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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-12
(45)【発行日】2022-07-21
(54)【発明の名称】米飯加工食品用包装材
(51)【国際特許分類】
   B65D 65/10 20060101AFI20220713BHJP
   B65D 85/50 20060101ALI20220713BHJP
【FI】
B65D65/10 A
B65D85/50 140
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018117957
(22)【出願日】2018-06-21
(65)【公開番号】P2019218119
(43)【公開日】2019-12-26
【審査請求日】2021-04-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000241186
【氏名又は名称】朋和産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】白井 直人
【審査官】杉田 剛謙
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-165573(JP,A)
【文献】国際公開第2003/051729(WO,A1)
【文献】特開2004-136970(JP,A)
【文献】特開2008-271819(JP,A)
【文献】特開2002-362665(JP,A)
【文献】特開2007-001665(JP,A)
【文献】特開2017-085926(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 65/10
B65D 85/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状に形成されており、
米飯加工食品を包み込み可能な本体部と、一方向における本体部の第一端部が前記一方向に交差する他方向に間隔を空けた位置で前記一方向に延びる線状に切り込まれて形成された一対の切込部とを備えており、
該一対の切込部は、前記一方向の一端部が本体部の端縁に達するように形成される共に、前記一方向における他端部から一端部に向かうに従って間隔が拡開するように形成されており、
本体部は、米飯加工食品が間に位置するように前記他方向に沿って二つに折り返されることで対向する一対の対向部を備えており、
該一対の対向部が対向するように配置された状態で、一方の対向部の端部に位置する本体部の第一端部が、一対の切込部の間を通って前記一方向に延びる仮想線を中心に、他方の対向部側へ折り返されることで米飯加工食品を包装可能に構成され
本体部の第一端部から本体部の外側へ向かって延出する延出部を更に備えており、
一対の切込部は、本体部の第一端部及び延出部が前記一方向に交差する他方向に間隔を空けた位置で前記一方向に延びる線状に切り込まれて形成されると共に、延出部側の一端部が延出部の端縁に達するように形成されており、
一対の切込部の間隔は、本体部側から延出部側に向かうに従って拡開するように構成されており、
延出部は、一対の切込部よりも前記他方向の両端側の領域に一対の両側延出領域を備えており、
本体部は、米飯加工食品が間に位置するように前記他方向に沿って二つに折り返されることで対向する一対の対向部を備えており、
該一対の対向部が対向するように配置された状態で、一方の対向部の端部に位置する本体部の第一端部が、一対の切込部の間を通って前記一方向に延びる仮想線を中心に、他方の対向部側へ折り返されることで、一対の両側延出領域同士が連結可能に構成される米飯加工食品用包装材。
【請求項2】
前記一方向に沿って切断されることで前記他方向に分割される外シートと、該外シートと同方向に分割可能に構成される内シートとを備え、外シートと、内シートとがシート状食品を介して重ね合わされた状態でシート状食品を囲むように連結されて形成されており、
外シートは、前記本体部を構成する外シート本体部と、前記延出部を構成する外シート延出部と、前記一対の切込部とを備えており、
内シートは、前記本体部を構成する内シート本体部と、前記延出部を構成する内シート延出部とを備えており、
外シート本体部と内シート本体部との間にシート状食品が配置されるように構成されており、
外シート延出部における前記一対の両側延出領域を構成する部分と、内シート延出部における前記一対の両側延出領域を構成する部分とが連結されており、
外シートにおける前記一対の切込部間の領域が内シートに連結されないように構成される請求項に記載の米飯加工食品用包装材。
【請求項3】
前記一方向に沿って切断されることで前記他方向に分割される外シートと、該外シートと同方向に分割可能に構成される内シートとを備え、外シートと、内シートとがシート状食品を介して重ね合わされた状態でシート状食品を囲むように連結されて形成されており、
外シートは、前記本体部を構成する外シート本体部と、前記延出部を構成する外シート延出部と、前記一対の切込部とを備えており、
内シートは、前記本体部を構成する内シート本体部を備えると共に、前記延出部を構成する部分を備えないように構成されており、
外シート本体部と内シート本体部との間にシート状食品が配置されるように構成されており、
外シート延出部における前記一対の切込部よりも前記他方向の両端側の領域によって前記一対の両側延出領域が構成される請求項に記載の米飯加工食品用包装材。
【請求項4】
前記延出部は、前記仮想線を境に前記他方向に分離して形成された一対の延出片を備えており、
前記一対の切込部の一方が一方の延出片の端縁に達するように形成され、前記一対の切込部の他方が他方の延出片の端縁に達するように形成されており、
前記一対の延出片は、前記仮想線の近傍に形成される請求項乃至の何れか一項に記載の米飯加工食品用包装材。
【請求項5】
前記本体部は、前記一対の切込部における前記本体部側に位置する各他端部を起点に、第一方向において第一端部に対向する第二端部へ向かって切断された際に、他の領域から分離される帯状の分離部を備えており、
前記一対の両側延出領域は、分離部における前記他方の対向部を構成する部分と重なる位置で連結可能に構成される請求項乃至の何れか一項に記載の米飯加工食品用包装材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、米飯加工食品を包装する米飯加工食品用包装材に関する。
【背景技術】
【0002】
コンビニエンスストア等で販売されているおにぎり等の米飯加工食品は、シート状に形成された包装材によって包装された状態で販売されている。例えば、海苔付きおにぎりは、外シートと内シートとの間に海苔を収納した米飯加工食品用包装材(以下、「包装材」ともいう)によって包装されている。このように、外シートと内シートとの間に海苔が収納されることで、おにぎりと海苔とが直に接することがないため、海苔が湿気ってしまうのを抑制することが可能となっている。
【0003】
前記外シートとしては、例えば、おにぎりを包み込むことができる大きさの略長方形状に形成され、長手方向の一端部に長手方向に沿って一対の平行な切り込み(以下、切込部とも記す)が形成されたものが用いられる。該一対の切込部は、それぞれの一端部が外シートの端縁に達するように形成されているため、一対の切込部の間の領域が他の領域から分離される。これにより、一対の切込部間に指などで摘むことが可能な摘み部が形成される。また、斯かる外シートは、長手方向に延びる一対のカットテープを備え、該一対のカットテープの一端部が一対の切込部の間に位置するように構成されている。
【0004】
一方、前記内シートは、外シートと略同一形状となるように構成される。また、内シートは、2枚のシート片から構成されている。該2枚のシート片は、外シートと内シートとを重ね合わせた際、該外シートの一対のカットテープ間の領域と対応する位置で一方のシート片の内側端部と他方のシート片の内側端部とが重なるように構成されている。これにより、内シートは、幅方向へ容易に分割できるように構成されている。
【0005】
上記のような包装材を用いておにぎりを包装する際には、おにぎりが間に位置するように包装材を長手方向に二つに折り返し、おにぎりを介して対向する一対の対向部の一方(摘み部が形成された方の対向部)におけるおにぎりと重ならない幅方向の両端部(以下、折り返し両端部とも記す)を他方の対向部側へ折り返して重ね合わせる。これにより、折り返し両端部が重なり合うと共に、折り返し両端部が他方の対向部と重なり合う。そして、折り返し両端部と他方の対向部との重なる位置で折り返し両端部と他方の対向部とをヒートシールして連結したり、折り返し両端部と他方の対向部との重なる領域を覆うようにラベルシール(製品情報等を印字したものなど)をはりつけたりすることで、おにぎりが包装された状態が維持される(特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平09-103255号公報
【文献】特開2009-214923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のような包装材では、おにぎりが包装された際に、摘み部よりも包装材の幅方向の両端部側の領域が他方の対向部側へ折り曲げられた状態になるため、摘み部の基端部(一対の切込部の他端部間の領域)が他方の対向部側へ引っ張られた状態になる。これにより、摘み部の全体が湾曲した形状となって摘み部を摘み難くなる。
【0008】
そこで、本発明は、米飯加工食品を包装した状態で、摘み部を容易に摘むことができる米飯加工食品用包装材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る米飯加工食品用包装材は、シート状に形成されており、米飯加工食品を包み込み可能な本体部と、一方向における本体部の第一端部が前記一方向に交差する他方向に間隔を空けた位置で前記一方向に延びる線状に切り込まれて形成された一対の切込部とを備えており、該一対の切込部は、前記一方向の一端部が本体部の端縁に達するように形成される共に、前記一方向における他端部から一端部に向かうに従って間隔が拡開するように形成されており、本体部は、米飯加工食品が間に位置するように前記他方向に沿って二つに折り返されることで対向する一対の対向部を備えており、該一対の対向部が対向するように配置された状態で、一方の対向部の端部に位置する本体部の第一端部が、一対の切込部の間を通って前記一方向に延びる仮想線を中心に、他方の対向部側へ折り返されることで米飯加工食品を包装可能に構成される。
【0010】
斯かる構成によれば、米飯加工食品が間に位置するように前記他方向に沿って米飯加工食品包装材を二つに折り返し、一方の対向部の端部に位置する本体部の第一端部(即ち、一対の切込部を備える端部)を他方の対向部側へ折り返した状態(以下、折り返し状態とも記す)で、米飯加工食品が包装される。
そして、一対の切込部は、前記一方向の一端部が本体部の端縁に達するように形成され、且つ、前記一方向の他端部から一端部へ向かうに従って間隔が拡開するように形成される。このため、上述のように、折り返し状態が形成された際に、一対の切込部間に形成される摘み部は、一対の切込部の他端部から一端部側へ向かうに従って面状に広がり易くなる。これにより、摘み部を容易に摘むことができる。
【0011】
また、本体部の第一端部から本体部の外側へ向かって延出する延出部を更に備えており、一対の切込部は、本体部の第一端部及び延出部が前記一方向に交差する他方向に間隔を空けた位置で前記一方向に延びる線状に切り込まれて形成されると共に、延出部側の一端部が延出部の端縁に達するように形成されており、一対の切込部の間隔は、本体部側から延出部側に向かうに従って拡開するように構成されており、延出部は、一対の切込部よりも前記他方向の両端側の領域に一対の両側延出領域を備えており、本体部は、米飯加工食品が間に位置するように前記他方向に沿って二つに折り返されることで対向する一対の対向部を備えており、該一対の対向部が対向するように配置された状態で、一方の対向部の端部に位置する本体部の第一端部が、一対の切込部の間を通って前記一方向に延びる仮想線を中心に、他方の対向部側へ折り返されることで、一対の両側延出領域同士が連結可能に構成されることが好ましい。
【0012】
斯かる構成によれば、米飯加工食品が間に位置するように前記他方向に沿って本体部を二つに折り返し、一方の対向部の端部に位置する本体部の第一端部(延出部と連なる端部)を他方の対向部側へ折り返した状態(以下、折り返し状態とも記す)で、一対の両側延出領域同士を連結する。これにより、米飯加工食品が包装された状態を容易に、且つ、良好に維持することができる。具体的には、一対の両側延出領域は、本体部の第一端部から延出するように形成されるため、上述のような折り返し状態であっても、一対の両側延出領域同士の連結を容易に行うことができる。そして、このように一対の両側延出領域同士が連結されることで、折り返し状態を良好に維持することができる。
【0013】
また、一対の切込部は、本体部の第一端部及び延出部が前記一方向に延びる線状に切り込まれて形成されると共に、延出部側の一端部が延出部の端縁に達するように形成され、且つ、本体部側から延出部側へ向かうに従って間隔が拡開するように形成される。このため、上述のように、一対の両側延出領域同士が連結されて折り返し状態が維持されていても、一対の切込部間に形成される摘み部は、本体部から離れるに従って面状に広がり易くなる。これにより、摘み部を容易に摘むことができる。
【0014】
前記一方向に沿って切断されることで前記他方向に分割される外シートと、該外シートと同方向に分割可能に構成される内シートとを備え、外シートと、内シートとがシート状食品を介して重ね合わされた状態でシート状食品を囲むように連結されて形成されており、外シートは、前記本体部を構成する外シート本体部と、前記延出部を構成する外シート延出部と、前記一対の切込部とを備えており、内シートは、前記本体部を構成する内シート本体部と、前記延出部を構成する内シート延出部とを備えており、外シート本体部と内シート本体部との間にシート状食品が配置されるように構成されており、外シート延出部における前記一対の両側延出領域を構成する部分と、内シート延出部における前記一対の両側延出領域を構成する部分とが連結されており、外シートにおける前記一対の切込部間の領域が内シートに連結されないように構成されることが好ましい。
【0015】
斯かる構成によれば、外シートは、前記本体部を構成する外シート本体部と、前記延出部を構成する外シート延出部と、前記一対の切込部とを備えており、内シートは、前記本体部を構成する内シート本体部と、前記延出部を構成する内シート延出部とを備える。また、外シート延出部における前記一対の両側延出領域を構成する部分と、内シート延出部における前記一対の両側延出領域を構成する部分とが連結されており、外シートにおける前記一対の切込部間の領域が内シートに連結されないように構成される。このため、外シートが外側となるように米飯加工食品を包装する際に、一対の両側延出領域同士を連結することで、一対の切込部の近傍(摘み部の近傍)において外シートと内シートとの間に隙間が生じ難くなる。このため、外シートと内シートとの間への異物の侵入や、シート状食品の品質の低下を抑制することができる。
【0016】
また、外シート本体部と内シート本体部との間にシート状食品が配置されるため、シート状食品は、延出部と重なり合わない。このため、一対の両側延出領域を連結する作業がシート状食品の品質に悪影響を与えるのを抑制することができる。
【0017】
前記一方向に沿って切断されることで前記他方向に分割される外シートと、該外シートと同方向に分割可能に構成される内シートとを備え、外シートと、内シートとがシート状食品を介して重ね合わされた状態でシート状食品を囲むように連結されて形成されており、外シートは、前記本体部を構成する外シート本体部と、前記延出部を構成する外シート延出部と、前記一対の切込部とを備えており、内シートは、前記本体部を構成する内シート本体部を備えると共に、前記延出部を構成する部分を備えないように構成されており、外シート本体部と内シート本体部との間にシート状食品が配置されるように構成されており、外シート延出部における前記一対の切込部よりも前記他方向の両端側の領域によって前記一対の両側延出領域が構成されることが好ましい。
【0018】
斯かる構成によれば、外シートは、前記本体部を構成する外シート本体部と、前記延出部を構成する外シート延出部と、前記一対の切込部とを備えており、内シートは、前記本体部を構成する内シート本体部を備えると共に、前記延出部を構成する部分を備えないように構成される。また、外シート延出部における前記一対の切込部よりも前記他方向の両端側の領域によって前記一対の両側延出領域が構成される。このため、外シートが外側となるように米飯加工食品を包装する際に、一対の両側延出領域同士を連結することで、一対の切込部の近傍(摘み部の近傍)において外シートと内シートとの間に隙間が生じ難くなる。このため、外シートと内シートとの間への異物の侵入や、シート状食品の品質の低下を抑制することができる。
【0019】
また、外シート本体部と内シート本体部との間にシート状食品が配置されるため、シート状食品は、延出部と重なり合わない。このため、一対の両側延出領域を連結する作業がシート状食品の品質に悪影響を与えるのを抑制することができる。
【0020】
前記延出部は、前記仮想線を境に前記他方向に分離して形成された一対の延出片を備えており、前記一対の切込部の一方が一方の延出片の端縁に達するように形成され、前記一対の切込部の他方が他方の延出片の端縁に達するように形成されており、前記一対の延出片は、前記仮想線の近傍に形成されることが好ましい。
【0021】
斯かる構成によれば、前記延出部は、前記仮想線を境に前記他方向に間隔を空けて形成された一対の延出片を備えており、該一対の延出片は、前記仮想線の近傍に形成される。これにより、折り返し状態において、折り返し位置の近傍で一対の両側延出領域同士が連結されるため、折り返し位置近傍における封止を良好に行うことができる。
【0022】
前記本体部は、前記一対の切込部における前記本体部側に位置する各他端部を起点に、第一方向において第一端部に対向する第二端部へ向かって切断された際に、他の領域から分離される帯状の分離部を備えており、前記一対の両側延出領域は、分離部における前記他方の対向部を構成する部分と重なる位置で連結可能に構成されることが好ましい。
【0023】
斯かる構成によれば、分離部における他方の対向部を構成する部分と重なる位置で一対の両側延出領域が連結可能に構成される。これにより、米飯加工食品が包装された状態で分離部が他の領域から分離することで(即ち、本体部が切断されることで)、連結された状態の一対の両側延出領域と、分離された分離部とが接触することになる。これにより、本体部の切断(分離部の分離)に伴って一対の両側延出領域の連結が解かれるため、米飯加工食品が包装された状態を容易に解くことができる。
【発明の効果】
【0024】
以上のように、本発明によれば、米飯加工食品を包装した状態で、摘み部を容易に摘むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の一実施形態に係る米飯加工食品用包装材を示した分解斜視図。
図2】同実施形態に係る米飯加工食品用包装材を外シート側から見た平面図。
図3】同実施形態に係る米飯加工食品用包装材を内シート側から見た平面図。
図4】(a)は、同実施形態に係る米飯加工食品用包装材を用いて三角形状のおにぎりを包装した状態を示す斜視図、(b)は、(a)の状態において、包装体を摘み部側から連結部側へ向かって見た際の摘み部近傍の拡大図。
図5】(a)は、他の実施形態に係るに米飯加工食品用包装材の延出部の近傍を外シート側から見た平面図、(b)は、更に他の実施形態に係るに米飯加工食品用包装材の延出部の近傍を外シート側から見た平面図。
図6】更に他の実施形態に係る米飯加工食品用包装材を示した分解斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、本発明に係る米飯加工食品用包装材の実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下の図面において同一又は相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。また、以下の説明で、一方向とは、各図の座標軸のx軸に沿った方向であり、他方向とは、各図の座標軸のy軸に沿った方向である。また、以下では、「米飯加工食品用包装材」を単に「包装材」と称することがある。
【0027】
本実施形態に係る包装材1は、図1に示すように、米飯加工食品Aを包装するものである。米飯加工食品Aとしては、三角形状や樽形状などに握られた各種おにぎりの他、鮨なども含まれるが、本実施形態では、三角形状のおにぎりを例として説明する。
【0028】
包装材1は、米飯加工食品Aと接する内シート2と、該内シート2に重ね合わされる外シート3とを備える。そして、内シート2(後述する内シート本体部2a)および外シート3(後述する外シート本体部3a)は、米飯加工食品Aに巻く海苔等のシート状食品Bを介して重ね合された状態で、シート状食品Bを囲むように連結される。これにより、包装材1は、米飯加工食品Aを包装した際に、米飯加工食品Aとシート状食品Bとが分離した状態となる。なお、シート状食品Bには、シート状の海苔の他、畳鰯なども含まれるが、本実施形態では、シート状の海苔を例として説明する。
【0029】
内シート2は、外シート3と略同一形状を有する。また、内シート2は、米飯加工食品Aを包み込み可能なシート状の内シート本体部2aと、一方向(以下、第一方向とも記す)における内シート本体部2aの第一端部2bから内シート本体部2aの外側へ向かって延出する内シート延出部2cとを備える。本実施形態では、内シート延出部2cは、第一方向に交差する他方向(以下、第二方向とも記す)に分離して形成された一対の内シート延出片2d,2dを備える。該各内シート延出片2dは、延出方向側に向かって先細りとなるように形成される。本実施形態では、各内シート延出片2dは、第一方向に交差する方向に延びる二つの傾斜端縁を備える三角形状に形成される。
【0030】
また、内シート2は、第二方向に分割可能に構成される。具体的には、内シート2は、一対の内シート片2e,2eから構成される。一対の内シート片2e,2eは、第二方向における内シート2の略中央部で、第一方向に沿って重なるように配置される(即ち、一対の内シート片2e,2eの重なる領域が第一方向に沿って形成される)。これにより、内シート2は、第二方向に分割可能となっている。また、一方の内シート片2eが一方の内シート延出片2dを備え、他方の内シート片2eが他方の内シート延出片2dを備えており、一対の内シート片2e,2eの重なる部分の近傍に一対の内シート延出片2d,2dが形成される。
【0031】
外シート3は、内シート2と略同一形状を有する。また、外シート3は、米飯加工食品Aを包み込み可能なシート状の外シート本体部3aと、第一方向における外シート本体部3aの第一端部3bから外シート本体部3aの外側へ向かって延出する外シート延出部3cとを備える。本実施形態では、外シート延出部3cは、第二方向に分離して形成された一対の外シート延出片3d,3dを備える。各外シート延出片3dは、延出方向側に向かって先細りとなるように形成される。本実施形態では、各外シート延出片3dは、第一方向に交差する方向に延びる二つの傾斜端縁を備える三角形状に形成される。
【0032】
また、外シート3は、外シート本体部3aに積層される帯状のカットテープ3eを更に備える。該カットテープ3eは、第一方向が長手となるように配置される。また、カットテープ3eは、外シート本体部3aの第二方向の中央部に第二方向に間隔を空けて一対配置される。
【0033】
また、外シート3は、外シート本体部3aの第一端部3bと外シート延出部3c(具体的には、一対の外シート延出片3d,3d)とが第二方向に間隔を空けた位置で第一方向に延びる線状に切り込まれて形成された一対の外シート切込部3f,3fを備える。該一対の外シート切込部3f,3fは、外シート延出部3c側の一端部が外シート延出部3cの端縁に達するように形成される。本実施形態では、一方の外シート切込部3fは、一方の外シート延出片3dの端縁(具体的には、外シート本体部3aの第一端部3bから延出方向に離れるに従って該第一端部3bの中央部から第二方向に離れるように傾斜する端縁)に達するように形成され、他方の外シート切込部3fは、他方の外シート延出片3dの端縁(具体的には、外シート本体部3aの第一端部3bから延出方向に離れるに従って該第一端部3bの中央部から第二方向に離れるように傾斜する端縁)に達するように形成される。また、一対の外シート切込部3f,3fは、外シート本体部3aから外シート延出部3c側(具体的には、一対の外シート延出片3d,3d側)に向かうに従って間隔が拡開するように形成される。また、一対の外シート切込部3f,3fは、一端部間の間隔が他の位置の間隔よりも広くなるように構成される。また、一対の外シート切込部3f,3fは、第二方向に膨らむように湾曲して形成される。
【0034】
また、一対の外シート切込部3f,3fの間には、一対のカットテープ3e,3eの一端部が位置するように構成される。そして、外シート3(外シート本体部3a)における一対の外シート切込部3f,3f間の領域が他の領域から分離されて、一対の外シート切込部3f,3f間に、指などで摘むことが可能な摘み部3gが形成される。
【0035】
これにより、外シート本体部3aの第一端部3bから該第一端部3bに対向する位置の第二端部3h側へ摘み部3gを第一方向に沿って引っ張ることで、一対の外シート切込部3f,3fの各他端部を起点に外シート3(外シート本体部3a)を第一方向に沿って(カットテープ3eに沿って)切断することが可能となる。そして、このような外シート3の切断に伴って、一対の外シート切込部3f,3fの各他端部から第一方向に延びる帯状の領域が外シート3(外シート本体部3a)から分離される。これにより、外シート3が第二方向に分割可能となる。
【0036】
上記のような構成を有する包装材1は、図2,3に示すように、米飯加工食品を包み込み可能なシート状の本体部1aと、第一方向における本体部1aの第一端部1bから本体部1aの外側へ向かって延出する延出部1cと、本体部1aの第一端部1b及び延出部1cが第二方向に間隔を空けた位置で第一方向に延びる線状に切り込まれて形成された一対の切込部1f,1fと、該一対の切込部1f,1fの間に形成される摘み部1gとを備える。そして、延出部1cは、一対の切込部1f,1fよりも第二方向の両端側の領域に一対の両側延出領域1i,1iを備える。
【0037】
本体部1aは、内シート本体部2aと外シート本体部3aとが重なり合って形成される。また、本体部1aでは、内シート本体部2aと外シート本体部3aと間にシート状食品Bが収容される。また、本体部1aでは、シート状食品Bの周囲で内シート本体部2aと外シート本体部3aとが連結される。
【0038】
延出部1cは、内シート延出部2cと外シート延出部3cとが重なり合って形成される。本実施形態では、延出部1cは、一対の内シート延出片2d,2dと、一対の外シート延出片3d,3dとが重なり合って形成された一対の延出片1d,1dから構成される。各延出片1dは、延出方向に向かって先細りとなるように形成される。本実施形態では、各延出片1dは、第一方向に交差する方向に延びる二つの傾斜端縁を備える三角形状に形成される。また、一対の延出片1d,1dは、一対の切込部1f,1fの間を通って第一方向に延びる仮想線Lを境に第二方向に離間した位置(具体的には、仮想線Lから等距離)に形成される。また、一対の延出片1d,1dは、仮想線Lの近傍に形成される。そして、延出部1cでは、外シート延出部3cにおける一対の両側延出領域1i,1iを構成する部分と、内シート延出部2cにおける一対の両側延出領域1i,1iを構成する部分とが連結される。
【0039】
一対の切込部1f,1fは、延出部1c側の一端部が延出部1cの端縁に達するように形成される。具体的には、一対の切込部1f,1fの一方が一方の延出片1dの端縁(本体部1aの第一端部1bから延出方向に離れるに従って仮想線Lから第二方向に離れるように傾斜する端縁)に達するように形成され、一対の切込部1f,1fの他方が他方の延出片1dの端縁(本体部1aの第一端部1bから延出方向に離れるに従って仮想線Lから第二方向に離れるように傾斜する端縁)に達するように形成される。また、一対の切込部1f,1fは、本体部1a側から延出部1c側に向かうに従って間隔が拡開するように形成される。また、一対の切込部1f,1fは、外シート3が備える一対の外シート切込部3f,3fから構成される。また、外シート3における一対の外シート切込部3f,3f間の領域(摘み部3g)は、内シート2に連結されないように構成される。
【0040】
そして、本体部1aは、米飯加工食品が間に位置するように第二方向に沿って二つに折り返された際に対向するように配置される一対の対向部1j,1kと、該一対の対向部1j,1kの間に形成されて、一対の対向部1j,1kと連なる連結部1mとを備える。本体部1aは、一方の対向部1jの第一方向の一端部(本体部1aの第一端部1b)側に一対の切込部1f,1f(一対の外シート切込部3f,3f)及び摘み部1g(摘み部3g)を備える。
【0041】
また、本体部1aは、一対の切込部1f,1fの本体部1a側に位置する各他端部を起点に、第一端部1bから該第一端部1bに対向する第二端部1hへ向かって切断されることで他の領域から分離可能に構成された帯状の分離部1nを備える。
【0042】
上記のように構成される包装材1を用いて三角形状のおにぎり(一対の三角形状の面と、該一対の三角形状の面の外周を連結する側面とを備えるもの)を包装する際には、一対の対向部1j,1kの間におにぎりが位置するように外シート3を外側にして本体部1aを二つに折り返す。この際、三角形状のおにぎりの一つの頂点部が連結部1mと対向する位置に配置され、他の2つの頂点部間の側面が連結部1mに当接する。
【0043】
そして、一方の対向部1jのおにぎりと重ならない第二方向の両端側の領域を仮想線Lを中心に他方の対向部1k側へ折り返して重ね合わせる。これにより、一方の対向部1jの端部に位置する本体部1aの第一端部1b(延出部1cと連なる端部)が仮想線Lを中心に、他方の対向部1k側へ折り返された状態になる。そして、斯かる状態で、一対の両側延出領域1i,1i同士を連結することで、図4(a)(b)に示すように、おにぎりが包装された状態(包装体100)が形成される。
【0044】
斯かる状態では、一対の両側延出領域1i,1iは、摘み部1gの近傍で連結される。また、連結された一対の両側延出領域1i,1iよりも連結部1m側の位置で、一方の対向部1jにおける他方の対向部1k側へ折り返された領域同士が重なり合うと共に、該領域が他方の対向部1kと重なり合う。また、一対の両側延出領域1i,1iは、分離部1nにおける他方の対向部1kを構成する部分と重なる位置で連結される。
【0045】
また、一対の両側延出領域1i,1iは、合掌状態(一方の面倒同士を対峙させた状態)で連結される。一対の両側延出領域1i,1iを連結する方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、一対の両側延出領域1i,1i同士をヒートシールによって連結してもよく、粘着剤や粘着テープ等を介して連結してもよい。
【0046】
そして、三角形状のおにぎりが包装された状態からおにぎりを取り出す際には、包装材1の摘み部1g(本実施形態では、外シート3の摘み部3g)を外シート3の第一方向に沿って引っ張ることで、外シート3が切断されて分離部1nが他の領域から分離されると共に、他方の対向部1kに位置する分離部1nと重なる位置で連結された一対の両側延出領域1i,1iの連結が分離部1nとの接触によって解かれる。これにより、外シート3が第二方向に分割可能となる。そして、斯かる状態において、包装材1における分離部が取り除かれた部分を境に包装材1を第二方向に引っ張ることで、おにぎりと海苔との間から内シート2が引き抜かれると共に包装材1がおにぎり及び海苔から取り去られ、海苔と一体となったおにぎりが取り出される。
【0047】
以上のように、本発明に係る米飯加工食品用包装材によれば、米飯加工食品を包装した状態で、摘み部を容易に摘むことができる。
【0048】
即ち、米飯加工食品Aが間に位置するように第二方向に沿って本体部1aを二つに折り返し、一方の対向部1jの端部に位置する本体部1aの第一端部(延出部1cと連なる端部)1bを他方の対向部1k側へ折り返した状態(以下、折り返し状態とも記す)で、一対の両側延出領域1i,1i同士を連結する。これにより、米飯加工食品Aが包装された状態を容易に、且つ、良好に維持することができる。具体的には、一対の両側延出領域1i,1iは、本体部1aの第一端部1bから延出するように形成されるため、上述のような折り返し状態であっても、一対の両側延出領域1i,1i同士の連結を容易に行うことができる。そして、このように一対の両側延出領域1i,1i同士が連結されることで、折り返し状態を良好に維持することができる。
【0049】
また、一対の切込部1f,1fは、本体部1aの第一端部1b及び延出部1cが第一方向に延びる線状に切り込まれて形成されると共に、延出部1c側の一端部が延出部1cの端縁に達するように形成され、且つ、本体部1a側から延出部1c側へ向かうに従って間隔が拡開するように形成される。このため、上述のように、一対の両側延出領域1i,1i同士が連結されて折り返し状態が維持されていても、一対の切込部1f,1f間に形成される摘み部1gは、本体部1aから離れるに従って面状に広がり易くなる。これにより、摘み部1gを容易に摘むことができる。
【0050】
また、外シート3は、本体部1aを構成する外シート本体部3aと、延出部1cを構成する外シート延出部3cと、一対の切込部1f,1fとを備えており、内シート2は、本体部1aを構成する内シート本体部2aと、延出部1cを構成する内シート延出部2cとを備える。また、外シート延出部3cにおける一対の両側延出領域1i,1iを構成する部分と、内シート延出部2cにおける一対の両側延出領域1i,1iを構成する部分とが連結されており、外シート3における一対の切込部1f,1f間の領域が内シート2に連結されないように構成される。このため、外シート3が外側となるように米飯加工食品Aを包装する際に、一対の両側延出領域1i,1i同士を連結することで、一対の切込部1f,1fの近傍(摘み部1gの近傍)において外シート3と内シート2との間に隙間が生じ難くなる。このため、外シート3と内シート2との間への異物の侵入や、シート状食品Bの品質の低下を抑制することができる。
【0051】
また、外シート本体部3aと内シート本体部2aとの間にシート状食品Bが配置されるため、シート状食品Bは、延出部1cと重なり合わない。このため、一対の両側延出領域1i,1iを連結する作業がシート状食品Bの品質に悪影響を与えるのを抑制することができる。
【0052】
また、延出部1cは、仮想線Lを境に第二方向に間隔を空けて形成された一対の延出片1d,1dを備えており、該一対の延出片1d,1dは、仮想線Lの近傍に形成される。これにより、折り返し状態において、折り返し位置の近傍で一対の両側延出領域1i,1i同士が連結されるため、折り返し位置近傍における封止を良好に行うことができる。
【0053】
また、分離部1nにおける他方の対向部1kを構成する部分と重なる位置で一対の両側延出領域1i,1iが連結可能に構成される。これにより、米飯加工食品Aが包装された状態で分離部1nが他の領域から分離することで(即ち、本体部1aが切断されることで)、連結された状態の一対の両側延出領域1i,1iと、分離された分離部1nとが接触することになる。これにより、本体部1aの切断(分離部1nの分離)に伴って一対の両側延出領域1i,1iの連結が解かれるため、米飯加工食品Aが包装された状態を容易に解くことができる。
【0054】
なお、本発明に係る米飯加工食品用包装材は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、上記した複数の実施形態の構成や方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る構成や方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0055】
例えば、上記実施形態では、延出部1cは、一対の延出片1d,1dから構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、図5(a)に示すように、仮想線Lを跨いで第二方向に連続するように形成されてもよい。
【0056】
また、上記実施形態では、各延出片1dは、延出方向に向かって仮想線Lから離れるように形成された傾斜端縁を備えているが、これに限定されるものではなく、例えば、図5(b)に示すように、延出方向に向かって仮想線Lへ近づく傾斜端縁と、仮想線Lに沿って伸びる端縁とを備えるように構成されてもよい。斯かる場合には、一対の切込部1f,1fの各一端部は、各延出片1dにおける本体部1aの第一端部1bから延出方向に離れるに従って仮想線Lへ近づくように傾斜する端縁に達するように形成されてもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、内シート2が内シート延出部2c(具体的には、一対の内シート延出片2d,2d)を備えるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、図6に示すように、内シート2が延出部1cを構成する部分を備えないように構成されてもよい。斯かる場合には、外シート延出部3cにおける一対の外シート切込部3f,3fよりも第二方向の両端側の領域によって一対の両側延出領域1i,1iが構成される。
【0058】
斯かる構成によれば、外シート3は、本体部1aを構成する外シート本体部3aと、延出部1cを構成する外シート延出部3cと、一対の切込部1f,1fとを備えており、内シート2は、本体部1aを構成する内シート本体部2aを備えると共に、延出部1cを構成する部分を備えないように構成される。また、外シート延出部3cにおける一対の切込部1f,1fよりも第二方向の両端側の領域によって一対の両側延出領域1i,1iが構成される。このため、外シート3が外側となるように米飯加工食品Aを包装する際に、一対の両側延出領域1i,1i同士を連結することで、一対の切込部1f,1fの近傍(摘み部1gの近傍)において外シート3と内シート2との間に隙間が生じ難くなる。このため、外シート3と内シート2との間への異物の侵入や、シート状食品Bの品質の低下を抑制することができる。
【0059】
また、外シート本体部3aと内シート本体部2aとの間にシート状食品Bが配置されるため、シート状食品Bは、延出部1cと重なり合わない。このため、一対の両側延出領域1i,1iを連結する作業がシート状食品Bの品質に悪影響を与えるのを抑制することができる。
【0060】
また、上記実施形態では、内シート延出部2cと外シート延出部3cとによって延出部1cが構成されている、又は、外シート延出部3cのみによって延出部1cが構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、内シート延出部2cのみによって延出部1cが構成されてもよい。
【0061】
また、一方の対向部1jにおける他方の対向部1k側へ折り返された部分と、他方の対向部1kとが重なり合ってヒートシール等で連結されてもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、一対の両側延出領域1i,1iは、合掌状態(一方の面倒同士を対峙させた状態)で連結されているが、これに限定されるものではなく、例えば、一方の面と他方の面とが対峙した状態で連結されてもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、内シート2と外シート3との間にシート状食品が収容されて包装材1が形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、外シート3のみから包装材が構成されてもよい。
【0064】
また、上記実施形態では、本体部1a(外シート3)が分離部1nを備えるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、本体部1a(外シート3)が一方向に延びる一つの仮想線上でのみ切断される(即ち、分離される部分が無いように切断される)ように構成されてもよい。
【0065】
また、上記実施形態では、米飯加工食品用包装材1が延出部1cを備えるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、米飯加工食品用包装材1が延出部1cを備えないように(即ち、本体部1aのみで)構成されてもよい。斯かる場合、一対の切込部1f,1fは、第一方向の一端部が本体部1aの端縁に達するように形成される共に、第一方向における他端部から一端部に向かうに従って間隔が拡開するように形成される。
【0066】
また、上記実施形態では、帯状の分離部1nは、長手方向に延びる両側縁が平行する直線状に(該両側縁の間隔が略変化しないように)形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、帯状の分離部1nの長手方向の両端部から中央部へ向かうに従って分離部1nの両側縁の間隔が連続的に拡開するように構成されてもよい。又は、分離部1nの両側縁のそれぞれが波状に形成されてもよい。
【符号の説明】
【0067】
1…米飯加工食品用包装材、1a…本体部、1b…第一端部、1c…延出部、1d…延出片、1f…切込部、1g…摘み部、1h…第二端部、1i…両側延出領域、1j…一方の対向部、1k…他方の対向部、1m…連結部、1n…分離部、2…内シート、2a…内シート本体部、2b…第一端部、2c…内シート延出部、2d…内シート延出片、2e…内シート片、3…外シート、3a…外シート本体部、3b…外シート本体部の第一端部、3c…外シート延出部、3d…外シート延出片、3e…カットテープ、3f…外シート切込部、3g…摘み部、3h…外シート本体部の第二端部、100…包装体、A…米飯加工食品、B…シート状食品、L…仮想線
図1
図2
図3
図4
図5
図6