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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-12
(45)【発行日】2022-07-21
(54)【発明の名称】自動車投光器用の照射装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 45/47 20180101AFI20220713BHJP
   F16B 13/04 20060101ALI20220713BHJP
   F21S 41/657 20180101ALI20220713BHJP
   F21V 29/89 20150101ALI20220713BHJP
   F21V 29/503 20150101ALI20220713BHJP
   F21S 41/19 20180101ALI20220713BHJP
   F21W 102/13 20180101ALN20220713BHJP
【FI】
F21S45/47
F16B13/04 B
F21S41/657
F21V29/89
F21V29/503
F21S41/19
F21W102:13
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021533142
(86)(22)【出願日】2019-11-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-01
(86)【国際出願番号】 EP2019082578
(87)【国際公開番号】W WO2020120127
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】18211619.4
(32)【優先日】2018-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】593045569
【氏名又は名称】ツェットカーヴェー グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】アートナー、マーティン
(72)【発明者】
【氏名】ローラント、ヨハン
(72)【発明者】
【氏名】ハーン、マキシミリアン
【審査官】竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】独国特許出願公開第102012202933(DE,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0376232(US,A1)
【文献】特開2009-205834(JP,A)
【文献】特開2003-227159(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 45/47
F16B 13/04
F21S 41/657
F21V 29/89
F21V 29/503
F21S 41/19
F21W 102/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車投光器用の照射装置あって、
前記照射装置(1)は、以下の構成を含む:
- 光学構成ユニット(100)を含み、前記光学構成ユニット(100)は、少なくとも1つの光源と、前記少なくとも1つの光源に割り当てられた冷却体(110)とを含み、前記冷却体(110)は、少なくとも3つの第1開口部(111)を有し、前記光学構成ユニット(100)は、自動車投光器の前方に光像を放射するように構成されており、
- 支持フレーム(200)を含み、前記支持フレーム(200)は、少なくとも3つの第2開口部(210)を有し、前記第2開口部(210)は、前記冷却体(110)の少なくとも3つの前記第1開口部(111)に割り当てられており、そして、
- アダプタ構成部材(300)を含み、前記アダプタ構成部材(300)は、前記冷却体(110)の前記第1開口部(111)の数に相当する数の、前記第1開口部(111)に対応するアンカプラグ(310)を有し、前記アンカプラグ(310)は、それぞれねじ穴部(311)を有し、それぞれ前記冷却体(110)の前記第1開口部(111)内に挿入されており、
各アンカプラグ(310)に対しては、前記ねじ穴部(311)に対応する対向ねじ部(410)を有するねじユニット(400)が設けられており、前記ねじユニット(400)は、前記支持フレーム(200)の前記第2開口部(210)を介して前記支持フレーム(200)を通り、それぞれの前記アンカプラグ(310)内にねじ込まれており、前記アンカプラグ(310)は、前記アンカプラグ(310)内に前記ねじユニット(400)をねじ込むことで拡開するように構成されており、それにより前記冷却体(110)の前記第1開口部(111)内に挿入された前記アンカプラグ(310)は、力による締結で前記冷却体(110)と結合されており、前記光学構成ユニット(100)は、前記アダプタ構成部材(300)を介して前記支持フレーム(200)に取り付けられていること、
を特徴とする照射装置。
【請求項2】
前記冷却体(110)は、まさしく3つの第1開口部(111)を有すること、
を特徴とする、請求項1に記載の照射装置。
【請求項3】
前記支持フレーム(200)は、まさしく3つの第2開口部(210)を有すること、
を特徴とする、請求項1又は2に記載の照射装置。
【請求項4】
前記冷却体(110)は、金属から、又はアルミニウムから製造されていること、
を特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の照射装置。
【請求項5】
前記アダプタ構成部材(300)は、プラスチックから製造されていること、
を特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の照射装置。
【請求項6】
前記アダプタ構成部材(300)は、一体的にないし一部材式で構成されていること、
を特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の照射装置。
【請求項7】
前記アンカプラグ(310)は、それぞれ少なくとも1つのロック要素(312)を含み、少なくとも1つの前記ロック要素(312)は、当該ロック要素(312)に割り当てられ、前記冷却体(110)の前記第1開口部(111)内に設けられた対向ロック要素(112)に係合するように構成されていること、
を特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の照射装置。
【請求項8】
少なくとも1つの前記ロック要素(312)は、ロックノーズ部として又はアンダーカット部として構成されていること、
を特徴とする、請求項に記載の照射装置。
【請求項9】
前記対向ロック要素(112)は、ロックノーズ部として又はアンダーカット部として構成されていること、
を特徴とする、請求項7又は8に記載の照射装置。
【請求項10】
前記ロック要素(312)は、前記アンカプラグ(310)と一部材式でないし一体的に製造されていること、
を特徴とする、請求項7~9のいずれか一項に記載の照射装置。
【請求項11】
それぞれ前記ねじユニット(400)は、前記対向ねじ部(410)及びねじ頭部(421)を有するねじ部材(420)と、支承要素(430)とを含み、前記ねじ頭部(421)は、回転可能に前記支承要素(430)内に支承されており、更に前記支承要素(430)は、前記支持フレーム(200)の前記第2開口部(210)内に配設されていること、
を特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の照射装置。
【請求項12】
前記支持フレーム(200)の前記第2開口部(210)は、前記支持フレーム(200)の前記第2開口部(210)の間の仮想の接続線が直角三角形を形成するように、又は直角二等辺三角形を形成するように配設されていること、
を特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の照射装置。
【請求項13】
前記光学構成ユニット(100)は、所定の補助ハイビームスポットを前記照射装置(1)の前方に放射するように構成されていること、
を特徴とする、請求項1~12のいずれか一項に記載の照射装置。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載の照射装置(1)を少なくとも1つ備えた自動車投光器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車投光器用の照射装置に関する。
【0002】
更に本発明は、本発明による照射装置を少なくとも1つ備えた自動車投光器に関する。
【背景技術】
【0003】
通常は、自動車投光器には1つ又は複数の照射装置(照明装置)を設けることができ、該照射装置は、単独で又は共同で1つの支持フレームに取り付けられ、該支持フレームが引き続き自動車投光器に組み込まれる。
【0004】
照射装置を支持フレームと機械的に結合するために、従来技術からは、支持フレームを介して照射装置の冷却体(ヒートシンク)内にねじ込まれるねじ(ないしボルト)を用いて照射装置が取り付けられることが知られている。
【0005】
通常は、照射装置の冷却体は、金属ないし軽金属、例えばアルミニウムから作られている。ねじを冷却体内にねじ込むために、とりわけ穿孔部ないし穴部が予め開けられるが、その際には、金属の削りくずのかたちの金属破片が発生する。
【0006】
そのような汚染物は、照射装置内や自動車投光器内では望まれず、なぜなら、そのような金属の削りくずは、例えば投光器などの内部の電子装置の欠陥をもたらす可能性があるためである。
【0007】
更に、上述の穴部には、高い許容誤差要求を課す必要がある。なぜなら、車両内の自動車投光器は、運転中に振動にさらされ、これらの振動は、しっかりとねじ固定されていないねじが再び緩んでしまうことをもたらす可能性があるためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】独国特許出願公開第102012202933号明細書
【文献】国際公開第2014/138763号
【文献】欧州特許出願公開第2366938号明細書
【文献】欧州特許出願公開第1228925号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、改善された照射装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題は、照射装置が以下の構成を含むことにより解決される:
- 光学構成ユニットを含み、該光学構成ユニットは、少なくとも1つの光源と、該少なくとも1つの光源に割り当てられた冷却体とを含み、該冷却体は、少なくとも3つの第1開口部を有し、この際、該光学構成ユニットは、自動車投光器の前方に光像を放射するように構成されており、
- 支持フレームを含み、該支持フレームは、少なくとも3つの第2開口部を有し、該第2開口部は、冷却体の少なくとも3つの第1開口部に割り当てられており、そして、
- アダプタ構成部材を含み、該アダプタ構成部材は、冷却体の第1開口部の数に相当する数の、第1開口部に対応するアンカプラグ(Duebelzapfen)を有し、該アンカプラグは、それぞれねじ穴部を有し、それぞれ冷却体の第1開口部内に挿入されており、
この際、各アンカプラグに対しては、ねじ穴部に対応する対向ねじ部を有するねじユニットが設けられており、該ねじユニットは、支持フレームの第2開口部を介して支持フレームを通り、それぞれのアンカプラグ内にねじ込まれており、この際、アンカプラグは、該アンカプラグ内にねじユニットをねじ込むことで(例えば半径方向に弾性的に)拡開するように構成されており、それにより冷却体の第1開口部内に挿入された該アンカプラグは、力による締結で冷却体と結合されており、光学構成ユニットは、アダプタ構成部材を介して支持フレームに取り付けられている。
即ち本発明の第1の視点により、
自動車投光器用の照射装置であって、
前記照射装置は、以下の構成を含む:
- 光学構成ユニットを含み、前記光学構成ユニットは、少なくとも1つの光源と、前記少なくとも1つの光源に割り当てられた冷却体とを含み、前記冷却体は、少なくとも3つの第1開口部を有し、前記光学構成ユニットは、自動車投光器の前方に光像を放射するように構成されており、
- 支持フレームを含み、前記支持フレームは、少なくとも3つの第2開口部を有し、前記第2開口部は、前記冷却体の少なくとも3つの前記第1開口部に割り当てられており、そして、
- アダプタ構成部材を含み、前記アダプタ構成部材は、前記冷却体の前記第1開口部の数に相当する数の、前記第1開口部に対応するアンカプラグを有し、前記アンカプラグは、それぞれねじ穴部を有し、それぞれ前記冷却体の前記第1開口部内に挿入されており、
各アンカプラグに対しては、前記ねじ穴部に対応する対向ねじ部を有するねじユニットが設けられており、前記ねじユニットは、前記支持フレームの前記第2開口部を介して前記支持フレームを通り、それぞれの前記アンカプラグ内にねじ込まれており、前記アンカプラグは、前記アンカプラグ内に前記ねじユニットをねじ込むことで拡開するように構成されており、それにより前記冷却体の前記第1開口部内に挿入された前記アンカプラグは、力による締結で前記冷却体と結合されており、前記光学構成ユニットは、前記アダプタ構成部材を介して前記支持フレームに取り付けられていること、
を特徴とする照射装置が提供される。
更に本発明の第2の視点により、
前記照射装置を少なくとも1つ備えた自動車投光器が提供される。
尚、本願の特許請求の範囲に付記された図面参照符号は、専ら本発明の理解の容易化のためのものであり、図示の形態への限定を意図するものではないことを付言する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明において、以下の形態が可能である。
(形態1)
自動車投光器用の照射装置であって、
前記照射装置は、以下の構成を含む:
- 光学構成ユニットを含み、前記光学構成ユニットは、少なくとも1つの光源と、前記少なくとも1つの光源に割り当てられた冷却体とを含み、前記冷却体は、少なくとも3つの第1開口部を有し、前記光学構成ユニットは、自動車投光器の前方に光像を放射するように構成されており、
- 支持フレームを含み、前記支持フレームは、少なくとも3つの第2開口部を有し、前記第2開口部は、前記冷却体の少なくとも3つの前記第1開口部に割り当てられており、そして、
- アダプタ構成部材を含み、前記アダプタ構成部材は、前記冷却体の前記第1開口部の数に相当する数の、前記第1開口部に対応するアンカプラグを有し、前記アンカプラグは、それぞれねじ穴部を有し、それぞれ前記冷却体の前記第1開口部内に挿入されており、
各アンカプラグに対しては、前記ねじ穴部に対応する対向ねじ部を有するねじユニットが設けられており、前記ねじユニットは、前記支持フレームの前記第2開口部を介して前記支持フレームを通り、それぞれの前記アンカプラグ内にねじ込まれており、前記アンカプラグは、前記アンカプラグ内に前記ねじユニットをねじ込むことで拡開するように構成されており、それにより前記冷却体の前記第1開口部内に挿入された前記アンカプラグは、力による締結で前記冷却体と結合されており、前記光学構成ユニットは、前記アダプタ構成部材を介して前記支持フレームに取り付けられていること。
(形態2)
前記冷却体は、まさしく3つの第1開口部を有すること、が好ましい。
(形態3)
前記支持フレームは、まさしく3つの第2開口部を有すること、が好ましい。
(形態4)
前記冷却体は、金属から、好ましくはアルミニウムから製造されていること、が好ましい。
(形態5)
前記アダプタ構成部材は、プラスチックから製造されていること、が好ましい。
(形態6)
前記アダプタ構成部材は、一体的にないし一部材式で構成されていること、が好ましい。
(形態7)
前記アンカプラグは、それぞれ少なくとも1つのロック要素を含み、少なくとも1つの前記ロック要素は、当該ロック要素に割り当てられ、前記冷却体の前記第1開口部内に設けられた対向ロック要素に係合するように構成されていること、が好ましい。
(形態8)
少なくとも1つの前記ロック要素は、ロックノーズ部として又はアンダーカット部として構成されていること、が好ましい。
(形態9)
前記対向ロック要素は、ロックノーズ部として又はアンダーカット部として構成されていること、が好ましい。
(形態10)
前記ロック要素は、前記アンカプラグと一部材式でないし一体的に製造されていること、が好ましい。
(形態11)
それぞれ前記ねじユニットは、前記対向ねじ部及びねじ頭部を有するねじ部材と、支承要素とを含み、前記ねじ頭部は、回転可能に前記支承要素内に支承されており、更に前記支承要素は、前記支持フレームの前記第2開口部内に配設されていること、が好ましい。
(形態12)
前記支持フレームの前記第2開口部は、前記支持フレームの前記第2開口部の間の仮想の接続線が直角三角形を形成するように、好ましくは直角二等辺三角形を形成するように配設されていること、が好ましい。
(形態13)
前記光学構成ユニットは、所定の補助ハイビームスポットを前記照射装置の前方に放射するように構成されていること、が好ましい。
(形態14)
前記照射装置を少なくとも1つ備えた自動車投光器。

【0012】
有利には、冷却体は、まさしく3つの第1開口部を有する。
【0013】
有利には、支持フレームは、まさしく3つの第2開口部を有することを考慮することができる。
【0014】
冷却体が、金属から、好ましくはアルミニウムから製造されていると有利であり得る。
【0015】
アダプタ構成部材は、プラスチックから製造されていることを考慮することができる。
【0016】
アダプタ構成部材は、一体的にないし一部材式で構成されていることを考慮することができる。
【0017】
それにより、例えば射出成形法を用いてアダプタ構成部材をより容易に作ることができる。
【0018】
有利には、アンカプラグは、それぞれ少なくとも1つのロック要素を含むことができ、この際、少なくとも1つのロック要素は、該ロック要素に割り当てられ、冷却体の第1開口部内に設けられた対向ロック要素に係合するように構成されている。
【0019】
それにより、ねじユニットが(十分)ねじ込まれる前に冷却体の第1開口部からアンカプラグが意図せずに押し出されることが防止される。
【0020】
少なくとも1つのロック要素は、ロックノーズ部として又はアンダーカット部として構成されていることを考慮することができる。
【0021】
対向ロック要素は、ロックノーズ部として又はアンダーカット部として構成されていることを考慮することができる。
【0022】
ロック要素は、アンカプラグと一部材式でないし一体的に製造されていることを考慮することができる。
【0023】
有利には、それぞれねじユニットは、対向ねじ部及びねじ頭部を有するねじ部材と、支承要素(取付要素)とを含むことができ、この際、ねじ頭部は、回転可能に支承要素内に支承されており、更にこの際、支承要素は、支持フレームの第2開口部内に配設されている。
【0024】
この際、支承要素は、固定的に又は回転可能に第2開口部内に支承されていることが可能である。
【0025】
有利には、支持フレームの第2開口部は、支持フレームの第2開口部の間の仮想の接続線が直角三角形を形成するように、好ましくは直角二等辺三角形を形成するように配設されていることを考慮することができる。
【0026】
そのような仮想の接続線は、自動車内に規定通りに取り付けられた自動車投光器内に照射装置が組み込まれた状態で、例えば、水平方向の旋回軸線及び垂直方向の旋回軸線に対応する。
【0027】
この際「垂直」と「水平」という概念は、自動車投光器内に組み込まれた照射装置に関するものであり、この際、自動車投光器は、規定通りに自動車内に組み込まれている。
【0028】
光学構成ユニットは、所定の補助ハイビームスポットを照射装置の前方に放射するように構成されていることを考慮することができる。
【0029】
また前記課題は、本発明による照射装置を少なくとも1つ備えた自動車投光器により解決される。
【0030】
以下、本発明を、例示の図面に基づき詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】アダプタ構成部材を用いて支持フレームに取り付けられている光学構成ユニットを備えた例示の一照射装置を示す図である。
図2図1のアダプタ構成部材を斜視図として示しており、ここでアダプタ構成部材は、3つのアンカプラグを含んでいる。
図3図2のアンカプラグの1つを詳細図で示す図である。
図4】光学構成ユニットとアダプタ構成部材と支持フレームとの間の結合箇所の詳細横断面図を示す図であり、ここでアンカプラグは、光学構成ユニットの冷却体の第1開口部内に配設され、ロック要素を用いて第1開口部とロックされている。
図5】ロック要素をもたない、アダプタ構成部材の例示の一アンカプラグを他の詳細図で示す図である。
図6】光学構成ユニットと結合された、アダプタ構成部材の一アンカプラグの結合箇所を斜視詳細図で示す図である。
【実施例
【0032】
図1は、自動車投光器(例えば前照灯や尾灯)用の例示の照射装置(照明装置)1を示しており、照射装置1は、光学構成ユニット100を含み、光学構成ユニット100は、少なくとも1つの光源と、該少なくとも1つの光源に割り当てられた冷却体(ヒートシンク)110とを含み、この際、冷却体110は、3つの第1開口部を有し、例えば金属から、特にアルミニウムから製造されている。光学構成ユニット100は、自動車投光器の前方に光像を放射するように構成されている。
【0033】
照射装置1は、更に支持フレーム200を含み、支持フレーム200は、3つの第2開口部210を有し、これらの第2開口部210は、それぞれ冷却体110の第1開口部に割り当てられており、更に照射装置1は、アダプタ構成部材300を含み、アダプタ構成部材300は、冷却体110の第1開口部の数に相当する数の、第1開口部に対応するアンカプラグ(Duebelzapfen)310を有し、これらのアンカプラグ310は、図2図3図6、並びに図4図5の断面図で見ることができる。アダプタ構成部材300は、図2に図示された例では、プラスチックから製造され、例えば射出成形法を用いてアンカプラグ310と一部材式でないし一体的に製造されている。
【0034】
図3は、アダプタ構成部材300の1つのアンカプラグ310の詳細図を示しており、この際、アンカプラグ310は、追加的に2つのロック要素312を有することが見てとれる。
【0035】
アンカプラグ310の例示の実施形態を図示する図4ないし図5では、アンカプラグ310がそれぞれねじ穴部311を有し、またそれぞれ冷却体110の第1開口部111内に挿入されていることが見てとれ、この際、各アンカプラグ310に対しては、ねじ穴部311に対応する対向ねじ部410を有するねじユニット400が設けられている。
【0036】
この際、ねじユニット400は、対向ねじ部410及びねじ頭部421を有するねじ部材420と、支承要素(取付要素)430とを含み、この際、ねじ頭部421は、回転可能に支承要素430内に支承されている。この際、支承要素430は、支持フレーム200の第2開口部210内に配設されている。
【0037】
更に、対応のねじユニット400は、支持フレーム200の第2開口部210を介して支持フレーム200を通り、それぞれのアンカプラグ310内に少なくとも部分的にねじ込まれており、この際、アンカプラグ310は、該アンカプラグ310内にねじユニット400をねじ込むことで、ないし対応するねじ穴部311内に対向ねじ部410をねじ込むことで(例えば半径方向に弾性的に)拡開するように構成されており、それにより冷却体110の第1開口部111内に挿入された該アンカプラグ310が力による締結(kraftschluessig、即ち摩擦力による結合方式)で冷却体110と結合されており、光学構成ユニット100は、アダプタ構成部材300を介して支持フレーム200に取り付けられている。
【0038】
この際、アダプタ構成部材300は、例えば、光学構成ユニット100の冷却体110上に載置され、この際、アンカプラグ310は、そのために設けられた冷却体110の第1開口部111内に挿入される。図4では、また図3でも、1つのアンカプラグ310ないし複数のアンカプラグ310が、それぞれ、ロックノーズ部として構成されている少なくとも1つのロック要素312を含むことが見てとれ、この際、ロック要素312は、該ロック要素312に割り当てられ、冷却体110の第1開口部111内に設けられ、アンダーカット部として構成されている対向ロック要素112に係合するように構成されている。第1開口部111内にアンカプラグ310が挿入されることで、対向ロック要素112に係合したロック要素312は、ねじユニット400が(十分)ねじ込まれる前にアンカプラグ310が意図せずに押し出されることを防止する。
【0039】
それに続き、支持フレーム200の第2開口部210内にあり、ないしこれらの第2開口部210を通るねじユニット400ないしねじ部材420が、対応のアンカプラグ310内にねじ込まれる。それにより光学構成ユニット100は、支持フレーム200と結合され、この際、支持フレーム200上の光学構成ユニット100の配向は、それぞれのアンカプラグ310内のねじユニット400のねじ込まれた深さにより決定され、即ち異なるアンカプラグ310内のねじ込み深さに応じ、光学構成ユニット100を、例えば傾けることができ、又は僅かに回転させることができる。
【0040】
更に図6は、図4の例示の結合箇所を斜視図として示しており、この際、冷却体110の第1開口部111内に入れられたアンカプラグ310は、ロック要素312を用いて第1開口部111の対向ロック要素112(アンダーカット部)においてロックされている。
【0041】
ねじ部材420のねじ頭部421は、専ら回転可能に支承要素430内に支承されており、支承要素430自体は、同様に固定的に又は少なくとも回転可能に第2開口部210内に配設されているので、ねじ穴部311内にねじ部材420をねじ込むことにより及び/又は緩めることにより、光学構成ユニット100は動かされる。この際、支持フレーム200は、例えば自動車投光器内で、光学構成ユニット100に対して相対的に取り付けられている。
【0042】
支持フレーム200の第2開口部210、ないし全ての第1開口部111と第2開口部210は、第2開口部210の間、ないし第1開口部111の間の仮想の接続線が直角三角形を形成するように、好ましくは直角二等辺三角形を形成するように配設されている。そのような仮想の接続線は、自動車内に規定通りに取り付けられた自動車投光器内に照射装置が組み込まれた状態で、例えば、図1に記入されている、水平方向の旋回軸線H及び垂直方向の旋回軸線Vに対応する。
【0043】
この際「垂直」と「水平」という概念は、自動車投光器内に組み込まれた照射装置1に関するものであり、この際、自動車投光器は、規定通りに自動車内に組み込まれている。
【符号の説明】
【0044】
1 照射装置
100 光学構成ユニット
110 冷却体
111 第1開口部
112 対向ロック要素
200 支持フレーム
210 第2開口部
300 アダプタ構成部材
310 アンカプラグ
311 ねじ穴部
312 ロック要素
400 ねじユニット
410 対向ねじ部
420 ねじ部材
421 ねじ頭部
430 支承要素
図1
図2
図3
図4
図5
図6