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特許7105531搬送物のセンタリング装置及びそれを備えた包装材の包装装置
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  • 特許-搬送物のセンタリング装置及びそれを備えた包装材の包装装置 図1A
  • 特許-搬送物のセンタリング装置及びそれを備えた包装材の包装装置 図1B
  • 特許-搬送物のセンタリング装置及びそれを備えた包装材の包装装置 図2
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  • 特許-搬送物のセンタリング装置及びそれを備えた包装材の包装装置 図4
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  • 特許-搬送物のセンタリング装置及びそれを備えた包装材の包装装置 図6
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  • 特許-搬送物のセンタリング装置及びそれを備えた包装材の包装装置 図8
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-14
(45)【発行日】2022-07-25
(54)【発明の名称】搬送物のセンタリング装置及びそれを備えた包装材の包装装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/28 20060101AFI20220715BHJP
【FI】
B65G47/28 L
B65G47/28 B
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021566428
(86)(22)【出願日】2019-12-24
(86)【国際出願番号】 JP2019050605
(87)【国際公開番号】W WO2021130853
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-04-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000205306
【氏名又は名称】大阪シーリング印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小山 明夫
(72)【発明者】
【氏名】柴尾 賢一
【審査官】山▲崎▼ 歩美
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-335739(JP,A)
【文献】特開2011-178550(JP,A)
【文献】特開平11-157635(JP,A)
【文献】特開2015-20846(JP,A)
【文献】特開平2-152813(JP,A)
【文献】実公昭45-15296(JP,Y1)
【文献】特開2018-154416(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/00-47/20
B65G 47/22-47/32
B65G 21/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送されてきた搬送物をセンタリングする搬送物のセンタリング装置において、
上記搬送物に対向して設けられた対向する少なくとも一対の被当接部に対してそれぞれ当接する一対のガイド面を有する規制ガイド部材を有し、
上記規制ガイド部材の一対のガイド面は、上記搬送物の搬送方向下流側に向かって互いに離れるように広がる先端部を備え、
上記先端部は、上記一対のガイド面で形成される角度を変更可能に構成されて おり、
上記規制ガイド部材の先端部は、上記一対のガイド面を形成する第1前側ガイド部材及び第2前側ガイド部材が第1開閉軸を中心に開閉可能に連結され、
上記第1前側ガイド部材の後端が第2開閉軸を中心に開閉可能に連結され、
上記第2前側ガイド部材の後端が第3開閉軸を中心に開閉可能に連結されて いる
ことを特徴とする搬送物のセンタリング装置。
【請求項2】
請求項に記載の搬送物のセンタリング装置において、
搬送コンベアで搬送されてきた上記搬送物における該搬送コンベアの幅方向を規制する一対の幅方向ガイドが立設されており、
上記第1開閉軸は、上記一対の幅方向ガイドの幅方向中央に立設されている
ことを特徴とする搬送物のセンタリング装置。
【請求項3】
請求項又はに記載の搬送物のセンタリング装置において、
上記第2開閉軸は、直線状に延びて上記被当接部に当接する第1姿勢維持部材に連結され、
上記第3開閉軸は、直線状に延びて上記被当接部に当接する第2姿勢維持部材に連結されている
ことを特徴とする搬送物のセンタリング装置。
【請求項4】
請求項1からのいずれか1つに記載の搬送物のセンタリング装置において、
上記規制ガイド部材の上記搬送物の搬送面からの高さを上記搬送物の上記被当接部の位置に合わせて変更可能に構成されている
ことを特徴とする搬送物のセンタリング装置。
【請求項5】
請求項に記載の搬送物のセンタリング装置において、
上記一対のガイド面の角度は、上記規制ガイド部材の近傍に設けた第1ハンドルを回転させることで上記第2開閉軸と上記第3開閉軸との間の距離を調整することによって変更可能に構成され、
上記規制ガイド部材の高さは、上記第1ハンドルの近傍に設けた第2ハンドルによって該規制ガイド部材自体の高さを調整することで、変更可能に構成されている
ことを特徴とする搬送物のセンタリング装置。
【請求項6】
請求項1からのいずれか1つに記載の搬送物のセンタリング装置と、
上記搬送物を搬送する搬送コンベアと、
上記センタリング装置によってセンタリングされた上記搬送物に包装材を貼り付ける包装材押付機構とを備えている
ことを特徴とする包装材の包装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送コンベアなどで運ばれてきた搬送物のセンタリング装置及びそれを備えた包装材の包装装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、特許文献1のように、食品が収容された容器をコンベアで搬送する際に、搬送方向に対して所望の角度で容器を回転させることによって、容器を方向転換させることが可能な容器の搬送向き変換装置は知られている。この変換装置では、容器を搬送するコンベアの途中にターンテーブルが配置されており、このターンテーブル上に搬送された容器が所望の角度で方向転換されて下流側に搬送されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-20846号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1のような、従来の容器の搬送向き変換装置では、方向転換するためだけのターンテーブルを設けなければならず、構造が複雑化するという問題があった。
【0005】
また、ターンテーブル上で容器を方向変換する際に、容器の搬送を一時的に停止するため、その分だけ処理スピードが低下するという問題もある。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構造で処理スピードの低下を抑制しながら、容易に搬送物の位置決めをすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、この発明では、搬送物の被当接部にそれぞれ当接する一対のガイド面を有する規制ガイド部材を設けた。
【0008】
具体的には、第1の発明では、搬送されてきた搬送物をセンタリングする搬送物のセンタリング装置を前提とし、
上記搬送物のセンタリング装置は、
上記搬送物に対向して設けられた対向する少なくとも一対の被当接部に対してそれぞれ当接する一対のガイド面を有する規制ガイド部材を有し、
上記規制ガイド部材の一対のガイド面は、上記搬送物の搬送方向下流側に向かって互いに離れるように広がる先端部を備え、
上記先端部は、上記一対のガイド面で形成される角度を変更可能に構成されている。
【0009】
上記の構成によると、規制ガイド部材の一対のガイド面が、搬送されてくる搬送物の少なくとも一対の被当接部に対してそれぞれ当接して搬送物が下流側に流れるに従って搬送物の角度が修正され、後工程において、ラベル等の包装材を正確な位置に貼り付けることができる。このため、高コストになるカメラと、その画像を利用した位置決め制御が不要となる。また、角度変更が可能なので、位置決め制御可能な搬送物のバリエーションが増える。
【0010】
第2の発明では、第1の発明において、
上記規制ガイド部材の先端部は、上記一対のガイド面を形成する第1前側ガイド部材及び第2前側ガイド部材が第1開閉軸を中心に開閉可能に連結され、
上記第1前側ガイド部材の後端が第2開閉軸を中心に開閉可能に連結され、
上記第2前側ガイド部材の後端が第3開閉軸を中心に開閉可能に連結されている。
【0011】
上記の構成によると、簡単な構造によって、搬送物の一対の被当接部の距離に合わせて規制ガイド部材の傾斜角度を変更できる。
【0012】
第3の発明では、第2の発明において、
搬送コンベアで搬送されてきた上記搬送物における該搬送コンベアの幅方向を規制する一対の幅方向ガイドが立設されており、
上記第1開閉軸は、上記一対の幅方向ガイドの幅方向中央に立設されている。
【0013】
上記の構成によると、搬送物が搬送コンベアで搬送されているときに、一対の幅方向ガイドに搬送物全体がセンタリングされるとともに、規制ガイド部材の一対のガイド面が搬送物の少なくとも一対の被当接部に当接しながら、搬送物の搬送方向が確実に修正される。
【0014】
第4の発明では、第2又は第3の発明において、
上記第2開閉軸は、直線状に延びて上記被当接部に当接する第1姿勢維持部材に連結され、
上記第3開閉軸は、直線状に延びて上記被当接部に当接する第2姿勢維持部材に連結されている。
【0015】
上記の構成によると、先端部で方向修正された搬送物は、一対の姿勢維持部材によってその姿勢を保持されながら搬送される。
【0016】
第5の発明では、第1から第4のいずれか1つの発明において、
上記規制ガイド部材の上記搬送物の搬送面からの高さを上記搬送物の上記被当接部の位置に合わせて変更可能に構成されている。
【0017】
上記の構成によると、規制ガイド部材の高さを搬送物の被当接部の高さに合わせて変更できるので、角度修正可能な搬送物の種類が増える。
【0018】
第6の発明では、第4の発明において、
上記一対のガイド面の角度は、上記規制ガイド部材の近傍に設けた第1ハンドルを回転させることで上記第2開閉軸と上記第3開閉軸との間の距離を調整することによって変更可能に構成され、
上記規制ガイド部材の高さは、上記第1ハンドルの近傍に設けた第2ハンドルによって該規制ガイド部材自体の高さを調整することで、変更可能に構成されている。
【0019】
上記の構成によると、それぞれ近くに設けられた第1ハンドルと第2ハンドルを操作すれば、規制ガイド部材を搬送物の少なくとも一対の被当接部の位置に合わせて容易に最適な位置に移動できるので、流れてくる種々の形状の搬送物を確実に所望の向きに修正することができる。
【0020】
第7の発明では、第1から第6のいずれか1つの発明の搬送物のセンタリング装置と、
上記搬送物を搬送する搬送コンベアと、
上記センタリング装置によってセンタリングされた上記搬送物に包装材を貼り付ける包装材押付機構とを備えている。
【0021】
上記の構成によると、搬送物が、規制ガイド部材によって所望の向きに姿勢を修正されるので、包装材押付機構によって搬送物の所望の位置に確実に包装材を貼り付けることができる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明によれば、規制ガイド部材の一対のガイド面を搬送物の少なくとも一対の被当接部に対してそれぞれ当接させながら、搬送物の向きを修正するようにしたことにより、簡単な構造で処理スピードの低下を抑制しながら、容易に搬送物の位置決めをすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1A】搬送物のセンタリング装置を拡大して示す平面図である。
図1B】搬送物のセンタリング装置を拡大して示す正面図である。
図2】本発明の実施形態にかかる搬送物のセンタリング装置及びその周辺を示す平面図である。
図3】搬送物のセンタリング装置を含む包装材の包装装置を示す正面図である。
図4】円形容器が規制ガイド部材に向かって搬送されてくる様子の概要を示す平面図である。
図5】傾いて流れてくる円形容器が規制ガイド部材によって向きを修正される様子の概要を示す平面図である。
図6】円形容器の一対の被当接部が規制ガイド部材の一対のガイド面にガイドされながら搬送される様子の概要を示す平面図である。
図7】円形容器の一対の被当接部の間隔に合わせてが規制ガイド部材の幅を調整する様子の概要を示す左側面図である。
図8】円形容器の一対の被当接部の高さに合わせてが規制ガイド部材の高さを調整する様子の概要を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
図1Aから図2は本発明の実施形態の搬送物のセンタリング装置10を示し、この搬送物のセンタリング装置10は、搬送されてきた搬送物としての食品用容器50(図3図8に示す)をセンタリングするものであり、例えば、図3に示す包装材の包装装置1に設けられる。
【0026】
包装材の包装装置1は、金属フレーム等で構成されたベースフレーム2を備え、このベースフレーム2には、ベルトコンベアなどよりなる搬送コンベア3が設けられ、食品用容器50が、図3の左側から右側へ、その搬送面3a上を搬送されるようになっている。この搬送コンベア3の上方に例えば、ラベル供給機4、ラベル印刷機構5、包装材押付機構としてのラベル押付機構6などが設けられている。搬送コンベア3の両側には、この搬送コンベア3から搬送物がはみ出さないように規制する一対の幅方向ガイド7,7が立設されている。なお、一対の幅方向ガイド7,7の先端は、搬送方向上流側に向かって広がっている。
【0027】
搬送されてきた食品用容器50における搬送コンベア3の幅方向を規制するラベル押付機構6は、センタリング装置10によってセンタリングされた食品用容器50に包装材としてのラベル60(図4に二点鎖線で示す)を貼り付ける役割を有する。例えば、本実施形態では、食品用容器50に搬送方向に垂直な帯状のラベル60に必要事項を印刷し、貼り付けるように構成されている。
【0028】
そして、本実施形態では、図1A図1B及び図4に示すように、特に搬送物のセンタリング装置10は、食品用容器50に対向して設けられた対向する少なくとも一対の被当接部51,51に対してそれぞれ当接する一対のガイド面11b,11cを有する規制ガイド部材11を有する。
【0029】
規制ガイド部材11の一対のガイド面11b,11cは、食品用容器50の搬送方向下流側に向かって互いに離れるように広がる先端部11aを備えている。そして、この先端部11aは、一対のガイド面11b,11cで形成される角度θを変更可能に構成されている。
【0030】
具体的には、規制ガイド部材11の先端部11aは、一対のガイド面11b,11cを形成する第1前側ガイド部材12及び第2前側ガイド部材13が第1開閉軸14を中心に開閉可能に連結されている。この第1開閉軸14は、一対の幅方向ガイド7,7の幅方向中央に立設されている。第1開閉軸14は、例えばドアヒンジの揺動軸と同様の部材であり、この第1開閉軸14を中心に第1前側ガイド部材12と第2前側ガイド部材13とが揺動可能に連結されている。
【0031】
そして、第1前側ガイド部材12の後端が第2開閉軸15を中心に開閉可能に連結され、第2前側ガイド部材13の後端が第3開閉軸16を中心に開閉可能に連結されている。第2開閉軸15、第3開閉軸16もドアヒンジの揺動軸と同様の構成を有している。
【0032】
本実施形態では、このような簡単な構造によって、食品用容器50の一対の被当接部51,51の距離に合わせて規制ガイド部材11の角度θを変更できるようになっている。そして、規制ガイド部材11の下流側には、搬送方向に延び、被当接部51,51に当接する一対の姿勢維持部材19が設けられており、センタリングされた食品用容器50がその姿勢を保つように被当接部51,51に当接するように構成されている。
【0033】
図1A及び図1Bに示すように、一対のガイド面11b,11cの角度θは、規制ガイド部材11の近傍に設けた第1ハンドル17を回転させることにより第2開閉軸15と第3開閉軸16との間の距離(一対の姿勢維持部材19の幅W)を調整することで変更可能に構成されている。例えば、第1ハンドル17を回転させると、水平に延びる第1ボールネジ17aが回転して第2開閉軸15と第3開閉軸16との間の距離(幅W)が大きくなったり小さくなったりできるようになっている。その寸法は、第1メモリ表示部17bに表示されるようになっている。
【0034】
また、規制ガイド部材11の食品用容器50の搬送面3aからの高さHを食品用容器50の被当接部51,51の位置に合わせて変更可能に構成されている。規制ガイド部材11の高さHは、第1ハンドル17の近傍に設けた第2ハンドル18によって規制ガイド部材11自体の高さHを調整することで、変更可能に構成されている。第2ハンドル18を回転させると、鉛直方向に延びる第2ボールネジ18aが回転して規制ガイド部材11全体が上下に移動するようになっている。その寸法は、第2メモリ表示部18bに表示されるようになっている。
【0035】
次に、本実施形態にかかる搬送物のセンタリング装置10の作動について説明する。
【0036】
まず、図4から図8を用いて搬送物としての食品用容器50の形状について説明する。この食品用容器50は、例えば、薄い樹脂成形品からなる円盤状蓋部材53と断面円形容器部54とを備え、断面円形容器部54に食品を収容した状態で円盤状蓋部材53で閉じ、包装材の包装装置1によって搬送方向に垂直な方向に帯状のラベル60(図4にのみ二点鎖線で示す)が貼り付けられるものである。
【0037】
円盤状蓋部材53には、例えば、4つのスタッキング用リブ52が上方に隆起しており、このスタッキング用リブ52は、食品用容器50を積み重ねるときに、上下の食品用容器50同士で互いにずれないようにするためのものである。各スタッキング用リブ52には、少なくとも一対の被当接部51,51が形成されている(本実施形態では、前後二対で合計4つの被当接部51が形成されているが、少なくとも対向する一対の被当接部51,51があればよい)。対向する一対の被当接部51の間には、平坦面55が形成されており、この平坦面55に搬送方向に垂直な方向にわたってラベル60が貼り付けられる。平坦面55には、規制ガイド部材11の底面に引っかかる可能性のある突起が設けられていないのが望ましい。
【0038】
まず、図4に示すように、食品用容器50は、ある程度ラベル60を貼り付けやすい状態で下流側から流れてくるが、それでも図6に示すように、搬送方向に対してある程度傾いた状態で流れてくる。
【0039】
図5のように傾いた状態で搬送されてきたとしても、規制ガイド部材11の一対のガイド面11b,11cが、搬送されてくる食品用容器50の前後二対の被当接部51,51に対してそれぞれ当接する。つまり、食品用容器50が搬送コンベア3で搬送されているときに、一対の幅方向ガイド7,7に食品用容器50全体がセンタリングされるとともに、規制ガイド部材11の一対のガイド面11b,11cが食品用容器50の一対の被当接部51,51に当接し、食品用容器50が下流側に流れるに従って食品用容器50の角度(姿勢)が修正される。
【0040】
図6に示すように、前後の一対のガイド面11b,11cを通過するときには、食品用容器50は、ほぼ傾きのない状態を維持されながら、一対の姿勢維持部材19によって下流側に搬送される。
【0041】
そして、後工程において、ラベル60を正確な位置に貼り付けることができる。
【0042】
一方、異なる形状の食品用容器50を流す場合には、それぞれ近くに設けられた第1ハンドル17と第2ハンドル18を操作して規制ガイド部材11の角度θ及び高さHを調整する。そうすれば、規制ガイド部材11を食品用容器50の被当接部51,51の位置に合わせて容易に最適な位置に移動できるので、流れてくる食品用容器50を容易かつ確実に所望の向きに修正することができる。
【0043】
このように、本実施形態では、食品用容器50が、規制ガイド部材11によって所望の向きに姿勢を修正されるので、ラベル押付機構6によって食品用容器50の所望の位置に確実にラベル60を貼り付けることができる。このため、本実施形態では、高コストになるカメラと、その画像を利用した位置決め制御が不要となる。
【0044】
したがって、本実施形態にかかる搬送物のセンタリング装置10によると、簡単な構造で処理スピードの低下を抑制しながら、容易に食品用容器50の位置決めをすることができる。
【0045】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0046】
すなわち、上記実施形態では、センタリング装置10は、帯状のラベル60を食品用容器50に貼り付ける包装材の包装装置1の上流側に設けているが、包装材の包装装置1に限定されず、搬送コンベア3上に流れてきた食品用容器50の向きをその少なくとも一対の被当接部51,51を利用して修正する必要のある装置に広く使用可能である。
【0047】
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【符号の説明】
【0048】
1 包装材の包装装置
2 ベースフレーム
3 搬送コンベア
3a 搬送面
4 ラベル供給機
5 ラベル印刷機構
6 ラベル押付機構(包装材押付機構)
7,7 幅方向ガイド
10 センタリング装置
11 規制ガイド部材
11a 先端部
11b,11c ガイド面
12 第1前側ガイド部材
13 第2前側ガイド部材
14 第1開閉軸
15 第2開閉軸
16 第3開閉軸
17 第1ハンドル
18 第2ハンドル
19 姿勢維持部材
50 食品用容器
51,51 被当接部
52 スタッキング用リブ
53 円盤状蓋部材
54 断面円形容器部
55 平坦面
60 ラベル(包装材)
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8