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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-12
(45)【発行日】2022-07-21
(54)【発明の名称】作業管理システム
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/418 20060101AFI20220713BHJP
   G06Q 10/06 20120101ALI20220713BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
G06Q10/06 302
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021103100
(22)【出願日】2021-06-22
【審査請求日】2021-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】植田 達也
(72)【発明者】
【氏名】森川 裕史
(72)【発明者】
【氏名】秦 直也
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 千秋
(72)【発明者】
【氏名】白井 将太
(72)【発明者】
【氏名】尾林 万里江
(72)【発明者】
【氏名】大枝 真也
【審査官】山本 裕太
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-258118(JP,A)
【文献】特開2007-293834(JP,A)
【文献】特開2019-185502(JP,A)
【文献】特開2013-120579(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/418
G06Q 10/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の作業者のそれぞれに割り当てられた複数の作業項目の進捗状況を示す作業管理データベースを記憶する記憶装置を備えたサーバと、
前記サーバと通信ネットワークを介して通信可能に構成された通信端末と、
前記サーバと通信ネットワークを介して通信可能に構成され、作業者が行う所定の作業項目に関連する作業関連データを前記サーバに送信する送信機器と、を含む作業管理システムであって、
前記通信端末は、作業者の操作に基づいて、前記作業者に対応付けられた作業者IDを含み、前記作業者が行う前記複数の作業項目のうちの一の作業項目の開始および/または終了を示す作業区切信号を前記サーバに送信するよう構成され、
前記送信機器は、前記作業関連データを前記送信機器に対応付けられた送信機器IDとともに前記サーバに送信し、
前記送信機器IDは、前記作業者IDである、または前記送信機器が用いられる作業項目に対応付けられた作業機器IDであり、
前記サーバは、
前記作業区切信号および当該作業区切信号に付随する時刻情報に基づいて各作業項目の開始時刻および終了時刻を前記作業者IDごとに前記記憶装置に記憶することにより、前記作業者IDに対応付けられた複数の作業項目のそれぞれについての開始時刻および終了時刻のデータを含む、作業者ごとの前記作業管理データベースとして蓄積し、
前記作業関連データとともに受信した前記送信機器IDから、対応する作業者の前記作業管理データベースを読み出し、
前記作業関連データを、読み出した作業管理データベースにおける複数の作業項目のうちの前記作業関連データの取得時間が含まれる期間に行われた作業項目に対応付けて、前記記憶装置に記憶する、作業管理システム。
【請求項2】
前記送信機器は、カメラを備えた前記通信端末を含み、
前記通信端末は、前記作業項目に関連する画像を前記カメラにより撮影した撮影データを、前記作業関連データとして、前記通信端末を操作する作業者に対応する作業者IDとともに前記サーバに送信し、
前記サーバは、
前記撮影データとともに送られた前記作業者IDから、対応する作業者についての前記作業管理データベースを読み出し、
前記撮影データを、前記作業者が行った前記複数の作業項目のうちの前記撮影データの撮影時刻が含まれる期間に行われた作業項目についての撮影データとして、前記記憶装置に記憶する、請求項1に記載の作業管理システム。
【請求項3】
前記送信機器は、所定の作業項目において使用され、所定の計測を行う作業機器を含み、
前記送信機器IDは、前記所定の作業項目に対応する作業項目IDに対応付けられており、
前記作業機器は、前記計測によって得られた計測値データを、前記作業関連データとして、前記送信機器IDとともに前記サーバに送信し、
前記サーバは、
前記作業管理データベースから前記送信機器IDに対応する作業項目IDおよびその作業項目を行う作業者の作業者IDを読み出し、
前記計測値データの取得時刻が、検索された前記作業項目IDの実施期間に含まれる前記計測値データを、対応する作業項目についての計測値データとして、前記記憶装置に記憶する、請求項1または2に記載の作業管理システム。
【請求項4】
前記作業機器は、所定の単位時間ごとに前記計測値データを取得して前記サーバに送信し、
前記サーバは、
前記単位時間ごとに送られてくる前記計測値データを取得時刻とともに計測値データ群として前記記憶装置に蓄積し、
読み出された前記作業項目IDの実施期間における計測値データを、前記計測値データ群から抽出し、抽出した計測値データを、前記作業項目についての計測値データとして、前記記憶装置に記憶する、請求項3に記載の作業管理システム。
【請求項5】
前記サーバは、対応する前記作業項目IDの実施期間と、その実施期間の前および/または後の所定期間とを含む期間における計測値データを、前記作業項目IDに対応する計測値データとして前記計測値データ群から抽出する、請求項4に記載の作業管理システム。
【請求項6】
前記通信端末は、前記作業区切信号とともに、前記作業区切信号の送信時刻を前記サーバに送信する、請求項1から5の何れかに記載の作業管理システム。
【請求項7】
前記送信機器は、前記作業関連データとともに、前記作業関連データの取得時刻を前記サーバに送信する、請求項1から6の何れかに記載の作業管理システム。
【請求項8】
前記サーバは、サーバ管理者の操作に基づいて前記送信機器IDに対応する前記作業関連データの取得時刻を一括に補正可能に構成される、請求項7に記載の作業管理システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
工場またはプラント等の広い敷地に配設された施設では、多数の工程が同時並行的に実施されており、その工程管理は重要である。このため、各工程における作業を実施する作業者は、タブレット端末等の通信端末を用いて作業実績等を入力し、サーバに送信することにより、サーバにおいて各工程の進捗等の生産情報を集約し、管理している(例えば下記特許文献1)。
【0003】
この際、作業者は各作業の記録写真等を撮影する。また、所定の作業で用いられる作業機器において所定の測定(例えば電流値の測定等)が行われる。撮影により得られた撮影データおよび作業機器が測定した計測値データは、各作業者が行った複数の作業項目に対応付けて記録することが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2000-106570号公報
【文献】特許第6564305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、大量のデータを複数の作業者のそれぞれが行う複数の作業項目に対応付ける作業は、過大な労力を伴う作業である。例えば、各作業者が1日に行う複数の作業項目のそれぞれについて作業項目IDを付し、撮影データまたは計測値データのそれぞれについて1つずつ作業項目IDを対応付ける必要がある。
【0006】
また、上記特許文献2には、ログデータから処理イベントを特定し、必要なパラメータ等を抽出する態様が開示されている。しかし、撮影データおよび計測値データとログデータとの紐付けを予め行っておく必要があり、データ量が増えれば過大な労力が生じることには変わりがない。
【0007】
本開示は上記に鑑みなされたものであり、作業者が行った作業項目とその際に取得したデータとの対応付けを容易に行うことができる作業管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る作業管理システムは、複数の作業者のそれぞれに割り当てられた複数の作業項目の進捗状況を示す作業管理データベースを記憶する記憶装置を備えたサーバと、前記サーバと通信ネットワークを介して通信可能に構成された通信端末と、前記サーバと通信ネットワークを介して通信可能に構成され、作業者が行う所定の作業項目に関連する作業関連データを前記サーバに送信する送信機器と、を含む作業管理システムであって、前記通信端末は、作業者の操作に基づいて、前記作業者に対応付けられた作業者IDを含み、前記作業者が行う前記複数の作業項目のうちの一の作業項目の開始および/または終了を示す作業区切信号を前記サーバに送信するよう構成され、前記送信機器は、前記作業関連データを前記送信機器に対応付けられた送信機器IDとともに前記サーバに送信し、前記送信機器IDは、前記作業者IDである、または前記送信機器が用いられる作業項目に対応付けられた作業機器IDであり、前記サーバは、前記作業区切信号および当該作業区切信号に付随する時刻情報に基づいて各作業項目の開始時刻および終了時刻を前記作業者IDごとに前記記憶装置に記憶することにより、前記作業者IDに対応付けられた複数の作業項目のそれぞれについての開始時刻および終了時刻のデータを含む、作業者ごとの前記作業管理データベースとして蓄積し、前記作業関連データとともに受信した前記送信機器IDから、対応する作業者の前記作業管理データベースを読み出し、前記作業関連データを、読み出した作業管理データベースにおける複数の作業項目のうちの前記作業関連データの取得時間が含まれる期間に行われた作業項目に対応付けて、前記記憶装置に記憶する。
【0009】
上記構成によれば、作業者ごとにその作業者が行った作業項目について実際の開始時刻および終了時刻が作業者ごとの作業管理データベースとして蓄積される。さらに、作業に付随して送信機器が取得した作業関連データが、対応する作業者の作業管理データベースにおける複数の作業項目のうちの何れの作業項目の実施期間にその作業関連データの取得時間が含まれるかの照合を行うことによって対応する作業項目に対応付けられる。このように、作業関連データの取得時刻と、作業者が行った各作業項目における作業期間とを照合して作業関連データに対応する作業項目を特定することにより、作業関連データの取得時に作業項目との対応付けを予め行う必要がなくなる。このため、作業関連データの数および/または作業項目の数が増大しても、作業者が行った作業項目とその際に取得したデータとの対応付けを容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、作業者が行った作業項目とその際に取得したデータとの対応付けを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本開示の一実施の形態に係る作業管理システムの概略構成を示すブロック図である。
図2図2は、本実施の形態における作業実績入力画面の一例を示す図である。
図3図3は、本実施の形態における一の作業者の作業管理データベースの例を示す図である。
図4図4は、図3の作業管理データベースにおける作業項目と撮影データとの対応付けについてのイメージ図である。
図5図5は、図3の作業管理データベースにおける作業項目と計測値データとの対応付けについてのイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、一実施の形態について、図面を参照しながら、詳細に説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一または相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
【0013】
図1は、本開示の一実施の形態に係る作業管理システムの概略構成を示すブロック図である。本実施の形態における作業管理システム100は、通信端末1、管理端末2、サーバ3、および作業機器4を備えている。通信端末1、管理端末2および作業機器4は、それぞれ、サーバ3と通信ネットワーク5を介して通信可能に構成されている。
【0014】
通信端末1は、例えばタブレット端末またはスマートフォン等の携帯端末である。通信端末1は、工場またはプラント等の施設における所定の場所で所定の作業に従事する作業者が所持する。通信端末1は、後述する機能を発揮する限り、市販(汎用)の通信端末でもよいし、施設作業専用の通信端末でもよい。作業者は、通信端末1にダウンロードした作業内容(作業項目)や作業要領を参照して施設の所定の場所で所定の作業を行う。作業者は、所定の作業の完了後、その作業実績を送信するための通信を、通信端末1を通じてサーバ3に対して行う。
【0015】
このために、通信端末1は、携帯電話網の基地局等を介して通信ネットワーク5に接続可能である。これに加えてまたはこれに代えて、通信端末1は、無線LANを介して通信ネットワーク5に接続可能としてもよい。
【0016】
通信端末1は、入力器11、表示器12、記憶器13、演算器(プロセッサ)14および通信インターフェイス15(図1では通信IFと略記する)等を備えたコンピュータ装置として構成される。入力器11および表示器12は、例えばタッチパネルにより構成される。記憶器13は、例えば、RAM、ROM等のメインメモリと、ハードディスク、フラッシュメモリ等の書き込み可能なストレージとを含む。演算器14は、例えばCPUにより構成される。これらの各構成は、通信バス17により互いに通信接続されている。
【0017】
さらに、通信端末1は、カメラ16を内蔵している。カメラ16も通信バス17に通信接続される。作業者は、所定の作業内容(例えば、作業完了状態、その作業での成果物等)を撮影し、その撮影データを通信端末1によりサーバ3へ送信する。
【0018】
なお、図1には、1つの通信端末1のみが示されているが、作業管理システム100には、複数の通信端末1が含まれ得る。例えば、複数の作業者のそれぞれが1つの通信端末1を所持している場合、作業管理システム100は、作業者の数に対応する数の通信端末1を含んでいてもよい。
【0019】
管理端末2は、例えばパーソナルコンピュータ等の据え置き型の端末である。管理端末2は、通信端末1に対する指示を行ったり、サーバ3に記憶される作業管理データベースの内容を閲覧したりする管理者が操作する端末である。管理端末2も、通信端末1と同様、入力器、表示器、記憶器、演算器および通信インターフェイス等(いずれも図示せず)を備えたコンピュータ装置として構成される。作業管理システム100は、1または複数の管理端末2を含み得る。
【0020】
サーバ3は、各種データを記憶する記憶装置30を備えたデータサーバ等のコンピュータによって構成される。例えば、サーバ3は、演算器、メインメモリ(RAM)、ストレージ、通信インターフェイス等を備えている。
【0021】
なお、本明細書で開示する要素の機能は、開示された機能を実行するよう構成またはプログラムされた汎用プロセッサ、専用プロセッサ、集積回路、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)、従来の回路、および/または、それらの組み合わせを含む回路または処理回路を使用して実行できる。プロセッサは、トランジスタやその他の回路を含むため、処理回路または回路と見なされる。本明細書において、回路、ユニット、または手段(…部)は、列挙された機能を実行するハードウェアであるか、または、列挙された機能を実行するようにプログラムされたハードウェアである。ハードウェアは、本明細書に開示されているハードウェアであってもよいし、あるいは、列挙された機能を実行するようにプログラムまたは構成されているその他の既知のハードウェアであってもよい。ハードウェアが回路の一種と考えられるプロセッサである場合、回路、ユニット、または手段はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせであり、ソフトウェアはハードウェアおよび/またはプロセッサの構成に使用される。
【0022】
サーバ3の記憶装置30には、施設における作業に関する作業実施内容データが記憶される。例えば、作業実施内容データには、作業項目データ、作業要領データ、作業指示データ等が含まれる。作業項目データは、作業の名称、作業の実施場所、作業頻度等が作業項目(作業番号)ごとにリスト化されたデータである。作業要領データは、作業項目データの各作業項目に対応付けられ、対応する作業の内容を図示等により分かり易く示したデータである。作業指示データは、管理端末2を操作する管理者から通信端末1を操作する作業者への個別の指示内容を示すデータである。
【0023】
作業項目データおよび作業要領データは、予めサーバ3の記憶装置30に記憶される。作業指示データは、管理者が管理端末2を用いて作成し、対応する作業項目または作業者に紐付けてサーバ3にアップロードする。
【0024】
作業者は、自らが行う作業項目に対応する各種データをサーバ3から作業者の通信端末1にダウンロードする。通信端末1には、所定のウェブブラウザ(アプリケーションプログラム)が記憶されている。作業者は、ウェブブラウザで動作する所定の作業管理用のウェブページにアクセスし、そのウェブページ上で操作入力を行うことにより、各種データのダウンロードおよびアップロードを行うことができる。
【0025】
例えば、ウェブブラウザに表示される作業管理用のウェブページは、単一のウェブページでアプリケーションを構成するシングルページアプリケーション(SPA)により構成される。SPAは、サーバ3の記憶装置30に記憶される。なお、SPAがサーバ3とは別のウェブサーバ(図示せず)に記憶されていてもよい。
【0026】
SPAにおいては、通常のウェブアプリケーションのようにページ全体(HTML)の生成を都度ウェブサーバ側で行う代わりに、ウェブページ上で作業者が所定の操作(タッチ操作等)を行うと、ウェブブラウザ(ウェブブラウザを実行する通信端末1の演算器14)がその操作に必要な部分のデータをサーバ3に要求し、サーバ3から送られてきた部分的なデータをウェブブラウザがJavaScript(登録商標)で処理し、通信端末1側でHTMLを反映する。
【0027】
このように、作業者管理用のウェブページがSPAで構成されることにより、作業者の操作に応じたウェブページの更新等がサーバ3との必要最小限のデータとなるため、通信端末1とサーバ3との通信量を低減することができる。また、通信を通信端末1側のキャッシュを利用して非同期に実行することができるため、ウェブページの更新にかかる時間が短縮される。
【0028】
本実施の形態において、作業者は、所定の作業項目の実行を完了した場合に、通信端末1を操作してサーバ3に作業の実施内容を示す作業実績データを送信する。
【0029】
図2は、本実施の形態における作業実績入力画面の一例を示す図である。作業者が自身に割り当てられた作業者IDを通信端末1に入力することにより、その作業者が所定期間(例えば今日一日)のうちに行うべき少なくとも1つの作業項目の情報がサーバ3から通信端末1にダウンロードされ、記憶器13に記憶される。通信端末1は、その作業者が今から行うべき作業内容についての作業実績入力画面50をウェブブラウザ(SPA)上に表示する。
【0030】
作業実績入力画面50は、現作業内容表示欄51、作業情報表示欄52、作業要領表示欄53を含む。現作業内容表示欄51には、その作業者が現在行うべき作業(現作業)の概要またはタイトルが表示される。例えば、作業項目には、所定の製品を製造するための部品の取り付け作業、取り付けた部品の調整作業等が含まれる。さらに、作業項目には、所定の装置の動作(起動、停止、調整等)に関する作業、所定の計測値(電流、電圧、電力、圧力等)を読み取る作業、装置の点検、清掃等を行う作業、所定の消費物等を補充する作業等が含まれ得る。現作業内容表示欄51の近傍には、次作業の内容(タイトル等)が表示されてもよい。
【0031】
作業情報表示欄52には、現作業に付随する情報(例えば、作業ごとに割り当てられた識別符号(作業項目ID)、製品番号、工程の種別、現作業を完了するまでの目標時間、作業者名、使用する作業機器4の名称および作業機器ID等)が表示される。作業要領表示欄53には、サーバ3から作業要領データを取得した場合に、その内容が表示される。なお、現作業に対応付けられた作業要領データがサーバ3に記憶されている場合、作業項目の情報をダウンロードする際に、当該作業要領データもダウンロードされる。
【0032】
また、作業実績入力画面50には、仮想の次作業移行ボタン54が表示される。次作業移行ボタン54を操作入力(タッチ操作)した場合、作業実績入力画面50は、作業者が次に行うべき作業内容が表示される。ここで、次作業移行ボタン54は、現作業の実施内容を示す作業実績データをサーバ3に送信するための仮想の作業区切信号送信ボタンとして機能する。
【0033】
さらに、作業実績入力画面50には、現作業の実施内容についてのコメント入力を行うための仮想のコメント入力ボタン55が表示される。コメント入力ボタン55を操作入力(タッチ操作)した場合、ウェブブラウザ上にコメント入力画面(図示せず)が表示され、作業者によるコメント入力が可能である。なお、コメント入力画面には、作業項目に応じて、作業の実施内容についての作業内容入力欄が設けられてもよい。例えば、作業内容入力欄には、計測値または消費物の補充数等の入力欄が設けられてもよいし、複数の選択項目が表示された選択欄(例えば異常なしまたは要補修の選択欄等)が設けられてもよい。あるいは、作業実績入力画面50に、作業内容入力欄が設けられていてもよい。また、作業実績入力画面50には、作業を一時中断する場合や作業者が休憩を取る場合に、作業が停止していることを示す信号をサーバ3に送信するための仮想のボタンが設けられてもよい。
【0034】
次作業移行ボタン54が操作入力された場合、演算器14は、そのときの時刻を送信時刻として取得し、その送信時刻を含む作業実績データを生成する。作業実績データに含まれる送信時刻は、現在の作業項目の終了時刻かつ次の作業項目の開始時刻を意味する。作業実績データは、この時刻情報および作業者ID(ウェブブラウザへのログインID)を含む。さらに、作業実績データは、現在の作業項目に割り当てられた作業項目IDを含んでもよい。また、作業実績データは、上記作業内容入力欄に入力された作業内容等の情報を含んでもよい。
【0035】
通信端末1は、生成した作業実績データを含む作業区切信号をサーバ3へ送信する。すなわち、通信端末1は、作業区切信号とともに、その作業区切信号の送信時刻をサーバ3に送信する。サーバ3は、受信した作業実績データを記憶装置30に記憶して作業管理データベースとして蓄積する。より具体的には、サーバ3は、作業区切信号およびそれに付随する時刻情報(送信時刻)に基づいて現在の(完了した)作業項目IDに対応する作業項目の終了時刻およびその次の作業項目の開始時刻を作業者IDごとに記憶装置30に記憶することにより、作業者IDに対応付けられた複数の作業項目のそれぞれについての開始時刻および終了時刻のデータを含む、作業者ごとの作業管理データベースとして蓄積する。
【0036】
図3は、本実施の形態における一の作業者の作業管理データベースの例を示す図である。図3には、作業者Aが基準期間(例えば1日)に行う複数の作業項目のそれぞれについて作業者ID、使用する作業機器4の作業機器ID、作業における所定のパラメータ(管理項目)の制限値(上限値、下限値等)といったデータが予め対応付けられて作業管理データベースとして記憶装置30に記憶されている。さらに、作業者Aの通信端末1から作業実績データ(作業区切信号)が送られてくるたびに、対応する作業項目の開始時刻および終了時刻の情報が順次蓄積される。
【0037】
また、作業項目によっては作業者により通信端末1に内蔵されたカメラ16を用いた作業結果の撮影が行われる。撮影データには、撮影時刻のデータが付帯する。通信端末1は、撮影データの送信機器として機能する。このとき、送信機器の送信機器IDは、通信端末1に表示されるSPAへのログインID、すなわち、作業者IDである。通信端末1は、カメラ16により撮影した撮影データを、撮影時刻のデータおよび送信機器IDである作業者IDとともに所定のタイミングでサーバ3に送信する。
【0038】
例えば、撮影データは、作業実績データとともに作業区切信号に含まれていてもよい。これに代えて、基準期間の経過時(例えばその日に行うべき複数の作業項目のすべての完了時)に、通信端末1に所定の操作入力を行うことにより、撮影データがサーバ3に送信されてもよい。また、作業者が通信端末1に所定の操作入力を行った場合に、撮影データがサーバ3に送信されてもよい。
【0039】
サーバ3は、受信した撮影データを作業管理データベースに対応付けて記憶装置30に記憶する。より具体的には、サーバ3は、撮影データとともに送られた送信機器ID(作業者ID)に基づいて、対応する作業者の作業管理データベースを記憶装置30から読み出す。上述した通り、作業管理データベースは、その作業者に割り当てられた複数の作業項目のそれぞれの開始時刻および終了時刻のデータ(すなわち、各作業項目における作業期間のデータ)を含む。サーバ3は、撮影データを、読み出した作業管理データベースにおける複数の作業項目のうちの撮影データの取得時間が含まれる期間に行われた作業項目に対応付けて、記憶装置30に記憶する。すなわち、撮影データは、その撮影データの撮影時刻が含まれる期間に行われた作業項目についての撮影データであると推定される。
【0040】
図4は、図3の作業管理データベースにおける作業項目と撮影データとの対応付けについてのイメージ図である。なお、図4に示す作業管理データベースは、図3に示すものと同じものであるが、一部の記載を省略している。図4の例では、作業者A(作業者ID:AAA)が撮影した2つの撮影データDC1,DC2(ファイル名:10001.jpgおよび10002.jpg)と作業者Aの作業管理データベースにおける各作業項目との対応関係を示している。
【0041】
撮影データDC1は、撮影時刻が9:45であり、作業者Aの作業管理データベースによると作業項目3(開始時刻9:30、終了時刻10:00)の作業期間に撮影されたものと特定される。このため、撮影データDC1は、作業者Aの作業項目3の作業項目IDに対応付けられる(対応関係T1)。また、撮影データDC2は、撮影時刻が13:10であり、作業者Aの作業管理データベースによると作業項目5(開始時刻13:00、終了時刻14:00)の作業期間に撮影されたものと特定される。このため、撮影データDC2は、作業者Aの作業項目5の作業項目IDに対応付けられる(対応関係T2)。
【0042】
また、作用項目によっては作業に使用する作業機器4による所定の測定が行われる。例えば、図3において作業項目2,4は、何れも所定の作業機器4(作業機器ID:α01)を用いた作業が行われる。作業機器4を使用する作業項目ごとに、作業機器4の使用制限値が予め定められる。例えば、作業機器4が溶接機である場合、各作業項目における溶接電流の上限値および下限値が定められている。したがって、実際の作業において作業機器4の使用制限値範囲内で作業機器4が使用されているかの検証が必要となる。
【0043】
そのため、作業機器4は、対象となるパラメータ(上記例における電流値)を計測する。本実施の形態において、作業機器4は、作業の有無にかかわらず所定の単位時間(例えば1分)ごとに計測を行う。作業機器4は、送信機器として機能し、所定のタイミングで、計測によって得られた計測値データをその取得時刻の情報とともに通信ネットワーク5を介してサーバ3に送信する。このとき、作業機器4は、計測値データとともに作業機器4に割り当てられた作業機器IDを送信機器IDとして送信する。記憶装置30には、作業機器4ごとに割り当てられた作業機器IDと、その作業機器4が用いられる作業項目を示す作業項目IDとが対応付けられた状態で記憶されている。なお、1つの作業機器IDに対して複数の作業項目IDが対応付けられ得る。また、1つの作業項目IDに対して複数の作業機器IDが対応付けられ得る。所定のタイミングは、作業の終了時でもよいし、所定の時間間隔(例えば1時間ごと)でもよいし、計測の都度でもよい。
【0044】
サーバ3は、受信した計測値データを作業管理データベースに対応付けて記憶装置30に記憶する。より具体的には、サーバ3は、計測値データとともに送られた送信機器ID(作業機器ID)に基づいて、対応する作業項目の作業項目IDおよびその作業項目を行う作業者の作業者IDを記憶装置30から読み出す。上述した通り、作業機器IDは、作業管理データベースにおける作業項目IDに対応付けられている。サーバ3は、当該作業項目IDが含まれている作業管理データベースを読み出し、その作業項目を複数の作業項目に含む作業者の作業者IDを特定する。
【0045】
サーバ3は、計測値データを、読み出した作業管理データベースにおける複数の作業項目のうちの撮影データの取得時間が含まれる期間に行われた作業項目に対応付けて、記憶装置30に記憶する。すなわち、計測値データは、その計測値データの取得時刻が含まれる期間に行われた作業項目についての計測値データであると推定される。
【0046】
図5は、図3の作業管理データベースにおける作業項目と計測値データとの対応付けについてのイメージ図である。なお、図5に示す作業管理データベースは、図3に示すものと同じものであるが、一部の記載を省略している。図5の例では、作業機器4(作業機器ID:α01)が単位時間(1分)ごとに計測した計測値データ群と作業者A(作業者ID:AAA)の作業管理データベースにおける各作業項目との対応関係を示している。
【0047】
本実施の形態において、サーバ3は、単位時間ごとに送られてくる計測値データを取得時刻とともに計測値データ群として記憶装置30に蓄積する。サーバ3は、計測値データの作業機器IDから対応する作業項目2,4を含む作業者Aの作業管理データベースを読み出す。サーバ3は、読み出された作業管理データベースにおける対応する作業項目IDの実施期間における計測値データを、計測値データ群から抽出する。
【0048】
図5の例では、作業項目2の実施期間が8:30から9:30までであるので、計測値データ群における8:30から9:30までの計測値データDM1が、その作業項目2の作業項目IDと対応付けられる(対応関係T3)。また、作業項目4の実施期間が10:00から12:00までであるので、計測値データ群における10:00から12:00までの計測値データDM2が、その作業項目4の作業項目IDと対応付けられる(対応関係T4)。なお、対応付け処理完了後において、計測値データ群のうちの対応付けが行われなかった計測値データ(作業期間外の計測値データ)は、記憶装置30から削除されてもよい。
【0049】
上記構成によれば、作業者ごとにその作業者が行った作業項目について実際の開始時刻および終了時刻が作業者ごとの作業管理データベースとして蓄積される。さらに、作業に付随して送信機器が取得した作業関連データが、対応する作業者の作業管理データベースにおける複数の作業項目のうちの何れの作業項目の実施期間にその作業関連データの取得時間が含まれるかの照合を行うことによって対応する作業項目に対応付けられる。このように、作業関連データの取得時刻と、作業者が行った各作業項目における作業期間とを照合して作業関連データに対応する作業項目を特定することにより、作業関連データの取得時に作業項目との対応付けを予め行う必要がなくなる。このため、作業関連データの数および/または作業項目の数が増大しても、作業者が行った作業項目とその際に取得したデータとの対応付けを容易に行うことができる。
【0050】
また、本実施の形態において、作業機器4から単位時間ごとに送られてくる計測値データがサーバ3の記憶装置30に計測値データ群として蓄積される。このような場合でも、各計測値データの取得時刻に基づいて、対応する作業を行った作業者およびその作業者が行った作業項目を特定して対応付けることができる。すなわち、作業機器4で計測し、サーバ3の記憶装置30に蓄積された計測値データ群から事後的に作業者および作業項目の特定を行うことができる。このため、所定の計測を実行し、それをサーバに取得時間とともに送信可能な通信機能を有する作業機器4であれば、プログラミング等の変更を行うことなく、本作業管理システム100に適用可能である。
【0051】
以上、本開示の実施の形態について説明したが、本開示は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
【0052】
例えば、上記実施の形態においては、作業管理データベースにおける作業項目の実施期間に含まれる期間において取得された計測値データをその作業項目に対応付ける態様を例示したが、これに限られない。例えば、サーバ3は、対応する作業項目IDの実施期間と、その実施期間の前および/または後の所定期間とを含む期間における計測値データを、その作業項目IDに対応する計測値データとして計測値データ群から抽出してもよい。
【0053】
例えば、図5の例において、作業項目2の実施期間が8:30から9:30までであるのに対して、取得する計測値データの期間を8:20から9:40まで(作業項目2の実施期間±10分)としてもよい。作業項目の実施期間の前の所定期間のみを計測値データの抽出期間として含めてもよい(例えば、実施期間の10分前から実施期間の終了時刻までとしてもよい)し、作業項目の実施期間の後の所定期間のみを計測値データの抽出期間として含めてもよい(例えば、実施期間の開始時刻から実施期間の10分後までとしてもよい)し、作業項目の実施期間の前後の所定期間の両方を計測値データの抽出期間として含めてもよい。作業項目の実施期間の前後の所定期間の両方を計測値データの抽出期間として含める場合、前の所定期間と、後の所定期間とは、互いに異なる期間(例えば、実施期間の5分前から実施期間の10分後まで)としてもよい。
【0054】
作業項目の実施期間より広めの期間において取得された計測値データを抽出することにより、作業項目の実施期間を定める時計(通信端末1に内蔵されている時計)と、計測値データの取得時刻を定める時計(作業機器4に内蔵されている時計)との間に時差が生じている場合でも、作業項目の実施期間における計測値データを漏れなく対応付けることができる。
【0055】
なお、サーバ3の記憶装置30に記憶された作業管理データベース、計測値データ、作業項目と計測値データとの対応付け情報、撮影データ、作業項目と撮影データとの対応付け情報等は、管理端末2により編集可能としてもよい。例えば、管理端末2を操作するサーバ管理者の操作入力に基づいて、ある作業項目に対応付けられた計測値データのうち、不要と思われる計測値データを、削除したり、他の作業項目への対応付けを変更したりする等の編集を可能としてもよい。
【0056】
また、サーバ3は、管理端末2を操作するサーバ管理者の操作に基づいて送信機器ID(作業機器IDまたは作業者ID)に対応する作業関連データ(計測値データまたは撮影データ)の取得時刻を一括に補正可能に構成されてもよい。例えば、時刻を補正する作業機器4(の作業機器ID)を指定して、補正時刻(現在時刻+X分等)を入力することにより、作業機器IDに対応付けられている複数の計測値データのそれぞれの取得時刻が一括補正される。サーバ3は、補正後の取得時刻に基づいて該当する計測値データの対応付けをやり直してもよい。上記実施の形態では、作業関連データの取得時刻と作業項目の実施期間とに基づいて作業関連データの対応付けを行うため、作業関連データの取得時刻を定める時計と作業項目の実施期間を定める時計との間の時差が大きいと対応付けが正しく行えない可能性が生じる。そこで、作業機器IDごとに作業関連データの取得時刻に対する一括補正を可能とすることにより、時刻合わせの手間を省きつつ、正確な対応付けを行うことができる。
【0057】
また、上記実施の形態では、撮影データが、通信端末1に内蔵されるカメラ16で撮影され、通信端末1から撮影データがサーバ3へ送信される態様を例示したが、通信端末1とは別のカメラで撮影した撮影データであってもよい。この場合、そのカメラが通信機能を有している場合には、そのカメラからカメラID(送信機器ID)とともに撮影データをサーバ3に送信してもよい。あるいは、カメラで撮影した撮影データを所定の態様で通信端末1に移し、通信端末1から作業者ID(送信機器ID)とともに撮影データをサーバ3に送信してもよい。
【0058】
また、上記実施の形態では、作業機器4が、作業の実施期間であるか否かにかかわらず単位時間ごとに計測値データを取得する態様を例示したが、これに限られない。例えば、作業機器4は、作業者が作業を行う場合に電源が投入され、電源が投入されている間、計測を行うように構成されてもよい。あるいは、作業機器4は、作業者が所定の計測実施操作を行った場合に計測を行うように構成されてもよい。
【0059】
また、上記実施の形態では、作業項目IDと作業機器IDとが予め対応付けられている態様を例示したが、これに限られない。例えば、作業者が作業項目を実施する際に、その作業項目で使用する作業機器を選択し、その作業機器IDを使用機器情報としてサーバ3に送信することにより、サーバ3は、その作業項目を実施するたびにその作業項目で使用される作業機器の作業機器IDと作業項目IDとを対応付けてもよい。
【0060】
また、上記実施の形態では、作業関連データの取得時刻が送信機器(通信端末1または作業機器4)側で取得され、作業関連データとともにその取得時刻がサーバ3に送信される態様を例示したが、これに限られない。例えば、サーバ3が作業関連データを受信したときの受信時刻を作業関連データの取得時刻としてもよい。この場合、送信機器は、作業関連データを取得するたびにサーバ3にその作業関連データを送信することが好ましい。
【0061】
また、上記実施の形態では、通信端末1が作業区切信号とともに、それに付随する時刻情報として作業区切信号の送信時刻をサーバ3に送信する態様を例示したが、これに限られない。例えば、サーバ3が、作業区切信号を受信したときの受信時刻に基づいて、対応する作業項目の開始時刻および終了時刻を記憶装置30に記憶してもよい。
【0062】
また、上記実施の形態では、作業区切信号として送信される作業実績データには、作業項目IDが含まれる態様を例示したが、作業実績データには、作業項目IDは含まれていなくてもよい。この場合、例えば、サーバ3は、所定の基準時(その日の作業開始時)を基準として作業者IDごとに作業区切信号を受信した回数に応じて作業区切信号が生成されたときの作業項目を特定してもよい。例えば、サーバ3は、作業者A(の通信端末1)から2回目の作業区切信号を受信した場合、その作業区切信号の送信時刻を、作業者Aの作業項目2の終了時刻(および作業項目3の開始時刻)として記憶装置30に記憶してもよい。あるいは、作業実績データに、次作業移行ボタン54が操作入力された回数の情報が含まれてもよい。
【0063】
また、上記実施の形態では、作業区切信号の送信時刻が現在の作業項目の終了時刻かつ次の作業項目の開始時刻を示す態様を例示したが、これに限られない。例えば、現在の作業項目の終了時刻と次の作業項目の開始時刻とが別の時刻として設定されてもよい。例えば、通信端末1に表示される作業実績入力画面50において、作業開始時に操作入力する仮想ボタンと作業終了時に操作入力する仮想ボタンとが設けられてもよい。この場合、作業区切信号は、作業開始および作業終了の何れかを示す情報を含んでもよい。
【0064】
また、上記実施の形態では、作業実績入力画面50において作業者が行うべき複数の作業項目が作業順に表示される(現作業が完了した後に次作業の作業内容が表示される)態様としたが、これに限られない。例えば、通信端末1は、作業者が自身のID等を入力することにより、その作業者が行うべき作業項目が一覧表示された作業実績入力画面60をウェブブラウザ(SPA)上に一覧表示してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本開示は、作業者が行った作業項目とその際に取得したデータとの対応付けを容易に行うことができる作業管理システムを提供するために有用である。
【符号の説明】
【0066】
1 通信端末
3 サーバ
16 カメラ
4 作業機器(送信機器)
30 サーバの記憶装置
100 作業管理システム
【要約】
【課題】作業者が行った作業項目とその際に取得したデータとの対応付けを容易に行うことができる作業管理システムを提供する。
【解決手段】作業管理システムは、記憶装置を備えたサーバと、通信端末と、送信機器と、を含む。通信端末は、作業者IDを含み、作業者が行う複数の作業項目のうちの一の作業項目の開始および/または終了を示す作業区切信号をサーバに送信するよう構成され、送信機器は、作業関連データを送信機器IDとともにサーバに送信する。サーバは、各作業項目の開始時刻および終了時刻を作業者IDごとの作業管理データベースとして蓄積し、作業関連データとともに受信した送信機器IDから、対応する作業者の作業管理データベースを読み出し、作業関連データを、読み出した作業管理データベースにおける複数の作業項目のうちの作業関連データの取得時間が含まれる期間に行われた作業項目に対応付ける。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5