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特許7105622エアフィルタ、光源装置、及びエアフィルタの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-14
(45)【発行日】2022-07-25
(54)【発明の名称】エアフィルタ、光源装置、及びエアフィルタの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 39/16 20060101AFI20220715BHJP
   B32B 5/32 20060101ALI20220715BHJP
   B32B 27/40 20060101ALI20220715BHJP
   B32B 3/30 20060101ALI20220715BHJP
   B32B 15/095 20060101ALI20220715BHJP
   B32B 7/12 20060101ALI20220715BHJP
【FI】
B01D39/16 B
B01D39/16 E
B32B5/32
B32B27/40
B32B3/30
B32B15/095
B32B7/12
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2018107901
(22)【出願日】2018-06-05
(65)【公開番号】P2019209264
(43)【公開日】2019-12-12
【審査請求日】2021-01-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000236436
【氏名又は名称】浜松ホトニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140442
【弁理士】
【氏名又は名称】柴山 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100177910
【弁理士】
【氏名又は名称】木津 正晴
(72)【発明者】
【氏名】村山 恭一
(72)【発明者】
【氏名】松井 良太郎
(72)【発明者】
【氏名】袴田 恭正
(72)【発明者】
【氏名】前嶋 宏治
【審査官】瀧 恭子
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-000816(JP,A)
【文献】特開昭62-176512(JP,A)
【文献】特開平08-189430(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0072868(US,A1)
【文献】特開2005-336697(JP,A)
【文献】特開昭53-098563(JP,A)
【文献】特開2011-255298(JP,A)
【文献】特開2002-174855(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 39/00-41/04、46/00-46/54
B32B 1/00-43/00
G03B 21/00-21/10、21/12-21/13、
21/134-21/30、33/00-33/16
A41D 27/00-27/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリウレタン製の発泡体からなり、通気性を有する第1ウレタン部と、
ポリウレタン製の発泡体からなり、前記第1ウレタン部の一部と重なり前記第1ウレタン部における前記一部以外の部分とは重ならないように配置された第2ウレタン部と、を備え、
前記第2ウレタン部の密度は、前記第1ウレタン部の密度よりも高く、
前記第1ウレタン部と前記第2ウレタン部とは、前記第1ウレタン部の前記一部に前記第2ウレタン部が入り込んだ状態で、互いに一体化されている、エアフィルタ。
【請求項2】
前記第1ウレタン部の表面には、凹部が設けられており、
前記第2ウレタン部は、前記第2ウレタン部の表面が前記第1ウレタン部の前記表面と面一になるように、前記凹部内に配置されている、請求項1に記載のエアフィルタ。
【請求項3】
前記第1ウレタン部と前記第2ウレタン部との間に配置された金属製のメッシュ部材を更に備える、請求項1に記載のエアフィルタ。
【請求項4】
前記第2ウレタン部は、枠状に形成され、前記第1ウレタン部の外縁に沿って配置されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアフィルタ。
【請求項5】
前記第1ウレタン部及び前記第2ウレタン部を貫通する貫通孔が設けられている、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアフィルタ。
【請求項6】
前記第2ウレタン部における前記第1ウレタン部と接する表面とは反対側の表面には、接着層が設けられている、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアフィルタ。
【請求項7】
前記第1ウレタン部における前記一部以外の部分には、前記第1ウレタン部を貫通する開口が設けられている、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアフィルタ。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載のエアフィルタと、
吸気口が設けられ、光源を収容する筐体と、を備え、
前記エアフィルタは、前記吸気口を覆うように配置され、前記第2ウレタン部において前記筐体に固定されている、光源装置。
【請求項9】
ポリウレタン製の発泡体からなり、通気性を有する第1ウレタン部材と、ポリウレタン製の発泡体からなり、前記第1ウレタン部材よりも高い密度を有する第2ウレタン部材とを、前記第2ウレタン部材が前記第1ウレタン部の一部と重なり前記第1ウレタン部材における前記一部以外の部分とは重ならないように、互いに重ね合わせる重ね合わせ工程と、
前記重ね合わせ工程の後に、前記第1ウレタン部材と前記第2ウレタン部材とを熱圧着によって、前記第1ウレタン部材の前記一部に前記第2ウレタン部材が入り込んだ状態となるように、互いに一体化させる一体化工程と、を備えるエアフィルタの製造方法。
【請求項10】
前記一体化工程では、前記第1ウレタン部材と前記第2ウレタン部材とが互いに直接に重ね合わされた状態で、前記第1ウレタン部材と前記第2ウレタン部材とを熱圧着によって互いに一体化させる、請求項9に記載のエアフィルタの製造方法。
【請求項11】
前記重ね合わせ工程では、前記第1ウレタン部材と前記第2ウレタン部材と金属製のメッシュ部材とを、前記第1ウレタン部材と前記第2ウレタン部材との間に前記メッシュ部材が配置されるように、互いに重ね合わせ、
前記一体化工程では、前記第1ウレタン部材と前記第2ウレタン部材との間に前記メッシュ部材が配置された状態で、前記第1ウレタン部材と前記第2ウレタン部材とを熱圧着によって互いに一体化させる、請求項9に記載のエアフィルタの製造方法。
【請求項12】
前記一体化工程の後に、前記第1ウレタン部材及び前記第2ウレタン部材を貫通する貫通孔を形成する工程を更に備える、請求項9~11のいずれか一項に記載のエアフィルタの製造方法。
【請求項13】
前記一体化工程の後に、前記第2ウレタン部材における前記第1ウレタン部材と接する表面とは反対側の表面上に接着層を形成する工程を更に備える、請求項9~12のいずれか一項に記載のエアフィルタの製造方法。
【請求項14】
前記一体化工程の後に、前記第1ウレタン部材における前記一部以外の部分に、前記第1ウレタン部材を貫通する開口を形成する工程を更に備える、請求項9~13のいずれか一項に記載のエアフィルタの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアフィルタ、光源装置、及びエアフィルタの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、空気取入口が設けられた筐体と、空気取入口を覆うように筐体に取り付けられた防塵用のエアフィルタと、を備えるプロジェクタ装置が開示されている。このエアフィルタは、フィルタ部材と、フィルタ部材を保持する枠部材とを有するフィルタユニットとして構成されており、枠部材において筐体に固定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-174855号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したようなエアフィルタが適用される装置には小型化が求められる場合があり、エアフィルタには薄型化が求められる場合がある。しかしながら、エアフィルタを単に薄型化しただけでは、エアフィルタの筐体に対する取り付けが煩雑になるおそれや、エアフィルタを筐体との間で挟んで固定する枠部材が別途必要になることで、装置の小型化を十分に図ることができないおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、薄型化を図りつつ取付性を確保することができるエアフィルタ、小型化を図ることができる光源装置、及び、そのようなエアフィルタの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のエアフィルタは、ポリウレタン製の発泡体からなり、通気性を有する第1ウレタン部と、ポリウレタン製の発泡体からなり、第1ウレタン部の一部と重なるように配置された第2ウレタン部と、を備え、第2ウレタン部の密度は、第1ウレタン部の密度よりも高く、第1ウレタン部と第2ウレタン部とは、第1ウレタン部の一部に第2ウレタン部が入り込んだ状態で、互いに一体化されている。
【0007】
このエアフィルタでは、ポリウレタン製の発泡体からなり、通気性を有する第1ウレタン部と、ポリウレタン製の発泡体からなる第2ウレタン部とが、第1ウレタン部の一部に第2ウレタン部が入り込んだ状態で、互いに一体化されている。これにより、上述したような枠部材を省略することができ、エアフィルタを薄型化することが可能となる。また、第2ウレタン部の密度が第1ウレタン部の密度よりも高いため、エアフィルタを薄型化したとしても、エアフィルタの剛性を確保することができ、エアフィルタの取り扱いを容易化することができる。更に、エアフィルタを薄型化したとしても、密度の高い第2ウレタン部においてエアフィルタを取付対象(例えば筐体)に容易に固定することができる。よって、このエアフィルタによれば、薄型化を図りつつ取付性を確保することができる。
【0008】
本発明のエアフィルタでは、第1ウレタン部の表面には、凹部が設けられており、第2ウレタン部は、第2ウレタン部の表面が第1ウレタン部の表面と面一になるように、凹部内に配置されていてもよい。これによれば、エアフィルタの一層の薄型化を図ることができる。
【0009】
本発明のエアフィルタは、第1ウレタン部と第2ウレタン部との間に配置された金属製のメッシュ部材を更に備えてもよい。これによれば、エアフィルタの剛性を高めることができ、エアフィルタの取付性を一層確実に確保することができる。
【0010】
本発明のエアフィルタでは、第2ウレタン部は、枠状に形成され、第1ウレタン部の外縁に沿って配置されていてもよい。これによれば、エアフィルタの取付性をより一層確実に確保することができる。
【0011】
本発明のエアフィルタでは、第1ウレタン部及び第2ウレタン部を貫通する貫通孔が設けられていてもよい。これによれば、例えば貫通孔にネジを挿入することでエアフィルタを取付対象に取り付けることができ、エアフィルタの取付性をより一層確実に確保することができる。
【0012】
本発明のエアフィルタでは、第2ウレタン部の表面には、接着層が設けられていてもよい。これによれば、例えばエアフィルタを接着層によって取付対象に取り付けることができ、エアフィルタの取付性をより一層確実に確保することができる。
【0013】
本発明のエアフィルタでは、第1ウレタン部における一部以外の部分には、第1ウレタン部を貫通する開口が設けられていてもよい。これによれば、例えば、取付対象におけるエアフィルタの取付位置に突出部(例えば端子部)が設けられている場合に、開口に突出部が配置されるようにエアフィルタを取付対象に取り付けることができ、エアフィルタの取付性をより一層確実に確保することができる。
【0014】
本発明の光源装置は、上記エアフィルタと、吸気口が設けられ、光源を収容する筐体と、を備え、エアフィルタは、吸気口を覆うように配置され、第2ウレタン部において筐体に固定されている。この光源装置によれば、上述したように薄型化を図りつつ取付性を確保することができるエアフィルタを備えていることから、小型化を図ることができる。
【0015】
本発明のエアフィルタの製造方法は、ポリウレタン製の発泡体からなり、通気性を有する第1ウレタン部材と、ポリウレタン製の発泡体からなり、第1ウレタン部材よりも高い密度を有する第2ウレタン部材とを、第2ウレタン部材が第1ウレタン部材の一部と重なるように、互いに重ね合わせる重ね合わせ工程と、重ね合わせ工程の後に、第1ウレタン部材と第2ウレタン部材とを熱圧着によって互いに一体化させる一体化工程と、を備える。
【0016】
このエアフィルタの製造方法では、ポリウレタン製の発泡体からなり、通気性を有する第1ウレタン部材と、ポリウレタン製の発泡体からなる第2ウレタン部材とを、互いに重ね合わせ、熱圧着によって互いに一体化させる。これにより、上述したような枠部材が省略され、薄型化が図られたエアフィルタを得ることができる。また、得られたエアフィルタにおいて、第2ウレタン部材によって構成される部分は、第1ウレタン部材によって構成される部分よりも密度が高いため、エアフィルタを薄型化したとしても、エアフィルタの剛性を確保することができ、エアフィルタの取り扱いを容易化することができる。更に、エアフィルタを薄型化した場合でも、第2ウレタン部材によって構成される部分において、エアフィルタを取付対象(例えば筐体)に容易に固定することができる。このように、このエアフィルタの製造方法によれば、薄型化を図りつつ取付性を確保することができるエアフィルタを得ることができる。
【0017】
本発明のエアフィルタの製造方法においては、一体化工程では、第1ウレタン部材と第2ウレタン部材とが互いに直接に重ね合わされた状態で、第1ウレタン部材と第2ウレタン部材とを熱圧着によって互いに一体化させてもよい。これによれば、エアフィルタの一層の薄型化を図ることができる。
【0018】
本発明のエアフィルタの製造方法においては、重ね合わせ工程では、第1ウレタン部材と第2ウレタン部材と金属製のメッシュ部材とを、第1ウレタン部材と第2ウレタン部材との間にメッシュ部材が配置されるように、互いに重ね合わせ、一体化工程では、第1ウレタン部材と第2ウレタン部材との間にメッシュ部材が配置された状態で、第1ウレタン部材と第2ウレタン部材とを熱圧着によって互いに一体化させてもよい。これによれば、エアフィルタの剛性を高めることができ、エアフィルタの取付性を一層確実に確保することができる。
【0019】
本発明のエアフィルタの製造方法は、一体化工程の後に、第1ウレタン部材及び第2ウレタン部材を貫通する貫通孔を形成する工程を更に備えてもよい。これによれば、例えば貫通孔にネジを挿入することでエアフィルタを取付対象に取り付けることができ、エアフィルタの取付性をより一層確実に確保することができる。
【0020】
本発明のエアフィルタの製造方法は、一体化工程の後に、第2ウレタン部材の表面上に接着層を形成する工程を更に備えてもよい。これによれば、例えばエアフィルタを接着層によって取付対象に取り付けることができ、エアフィルタの取付性をより一層確実に確保することができる。
【0021】
本発明のエアフィルタの製造方法は、一体化工程の後に、第1ウレタン部材における一部以外の部分に、第1ウレタン部材を貫通する開口を形成する工程を更に備えてもよい。これによれば、例えば、取付対象におけるエアフィルタの取付位置に突出部(例えば端子部)が設けられている場合に、開口に突出部が配置されるようにエアフィルタを取付対象に取り付けることができ、エアフィルタの取付性をより一層確実に確保することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、薄型化を図りつつ取付性を確保することができるエアフィルタ、小型化を図ることができる光源装置、及び、そのようなエアフィルタの製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】一実施形態に係るエアフィルタを備える光源装置を正面側から見た斜視図である。
図2図1に示される光源装置を背面側から見た斜視図である。
図3図2においてエアフィルタが取り外された状態を示す図である。
図4】エアフィルタの正面図である。
図5図4に示されるV-V線に沿っての断面図である。
図6】(a)及び(b)は、エアフィルタの製造方法を説明するための図である。
図7】第1ウレタン部と第2ウレタン部との結合部を示す模式図である。
図8】(a)は、第1変形例に係るエアフィルタの正面図であり、(b)は、(a)に示されるB-B線に沿っての断面図である。
図9】第2変形例に係るエアフィルタの断面図である。
図10】(a)は、第3変形例に係るエアフィルタの正面図であり、(b)は、第4変形例に係るエアフィルタの正面図である。
図11】(a)は、第5変形例に係るエアフィルタの正面図であり、(b)は、第6変形例に係るエアフィルタの正面図であり、(c)は、第7変形例に係るエアフィルタの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
【0025】
図1図2及び図3に示される光源装置1は、例えば、高出力の空冷LED光源である。光源装置1は、例えば、UV印刷装置(UVプリンタ)に搭載される光源ユニットとして用いられる。光源装置1は、例えば、紫外光等の光を照射し、インク乾燥等を行なう。光源装置1は、筐体2と、LED基板3と、エアフィルタ4と、を備えている。
【0026】
筐体2は、例えば金属により矩形箱状に形成され、LED基板3を収容している。筐体2は、LED基板3と熱的に接続されたヒートシンク、光源装置1の駆動回路が設けられた電気回路基板、及び、エアを圧送するファン等を更に収容していてもよい。
【0027】
筐体2は、前面11、背面12及び側面13を有している。前面11と背面12とは、前面11に直交する方向において互いに対向している。側面13は、前面11に直交する方向に沿って延在し、前面11及び背面12に連続している。前面11には、透明な出射窓14が設けられている。背面12には、外部から筐体2内にエアを吸い込むための複数(この例では5つ)の吸気口15が設けられている。各吸気口15は、例えば略矩形状の断面形状を有しているが、吸気口15の数、形状、大きさ、配置は任意に設定されてよい。側面13には、筐体2内から外部へエアを排出するための排出口が設けられていてもよい。筐体2内においては、吸気口15側から排出口側に向かってエアが流通する。
【0028】
背面12には、一対の端子部18、及び複数(この例では6つ)のネジ受け部19が更に設けられている。各端子部18は、例えば上記電気回路基板等の内部回路に電気的に接続されている。各端子部18には、例えば外部との通信用のケーブルが接続される。各端子部18は、背面12から前面11とは反対側に突出している。複数のネジ受け部19は、後述する複数の貫通孔41の位置に対応する位置にそれぞれ配置されている。
【0029】
LED基板3は、例えば、所定の回路を構成する基板と、この基板上に並んで設けられた複数のLED素子(光源)とを有して構成されている。LED基板3は、筐体2内における前面11側に配置されており、各LED素子から出射された光は、出射窓14を介して照射対象物に照射される。
【0030】
エアフィルタ4は、筐体2内に吸い込まれるエアに含まれるダスト、ミスト等から筐体2の内部を保護するためのフィルタである。エアフィルタ4は、平板状に形成されており、各吸気口15を覆うように筐体2に取り付けられている。本実施形態では、エアフィルタ4は、背面12の形状に対応した長方形板状に形成されており、背面12の全体を覆っている。例えば、エアフィルタ4の長辺の長さは100mm程度、短辺の長さは40mm程度である。
【0031】
図4及び図5に示されるように、エアフィルタ4は、第1ウレタン部20と、第2ウレタン部30と、を備えている。エアフィルタ4は、エアフィルタ4の中心を通りエアフィルタ4の長辺に直交する平面、及びエアフィルタ4の中心を通りエアフィルタ4の短辺に直交する平面のそれぞれに関して対称に形成されているが、必ずしも対称に形成されていなくてもよい。
【0032】
第1ウレタン部20は、略矩形板状に形成されており、互いに対向する第1表面21及び第2表面22と、第1表面21及び第2表面22に連続する側面23と、を有している。第1表面21には、第2ウレタン部30に対応した形状の凹部24が設けられている。本実施形態では、凹部24は、第1ウレタン部20の外縁に沿って延在する溝部である。凹部24は、第1表面21に沿った断面において略矩形環状を呈し、凹部24の延在方向に直交する断面において矩形状を呈している。第1表面21に直交する方向における第1ウレタン部20の厚さ(第1表面21と第2表面22との間の距離)は、例えば1.5mm程度である。
【0033】
第2ウレタン部30は、略矩形枠状に形成されており、正面視において(第1表面21に直交する方向から見た場合に)第1ウレタン部20の一部26と重なるように配置されている。第2ウレタン部30は、第2ウレタン部30の表面31が第1ウレタン部20の第1表面21と面一になるように、凹部24内に配置されている。すなわち、表面31は、第1表面21と同一平面上に位置している。第2ウレタン部30は、凹部24内に隙間無く配置されている。第2ウレタン部30は、第1ウレタン部20の外縁に沿って配置されている。第2ウレタン部30における表面31に連続する側面32は、第1ウレタン部20の側面23と面一になっている。第2ウレタン部30は、第1表面21に沿った断面において略矩形環状を呈し、第2ウレタン部30の延在方向に直交する断面において矩形状を呈している。第1表面21に直交する方向における第2ウレタン部30の厚さは、例えば10mm程度である。第2ウレタン部30は、底面(表面31とは反対側の面)33において第1ウレタン部20の一部26に結合されている。この結合の詳細については後述する。本実施形態では、第1ウレタン部20の一部26は、第1ウレタン部20の外縁に沿って延在する矩形環状の領域であり、平面視において凹部24の底面24aと重なる領域である。
【0034】
第1ウレタン部20における一部26以外の部分(正面視において第2ウレタン部30と重ならない部分)には、第1表面21に直交する方向に沿って第1ウレタン部20を貫通する一対の開口25が設けられている。各開口25は、端子部18を挿通可能となるように、端子部18の外形に対応した断面形状を有し、端子部18の位置に対応した位置に配置されている。例えば、各開口25は、第1表面21に沿った断面において、端子部18よりも一回り大きな矩形状を呈している。一対の開口25は、第1ウレタン部20の中心に対して、第1ウレタン部20の長辺に沿った方向における一方側と他方側とにそれぞれ配置されている。
【0035】
第1ウレタン部20及び第2ウレタン部30には、第1表面21に直交する方向に沿って第1ウレタン部20及び第2ウレタン部30を貫通する複数(この例では6つ)の貫通孔41が設けられている。複数の貫通孔41は、複数のネジ受け部19の位置に対応する位置にそれぞれ配置されている。
【0036】
第2ウレタン部30は、2つの長辺部における中央部、及び4つの隅部のそれぞれに、第1ウレタン部20の中心に向けて突出した貫通孔形成部34を有している。長辺部に設けられた貫通孔形成部34は、半円形状を呈しており、隅部に設けられた貫通孔形成部34は、中心角が90度の扇形状を呈している。上述した貫通孔41は、貫通孔形成部34に形成されている。
【0037】
エアフィルタ4は、複数のネジ42が複数の貫通孔41にそれぞれ挿通されてネジ受け部19に螺合することにより、筐体2の背面12に固定されている。すなわち、エアフィルタ4は、ネジ42の締結力により、第2ウレタン部30において筐体2に固定されている。
【0038】
第1ウレタン部20は、連続気泡構造を有するポリウレタン製の発泡体(ポリウレタンフォーム、ウレタンスポンジ)によって構成されている。第1ウレタン部20は、互いに繋がった多数の気泡(連続気泡)を含んで構成されており、通気性を有し、エアを透過させる。すなわち、第1ウレタン部20は、第1表面21及び第2表面22の双方に開口した連続気泡を含んでいる。第2ウレタン部30は、連続気泡構造を有するポリウレタン製の発泡体によって構成されている。
【0039】
第2ウレタン部30の密度は、第1ウレタン部20の密度よりも高い。例えば、第1ウレタン部20の密度は30kg/m程度であり、第2ウレタン部30の密度は50kg/m程度である。また、第2ウレタン部30の単位長さ当たりのセル数は、第1ウレタン部20の単位長さ当たりのセル数よりも多い。換言すれば、第2ウレタン部30のセルの大きさは、第1ウレタン部20のセルの大きさよりも小さい。例えば、第1ウレタン部20の単位長さ当たりのセル数は8個/25mm~20個/25mmである。
【0040】
第2ウレタン部30は、連続気泡構造を有しているが、第1ウレタン部20よりも密度が高いため、通気性を有さず、エアを透過させ難い。なお、第2ウレタン部30は、独立気泡構造を有していてもよい。この場合、第2ウレタン部30は、互いに繋がっていない多数の気泡(独立気泡)を含んで構成され、通気性を有さず、エアを遮断する。第2ウレタン部30は、例えば半硬質フォームであるが、硬質フォーム又は軟質フォームであってもよい。
【0041】
図6(a)及び図6(b)は、エアフィルタ4の製造方法を説明するための図である。エアフィルタ4の製造時には、まず、図6(a)に示されるように、加工後に第1ウレタン部20となる第1ウレタン部材51と、加工後に第2ウレタン部30となる第2ウレタン部材52とを、第1ウレタン部材51の表面51aに直交する方向(第1ウレタン部材51と第2ウレタン部材52との重ね合わせ方向)から見た場合に第2ウレタン部材52が第1ウレタン部材51の一部と重なるように、互いに重ね合わせる(重ね合わせ工程)。この第1ウレタン部材51の一部は、加工後に第1ウレタン部20の一部26となる。
【0042】
続いて、図6(b)に示されるように、第1ウレタン部材51と第2ウレタン部材52とを熱圧着によって互いに一体化させる(一体化工程)。より詳細には、一対のプレス部5aを有するプレス機5を用い、加熱された一対のプレス部5aによって第1ウレタン部材51及び第2ウレタン部材52を挟み込み、所定時間、熱プレスする。本実施形態では、第1ウレタン部材51と第2ウレタン部材52とが互いに直接に重ね合わされた状態で(第1ウレタン部材51と第2ウレタン部材52との間に他の部材が介在しない状態で)、熱プレスを行なう。熱プレスは、例えば、180℃で3分間、行われる。
【0043】
この一体化工程では、熱プレスによって第1ウレタン部材51及び第2ウレタン部材52が圧縮されつつ互いに一体化(結合)され、一枚の平板状の部材、すなわちエアフィルタ4に成形される。このとき、第1ウレタン部材51において、表面51aに直交する方向から見た場合に第2ウレタン部材52と重なる一部は、当該一部以外の部分よりも多く圧縮される。これにより、得られたエアフィルタ4においては、上述したように、第1ウレタン部20に凹部24が形成され、凹部24内に第2ウレタン部30が隙間無く配置される。
【0044】
例えば、熱圧着前において、第1ウレタン部材51の厚さは3.5mmであり、第2ウレタン部材52の厚さは10mmである。熱圧着後における第1ウレタン部材51及び第2ウレタン部材52の総厚(エアフィルタ4の厚さ)は、1.5mmである。熱圧着の前後において第1ウレタン部材51及び第2ウレタン部材52の平面形状は殆ど変化しない。熱圧着前においても、第2ウレタン部材52の密度は、第1ウレタン部材51の密度よりも高く、第2ウレタン部材52の単位長さ当たりのセル数は、第1ウレタン部材51の単位長さ当たりのセル数よりも多い。
【0045】
ここで、図7を参照しつつ、第1ウレタン部20(第1ウレタン部材51)と第2ウレタン部30(第2ウレタン部材52)との結合部について説明する。第1ウレタン部20と第2ウレタン部30とは、第1ウレタン部20の一部26に第2ウレタン部30が入り込んだ状態で、互いに一体化されている。
【0046】
第1ウレタン部20は、上述したように、連続気泡構造を有し、互いに繋がった多数の気泡20aを含んでいる。また、第1ウレタン部20は、第2ウレタン部30よりも低い密度を有している。そのため、第1ウレタン部20は、第2ウレタン部30よりも疎な構造を有している。一方、第2ウレタン部30は、上述したように、連続気泡構造を有し、互いに繋がった多数の気泡30aを含んでいるが、第1ウレタン部20よりも高い密度を有している。そのため、第2ウレタン部30は、第1ウレタン部20よりも密な構造を有している。
【0047】
したがって、一体化工程において熱プレスが行なわれると、第1ウレタン部20の一部26と第2ウレタン部30との境界部(第1ウレタン部20における凹部24の底面24aと第2ウレタン部30の底面33との接触部)において、一部26における気泡20aに第2ウレタン部30(第2ウレタン部30の繊維)が入り込む。その結果、第1ウレタン部20と第2ウレタン部30とが互いに一体化される。第1ウレタン部20の一部26と第2ウレタン部30とは、互いに絡み合っていてもよい。なお、図7では、気泡20a同士が繋がっていないように示されているが、実際には気泡20a同士は繋がっている。この点は気泡30aについても同様である。図7では、気泡20a,30aが規則的に並んでいるように示されているが、実際には気泡20a,30aは不規則に並んでいる。
【0048】
エアフィルタ4の製造方法に戻ると、一体化工程に続いて、第1ウレタン部材51及び第2ウレタン部材52を貫通する複数の貫通孔41を形成する。続いて、第1ウレタン部材51における第2ウレタン部材52と重なる一部以外の部分に、第1ウレタン部材51を貫通する一対の開口25を形成する。以上の工程により、エアフィルタ4が得られる。上述した各工程は、例えば作業者及び/又は作業機械によって行われてよい。
【0049】
以上説明したように、エアフィルタ4では、ポリウレタン製の発泡体からなり、通気性を有する第1ウレタン部20と、ポリウレタン製の発泡体からなる第2ウレタン部30とが、第1ウレタン部20の一部26に第2ウレタン部30が入り込んだ状態で、互いに一体化されている。これにより、上述したようなフィルタ部材を保持するための枠部材、或いはエアフィルタを筐体との間で挟んで固定する枠部材を省略することができ、エアフィルタ4を薄型化することが可能となる。また、第2ウレタン部30の密度が第1ウレタン部20の密度よりも高いため、エアフィルタ4を薄型化したとしても、エアフィルタ4の剛性を確保することができ、エアフィルタ4の取り扱いを容易化することができる。更に、エアフィルタ4を薄型化したとしても、密度の高い第2ウレタン部30においてエアフィルタ4を取付対象(例えば筐体2)に容易に固定することができる。よって、エアフィルタ4によれば、薄型化を図りつつ取付性を確保することができる。
【0050】
また、エアフィルタ4では、第1ウレタン部20の第1表面21に凹部24が設けられており、第2ウレタン部30は、第2ウレタン部30の表面31が第1ウレタン部20の第1表面21と面一になるように、凹部24内に配置されている。これにより、エアフィルタ4の一層の薄型化を図ることができる。
【0051】
また、エアフィルタ4では、第2ウレタン部30が枠状に形成され、第1ウレタン部20の外縁に沿って配置されている。これにより、エアフィルタ4の取付性を一層確実に確保することができる。
【0052】
また、エアフィルタ4では、第1ウレタン部20及び第2ウレタン部30を貫通する貫通孔41が設けられている。これにより、例えば貫通孔41にネジ42を挿入することでエアフィルタ4を筐体2に取り付けることができ、エアフィルタ4の取付性をより一層確実に確保することができる。
【0053】
また、エアフィルタ4では、第1ウレタン部20における一部26以外の部分に、第1ウレタン部20を貫通する開口25が設けられている。これにより、例えば、開口25に端子部18が配置されるようにエアフィルタ4を筐体2に取り付けることができ、エアフィルタ4の取付性をより一層確実に確保することができる。
【0054】
光源装置1においては、エアフィルタ4が、吸気口15を覆うように配置され、第2ウレタン部30において筐体2に固定されている。光源装置1によれば、上述したように薄型化を図りつつ取付性を確保することができるエアフィルタ4を備えていることから、小型化を図ることができる。
【0055】
エアフィルタ4の製造方法では、ポリウレタン製の発泡体からなり、通気性を有する第1ウレタン部材51と、ポリウレタン製の発泡体からなる第2ウレタン部材52とを、互いに重ね合わせ、熱圧着によって互いに一体化させる。これにより、上述したような枠部材が省略され、薄型化が図られたエアフィルタ4を得ることができる。また、得られたエアフィルタ4において、第2ウレタン部材52によって構成される部分(第2ウレタン部30)は、第1ウレタン部材51によって構成される部分(第1ウレタン部20)よりも密度が高いため、エアフィルタ4を薄型化したとしても、エアフィルタ4の剛性を確保することができ、エアフィルタ4の取り扱いを容易化することができる。更に、エアフィルタ4を薄型化した場合でも、第2ウレタン部材52によって構成される部分において、エアフィルタ4を筐体2に容易に固定することができる。このように、このエアフィルタ4の製造方法によれば、薄型化を図りつつ取付性を確保することができるエアフィルタ4を得ることができる。
【0056】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、図8(a)及び図8(b)に示される第1変形例のように、エアフィルタ4は、第1ウレタン部20と第2ウレタン部30との間に配置された金属製のメッシュ部材53を更に備えてもよい。メッシュ部材53は、例えば第1ウレタン部20の外形に対応した長方形状の外形を有している。第1変形例では、第1ウレタン部20の第1表面21に凹部24が形成されておらず、第1表面21は平坦面となっている。第1変形例のエアフィルタ4の製造の際には、一体化工程において、第1ウレタン部材51と第2ウレタン部材52との間にメッシュ部材53が配置された状態で、第1ウレタン部材51と第2ウレタン部材52とを熱圧着によって互いに一体化させる。第1変形例のエアフィルタ4では、第2ウレタン部30がメッシュ部材53を介して第1ウレタン部20の一部26に入り込んだ状態で、第1ウレタン部20と第2ウレタン部30とが互いに一体化されている。
【0057】
第1変形例では、メッシュ部材53の網目間に形成された隙間に第2ウレタン部30が入り込み易くなるように、メッシュ部材53における網目の間隔は、2mm以上であることが好ましい。これは、メッシュ部材53における網目の直径を0.5mmとし、網目の間隔を2.5mmとした場合には第1ウレタン部20と第2ウレタン部30とが互いに良好に結合された一方、メッシュ部材53における網目の直径を0.2mmとし、網目の間隔を1mmとした場合には第1ウレタン部20と第2ウレタン部30とが互いに良好に結合されず、容易に剥がれてしまったことに基づく知見である。このような第1変形例のエアフィルタ4によっても、上記実施形態と同様に、薄型化を図りつつ取付性を確保することができる。更に、第1変形例のエアフィルタ4は、第1ウレタン部20と第2ウレタン部30との間に配置された金属製のメッシュ部材53を更に備えるため、エアフィルタ4の剛性を高めることができ、エアフィルタ4の取付性をより一層確実に確保することができる。
【0058】
図9に示される第2変形例のように、第2ウレタン部30の表面31に接着層54が設けられていてもよい。接着層54は、例えば、両面テープであり、表面31の全面にわたって設けられている。このような第2変形例のエアフィルタ4によっても、上記実施形態と同様に、薄型化を図りつつ取付性を確保することができる。更に、接着層54によってエアフィルタ4を筐体2に取り付けることができるため、エアフィルタ4の取付性をより一層確実に確保することができる。なお、第2変形例においては、貫通孔41が設けられていなくてもよく、この場合、ネジ42を用いることなく、接着層54のみによってエアフィルタ4が筐体2に取り付けられてもよい。一方、ネジ42と接着層54とが併用される場合、エアフィルタ4と筐体2との間の密着性を向上することができると共に、エアフィルタ4を筐体2に対してより強固に固定することができる。上記第1変形例において、第2ウレタン部30の表面31に接着層54が設けられてもよい。
【0059】
図10(a)に示される第3変形例のように、第2ウレタン部30は、一対の長辺部を互いに連結する直線状の連結部36を有していてもよい。図10(b)に示される第4変形例のように、第3変形例において、第2ウレタン部30は、一対の短辺部を互いに連結する直線状の連結部36を更に有していてもよい。このような第3及び第4変形例のエアフィルタ4によっても、上記実施形態と同様に、薄型化を図りつつ取付性を確保することができる。更に、第3及び第4変形例では、連結部36を有しているため、第2ウレタン部30の剛性を効果的に高めることができる。第3及び第4変形例における第2ウレタン部30の形状は、エアフィルタ4の平面形状が大きい場合に特に有効である。
【0060】
図11(a)に示される第5変形例のように、第2ウレタン部30は、正面視において第1ウレタン部20の4つの隅部と重なる4つの部分37によって構成されていてもよい。各部分37には、貫通孔41が形成されていてもよい。図11(b)に示される第6変形例のように、第2ウレタン部30は、正面視において十字状を呈していてもよい。図11(c)に示される第7変形例のように、第2ウレタン部30は、正面視において第1ウレタン部20の互いに対向する一対の辺部と重なる一対の直線状部38によって構成されてもよい。このような第5~第7変形例のエアフィルタ4によっても、上記実施形態と同様に、薄型化を図りつつ取付性を確保することができる。上記実施形態及び各変形例において、各構成の材料及び形状には、上述した材料及び形状に限らず、様々な材料及び形状を採用することができる。エアフィルタ4は、光源装置1以外の装置に適用されてもよい。例えば、エアフィルタ4は、動作によって発熱する発熱部(光源、受光部、駆動回路等)が筐体内に内蔵されており、筐体内へのエアの流入の必要、及び筐体内へのダスト侵入を防ぐ必要がある装置、例えばX線等の放射線源装置、電子線源装置、各種受光装置、放射線検出装置、放射線イメージング装置、投影装置(プロジェクタ)、パーソナルコンピュータ等に適用されてもよい。
【符号の説明】
【0061】
1…光源装置、2…筐体、4…エアフィルタ、15…吸気口、20…第1ウレタン部、21…第1表面、24…凹部、25…開口、26…一部、30…第2ウレタン部、31…表面、41…貫通孔、51…第1ウレタン部材、51a…表面、52…第2ウレタン部材、53…メッシュ部材、54…接着層。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11