
A61H15/00 310D
(21)【出願番号】P 2018085081
(22)【出願日】2018-04-26
【審査請求日】2021-03-01
(73)【特許権者】
【識別番号】599083411
【氏名又は名称】株式会社 MTG
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松下 剛
【審査官】佐藤 智弥
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/129435(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドルと、前記ハンドルに設けられたローラシャフトと、前記ローラシャフトを中心に回転自在なローラと、を備えた美容器であり、
前記ローラが、
前記ローラシャフトに沿って長い円筒状をなすローラ本体を有し、
前記ローラ本体は、前記ローラシャフトに沿って配された複数の部品から構成され、
前記複数の部品のうち前記ローラシャフトの先端側に配される前記部品の比重が、前記ローラシャフトの根本側に配される前記部品の比重より重くされ、
前記ローラ本体の重さを前記ローラシャフトの根本側より先端側が重くなるようにした、美容器。
【請求項2】
前記ローラ本体の前記ローラシャフトに沿う方向における先端側に寄った位置にベアリングが設けられている、請求項1に記載の美容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローラを備えた美容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、肌を押圧するローラを備えた美容器が知られている。例えば下記特許文献1に記載された美容器は、使用者が把持するハンドルに複数のローラシャフトが備えられ、各ローラシャフトにローラが回転自在に保持されている。ローラは、ローラシャフトが挿入される穴部が貫通形成された合成樹脂製の芯材を有し、穴部の先端には合成樹脂製のキャップ材が嵌着されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような構成では、ローラの重さのバランスが、ローラの大部分を構成する芯材の形状によって決まる。このため、ローラの重さのバランスを調整して、使用感を変えることは難しかった。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、美容器の使用感を変えることが可能な美容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の美容器は、ハンドルと、前記ハンドルに設けられたローラシャフトと、前記ローラシャフトを中心に回転自在なローラと、を備えた美容器であり、前記ローラが、複数の部品から構成されるローラ本体を有し、前記複数の部品が、比重が異なる材料で形成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、ローラ本体の複数の部品の比重を異ならせることによって、ローラ本体の重さのバランスを調整して、美容器の使用感を変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】ハンドルベース及びハンドルカバーを示す分解斜視図
【
図4】ローラ保持部及びアームカバーを示す分解斜視図
【
図7】美容器を示す断面図であって、
図5のA-A位置における断面に相当する断面図
【
図8】美容器を示す一部拡大断面図であって、
図5のB-B位置における断面に相当する断面図
【
図9】美容器を示す断面図であって、
図6のC-C位置における断面に相当する断面図
【
図10】美容器を示す一部拡大断面図であって、
図9のD-D位置における断面に相当する断面図
【
図11】実施例2における美容器のクッションを示す正面図
【
図14】ハンドルベース及びハンドルカバーを示す分解斜視図
【
図15】ローラ保持部及びアームカバーを示す分解斜視図
【
図18】美容器を示す断面図であって、
図16のE-E位置における断面に相当する断面図
【
図19】美容器を示す一部拡大断面図であって、
図16のF-F位置における断面に相当する断面図
【
図20】美容器を示す断面図であって、
図17のG-G位置における断面に相当する断面図
【
図21】美容器を示す一部拡大断面図であって、
図20のH-H位置における断面に相当する断面図
【
図22】実施例4における美容器のクッションを示す正面図
【
図23】実施例5における美容器を示す一部拡大断面図
【
図25】実施例6における美容器を示す一部拡大断面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の好ましい形態を以下に示す。
本発明の美容器は、複数の前記部品が、前記ローラシャフトに沿って配されているものとしてもよい。このような構成によれば、ローラ本体の重心の位置をローラシャフトに沿う方向において調整することができる。
【0010】
また、本発明の美容器は、前記ローラ本体が、前記ローラシャフトに沿って長い筒状をなしているものとしてもよい。ここで、ローラ本体がローラシャフトに沿って長い筒状をなしているものは、ローラ本体が球体状をなしているものに比して、重心がローラシャフトに沿う方向の中心からずれやすい。このため、ローラ本体の重心の位置をローラシャフトに沿う方向において調整できることは特に有利である。
【0011】
また、本発明の美容器は、前記ローラ本体の前記ローラシャフトに沿う方向における一端側に寄った位置にベアリングが設けられ、前記複数の部品のうち前記ローラシャフトの前記一端側に配される前記部品の比重が、前記ローラシャフトの他端側に配される前記部品の比重より重くされ、前記ローラ本体の重さを前記ローラシャフトの他端側より一端側が重くなるようにしてもよい。ここで、ローラ本体のベアリングが設けられていない側に重心が位置する場合、ベアリングに作用する力が偏って偏摩耗を生じる虞がある。しかしながら、このような構成によれば、ローラ本体の重心をベアリングが設けられている側に位置することができるから、ベアリングの偏摩耗を防ぐことができる。
【0012】
また、本発明の美容器は、前記ハンドルが、ハンドルベースと、前記ハンドルベースをカバーするハンドルカバーと、前記ハンドルベースと前記ハンドルカバーとを固定するカバー固定部品と、前記ハンドルカバーの前記ハンドルベースとは反対側に配されて、前記カバー固定部品をカバーする部品カバー部と、を備えているものとしてもよい。このような構成によれば、カバー固定部材が外側から見えないから、高級感をだすことができる。
【0013】
また、本発明の美容器は、前記ハンドルに旋回自在に設けられるとともに前記ローラシャフトが固定される旋回アームと、前記旋回アームと前記ローラシャフトとを固定する軸固定部品と、前記旋回アーム及び前記ローラシャフトをカバーするアームカバーと、を有し、前記アームカバーに、前記軸固定部品を逃がす孔が形成されているものとしてもよい。このような構成によれば、アームカバーが軸固定部品の全体をカバーする場合に比して、旋回アームとローラシャフトとの固定部の周りを小型化することができる。
【0014】
また、本発明の美容器は、前記ハンドルに旋回自在に設けられるとともに前記ローラシャフトが固定される旋回アームと、前記旋回アームが最大旋回角度まで旋回したときに前記旋回アームに弾性的に当接するクッション部と、を有し、前記クッション部が、前記ハンドルに固定される金属製の板材に一体に形成されているものとしてもよい。ここで、クッション部が合成樹脂製のシート状をなすものである場合、長期にわたる使用によって表面がたるんだり縮んだりしてクッション性が失われる虞があるところ、このような構成によれば、そのような事態を防ぐことができ、耐久性を向上することができる。
【0015】
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1について、
図1~
図10を参照しつつ詳細に説明する。
本実施例における美容器1は、握り操作用のハンドル10と、肌等に当てて転動される一対のローラ20とを備えている。ハンドル10は全体として一方向に長い形状をなし、長手方向における一端部に一対のローラシャフト30が設けられ、ローラ20はローラシャフト30を中心に回転自在とされている。一対のローラシャフト30は、概ね130度の開き角度をなし、ハンドル10に旋回自在に取り付けられた旋回アーム64に保持されている。一対のローラ20は、旋回アーム64の旋回に伴ってハンドル10に対して相対的に旋回する。以下、各構成部材において、
図6の左側(使用者の肌等に向けられる側)を表方、
図6の右側を裏方とし、また
図6の上下方向を前後方向として説明する。
【0016】
ハンドル10は、
図3に示すように、芯材を構成するハンドルベース11と、ハンドルベース11の外面を形成するハンドルカバー12と、を備えている。ハンドルカバー12は、ハンドルベース11の表側(
図3では下側)を覆う第1ハンドルカバー40及び裏側(
図3では上側)を覆う第2ハンドルカバー50を有している。
【0017】
ハンドルベース11は、ABS樹脂等の合成樹脂製であって、裏面側の全体が開放された有底の浅鉢状に形成されている。ハンドルベース11の裏面には、電気部品等(本実施例では太陽電池ユニット304及び重り305)が収容されている。重り305は、ねじ294によりハンドルベース11に取り付けられている。
【0018】
太陽電池ユニット304は負極接続端子306及び正極接続端子307を有している。負極接続端子306は、導電性ビス295とナット296とによってハンドルベース11の表側に取り付けられるベース部60に電気的及び機械的に接合されている。一方、正極接続端子307は、導電性を有するビス297によって、第2ハンドルカバー50の内側壁面に取り付けられる。第2ハンドルカバー50の内面及び外面には、ハンドル電極を形成する金属メッキが施されている。
【0019】
これにより、太陽電池ユニット304、ベース部60、ベース部60に保持される旋回アーム64、旋回アーム64に固定されるローラシャフト30、ローラシャフト30に嵌合するベアリング23、ベアリング23が嵌着されたローラ20のローラ電極、肌面、第2ハンドルカバー50を把持する手、第2ハンドルカバー50のハンドル電極、太陽電池ユニット304の順に電気的に接続されてなる通電回路が形成される。
【0020】
ハンドルベース11の表側には、ローラ20を旋回自在及び回転自在に保持するローラ保持部Rが備えられている。ローラ保持部Rは、
図4に示すように、ハンドルベース11に固定されるベース部60と、ベース部60に対して相対的に旋回自在に連結される旋回アーム64と、旋回アーム64に固定されるローラシャフト30とを備えている。
【0021】
ベース部60は、金属製であって、旋回アーム64の旋回軸上に配置される旋回シャフト61を保持する一対のシャフト受け部62を有している。旋回シャフト61はアーム軸受66に挿入され、アーム軸受66の外周側に、旋回アーム64を付勢するねじりばね67が装着されている。旋回シャフト61は、シャフト受け部62とタブ部65との両方に挿入されている。ベース部60には、ねじりばね67の一方の端部が嵌入される一対の固定孔299が形成されている。固定孔299は前後方向に長い長円形状をなしている。
【0022】
ベース部60には、ねじりばね67の位置を調節するアジャスタ63が取り付けられている。アジャスタ63は、ねじ298によってベース部60に固定される。アジャスタ63にはねじ298が挿入される固定孔302が形成されている。固定孔302は、前後方向に長い長円形状をなしている。アジャスタ63の取り付け位置は、ベース部60に対して相対的に前後方向にずらすことができる。
【0023】
アジャスタ63にはベース部60の固定孔299に挿通されたねじりばね67の一方の端部が嵌入される固定孔301が形成されている。これにより、ねじりばね67の一方の端部の前後方向の位置を変更して調節することができる。ねじりばね67の一方の端部の前後方向の位置を調節することにより、旋回アーム64の基準位置を調節することができる。
【0024】
ベース部60には、旋回アーム64が基準位置から最大旋回角度まで旋回したときに旋回アーム64が弾性的に当接するクッション(クッション部)322が取り付けられている。クッション322は、熱可塑性エラストマー(TPE)からなるシート状をなし、接着剤やテープ等によりベース部60に固定されている。クッション322は、
図4及び
図8に示すように、旋回アーム64が当接する一対の当接部322Aと、一対の当接部322Aを連結する連結部322Bとを備えている。当接部322Aは、前後方向に長い長方形状をなし、連結部322Bは、当接部322Aの長手方向における一端同士を連結している。連結部322Bには、ねじ298が通される穴部322Cが貫通形成されている。
【0025】
旋回アーム64は、金属製であって、一対のシャフト受け部62の内側に配置される一対のタブ部65を有している。一対のタブ部65の外縁には、旋回アーム64が最大旋回角度まで旋回したときにクッション322を介してベース部60に当たり、それ以上の旋回を制限するストッパ部69が設けられている。ストッパ部69がクッション322を介してベース部60に当たることにより、衝撃音の発生が抑制され、静音性が向上する。
【0026】
一対のタブ部65の間には、旋回アーム64が基準位置から離れる方向に旋回した場合に、旋回アーム64を基準位置側に復帰させる付勢力を生じさせる一対のねじりばね67が備えられている。一対のねじりばね67は、一対のタブ部65の間に並んで配置されている。ねじりばね67は、アーム軸受66の外側に装着され、アーム軸受66の内側に旋回シャフト61が挿通されている。一対のねじりばね67の間にはワッシャー323が配され、一対のねじりばね67が互いに接しないようにされている。これにより、旋回アーム64の旋回時に生じる軋み音の発生を抑制している。
【0027】
旋回アーム64には、ローラシャフト30が取り付けられる一対のシャフト取付部68が、ローラシャフト30の軸方向に沿って延びている。一対のシャフト取付部68には、ねじ(軸固定部品)303によりローラシャフト30が固定される。ねじ303が固定されるネジ穴308は、シャフト取付部68の延び方向に複数(2つ)設けられている。ねじ303は、機械的に緩み止めをするねじ(例えばスプリングワッシャ付きのねじ等)である。ここで、例えばサラビスを軸固定部品として用いる場合には、ねじを緩み止めするべく接着剤が必要であるところ、機械的に緩み止めをするねじであれば、接着剤を用いなくてもよくなる。
【0028】
一対のシャフト取付部68の間の略中央には、旋回アーム64と後述する第1アームカバー70Fとを固定するねじ309が挿通される挿通孔324が形成されている。なお、ねじ309は、ローラシャフト30を固定するねじ303より小型のものである。
【0029】
ローラシャフト30は、全体として細長い円柱状をなし、ねじ303によって旋回アーム64に固定される固定部31と、ベアリング23に挿入される挿入部32とを有している。固定部31は挿入部32よりも径寸法が大きく、固定部31と挿入部32との間には、軸方向に対して直交する張出面33が形成されている。
【0030】
旋回アーム64及びローラシャフト30はアームカバー70によってカバーされている。アームカバー70は、カバー本体75と、カバー本体75から突出する一対のシャフトカバー76とを備えている。一対のシャフトカバー76は、ともに円筒状をなしている。
【0031】
アームカバー70は、旋回アーム64及びローラシャフト30を旋回アーム64の旋回方向における両側から挟むように配される第1アームカバー70F及び第2アームカバー70Sを有している。第1アームカバー70Fは、ねじ309により旋回アーム64に固定される。
【0032】
第1アームカバー70Fは、カバー本体75を構成する第1カバー本体75F及びシャフトカバー76を構成する一対の第1シャフトカバー76Fを備え、第2アームカバー70Sは、カバー本体75を構成する第2カバー本体75S及びシャフトカバー76を構成する一対の第2シャフトカバー76Sを備えている。第1シャフトカバー76F及び第2シャフトカバー76Sは半円筒状をなしている。
【0033】
第1シャフトカバー76Fと第2シャフトカバー76Sとが合わせられてなるシャフトカバー76に合成樹脂製の円筒状をなすキャップ72が嵌着されることで、第1アームカバー70Fと第2アームカバー70Sとが合わさった状態に保持される。また、キャップ72により、シャフトカバー76がシールされるとともに、アームカバー70とローラ電極との間の電気絶縁性が確保される。
【0034】
第2アームカバー70Sは、シャフト取付部68のねじ303の頭部が配される側を覆っている。第2アームカバー70Sの第2シャフトカバー76Sには、ねじ303の頭部を逃がす逃がし孔73が形成されている(
図10参照)。逃がし孔73は、第2シャフトカバー76Sに貫通形成された円形状をなし、ねじ303の頭部が入る大きさを有している。
【0035】
アームカバー70は、後述する第1ハンドルカバー40の外面(被覆い部46)に沿って配されるカバー覆い部74を有している。カバー覆い部74は、
図7に示すように、第1ハンドルカバー40の外面に略平行をなす形状でカバー本体75から延出している。カバー覆い部74は、旋回アーム64の旋回に伴って第1ハンドルカバー40の被覆い部46に沿って変位する。カバー覆い部74は、第1アームカバー70Fの第1カバー本体75F及び第2アームカバー70Sの第2カバー本体75Sの両方に設けられている(
図4参照)。
【0036】
第1ハンドルカバー40及び第2ハンドルカバー50は、
図3に示すように、ハンドルベース11を内側に挟むようにして合わせられる。第1ハンドルカバー40及び第2ハンドルカバー50は、詳しくは後述するように、ねじ(カバー固定部品)290及びねじ293によりハンドルベース11に固定される。ねじ290は、第1ハンドルカバー40の第1カバー体40Fに設けられたネジ穴310を貫通して第2ハンドルカバー50のネジ穴311に固定される(
図8参照)。ねじ293は、ハンドルベース11のネジ孔312を貫通して第2ハンドルカバー50のネジ穴313に固定される(
図7参照)。第2ハンドルカバー50とハンドルベース11との間にはパッキン314が介在している。
【0037】
第1ハンドルカバー40は、
図3に示すように、ハンドルベース11の大部分を覆う第1カバー体40Fと、ハンドルベース11の端部を覆う第2カバー体40Sとを備えている。第1カバー体40Fの長さ方向における中間部には、ハンドルベース11に係止する一対の係止部315が片持ち状をなして設けられている。第1カバー体40Fの長さ方向における一方の端部には、ハンドルベース11に引っ掛かる引掛け部316が設けられている。
【0038】
第1ハンドルカバー40には、
図7に示すように、第1カバー体40Fと第2カバー体40Sとによって、ハンドルベース11に固定された旋回アーム64を外側に突出させる開口部41が形成される。第1カバー体40Fは、
図3に示すように、開口部41の周縁部を構成して開口部41の両側に突出する一対の突出部42を有し、第2カバー体40Sは、一対の突出部42の間にわたる形状をなしている。
【0039】
一対の突出部42には、ねじ290が貫通するネジ穴310が形成されている。ねじ290の頭部は、突出部42の表側に配される。各突出部42には、第2カバー体40Sが係止する係止受け部44が設けられている。
【0040】
第2カバー体40Sは、第1カバー体40Fに係止するカバー係止部43を有している。カバー係止部43は、片持ち状をなして裏側に立ち上がっている。カバー係止部43を係止受け部44に係止させることで、第2カバー体40Sが第1カバー体40Fに嵌め合わされる。なお、第2カバー体40Sは、テープ等によって第1カバー体40Fに接着してもよい。
【0041】
第2カバー体40Sは、
図8に示すように、ねじ290の頭部をカバーする部品カバー部45を備えている。部品カバー部45は、第1カバー体40Fの突出部42に重なって配される。部品カバー部45は、一対のねじ290の頭部を覆い、外から視認できなくする。
【0042】
第2カバー体40Sは、
図7に示すように、アームカバー70のカバー覆い部74に覆われる被覆い部46を有している。被覆い部46は、アームカバー70の旋回軌跡に沿うように湾曲した面を有している。
【0043】
第2ハンドルカバー50には、
図2に示すように、レンズ317がはめ込まれる窓部318が形成されている。レンズ317は、テープ291F,291Sを介して窓部318に嵌め込まれる。レンズ317はねじ292により第2ハンドルカバー50に固定される。
【0044】
ローラ20は、ローラシャフト30に回転可能に支持されている。ローラ20は、
図10に示すように、ローラ本体21と、ローラ本体21の外周に被覆成形された外被材22とから構成されている。ローラ本体21と外被材22とはともに合成樹脂製である。外被材22の外表面及び後述する内空部24の内壁面には、導電金属メッキが施されてローラ電極が形成されており、ベアリング23との間の導電が確保されている。
【0045】
ローラ本体21は、ローラシャフト30に沿って長い円筒状をなしている。ローラ本体21には、ローラシャフト30が挿入されるとともにベアリング23が挿入配置される内空部24が形成されている。内空部24の壁面には、ベアリング23の係止爪25が係止可能な段差部26が内側に膨出して形成されている。ベアリング23の係止爪25が段差部26に係止することにより、ベアリング23がローラ20の内空部24に抜け止めされて保持される。
【0046】
ローラ20は、ローラ本体21を構成する2つの部品(以後、第1部品21F、第2部品21Sと称する)を有している。第1部品21F及び第2部品21Sは、ローラ本体21をローラシャフト30に沿う方向に分割されてなり、ローラシャフト30に沿って配される。
【0047】
第1部品21F及び第2部品21Sは、いずれもローラシャフト30を包囲する筒状をなしている。第1部品21Fは、ローラシャフト30の先端側に配され、第2部品21Sは、ローラシャフト30の根本側に配される。第1部品21Fは、ローラシャフト30の先端を閉じる形態の凹部からなる第1内空部24Fを有し、第2部品21Sは、ローラシャフト30の軸方向に貫通する貫通穴からなる第2内空部24Sを有している。第1部品21Fの厚さ寸法(ローラシャフト30の径方向の寸法)T1は、第2部品21Sの厚さ寸法T2より大きくされている(
図10参照)。第1部品21Fの外径寸法と第2部品21Sの外径寸法とはほぼ等しくされている。第1部品21Fは、第1内空部24Fを塞ぐ壁部29を有している。
【0048】
第1部品21F及び第2部品21Sは、ローラシャフト30の軸方向に互いに嵌め合わされる嵌合部27を有している。第1部品21F及び第2部品21Sの嵌合部27が嵌合することにより、第1部品21Fの第1内空部24Fと第2部品21Sの第2内空部24Sとが連通して内空部24が形成される。段差部26は、第2部品21Sに形成されている。
【0049】
第1部品21F及び第2部品21Sは、比重が異なる材料で形成されている。第1部品21F及び第2部品21Sのうちローラシャフト30の先端側(一端側)に配される第1部品21Fの材料は、ローラシャフト30の根元側(他端側)に配される第2部品21Sの材料より比重が重いものである。これにより、ローラ本体21の重心は、第1部品21F側に位置している。言い換えると、ローラ本体21の重心は、ベアリング23の軸方向における中央部に位置している。なお、第1部品21Fの材料は、例えばPC(ポリカーボネート)樹脂とされ、第2部品21Sの材料は、例えば炭酸カルシウムを混ぜ合わせたABS樹脂とされている。
【0050】
ベアリング23は、ローラ本体21のローラシャフト30に沿う方向における一端側(先端側)に寄った位置に備えられている。ベアリング23は合成樹脂製であって、円筒形状をなし、内側にローラシャフト30が挿入される。ベアリング23は、ローラシャフト30の先端に取り付けられたEリング319によりローラシャフト30に抜け止めされている。Eリング319は金属製であり、Eリング319とベアリング23との間には、ベアリング23の摩耗を防ぐとともにEリング319とベアリング23との隙間を埋めるスペーサ320が配されている。
【0051】
ベアリング23の表裏両面を含む外側全面には金属メッキが施され、ベアリング23とローラシャフト30との間の導電が確保されている。なお、金属メッキに代えて、ベアリングを導電性樹脂によって構成することにより両者の導電を確保してもよい。
【0052】
ベアリング23は、
図10に示すように、ローラ20の段差部26に係止する一対の係止爪25を有している。ベアリング23には、径方向外方に突出した鍔部28が設けられている。ベアリング23は、鍔部28と係止爪25との間に段差部26が位置することによって内空部24に固定される。
【0053】
ベアリング23の鍔部28とキャップ72との間には、鍔部28の摩耗を防ぐべくOリング321が挟み込まれている(
図10参照)。これにより、ベアリング23の滑りが良好なままに保持され、ローラ20の良好な回転性が維持される。
【0054】
ベアリング23の軸方向の寸法は、ローラシャフト30の挿入部32の軸方向の寸法、言い換えると、ローラシャフト30の全長の略半分の寸法と同等とされている。ベアリング23の軸方向における一端側は、第1部品21Fの第1内空部24Fの嵌合凹部24Hに嵌合され、他端部は、第2部品21Sの第2内空部24Sの嵌合穴24Jを貫通している。ベアリング23は、ローラ本体21の内空部24の軸方向(深さ方向)において先端側(第1部品21F側)に寄った位置に配されている。
【0055】
次に、上記のように構成された実施例1の作用および効果について説明する。
本実施例1の美容器1は、ハンドル10と、ハンドル10に設けられたローラシャフト30と、ローラシャフト30を中心に回転自在なローラ20と、を備えるものであり、ローラ20が、ローラ本体21を構成する第1部品21F及び第2部品21Sを有し、第1部品21F及び第2部品21Sが、比重が異なる材料で形成されている。この構成によれば、ローラ本体21の重さのバランスを調整して、使用感を変えることができる。
【0056】
また、第1部品21F及び第2部品21Sが、ローラシャフト30に沿って配される。この構成によれば、ローラ本体21の重心の位置をローラシャフト30に沿う方向において調整することができる。
【0057】
また、ローラ本体21が、ローラシャフト30に沿って長い筒状をなしている。ここで、ローラ本体21がローラシャフト30に沿って長い柱状をなしているものは、ローラ本体が球体状をなしているものに比して、重心がローラシャフト30に沿う方向の中心からずれやすい。このため、ローラ本体21の重心の位置をローラシャフト30に沿う方向において調整できることは特に有利である。
【0058】
また、ローラ本体21のローラシャフト30に沿う方向における一端側に寄った位置にベアリング23が設けられ、ローラシャフト30の一端側に配される第1部品21Fの比重が、ローラシャフト30の他端側に配される第2部品21Sの比重より重くされている。ここで、ローラ本体のうちベアリングが設けられていない側に重心が位置する場合、ベアリングに作用する力が偏って偏摩耗を生じる虞があるところ、ベアリング23が設けられている側に重心を位置することができるから、ベアリング23の偏摩耗を防ぐことができる。
【0059】
また、ハンドル10が、ハンドルベース11と、ハンドルベース11をカバーするハンドルカバー12と、ハンドルベース11とハンドルカバー12とを固定するねじ290と、を有し、ハンドルカバー12のハンドルベース11とは反対側に、ねじ290をカバーする部品カバー部45が備えられている。この構成によれば、ねじ290が外側から見えないから、高級感をだすことができる。
【0060】
また、ハンドル10に旋回自在に設けられるとともにローラシャフト30が固定される旋回アーム64と、旋回アーム64とローラシャフト30とを固定するねじ303と、旋回アーム64及びローラシャフト30をカバーするアームカバー70と、を有し、アームカバー70に、ねじ303を逃がす逃がし孔73が形成されている。この構成によれば、アームカバー70がねじ303の全体をカバーする場合に比して小型化することができる。
【0061】
<実施例2>
次に、本発明を具体化した実施例2に係る美容器を
図11によって説明する。
本実施例の美容器は、旋回アーム64が最大旋回角度まで旋回したときに旋回アーム64に弾性的に当接するクッション110の形状が、実施例1とは相違する。なお、実施例1と同様の構成には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0062】
クッション110は、熱可塑性エラストマー(TPE)や熱可塑性樹脂(例えば、ポリプロピレン(PP)、ナイロン、ポリエチレン(PE))からなるシート状をなし、接着剤やテープ等によりベース部60に固定されている。
【0063】
クッション110は、実施例1と同様、旋回アーム64が当接する一対の当接部110Aと、一対の当接部110Aを連結する連結部110Bとを備えている。連結部110Bは、一対の当接部110Aの前後方向(
図11では上下方向)における概ね全長を連結している。言い換えると、クッション110は、全体として幅方向(
図11では左右方向)に長い方形状をなし、幅方向における両端部が当接部110A、中間部が連結部110Bとなっている。連結部110Bの前後方向の寸法は、当接部110Aの前後方向の寸法より大きくされている。
【0064】
連結部110Bには、ねじ298が通される穴部110Cと、ベース部60の固定孔299と連通する穴部110Dとが貫通形成されている。穴部110Dは、固定孔299と同様、前後方向に長い長円形状をなしている。
【0065】
このような本実施例のクッション110は、実施例1のクッション322に比して変形しにくいため、ベース部60からの剥がれを確実に防ぐことができる。すなわち、実施例1のクッション322(
図4参照)のように、一対の当接部322Aの間(内側)があいている場合には、旋回アーム64のストッパ部69が当接部322Aに繰り返し当接することで、当接部322Aが内側(互いに接近する側)に変形し、ひいてはベース部60から剥がれてしまう虞がある。しかしながら、本実施例のクッション110は、一対の当接部110Aの内側全体が連結部110Bとなっているから、当接部110Aは変形しにくく、もってベース部60から剥がれることを防ぐことができる。
【0066】
<実施例3>
次に、本発明を具体化した実施例3に係る美容器2を
図12~
図21によって説明する。
本実施例の美容器2は、ローラ80が球形状をなす点で、実施例1とは相違する。なお、実施例1と同様の構成には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0067】
本実施例における美容器2は、握り操作用のハンドル10と、肌等に当てて転動される一対のローラ80とを備えている。ハンドル10は全体として一方向に長い形状をなし、長手方向における一端部に一対のローラシャフト30が設けられ、ローラ80はローラシャフト30を中心に回転自在とされている。一対のローラシャフト30は、実施例1の開き角度に比して小さい開き角度(概ね70度)をなし、ハンドル10に旋回自在に取り付けられた旋回アーム64に保持されている。一対のローラ80は、旋回アーム64の旋回に伴ってハンドル10に対して相対的に旋回する。以下、各構成部材において、
図17の左側(使用者の肌等に向けられる側)を表方、
図17の右側を裏方とし、また
図17の上下方向を前後方向として説明する。
【0068】
ハンドル10は、
図14に示すように、芯材を構成するハンドルベース11と、ハンドルベース11の外面を形成するハンドルカバー12と、を備えている。ハンドルカバー12は、ハンドルベース11の表側(
図14では下側)を覆う第1ハンドルカバー40及び裏側(
図14では上側)を覆う第2ハンドルカバー50を有している。
【0069】
ハンドルベース11は、ABS樹脂等の合成樹脂製であって、裏面側の全体が開放された有底の浅鉢状に形成されている。ハンドルベース11の裏面には、電気部品等(本実施例では太陽電池ユニット304及び重り305)が収容されている。重り305は、ねじ294によりハンドルベース11に取り付けられている。
【0070】
太陽電池ユニット304は負極接続端子306及び正極接続端子307を有している。負極接続端子306は、導電性ビス295とナット296とによってハンドルベース11の表側に取り付けられるベース部60に電気的及び機械的に接合されている。一方、正極接続端子307は、導電性を有するビス297によって、第2ハンドルカバー50の内側壁面に取り付けられる。第2ハンドルカバー50の内面及び外面には、ハンドル電極を形成する金属メッキが施されている。
【0071】
これにより、太陽電池ユニット304、ベース部60、ベース部60に保持される旋回アーム64、旋回アーム64に固定されるローラシャフト30、ローラシャフト30に嵌合するベアリング23、ベアリング23が嵌着されたローラ80のローラ電極、肌面、第2ハンドルカバー50を把持する手、第2ハンドルカバー50のハンドル電極、太陽電池ユニット304の順に電気的に接続されてなる通電回路が形成される。
【0072】
ハンドルベース11の表側には、ローラ80を旋回自在及び回転自在に保持するローラ保持部Rが備えられている。ローラ保持部Rは、ハンドルベース11に固定されるベース部60と、ベース部60に対して相対的に旋回自在に連結される旋回アーム64と、旋回アーム64に固定されるローラシャフト30とを備えている。
【0073】
ベース部60は、金属製であって、旋回アーム64の旋回軸上に配置される旋回シャフト61を保持する一対のシャフト受け部62を有している。旋回シャフト61はアーム軸受66に挿入され、アーム軸受66の外周側に、旋回アーム64を付勢するねじりばね67が装着されている。旋回シャフト61は、シャフト受け部62とタブ部65との両方に挿入されている。ベース部60には、ねじりばね67の一方の端部が嵌入される一対の固定孔299が形成されている。固定孔299は前後方向に長い長円形状をなしている。
【0074】
ベース部60には、ねじりばね67の位置を調節するアジャスタ63が取り付けられている。アジャスタ63は、ねじ298によってベース部60に固定される。アジャスタ63にはねじ298が挿入される固定孔302が形成されている。固定孔302は、前後方向に長い長円形状をなしている。アジャスタ63の取り付け位置は、ベース部60に対して相対的に前後方向にずらすことができる。
【0075】
アジャスタ63にはベース部60の固定孔299に挿通されたねじりばね67の一方の端部が嵌入される固定孔301が形成されている。これにより、ねじりばね67の一方の端部の前後方向の位置を変更して調節することができる。ねじりばね67の一方の端部の前後方向の位置を調節することにより、旋回アーム64の基準位置を調節することができる。
【0076】
ベース部60には、旋回アーム64が基準位置から最大旋回角度まで旋回したときに旋回アーム64が弾性的に当接するクッション(クッション部)322が取り付けられている。クッション322は、熱可塑性エラストマー(TPE)からなるシート状をなし、接着剤やテープ等によりベース部60に固定されている。クッション322は、実施例1と同様、旋回アーム64が当接する一対の当接部322Aと、一対の当接部322Aを連結する連結部322Bとを備えている。当接部322Aは、前後方向に長い長方形状をなし、連結部322Bは、当接部322Aの長手方向における一端同士を連結している。連結部322Bには、ねじ298が通される穴部322Cが貫通形成されている。
【0077】
旋回アーム64は、金属製であって、一対のシャフト受け部62の内側に配置される一対のタブ部65を有している。一対のタブ部65の外縁には、旋回アーム64が最大旋回角度まで旋回したときにクッション322を介してベース部60に当たり、それ以上の旋回を制限するストッパ部69が設けられている。ストッパ部69がクッション322を介してベース部60に当たることにより、衝撃音の発生が抑制され、静音性が向上する。
【0078】
一対のタブ部65の間には、旋回アーム64が基準位置から変位した場合に、旋回アーム64を基準位置側に復帰させる付勢力を生じさせる一対のねじりばね67が備えられている。一対のねじりばね67は、一対のタブ部65の間に並んで配置されている。ねじりばね67は、アーム軸受66の外側に装着され、アーム軸受66の内側に旋回シャフト61が挿通されている。一対のねじりばね67の間にはワッシャー323が配され、一対のねじりばね67が互いに接しないようにされている。これにより、旋回アーム64の旋回時に生じる軋み音の発生を抑制している。
【0079】
旋回アーム64には、ローラシャフト30が取り付けられる一対のシャフト取付部68が、ローラシャフト30の軸方向に沿って延びている。一対のシャフト取付部68には、ねじ(軸固定部品)303によりローラシャフト30が固定される。ねじ303が固定されるネジ穴308は、シャフト取付部68の延び方向に複数(2つ)設けられている。ねじ303は、機械的に緩み止めをするねじ(例えばスプリングワッシャ付きのねじ等)である。ここで、例えばサラビスを軸固定部品として用いる場合には、ねじを緩み止めするべく接着剤が必要であるところ、機械的に緩み止めをするねじであれば、接着剤を用いなくてもよくなる。
【0080】
両シャフト取付部68の根元側には、旋回アーム64と後述する第2アームカバー70Sとを固定するねじ309が挿通される挿通孔324が形成されている。なお、ねじ309は、ローラシャフト30を固定するねじ303より小型のものである。
【0081】
ローラシャフト30は、全体として細長い円柱状をなし、ねじ303によって旋回アーム64に固定される固定部31と、ベアリング23に挿入される挿入部32とを有している。固定部31は挿入部32よりも径寸法が大きく、固定部31と挿入部32との間には、軸方向に対して直交する張出面33が形成されている。
【0082】
旋回アーム64及びローラシャフト30はアームカバー70によってカバーされている。アームカバー70は、カバー本体75と、カバー本体75から突出する一対のシャフトカバー76とを備えている。カバー本体75は、実施例1のものに比して幅寸法が大きくされている。カバー本体75は、後述する第1ハンドルカバー40の外面(被覆い部46)に沿って配される。カバー本体75は、第1ハンドルカバー40の外面に略平行をなし、旋回アーム64の旋回に伴って第1ハンドルカバー40の被覆い部46に沿って変位する。一対のシャフトカバー76は、ともに円筒状をなしている。
【0083】
アームカバー70は、旋回アーム64及びローラシャフト30を旋回アーム64の旋回方向における両側から挟むように配される第1アームカバー70F及び第2アームカバー70Sを有している。
【0084】
第1アームカバー70Fは、カバー本体75を構成する第1カバー本体75F及びシャフトカバー76を構成する一対の第1シャフトカバー76Fを備え、第2アームカバー70Sは、カバー本体75を構成する第2カバー本体75S及びシャフトカバー76を構成する一対の第2シャフトカバー76Sを備えている。第1シャフトカバー76F及び第2シャフトカバー76Sは半円筒状をなしている。
【0085】
第1シャフトカバー76Fと第2シャフトカバー76Sとが合わせられてなるシャフトカバー76に合成樹脂製の円筒状をなすキャップ72が嵌着されることで、第1アームカバー70Fと第2アームカバー70Sとが合わさった状態に保持される。また、キャップ72により、シャフトカバー76がシールされるとともに、アームカバー70とローラ電極との間の電気絶縁性が確保される。
【0086】
本実施例の美容器2は、実施例1とは異なり、第2アームカバー70Sが、ねじ309により旋回アーム64に固定される。
図15に示すように、ねじ309が固定される固定部81が筒状をなして内側(旋回アーム64側)に立っている。
【0087】
第2アームカバー70Sは、シャフト取付部68のねじ303の頭部が配される側を覆っている。第2アームカバー70Sの第2シャフトカバー76Sには、ねじ303の頭部を逃がす逃がし孔73が形成されている(
図21参照)。逃がし孔73は、第2シャフトカバー76Sに貫通形成された円形状をなし、ねじ303の頭部が入る大きさを有している。2つの逃がし孔73のうち第2シャフトカバー76Sの先端側に位置するものは、周方向の一部が開放された孔となっている(
図13参照)。
【0088】
第2アームカバー70Sは、
図19に示すように、第1ハンドルカバー40と第2ハンドルカバー50とを固定するねじ290の頭部をカバーする部品カバー部45を備えている。部品カバー部45は、第1ハンドルカバー40の第2カバー体40Sのネジ穴325の外側に(ハンドルベース11とは反対側)に重なって配される。部品カバー部45は、一対のねじ290の頭部を覆い、外から視認できなくする。
【0089】
第1ハンドルカバー40及び第2ハンドルカバー50は、
図14に示すように、ハンドルベース11を内側に挟むようにして合わせられる。第1ハンドルカバー40及び第2ハンドルカバー50は、詳しくは後述するように、ねじ(カバー固定部品)290及びねじ293によりハンドルベース11に固定される。ねじ290は、第1ハンドルカバー40の第1カバー体40Fに設けられたネジ穴310を貫通して第2ハンドルカバー50のネジ穴311に固定される(
図19参照)。ねじ293は、ハンドルベース11のネジ孔312を貫通して第2ハンドルカバー50のネジ穴313に固定される(
図18参照)。第2ハンドルカバー50とハンドルベース11との間にはパッキン314が介在している。
【0090】
第1ハンドルカバー40は、
図14に示すように、ハンドルベース11の大部分を覆う第1カバー体40Fと、ハンドルベース11の端部を覆う第2カバー体40Sとを備えている。第1カバー体40Fの長さ方向における中間部には、ハンドルベース11に係止する一対の係止部315が片持ち状をなして設けられている。第1カバー体40Fの長さ方向における一方の端部には、ハンドルベース11に引っ掛かる引掛け部316が設けられている。
【0091】
第1ハンドルカバー40には、
図18に示すように、第1カバー体40Fと第2カバー体40Sとによって、ハンドルベース11に固定された旋回アーム64を外側に突出させる開口部41が形成される。第1カバー体40Fは、
図14に示すように、開口部41の周縁部を構成して開口部41の両側に突出する一対の突出部42を有し、第2カバー体40Sは、一対の突出部42の間にわたる形状をなしている。一対の突出部42の間隔は、実施例1のものに比して狭くなっている。一対の突出部42には、ねじ290が貫通するネジ穴310が形成されている。
【0092】
第2カバー体40Sは、
図19に示すように、ねじ290により第1カバー体40Fに固定される。第2カバー体40Sには、ねじ290が挿通されるネジ穴325が貫通形成されている。ねじ290の頭部は、突出部42の表側に配される。
【0093】
第2カバー体40Sは、
図18に示すように、アームカバー70のカバー覆い部74に覆われる被覆い部46を有している。被覆い部46は、アームカバー70の旋回軌跡に沿うように湾曲した面を有している。
【0094】
第2ハンドルカバー50には、
図13に示すように、レンズ317がはめ込まれる窓部318が形成されている。レンズ317は、テープ291F,291Sを介して窓部318に嵌め込まれる。レンズ317はねじ292により第2ハンドルカバー50に固定される。
【0095】
ローラ80は、ローラシャフト30に回転可能に支持されている。ローラ80は、
図21に示すように、ローラ本体21と、ローラ本体21の外周に被覆成形された外被材22とから構成されている。ローラ本体21と外被材22とはともに合成樹脂製である。外被材22の外表面及び後述する内空部24の内壁面には、導電金属メッキが施されてローラ電極が形成されており、ベアリング23との間の導電が確保されている。
【0096】
ローラ本体21は、ローラシャフト30の概ね全長を内部に収容する球体状をなしている。ローラ本体21には、ローラシャフト30が挿入されるとともにベアリング23が挿入配置される内空部24が形成されている。内空部24の壁面には、ベアリング23の係止爪25が係止可能な段差部26が内側に膨出して形成されている。ベアリング23の係止爪25が段差部26に係止することにより、ベアリング23がローラ80の内空部24に抜け止めされて保持される。
【0097】
ローラ80は、ローラ本体21を構成する2つの部品(以後、第1部品21F、第2部品21Sと称する)を有している。第1部品21F及び第2部品21Sは、ローラ本体21をローラシャフト30に沿う方向に分割されてなり、ローラシャフト30に沿って配される。
【0098】
第1部品21F及び第2部品21Sは、いずれもローラシャフト30を包囲する筒状をなしている。第1部品21Fは、ローラシャフト30の先端側に配され、第2部品21Sは、ローラシャフト30の根本側に配される。第1部品21Fは、第1内空部24Fを塞ぐ壁部29を有している。第2部品21Sは、後述する段差部26よりも先端側の厚さ寸法(ローラシャフト30の径方向の寸法)T1は、段差部26よりも根元側の厚さ寸法T2より大きくされている(
図21参照)。
【0099】
第1部品21Fは、ローラシャフト30の先端を閉じる形態の凹部からなる第1内空部24Fを有し、第2部品21Sは、ローラシャフト30の軸方向に貫通する貫通穴からなる第2内空部24Sを有している。第2部品21Sは、第1部品21Fの第1内空部24Fに嵌合する。第1部品21F及び第2部品21Sが嵌合することにより、第1部品21Fの第1内空部24Fと第2部品21Sの第2内空部24Sとが連通して内空部24が形成される。段差部26は、第2部品21Sに形成されている。
【0100】
第1部品21F及び第2部品21Sは、比重が異なる材料で形成されている。第1部品21F及び第2部品21Sのうちローラシャフト30の先端側(一端側)に配される第1部品21Fの材料は、ローラシャフト30の根元側(他端側)に配される第2部品21Sの材料より比重が重いものである。これにより、ローラ本体21の重心は、第1部品21F側に位置している。言い換えると、ローラ本体21の重心は、ベアリング23の軸方向における中央部に位置している。なお、第1部品21Fの材料は、例えばPC(ポリカーボネート)樹脂とされ、第2部品21Sの材料は、例えば炭酸カルシウムを混ぜ合わせたABS樹脂とされている。
【0101】
ベアリング23は、ローラ本体21のローラシャフト30に沿う方向における一端側(先端側)に寄った位置に備えられている。ベアリング23は合成樹脂製であって、円筒形状をなし、内側にローラシャフト30が挿入される。ベアリング23は、ローラシャフト30の先端に取り付けられたEリング319によりローラシャフト30に抜け止めされている。Eリング319は金属製であり、Eリング319とベアリング23との間には、ベアリング23の摩耗を防ぐとともにEリング319とベアリング23との隙間を埋めるスペーサ320が配されている。
【0102】
ベアリング23の表裏両面を含む外側全面には金属メッキが施され、ベアリング23とローラシャフト30との間の導電が確保されている。なお、金属メッキに代えて、ベアリングを導電性樹脂によって構成することにより両者の導電を確保してもよい。
【0103】
ベアリング23は、ローラ20の段差部26に係止する一対の係止爪25を有している。ベアリング23には、径方向外方に突出した鍔部28が設けられている。ベアリング23は、鍔部28と係止爪25との間に段差部26が位置することによって内空部24に固定される。
【0104】
ベアリング23の鍔部28とキャップ72との間には、鍔部28の摩耗を防ぐべくOリング321が挟み込まれている(
図21参照)。これにより、ベアリング23の滑りが良好なままに保持され、ローラ20の良好な回転性が維持される。
【0105】
ベアリング23の軸方向の寸法は、ローラシャフト30の挿入部32の軸方向の寸法、言い換えると、ローラシャフト30の全長の略半分の寸法と同等とされている。ベアリング23の軸方向における一端側は、第1部品21Fの第1内空部24Fの嵌合凹部24Hに嵌合され、他端部は、第2部品21Sの第2内空部24Sの嵌合穴24Jを貫通している。ベアリング23は、ローラ本体21の内空部24の軸方向(深さ方向)において先端側(第1部品21F側)に寄った位置に配されている。
【0106】
次に、上記のように構成された実施例2の作用および効果について説明する。
本実施例2の美容器1は、ハンドル10と、ハンドル10に設けられたローラシャフト30と、ローラシャフト30を中心に回転自在なローラ20と、を備えたものであり、ローラ20が、ローラ本体21を構成する第1部品21F及び第2部品21Sを有し、第1部品21F及び第2部品21Sが、比重が異なる材料で形成されている。この構成によれば、ローラ本体21の重さのバランスを調整して、使用感を変えることができる。
【0107】
また、第1部品21F及び第2部品21Sが、ローラシャフト30に沿って配される。この構成によれば、ローラ本体21の重心の位置をローラシャフト30に沿う方向において調整することができる。
【0108】
また、ローラ本体21のローラシャフト30に沿う方向における一端側に寄った位置にベアリング23が設けられ、ローラシャフト30の一端側に配される第1部品21Fの比重が、ローラシャフト30の他端側に配される第2部品21Sの比重より重くされている。ここで、ローラ本体のうちベアリングが設けられていない側に重心が位置する場合、ベアリングに作用する力が偏って偏摩耗を生じる虞があるところ、ベアリング23が設けられている側に重心を位置することができるから、ベアリング23の偏摩耗を防ぐことができる。
【0109】
また、ハンドル10が、ハンドルベース11と、ハンドルベース11をカバーするハンドルカバー12と、ハンドルベース11とハンドルカバー12とを固定するねじ290と、を有し、ハンドルカバー12のハンドルベース11とは反対側に、ねじ290をカバーする部品カバー部45が備えられている。この構成によれば、ねじ290が外側から見えないから、高級感をだすことができる。
【0110】
また、ハンドル10に旋回自在に設けられるとともにローラシャフト30が固定される旋回アーム64と、旋回アーム64とローラシャフト30とを固定するねじ303と、旋回アーム64及びローラシャフト30をカバーするアームカバー70と、を有し、アームカバー70に、ねじ303を逃がす逃がし孔73が形成されている。この構成によれば、アームカバー70がねじ303の全体をカバーする場合に比して小型化することができる。
【0111】
<実施例4>
次に、本発明を具体化した実施例4に係る美容器を
図22によって説明する。
本実施例の美容器は、旋回アーム64が最大旋回角度まで旋回したときに旋回アーム64に弾性的に当接するクッション120の形状が、実施例3とは相違する。なお、実施例3と同様の構成には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0112】
クッション120は、熱可塑性エラストマー(TPE)や熱可塑性樹脂(例えば、ポリプロピレン(PP)、ナイロン、ポリエチレン(PE))からなるシート状をなし、接着剤やテープ等によりベース部60に固定されている。
【0113】
クッション120は、実施例3と同様、旋回アーム64が当接する一対の当接部120Aと、一対の当接部120Aを連結する連結部120Bとを備えている。連結部120Bは、一対の当接部120Aの前後方向(
図22では上下方向)における概ね全長を連結している。言い換えると、クッション120は、全体として幅方向(
図22では左右方向)に若干長い方形状をなし、幅方向における両端部が当接部120A、中間部が連結部120Bとなっている。連結部120Bの前後方向の寸法は、当接部120Aの前後方向の寸法より大きくされている。
【0114】
連結部120Bには、ねじ298が通される穴部120Cと、ベース部60の固定孔299と連通する穴部120Dとが貫通形成されている。穴部120Dは、固定孔299と同様、前後方向に長い長円形状をなしている。
【0115】
このような本実施例のクッション120は、実施例3のクッション322に比して変形しにくいため、ベース部60からの剥がれを確実に防ぐことができる。すなわち、実施例3のクッション322(
図15参照)のように、一対の当接部322Aの間(内側)があいている場合には、旋回アーム64のストッパ部69が当接部322Aに繰り返し当接することで、当接部322Aが内側(互いに接近する側)に変形し、ひいてはベース部60から剥がれてしまう虞がある。しかしながら、本実施例のクッション120は、一対の当接部120Aの内側全体が連結部120Bとなっているから、当接部120Aは変形しにくく、もってベース部60から剥がれることを防ぐことができる。
【0116】
<実施例5>
次に、本発明を具体化した実施例5に係る美容器3を
図23及び
図24によって説明する。
本実施例の美容器3は、旋回アーム64が最大旋回角度まで旋回したときに旋回アーム64に弾性的に当接するクッション部90が、金属製の板材91に一体に形成されている点で、実施例3とは相違する。なお、実施例3と同様の構成には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0117】
本実施例における美容器3は、実施例3と同様、握り操作用のハンドル10と、肌等に当てて転動される一対のローラ80とを備え、一対のローラシャフト30は、ハンドル10に旋回自在に取り付けられた旋回アーム64に保持されている。
【0118】
ハンドル10は、実施例3と同様、芯材を構成するハンドルベース11と、ハンドルベース11の外面を形成するハンドルカバー12と、を備え、ハンドルベース11の表側には、ローラ80を旋回自在及び回転自在に保持するローラ保持部Rが備えられている。
【0119】
ローラ保持部Rは、実施例3と同様、ハンドルベース11に固定されるベース部60と、ベース部60に対して相対的に旋回自在に連結される旋回アーム64と、旋回アーム64に固定されるローラシャフト30とを備えている。
【0120】
クッション部90は、板材91に一体に形成されている。板材91は、ベース部60に沿って配される本体部92と、ベース部60から離れる方向に立つクッション部90とを備えている。本体部92は、ねじ298によってベース部60に固定される。本体部92は、
図24に示すように、方形状をなし、ねじ298が挿通される固定孔302が貫通形成されている。固定孔302は、実施例2と同様、前後方向に長い長円形状をなし、板材91の取り付け位置は、ベース部60に対して相対的に前後方向にずらすことができる。
【0121】
また、本体部92には、ベース部60の固定孔に挿通されたねじりばね67の端部が嵌入される一対の固定孔301が形成されている。これにより、ねじりばね67の端部の前後方向の位置を変更して調節することができる。すなわち板材91は、旋回アーム64を付勢するねじりばね67の位置を調節するアジャスタ機能を備えている。
【0122】
クッション部90は、一対のタブ部65に対応して、本体部92の左右両側縁に設けられている(
図24参照)。クッション部90は、旋回アーム64の旋回方向における前後両側の最大旋回角度に対応して前後に一対が設けられている。
【0123】
本体部92の左右両側縁には、左方及び右方に突出する突出縁93が設けられている。クッション部90は、突出縁93の前縁及び後縁から本体部92に対して傾くように屈曲されてなる。
【0124】
旋回アーム64のタブ部65は、前後一対のクッション部90の間に配され、最大旋回角度に至るとストッパ部69がクッション部90に当たる。これにより、クッション部90は弾性変位し、旋回アーム64が最大旋回角度から基準位置側に変位すると、クッション部90は弾性復帰して自然状態になる。
【0125】
ここで、クッション部がシート状をなすゴム製のものである場合、長期にわたる使用によって表面がたるんだり縮んだりしてクッション性が失われる虞があるところ、このような構成によれば、そのような事態を防ぐことができ、耐久性を向上することができる。
【0126】
<実施例6>
次に、本発明を具体化した実施例6に係る美容器4を
図25によって説明する。
本実施例の美容器4は、アームカバー100が蛇腹構造を備えている点で、実施例3とは相違する。なお、実施例3と同様の構成には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0127】
ハンドルカバー12は、実施例3と同様、ハンドルベース11の表側を覆う第1ハンドルカバー40と裏側を覆う第2ハンドルカバー50とを有し、アームカバー100は、第1ハンドルカバー40に一体に備えられている。アームカバー100は、実施例3と同様、カバー本体75と、カバー本体75から突出する一対のシャフトカバー76とを備えている。
【0128】
第1ハンドルカバー40は、実施例3と同様、ハンドルベース11の大部分を覆う第1カバー体40Fと、ハンドルベース11の端部を覆う第2カバー体40Sとを備えている。アームカバー100は、第1カバー体40Fに一体に設けられた第1アームカバー101と、第2カバー体40Sに一体に設けられた第2アームカバー102とを有している。
【0129】
アームカバー100は、旋回アーム64の旋回に伴って、旋回アーム64の旋回方向に伸縮自在な蛇腹構造を有している。アームカバー100は、カバー本体75は、内外方向に互いに重なりあった状態で、旋回アーム64の旋回方向に相対変位自在な複数のスライドカバー103を有している。複数のスライドカバー103が旋回アーム64の旋回方向に相対変位する。これにより、ローラ保持部Rを覆った状態のまま旋回アーム64の旋回を許容する。
本実施例の構成によれば、ハンドルカバー12とアームカバーとが別体である場合に比して、部品点数を減らすことができる。
【0130】
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、ローラ本体21が、第1部品21Fと第2部品21Sとを嵌め合わせてなるが、これに限らず、ローラ本体は、第1部品と第2部品とを二色成形してもよい。
(2)上記実施例では、ベアリング23がローラ20(80)の先端側に配される場合を例示したが、これに限らず、ベアリングの位置は、任意に変更してもよい。
(3)上記実施例では、第1部品21F及び第2部品21Sが、ローラシャフト30に沿って配されるが、これに限らず、例えば複数の部品をローラシャフトの軸方向と交差方向に並べて配置してもよく、すなわち複数の部品を、ローラシャフトが挿入される第1部品と、第1部品の外周側に配される第2部品としてもよい。
(4)上記実施例では、アームカバー70がハンドルカバー12の外側に配されているが、これに限らず、アームカバーをハンドルカバーの内側に配してもよい。
(5)上記実施例では、ローラ本体21を2つに分割した場合を例示したが、これに限らず、ローラ本体は3つ以上に分割してもよく、すなわち3つ以上の部品からなるものとしてもよい。
(6)上記実施例では、2つのローラ20(80)が備えられているが、これに限らず、本発明は、ローラが1つのみ、または3つ以上備えられた美容器にも適用することができる。
(7)上記実施例では、ローラ20(80)が旋回するものであるが、本発明は、ローラが旋回しない美容器にも適用することができる。
(8)上記実施例1では、ローラ20の外形が円柱状とされているが、これに限らず、ローラの外形は扁平な形状、三角形状または方形状等であってもよい。
(9)上記実施例6では、アームカバー100が蛇腹構造を有している場合を例示したが、これに限らず、例えばアームカバーをゴムのような弾性材料により形成し、ハンドルカバーと一体に設けてもよい。
【符号の説明】
【0131】
B…美容器
10…ハンドル
20…ローラ
21…ローラ本体
21F…第1部品(複数の部品)
21S…第2部品(複数の部品)
23…ベアリング
30…ローラシャフト