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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-13
(45)【発行日】2022-07-22
(54)【発明の名称】ランプ装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 45/00 20180101AFI20220714BHJP
   F21S 41/13 20180101ALI20220714BHJP
   F21V 15/01 20060101ALI20220714BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20220714BHJP
   G01S 7/481 20060101ALI20220714BHJP
   G01S 17/93 20200101ALI20220714BHJP
   G01S 17/87 20200101ALI20220714BHJP
   G01S 7/03 20060101ALI20220714BHJP
   G01S 13/931 20200101ALI20220714BHJP
   G01S 13/86 20060101ALI20220714BHJP
   F21W 102/00 20180101ALN20220714BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220714BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20220714BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20220714BHJP
【FI】
F21S45/00
F21S41/13
F21V15/01
F21V23/00 110
G01S7/481 Z
G01S17/93
G01S17/87
G01S7/03 240
G01S13/931
G01S13/86
F21W102:00
F21Y115:10
F21Y115:15
F21Y115:30
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2018559595
(86)(22)【出願日】2017-12-27
(86)【国際出願番号】 JP2017046994
(87)【国際公開番号】W WO2018124206
(87)【国際公開日】2018-07-05
【審査請求日】2020-09-30
(31)【優先権主張番号】P 2016256296
(32)【優先日】2016-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2016256297
(32)【優先日】2016-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】増田 剛
(72)【発明者】
【氏名】井上 拓紀
(72)【発明者】
【氏名】笠羽 祐介
(72)【発明者】
【氏名】中澤 美紗子
(72)【発明者】
【氏名】山本 照亮
(72)【発明者】
【氏名】片桐 みなみ
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-076352(JP,A)
【文献】特開2002-019517(JP,A)
【文献】特開2016-187990(JP,A)
【文献】特開2016-110853(JP,A)
【文献】特開2001-260777(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 45/00
F21S 41/00
F21V 15/01
F21V 23/00
F21W 102/00
F21Y 115/10
F21Y 115/15
F21Y 115/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されるランプ装置であって、
複数の光源と、
前記車両の外部の情報を検出する第一センサと、
前記複数の光源を収容しているランプハウジングと、
前記第一センサを収容している第一センサハウジングと、
前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングを支持している第一支持体と、
前記ランプハウジングの姿勢を変更することにより前記複数の光源の基準光出射方向を調節するランプ調節部と、
前記第一センサハウジングの姿勢を変更することにより前記第一センサの基準検出位置を調節する第一センサ調節部と、
を備えており、
前記車両の前後方向に対応する向きから見たとき、前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングは前記車両の左右方向に対応する向きに配列されており、
前記ランプハウジングの前記車両の上下方向に対応する向きの最大寸法は、前記第一センサハウジングの同方向における最大寸法よりも小さい、
ランプ装置。
【請求項2】
車両に搭載されるランプ装置であって、
複数の光源と、
前記車両の外部の情報を検出する第一センサと、
前記複数の光源を収容しているランプハウジングと、
前記第一センサを収容している第一センサハウジングと、
前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングを支持している第一支持体と、
前記ランプハウジングの姿勢を変更することにより前記複数の光源の基準光出射方向を調節するランプ調節部と、
前記第一センサハウジングの姿勢を変更することにより前記第一センサの基準検出位置を調節する第一センサ調節部と、
を備えており、
前記車両の左右方向に対応する向きから見たとき、前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングは前記車両の前後方向に対応する向きに配列されており、
前記ランプハウジングの前記車両の上下方向に対応する向きの最大寸法は、前記第一センサハウジングの同方向における最大寸法よりも小さい、
ランプ装置。
【請求項3】
前記第一センサとは異なる手法で前記車両の外部の情報を検出する第二センサと、
前記第二センサを収容している第二センサハウジングと、
前記第二センサハウジングの姿勢を変更することにより前記第二センサの基準検出位置を調節する第二センサ調節部と、
を備えており、
前記ランプハウジングは、前記第一センサハウジングと前記第二センサハウジングの間に位置しており、
前記ランプハウジングの上端は、前記第一センサハウジングの上端と前記第二センサハウジングの上端よりも下方に位置しており、
前記ランプハウジングの下端は、前記第一センサハウジングの下端と前記第二センサハウジングの下端よりも上方に位置している、
請求項1または2に記載のランプ装置。
【請求項4】
車両に搭載されるランプ装置であって、
複数の光源と、
前記車両の外部の情報を検出する第一センサと、
前記複数の光源を収容しているランプハウジングと、
前記第一センサを収容している第一センサハウジングと、
前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングを支持している第一支持体と、
前記ランプハウジングの姿勢を変更することにより前記複数の光源の基準光出射方向を調節するランプ調節部と、
前記第一センサハウジングの姿勢を変更することにより前記第一センサの基準検出位置を調節する第一センサ調節部と、
を備えており、
前記車両の前後方向に対応する向きから見たとき、前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングは前記車両の上下方向に対応する向きに配列されており、
前記ランプハウジングの前記車両の左右方向に対応する向きの最大寸法は、前記第一センサハウジングの同方向における最大寸法よりも小さい、
ランプ装置。
【請求項5】
車両に搭載されるランプ装置であって、
複数の光源と、
前記車両の外部の情報を検出する第一センサと、
前記複数の光源を収容しているランプハウジングと、
前記第一センサを収容している第一センサハウジングと、
前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングを支持している第一支持体と、
前記ランプハウジングの姿勢を変更することにより前記複数の光源の基準光出射方向を調節するランプ調節部と、
前記第一センサハウジングの姿勢を変更することにより前記第一センサの基準検出位置を調節する第一センサ調節部と、
を備えており、
前記車両の上下方向に対応する向きから見たとき、前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングは前記車両の前後方向に対応する向きに配列されており、
前記ランプハウジングの前記車両の左右方向に対応する向きの最大寸法は、前記第一センサハウジングの同方向における最大寸法よりも小さい、
ランプ装置。
【請求項6】
前記第一センサとは異なる手法で前記車両の外部の情報を検出する第二センサと、
前記第二センサを収容している第二センサハウジングと、
前記第二センサハウジングの姿勢を変更することにより前記第二センサの基準検出位置を調節する第二センサ調節部と、
を備えており、
前記ランプハウジングは、前記第一センサハウジングと前記第二センサハウジングの間に位置しており、
前記ランプハウジングの左端は、前記第一センサハウジングの左端と前記第二センサハウジングの左端よりも右方に位置しており、
前記ランプハウジングの右端は、前記第一センサハウジングの右端と前記第二センサハウジングの右端よりも左方に位置している、
請求項4または5に記載のランプ装置。
【請求項7】
前記第二センサハウジングは、前記第一支持体に支持されている、
請求項3または6に記載のランプ装置。
【請求項8】
前記第一支持体との間に前記第一センサハウジングを支持している第二支持体を備えている、
請求項1、2、4または5に記載のランプ装置。
【請求項9】
前記第一支持体は、前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングを包囲する筐体の一部である、
請求項1、2、4、5または8に記載のランプ装置。
【請求項10】
前記第一センサハウジングは、交差する向きに延びる複数の外面を有しており、
前記筐体の内面は、前記複数の外面に沿って延びる部分を有している、請求項9に記載のランプ装置。
【請求項11】
前記第一支持体は、前記車両の内外方向に対応する向きに延びる第一係合部材を有しており、
前記第一係合部材は、前記車両に設けられている第二係合部材と係合可能に構成されている、
請求項1、2、4または5に記載のランプ装置。
【請求項12】
前記ランプハウジングの前記車両の左右方向に対応する向きの最大寸法は、前記車両の上下方向に対応する向きの最大寸法よりも大きい、
請求項1または2に記載のランプ装置。
【請求項13】
前記ランプハウジングの前記車両の上下方向に対応する向きの最大寸法は、前記車両の左右方向に対応する向きの最大寸法よりも大きい、
請求項4または5に記載のランプ装置。
【請求項14】
車両に搭載されるランプ装置であって、
複数の光源と、
前記車両の外部の第一領域内の情報を検出する第一センサと、
前記第一センサとは異なる手法で前記車両の外部の第二領域内の情報を検出する第二センサと、
前記複数の光源を収容しているランプハウジングと、
前記第一センサを収容している第一センサハウジングと、
前記第二センサを収容している第二センサハウジングと、
前記ランプハウジング、前記第一センサハウジング、および前記第二センサハウジングを支持している第一支持体と、
前記ランプハウジングの姿勢を変更することにより前記複数の光源の基準光出射方向を調節するランプ調節部と、
前記第一センサハウジングの姿勢を変更することにより前記第一センサの基準検出位置を調節する第一センサ調節部と、
前記第二センサハウジングの姿勢を変更することにより前記第二センサの基準検出位置を調節する第二センサ調節部と、
を備えており、
前記ランプハウジングは、前記第一センサハウジングと前記第二センサハウジングの間において、前記第一領域と前記第二領域よりも前記車両の内側に対応する側に位置している、
ランプ装置。
【請求項15】
前記第一センサハウジングは、第一領域に面する第一検出面を有しており、
前記第二センサハウジングは、第二領域に面する第二検出面を有しており、
前記車両の上下方向に対応する向きから見たとき、前記ランプハウジングは、前記第一検出面における前記第二検出面に近い側の端部と前記第二検出面における前記第一検出面に近い側の端部よりも前記車両の内側に対応する側に位置している、
請求項14に記載のランプ装置。
【請求項16】
前記ランプハウジングの上端は、前記第一センサハウジングの上端と前記第二センサハウジングの上端よりも下方に位置しており、
前記ランプハウジングの下端は、前記第一センサハウジングの下端と前記第二センサハウジングの下端よりも上方に位置している、
請求項14または15に記載のランプ装置。
【請求項17】
前記ランプハウジングの前記車両の左右方向に対応する向きの最大寸法は、前記車両の上下方向に対応する向きの最大寸法よりも大きい、
請求項16に記載のランプ装置。
【請求項18】
前記第一支持体との間に前記ランプハウジング、前記第一センサハウジング、および前記第二センサハウジングを支持している第二支持体を備えている、
請求項14から17のいずれか一項に記載のランプ装置。
【請求項19】
前記第一支持体は、前記ランプハウジング、前記第一センサハウジング、および前記第二センサハウジングを包囲する筐体の一部である、
請求項14から18のいずれか一項に記載のランプ装置。
【請求項20】
前記第一センサハウジングは、交差する向きに延びる複数の第一外面を有しており、
前記第二センサハウジングは、交差する向きに延びる複数の第二外面を有しており、
前記筐体の内面は、前記複数の第一外面と前記複数の第二外面に沿って延びる部分を有している、
請求項19に記載のランプ装置。
【請求項21】
前記第一支持体は、前記車両の内外方向に対応する向きに延びる第一係合部材を有しており、
前記第一係合部材は、前記車両に設けられている第二係合部材と係合可能に構成されている、
請求項14から20のいずれか一項に記載のランプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されるランプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の自動運転技術を実現するためには、当該車両の外部の情報を取得するためのセンサを車体に搭載する必要がある。車両周辺の所定の領域に向けて光を出射する光源を収容しているランプハウジング内にそのようなセンサが配置されたランプ装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】日本国特許出願公開2016-187990号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなランプ装置が車体に搭載されるとき、当該車体に対する光源の姿勢あるいは当該光源の基準光出射方向を調節する必要がある。同様に、当該車体に対するセンサの姿勢あるいは当該センサの検出基準位置を調節する必要がある。
【0005】
本開示は、光源の基準光出射方向とセンサの検出基準位置の調節を効率的に行ないうる構成を提供することを第一の目的とする。
【0006】
ランプ装置を小型化するためには、光源とセンサの間の距離を小さくする必要がある。しかしながら、光源から出射された光により生じる迷光がセンサによって検出され、所望の情報が得られない虞がある。
【0007】
本開示は、センサによる迷光の検出を抑制しつつ、ランプ装置を小型化することを第二の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の第一の目的を達成するための本開示に係る第一の態様は、車両に搭載されるランプ装置であって、
光源と、
前記車両の外部の情報を検出する第一センサと、
前記光源を収容しているランプハウジングと、
前記第一センサを収容している第一センサハウジングと、
前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングを支持している第一支持体と、
を備えており、
前記車両の前後方向に対応する向きから見たとき、前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングは前記車両の左右方向に対応する向きに配列されており、
前記ランプハウジングの前記車両の上下方向に対応する向きの最大寸法は、前記第一センサハウジングの同方向における最大寸法よりも小さい。
【0009】
一般に、センサの検出基準位置の調節に求められる精度は、光源の基準光出射方向の調節に求められる精度よりも低い。換言すると、光源の基準光出射方向の調節を精度よく行なうためには、ランプハウジングの姿勢変更に係る自由度が高いことが好ましい。
【0010】
第一の態様においては、車両の左右方向に対応する方向に配列されたランプハウジングと第一センサハウジングの双方を共通の第一支持体に支持させることによって、両ハウジング間の位置関係を定めている。その上で、第一センサハウジングの車両の上下方向に対応する向きの最大寸法が、敢えてランプハウジングの車両の上下方向に対応する向きの最大寸法よりも大きくされている。これにより、前方センサハウジングの左方または右方に、ランプハウジングの姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0011】
したがって、車両の左右方向に配列されたランプハウジングと第一センサハウジングの位置決めが容易でありながら、光源の基準光出射方向と第一センサの検出基準位置を個別に調節可能な構成とする場合において、より高い精度が求められる光源の基準光出射方向の調節について自由度を高めることができる。すなわち、光源の基準光出射方向と第一センサの検出基準位置の調節を効率的に行ないうる構成を提供できる。
【0012】
上記の第一の目的を達成するための本開示に係る第二の態様は、車両に搭載されるランプ装置であって、
光源と、
前記車両の外部の情報を検出する第一センサと、
前記光源を収容しているランプハウジングと、
前記第一センサを収容している第一センサハウジングと、
前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングを支持している第一支持体と、
を備えており、
前記車両の左右方向に対応する向きから見たとき、前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングは前記車両の前後方向に対応する向きに配列されており、
前記ランプハウジングの前記車両の上下方向に対応する向きの最大寸法は、前記第一センサハウジングの同方向における最大寸法よりも小さい。
【0013】
一般に、センサの検出基準位置の調節に求められる精度は、光源の基準光出射方向の調節に求められる精度よりも低い。換言すると、光源の基準光出射方向の調節を精度よく行なうためには、ランプハウジングの姿勢変更に係る自由度が高いことが好ましい。
【0014】
第二の態様においては、車両の前後方向に対応する方向に配列されたランプハウジングと第一センサハウジングの双方を共通の第一支持体に支持させることによって、両ハウジング間の位置関係を定めている。その上で、第一センサハウジングの車両の上下方向に対応する向きの最大寸法が、敢えてランプハウジングの車両の上下方向に対応する向きの最大寸法よりも大きくされている。これにより、前方センサハウジングの前方または後方に、ランプハウジングの姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0015】
したがって、車両の前後方向に配列されたランプハウジングと第一センサハウジングの位置決めが容易でありながら、光源の基準光出射方向と第一センサの検出基準位置を個別に調節可能な構成とする場合において、より高い精度が求められる光源の基準光出射方向の調節について自由度を高めることができる。すなわち、光源の基準光出射方向と第一センサの検出基準位置の調節を効率的に行ないうる構成を提供できる。
【0016】
第一の態様または第二の態様に係るランプ装置は、以下のように構成されうる。
前記第一センサとは異なる手法で前記車両の外部の情報を検出する第二センサと、
前記第二センサを収容している第二センサハウジングと、
を備えており、
前記ランプハウジングは、前記第一センサハウジングと前記第二センサハウジングの間に位置しており、
前記ランプハウジングの上端は、前記第一センサハウジングの上端と前記第二センサハウジングの上端よりも下方に位置しており、
前記ランプハウジングの下端は、前記第一センサハウジングの下端と前記第二センサハウジングの下端よりも上方に位置している。
【0017】
このような構成によれば、第一センサハウジングと第二センサハウジングの間にランプハウジングの姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0018】
この場合、前記第二センサハウジングは、前記第一支持体に支持されうる。
【0019】
このような構成によれば、ランプハウジング、第一センサハウジング、および第二センサハウジングが共通の第一支持体によって支持されているため、三つのハウジング間の位置決めを容易にできる。
【0020】
第一態様または第二態様に係るランプ装置は、以下のように構成されうる。
前記ランプハウジングの前記車両の左右方向に対応する向きの最大寸法は、前記車両の上下方向に対応する向きの最大寸法よりも大きい。
【0021】
このような構成によれば、第一センサハウジングによって形成されたランプハウジングの姿勢変更を許容する空間を活用しつつ、複数の光源を少なくとも車両の左右方向に対応する向きに並べることができる。したがって、空間の利用効率を高めつつ、ランプハウジングから出射される光量を増大できる。
【0022】
上記の第一の目的を達成するための本開示に係る第三の態様は、車両に搭載されるランプ装置であって、
光源と、
前記車両の外部の情報を検出する第一センサと、
前記光源を収容しているランプハウジングと、
前記第一センサを収容している第一センサハウジングと、
前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングを支持している第一支持体と、
を備えており、
前記車両の前後方向に対応する向きから見たとき、前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングは前記車両の上下方向に対応する向きに配列されており、
前記ランプハウジングの前記車両の左右方向に対応する向きの最大寸法は、前記第一センサハウジングの同方向における最大寸法よりも小さい。
【0023】
一般に、センサの検出基準位置の調節に求められる精度は、光源の基準光出射方向の調節に求められる精度よりも低い。換言すると、光源の基準光出射方向の調節を精度よく行なうためには、ランプハウジングの姿勢変更に係る自由度が高いことが好ましい。
【0024】
第三の態様においては、車両の上下方向に対応する方向に配列されたランプハウジングと第一センサハウジングの双方を共通の第一支持体に支持させることによって、両ハウジング間の位置関係を定めている。その上で、第一センサハウジングの車両の左右方向に対応する向きの最大寸法が、敢えてランプハウジングの車両の左右方向に対応する向きの最大寸法よりも大きくされている。これにより、前方センサハウジングの上方または下方に、ランプハウジングの姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0025】
したがって、車両の上下方向に配列されたランプハウジングと第一センサハウジングの位置決めが容易でありながら、光源の基準光出射方向と第一センサの検出基準位置を個別に調節可能な構成とする場合において、より高い精度が求められる光源の基準光出射方向の調節について自由度を高めることができる。すなわち、光源の基準光出射方向と第一センサの検出基準位置の調節を効率的に行ないうる構成を提供できる。
【0026】
上記の第一の目的を達成するための本開示に係る第四の態様は、車両に搭載されるランプ装置であって、
光源と、
前記車両の外部の情報を検出する第一センサと、
前記光源を収容しているランプハウジングと、
前記第一センサを収容している第一センサハウジングと、
前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングを支持している第一支持体と、
を備えており、
前記車両の上下方向に対応する向きから見たとき、前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングは前記車両の前後方向に対応する向きに配列されており、
前記ランプハウジングの前記車両の左右方向に対応する向きの最大寸法は、前記第一センサハウジングの同方向における最大寸法よりも小さい。
【0027】
一般に、センサの検出基準位置の調節に求められる精度は、光源の基準光出射方向の調節に求められる精度よりも低い。換言すると、光源の基準光出射方向の調節を精度よく行なうためには、ランプハウジングの姿勢変更に係る自由度が高いことが好ましい。
【0028】
第四の態様においては、車両の前後方向に対応する方向に配列されたランプハウジングと第一センサハウジングの双方を共通の第一支持体に支持させることによって、両ハウジング間の位置関係を定めている。その上で、第一センサハウジングの車両の左右方向に対応する向きの最大寸法が、敢えてランプハウジングの車両の左右方向に対応する向きの最大寸法よりも大きくされている。これにより、前方センサハウジングの前方または後方に、ランプハウジングの姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0029】
したがって、車両の前後方向に配列されたランプハウジングと第一センサハウジングの位置決めが容易でありながら、光源の基準光出射方向と第一センサの検出基準位置を個別に調節可能な構成とする場合において、より高い精度が求められる光源の基準光出射方向の調節について自由度を高めることができる。すなわち、光源の基準光出射方向と第一センサの検出基準位置の調節を効率的に行ないうる構成を提供できる。
【0030】
第三の態様または第四の態様に係るランプ装置は、以下のように構成されうる。
前記第一センサとは異なる手法で前記車両の外部の情報を検出する第二センサと、
前記第二センサを収容している第二センサハウジングと、
を備えており、
前記ランプハウジングは、前記第一センサハウジングと前記第二センサハウジングの間に位置しており、
前記ランプハウジングの左端は、前記第一センサハウジングの左端と前記第二センサハウジングの左端よりも右方に位置しており、
前記ランプハウジングの右端は、前記第一センサハウジングの右端と前記第二センサハウジングの右端よりも左方に位置している。
【0031】
このような構成によれば、第一センサハウジングと第二センサハウジングの間にランプハウジングの姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0032】
この場合、前記第二センサハウジングは、前記第一支持体に支持されうる。
【0033】
このような構成によれば、ランプハウジング、第一センサハウジング、および第二センサハウジングが共通の第一支持体によって支持されているため、三つのハウジング間の位置決めを容易にできる。
【0034】
第三態様または第四態様に係るランプ装置は、以下のように構成されうる。
前記ランプハウジングの前記車両の上下方向に対応する向きの最大寸法は、前記車両の左右方向に対応する向きの最大寸法よりも大きい。
【0035】
このような構成によれば、第一センサハウジングによって形成されたランプハウジングの姿勢変更を許容する空間を活用しつつ、複数の光源を少なくとも車両の上下方向に対応する向きに並べることができる。したがって、空間の利用効率を高めつつ、ランプハウジングから出射される光量を増大できる。
【0036】
上記の各態様に係るランプ装置は、以下のように構成されうる。
前記第一支持体との間に前記第一センサハウジングを支持している第二支持体を備えている。
【0037】
このような構成によれば、第一センサハウジングの位置決め精度を高めることができる。これにより、共通の第一支持体を介して支持されているランプハウジングの位置決め精度を高めることもできる。結果として、光源の基準光出射方向と第一センサの検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0038】
上記の各態様に係るランプ装置は、以下のように構成されうる。
前記第一支持体は、前記ランプハウジングと前記第一センサハウジングを包囲する筐体の一部である。
【0039】
このような構成によれば、ランプ装置を車両に装着する作業時などにおいて、外部部材との干渉からランプハウジングと第一センサハウジングを保護できる。結果として、光源の基準光出射方向と第一センサの検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0040】
この場合、当該ランプ装置は、以下のように構成されうる。
前記第一センサハウジングは、交差する向きに延びる複数の外面を有しており、
前記筐体の内面は、前記複数の外面に沿って延びる部分を有している。
【0041】
このような構成によれば、第一センサハウジングの位置決め精度をさらに高めることができる。これにより、共通の第一支持体を介して支持されているランプハウジングの位置決め精度を高めることもできる。結果として、光源の基準光出射方向と第一センサの検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0042】
上記の各態様に係るランプ装置は、以下のように構成されうる。
前記第一支持体は、前記車両の内外方向に対応する向きに延びる第一係合部材を有しており、
前記第一係合部材は、前記車両に設けられている第二係合部材と係合可能に構成されている。
【0043】
このような構成によれば、ランプハウジングと第一センサハウジングの車両に対する位置決め精度を高めることができる。結果として、光源の基準光出射方向と第一センサの検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0044】
上記の第二の目的を達成するための本開示に係る第五の態様は、車両に搭載されるランプ装置であって、
光源と、
前記車両の外部の第一領域内の情報を検出する第一センサと、
前記第一センサとは異なる手法で前記車両の外部の第二領域内の情報を検出する第二センサと、
前記光源を収容しているランプハウジングと、
前記第一センサを収容している第一センサハウジングと、
前記第二センサを収容している第二センサハウジングと、
前記ランプハウジング、前記第一センサハウジング、および前記第二センサハウジングを支持している第一支持体と、
を備えており、
前記ランプハウジングは、前記第一センサハウジングと前記第二センサハウジングの間において、前記第一領域と前記第二領域よりも前記車両の内側に対応する側に位置している。
【0045】
センサによる迷光の検出を抑制するための方策として、センサと光源の少なくとも一方をハウジングに収容することが考えられる。しかしながら、ハウジングの存在は、ランプ装置の小型化に対する阻害要因になりうる。また、ハウジングによる反射光や散乱光が迷光の新たな発生要因になりうる。本願発明者たちは、敢えて光源、第一センサ、および第二センサの各々を個別のハウジングに収容し、ランプハウジング、第一センサハウジング、および第二センサハウジングの適切な配置について考察した。
【0046】
考察の結果、本願発明者たちは、ランプハウジングを第一領域と第二領域よりも車両の内側に対応する側に配置することにより、第一センサおよび第二センサへのランプハウジングによる反射や散乱に起因する迷光の入射を抑制できることを見出した。
【0047】
また、ランプ装置を小型化するためにセンサ同士の距離を短くすると、各センサの検出領域同士が接近あるいは重畳する。これにより、車両の周辺にセンサの死角が生ずることの防止が容易になる。ランプハウジングの配置条件を上述のように定めれば、ランプハウジングが各センサの検出領域内に位置することがない。
【0048】
すなわち、個別のランプハウジング、第一センサハウジング、および第二センサハウジングを設ける構成を採用しつつも、三者間の距離を最小限にすることができる。よって、第一センサと第二センサによる迷光の検出を抑制しつつ、小型のランプ装置を提供可能である。
【0049】
また、ランプハウジング、第一センサハウジング、および第二センサハウジングが共通の第一支持体によって支持されているため、三つのハウジング間の位置決めを容易にできる。
【0050】
上記のランプ装置は、以下のように構成されうる。
前記第一センサハウジングは、第一領域に面する第一検出面を有しており、
前記第二センサハウジングは、第二領域に面する第二検出面を有しており、
前記車両の上下方向に対応する向きから見たとき、前記ランプハウジングは、前記第一検出面における前記第二検出面に近い側の端部と前記第二検出面における前記第一検出面に近い側の端部よりも前記車両の内側に対応する側に位置している。
【0051】
このような構成によれば、第一センサハウジングの第一検出面および第二センサハウジングの第二検出面へのランプハウジングによる後方反射や後方散乱に起因する迷光の入射を効果的に抑制できる。したがって、第一センサと第二センサによる迷光の検出をさらに抑制できる。
【0052】
上記のランプ装置は、以下のように構成されうる。
前記ランプハウジングの上端は、前記第一センサハウジングの上端と前記第二センサハウジングの上端よりも下方に位置しており、
前記ランプハウジングの下端は、前記第一センサハウジングの下端と前記第二センサハウジングの下端よりも上方に位置している。
【0053】
このような構成によれば、第一センサハウジングと第二センサハウジングの間にランプハウジングの姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0054】
この場合、上記のランプ装置は、以下のように構成されうる。
前記ランプハウジングの前記車両の左右方向に対応する向きの最大寸法は、前記車両の上下方向に対応する向きの最大寸法よりも大きい。
【0055】
このような構成によれば、第一センサハウジングと第二センサハウジングによって形成されたランプハウジングの姿勢変更を許容する空間を活用しつつ、複数の光源を少なくとも車両の左右方向に対応する向きに並べることができる。したがって、空間の利用効率を高めつつ、ランプハウジングから出射される光量を増大できる。
【0056】
上記のランプ装置は、以下のように構成されうる。
前記第一支持体との間に前記ランプハウジング、前記第一センサハウジング、および前記第二センサハウジングを支持している第二支持体を備えている。
【0057】
このような構成によれば、第一センサハウジングと第二センサハウジングの位置決め精度を高めることができる。これにより、共通の第一支持体を介して支持されているランプハウジングの位置決め精度を高めることもできる。結果として、光源の基準光出射方向、第一センサの検出基準位置、および第二センサの検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0058】
上記のランプ装置は、以下のように構成されうる。
前記第一支持体は、前記ランプハウジング、前記第一センサハウジング、および前記第二センサハウジングを包囲する筐体の一部である。
【0059】
このような構成によれば、ランプ装置を車両に装着する作業時などにおいて、外部部材との干渉からランプハウジング、第一センサハウジング、および第二センサハウジングを保護できる。結果として、光源の基準光出射方向、第一センサの検出基準位置、および第二センサの検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0060】
この場合、上記のランプ装置は、以下のように構成されうる。
前記第一センサハウジングは、交差する向きに延びる複数の第一外面を有しており、
前記第二センサハウジングは、交差する向きに延びる複数の第二外面を有しており、
前記筐体の内面は、前記複数の第一外面と前記複数の第二外面に沿って延びる部分を有している。
【0061】
このような構成によれば、第一センサハウジングと第二センサハウジングの位置決め精度をさらに高めることができる。これにより、共通の第一支持体を介して支持されているランプハウジングの位置決め精度を高めることもできる。結果として、光源の基準光出射方向、第一センサの検出基準位置、および第二センサの検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0062】
上記のランプ装置は、以下のように構成されうる。
前記第一支持体は、前記車両の内外方向に対応する向きに延びる第一係合部材を有しており、
前記第一係合部材は、前記車両に設けられている第二係合部材と係合可能に構成されている。
【0063】
このような構成によれば、ランプハウジング、第一センサハウジング、および第二センサハウジングの車両に対する位置決め精度を高めることができる。結果として、光源の基準光出射方向、第一センサの検出基準位置、および第二センサの検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
図1】ランプ装置の車両における位置を示す図である。
図2】第一実施形態に係るランプ装置の外観を示す図である。
図3図2のランプ装置の一部を示す図である。
図4図2のランプ装置の一部を示す図である。
図5図2のランプ装置の一部を示す図である。
図6図2のランプ装置の一部を示す図である。
図7】第二実施形態に係るランプ装置の一部を示す図である。
図8図7のランプ装置の一部を示す図である。
図9図7のランプ装置の一部を示す図である。
図10】第三実施形態に係るランプ装置の構成を示す図である。
図11図10のランプ装置の一部を示す図である。
図12図10のランプ装置の一部を示す図である。
図13】第三実施形態の第一変形例に係るランプ装置の一部を示す図である。
図14図13のランプ装置の一部を示す図である。
図15】第三実施形態の第二変形例に係るランプ装置の一部を示す図である。
図16図15のランプ装置の一部を示す図である。
図17】第四実施形態に係るランプ装置の外観を示す図である。
図18】第五実施形態に係るランプ装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0065】
添付の図面を参照しつつ、本発明に係る実施形態の例について以下詳細に説明する。以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。
【0066】
添付の図面において、矢印Fは、図示された構造の前方向を示している。矢印Bは、図示された構造の後方向を示している。矢印Lは、図示された構造の左方向を示している。矢印Rは、図示された構造の右方向を示している。以降の説明に用いる「左」および「右」は、運転席から見た左右の方向を示している。添付の図面において「上下方向」は、紙面に垂直な方向に対応している。
【0067】
図1に示されるように、第一実施形態に係る左前ランプ装置1LFは、車両100の左前隅部に搭載される。第一実施形態に係る右前ランプ装置1RFは、車両100の右前隅部に搭載される。
【0068】
図2は、左前ランプ装置1LFの外観を示している。図示を省略するが、右前ランプ装置1RFは、左前ランプ装置1LFと左右対称の構成を有する。
【0069】
左前ランプ装置1LFは、ハウジング11と透光カバー12を備えている。図3は、図2に示された状態から透光カバー12を取り外した左前ランプ装置1LFの一部を示している。ハウジング11と透光カバー12は、灯室13内を区画している。
【0070】
左前ランプ装置1LFは、ランプユニット14、前方センサユニット15、側方センサユニット16、および支持ユニット17を備えている。ランプユニット14、前方センサユニット15、側方センサユニット16、および支持ユニット17は、灯室13内に配置されている。
【0071】
図4は、図3に示された状態の左前ランプ装置1LFの一部を車両の前方から見た外観を示している。
【0072】
ランプユニット14は、光源141を備えている。光源141としては、ランプ光源や発光素子が使用されうる。ランプ光源の例としては、白熱ランプ、ハロゲンランプ、放電ランプ、ネオンランプなどが挙げられる。発光素子の例としては、発光ダイオード、レーザダイオード、有機EL素子などが挙げられる。本実施形態においては、四つの光源141が設けられている。しかしながら、光源141の数は、左前ランプ装置1LFの仕様に応じて適宜に定められうる。
【0073】
ランプユニット14は、リフレクタ142を備えている。リフレクタ142は、光源から出射された光を所定の方向へ向けて反射するように構成されている。本実施形態においては、四つの光源141の各々に一つのリフレクタ142が設けられている。しかしながら、光源141とリフレクタ142の数の関係は、左前ランプ装置1LFの仕様に応じて適宜に定められうる。
【0074】
ランプユニット14は、ランプハウジング143を備えている。ランプハウジング143は、光源141とリフレクタ142を収容している。
【0075】
前方センサユニット15は、前方LiDARセンサ151(第一センサの一例)を備えている。前方LiDARセンサ151は、非可視光を出射する構成、および当該非可視光が少なくとも車両100の前方(車両の外部の一例)に存在する物体に反射した結果の戻り光を検出する構成を備えている。前方LiDARセンサ151は、必要に応じて出射方向(すなわち検出方向)を変更して当該非可視光を掃引する走査機構を備えうる。本実施形態においては、非可視光として波長905nmの赤外光が使用されている。
【0076】
前方LiDARセンサ151は、例えば、ある方向へ非可視光を出射したタイミングから戻り光を検出するまでの時間に基づいて、当該戻り光に関連付けられた物体までの距離を取得できる。また、そのような距離データを検出位置と関連付けて集積することにより、戻り光に関連付けられた物体の形状に係る情報を取得できる。これに加えてあるいは代えて、出射光と戻り光の波長の相違に基づいて、戻り光に関連付けられた物体の材質などの属性に係る情報を取得できる。これに加えてあるいは代えて、例えば路面から戻り光の反射率の相違に基づいて対象物の色(路面における白線など)に係る情報を取得できる。
【0077】
すなわち、前方LiDARセンサ151は、少なくとも車両100の前方の情報を検出するセンサである。前方LiDARセンサ151は、検出された戻り光の属性(強度や波長など)に対応する信号を出力する。上記の情報は、前方LiDARセンサ151より出力された信号が図示しない情報処理部によって適宜に処理されることにより取得される。情報処理部は、左前ランプ装置1LFが備えていてもよいし、車両100に搭載されていてもよい。
【0078】
前方センサユニット15は、前方センサハウジング152(第一センサハウジングの一例)を備えている。前方センサハウジング152は、前方LiDARセンサ151を収容している。
【0079】
支持ユニット17(第一支持体の一例)は、ベース部171と一対の前方支持壁172を備えている。ベース部171は、ランプハウジング143と前方センサハウジング152の下方に配置されている。一対の前方支持壁172は、ベース部171に固定されている。
【0080】
前方センサハウジング152は、一対の前方支持壁172の間に支持されている。ランプハウジング143は、一対の前方支持壁172の一方に支持されている。すなわち、支持ユニット17は、ランプハウジング143と前方センサハウジング152を支持している。
【0081】
車両100の前方(車両の前後方向に対応する向きの一例)から見たとき、ランプハウジング143と前方センサハウジング152は、車両100の左右方向に対応する向きに配列されている。
【0082】
ランプハウジング143の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD1は、前方センサハウジング152の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD2よりも小さい。
【0083】
このような構成によれば、光源141の基準光出射方向と前方LiDARセンサ151の検出基準位置の調節を効率的に行ないうる。その理由を図5も参照しつつ説明する。図5は、左前ランプ装置1LFの一部を車両100の上方から見た外観を示している。
【0084】
左前ランプ装置1LFは、ランプ調節部181を備えている。ランプ調節部181は、ランプハウジング143の姿勢を変更可能なスクリュー機構あるいはアクチュエータ機構である。ランプ調節部181は、ランプハウジング143の姿勢を変更することにより、光源141の基準光出射方向を調節できる。
【0085】
左前ランプ装置1LFは、前方センサ調節部182を備えている。前方センサ調節部182は、前方センサハウジング152の姿勢を変更可能なスクリュー機構あるいはアクチュエータ機構である。前方センサ調節部182は、前方センサハウジング152の姿勢を変更することにより、前方LiDARセンサ151の検出基準位置を調節できる。
【0086】
具体的には、前方センサハウジング152は、車両100の左右方向に延びる回動軸線A1を中心として回動可能に一対の前方支持壁172によって支持されている。前方センサ調節部182によって前方センサハウジング152が回動されることにより、前方LiDARセンサ151の検出基準位置が調節される。
【0087】
一般に、前方LiDARセンサ151の検出基準位置の調節に求められる精度は、光源141の基準光出射方向の調節に求められる精度よりも低い。換言すると、光源141の基準光出射方向の調節を精度よく行なうためには、ランプハウジング143の姿勢変更に係る自由度が高いことが好ましい。
【0088】
本実施形態においては、車両の左右方向に対応する方向に配列されたランプハウジング143と前方センサハウジング152の双方を共通の支持ユニット17に支持させることによって、両ハウジング間の位置関係を定めている。その上で、前方センサハウジング152の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD2が、敢えてランプハウジング143の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD1よりも大きくされている。これにより、前方センサハウジング152の左方に、ランプハウジング143の姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0089】
したがって、ランプハウジング143と前方センサハウジング152の位置決めが容易でありながら、光源141の基準光出射方向と前方LiDARセンサ151の検出基準位置を個別に調節可能な構成とする場合において、より高い精度が求められる光源141の基準光出射方向の調節について自由度を高めることができる。すなわち、光源141の基準光出射方向と前方LiDARセンサ151の検出基準位置の調節を効率的に行ないうる構成を提供できる。
【0090】
図6は、図3に示された状態の左前ランプ装置1LFの一部を車両100の左方から見た外観を示している。
【0091】
側方センサユニット16は、側方LiDARセンサ161(第一センサの一例)を備えている。側方LiDARセンサ161は、非可視光を出射する構成、および当該非可視光が少なくとも車両100の左方(車両の外部の一例)に存在する物体に反射した結果の戻り光を検出する構成を備えている。側方LiDARセンサ161は、必要に応じて出射方向(すなわち検出方向)を変更して当該非可視光を掃引する走査機構を備えうる。本実施形態においては、非可視光として波長905nmの赤外光が使用されている。
【0092】
側方LiDARセンサ161は、例えば、ある方向へ非可視光を出射したタイミングから戻り光を検出するまでの時間に基づいて、当該戻り光に関連付けられた物体までの距離を取得できる。また、そのような距離データを検出位置と関連付けて集積することにより、戻り光に関連付けられた物体の形状に係る情報を取得できる。これに加えてあるいは代えて、出射光と戻り光の波長の相違に基づいて、戻り光に関連付けられた物体の材質などの属性に係る情報を取得できる。これに加えてあるいは代えて、例えば路面から戻り光の反射率の相違に基づいて対象物の色(路面における白線など)に係る情報を取得できる。
【0093】
すなわち、側方LiDARセンサ161は、少なくとも車両100の左方の情報を検出するセンサである。側方LiDARセンサ161は、検出された戻り光の属性(強度や波長など)に対応する信号を出力する。上記の情報は、側方LiDARセンサ161より出力された信号が図示しない情報処理部によって適宜に処理されることにより取得される。情報処理部は、左前ランプ装置1LFが備えていてもよいし、車両100に搭載されていてもよい。
【0094】
側方センサユニット16は、側方センサハウジング162(第一センサハウジングの一例)を備えている。側方センサハウジング162は、側方LiDARセンサ161を収容している。
【0095】
支持ユニット17(第一支持体の一例)は、ベース部171と一対の側方支持壁173を備えている。ベース部171は、ランプハウジング143と側方センサハウジング162の下方に配置されている。一対の側方支持壁173は、ベース部171に固定されている。
【0096】
側方センサハウジング162は、一対の側方支持壁173の間に支持されている。ランプハウジング143は、一対の側方支持壁173の一方に支持されている。すなわち、支持ユニット17は、ランプハウジング143と側方センサハウジング162を支持している。
【0097】
車両100の左方(車両の左右方向に対応する向きの一例)から見たとき、ランプハウジング143と側方センサハウジング162は、車両100の前後方向に対応する向きに配列されている。
【0098】
ランプハウジング143の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD1は、側方センサハウジング162の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD3よりも小さい。
【0099】
このような構成によれば、光源141の基準光出射方向と側方LiDARセンサ161の検出基準位置の調節を効率的に行ないうる。その理由を図5も参照しつつ説明する。
【0100】
図5に示されるように、左前ランプ装置1LFは、側方センサ調節部183を備えている。側方センサ調節部183は、側方センサハウジング162の姿勢を変更可能なスクリュー機構あるいはアクチュエータ機構である。側方センサ調節部183は、側方センサハウジング162の姿勢を変更することにより、側方LiDARセンサ161の検出基準位置を調節できる。
【0101】
具体的には、側方センサハウジング162は、車両100の前後方向に延びる回動軸線A2を中心として回動可能に一対の側方支持壁173によって支持されている。側方センサ調節部183によって側方センサハウジング162が回動されることにより、側方LiDARセンサ161の検出基準位置が調節される。
【0102】
一般に、側方LiDARセンサ161の検出基準位置の調節に求められる精度は、光源141の基準光出射方向の調節に求められる精度よりも低い。換言すると、光源141の基準光出射方向の調節を精度よく行なうためには、ランプハウジング143の姿勢変更に係る自由度が高いことが好ましい。
【0103】
本実施形態においては、車両の前後方向に対応する方向に配列されたランプハウジング143と側方センサハウジング162の双方を共通の支持ユニット17に支持させることによって、両ハウジング間の位置関係を定めている。その上で、側方センサハウジング162の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD3が、敢えてランプハウジング143の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD1よりも大きくされている。これにより、側方センサハウジング162の前方に、ランプハウジング143の姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0104】
したがって、ランプハウジング143と側方センサハウジング162の位置決めが容易でありながら、光源141の基準光出射方向と側方LiDARセンサ161の検出基準位置を個別に調節可能な構成とする場合において、より高い精度が求められる光源141の基準光出射方向の調節について自由度を高めることができる。すなわち、光源141の基準光出射方向と側方LiDARセンサ161の検出基準位置の調節を効率的に行ないうる構成を提供できる。
【0105】
本実施形態に係る左前ランプ装置1LFは、前方LiDARセンサ151と側方LiDARセンサ161を備えている。しかしながら、前方LiDARセンサ151と側方LiDARセンサ161のいずれか一方のみが設けられた構成も採用されうる。
【0106】
前方LiDARセンサ151と側方LiDARセンサ161の双方が設けられている場合、前方LiDARセンサ151(第一センサの一例)と側方LiDARセンサ161(第二センサの一例)は、異なる手法で車両100の外部の情報を検出するセンサとみなされうる。すなわち、センサの種別が異なる場合だけでなく、センサの種別が同一であって検出方向が異なる場合も「異なる手法で車両の外部の情報を検出する」という定義に含まれうる。
【0107】
この場合、図3から図6に示されるように、ランプハウジング143は、前方センサハウジング152(第一センサハウジングの一例)と側方センサハウジング162(第二センサハウジングの一例)の間に位置している。ランプハウジング143の上端143aは、前方センサハウジング152の上端152aと側方センサハウジング162の上端162aよりも下方に位置している。ランプハウジング143の下端143bは、前方センサハウジング152の下端152bと側方センサハウジング162の下端162bよりも上方に位置している。
【0108】
このような構成によれば、前方センサハウジング152と側方センサハウジング162の間にランプハウジング143の姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0109】
具体的には、図5に示されるように、前方センサハウジング152は、検出面152x(第一検出面の一例)を有している。検出面152xは、前方LiDARセンサ151が情報を取得しようとする車両100の前方領域AF(車両の外部の第一領域の一例)に面している。
【0110】
他方、側方センサハウジング162は、検出面162x(第二検出面の一例)を有している。検出面162xは、側方LiDARセンサ161が情報を取得しようとする車両100の左方領域AL(車両の外部の第二領域の一例)に面している。
【0111】
ランプハウジング143は、前方センサハウジング152と側方センサハウジング162の間において、前方領域AFと左方領域ALよりも車両100の内側に対応する側に位置している。
【0112】
ここで「車両100の内側」という表現は、車両100の前方から見て後方、車両100の後方から見て前方、車両100の左方から見て右方、車両100の右方から見て左方を意味している。図5に示される例の場合、ランプハウジング143は、前方領域AFよりも車両100の前後方向における後方に対応する側、かつ左方領域ALよりも車両100の左右方向における右方に対応する側に配置されている。
【0113】
センサによる迷光の検出を抑制するための方策として、センサと光源の少なくとも一方をハウジングに収容することが考えられる。しかしながら、ハウジングの存在は、ランプ装置の小型化に対する阻害要因になりうる。また、ハウジングによる反射光や散乱光が迷光の新たな発生要因になりうる。本願発明者たちは、敢えて光源141、前方LiDARセンサ151、および側方LiDARセンサ161の各々を個別のハウジングに収容し、ランプハウジング143、前方センサハウジング152、および側方センサハウジング162の適切な配置について考察した。
【0114】
考察の結果、本願発明者たちは、ランプハウジング143を前方領域AFと左方領域ALよりも車両100の内側に対応する側に配置することにより、前方LiDARセンサ151および側方LiDARセンサ161へのランプハウジング143による反射や散乱に起因する迷光の入射を抑制できることを見出した。
【0115】
また、ランプ装置を小型化するためにセンサ同士の距離を短くすると、各センサの検出領域同士が接近あるいは重畳する。これにより、車両の周辺にセンサの死角が生ずることの防止が容易になる。ランプハウジング143の配置条件を上述のように定めれば、ランプハウジング143が各センサの検出領域内に位置することがない。
【0116】
すなわち、個別のランプハウジング143、前方センサハウジング152、および側方センサハウジング162を設ける構成を採用しつつも、三者間の距離を最小限にすることができる。よって、前方LiDARセンサ151と側方LiDARセンサ161による迷光の検出を抑制しつつ、小型の左前ランプ装置1LFを提供できる。
【0117】
また、ランプハウジング143、前方センサハウジング152、および側方センサハウジング162が共通の支持ユニット17によって支持されているため、三つのハウジング間の位置決めを容易にできる。
【0118】
より具体的には、車両100の上下方向から見たとき、ランプハウジング143は、前方センサハウジング152の検出面152xにおける側方センサハウジング162の検出面162xに近い側の端部152yよりも車両100の内側(すなわち車両100の前後方向における後方)に対応する側に位置している。また、ランプハウジング143は、側方センサハウジング162の検出面162xにおける前方センサハウジング152の検出面152xに近い側の端部162yよりも車両100の内側(すなわち車両100の左右方向における右方)に対応する側に位置している。
【0119】
このような構成によれば、前方センサハウジング152の検出面152xおよび側方センサハウジング162の検出面162xへのランプハウジング143による後方反射や後方散乱に起因する迷光の入射を効果的に抑制できる。したがって、前方LiDARセンサ151と側方LiDARセンサ161による迷光の検出をさらに抑制できる。
【0120】
図4図6に示されるように、ランプハウジング143の上端143aは、前方センサハウジング152の上端152aと側方センサハウジング162の上端162aよりも下方に位置している。ランプハウジング143の下端143bは、前方センサハウジング152の下端152bと側方センサハウジング162の下端162bよりも上方に位置している。
【0121】
このような構成によれば、前方センサハウジング152と側方センサハウジング162の間に、ランプ調節部181によるランプハウジング143の姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0122】
前方センサハウジング152と側方センサハウジング162に収容されるセンサは、同一種のセンサであることを要しない。当該センサは、LiDARセンサ、超音波センサ、ミリ波レーダ、カメラなどから適宜に選択されうる。
【0123】
本実施形態においては、図4に示されるように、ランプハウジング143の車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法LR1は、車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD1よりも大きい。
【0124】
このような構成によれば、前方センサハウジング152と側方センサハウジング162の少なくとも一方によって形成された、ランプハウジング143の姿勢変更を許容する空間を活用しつつ、複数の光源141を少なくとも車両100の左右方向に対応する向きに並べることができる。したがって、空間の利用効率を高めつつ、ランプハウジング143から出射される光量を増大できる。
【0125】
本実施形態においては、光源141から出射された光は、ハウジング11に装着された透光カバー12を通過する。しかしながら、透光カバー12に加えてあるいは代えて、光源141から出射された光が通過する透光カバーがランプハウジング143に装着された構成が採用されうる。当該透光カバーは、レンズ機能を有しうる。この場合、進行方向がより適切に制御された光をランプハウジング143から出射させることが可能であり、前方LiDARセンサ151と側方LiDARセンサ161による迷光の検出をさらに抑制可能である。
【0126】
この場合、当該透光カバーの車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法は、車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法よりも大きい。また、当該透光カバーの車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法は、前方センサハウジング152および側方センサハウジング162の同方向における最大寸法よりも小さい。
【0127】
また、車両100の上下方向から見たとき、当該透光カバーは、前方センサハウジング152の検出面152xにおける側方センサハウジング162の検出面162xに近い側の端部152yよりも車両100の内側(すなわち車両100の前後方向における後方)に対応する側に位置する。また、当該透光カバーは、側方センサハウジング162の検出面162xにおける前方センサハウジング152の検出面152xに近い側の端部162yよりも車両100の内側(すなわち車両100の左右方向における右方)に対応する側に位置する。
【0128】
本実施形態においては、ランプ装置の例として、左前ランプ装置1LFと右前ランプ装置1RFを挙げた。しかしながら、図1に示される車両100の左後隅に配置される左後ランプ装置1LBや車両100の右後隅に配置される右後ランプ装置1RBに対しても、左前ランプ装置1LFを参照して説明した構成を適用可能である。例えば、左後ランプ装置1LBは、左前ランプ装置1LFと前後対称の構成を有しうる。右後ランプ装置1RBは、左後ランプ装置1LBと左右対称の構成を有しうる。
【0129】
次に、図7から図9を参照しつつ、第二実施形態に係る左後ランプ装置2LBと右後ランプ装置2RBについて説明する。第一実施形態に係る左前ランプ装置1LFと右前ランプ装置1RFと実質的に同じ構成については、図示および繰り返しとなる説明を省略する。左後ランプ装置2LBは、図1に示される左後ランプ装置1LBと同様に、車両100の左後隅に配置される。右後ランプ装置2RBは、図1に示される右後ランプ装置1RBと同様に、車両100の右後隅に配置される。
【0130】
図7は、図4に対応しており、左後ランプ装置2LBの一部を車両の後方から見た外観を示している。図示を省略するが、右後ランプ装置2RBは、左後ランプ装置2LBと左右対称の構成を有する。
【0131】
左後ランプ装置2LBは、ランプユニット24、後方センサユニット25、側方センサユニット26、および支持ユニット27を備えている。
【0132】
ランプユニット24は、光源241を備えている。光源241としては、ランプ光源や発光素子が使用されうる。ランプ光源の例としては、白熱ランプ、ハロゲンランプ、放電ランプ、ネオンランプなどが挙げられる。発光素子の例としては、発光ダイオード、レーザダイオード、有機EL素子などが挙げられる。本実施形態においては、四つの光源241が設けられている。しかしながら、光源241の数は、左後ランプ装置2LBの仕様に応じて適宜に定められうる。
【0133】
ランプユニット24は、リフレクタ242を備えている。リフレクタ242は、光源から出射された光を所定の方向へ向けて反射するように構成されている。本実施形態においては、四つの光源241の各々に一つのリフレクタ242が設けられている。しかしながら、光源241とリフレクタ242の数の関係は、左後ランプ装置2LBの仕様に応じて適宜に定められうる。
【0134】
ランプユニット24は、ランプハウジング243を備えている。ランプハウジング243は、光源241とリフレクタ242を収容している。
【0135】
後方センサユニット25は、後方LiDARセンサ251(第一センサの一例)を備えている。後方LiDARセンサ251の構成と機能は、第一実施形態に係る前方LiDARセンサ151と実質的に同一であるため、繰り返しとなる説明は省略する。
【0136】
すなわち、後方LiDARセンサ251は、少なくとも車両100の後方(車両の外部の一例)の情報を検出するセンサである。後方LiDARセンサ251は、検出された戻り光の属性(強度や波長など)に対応する信号を出力する。上記の情報は、後方LiDARセンサ251より出力された信号が図示しない情報処理部によって適宜に処理されることにより取得される。情報処理部は、左後ランプ装置2LBが備えていてもよいし、車両100に搭載されていてもよい。
【0137】
後方センサユニット25は、後方センサハウジング252(第一センサハウジングの一例)を備えている。後方センサハウジング252は、後方LiDARセンサ251を収容している。
【0138】
支持ユニット27(第一支持体の一例)は、ベース部271と一対の後方支持壁272を備えている。ベース部271は、ランプハウジング243と後方センサハウジング252の右方に配置されている。一対の後方支持壁272は、ベース部271に固定されている。
【0139】
後方センサハウジング252は、一対の後方支持壁272の間に支持されている。ランプハウジング243は、一対の後方支持壁272の一方に支持されている。すなわち、支持ユニット27は、ランプハウジング243と後方センサハウジング252を支持している。
【0140】
車両100の後方(車両の前後方向に対応する向きの一例)から見たとき、ランプハウジング243と後方センサハウジング252は、車両100の上下方向に対応する向きに配列されている。
【0141】
ランプハウジング243の車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法LR2は、後方センサハウジング252の車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法LR3よりも小さい。
【0142】
このような構成によれば、光源241の基準光出射方向と後方LiDARセンサ251の検出基準位置の調節を効率的に行ないうる。その理由を図8も参照しつつ説明する。図8は、左後ランプ装置2LBの一部を車両100の左方から見た外観を示している。
【0143】
左後ランプ装置2LBは、ランプ調節部281を備えている。ランプ調節部281は、ランプハウジング243の姿勢を変更可能なスクリュー機構あるいはアクチュエータ機構である。ランプ調節部281は、ランプハウジング243の姿勢を変更することにより、光源241の基準光出射方向を調節できる。
【0144】
左後ランプ装置2LBは、後方センサ調節部282を備えている。後方センサ調節部282は、後方センサハウジング252の姿勢を変更可能なスクリュー機構あるいはアクチュエータ機構である。後方センサ調節部282は、後方センサハウジング252の姿勢を変更することにより、後方LiDARセンサ251の検出基準位置を調節できる。
【0145】
具体的には、後方センサハウジング252は、車両100の上下方向に延びる回動軸線A3を中心として回動可能に一対の後方支持壁272によって支持されている。後方センサ調節部282によって後方センサハウジング252が回動されることにより、後方LiDARセンサ251の検出基準位置が調節される。
【0146】
一般に、後方LiDARセンサ251の検出基準位置の調節に求められる精度は、光源241の基準光出射方向の調節に求められる精度よりも低い。換言すると、光源241の基準光出射方向の調節を精度よく行なうためには、ランプハウジング243の姿勢変更に係る自由度が高いことが好ましい。
【0147】
本実施形態においては、車両の上下方向に対応する方向に配列されたランプハウジング243と後方センサハウジング252の双方を共通の支持ユニット27に支持させることによって、両ハウジング間の位置関係を定めている。その上で、後方センサハウジング252の車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法LR3が、敢えてランプハウジング243の車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法LR2よりも大きくされている。これにより、後方センサハウジング252の上方に、ランプハウジング243の姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0148】
したがって、ランプハウジング243と後方センサハウジング252の位置決めが容易でありながら、光源241の基準光出射方向と後方LiDARセンサ251の検出基準位置を個別に調節可能な構成とする場合において、より高い精度が求められる光源241の基準光出射方向の調節について自由度を高めることができる。すなわち、光源241の基準光出射方向と後方LiDARセンサ251の検出基準位置の調節を効率的に行ないうる構成を提供できる。
【0149】
図8に示されるように、側方センサユニット26は、側方LiDARセンサ261(第一センサの一例)を備えている。側方LiDARセンサ261は、第一実施形態に係る側方LiDARセンサ161と実質的に同一の構成と機能を備えているため、繰り返しとなる説明は省略する。
【0150】
すなわち、側方LiDARセンサ261は、少なくとも車両100の左方(車両の外部の一例)の情報を検出するセンサである。側方LiDARセンサ261は、検出された戻り光の属性(強度や波長など)に対応する信号を出力する。上記の情報は、側方LiDARセンサ261より出力された信号が図示しない情報処理部によって適宜に処理されることにより取得される。情報処理部は、左後ランプ装置2LBが備えていてもよいし、車両100に搭載されていてもよい。
【0151】
図9は、左後ランプ装置2LBの一部を車両100の上方から見た外観を示している。側方センサユニット26は、側方センサハウジング262(第一センサハウジングの一例)を備えている。側方センサハウジング262は、側方LiDARセンサ261を収容している。
【0152】
支持ユニット27(第一支持体の一例)は、ベース部271と一対の側方支持壁273を備えている。ベース部271は、ランプハウジング243と側方センサハウジング262の右方に配置されている。一対の側方支持壁273は、ベース部271に固定されている。
【0153】
側方センサハウジング262は、一対の側方支持壁273の間に支持されている。ランプハウジング243は、一対の側方支持壁273の一方に支持されている。すなわち、支持ユニット27は、ランプハウジング243と側方センサハウジング262を支持している。
【0154】
車両100の上方(車両の上下方向に対応する向きの一例)から見たとき、ランプハウジング243と側方センサハウジング262は、車両100の前後方向に対応する向きに配列されている。
【0155】
ランプハウジング243の車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法LR2は、側方センサハウジング262の車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法LR4よりも小さい。
【0156】
このような構成によれば、光源241の基準光出射方向と側方LiDARセンサ261の検出基準位置の調節を効率的に行ないうる。その理由を図8も参照しつつ説明する。
【0157】
図8に示されるように、左後ランプ装置2LBは、側方センサ調節部283を備えている。側方センサ調節部283は、側方センサハウジング262の姿勢を変更可能なスクリュー機構あるいはアクチュエータ機構である。側方センサ調節部283は、側方センサハウジング262の姿勢を変更することにより、側方LiDARセンサ261の検出基準位置を調節できる。
【0158】
具体的には、側方センサハウジング262は、車両100の前後方向に延びる回動軸線A4を中心として回動可能に一対の側方支持壁273によって支持されている。側方センサ調節部283によって側方センサハウジング262が回動されることにより、側方LiDARセンサ261の検出基準位置が調節される。
【0159】
一般に、側方LiDARセンサ261の検出基準位置の調節に求められる精度は、光源241の基準光出射方向の調節に求められる精度よりも低い。換言すると、光源241の基準光出射方向の調節を精度よく行なうためには、ランプハウジング243の姿勢変更に係る自由度が高いことが好ましい。
【0160】
本実施形態においては、車両の前後方向に対応する方向に配列されたランプハウジング243と側方センサハウジング262の双方を共通の支持ユニット27に支持させることによって、両ハウジング間の位置関係を定めている。その上で、側方センサハウジング262の車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法LR4が、敢えてランプハウジング243の車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法LR2よりも大きくされている。これにより、側方センサハウジング262の後方に、ランプハウジング243の姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0161】
したがって、ランプハウジング243と側方センサハウジング262の位置決めが容易でありながら、光源241の基準光出射方向と側方LiDARセンサ261の検出基準位置を個別に調節可能な構成とする場合において、より高い精度が求められる光源241の基準光出射方向の調節について自由度を高めることができる。すなわち、光源241の基準光出射方向と側方LiDARセンサ261の検出基準位置の調節を効率的に行ないうる構成を提供できる。
【0162】
本実施形態に係る左後ランプ装置2LBは、後方LiDARセンサ251と側方LiDARセンサ261を備えている。しかしながら、後方LiDARセンサ251と側方LiDARセンサ261のいずれか一方のみが設けられた構成も採用されうる。
【0163】
後方LiDARセンサ251と側方LiDARセンサ261の双方が設けられている場合、後方LiDARセンサ251(第一センサの一例)と側方LiDARセンサ261(第二センサの一例)は、異なる手法で車両100の外部の情報を検出するセンサとみなされうる。
【0164】
この場合、図7から図9に示されるように、ランプハウジング243は、後方センサハウジング252と側方センサハウジング262の間に位置している。ランプハウジング243の左端243aは、後方センサハウジング252の左端252aと側方センサハウジング262の左端262aよりも右方に位置している。ランプハウジング243の右端243bは、後方センサハウジング252の右端252bと側方センサハウジング262の右端262bよりも左方に位置している。
【0165】
このような構成によれば、後方センサハウジング252と側方センサハウジング262の間にランプハウジング243の姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0166】
また、ランプハウジング243、後方センサハウジング252、および側方センサハウジング262が共通の支持ユニット27によって支持されているため、三つのハウジング間の位置決めを容易にできる。
【0167】
後方センサハウジング252と側方センサハウジング262に収容されるセンサは、同一種のセンサであることを要しない。当該センサは、LiDARセンサ、超音波センサ、ミリ波レーダ、カメラなどから適宜に選択されうる。
【0168】
本実施形態においては、図7に示されるように、ランプハウジング243の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD4は、車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法LR2よりも大きい。
【0169】
このような構成によれば、後方センサハウジング252と側方センサハウジング262の少なくとも一方によって形成された、ランプハウジング243の姿勢変更を許容する空間を活用しつつ、複数の光源241を少なくとも車両100の上下方向に対応する向きに並べることができる。したがって、空間の利用効率を高めつつ、ランプハウジング243から出射される光量を増大できる。
【0170】
図2を参照して説明したハウジング11に装着された透光カバー12に加えてあるいは代えて、光源241から出射された光が通過する透光カバーがランプハウジング243に装着された構成が採用されうる。この場合、当該透光カバーの車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法は、車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法よりも大きい。当該透光カバーは、レンズ機能を有しうる。
【0171】
この場合、当該透光カバーの車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法は、車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法よりも大きい。また、当該透光カバーの車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法は、後方センサハウジング252および側方センサハウジング262の同方向における最大寸法よりも小さい。
【0172】
次に図10から図12を参照しつつ、第三実施形態に係る左前ランプ装置3LFと右前ランプ装置3RFについて説明する。左前ランプ装置3LFは、図1に示される左前ランプ装置1LFと同様に、車両100の左前隅部に搭載される。右前ランプ装置3RFは、図1に示される右前ランプ装置1RFと同様に、車両100の右前隅部に搭載される。
【0173】
図10は、左前ランプ装置3LFを車両100の前方から見た外観を示している。図示を省略するが、右前ランプ装置3RFは、左前ランプ装置3LFと左右対称の構成を有する。
【0174】
左前ランプ装置3LFは、ランプユニット34、前方センサユニット35、側方センサユニット36、および下支持体37を備えている。
【0175】
ランプユニット34は、光源341を備えている。光源341としては、ランプ光源や発光素子が使用されうる。ランプ光源の例としては、白熱ランプ、ハロゲンランプ、放電ランプ、ネオンランプなどが挙げられる。発光素子の例としては、発光ダイオード、レーザダイオード、有機EL素子などが挙げられる。本実施形態においては、三つの光源341が設けられている。しかしながら、光源341の数は、左前ランプ装置3LFの仕様に応じて適宜に定められうる。
【0176】
ランプユニット34は、リフレクタ342を備えている。リフレクタ342は、光源から出射された光を所定の方向へ向けて反射するように構成されている。本実施形態においては、三つの光源341の各々に一つのリフレクタ342が設けられている。しかしながら、光源341とリフレクタ342の数の関係は、左前ランプ装置3LFの仕様に応じて適宜に定められうる。
【0177】
ランプユニット34は、ランプハウジング343を備えている。ランプハウジング343は、光源341とリフレクタ342を収容している。
【0178】
前方センサユニット35は、前方LiDARセンサ351(第一センサの一例)を備えている。前方LiDARセンサ351の構成と機能は、第一実施形態に係る前方LiDARセンサ151と実質的に同一であるため、繰り返しとなる説明は省略する。
【0179】
すなわち、前方LiDARセンサ351は、少なくとも車両100の前方(車両の外部の一例)の情報を検出するセンサである。前方LiDARセンサ351は、検出された戻り光の属性(強度や波長など)に対応する信号を出力する。上記の情報は、前方LiDARセンサ351より出力された信号が図示しない情報処理部によって適宜に処理されることにより取得される。情報処理部は、左前ランプ装置3LFが備えていてもよいし、車両100に搭載されていてもよい。
【0180】
前方センサユニット35は、前方センサハウジング352(第一センサハウジングの一例)を備えている。前方センサハウジング352は、前方LiDARセンサ351を収容している。
【0181】
下支持体37(第一支持体の一例)は、ランプハウジング343と前方センサハウジング352の下方に配置されている。下支持体37は、ランプハウジング343と前方センサハウジング352を支持している。前方センサハウジング352は、下支持体37に固定されている。
【0182】
車両100の前方(車両の前後方向に対応する向きの一例)から見たとき、ランプハウジング343と前方センサハウジング352は、車両100の左右方向に対応する向きに配列されている。
【0183】
ランプハウジング343の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD5は、前方センサハウジング352の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD6よりも小さい。
【0184】
このような構成によれば、光源341の基準光出射方向と前方LiDARセンサ351の検出基準位置の調節を効率的に行ないうる。その理由を図11も参照しつつ説明する。図11は、左前ランプ装置3LFを車両100の下方から見た外観を示している。
【0185】
左前ランプ装置3LFは、ランプ調節部381を備えている。ランプ調節部381は、ランプハウジング343の姿勢を変更可能なスクリュー機構あるいはアクチュエータ機構である。ランプ調節部381は、ランプハウジング343の姿勢を変更することにより、光源341の基準光出射方向を調節できる。
【0186】
左前ランプ装置3LFは、前方センサ調節部382を備えている。前方センサ調節部382は、下支持体37に固定された前方センサハウジング352内に収容されている前方LiDARセンサ351の位置と姿勢の少なくとも一方を変更可能なスクリュー機構あるいはアクチュエータ機構である。前方センサ調節部382は、前方LiDARセンサ351の位置と姿勢の少なくとも一方を変更することにより、前方LiDARセンサ351の検出基準位置を調節できる。
【0187】
あるいは、前方LiDARセンサ351は、前方センサハウジング352、すなわち下支持体37に対して不動とされうる。この場合、前方センサ調節部382は、前方LiDARセンサ351の検出基準位置を調節することに代えて、当該調節が行なわれた場合と同等の結果が得られるように前方LiDARセンサ351から出力された信号を補正する構成をとりうる。
【0188】
一般に、前方LiDARセンサ351の検出基準位置の調節に求められる精度は、光源341の基準光出射方向の調節に求められる精度よりも低い。換言すると、光源341の基準光出射方向の調節を精度よく行なうためには、ランプハウジング343の姿勢変更に係る自由度が高いことが好ましい。
【0189】
本実施形態においては、車両の左右方向に対応する方向に配列されたランプハウジング343と前方センサハウジング352の双方を共通の下支持体37に支持させることによって、両ハウジング間の位置関係を定めている。その上で、前方センサハウジング352の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD6が、敢えてランプハウジング343の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD5よりも大きくされている。これにより、前方センサハウジング352の左方に、ランプハウジング343の姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0190】
したがって、ランプハウジング343と前方センサハウジング352の位置決めが容易でありながら、光源341の基準光出射方向と前方LiDARセンサ351の検出基準位置を個別に調節可能な構成とする場合において、より高い精度が求められる光源341の基準光出射方向の調節について自由度を高めることができる。すなわち、光源341の基準光出射方向と前方LiDARセンサ351の検出基準位置の調節を効率的に行ないうる構成を提供できる。
【0191】
図12は、左前ランプ装置3LFの一部を、車両100の左方から見た外観を示している。
【0192】
側方センサユニット36は、側方LiDARセンサ361(第一センサの一例)を備えている。側方LiDARセンサ361の構成と機能は、第一実施形態に係る側方LiDARセンサ161と実質的に同一であるため、繰り返しとなる説明は省略する。
【0193】
すなわち、側方LiDARセンサ361は、少なくとも車両100の左方(車両の外部の一例)の情報を検出するセンサである。側方LiDARセンサ361は、検出された戻り光の属性(強度や波長など)に対応する信号を出力する。上記の情報は、側方LiDARセンサ361より出力された信号が図示しない情報処理部によって適宜に処理されることにより取得される。情報処理部は、左前ランプ装置3LFが備えていてもよいし、車両100に搭載されていてもよい。
【0194】
側方センサユニット36は、側方センサハウジング362(第一センサハウジングの一例)を備えている。側方センサハウジング362は、側方LiDARセンサ361を収容している。
【0195】
下支持体37(第一支持体の一例)は、ランプハウジング343と側方センサハウジング362の下方に配置されている。下支持体37は、ランプハウジング343と側方センサハウジング362を支持している。側方センサハウジング362は、下支持体37に固定されている。
【0196】
車両100の左方(車両の左右方向に対応する向きの一例)から見たとき、ランプハウジング343と側方センサハウジング362は、車両100の前後方向に対応する向きに配列されている。
【0197】
ランプハウジング343の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD5は、側方センサハウジング362の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD7よりも小さい。
【0198】
このような構成によれば、光源341の基準光出射方向と側方LiDARセンサ361の検出基準位置の調節を効率的に行ないうる。その理由を図11も参照しつつ説明する。
【0199】
図11に示されるように、左前ランプ装置3LFは、側方センサ調節部383を備えている。側方センサ調節部383は、下支持体37に固定された側方センサハウジング362内に収容されている側方LiDARセンサ361の位置と姿勢の少なくとも一方を変更可能なスクリュー機構あるいはアクチュエータ機構である。側方センサ調節部383は、側方LiDARセンサ361の位置と姿勢の少なくとも一方を変更することにより、側方LiDARセンサ361の検出基準位置を調節できる。
【0200】
あるいは、側方LiDARセンサ361は、側方センサハウジング362、すなわち下支持体37に対して不動とされうる。この場合、側方センサ調節部383は、側方LiDARセンサ361の検出基準位置を調節することに代えて、当該調節が行なわれた場合と同等の結果が得られるように側方LiDARセンサ361から出力された信号を補正する構成をとりうる。
【0201】
一般に、側方LiDARセンサ361の検出基準位置の調節に求められる精度は、光源341の基準光出射方向の調節に求められる精度よりも低い。換言すると、光源341の基準光出射方向の調節を精度よく行なうためには、ランプハウジング343の姿勢変更に係る自由度が高いことが好ましい。
【0202】
本実施形態においては、車両の前後方向に対応する方向に配列されたランプハウジング343と側方センサハウジング362の双方を共通の下支持体37に支持させることによって、両ハウジング間の位置関係を定めている。その上で、側方センサハウジング362の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD7が、敢えてランプハウジング343の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD5よりも大きくされている。これにより、側方センサハウジング362の前方に、ランプハウジング343の姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0203】
したがって、ランプハウジング343と側方センサハウジング362の位置決めが容易でありながら、光源341の基準光出射方向と側方LiDARセンサ361の検出基準位置を個別に調節可能な構成とする場合において、より高い精度が求められる光源341の基準光出射方向の調節について自由度を高めることができる。すなわち、光源341の基準光出射方向と側方LiDARセンサ361の検出基準位置の調節を効率的に行ないうる構成を提供できる。
【0204】
本実施形態に係る左前ランプ装置3LFは、前方LiDARセンサ351と側方LiDARセンサ361を備えている。しかしながら、前方LiDARセンサ351と側方LiDARセンサ361のいずれか一方のみが設けられた構成も採用されうる。
【0205】
前方LiDARセンサ351と側方LiDARセンサ361の双方が設けられている場合、前方LiDARセンサ351(第一センサの一例)と側方LiDARセンサ361(第二センサの一例)は、異なる手法で車両100の外部の情報を検出するセンサとみなされうる。
【0206】
この場合、図10から図12に示されるように、ランプハウジング343は、前方センサハウジング352と側方センサハウジング362の間に位置している。ランプハウジング343の上端343aは、前方センサハウジング352の上端352aと側方センサハウジング362の上端362aよりも下方に位置している。ランプハウジング343の下端343bは、前方センサハウジング352の下端352bと側方センサハウジング362の下端362bよりも上方に位置している。
【0207】
このような構成によれば、前方センサハウジング352と側方センサハウジング362の間にランプハウジング343の姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0208】
具体的には、図11に示されるように、前方センサハウジング352は、検出面352x(第一検出面の一例)を有している。検出面352xは、前方LiDARセンサ351が情報を取得しようとする車両100の前方領域AF(車両の外部の第一領域の一例)に面している。
【0209】
他方、側方センサハウジング362は、検出面362x(第二検出面の一例)を有している。検出面362xは、側方LiDARセンサ361が情報を取得しようとする車両100の左方領域AL(車両の外部の第二領域の一例)に面している。
【0210】
ランプハウジング343は、前方センサハウジング352と側方センサハウジング362の間において、前方領域AFと左方領域ALよりも車両100の内側に対応する側に位置している。具体的には、ランプハウジング343は、前方領域AFよりも車両100の前後方向における後方に対応する側、かつ左方領域ALよりも車両100の左右方向における右方に対応する側に配置されている。
【0211】
第一実施形態に係る左前ランプ装置1LFを参照して説明したように、このような構成によれば、前方LiDARセンサ351および側方LiDARセンサ361へのランプハウジング343による反射や散乱に起因する迷光の入射を抑制できる。
【0212】
また、ランプ装置を小型化するためにセンサ同士の距離を短くすると、各センサの検出領域同士が接近あるいは重畳する。これにより、車両の周辺にセンサの死角が生ずることの防止が容易になる。ランプハウジング343の配置条件を上述のように定めれば、ランプハウジング343が各センサの検出領域内に位置することがない。
【0213】
すなわち、個別のランプハウジング343、前方センサハウジング352、および側方センサハウジング362を設ける構成を採用しつつも、三者間の距離を最小限にすることができる。よって、前方LiDARセンサ351と側方LiDARセンサ361による迷光の検出を抑制しつつ、小型の左前ランプ装置3LFを提供できる。
【0214】
また、ランプハウジング343、前方センサハウジング352、および側方センサハウジング362が共通の下支持体37によって支持されているため、三つのハウジング間の位置決めを容易にできる。
【0215】
より具体的には、車両100の上下方向から見たとき、ランプハウジング343は、前方センサハウジング352の検出面352xにおける側方センサハウジング362の検出面362xに近い側の端部352yよりも車両100の内側(すなわち車両100の前後方向における後方)に対応する側に位置している。また、ランプハウジング343は、側方センサハウジング362の検出面362xにおける前方センサハウジング352の検出面352xに近い側の端部362yよりも車両100の内側(すなわち車両100の左右方向における右方)に対応する側に位置している。
【0216】
このような構成によれば、前方センサハウジング352の検出面352xおよび側方センサハウジング362の検出面362xへのランプハウジング343による後方反射や後方散乱に起因する迷光の入射を効果的に抑制できる。したがって、前方LiDARセンサ351と側方LiDARセンサ361による迷光の検出をさらに抑制できる。
【0217】
図10図12に示されるように、ランプハウジング343の上端343aは、前方センサハウジング352の上端352aと側方センサハウジング362の上端362aよりも下方に位置している。ランプハウジング343の下端343bは、前方センサハウジング352の下端352bと側方センサハウジング362の下端362bよりも上方に位置している。
【0218】
このような構成によれば、前方センサハウジング352と側方センサハウジング362の間に、ランプ調節部381によるランプハウジング343の姿勢変更の自由度が高い空間を確保できる。
【0219】
前方センサハウジング352と側方センサハウジング362に収容されるセンサは、同一種のセンサであることを要しない。当該センサは、LiDARセンサ、超音波センサ、ミリ波レーダ、カメラなどから適宜に選択されうる。
【0220】
本実施形態においては、図10に示されるように、ランプハウジング343の車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法LR5は、車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD5よりも大きい。
【0221】
このような構成によれば、前方センサハウジング352と側方センサハウジング362の少なくとも一方によって形成された、ランプハウジング343の姿勢変更を許容する空間を活用しつつ、複数の光源341を少なくとも車両100の左右方向に対応する向きに並べることができる。したがって、空間の利用効率を高めつつ、ランプハウジング343から出射される光量を増大できる。
【0222】
図10に示されるように、本実施形態に係る左前ランプ装置3LFは、上支持体39(第二支持体の一例)を備えている。上支持体39は、下支持体37との間に前方センサハウジング352を支持している。
【0223】
このような構成によれば、前方センサハウジング352の位置決め精度を高めることができる。これにより、共通の下支持体37を介して支持されているランプハウジング343の位置決め精度を高めることもできる。結果として、光源341の基準光出射方向と前方LiDARセンサ351の検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0224】
図12に示されるように、上支持体39は、下支持体37との間に側方センサハウジング362を支持している。
【0225】
このような構成によれば、側方センサハウジング362の位置決め精度を高めることができる。これにより、共通の下支持体37を介して支持されているランプハウジング343の位置決め精度を高めることもできる。結果として、光源341の基準光出射方向と側方LiDARセンサ361の検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0226】
図10から図12に示されるように、本実施形態に係る左前ランプ装置3LFは、係合部材30(第一係合部材の一例)を備えている。係合部材30は、下支持体37の下面と上支持体39の上面に設けられている。本実施形態においては、係合部材30は、突条の形態であり、車両100の前後方向(車両の内外方向の一例)に対応する向きに延びている。
【0227】
図10に破線で示されるように、車両100には、左前ランプ装置3LFを装着するためのスロット101が設けられている。スロット101は、車両100の外側に向かって開口している。スロット101は、車両100の車体内を車両100の前後方向に延びている。スロット101の内周面には、係合部材102(第二係合部材の一例)が形成されている。本実施形態においては、係合部材102は、溝の形態であり、車両100の前後方向に延びている。
【0228】
左前ランプ装置3LFは、スロット101の開口から車両100の車体内へ挿入される。その際、左前ランプ装置3LFの係合部材30と車両100の係合部材102が係合することにより、左前ランプ装置3LFの挿入動作が案内される。また、左前ランプ装置3LFの車両100に対する位置決めがなされる。
【0229】
このような構成によれば、ランプハウジング343、前方センサハウジング352、および側方センサハウジング362の車両100に対する位置決め精度を高めることができる。結果として、光源341の基準光出射方向、前方LiDARセンサ351の検出基準位置、および側方LiDARセンサ361の検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0230】
本実施形態においては、下支持体37と上支持体39の各々に二つの係合部材30が設けられている。しかしながら、係合部材30の数と位置は、左前ランプ装置3LFが装着される車両100との関係に応じて適宜に定められうる。例えば、上支持体39に設けられた係合部材30は、省略されうる。
【0231】
本実施形態においては、車両100の車体内を車両100の前後方向に延びるスロット101に左前ランプ装置3LFが挿入される。しかしながら、スロット101の延びる方向は、車両100の仕様に応じて適宜に定められうる。左前ランプ装置3LFの係合部材30と車両100の係合部材102が延びる方向は、スロット101が延びる方向(すなわち車両の内外方向)に応じて決定される。例えば、スロット101が車両100の左右方向に延びている場合、係合部材102は、車両100の左右方向に延びるように形成され、係合部材30は、車両100の左右方向に対応する向きに延びるように設けられる。
【0232】
本実施形態においては、左前ランプ装置3LFに設けられる係合部材30が突条の形態であり、車両100のスロット101に設けられる係合部材102が溝の形態である。しかしながら、係合部材30が溝の形態をとり、係合部材102が突条の形態をとってもよい。
【0233】
図11に破線で示されるように、透光カバー344がランプハウジング343に装着されうる。この場合、透光カバー344は、光源341から出射された光の通過を許容するように、ランプハウジング343に装着される。透光カバー344は、レンズ機能を有しうる。この場合、進行方向がより適切に制御された光をランプハウジング343から出射させることが可能であり、前方LiDARセンサ351と側方LiDARセンサ361による迷光の検出をさらに抑制できる。
【0234】
この場合、透光カバー344の車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法は、車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法よりも大きい。また、透光カバー344の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法は、前方センサハウジング352および側方センサハウジング362の同方向における最大寸法よりも小さい。
【0235】
また、車両100の上下方向から見たとき、透光カバー344は、前方センサハウジング352の検出面352xにおける側方センサハウジング362の検出面362xに近い側の端部352yよりも車両100の内側(すなわち車両100の前後方向における後方)に対応する側に位置する。また、透光カバー344は、側方センサハウジング362の検出面362xにおける前方センサハウジング352の検出面352xに近い側の端部362yよりも車両100の内側(すなわち車両100の左右方向における右方)に対応する側に位置する。
【0236】
上記の透光カバー344に加えてあるいは代えて、左前ランプ装置3LFは、下支持体37と上支持体39の少なくとも一方に支持されて光源341から出射された光の通過を許容する透光カバーを備えうる。
【0237】
本実施形態においては、ランプ装置の例として、左前ランプ装置3LFと右前ランプ装置3RFを挙げた。しかしながら、図1に示される車両100の左後隅に配置される左後ランプ装置や車両100の右後隅に配置される右後ランプ装置に対しても、左前ランプ装置3LFを参照して説明した構成を適用可能である。例えば、左後ランプ装置3LBは、左前ランプ装置3LFと前後対称の構成を有しうる。右後ランプ装置3RBは、左後ランプ装置3LBと左右対称の構成を有しうる。
【0238】
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための例示にすぎない。上記の実施形態に係る構成は、本発明の趣旨を逸脱しなければ、適宜に変更・改良されうる。また、等価物が本発明の技術的範囲に含まれることは明らかである。
【0239】
図13図14は、第三実施形態の第一変形例に係る左前ランプ装置3LF1を示している。図13は、左前ランプ装置3LF1を車両100の前方から見た外観を示している。図14は、左前ランプ装置3LF1を車両100の左方から見た外観を示している。
【0240】
第三実施形態に係る左前ランプ装置3LFにおいて、下支持体37と上支持体39は、ランプハウジング343、前方センサハウジング352、および側方センサハウジング362を挟んで離間している。他方、第一変形例に係る左前ランプ装置3LF1は、下支持体371と上支持体391を備えている。下支持体371の一部と上支持体391の一部は接しており、ランプハウジング343、前方センサハウジング352、および側方センサハウジング362を包囲する筐体301を形成している。すなわち、下支持体371(第一支持体の一例)と上支持体391(第二支持体の一例)は、ランプハウジング343、前方センサハウジング352、および側方センサハウジング362を包囲する筐体301の一部である。
【0241】
このような構成によれば、左前ランプ装置3LF1を車両100に装着する作業時などにおいて、外部部材との干渉からランプハウジング343、前方センサハウジング352、および側方センサハウジング362を保護できる。結果として、光源341の基準光出射方向、前方LiDARセンサ351の検出基準位置、および側方LiDARセンサ361の検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0242】
図13に示されるように、前方センサハウジング352は、下面352c、左側面352d、および右側面352eを有している。下面352cと左側面352d(複数の第一外面の一例)は、交差する向きに延びている。下面352cと右側面352e(複数の第一外面の一例)は、交差する向きに延びている。筐体301の内面を形成している下支持体371は、下面352c、左側面352d、および右側面352eに沿って延びる部分371aを有している。
【0243】
このような構成によれば、前方センサハウジング352の位置決め精度をさらに高めることができる。これにより、共通の下支持体371を介して支持されているランプハウジング343の位置決め精度を高めることもできる。結果として、光源341の基準光出射方向と前方LiDARセンサ351の検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0244】
なお、下支持体371における前方センサハウジング352の左側面352dに沿って延びる部分は省略されうる。
【0245】
前方センサハウジング352は、上面352fをさらに有している。上面352fと左側面352d(複数の第一外面の一例)は、交差する向きに延びている。上面352fと右側面352e(複数の第一外面の一例)は、交差する向きに延びている。筐体301の内面を形成している上支持体391は、上面352f、左側面352d、および右側面352eに沿って延びる部分391aを有している。
【0246】
下支持体371に係る上述の構造に加えてあるいは代えてこのような構成を有することによっても、前方センサハウジング352の位置決め精度をさらに高めることができる。これにより、共通の下支持体371を介して支持されているランプハウジング343の位置決め精度を高めることもできる。結果として、光源341の基準光出射方向と前方LiDARセンサ351の検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0247】
なお、上支持体391における前方センサハウジング352の左側面352dに沿って延びる部分は省略されうる。
【0248】
図14に示されるように、側方センサハウジング362は、下面362c、前面362d、および後面362eを有している。下面362cと前面362d(複数の第二外面の一例)は、交差する向きに延びている。下面362cと後面362e(複数の第二外面の一例)は、交差する向きに延びている。筐体301の内面を形成している下支持体371は、下面362c、前面362d、及び後面362eに沿って延びる部分371bを有している。
【0249】
このような構成によれば、側方センサハウジング362の位置決め精度をさらに高めることができる。これにより、共通の下支持体371を介して支持されているランプハウジング343の位置決め精度を高めることもできる。結果として、光源341の基準光出射方向と側方LiDARセンサ361の検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0250】
なお、下支持体371における側方センサハウジング362の前面362dに沿って延びる部分は省略されうる。
【0251】
側方センサハウジング362は、上面362fをさらに有している。上面362fと前面362d(複数の第二外面の一例)は、交差する向きに延びている。上面362fと後面362e(複数の第二外面の一例)は、交差する向きに延びている。筐体301の内面を形成している上支持体391は、上面362f、前面362d、および後面362eに沿って延びる部分391bを有している。
【0252】
下支持体371に係る上述の構造に加えてあるいは代えてこのような構成を有することによっても、側方センサハウジング362の位置決め精度をさらに高めることができる。これにより、共通の下支持体371を介して支持されているランプハウジング343の位置決め精度を高めることもできる。結果として、光源341の基準光出射方向と側方LiDARセンサ361の検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0253】
なお、上支持体391における側方センサハウジング362の前面362dに沿って延びる部分は省略されうる。
【0254】
図15図16は、第三実施形態の第二変形例に係る左前ランプ装置3LF2を示している。図15は、左前ランプ装置3LF2を車両100の前方から見た外観を示している。図16は、左前ランプ装置3LF2を車両100の左方から見た外観を示している。
【0255】
第一変形例に係る左前ランプ装置3LF1においては、別体である下支持体371と上支持体391が、ランプハウジング343、前方センサハウジング352、および側方センサハウジング362を包囲する筐体301を形成している。他方、第二変形例に係る左前ランプ装置3LF2は、ランプハウジング343、前方センサハウジング352、および側方センサハウジング362を包囲する一体の筐体302を備えている。
【0256】
図15に示されるように、筐体302は、前方センサハウジング352の下面352c、左側面352d、および右側面352eに沿って延びる内面302aを有している。
【0257】
このような構成によれば、前方センサハウジング352の位置決め精度をさらに高めることができる。これにより、共通の下支持体371を介して支持されているランプハウジング343の位置決め精度を高めることもできる。結果として、光源341の基準光出射方向と前方LiDARセンサ351の検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0258】
なお、筐体302の内面302aにおける前方センサハウジング352の左側面352dに沿って延びる部分は省略されうる。
【0259】
筐体302は、前方センサハウジング352の上面352f、左側面352d、および右側面352eに沿って延びる内面302bを有している。
【0260】
内面302aに加えてあるいは代えて内面302bを有することによっても、前方センサハウジング352の位置決め精度をさらに高めることができる。これにより、共通の下支持体371を介して支持されているランプハウジング343の位置決め精度を高めることもできる。結果として、光源341の基準光出射方向と前方LiDARセンサ351の検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0261】
なお、筐体302の内面302bにおける前方センサハウジング352の左側面352dに沿って延びる部分は省略されうる。
【0262】
図16に示されるように、筐体302は、側方センサハウジング362の下面362c、前面362d、及び後面362eに沿って延びる内面302cを有している。
【0263】
このような構成によれば、側方センサハウジング362の位置決め精度をさらに高めることができる。これにより、共通の下支持体371を介して支持されているランプハウジング343の位置決め精度を高めることもできる。結果として、光源341の基準光出射方向と側方LiDARセンサ361の検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0264】
なお、筐体302の内面302cにおける側方センサハウジング362の前面362dに沿って延びる部分は省略されうる。
【0265】
筐体302は、側方センサハウジング362の上面362f、前面362d、および後面362eに沿って延びる内面302dを有している。
【0266】
内面302cに加えてあるいは代えて302dを有することによっても、側方センサハウジング362の位置決め精度をさらに高めることができる。これにより、共通の下支持体371を介して支持されているランプハウジング343の位置決め精度を高めることもできる。結果として、光源341の基準光出射方向と側方LiDARセンサ361の検出基準位置の調節精度を高めることができる。
【0267】
なお、筐体302の内面302dにおける側方センサハウジング362の前面362dに沿って延びる部分は省略されうる。
【0268】
上述の各実施形態においては、ランプハウジングを支持している支持体は、前方センサハウジングおよび側方センサハウジングの各々と別体である。しかしながら、ランプハウジングを支持している支持体は、前方センサハウジングおよび側方センサハウジングの少なくとも一方と一体とされうる。ここで「一体」とは、二つの機能要素が一体成形品を構成していることを意味する。
【0269】
図17は、そのような構成を有する第四実施形態に係る左前ランプ装置4LFを示している。左前ランプ装置4LFは、車両100の左前隅部に搭載される。
【0270】
左前ランプ装置4LFは、ランプハウジング443、前方センサハウジング452、側方センサハウジング462、および支持部47を備えている。
【0271】
ランプハウジング443は、光源を収容している。光源としては、ランプ光源や発光素子が使用されうる。ランプ光源の例としては、白熱ランプ、ハロゲンランプ、放電ランプ、ネオンランプなどが挙げられる。発光素子の例としては、発光ダイオード、レーザダイオード、有機EL素子などが挙げられる。
【0272】
前方センサハウジング452は、前方センサ(第一センサの一例)を収容している。前方センサは、少なくとも車両100の前方(車両の外部の第一領域の一例)の情報を検出するセンサである。前方センサは、LiDARセンサ、超音波センサ、ミリ波レーダ、カメラなどから適宜に選択される。
【0273】
側方センサハウジング462は、側方センサ(第二センサの一例)を収容している。側方センサは、少なくとも車両100の左方(車両の外部の第二領域の一例)の情報を検出するセンサである。前方センサは、LiDARセンサ、超音波センサ、ミリ波レーダ、カメラなどから適宜に選択される。
【0274】
支持部47(第一支持体の一例)は、ランプハウジング443の下方に位置している。支持部47は、ランプハウジング443を支持している。支持部47は、前方センサハウジング452および側方センサハウジング462と一体成型品を構成している。すなわち、支持部47は、ランプハウジング443、前方センサハウジング452、および側方センサハウジング462を支持している。
【0275】
車両100の前方(車両の前後方向に対応する向きの一例)から見たとき、ランプハウジング443と前方センサハウジング452は、車両100の左右方向に対応する向きに配列されている。
【0276】
ランプハウジング443の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD8は、前方センサハウジング452の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD9よりも小さい。上記の各実施形態を参照して説明したように、このような構成によれば、光源の基準光出射方向と前方センサの検出基準位置の調節を効率的に行ないうる。
【0277】
車両100の左方(車両の左右方向に対応する向きの一例)から見たとき、ランプハウジング443と側方センサハウジング462は、車両100の前後方向に対応する向きに配列されている。
【0278】
ランプハウジング443の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD8は、側方センサハウジング462の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD10よりも小さい。上記の各実施形態を参照して説明したように、このような構成によれば、光源の基準光出射方向と側方センサの検出基準位置の調節を効率的に行ないうる。
【0279】
ランプハウジング443の車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法LR6は、車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法UD8よりも大きい。左前ランプ装置4LFは、透光カバー444を備えている。光源から出射された光は、透光カバー444を通過する。透光カバー444は、レンズ機能を有しうる。
【0280】
透光カバー444の車両100の左右方向に対応する向きの最大寸法は、車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法よりも大きい。また、透光カバー444の車両100の上下方向に対応する向きの最大寸法は、前方センサハウジング452および側方センサハウジング462の同方向における最大寸法よりも小さい。
【0281】
車両100の上下方向から見たとき、ランプハウジング443は、前方センサハウジング452の検出面452xにおける側方センサハウジング462の検出面462xに近い側の端部452yよりも車両100の内側(すなわち車両100の前後方向における後方)に対応する側に位置している。また、ランプハウジング443は、側方センサハウジング462の検出面462xにおける前方センサハウジング452の検出面452xに近い側の端部462yよりも車両100の内側(すなわち車両100の左右方向における右方)に対応する側に位置している。
【0282】
車両100の上下方向から見たとき、透光カバー444は、前方センサハウジング452の検出面452xにおける側方センサハウジング462の検出面462xに近い側の端部452yよりも車両100の内側(すなわち車両100の前後方向における後方)に対応する側に位置している。また、透光カバー444は、側方センサハウジング462の検出面462xにおける前方センサハウジング452の検出面452xに近い側の端部462yよりも車両100の内側(すなわち車両100の左右方向における右方)に対応する側に位置している。
【0283】
本実施形態においては、ランプ装置の例として、左前ランプ装置4LFを挙げた。しかしながら、図1に示される車両100の右前隅に配置される右前ランプ装置、車両100の左後隅に配置される左後ランプ装置、および車両100の右後隅に配置される右後ランプ装置に対しても、左前ランプ装置4LFを参照して説明した構成を適用可能である。この場合、右前ランプ装置は、左前ランプ装置4LFと左右対称の構成を有する。左後ランプ装置は、左前ランプ装置4LFと前後対称の構成を有しうる。右後ランプ装置は、当該左後ランプ装置と左右対称の構成を有しうる。
【0284】
上記の各実施形態においては、ランプハウジングが間に配置される二つのセンサハウジングの一方が車両100の少なくとも前方の情報を検出する前方センサであり、他方が車両100の少なくとも左方の情報を検出する側方センサである。しかしながら、二つのセンサの双方が前方センサである構成も採用されうる。
【0285】
図18は、そのような構成を有する第五実施形態に係る左前ランプ装置5LFの一部を車両100の上方から見た構成を示している。左前ランプ装置5LFは、車両100の左前隅部に搭載される。
【0286】
左前ランプ装置5LFは、ランプハウジング543、第一センサハウジング552、第二センサハウジング562、および支持部57を備えている。
【0287】
ランプハウジング543は、光源541を収容している。光源としては、ランプ光源や発光素子が使用されうる。ランプ光源の例としては、白熱ランプ、ハロゲンランプ、放電ランプ、ネオンランプなどが挙げられる。発光素子の例としては、発光ダイオード、レーザダイオード、有機EL素子などが挙げられる。
【0288】
第一センサハウジング552は、第一前方センサ551(第一センサの一例)を収容している。第一前方センサ551は、車両100の前方領域AF1(車両の外部の第一領域の一例)の情報を検出するセンサである。第一前方センサ551は、LiDARセンサ、超音波センサ、ミリ波レーダ、カメラなどから適宜に選択される。
【0289】
第一センサハウジング552は、検出面552xを有している。検出面552xは、第一前方センサ551が情報を検出しようとする前方領域AF1に面している。
【0290】
第二センサハウジング562は、第二前方センサ561(第二センサの一例)を収容している。第二前方センサ561は、車両100の前方領域AF2(車両の外部の第二領域の一例)の情報を検出するセンサである。第二前方センサ561は、LiDARセンサ、超音波センサ、ミリ波レーダ、カメラなどから適宜に選択される。
【0291】
第二センサハウジング562は、検出面562xを有している。検出面562xは、第二前方センサ561が情報を検出しようとする前方領域AF2に面している。
【0292】
前方領域AF1と前方領域AF2は相違している。したがって、第一前方センサ551と第二前方センサ561は、互いに異なる手法で車両100の外部の情報を取得するセンサと見なされうる。
【0293】
支持部57(第一支持体の一例)は、ランプハウジング543、第一センサハウジング552、および第二センサハウジング562の下方に位置している。支持部57は、ランプハウジング543、第一センサハウジング552、および第二センサハウジング562を支持している。
【0294】
ランプハウジング543は、第一センサハウジング552と第二センサハウジング562の間において、前方領域AF1と前方領域AF2よりも車両100の内側に対応する側に位置している。具体的には、ランプハウジング543は、前方領域AF1と前方領域AF2よりも車両100の前後方向における後方に対応する側に配置されている。
【0295】
より具体的には、車両100の上下方向から見たとき、ランプハウジング543は、第一センサハウジング552の検出面552xにおける第二センサハウジング562の検出面562xに近い側の端部552yよりも車両100の内側(すなわち車両100の前後方向における後方)に対応する側に位置している。また、ランプハウジング543は、第二センサハウジング562の検出面562xにおける第一センサハウジング552の検出面552xに近い側の端部562yよりも車両100の内側(すなわち車両100の前後方向における後方)に対応する側に位置している。
【0296】
本実施形態においては、ランプ装置の例として、左前ランプ装置5LFを挙げた。しかしながら、図1に示される車両100の右前隅に配置される右前ランプ装置、車両100の左後隅に配置される左後ランプ装置、および車両100の右後隅に配置される右後ランプ装置に対しても、左前ランプ装置4LFを参照して説明した構成を適用可能である。この場合、右前ランプ装置は、左前ランプ装置4LFと左右対称の構成を有する。左後ランプ装置は、左前ランプ装置4LFと前後対称の構成を有しうる。右後ランプ装置は、当該左後ランプ装置と左右対称の構成を有しうる。
【0297】
本出願の記載の一部を構成するものとして、2016年12月28日に提出された日本国特許出願2016-256296号、および2016年12月28日に提出された日本国特許出願2016-256297号の内容が援用される。
図1
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