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特許7105479減圧弁ユニットおよび減圧弁ユニットセット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-14
(45)【発行日】2022-07-25
(54)【発明の名称】減圧弁ユニットおよび減圧弁ユニットセット
(51)【国際特許分類】
   G05D 16/06 20060101AFI20220715BHJP
   E03B 7/07 20060101ALI20220715BHJP
   E03B 7/09 20060101ALI20220715BHJP
   F16K 17/30 20060101ALI20220715BHJP
【FI】
G05D16/06 L
E03B7/07 A
E03B7/09
F16K17/30 A
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018162791
(22)【出願日】2018-08-31
(65)【公開番号】P2020035298
(43)【公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-05-19
(73)【特許権者】
【識別番号】390006736
【氏名又は名称】株式会社日邦バルブ
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(72)【発明者】
【氏名】中田 佳典
(72)【発明者】
【氏名】牧野 樹
【審査官】松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-93226(JP,A)
【文献】特開2005-314982(JP,A)
【文献】登録実用新案第3195103(JP,U)
【文献】実開平05-071906(JP,U)
【文献】特開2013-227773(JP,A)
【文献】特開平10-160099(JP,A)
【文献】特開2008-248519(JP,A)
【文献】特開2002-310738(JP,A)
【文献】特開2015-28275(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 16/06
E03B 7/07
E03B 7/09
F16K 17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入管および当該流入管と同軸の流出管を備える減圧弁と、
前記流入管および前記流出管の管軸方向において、前記減圧弁を流通する流体の流通方向の上流側に配置された止水栓と、
前記管軸方向において、前記流通方向の下流側に配置された逆止弁と、
前記止水栓および前記逆止弁が固定されたベース部材と、を有し、
前記止水栓、前記減圧弁、および前記逆止弁は、この順に連続して配置され、
前記減圧弁は、圧着固定機構により、前記止水栓と前記逆止弁との間に着脱可能に固定されていることを特徴とする減圧弁ユニット。
【請求項2】
前記管軸方向で、前記逆止弁の前記流通方向の下流側に接続された管継手を備え、
前記管継手は、前記管軸方向と交差する方向に湾曲していることを特徴とする請求項1に記載の減圧弁ユニット。
【請求項3】
前記圧着固定機構は、前記止水栓の弁箱から前記管軸方向に延びる接続管と、前記管軸方向に移動可能な状態で前記接続管に同軸に支持されて当該接続管に連通する移動管と、前記移動管を前記管軸方向で前記減圧弁に接近する方向および離間する方向に進退させる移動管移動機構と、を備え、
前記移動管は、前記管軸方向から前記流入管に当接可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の減圧弁ユニット。
【請求項4】
前記減圧弁は、前記流入管と前記流出管とを接続する内部流路を備えるハウジングと、前記内部流路における前記流通方向の途中で前記管軸方向と直交する直交方向の一方側を向く環状の弁座と、前記直交方向から見た場合に前記弁座と重なる位置に配置され、前記内部流路において前記弁座よりも前記流通方向の下流側に位置する下流側流路部分の壁面の一部分を構成するダイアフラムと、を有し、
前記ダイアフラムは、前記直交方向から見た場合の輪郭形状が円形であり、外周縁が前記ハウジングによって保持され、中央部分が前記内部流路における前記弁座よりも下流側の流体の圧力に応じて前記直交方向に変位し、
前記ベース部材は、前記止水栓、前記減圧弁、および前記逆止弁の前記直交方向の一方側を前記管軸方向に延びていることを特徴とする請求項1から3うちのいずれか一項に記載の減圧弁ユニット。
【請求項5】
前記管軸方向および前記直交方向と直交する幅方向において、前記止水栓の幅寸法、前記逆止弁の幅寸法、および前記ベース部材の幅寸法は、前記ハウジングにおいて前記ダイアフラムを内周側に保持するハウジング部分の幅寸法以下であり、
前記ベース部材は、前記直交方向から見た場合に、前記止水栓、前記逆止弁、および前記減圧弁と重なっていることを特徴とする請求項4に記載の減圧弁ユニット。
【請求項6】
前記ベース部材は、前記管軸方向に延びて前記止水栓および前記逆止弁が固定された取付部と、前記取付部の前記管軸方向の一方の端から外周側に広がる設置部と、を備え、
前記設置部は、前記取付部とは反対側の端面が前記管軸と垂直な設置面とされていることを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の減圧弁ユニット。
【請求項7】
請求項4に記載の減圧弁ユニットと、
前記減圧弁ユニットを設置するためのユニット設置部材と、を有し、
前記ユニット設置部材は、設置面を備えるユニット設置部と、前記ユニット設置部の前記設置面とは反対側から当該設置面と垂直な方向に延びるユニット取付部と、を備え、
前記減圧弁ユニットは、前記ベース部材が前記ユニット取付部に固定され、前記管軸方向を前記ユニット取付部の延設方向に向けることを特徴とする減圧弁ユニットセット。
【請求項8】
前記ベース部材は、ネジ固定機構により、前記ユニット取付部に固定され、
前記ネジ固定機構は、前記ベース部材に設けられた貫通部、前記ユニット取付部に設けられた穴部、前記貫通部および穴部を貫通して延びる軸部を備えるボルト、および、前記軸部に螺合して前記ベースにおける前記貫通部の開口縁と前記ユニット取付部における前記穴部の開口縁とを前記ボルトの頭部との間に挟むナット、を備えることを特徴とする請求項7に記載の減圧弁ユニットセット。
【請求項9】
前記穴部は、前記ユニット取付部の延設方向に延びる長穴であることを特徴とする請求項8に記載の減圧弁ユニットセット。
【請求項10】
前記減圧弁ユニットを前記ユニット設置部材に固定した状態では、前記管軸方向および直交方向と直交する幅方向における、前記止水栓の幅寸法、前記逆止弁の幅寸法、前記ベース部材の幅寸法、および、前記ユニット取付部の幅寸法は、前記ハウジングにおいて前記ダイアフラムを内周側に保持するハウジング部分の幅寸法以下であり、
前記ユニット取付部は、前記直交方向から見た場合に、前記止水栓、前記逆止弁、前記減圧弁、および前記ベース部材と重なっていることを特徴とする請求項7から9のうちのいずれか一項に記載の減圧弁ユニットセット。
【請求項11】
第1減圧弁ユニットおよび第2減圧弁ユニットと、
前記第1減圧弁ユニットおよび前記第2減圧弁ユニットを設置するためのユニット設置部材と、を有し、
前記第1減圧弁ユニットおよび前記第2減圧弁ユニットは、それぞれ請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の減圧弁ユニットであり、
前記ユニット設置部材は、設置面を備えるユニット設置部と、前記ユニット設置部の前記設置面とは反対側から当該設置面と垂直な方向に延びるユニット取付部と、を備え、
前記第1減圧弁ユニットは、前記ベース部材が前記ユニット取付部に固定されて当該第1減圧弁ユニットの前記管軸方向を当該ユニット取付部の延設方向に向け、
前記第2減圧弁ユニットは、前記ベース部材が前記ユニット取付部において前記延設方向で前記第1減圧弁ユニットとは異なる位置に固定されて当該第2減圧弁ユニットの前記管軸方向を当該ユニット取付部の延設方向に向けることを特徴とする減圧弁ユニットセット。
【請求項12】
第1減圧弁ユニットおよび第2減圧弁ユニットと、
前記第1減圧弁ユニットおよび前記第2減圧弁ユニットを設置するためのユニット設置部材と、を有し、
前記第1減圧弁ユニットおよび前記第2減圧弁ユニットは、それぞれ請求項1から5のうちのいずれか一項に記載の減圧弁ユニットであり、
前記ユニット設置部材は、設置面を備えるユニット設置部と、前記ユニット設置部の前記設置面とは反対側から当該設置面と垂直な方向に延びるユニット取付部と、を備え、
前記ユニット取付部は、前記ユニット設置部から前記設置面と垂直な方向に延びる第1取付板部分と、前記第1取付板部分の隣りで前記ユニット設置部から当該第1取付板部分に沿って延びており、前記第1取付板部分の側の端が当該第1取付板部分に連続する第2取付板部分とを備え、
前記第1取付板部分の厚み方向と前記第2取付板部分の厚み方向とは、交差しており、
前記第1減圧弁ユニットは、前記ベース部材が前記第1取付板部分に固定されて当該第1減圧弁ユニットの前記管軸方向を前記ユニット取付部の延設方向に向けており、
前記第2減圧弁ユニットは、前記ベース部材が前記第2取付板部分に固定されて当該第2減圧弁ユニットの前記管軸方向を前記ユニット取付部の延設方向に向けることを特徴とする減圧弁ユニットセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、減圧弁を備える減圧弁ユニットに関する。また、減圧弁ユニットを設置するための減圧弁ユニットセットに関する。
【背景技術】
【0002】
高層ホテルでは、最上階の各客室の水道で水圧を確保しようとすると、低い階の各客室の水道において水圧が高くなりすぎる。従って、各客室に延びる水道用の配管の途中に必要に応じて減圧弁を設置して、各階の各客室の水道が所定の水圧となるように調節する。特許文献1には、このような場合に用いられる減圧弁が記載されている。
【0003】
特許文献1の減圧弁は、流入管、流入管と同軸の流出管、および流入管と流出管とを接続する内部流路を備えるハウジングを有する。内部流路の途中には、環状の弁座が設けられている。また、減圧弁は、ハウジングの内部に、内部流路における弁座よりも下流側の圧力に応じて変位するダイアフラムと、ステムを介してダイアフラムに固定された弁体と、を備える。弁体は、ダイアフラムの変位に伴って、弁座に接近する方向および離間する方向に移動して、弁座との間の距離を変化させる。これにより、減圧弁は、減圧弁を通過する流体の圧力を所定の圧力に調節する。
【0004】
同文献では、減圧弁は、配管を構成する止水栓とエルボとの間に設置されている。減圧弁は、流入管に袋ナットを備えており、止水栓と減圧弁とは袋ナットにより締結される。また、エルボは減圧弁の側の管継手部分に袋ナットを備えており、減圧弁とエルボとは袋ナットにより締結される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2005-314982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
減圧弁のダイアフラムは、客室の水道が使用される毎に変位する。従って、ダイアフラムには頻繁に負荷がかかる。よって、減圧弁は、ダイアフラムの損傷により、故障する場合がある。
【0007】
ここで、減圧弁と当該減圧弁の上流側の配管とが袋ナットで締結されている場合、或いは、減圧弁と当該減圧弁の下流側の配管とが袋ナットで締結されている場合には、減圧弁を交換する際に、これらの締結の解除が容易ではない。また、減圧弁を配管から取り外す際には、減圧弁の上流側の配管および下流側の配管が不安定になるので、減圧弁を交換する交換作業の作業性が良くない。
【0008】
本発明の課題は、このような点に鑑みて、減圧弁の交換が容易な減圧弁ユニットおよび減圧弁ユニットを備える減圧弁ユニットセットを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の減圧弁ユニットは、流入管および当該流入管と同軸の流出管を備える減圧弁と、前記流入管および前記流出管の管軸方向において、前記減圧弁を流通する流体の流通方向の上流側に配置された止水栓と、前記管軸方向において、前記流通方向の下流側に配置された逆止弁と、前記止水栓および前記逆止弁が固定されたベース部材と、を有し、前記止水栓、前記減圧弁、および前記逆止弁は、この順に連続して配置され、前記減圧弁は、圧着固定機構により、前記止水栓と前記逆止弁と
の間に着脱可能に固定されていることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、配管の途中に減圧弁を設置するのに替えて、減圧弁ユニットを設置できる。ここで、減圧弁ユニットでは、減圧弁は、ベース部材に固定された止水栓と逆止弁との間で着脱可能とされている。従って、減圧弁を減圧弁ユニットから取り外した場合でも、止水栓に接続された上流側の配管が不安定になることはなく、逆止弁に接続された下流側の配管が不安定になることもない。また、減圧弁は、圧着固定機構により、止水栓と前記逆止弁との間に着脱可能に固定されている。圧着固定機構によれば、減圧弁が袋ナットを用いて止水栓および逆止弁に締結されている場合と比較して、これらの締結を解除することが容易である。よって、減圧弁の交換が容易である。ここで、減圧弁ユニットは、減圧弁の上流側に止水栓を備えるので、交換時に止水栓を閉じれば、上流側からの水が飛散することがない。また、減圧弁ユニットは減圧弁の下流側に逆止弁を備えるので、減圧弁を取り外したときに、下流側からの水が飛散することがない。
【0011】
本発明において、前記管軸方向で、前記逆止弁の前記流通方向の下流側に接続された管継手を備え、前記管継手は、前記管軸方向と交差する方向に湾曲しているものとできる。このようにすれば、減圧弁ユニットを経由する配管の方向を曲げることができる。
【0012】
本発明において、前記圧着固定機構は、前記止水栓の弁箱から前記管軸方向に延びる接続管と、前記管軸方向に移動可能な状態で前記接続管に同軸に支持されて当該接続管に連通する移動管と、前記移動管を前記管軸方向で前記減圧弁に接近する方向および離間する方向に進退させる移動管移動機構と、を備え、前記移動管は、前記管軸方向から前記流入管に当接可能である。
【0013】
本発明において、前記減圧弁は、前記流入管と前記流出管とを接続する内部流路を備えるハウジングと、前記内部流路における前記流通方向の途中で前記管軸方向と直交する直交方向の一方側を向く環状の弁座と、前記直交方向から見た場合に前記弁座と重なる位置に配置され、前記内部流路において前記弁座よりも前記流通方向の下流側に位置する下流側流路部分の壁面の一部分を構成するダイアフラムと、を有し、前記ダイアフラムは、前記直交方向から見た場合の輪郭形状が円形であり、外周縁が前記ハウジングによって保持され、中央部分が前記内部流路における前記弁座よりも下流側の流体の圧力に応じて前記直交方向に変位し、前記ベース部材は、前記止水栓、前記減圧弁、および前記逆止弁の前記直交方向の一方側を前記管軸方向に延びているものとできる。減圧弁のダイアフラムは、下流側流路部分の圧力の変動に応じて変位できるように、径方向に大きな部材である。従って、ベース部材をダイアフラムの径方向の外側に配置した場合には、減圧弁ユニットが大型化してしまう。これに対して、ベース部材をダイアフラムの径方向と交差する直交方向に配置すれば、減圧弁ユニットをコンパクトにできる。
【0014】
本発明において、前記管軸方向および前記直交方向と直交する幅方向において、前記止水栓の幅寸法、前記逆止弁の幅寸法、および前記ベース部材の幅寸法は、前記ハウジングにおいて前記ダイアフラムを内周側に保持するハウジング部分の幅寸法以下であり、前記ベース部材は、前記直交方向から見た場合に、前記止水栓、前記逆止弁、および前記減圧弁と重なっているものとできる。このようにすれば、減圧弁ユニットを、幅方向で、コンパクトにできる。
【0015】
本発明において、前記ベース部材は、前記管軸方向に延びて前記止水栓および前記逆止弁が固定された取付部と、前記取付部の前記管軸方向の一方の端から外周側に広がる設置部と、を備え、前記設置部は、前記取付部とは反対側の端面が前記管軸と垂直な設置面とされているものとできる。このようにすれば、設置面をホテルなどの建物の床面に当接さ
せて設置部材を設置することにより、減圧弁ユニットを建物に設置できる。また、止水栓、減圧弁および逆止弁を上下方向に配列した姿勢で、減圧弁ユニットを設置できる。従って、減圧弁ユニットの設置スペースを抑制できる。
【0016】
次に、本発明の減圧弁ユニットセットは、上記の減圧弁ユニットと、前記減圧弁ユニットを設置するためのユニット設置部材と、を有し、前記ユニット設置部材は、設置面を備えるユニット設置部と、前記ユニット設置部の前記設置面とは反対側から当該設置面と垂直な方向に延びるユニット取付部と、を備え、前記減圧弁ユニットは、前記ベース部材が前記ユニット取付部に固定され、前記管軸方向を前記ユニット取付部の延設方向に向けることを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、ホテルなどの建物の床面に設置面を当接させてユニット設置部材を設置して、ユニット取付部に減圧弁ユニットを固定することにより、減圧弁ユニットを設置できる。或いは、ユニット取付部に減圧弁ユニットを固定して、ユニット取付部を建物に設置することにより、減圧弁ユニットを設置できる。従って、減圧弁ユニットの設置が容易である。また、減圧弁ユニットを設置した状態では、止水栓、減圧弁および逆止弁が上下方向に配列される。従って、減圧弁ユニットの設置スペースを抑制できる。
【0018】
本発明において、前記ベース部材は、ネジ固定機構により、前記ユニット取付部に固定され、前記ネジ固定機構は、前記ベース部材に設けられた貫通部、前記ユニット取付部に設けられた穴部、前記貫通部および穴部を貫通して延びる軸部を備えるボルト、および、前記軸部に螺合して前記ベースにおける前記貫通部の開口縁と前記ユニット取付部における前記穴部の開口縁とを前記ボルトの頭部との間に挟むナット、を備えるものとできる。このようにすれば、減圧弁ユニットをユニット設置部材に固定することが容易である。
【0019】
本発明において、前記穴部は、前記ユニット取付部の延設方向に延びる長穴であることが望ましい。このようにすれば、ネジ固定機構による減圧弁ユニットの固定位置を、長穴の範囲で移動させることができる。
【0020】
本発明において、前記減圧弁ユニットを前記ユニット設置部材に固定した状態では、前記管軸方向および直交方向と直交する幅方向における、前記止水栓の幅寸法、前記逆止弁の幅寸法、前記ベース部材の幅寸法、および、前記ユニット取付部の幅寸法は、前記ハウジングにおいて前記ダイアフラムを内周側に保持するハウジング部分の幅寸法以下であり、前記ユニット取付部は、前記直交方向から見た場合に、前記止水栓、前記逆止弁、前記減圧弁、および前記ベース部材と重なっているものとできる。このようにすれば、減圧弁ユニットをユニット取付部材に固定した状態でユニット取付部材を設置したときに、減圧弁ユニットおよびユニット取付部材が占有する空間を小さくできる。
【0021】
本発明において、第1減圧弁ユニットおよび第2減圧弁ユニットと、前記第1減圧弁ユニットおよび前記第2減圧弁ユニットを設置するためのユニット設置部材と、を有し、前記第1減圧弁ユニットおよび前記第2減圧弁ユニットは、それぞれ上記の減圧弁ユニットであり、前記ユニット設置部材は、設置面を備えるユニット設置部と、前記ユニット設置部の前記設置面とは反対側から当該設置面と垂直な方向に延びるユニット取付部と、を備え、前記第1減圧弁ユニットは、前記ベース部材が前記ユニット取付部に固定されて当該第1減圧弁ユニットの前記管軸方向を当該ユニット取付部の延設方向に向け、前記第2減圧弁ユニットは、前記ベース部材が前記ユニット取付部において前記延設方向で前記第1減圧弁ユニットとは異なる位置に固定されて当該第2減圧弁ユニットの前記管軸方向を当該ユニット取付部の延設方向に向けるものとできる。このようにすれば、2つの減圧弁ユニットを管軸方向に配列した状態で設置できるので、これらの設置スペースを抑制できる。
【0022】
本発明において、第1減圧弁ユニットおよび第2減圧弁ユニットと、前記第1減圧弁ユニットおよび前記第2減圧弁ユニットを設置するためのユニット設置部材と、を有し、前記第1減圧弁ユニットおよび前記第2減圧弁ユニットは、それぞれ上記の減圧弁ユニットであり、前記ユニット設置部材は、設置面を備えるユニット設置部と、前記ユニット設置部の前記設置面とは反対側から当該設置面と垂直な方向に延びるユニット取付部と、を備え、前記ユニット取付部は、前記ユニット設置部から前記設置面と垂直な方向に延びる第1取付板部分と、前記第1取付板部分の隣りで前記ユニット設置部から当該第1取付板部分に沿って延びており、前記第1取付板部分の側の端が当該第1取付板部分に連続する第2取付板部分とを備え、前記第1取付板部分の厚み方向と前記第2取付板部分の厚み方向とは、交差しており、前記第1減圧弁ユニットは、前記ベース部材が前記第1取付板部分に固定されて当該第1減圧弁ユニットの前記管軸方向を前記ユニット取付部の延設方向に向けており、前記第2減圧弁ユニットは、前記ベース部材が前記第2取付板部分に固定されて当該第2減圧弁ユニットの前記管軸方向を前記ユニット取付部の延設方向に向けるものとできる。このようにすれば、第1減圧弁ユニットと第2減圧弁ユニットとが、互いに交差する方向を向く第1取付板部分および第2取付板部分に固定される。従って、2つの減圧弁ユニットを並列に設置する際に、それらが占有する空間を小さくできる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の減圧弁ユニットでは、減圧弁は、ベース部材に固定された止水栓と逆止弁との間で着脱可能とされている。従って、減圧弁を減圧弁ユニットから取り外した場合でも、止水栓に接続された上流側の配管が不安定になることはなく、逆止弁に接続された下流側の配管が不安定になることもない。また、減圧弁は、圧着固定機構により、止水栓と前記逆止弁との間に着脱可能に固定されている。圧着固定機構によれば、減圧弁の着脱が容易である。さらに、減圧弁ユニットは、減圧弁の上流側に止水栓を備えるので、交換時に止水栓を閉じれば、上流側からの水が飛散することがない。また、減圧弁ユニットは減圧弁の下流側に逆止弁を備えるので、減圧弁を取り外したときに、下流側からの水が飛散することがない。
【0024】
また、本発明の減圧弁ユニットセットによれば、ホテルなどの建物の床面に設置面を当接させてユニット設置部材を設置して、ユニット取付部に減圧弁ユニットを固定することにより、減圧弁ユニットを設置できる。或いは、ユニット取付部に減圧弁ユニットを固定して、ユニット取付部を建物に設置することにより、減圧弁ユニットを設置できる。従って、減圧弁ユニットの設置が容易である。また、減圧弁ユニットを設置した状態では、止水栓、減圧弁および逆止弁が上下方向に配列される。従って、減圧弁ユニットの設置スペースを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】減圧弁ユニットセットの側面図である。
図2】ユニット設置部材の説明図である。
図3】減圧弁ユニットの断面図である。
図4】変形例1の減圧弁ユニットセットの説明図である。
図5】変形例2の減圧弁ユニットセットの説明図である。
図6】変形例の減圧弁ユニットの説明図である。
図7】変形例の減圧弁ユニットのベース部材の説明である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、図面を参照して、本発明の実施の形態である減圧弁ユニットセットおよび減圧弁ユニットを説明する。
【0027】
(減圧弁ユニットセット)
図1(a)は、減圧弁ユニットセットを減圧弁ユニットの側から見た場合の側面図である。図1(b)は、減圧弁ユニットセットを図1(a)と直交する方向から見た場合の側面図である。減圧弁ユニットセット1は、減圧弁2を備える減圧弁ユニット3と、減圧弁ユニット3を設置するためのユニット設置部材4と、を備える。
【0028】
減圧弁ユニットセット1は、高層ホテルにおいて各客室の水道に水を供給する給水系の配管の途中に減圧弁ユニット3を設置するために用いられる。すなわち、高層ホテルの給水系は、各階に水を配送する図示しない本管と、各階において本管から分岐して各客室に向かって延びる複数の分岐配管6とを有する。このような給水系では、最上階の各客室の水道で水圧を確保しようとすると、低い階の各客室の水道では水圧が高くなりすぎる。従って、各階の各分岐配管6の途中に減圧弁ユニット3を設置して、各客室の水道の水圧を所定の圧力に調節する。
【0029】
(ユニット設置部材)
図2はユニット設置部材の説明図である。図2(a)、図2(b)に示すように、ユニット設置部材4は、設置面11aを備えるユニット設置部11と、ユニット設置部11の設置面11aとは反対側から設置面11aと垂直な方向に延びるユニット取付部12と、を備える。図2(c)に示すように、ユニット設置部11は板状であり、平面形状は略正方形である。ユニット取付部12は、ユニット設置部11の中央部分から突出する。ユニット設置部11における4辺の縁には、それぞれ切欠き部14が設けられている。ユニット設置部11を高層ホテルの各階の床面に固定する際には、設置面11aを床面に当接させる。また、切欠き部14に、各階の床面から突出するアンカーを貫通させる。そして、ユニット設置部11とアンカーとを溶接、或いはナットにより締結する。ユニット設置部11を床面に設置した状態では、ユニット取付部12は、床面から上方に延びる。
【0030】
ユニット取付部12は、設置面11aと垂直な方向に一定幅で延びる第1取付板部分15と、第1取付板部分15に沿って設置面11aと垂直な方向に一定幅で延びる第2取付板部分16と、を備える。第1取付板部分15における第2取付板部分16の側の端と第2取付板部分16の第1取付板部分15の側の端とは連続しており、第1取付板部分15の厚み方向W1と第2取付板部分16の厚み方向W2とは直交する。従って、ユニット取付部12を、設置面11aと垂直な延設方向Uから見た場合の形状は、L字形状である。図2(a)に示すように、第1取付板部分15には、延設方向Uで離間する位置に第1穴部17および第2穴部18が設けられている。2つの第1穴部17および第2穴部18のそれぞれは、延設方向Uに延びる長穴である。
【0031】
(減圧弁ユニット)
図3は減圧弁ユニットの断面図である。減圧弁ユニット3は、流入管21および当該流入管21と同軸の流出管22を有する減圧弁2を備える。また、減圧弁ユニット3は、流入管21および流出管22の管軸Lに沿ったX方向において、減圧弁2を流通する流体の流通方向Sの上流側に配置された止水栓24と、流通方向Sの下流側に配置された逆止弁25と、止水栓24および逆止弁25が固定されたベース部材26と、を有する。ベース部材26は止水栓24、減圧弁2、および逆止弁25の一方側に位置する。減圧弁2は、圧着固定機構27により、止水栓24と逆止弁25との間に着脱可能に固定されている。これにより、止水栓24は減圧弁2の流入管21に接続され、逆止弁25は減圧弁2の流出管22に接続される。さらに、減圧弁ユニット3は、逆止弁25に接続された管継手28を備える。管継手28は、管軸方向Xと交差する方向に湾曲している。本例において、管継手28は、エルボである。水は、止水栓24、減圧弁2、逆止弁25、および管継手28を、この順に経由して流れる。
【0032】
ここで、以下の説明では、減圧弁2の流入管21および流出管22の管軸Lに沿った方向を減圧弁ユニット3の管軸方向Xとする。管軸方向Xにおいてに止水栓24が位置する側をX1方向とする。管軸方向Xにおいて逆止弁25が位置する側をX2方向とする。また、管軸方向Xと直交する方向を減圧弁ユニット3の直交方向Yとし、管軸方向Xおよび直交方向Yと直交する方向を減圧弁ユニット3の幅方向Zとする。直交方向Yは、減圧弁2とベース部材26とが対向する方向である。直交方向Yにおいてベース部材26が位置する一方側をY1方向、減圧弁2が位置する他方側をY2方向とする。なお、減圧弁ユニット3がユニット設置部11に取り付けられた状態では、管軸方向Xとユニット取付部12の延設方向Uとは一致する。
【0033】
(減圧弁)
減圧弁2は、流入管21と流出管22とを接続する内部流路31を有するハウジング34を備える。図3に示すように、内部流路31は、直交方向Yに延びる流路部分31aを備える。流路部分31aの途中にはY1方向を向く環状の弁座32が設けられている。また、減圧弁2は、内部流路31において弁座32よりも流通方向Sの下流側に位置する下流側流路部分31bの壁面の一部分を構成するダイアフラム33を有する。
【0034】
ダイアフラム33は、直交方向Yから見た場合に弁座32と重なる位置に配置されている。図1(a)に鎖線で示すように、ダイアフラム33は、直交方向Yから見た場合の輪郭形状が円形であり、外周縁がハウジング34によって保持されている。また、図3に示すように、ダイアフラム33は、ハウジング34内に配置されたコイルバネ30により、直交方向Yにおける所定の位置に支持されている。ダイアフラム33は、その中央部分が、下流側流路部分31bの流体の圧力に応じて直交方向Yに変位する。ここで、図1(a)に示すように、減圧弁2は、直交方向Yから見たときに、ハウジング34においてダイアフラム33を内周側に保持するハウジング部分34aの幅が最も広い。
【0035】
また、減圧弁2は、ダイアフラム33の中央部分に固定されてY1方向に延びるステム35を備える。ステム35は、内部流路31における弁座32よりも流通方向Sの上流側に位置する上流側流路部分31cを経由し、弁座32を貫通して、その先端部が上流側流路部分31cに達する。ステム35の先端部(ダイアフラム33とは反対側に端)には、弁体36が固定されている。弁体36は円環状である。弁体36は、下流側流路部分31bに位置しており、Y1方向の側から弁座32に対向する。
【0036】
ダイアフラム33の中央部分が下流側流路部分31bの流体の圧力に応じて直交方向Yに変位すると、ステム35がダイアフラム33の変位に伴って直交方向Yに変位する。これにより、弁体36が弁座32に接近する方向および離間する方向に変位して弁座32との間の距離を変化させる。すなわち、逆止弁25は、ダイアフラム33の変位に伴って弁の開口度を変化させる。これにより、減圧弁2は、当該減圧弁2を通過する水の圧力を所定の圧力に調節する。
【0037】
(止水栓)
止水栓24は、本例では、ボール止水栓である。図3に示すように、止水栓24は、ボール弁体41と、弁箱43と、ボール弁体41を回転させるためのハンドル42と、を備える。ボール弁体41は、弁箱43の内部に区画された弁室44に収容されている。弁箱43は、Y1方向の端部分にベース部材26に固定される止水栓固定部45を備える。
【0038】
ハンドル42は、直交方向Yに延びる軸部42aを備える。軸部42aのY1方向の端部はボール弁体41に固定され、Y2方向の端部分が弁箱43からY2方向に突出している。軸部42aのY2方向の端部分には摘み部42bが設けられている。止水栓固定部45は、円柱形状であり、弁箱43からハンドル42とは反対方向に突出する。止水栓固定
部45は外周面に雄ねじ45aを備える。
【0039】
また、止水栓24は、弁箱43からX1方向に突出する第1接続管46と、弁箱43からX2方向に延びる第2接続管47とを備える。さらに、止水栓24は、管軸方向Xに移動可能な状態で第2接続管47に支持された移動管48と、移動管48を管軸方向Xで減圧弁2に接近する方向および離間する方向に進退させる移動管移動機構40と、を備える。移動管移動機構40は、管軸L回りに回転可能かつ管軸方向Xに移動不能な状態で第2接続管47の外周側に支持された操作環49を備える。移動管48は、第2接続管47の外周側に当該第2接続管47と同軸に支持されている。径方向における第2接続管47と移動管48との間にはOリング50が介在する。また、移動管移動機構40は、操作環49の内周面に設けられた雌ねじ49aと、移動管48の外周面に設けられた雄ねじ48bと、を備える。雄ねじ48bは、操作環49の雌ねじ49aと螺合する。従って、操作環49を管軸L回りに回転させることにより、移動管48は管軸方向Xの第1方向X1または第2方向X2に移動する。
【0040】
移動管48は、X2方向の円環状端面48aに円環状の凹部51を備える。凹部51の内径寸法は減圧弁2の流入管21のX1方向の端の外形寸法よりも大きい。凹部51においてX2方向を向く環状の底面には、環状溝52が設けられている。環状溝52には、環状のガスケット53が装着されている。凹部51の底面およびガスケット53は、減圧弁2の流入管21の端面が当接する圧着部である。また、移動管48は、円環状端面48aの周方向の一部分からX2方向に突出する受け部54を備える。受け部54は、円環状端面48aにおいて、ベース部材26が位置する角度位置から突出する。受け部54は円形状であり、減圧弁2の流入管21をY1方向の側(ベース部材26の側)から支持する。
【0041】
(逆止弁)
逆止弁25は、逆止弁本体61と、逆止弁本体61を収容する弁室62を区画する弁箱63を備える。また、逆止弁25は、弁箱63からX1方向に延びる第1接続管64と、弁箱63からX2方向に延びる第2接続管65とを備える。弁箱63は、Y1方向の端部分にベース部材26に固定される逆止弁固定部66を備える。
【0042】
逆止弁固定部66は弁箱63からY1方向に突出する。逆止弁固定部66は、円柱形状であり、外周面に雄ねじ66aを備える。第1接続管64は、弁箱63に着脱可能に取り付けられている。ここで、第1接続管64を弁箱63から取り外すと、弁室62がX1方向に向かって解放された状態となり、逆止弁本体61を交換することが可能となる。
【0043】
第1接続管64は、X1方向の円環状端面64aに円環状の凹部67を備える。凹部67の内径寸法は減圧弁2の流出管22のX2方向の端の外形寸法よりも大きい。凹部67においてX1方向を向く環状の底面には、環状溝68が設けられている。環状溝68には、環状のガスケット69が装着されている。凹部67の底面およびガスケット69は、減圧弁2の流出管22の端面が当接する圧着部である。また、第1接続管64は、円環状端面64aの周方向の一部分からX1方向に突出する受け部70を備える。受け部70は、円環状端面64aにおいて、ベース部材26が位置する角度位置から突出する。受け部70は円形状であり、減圧弁2の流出管22をY1方向の側(ベース部材26の側)から支持する。
【0044】
ここで、止水栓24の第2接続管47、移動管48、移動管移動機構40(操作環49、操作環49の雌ねじ49a、移動管48の雄ねじ45a)、およびガスケット69、並びに、逆止弁25の第1接続管64およびガスケット69は、止水栓24と逆止弁25との間で減圧弁2を着脱可能に接続する圧着固定機構27を構成する。
【0045】
また、逆止弁25は、第2接続管65の先端部分に袋ナット71を備える。袋ナット71は第2接続管65に回転可能に支持されている。ここで、逆止弁25の第2接続管65には、袋ナット71を利用して、管継手28が接続されている。
【0046】
(ベース部材)
次に、ベース部材26は、止水栓24、減圧弁2、および逆止弁25のY1方向の側を管軸方向Xに延びる。図1(a)に示すように、幅方向Zにおけるベース部材26の幅寸法は、減圧弁2においてダイアフラム33を内周側に保持するハウジング部分34aの幅寸法以下である。ベース部材26は、X1方向の端部分に位置する止水栓取付部73と、X2方向の端部分に位置する逆止弁取付部74と、管軸方向Xに延びて止水栓取付部73と逆止弁取付部74とを接続する接続部72と、を備える。止水栓取付部73および逆止弁取付部74は、接続部72よりもY2方向に突出する。止水栓取付部73および逆止弁取付部74には、それぞれ直交方向Yに貫通する貫通穴73a、貫通穴74aが設けられている。止水栓24は、止水栓固定部45が貫通穴73aに挿入され、止水栓固定部45の雄ねじ45aに螺合するナット75により、止水栓取付部73に固定される。逆止弁25は、逆止弁固定部66が貫通穴74aに挿入され、逆止弁固定部66の雄ねじ66aに螺合するナット76により、逆止弁取付部74に固定される。ベース部材26に止水栓24、減圧弁2、および逆止弁25が固定された状態を直交方向Yから見た場合には、ベース部材26と、止水栓24、減圧弁2、および逆止弁25と、は重なる。
【0047】
また、ベース部材26は、止水栓取付部73のY1方向の端縁からX1方向に突出する第1固定板部77と、逆止弁取付部74のY1方向の端縁からX2方向に突出する第2固定板部78を備える。第1固定板部77のX1方向の端縁には、ボルト固定用の第1切欠き部77a(貫通部)が設けられている。第2固定板部78分のX2方向の端縁には、ボルト固定用の第2切欠き部78a(貫通部)が設けられている。なお、第1切欠き部77aおよび第2切欠き部78aは、貫通穴としてもよい。
【0048】
(減圧弁ユニットのユニット設置部への固定)
減圧弁ユニット3は、ネジ固定機構81により、ユニット取付部12に固定される。ネジ固定機構81は、ベース部材26に設けられた第1切欠き部77aおよび第2切欠き部78a、並びに、ユニット取付部12に設けられた第1穴部17および第2穴部18を備える。また、ネジ固定機構81は、第1切欠き部77aおよび第1穴部17を貫通して延びる第1ボルト82、第2切欠き部78aおよび第2穴部18を貫通して延びる第2ボルト83、第1ボルト82に螺合する第1ナット84および第2ボルト83に螺合する第2ナット85を備える。第1ナット84は、ベース部材26における第1切欠き部77aの開口縁とユニット取付部12における第1穴部17の開口縁とを第1ボルト82の頭部との間に挟んで、減圧弁ユニット3をユニット設置部材4に固定する。第2ナット85は、ベース部材26における第2切欠き部78aの開口縁とユニット取付部12における第2穴部18の開口縁とを第2ボルト83の頭部との間に挟んで、減圧弁ユニット3をユニット設置部材4に固定する。
【0049】
ここで、減圧弁ユニット3がユニット設置部材4に取り付けられた状態では、減圧弁ユニット3の管軸方向Xと、ユニット取付部12の延設方向Uとは、一致する。また、直交方向Yから見た場合に、ユニット取付部12は、止水栓24、逆止弁25、減圧弁2、およびベース部材26と重なる。
【0050】
(減圧弁ユニットの設置、および、減圧弁の交換)
減圧弁ユニット3を設置する際には、図1に示すとおり、まず、ユニット設置部材4を建物の床面に設置する。その後、ネジ固定機構81により、減圧弁ユニット3をユニット設置部11を固定する。ここで、ネジ固定機構81において、ユニット設置部11に設け
られた第1穴部17および第2穴部18は、それぞれユニット取付部12の延設方向Uに延びる長穴である。従って、減圧弁ユニット3を固定する際に、その固定位置を、長穴の範囲で上下方向に移動させて調節できる。
【0051】
建物の床面に設置されたユニット設置部材4に減圧弁ユニット3を固定すると、減圧弁ユニット3の管軸方向Xは上下方向となり、止水栓24、減圧弁2、逆止弁25、および管継手28は、この順に、上下方向に配列される。
【0052】
次に、止水栓24の第1接続管46に分岐配管6を接続する。すなわち、止水栓24に、分岐配管6において減圧弁ユニット3よりも上流側に位置する上流側配管部分85を接続する。また、逆止弁25の第2接続管47に、分岐配管6において減圧弁ユニット3よりも下流側に位置する下流側配管部分86を接続する。
【0053】
なお、予め、減圧弁ユニット3をユニット設置部材4に固定しておき、減圧弁ユニット3が固定されたユニット設置部材4を、建物の床面に設置することもできる。
【0054】
ここで、減圧弁ユニット3が高層ホテルに設置されて使用されると、減圧弁2のダイアフラム33は、客室の水道が使用される毎に変位する。従って、ダイアフラム33には頻繁に負荷がかかる。よって、減圧弁2は、ダイアフラム33の損傷により、故障する場合がある。
【0055】
このような場合には、まず、止水栓24を操作して、上流側配管部分85から減圧弁2へ流入する水を停止する。次に、止水栓24の操作環49を回転させて、移動管48を減圧弁2から離間するX1方向に移動させる。これにより、圧着固定機構27による減圧弁2の固定をが解除して、減圧弁2を止水栓24と逆止弁25との間から取り外す。
【0056】
その後、新たな減圧弁2を止水栓24と逆止弁25との間に配置して、止水栓24の
受け部54と逆止弁25の受け部70に支持させる。しかる後に、止水栓24の操作環49を回転させて、移動管48を逆止弁25から接近させるX2方向に移動させる。これにより、止水栓24と逆止弁25との間に減圧弁2を圧着固定する。その後、止水栓24を操作する。これにより、水を、上流側配管部分85から、減圧弁ユニット3を介して、下流側配管部分86に流通させる。
【0057】
(作用効果)
本例によれば、分岐配管6の途中に減圧弁2を設置するのに替えて、減圧弁ユニット3を設置できる。また、減圧弁ユニット3を設置する際には、ユニット設置部11を建物の床面に設置して、減圧弁ユニット3をユニット取付部12に固定すればよい。従って、減圧弁ユニット3の設置が容易である。さらに、減圧弁ユニット3を設置した状態では、止水栓24、減圧弁2および逆止弁25は上下方向に配列される。従って、減圧弁ユニット3の設置スペースを抑制できる。
【0058】
また、本例では、ネジ固定機構81により、減圧弁ユニット3をユニット設置部11に固定する。従って、減圧弁ユニット3のユニット取付部12への固定が容易である。
【0059】
さらに、ユニット設置部材4の第1穴部17および第2穴部18は、ユニット取付部12の延設方向U(管軸方向X)に延びる長穴である。従って、減圧弁ユニット3をユニット設置部材4に固定する固定位置を、長穴(第1穴部17および第2穴部18)の範囲で移動させることができる。
【0060】
ここで、減圧弁ユニット3では、減圧弁2は、ベース部材26に固定された止水栓24
と逆止弁25との間で着脱可能とされている。また、減圧弁ユニット3は建物の床面に設置されたユニット設置部11に固定されている。従って、減圧弁2を減圧弁ユニット3から取り外した場合でも、止水栓24が接続された上流側配管部分85が不安定になることはなく、逆止弁25が接続された下流側配管部分86が不安定になることもない。よって、減圧弁2を交換する際の作業性が良好となる。
【0061】
また、減圧弁2は、圧着固定機構27により、止水栓24と前記逆止弁25との間に着脱可能に固定されている。圧着固定機構27によれば、減圧弁2が袋ナットを用いて止水栓24および逆止弁25に締結されている場合と比較して、これらの締結を解除することが容易である。また、圧着固定機構27によれば、減圧弁2が袋ナットを用いて止水栓24および逆止弁25に締結される場合と比較して、これらを締結することが容易である。すなわち、本例では、操作環49を回転させることにより、減圧弁2の着脱を行うことができる。よって、減圧弁2の交換が容易である。なお、圧着固定機構の構成は、上記の例に限られるものではない。
【0062】
ここで、減圧弁ユニット3は、減圧弁2の上流側に止水栓24を備えるので、減圧弁2の交換時に止水栓24を閉じれば、上流側からの水が飛散することがない。また、減圧弁ユニット3は減圧弁2の下流側に逆止弁25を備えるので、減圧弁2を取り外したときに、下流側からの水が飛散することがない。
【0063】
また、本例では、逆止弁25の流通方向Sの下流側に接続された管継手28を有する。従って、減圧弁ユニット3を経由する分岐配管6の方向を曲げることができる。これにより、減圧弁ユニット3よりも下流側に位置する下流側配管部分86を、建物の床面に沿った方向に配管することが容易となる。
【0064】
さらに、本例では、減圧弁ユニット3において、ベース部材26は、止水栓24、減圧弁2、および逆止弁25の直交方向YのY1方向を管軸方向Xに延びている。ここで、減圧弁2のダイアフラム33は、径方向に広がる大きな部材であり、管軸方向Xおよび幅方向Zに広がっている。従って、ベース部材26を管軸方向Xおよび幅方向Zと直交する直交方向Yに位置すれば、ベース部材26がダイアフラム33の外周縁の位置することを回避できる。よって、減圧弁ユニット3がコンパクトになる。
【0065】
また、本例では、止水栓24の幅寸法、逆止弁25の幅寸法、およびベース部材26の幅寸法は、ハウジング34においてダイアフラム33を内周側に保持するハウジング部分34aの幅寸法以下である。また、図1(a)に示すように、ベース部材26は、止水栓24、逆止弁25、および減圧弁2と重なっている。従って、減圧弁ユニット3を、コンパクトにできる。
【0066】
さらに、本例では、減圧弁ユニット3をユニット設置部11に固定した状態では、止水栓24の幅寸法、逆止弁25の幅寸法、ベース部材26の幅寸法、および、ユニット取付部12の幅寸法は、ハウジング34においてダイアフラム33を内周側に保持するハウジング部分34aの幅寸法以下である。そして、図1(a)に示すように、直交方向Yから見た場合に、ユニット取付部12は、止水栓24、逆止弁25、減圧弁2、およびベース部材26と重なっている。従って、減圧弁ユニット3をユニット設置部材4に固定した状態でユニット設置部材4を設置したときに、減圧弁ユニット3およびユニット設置部材4が占有する空間を小さくできる。
【0067】
(他の実施の形態)
図4は変形例1の減圧弁ユニットセットの説明図である。図5は変形例2の減圧弁ユニットセットの説明図である。なお、変形例1の減圧弁ユニットセット1Aおよび変形例2
の減圧弁ユニットセット1Bは、上記の減圧弁ユニットセット1と対応する構成を備えるので、対応する部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0068】
減圧弁ユニットセット1Aは、第1減圧弁ユニット3Aおよび第2減圧弁ユニット3Bと、第1減圧弁ユニット3Aおよび第2減圧弁ユニット3Bを設置するためのユニット設置部11と、を有する。
【0069】
図4に示すように。第1減圧弁ユニット3Aおよび第2減圧弁ユニット3Bは、上記の減圧弁ユニット3と同一である。ユニット設置部11は、設置面11aを備えるユニット設置部11と、ユニット設置部11の設置面11aとは反対側から当該設置面11aと垂直な方向に延びるユニット取付部12とを備える。ネジ固定機構81は、ユニット取付部12に、第1穴部17、第2穴部18、第3穴部87、第4穴部88を備える。第1穴部17、第2穴部18、第3穴部87、第4穴部88は、ユニット取付部12の延設方向Uを下方から上方に向かってこの順に設けられている。第1穴部17、第2穴部18、第3穴部87、第4穴部88のそれぞれは、延設方向Uに延びる長穴である。
【0070】
第1減圧弁ユニット3Aは、ネジ固定機構81の第1穴部17および第2穴部18を利用して、ユニット取付部12に固定される。第2減圧弁ユニット3Bは、ネジ固定機構81の第3穴部87および第4穴部88を利用して、ユニット取付部12に固定される。これにより、第1減圧弁ユニット3Aは、ベース部材26がユニット取付部12に固定され、その管軸方向Xをユニット取付部12の延設方向Uに向ける。第2減圧弁ユニット3Bは、ベース部材26がユニット取付部12において延設方向Uで第1減圧弁ユニット3Aとは異なる位置に固定され、その管軸方向Xをユニット取付部12の延設方向Uに向ける。
【0071】
本例によれば、2つの減圧弁ユニット3を、管軸方向Xに配列した状態で設置することができるので、これらの設置スペースを抑制できる。
【0072】
次に、変形例2の減圧弁ユニットセット1Bは、第1減圧弁ユニット3Aおよび第2減圧弁ユニット3Bと、第1減圧弁ユニット3Aおよび第2減圧弁ユニット3Bを設置するためのユニット設置部11と、を有する。図5に示すように、本例では、ユニット設置部11のユニット取付部12の第1取付板部分15に第1減圧弁ユニット3Aが固定され、第2取付板部分16に第2減圧弁ユニット3Bを固定されている。
【0073】
すなわち、本例では、ネジ固定機構81は、第1取付板部分15に第1穴部17および第2穴部18を備えるとともに、第2取付板部分16に第3穴部87および第4穴部88を備える。第1穴部17および第2穴部18は、第1取付板部分15において、延設方向Uに配列されている。第3穴部87および第4穴部88は、第2取付板部分16において、延設方向Uに配列されている。第1穴部17、第2穴部18、第3穴部87、第4穴部88のそれぞれは、延設方向Uに延びる長穴である。
【0074】
第1減圧弁ユニット3Aは、ネジ固定機構81の第1穴部17および第2穴部18を利用して、第1取付板部分15に固定される。これにより、第1減圧弁ユニット3Aは、ベース部材26がユニット取付部12に固定され、その管軸方向Xをユニット取付部12の延設方向Uに向ける。第2減圧弁ユニット3Bは、ネジ固定機構81の第3穴部87および第4穴部88を利用して、第2取付板部分16に固定される。これにより、第2減圧弁ユニット3Bは、ベース部材26がユニット取付部12に固定され、その管軸方向Xをユニット取付部12の延設方向Uに向ける。
【0075】
本例によれば、第1減圧弁ユニット3Aと第2減圧弁ユニット3Bとが、互いに交差す
る方向を向く第1取付板部分15および第2取付板部分16に固定される。従って、2つの減圧弁ユニット3を並列に設置する場合に、それらが占有する空間を小さくできる。
【0076】
(減圧弁ユニットの別の例)
図6は変形例の減圧弁ユニットの説明図である。図7は変形例の減圧弁ユニットのベース部材の説明である。図6に示すように、本例の減圧弁ユニット3Cは、管軸方向Xに沿って、止水栓24、減圧弁2、逆止弁25をこの順に備える。減圧弁2は、圧着固定機構27により、止水栓24と逆止弁25との間に着脱可能に固定されている。さらに、減圧弁ユニット3Cは、逆止弁25に接続された管継手28を備える。また、減圧弁ユニット3Cは、止水栓24および逆止弁25が固定されたベース部材26を備える。水は、止水栓24、減圧弁2、逆止弁25、および管継手28を、この順に経由して流れる。なお、本例の減圧弁ユニット3Cは、上記の減圧弁ユニット3と対応する構成を備えるので、対応する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0077】
本例では、ベース部材26は、上記の減圧弁ユニットセット1におけるユニット設置部材4を兼ねる。すなわち、ベース部材26は、管軸方向Xに延びて止水栓24および逆止弁25が固定された取付部91と、取付部91のX2方向の端から外周側に広がる設置部92と、を備える。設置部92は、取付部91とは反対側の端面が管軸Lと垂直な設置面92aとされている。
【0078】
より具体的には、減圧弁ユニット3Cのベース部材26は、設置面92aを備える設置部92と、設置部92の設置面92aとは反対側から当該設置面92aと垂直な方向に延びる取付部91と、を備える。取付部91は、止水栓24、減圧弁2、逆止弁25、および管継手28の一方側で減圧弁2の管軸方向Xに延びる。
【0079】
図7に示すように、設置部92は板状であり、平面形状は略正方形である。取付部91は、設置部92の中央部分から突出する。設置部92における4辺の縁には、それぞれ切欠き部14が設けられている。設置部92を高層ホテルの各階の床面に固定する際には、設置面92aを床面に当接させる。また、切欠き部14に、各階の床面から突出するアンカーを貫通させる。そして、設置部92とアンカーとを溶接、或いはナットにより締結する。設置部92を床面に設置した状態では、取付部91は、床面から上方に延びる。
【0080】
取付部91は、管軸方向Xに一定幅で延びる取付板部94と、取付板部94の幅方向Zの一方側で取付板部94に沿って管軸方向Xに延びる第1側板部95を備える。第1側板部95は取付板部94の幅方向Zの一方側の端縁から取付板部94と直交する方向に突出する。また、取付部91は、取付板部94の幅方向Zの他方側で取付板部94に沿って管軸方向Xに延びる第2側板部96を備える。第2側板部96は取付板部94の幅方向Zの他方側の端縁から取付板部94と直交する方向に突出し、第1側板部95と対向する。従って、取付部91を設置面92aと垂直な延設方向Uから見た場合の形状は、コの字形状である。
【0081】
取付板部94は、管軸方向Xの途中に、Y2方向に突出する突出部分97を備える。突出部分97は、Y2方向に屈曲して延びる第1屈曲板部分98と、屈曲板部分のY2方向の端からX2方向に延びる台座板部分99と、台座板部分99のX2方向の端部分からY1方向に屈曲して延びる第2屈曲板部分100と、を備える。台座板部分99は、X1方向の端部分に止水栓24を固定するための止水栓固定部101を備える。また、台座板部分99は、X1方向の端部分に逆止弁25を固定するための逆止弁固定部102を備える。止水栓固定部101および逆止弁固定部102は、台座板部分99に設けられた穴である。さらに、台座板部分99は、管軸方向Xで止水栓固定部101と逆止弁固定部102との間に、開口部103を備える。
【0082】
減圧弁2、逆止弁25、および管継手28は、上記の減圧弁ユニット3を同一の構成を備える。
【0083】
止水栓24は、弁箱63からX1方向に突出する第1接続管46と、弁箱63からX2方向に延びる第2接続管47と、を備える。第2接続管47は、弁箱63から延びる延設管104と、袋ナット105を介して延設管104のX2方向に同軸に接続された連結管106を備える。
【0084】
また、止水栓24は、管軸方向Xに移動可能な状態で第2接続管47(連結管106)の内周側に支持された移動管107を備える。移動管107は、X2方向(減圧弁2の側)の端部分が第2接続管47から突出する。径方向における第2接続管47と移動管107との間にはOリング50が介在している。また、止水栓24は、移動管107を管軸方向Xで減圧弁2に接近する方向および離間する方向に進退させる移動管移動機構40を備える。移動管移動機構40は、移動管107におけるX2方向の端部分から外周側に突出する操作部108と、連結管106の内周面に設けられた雌ねじ106aと、移動管107の外周面に設けられ雌ねじ106aと螺合する雄ねじ107aと、を備える。従って、操作部108を管軸L回りに回転させることにより、移動管107は管軸方向Xの一方側または他方側に移動する。
【0085】
ここで、第2接続管47の連結管106には、止水栓固定部45が設けられている。止水栓固定部45は、連結管106からY2方向に突出する。止水栓固定部45は円柱形状であり、外周面に雄ねじ45aを備える。
【0086】
移動管107は、X2方向の円環状端面107bに円環状の凹部111を備える。凹部111の内径寸法は減圧弁2の流入管21のX1方向の端の外形寸法よりも大きい。凹部111においてX2方向を向く環状の底面には、環状溝112が設けられている。環状溝112には、環状のガスケット113が装着されている。凹部111の底面およびガスケット113は、減圧弁2の流入管21の端面が当接する圧着部である。
【0087】
ここで、止水栓24の第2接続管47、移動管107、移動管移動機構40(操作部108、第2接続管47の雌ねじ49a、移動管107の雄ねじ107a)、およびガスケット113、並びに、逆止弁25の第1接続管64およびガスケット69は、止水栓24と逆止弁25との間で減圧弁2を着脱可能に接続する圧着固定機構27を構成する。
【0088】
止水栓24は、止水栓固定部45がベース部材26の止水栓固定部101に挿入され、止水栓固定部45に螺合するナットによりベース部材26に固定される。また、逆止弁25は、逆止弁固定部66がベース部材26の逆止弁固定部102に挿入され、逆止弁固定部66に螺合するナットによりベース部材26に固定される。また、減圧弁2は、圧着固定機構27により、止水栓24と逆止弁25との間に固定される。
【0089】
ここで、取付板部94の開口部103は、減圧弁2のハウジング34におけるY1側の端部分を受け入れる。また、取付板部94の開口部103は、止水栓24の移動管107を移動させるために操作部108を管軸L回りで移動させたときに、操作部108の外周側部分を受け入れ可能である。
【0090】
本例によれば、減圧弁ユニット3Cのベース部材26が、管軸方向Xと直交する設置面92aを有する設置部92を備える。したがって、設置面92aを高層ホテルなどの建物の床面に当接させて設置部92を設置することにより、減圧弁ユニット3Cを建物に設置できる。また、止水栓24、減圧弁2および逆止弁25を上下方向に配列した姿勢で、減
圧弁2を設置できる。従って、減圧弁2の設置スペースを抑制できる。
【符号の説明】
【0091】
1・1A・1B…減圧弁ユニットセット、2…減圧弁、3・3A・3B・3C…減圧弁ユニット、4…ユニット設置部材、6…分岐配管、11…ユニット設置部、11a…設置面、12…ユニット取付部、14…切欠き部、15…第1取付板部分、16…第2取付板部分、17…第1穴部、18…第2穴部、21…流入管、22…流出管、24…止水栓、25…逆止弁、26…ベース部材、27…圧着固定機構、28…管継手、30…コイルバネ、31…内部流路、31a…流路部分、31b…下流側流路部分、31c…上流側流路部分、32…弁座、33…ダイアフラム、34…ハウジング、34a…ハウジング部分、35…ステム、36…弁体、40…移動管移動機構、41…ボール弁体、42…ハンドル、42a…軸部、42b…摘み部、43…弁箱、44…弁室、45…止水栓固定部、46…止水栓の第1接続管、47…止水栓の第2接続管、48…移動管、48a…円環状端面、48b…雄ねじ、49…操作環、49a…雌ねじ、50…Oリング、51…凹部、52…環状溝、53…ガスケット、54…受け部、61…逆止弁本体、62…弁室、63…弁箱、64…逆止弁の第1接続管、64a…円環状端面、65…逆止弁の第2接続管、66…逆止弁固定部、67…凹部、68…環状溝、69…ガスケット、70…受け部、71…袋ナット、72…接続部、73…止水栓取付部、73a…貫通穴、74…逆止弁取付部、74a…貫通穴、75・76…ナット、77…第1固定板部、77a…第1切欠き部、78…第2固定板部、78a…第2切欠き部、81…ネジ固定機構、82…第1ボルト、83…第2ボルト、84…第1ナット、85…第2ナット、85…上流側配管部分、86…下流側配管部分、87…第3穴部、88…第4穴部、91…取付部、92…設置部、92a…設置面、94…取付板部、95…第1側板部、96…第2側板部、97…突出部分、98…第1屈曲板部分、99…台座板部分、100…第2屈曲板部分、101…止水栓固定部、102…逆止弁固定部、103…開口部、104…延設管、105…袋ナット、106…連結管、107…移動管、107b…円環状端面、108…操作部、111…凹部、112…環状溝、113…ガスケット
図1
図2
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図4
図5
図6
図7