(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-13
(45)【発行日】2022-07-22
(54)【発明の名称】日射遮蔽装置
(51)【国際特許分類】
E06B 9/322 20060101AFI20220714BHJP
【FI】
E06B9/322
(21)【出願番号】P 2018119911
(22)【出願日】2018-06-25
【審査請求日】2021-05-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000109923
【氏名又は名称】トーソー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085372
【氏名又は名称】須田 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100129229
【氏名又は名称】村澤 彰
(72)【発明者】
【氏名】奥田 浩光
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】実開昭59-47096(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2005/0098274(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 9/24-9/388
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
天井、壁又は窓枠の被着体に第1遮蔽体ユニットと第2遮蔽体ユニットと第3遮蔽体ユニットとからなる群よ
り1種又は2種以上の遮蔽体ユニット
が選ばれ、前記遮蔽体ユニットに隣接する前記第2遮蔽体ユニット又は前記第3遮蔽体ユニットのいずれかを少なくとも1つ含む遮蔽体ユニットが2つ、3つ又は4つ以上一列に配置された遮蔽体ユニット群を備え、前記第1遮蔽体ユニットが前記被着体に長手方向に伸縮不能であって長手方向に移動不能に取付けられ、前記第2遮蔽体ユニットが前記被着体に長手方向に伸縮不能であって長手方向に移動可能に取付けられ、前記第3遮蔽体ユニットが前記被着体に長手方向に伸縮可能に取付けられた日射遮蔽装置であって、
前記遮蔽体ユニット群の一端、他端又は中間のいずれか1箇所又は2箇所以上に位置するように1又は2以上の伸縮ユニットが前記被着体に取付けられ、
前記伸縮ユニットが、前記第2遮蔽体ユニットをその長手方向に移動させるか、又は前記第3遮蔽体ユニットをその長手方向に伸長させるか、或いは前記第2遮蔽体ユニットをその長手方向に移動させかつ前記第3遮蔽体ユニットをその長手方向に伸長させることにより、前記遮蔽体ユニット群の一端の隙間、他端の隙間又は中間の隙間のうち全ての隙間或いは所定の隙間を閉止可能或いは縮小可能に構成された
ことを特徴とする日射遮蔽装置。
【請求項2】
前記遮蔽体ユニット群の中間の隙間は、この隙間の一側、他側又は両側に位置する前記第2遮蔽体ユニットの移動又は前記第3遮蔽体ユニットの伸長のいずれか一方又は双方により閉止或いは縮小するように構成され、前記遮蔽体ユニット群の一端の隙間又は他端の隙間は、この隙間の一側或いは他側に位置する前記第2遮蔽体ユニットの移動又は前記第3遮蔽体ユニットの伸長により閉止或いは縮小するように構成された請求項1記載の日射遮蔽装置。
【請求項3】
前記第3遮蔽体ユニットは、隣り合う遮蔽体の長手方向の一部が重合しこの重合した状態でその重合長さが変化することにより長手方向に伸縮するように構成された請求項1記載の日射遮蔽装置。
【請求項4】
前記遮蔽体ユニット群の一端の隙間、他端の隙間又は中間の隙間のいずれかを閉止或いは縮小する前の状態を初期状態とするとき、前記遮蔽体ユニット群は前記初期状態を除いてそれぞれ昇降を不能にするように構成された請求項1記載の日射遮蔽装置。
【請求項5】
前記伸縮ユニットが、この伸縮ユニットの両側に位置する一対の第2遮蔽体ユニット又は一対の第3遮蔽体ユニット或いは単一の第2遮蔽体ユニット及び単一の第3遮蔽体ユニットをそれらの長手方向であって互いに反対方向に移動又は伸長させるか、或いはそれらの長手方向であって同一方向にそれらの移動量又は伸長量を変えて移動可能に構成された請求項1記載の日射遮蔽装置。
【請求項6】
前記伸縮ユニットが、前記遮蔽体ユニット群の長手方向に延びて前記被着体に回転可能に取付けられた出力軸と、前記出力軸の両端にそれぞれ設けられた第1及び第2雄ねじ部と、前記第1及び第2雄ねじ部にそれぞれ螺合する第1及び第2雌ねじ部がそれぞれ形成され前記出力軸の回転によりこの出力軸の長手方向に移動可能な第1及び第2スライド部材と、前記出力軸に回転力を伝達する回転力伝達機構と、前記回転力伝達機構を駆動する駆動源とを有し、
前記第1及び第2スライド部材が前記伸縮ユニットの一側、他側又は両側に位置する第2又は第3遮蔽体ユニットに係合するように構成された請求項1又は5記載の日射遮蔽装置。
【請求項7】
前記伸縮ユニットが、前記遮蔽体ユニット群の長手方向に延びて前記被着体に回転可能に取付けられた出力軸と、前記出力軸の一端に設けられた第1雄ねじ部と、前記第1雄ねじ部に螺合する第1雌ねじ部が形成され前記出力軸の回転によりこの出力軸の長手方向に移動可能な第1スライド部材と、前記出力軸に回転力を伝達する回転力伝達機構と、前記回転力伝達機構を駆動する駆動源とを有し、前記第1スライド部材が前記伸縮ユニットの一側に位置する第2又は第3遮蔽体ユニットに係合するように構成された請求項1記載の日射遮蔽装置。
【請求項8】
前記第1雄ねじ部及び前記第1雌ねじ部の螺旋の向きと、前記第2雄ねじ部及び前記第2雌ねじ部の螺旋の向きとが同一であり、前記第1雄ねじ部及び前記第1雌ねじ部のリードと、前記第2雄ねじ部及び前記第2雌ねじ部のリードとが異なるように構成されることにより、前記伸縮ユニットが、この伸縮ユニットの両側に位置する一対の第2遮蔽体ユニット又は一対の第3遮蔽体ユニット或いは単一の第2遮蔽体ユニッ
ト及び単一の第3遮蔽体ユニットをその長手方向であって同一方向にそれらの移動量を変えて移動可能に構成された請求項6記載の日射遮蔽装置。
【請求項9】
前記伸縮ユニットの駆動源が伸縮用操作コードの操作力であり、前記伸縮用操作コードの操作により前記第2又は第3遮蔽体ユニットが移動又は伸長するとき、この第2又は第3遮蔽体ユニットの移動端部又は伸長端部が障害物に接触するのを回避しながら操作可能な位置に前記伸縮用操作コードが配置された請求項6又は7記載の日射遮蔽装置。
【請求項10】
前記遮蔽体ユニット群の一端の隙間又は他端の隙間のいずれか一方又は双方が、遮蔽物により隠されるように構成され、
前記遮蔽体ユニット群の一端又は他端のうち前記遮蔽物で隠された端部を有する遮蔽体ユニットが前記第1遮蔽体ユニットにより構成された請求項1記載の日射遮蔽装置。
【請求項11】
前記遮蔽体ユニット群の一端の隙間又は他端の隙間のいずれか一方又は双方が、遮蔽物により隠されるように構成され、
前記遮蔽体ユニット群の一端又は他端のうち前記遮蔽物で隠された端部を有する遮蔽体ユニットが前記第2遮蔽体ユニット又は前記第3遮蔽体ユニットにより構成され、前記遮蔽体ユニット群の一端の隙間又は他端の隙間のうち前記遮蔽物で隠された側の隙間の大きさが、前記第2遮蔽体ユニット又は前記第3遮蔽体ユニットをその長手方向に移動又は伸縮させたときに、前記第2遮蔽体ユニット又は前記第3遮蔽体ユニットの側面が窓枠側面又は壁面に当接せずかつ前記隙間が室内側からの正面視で前記遮蔽物から視認不能になるように設定された請求項1記載の日射遮蔽装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天井、壁又は窓枠の被着体に、移動不能かつ伸縮不能な第1遮蔽体ユニット、移動可能な第2遮蔽体ユニット、及び伸縮可能な第3遮蔽体ユニットからなる群より選ばれた1種又は2種以上の遮蔽体ユニットであって第2又は第3遮蔽体ユニットのいずれかを少なくとも1つ含む遮蔽体ユニットが2つ、3つ又は4つ以上一列に配置された遮蔽体ユニット群を備えた日射遮蔽装置に関する。更に詳しくは、伸縮ユニットにより遮蔽体ユニット群の一端、他端又は中間の隙間全てを閉止或いは縮小して、光漏れを防止或いは抑制する日射遮蔽装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、固定面に固定された支持部材から昇降可能に遮蔽材が吊下げられ、遮蔽材が上昇した状態に対して、遮蔽材が下降した状態における固定面に対する遮蔽材の吊下げ位置が支持部材の長手方向に変化するように構成されたブラインドが開示されている(例えば、特許文献1(請求項1、2、4、9及び11、段落[0020]、[0049]、[0050]、[0052]、
図7A~
図7D、
図8A~
図8D、
図10A、
図10B)参照。)。このブラインドでは、遮蔽材が支持部材から昇降可能に吊下げられる昇降コードの昇降に伴って昇降し、昇降コードを巻取可能なドラムが支持部材の長手方向に移動することにより、支持部材からの昇降コードの吊下げ位置が長手方向に移動し、昇降コードと一体に遮蔽材が移動するように構成される。また、ドラムは、支持部材に対して相対回転不能なドラム受けと、ドラム受けに回転可能に支持される回転ドラムとを有し、ドラム受けと回転ドラムとが一体に支持部材に沿って長手方向に移動するように構成される。更に、遮蔽材は、遮蔽材の昇降に連動して支持部材の長手方向へ移動するように構成されるか、或いは下限位置まで下降した後に支持部材の長手方向へ移動するように構成される。なお、ブラケットに対して支持部材であるヘッドボックス自体を長手方向に移動可能に係止させることができる。
【0003】
このように構成されたブラインドでは、スラット(遮蔽材)の昇降の全区間において長手方向に移動する場合、スラットが上限位置まで上昇しているとき、隣り合うスラット同士は最大に離隔しており、隣り合うヘッドボックスの隙間と同程度の間隔の隙間が形成され、スラットの下降に伴ってスラットが隣り合うスラット方向へ移動し、隣り合うスラット同士の隙間が徐々に小さくなっていき、スラットが下限位置まで下降すると、隣り合うスラット同士の隙間が閉塞された状態になる。また、スラットが下限位置まで下降した後に長手方向に移動する場合、スラットが上限位置から下限位置まで下降している間、隣り合うスラットの隙間は一定であり、スラットが下限位置まで下降した後に、回転軸及び遮蔽材昇降装置を長手方向にスライドさせることで、スラットが隣り合うスラット方向へ移動し、隣り合うスラットの隙間が閉塞される。従って、スラットが上昇した状態における固定面に対するスラットの吊下げ位置と、スラットが下降した状態における固定面に対するスラットの吊下げ位置とが異なるので、スラットが下降した状態においてスラットの吊下げ位置を支持部材の長手方向に変化させることにより、スラットが窓枠に近付いてスラットと窓枠との隙間が小さくなり、また隣り合うスラット同士が近付いてスラット同士の隙間が小さくなり、光漏れを防止できる。なお、ブラケットに対して支持部材であるヘッドボックス自体を長手方向に移動可能に係止させると、手動で遮蔽材の昇降に応じてヘッドボックス自体を長手方向に移動させることができる。これにより、ヘッドボックス内部及びヘッドボックス下方の構成を既存のブラインドと同様にすることができ、既存のブラインドを流用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来の特許文献1に示されたブラインドでは、ブラケットに対して支持部材であるヘッドボックス自体を長手方向に移動可能に係止させると、手動でヘッドボックス自体を長手方向に移動させるため、遮蔽材の昇降操作中に、ヘッドボックスが遮蔽材とともに長手方向に移動してしまい、隣りの遮蔽体に意図せずに接触してしまう不具合があった。また、上記従来の特許文献1に示されたブラインドでは、ドラム受けと回転ドラムとが一体に支持部材に沿って長手方向に移動するスライド構造にすると、支持部材内の構造が複雑になり、ブラインドの製作工数が大幅に増大する問題点もあった。
【0006】
本発明の第1の目的は、隣り合う遮蔽体ユニットの意図しない接触を抑制でき、また第1遮蔽体ユニットの構造を全く変更せず、第2及び第3遮蔽体ユニットの構造を僅かに変更するだけで済む、日射遮蔽装置を提供することにある。本発明の第2の目的は、第3遮蔽体ユニットが伸長又は縮小しても、第3遮蔽体ユニットの隣り合う遮蔽体が長手方向に離間せず重合した状態に保たれることにより、第3遮蔽体ユニットの隣り合う遮蔽体間から光が漏れるのを防止できる、日射遮蔽装置を提供することにある。本発明の第3の目的は、遮蔽体ユニット群の隙間を狭くしているけれどもその隙間の閉止或いは縮小を未だ完了させていない第2又は第3遮蔽体ユニットの操作性を良好に保つことができるとともに、上記狭くされた隙間からの光漏れを減少できる、日射遮蔽装置を提供することにある。本発明の第4の目的は、伸縮ユニットの個数を低減できるので、部品点数及び組付工数を低減できるとともに、伸縮ユニットの操作時間を短縮できる、日射遮蔽装置を提供することにある。本発明の第5の目的は、伸縮ユニットの操作コードの操作中に、接触による障害物又は遮蔽体ユニット群の損傷を防止できる、日射遮蔽装置を提供することにある。本発明の第6の目的は、遮蔽体ユニット群のうち端部が遮蔽物で隠される遮蔽体ユニットを、構成部品の少ない第1遮蔽体ユニットで構成することにより、遮蔽体ユニット群をより少ない工数の増加で製作でき、より容易に据付現場に設置できる、日射遮蔽装置を提供することにある。本発明の第7の目的は、遮蔽体ユニット群の一端の隙間又は他端の隙間が遮蔽物により隠された状態で、第2又は第3遮蔽体ユニットを移動又は伸縮させても、第2又は第3遮蔽体ユニットの側面が窓枠側面等に当接するのを阻止できるとともに、上記隙間から入った光が遮蔽物に遮られて室内への光漏れを防止できる、日射遮蔽装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点は、
図1及び
図5に示すように、天井、壁又は窓枠の被着体13に第1遮蔽体ユニットと第2遮蔽体ユニット12と第3遮蔽体ユニットとからなる群よ
り1種又は2種以上の遮蔽体ユニット
が選ばれ、前記遮蔽体ユニットに隣接する第2遮蔽体ユニット12又は第3遮蔽体ユニットのいずれかを少なくとも1つ含む遮蔽体ユニットが2つ、3つ又は4つ以上一列に配置された遮蔽体ユニット群11を備え、第1遮蔽体ユニットが被着体に長手方向に伸縮不能であって長手方向に移動不能に取付けられ、第2遮蔽体ユニット12が被着体13に長手方向に伸縮不能であって長手方向に移動可能に取付けられ、第3遮蔽体ユニットが被着体に長手方向に伸縮可能に取付けられた日射遮蔽装置10であって、遮蔽体ユニット群11の一端、他端又は中間のいずれか1箇所又は2箇所以上に位置するように1又は2以上の伸縮ユニット21が被着体13に取付けられ、伸縮ユニット21が、第2遮蔽体ユニット12をその長手方向に移動させるか、又は第3遮蔽体ユニットをその長手方向に伸長させるか、或いは第2遮蔽体ユニットをその長手方向に移動させかつ第3遮蔽体ユニットをその長手方向に伸長させることにより、遮蔽体ユニット群11の一端の隙間11a、他端の隙間11b又は中間の隙間11cのうち全ての隙間或いは所定の隙間を閉止可能或いは縮小可能に構成されたことを特徴とする。
【0008】
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に
図1に示すように、遮蔽体ユニット群11の中間の隙間11cは、この隙間の一側、他側又は両側に位置する第2遮蔽体ユニット12の移動又は第3遮蔽体ユニットの伸長のいずれか一方又は双方により閉止或いは縮小するように構成され、遮蔽体ユニット群11の一端の隙間11a又は他端の隙間11bは、この隙間の一側或いは他側に位置する第2遮蔽体ユニット12の移動又は第3遮蔽体ユニットの伸長により閉止或いは縮小するように構成されたことを特徴とする。
【0009】
本発明の第3の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に
図10に示すように、第3遮蔽体ユニット83は、隣り合う遮蔽体84,84の長手方向の一部が重合しこの重合した状態でその重合長さが変化することにより長手方向に伸縮するように構成されたことを特徴とする。
【0010】
本発明の第4の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に遮蔽体ユニット群の一端の隙間、他端の隙間又は中間の隙間のいずれかを閉止或いは縮小する前の状態を初期状態とするとき、遮蔽体ユニット群は初期状態を除いてそれぞれ昇降を不能にするように構成されたことを特徴とする。
【0011】
本発明の第5の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に
図13に示すように、伸縮ユニット133が、この伸縮ユニット133の両側に位置する一対の第2遮蔽体ユニット又は一対の第3遮蔽体ユニット或いは単一の第2遮蔽体ユニット12及び単一の第3遮蔽体ユニット83をそれらの長手方向であって互いに反対方向に移動又は伸長させるか、或いはそれらの長手方向であって同一方向にそれらの移動量又は伸長量を変えて移動可能に構成されたことを特徴とする。
【0012】
本発明の第6の観点は、第1又は第5の観点に基づく発明であって、更に
図2~
図4に示すように、伸縮ユニット21が、遮蔽体ユニット群11の長手方向に延びて被着体13に回転可能に取付けられた出力軸23と、出力軸23の両端にそれぞれ設けられた第1及び第2雄ねじ部31a,32aと、第1及び第2雄ねじ部31a,32aにそれぞれ螺合する第1及び第2雌ねじ部24a,26aがそれぞれ形成され出力軸23の回転によりこの出力軸23の長手方向に移動可能な第1及び第2スライド部材24,26と、出力軸23に回転力を伝達する回転力伝達機構27と、回転力伝達機構27を駆動する駆動源28とを有し、第1及び第2スライド部材24,26が伸縮ユニット21の一側、他側又は両側に位置する第2遮蔽体ユニット12又は第3遮蔽体ユニットに係合するように構成されたことを特徴とする。
【0013】
本発明の第7の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に
図6~
図8に示すように、伸縮ユニット52が、遮蔽体ユニット群51の長手方向に延びて被着体13に回転可能に取付けられた出力軸23と、出力軸23の一端に設けられた第1雄ねじ部31aと、第1雄ねじ部31aに螺合する第1雌ねじ部24aが形成され出力軸23の回転によりこの出力軸23の長手方向に移動可能な第1スライド部材24と、出力軸23に回転力を伝達する回転力伝達機構27と、回転力伝達機構27を駆動する駆動源28とを有し、第1スライド部材24が伸縮ユニット52の一側に位置する第2遮蔽体ユニット12又は第3遮蔽体ユニットに係合するように構成されたことを特徴とする。
【0014】
本発明の第8の観点は、第6の観点に基づく発明であって、更に
図13に示すように、第1雄ねじ部及び第1雌ねじ部の螺旋の向きと、第2雄ねじ部及び第2雌ねじ部の螺旋の向きとが同一であり、第1雄ねじ部及び第1雌ねじ部のリードと、第2雄ねじ部及び第2雌ねじ部のリードとが異なるように構成されることにより、伸縮ユニット133が、この伸縮ユニット133の両側に位置する一対の第2遮蔽体ユニット又は一対の第3遮蔽体ユニット或いは単一の第2遮蔽体ユニット12及び単一の第3遮蔽体ユニット83をその長手方向であって同一方向にそれらの移動量を変えて移動可能に構成されたことを特徴とする。
【0015】
本発明の第9の観点は、第6又は第7の観点に基づく発明であって、更に
図12に示すように、伸縮ユニット52の駆動源が伸縮用操作コードの操作力であり、この伸縮用操作コードの操作により第2又は第3遮蔽体ユニット83が移動又は伸長するとき、この第2又は第3遮蔽体ユニット83の移動端部又は伸長端部が障害物に接触するのを回避しながら操作可能な位置に伸縮用操作コードが配置されたことを特徴とする。
【0016】
本発明の第10の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に
図14に示すように、遮蔽体ユニット群151の一端の隙間151a又は他端の隙間151bのいずれか一方又は双方が、遮蔽物36により隠されるように構成され、遮蔽体ユニット群151の一端又は他端のうち遮蔽物36で隠された端部を有する遮蔽体ユニットが第1遮蔽体ユニット61により構成されたことを特徴とする。
【0017】
本発明の第11の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に
図1に示すように、遮蔽体ユニット群11の一端の隙間11a又は他端の隙間11bのいずれか一方又は双方が、遮蔽物36により隠されるように構成され、遮蔽体ユニット群11の一端又は他端のうち遮蔽物36で隠された端部を有する遮蔽体ユニットが第2遮蔽体ユニット12又は第3遮蔽体ユニットにより構成され、遮蔽体ユニット群11の一端の隙間11a又は他端の隙間11bのうち遮蔽物36で隠された側の隙間の大きさが、第2遮蔽体ユニット12又は第3遮蔽体ユニットをその長手方向に移動又は伸縮させたときに、第2遮蔽体ユニット12又は第3遮蔽体ユニットの側面が窓枠側面又は壁面に当接せずかつ上記隙間11a,11bが室内側からの正面視で遮蔽物36から視認不能になるように設定されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の第1の観点の日射遮蔽装置では、被着体に取付けられた伸縮ユニットが、第2遮蔽体ユニットをその長手方向に移動させるか、又は第3遮蔽体ユニットをその長手方向に伸長させるか、或いは第2遮蔽体ユニットをその長手方向に移動させかつ第3遮蔽体ユニットをその長手方向に伸長させることにより、遮蔽体ユニット群の一端の隙間、他端の隙間又は中間の隙間のうち全ての隙間或いは所定の隙間を閉止或いは縮小する、即ち被着体に取付けられた伸縮ユニットを操作しなければ、第2又は第3遮蔽体ユニットをその長手方向に移動又は伸縮できない構成であるので、遮蔽体ユニット群の隙間を閉止或いは縮小していない状態で第2又は第3遮蔽体ユニットを昇降操作しても、第2又は第3遮蔽体ユニットがその長手方向に移動又は伸縮せず、隣り合う遮蔽体ユニットの意図しない接触を抑制できる。また、第1遮蔽体ユニットの構造を全く変更せず、第2及び第3遮蔽体ユニットの構造を僅かに変更するだけで済むので、遮蔽体ユニット群を比較的少ない工数の増加で作製でき、比較的容易に据付現場に設置できる。
【0019】
本発明の第2の観点の日射遮蔽装置では、遮蔽体ユニット群の中間の隙間が、これらの隙間の一側、他側又は両側に位置する第2遮蔽体ユニットの移動又は第3遮蔽体ユニットの伸長のいずれか一方又は双方により閉止或いは縮小し、遮蔽体ユニット群の一端の隙間又は他端の隙間が、この隙間の一側或いは他側に位置する第2遮蔽体ユニットの移動又は第3遮蔽体ユニットの伸長により閉止或いは縮小するので、第2又は第3遮蔽体ユニットのいずれか一方又は双方を遮蔽体ユニット群に適切に配置することにより、遮蔽体ユニット群の各隙間を確実に閉止或いは縮小できる。
【0020】
本発明の第3の観点の日射遮蔽装置では、第3遮蔽体ユニットが、隣り合う遮蔽体の長手方向の一部が重合しこの重合した状態でその重合長さが変化することにより長手方向に伸縮するので、第3遮蔽体ユニットが伸長又は縮小しても、第3遮蔽体ユニットの隣り合う遮蔽体が長手方向に離間せず重合した状態に保たれる。この結果、第3遮蔽体ユニットの隣り合う遮蔽体間から光が漏れるのを防止できる。
【0021】
本発明の第4の観点の日射遮蔽装置では、遮蔽体ユニット群の一端の隙間、他端の隙間又は中間の隙間のいずれかを閉止或いは縮小する前の状態を初期状態とするとき、遮蔽体ユニット群は初期状態を除いてそれぞれ昇降を不能にするので、伸縮ユニットによる遮蔽体ユニット群の隙間の閉止或いは縮小が完了したときに、第2又は第3遮蔽体ユニットの昇降が不能になる。この結果、この昇降に伴う第2又は第3遮蔽体ユニット同士の接触による第2又は第3遮蔽体ユニットの損傷を防止できるとともに、上記隙間からの光漏れを防止或いは抑制できる。
【0022】
本発明の第5の観点の日射遮蔽装置では、伸縮ユニットが、この伸縮ユニットの両側に位置する一対の第2遮蔽体ユニット又は一対の第3遮蔽体ユニット或いは単一の第2遮蔽体ユニット及び単一の第3遮蔽体ユニットをそれらの長手方向であって互いに反対方向に移動又は伸長させると、第1~第3遮蔽体ユニットの配置によっては遮蔽体ユニット群の各隙間に伸縮ユニットを配設する必要が生じる場合があるのに対し、伸縮ユニットが、第2又は第3遮蔽体ユニットの長手方向であって同一方向にそれらの移動量又は伸長量を変更して移動させると、第1~第3遮蔽体ユニットの配置によっては遮蔽体ユニット群の各隙間に伸縮ユニットを配設する必要がなくなる。この結果、伸縮ユニットの個数を低減できるので、部品点数及び組付工数を低減できるとともに、伸縮ユニットの操作時間を短縮できる。
【0023】
本発明の第6の観点の日射遮蔽装置では、伸縮ユニットの駆動源を操作すると、この操作により発生した回転力が回転力伝達機構を介して出力軸に伝達され、この出力軸に伝達された回転力が第1及び第2雄ねじ部の第1及び第2雌ねじ部へのそれぞれの噛合により、第1及び第2スライド部材の移動にそれぞれ変換されるので、第1及び第2スライド部材にそれぞれ係合する第2又は第3遮蔽体ユニットが移動又は伸縮する。この結果、伸縮ユニットの駆動源を操作することにより、遮蔽体ユニット群の各隙間を閉止又は縮小できる。
【0024】
本発明の第7の観点の日射遮蔽装置では、伸縮ユニットの駆動源を操作すると、この操作により発生した回転力が回転力伝達機構を介して出力軸に伝達され、この出力軸に伝達された回転力が第1雄ねじ部の第1雌ねじ部への噛合により、第1スライド部材の移動に変換されるので、第1スライド部材に係合する第2又は第3遮蔽体ユニットが移動又は伸縮する。この結果、伸縮ユニットの駆動源を操作することにより、遮蔽体ユニット群の各隙間を閉止又は縮小できる。
【0025】
本発明の第8の観点の日射遮蔽装置では、第1雄ねじ部及び第1雌ねじ部の螺旋の向きと、第2雄ねじ部及び第2雌ねじ部の螺旋の向きとが同一であり、第1雄ねじ部及び第1雌ねじ部のリードと、第2雄ねじ部及び第2雌ねじ部のリードとを異なるように構成したので、伸縮ユニットが、この伸縮ユニットの両側に位置する第2又は第3遮蔽体ユニットをその長手方向であって同一方向にそれらの移動量を変えて移動できる。この結果、遮蔽体ユニット群の複数の隙間全てに伸縮ユニットを配置する必要がなくなり、伸縮ユニットの個数を低減できるので、部品点数及び組付工数を低減できるとともに、伸縮ユニットの操作時間を短縮できる。
【0026】
本発明の第9の観点の日射遮蔽装置では、伸縮ユニットの伸縮用操作コードの操作により第2又は第3遮蔽体ユニットが移動又は伸長するとき、この第2又は第3遮蔽体ユニットの移動端部又は伸長端部が障害物に接触するのを回避しながら操作可能な位置に伸縮用操作コードを配置したので、伸縮ユニットの伸縮用操作コードを操作して第2又は第3遮蔽体ユニットをその長手方向に移動又は伸長させて、この第2又は第3遮蔽体ユニットの移動端部又は伸長端部が障害物に接触しそうになったとき、この接触を回避するために、障害物を手で抑えながら伸縮用操作コードを操作する。この結果、上記接触による障害物或いは第2又は第3遮蔽体ユニットの損傷を防止できる。
【0027】
本発明の第10の観点の日射遮蔽装置では、遮蔽体ユニット群の一端の隙間又は他端の隙間のいずれか一方又は双方を、遮蔽物により隠すように構成し、遮蔽体ユニット群の一端又は他端のうち遮蔽物で隠された端部を有する遮蔽体ユニットを第1遮蔽体ユニットにより構成したので、長手方向に移動不能であってかつ長手方向に伸縮不能である第1遮蔽体ユニットの遮蔽物で隠された端部に隙間が閉止又は縮小されなくても、この端部から光漏れが発生することはない。この結果、遮蔽体ユニット群のうち端部が遮蔽物で隠される遮蔽体ユニットを、構成部品の少ない第1遮蔽体ユニットで構成できるため、遮蔽体ユニット群をより少ない工数の増加で製作でき、より容易に据付現場に設置できる。
【0028】
本発明の第11の観点の日射遮蔽装置では、遮蔽体ユニット群の一端の隙間又は他端の隙間のいずれか一方又は双方を遮蔽物により隠すように構成し、この遮蔽物で隠された端部を有する遮蔽体ユニットを第2遮蔽体ユニット又は第3遮蔽体ユニットにより構成し、遮蔽体ユニット群の一端の隙間又は他端の隙間のうち遮蔽物で隠された側の隙間を縮小する方向に、第2遮蔽体ユニット又は第3遮蔽体ユニットを移動又は伸長させても、第2遮蔽体ユニット又は第3遮蔽体ユニットの側面が窓枠側面又は壁面に当接しないので、この当接による異音が発生することはない。また、遮蔽体ユニット群の一端の隙間又は他端の隙間のうち遮蔽物で隠された側の隙間を増大する方向に、第2遮蔽体ユニット又は第3遮蔽体ユニットを移動又は縮小させても、上記隙間が室内側からの正面視で遮蔽物から視認できないので、上記隙間から入った光が遮蔽物に遮られて室内への光漏れを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明第1実施形態の日射遮蔽装置の一対の第2遮蔽体ユニット間の隙間を伸縮ユニットにより閉止する前後の状態を示す構成図である。
【
図2】その伸縮ユニットを示す
図3のA-A線断面図である。
【
図3】一対の第2遮蔽体ユニット間の隙間を閉止する前の状態を示す
図2のB-B線断面図である。
【
図4】一対の第2遮蔽体ユニット間の隙間を閉止した後の状態を示す
図2のB-B線断面図である。
【
図5】一対の第2遮蔽体ユニット間の隙間を伸縮ユニットにより閉止する前後の状態を示す正面図である。
【
図6】本発明第2実施形態の日射遮蔽装置の第1及び第2遮蔽体ユニット間の隙間を伸縮ユニットにより閉止する前後の状態を示す構成図である。
【
図7】第1及び第2遮蔽体ユニット間の隙間を閉止する前の状態を示す
図3に対応する断面図である。
【
図8】第1及び第2遮蔽体ユニット間の隙間を閉止した後の状態を示す
図4に対応する断面図である。
【
図9】本発明第3実施形態の日射遮蔽装置の第1及び第3遮蔽体ユニット間の隙間を伸縮ユニットにより閉止する前後の状態を示す構成図である。
【
図10】第1及び第3遮蔽体ユニット間の隙間を伸縮ユニットにより閉止する前後の状態を示す正面図である。
【
図11】第1及び第3遮蔽体ユニット間の隙間を伸縮ユニットにより閉止する前後の状態を示す平面図である。
【
図12】本発明第4実施形態の日射遮蔽装置の一対の第3遮蔽体ユニット間の隙間を伸縮ユニットにより閉止する前後の状態を示す構成図である。
【
図13】本発明第5実施形態の日射遮蔽装置の第2及び第3遮蔽体ユニット間の隙間を伸縮ユニットにより閉止する前後の状態を示す構成図である。
【
図14】本発明第6実施形態の日射遮蔽装置の遮蔽体ユニット群の各隙間を伸縮ユニットにより閉止する前後の状態を示す構成図である。
【
図15】本発明第7実施形態の日射遮蔽装置の遮蔽体ユニット群の各隙間を伸縮ユニットにより閉止する前後の状態を示す構成図である。
【
図16】本発明第8実施形態の日射遮蔽装置の遮蔽体ユニット群の各隙間を伸縮ユニットにより閉止する前後の状態を示す構成図である。
【
図17】本発明第9実施形態の日射遮蔽装置の遮蔽体ユニット群の各隙間を伸縮ユニットにより閉止する前後の状態を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
<第1の実施の形態>
図1及び
図5に示すように、日射遮蔽装置10は、被着体13に2つの第2遮蔽体ユニット12,12、即ち一端側(右側)の第2遮蔽体ユニット12と他端側(左側)の第2遮蔽体ユニット12とが一列に配置された遮蔽体ユニット群11を備える。被着体13は、この実施の形態では、窓枠の上枠部である。また、2つの第2遮蔽体ユニット12,12は、被着体13に長手方向に伸縮不能であって、長手方向に移動可能にそれぞれ取付けられる。具体的には、第2遮蔽体ユニット12は、被着体13に取付けられた一対のブラケット14,14と、これらのブラケット14,14に取付けられたヘッドレール16と、このヘッドレール16の長手方向及び前後方向にそれぞれ間隔をあけてヘッドレール16から垂下された複数のラダーコード17と、これらのラダーコード17間に鉛直方向に所定の間隔をあけて配設され水平方向に延びる複数のスラット18aからなるスラット群18と、複数のスラット18aのうち最下段のスラット18aの下方に水平方向に延びて設けられ複数のラダーコード17の下端が連結されたボトムレール19と、ヘッドレール19から垂下され各スラット18aを貫通して下端がボトムレール19に連結された昇降コード20とを有する。上記ヘッドレール16は一対のブラケット14,14に対してヘッドレール16の長手方向に移動可能に構成される。具体的には、本実施の形態の第2遮蔽体ユニット12は、後述する第2の実施の形態における第1遮蔽体ユニットの一対のブラケット及びヘッドレール間に介装された横滑り防止のためのクッション部材(図示せず)を取外すことにより、ヘッドレール16が一対のブラケット14,14に対してヘッドレール16の長手方向に移動できるように構成される。なお、第1遮蔽体ユニットは、後述するように、被着体に長手方向に伸縮不能であって長手方向に移動不能に取付けられた、従来から知られている一般的な横型ブラインドである。
【0032】
一方、ヘッドレール16内には、図示しないが、回転軸がヘッドレールの長手方向に延びて設けられ、ヘッドレール16内に取付けられたドラムホルダが上記回転軸を回動可能に保持するように構成される。また、ヘッドレール16内には、ヘッドレール16の前方向又は後方向に回転軸とともに揺動可能な傾動ドラムが設けられ、この傾動ドラムにラダーコード17の上端が連結される。更に、ドラムホルダ内には、ヘッドレール16の前方向又は後方向に回転軸とともに回動可能な巻取ドラムが設けられ、傾動ドラムのプーリ溝には、円弧板状のラダーリングの内周部が嵌合される。上記巻取ドラムに昇降コード20の上端が連結される。そして、傾動ドラム及び巻取ドラムが回転軸を介して前方向又は後方向に90度未満の角度だけ回転すると、ラダーリングの内周部と傾動ドラムのプーリ溝の摩擦によりラダーリングも傾動ドラムと一体的に回転し、前後のラダーコード17が上下することにより、スラット18aが前側又は後側に傾斜するように構成される。一方、傾動ドラム及び巻取ドラムが回転軸を介して前方向又は後方向に90度以上回転すると、ラダーリングがストッパに当たって傾動ドラムの回転が停止し、スラット18aがそれ以上傾斜しなくなるけれども、巻取ドラムは回転し続けて、昇降コード20が巻取ドラムに巻取られ又は巻取ドラムから繰出されるように構成される。なお、
図5中の符号22は、回転軸を回転させるためにヘッドレール16の一端部から垂下された昇降チルト用操作コードである。
【0033】
一方、遮蔽体ユニット群11の一端、他端又は中間のうち中間の1箇所に位置するように1つの第1伸縮ユニット21が被着体13に取付けられる(
図1及び
図5)。この実施の形態では、2つの第2遮蔽体ユニット12,12の間の隙間11cに位置するように第1伸縮ユニット21が被着体13に取付けられる(
図3~
図5)。この第1伸縮ユニット21が2つの第2遮蔽体ユニット12,12をその長手方向に移動させることにより、遮蔽体ユニット群11の中間の隙間11cを閉止可能或いは縮小可能に構成される(
図1、
図3及び
図4)。即ち、遮蔽体ユニット群11の中間の隙間11cは、この隙間11cの両側に位置する2つの第2遮蔽体ユニット12,12を第1伸縮ユニット21により移動させることにより閉止或いは縮小されるように構成される(
図1(b)及び
図4)。上記第1伸縮ユニット21は、この実施の形態では、遮蔽体ユニット群11の長手方向に延びて被着体13に回転可能に取付けられた出力軸23と、出力軸23の両端にそれぞれ設けられた第1及び第2雄ねじ部31a,32aと、第1及び第2雄ねじ部31a,32aにそれぞれ螺合する第1及び第2雌ねじ部24a,26aがそれぞれ形成され出力軸23の回転によりこの出力軸23の長手方向に移動可能な第1及び第2スライド部材24,26と、出力軸23に回転力を伝達する回転力伝達機構27と、回転力伝達機構27を駆動する駆動源28とを有する(
図2~
図4)。そして、この実施の形態では、上記第1雄ねじ部31a及び第1雌ねじ部24aの螺旋の向きと、上記第2雄ねじ部32a及び第2雌ねじ部26aの螺旋の向きとは逆向きであり、上記第1雄ねじ部31a及び第1雌ねじ部24aのリードと、上記第2雄ねじ部32a及び第2雌ねじ部26aのリードとは同一になるように構成される(
図3及び
図4)。
【0034】
上記出力軸23は、被着体13の下面に取付けられたユニットホルダ29に回転可能に取付けられる(
図2~
図4)。ユニットホルダ29は、略U字状に形成されたホルダ本体29aと、このホルダ本体29aの一対の上端縁から互いに離れる方向に突設された第1及び第2フランジ部29b,29cと、第1及び第2フランジ部29b,29cの先端縁からそれぞれ垂下された第1及び第2ストッパ部29d,29eとからなる。出力軸23は、四角棒状に形成され、上記ホルダ本体29aの中央に両端がホルダ本体29aの両側面から外方にそれぞれ突設するように水平方向に延びて設けられる。また、出力軸23のうちユニットホルダ29の両側面から突設された両端部には、外周面に上記第1及び第2雄ねじ部31a,32aがそれぞれ形成された第1及び第2ボス部材31,32が出力軸23に対して回転不能であって長手方向に移動不能に出力軸23に嵌入される。また、上記第1及び第2スライド部材24,26は、第1及び第2フランジ部29b,29cより短く形成され、第1及び第2スライド部材24,26に形成された第1及び第2雌ねじ部24a,26aを第1及び第2雄ねじ部31a,32aにそれぞれ螺合させることにより、第1及び第2スライド部材24,26が第1及び第2フランジ部29b,29cの下面に沿って第1及び第2ストッパ部29d,29eとホルダ本体29aの一対の側板29f,29g外面との間を往復できるようになっている。更に、第1及び第2スライド部材24,26の下面には、第1及び第2凹部24b,26bがそれぞれ形成され、2つの第2遮蔽体ユニット12,12のヘッドレール16,16端部には、エンドキャップ16a,16aがそれぞれ装着される。上記第1凹部24bに、右側の第2遮蔽体ユニット12に取れないように固定されたエンドキャップ16aを挿入し、上記第2凹部26bに、左側の第2遮蔽体ユニット12に取れないように固定されたエンドキャップ16aを挿入することにより、第1及び第2スライド部材24,26が第1伸縮ユニット21の両側に位置する2つの第2遮蔽体ユニット12,12にそれぞれ係合される。
【0035】
一方、回転力伝達機構27は、出力軸23に嵌着された従動ギヤ27aと、この従動ギヤ27aに噛合する駆動ギヤ27bと、この駆動ギヤ27bと一体的に形成された駆動軸27cと、この駆動軸27cに嵌着されたプーリ27dとからなる(
図2~
図4)。従動ギヤ27a及び駆動ギヤ27bは、この実施の形態では、かさ歯車により構成される。また、従動ギヤ27aはホルダ本体29aの一対の側板29f,29gの内側に位置するように出力軸23に嵌着される。ホルダ本体29aには、出力軸23とホルダ本体29aの底板29hとの間に位置するようにギヤケース33が取付けられ、駆動ギヤ27bは駆動軸27cとともにギヤケース33に回転可能に取付けられる。また、駆動軸27cはホルダ本体29aの底板29hから下方に突出して設けられ、この駆動軸27cの突出端部にプーリ27dが嵌着される。更に、駆動源28は、この実施の形態では、プーリ27dに巻き掛けられた伸縮用操作コードである。なお、
図2~
図5中の符号34は、ホルダ本体29aから露出する従動ギヤ27a、駆動ギヤ27b及びプーリ27d等を覆うカバー体である。このカバー体34は、ホルダ本体29aより一回り大きい略U字状に形成される。
【0036】
一方、この実施の形態では、遮蔽体ユニット群11の一端の隙間11a及び他端の隙間11bの双方が、カーテンや柱等の遮蔽物36により隠されるように構成される(
図1及び
図5)。そして、遮蔽体ユニット群11の一端の遮蔽物36で隠された端部を有する遮蔽体ユニットが第2遮蔽体ユニット12により構成され、遮蔽体ユニット群11の他端の遮蔽物36で隠された端部を有する遮蔽体ユニットが第2遮蔽体ユニット12により構成される。また、遮蔽体ユニット群11の一端側に位置する第2遮蔽体ユニット12の遮蔽物36で隠された端部は図示しないが窓枠側面又は壁面に対向し、遮蔽体ユニット群11の他端側に位置する第2遮蔽体ユニット12の遮蔽物36で隠された端部は図示しないが窓枠側面又は壁面に対向するように構成される。更に、遮蔽体ユニット群11の一端の隙間11a及び他端の隙間11bの大きさは、第2遮蔽体ユニット12をその長手方向に移動させたときに、第2遮蔽体ユニット12の側面が窓枠側面等に当接せずかつ上記隙間11a,11bが室内側からの正面視で遮蔽物36の側縁から視認不能になるように設定される。
【0037】
このように構成された日射遮蔽装置10の動作を説明する。被着体13に取付けられた第1伸縮ユニット21が、2つの第2遮蔽体ユニット12,12をその長手方向に移動させることにより、遮蔽体ユニット群11の中間の隙間11cを閉止或いは縮小する。具体的には、伸縮用操作コード28を操作すると、この操作により発生した回転力が回転力伝達機構27のプーリ27d、駆動ギヤ27b及び従動ギヤ27aを介して出力軸23に伝達される。次に、この出力軸23に伝達された回転力が第1及び第2雄ねじ部31a,32aの第1及び第2雌ねじ部24a,26aへのそれぞれの噛合により、第1及び第2スライド部材24,26の移動にそれぞれ変換される。更に、第1及び第2スライド部材24,26にそれぞれ係合する2つの第2遮蔽体ユニット12,12が互いに近付く方向に移動し、第1及び第2スライド部材24,26がホルダ本体29aの一対の側板29f,29gにそれぞれ当接する(
図4)。この結果、伸縮用操作コード28を操作することにより、遮蔽体ユニット群11の中間の隙間11cを閉止又は縮小できる(
図1(b)及び
図4)。このように被着体13に取付けられた第1伸縮ユニット21を操作しなければ、第2遮蔽体ユニット12をその長手方向に移動できない構成であるので、遮蔽体ユニット群11の中間の隙間11cを閉止或いは縮小していない状態で第2遮蔽体ユニット12を昇降操作しても、第2遮蔽体ユニット12がその長手方向に移動せず、隣り合う第2遮蔽体ユニット12,12の意図しない接触を抑制できる。
【0038】
また、2つの第2遮蔽体ユニット12,12は、従来から知られている一般的な横型ブラインドである第1遮蔽体ユニットのブラケットからクッション部材を取外し、ヘッドレール16に取れないように固定されたエンドキャップ16aを第1及び第2スライド部材24,26の第1及び第2凹部24b,26bに挿入可能な形状に変更するという僅かな変更で済むので、遮蔽体ユニット群11を比較的少ない工数の増加で作製でき、比較的容易に据付現場に設置できる。
【0039】
一方、遮蔽体ユニット群11の一端の隙間11a及び他端の隙間11bの大きさを、2つの第2遮蔽体ユニット12,12をそれらの長手方向に移動させたときに、第2遮蔽体ユニット12,12の側面が窓枠側面等に当接せずかつ上記隙間11a,11bが室内側からの正面視で遮蔽物36,36の側縁から視認不能になるように設定したので、遮蔽体ユニット群11の一端の隙間11a及び他端の隙間11bを縮小する方向に、2つの第2遮蔽体ユニット12,12を移動させても、第2遮蔽体ユニット12,12の側面が窓枠側面等に当接せず、また遮蔽体ユニット群11の一端の隙間11a及び他端の隙間11bを増大する方向に、第2遮蔽体ユニット12,12を移動させても、上記隙間11a,11bは室内側からの正面視で遮蔽物36,36の側縁から視認できない。この結果、上記当接による異音が発生することはなく、また上記隙間11a,11bから入った光が遮蔽物36,36に遮られて、室内への光漏れを防止できる。
【0040】
<第2の実施の形態>
図6~
図8は本発明の第2の実施の形態を示す。
図6~
図8において
図1~
図4と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、日射遮蔽装置50が、被着体13に第2遮蔽体ユニット12と第1遮蔽体ユニット61が一列に配置された遮蔽体ユニット群51を備える(
図6)。即ち、この実施の形態では、第1の実施の形態の2つの第2遮蔽体ユニットのうち、他端側(左側)の第2遮蔽体ユニットが第1遮蔽体ユニット61に置き換えられる。この第1遮蔽体ユニット61は、被着体13に長手方向に伸縮不能であって長手方向に移動不能に取付けられる。具体的には、第1遮蔽体ユニット61の一対のブラケット(図示せず)及びヘッドレール16間に横滑り防止のためのクッション部材(図示せず)が取付けられた、従来から知られている一般的な横型ブラインドである。
【0041】
一方、遮蔽体ユニット群51の中間の隙間51cに位置するように、即ち第2遮蔽体ユニット12と第1遮蔽体ユニット61の間の隙間51cに位置するように第2伸縮ユニット52が被着体13に取付けられる(
図6)。この第2伸縮ユニット52が第2遮蔽体ユニット12をその長手方向に移動させることにより、遮蔽体ユニット群51の中間の隙間51cを閉止可能或いは縮小可能に構成される。即ち、遮蔽体ユニット群51の中間の隙間51cは、この隙間51cの一側に位置する第2遮蔽体ユニット12を第2伸縮ユニット52により移動させることにより閉止或いは縮小されるように構成される(
図6(b)及び
図8)。また、この実施の形態の第2伸縮ユニット52は、第1の実施の形態の第1伸縮ユニットのうち、外周面に第2雄ねじ部を有する第2ボス部が、外周面に第2雄ねじ部を有しない第2ボス部62に置き換えられ、第2雌ねじ部を有する第2スライド部材が取外されたこと以外は、第1の実施の形態の第1伸縮ユニットと同一に構成される(
図7及び
図8)。そして、第1スライド部材24の第1凹部24bに、第2遮蔽体ユニット12のヘッドレール16に取れないように固定されたエンドキャップ16aを挿入することにより、第1スライド部材24が第2伸縮ユニット52の右側に位置する第2遮蔽体ユニット12に係合される。
【0042】
一方、この実施の形態では、遮蔽体ユニット群51の一端の隙間51aが遮蔽物36により隠されるように構成される(
図6)。そして、遮蔽体ユニット群51の一端の遮蔽物36で隠された端部を有する遮蔽体ユニットが第2遮蔽体ユニット12により構成され、遮蔽体ユニット群51の他端の遮蔽物36で隠された端部を有する遮蔽体ユニットが第1遮蔽体ユニット61により構成される。また、遮蔽体ユニット群51の一端側に位置する第2遮蔽体ユニット12の遮蔽物36で隠された端部は図示しないが窓枠側面又は壁面に対向し、遮蔽体ユニット群51の他端側に位置する第1遮蔽体ユニット61の遮蔽物36で隠された端部は図示しないが窓枠側面又は壁面に対向するように構成される。更に、遮蔽体ユニット群51の一端の隙間51aの大きさは、第2遮蔽体ユニット12をその長手方向に移動させたときに、第2遮蔽体ユニット12の側面が窓枠側面等に当接せずかつ上記隙間51aが室内側からの正面視で遮蔽物36の側縁から視認不能になるように設定される。なお、遮蔽体ユニット群51の他端の隙間51bの大きさは、第1遮蔽体ユニット61がその長手方向に移動も伸縮もしないため、変化しない。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
【0043】
このように構成された日射遮蔽装置50の動作を説明する。被着体13に取付けられた第2伸縮ユニット52が、第2遮蔽体ユニット12をその長手方向に移動させることにより、遮蔽体ユニット群51の中間の隙間51cを閉止或いは縮小する。具体的には、第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コード28を群5、この操作により発生した回転力が回転力伝達機構27のプーリ27d、駆動ギヤ27b及び従動ギヤ27aを介して出力軸23に伝達される。次に、この出力軸23に伝達された回転力が第1雄ねじ部31aの第1雌ねじ部24aへの噛合により、第1スライド部材24の移動に変換される。更に、第1スライド部材24に係合する第2遮蔽体ユニット12が第1遮蔽体ユニット61に近付く方向に移動し、第1スライド部材24がホルダ本体29aの一対の側板29f,29gに当接する(
図8)。この結果、伸縮用操作コード28を操作することにより、遮蔽体ユニット群51の中間の隙間51cを閉止又は縮小できる(
図6(b)及び
図8)。このように被着体13に取付けられた第2伸縮ユニット52を操作しなければ、第2遮蔽体ユニット12をその長手方向に移動できない構成であるので、遮蔽体ユニット群51の中間の隙間51cを閉止或いは縮小していない状態で第2遮蔽体ユニット12を昇降操作しても、第2遮蔽体ユニット12がその長手方向に移動せず、第2遮蔽体ユニット12の第1遮蔽体ユニット61への意図しない接触を抑制できる。
【0044】
一方、第1遮蔽体ユニット61は、従来から知られている一般的な横型ブラインドであるので、全く変更せずに済む。また、第2遮蔽体ユニット12は、従来から知られている一般的な横型ブラインドである第1遮蔽体ユニット61のブラケットからクッション部材を取外し、ヘッドレール16に取れないように固定されたエンドキャップ16aを第1スライド部材24の第1凹部24bに挿入可能な形状に変更するという僅かな変更で済む。更に、第2伸縮ユニット52の第1スライド部材24の第1凹部24aに、第2遮蔽体ユニット12のヘッドレール16に取れないように固定されたエンドキャップ16aを挿入するだけで、第1スライド部材24が第2伸縮ユニット52の右側に位置する第2遮蔽体ユニット12に係合されるので、第2遮蔽体ユニット12の構造を僅かに変更するだけで済む。この結果、遮蔽体ユニット群51を比較的少ない工数の増加で作製でき、比較的容易に据付現場に設置できる。
【0045】
一方、遮蔽体ユニット群51の一端の隙間51aの大きさを、第2遮蔽体ユニット12をその長手方向に移動させたときに、第2遮蔽体ユニット12の側面が窓枠側面等に当接せずかつ上記隙間51aが室内側からの正面視で遮蔽物36の側縁から視認不能になるように設定したので、遮蔽体ユニット群51の一端の隙間51aを縮小する方向に、第2遮蔽体ユニット12を移動させても、第2遮蔽体ユニット12の側面が窓枠側面等に当接せず、また遮蔽体ユニット群51の一端の隙間51aを増大する方向に、第2遮蔽体ユニット12を移動させても、上記隙間51aは室内側からの正面視で遮蔽物36の側縁から視認できない。この結果、上記当接による異音が発生することはなく、また上記隙間51aから入った光が遮蔽物36に遮られて、室内への光漏れを防止できる。
【0046】
<第3の実施の形態>
図9~
図11は本発明の第3の実施の形態を示す。
図9において
図6と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、日射遮蔽装置80が、被着体13に第3遮蔽体ユニット83と第1遮蔽体ユニット61が一列に配置された遮蔽体ユニット群81を備える(
図9及び
図10)。即ち、この実施の形態では、第2の実施の形態における一端側(右側)の第2遮蔽体ユニットが第3遮蔽体ユニット83に置き換えられる。また、第3遮蔽体ユニット83は、被着体13に長手方向に伸縮可能に取付けられる。即ち、第3遮蔽体ユニット83は、隣り合うスラット群84,84の長手方向の一部が重合しこの重合した状態でその重合長さが変化することにより長手方向に伸縮するように構成される。具体的には、第3遮蔽体ユニット83は、一対のブラケット85,85により被着体13にそれぞれ取付けられた2つの取付フレーム86,86と、これらの取付フレーム86,86からそれぞれ垂下された2組のスラット群84,84とを備える(
図10)。2つの取付フレーム86,86は、間隔をあけて一列に配置され、第1遮蔽体ユニット61のヘッドレール61と長さ及び伸縮する重合部97以外が同一にそれぞれ形成される。そして、第1遮蔽体ユニット61の一対のブラケット95,95及び取付フレーム86間に介装された横滑り防止のためのクッション部材(図示せず)を取外すことにより、取付フレーム86が一対のブラケット85,85に対して取付フレーム86の長手方向に伸縮できるように構成される。
【0047】
なお、遮蔽体ユニット群81の中間の隙間81cに位置するように、即ち第3遮蔽体ユニット83と第1遮蔽体ユニット61の間の隙間81cに位置するように第2伸縮ユニット52が被着体13に取付けられる(
図9及び
図10)。そして、第2伸縮ユニット52の第1スライド部材の下面には第1凹部が形成され、この第1凹部に、第3遮蔽体ユニット83の他方(左側)の取付フレーム86に取れないように固定されたエンドキャップを挿入することにより、第1スライド部材が第2伸縮ユニット52の右側に位置する第3遮蔽体ユニット83に係合される。この第2伸縮ユニット52が第3遮蔽体ユニット83をその長手方向に伸長させることにより、遮蔽体ユニット群81の中間の隙間81cを閉止可能或いは縮小可能に構成される。即ち、遮蔽体ユニット群81の中間の隙間81cは、この隙間81cの一側に位置する第3遮蔽体ユニット83を第2伸縮ユニット52により伸長させることにより閉止或いは縮小されるように構成される(
図9(b)及び
図10(b))。
【0048】
一方、各取付フレーム86,86内には、取付フレーム86,86の長手方向に延びる四角柱状の回転軸87,87がそれぞれ設けられるとともに、非重合用ドラムホルダ(図示せず)が取付フレーム86,86の長手方向に間隔をあけて2個ずつそれぞれ設けられる(
図11)。各回転軸87,87は、各取付フレーム86,86から互いに近付く方向に突出し、これらの突出端には連結筒88が嵌入される。連結筒88の一端は一方(右側)の回転軸87に対して回転不能であって長手方向に移動可能に嵌入され、連結筒88の他端は他方(左側)の回転軸87に対して回転不能であって長手方向に移動不能に嵌入される。これにより2つの取付フレーム86,86が長手方向に相対的に移動しても、常に一方の回転軸87の回転力が他方の回転軸87に伝達されるようになっている。
【0049】
2個の非重合用ドラムホルダには、2本の非重合用昇降コード89,89を繰出し可能に巻取る2個の非重合用巻取ドラム91,91と、2組の非重合用ラダーコード92,92の前後をそれぞれ上下動させる2個の非重合用傾動ドラム93,93とが取付けられる(
図11)。そして、これらの非重合用巻取ドラム及び非重合用傾動ドラムに上記回転軸が挿通され、非重合用巻取ドラム91及び非重合用傾動ドラム93は回転軸87を中心に回動可能に構成される。また、上記非重合用巻取ドラム91は常に回転軸87とともに回転可能に構成され、非重合用傾動ドラム93は所定の角度だけ回転軸87ととともに回転可能に構成される。具体的には、非重合用傾動ドラム93に形成されたプーリ溝(図示せず)に円弧板状のラダーリング(図示せず)の内周部が嵌合される。そして、回転軸87が前方向又は後方向に90度未満の角度だけ回転すると、非重合用傾動ドラム93が回転軸87とともに回転し、ラダーリングの内周部と非重合用傾動ドラム93のプーリ溝の摩擦によりラダーリングも非重合用傾動ドラム93と一体的に回転するように構成される。一方、回転軸87が前方向又は後方向に90度以上回転すると、ラダーリングが傾動ストッパ(図示せず)に当たって非重合用傾動ドラム93の回転が停止して、2組のスラット群84,84の各スラット84a,84aが90度以上傾斜しなくなるけれども、非重合用巻取ドラム91は回転し続けるように構成される。
【0050】
一方、2組のスラット群84,84は、2つの取付フレーム86,86からそれぞれ垂下され、昇降可能に構成される(
図10)。具体的には、2組のスラット群84,84は水平方向に延びかつ鉛直方向に所定の間隔をあけて設けられた複数のスラット84a,84aによりそれぞれ構成され、隣り合うスラット群84,84の各スラット84a,84aの長手方向の一部が、交互に重合するように構成される。また、2組のスラット群84,84の下端には2つのボトムレール94,94がそれぞれ設けられる。具体的には、2つのボトムレール94,94は2組のスラット群84,84の複数のスラット84a,84aのうち最下段のスラット84a,84aの直下に位置するように水平方向に延びて設けられる。2組のスラット群84,84のうち右側のスラット群84は、右側の2組の非重合用ラダーコード92,92と、1組の重合用ラダーコード96とにより吊下げられる。また、2組のスラット群84,84のうち左側のスラット群84は、左側の2組の非重合用ラダーコード92,92により吊下げられる。ここで、隣り合う2組のスラット群84,84の各スラット84a,84aの一部が交互に重合する部分を重合部97とするとき、右側の非重合用ラダーコード92は右側のスラット群84を重合部97でない部分で吊下げ、左側の非重合用ラダーコード92は左側のスラット群84を重合部97でない部分で吊下げ、重合用ラダーコード96は右側のスラット群84を重合部97で吊下げるように構成される。そして、2つの取付フレーム86,86のいずれか一方又は双方が長手方向に移動することにより、上記隣り合うスラット群84,84が重合した状態でその重合長さが変化して、第3遮蔽体ユニット83が長手方向に伸縮するように構成される。
【0051】
第3遮蔽体ユニット83の伸縮時に、重合部97での隣り合う2組のスラット群84,84と重合用ラダーコード96との間に作用する摺動抵抗を抑制するように重合用ラダーコード96が重合部97に設けられる(
図10)。この重合用ラダーコード96は、この実施の形態では、重合部97で隣り合う2組のスラット群84,84のうち右側のスラット群84を保持する上記1組の重合用ラダーコード96である。そして、1組の重合用ラダーコード96の一対の重合用縦紐96aの下端は右側のボトムレール94に取付けられ、上端は回転軸87に嵌入された右側の重合用傾動ドラム98に取付けられる(
図10及び
図11)。この重合用傾動ドラム98は、取付フレーム86内に設けられた重合用ドラムホルダ(図示せず)に回動可能に取付けられる。そして、回転軸87が前方向又は後方向に90度未満の角度だけ回転すると、重合用傾動ドラム98が回転軸87とともに回転して、重合用ラダーコード96も重合用傾動ドラム98と一体的に回転するように構成される。一方、回転軸87が前方向又は後方向に90度以上回転すると、重合用傾動ドラム98の回転が停止して、2組のスラット群84,84の各スラット84a,84aが90度以上傾斜しなくなるように構成される。なお、2組のボトムレール94,94の互いに対向する端部は、第3遮蔽体ユニット83の長手方向への伸縮に拘らず、2つのボトムレール94,94が互いに接触しないように2組のスラット群84,84の各スラット84a,84aより短く形成される。
【0052】
一方、右側の2本の非重合用昇降コード89,89により右側のスラット群84を受け持ち、左側の2本の非重合用昇降コード89,89により左側のスラット群84を受け持つように構成される(
図10)。これらの非重合用昇降コード89,89は、2組のスラット群84,84の重合部97でない部分にそれぞれ設けられる。また、右側のボトムレール94には右側の2本の非重合用昇降コード89,89の一端がそれぞれ取付けられ、これらの非重合用昇降コード89,89の他端は右側のスラット群84の各スラット84aに遊挿された後に右側の2個の非重合用巻取ドラム91,91にそれぞれ取付けられる。更に、左側のボトムレール94には左側の2本の非重合用昇降コード89,89の一端がそれぞれ取付けられ、これらの非重合用昇降コード89,89の他端は左側のスラット群84の各スラット84aに遊挿された後に左側の2個の非重合用巻取ドラム89,89に取付けられる。なお、
図10中の符号99は、右側の取付フレーム86の前面右部に取付けられた昇降チルト用操作コードである。この昇降チルト用操作コード99は、2組のスラット群84,84の複数のスラット84a,84aの昇降又はチルトを同時に行うために、図示しないプーリ及び歯車を介して回転軸87に接続される。そして、昇降チルト用操作コード99を操作することにより、2本の回転軸87,87が同時に回動して、非重合用昇降コード89が非重合用巻取ドラム91に巻取られ又は非重合用巻取ドラム91から繰出されることにより、2組のスラット群84,84を同時に昇降できるとともに、非重合用ラダーコード92及び重合用ラダーコード96の前後が上下動して、2組のスラット群84,84の複数のスラット84a,84aが前側又は後側に傾斜することにより、これらのスラット84a,84aのチルト角を同時に変更できるようになっている。また、
図11中の符号101,102及び103は、第1遮蔽体ユニット61の回転軸、巻取ドラム及び傾動ドラムである。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
【0053】
このように構成された日射遮蔽装置80の動作を説明する。被着体13に取付けられた第2伸縮ユニット52が、第3遮蔽体ユニット83をその長手方向に伸長させることにより、遮蔽体ユニット群81の中間の隙間81cを閉止或いは縮小する。具体的には、第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コード28を操作すると、この操作により発生した回転力が回転力伝達機構27のプーリ27d、駆動ギヤ27b及び従動ギヤ27aを介して出力軸23に伝達される。次に、この出力軸23に伝達された回転力が第1雄ねじ部31aの第1雌ねじ部24aへの噛合により、第1スライド部材24の移動に変換される。更に、第1スライド部材24に係合する第3遮蔽体ユニット83が第1遮蔽体ユニット61に近付く方向に移動し、第1スライド部材24がホルダ本体29aの一対の側板29f,29gに当接する。この結果、第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コード28を操作することにより、遮蔽体ユニット群81の中間の隙間81cを閉止又は縮小できる(
図9(b)及び
図10(b))。このように被着体13に取付けられた第2伸縮ユニット52を操作しなければ、第3遮蔽体ユニット83をその長手方向に伸縮できない構成であるので、遮蔽体ユニット群81の中間の隙間18cを閉止或いは縮小していない状態で第3遮蔽体ユニット83を昇降操作しても、第3遮蔽体ユニット83がその長手方向に伸縮せず、第3遮蔽体ユニット83の第1遮蔽体ユニット61への意図しない接触を抑制できる。
【0054】
一方、第1遮蔽体ユニット61は、従来から知られている一般的な横型ブラインドであり、全く変更せずに済む。また、第3遮蔽体ユニット83は、2つの取付フレーム86,86がそれぞれ相対移動可能に被着体13に取付けられ、かつ2組のスラット群84,84を同時に昇降及びチルトできるように構成された特殊な横型ブラインドであるけれども、第2伸縮ユニット52の第1スライド部材24の第1凹部24bに、第3遮蔽体ユニット83の取付フレーム86に取れないように固定されたエンドキャップ86aを挿入するだけで、第1スライド部材24が第2伸縮ユニット52の右側に位置する第3遮蔽体ユニット83に係合されるので、第3遮蔽体ユニット83の構造を僅かに変更するだけで済む。この結果、第1及び第2の実施の形態の遮蔽体ユニット群より、製作工数及び設置工数が増加するけれども、本実施の形態の遮蔽体ユニット群81の製作工数及び設置工数をある程度低減できる。
【0055】
一方、第3遮蔽体ユニット83の左端を伸縮させても、遮蔽体ユニット群81の一端の隙間81aの大きさは、第3遮蔽体ユニット83の右端がその長手方向に移動しない構成であるので、変化しない。また、第3遮蔽体ユニット83の側面が窓枠側面等に当接せずかつ上記隙間81aが室内側からの正面視で遮蔽物36の側縁から視認不能になるように設定している。この結果、上記当接による異音が発生することはなく、また上記隙間81aから入った光が遮蔽物36に遮られて、室内への光漏れを防止できる。
【0056】
<第4の実施の形態>
図12は本発明の第4の実施の形態を示す。
図12において
図1及び
図9と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、日射遮蔽装置110が、被着体に2つの第3遮蔽体ユニット83,83が一列に配置された遮蔽体ユニット群111を備える。即ち、この実施の形態では、第3の実施の形態における他端側(左側)の第1遮蔽体ユニットが第3遮蔽体ユニット83に置き換えられる。上記2つの第3遮蔽体ユニット83,83は、被着体に長手方向に伸縮可能にそれぞれ取付けられる。また、この実施の形態では、遮蔽体ユニット群111の中間の隙間111cに位置するように、即ち2つの第3遮蔽体ユニット83,83の間の隙間111cに位置するように第1伸縮ユニット21が被着体に取付けられる。そして、第1伸縮ユニット21の第1スライド部材の第1凹部に、右側の第3遮蔽体ユニット83の他方(左側)の取付フレーム86に取れないように固定されたエンドキャップを挿入し、第2スライド部材の第2凹部に、左側の第3遮蔽体ユニット83の一方(右側)の取付フレーム86に取れないように固定されたエンドキャップを挿入することにより、第1及び第2スライド部材が第1伸縮ユニット21の両側に位置する第3遮蔽体ユニット83,83に係合され、第1伸縮ユニット21が2つの第3遮蔽体ユニット83,83をその長手方向に伸長させることにより、遮蔽体ユニット群81の中間の隙間111cを閉止可能或いは縮小可能に構成される。
【0057】
また、遮蔽体ユニット群111の一端の隙間111aに位置するように、即ち右側の第3遮蔽体ユニット83の右端と窓枠112の右側枠部112aとの間の隙間111aに位置するように第2伸縮ユニット52が被着体に取付けられる。そして、第2伸縮ユニット52の第1スライド部材の第1凹部に、右側の第3遮蔽体ユニット83の一方(右側)の取付フレーム86に取れないように固定されたエンドキャップを挿入することにより、第1スライド部材が第2伸縮ユニット52の左側に位置する第3遮蔽体ユニット83に係合され、第2伸縮ユニット52が右側の第3遮蔽体ユニット83をその長手方向に伸長させることにより、遮蔽体ユニット群111の一端の隙間111aを閉止可能或いは縮小可能に構成される。更に、遮蔽体ユニット群111の他端の隙間111bに位置するように、即ち左側の第3遮蔽体ユニット83の左端と窓枠112の左側枠部112bとの間の隙間111bに位置するように第2伸縮ユニット52が被着体に取付けられる。そして、第2伸縮ユニット52の第1スライド部材の第1凹部に、左側の第3遮蔽体ユニット83の他方(左側)の取付フレーム86に取れないように固定されたエンドキャップを挿入することにより、第1スライド部材が第2伸縮ユニット52の右側に位置する第3遮蔽体ユニット83に係合され、第2伸縮ユニット52が左側の第3遮蔽体ユニット83をその長手方向に伸長させることにより、遮蔽体ユニット群111の他端の隙間111bを閉止可能或いは縮小可能に構成される。なお、遮蔽体ユニット群111の一端の隙間111a及び他端の隙間111bの近傍には、植木等の障害物(図示せず)がそれぞれ置かれる。そして、右側の第3遮蔽体ユニット83の伸長端部が障害物に接触するのを回避しながら操作可能な位置に右側の第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードが配置され、左側の第3遮蔽体ユニット83の伸長端部が障害物に接触するのを回避しながら操作可能な位置に左側の第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードが配置される。上記以外は第3の実施の形態と同一に構成される。
【0058】
このように構成された日射遮蔽装置110の動作を説明する。第1伸縮ユニット21の伸縮用操作コードを操作すると、第1及び第2スライド部材にそれぞれ係合する2つの第3遮蔽体ユニット83,83が互いに近付く方向に伸長し、第1及び第2スライド部材がホルダ本体の一対の側板にそれぞれ当接する。この結果、第1伸縮ユニット21の伸縮用操作コードを操作することにより、遮蔽体ユニット群111の中間の隙間111cを閉止又は縮小できる。また、右側の第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードを操作すると、第1スライド部材に係合する右側の第3遮蔽体ユニット83が窓枠112の右側枠部112aに近付く方向に伸長し、第1スライド部材がホルダ本体の一対の側板に当接する。この結果、右側の第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードを操作することにより、遮蔽体ユニット群111の一端の隙間111aを閉止又は縮小できる。更に、左側の第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードを操作すると、第1スライド部材に係合する左側の第3遮蔽体ユニット83が窓枠112の左側枠部112bに近付く方向に伸長し、第1スライド部材がホルダ本体の一対の側板に当接する。この結果、左側の第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードを操作することにより、遮蔽体ユニット群111の他端の隙間111bを閉止又は縮小できる。このように被着体に取付けられた第1及び第2伸縮ユニット21,52を操作しなければ、第3遮蔽体ユニット83をその長手方向に伸縮できない構成であるので、遮蔽体ユニット群111の中間の隙間111c、一端の隙間111a及び他端の隙間111bを閉止或いは縮小していない状態で第3遮蔽体ユニット83を昇降操作しても、第3遮蔽体ユニット83がその長手方向に伸縮せず、第3遮蔽体ユニット83,83同士の意図しない接触、右側の第3遮蔽体ユニット83の右側枠部112aへの意図しない接触及び左側の第3遮蔽体ユニット83の左側枠部112bへの意図しない接触を抑制できる。
【0059】
一方、右側の第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードを操作して右側の第3遮蔽体ユニット83を伸長するとき、遮蔽体ユニット群111の一端の隙間111aの近傍に障害物があるため、右側の第3遮蔽体ユニット83の伸長端部が障害物に接触しそうになる場合がある。このとき、上記接触を回避するために、障害物を手で抑えながら右側の第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードを操作する。この結果、上記接触による障害物又は右側の第3遮蔽体ユニット83の損傷を防止できる。また、左側の第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードを操作して左側の第3遮蔽体ユニット83を伸長するとき、遮蔽体ユニット群111の他端の隙間111bの近傍に障害物があるため、左側の第3遮蔽体ユニット83の伸長端部が障害物に接触しそうになる場合がある。このとき、上記接触を回避するために、障害物を手で抑えながら左側の第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードを操作する。この結果、上記接触による障害物又は左側の第3遮蔽体ユニット83の損傷を防止できる。
【0060】
一方、第3遮蔽体ユニット83は、2つの取付フレーム86,86がそれぞれ相対移動可能に被着体に取付けられ、かつ2組のスラット群を同時に昇降及びチルトできるように構成された特殊な横型ブラインドである。しかし、第1伸縮ユニット21の第1スライド部材の第1凹部に、右側の第3遮蔽体ユニット83の取付フレーム86に取れないように固定されたエンドキャップを挿入すると、第1伸縮ユニット21の第1スライド部材が右側の第3遮蔽体ユニット83に係合され、第1伸縮ユニット21の第2スライド部材の第2凹部に、左側の第3遮蔽体ユニット83の取付フレーム86に取れないように固定されたエンドキャップを挿入すると、第1伸縮ユニット21の第2スライド部材が左側の第3遮蔽体ユニット83に係合される。また、右側の第2伸縮ユニット52の第1スライド部材の第1凹部に、右側の第3遮蔽体ユニット83の取付フレーム86に取れないように固定されたエンドキャップを挿入すると、右側の第2伸縮ユニット52の第1スライド部材が右側の第3遮蔽体ユニット83に係合され、左側の第2伸縮ユニット52の第1スライド部材の第1凹部に、左側の第3遮蔽体ユニット83の取付フレーム86に取れないように固定されたエンドキャップを挿入すると、左側の第2伸縮ユニット52の第1スライド部材が左側の第3遮蔽体ユニット83に係合される。このように、第1~第3の実施の形態の遮蔽体ユニット群のような遮蔽物がない場合に、第3遮蔽体ユニット83の構造の変更を比較的少ない変更で対応できる。
【0061】
<第5の実施の形態>
図13は本発明の第5の実施の形態を示す。
図13において
図1、
図9及び
図12と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、日射遮蔽装置130が、被着体に第3遮蔽体ユニット83と第2遮蔽体ユニット12とが一列に配置された遮蔽体ユニット群131を備える。即ち、この実施の形態では、第3の実施の形態における他端側(左側)の第1遮蔽体ユニットが第2遮蔽体ユニット12に置き換えられる。また、この実施の形態では、遮蔽体ユニット群131の中間の隙間131cに位置するように、即ち第3遮蔽体ユニット83と第2遮蔽体ユニット12との間の隙間131cに位置するように第3伸縮ユニット133が被着体に取付けられる。この第3伸縮ユニット133は、第1の実施の形態の第1伸縮ユニットと次の点で異なる。第3伸縮ユニット133は、図示しないが、第1雄ねじ部及び第1雌ねじ部の螺旋の向きと、第2雄ねじ部及び第2雌ねじ部の螺旋の向きとが同一であり、第1雄ねじ部及び第1雌ねじ部のリードが第2雄ねじ部及び第2雌ねじ部のリードより大きく形成される。第3伸縮ユニット133の上記以外の構成は、第1の実施の形態の第1伸縮ユニットの構成と同一である。
【0062】
そして、第3伸縮ユニット133の第1スライド部材の第1凹部に、右側の第3遮蔽体ユニット83の他方(左側)の取付フレーム86に取れないように固定されたエンドキャップを挿入し、第2スライド部材の第2凹部に、左側の第2遮蔽体ユニット12のヘッドレール16に取れないように固定されたエンドキャップを挿入することにより、第1及び第2スライド部材が第3伸縮ユニット133の両側に位置する第3遮蔽体ユニット83及び第2遮蔽体ユニット12に係合される。また、第3伸縮ユニット133により第3遮蔽体ユニット83を伸長させる前かつ第2遮蔽体ユニット12を移動させる前において、遮蔽体ユニット群131の中間の隙間131cは他端の隙間13bと大きさが同一に形成される。そして、第3伸縮ユニット133が第3遮蔽体ユニット83をその長手方向に伸長させ、第2遮蔽体ユニット12をその長手方向に移動させることにより、遮蔽体ユニット群131の中間の隙間131c及び他端の隙間131bを同時に閉止可能或いは縮小可能に構成される。即ち、遮蔽体ユニット群131の中間の隙間131c及び他端の隙間131bは、第3遮蔽体ユニット83及び第2遮蔽体ユニット12を第3伸縮ユニット133により同一方向に伸長及び移動させ、かつ第3遮蔽体ユニット83の伸長量を第2遮蔽体ユニット12の移動量より大きくすることにより閉止或いは縮小されるように構成される。
【0063】
一方、遮蔽体ユニット群131の一端の隙間131aに位置するように、即ち第3遮蔽体ユニット83の右端と窓枠112の右側枠部112aとの間の隙間131aに位置するように第2伸縮ユニット52が被着体に取付けられる。そして、第2伸縮ユニット52の第1スライド部材の第1凹部に、第3遮蔽体ユニット83の一方(右側)の取付フレーム86に取れないように固定されたエンドキャップを挿入することにより、第1スライド部材が第2伸縮ユニット52の左側に位置する第3遮蔽体ユニット83に係合される。第2伸縮ユニット52が第3遮蔽体ユニット83をその長手方向に伸長させることにより、遮蔽体ユニット群131の一端の隙間131aを閉止可能或いは縮小可能に構成される。即ち、遮蔽体ユニット群131の一端の隙間131aは、この隙間131aの左側に位置する第3遮蔽体ユニット83を第2伸縮ユニット52により伸長させることにより閉止或いは縮小されるように構成される。上記以外は第3の実施の形態と同一に構成される。
【0064】
このように構成された日射遮蔽装置130の動作を説明する。第3伸縮ユニット133の伸縮用操作コードを操作すると、第1スライド部材に係合する第3遮蔽体ユニット83が左側に伸長し、第2スライド部材に係合する第2遮蔽体ユニット12が左側に移動し、第1及び第2スライド部材がホルダ本体の一対の側板にそれぞれ当接する。このとき、第3遮蔽体ユニット83の伸長量が第2遮蔽体ユニット12の移動量より大きいので、遮蔽体ユニット群131の中間の隙間131c及び他端の隙間131bを同時に閉止又は縮小できる。また、第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードを操作すると、第1スライド部材に係合する第3遮蔽体ユニット83が窓枠112の右側枠部112aに近付く方向に伸長し、第1スライド部材がホルダ本体の一対の側板に当接する。この結果、第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードを操作することにより、遮蔽体ユニット群131の一端の隙間131aを閉止又は縮小できる。このように被着体に取付けられた第3伸縮ユニット133を操作しなければ、第3遮蔽体ユニット83をその長手方向に伸縮できない構成であり、第2伸縮ユニット52を操作しなければ、第2遮蔽体ユニット12をその長手方向に移動できない構成であるので、遮蔽体ユニット群131の中間の隙間131c、一端の隙間131a及び他端の隙間131bを閉止或いは縮小していない状態で第3遮蔽体ユニット83や第2遮蔽体ユニット12を昇降操作しても、第3遮蔽体ユニット83及び第2遮蔽体ユニット12がその長手方向に伸長及び移動せず、第3遮蔽体ユニット83と第2遮蔽体ユニット12との意図しない接触、第2遮蔽体ユニット12の左側枠部112bへの意図しない接触及び第3遮蔽体ユニット83の右側枠部112aへの意図しない接触を抑制できる。上記以外の動作は、第4の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0065】
<第6の実施の形態>
図14は本発明の第6の実施の形態を示す。
図14において
図12と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、日射遮蔽装置150が、被着体に2つの第3遮蔽体ユニット83,83と2つの第1遮蔽体ユニット61,61が一列に配置された遮蔽体ユニット群151を備える。即ち、この実施の形態では、第4の実施の形態における2つの第3遮蔽体ユニットの両側に2つの第1遮蔽体ユニット61,61がそれぞれ配置される。また、遮蔽体ユニット群151の一端の隙間151a及び他端の隙間151bの双方が遮蔽物36,36により隠されるように構成される。そして、右側の第1遮蔽体ユニット61の側面が窓枠側面等に当接せずかつ遮蔽体ユニット群151の一端の隙間151aが室内側からの正面視で遮蔽物36の側縁から視認不能になるように設定され、左側の第1遮蔽体ユニット61の側面が窓枠側面等に当接せずかつ遮蔽体ユニット群151の他端の隙間151bが室内側からの正面視で遮蔽物36の側縁から視認不能になるように設定される。更に、2つの第3遮蔽体ユニット83,83の間の隙間151eに位置するように第1伸縮ユニット21が被着体に取付けられ、右側の第3遮蔽体ユニット83と右側の第1遮蔽体ユニット61との間の隙間151cに位置するように、第2伸縮ユニット52が被着体に取付けられ、左側の第3遮蔽体ユニット83と左側の第1遮蔽体ユニット61との間の隙間151bに位置するように、第2伸縮ユニット52が被着体に取付けられる。上記以外は第4の実施の形態と同一に構成される。
【0066】
このように構成された日射遮蔽装置150の動作を説明する。第1伸縮ユニット21の伸縮用操作コードを操作すると、第1及び第2スライド部材にそれぞれ係合する2つの第3遮蔽体ユニット83が互いに近付く方向に伸長するので、2つの第3遮蔽体ユニット83,83の間の隙間151cを閉止又は縮小できる。また、右側の第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードを操作すると、第1スライド部材に係合する右側の第3遮蔽体ユニット83が右側の第1遮蔽体ユニット61に近付く方向に伸長するので、右側の第3遮蔽体ユニット83と右側の第1遮蔽体ユニット61との間の隙間151aを閉止又は縮小できる。更に、左側の第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードを操作すると、第1スライド部材に係合する左側の第3遮蔽体ユニット83が左側の第1遮蔽体ユニット61に近付く方向に伸長するので、左側の第3遮蔽体ユニット83と左側の第1遮蔽体ユニット61との間の隙間151dを閉止又は縮小できる。このように被着体に取付けられた第1及び第2伸縮ユニット21,52を操作しなければ、第3遮蔽体ユニット83をその長手方向に伸縮できない構成であるので、遮蔽体ユニット群151の中間の隙間151cを閉止或いは縮小していない状態で第3遮蔽体ユニット83を昇降操作しても、第3遮蔽体ユニット83がその長手方向に伸縮せず、第3遮蔽体ユニット83,83同士の意図しない接触、右側の第3遮蔽体ユニット83の右側の第1遮蔽体ユニット61への意図しない接触及び左側の第3遮蔽体ユニット83の左側の第1遮蔽体ユニット61への意図しない接触を抑制できる。
【0067】
一方、右側の第1遮蔽体ユニット61の側面が窓枠側面等に当接せずかつ遮蔽体ユニット群151の一端の隙間151aが室内側からの正面視で遮蔽物36の側縁から視認不能になるように設定されているため、右側の第1遮蔽体ユニット61の側面が窓枠側面等に当接することはなく、かつ遮蔽体ユニット群151の一端の隙間151aを室内側からの正面視で遮蔽物36の側縁から視認できない。また、左側の第1遮蔽体ユニット61の側面が窓枠側面等に当接せずかつ遮蔽体ユニット群151の他端の隙間151bが室内側からの正面視で遮蔽物36の側縁から視認不能になるように設定されているため、左側の第1遮蔽体ユニット61の側面が窓枠側面等に当接することはなく、かつ遮蔽体ユニット群151の他端の隙間151bを室内側からの正面視で遮蔽物36の側縁から視認できない。この結果、上記当接による異音が発生することはなく、また上記隙間151a,151bから入った光が遮蔽物36,36に遮られて、室内への光漏れを防止できる。上記以外の動作は、第4の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0068】
<第7の実施の形態>
図15は本発明の第7の実施の形態を示す。
図15において
図1及び
図6と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、日射遮蔽装置170が、被着体に3つの第2遮蔽体ユニット12,12,12,と1つの第1遮蔽体ユニット61が一列に配置された遮蔽体ユニット群171を備える。即ち、この実施の形態では、右側から第2遮蔽体ユニット12、第1遮蔽体ユニット61、第2遮蔽体ユニット12及び第2遮蔽体ユニット12が一列に配置される。そして、遮蔽体ユニット群171の3つの中間の隙間171c,171d,171eのうち右側の隙間171cに位置するように第2伸縮ユニット52が被着体に取付けられる。また、遮蔽体ユニット群171の3つの中間の隙間171c,171d,171eのうち左側の隙間171dに位置するように第3伸縮ユニット133が被着体に取付けられる。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
【0069】
このように構成された日射遮蔽装置170の動作を説明する。第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードを操作すると、第1スライド部材に係合する右側の第2遮蔽体ユニット12が第1遮蔽体ユニット61に近付く方向に移動するので、右側の第2遮蔽体ユニット12と第1遮蔽体ユニット61との間の隙間171cを閉止又は縮小できる。また、第3伸縮ユニット133の伸縮用操作コードを操作すると、第1スライド部材に係合する中央の第2遮蔽体ユニット12が右側に移動し、第2スライド部材に係合する左側の第2遮蔽体ユニット12が右側に移動して、第1スライド部材が第1ストッパ部に当接し同時に第2スライド部材がホルダ本体の側板に当接する。このとき、左側の第2遮蔽体ユニット12の移動量が中央の第2遮蔽体ユニット12の移動量より大きいので、遮蔽体ユニット群171の3つの中間の隙間171c,171d,171eのうち左側の隙間171d及び中央の隙間171eを同時に閉止又は縮小できる。このように被着体に取付けられた第2伸縮ユニット52を操作しなければ、右側の第2遮蔽体ユニット12をその長手方向に移動できない構成であり、第3伸縮ユニット133を操作しなければ、中央の第2遮蔽体ユニット12及び左側の第2遮蔽体ユニット12をそれらの長手方向に移動できない構成であるので、遮蔽体ユニット群171の3つの中間171c,171d,171eの隙間を閉止或いは縮小していない状態で第2遮蔽体ユニット12を昇降操作しても、第2遮蔽体ユニット12がその長手方向に移動せず、第2遮蔽体ユニット12の第1遮蔽体ユニット61への意図しない接触及び第2遮蔽体ユニット12,12同士の意図しない接触を抑制できる。上記以外の動作は、第1の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0070】
<第8の実施の形態>
図16は本発明の第8の実施の形態を示す。
図16において
図12及び
図13と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、日射遮蔽装置190が、被着体に2つの第2遮蔽体ユニット12,12と2つの第3遮蔽体ユニット83,83が一列に配置された遮蔽体ユニット群191を備える。即ち、この実施の形態では、右側から第2遮蔽体ユニット12、第3遮蔽体ユニット83、第3遮蔽体ユニット83及び第2遮蔽体ユニット12が一列に配置される。そして、遮蔽体ユニット群191の3つの中間の隙間191c,191d,191eのうち右側の隙間191cに位置するように第3伸縮ユニット133が被着体に取付けられる。また、遮蔽体ユニット群191の3つの中間の隙間191c,191d,191eのうち中央の隙間191eに位置するように第1伸縮ユニット21が被着体に取付けられる。更に、遮蔽体ユニット群191の3つの中間の隙間191c,191d,191eのうち左側の隙間191dに位置するように第3伸縮ユニット133が被着体に取付けられる。上記以外は第4の実施の形態と同一に構成される。
【0071】
このように構成された日射遮蔽装置190の動作を説明する。右側の第3伸縮ユニット133の伸縮用操作コードを操作すると、第1スライド部材に係合する右側の第2遮蔽体ユニット12が右側に移動し、第2スライド部材に係合する右側の第3遮蔽体ユニット83が右側に移動して、第1スライド部材が第1ストッパ部に当接し同時に第2スライド部材がホルダ本体の側板に当接する。このとき、右側の第3遮蔽体ユニット83の移動量が右側の第2遮蔽体ユニット12の伸長量より大きいので、遮蔽体ユニット群191の一端の隙間191aと、3つの中間の隙間191c,191d,191eのうち右側の隙間191cを同時に閉止又は縮小できる。また、左側の第3伸縮ユニット133の伸縮用操作コードを操作すると、第1スライド部材に係合する左側の第2遮蔽体ユニット12が左側に移動し、第2スライド部材に係合する左側の第3遮蔽体ユニット83が左側に移動して、第1スライド部材がホルダ本体の側板に当接し同時に第2スライド部材が第1ストッパ部に当接する。このとき、左側の第3遮蔽体ユニット83の移動量が左側の第2遮蔽体ユニット12の伸長量より大きいので、遮蔽体ユニット群191の他端の隙間191bと、3つの中間の隙間191c,191d,191eのうち左側の隙間191dを同時に閉止又は縮小できる。更に、第1伸縮ユニット21の伸縮用操作コードを操作すると、第1及び第2スライド部材に係合する2つの第3遮蔽体ユニット83,83が互いに近付く方向に伸長するので、遮蔽体ユニット群191の3つの中間191c,191d,191eの隙間のうち中央の隙間191eを閉止又は縮小できる。
【0072】
このように被着体に取付けられた右側の第3伸縮ユニット133を操作しなければ、右側の第2遮蔽体ユニット12及び右側の第3遮蔽体ユニット83をそれらの長手方向に移動及び伸長できない構成であり、左側の第3伸縮ユニット133を操作しなければ、左側の第2遮蔽体ユニット12及び左側の第3遮蔽体ユニット83をそれらの長手方向に移動及び伸長できない構成であり、第1伸縮ユニット21を操作しなければ、2つの第3遮蔽体ユニット83,83をそれらの長手方向に伸長できない構成であるので、遮蔽体ユニット群191の一端の隙間191a、他端の隙間191b及び3つの中間の隙間191c,191d,191eを閉止或いは縮小していない状態で第2及び第3遮蔽体ユニット12,83を昇降操作しても、第2及び第3遮蔽体ユニット12,83がその長手方向に移動及び伸長せず、第2遮蔽体ユニット12と第3遮蔽体ユニット83との意図しない接触及び第3遮蔽体ユニット83,83同士の意図しない接触を抑制できる。上記以外の動作は、第4の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0073】
<第9の実施の形態>
図17は本発明の第9の実施の形態を示す。
図17において
図12及び
図16と同一符号は同一部品を示す。この実施の形態では、日射遮蔽装置210が、被着体に1つの第1遮蔽体ユニット61と1つの第2遮蔽体ユニット12と2つの第3遮蔽体ユニット83,83が一列に配置された遮蔽体ユニット群211を備える。即ち、この実施の形態では、右側から第3遮蔽体ユニット83、第1遮蔽体ユニット61、第2遮蔽体ユニット12及び第3遮蔽体ユニット83が一列に配置される。そして、遮蔽体ユニット群211の一端(右側)の隙間211aに位置するように第2伸縮ユニット52が被着体に取付けられる。また、遮蔽体ユニット群211の他端(左側)の隙間211bに位置するように第2伸縮ユニット52が被着体に取付けられる。また、遮蔽体ユニット群211の3つの中間の隙間211c,211d,211eのうち右側の隙間211cに位置するように第2伸縮ユニット52が被着体に取付けられる。更に、遮蔽体ユニット群211の3つの中間の隙間211c,211d,211eのうち左側の隙間211dに位置するように第3伸縮ユニット133が被着体に取付けられる。上記以外は第4の実施の形態と同一に構成される。
【0074】
このように構成された日射遮蔽装置210の動作を説明する。右側の第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードを操作すると、第1スライド部材に係合する右側の第3遮蔽体ユニット83が窓枠112の右側枠部112aに近付く方向に伸長するので、遮蔽体ユニット群211の一端(右側)の隙間211aを閉止又は縮小できる。また、左側の第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードを操作すると、第1スライド部材に係合する左側の第3遮蔽体ユニット83が窓枠112の左側枠部112bに近付く方向に伸長するので、遮蔽体ユニット群211の他端(左側)の隙間211bを閉止又は縮小できる。また、中央の第2伸縮ユニット52の伸縮用操作コードを操作すると、第1スライド部材に係合する右側の第3遮蔽体ユニット83が第1遮蔽体ユニット61に近付く方向に伸長するので、遮蔽体ユニット群211の3つの中間の隙間211c,211d,211eのうち右側の隙間211cを閉止又は縮小できる。更に、第3伸縮ユニット133の伸縮用操作コードを操作すると、第1スライド部材に係合する右側の第2遮蔽体ユニット12が右側に移動し、第2スライド部材に係合する左側の第3遮蔽体ユニット83が右側に伸長して、第1スライド部材が第1ストッパ部に当接し同時に第2スライド部材がホルダ本体の側板に当接する。このとき、左側の第3遮蔽体ユニット83の移動量が左側の第2遮蔽体ユニット12の伸長量より大きいので、遮蔽体ユニット群211の3つの中間の隙間211c,211d,211eのうち左側の隙間211d及び中央の隙間211eを同時に閉止又は縮小できる。
【0075】
このように被着体に取付けられた第2伸縮ユニット52を操作しなければ、第3遮蔽体ユニット83をその長手方向に伸長できない構成であり、第3伸縮ユニット133を操作しなければ、左側の第2遮蔽体ユニット12及び左側の第3遮蔽体ユニット83をそれらの長手方向に移動及び伸長できない構成であるので、遮蔽体ユニット群211の一端の隙間211a、他端の隙間211b及び3つの中間の隙間211c,211d,211eを閉止或いは縮小していない状態で第2及び第3遮蔽体ユニット12,83を昇降操作しても、第2及び第3遮蔽体ユニット12,83がその長手方向に移動及び伸長せず、第3遮蔽体ユニット83の第1遮蔽体ユニット61への意図しない接触、第2遮蔽体ユニット12の第1遮蔽体ユニット61への意図しない接触、及び第2遮蔽体ユニット12と第3遮蔽体ユニット83との意図しない接触を抑制できる。上記以外の動作は、第4の実施の形態の動作と略同様であるので、繰返しの説明を省略する。
【0076】
なお、上記第1~第9の実施の形態では、遮蔽体ユニット群が取付けられる被着体として窓枠の上枠部を挙げたが、遮蔽体ユニット群を取付ける被着体は天井、壁等でもよい。
また、上記第1~第9の実施の形態では、第1及び第2遮蔽体ユニットの各スラットをラダーコードで保持したが、ラダーテープで保持してもよい。また、上記第1~第9の実施の形態では、第3遮蔽体ユニットの各スラットを非重合用ラダーコード及び重合用ラダーコードで保持したが、非重合用ラダーテープ及び重合用ラダーテープで保持してもよい。
【0077】
更に、遮蔽体ユニット群の一端の隙間、他端の隙間又は中間の隙間のいずれかを閉止或いは縮小する前の状態を初期状態とするとき、遮蔽体ユニット群は初期状態を除いてそれぞれ昇降を不能にするように構成してもよい。具体的には、第1~第3伸縮ユニットのカバー体に円筒状の2つの一方向クラッチを互いに回転可能な方向を逆方向にして同心上に取付け、これらに対向するように第2又は第3遮蔽体ユニットの回転軸の先端に突出軸を嵌着する。そして、第1~第3伸縮ユニットにより第2又は第3遮蔽体ユニットを移動又は伸長して、遮蔽体ユニット群の隙間が閉止或いは縮小されたときに、突出軸が2つの一方向クラッチに挿入されて、突出軸及び回転軸の回転が阻止される。この結果、第2又は第3遮蔽体ユニットの昇降が不能になるので、この昇降に伴う第2又は第3遮蔽体ユニット同士の接触による第2又は第3遮蔽体ユニットの損傷を防止できるとともに、上記隙間からの光漏れを防止或いは抑制できる。
【符号の説明】
【0078】
10,50,80,110,130,150,170,190,210 日射遮蔽装置
11,51,81,111,131,151,171,191,211 遮蔽体ユニット群
11a,51a,81a,111a,131a,151a,171a,191a,211a 遮蔽体ユニット群の一端の隙間
11b,51b,81b,111b,131b,151b,171b,191b,211b 遮蔽体ユニット群の他端の隙間
11c,51c,81c,111c,131c,151c~151e,171c~171e,191c~191e,211c~211e 遮蔽体ユニット群の中央の隙間
12 第2遮蔽体ユニット
13 被着体(窓枠の上枠部)
21 第1伸縮ユニット
23 出力軸
24 第1スライド部材
24a 第1雌ねじ部
26 第2スライド部材
26a 第2雌ねじ部
27 回転力伝達機構
28 伸縮用操作コード(駆動源)
31a 第1雄ねじ部
32a 第2雄ねじ部
36 遮蔽物
52 第2伸縮ユニット
61 第1遮蔽体ユニット
83 第3遮蔽体ユニット
84 スラット群
133 第3伸縮ユニット