IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ▲寧▼波舜宇光▲電▼信息有限公司の特許一覧

特許7104711撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-12
(45)【発行日】2022-07-21
(54)【発明の名称】撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/02 20060101AFI20220713BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20220713BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20220713BHJP
   H01L 25/18 20060101ALI20220713BHJP
   H01L 25/04 20140101ALI20220713BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20220713BHJP
【FI】
H05K1/02 J
G03B17/02
H01L23/12 F
H01L25/04 Z
H04N5/225 430
H04N5/225 700
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2019542096
(86)(22)【出願日】2018-02-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-03-26
(86)【国際出願番号】 CN2018075334
(87)【国際公開番号】W WO2018141295
(87)【国際公開日】2018-08-09
【審査請求日】2019-09-27
(31)【優先権主張番号】201710064137.7
(32)【優先日】2017-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518168041
【氏名又は名称】▲寧▼波舜宇光▲電▼信息有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王 明珠
(72)【発明者】
【氏名】程 端良
(72)【発明者】
【氏名】席 逢生
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 波杰
(72)【発明者】
【氏名】田中 武彦
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲貞▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 振宇
(72)【発明者】
【氏名】郭 楠
【審査官】ゆずりは 広行
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-010859(JP,A)
【文献】特開2011-134777(JP,A)
【文献】特開2013-201568(JP,A)
【文献】特開平08-115998(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0221585(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/02
G03B 17/02
H01L 23/12
H01L 25/18
H04N 5/225
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル回路部、
アナログ回路部、および
基板を含み、前記基板は少なくとも一つの配線部と一つのチップ保持部を含み、前記配線部はさらに一つのデジタル回路領域と一つのアナログ回路領域を有しており、前記デジタル回路部と前記アナログ回路部はそれぞれ前記基板に形成され、前記デジタル回路部は前記デジタル回路領域に設けられる回路と電子部品により形成され、前記アナログ回路部は前記アナログ回路領域に設けられる回路と電子部品により形成されており、かつ前記デジタル回路部と前記アナログ回路部とは互いに導通的に接続されており、前記アナログ回路部の少なくとも一部と前記デジタル回路部の間は安全距離を有し、
前記アナログ回路部と前記デジタル回路部の間に形成される前記安全距離の幅寸法であるパラメータをL1とする場合、前記安全距離の幅寸法であるパラメータL1の数値範囲は0.02mm≦L1≦0.5mmとし、
モールドベースを更に含み、前記モールドベースは前記基板に一体的に結合し、且つ前記モールドベースは前記デジタル回路部と前記アナログ回路部とを隔てており、
前記アナログ回路部の形状はL字状、C字状および閉じていないO字状からなる形状のグループから選択され、
前記安全距離は前記アナログ回路部の前記形状に沿って形成され
保護部を更に含み、及び
前記基板はチップ保持部の周囲を囲む少なくとも一つの保護領域および前記保護領域の周囲を囲む少なくとも一つの結合領域を含み、前記保護部は前記基板の前記保護領域及び結合領域に位置しており、前記モールドベースは前記基板の前記結合領域に一体的に結合し、
前記保護部は前記モールドベースと前記基板の間に保持される、
ことを特徴とする回路基板。
【請求項2】
前記アナログ回路部の40%~100%の部分と前記デジタル回路部の間は前記安全距離を有している請求項1に記載の回路基板。
【請求項3】
前記アナログ回路部の70%~99%の部分と前記デジタル回路部の間は前記安全距離を有している請求項2に記載の回路基板。
【請求項4】
前記安全距離の幅寸法であるパラメータL1の数値範囲は0.1mm≦L1≦0.4mmとする請求項1に記載の回路基板。
【請求項5】
前記基板は感光チップを収納するための少なくとも一つの収納空間を有している請求項1に記載の回路基板。
【請求項6】
前記基板は互いに重畳される2層以上の板材層を含む請求項1から5の何れか一つに記載の回路基板。
【請求項7】
前記基板の前記板材層の層数の数値範囲は2~20とする請求項6に記載の回路基板。
【請求項8】
前記基板の前記板材層の層数の数値範囲は4~10とする請求項7に記載の回路基板。
【請求項9】
前記基板は少なくとも一つの連通穴を有するとともに少なくとも一つの回路接続部材を含み、前記基板の各前記連通穴はそれぞれ隣接する2層の前記板材層に連通しており、各前記回路接続部材はそれぞれ前記基板における前記連通穴形成用の内壁に形成され、かつ各前記回路接続部材はそれぞれ隣接する2層の前記板材層の回路に導通的に接続されている請求項6に記載の回路基板。
【請求項10】
各前記板材層における回路はそれぞれ水平延伸回路と鉛直延伸回路であり、前記水平延伸回路は前記板材層の長手方向および/または幅方向に沿って延伸し、前記鉛直延伸回路は前記板材層の鉛直方向に延伸しており、前記板材層の前記鉛直延伸回路は前記回路接続部材を介して隣り合う前記板材層の前記水平延伸回路と導通的に接続されている請求項9に記載の回路基板。
【請求項11】
前記連通穴の直径であるパラメータをaとし、前記回路の幅であるパラメータをbとし、隣り合う前記回路または隣り合う前記連通穴の最小距離であるパラメータをcとし、前記基板のエッジから前記アナログ回路部のエッジまでの最小距離であるパラメータをdとし、前記基板の最狭幅寸法であるパラメータをeとする場合、パラメータeの数値範囲は[2×d+min(a,b)×2+c]~[2×d+10×max(a,b)+9×c]とする請求項9に記載の回路基板。
【請求項12】
パラメータeの数値範囲は[2×d+2×max(a,b)+c]~[2×d+4×max(a,b)+3×c]とする請求項11に記載の回路基板。
【請求項13】
前記基板の前記板材層の厚さの数値範囲は0.005mm~0.5mmとする請求項6に記載の回路基板。
【請求項14】
前記基板の前記板材層の厚さの数値範囲は0.01mm~0.2mmとする請求項13に記載の回路基板。
【請求項15】
少なくとも一つの感光チップ、および
一つの請求項1から14の何れか一つに記載の前記回路基板を含み、前記感光チップは前記回路基板のチップ保持部に保持され、かつ前記感光チップは前記回路基板の前記アナログ回路部と前記デジタル回路部のうち少なくとも一つの回路部に導通的に接続されており、前記モールドベースは前記基板に一体的に結合し、モールドベースは少なくとも一つの光学窓を有し、かつ前記感光チップの感光領域は前記モールドベースの前記光学窓に対応している、
ことを特徴とするモールド回路基板アセンブリ。
【請求項16】
記モールドベースは前記感光チップの感光領域の周囲を囲むことにより、前記感光チップの感光領域は前記モールドベースの前記光学窓に対応するようにしている、
請求項15に記載のモールド回路基板アセンブリ。
【請求項17】
少なくとも一つの光学レンズ、
少なくとも一つの感光チップ、および
少なくとも一つの請求項1から14の何れか一つに記載の前記回路基板を含み、前記感光チップは前記回路基板のチップ保持部に保持され、かつ前記感光チップは前記回路基板の前記アナログ回路部と前記デジタル回路部のうち少なくとも一つの回路部に導通的に接続されており、前記光学レンズは前記感光チップの感光経路に保持されている、
ことを特徴とする撮像モジュール。
【請求項18】
電子機器本体、および
少なくとも一つの請求項17に記載の前記撮像モジュールを含み、前記撮像モジュールは前記電子機器本体に設置されている、
ことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光学結像分野に係るものであり、特に撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用に関するものである。
【背景技術】
【0002】
科学技術の突進的な発展によって、電子機器は益々高性能、インテリジェント化へ発展している。電子機器のインテリジェント化の程度は、電子機器に配置する撮像モジュールに依存する。特に、撮像モジュールの結像品質および信号送信能力は電子機器のインテリジェント化を大きく左右する。しかも、撮像モジュールの寸法(周方向寸法と高さ寸法を含む)は、電子機器の軽量化を左右する。したがって、如何に撮像モジュールの寸法を小さくしつつ、撮像モジュールの結像品質および信号送信能力を向上することは、本分野において極めて解決すべき課題となっている。
【0003】
図1において従来の撮像モジュールの一つの回路基板10Pを示している。前記回路基板10Pに一つのデジタル回路部11Pと一つのアナログ回路部12Pが設けられており、前記デジタル回路部11Pと前記アナログ回路部12Pは互いに通信可能に導通され、前記デジタル回路部11Pの回路と前記アナログ回路部12Pの回路は混合して揃えるよう配置され、少なくとも一つの感光チップは前記デジタル回路部11Pに導通されている。前記デジタル回路部11Pはデジタル信号の処理に用いられるもので、前記デジタル信号はMIPI(デジタル送信型データ信号)、IIC(デジタル制御型信号)、MCLK(デジタルクロック信号)、DVDD/DGND(デジタル電源)等を含み、前記アナログ回路部12Pはアナログ信号の処理に用いられるもので、前記アナログ信号はAVDD(アナログ電源)、VTG/VRGSL(アナログ電圧基準)等を含む。当業者が理解すべきのは、前記デジタル回路部11Pは前記デジタル信号を処理および送信する時において電流の高低ピーク信号通信に基づく通信方式で行い、かつ前記デジタル回路部11Pの回路は前記デジタル信号を送信する時において回路付近に電磁波を生じることがあり、前記アナログ回路部12Pは前記アナログ信号を処理および送信する時において電流と電圧の些細波動に基づく通信方式で行うことで、前記アナログ回路部12Pが前記アナログ信号を送信する時に電磁波に干渉されやすい。従来の撮像モジュールの前記回路基板10Pは前記デジタル回路部11Pの回路と前記アナログ回路部12Pの回路を混合して揃えるように配置されることで、前記アナログ回路部12は前記アナログ信号を処理および送信する時に前記デジタル回路部11Pの回路に生じる電磁波に干渉されやすく、前記回路基板10Pの信号を送信および処理する能力を低減させることにより、撮像モジュールの性能に影響を与える。なお、従来の撮像モジュールの前記回路部10Pは前記デジタル回路部11Pの回路と前記アナログ回路部12Pの回路を混合して揃えるように配置することで、前記回路基板10Pの回路の複雑化を強いられるだけでなく、前記回路基板10Pの信頼性も低減させる。したがって、前記デジタル回路部11Pの回路に生じる電磁波による前記アナログ回路部12Pに処理および送信される前記アナログ信号への干渉を如何に回避するか、およびそれに伴う様々な問題を如何に克服するのは、本発明において解決しょうとする課題である。なお、撮像モジュールの寸法を如何に減少するか、およびそれに伴う様々な問題の克服も、本発明において解決しょうとする課題である。
【発明の概要】
【0004】
本発明の一つの目的は、前記回路基板が一つの電気信号を送信する時における安定性は効果的に向上される、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0005】
本発明の一つの目的は、前記回路基板が前記電気信号を処理する時における安定性は効果的に向上される、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供し、ことにある。
【0006】
本発明の一つの目的は、前記回路基板は一つのデジタル回路部と一つのアナログ回路部を含み、前記デジタル回路部と前記アナログ回路部とは通信可能に導通され、かつ前記デジタル回路部の回路に生じる電磁波は前記アナログ回路部に処理および送信される前記電気信号を干渉することが阻止される、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0007】
本発明の一つの目的は、前記アナログ回路部の少なくとも一部と前記デジタル回路部の間は一つの安全距離を有することにより、前記デジタル回路部の回路に生じる電磁波による前記アナログ回路部に処理および送信される前記電気信号への干渉を阻止する、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0008】
本発明の一つの目的は、前記回路基板は一つの基板を含み、前記デジタル回路部と前記アナログ回路部はそれぞれ前記基板の異なる領域に形成することができ、これにより前記アナログ回路部と前記デジタル回路部の間に前記安全距離を形成することができる、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0009】
本発明の一つの目的は、前記基板は少なくとも一つのデジタル回路領域と一つのアナログ回路領域を有し、前記デジタル回路部は前記デジタル回路領域に配置される回路と前記デジタル回路領域に位置される電子部品により形成され、前記アナログ回路部は前記アナログ回路領域に配置される回路と前記アナログ回路領域に位置される電子部品により形成されており、これにより、前記デジタル回路部の回路と前記アナログ回路部の少なくとも一部の回路は混合して揃えることをしないようにでき、これにより前記デジタル回路部の回路に生じる電磁波による前記アナログ回路部に処理および送信される前記電気信号への干渉を阻止することを可能にする、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0010】
本発明の一つの目的は、前記基板は少なくとも一つの感光チップを保持するための少なくとも一つのチップ保持部を有し、前記基板の前記チップ保持部に保持される前記感光チップは前記デジタル回路部と前記アナログ回路部に導通的に接続される、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0011】
本発明の一つの目的は、前記アナログ回路部は前記基板の前記チップ保持部の少なくとも両側を囲む、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0012】
本発明の一つの目的は、前記撮像モジュールの寸法は減少され得ることにより、前記撮像モジュールは軽量化を求める電子機器への応用に特に適するようにする、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0013】
本発明の一つの目的は、前記基板は少なくとも一つの収納空間を有することにより前記チップ保持部を形成し、前記感光チップは前記収納空間に収納されることにより前記感光チップを沈下させようにする、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。このような形態によって、前記撮像モジュールの高さ寸法を減少させることを可能にする。
【0014】
本発明の一つの目的は、前記感光チップは前記収納空間に収納されることにより前記感光チップを沈下させようにする、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。このような形態によって、前記感光チップの上面と前記基板の上面の段差を減少することができ、ひいては、前記感光チップの上面と前記基板の上面とを面一にさせ、または前記感光チップの上面を前記基板の上面より低くさせ、前記撮像モジュールの高さ寸法を減少するようにする。
【0015】
本発明の一つの目的は、前記アナログ回路部の少なくとも一部の回路は前記基板の幅方向に沿って延びる、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供しことにある。このようにして前記回路基板の回路がさらにコンパクトで適当となる。
【0016】
本発明の一つの目的は、前記撮像モジュールは前記回路基板に一体的に結合することができる一つのモールドベースを提供する、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。このような形態によって、前記撮像モジュールは軽量化を求める電子機器への応用に特に適するように前記撮像モジュールの寸法を減少できる。
【0017】
本発明の一つの目的は、前記感光チップ、前記モールドベースと前記回路基板を一体的に結合させるように、前記モールドベースはさらに前記感光チップの非感光領域に一体的に結合してもよい、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0018】
本発明の一つの目的は、前記モールドベースは前記回路基板の強度を補強することができ、これにより前記回路基板がさらに平坦となる、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0019】
本発明の一つの目的は、前記モールドベースは前記回路基板の強度を補強することができ、これにより前記回路基板は厚さがより小さい板材を採用することができ、よって前記撮像モジュールの高さ寸法を減少することに寄与する撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0020】
本発明の一つの目的は、前記モールドベースは前記回路基板に貼設されまたは一部が埋込される電子部品と前記感光チップとを離間できることにより、前記電子部品の表面または前記電子部品と前記回路基板の接続位置から脱離する屑等の汚れ物が前記感光チップを汚染することを回避する撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0021】
本発明の一つの目的は、前記モールドベースは前記アナログ回路部と前記デジタル回路部とを離間することにより、前記デジタル回路部の回路に生じる電磁波が前記アナログ回路部に処理および送信される前記電気信号を干渉することを阻止する撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0022】
本発明の一つの目的は、前記撮像モジュールはさらに一つの保護部を提供し、前記モールドベースの成形前に、前記保護部は前記回路基板と一つの成形型の上型の間に位置することにより、前記回路基板を保護する撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0023】
本発明の一つの目的は、前記保護部は前記回路基板と前記成形型の上型の間に位置することにより、前記成形型の上型と前記回路基板の接触による衝撃力が生じた時、前記保護部は衝撃力を吸収できるようにし、衝撃力が直接前記回路基板に作用することを避けて、前記回路基板を保護し、前記回路基板の損害変形を回避するようになる、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0024】
本発明の一つの目的は、前記保護部は前記回路基板と前記成形型の上型の間に位置することにより前記成形型の上型と前記回路基板の接触による衝撃力が生じた時、前記保護部はバッファとして機能できるようにし、衝撃力が前記回路基板に衝撃することを阻止して、前記回路基板を保護し、前記回路基板の損害変形を回避するようになる、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0025】
本発明の一つの目的は、前記保護部は前記回路基板と前記成形型の上型の間に位置することにより、前記回路基板の上面と前記成形型の上型の圧合面の間に隙間が生じることを阻止し、よって前記モールドベースをモールドする時、一つの成形材料が露出して前記基板の前記チップ保持部に入ることを避けて、前記感光チップが汚染されることを回避することができる、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0026】
本発明の一つの目的は、前記保護部は前記回路基板と前記成形型の上型の間に位置することにより、前記回路基板の上面と前記成形型の上型の圧合面の間に隙間が生じることを阻止し、よって前記モールドベースをモールドする時、前記成形材料が露出して「余肉」という不都合が発生することを回避できる、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0027】
本発明の一つの目的は、前記保護部は前記成形型の上型の圧合面に設置することにより、前記成形型の上型が前記回路基板の上面に押圧する時、前記保護部は前記成形型の上型と前記回路基板の間に保持される、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0028】
本発明の一つの目的は、前記保護部は前記回路基板の上面に設置することにより、前記成形型の上型が前記回路基板の上面に押圧する時、前記保護部は前記成形型の上型と前記回路基板の間に保持される、撮像モジュールおよびそのモールド回路基板アセンブリ、回路基板および応用を提供することにある。
【0029】
本発明の一つの方面において、本発明は
一つのデジタル回路部、
一つのアナログ回路部、および
一つの基板を含み、前記デジタル回路部と前記アナログ回路部はそれぞれ前記基板に形成され、かつ前記デジタル回路部と前記アナログ回路部とは互いに導通的に接続されており、前記アナログ回路部の少なくとも一部と前記デジタル回路部の間は一つの安全距離を有している、回路基板を提供している。
【0030】
本発明の一つの実施例によれば、前記アナログ回路部の40%~100%の一部と前記デジタル回路部の間は前記安全距離を有している。
【0031】
本発明の一つの実施例によれば、前記アナログ回路部の70%~99%の一部と前記デジタル回路部の間は前記安全距離を有している。
【0032】
本発明の一つの実施例によれば、前記アナログ回路部と前記デジタル回路部の間に形成される前記安全距離の幅寸法であるパラメータをL1とする場合、前記安全距離の幅寸法であるパラメータL1の数値範囲は0.02mm≦L1≦0.5mmとする。
【0033】
本発明の一つの実施例によれば、前記安全距離の幅寸法であるパラメータL1の数値範囲は0.1mm≦L1≦0.4mmとする。
【0034】
本発明の一つの実施例によれば、前記アナログ回路部の形状はL字状、C字状および閉じていないO字状からなる形状のグループから選択される。
【0035】
本発明の一つの実施例によれば、前記基板は少なくとも一つの収納空間を有し、前記収納空間は一つの感光チップを収納するために供する。
【0036】
本発明の一つの実施例によれば、前記基板は互いに重畳される2層以上の板材層を含む。
【0037】
本発明の一つの実施例によれば、前記基板の前記板材層の層数の数値範囲は2~20とする。
【0038】
本発明の一つの実施例によれば、前記基板の前記板材層の層数の数値範囲は4~10とする。
【0039】
本発明の一つの実施例によれば、前記基板は少なくとも一つの連通穴を有するとともに少なくとも一つの回路接続部材を含み、前記基板の各前記連通穴はそれぞれ隣接2層の前記板材層に連通しており、各前記回路接続部材はそれぞれ前記基板における前記連通穴形成用の内壁に形成され、かつ各前記回路接続部材はそれぞれ隣接2層の前記板材層の回路に導通的に接続されている。
【0040】
本発明の一つの実施例によれば、各前記板材層における回路はそれぞれ一つの水平延伸回路と一つの鉛直延伸回路であり、前記水平延伸回路は前記板材層の長手方向および/または幅方向に沿って延伸し、前記鉛直延伸回路は前記板材層の鉛直方向に延伸しており、一つの前記板材層の前記鉛直延伸回路は前記回路接続部材を介して隣り合う前記板材層の前記水平延伸回路と導通的に接続されている。
【0041】
本発明の一つの実施例によれば、前記連通穴の直径であるパラメータをaとし、前記回路の幅であるパラメータをbとし、隣り合う前記回路または隣り合う前記連通穴の最小距離であるパラメータをcとし、前記基板のエッジから前記アナログ回路領域のエッジまでの最小距離であるパラメータをdとし、前記基板の最狭幅寸法であるパラメータをeとする場合、パラメータeの数値範囲は[2×d+min(a,b)×2+c]~[2×d+10×max(a,b)+9×c]とする。
【0042】
本発明の一つの実施例によれば、パラメータeの数値範囲は[2×d+2×max(a,b)+c]~[2×d+4×max(a,b)+3×c]とする。
【0043】
本発明の一つの実施例によれば、前記基板の前記板材層の厚さの数値範囲は0.005mm~0.5mmとする。
【0044】
本発明の一つの実施例によれば、前記基板の前記板材層の厚さの数値範囲は0.01mm~0.2mmとする。
【0045】
本発明の他の方面において、本発明さらにモールド回路基板アセンブリを提供しており、前記モールド回路基板アセンブリは、
少なくとも一つの感光チップ、
少なくとも一つの光学窓を有するモールドベース、および
少なくとも一つの回路基板を含み、前記回路基板は、一つのデジタル回路部、一つのアナログ回路部、および一つの基板を含み、前記デジタル回路部と前記アナログ回路部はそれぞれ前記基板に形成され、かつ前記デジタル回路部と前記アナログ回路部とは互いに導通的に接続されており、前記アナログ回路部の少なくとも一部と前記デジタル回路部の間は一つの安全距離を有しており、前記感光チップは前記回路基板のチップ保持部に保持され、かつ前記感光チップは前記回路基板の前記アナログ回路部と前記デジタル回路部のうち少なくとも一つの回路部に導通的に接続されており、前記モールドベースは前記基板に一体的に結合し、かつ前記感光チップの感光領域は前記モールドベースの前記光学窓に対応している。
【0046】
本発明の一つの実施例によれば、前記モールドベースは前記感光チップの非感光領域に一体的に結合している。
【0047】
本発明の一つの実施例によれば、前記感光チップは前記感光チップの前記チップ保持部に貼設されている。
【0048】
本発明の一つの実施例によれば、さらに少なくとも一つの電子部品を含み、各前記電子部品はそれぞれ前記基板に貼設され、または各前記電子部品はそれぞれ全体または一部が前記基板に埋込されており、かつ各前記電子部品はそれぞれ前記デジタル回路部または前記アナログ回路部に導通されている。
【0049】
撮像モジュールであって、
少なくとも一つの光学レンズ、
少なくとも一つの感光チップ、および
少なくとも一つの回路基板を含み、前記回路基板は、一つのデジタル回路部、一つのアナログ回路部、および一つの基板を含み、前記デジタル回路部と前記アナログ回路部はそれぞれ前記基板に形成され、かつ前記デジタル回路部と前記アナログ回路部とは互いに導通的に接続されており、前記アナログ回路部の少なくとも一部と前記デジタル回路部の間は一つの安全距離を有しており、前記感光チップは前記回路基板のチップ保持部に保持され、かつ前記感光チップは前記回路基板の前記アナログ回路部と前記デジタル回路部のうち少なくとも一つの回路部に導通的に接続されており、前記光学レンズは前記感光チップの感光経路に保持されている。
【0050】
本発明の一つの実施例によれば、さらに少なくとも一つのレンズホルダーを含み、前記レンズホルダーは少なくとも一つの光通路を有しており、前記レンズホルダーは前記回路基板に貼設され、前記感光チップの感光領域は前記レンズホルダーの前記光通路に対応しており、かつ前記レンズホルダーの前記光通路は前記感光チップと前記光学レンズの間の光路を形成する。
【0051】
本発明の一つの実施例によれば、さらにモールドベースを含み、前記モールドベースは少なくとも一つの光学窓を有しており、前記モールドベースは前記回路基板に一体的に結合し、かつ前記モールドベースは前記感光チップの感光領域の周囲を囲むことにより、前記感光チップの感光領域は前記モールドベースの前記光学窓に対応するようにしており、かつ前記レンズホルダーの前記光通路は前記感光チップと前記光学レンズの間の光路を形成する。
【0052】
本発明の一つの実施例によれば、前記モールドベースは前記感光チップの非感光領域を一体的に結合している。
【0053】
本発明の一つの実施例によれば、前記感光チップは前記感光チップの前記チップ保持部に貼設されている。
【0054】
本発明の一つの実施例によれば、前記撮像モジュールは、さらに少なくとも一つの支持ホルダーと少なくとも一つの光フィルター素子を含み、前記支持ホルダーは少なくとも一つの光通過穴を有しており、前記光フィルター素子は前記支持ホルダーに貼設され、前記支持ホルダーは前記モールドベースに貼設されることにより、前記支持ホルダーを介して前記光フィルター素子を前記光学レンズと前記感光チップの間に保持している。
【0055】
本発明の一つの実施例によれば、前記撮像モジュールは、さらに少なくとも一つの電子部品を含み、各前記電子部品はそれぞれ前記基板に貼設され、または各前記電子部品はそれぞれ全体または一部が前記基板に埋込され、かつ各前記電子部品はそれぞれ前記デジタル回路部または前記アナログ回路部に導通されている。
【0056】
本発明の他の方面において、本発明はさらに電子機器を提供しており、前記電子機器は一つの電子機器本体と前記電子機器本体に設置される撮像モジュールを含み、前記撮像モジュールは、
少なくとも一つの光学レンズ、
少なくとも一つの感光チップ、および
少なくとも一つの回路基板を含み、前記回路基板は、一つのデジタル回路部、一つのアナログ回路部、および一つの基板を含み、前記デジタル回路部と前記アナログ回路部はそれぞれ前記基板に形成され、かつ前記デジタル回路部と前記アナログ回路部とは互いに導通的に接続されており、前記アナログ回路部の少なくとも一部と前記デジタル回路部の間は一つの安全距離を有しており、前記感光チップは前記回路基板のチップ保持部に保持され、かつ前記感光チップは前記回路基板の前記アナログ回路部と前記デジタル回路部のうち少なくとも一つの回路部に導通的に接続されており、前記光学レンズは前記感光チップの感光経路に保持されている。
【0057】
本発明の一つの実施例によれば、前記電子機器本体はスマートフォンや、タブレットPC、携帯情報端末、電子ペーパー型の書籍、MP3、MP4、MP5、電子書籍、電卓である。
【0058】
本発明の他の方面において、本発明はモールド回路基板アセンブリを提供しており、前記モールド回路基板アセンブリは、
一つの保護部、
少なくとも一つの感光チップ、
少なくとも一つの光学窓を有するモールドベース、および
少なくとも一つの回路基板を含み、前記回路基板はさらに一つの基板を含み、前記基板は少なくとも一つのチップ保持部、前記チップ保持部の周囲を囲む少なくとも一つの保護領域および前記保護領域の周囲を囲む少なくとも一つの結合領域を含み、前記感光チップは前記基板の前記チップ保持部に保持されており、前記保護部は少なくとも前記基板の前記保護領域に位置しており、前記モールドベースは前記基板の前記結合領域に一体的に結合し、かつ前記モールドベースは前記感光チップの感光領域の周囲を囲むことにより、前記感光チップの感光領域は前記モールドベースの前記光学窓に対応するようにしている。
【0059】
本発明の一つの実施例によれば、前記保護部は少なくとも前記基板の前記保護領域に設置されている。
【0060】
本発明の一つの実施例によれば、前記保護部は少なくとも前記基板の前記保護領域に形成されている。
【0061】
本発明の一つの実施例によれば、前記保護部は前記基板の前記保護領域と前記結合領域に設置されている。
【0062】
本発明の一つの実施例によれば、前記保護部は前記基板の前記保護領域と前記結合領域に形成されている。
【0063】
本発明の一つの実施例によれば、前記保護部は前記基板に塗布されるインクによって形成される。
【0064】
本発明の一つの実施例によれば、前記保護部は前記基板に塗布されるグルーによって形成される。
【0065】
本発明の一つの実施例によれば、前記保護部は少なくとも一つの開口を有し、前記感光チップの感光領域は前記保護部の前記開口に対応している。
【0066】
本発明の一つの実施例によれば、前記モールドベースは前記感光チップの非感光領域に一体的に結合している。
【0067】
本発明の他の方面において、本発明はさらに撮像モジュールを提供しており、前記撮像モジュールは少なくとも一つの光学レンズと一つのモールド回路基板アセンブリを含み、前記モールド回路基板アセンブリは、
一つの保護部、
少なくとも一つの感光チップ、
少なくとも一つの光学窓を有するモールドベース、および
少なくとも一つの回路基板を含み、前記回路基板はさらに一つの基板を含み、前記基板は少なくとも一つのチップ保持部、前記チップ保持部の周囲を囲む少なくとも一つの保護領域および前記保護領域の周囲を囲む少なくとも一つの結合領域を含み、前記感光チップは前記基板の前記チップ保持部に保持されており、前記保護部は少なくとも前記基板の前記保護領域に位置しており、前記モールドベースは前記基板の前記結合領域に一体的に結合し、かつ前記モールドベースは前記感光チップの感光領域の周囲を囲むことにより、前記感光チップの感光領域は前記モールドベースの前記光学窓に対応するようにしており、前記光学レンズは前記感光チップの感光経路に保持され、且つ前記モールドベースの前記光学窓は前記感光チップと前記光学レンズの間の光路を形成する。
【0068】
本発明の一つの実施例によれば、さらに少なくとも一つの支持ホルダーと少なくとも一つの光フィルター素子を含み、前記支持ホルダーは少なくとも一つの光通過穴を有しており、前記光フィルター素子は前記支持ホルダーに貼設され、前記支持ホルダーは前記モールドベースに貼設されることにより、前記支持ホルダーを介して前記光フィルター素子を前記光学レンズと前記感光チップの間に保持している。
【0069】
本発明の他の方面において、本発明はさらに電子機器を提供しており、前記電子機器は一つの電子機器本体と前記電子機器本体に設置される少なくとも一つの前記撮像モジュールを含み、前記撮像モジュールは少なくとも一つの光学レンズと一つのモールド回路基板アセンブリを含み、前記モールド回路基板アセンブリは、
一つの保護部、
少なくとも一つの感光チップ、
少なくとも一つの光学窓を有するモールドベース、および
少なくとも一つの回路基板を含み、前記回路基板はさらに一つの基板を含み、前記基板は少なくとも一つのチップ保持部、前記チップ保持部の周囲を囲む少なくとも一つの保護領域および前記保護領域の周囲を囲む少なくとも一つの結合領域を含み、前記感光チップは前記基板の前記チップ保持部に保持されており、前記保護部は少なくとも前記基板の前記保護領域に位置しており、前記モールドベースは前記基板の前記結合領域に一体的に結合し、かつ前記モールドベースは前記感光チップの感光領域の周囲を囲むことにより、前記感光チップの感光領域は前記モールドベースの前記光学窓に対応するようにしており、前記光学レンズは前記感光チップの感光経路に保持され、且つ前記モールドベースの前記光学窓は前記感光チップと前記光学レンズの間の光路を形成する。
【0070】
本発明の一つの実施例によれば、前記電子機器本体はスマートフォンや、タブレットPC、携帯情報端末、電子ペーパー型の書籍、MP3、MP4、MP5、電子書籍、電卓である。
【0071】
本発明の他の方面において、本発明はさらにモールド回路基板アセンブリの製造方法を提供しており、前記製造方法は以下のステップを含み、すなわち
(a)一つの保護部付きの一つの基板を提供し、前記保護部は少なくとも前記基板の保護領域に位置すること、
(b)モールド工程によって前記基板の結合領域に少なくとも一つの光学窓を有する一つのモールドベースを形成すること、および
(c)前記モールドベースの前記光学窓を経て一つの感光チップを前記基板に導通的に接続することであり、これにより前記モールド回路基板アセンブリを製成する。
【0072】
本発明の一つの実施例によれば、前記ステップ(a)において、さらに以下のステップを含み、すなわち
前記基板を提供すること、および
少なくとも前記保護部を前記基板の前記保護領域に設置することである。
【0073】
本発明の一つの実施例によれば、前記ステップ(a)において、さらに以下のステップを含み、すなわち
前記基板を提供すること、および
少なくとも前記保護部を前記基板の前記保護領域に形成することである。
【0074】
本発明の一つの実施例によれば、前記方法において、前記保護部はさらに前記基板の前記結合領域に形成する。
【0075】
本発明の一つの実施例によれば、前記少なくとも前記保護部を前記基板の前記保護領域に形成するステップにおいて、さらに以下のステップを含み、すなわち少なくともインクを前記基板の前記保護領域に塗布することにより、インクによって前記基板の前記保護領域に前記保護部を形成することである。
【0076】
本発明の一つの実施例によれば、前記少なくとも前記保護部を前記基板の前記保護領域に形成するステップにおいて、さらに以下のステップを含み、すなわち少なくともグルーを前記基板の前記保護領域に塗布することにより、グルーによって前記基板の前記保護領域に前記保護部を形成することである。
【0077】
本発明の一つの実施例によれば、前記ステップ(b)において、さらに以下のステップを含み、すなわち
前記基板を一つの下型に入れること、
一つの上型である光学窓成形ブロックが前記保護部に押圧するように前記上型と前記下型に対し型合わせをすることにより、前記基板の前記結合領域は前記上型と前記下型の間に形成される一つの成形空間に保持されるようにすること、および
前記成形空間に添加される一つの成形材料を硬化させることにより、前記成形材料は前記基板の前記結合領域に結合する前記モールドベースを形成することである。
【0078】
本発明の他の方面において、本発明はさらに撮像モジュールの製造方法を提供しており、前記製造方法は以下のステップを含み、すなわち
一つの保護部付きの一つの基板を提供し、前記保護部は少なくとも前記基板の保護領域に位置すること、
モールド工程によって前記基板の結合領域に少なくとも一つの光学窓を有する一つのモールドベースを形成すること、
前記モールドベースの前記光学窓を経て一つの感光チップを前記基板に導通的に接続すること、および
一つの光学レンズを前記感光チップの感光経路に保持することであり、これにより前記撮像モジュールを製成する。
【図面の簡単な説明】
【0079】
図1】従来の一つの撮像モジュールの一つの回路基板の模式図である。
図2】本発明の一つの好ましい実施例の一つの電子機器の模式的斜視図である。
図3】本発明の前記好ましい実施例の一つの撮像モジュールの模式的斜視図である。
図4A】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールを中間位置に沿って切断した模式図である。
図4B】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの一つの変形実施形態を中間位置に沿って切断した模式図である。
図4C】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールのもう一つの変形実施形態を中間位置に沿って切断した模式図である。
図4D】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールのもう一つの変形実施形態を中間位置に沿って切断した模式図である。
図5】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの一つの回路基板の模式的上面図であって、前記回路基板の一つのデジタル回路部、一つのアナログ回路部および基板の関係を模式的に示す図である。
図6】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの前記回路基板の模式的上面図であって、前記回路基板の前記デジタル回路部と前記基板の関係を模式的に示す図である。
図7】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの前記回路基板の模式的上面図であって、前記回路基板の前記アナログ回路部と前記基板の関係を模式的に示す図である。
図8】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの前記回路基板の一つの変形実施形態の模式的上面図であって、前記回路基板の前記デジタル回路部、前記アナログ回路部および前記基板の関係を模式的に示す図である。
図9】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの前記回路基板の一部模式図である。
図10】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの前記回路基板の回路配置原理の模式図である。
図11】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの第一の製造ステップの模式図である。
図12A】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの第二の製造ステップの模式図である。
図12B】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの第二の製造ステップの第一の選択可能変形ステップの模式図である。
図12C】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの第二の製造ステップの第二の選択可能変形ステップの模式図である。
図13】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの第三の製造ステップの模式図である。
図14】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの第四の製造ステップの模式図である。
図15】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの第五の製造ステップの模式図である。
図16】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュール第六の製造ステップの模式図である。
図17】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの第七の製造ステップの模式図である。
図18】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの第八の製造ステップの模式図である。
図19】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの第九の製造ステップの模式図である。
図20A】本発明の前記好ましい実施例の前記撮像モジュールの測定されるMIPI信号が干渉される状態の模式図である。
図20B】従来技術の撮像モジュールの測定されるMIPI信号が干渉される状態の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0080】
以下の記載は本発明を開示して当業者が本発明を実現できるようにするものである。以下に記載の好ましい実施例は例示に過ぎず、当業者は他の明らかな変化形に容易に想到できる。以下の記載において定義された本発明の基本的な原理は他の実施形態、変形形態、改善形態、均等形態および本発明の趣旨と範囲から離脱しない他の技術構成に応用できる。
【0081】
当業者は以下のように理解できるが、本発明の開示において、用語の「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」等が示す方位または位置関係は図面に示された方位または位置関係に基づくもので、本発明を説明しやすくおよび簡単に説明するためのものであり、対象の装置または素子が必然的に特定の方位、特定の方位のある構造および操作を示しまたは示唆するものではなく、このため前記用語は本発明に対する制限と理解することはできない。
【0082】
以下のように理解できるが、用語の「一」は「少なくとも一つの」または「一つまたは複数の」と理解すべきであり、すなわち一つの実施例において、一つの素子の数量は一つとすることができ、他の実施例において、該素子の数量は複数とすることができ、用語「一」は数量に対する制限と理解してはならない。
【0083】
本発明の明細書図面における図2図4Aを参考し、本発明の一つの好ましい実施例の一つの撮像モジュール1は下記記載において説明され、一つまたは複数の前記撮像モジュール1は一つの電子機器本体2に設置されることができ、これにより一つの電子機器を形成し、前記撮像モジュール1は前記電子機器の画像獲得に寄与することに用いられている。
【0084】
特筆に値するのは、図2に示す前記電子機器の具体的な例示において、前記撮像モジュール1が前記電子機器本体2の後部に設置される場合をあげるが、当業者は以下のように理解できるが、前記電子機器の他の例示において、前記撮像モジュール1は前記電子機器本体2の前部または他の位置に設置されてもよく、あるいは少なくとも一つの前記撮像モジュール1は前記電子機器本体2の前部に設置されるとともに、少なくとも一つの前記撮像モジュール1は前記電子機器本体2の後部に設置されてもよい。したがって、図2に示す前記電子機器の具体的な例示は本発明の前記撮像モジュール1の内容および範囲に対する制限と理解してはならない。
【0085】
さらに特筆に値するのは、前記電子機器本体2の種類は限定されず、例えば、前記電子機器本体2は図2に示すスマートフォンなどとして実施されることができるが、他の例示において、前記電子機器本体2はタブレットPCや、携帯情報端末(PDA)、電子ペーパー型の書籍、MP3、MP4、MP5、電子書籍、電卓などとして実施されることもできるがこれに限定されない。
【0086】
なお、さらに特筆に値するのは、前記撮像モジュール1はシングルレンズ撮像モジュールとして実施されることができるが、アレイ撮像モジュールとして実施されることもでき、例えばダブルレンズ撮像モジュール、トリプルレンズ撮像モジュールであってもよい。本発明は以降の開示において前記撮像モジュール1がシングルレンズ撮像モジュールとして実施される場合を例として本発明の前記撮像モジュール1の特徴と利点を説明するが、本発明の前記撮像モジュール1の内容および範囲に対する制限と理解してはならない。
【0087】
さらに、図3図4Aに示す前記撮像モジュール1の具体的な例示によれば、前記撮像モジュール1は少なくとも一つの光学レンズ10、少なくとも一つの感光チップ20および少なくとも一つの回路基板30を含み、前記感光チップ20と前記回路基板30とが導通され、前記光学レンズ10が前記感光チップ20の感光経路に保持されており、物体による反射された光は光学レンズ10から前記撮像モジュール1の内部に入った後、前記感光チップ20によって受光および光電変換されて、物体に関する画像の一つの電気信号を形成する。
【0088】
前記回路基板30は前記電子機器本体2に電気接続されることができ、前記電気信号は前記回路基板30により前記感光チップ20から前記電子機器本体2まで送信されることにより、前記電気信号を前記電子機器本体2に記憶することができ、または前記電子機器本体2の表示ディスプレイにより物体に関する画像を表示することができる。言い換えれば、前記電子機器本体2は前記感光チップ20において生成される物体に関する画像の前記電気信号を画像フォーマットに変換することができ、かつ前記電子機器本体2の表示ディスプレイにより表示することができる。
【0089】
さらに図4Aを参考にすると、前記撮像モジュール1はさらに一つのモールドベース40を含み、前記モールドベース40は少なくとも一つの光学窓41を含み、前記モールドベース40は前記回路基板30に一体的に結合されることができ、これにより前記感光チップ20の感光領域は前記モールドベース40の前記光学窓41に対応できるようにして、これにより前記モールドベース40の前記光学窓41は前記感光チップ20と前記光学レンズ10の一つの光透過経路を形成することによって、前記光学レンズ10から前記撮像モジュール1の内部に入った物体による反射された光は、前記光学窓41により形成される前記光透過経路を通してから、前記感光チップ20に受光および光電変換されることが許される。
【0090】
一つの例示として、まず前記モールドベース40を前記回路基板30に一体的に結合し、次いでに前記モールドベース40の前記光学窓41を経て前記感光チップ20を前記回路基板30に導通させることができる。もう一つの例示として、まず前記感光チップ20と前記回路基板30を導通し、次いで前記モールドベース40を前記回路基板30に一体的に結合することもできる。これについては本発明の前記撮像モジュール1は限定されない。
【0091】
好ましくは、前記モールドベース40はさらに前記感光チップ20の非感光領域の少なくとも一部に一体的に結合することができ、これにより前記モールドベース40、前記回路基板30と前記感光チップ20は一体と結合するようにする。例えば、まず前記感光チップ20と前記回路基板30を導通し、次いでに前記モールドベース40を前記回路基板30と前記感光チップ20の非感光領域の少なくとも一部に一体的に結合することができ、これにより前記モールドベース40は前記感光チップ20の非感光領域の少なくとも一部を包埋するように前記モールドベース40、前記回路基板30と前記感光チップ20を一体と結合させるようになる。
【0092】
以下のように理解できるが、少なくとも一つの前記感光チップ20、少なくとも一つの前記回路基板30と少なくとも一つの前記モールドベース40は一つのモールド回路基板アセンブリ1000を形成する。言い換えれば、前記撮像モジュール1は少なくとも一つの前記光学レンズ10と少なくとも一つの前記モールド回路基板アセンブリ1000を含み、前記モールド回路基板アセンブリ1000はさらに少なくとも一つの前記感光チップ20、少なくとも一つの前記回路基板30と少なくとも一つの前記モールドベース40を含み、前記モールドベース40は少なくとも一つの前記光学窓41を有し、前記感光チップ20と前記回路基板30とが導通されており、前記モールドベース40が前記回路基板30に一体的に結合し、かつ前記感光チップ20の感光領域が前記モールドベース40の前記光学窓41に対応しており、前記光学レンズ10が前記感光チップ20の感光経路に保持されている。好ましくは、前記モールドベース40はさらに前記感光チップ20の非感光領域の少なくとも一部を包埋している。
【0093】
なお、前記撮像モジュール1は一つの固定焦点撮像モジュールであってもよく、一つのズーム撮像モジュールであってもよい。前記撮像モジュール1は前記固定焦点撮像モジュールとして実施される場合は、前記光学レンズ10は直接前記モールドベース40の一つの頂面42に貼設されることにより、前記光学レンズ10が前記感光チップ20の感光経路に保持されるようにして、または、前記光学レンズ10が一つのレンズバレルに組立てられ、前記レンズバレルが前記モールドベース40の前記頂面42に貼設されることにより、前記光学レンズ10が前記感光チップ20の感光経路に保持されるようにして、または、前記レンズバレルが前記モールドベース40の前記頂面42から一体的に延伸し、前記光学レンズ10が前記レンズバレルに組立てられることにより、前記光学レンズ10が前記感光チップ20の感光経路に保持されるようにすることができる。
【0094】
図4Aを参考にすると、前記撮像モジュール1はさらに少なくとも一つのドライバ50を含み、前記光学レンズ10は前記ドライバ50に駆動可能に設置され、前記ドライバ50は前記モールドベース40の前記頂面42に貼設されることにより、前記光学レンズ10は前記感光チップ20の感光経路に保持されるようにしている。前記ドライバ50は前記光学レンズ10を駆動して前記感光チップ20の感光経路に沿って変位させることにより、前記光学レンズ10と前記感光チップ20との距離を調整することができ、これにより前記撮像モジュール1は前記ズーム撮像モジュールとなる。
【0095】
前記ドライバ50と前記回路基板30とが導通されている。具体的に、前記ドライバ50は一組のドライバピン51を備えており、前記ドライバ50の前記ドライバピン51は前記モールドベース40の前記頂面42から前記回路基板30に向けて延伸しつつ前記回路基板30に電気接続されている。
【0096】
好ましくは、前記モールドベース40の一つの外面43は少なくとも一つのピンスロット431を備えており、前記ピンスロット431は前記モールドベース40の前記頂面42から前記回路基板30に向けて延伸し、前記ドライバ50の前記ドライバピン51は前記モールドベース40の前記ピンスロット431に保持されている。このような手段によって、前記ドライバ50の前記ドライバピン51は前記モールドベース40の前記外面43に突起することがない。このようにして、前記ドライバピン51が触れて前記ドライバ50の信頼性に影響を及ばすという不都合の発生を回避することができる一方、前記撮像モジュール1の外観のインテグリティを確保することができる。好ましくは、前記モールドベース40の前記外面43の前記ピンスロット431は前記モールドベース40の成形時において形成される。
【0097】
前記モールドベース40の前記外面43は一つの傾斜面とすることにより、一つの成形型100によってモールド工程を経て前記モールドベース40を作成した後に、前記成形型100の型抜きが容易になる。もちろん、当業者は以下のように理解できるが、他の例示では、前記モールドベース40の前記外面43の傾斜角度は切断工程により形成される。さらに、前記モールドベース40の前記外面43と前記感光チップ20の光軸とがなす角度であるパラメータをαとしたら、パラメータαは鋭角とする。
【0098】
特筆に値するのは、前記ドライバ50の種類は本発明の前記撮像モジュール1において限定されず、例えば前記ドライバ50はボイスコイルモータとして実施されることができるがこれに限定されない。
【0099】
続いて図4Aを参考にすると、前記撮像モジュール1はさらに少なくとも一つの光フィルター素子60を含み、前記光フィルター素子60は前記光学レンズ10と前記感光チップ20の間に保持されることにより、前記光学レンズ10から前記撮像モジュール1の内部に入った光は前記光フィルター素子60により濾過が行われてからこそ前記感光チップ20に受光および光電変換されるようにでき、前記光フィルター素子60は前記光学レンズ10から前記撮像モジュール1の内部に入った光における迷光を濾過でき、これにより前記撮像モジュール1の結像品質を改善する。前記光フィルター素子60の種類は本発明の前記撮像モジュール1において限定されず、例えば前記光フィルター素子60は赤外線カットフィルタとして実施されることができるがこれに限定されない。
【0100】
当業者は以下のように理解できるが、前記光フィルター素子60は前記モールド回路基板アセンブリ1000の一部を形成することもできる。
【0101】
前記撮像モジュール1の一つの例示では、図4Aを参考にすると、前記光フィルター素子60は前記モールドベース40の前記頂面42に貼設されることにより、前記光フィルター素子60は前記光学レンズ10と前記感光チップ20の間に保持されるようにできる。
【0102】
具体的に、前記モールドベース40の前記頂面42は少なくとも一つの外側面421と少なくとも一つの内側面422を形成しており、前記ドライバ50は前記モールドベース40の前記外側面421に貼設され、前記光フィルター素子60は前記モールドベース40の前記内側面422に貼設されている。
【0103】
一つの例示では、前記モールドベース40の前記外側面421が位置する平面と前記内側面422が位置する平面とが面一とされており、すなわち、前記モールドベース40の前記頂面42は一つの平面である。もう一つの実例では、前記モールドベース40の前記外側面421と前記内側面422は段差を具備し、例えば前記モールドベース40の前記外側面421が位置する平面は前記内側面422が位置する平面より高く、これにより少なくともフィルター貼設溝423を形成しており、前記フィルター貼設溝423は前記光学窓41に連通しており、前記モールドベース40の前記内側面422に貼設される前記光フィルター素子60は前記フィルター貼設溝423に収納されることにより、前記撮像モジュール1の高さ寸法を減少しつつ、光フィルター素子60の安定性を向上する。
【0104】
前記撮像モジュール1のもう一つの例示では、前記モールドベース40の成形前に、まず前記光フィルター素子60を直接または間接的に前記感光チップ20に固定して、例えば、前記光フィルター素子60が直接前記感光チップ20を覆うことにより前記光フィルター素子60と前記感光チップ20とが互いに接触されるようにして、または前記光フィルター素子60と前記感光チップ20の間に一つの支持物を設置することにより前記光フィルター素子60と前記感光チップ20は安全距離を有させるようにするなどして、次いで、モールド工程によって前記モールドベース40をモールドすることにより、前記モールドベース40はさらに前記光フィルター素子60の外側エッジを包埋するようにすることができ、これにより前記光フィルター素子60、前記モールドベース40、前記回路基板30と前記感光チップ20を一体と結合させる。
【0105】
もう一つの例示では、図4Bを参考にすると、前記撮像モジュール1の前記モールドベース40はさらに前記感光チップ20の非感光領域を結合することにより、さらに前記撮像モジュール1の縦横寸法を縮小することができる。具体的に、本発明の前記撮像モジュール1にかかるこの具体の例示では、まず前記感光チップ20を前記回路基板30に貼設して、次いでにモールド工程を実行することにより前記モールドベース40を形成して、かつ前記モールドベース40が前記感光チップ20の非感光領域を結合させる。
【0106】
もう一つの例示では、図4Cを参考にすると、前記撮像モジュール1はさらに一つの支持ホルダー70を含むことができ、前記支持ホルダー70は一つの光通過穴71を有しており、前記光フィルター素子60が前記支持ホルダー70に貼設されることにより前記光通過穴71を閉塞するようにしており、前記支持ホルダー70が前記モールドベース40の前記内側面422に貼設されることにより前記光フィルター素子60が前記光学レンズ10と前記感光チップ20の間に保持されるようにしており、これらのような手段によって、前記光フィルター素子60の寸法を減少することができ、これにより前記撮像モジュール1の材料コストを低減する。
【0107】
さらに、前記撮像モジュール1はさらに少なくとも一つの電子部品80を含むことができ、前記電子部品80は前記回路基板30に貼設され、または前記電子部品80は一部または全体が前記基板33に埋込することができる。前記電子部品80は一部が前記基板33に埋込されるとともに前記電子部品80が前記基板33の表面に貼設される例示では、前記モールドベース40は少なくとも一つの前記電子部品80の少なくとも一部を包埋することができる。好ましくは、前記モールドベース40は前記回路基板30の上面に位置される一部の前記電子部品80を包埋し、または全体の前記電子部品80を包埋しており、このような手段によって、前記モールドベース40は前記電子部品80と外気とを離間することにより前記電子部品80の表面が酸化されることを回避ことができ、一方、前記モールドベース40は隣り合う前記電子部品80を離間することができ、このようにして、隣り合う前記電子部品80が互いに干渉するという不都合の発生を回避できるだけでなく、隣り合う前記電子部品80の離間をより短距離にさせることができ、これにより限られる面積の前記回路基板30に数がより多く、サイズがより大きい前記電子部品80を貼設することができ、さらに一方、前記モールドベース40は前記電子部品80と前記感光チップ20とを離間することにより、前記電子部品80の表面または前記電子部品80と前記回路基板30の溶接位置に生じるはんだ粉末、屑等の汚れ物により前記感光チップ20の感光領域を汚染することを回避することができる。
【0108】
特筆に値するのは、前記電子部品80の種類は本発明の前記撮像モジュール1では限定されず、例えば前記電子部品80は抵抗器、コンデンサー、プロセッサ、リレー等として実施できるがこれらに限定されない。
【0109】
図4Dは本発明の一つの変形実施形態の前記撮像モジュール1を示しており、前記撮像モジュール1は前記モールドベース40を有しなくてもよく、具体的に、前記撮像モジュール1は少なくとも一つのレンズホルダー90を有しており、前記レンズホルダー90は少なくとも一つの光通路91を有しており、前記感光チップ20と前記回路基板30が導通されてから、前記レンズホルダー90が前記回路基板30に貼設され、かつ前記感光チップ20の感光領域を前記レンズホルダー90の前記光通路91に対応させており、前記光学レンズ10は直接または間接的に前記レンズホルダー90に設置されることにより、前記光学レンズ10が前記感光チップ20の感光経路に保持されるようにでき、これにより前記光学レンズ10から前記撮像モジュール1の内部に入った光が前記レンズホルダー90の前記光通路91を通してから前記感光チップ20に受光および光電変換される。
【0110】
前記撮像モジュール1を使用する場合、物体による反射された光は前記光学レンズ10から前記撮像モジュール1の内部に入ってから、被前記感光チップ20に受光および光電変換されて、物体に関する画像の前記電気信号を形成する。当業者は以下のように理解できるが、前記電気信号は前記撮像モジュール1の前記回路基板30に処理されつつ前記電子機器本体2に送信されるが、もちろん、前記電気信号は前記回路基板30により他のデバイスに送信されてもよい。本発明の前記撮像モジュール1では、前記回路基板30が前記電気信号を処理および送信する時における安定性は効果的に向上され、これにより前記撮像モジュール1の高性能を確保する。
【0111】
図5図7を参考にすると、前記回路基板30はさらに少なくとも一つのデジタル回路部31、少なくとも一つのアナログ回路部32および基板33を含み、前記デジタル回路部31と前記アナログ回路部32はそれぞれ前記基板31の異なる領域に形成され、かつ前記デジタル回路部31と前記アナログ回路部32はそれぞれ通信可能に導通されており、前記感光チップ20は前記回路基板30の前記デジタル回路部31と前記アナログ回路部32に導通されている。前記感光チップ20において形成される前記電気信号は前記デジタル回路部31と前記アナログ回路部32から各前記電子部品80と一つの接続器130に送信されることができる。
【0112】
特筆に値するのは、本発明にかかる前記デジタル回路部31は前記回路基板30におけるデジタル回路により形成される集合であって、前記デジタル回路はデジタル信号(Digital Signal)の処理に用いられるもので、ここで、前記デジタル信号とは時間上も振幅上も離散(量子化)の信号を指し、コーディングによって量子化された電気信号の数値をそれぞれ「0」と「1」これら二つの数字だけからなるシーケンスにコードし、パルス信号発生器によって相応するデジタル信号を生成するもので、前記デジタル信号はMIPI(デジタル送信型デジタル信号)、IIC(デジタル制御型信号)、MCLK(デジタルクロック信号)、DVDD/DGND(デジタル電源)等を含むがこれらに限定されない。対応的に、本発明にかかる前記アナログ回路部32は回路基板30におけるアナログ回路により形成される集合であって、前記アナログ回路はアナログ信号(Analog Signal)の処理に用いられるもので、前記アナログ信号とは時間上も振幅上も連続的な信号を指し、前記アナログ信号はAVDD/AGND(アナログ電源)、VTG/VRGSL(アナログ電圧基準)等を含むがこれらに限定されない。
【0113】
特筆に値するのは、前記接続器130は直接前記基板33に設置されてもよく、あるいは一つの例えばフレキシブル板や、リジットフレキシブル板、リジット板、セラミック板等の接続板140を介して間接的に前記基板33に設置されてもよく、かつ前記接続器130は前記デジタル回路部31と前記アナログ回路部32に接続される。続いて、前記撮像モジュール1が前記電子機器本体2に取り付けられてから、前記接続器130と前記電子機器本体2の回路基板等の部品とを互いに接続することにより、前記感光チップ20において形成される前記電気信号は前記デジタル回路部31と前記アナログ回路部32から前記接続器130を通して前記電子機器本体2に送信されることができる。
【0114】
当業者は以下のように理解できるが、前記回路基板30の前記デジタル回路部31と前記アナログ回路部32はいずれも前記基板33に設けられる回路と前記基板33に貼設されまたは前記基板33に埋込される前記電子部品80により形成される。具体的に、前記デジタル回路部31は前記基板33に設けられる回路と前記基板33に貼設されまたは前記基板33に埋込される少なくとも一つの前記電子部品80を含み、前記アナログ回路部32は前記基板33に設けられる回路と前記基板33に貼設されまたは前記基板33に埋込される少なくとも一つの前記電子部品80とを含む。
【0115】
本分野の前記回路基板30の前記デジタル回路部31と前記アナログ回路部32は前記基板33の異なる領域に形成されており、このような手段によって、前記回路基板30の前記デジタル回路部31の回路に生じる電磁波は前記アナログ回路部33に送信および処理される前記電気信号を干渉することが阻止されることができる。
【0116】
具体的に、前記回路基板30の前記アナログ回路部32の少なくとも一部と前記デジタル回路部31の間は一つの安全距離を有することにより、前記デジタル回路部31の回路において発生する電磁波が前記アナログ回路部32に送信されおよび処理される前記電気信号を干渉することを阻止する。
【0117】
図20Aは本発明の前記撮像モジュール1の測定されるMIPI信号が干渉される状態の模式図を示し、図20Bは従来技術の撮像モジュールの測定されるMIPI信号が干渉される状態の模式図を示している。図20A図20Bに示される測定結果の比較によれば、本発明にかかる前記撮像モジュールは前記回路基板30の前記アナログ回路部32の少なくとも一部と前記デジタル回路部31の間に前記安全距離を形成するという手段によって、MIPI信号が干渉される程度を低減することができる。
【0118】
前記アナログ回路部32の40%~100%の部分と前記デジタル回路部31の間は前記安全距離を有している。好ましくは、前記アナログ回路部32の70%~99%の部分と前記デジタル回路部31の間は前記安全距離を有している。前記アナログ回路部32と前記デジタル回路部31の間の前記安全距離であるパラメータをL1とする場合、パラメータL1の数値範囲は0.02mm~0.5mm(0.02mmと0.5mmを含む)とする。好ましくは、パラメータL1の数値範囲は0.1mm~0.4mm(0.1mmと0.4mmを含む)とする。
【0119】
前記基板33は少なくとも一つの配線部331と一つのチップ保持部332を含み、前記デジタル回路部31と前記アナログ回路部32は前記基板33の前記配線部331に形成され、前記感光チップ20は前記基板33の前記チップ保持部332に配置されている。
【0120】
本発明の前記撮像モジュール1にかかるこの例示では、前記配線部331はさらに一つのデジタル回路領域3311と一つのアナログ回路領域3312を有しており、前記デジタル回路部31は前記配線部331の前記デジタル回路領域3311に設けられる回路と前記デジタル回路領域3311に位置される前記電子部品80により形成され、前記アナログ回路部32は前記配線部331の前記アナログ回路領域3312に設けられる回路と前記アナログ回路領域3312に位置される前記電子部品80により形成されており、このようにして、前記デジタル回路部31の回路と前記アナログ回路部32の回路は混合して揃えることをしなく、これにより前記デジタル回路部31の回路に生じる電磁波が前記アナログ回路部32に送信および処理される前記電気信号を干渉することを阻止することができ、これにより前記回路基板30の通信能力を確保する。
【0121】
前記アナログ回路部32は前記配線部331の前記アナログ回路領域3312に形成されており、これにより前記アナログ回路部32の回路と前記電子部品80を一緒に整合させることによって、前記回路基板30をより簡潔にさせる。前記アナログ回路部32は前記基板33の前記チップ保持部332の少なくとも両側を囲むことにより、前記アナログ回路部32は前記感光チップ20の少なくとも両側を囲むようにする。前記アナログ回路部32は「L」形状、「C」形状、閉じていない「O」形状等の形状を呈することができるがこれらに限定されない。
【0122】
図5を参考にすると、前記基板33の前記チップ保持部332は一つの平坦的な貼設部として実施され、前記感光チップ20を貼設するために供する。好ましくは、前記チップ保持部332は前記基板33の中部に位置する。
【0123】
前記回路基板30はさらに少なくとも一つの基板接続部材34を含み、各前記基板接続部材34が前記基板33の前記配線部331に設置され、かつ各前記基板接続部材34はそれぞれ前記デジタル回路部31または前記アナログ回路部32に電気接続され、例えば各前記基板接続部材34はそれぞれ前記基板33の前記配線部331の前記デジタル回路領域3311に設置されてもよい。
【0124】
前記感光チップ20の非感光領域は少なくとも一つのチップ接続部材21を有している。前記感光チップ20を前記基板33の前記チップ保持部332に貼設することにより前記感光チップ20が前記チップ保持部332に保持されるようにした後、一つの導電媒体110を前記感光チップ20の前記チップ接続部材21と前記回路基板30の前記基板接続部材34に接続することによって、前記感光チップ20と前記回路基板30を導通させる。例えば、前記導電媒体110は一つのワイヤとして実施されることができ、ワイヤボンディング工程によって前記感光チップ20の前記チップ接続部材21と前記回路基板30の前記基板接続部材34の間に前記ワイヤと実施される前記導電媒体110を形成することもできる。前記導電媒体110のワイヤボンディング方向は本発明において限定されず、例えば前記導電媒体110のワイヤボンディング方向は前記感光チップ20から前記回路基板30へとされてもよく、あるいは前記導電媒体110のワイヤボンディング方向は前記回路基板30から前記感光チップ20へとされてもよい。
【0125】
特筆に値するのは、前記感光チップ20の感光領域に位置する表面は前記感光チップ20の上面と定義し、前記感光チップ20の前記感光領域に対応する表面は前記感光チップ20の下面と定義しており、すなわち、前記感光チップ20は上面、下面および側面を有し、ここで、側面はそれぞれ上向きおよび下向きに上面と下面に接続されており、前記チップ接続部材21は前記感光チップ20の上面に設置されることができる。それでも、当業者は以下のように理解できるが、前記チップ接続部材21は前記感光チップ20の下面または側面に設置されても良い。
【0126】
なお、前記導電媒体110の種類は本発明の前記撮像モジュール1において限定されないが、例えば前記導電媒体110は前記感光チップ20と前記回路基板30を導通することに用いられるものであれば金、銅、銀など何れの種類であってもよい。
【0127】
特筆に値するのは、前記回路基板30の前記基板接続部材34の形状と前記感光チップ20の前記チップ接続部材21の形状は本発明の前記撮像モジュール1において限定されず、例えば前記回路基板30の前記基板接続部材34の形状と前記感光チップ20の前記チップ接続部材21の形状はそれぞれディスク状や、ボール状などであってもよい。
【0128】
図8は本発明の前記撮像モジュール1の前記回路基板30の一つの変形実施形態を示しており、前記基板33の前記チップ保持部332は一つの収納空間3321として実施されることにより前記感光チップ20を収納することに供し、これにより前記感光チップ20を前記チップ保持部332に保持させる。一般的に、前記基板33の前記収納空間3321は凹溝として実施され、好ましくは貫通穴としており、前記感光チップ20が前記収納空間3321に収納されるとともに前記導電媒体110を介して前記感光チップ20と前記回路基板30を導通させた後、前記回路基板30の前記配線部331と前記感光チップ20の非感光領域の少なくとも一部に一体的に前記モールドベース40を形成することにより、前記モールドベース40を介して前記感光チップ20を前記収納空間3321に保持させるようにしており、このような手段によって、前記撮像モジュール1の高さ寸法を減少できる一方、前記感光チップ20の平坦度は前記回路基板30の平坦度により制限されなくなり、前記モールドベース40を介して保持することとなり、これにより前記感光チップ20をより平坦にさせ、かつ前記回路基板30は厚さがより小さい板材を選ぶことができ、これにより前記撮像モジュール1の高さ寸法を減少する。なお、前記感光チップ20はフリップチップ工程によって前記基板33に貼設されることができ、かつ前記感光チップ20と前記回路基板30が導通される。
【0129】
なお、前記基板33の種類は本発明の前記撮像モジュール1において限定されず、例えば前記基板33はフレキシブル板、リジット板、セラミクス板、リジットフレキシブル板であってもよいがこれらに限定されない。
【0130】
さらに、前記基板33は少なくとも二つの板材層333を有し、すなわち、二つまたは二つ以上の前記板材層333が互いに重畳されることにより前記基板33を形成する。前記デジタル回路部31の回路と前記アナログ回路部32の回路はそれぞれ前記基板33の各前記板材層333に設けられている。前記基板33の前記板材層333の層数であるパラメータをYとする場合、パラメータYの数値範囲は2~20(2と20を含む)とする。好ましくは、パラメータYの数値範囲は3~15(3と15を含む)とする。より好ましくは、パラメータYの数値範囲は4~10(4と10を含む)とする。前記板材層333の厚さパラメータをZとする場合、パラメータZの数値範囲は0.005mm~0.5mm(0.005mmと0.5mmを含む)でり、好ましくは、パラメータZの数値範囲は0.01mm~0.2mm(0.01mmと0.2mmを含む)とする。
【0131】
前記基板33は少なくとも一つの連通穴334と一つの回路接続部材335を有しており、前記連通穴334は前記基板33の各前記板材層333に連通し、前記回路接続部材335が前記連通穴334の周囲壁に形成されることにより、各前記板材層333に設けられる前記デジタル回路部31の回路と前記アナログ回路部32の回路を導通させることに用いられる。
【0132】
前記デジタル回路部31の回路は一つの水平延伸回路311と一つの鉛直延伸回路312を含み、上層の前記板材層333に設けられる前記デジタル回路部31の前記水平延伸回路311はほぼ水平を呈するように延伸しており、上層の前記板材層333に設けられる前記デジタル回路部31の前記鉛直延伸回路312は前記回路接続部材335を介して下層の前記板材層333に設けられる前記デジタル回路部31の前記水平延伸回路311に電気接続される。相応的に、前記アナログ回路部32の回路は同じように前記水平延伸回路311と前記鉛直延伸回路312を含み、上層の前記板材層333に設けられる前記アナログ回路部32の前記水平延伸回路311ほぼ水平を呈するように延伸しており、上層の前記板材層333に設けられる前記アナログ回路部32の前記鉛直延伸回路312は前記回路接続部材335を介して下層の前記板材層333に設けられる前記アナログ回路部32の前記水平延伸回路311に電気接続される。このような手段によって、十分に前記基板33の幅寸法を利用でき、前記基板33の縦横寸法をより小さくさせ、これによりさらに前記撮像モジュール1の体積を減少させる。
【0133】
前記連通穴334の直径は前記回路の幅より大きくてもよいが、前記回路の直径と等しくまたはそれより小さくてもよい。前記連通穴334の直径であるパラメータをaとする場合、パラメータaの数値範囲は0.005mm~0.8mm(0.005mmと0.8mmを含む)とし、好ましくは、パラメータaの数値範囲は0.1mm~0.5mm(0.1mmと0.5mmを含む)とする。前記回路の最小幅であるパラメータをbとする場合、パラメータbの数値範囲は0.001mm~0.5mm(0.001mmと0.5mmを含む)とし、好ましくは、パラメータbの数値範囲は0.02mm~0.1mm(0.02mmと0.1mmを含む)とする。隣り合う前記回路または前記連通穴334の最小距離であるパラメータをcとする場合、パラメータcの数値範囲は0.001mm~0.5mm(0.001mmと0.5mmを含む)とし、好ましくは、パラメータcの数値範囲は0.02mm~0.1mm(0.02mmと0.1mmを含む)とする。前記回路基板30の前記基板33のエッジと前記アナログ回路領域3312のエッジとの最小距離であるパラメータをdとし、すなわち、切断公差と回路制作公差の積み上げであるパラメータをdとし、前記基板33の最狭幅寸法(すなわち、前記基板33における前記収納空間3321形成用の内壁と前記基板33の外壁との距離)であるパラメータをeとする場合、パラメータeの数値範囲は[2×d+min(a,b)×2+c]~[2×d+10×max(a,b)+9×c]([2×d+min(a,b)×2+c]と[2×d+10×max(a,b)+9×c]を含む)とし、好ましくは、パラメータeの数値範囲は[2×d+2×max(a,b)+c]~[2×d+4×max(a,b)+3×c]([2×d+2×max(a,b)+c]と[2×d+4×max(a,b)+3×c]を含む)とする。前記感光チップ20と前記収納空間332との距離であるパラメータをhとする場合、パラメータhの数値範囲は0.002mm~5mm(0.002mmと5mmを含む)とし、好ましくは0.02mm~1mm(0.02mmと1mmを含む)とする。
【0134】
前記回路基板30の寸法は前記撮像モジュール1の寸法を左右する。具体的に、前記感光チップ20のある一つの方向における長さ寸法であるパラメータをfとし、前記撮像モジュール1の当該一つの方向における長さ寸法であるパラメータをgとし、前記感光チップ20の中心を原点とする場合、原点から前記基板33まで当該一つの方向における両側の最短長さは前記撮像モジュール1の当該一つの方向における最短長さであり、すなわちg=f+e+d+hである。計算によれば、パラメータgの数値範囲は[f+3×d+min(a,b)×2+c+h]~[f+3×d+10×max(a,b)+9×c+h]([f+3×d+min(a,b)×2+c+h]と[f+3×d+10×max(a,b)+9×c+h]を含む)とする。好ましくは、パラメータgの数値範囲は[f+3×d+2×max(a,b)+c+h]~[f+3×d+4×max(a,b)+3×c+h]([f+3×d+2×max(a,b)+c+h]と[f+3×d+4×max(a,b)+3×c+h]を含む)とする。
【0135】
さらに、図4Aを参考にすると、本発明にかかるこの例示では、前記撮像モジュール1はさらに少なくとも一つの保護部120を含み、前記保護部120は少なくとも一つの開口121を有しており、前記保護部120は前記回路基板30の前記基板33の前記配線部331に形成または設置されており、前記基板33の前記チップ保持部332、前記電子部品80または前記接続部材は前記保護部120の前記開口121に対応している。前記成形型100により前記モールドベース40をモールドする時に、前記保護部120は前記回路基板30を保護できるとともに、前記感光チップ20の感光領域を汚染から保護できる。例えば、前記保護部120は前記モールドベース40と前記回路基板30の間に保持されるという手段によって前記モールドベース40の硬化による収縮時において招かれる前記回路基板30の捲き上げという不都合を回避することができ、これにより保護前記回路基板30を保護する。さらに、前記モールドベース40は前記保護部120の一部を包埋することができる。
【0136】
特筆に値するのは、前記保護部120は前記感光チップ20の非感光領域の少なくとも一部に形成または設置されることができ、これによりモールド工程においては、前記成形型100は前記感光チップ20の非感光領域に押圧されるようになる。なお、前記保護部120は前記基板33の前記配線部331と前記感光チップ20の非感光領域の少なくとも一部に形成または設置されることもできる。
【0137】
さらに特筆に値するのは、前記撮像モジュール1の他の例示では、前記保護部120は前記開口121を有しなくてもよく、例えば前記感光チップ20を前記基板33に貼設する前に、前記基板33の表面においてインク等のいずれの材料を前記基板33の表面に塗布することもでき、これによりインク等の材料により前記基板33の表面に前記保護部120を形成する。
【0138】
さらに、前記基板33の前記配線部331はさらに少なくとも一つの結合領域3313と少なくとも一つの保護領域3314を含み、前記保護部120は少なくとも前記基板33の前記配線部331の前記保護領域3314に形成または設置されている。一つの例示では、前記保護部120の一部は前記基板33の前記配線部331の前記結合領域3313の少なくとも一部に形成または設置されてもよく、あるいは前記保護部120の一部は前記感光チップ20の非感光領域の少なくとも一部に形成または設置されてもよく、あるいは前記保護部120の一部は前記感光チップ20の非感光領域の少なくとも一部と前記結合領域3313の少なくとも一部に同時に形成または設置されてもよく、あるいは前記保護部120の一部は前記チップ保持部332に形成または設置されてもよい。前記保護部120の一部は前記結合領域3313に形成または設置され且つ前記モールドベース40は前記基板33の前記結合領域3313に一体的に結合される時において、前記モールドベース40は前記保護部20の一部を包埋することができる。
【0139】
なお、前記モールドベース40は成形後に前記デジタル回路部31と前記アナログ回路部32とを隔てることができ、これによりさらに前記デジタル回路部31の回路に生じる電磁波が前記アナログ回路部32に送信および処理される前記電気信号を干渉することを阻止する。図11図19は前記撮像モジュール1の製造フローを示しており、前記撮像モジュール1を制作する時に前記成形型100により前記回路基板30に前記モールドベース40をモールドする。前記成形型100は一つの上型101と一つの下型102を含み、前記上型101は少なくとも一つのベース成形部1011と少なくとも一つの光学窓成形部1012を含むとともに少なくとも一つの成形ガイド溝1013を有しており、前記光学窓成形部1012は前記ベース成形部1011の中部に一体的に形成することにより前記ベース成形部1011と前記光学窓成形部1012の間は前記成形ガイド溝1013を形成しており、前記上型101と前記下型102のうちの少なくとも一つは取り扱う可能とすることにより、前記成形型100に対して型合わせや型抜き作業を行うようにでき、これにより前記上型101と前記下型102の間は少なくとも一つの成形空間103を形成し、すなわち前記上型101の前記成形ガイド溝1013が対応する位置に前記成形型100の前記成形空間103が形成されている。以下のように理解できるが、前記成形型は二つまたは二つ以上の前記成形空間103を形成する場合、隣り合う前記成形空間103は導通されることができ、これにより一つの成形材料200が一つの前記成形空間103に添加されることが許されるようになるとともに、前記成形材料200は隣り合う前記成形空間103に充填することもできる。
【0140】
図11を参考にすると、前記電子部品80を前記回路基板30の前記基板33に貼設することにより、前記電子部品80が前記基板33に設けられる前記回路に電気接続されるようにしており、これにより前記基板33の前記配線部331の前記デジタル回路領域3311に設けられる前記回路および前記デジタル回路領域3311に貼設される前記電子部品80は前記デジタル回路部31を形成し、前記基板33の前記配線部331の前記アナログ回路領域3312に設けられる前記回路および前記アナログ回路領域3312に貼設される前記電子部品80は前記アナログ回路部32を形成する。以下のように理解できるが、図11において前記電子部品80が前記基板33の上面に貼設されるものが示されているが、他の例示では、前記電子部品80は前記基板33の下面に貼設することもでき、または前記基板33の上面と下面にいずれも前記電子部品80が貼設されることもできる。それでも、当業者は以下のように理解できるが、前記電子部品80は一部または全体が前記基板33に埋込されてもよい。
【0141】
図12A及び図12Bを参考にすると、前記基板33の前記配線部331の前記保護領域3314に前記保護部120が設置または形成される。
【0142】
好ましくは、図面に示す前記保護部120は少なくとも前記基板33の前記保護領域3314に形成する。例えば図12Aに示すこの例示では、インク等の媒体を前記基板33の前記保護領域3314に塗布することができ、これによりインク等の媒体によって前記基板33の前記保護領域3314に前記保護部120を形成する。もちろん、インクは前記基板33の前記結合領域3313および/または前記基板33の前記チップ保持部332に前記保護部120を形成することもできる。図12Bに示すこの例示では、前記保護部120は前記基板33の前記保護領域3314に塗布されるグルー等の媒体が硬化して形成することができ、以下のように理解できるが、グルー等の媒体は前記保護領域3314に前記保護部120を形成すると同時に、さらに前記保護部120の前記開口121を形成することもでき、前記保護部120の前記開口121は前記チップ保持部332に対応する。なお、前記保護部120は前記基板33の前記結合領域3313に形成することもできる。特筆に値するのは、他の例示では、まず前記感光チップ20を前記チップ保持部332に保持して、例えば前記感光チップ20が前記チップ保持部332に貼設されるようにして、または前記感光チップ20が前記収納空間3321として実施した前記チップ保持部332に収納されるようにするなどして、次いでに前記感光チップ20の非感光領域に前記保護部120と前記感光チップ20の感光領域に対応する前記開口121を形成して、または前記感光チップ20の非感光領域と前記保護領域3314に同時に前記保護部120と前記感光チップ20の感光領域に対応する前記開口121を形成して、または前記感光チップ20の非感光領域、前記保護領域3314と前記結合領域3313に同時に前記保護部120と前記感光チップ20の感光領域に対応する前記開口121を形成することもできる。
【0143】
前記基板33の前記保護領域3314の幅寸法をパラメータL2とする場合、パラメータL2の数値範囲は0.01mm~10mm(0.01mmと10mmを含む)とする。好ましくは、パラメータL2の数値範囲は0.5mm~5mm(0.5mmと5mmを含む)とする。
【0144】
以下のように理解できるが、前記保護領域3314は前記成形型100の前記上型101の前記光学窓成形ブロック1012の圧接面10121が押圧する少なくとも一部の領域であり、これにより前記保護領域3314の幅を確保するという手段によって前記保護領域3314に形成される前記保護部120の幅を確保することができ、これによりモールド工程において、前記保護部120によって前記回路基板30を保護できる。
【0145】
図12Cは一つの変形実施形態を示しており、前記回路基板30に前記保護部120が形成されず、前記保護部120を前記成形型100の前記上型101の前記光学窓成形ブロック1012の前記圧接面10121に形成することができ、これによりモールド工程において、前記保護部120は前記光学窓成形ブロック1012の前記圧接面10121と前記回路基板30の間に位置することができ、これにより前記回路基板を保護する。以下のように理解できるが、この例示では、前記保護部120は前記開口121を有せず、例えば前記保護部120は少なくとも前記上型101の前記光学窓成形ブロック1012を覆う被覆フィルムとして実施されることができる。
【0146】
それでも、当業者は以下のように理解できるが、前記保護部120は前記感光チップ20に形成することもでき、例えば前記感光チップ20のチップ表面保護グルーは前記保護部120を形成することができ、これによりモールド工程において、前記成形型100の前記上型101の前記圧接面10121は前記感光チップ20に押圧されることにより、前記保護部120は前記圧接面10121と前記感光チップ20の間に位置するようにして、これにより前記感光チップ20を保護する。なお、前記保護部120は前記光フィルター素子60に形成することもでき、これによりモールド工程において、前記成形型100の前記上型101の前記圧接面10121は前記光フィルター素子60に押圧されることにより、前記保護部120は前記圧接面10121と前記光フィルター素子60の間に位置するようにして前記光フィルター素子60を保護する。
【0147】
以下の開示において、前記保護部120が前記基板33の前記結合領域3313と前記保護領域3314に形成される場合を例として、さらに本発明の前記撮像モジュール1の特徴と利点を説明する。前記成形型100が操作されて型合わせをする時は、前記上型101の前記圧接面10121は前記保護領域3314に押圧され、前記結合領域3313は前記成形型100の前記成形空間103に位置する。
【0148】
前記保護部120は前記上型101の前記圧接面10121と前記回路基板30の間に位置し、これにより前記保護部120は前記上型101の前記圧接面10121が直接前記回路基板30に押圧されることを阻止する。好ましくは、前記保護部120は十分な弾性を有しており、このような手段によって、前記保護部120は前記成形型100に対する型合わせが行われる時に生じる衝撃力を吸収することができ、これにより該衝撃力により前記回路基板30に損害や変形などの不都合が発生することを回避する一方、前記保護部120は前記上型101の前記圧接面10121と前記回路基板30の間に隙間が生じることを阻止することができ、これにより以降のモールド工程で前記成形材料200が前記結合領域3313から前記保護領域3314に入ることを阻止する。前記基板33の前記保護領域3314の幅寸法はパラメータL2の数値範囲とされ、これにより前記上型101の前記圧接面10121と前記保護部120の間は完全に接触することができ、これによりモールド工程の信頼性を確保する。特筆に値するのは、前記保護部120はさらに十分な強度を有することにより、前記上型101の前記圧接面10121が前記保護部120に押圧する時に、前記保護部120の変形は大きすぎる故にモールド工程が終了する後における形状に影響を及ばすことがないことを確保する。
【0149】
流体状の前記成形材料200を前記成形型100の前記成形空間103に添加すること、および前記成形材料200を前記成形空間103に充満させることにより、前記成形材料200が前記成形空間103内で硬化した後、前記モールドベース40が得られる。前記保護部120は前記上型101の前記圧接面10121と前記回路基板30の間に隙間が生じることを阻止することで、前記成形材料200が溢れ出すことはなくなり、これにより前記成形材料200が露出して「余肉」という不都合が発生することを回避する。特筆に値するのは、前記成形材料200は液体材料であってもよく、固体粒子であってもよく、あるいは液体材料と固体粒子の混合物であってもよく、これにより前記成形材料200は流動可能となり、これにより前記成形空間103の前記成形材料200に添加した材料を容易に前記成形空間103を充満させることができる。
【0150】
なお、前記回路基板30の前記保護領域3314に前記保護部120が形成されたが、前記上型101の内面にも前記保護部120が形成されてもよく、例えば被覆フィルムとして、これにより前記モールドベース40の成形後における型抜きが便利になる。以下のように理解できるが、前記上型101の内面は前記圧接面10121と前記上型101の前記成形ガイド溝1013を形成するための内面を含む。
【0151】
一般的に、複数の前記回路基板30は一つの多面取り回路基板を形成し、そして前記多面取り回路基板に対してモールド工程を行うことができる。この場合、型抜き後に前記モールドベース40がモールドされる前記多面取り回路基板を分割する必要があり、例えば切断またはエッチング等の手段により分割すればよく、これにより前記モールド回路基板アセンブリ1000が得られる。
【0152】
図19を参考にすると、前記モールドベース40の前記光学窓41を介して前記感光チップ20を前記基板33の前記チップ保持部332に貼設して、かつワイヤボンディング工程によって前記導電媒体110の両端部をそれぞれ前記基板接続部材34と前記感光チップ20の前記チップ接続部材21に電気接続させることにより、前記感光チップ20と前記回路基板30を導通させる。前記光フィルター素子40を前記モールドベース40の前記頂面42の前記内側面422に貼設する。前記光学レンズ10を前記ドライバ50に組み立てること、および前記ドライバ50を前記モールドベース40の前記頂面42の前記外側面421に組立てることによって、前記光学レンズ10が前記感光チップ20の感光経路に保持されるようにして、これにより前記撮像モジュール1が得られる。
【0153】
本発明の他の方面によれば、本発明はさらにモールド回路基板アセンブリ1000の製造方法を提供し、前記製造方法は以下のステップを含み、すなわち
(a)一つの保護部120を備える一つの基板33を提供し、前記保護部120は少なくとも前記基板33の保護領域3314に位置すること、
(b)モールド工程によって前記基板33の結合領域3313に少なくとも一つの光学窓41を有する一つのモールドベース40を形成すること、および
(c)前記モールドベース40の前記光学窓41を経て一つの感光チップ20を前記基板33に導通的に接続することであり、これにより前記モールド回路基板アセンブリ1000を製成する。
【0154】
本発明の他の方面によれば、本発明さらに撮像モジュール1の製造方法を提供し、前記製造方法は以下のステップを含み、すなわち
(A)一つの保護部120を備える一つの基板33を提供し、前記保護部120が少なくとも前記基板33の保護領域3314に位置すること、
(B)モールド工程によって前記基板33の結合領域3313に少なくとも一つの光学窓41を有する一つのモールドベース40を形成すること、
(C)前記モールドベース40の前記光学窓41を経て一つの感光チップ20を前記基板33に導通的に接続すること、および
(D)一つの光学レンズ10を前記感光チップ20の感光経路に保持することであり、これにより前記撮像モジュール1を製成する。
【0155】
当業者にとって自明なように、図面に示されおよび以上に記載される本発明実施例は、本発明の例示にすぎなく、限定されるものではない。
【0156】
以上に基づいて、本発明の目的は十分に効果的に達成されている。本発明の機能や構成の原理を解釈するための本実施例はすでに十分に説明と釈明したが、しかも、これら実施例の原理に基づく改変は本発明を限定しない。したがって、本発明は、添付した特許請求の範囲に記載の保護請求の範囲と趣旨に含まれる全ての修正を含む。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B