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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-13
(45)【発行日】2022-07-22
(54)【発明の名称】貯湯式給湯機
(51)【国際特許分類】
   F24H 15/395 20220101AFI20220714BHJP
   F24H 15/156 20220101ALI20220714BHJP
   F24H 9/28 20220101ALI20220714BHJP
【FI】
F24H15/395
F24H15/156
F24H9/28
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018248629
(22)【出願日】2018-12-28
(65)【公開番号】P2020109327
(43)【公開日】2020-07-16
【審査請求日】2021-05-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000000538
【氏名又は名称】株式会社コロナ
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】特許業務法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 徹
(72)【発明者】
【氏名】本間 誠
(72)【発明者】
【氏名】長澤 泰洋
【審査官】古川 峻弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-119732(JP,A)
【文献】特開2018-080878(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 15/00-15/493,9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
湯水を貯湯する貯湯タンク、前記湯水の加熱を行う加熱手段、所望の表示を行う表示手段、を備え、所定の夜間帯に前記加熱手段が前記貯湯タンク内の湯水を加熱する夜間沸上運転を行う貯湯式給湯機において、
前記貯湯タンク内における所定温度以上の湯水の貯湯量を検出する検出手段と、
所望日の前記夜間帯を除く昼間帯の第1所定時刻において、前記検出手段により検出された前記貯湯量が、前記第1所定時刻から前記夜間沸上運転の実行開始時刻より前の第2所定時刻までに想定される前記湯水の使用量以上であるか否かを判定する貯湯量判定手段と、
前記貯湯量判定手段により前記貯湯量が前記使用量未満であると判定された場合に、前記所望日の前記昼間帯での太陽光発電装置からの電力を用いた太陽光利用沸上運転の実行を推奨する推奨表示を行うように、前記表示手段を制御する推奨表示制御手段と、
前記推奨表示制御手段の制御に基づく前記表示手段の前記推奨表示に対応した、沸上操作を受け付ける、沸上操作受付手段と、
前記沸上操作受付手段により受け付けた前記沸上操作に応じて、前記所望日の前記昼間帯における前記太陽光利用沸上運転を行うように、前記加熱手段を制御する加熱制御手段と、
を有することを特徴とする貯湯式給湯機。
【請求項2】
前記推奨表示制御手段は、
前記貯湯量判定手段により前記貯湯量が前記使用量未満であると判定された場合に、前記所望日の前記第1所定時刻以降、前記第2所定時刻より前の前記昼間帯における第3所定時刻までの間、前記推奨表示を行う
ことを特徴とする請求項1記載の貯湯式給湯機。
【請求項3】
前記推奨表示制御手段の制御に基づき前記表示手段が前記推奨表示を行っている状態での適宜の操作によって当該推奨表示を消失させするように、前記表示手段を制御する、消失制御手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の貯湯式給湯機。
【請求項4】
前記貯湯式給湯機が前記太陽光発電装置に接続されているか否かを判定する接続判定手段をさらに有し、
前記推奨表示制御手段は、
前記貯湯量判定手段により前記貯湯量が前記使用量未満であると判定され、かつ、前記接続判定手段により前記貯湯式給湯機が前記太陽光発電装置に接続されていると判定された場合に、前記推奨表示を行う
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の貯湯式給湯機。
【請求項6】
前記沸上操作受付手段は、
前記沸上操作として、予め固定的に定めた所定時間だけ前記貯湯タンク内の湯水を加熱するための第1沸上操作、予め固定的に定めた所定容量の湯水を前記所定温度以上とするための第2沸上操作、及び、前記貯湯タンク内の全湯水を前記所定温度以上とするための第3沸上操作、のうちいずれかを受け付け、
前記加熱制御手段は、
前記沸上操作受付手段により受け付けた、前記第1~第3沸上操作のうちいずれかに応じて、前記太陽光利用沸上運転を行うように前記加熱手段を制御する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の貯湯式給湯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、太陽光発電による電力を用いた沸上運転を行う貯湯式給湯機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりこの種の貯湯式給湯機においては、特許文献1記載のように、HEMS(=Home Energy Management System)機器が電力マネジメントを行い、気象予測情報による日照条件が良好な場合には太陽光発電装置を制御することで太陽光受光による発電を行い、貯湯式給湯機がその電力を用いて貯湯タンク内の湯水を加熱する太陽光利用沸上運転を行うものがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-115826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、貯湯式給湯機においては、夜間帯(例えば23:00~7:00)に貯湯タンク内の湯水を加熱する夜間沸上運転が行われる。この夜間沸上運転において、当該夜間帯以降の昼間帯(例えば7:00~23:00)での使用想定量の湯水を沸き上げることで、夜間帯の商用電源からの安価な電力により低コストで貯湯タンク内に貯湯することができる。
【0005】
しかしながら、前記のようにして夜間帯に貯湯を行った後、ユーザが予定外に午前中に入浴やシャワー等により大量の湯水を使用する場合があり得る。この場合、そのままだとその後の昼間帯において通常の炊事や夕方の湯張りに使用される湯水が不足することとなるため、当該昼間帯のうちに追加で貯湯タンク内の湯水を沸き上げる必要がある。このとき、昼間帯の商用電源からの電力は高価であることから、太陽光発電装置からの電力を用いた太陽光利用沸上運転を行うことができれば、そのほうが好ましい。上記従来技術においては、このような場合、日照条件が良好であれば、前記HEMS機器の制御により前記太陽光利用沸上運転を行うことができる。
【0006】
一方、近年、前記HEMS機器が備わっていない貯湯式給湯機においても、前記従来技術と同様の太陽光利用の沸上運転を実行できる手法が提唱されつつある。すなわち、ユーザが天気予報等に基づいて日照条件の良否を自ら判断した後、手動操作により、太陽光利用沸上運転を実行するかしないか、実行するならその運転開始時刻をいつにするか、等を設定するものである。この手法の場合、前記のように予定外の使用で湯水不足が生じる見込みとなっても、(ユーザがそのことに気が付いて日照条件の良い時間帯に太陽光利用沸上運転の実行操作を新たに行わない限りは)そのまま高価な商用電源からの電力で貯湯タンク内の湯水の沸上が行われてしまう、という問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1では、湯水を貯湯する貯湯タンク、前記湯水の加熱を行う加熱手段、所望の表示を行う表示手段、を備え、所定の夜間帯に前記加熱手段が前記貯湯タンク内の湯水を加熱する夜間沸上運転を行う貯湯式給湯機において、前記貯湯タンク内における所定温度以上の湯水の貯湯量を検出する検出手段と、所望日の前記夜間帯を除く昼間帯の第1所定時刻において、前記検出手段により検出された前記貯湯量が、前記第1所定時刻から前記夜間沸上運転の実行開始時刻より前の第2所定時刻までに想定される前記湯水の使用量以上であるか否かを判定する貯湯量判定手段と、前記貯湯量判定手段により前記貯湯量が前記使用量未満であると判定された場合に、前記所望日の前記昼間帯での太陽光発電装置からの電力を用いた太陽光利用沸上運転の実行を推奨する推奨表示を行うように、前記表示手段を制御する推奨表示制御手段と、前記推奨表示制御手段の制御に基づく前記表示手段の前記推奨表示に対応した、沸上操作を受け付ける、沸上操作受付手段と、前記沸上操作受付手段により受け付けた前記沸上操作に応じて、前記所望日の前記昼間帯における前記太陽光利用沸上運転を行うように、前記加熱手段を制御する加熱制御手段と、を有するものである。
【0008】
また、請求項2では、前記推奨表示制御手段は、前記貯湯量判定手段により前記貯湯量が前記使用量未満であると判定された場合に、前記所望日の前記第1所定時刻以降、前記第2所定時刻より前の前記昼間帯における第3所定時刻までの間、前記推奨表示を行うものである。
【0009】
また、請求項3では、前記推奨表示制御手段の制御に基づき前記表示手段が前記推奨表示を行っている状態での適宜の操作によって当該推奨表示を消失させするように、前記表示手段を制御する、消失制御手段をさらに有するものである。
【0010】
また、請求項4では、前記貯湯式給湯機が前記太陽光発電装置に接続されているか否かを判定する接続判定手段をさらに有し、前記推奨表示制御手段は、前記貯湯量判定手段により前記貯湯量が前記使用量未満であると判定され、かつ、前記接続判定手段により前記貯湯式給湯機が前記太陽光発電装置に接続されていると判定された場合に、前記推奨表示を行うものである。
【0011】
また、請求項5では、前記所望日の前記昼間帯の前記第1所定時刻以降における、前記太陽光利用沸上運転の実行の設定がなされているか否かを判定する実行判定手段をさらに有し、前記推奨表示制御手段は、前記貯湯量判定手段により前記貯湯量が前記使用量未満であると判定され、かつ、前記実行判定手段により前記太陽光利用沸上運転の実行の設定がなされていない判定された場合に、前記推奨表示を行うものである。
【0012】
また、請求項6では、前記沸上操作受付手段は、前記沸上操作として、予め固定的に定めた所定時間だけ前記貯湯タンク内の湯水を加熱するための第1沸上操作、予め固定的に定めた所定容量の湯水を前記所定温度以上とするための第2沸上操作、及び、前記貯湯タンク内の全湯水を前記所定温度以上とするための第3沸上操作、のうちいずれかを受け付け、前記加熱制御手段は、前記沸上操作受付手段により受け付けた、前記第1~第3沸上操作のうちいずれかに応じて、前記太陽光利用沸上運転を行うように前記加熱手段を制御するものである。
【発明の効果】
【0013】
この発明の請求項1によれば、夜間帯(例えば23:00~7:00等。電力会社との契約内容による)に加熱制御手段が加熱手段を制御し貯湯タンク内の湯水を加熱する、夜間沸上運転が行われる。この夜間沸上運転において、当該夜間帯以降の昼間帯(例えば7:00~23:00等)での使用想定量の湯水を沸き上げることで、夜間帯の商用電源からの安価な電力により低コストで貯湯タンク内に貯湯することができる。
【0014】
しかしながら、前記のようにして夜間帯に貯湯を行った後、ユーザが予定外に午前中に入浴やシャワー等により大量の湯水を使用する場合があり得る。この場合、そのままだとその後の昼間帯において通常の炊事や夕方の湯張りに使用される湯水が不足することとなるため、当該昼間帯のうちに追加で貯湯タンク内の湯水を沸き上げる必要がある。このとき、昼間帯の商用電源からの電力は高価であることから、太陽光発電装置からの電力を用いた太陽光利用沸上運転を行うことができれば、そのほうが好ましい。
【0015】
この観点から、請求項1によれば、検出手段と、貯湯量判定手段と、が設けられる。貯湯量判定手段は、昼間帯の所定時刻(第1所定時刻)の時点で、検出手段が検出した貯湯タンク内の貯湯量が、それ以降、前記夜間沸上運転が始まる前の所定時刻(第2所定時刻)までに想定される湯水使用量以上であるか(言い換えれば想定される湯水使用量に対して足りているか)を判定する。そして、前記貯湯量が前記湯水使用量未満である(足りていない)と判断された場合、推奨表示制御手段の制御により、表示手段において、太陽光利用沸上運転の実行を推奨する推奨表示が行われる。これにより、ユーザは、このままだと日没後の高価な昼間帯の商用電源で追加の前記沸上が行われること、それを回避するには太陽光利用沸上運転を実行すればよいこと、を明確に認識することができる。そして、前記推奨表示に対応してユーザが沸上操作を行うと、その操作が沸上操作受付手段で受け付けられた後、前記加熱制御手段によって対応する太陽光利用沸上運転が行われる。
【0016】
以上のように、請求項1によれば、夜間帯での貯湯の後に予定外に湯水が使用された場合であっても、太陽光利用沸上運転により安価に追加で貯湯タンク内の湯水を沸き上げることができる。この結果、ユーザにとっての利便性を向上することができる。
【0017】
また、太陽光利用沸上運転を行うための太陽光の照射は、例えば正午近くや午後早めの時間は発電を行うのに十分であったとしても、夕方に近づくほど徐々に小さくなり、ある程度の時刻(例えば17時等)になると、発電するには不足する状態となる。したがって、その時刻以降はその日の太陽光発電は不可能である。詳細には、前記太陽光利用沸上運転の所要時間を考えれば、前記17時から当該所要時間分だけ繰り上がった時刻以降は、前記推奨表示を行っても意味がない。そこで請求項2によれば、前記推奨表示制御手段は、昼間帯の所定時刻(第3所定時刻。例えば15:00)までの間前記推奨表示を行い、それ以降は推奨表示を行わない。これにより、前記のような実質的に意味のない時間帯の推奨表示を確実に回避することができる。
【0018】
また、請求項3によれば、前記推奨表示を確認したユーザが適宜の操作を行うことで、表示手段における推奨表示を止めることができる。
【0019】
そもそも貯湯式給湯機が太陽光発電装置に接続されていなければ前記のような太陽光利用沸上運転による低コスト化を図ることはできない。請求項4によれば、接続判定手段により前記貯湯式給湯機が前記太陽光発電装置に接続されているか否かを判定することで、接続されている場合に限り前記推奨表示を行うことができる。
【0020】
前記のように予定外の湯水使用があった日に太陽光利用沸上運転の実行が既に設定されていれば、その後当該設定に沿って太陽光利用沸上運転が行われ、低コストな追加沸上を行うことができる。請求項5によれば、実行判定手段によりそのような太陽光利用沸上運転の実行設定がなされているか否かを判定することで、設定されていない場合に限り前記推奨表示を行うことができる。
【0021】
請求項6によれば、前記推奨表示を確認したユーザの沸上操作により、第1沸上操作に基づく定時間沸上、第2沸上操作に基づく定量沸上、第3沸上操作に基づくタンク全量沸上、のいずれかを確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態に係わる貯湯式給湯システムのシステム構成図
図2】天気が雨又は曇り等と予測された場合の、太陽光発電による発電電力量、及び、電気負荷機器における消費電力量、の経時挙動を概念的に表すグラフ図
図3】天気が晴れと予測された場合の、太陽光発電による発電電力量、及び、電気負荷機器における消費電力量、の経時挙動を概念的に表すグラフ図
図4】制御装置の機能的構成を表す機能ブロック図
図5】リモコン装置の詳細構成を表す外観図
図6】リモコン装置の画面表示部に備えられる設定画面の表示例を表す図
図7】リモコン装置の画面表示部に備えられる設定画面の表示例を表す図
図8】リモコン装置の画面表示部に備えられる設定画面の表示例を表す図
図9】リモコン装置の画面表示部に備えられる設定画面の表示例を表す図
図10】リモコン装置の画面表示部に備えられる設定画面の表示例を表す図
図11】リモコン装置の画面表示部に備えられる設定画面の表示例を表す図
図12】リモコン装置の設定画面に備えられる日付表示部における日付表示、太陽光利用沸上運転の実行・不実行を設定する日付設定の可否、日付設定のキャンセルの可否、太陽光利用沸上運転の開始時刻の設定変更の可否、の移り変わりの例を説明するタイムテーブル図
図13】リモコン装置の設定画面に備えられる日付表示部における日付表示、太陽光利用沸上運転の実行・不実行を設定する日付設定の可否、日付設定のキャンセルの可否、太陽光利用沸上運転の開始時刻の設定変更の可否、の移り変わりの別の例を説明するタイムテーブル図
図14】リモコン装置の画面表示部に備えられる待機画面の表示例を表す図
図15】リモコン装置の画面表示部に備えられる待機画面の表示例を表す図
図16】翌日の天気が雨又は曇り等と予測された場合の、夜間帯における商用電源からの電力による夜間沸上運転、及び、昼間帯における商用電源からの電力による追加沸上運転、の経時挙動を概念的に表すグラフ図
図17】翌日の天気が晴れと予測された場合の、夜間帯における商用電源からの電力による夜間沸上運転、及び、昼間帯における太陽光発電の電力による追加沸上運転、の経時挙動を概念的に表すグラフ図
図18】リモコン装置の画面表示部に備えられる待機画面の表示例を表す図
図19】リモコン装置の画面表示部に備えられる待機画面の表示例を表す図
図20】リモコン装置の待機画面において表示される余剰沸上予告マーク、日付表示部、時刻表示部、メッセージ表示、及び、ポップアップ推奨表示の移り変わりを表すタイムテーブル図
図21】制御装置が実行する制御手順の前半部分を表すフローチャート図
図22】制御装置が実行する制御手順の後半部分を表すフローチャート図
図23】ステップS200、及び、ステップS300の詳細手順を表すフローチャート図
図24】ステップS300の詳細手順を表すフローチャート図
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、本発明の一実施の形態を図1図24に基づいて説明する。
【0024】
<システム構成概略>
本実施形態の貯湯式給湯機を備えた給湯システムのシステム構成を図1に示す。なお、図1においては、図示の煩雑防止のために、後述する信号授受のうち一部は図示省略している。図1において、本実施形態の給湯システム100は、図示しない家屋等の建造物(特定の電力消費設備)に設置されたヒートポンプ式の貯湯式給湯機1と、商用電源49に接続された分電盤2と、前記家屋の屋根等に設置された太陽光発電パネル4、及び、太陽光発電パネル4の発電電力を交流電源に変換するインバータ5を備えた太陽光発電装置3と、前記貯湯式給湯機1以外の他の負荷を構成する、例えばエアコン等からなる電気負荷機器6(図1中では単に「エアコン」と図示)と、ネットワーク通信網8と、サーバ9とを有している。なお、前記ネットワーク通信網8及びサーバ9は省略されていても良い。その場合、後述のリモコン装置50におけるネットワーク表示部65の表示も省略される(後述の図5等参照)。
【0025】
前記貯湯式給湯機1は、リモコン装置50と、湯水を貯湯する貯湯タンク10と、前記貯湯タンク10の底部に給水する給水管11と、前記貯湯タンク10の頂部から出湯する出湯管12と、前記給水管11から分岐した給水バイパス管13と、前記出湯管12からの湯と前記給水バイパス管13からの水を、前記リモコン装置50によって設定された給湯設定温度になるように混合する混合弁14と、図示しない給湯栓や浴槽や給湯端末に給湯する給湯管15と、給湯流量を検出し対応する検出信号を出力する給湯流量センサ16と、給湯温度を検出し対応する検出信号を出力する給湯温度センサ17と、前記貯湯タンク10内の湯水の貯湯温度を検出し対応する検出信号を出力する貯湯温度センサ18(検出手段に相当)とを有している。前記貯湯温度センサ18は、貯湯タンク10の側面に高さ位置を変えて複数個設けられている。これら複数の貯湯温度センサ18のそれぞれは、例えば、十分に加熱された状態の湯の温度に対応して予め設定された、所定のしきい値以上の湯水温度を検出したとき、対応する検出信号を制御装置31へ出力するように構成されている。これにより、前記複数の貯湯温度センサ18のうち何個のセンサから前記検出信号が出力されているかに基づき、前記制御装置31は、前記貯湯タンク10内において十分に加熱された状態となっている(予め定められた所定温度以上となっている)湯の量、すなわち貯湯量を検出することができる。
【0026】
また、前記貯湯式給湯機1はさらに、前記貯湯タンク10内の湯水を沸上目標温度に加熱するヒートポンプ装置19(加熱手段に相当)を有している。このヒートポンプ装置19は、冷媒を高温高圧に圧縮搬送する圧縮機20と、前記高温の高圧の冷媒と前記貯湯タンク10からの水との熱交換を行う水冷媒熱交換器21と、前記水冷媒熱交換器21で熱交換後の冷媒を減圧膨張させる膨張弁22と、外気と低圧冷媒との熱交換を行い低圧冷媒を蒸発させる空気熱交換器23と、前記空気熱交換器23へ外気を送風する送風機24と、前記圧縮機20から吐出される前記冷媒の温度を検出し対応する検出信号を前記制御装置31へ出力する吐出温度センサ25と、外気温度を検出し対応する検出信号を前記制御装置31へ出力する外気温度センサ30と、を備えている。
【0027】
また、前記貯湯式給湯機1はさらに、貯湯式給湯機1全体の作動を制御する前記制御装置31と、前記貯湯タンク10の下部と前記水冷媒熱交換器21の水側入口とを接続する加熱往き管26と、水冷媒熱交換器21の水側出口と前記貯湯タンク10の上部とを接続する加熱戻り管27と、前記加熱往き管26の途中に設けられた加熱循環ポンプ28と、前記加熱戻り管27に設けられ検出信号を前記制御装置31へ出力する沸上温度センサ29とを有している。なお、前記の加熱往き管26、加熱戻り管27、及び加熱循環ポンプ28により加熱循環回路が構成されている(以下適宜、単に「加熱循環回路26,27,28」という)。
【0028】
<太陽光利用沸上運転>
上記構成の給湯システム100において、日照条件が良好な場合には、前記太陽光発電装置3は、前記太陽光発電パネル4で太陽光を受光して発電を行うことができる。そして、前記貯湯式給湯機1は、ユーザの手動による各種の設定に従って(詳細は後述)、この太陽光発電装置3で発電された電力を用いて、前記ヒートポンプ装置19が加熱循環回路26,27,28を介し貯湯タンク10内の湯水を加熱する沸上運転を行うことができる。逆に、日照条件があまり良好でない場合、前記太陽光発電装置3は太陽光の受光による十分な発電を行うことができないため、前記貯湯式給湯機1は前記商用電源49から供給される電力を用いて、前記沸上運転を行う。
【0029】
前記のような太陽光発電による電力を用いた沸上運転を行うためには、少なくとも発電電力値がある程度大きい(詳細には、貯湯式給湯機1に供給される電力値、すなわち、発電電力値から貯湯式給湯機1を除く前記電気負荷機器6の消費する負荷使用電力値を差し引いた余剰電力値がある程度大きい。後述)必要がある。このことを、図2及び図3により説明する。
【0030】
<電力挙動の一例>
図2は、横軸に「0:00」,「1:00」,・・,「23:00」,「24:00」のように時刻が刻まれる時間軸を、かつ、縦軸に電力量[kWh]を取ったときの、前記太陽光発電装置3における発電電力量、前記電気負荷機器6の消費する前記負荷使用電力、及び、貯湯式給湯機1の単位時間ごとの消費電力を表す装置使用電力、の挙動の一例を概念的にそれぞれ表したグラフである。
【0031】
図2に示すように、この例は、天気が雨又は曇り等で日照条件があまりよくない場合の例である。この場合、図中の実線による折れ線グラフで示すように、前記太陽光発電装置3における発電電力量は、0:00~8:00までほぼ0[kWh]で推移し、日の出に伴ってわずかに上昇するが、9:00で0.1[kWh]、10:00では0.3[kWh]、11:00で0.5[kWh]、12:00での0.6[kWh]を経た後の13:00におけるピークでも0.7[kWh]程度に留まる。その後は、太陽光発電装置3における発電電力量は、14:00で0.6[kWh]、15:00で0.5[kWh]、16:00では0.3[kWh]、17:00で0.1[kWh]となり、18:00以降はそのまま24:00までほぼ0[kWh]となる。
【0032】
一方、図中の灰色の棒グラフで示すように、前記電気負荷機器6における負荷使用電力は、0:00~24:00の間、終日、0.5[kWh]が生じている。この結果、「太陽光発電装置3における発電電力量」-「電気負荷機器6における負荷使用電力量」で表される余剰電力の値は、図2に示すように、12:00~14:00までの間でわずかに生じる程度であり、その最大値も0.2[kWh]程度に留まる。以上のような余剰電力の時間変動に対し、前記貯湯式給湯機1が運転されるときの上記装置使用電力は、この例では単位時間あたり1[kWh]となっている。このような場合、ユーザは、例えば翌日1日間の天気予報・気象情報等の公知の情報源によって上記の挙動を認識できた場合には、前記余剰電力による前記貯湯式給湯機1の前記沸上運転は不可能であると判断することができる。図2中は、ユーザがそのように判断した結果、前記貯湯式給湯機1は、太陽光発電による電力を用いず上記商用電源49からの給電により、通常通り、電力料金単価が安価な夜間帯(この例では23:00~7:00)のうちの適宜の時間帯(この例では3:00~7:00)において沸上運転(夜間沸上運転)が実行されるように設定された場合を示している(黒色棒グラフ参照)。
【0033】
<電力挙動の他の例>
一方、天気が晴れである(その結果、前記太陽光発電による発電が可能である)場合の例を図3に示す。この場合、図中の実線による折れ線グラフで示すように、太陽光発電装置3における発電電力量は、0:00~6:00までほぼ0[kWh]で推移するが、日の出(6:00~7:00の間)とともに徐々に上昇し、7:00では0.2[kWh]、8:00では1.0[kWh]、8:30で1.5[kWh]、となり、その後9:00で1.8[kWh]、10:00では2.5[kWh]、11:00での3.2[kWh]を経て、12:00における3.3[kWh]でピークを迎える。その後は、太陽光発電装置3における発電電力量は、日の陰りとともに徐々に減少し、13:00では3.2[kWh]、14:00では2.5[kWh]となり、その後15:00で1.8[kWh]、15:30で1.5[kWh]、16:00では1.0[kWh]、17:00での0.2[kWh]を経て、日の入り(17:00~18:00の間)により18:00以降はそのまま24:00までほぼ0[kWh]となる。
【0034】
このとき、前記したように、前記電気負荷機器6における負荷使用電力は終日0.5[kWh]である。この結果、前記余剰電力の値は、図3に示すように、8:00で初めて0.5[kWh]が生じ、8:30で1.0[kWh]、9:00で1.3[kWh]、10:00で2.0[kWh]、11:00での2.7[kWh]を経て、12:00における2.8[kWh]で最大となる。その後、徐々に減少し、13:00では2.7[kWh]、14:00では2.0[kWh]、15:00で1.3[kWh]、15:30で1.0[kWh]、16:00で0.5[kWh]となる。
【0035】
以上のような余剰電力の時間変動に対し、前記したように前記貯湯式給湯機1が運転されるときの上記装置使用電力は、単位時間あたり1[kWh]となっている。この結果、ユーザは、上記挙動を認識できた場合には、例えば「余剰電力」≧「貯湯式給湯機1の装置使用電力」となる、8:30~15:30までの時間帯(以下適宜、「沸上可能時間帯」と称する)において、前記余剰電力により前記貯湯式給湯機1を運転可能であると判断することができる。図3中には、ユーザがそのように判断した結果、前記貯湯式給湯機1の前記沸上運転(余剰沸上運転、太陽光利用沸上運転)が、前記沸上可能時間帯のうちの11:00~13:00(以下適宜、「沸上時間帯」という)の2時間で実行されるように設定(詳細は後述)された場合を示している(黒色棒グラフ参照)。なお、この設定の結果、前記図2において夜間帯において4時間(3:00~7:00)行われていた前記夜間沸上運転は、前記2時間に相当する分が短縮され、5:00~7:00の間のみ実行されるように設定されている。言い換えれば、この例では、翌日の太陽光利用沸上運転で2時間分の貯湯量が見込まれる分、その前の夜間帯の夜間沸上運転での貯湯量を当該2時間分だけ減らすように設定されている。なお、この例のように大きな前記余剰電力が生じる見込みで夕方以降に消費される多大な湯水を前記太陽光利用沸上運転により貯湯できる場合であっても、その日の午前中において使用されるであろう分の湯水を貯湯タンク10内に確実に貯湯しておくために、通常は、前記図3に示すように、太陽光利用沸上運転に先立つ前記夜間沸上運転がある程度の時間は行われるよう、設定される。
【0036】
<機能的構成>
前記のような太陽光利用沸上運転を円滑に行うために、本実施形態においては、前記制御装置31に、図4に示す各機能部が設けられている。すなわち、図4に示すように、前記制御装置31には、余剰沸上実行部33Aと、余剰沸上設定部33Cと、余剰沸上制御部40と、余剰沸上容量決定部37と、使用湯量学習部34と、必要熱量決定部35と、夜間沸上容量算出部36と、補正夜間沸上容量算出部38と、夜間沸上制御部39と、昼間沸増制御部42とが設けられている。これら各機能部の詳細については、後ほど順を追って詳細に説明する。
【0037】
また制御装置31には、表示制御部33Bが備えられている。ユーザは、例えばサーバ9から取得されて表示制御部33Bの制御によりリモコン装置50において表示される、公知の気象情報(例えば天気予報情報や日照時間情報等。以下適宜、単に「気象情報」という)、あるいは、この給湯システム外のスマートフォン・テレビ等の情報端末(不図示)において表示される公知の気象情報を確認する。そしてその気象情報に基づき、対象となる特定の期日(ある1日の間だけでもよいし、連続する又はバラバラの複数の日数の間でもよい)にて、太陽光発電による電力を用いた沸上運転(以下適宜、「太陽光利用沸上運転」という)を行えるか否か、を判断する。なお、以下、この実施形態では、連続する複数日数(以下適宜、連続期間という)について前記太陽光利用沸上運転を行うか否かをユーザが判断する場合を例にとって説明する。なお、この連続期間は、例えば後述の図21図24に示すフローによる制御手順が実行開始される日の次の日と、さらにその次の日を含む複数日間であり、この例では前記次の日とその次の日との合計2日間である。
【0038】
すなわち、ユーザは、例えば、前記気象情報に基づいて前記発電電力量の挙動を自ら推定するともに、その推定した発電電力量に対して前記負荷使用電力がどのような大小関係となり、その結果前記余剰電力の時間変動がどのようになるかを自ら推定する。そして、ユーザは、さらに、その推定した余剰電力量に対して前記装置使用電力がどのような大小関係となるかを推定し、余剰電力量が装置使用電力に対し十分大きければ前記太陽光利用沸上運転を行えると判断し、そうでなければ前記太陽光利用沸上運転を行えないと判断し、前記リモコン装置50を用いて手動にて対応する各種設定を行う(詳細は後述)。なお、このような判断を順次行うか否かはユーザ次第であり、例えば前記気象情報により晴天であるか、最高温度が何度であるか、等のみに基づいてユーザの経験や勘によって前記各種設定を行う場合もあり得る。
【0039】
<リモコン装置>
前記リモコン装置50の詳細構成を図5に示す。図5において、リモコン装置50は、画面表示部60(表示手段に相当)と、前記貯湯タンク10から前記給湯管15を介した浴槽内への湯張りや湯張り後の湯の保温等を自動的に行うための「ふろ自動」スイッチ71と、浴室内との通話を行うための「通話」スイッチ72と、スピーカ73と、前記給湯温度等の各種数値の+側-側の操作設定や前記画面表示部60内のカーソルの上向き・左向き・下向き・横向き移動操作を行うための十字キー74と、「メニュー/決定」スイッチ75と、手動操作により前記沸上運転を行って貯湯タンク10内の前記貯湯量を所定量だけ増大させるための「タンク湯増し」スイッチ76と、貯湯タンク10内の前記貯湯量が予め定められた前記しきい値以下に減少したときに前記昼間沸増容量を沸き上げる前記自動湯増し機能を、手動操作により(操作当日のみ)休止させる、「湯増し休止」スイッチ77と、予め用意された「節約(eco)運転」等の複数の運転態様(詳細な説明は省略)の説明を含む各種ガイドを前記画面表示部60に表示させるための「ecoガイド」スイッチ78と、前記画面表示部60に表示される表示画面を1つ前の表示画面に戻すための「戻る」スイッチ79と、を有している。
【0040】
画面表示部60は、それぞれが所定の内容を表示する複数の表示画面を、切り替え可能に構成されている。図示の画面60Aは待機状態のときに表示されるものである(以下適宜、単に「待機画面60A」と称する)。この待機画面60Aでは、現在の日付及び時刻(この例では5月31日金曜日の22時30分)を表示する日時表示部61と、前記浴槽内の湯の設定温度(この例では40℃)を表示するふろ温度表示部62と、前記給湯設定温度(この例では40℃)を表示する給湯温度表示部63と、前記貯湯タンク10内の前記貯湯量を表示する貯湯量表示部64と、前記ネットワーク通信網8を介して前記サーバ9と接続されていることを表すネットワーク表示部65と、前記複数の運転態様のうちいずれになっているか(この例では「おまかせ省エネ」運転。詳細は後述)を表す運転態様表示部66と、を有している。
【0041】
前記貯湯量表示部64は、前記表示制御部33Bの制御により、前記貯湯温度センサ18の検出結果に対応して前記貯湯タンク10内の前記貯湯量を表示する。図示の例では、前記貯湯量表示部64は、5つの表示エレメント64A~64Eによって5段階に前記貯湯量を表示可能となっている。すなわち、前記貯湯タンク10内のほぼ全てが前記十分に加熱された状態の湯となっている(前記貯湯量が満タンである)場合は、すべての前記表示エレメント64A,64B,64C,64D,64Eが点灯表示される。逆に、前記貯湯タンク10内の前記貯湯量がほぼ空である場合は、すべての前記表示エレメント64A,64B,64C,64D,64Eが消灯され、この状態から前記貯湯量が徐々に増大するにつれて、下段の前記表示エレメント64Aから、表示エレメント64B、表示エレメント64C、表示エレメント64D、表示エレメント64Eの順で追加して点灯表示される。図示の例は、前記貯湯量が貯湯タンク10内の全容量のうち1/5程度である状態を示しており、前記表示エレメント64A~64Eのうち最下段の表示エレメント64Aのみが点灯表示されるとともに、残りの4つの表示エレメント64B,64C,64D,64Eは消灯されている(図中では明確化のために破線にて表現している)。
【0042】
ここで、図5に示す例では、家事や入浴時等の湯水の使用によって(前記日時表示部61の22時30分の時刻表示参照)、貯湯タンク10内の貯湯量が満タンの1/5程度にまで減少(前記貯湯量表示部64の最下段の表示エレメント64Aのみが点灯)した場合を示している。
【0043】
<本実施形態の特徴1~リモコン装置の設定画面>
本実施形態では、通常、電力料金単価が安価な夜間帯(この例では23:00~7:00。電力会社との契約による)に、前記商用電源49から供給される電力を用いて沸上運転(夜間沸上運転)を行う(前記図2参照)。また、日照条件が良好な場合には、前記夜間帯以外の昼間帯(この例では7:00~23:00)において前記太陽光発電装置3で発電された電力を用いて沸上運転(太陽光利用沸上運転)を行うこともできる(前記図3参照)。そして、本実施形態の特徴の1つは、前記太陽光利用沸上運転を行うための、前記リモコン装置50での設定及び表示の態様にある。以下、その詳細を順を追って説明する。
【0044】
図5を用いて前述したように、リモコン装置50の画面表示部60は、常には前記待機状態にあって、前記待機画面60Aが表示されている。この状態から前記「メニュー/決定」スイッチ75が操作されることで、前記画面表示部60の表示が図示しないメインメニュー画面へ移行し、さらに「メニュー/決定」スイッチ75等の適宜の操作が行われることで、図6(a)に示す設定画面60Bへ移行する。
【0045】
この設定画面60Bでは、貯湯式給湯機1における複数の運転モード(この例では通常の「運転モード」と「ソーラーモード」)を選択可能に表示する運転モード表示部161と、メッセージ表示部162と、を有している。
【0046】
運転モード表示部161に表示される前記「ソーラーモード」は、前記太陽光利用沸上運転を行うためのモードであり、前記のように日照条件が良好である場合にユーザがこのモードを選択することで、太陽光発電装置3で発電された電力を用いて貯湯タンク10内の湯水を加熱することができる。前記「運転モード」は、前記必要熱量を必要最小限にする「おまかせ省エネ」モードや、前記必要熱量を「おまかせ省エネ」モードに比べて多めにする「おまかせ」モードのいずれか選択して設定することができる。メッセージ表示部162には、「運転モード」におけるこのような2つのモードの違いに対応して、「使用するお湯の量に合わせて、運転モードが変更できます。」のメッセージが表示されている。
【0047】
この図6(a)に示す状態から、前記ソーラーモードを選択するために、ユーザが前記十字キー74を下向きに操作し画面内のカーソルKを下方へ1段移動させた状態を図6(b)に示す。図6(b)に示すように、この設定画面60Cでは、前記操作に対応して運転モード表示部161において前記カーソルKが「ソーラーモード」の位置に移動している。そして、これに対応して、メッセージ表示部162には、「ソーラーモードの設定を行います。夜間帯開始前に設定を行ってください。」のメッセージが表示されている。
【0048】
この図6(b)に示す状態から、ユーザが前記「メニュー/決定」スイッチ75による決定操作を行った状態を図7(a)に示す。図7(a)に示すように、この設定画面60Dでは、前記太陽光利用沸上運転の実行・不実行を設定可能な日付を表示する日付表示部163と、設定内容表示部164と、を有している。
【0049】
日付表示部163には、所定の表示日を含み複数日数分(この例では2日分)の日付(=日付表記)が表示される。リモコン装置50に対する前記した操作が行われている操作日において、操作したタイミングが17:00よりも前であれば前記表示日は当該操作日となり、17:00以降であれば前記表示日は当該操作日の次の日となる(後述の図12(a)も参照)。図7(a)では、リモコン装置50が9月14日の17:00以降に操作されている場合を表しており、日付表示部163には、その操作日である9月14日の次の日(この場合の表示日に相当)である9月15日(土曜日)と、さらにその次の日である9月16日(日曜日)と、の2日分の日付が表示されている。このとき、前記17:00は、太陽光発電装置3での発電が十分な状態が維持できる限界とみなせる時間(言い換えれば発電が十分な状態から不足状態に陥ると想定される時間)の一例である。この例では、それら2日間のうち9月15日のほうにカーソルKが位置している(9月15日が選択されている)状態である。なお、図示を省略するが、9月14日のうち17:00より前の時刻では、日付表示部163には、その操作日である9月14日(金曜日。この場合の表示日に相当)と、その次の日である9月15日(土曜日)と、の2日分の日付が表示されることとなる(後述の図12(a)参照)。
【0050】
設定内容表示部164には、前記太陽光利用沸上運転を実行可能なソーラーモードであることを表す「ソーラーモード」表記と、カーソルKが位置している期日について前記太陽光利用沸上運転の実行・不実行のいずれかが設定されていることを表す「する」表記(実行が設定されている場合)若しくは「しない」表記(不実行が設定されている場合)と、前記太陽光利用沸上運転の実行時にその運転開始時刻を表す「開始」表記と、その開始時刻の表記(設定されている場合)若しくは「-」表記(設定されていない場合)と、等が表示される。図示の例では、前記太陽光利用沸上運転の不実行の設定に対応し、前記「ソーラーモード」及び前記「開始」表記のほかには、前記「しない」表記と前記「-」表記とが表示されている。
【0051】
本実施形態では、後述のステップS40においても説明するように、日付表示部163に表示される日付それぞれについて、前記太陽光利用沸上運転(言い換えればソーラーモードによる運転。以下同様)の実行・不実行を個別に設定することができる。9月15日における設定を行うために、図7(a)に示すカーソルKの状態でユーザが前記「メニュー/決定」スイッチ75により決定操作を行った状態を、図7(b)に示す。図7(b)に示すように、この設定画面60Eでは、「9/15(土)の動作を設定します」のメッセージが表示されるメッセージ表示部165と、図7(a)の前記設定内容表示部164に対応する設定内容表示部166と、を有している。設定内容表示部166では、前記同様の、「ソーラーモード」表記と、「する」表記及び「しない」表記と、「開始」表記及び「-」表記と、等が表示されている。なお、この状態では、前記カーソルKが、前記「する」表記及び前記「しない」表記のうち「しない」表記に位置し、前記太陽光利用沸上運転を行わない(すなわち不実行の)選択となっている。
【0052】
この図7(b)に示す状態から、前記太陽光利用沸上運転の実行を選択するために、ユーザが前記十字キー74を上向きに1回操作し画面内のカーソルKを上方へ移動させた状態を図8(a)に示す。図8(a)に示すように、この設定画面60Fにおいて、前記操作に対応し、カーソルKが、前記太陽光利用沸上運転の実行を表す「する」表記に移動している。
【0053】
この図8(a)に示す状態から、前記太陽光利用沸上運転の開始時間を設定するために、ユーザが前記十字キー74を右向きに1回操作し画面内のカーソルKを右方へ移動させた状態を図8(b)に示す。図8(b)に示すように、この設定画面60Gにおいて、前記操作に対応し、カーソルKが、前記「開始」表記に位置している。
【0054】
この図8(b)に示す状態から、ユーザが前記「メニュー/決定」スイッチ75による決定操作を行った状態を図9(a)に示す。図9(a)に示すように、この設定画面60Hでは、前記開始時刻として設定可能な開始時刻候補が一覧表示される。具体的には、前記夜間帯の終了時刻(前述の例では7:00)以降の所定時刻(この例では例えば7:00。図示省略)から、その後の別の所定時刻(この例では図示の15:00)までの時間範囲において、複数の開始時刻候補「7時」「8時」「9時」「10時」「11時」「12時」「13時」「14時」「15時」が表示される(一部不図示)。なお、図示のように設定画面60Hに被さるようなポップアップ形式や割り込みウィンドウ形式で各開始時刻候補を一覧表示する手法でなく、もとの設定画面60Hの表示(例えば図8(b)参照)のまま前記十字キー74を上下に操作することで、画面内に前記「-」表記に代えて前記開始時刻候補「7時」「8時」「9時」「10時」「11時」「12時」「13時」「14時」「15時」が1つずつずれて順次表示されるようにしてもよい。なお、前記別の所定時刻は、前記17:00よりも早い時刻に予め設定されており、この例では特に、前記17:00との時間偏差が、前記太陽光利用沸上運転に要する所要時間以上となるように、設定されている。本実施形態では、前述したように前記太陽光利用沸上運転において沸き上げる前記余剰沸上容量が100Lに固定されており、この容量の沸き上げに要する時間が約2時間であると見込まれることから、前記時間偏差を2時間として、前記別の所定時刻は、前記17:00よりも2時間前の15:00に設定されている。なお、前記設定画面60Hにおいて、予め適宜に定められた開始時刻候補(例えば「12:00」)をデフォルトで選択された状態として表示してもよい。あるいは、前回設定時の開始時刻をデフォルトで選択された状態として表示するようにしてもよい。
【0055】
この図9(a)に示す状態から、ユーザが前記十字キー74及び前記「メニュー/決定」スイッチ75の操作により、前記開始時刻を11時に設定(選択)した状態を図9(b)に示す。図9(b)に示すように、この設定画面60Iでは、前記設定内容表示部166において、これまでの前記操作に対応して、前述の「ソーラーモード」表記、「する」表記、及び「開始」表記と、(前記「-」表記に代わる)前記太陽光利用沸上運転が11:00に開始されることを表す「11時」表記と、が表示される。
【0056】
この図9(b)に示す状態で、ユーザが前記「メニュー/決定」スイッチ75の操作を行うと、前記画面表示部60の表示は、前記図7(a)に示した設定画面60Dに戻る(但し前記「しない」表記に代えて「する」表記が表示されると共に、前記「-」表記に代えて「11時」表記が表示される。図示省略)。この操作時に、前記スピーカ73により、「設定されました」あるいは「9月15日の設定が完了しました」等の音声を発声するようにしてもよい。
【0057】
なお、以上の操作に対応した、9月15日において太陽光利用沸上運転を実行する旨の設定、及び、その開始時刻を11:00とする設定は、前記余剰沸上実行部33A及び前記余剰沸上設定部33Cにより受け付けられ、その後の制御に反映される(後述のステップS40やステップS42参照)。
【0058】
前記設定画面60Dが表示された状態において、ユーザは、前記した9月15日の設定と同様の手法で、9月16日における各種設定を行うことができる。すなわち、ユーザが前記十字キー74を下向きに1回操作し画面内のカーソルKを下方へ移動させると、図10(a)に示すように、前記同様の日付表示部163及び設定内容表示部164を備えた設定画面60Jが前記画面表示部60に表示される。
【0059】
この状態でユーザが前記「メニュー/決定」スイッチ75を操作すると、図10(b)に示すように、前記同様の「9/16(日)の動作を設定します」のメッセージが表示されるメッセージ表示部165と設定内容表示部166とを備えた設定画面60Kが表示される。その後、前記同様にユーザが前記十字キー74を上向きに1回操作することで図11(a)の設定画面60Lに示すようにカーソルKが「する」表記に移動し、さらに前記十字キー74でカーソルKを右方へ移動させて前記「メニュー/決定」スイッチ75で決定操作し、前記同様の開始時刻候補の一覧表示(図示省略)の中から開始時刻を設定(選択)した状態を図11(b)に示す。
【0060】
図11(b)に示すように、この設定画面60Mでは、前記設定内容表示部166において、これまでの操作に対応して、前述の「ソーラーモード」表記、「する」表記、及び「開始」表記と、前記太陽光利用沸上運転の開始時刻を表す表記(この例では開始時刻14:00に対応した「14時」表記)と、が表示されている。前記同様、この図11(b)に示す状態で前記「メニュー/決定」スイッチ75の操作が行われることで、前記画面表示部60の表示は、前記図7(a)に示した設定画面60Dに戻る。この操作時にも、前記同様、前記スピーカ73により、「設定されました」あるいは「9月16日の設定が完了しました」等の音声を発声するようにしてもよい。
【0061】
なお、前記同様、以上の操作に対応した、9月16日において太陽光利用沸上運転を実行する旨の設定、及び、その開始時刻を14:00とする設定は前記余剰沸上実行部33A及び前記余剰沸上設定部33Cにより受け付けられ、その後の制御に反映される(後述のステップS40やステップS42参照)。
【0062】
また、以上説明した図5及び図6図11に示した画面表示部60の画面遷移(言い換えれば各設定画面の表示)は、前記表示制御部33Bによる制御によって行われる。
【0063】
<各種処理を表すタイムテーブル>
リモコン装置50の画面表示部60に表示される前記設定画面60B~60Mにおいて説明した、前記した日付表示部163において表示される複数日数分(この例では2日分)の日付表記の一例を、図12に示すタイムテーブルのうち図12(a)に示す。
【0064】
<日付表示>
前述したように、日付表示部163には、所定の表示日を含み複数日数分の日付が表示され、リモコン装置50の操作したタイミングが17:00よりも前であれば前記表示日がその操作日となる一方、17:00以降であれば前記表示日は当該操作日の次の日となる。したがって、図12(a)に一例として示すように、9月14日(金曜日)のうち17:00より前は日付表示部163には「9/14」「9/15」の両日が表示される。そして、9月14日(金曜日)のうち17:00以降になると日付表示部163には「9/15」「9/16」の両日が表示されるようになり、9月15日(土曜日)の17:00より前まで、この表示内容となる。その後、9月15日(土曜日)のうち17:00以降になると同様に日付表示部163には「9/16」「9/17」の両日が表示されるようになり、9月16日(日曜日)の17:00より前まで、この表示内容となる。さらにその後、9月16日(日曜日)のうち17:00以降になると同様に日付表示部163には「9/17」「9/18」の両日が表示されるようになり、以降、同様の表示態様が繰り返される。
【0065】
<各日付の設定可否>
一方、上記図12(a)に示す前記日付表示部163での日付表示に対応し、当該日付表示にカーソルKが位置する状態で「メニュー/決定」スイッチ75を操作して行う、当該日付における前記太陽光利用沸上運転(ソーラーモードによる運転)の実行・不実行の設定(前記「する」「しない」の選択)の可否の一例を、図12に示すタイムテーブルのうち図12(b)に示す。
【0066】
図12(a)を用いて前記したように、9月14日(金曜日)のうち17:00より前は、日付表示部163には「9/14」「9/15」の両日が表示される。しかしながら、その際、日付表示部163に表示される前記両日のうち、操作日当日である「9/14」については、前記実行・不実行の設定(カーソルKが位置する状態での「メニュー/決定」スイッチ75の決定操作)を行うことはできない(=言い換えれば余剰沸上実行部33Aにより受け付けられない。以下同様)。操作日の次の日である「9/15」については、前記したように実行・不実行の設定(カーソルKが位置する状態での「メニュー/決定」スイッチ75の決定操作)を行うことができる。
【0067】
また、前記したように、9月14日(金曜日)のうち17:00以降は、日付表示部163には前記操作日の次の日「9/15」とその次の日「9/16」の両日が表示される。そして、17:00以降で、かつ、(夜間帯の開始時刻である)23:00より前までは、日付表示部163に表示される前記両日について、前記したように実行・不実行の設定(カーソルKが位置する状態での「メニュー/決定」スイッチ75の決定操作)を行うことができる。しかしながら、9月14日(金曜日)のうち23:00以降となると、次の日である「9/15」について、前記実行・不実行の設定(カーソルKが位置する状態での「メニュー/決定」スイッチ75の決定操作)を行うことはできなくなる。
【0068】
その後、日付が変わり9月15日(土曜日)となると、前記したように17:00より前までは、引き続き、日付表示部163には「9/15」「9/16」の両日が表示され、当日である「9/15」について前記実行・不実行の設定(カーソルKが位置する状態での「メニュー/決定」スイッチ75の決定操作)を行えない一方、翌日である「9/16」については、前記実行・不実行の設定(カーソルKが位置する状態での「メニュー/決定」スイッチ75の決定操作)を行うことができる。
【0069】
9月15日(土曜日)のうち17:00以降は、前記同様、日付表示部163には前記操作日の次の日「9/16」とその次の日「9/17」の両日が表示され、17:00以降でかつ23:00より前までは前記両日について、前記実行・不実行の設定を行うことができる。9月15日(土曜日)のうち23:00以降となると次の日「9/16」について前記実行・不実行の設定ができなくなる。その後9月16日(日曜日)の17:00より前までは、引き続き、日付表示部163には「9/16」「9/17」の両日が表示され、当日「9/16」について前記実行・不実行の設定を行えない一方、翌日「9/17」については、前記実行・不実行の設定を行うことができる。さらにその後17:00以降になると前記同様に日付表示部163には「9/17」「9/18」の両日が表示されるようになり、23:00より前までは前記両日について前記実行・不実行の設定を行うことができる。以降、同様の処理態様が繰り返される。
【0070】
<設定のキャンセル可否>
ここで、本実施形態においては、前記余剰沸上実行部33Aは、前記のようにして受け付けた、前記各日付における前記太陽光利用沸上運転(ソーラーモードによる運転)の実行・不実行の設定を、その後のリモコン装置5における適宜の操作(詳細な説明及び図示は省略)によって個別に取り消すことができる(=各請求項記載の実行取消受付手段としての機能)。その取り消し(以下適宜、「設定キャンセル」又は「キャンセル」という)操作の可否の一例を、図12に示すタイムテーブルのうち図12(c)に示す。
【0071】
図12(b)を用いて前記したように、9月14日(金曜日)のうち17:00より前は、操作日の次の日である「9/15」について前記実行・不実行の設定を行うことができる。これに対応して、図12(c)に示すように、当該17:00より前において、次の日「9/15」について前記実行・不実行の設定キャンセルを行うことができる。
【0072】
その後、9月14日(金曜日)のうち17:00以降でかつ(夜間帯の開始時刻である)23:00より前までは、次の日「9/15」及びその次の日「9/16」の両日について前記したように実行・不実行の設定を行うことができる。これに対応して、図12(c)に示すように、当該17:00以降23:00より前において、それら「9/15」「9/16」について前記実行・不実行の設定キャンセルを行うことができる。
【0073】
その後、前記したように、9月14日(金曜日)の23:00以降9月15日(土曜日)の17:00より前までは、「9/16」について前記したように実行・不実行の設定を行うことができる。このとき、図12(c)に示すように、当該9月14日(金曜日)の23:00以降9月15日(土曜日)17:00より前においては、前記「9/16」のみならず、「9/15」についても、前記実行・不実行の設定キャンセルを行うことができる。すなわち、9月15日についての設定は、その9月15日当日となってからでもキャンセルを行うことができる。但しこの際、その当日(ここでは9月15日)に前記太陽光利用沸上運転の前記実行が選択されていた場合、その当日すなわち太陽光利用沸上運転を実行する日(運転日)の当該太陽光利用沸上運転が終了する時刻以降は、前記設定キャンセルを行うことはできない(=言い換えれば余剰沸上実行部33Aにより受け付けられない。以下同様)。図示の例では、9月15日(土曜日)については、11:00に前記太陽光利用沸上運転が開始される(すなわち前記したようにこの場合2時間後の15:00に太陽光利用沸上運転が終了する)設定となっていることから、9月15日(土曜日)の15:00以降は、当該「9/15」についての前記実行の設定キャンセルを行うことができなくなる。
【0074】
その後、前記同様、9月15日(土曜日)のうち17:00以降でかつ23:00より前までは、「9/16」及び「9/17」の両日について前記実行・不実行の設定可能であることに対応し、図12(c)に示すように、それら「9/16」「9/17」について前記実行・不実行の設定キャンセルを行うことができる。
【0075】
またその後、前記同様、前記したように、9月15日(土曜日)の23:00以降9月16日(日曜日)の17:00より前まで「9/17」について前記実行・不実行の設定可能であることに対応し、図12(c)に示すように、当該時間範囲においては、「9/17」及び「9/16」について前記実行・不実行の設定キャンセルを行うことができる。但しその際、前記同様、その当日(ここでは9月16日)に前記太陽光利用沸上運転の前記実行が選択されていた場合、前記運転日である9月16日(日曜日)の太陽光利用沸上運転の終了時刻以降は前記設定キャンセルを行えない。図示の例では、9月16日(日曜日)について14:00に前記太陽光利用沸上運転が開始される(すなわち2時間後の16:00に太陽光利用沸上運転が終了する)設定であることから、9月16日(日曜日)の16:00以降は、当該「9/16」についての前記実行の設定キャンセルを行うことができなくなる。
【0076】
さらにその後9月16日(日曜日)の17:00以降になると前記同様に「9/17」「9/18」の両日について前記実行・不実行の設定可能であることに対応し、それら両日についての前記実行・不実行の設定キャンセルを行うことができる。以降、同様の処理態様が繰り返される。
【0077】
<太陽光利用沸上運転の開始時刻の変更可否>
さらに、本実施形態においては、前記余剰沸上設定部33Cは、前記のようにして受け付けた、前記各日付における前記太陽光利用沸上運転(ソーラーモードによる運転)の開始時刻の設定を、その後のリモコン装置5における適宜の操作(詳細な説明及び図示は省略)によって各期日について個別に変更することができる。その時刻変更操作の可否の一例を、図12に示すタイムテーブルのうち図12(d)に示す。
【0078】
図12(b)等を用いて前記したように、9月14日(金曜日)のうち17:00より前は、操作日の次の日である「9/15」について前記実行・不実行の設定を行うことができる(前記実行を設定した場合は前記開始時刻の設定を行うこともできる)。これに対応して、図12(d)に示すように、当該17:00より前において、次の日「9/15」について前記開始時刻の変更(以下適宜、単に「時刻変更」という)を行うことができる。
【0079】
その後、9月14日(金曜日)のうち17:00以降でかつ(夜間帯の開始時刻である)23:00より前までは、次の日「9/15」及びその次の日「9/16」の両日について前記したように実行・不実行の設定を行うことができる。これに対応して、図12(d)に示すように、当該17:00以降23:00より前において、それら「9/15」「9/16」について前記時刻変更を行うことができる。
【0080】
その後、前記したように、9月14日(金曜日)の23:00以降9月15日(土曜日)の17:00より前までは、「9/16」について前記したように実行・不実行の設定を行うことができる。このとき、図12(d)に示すように、当該9月14日(金曜日)の23:00以降9月15日(土曜日)17:00より前においては、前記「9/16」のみならず、「9/15」についても、前記時刻変更を行うことができる。すなわち、9月15日についての設定は、その9月15日当日となってからでも前記時刻変更を行うことができる。但しこの際、その当日(ここでは9月15日)に前記太陽光利用沸上運転の前記実行が選択されている状態で、その当日すなわち太陽光利用沸上運転の運転日の当該太陽光利用沸上運転が開始される時刻以降は、前記時刻変更を行うことはできない(=言い換えれば余剰沸上設定部33Cにより受け付けられない。以下同様)。図示の例では、9月15日(土曜日)については、11:00に前記太陽光利用沸上運転が開始される設定となっていることから、9月15日(土曜日)の11:00以降は、当該「9/15の11:00」という前記開始時刻の変更を行うことができなくなる。
【0081】
その後、前記同様、9月15日(土曜日)のうち17:00以降でかつ23:00より前までは、「9/16」及び「9/17」の両日について前記実行・不実行の設定可能であることに対応し、図12(d)に示すように、それら「9/16」「9/17」について前記時刻変更を行うことができる。
【0082】
またその後、前記同様、前記したように、9月15日(土曜日)の23:00以降9月16日(日曜日)の17:00より前まで「9/17」について前記実行・不実行の設定可能であることに対応し、図12(d)に示すように、当該時間範囲においては、「9/17」及び「9/16」について前記時刻変更を行うことができる。但しその際、前記同様、その当日(ここでは9月16日)に前記太陽光利用沸上運転の前記実行が選択されていた場合、前記運転日である9月16日(日曜日)の太陽光利用沸上運転の開始時刻以降は前記時刻変更を行えない。図示の例では、9月16日(日曜日)について14:00に前記太陽光利用沸上運転が開始されることから、9月16日(日曜日)の14:00以降は、当該「9/16の14:00」という前記開始時刻の変更を行うことができなくなる。
【0083】
さらにその後9月16日(日曜日)の17:00以降になると前記同様に「9/17」「9/18」の両日について前記実行・不実行の設定可能であることに対応し、それら両日についての前記時刻変更を行うことができる。以降、同様の処理態様が繰り返される。
【0084】
なお、前記図12では、所定の表示日を含み複数日数分の日付が表示される前記日付表示部163において、リモコン装置50の操作したタイミングが17:00よりも前であれば前記表示日がその操作日となる一方、17:00以降であれば前記表示日は当該操作日の次の日となる(すなわち、前記17:00を境にして表示の日付が1日ずれるように切り替わる)場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、前記17:00に代え、前記太陽光利用沸上運転が実行される場合におけるその実行終了時(実行済みのタイミング)を境に前記の切り替えを行うようにしてもよい。そのような変形例を、前記図12に対応する図13に示す。
【0085】
すなわち、この変形例では、図12(a)に対応する図13(a)に示すように、9月14日(金曜日)の17:00以降における日付表示部163の「9/15」「9/16」の両日の表示は、太陽光利用沸上運転の運転日である9月15日(土曜日)の、その太陽光利用沸上運転の終了するタイミング(この例では13:00)より前まで行われ、当該タイミング以降は日付表示部163には「9/16」「9/17」の両日が表示されるようになる。その後さらに、9月16日における太陽光利用沸上運転の終了タイミング(この例では16:00)以降は、同様に日付表示部163には「9/17」「9/18」の両日が表示される。
【0086】
また、前記に対応し、図12(b)に対応する図13(b)に示すように、9月14日(金曜日)の23:00以降における、「9/15」について前記実行・不実行の設定を行えず「9/16」について前記実行・不実行の設定を行えるという日付設定の可否は、太陽光利用沸上運転の運転日の太陽光利用沸上運転の終了するタイミング(前記の例では9月15日(土曜日)の13:00)より前まで継続され、当該タイミング以降は「9/16」「9/17」の両日について前記実行・不実行の設定を行えるようになる。その後は、前記同様に9月15日(土曜日)の23:00以降になると「9/16」について前記実行・不実行の設定を行えず「9/17」について前記実行・不実行の設定を行えるようになり、この状態は次の太陽光利用沸上運転の運転日の太陽光利用沸上運転の終了するタイミング(前記の例では9月16日(日曜日)の16:00)より前まで継続され、当該タイミング以降は「9/17」「9/18」の両日について前記実行・不実行の設定を行えるようになる。
【0087】
さらに、前記に対応し、図12(c)に対応する図13(c)に示すように、9月14日(金曜日)の17:00以降における「9/15」「9/16」について前記実行・不実行の設定キャンセルを行える状態は、太陽光利用沸上運転の運転日である9月15日(土曜日)の、その太陽光利用沸上運転の終了するタイミング(前記の例では13:00)より前まで継続され、当該タイミング以降は「9/16」「9/17」について前記実行・不実行の設定キャンセルを行えるようになる。その後さらに、9月16日における太陽光利用沸上運転の終了タイミング(前記の例では16:00)以降は、同様に「9/17」「9/18」について前記実行・不実行の設定キャンセルを行えるようになる。
【0088】
さらに、前記に対応し、図12(d)に対応する図13(d)に示すように、9月14日(金曜日)の17:00以降における、「9/15」「9/16」の両日について前記開始時刻の変更を行える状態は、太陽光利用沸上運転の運転日の当該太陽光利用沸上運転の終了するタイミング(前記の例では9月15日(土曜日)の13:00)より前まで、継続される(但し太陽光利用沸上運転が実行開始される11:00以降は9月15日分の前記時刻変更のみ不可)。当該タイミング以降は「9/16」「9/17」の両日について前記時刻変更を行えるようになる。この状態は、前記同様、その次の太陽光利用沸上運転の運転日の当該太陽光利用沸上運転の終了するタイミング(前記の例では9月16日(日曜日)の16:00)より前まで継続される(但し太陽光利用沸上運転が実行開始される14:00以降は9月16日分の前記時刻変更のみ不可)。当該タイミング以降は「9/17」「9/18」の両日について前記時刻変更を行えるようになる。
【0089】
<本実施形態の特徴2~リモコン装置の待機画面の遷移>
また、本実施形態の別の特徴は、前記太陽光利用沸上運転を行う際の、前記リモコン装置50の前記画面表示部60における待機画面での表示の遷移の態様にある。以下、その詳細を順を追って説明する。
【0090】
図5等を用いて前述したように、前記待機状態においてはリモコン装置50の画面表示部60には前記待機画面60Aが表示されている。そして、前記のようにして太陽光利用沸上運転の実行(及びその開始時間)が設定されると、その実行までに残された期間の長・短に応じて、異なる態様の表示が行われる。
【0091】
すなわち、前述のようにして前記複数日数分(この例では2日分)について太陽光利用沸上運転の実行・不実行が選択され、少なくとも1日について太陽光利用沸上運転の実行が選択された場合には、図14(a)に示すように、待機画面60Pの日付表示部171において、前記実行が選択された少なくとも1日の日付(=運転日)のうち、直近の日付が表示される。なお、この日付表示部171における表示は、前記太陽光利用沸上運転の実行が設定された後、前記直近の運転日の前日までの間、行われる。図14(a)の待機画面60Pでは、前記したように、9月15日(土曜日)の11:00に前記太陽光利用沸上運転が開始され、かつ、9月16日(日曜日)の14:00に前記太陽光利用沸上運転が開始されるように設定された場合の、9月14日(金曜日)の20:00における表示状態を示している。この設定では直近の太陽光利用沸上運転の運転日が9月15日(土曜日)となることから、その運転日の前日の9月14日(金曜日)まで、前記日付表示部171に「9/15」の表示が行われる。
【0092】
また本実施形態では、前記日付表示部171において前記直近の運転日の日付がなされるとき(すなわち直近の運転日の前日までの間)、当該日付表示部171の横に、太陽光利用沸上運転の実行を予告する余剰沸上予告マークMK(太陽マーク形状。予告表示の一例に相当)が表示される。
【0093】
図14(a)に示した状態の後、前記直近の運転日になると、画面表示部60には図14(b)の待機画面60Qが表示される。この待機画面60Qでは、前記待機画面60Pにおける前記日付表示部171に代えて、前記太陽光利用沸上運転の運転日における、当該太陽光利用沸上運転の開始時刻を表す時刻表示部172が設けられる。なお詳細には、前記日付表示部171から時刻表示部172への表示の切り替えは、前記運転日の前日から前記運転日へ日付が切り替わる午前0時ではなく、前記夜間帯における前記午前0時よりも後のタイミングとなる時刻(例えば1:00。後述の図20(a)等参照)において行われる。
【0094】
図14(b)に示す例では、前記した9月15日(土曜日)の11:00に前記太陽光利用沸上運転が開始される、という設定に応じて、時刻表示部172に「11:00」の表示が行われている。なお、この時刻表示部172における表示は、前記太陽光利用沸上運転の前記運転日となった後、実際に太陽光利用沸上運転が開始されるまでの間、行われる。
【0095】
図14(b)に示した状態の後、前記運転日の前記太陽光利用沸上運転の開始時刻になると、画面表示部60には図15の待機画面60Rが表示される。この待機画面60Rでは、前記待機画面60Qにおける前記日付表示部171及び余剰沸上予告マークMKに代えて、前記太陽光利用沸上運転が実行中であることを表す「湯増し中」のメッセージ表示MS(実行表示の一例に相当)が表示される。なお、このメッセージ表示MSは、実際に前記太陽光利用沸上運転が実行中である間(図示の例では9月15日(土曜日)の11:30での状態を表している)、行われる。
【0096】
<第1実施形態の特徴3~待機画面中にポップアップする推奨表示>
前記図2及び図3を用いて説明したように、貯湯式給湯機1においては、夜間帯(前記の例では23:00~7:00)において貯湯タンク10内の湯水を加熱する前記夜間沸上運転が行われる。この夜間沸上運転において、当該夜間帯以降の昼間帯(前記の例では7:00~23:00)において想定される湯水の使用量のうち少なくとも一部を沸き上げることで、夜間帯の商用電源49からの安価な電力により低コストで貯湯タンク10内に貯湯することができる。
【0097】
しかしながら、前記のようにして夜間帯に貯湯を行った後、ユーザが予定外に午前中に入浴やシャワー等により大量の湯水を使用する場合があり得る。この場合、そのままだとその後の昼間帯において通常の炊事や夕方の湯張りに使用される湯水が不足することとなるため、当該昼間帯のうちに追加で貯湯タンク内の湯水を沸き上げる必要がある。
【0098】
図16はそのような場合の一例を示している。すなわち、図16(a)は、前記図2で説明したように、夜間帯の適宜の時間帯(この例では3:00~7:00の4時間)において前記夜間沸上運転を行った場合を示している。この場合で、前記午前中の前記予定外の湯水の使用が生じて前記追加の沸上が必要になった場合には、例えば図16(b)に示すように、ユーザの適宜の手動操作により(若しくは前記貯湯温度センサ18の検出結果に基づき制御装置31により自動的に)所定量の貯湯が行われる(後述の図22のステップS92、ステップS94も参照)。この例では、15:00~17:00の間、商用電源49からの電力を用いた2時間の追加沸上運転が行われている。
【0099】
このとき、昼間帯の前記商用電源49からの電力は高価であることから、太陽光利用沸上運転により追加で沸上を行うことができれば、そのほうが好ましい。例えば図17はそのような場合の一例を示している。すなわち、図17(a)は、前記図16(a)と同様、夜間帯の3:00~7:00に前記夜間沸上運転を行った場合を示しており、図17(b)は、その際に前記図3と同様に良好な日照条件によって図17(b)のように大きな余剰電力が生じる場合を示している。図17(b)に示すように、この場合、13:00付近のピークでは太陽光発電装置3における発電電力量が2[kWh]に達し、前記余剰電力の値は1.5[kWh]程度が生じることから、例えば13:00~15:00の間、太陽光利用沸上運転により2時間の追加沸上運転を行うことができる。これにより、前記図16(b)に示した高価な商用電源49からの電力を用いる場合よりもコスト低減を図ることができる。なお、図16により説明したこのような状況は、例えば図2に示したように翌日の日照条件が悪く太陽光利用沸上運転が不可能と予想して(翌日の太陽光利用沸上運転の実行を設定せず)3:00~7:00までの夜間沸上運転を行った後、その後の日照条件の好転により太陽光利用沸上運転が可能となった場合があり得る。あるいは、もともと翌日の日照条件が良かったのにユーザがそれを見落として、(翌日の太陽光利用沸上運転の実行を設定せず)通常通り3:00~7:00までの夜間沸上運転を行った場合、等もあり得る。
【0100】
そこで、本実施形態では、前記のような追加沸上が必要となった場合に、図17(b)に示したようにその追加沸上を太陽光利用沸上運転により実行することを推奨する(厳密には、太陽光利用沸上運転により実行できる可能性があることをユーザに報知する)。そのために、対応する推奨表示(後述)が、リモコン装置50の前記画像表示部60において、行われる。以下、その詳細を順を追って説明する。
【0101】
まず、本実施形態では、前記追加沸上が必要であるか否かを見極めるために、任意の日(所望日に相当)の昼間帯の所定時刻(第1所定時刻に相当。この例では例えば12:00)において、前記貯湯温度センサ18の検出結果に基づき貯湯タンク10内の貯湯量が検出される。そして、その貯湯量が、その時点から、夜間帯の前記夜間沸上運転の開始時刻より前の所定時刻(第2所定時刻に相当。この例では夜間帯開始時刻である23:00)までに想定される湯水の使用量に対して足りていない場合には、前記したように、追加沸上時の太陽光利用沸上運転の実行を推奨する推奨表示が行われる。なお前記の湯水の使用量は、例えば前記制御装置31が、ユーザの使用履歴を予め所定期間(例えば1週間、1か月間、等)記憶しておき、その記憶結果に基づいてこのユーザの1日の湯水の使用パターン(例えば時間帯別)を公知の手法で学習し、その学習結果を用いて前記想定を行えばよい。
【0102】
例えば図18(a)は、先の図14(a)と同様、画面表示部60に前記待機画面60Pが表示された状態を表している。この例では、9月15日(土曜日)には前記太陽光利用沸上運転の実行が設定されず(不実行が設定され)、かつ、9月16日(日曜日)の14:00に前記太陽光利用沸上運転が開始されるように設定された場合(後述の図20(b)参照)の、9月15日(土曜日)の11:59における表示状態を示している。前記の設定に対応して図示のように前記日付表示部171には「9/16」の表示が行われ、その横には前記余剰沸上予告マークMKが表示されている。またこの例では、前記したような昼間帯(詳細には午前中)におけるユーザの予定外の湯水の使用により貯湯タンク10内の貯湯量が減少しており、前記貯湯量表示部64は、前記5つの表示エレメント64A~64Eのうち2つの表示エレメント64A,64Bのみが点灯している。
【0103】
この状態の後、時刻が前記12:00となると、前記したように貯湯量の不足に基づき、図18(b)に示すように、前記待機画面60Pを略覆うようなポップアップ画面PUが表示される。このポップアップ画面PUには、前記した太陽光利用沸上運転による追加沸上げを推奨するために、この例では、「昼間帯の沸上が予想されています。太陽光発電の余剰電力があれば余剰電力での沸上が可能です。沸上を行う場合は「タンク湯増し」を押してください。」のメッセージM(推奨表示に相当)が表示される。なお、前記ポップアップ画面PUに代え、前記待機画面60Pに割り込むようなウィンドウ画面としてもよい(以下、同様)。
【0104】
このとき、前記メッセージ表示Mを含む前記ポップアップ画面PUは、後述の「タンク湯増し」スイッチ76の操作が行われなくても前記第1所定時刻(この例では12:00)以降で前記第2所定時刻(この例では23:00)より前の所定時刻(第3所定時刻に相当。この例では15:00)までの間、継続して表示される挙動となる。このように継続して表示される前記ポップアップ画面PUの前記メッセージMに気がついたユーザが、これに対応してリモコン装置50による沸上操作を行う(この例では前記「タンク湯増し」スイッチ76を押下する)と、前記したように太陽光利用沸上運転による貯湯タンク10内の貯湯が開始される。これにより、図18(c)に示すように、画面表示部60の表示は、前記ポップアップ画面PUが消失するとともに前記図15と同様の待機画面60Rに移行し、前記日付表示部171及び余剰沸上予告マークMKに代わる前記「湯増し中」のメッセージ表示MS(実行表示の一例に相当)が表示される。図示の例では、前記12:00から継続表示されているメッセージ表示MSに対応して13:00にユーザにより「タンク湯増し」スイッチ76が押されて追加沸上が開始された後、2時間が経過して当該追加沸上がちょうど終了する直前の15:00の状態の前記待機画面60Rを表している。図示のように、この2時間の追加沸上により貯湯タンク10内の貯湯量が増加し、前記貯湯量表示部64は、前記5つの表示エレメント64A~64のうち4つの表示エレメント64A,64B,64C,64Dが点灯している。
【0105】
なお、前記図18(b)に示す前記メッセージ表示Mを含む前記ポップアップ画面PUが表示された状態のまま、前記「タンク湯増し」スイッチ76の操作が行われることなく前記第3所定時刻(前記の例では15:00)となった場合は、ポップアップ画面PUが消失して前記図18(a)の状態に戻る。そしてこの図18(a)に示す待機画面60Pは、前記したように9月16日(日曜日)の1:00まで表示される(後述の図20(b)も参照)。また、前記15:00までの継続表示の間に、前記「タンク湯増し」スイッチ76ではない何らかのリモコン装置50へのユーザ操作によって、ポップアップ画面PUが消失し前記図18(a)の状態に戻るようにしてもよい。これは、例えば前記のようにしてポップアップ画面PUのメッセージMによる推奨表示が行われたが、実際には日照条件があまり良くなかった場合、等に対応するためである。この場合、ユーザは、前記日照条件が悪いことを認識して太陽光利用沸上運転を行わない旨の決定をした後、前記リモコン装置50への何らかの操作を行うことによって、前記ポップアップ画面PUを消失させることができる。
【0106】
また例えば、図19(a)は、別の例として、ユーザが全く太陽光利用沸上運転の実行を考慮せず、9月15日(土曜日)にも9月16日(日曜日)にも前記太陽光利用沸上運転の実行を設定していない(不実行が設定されている)場合を示している。前記図18(a)同様、9月15日(土曜日)の11:59における表示状態を示しており、前記貯湯量表示部64は2つの表示エレメント64A,64Bのみが点灯している。そしてこの場合、前記の太陽光利用沸上運転の実行設定なし(不実行の設定)に対応し、図示の待機画面60Pには前記日付表示部171も前記余剰沸上予告マークMKも表示されていない。
【0107】
この後、時刻が前記12:00となると、前記同様、図19(b)に示すように、前記メッセージMを含む前記ポップアップ画面PUが15:00まで継続表示される。前記同様、ユーザがリモコン装置50による沸上操作を行うと前記太陽光利用沸上運転による貯湯タンク10内の貯湯が開始され、図19(c)に示すように、前記「湯増し中」のメッセージ表示MSを含む待機画面60Rに移行する。図示の例は、前記同様、13:00に「タンク湯増し」スイッチ76が押されて2時間が経過した15:00の状態を表し、2時間の追加沸上により前記貯湯量表示部64の4つの表示エレメント64A,64B,64C,64Dが点灯している。
【0108】
なお、前記図19(b)の前記ポップアップ画面PUが表示された状態のまま、前記「タンク湯増し」スイッチ76が操作されることなく前記15:00となった場合は、前記同様に前記図19(a)の待機画面60Pに戻る(後述の図20(c)も参照)。また前記同様、この例においても、前記15:00までの継続表示の間に前記何らかのリモコン装置50へのユーザ操作によって、ポップアップ画面PUを消失させ、前記図19(a)の状態に戻るようにしてもよい。
【0109】
なお、以上説明した図13図14図15図18、及び図19に示した画面表示部60の画面遷移(言い換えれば各待機画面の表示)は、前記表示制御部33Bによる制御によって行われる。すなわち、前記表示制御部33Bは、各請求項記載の推奨表示制御手段及び消失制御手段として機能する。
【0110】
<待機画面表示例のタイムテーブル>
前記図14(a)、図14(b)、図15を用いて説明した、前記待機画面60P,60Q,60Rにおける表示内容の例を、図20に示すタイムテーブルのうち図20(a)に示す。
【0111】
図20(a)において、この例では、前記の、9月15日(土曜日)の11:00、及び、9月16日(日曜日)の14:00、のそれぞれを開始時刻とする、前記太陽光利用沸上運転(ソーラーモードによる運転)の実行の設定が、9月14日(金曜日)の20:00になされている。前記したように、太陽光利用沸上運転の実行が設定された後、前記直近の運転日の前日及び前記直近の運転日の1:00より前までの間は、日付表示部171において前記直近の運転日の日付表示が行われる。この結果、9月14日(金曜日)の20:00~9月15日(土曜日)1:00より前までは、待機画面60Pにおいて、日付表示部171で「9/15」が表示されるとともに、前記したようにその横に前記余剰沸上予告マークMK(太陽マーク形状)が表示される。
【0112】
その後、前記したように前記直近の運転日の1:00以降は、時刻表示部172において太陽光利用沸上運転の開始時刻が表示され、また太陽光利用沸上運転が実際に実行されている間は、前記メッセージ表示MSが表示される。この結果、図示のように、9月15日(土曜日)の1:00~11:00より前までは、待機画面60Qにおいて、前記余剰沸上予告マークMK(太陽マーク形状)に加え、時刻表示部172において「11:00」が表示される。そして、前述のようにその後の9月15日(土曜日)の11:00に太陽光利用沸上運転が開始された後その太陽光利用沸上運転が終了する13:00までの間は、待機画面60Rにおいて前記「湯増し中」のメッセージ表示MSが表示される。
【0113】
その後、9月15日(土曜日)の13:00以降になると前記同様に待機画面60Pの日付表示部171における「9/16」及び前記余剰沸上予告マークMK(太陽マーク形状)が表示され、9月16日(日曜日)の1:00より前まで、この表示となる。そして9月16日(日曜日)1:00以降になると前記同様に待機画面60Qの時刻表示部172における「14:00」及び前記余剰沸上予告マークMK(太陽マーク形状)が表示される。その後9月16日(日曜日)14:00~16:00の間は待機画面60Rで前記「湯増し中」のメッセージ表示MSが表示される。なお、図20(a)に示すこの例では、前記設定が行われる前の9月14日(金曜日)20:00より前、及び、9月16日(日曜日)の16:00より後、においては、日付表示部171や時刻表示部172や余剰沸上予告マークMKやメッセージ表示MSのない(図20(a)中に「×」印で略示)、前記図5に示した待機画面60Aが表示される。
【0114】
図20(b)に、前記とは別に、9月15日(土曜日)に対して太陽光利用沸上運転の不実行の設定(実行の設定なし。以下同様)、9月16日(日曜日)に対しては開始時刻14:00の前記太陽光利用沸上運転(ソーラーモードによる運転)の実行の設定、が9月14日(金曜日)の20:00になされた場合を示す。この場合、前記直近の運転日が9月16日(日曜日)となることから、図示のように、9月14日(金曜日)の20:00~9月16日(土曜日)1:00より前までは、待機画面60Pにおいて、日付表示部171で「9/16」が表示されるとともに、前記したようにその横に前記余剰沸上予告マークMK(太陽マーク形状)が表示される挙動となる。
【0115】
ここで、この図20(b)に示す例では、前記「特徴3」で述べた追加沸上の必要が生じた場合を例示している。すなわち、9月14日(金曜日)23:00~9月15日(土曜日)7:00までの夜間帯に前記夜間沸上運転を行った後、ユーザが予定外に9月15日(土曜日)の午前中に大量の湯水を使用した場合の例である。前記したように、9月15日(土曜日)の12:00において前記貯湯温度センサ18の検出結果に基づき貯湯タンク10内の貯湯量が検出されるとともに、この9月15日(土曜日)12:00から23:00までに想定される湯水の使用量が算出される。この例では、前記貯湯量が前記想定される使用量未満であった結果、当該9月15日(土曜日)12:00から、前記待機画面60P中に、前記メッセージMを含むポップアップ画面PU(図18(b)参照)が表示される。
【0116】
図示の例では、9月15日(土曜日)12:00からのポップアップ画面PUの表示に対し、9月15日(土曜日)13:00にユーザにより「タンク湯増し」スイッチ76が操作されて前記追加沸上が開始されることで、前記ポップアップ画面PUは消失する(但し前記操作がなければポップアップ画面PUは15:00まで継続表示される)とともに、前記「湯増し中」のメッセージ表示MSを備えた待機画面60Rに移行する。そして、9月15日(土曜日)15:00において前記追加沸上が終了した後は、日付表示部171で「9/16」が表示されかつその横に前記余剰沸上予告マークMKが表示される、前記待機画面60Pに復帰する。この待機画面60Pは、前記したように9月16日(土曜日)1:00より前まで表示される。
【0117】
その後は前記図20(a)と同様であり、9月16日(日曜日)の1:00~14:00より前までは待機画面60Qにおいて前記余剰沸上予告マークMKの表示と時刻表示部172の「14:00」表示とが行われ、9月16日(日曜日)の14:00~16:00は待機画面60Rにおいて前記「湯増し中」のメッセージ表示MSが表示される。なお、図20(b)に示すこの例においても、前記同様、前記設定が行われる前の9月14日(金曜日)20:00より前、及び、9月16日(日曜日)の16:00より後、において、日付表示部171や時刻表示部172や余剰沸上予告マークMKやメッセージ表示MSのない(図20(a)中に「×」印で略示)、前記図5に示した待機画面60Aが表示される。
【0118】
また、図20(c)に、さらに別の例として、9月15日(土曜日)に対しても9月16日(日曜日)に対しても、前記太陽光利用沸上運転の実行の設定なし(不実行の設定)の場合を示す。この場合、前記図19(a)を用いて前記したように、前記日付表示部171も前記余剰沸上予告マークMKも含まない前記待機画面60Pが表示されることとなる(前記同様、図20(c)中に「×」印で略示)。
【0119】
そしてこの図20(c)の例も、前記図20(b)同様、9月14日(金曜日)23:00~9月15日(土曜日)7:00までの前記夜間沸上運転の後の9月15日(土曜日)の午前中の湯水使用で、9月15日(土曜日)の12:00時点での貯湯タンク10内の貯湯量が23:00までに想定される湯水の使用量未満であった場合を示している。このような貯湯量不足の結果、前記同様、当該9月15日(土曜日)12:00から、前記待機画面60P中に、前記メッセージMを含むポップアップ画面PU(図19(b)参照)が表示される。
【0120】
そして、この例でも、前記図20(b)同様、9月15日(土曜日)13:00にユーザにより「タンク湯増し」スイッチ76が操作されて前記追加沸上が開始されることで、前記ポップアップ画面PUは消失する(但し前記操作がなければポップアップ画面PUは15:00まで継続表示される)とともに、前記「湯増し中」のメッセージ表示MSを備えた待機画面60R(図19(c)参照)に移行する。そして、9月15日(土曜日)15:00において前記追加沸上が終了した後は、前記日付表示部171も前記余剰沸上予告マークMKも表示されない、前記待機画面60P(図19(a)参照)に復帰する。
【0121】
さらに、図20(d)に、上記図20(c)と同様、9月15日(土曜日)に対しても9月16日(日曜日)に対しても、前記太陽光利用沸上運転の実行の設定なし(不実行の設定)の場合の別の例を示す。前記したように、この場合、前記日付表示部171も前記余剰沸上予告マークMKも含まない前記待機画面60Pが表示される。そしてこの図20(d)の例も、前記同様、9月15日(土曜日)の12:00時点での貯湯タンク10内の貯湯量が23:00までに想定される湯水の使用量未満となり、前記同様、当該9月15日(土曜日)12:00から、前記メッセージMを含むポップアップ画面PU(図19(b)参照)が表示されている。
【0122】
そしてこの例では、前記図20(c)と異なり、9月15日(土曜日)15:00まで前記「タンク湯増し」スイッチ76の操作がなされなかった場合を示している。この結果、当該9月15日(土曜日)15:00をもって前記ポップアップ画面PUは消失し、前記日付表示部171も前記余剰沸上予告マークMKも表示されない前記待機画面60Pに復帰する。
【0123】
<制御フロー>
以上説明した手法を実現するために、前記制御装置31が実行する制御手順を、図21図22図23、及び図24のフローチャートにより説明する。なお、このフローチャートが実行される日の次の日を以下適宜、単に「翌日」と称し、これに対応してこのフローチャートの実行される日を以下適宜、単に「当日」と称する。
【0124】
まず図21において、ステップS2で、制御装置31は、例えば前記余剰沸上実行部33Aにより、前記太陽光利用沸上運転が不可能である場合を表す沸上不能フラグFを0に初期化する。
【0125】
その後、ステップS5で、制御装置31は、例えば前記余剰沸上実行部33Aにより、電力料金単価が安価な前記夜間帯(この例では当日23:00~翌日7:00。但し電力会社との契約内容による)の開始時刻(この例では23:00。以下同様)となったか否かを判定する。夜間帯開始時刻となるまでは判定が満たされず(S5:NO)ループ待機し、夜間帯開始時刻となったら判定が満たされ(S5:YES)、ステップS25に移る。
【0126】
ステップS25では、制御装置31は、予め給湯流量センサ16及び給湯温度センサ17の検出結果等に対応して前記使用湯量学習部34で学習済みの過去所定期間の日毎の学習湯量に基づき、前記必要熱量決定部35により、平均や標準偏差等を用いた公知の手法を用いて前記翌日における必要熱量を決定(算出)する。なお、この必要熱量は、所定温度(例えば43[℃])換算の必要湯量として算出しても良い。
【0127】
その後、ステップS30で、制御装置31は、前記必要熱量決定部35により、前記ステップS25で決定した前記必要湯量と、例えば前記外気温度センサ30の検出結果に対応して公知の手法で予測される前記翌日の外気温度(あるいは前記給水温度等の他の条件でもよい)と、から、前記沸上目標温度を決定する。なお、この沸上目標温度は、例えば65[℃]~75[℃]の間でなるべく低く設定されるが、特に前記必要湯量が多い場合や、前記外気温度が低い場合や、前記給水温度が低い場合には(それ以外の場合に比べ)高めに設定される。
【0128】
そして、ステップS35で、制御装置31は、前記夜間沸上容量算出部36により、前記ステップS30で決定された前記必要熱量を前記沸上目標温度と給水温度との温度差で除して前記必要容量に換算し、前記夜間沸上運転を行うときの夜間沸上容量とする。なお、このようにして算出した算出した必要容量が前記貯湯タンク10の容量を超えている場合には、当該貯湯タンク10の容量を前記夜間沸上容量としても良い。その後、ステップS40に移る。
【0129】
ステップS40では、制御装置31は、前記余剰沸上実行部33Aにより、前記リモコン装置50を介したユーザの操作によって、前記太陽光利用沸上運転の実行が設定(選択)されているか否か、を判定する。前記実行が選択されていなかった(不実行が選択されていた)場合は判定が満たされず(S40:NO)、後述のステップS46に移る。前記実行が選択されていた場合は判定が満たされ(S40:YES)、ステップS42に移る。
【0130】
ステップS42では、制御装置31は、前記余剰沸上設定部33Cにより、前記リモコン装置50を介したユーザの操作によって設定(選択)された、実際に前記太陽光利用沸上運転を開始する余剰沸上開始時間(ここでは一例として11:00が設定されているとする)を取得する。その後、ステップS45に移る。
【0131】
ステップS45では、制御装置31は、前記余剰沸上容量決定部37により、前記ステップS42で決定された前記余剰沸上開始時間から、貯湯式給湯機1が、前記ヒートポンプ装置19の所定の加熱能力の大きさで前記沸上目標温度まで沸き上げる前記余剰沸上容量を決定する。この例では、この余剰沸上容量は固定値(例えば100L)に設定されるが、適宜の操作によりユーザが可変に設定するようにしてもよい。また、固定値の種類が複数(例えば100L,50L等)用意されており、いずれの固定値を選択して適用するかを太陽光利用沸上運転の開始前に事前に決定してもよい。その手法は、ユーザや施工者等の操作入力で設定してもよいし、ユーザの日々又は所定期間における使用履歴に基づき、適宜のタイミングで制御装置31によって公知の手法により自動的に決定されてもよい。また、そのような固定値をベースとしながらも、太陽光利用沸上運転時又はその前の状況・環境等に基づき、そのベースとなる固定値に対し適宜の補正・修正を制御装置31によって施すようにしてもよい。またこの補正の一例として、前記余剰沸上容量をゼロとする(すなわち昼間帯における太陽光利用沸上運転を禁止する)ものを含めてもよい。
そして、前記のような固定値の種類の選択や補正の有無・補正内容を、前記連続期間における各期日に対しリモコン装置50によりユーザが個別に設定(あるいは制御装置31が決定)可能としてもよい。この場合、前記のように前記余剰沸上容量をゼロとする期日の指定を、電力需要が極めて大きい季節又は時間帯(いわゆるピークカット)としてもよいし、旅行などで不在となる任意の日程をユーザが指定するようにしてもよい。
なお、前記のようにして前記余剰沸上容量を前記固定値とする場合は、以下のような技術的意義がある。すなわち、ユーザが可変に設定する手法とした場合、例えば翌日の日照条件が非常に良いとユーザが予想(判断)して太陽光利用沸上運転による前記余剰沸上容量をかなり多め(例えば貯湯タンク10内の容量の大部分)に設定する場合があり得る。この場合、その多めの設定により、夜間帯における夜間沸上容量は極めて少なくなるため、太陽光利用沸上運転の当日の朝には、貯湯タンク10内の大部分が未加熱水となる。その結果、例えば前記当日の午前中(太陽光利用沸上運転が始まる前)において、臨時の家事や入浴・シャワー等に湯水を使用したい場合に貯湯タンク10内の貯湯量が足りなくなる恐れがある。あるいは、前記予想とは異なり当日の日照条件があまりよくなかった場合には、太陽光利用沸上運転により生成される加熱水の量が不足し、最も湯水が消費される前記当日の夕方以降において前記同様に貯湯タンク10内の貯湯量が足りなくなる恐れもある。
【0132】
これに対して、前記のように例えば前記余剰沸上容量を固定値とする場合、その数値をある程度の値(例えば100L等にとどめる)として余剰沸上に対する制限値とするすることにより、夜間帯における前記夜間沸上容量を、少なくても、貯湯タンク10内の全容量-100Lとすることができる(前記全容量が200Lである場合には、200-100=100Lとなる)。この結果、前記と異なり、前記当日の午前中(太陽光利用沸上運転が始まる前)においても、最低限の貯湯量を確保することができるので、前記貯湯量の不足による弊害を回避することができる。またこの固定値をあまり少なくすると、太陽光による発電の有効活用の点から無駄が多くなってしまう。前記のように例えば100Lとすることで、夜間帯における前記夜間沸上容量と昼間帯における前記余剰沸上容量との絶妙なバランスをとりつつ、前記太陽光による発電の有効活用と前記貯湯量の不足による弊害回避との両方を図ることができるものである。
【0133】
そして、ステップS50で、制御装置31は、前記補正夜間沸上容量算出部38により、前記ステップS35で算出された前記夜間沸上容量から、前記ステップS45で決定された余剰沸上容量を差し引いて、実際に前記夜間帯に沸き上げる前記補正夜間沸上容量を算出する。その後、後述のステップS55に移る。
【0134】
一方、前記ステップS40での判定が満たされず移行したステップS46では、制御装置31は、例えば前記補正夜間沸上容量算出部38により、前記沸上不能フラグFを、前記太陽光利用沸上運転が不可能である場合を表す1とする。その後、ステップS55に移る。
【0135】
ステップS55では、制御装置31は、前記夜間沸上制御部39により、前記複数の貯湯温度センサ18の検出結果に基づき、前記貯湯タンク10のうち、十分に加熱された(前記所定温度以上となっている)状態でお湯とみなせる貯湯量の容量(残湯容量)を算出する。
【0136】
その後、ステップS60で、制御装置31は、夜間沸上制御部39により、前記夜間沸上運転の開始時刻を算出する。すなわち、前記ステップS40の判定が満たされ(S40:YES)、ステップS42~ステップS50及びステップS55を経てステップS60に移行していた場合は、前記夜間沸上制御部39により、前記ステップS50で算出された前記補正夜間沸上容量から前記ステップS55で算出した残湯容量を減算した容量を沸き上げるのに必要な沸き上げ時間を算出し、前記夜間帯の終了時刻(例えば7:00)に沸上完了するのに適切な(例えば、前記夜間帯終了時刻から前記必要な沸上時間を差し引くことで)、前記夜間沸上運転の開始時刻を算出する。
【0137】
一方、前記ステップS40の判定が満たされず(S40:NO)、ステップS46及びステップS55を経てステップS60に移行していた場合は、前記夜間沸上制御部39により、前記ステップS35で算出した前記夜間沸上容量から前記ステップS55で算出した残湯容量を減算した容量を沸き上げるのに必要な沸き上げ時間を算出し、前記夜間帯の終了時刻(例えば7:00)に沸上完了するのに適切な(例えば、前記夜間帯終了時刻から前記必要な沸上時間を差し引くことで)夜間沸上運転の開始時刻を算出する。
【0138】
そして、図22のステップS62に移り、制御装置31は、前記夜間沸上制御部39により、この時点での時刻(現在時刻)がステップS60で算出した夜間沸上運転の開始時刻となったか否かを判定する。夜間沸上運転の開始時刻となっていなければ判定が満たされず(S62:NO)ループ待機し、前記現在時刻が前記夜間沸上運転の開始時刻となっていたら判定が満たされ(S62:YES)、ステップS200に移る。
【0139】
ステップS200では、制御装置31は、前記夜間沸上制御部39による夜間沸上処理を行う。このステップS200の詳細手順を図23(a)に示す。
【0140】
図23(a)において、まずステップS215で、制御装置31は、前記夜間沸上制御部39により、前記貯湯式給湯機1の前記ヒートポンプ装置19(詳細には、前記圧縮機20、前記送風機24、前記加熱循環ポンプ28等)を制御し、前記商用電源49からの電力を用いて、前記貯湯タンク10の下部から取り出した水を前記ステップS30で決定した前記沸上目標温度まで加熱して貯湯タンク10の上部から順次積層させる、前記夜間沸上運転を開始する。
【0141】
その後、ステップS216で、制御装置31は、前記夜間沸上制御部39により、前記のようにして夜間沸上運転が開始された後、前記ステップS50で算出した前記補正夜間沸上容量(又はステップS40の判定が満たされていないときはステップS35で算出した夜間沸上容量)を前記所定温度以上に沸き上げたことが前記貯湯温度センサ18により検出されたか否か、を判定する。前記補正夜間沸上容量(又は夜間沸上容量)を沸き上げていない場合は判定が満たされず(S216:NO)ループ待機し、前記補正夜間沸上容量(又は夜間沸上容量)を沸き上げていた場合は判定が満たされ(S216:YES)、ステップS218に移る。
【0142】
ステップS218では、制御装置31は、前記夜間沸上制御部39により、前記ヒートポンプ装置19を制御し、前記ステップS215で開始した夜間沸上運転を停止する。このとき、貯湯タンク10の下部には、前記ステップS45で算出した余剰沸上容量と同じ容量だけ、未加熱水が残ることとなる(ステップS40の判定が満たされた場合)。その後、図22に戻り、ステップS72に移る。
【0143】
ステップS72では、制御装置31は、前記夜間帯の終了時刻(この例では7:00)となったか否かを判定する。夜間帯終了時刻となっていなければ判定が満たされず(S72:NO)ループ待機し、夜間帯終了時刻となっていたら判定が満たされ(S72:YES)、ステップS250に移る。このステップS250の詳細手順を図24に示す。
【0144】
図24において、まずステップS252で、制御装置31は、例えば前記昼間沸増制御部42により、予め定められた昼間帯の所定時刻(前記第1所定時刻。この例では12:00。以下同様)となったか否かを判定する。12:00となるまでは判定が満たされず(S252:NO)ループ待機し、12:00となったら判定が満たされ(S252:YES)、ステップS254に移る。
【0145】
ステップS254では、制御装置31は、例えば前記昼間沸増制御部42により、前記フラグFが1であるか否かを判定する。F=0のままであれば判定が満たされず(S254:NO)、このルーチンを終了して後述する図22のステップS71へ移行する。F=1であれば判定が満たされ(S254:YES)、ステップS256へ移行する。なお、このステップS254を実行する前記昼間沸増制御部42が、各請求項記載の実行判定手段として機能する。
【0146】
ステップS256では、制御装置31は、前記昼間沸増制御部42により、前記ステップS55と同様、前記複数の貯湯温度センサ18の検出結果に基づき、前記貯湯タンク10のうち十分に加熱された(前記所定温度以上となっている)状態でお湯とみなせる貯湯量(残湯容量)を検出(算出)する。
【0147】
その後、ステップS258で、制御装置31は、前記使用湯量学習部34で学習済みの過去所定期間の日毎の学習湯量に基づき、例えば前記必要熱量決定部35により、この時点から、前記夜間沸上運転の開始時刻よりも前の所定時刻(前記第2所定時刻。この例では前記夜間帯の開始時刻である23:00)までに想定される、湯水の使用量(予測使用量)を決定する。そして、例えば昼間沸増制御部42により、前記ステップS256で検出された貯湯量(残湯容量)が、前記ステップS258で算出された前記予測使用量以上であるか否か、を判定する。残湯容量≧予測使用量であれば判定が満たされ(S260:YES)、このルーチンを終了して後述する図22のステップS71へ移行する。残湯容量<予測使用量であれば判定が満たされず(S260:NO)、ステップS262へ移行する。なお、このステップS260を実行する前記昼間沸増制御部42が、各請求項記載の貯湯量判定手段として機能する。
【0148】
ステップS262では、制御装置31は、前記表示制御部33Bにより、前記リモコン装置50の画面表示部60において前記待機画面60Pを略覆うような前記ポップアップ画面PU(前記推奨表示としての前記メッセージMを含む)を表示する。
【0149】
その後、ステップS264で、制御装置31は、例えば前記昼間沸増制御部42により、前記第1所定時刻以降で前記第2所定時刻より前の所定時刻(前記第3所定時刻。この例では15:00)以降であるか否かを判定する。15:00となるまでは判定が満たされず(S264:NO)、ステップS266に移る。ステップS266では、制御装置31は、例えば前記昼間沸増制御部42により、リモコン装置50に対しユーザによる何らかの操作があったか否かを判定する。何らかの操作がなければ判定が満たされず(S266:NO)、前記ステップS264に戻り、同様の手順を繰り返す。このようにして、ステップS266→ステップS264→ステップS266→ステップS264→・・が繰り返される中で、前記何らかの操作がありステップS266の判定が満たされるか、若しくは、15:00となりステップS264の判定が満たされたら、ステップS268へ移行する。
【0150】
ステップS268では、制御装置31は、前記表示制御部33Bにより、前記前記ステップS262で表示開始された前記ポップアップ画面PUを消失させ(表示停止)させ、前記待機画面60Pの表示状態に復帰させる。
【0151】
その後、ステップS270で、制御装置31は、前記昼間沸増制御部42により、ユーザの前記「タンク湯増し」スイッチ76の操作により、前記追加沸上を実行する旨の操作があったか否かを判定する。この例では、前記「タンク湯増し」スイッチ76の操作は、予め固定的に定められた所定時間(例えば1時間。若しくはそれよりも長い2時間等でもよい)だけ前記貯湯タンク10内の湯水を沸き上げる旨の操作(第1沸上操作に相当)となっている。但し、これに限られず、前記「タンク湯増し」スイッチ76の操作が、予め固定的に定められた所定容量の湯水を前記所定温度以上とするための操作(第2沸上操作に相当)であってもよいし、あるいは、貯湯タンク10内の全量を前記所定温度以上とするための操作(第3沸上操作に相当)であってもよい。前記「タンク湯増し」スイッチ76を用いた追加沸上操作がなければ判定が満たされず(S270:NO)、このルーチンを終了して後述する図22のステップS71へ移行する。前記「タンク湯増し」スイッチ76を用いた追加沸上操作があれば判定が満たされ(S270:YES)、ステップS272へ移行する。なお、このステップS270を実行する前記昼間沸増制御部42が、各請求項記載の沸上操作受付手段として機能する。
【0152】
ステップS272では、制御装置31は、前記昼間沸増制御部42により、前記貯湯式給湯機1の前記ヒートポンプ装置19(詳細には、前記圧縮機20、前記送風機24、前記加熱循環ポンプ28等)を制御し、前記ステップS272で操作(指示)された態様の追加沸上運転(太陽光利用沸上運転)を開始する。
【0153】
その後、ステップS274で、制御装置31は、前記昼間沸増制御部42により、前記のようにして追加沸上運転が開始された後、前記所定時間(前記の例では1時間)が経過した沸上完了となったか否かを判定する。前記沸上完了となるまで判定が満たされずループ待機し(S274:NO)、沸上完了となった場合は判定が満たされ(S274:YES)、ステップS276に移る。
【0154】
ステップS276では、制御装置31は、前記昼間沸増制御部42により、前記ヒートポンプ装置19を制御し、前記ステップS272で開始した前記追加沸上運転を停止する。その後、このルーチンを終了して図22のステップS71へ移行する。なお、前記のステップS272、ステップS274、ステップS276を実行する前記昼間沸増制御部42が、各請求項記載の加熱制御手段として機能する。
【0155】
前記図22に戻り、ステップS71では、制御装置31は、前記沸上不能フラグFが1であるか否か、すなわち前記余剰電力による前記太陽光利用沸上運転の不実行が選択されている(実行が選択されていない)か否かを判定する。F=1であれば判定が満たされ(S71:YES)、後述のステップS96に移る。F=0のままであれば判定が満たされず(S71:NO)、ステップS300に移る。
【0156】
ステップS300では、制御装置31は、前記余剰沸上制御部40による余剰沸上処理を行う。このステップS300の詳細手順を図23(b)に示す。
【0157】
図23(b)において、まずステップS320で、制御装置31は、前記余剰沸上制御部40により、この時点での時刻(現在時刻)が前記ステップS42で決定した太陽光利用沸上運転の開始時刻(余剰沸上開始時刻。前述の例では11:00)となったか否かを判定する。余剰沸上開始時刻となるまでは判定が満たされず(S320:NO)、ループ待機する。余剰沸上開始時刻となっていたら判定が満たされ(S320:YES)、ステップS322に移る。
【0158】
ステップS322では、制御装置31は、前記余剰沸上制御部40により、前記貯湯式給湯機1の前記ヒートポンプ装置19(詳細には、前記圧縮機20、前記送風機24、前記加熱循環ポンプ28等)を制御し、前記貯湯タンク10の下部から取り出した水を前記ステップS30で決定した前記沸上目標温度まで加熱して貯湯タンク10の上部から順次積層させる、太陽光利用沸上運転(余剰沸上運転)を開始する。
【0159】
その後、ステップS324で、制御装置31は、前記余剰沸上制御部40により、前記のようにして太陽光利用沸上運転が開始された後、ステップS45で算出した前記余剰沸上容量を沸き上げたことが前記貯湯温度センサ18により検出されたか否かを判定する。前記余剰沸上容量を沸き上げるまでは判定が満たされず(S324:NO)ループ待機し、前記余剰沸上容量を沸き上げた場合は判定が満たされ(S324:YES)、ステップS326に移る。
【0160】
ステップS326では、制御装置31は、前記余剰沸上制御部40により、前記ヒートポンプ装置19を制御し、前記ステップS322で開始した余剰沸上運転を停止する。その後、図22に戻り、ステップS96に移る。
【0161】
ステップS96では、制御装置31は、前記昼間沸増制御部42により、この時点での時刻(現在時刻)が前記昼間帯(例えば7:00~23:00)の終了時刻(例えば23:00)となったか否かを判定する。昼間帯終了時刻となっていれば判定が満たされ(S96:YES)、図21に示した前記ステップS2に戻り、同様の手順を繰り返す。前記昼間帯終了時刻となっていなければ判定が満たされず(S96:NO)、ステップS92に移る。
【0162】
ステップS92では、制御装置31は、前記昼間沸増制御部42により、例えば貯湯タンク10の最上部の貯湯温度センサ18が所定の湯切れ危険温度以下にまで低下したか否かを判定する。前記湯切れ危険温度より高い温度であればステップS92の判定が満たされず(S92:NO)、前記ステップS96に戻って同様の手順を繰り返す。前記湯切れ危険温度以下であればステップS92の判定が満たされて(S92:YES)湯切れ状態であるとみなされ、ステップS94へ移行する。
【0163】
ステップS94では、制御装置31は、前記昼間沸増制御部42により、前記ヒートポンプ装置19を制御し、前記湯切れを解消するための所定時間(例えば1時間)の定量沸増運転を行う。その後、前記ステップS96に戻って同様の手順を繰り返す。
【0164】
なお、前記図24のフローに示した各詳細手順において、例えばステップS252とステップS254との間に、貯湯式給湯機1が太陽光発電装置3に接続されているか、を判定する手順を設けても良い。この手順では、具体的には、例えば、制御装置31により、この貯湯式給湯機1が過去に前記「ソーラーモード」で運転した実績がある(例えば運転実績がある場合はそれが履歴として適宜の箇所に記憶されている)か否か、が判定される。あるいは、図1に示したシステム構成において、実際に貯湯式給湯機1が図示のように前記太陽光発電装置3に接続されているか否か、が適宜の手法により制御装置31により判定されるようにしてもよい。なお、この手順を実行する制御装置31が各請求項記載の接続判定手段として機能する。この場合、この手順で貯湯式給湯機1が太陽光発電装置3に接続されている、と判定された場合はステップS254以降の各手順が実行され、貯湯式給湯機1が太陽光発電装置3に接続されていないと判定された場合は図22のステップS71へ移行する。また、この手順は、ステップS252より後で、かつステップS262より前であれば、ステップS252とステップS254との間にも限られず、他の位置に配置されていても良い。この場合、少なくとも貯湯式給湯機1が太陽光発電装置3に接続されていると判定された場合に、ステップS262以降の手順が実行され、貯湯式給湯機1が太陽光発電装置3に接続されていると判定された場合にはステップS262以降の手順が実行されずに図22のステップS71へ移行する。
【0165】
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態においては、昼間帯の前記第1所定時刻(前記の例では12:00)の時点で、貯湯タンク10内の貯湯量が、それ以降、第2所定時刻(前記の例では23:00)までに想定される湯水使用量以上であるか(言い換えれば想定される湯水使用量に対して足りているか)が判定される(ステップS260参照)。そして、前記貯湯量が前記湯水使用量未満である(足りていない)と判断された場合、ポップアップ画面PUにおいて、太陽光利用沸上運転の実行を推奨する前記メッセージMの表示が行われる。これにより、ユーザは、このままだと日没後の高価な昼間帯の商用電源49の電力で追加の前記沸上が行われること、それを回避するには太陽光利用沸上運転を実行すればよいこと、を明確に認識することができる。そして、前記メッセージMに対応してユーザが追加沸上の操作を行うことで、対応する太陽光利用沸上運転が行われる(ステップS272~ステップS276参照)。以上の結果、本実施形態によれば、夜間帯での貯湯の後に予定外に湯水が使用された場合であっても、太陽光利用沸上運転により安価に追加で貯湯タンク10内の湯水を沸き上げることができる。この結果、ユーザにとっての利便性を向上することができる。
【0166】
また、太陽光利用沸上運転を行うための太陽光の照射は、例えば正午近くや午後早めの時間は発電を行うのに十分であったとしても、夕方に近づくほど徐々に小さくなり、ある程度の時刻(例えば17時等)になると、発電するには不足する状態となる。したがって、その時刻以降はその日の太陽光発電は不可能である。詳細には、前記太陽光利用沸上運転の所要時間を考えれば、前記17時から当該所要時間分だけ繰り上がった時刻以降は、前記推奨表示を行っても意味がない。そこで、本実施形態においては特に、昼間帯の前記第3所定時刻(前記の例では15:00)までの間、前記メッセージMの表示を行い、それ以降は推奨表示を行わない(ステップS264参照)。これにより、前記のような実質的に意味のない時間帯の推奨表示を確実に回避することができる。
【0167】
また、本実施形態では特に、前記メッセージMの表示が行われている状態での適宜の操作によって、当該メッセージ表示Mが消失する(ステップS266参照)。これにより、前記メッセージMを確認したユーザが適宜の操作を行うことで、メッセージMの表示を止めることができる。
【0168】
また、そもそも貯湯式給湯機1が太陽光発電装置3に接続されていなければ前記のような太陽光利用沸上運転による低コスト化を図ることはできない。そこで、本実施形態では特に、前記したように、前記貯湯式給湯機1が前記太陽光発電装置3に接続されているか否かを判定し、接続されている場合に限り前記メッセージMの表示を行うようにすることができる。
【0169】
また、前記のように予定外の湯水使用があった日に太陽光利用沸上運転の実行が既に設定されていれば、その後当該設定に沿って太陽光利用沸上運転が行われ、低コストな追加沸上を行うことができる。そこで、本実施形態では特に、前記ステップS254においてそのような太陽光利用沸上運転の実行設定がなされているか否かを判定する(F=0であれば実行設定がなされている)ことで、設定されていない場合に限り前記メッセージMの表示を行うことができる。
【0170】
また、本実施形態では特に、前記ステップS270において、前記メッセージMの表示を確認したユーザによる追加沸上の操作があったと判定された場合には、前記第1沸上操作に基づく定時間沸上、前記第2沸上操作に基づく定量沸上、前記第3沸上操作に基づくタンク全量沸上、のいずれかを確実に行うことができる。
【0171】
なお、本発明は以上の態様に限定されることなく、その趣旨を変更しない範囲で適用可能なものであり、例えばヒートポンプ装置19に代えて、電気ヒータ式の加熱手段を用いても良いものである。
また、以上においては、リモコン装置50の設定画面60B~60Mで、太陽光利用沸上運転の実行・不実行の選択及びその開始時刻の設定を、連続する2日間にわたって、かつ、各期日ごとに個別に行えるようにしたが、これに限られない。すなわち、詳細な図示を省略するが、前記同様の設定画面において、太陽光利用沸上運転の実行・不実行の選択及びその開始時刻の設定を、連続する所定の連続期日(例えば一週間等の適宜の日数)にわたって、全期日共通に一括して行えるようにしてもよい。この場合の発明は、前記と同様、前記所望日(図21図24に示すフローによる制御手順が実行開始される日)の翌日以降を起算日とする前記一週間について、一括して設定を行う構成となる。
また、その場合、前記表示制御部33Bの機能として前述した前記設定画面60B~60Mの日付表示部163での日付表示についても、前記一週間分の日付のうち最終日付を表示するようにすることができる。
またその場合、前記表示制御部33Bの機能として前述した前記待機画面60P~60Rの余剰沸上予告マークMKや日付表示部171や時刻表示部172の表示についても、前記太陽光利用沸上運転を実行する連続期日(例えば一週間)のうち最終日の前日までは余剰沸上予告マークMKとその最終日の日付を表示し、最終日当日となったら(最終日当日の1:00からでもよい)、当該最終日の日付に代えて太陽光利用沸上運転の開始時刻を表示するようにすることもできる。
またその場合、前記余剰沸上実行部33Aにおいて前述した前記太陽光利用沸上運転の実行・不実行の設定の取り消しについても、前記のようにして一括設定した内容を一括して取り消し可能とすることもできる。
さらに前記の場合、前記余剰沸上設定部33Cにおいて前述した前記太陽光利用沸上運転の実行時の太陽光利用沸上運転の開始時刻の設定の変更についても、前記のようにして一括設定した内容を一括して変更することもできる。
【0172】
また、以上において、図4等の各図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0173】
また、図21図24に示すフローチャート図は本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【符号の説明】
【0174】
1 貯湯式給湯機
3 太陽光発電装置
10 貯湯タンク
18 貯湯温度センサ(検出手段)
19 ヒートポンプ装置(加熱手段)
31 制御装置
33A 余剰沸上実行部
33B 表示制御部(推奨表示制御手段、消失制御手段)
33C 余剰沸上設定部
40 余剰沸上制御部
42 昼間沸増制御部(実行判定手段、貯湯量判定手段、沸上操作受付手段、加熱制御手段)
50 リモコン装置
60 画面表示部(表示手段)
60B~M 設定画面
60A,P~R 待機画面
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