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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-13
(45)【発行日】2022-07-22
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/14 20060101AFI20220714BHJP
   D06F 39/12 20060101ALI20220714BHJP
【FI】
D06F39/14 Z
D06F39/12 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2017229438
(22)【出願日】2017-11-29
(65)【公開番号】P2019097683
(43)【公開日】2019-06-24
【審査請求日】2020-10-14
(73)【特許権者】
【識別番号】512128645
【氏名又は名称】青島海爾洗衣机有限公司
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.
(73)【特許権者】
【識別番号】307036856
【氏名又は名称】アクア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111383
【弁理士】
【氏名又は名称】芝野 正雅
(74)【代理人】
【識別番号】100170922
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 誠
(72)【発明者】
【氏名】西浦 直人
(72)【発明者】
【氏名】三觜 紳平
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-526450(JP,A)
【文献】実開平05-056085(JP,U)
【文献】特開2014-083072(JP,A)
【文献】特開2006-162742(JP,A)
【文献】特開2010-200943(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 39/14
D06F 39/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に弾性的に支持された外槽と、
前記外槽内に回転可能に配置され、洗濯物が収容される洗濯脱水槽と、
前記外槽の上面に設けられた開口部を閉塞する外槽蓋と、を備え、
前記外槽蓋は、その一端部に第1の回転軸を有し、前記外槽に対して前記第1の回転軸を中心に回動することにより開閉し、その他端部に前記第1の回転軸に平行な第2の回転軸を中心に回転可能な取っ手を有し、
前記取っ手は、
前記外槽蓋が前記開口部を閉塞した状態において前記外槽の上面に対向する第1の配置面と、
前記第1の配置面内において配置された第1の吸着面と、
前記第1の回転軸と前記第2の回転軸との並び方向に前記第1の吸着面から離れるように設けられ、ユーザの手が掛けられる手掛部と、を含み、
前記外槽の上面は、
前記第1の配置面に対応する第2の配置面と、
前記第2の配置面内において配置され、前記外槽蓋が前記開口部を閉塞した状態において前記第1の吸着面が接触する第2の吸着面と、を含み、
前記第1の吸着面および前記第2の吸着面のうち、一方の面が、マグネットによる磁力を発生し、他方の面が、発生した磁力によって前記一方の面に引き付けられ、
前記外槽蓋が前記開口部を閉塞した状態において前記手掛部が持ち上げられると、前記第1の配置面における前記第1の吸着面を挟んで前記手掛部と反対側の位置に支点が形成され、当該支点を中心に前記第1の配置面が回動して、前記第1の吸着面が前記第2の吸着面から離脱する、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
請求項1に記載の洗濯機において、
前記第2の配置面は、前記外槽の上面よりも高くなるよう構成され、
前記第1の配置面は、前記手掛部の方向とは反対方向に前記第2の配置面よりも張り出し、張り出した面部分と前記外槽の上面との間に空間が形成される、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項3】
請求項2に記載の洗濯機において、
前記第1の配置面には、前記第1の吸着面に対して前記手掛部と反対側に、前記外槽の上面側に突出し、前記支点となる突起部が設けられ、
前記外槽の上面には、前記第2の配置面から続くように前記空間側へと下り、前記突起部が接する傾斜面が設けられる、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項4】
請求項3に記載の洗濯機において、
前記突起部は、前記傾斜面と平行な面を有する、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項5】
請求項4に記載の洗濯機において、
前記突起部の先端部は、R形状を有する、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項6】
請求項1ないし5の何れか一項に記載の洗濯機において、
前記一方の面は、前記マグネットの表面により構成され、
前記他方の面は、磁性体の表面により構成される、
ことを特徴とする洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
外箱内に弾性支持された水槽の上面の開口が、中央に開口部を有する槽カバーで閉塞され、開口部が内蓋で開閉される洗濯機が、たとえば、特許文献1に記載されている。特許文献1の洗濯機では、内蓋に回動操作されるハンドルが設けられる。ハンドルには、爪部を有するフック部材が設けられる。内蓋が閉塞されると、フック部材の爪部が、槽カバー側に設けられた係止部材の爪部と係合し、内蓋が閉塞状態に保持される。
【0003】
このように、内蓋を閉塞状態に保持するために、爪部による構造が採られた場合、内蓋が開放されたときに爪部の構造が外部に露出することになり、開放された内蓋をユーザが見たときに、必ずしも見栄えの良いものとならない。
【0004】
そこで、内蓋の見栄えを良くするために、マグネットを用い、マグネットの吸着力により内蓋を閉塞状態に保持する構造を採ることが考えられる。
【0005】
たとえば、特許文献2には、洗濯機において、洗剤供給装置における蓋の閉塞を保持するためにマグネットが用いられることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2010-200943号公報
【文献】特開2005-514133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2のように、洗剤供給装置の蓋の閉塞保持にマグネットが用いられる場合、その吸着力が弱くてよいので、ユーザは蓋の開閉操作を支障なく行いやすい。
【0008】
一方、内蓋には、脱水時に生じ得る水槽の上下振動や洗い時等に生じ得る洗濯物の内蓋への衝突により、開放方向に大きな力が加わりやすい。このため、内蓋の閉塞保持にマグネットが用いられる場合、強い吸着力が求められる。よって、この場合、ユーザによる開閉操作が行いづらくなることが懸念される。
【0009】
そこで、本発明は、外槽上面の開口部を覆う外槽蓋を、マグネットを用いた構造によって閉塞保持する場合に、ユーザが外槽蓋の開閉操作を容易に行い得る洗濯機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の主たる態様に係る洗濯機は、筐体内に弾性的に支持された外槽と、前記外槽内に回転可能に配置され、洗濯物が収容される洗濯脱水槽と、前記外槽の上面に設けられた開口部を閉塞する外槽蓋と、を備える。ここで、前記外槽蓋は、その一端部に第1の回転軸を有し、前記外槽に対して前記第1の回転軸を中心に回動することにより開閉し、その他端部に前記第1の回転軸に平行な第2の回転軸を中心に回転可能な取っ手を有する。前記取っ手は、前記外槽蓋が前記開口部を閉塞した状態において前記外槽の上面に対向する第1の配置面と、前記第1の配置面内において配置された第1の吸着面と、前記第1の回転軸と前記第2の回転軸との並び方向に前記第1の吸着面から離れるように設けられ、ユーザの手が掛けられる手掛部と、を含む。前記外槽の上面は、前記第1の配置面に対応する第2の配置面と、前記第2の配置面内において配置され、前記外槽蓋が前記開口部を閉塞した状態において前記第1の吸着面が接触する第2の吸着面と、を含む。前記第1の吸着面および前記第2の吸着面のうち、一方の面が、マグネットによる磁力を発生し、他方の面が、発生した磁力によって前記一方の面に引き付けられる。前記外槽蓋が前記開口部を閉塞した状態において前記手掛部が持ち上げられると、前記第1の配置面における前記第1の吸着面を挟んで前記手掛部と反対側の位置に支点が形成され、当該支点を中心に前記第1の配置面が回動して、前記第1の吸着面が前記第2の吸着面から離脱する。
【0011】
上記の構成によれば、手掛部を力点、第1の吸着面における第2の吸着面との接触領域を作用点とするテコの原理によって、第1の吸着面を第2の吸着面から容易に引き離すことができる。これにより、ユーザは、外槽蓋の開閉操作を容易に行うことができる。
【0012】
本態様に係る洗濯機において、前記第2の配置面は、前記外槽の上面よりも高くなるよう構成され、前記第1の配置面は、前記手掛部の方向とは反対方向に前記第2の配置面よりも張り出し、張り出した面部分と前記外槽の上面との間に空間が形成されるような構成が採られ得る。
【0013】
上記の構成によれば、第1の配置面の端部ではなく、第1の配置面における第1の吸着面に近い部分に支点を形成することができるので、支点から作用点である第1吸着面の接触領域までの距離を短くできる。これにより、第1の吸着面の接触領域に上方への大きな力が加わりやすくなり、第1の吸着面を第2の吸着面から、一層、容易に引き離すことが可能となる。
【0014】
上記の構成とされた場合、さらに、前記第1の配置面には、前記第1の吸着面に対して前記手掛部と反対側に、前記外槽の上面側に突出し、前記支点となる突起部が設けられ得る。この場合、前記外槽の上面には、前記第2の配置面から続くように前記空間側へと下り、前記突起部が接する傾斜面が設けられる。
【0015】
手掛部が持ち上げられることにより取っ手が回動すると、それに伴って第2の回転軸が上方へ移動し、外槽蓋が第1の回転軸を中心に回動して僅かに開く。取っ手には、外槽蓋が開くことにより、取っ手を水平方向に引く力が加わる。上記の構成では、取っ手が水平方向に引かれると、傾斜面が突起部により水平方向に押され、この水平方向の力が上方向への力に変換されて突起部に作用する。これにより、突起部が傾斜面に沿って上昇し、取っ手が回動すると同時に上昇するので、第1の吸着面が第2の吸着面から、より一層、容易に引き離すことが可能となる。
【0016】
上記の構成とされた場合、さらに、前記突起部は、前記傾斜面と平行な面を有するような構成とされ得る。
【0017】
このような構成とされると、突起部の平行な面が傾斜面にほぼ面接触するので、突起部で傾斜面を後方に良好に押すことができ、傾斜面で変換された上方向への力を十分に突起部に加えることができる。これにより、取っ手を上昇させやすくすることができ、第1の吸着面を第2の吸着面から、さらにより一層、容易に引き離すことが可能となる。
【0018】
上記の構成とされた場合、さらに、前記突起部の先端部は、R形状を有し得る。
【0019】
このような構成とされると、取っ手の回動が進んだ際に、先端部が傾斜面に引っ掛かりにくく、取っ手を円滑に回動することが可能となる。
【0020】
本態様に係る洗濯機において、前記一方の面は、前記マグネットの表面により構成され得る。この場合、前記他方の面は、磁性体の表面により構成される。
【0021】
上記の構成によれば、第1の吸着面と第2の吸着面とを強く吸着させることができ、外槽蓋により開口部を強固に閉塞することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、外槽上面の開口部を覆う外槽蓋を、マグネットを用いた構造によって閉塞保持する場合に、ユーザは、外槽蓋の開閉操作を容易に行うことができる。
【0023】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明によりさらに明らかとなろう。ただし、以下の実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、実施の形態に係る、全自動洗濯乾燥機の側面断面図である。
図2図2は、実施の形態に係る、全自動洗濯乾燥機の上部の背面斜視図である。
図3図3(a)は、実施の形態に係る、外槽蓋により内側投入口が閉塞された状態の外槽カバーの斜視図であり、図3(b)は、実施の形態に係る、外槽蓋が取り外された状態の外槽カバーの斜視図である。
図4図4は、実施の形態に係る、マグネットが分離された状態の吸着台の周辺が示された外槽カバーの要部の斜視図である。
図5図5(a)は、実施の形態に係る、前上方から見た蓋本体の斜視図であり、図5(b)は、実施の形態に係る、前下方から見た蓋本体の斜視図である。
図6図6(a)は、実施の形態に係る、前上方から見た取っ手の分解斜視図であり、図6(b)は、実施の形態に係る、後下方から見た取っ手の斜視図である。
【0025】

図7図7(a)は、実施の形態に係る、外槽蓋が閉じられた状態の取っ手の周辺が示された外槽カバーおよび外槽蓋の要部の断面図であり、図7(b)は、実施の形態に係る、外槽蓋を開くために取っ手を回動させた状態の取っ手の周辺が示された外槽カバーおよび外槽蓋の要部の断面図である。
図8図8は、変更例に係る、外槽蓋の構成について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0027】
図1は、本実施の形態に係る、全自動洗濯乾燥機1の側面断面図である。図2は、本実施の形態に係る、全自動洗濯乾燥機1の上部の背面斜視図である。
【0028】
全自動洗濯乾燥機1は、外観を構成する筐体10を備える。筐体10は、上下の面が開放された方形筒状の胴体部11と、胴体部11の上面を覆う上面板12と、胴体部11を支持する脚台13とを含む。上面板12には、洗濯物を投入するための外側投入口14が形成される。外側投入口14は、開閉自在な上蓋15により覆われる。
【0029】
筐体10内には、外槽20が、防振装置を有する4本の吊棒21により弾性的に吊り下げ支持される。外槽20は、上面が開口するほぼ円筒状の外槽本体22と、外槽本体22の上面を覆うことにより、外槽20の上面を構成する外槽カバー100とを含む。外槽20の上面、即ち外槽カバー100には、外側投入口14に対応する位置に、洗濯物を投入するための内側投入口101が形成される。内側投入口101は、外槽蓋23により開閉可能に覆われる。
【0030】
外槽20内には、上面が開放されたほぼ円筒状の洗濯脱水槽24が配される。洗濯脱水槽24の内周面には、全周に亘って多数の脱水孔24aが形成される。洗濯脱水槽24の上部には、バランスリング25が設けられる。洗濯脱水槽24の底部には、パルセータ26が配される。パルセータ26の表面には、放射状に複数の羽根26aが設けられる。
【0031】
外槽20の外底部には、洗濯脱水槽24およびパルセータ26を駆動するトルクを発生させる駆動ユニット30が配される。駆動ユニット30は、駆動モータ31と、伝達機構部32とを含む。伝達機構部32は、クラッチ機構を有し、当該クラッチ機構による切替操作により、洗い工程およびすすぎ工程では、駆動モータ31のトルクをパルセータ26のみに伝達してパルセータ26のみを回転させ、脱水工程では、駆動モータ31のトルクをパルセータ26および洗濯脱水槽24に伝達してパルセータ26および洗濯脱水槽24を一体的に回転させる。
【0032】
外槽20の外底部には、排水口部20aが形成される。排水口部20aには、排水バルブ40が設けられる。排水バルブ40は、排水ホース41に接続される。排水バルブ40が開放されると、洗濯脱水槽24および外槽20に溜められた水が排水ホース41を通じて機外へ排出される。
【0033】
筐体10内の後部には、外槽20の上方に乾燥装置50と給水装置60とが配置される。乾燥装置50と給水装置60は、胴体部11の上面後部に配置された固定板16に取り付けられ、上面板12により覆われる。
【0034】
乾燥装置50は、洗濯脱水槽24内に収容された洗濯物を乾燥させる。乾燥装置50はヒータと送風ファンが配置された循環風路50aを含み、循環風路50aが、吸気ダクト71および排気ダクト72によって外槽20の内部と接続される。吸気ダクト71および排気ダクト72は、フレキシブルなダクトであり、ゴム等の弾性材料で形成され、中間部分に図示しない蛇腹部を有する。ヒータおよび送風ファンの動作により生成した温風が、循環風路50aから排出され、吸気ダクト71を通じて外槽20内に導入される。さらに、外槽20から排出された温風が、排気ダクト72を通じて循環風路50a内に導入される。こうして、循環風路50aと外槽20との間で温風が循環する。
【0035】
乾燥装置50は、温風の循環による循環乾燥動作と、それに続く、循環する温風の一部を外部へ排出させる排気乾燥動作とを行う。上面板12には、多数の排気孔で構成され、温風が排出される排気口51が設けられる。
【0036】
給水装置60は、外部に露出する給水口61が、水栓から延びる図示しない外部給水ホースに接続される。給水装置60は給水バルブおよび洗剤容器を含み、給水バルブが開放されることにより、水栓からの水道水が洗剤容器内に収容された洗剤とともに外槽20内に供給される。給水装置60は、風呂水ポンプを含んでいてもよい。
【0037】
全自動洗濯乾燥機1では、各種運転コースの洗濯運転、洗濯乾燥運転または乾燥運転が行われる。洗濯運転は、洗濯のみを行う運転であり、洗い工程、中間脱水工程、すすぎ工程および最終脱水工程が順番に実行される。洗濯乾燥運転は、洗濯から乾燥までを連続的に行う運転であり、最終脱水工程に続いて乾燥工程が実行される。乾燥運転は、乾燥のみを行う運転であり、乾燥工程のみが実行される。
【0038】
洗い工程およびすすぎ工程では、洗濯脱水槽24内に水が溜められた状態で、パルセータ26が右方向および左方向に回転する。パルセータ26の回転により洗濯脱水槽24内に水流が発生する。洗い工程では、発生した水流と水に含まれる洗剤とにより洗濯物が洗われる。すすぎ工程では、発生した水流により洗濯物がすすがれる。
【0039】
中間脱水工程および最終脱水工程では、洗濯脱水槽24およびパルセータ26が一体となって高速回転する。洗濯脱水槽24に発生する遠心力の作用により、洗濯物が脱水される。
【0040】
乾燥工程では、最初に内気循環乾燥工程が行われ、それに続いて外気導入乾燥工程が行われる。内気循環乾燥工程では、乾燥装置50により循環乾燥動作が行われ、循環風路50aと外槽20との間で温風が循環する。乾燥風の循環により、洗濯脱水槽24内の温度が速やかに上昇する。パルセータ26が回転され、洗濯物が撹拌されつつ、循環する温風により乾燥される。洗濯脱水槽24内の温度上昇が進み、洗濯物から水分が蒸発して温風に水分が多く含まれるようになると、外気導入乾燥工程に切り替えられる。外気導入乾燥工程では、乾燥装置50により排気乾燥動作が行われ、循環風路50aに外気が導入されるとともに、循環風路50aから循環する温風の一部が排気される。洗濯物から蒸発した水分が、効果的に外槽20内から筐体10の外に排出され、外槽20内が除湿されやすくなるため、洗濯物の乾燥が促進される。
【0041】
次に、外槽カバー100および外槽蓋23の構成にいて、図3(a)ないし図7を参照し、詳細に説明する。
【0042】
図3(a)は、本実施の形態に係る、外槽蓋23により内側投入口101が閉塞された状態の外槽カバー100の斜視図であり、図3(b)は、本実施の形態に係る、外槽蓋23が取り外された状態の外槽カバー100の斜視図である。図4は、本実施の形態に係る、マグネット160が分離された状態の吸着台150の周辺が示された外槽カバー100の要部の斜視図である。
【0043】
外槽カバー100は、ほぼ円盤状を有し、樹脂材料により形成される。内側投入口101は、外槽カバー100の中央部に形成され、ほぼ半円形状を有する。内側投入口101は、本発明の開口部に相当する。
【0044】
外槽カバー100には、内側投入口101の後方に、左右に分かれるように一対の軸受部110が設けられる。各軸受部110には、左右方向に軸孔111が形成される。また、外槽カバー100には、一対の軸受部110の後方に、円筒状の吸気口部120、排気口部130および注水口部140が設けられる。吸気口部120および排気口部130は、それぞれ、吸気ダクト71および排気ダクト72を介して乾燥装置50に接続される。注水口部140は、図示しないフレキシブルな注水ダクトを介して給水装置60に接続される。注水口部140は、複数の注水孔141を有し、給水装置60から送られてきた水が、これら注水孔141からシャワー状となって外槽20内に注がれる。
【0045】
外槽カバー100には、内側投入口101の前方に吸着台150が設けられる。図4に示すように、吸着台150は、左右方向に長尺な台形柱状を有する。吸着台150の上面が外槽側配置面151となり、吸着台150の前面が、外槽側配置面151から続くように前方へと下る外槽側傾斜面152となる。外槽側配置面151には、円柱状を有する4つの凹部153が、左右方向に並ぶように形成される。各凹部153内に、円柱状を有するマグネット160が装着され、固定される。4つのマグネット160の上端面160aは、外槽側配置面151よりも僅かに突出する。これら4つの上端面160aにより、マグネット160による磁力を発生する外槽側吸着面161が構成される。外槽側吸着面161は、外槽側配置面151内に配置された状態となる。外槽側傾斜面152の外槽側配置面151に対する傾斜角度は、たとえば、ほぼ45度とされる。なお、外槽側配置面151は、本発明の第2の配置面に相当し、外槽側吸着面161は、本発明の第2の吸着面に相当する。また、外槽側傾斜面152は、本発明の傾斜面に相当する。
【0046】
外槽蓋23は、内側投入口101を覆う蓋本体200と、蓋本体200の前端部に取り付けられた可動式の取っ手300とを含む。
【0047】
図5(a)は、本実施の形態に係る、前上方から見た蓋本体200の斜視図であり、図5(b)は、本実施の形態に係る、前下方から見た蓋本体200の斜視図である。
【0048】
蓋本体200は、内側投入口101よりもやや大きく、内側投入口101に対応する形状を有する。蓋本体200には、後端部に、左右に分かれるように一対の軸部210が設けられる。左側の軸部210は左方向に延び、右側の軸部210は右方向に延びる。図3(a)に示すように、各軸部210が、外槽カバー100における、対応する軸受部110の軸孔111に挿入される。一対の軸部210および一対の軸受部110によって蓋回転軸R1が形成される。外槽蓋23は、外槽カバー100に対して蓋回転軸R1を中心に回動することにより開閉する。なお、蓋回転軸R1は、本発明の第1の回転軸に相当する。
【0049】
蓋本体200には、前端部に、左右に分かれるように一対の支持板220が設けられる。支持板220には、支軸部221が形成される。左側の支持板220の支軸部221は左方向に延び、右側の支持板220支軸部221は右方向に延びる。
【0050】
蓋本体200には、裏面の外縁部に、環状のパッキン230が設けられる。パッキン230は、ゴム材料により形成され、中央部分が外側に膨らむような形状を有する。外槽蓋23が内側投入口101を閉塞した状態において、パッキン230が外槽カバー100における内側投入口101の外周部分に接触し、押し潰される。これにより、外槽蓋23と外槽カバー100との間がパッキン230によってシールされる。
【0051】
図6(a)は、本実施の形態に係る、前上方から見た取っ手300の分解斜視図であり、図6(b)は、本実施の形態に係る、後下方から見た取っ手300の斜視図である。
【0052】
取っ手300は、取っ手本体310と、吸着金具320と、金具保持体330とにより構成される。取っ手本体310は、樹脂材料により形成され、前壁面部311、上壁面部312、左壁面部313、右壁面部314および手掛部315を含む。前壁面部311と上壁面部312との間の角部は、大きな曲面形状を有する。手掛部315は、上壁面部312を後方に延長するようにして形成される。手掛部315には、外槽蓋23を開閉する際、ユーザの手が掛けられる。手掛部315は、蓋回転軸R1と取っ手回転軸R2との並び方向、言い換えれば水平方向において取っ手回転軸R2の軸心方向に垂直な方向に、後述する取っ手側吸着面322から離反する位置に設けられればよい。
【0053】
左壁面部313および右壁面部314には、それらの前下部に軸孔316が形成される。図3(a)に示すように、各軸孔316に、蓋本体200における、対応する支持板220の支軸部221が挿入される。左右の軸孔316および一対の支軸部221によって取っ手回転軸R2が形成される。取っ手回転軸R2は、蓋回転軸R1と平行となる。取っ手300は、蓋本体200に対して取っ手回転軸R2を中心に回動することが可能となる。前壁面部311および上壁面部312の裏側には、左右方向並ぶように複数の押さえリブ317が設けられる。なお、取っ手回転軸R2は、本発明の第2の回転軸に相当する。
【0054】
吸着金具320は、鉄などの磁性材料により形成され、左右の端部がやや先細りの長方形の板状を有する。吸着金具320の左右の端部には、孔部321が形成される。吸着金具320の下面は、外槽側吸着面161が発生した磁力により引き付けられる取っ手側吸着面322となる。なお、吸着金具320は、本発明の磁性体に相当し、取っ手側吸着面322は、本発明の第1の吸着面に相当する。
【0055】
金具保持体330は、樹脂材料により形成され、上面が開口し、左右に長尺であり上下に薄い長方形の箱状を有する。金具保持体330には、底壁面部331の内面に、吸着金具320の形状に形成された収容凹部332が形成される。金具保持体330には、収容凹部332の前側と後側とに、それぞれ2つの爪部333a、333bが設けられ、収容凹部332の左側と右側とに、それぞれ1つの爪部333cが設けられる。収容凹部332に吸着金具320が収容されると、吸着金具320の上面の周縁部が、これら爪部333a、333b、333cにより押さえられる。
【0056】
金具保持体330の底壁面部331には、収容凹部332の中央部に、長円形状の開口部334が形成される。収容凹部332に収容された吸着金具320の下面、即ち、取っ手側吸着面322が開口部334から外部に臨む。底壁面部331の外面と取っ手本体310の前壁面部311の下端面とで、外槽カバー100に対向する取っ手側配置面335が構成され、この取っ手側配置面335内に取っ手側吸着面322が配置された状態となる。取っ手側配置面335には、開口部334の前方、即ち、取っ手側吸着面322に対して手掛部315と反対側に、左右に長尺な突起部336が設けられる。突起部336の左右の長さは、吸着台150の左右方向の長さとほぼ等しくされる。突起部336には、開口部334側に取っ手側傾斜面337が形成される。取っ手側傾斜面337の取っ手側配置面335に対する傾斜角度は、たとえば、ほぼ45度とされる。取っ手側吸着面322と外槽側吸着面161とが吸着した状態において、取っ手側傾斜面337は、外槽側傾斜面152と平行になる。さらに、突起部336の先端部338はR形状とされる。なお、取っ手側配置面335は、本発明の第1の配置面に相当し、取っ手側傾斜面337は、本発明の平行な面に相当する。
【0057】
吸着金具320が保持された金具保持体330が下方から取っ手本体310に取り付けられ、接着、ネジ止め等の固定方法により、取っ手本体310に固定される。吸着金具320の上面が、複数の押さえリブ317により押さえられる。また、吸着金具320の孔部321に、取っ手本体310の上壁面部312から下方に延びる図示しないボスが挿入される。こうして、吸着金具320は、複数の爪部333a、333b、333c、複数の押さえリブ317等により、金具保持体330の収容凹部332内において固定される。
【0058】
次に、外槽蓋23の開閉動作について説明する。
【0059】
図7(a)は、本実施の形態に係る、外槽蓋23が閉じられた状態の取っ手300の周辺が示された外槽カバー100および外槽蓋23の要部の断面図であり、図7(b)は、本実施の形態に係る、外槽蓋23を開くために取っ手300を回動させた状態の取っ手300の周辺が示された外槽カバー100および外槽蓋23の要部の断面図である。なお、図7(a)および(b)では、押し潰されていない状態のパッキン230が示されているが、実際には、パッキン230は押しつぶされて外槽カバー100の表面と接触している。
【0060】
図7(a)に示すように、外槽蓋23が閉じられ、外槽蓋23によって内側投入口101が閉塞されると、取っ手300の取っ手側吸着面322が外槽カバー100の外槽側吸着面161に接触し、外槽側吸着面161が発生するマグネット160の磁力によって、取っ手側吸着面322が外槽側吸着面161に吸着される。ここで、取っ手側吸着面322と外槽側吸着面161との間の吸着力は、パッキン230の弾性力より強く、且つ、脱水時の外槽20の上下振動や洗い時等の外槽蓋23への洗濯物の衝突により外槽蓋23に生じ得る上方への力よりも強い力とされ得る。
【0061】
取っ手側配置面335は、外槽側配置面151よりも前方、即ち、取っ手300の手掛部315とは反対方向に張り出し、張り出した面部分と外槽カバー100、即ち外槽20の上面との間に空間Sが形成される。さらに、取っ手側配置面335に設けられた突起部336の取っ手側傾斜面337が、外槽側傾斜面152と平行であってほぼ接する状態となる。
【0062】
外槽蓋23を開ける際には、ユーザは、取っ手300の手掛部315に手の指を掛けて、手掛部315を上斜め前方に持ち上げる。図7(b)に示すように、手掛部315が持ち上げられると、突起部336の取っ手側傾斜面337が外槽側傾斜面152と接し、突起部336を支点として取っ手300が前方へ回動する。これにより、取っ手側配置面335が回動し、取っ手側吸着面322が外槽側吸着面161から引き離される。このとき、手掛部315が力点、突起部336が支点、取っ手側吸着面322における外槽側吸着面161との接触領域が作用点となり、テコの原理によって、取っ手側吸着面322の接触領域に上方への大きな力が働くので、取っ手側吸着面322が外槽側吸着面161から引き離されやすくなる。
【0063】
取っ手300が前方へ回動するとき、それに伴って取っ手回転軸R2が上方へ移動し、蓋本体200、即ち、外槽蓋23が、蓋回転軸R1を中心に回動して上方へと移動し、僅かに開く。外槽蓋23が回動するとき、取っ手回転軸R2は真上ではなく上斜め後方に移動するため、取っ手300には、取っ手300を後方へ引く力が加わる。取っ手300では、突起部336が外槽側傾斜面152に接しているので、外槽側傾斜面152が突起部336により後方へ押され、この後方への力の上方への力に変換されて突起部336に作用することになる。これにより、突起部336が外槽側傾斜面152に沿って上昇し、取っ手300が回動すると同時に上昇するので、取っ手側吸着面322が外槽側吸着面161から、一層、引き離されやすくなる。
【0064】
ここで、突起部336には、外槽側傾斜面152と平行となる取っ手側傾斜面337が形成されており、突起部336が外槽側傾斜面152と最初に接するとき、取っ手側傾斜面337が外槽側傾斜面152にほぼ面接触する。このため、取っ手側傾斜面337で外槽側傾斜面152を後方に良好に押すことができ、外槽側傾斜面152で変換された上方への力が良好に突起部336に加えられる。また、取っ手300の前方への回動が進むと、外槽側傾斜面152には、突起部336の先端部338が接するようになる。突起部336の先端部338は、R形状とされているので、外槽側傾斜面152に引っ掛かりにくく、取っ手300が円滑に回動する。
【0065】
取っ手側吸着面322が外槽側吸着面161から引き離されると、ユーザは、取っ手300を持ったまま、外槽蓋23を後方に回動させて、外槽蓋23を大きく開く。これにより、内側投入口101が開放される。
【0066】
<実施の形態の効果>
以上、本実施の形態によれば、突起部336を支点とし、手掛部315を力点、取っ手側吸着面322における外槽側吸着面161との接触領域を作用点とするテコの原理によって、取っ手側吸着面322を外槽側吸着面161から容易に引き離すことができる。これにより、ユーザは、外槽蓋23の開閉操作を容易に行うことができる。
【0067】
また、本実施の形態によれば、取っ手側吸着面322の前方において、取っ手側配置面335と外槽カバー100との間に空間Sが形成されているので、取っ手側配置面335の前端部ではなく、取っ手側配置面335における取っ手側吸着面322に近い部分に支点である突起部336を形成することができる。これにより、支点である突起部336から作用点である取っ手側吸着面322の接触領域までの距離を短くできるので、取っ手側吸着面322の接触領域に上方への大きな力が加わりやすくなる。よって、取っ手側吸着面322を外槽側吸着面161から、一層、容易に引き離すことが可能となる。
【0068】
さらに、本実施の形態によれば、取っ手300が回動したときに突起部336が外槽側傾斜面152に接する構成とし、取っ手300を回動させたときに生じる取っ手300を後方へ移動させる力が上方への力に変換されて突起部336に作用するようにしているので、突起部336を外槽側傾斜面152に沿って上昇させることができ、取っ手300を、回動させると同時に上昇させることができる。これにより、取っ手側吸着面322を外槽側吸着面161から、より一層、容易に引き離すことが可能となる。
【0069】
さらに、本実施の形態によれば、突起部336に形成された取っ手側傾斜面337を外槽側傾斜面152にほぼ面接触させることで、取っ手側傾斜面337で外槽側傾斜面152を後方に良好に押すことができ、外槽側傾斜面152で変換された上方への力を十分に突起部336に加えることができる。これにより、取っ手300を上昇させやすくすることができ、取っ手側吸着面322を外槽側吸着面161から、さらにより一層、容易に引き離すことが可能となる。
【0070】
さらに、本実施の形態によれば、突起部336の先端部338がR形状とされているので、取っ手300の前方への回動が進んだ際に、先端部338が外槽側傾斜面152に引っ掛かりにくく、取っ手300を円滑に回動することが可能となる。
【0071】
さらに、本実施の形態によれば、取っ手側吸着面322が吸着金具320の下面で構成され、外槽側吸着面161がマグネット160の上端面160aで構成されており、即ち、吸着金具320とマグネット160とが直接、接触する構成とされているので、取っ手側吸着面322と外槽側吸着面161とを強く吸着させることができる。よって、外槽蓋23により内側投入口101を強固に閉塞することができる。
【0072】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態等によって何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も、上記以外に種々の変更が可能である。
【0073】
たとえば、上記実施の形態では、吸着金具320とマグネット160とが直接、接触する構成が採られた。しかしながら、図8(a)に示すように、金具保持体330の底壁面部331に開口部334を設けないとともに、マグネット160の上端面160aをカバー154で覆うようにすることにより、吸着金具320とマグネット160とが直接、接触しない構成が採られてもよい。この場合、金具保持体330の底壁面部331の外面における吸着金具320の下面の投影範囲が取っ手側吸着面322となり、カバー154の上面におけるマグネット160の上端面160aの投影範囲が外槽側吸着面161となる。なお、金具保持体330の底壁面部331に開口部334が設けられ、マグネット160の上端面160aがカバー154で覆われる構成が採られてもよいし、金具保持体330の底壁面部331に開口部334が設けられず、マグネット160の上端面160aがカバー154で覆われない構成が採られてもよい。上記のような構成とされた場合には、マグネット160の磁力を、上記実施の形態の場合の磁力よりも強くすることが望ましい。
【0074】
また、上記実施の形態では、外槽カバー100側にマグネット160が配置され、取っ手300側に吸着金具320が配置された。しかしながら、図8(b)に示すように、外槽カバー100側に吸着金具170が配置され、取っ手300側にマグネット340が配置されてもよい。この場合、マグネット340の下端面が、取っ手側吸着面341となり、吸着金具170の上面が、外槽側吸着面171となる。
【0075】
さらに、上記実施の形態では、衣類の乾燥機能が搭載された全自動洗濯乾燥機1に本発明が適用された例が示された。しかしながら、外槽20の上面の内側投入口101を覆う外槽蓋23が設けられる構成であれば、衣類の乾燥機能が搭載されていない全自動洗濯機に本発明を適用することもできる。
【0076】
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0077】
1 全自動洗濯乾燥機(洗濯機)
10 筐体
20 外槽
23 外槽蓋
24 洗濯脱水槽
100 外槽カバー(外槽の上面)
101 内側投入口(開口部)
151 外槽側配置面(第2の配置面)
152 外槽側傾斜面(傾斜面)
160 マグネット
161 外槽側吸着面(第2の吸着面)
300 取っ手
315 手掛部
320 吸着金具(磁性体)
322 取っ手側吸着面(第1の吸着面)
335 取っ手側配置面(第1の配置面)
336 突起部
337 取っ手側傾斜面(平行な面)
338 先端部
R1 蓋回転軸(第1の回転軸)
R2 取っ手回転軸(第2の回転軸)
S 空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8