(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-14
(45)【発行日】2022-07-25
(54)【発明の名称】ビデオゲーム処理プログラム及びビデオゲーム処理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/79 20140101AFI20220715BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20220715BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20220715BHJP
【FI】
A63F13/79 520
A63F13/35
A63F13/69 500
(21)【出願番号】P 2018217789
(22)【出願日】2018-11-20
(62)【分割の表示】P 2014033661の分割
【原出願日】2014-02-25
【審査請求日】2018-11-20
【審判番号】
【審判請求日】2021-02-12
(73)【特許権者】
【識別番号】308033283
【氏名又は名称】株式会社スクウェア・エニックス
(74)【代理人】
【識別番号】100155550
【氏名又は名称】田嶋 諭
(72)【発明者】
【氏名】加藤 順
【合議体】
【審判長】吉村 尚
【審判官】畑井 順一
【審判官】藤本 義仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-126554(JP,A)
【文献】特開2003-30365(JP,A)
【文献】レンタル約款,ドリームメーカー株式会社(WayBackMachine)[online],2013年3月25日,[2020年10月28日検索],インターネット<URL:https://web.archive.org/web/20130325053338/http://www.dream-maker.co.jp/houjin/yakkan.html>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F13/00-13/98
A63F9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザのそれぞれのユーザ端末に通信ネットワークを介して通信可能に接続され、アイテムを使用可能なビデオゲームの進行を制御させる機能をサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記サーバに、
前記ビデオゲームでの他ユーザとの
一度の対戦に勝利したユーザに、該他ユーザの所有するアイテムを付与するべく、前記アイテムの所有者を前記
一度の対戦に勝利したユーザに変更する付与機能、
前記ビデオゲームにおいて、前記所有者が変更されてから所定時間が経過した場合、又は、前記
一度の対戦に勝利したユーザによる前記アイテムの使用
もしくは放棄の一方の操作入力があった場合、前記
一度の対戦に勝利したユーザから前記他ユーザに該アイテムを返却するべく、前記アイテ
ムを前記他ユーザに戻す返却機能、
を実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
【請求項2】
前記他ユーザから付与されてから返却される
までの間、前記付与されたアイテムの使用の操作入力を前記
一度の対戦に勝利したユーザから受け付ける機能、
を実現させるための請求項1に記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項3】
通信ネットワークと、サーバと、複数のユーザ端末とを備え、アイテムを使用可能なビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理システムであって、
前記ビデオゲームでの他ユーザとの
一度の対戦に勝利したユーザに、該他ユーザの所有するアイテムを付与するべく、前記アイテムの所有者を前記
一度の対戦に勝利したユーザに変更する付与手段、
前記ビデオゲームにおいて、前記所有者が変更されてから所定時間が経過した場合、又は、前
記一度の対戦に勝利した記ユーザによる前記アイテムの使用
もしくは放棄の一方の操作入力があった場合、前記
一度の対戦に勝利したユーザから前記他ユーザに該アイテムを返却するべく、前記アイテ
ムを前記他ユーザに戻す返却手段、
を含むビデオゲーム処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態の少なくとも1つは、ビデオゲームで使用可能なアイテムの所有者情報を管理する機能をサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)上で提供されるいわゆるソーシャルゲーム等において、ユーザ(プレイヤ)同士が対戦ゲームを行って、ゲーム内で各ユーザが所有するアイテムを奪い合うゲームシステムが、ゲームの趣向性を高める一要素として人気である(例えば特許文献1)。例えば、対戦ゲームに勝利したユーザが、敗北したユーザが所有するアイテムであるカードを奪うことができる。ユーザは、上記対戦ゲーム等を行って所定の組み合わせとなるように複数のカードを収集する。そして、所定の組み合わせのカードを消費(使用)することで別のレアなカードを獲得することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなゲームシステムでは、ユーザがゲーム内で苦労して取得したアイテムが上記対戦ゲームでの敗北により他ユーザに奪われてしまうため、奪われたユーザのゲームに対する動機を削ぐ要因となることが課題である。
【0005】
本発明の少なくとも1つの実施形態の目的は、関連する技術の不足を解決することである。
【0006】
なお、上記特許文献1に記載の発明は、ゲームにおいて仲間のユーザとのコミュニケーションが負担なく円滑に開始できるようにすることが課題(目的)であり、本願発明とは課題も構成も異なる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
非限定的な観点によると、本発明に係るビデオゲーム処理プログラムは、複数のユーザのそれぞれのユーザ端末に通信ネットワークを介して通信可能に接続され、アイテムを使用可能なビデオゲームの進行を制御させる機能をサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、前記サーバに、前記ビデオゲームでの他ユーザとの関係において所定条件が成立したユーザに、該他ユーザの所有するアイテムを付与する付与機能、前記ビデオゲームにおいて、前記ユーザが前記他ユーザからアイテムが付与されてから所定時間が経過した場合、前記ユーザから前記他ユーザに該アイテムを返却する返却機能、を実現させる。
【0008】
非限定的な観点によると、本発明に係るビデオゲーム処理システムは、通信ネットワークと、サーバと、複数のユーザ端末とを備え、アイテムを使用可能なビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理システムであって、前記ビデオゲームでの他ユーザとの関係において所定条件が成立したユーザに、該他ユーザの所有するアイテムを付与する付与手段、前記ビデオゲームにおいて、前記ユーザが前記他ユーザからアイテムが付与されてから所定時間が経過した場合、前記ユーザから前記他ユーザに該アイテムを返却する返却手段、を含む。
【0009】
非限定的な観点によると、本発明に係るビデオゲーム処理プログラムは、アイテムを使用可能なビデオゲームの進行を制御する機能を有するサーバと通信する機能をユーザ端末のコンピュータに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、前記ビデオゲームでの他ユーザとの関係において所定条件が成立したユーザに、該他ユーザの所有するアイテムを付与する付与機能と、前記ビデオゲームにおいて、前記ユーザが前記他ユーザからアイテムが付与されてから所定時間が経過した場合、前記ユーザから前記他ユーザに該アイテムを返却する返却機能と、前記ビデオゲームの画像情報を生成する生成機能とを有するサーバから前記画像情報を受信する機能を前記ユーザ端末に実現させる。
【発明の効果】
【0010】
本願の各実施形態により1又は2以上の不足が解決される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する画像処理システムの構成の例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するユーザ情報を説明する説明図である。
【
図4】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理におけるビデオゲーム処理サーバ側の動作の例を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理におけるビデオゲーム処理サーバ側の動作の例を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するユーザ端末がゲーム処理を実行する場合のユーザ端末側の動作の例を示すフローチャートである。
【
図9】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するユーザ端末がゲーム処理を実行する場合のユーザ端末側の動作の例を示すフローチャートである。
【
図10】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図11】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図12】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図13】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図14】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図15】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図16】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図17】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図18】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図19】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図20】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図21】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図22】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図23】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図24】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図25】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図26】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図27】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図28】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理サーバの構成を示すブロック図である。
【
図29】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図30】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態の例について図面を参照して説明する。なお、以下で説明する各実施形態の例における各種構成要素は、矛盾等が生じない範囲で適宜組み合わせ可能である。また、ある実施形態の例として説明した内容については、他の実施形態においてその説明を省略している場合がある。また、各実施形態の特徴部分に関係しない動作や処理については、その内容を省略している場合がある。さらに、以下で説明する各種フローを構成する各種処理の順序は、処理内容に矛盾等が生じない範囲で順不同である。
[第1の実施形態]
【0013】
図1は、本発明の一の実施形態におけるビデオゲーム処理システム100の構成の例を示すブロック図である。
図1に示すように、ビデオゲーム処理システム100は、ビデオゲーム処理サーバ10と、ビデオゲームをプレイする複数のユーザ(プレイヤ)がそれぞれ使用するユーザ端末20,201~20N(Nは任意の整数)とを含む。ビデオゲーム処理サーバ10と複数のユーザ端末20,201~20Nとは、それぞれインターネットなどの通信ネットワーク30に接続されている。なお、ビデオゲーム処理システム100の構成はこれに限定されず、単一のユーザ端末を複数のプレイヤが使用する構成としてもよいし、複数のビデオゲーム処理サーバを備える構成としてもよい。
【0014】
ビデオゲーム処理システム100は、例えば、同一(共通)のゲーム空間(同期された仮想空間と非同期の仮想空間とを含む)において、ユーザによって操られるプレイヤオブジェクト同士を対戦させる対戦ゲームが含まれるビデオゲームを実行する各種機能を有する。このビデオゲームでは、対戦によって勝利したユーザ(勝者ユーザ)が敗北したユーザ(敗者ユーザ)の所有するアイテムを奪い取ることができる。また、奪い取られたアイテムは、所定の返却条件を満たすことで奪われたユーザ(敗者ユーザ)に返却される。
【0015】
ビデオゲーム処理サーバ10は、ビデオゲーム処理システム100の管理者によって管理され、ユーザ端末20,201~20Nに対してビデオゲームに関する情報を提供するための各種の機能を有する。例えば、ユーザ端末20,201~20Nで表示させるための上記ビデオゲームのゲーム画像の情報を提供する。この実施形態において、ビデオゲーム処理サーバ10は、WWWサーバなどの情報処理装置によって構成され、ユーザ情報などの各種情報を格納するデータベース12(
図2参照)を備える。なお、このビデオゲームでは、ユーザは、上記対戦ゲーム以外に、ゲームの進行に応じてゲーム空間内でアイテムを取得することもできる。
【0016】
図2は、ビデオゲーム処理サーバ10の構成の例であるビデオゲーム処理サーバ10A(サーバ10A)の構成を示す機能ブロック図である。サーバ10Aは、図示しないHDD等の記憶部及びCPU等から構成される制御部などを有し、制御部が記憶部に記憶されているビデオゲーム処理プログラムを実行することでビデオゲームの進行を制御する。また、サーバ10Aは、同プログラムを実行することで、記憶管理部11及びデータベース(記憶部)12を少なくとも備える。なお、サーバ10Aは、上述した制御部や通信部等のビデオゲームを行うための一般的な構成を備えるが、ここでの説明は省略する
【0017】
記憶管理部11は、データベース12に記憶されているビデオゲームのユーザ情報を管理する。ユーザ情報は、
図3に示すように、所有するアイテム情報などの各ユーザのゲーム情報であり、ユーザIDに関連付けて記憶されている。ユーザIDは、各ユーザに付与される固有の識別情報である。サーバ10Aは、このユーザ情報に基づいて各ユーザのビデオゲームの進行を制御する。
【0018】
アイテム情報は、ユーザが所有しているビデオゲーム内で使用可能なアイテムに関する情報である。すなわち、ユーザがアイテムを所有している状態とは、このアイテムがこのユーザのアイテム情報(ユーザ情報)に設定されている状態に相当する。アイテム情報は、過去の所有者情報等の情報がアイテムIDに関連付けて記憶されている。アイテムIDは、アイテムの識別情報である。ユーザ情報には、ユーザが所有しているアイテム分だけアイテム情報が登録されている。データベース12には、ユーザ情報とは別に、アイテムIDに関連付けてアイテムの使用可能回数などのアイテムの基本情報が記憶されている。サーバ10Aは、ユーザが所有するアイテムを使用した際、上記アイテムの基本情報などに基づいてそのアイテムの使用の処理を実行する。ここで、アイテムの使用とは、ゲーム空間内でアイテムに設定されている所定の効果を発生させることである。アイテムは、上述のおアイテムの使用の処理の実行によって所定の効果が発生する。例えば、回復薬のアイテムの使用によって、プレイヤキャラクタの体力値を所定値だけ上昇(回復)させる所定の効果が発生する。
【0019】
過去の所有者情報は、現在ではなく、そのアイテムを過去に所有していた(そのアイテムが過去にアイテム情報として設定されていた)ユーザの情報であり、そのユーザのユーザIDが設定される。すなわち、上述した対戦ゲームにおいて勝者ユーザにそのアイテムを奪われる敗者ユーザのユーザIDが設定される。そして、所定の返却条件が成立した際、この過去の所有者情報が参照されて、そのアイテムが過去の所有者に返却される。
【0020】
アイテムの返却は、現在のアイテムの所有者であるユーザのビデオゲームに対する操作が、所定の第1返却条件を満たした場合に記憶管理部11によって実行される。また、過去の所有者であるユーザのビデオゲームに対する操作が、所定の第2返却条件を満たした場合にも実行される。第1返却条件及び第2返却条件は、上述したビデオゲーム処理プログラムに含まれる。
【0021】
複数のユーザ端末20,201~20Nは、それぞれ、ビデオゲームを行うユーザによって管理され、例えば、据置型ゲーム装置、パーソナルコンピュータ、携帯電話端末やPDA(Personal Digital Assistants)、携帯型ゲーム装置などのネットワーク配信型のゲーム(いわゆるソーシャルゲーム)を行うことが可能な通信端末によって構成される。
【0022】
複数のユーザ端末20,201~20Nは、それぞれ、通信ネットワーク30に接続され、ビデオゲーム処理サーバ10との通信を行うことによりビデオゲームを実行するためのハードウェア(例えば、プレイヤオブジェクトを操作するためのゲームパッドやタッチパネル装置などの操作装置、ゲーム画像を表示する表示装置や音声出力装置など)及びソフトウェアを備える。
【0023】
次に、この実施形態のビデオゲーム処理システム100(システム100)の動作について説明する。
【0024】
図4は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、アイテムの所有者を別のユーザに変更するための処理が行われる。以下、サーバ10Aとユーザ端末20(端末20)とがゲーム処理を実行する場合を例にして説明する。
【0025】
本例のゲーム処理は、例えばサーバ10Aが、ビデオゲームにおけるユーザ同士の対戦ゲームが終了した(勝敗が確定した)と判断したことに応じて開始される。
【0026】
ゲーム処理において、サーバ10Aは、対戦ゲームの敗者ユーザのユーザ情報をデータベースから取得し(ステップS10)、勝者ユーザに渡すアイテムを決定する(ステップS11)。すなわち、勝者ユーザに奪われる敗者ユーザのアイテムが決定される。具体的には、敗者ユーザのユーザ情報の中から、ユーザID及び勝者ユーザに渡すアイテムのアイテムIDを取得する。敗者ユーザが、複数のアイテム(アイテム情報)を所有する場合には、例えば、複数のアイテムの中から抽選で1つのアイテムを決定すればよい。
【0027】
次に、サーバ10Aは、ステップS11の処理で決定されたアイテムの所有者を変更する処理を行う(ステップS12)。具体的には、このアイテムのアイテム情報を敗者ユーザのユーザID(過去の所有者情報)も含めて勝者ユーザのユーザ情報に追加し、敗者ユーザのユーザ情報からこのアイテムのアイテム情報を削除するようにデータベース12の情報を更新する。
【0028】
一方、端末20は、サーバ10Aにて生成されたゲーム画像の画像情報を受信して、受信した画像情報に応じた出力を行う(ステップS15)。例えば、サーバ10Aによる画像情報の生成は、敗者プレイヤから勝者プレイヤにアイテムが渡された(データベース12が更新された)後に、適宜行われる。また、例えば、端末20による画像情報に応じた出力として、勝者ユーザ及び敗者ユーザのそれぞれの端末20は、勝者ユーザが敗者ユーザのアイテムを取得した演出を示す画像や音を出力する。
【0029】
図5は、上述のゲーム処理におけるサーバ10A側の動作の例を示すフローチャートである。ゲーム処理において、サーバ10Aは、対戦ゲームの敗者ユーザのユーザ情報をデータベースから取得し(ステップS10)、勝者ユーザに渡すアイテムを決定する(ステップS11)。次に、サーバ10Aは、ステップS11の処理で決定されたアイテムの所有者を変更する処理を行う(ステップS12)。すなわち、本例において、サーバ10Aは、アイテムの所有者を別のユーザに変更するための処理を実行する。
【0030】
図6は、ビデオゲーム処理システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、対戦ゲームでの敗北によって奪われたアイテムを過去の所有者に戻すための処理が行われる。以下、サーバ10Aと端末20とがゲーム処理を実行する場合を例にして説明する。
【0031】
本例のゲーム処理は、例えばサーバ10Aが、ビデオゲームにおいて上述した第1返却条件又は第2返却条件が成立したと判断したことに応じて開始される。
【0032】
ゲーム処理において、先ず、サーバ10Aは、成立した返却条件(第1返却条件又は第2返却条件)に基づくアイテムの所有者のユーザ情報をデータベース12から取得し(ステップS20)、このアイテムのアイテムID及び過去の所有者情報を取得する(ステップS21)。そして、サーバ10Aは、このアイテムの所有者を過去の所有者に変更する(返却する)処理を行う(ステップS22)。具体的には、このアイテムの現在の所有者のユーザ情報から該当するアイテム情報を削除するとともに、過去の所有者情報(ユーザID)に対応するユーザ情報にこのアイテムのアイテム情報を追加するようにデータベース12の情報を更新する。
【0033】
一方、端末20は、サーバ10Aにて生成されたゲーム画像の画像情報を受信して、受信した画像情報に応じた出力を行う(ステップS25)。なお、サーバ10Aによる画像情報の生成は、過去の所有者にアイテムが返却された(データベース12が更新された)後に、適宜行われる。また、端末20による画像情報に応じた出力として、例えばアイテムが過去の所有者に渡される前の所有者の端末20は、削除されたアイテムが表示されない画像を出力する。一方、過去の所有者の端末20は、過去に奪われたアイテムが戻ってきた演出を示す画像や音を出力する。
【0034】
図7は、上述のゲーム処理におけるサーバ10A側の動作の例を示すフローチャートである。ゲーム処理において、サーバ10Aは、成立した返却条件(第1返却条件又は第2返却条件)に基づくアイテムの所有者のユーザ情報をデータベース12から取得し(ステップS20)、該当するアイテムのアイテムID及び過去の所有者情報を取得する(ステップS21)。次に、サーバ10Aは、返却するアイテムの所有者を過去の所有者に変更する処理を行う(ステップS22)。すなわち、本例においては、サーバ10Aは、対戦ゲームでの敗北によって奪われたアイテムを過去の所有者に戻すための処理を実行する。
【0035】
以上のように、第1の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Aが、記憶管理部11及びデータベース12を備える構成としているので、ユーザがゲーム内で苦労して取得したアイテムが対戦ゲームでの敗北により他ユーザに奪われた場合であっても、上述した第1返却条件又は第2返却条件を満たせばそのアイテムが戻ってくるので、奪われたユーザのゲームに対する動機が削がれることを防止できる。
【0036】
図8は、端末20が
図4に示すゲーム処理を実行する場合の端末20側の動作の例を示すフローチャートである。ゲーム処理において、端末20は、ユーザ同士の対戦における敗者ユーザのユーザ情報をデータベースから取得し(ステップS30)、勝者ユーザに渡すアイテムを決定する(ステップS31)。次に、サーバ10Aは、ステップS11の処理で決定されたアイテムの所有者を変更する処理を行う(ステップS32)。すなわち、本例においては、端末20は、アイテムの所有者を別のユーザに変更するための処理を実行する。
【0037】
図9は、端末20が
図6に示すゲーム処理を実行する場合の端末20側の動作の例を示すフローチャートである。ゲーム処理において、端末20は、成立した返却条件(第1返却条件又は第2返却条件)に基づくアイテムの所有者のユーザ情報をデータベース12から取得し(ステップS40)、該当するアイテムのアイテムID及び過去の所有者情報を取得する(ステップS41)。次に、サーバ10Aは、返却するアイテムの所有者を過去の所有者に変更する処理を行う(ステップS42)。すなわち、本例においては、端末20は、対戦ゲームでの敗北によって奪われたアイテムを過去の所有者に戻すための処理を実行する。
【0038】
なお、上述した第1の実施形態の例のアイテムは、ユーザが所有できるものであってゲーム内で使用できるものであれば特に限定されるものではない。例えば、ゲーム内の仮想のカード、通貨、武器、防具及び衣装でもよい。また、過去の所有者情報にユーザIDが設定されている場合と設定されていない場合とで、そのアイテムを現在所有するユーザのアイテムの使用には何ら変わりはない。奪ったアイテムではない場合、過去の所有者情報にはユーザIDと区別できるデフォルト値などが設定される。この場合、過去の所有者は存在しないと判断される。
【0039】
また、第1の実施形態の例では、第1返却条件及び第2返却条件のいずれか一方を満たせばアイテムが返却されるが、第1返却条件及び第2返却条件の両条件を満たした場合にアイテムを返却するようにしてもよい。
【0040】
さらに、上述した第1の実施形態の例では、サーバ10Aがデータベース12を備えているが、サーバ10Aと通信可能な状態に接続されていれば、ビデオゲーム処理システム100の内部にあってもよいし、外部にあってもよい。
【0041】
また、上述した第1の実施形態の例では、サーバ10Aが、ゲーム処理プログラムを実行してビデオゲームの進行を制御しているが、特にこれに限定されるものではない。端末20が実行してもよく、サーバ10A及び端末20が協働して実行してもよい。
[第2の実施形態]
【0042】
図10は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10B(サーバ10B)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Bは、記憶管理部11B及びデータベース12を少なくとも備える。
【0043】
記憶管理部11Bは、データベース12に記憶されているビデオゲームのユーザ情報を管理する。記憶管理部11Bは、ビデオゲームのユーザのビデオゲームに対する操作には関連しない第3返却条件を満たした場合に過去の所有者のユーザにアイテムの返却を行う機能を有する。そして、例えば、サーバ10Bがビデオゲームにおいて第3返却条件が成立したと判断したことに応じて、上述した
図6に示すゲーム処理が開始される。なお、第3返却条件は、上述したビデオゲーム処理プログラムに含まれる。
【0044】
以上のように、第2の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Bが、記憶管理部11B及びデータベース12を備える構成としているので、ユーザがゲーム内で苦労して取得したアイテムが対戦ゲームでの敗北により他ユーザに奪われた場合であっても、上述した第3返却条件を満たせばそのアイテムが戻ってくるので、奪われたユーザのゲームに対する動機が削がれることを防止できる。
[第3の実施形態]
【0045】
図11は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10C(サーバ10C)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Cは、記憶管理部11C及びデータベース12を少なくとも備える。
【0046】
記憶管理部11Cは、データベース12に記憶されているビデオゲームのユーザ情報を管理する。例えば、ユーザが端末20を操作して所有するアイテムを使用した場合、このアイテムの所有を解除する機能を有する。具体的には、ユーザが所有するアイテムを使用した場合、データベース12に記憶されているこのユーザのユーザ情報からこのアイテムのアイテム情報を削除する。
【0047】
また、記憶管理部11Cは、上述のユーザのアイテムの使用が、敗者ユーザから獲得したアイテムであった場合、このアイテムを敗者ユーザである過去の所有者に戻す(返却する)機能を有する。すなわち、敗者ユーザから獲得した(過去の所有者がいる)アイテムを使用したことが第1返却条件に含まれる。
【0048】
図12は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、対戦ゲームでの敗北によって奪われたアイテムを過去の所有者に戻すための処理が行われる。以下、サーバ10Cと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Cと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0049】
本例のゲーム処理は、例えば、サーバ10Cが、ユーザの要求したアイテムの使用に対する処理を実行したことに応じて開始される。具体的には、端末20が、ユーザからアイテムの使用の操作入力を受け付け、そのアイテムのアイテムID及びユーザIDとともにアイテム使用要求をサーバ10Cに送信する。サーバ10Cは、受信したアイテムIDに基づいて、ビデオゲーム処理プログラムに含まれるアイテムの基本情報を取得してアイテム使用による処理を実行する。例えば、回復薬のアイテムの使用は、プレイヤキャラクタの体力値を所定値だけ上昇(回復)させる処理が実行される。その後、本例のゲーム処理が開始される。
【0050】
ゲーム処理において、サーバ10Cは、上記使用の処理を実行したアイテムの過去の所有者情報を取得する(ステップS3-11)。具体的には、サーバ10Cは、データベース12に記憶されている現在の所有者であるユーザ(ユーザID)のユーザ情報に含まれる該当アイテム(アイテムID)に関連付けられた過去の所有者情報を取得する。
【0051】
次に、サーバ10Cは、上記第1返却条件が満たされたとして、上述したステップS20~S22のアイテムの返却のための処理を実行する。これにより、対戦ゲームの勝者ユーザなどの該当アイテムの現在の所有者による使用によって、該当アイテムが元の所有者である敗者ユーザに返却される。
【0052】
以上のように、第3の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Cが、記憶管理部11C及びデータベース12を備える構成としているので、奪った側のユーザも奪ったアイテムを使用することができ、その使用後は奪われた側のユーザにそのアイテムが返却されるので、奪った側のユーザ及び奪われた側のユーザの双方においてゲームに対する動機が削がれることを防止できる。
【0053】
なお、上述した第3の実施形態の例では、アイテムに過去の所有者がいる場合について説明したが、アイテムに過去の所有者がいない場合、サーバ10Cは、例えば、上述の
図12のステップS3-11の処理後、ステップS20~S22の処理に代えて、現在の所有者のユーザ情報からこのアイテムのアイテム情報を削除する処理を行えばよい。
【0054】
なお、上述した第3の実施形態の例では、サーバ10Cが各種機能を備える場合を例にして説明したが、サーバ10Cが備える各種機能の一部又は全部を、ビデオゲーム処理サーバではなく、ユーザ端末(例えば、端末20)が備える構成としてもよい。
[第4の実施形態]
【0055】
図13は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10D(サーバ10D)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Dは、記憶管理部11D及びデータベース12を少なくとも備える。
【0056】
記憶管理部11Dは、データベース12に記憶されているビデオゲームのユーザ情報を管理する。例えば、ユーザが端末20を操作してアイテムの所有を放棄した場合、このアイテムの所有を解除する機能を有する。具体的には、ユーザのデータベース12に記憶されているユーザ情報からこのアイテムのアイテム情報を削除する。
【0057】
また、記憶管理部11Dは、上述したユーザのアイテムの放棄が、敗者ユーザから獲得したアイテムであった場合、このアイテムの所有者を過去の所有者に戻す(返却する)機能を有する。すなわち、敗者ユーザから獲得した(過去の所有者がいる)アイテムを放棄したことが第1返却条件に含まれる。
【0058】
図14は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、対戦ゲームでの敗北によって奪われたアイテムを過去の所有者に戻すための処理が行われる。以下、サーバ10Dと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Dと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0059】
本例のゲーム処理は、例えば、サーバ10Dが、ユーザからのアイテムの放棄要求を受信したことに応じて開始される。具体的には、端末20が、ユーザからアイテムの放棄の操作入力を受け付け、そのアイテムのアイテムID及びユーザIDとともにアイテム放棄要求をサーバ10Dに送信する。サーバ10Dがこの要求を受信後、本例のゲーム処理が開始される。
【0060】
ゲーム処理において、サーバ10Dは、上記放棄が要求されたアイテムの過去の所有者情報を取得する(ステップS4-11)。具体的には、サーバ10Dは、データベース12に記憶されている現在の所有者であるユーザ(ユーザID)のユーザ情報に含まれる該当アイテム(アイテムID)に関連付けられた過去の所有者情報を取得する。
【0061】
次に、サーバ10Dは、上記第1返却条件が満たされたとして、上述したステップS20~S22のアイテムの返却のための処理を実行する。これにより、対戦ゲームの勝者ユーザなどの該当アイテムの現在の所有者による放棄によって、該当アイテムが元の所有者である敗者ユーザに返却される。
【0062】
以上のように、第4の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Dが、記憶管理部11D及びデータベース12を備える構成としているので、奪った側のユーザがアイテムを放棄した場合、奪われた側のユーザにそのアイテムが返却されるので、奪われた側のユーザにおいてゲームに対する動機が削がれることを防止できる。
【0063】
なお、上述した第4の実施形態の例では、アイテムに過去の所有者がいる場合について説明したが、アイテムに過去の所有者がいない場合、サーバ10Dは、例えば、上述の
図14のステップS4-11の処理後、ステップS20~S22の処理に代えて、現在の所有者のユーザ情報からこのアイテムのアイテム情報を削除する処理を行えばよい。
【0064】
なお、上述した第4の実施形態の例では、サーバ10Dが各種機能を備える場合を例にして説明したが、サーバ10Dが備える各種機能の一部又は全部を、ビデオゲーム処理サーバではなく、ユーザ端末(例えば、端末20)が備える構成としてもよい。
[第5の実施形態]
【0065】
図15は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10E(サーバ10E)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Eは、記憶管理部11E、データベース12及び計時部13Eを少なくとも備える。
【0066】
記憶管理部11Eは、データベース12に記憶されているビデオゲームのユーザ情報を管理する。例えば、所有するユーザのアイテムが、敗者ユーザから獲得したアイテムであった場合、このアイテムを獲得した後、所定時間が経過した場合、このアイテムの所有者を過去の所有者に戻す(返却する)機能を有する。すなわち、敗者ユーザからアイテムを獲得して所定時間(例えば30日間)を経過したことが第3返却条件に含まれる。計時部13Eは、ユーザが所有しているアイテムのうち過去の所有者(過去の所有者情報)が設定されているアイテムの経過時間を計時する。具体的には、敗者ユーザから獲得してからの経過時間を計時する。
【0067】
図16は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、アイテムの所有者を別のユーザに変更するための処理が行われる。以下、サーバ10Eとユーザ端末20(端末20)とがゲーム処理を実行する場合を例にして説明する。なお、サーバ10Eと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0068】
本例のゲーム処理は、例えばサーバ10Eが、ビデオゲームにおけるユーザ同士の対戦ゲームが終了した(勝敗が確定した)と判断したことに応じて開始される。
【0069】
ゲーム処理において、サーバ10Eは、対戦ゲームの敗者ユーザのユーザ情報をデータベースから取得し(ステップS10)、勝者ユーザに渡すアイテムを決定する(ステップS11)。次に、サーバ10Eは、ステップS11の処理で決定されたアイテムの所有者を変更する処理を行う(ステップS5-11)。具体的には、このアイテムのアイテム情報を、敗者ユーザのユーザID(過去の所有者情報)及び経過時間情報(初期値)も含めて勝者ユーザのユーザ情報に追加し、敗者ユーザのユーザ情報からこのアイテムのアイテム情報を削除するようにデータベース12の情報を更新する。
【0070】
図17は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、アイテムの所有者を過去の所有者に戻すための処理が行われる。以下、サーバ10Eと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Eと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0071】
本例のゲーム処理は、例えば、所定タイミング毎(例えば1日(24時間)経過毎)に繰り返し実行される。
【0072】
ゲーム処理において、サーバ10Eは、データベース12に記憶されているユーザ情報の1つを選択し(ステップS5-21)、選択したユーザ情報に含まれるアイテム情報のうち経過時間情報が含まれるアイテム情報の1つを選択する(ステップS5-22)。そして、サーバ10Eは、選択したアイテム情報の経過時間情報を更新する(ステップS5-23)。例えば、1日(24時間)だけカウントアップする。
【0073】
次に、サーバ10Eは、選択したアイテム情報の経過時間が30日に到達したか否かを判断する(ステップS5-24)。到達したと判断した場合(ステップS5-24:YES)、サーバ10Eは、上記第2返却条件が満たされたとして、上述したステップS20~S22のアイテムの返却のための処理を実行する。これにより、該当アイテムの現在の所有者の所有期限の到来によって、該当アイテムが元の所有者である敗者ユーザに返却される。一方、到達していないと判断した場合(ステップS5-24:NO)、サーバ10Eは、ステップS5-25に移行する。
【0074】
次に、ステップS5-25の処理において、サーバ10Eは、選択したユーザ情報に含まれる上記アイテム情報の全てについて、ステップS5-23及びS20~S22の処理を行うまで(ステップS5-25:YES)、繰り返し実行する。さらに、サーバ10Eは、データベース12に記憶されている全てのユーザ情報について、ステップS5-22~S5-25及びS20~22の処理を行うまで(ステップS5-26:YES)、繰り返し実行する。
【0075】
以上のように、第5の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Eが、記憶管理部11E、データベース12及び計時部13Eを備える構成としているので、アイテムが奪われた後、所定時間が経過した場合、過去の所有者である敗者ユーザにそのアイテムが返却されるので、奪われた側のユーザにおいてゲームに対する動機が削がれることを防止できる。
【0076】
なお、上述した第5の実施形態の例では、サーバ10Eが各種機能を備える場合を例にして説明したが、サーバ10Eが備える各種機能の一部又は全部を、ビデオゲーム処理サーバではなく、ユーザ端末(例えば、端末20)が備える構成としてもよい。
[第6の実施形態]
【0077】
図18は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10F(サーバ10F)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Fは、記憶管理部11F及びデータベース12を少なくとも備える。
【0078】
記憶管理部11Fは、データベース12に記憶されているビデオゲームのユーザ情報を管理する。例えば、ユーザが端末20を操作して所有するアイテムを使用した場合、このアイテムの所有を解除する機能を有する。具体的には、ユーザが所有するアイテムを使用した場合、このユーザのデータベース12に記憶されているユーザ情報からこのアイテムのアイテム情報を削除する。この実施形態では、アイテムとして仮想のカード(カード)がある。カードは、複数の種類があり、所定の種類が組み合わされて使用されることで、ゲーム内で抽選が実行される。抽選の処理はサーバ10Fによって実行され、この抽選の結果によってはより貴重なカードを獲得することができる。そのため、ユーザは、所定の種類の組合せとなるようにカードを収集するべく対戦ゲームなどを行う。
【0079】
また、記憶管理部11Fは、上述の所定の種類の組み合わせで使用したカードの中に、敗者ユーザから獲得したカードが含まれる場合、このカードの所有者を過去の所有者に戻す(返却する)機能を有する。すなわち、敗者ユーザから獲得した(過去の所有者がいる)カードを使用したことが第1返却条件に含まれる。
【0080】
図19は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、アイテムの所有者を過去の所有者に戻すための処理が行われる。以下、サーバ10Fと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Fと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0081】
本例のゲーム処理は、例えば、サーバ10Fが、ユーザが要求した所定の種類の組み合わせのカードの使用に対する抽選を実行したことに応じて開始される。具体的には、端末20が、ユーザから所定の種類の組み合わせのカードの使用の操作入力を受け付け、これらのカードのアイテムID及びユーザIDとともにカード使用要求をサーバ10Fに送信する。サーバ10Fは、受信したアイテムIDに基づいて、ビデオゲーム処理プログラムに含まれるアイテムの基本情報を取得して抽選処理を実行する。その後、本例のゲーム処理が開始される。
【0082】
ゲーム処理において、サーバ10Fは、上記抽選の処理を実行した所定の種類の組み合わせのカードの中から1つのカードを選択する(ステップS6-11)。次に、サーバ10Cは、選択したカードの過去の所有者情報を取得する(ステップS6-12)。具体的には、サーバ10Fは、データベース12に記憶されている現在の所有者であるユーザ(ユーザID)のユーザ情報に含まれる該当カード(アイテムID)に関連付けられた過去の所有者情報を取得する。そして、ステップS6-12の処理で取得した情報に基づいて、このアイテムに過去の所有者がいるか否かを判断する(ステップS6-13)。
【0083】
過去の所有者がいると判断した場合(ステップS6-13:YES)、サーバ10Fは、上記第1返却条件が満たされたとして、上述したステップS20~S22のアイテムの返却のための処理を実行する。これにより、対戦ゲームの勝者ユーザなどの該当アイテムの現在の所有者による使用によって、該当カードが元の所有者である敗者ユーザに返却される。
【0084】
一方、過去の所有者がいないと判断した場合(ステップS6-13:NO)、サーバ10Fは、現在の所有者のユーザ情報からこのカードのアイテム情報を削除する(ステップS6-14)。なお、端末20は、ステップS25において、サーバ10Fにて生成されたゲーム画像の画像情報を受信して、受信した画像情報に応じた出力を行うが、サーバ10CがステップS20以降を実行せず、ステップS6-14を実行した場合、例えば、削除したアイテムが表示されない画像を出力する。
【0085】
そして、サーバ10Fは、所定の種類の組み合わせのカードの全てに対して上述のステップS6-11~S6-14及びステップS20~S22の処理が終了するまで(ステップS6-15:YES)繰り返し実行する。
【0086】
以上のように、第6の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Fが、記憶管理部11F及びデータベース12を備える構成としているので、奪った側のユーザも奪ったカードを使用することができ、また、使用後は奪われた側のユーザにそのカードが返却されるので、奪った側のユーザ及び奪われた側のユーザの双方においてゲームに対する動機が削がれることを防止できる。
【0087】
なお、上述した第6の実施形態の例では、サーバ10Fが各種機能を備える場合を例にして説明したが、サーバ10Fが備える各種機能の一部又は全部を、ビデオゲーム処理サーバではなく、ユーザ端末(例えば、端末20)が備える構成としてもよい。
[第7の実施形態]
【0088】
図20は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10G(サーバ10G)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Gは、記憶管理部11G及びデータベース12を少なくとも備える。
【0089】
記憶管理部11Gは、データベース12に記憶されているビデオゲームのユーザ情報を管理する。例えば、ユーザが端末20を操作して所有するアイテムを使用した場合、このアイテムの所有を解除する機能を有する。具体的には、ユーザが所有するアイテムを使用した場合、このユーザのデータベース12に記憶されているユーザ情報からこのアイテムのアイテム情報を削除する。この実施形態では、1つのアイテムで所定回数(2回以上)の使用をすることができる。すなわち、所有者が所定回数だけ使用することで、このアイテムの所有が解除される。また、アイテムの使用可能回数は、所有者のユーザ情報のアイテム情報に含まれる。サーバ10Gは、アイテムが使用される毎に、ユーザ情報の対応するアイテムの使用可能回数を更新(減算)する。
【0090】
なお、アイテムの使用の上限となる所定回数は、アイテムIDに関連付けられてゲーム処理プログラムに含まれる。
【0091】
また、記憶管理部11Gは、上述の所定回数のアイテムの使用が、敗者ユーザから獲得したアイテムであった場合、このアイテムの所有者を過去の所有者に戻す機能を有する。すなわち、敗者ユーザから獲得した(過去の所有者がいる)アイテムを複数回使用したことが第1返却条件に含まれる。
【0092】
図21は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、アイテムの所有者を過去の所有者に戻すための処理が行われる。以下、サーバ10Gと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Gと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0093】
本例のゲーム処理は、例えば、サーバ10Gが、ユーザが要求したアイテムの所定回数目の使用に対する処理を実行したことに応じて開始される。具体的には、端末20が、ユーザからアイテムの使用の操作入力を受け付け、そのアイテムのアイテムID及びユーザIDとともにアイテム使用要求をサーバ10Gに送付する。サーバ10Gは、受信したアイテムIDに基づいて、ビデオゲーム処理プログラムに含まれるアイテムの基本情報を取得してアイテムの使用による処理及び使用可能回数を減算する処理を実行する。そして、このアイテムの今回の使用によって使用可能回数が0になった(所定の使用回数に達した)場合、本例のゲーム処理が開始される。
【0094】
ゲーム処理において、サーバ10Gは、上記使用の処理を実行したアイテムの過去の所有者情報を取得する(ステップS7-11)。具体的には、サーバ10Gは、データベース12に記憶されている現在の所有者であるユーザ(ユーザID)のユーザ情報に含まれる該当アイテム(アイテムID)に関連付けられた過去の所有者情報を取得する。そして、ステップS7-11の処理で取得した情報に基づいて、このアイテムに過去の所有者がいるか否かを判断する(ステップS7-12)。
【0095】
過去の所有者がいると判断した場合(ステップS7-12:YES)、サーバ10Gは、上記第1返却条件を満たすとして、上述したステップS20,S21,S7-14のアイテムの返却のための処理を実行する。ステップS7-14の処理では、サーバ10Gは、返却するアイテムの所有者を過去の所有者に変更する(返却する)処理を行う。具体的には、このアイテムの現在の所有者のユーザ情報から該当するアイテム情報を削除するとともに、過去の所有者情報のユーザIDに対応するユーザ情報にこのアイテムのアイテム情報を追加するようにデータベース12の情報を更新する。なお、アイテム情報の追加の際、過去の所有者情報は追加せず(デフォルト値設定)、また使用可能回数を所定回数に設定して追加する。これにより、対戦ゲーム勝者ユーザなどの該当アイテムの現在の所有者による使用によって、該当アイテムが元の所有者である敗者ユーザに返却される。また、過去の所有者に戻った後、このアイテムを所定回数の上限で使用することができる。
【0096】
一方、過去の所有者がいないと判断した場合(ステップS7-12:NO)、サーバ10Cは、現在の所有者のユーザ情報からこのアイテムのアイテム情報を削除する(ステップS7-13)。なお、端末20は、ステップS25において、サーバ10Cにて生成されたゲーム画像の画像情報を受信して、受信した画像情報に応じた出力を行うが、サーバ10CがステップS20以降を実行せず、ステップS7-13を実行した場合、例えば、削除したアイテムが表示されない画像を出力する。
【0097】
以上のように、第7の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Gが、記憶管理部11G及びデータベース12を備える構成としているので、奪った側のユーザも奪ったアイテムを複数回使用することができ、また、使用後は奪われた側のユーザにそのアイテムが返却されるので、奪った側のユーザ及び奪われた側のユーザの双方においてゲームに対する動機が削がれることを防止できる。
【0098】
なお、上述した第7の実施形態の例では、サーバ10Gが各種機能を備える場合を例にして説明したが、サーバ10Gが備える各種機能の一部又は全部を、ビデオゲーム処理サーバではなく、ユーザ端末(例えば、端末20)が備える構成としてもよい。
[第8の実施形態]
【0099】
図22は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10H(サーバ10H)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Hは、記憶管理部11H及びデータベース12を少なくとも備える。
【0100】
記憶管理部11Hは、データベース12に記憶されているビデオゲームのユーザ情報を管理する。例えば、対戦ゲーム終了後、アイテムを奪われた敗者ユーザが、奪われたアイテムの対価を仮想の通貨で勝者ユーザに支払って買い戻すための機能を有する。すなわち、敗者ユーザ(過去の所有者)がアイテムの対価の支払いをしたことが第2返却条件に含まれる。
【0101】
図23は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、アイテムの所有者を別のユーザに変更するための処理が行われる。以下、サーバ10Hとユーザ端末20(端末20)とがゲーム処理を実行する場合を例にして説明する。なお、サーバ10Hと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0102】
本例のゲーム処理は、例えばサーバ10Hが、ビデオゲームにおけるユーザ同士の対戦ゲームが終了した(勝敗が確定した)と判断したことに応じて開始される。
【0103】
ゲーム処理において、サーバHは、ユーザ同士の対戦における敗者ユーザのユーザ情報をデータベースから取得し(ステップS10)、勝者ユーザに渡すアイテムを決定する(ステップS11)。次に、サーバ10Hは、ステップS11の処理で決定されたアイテムの所有者を変更する処理を行う(ステップS12)。次に、サーバ10Hは、敗者ユーザ(端末20)に買戻しするか問い合わせる(ステップS8-11)。具体的には、サーバ10Hが、敗者ユーザの端末20に買戻しの要否を確認する画像情報を送信する。端末20は、買戻しの要否を確認する画像を出力し(ステップS8-12)、敗者ユーザの操作入力を待つ。そして、端末20は、ユーザからの操作入力の内容に応じて、ユーザIDとともに買戻しする/しない旨の送信をサーバ10Hに行う(ステップS8-13)。
【0104】
サーバ10Hは、買戻しする旨の信号を受信したか否かを判断する(ステップS8-14)。買戻しする旨の信号を受信した場合(ステップS8-14:YES)、サーバ10Hは、上記第2返却条件を満たすとして、上述したステップS20~S22を実行する。一方、買戻ししない旨の信号を受信した場合(ステップS8-14:NO)、サーバ10Hは、何もせずに処理を終了する。なお、図示しないが、買戻しする旨の信号を受信した場合、サーバ10Hは、このユーザのユーザ情報において、支払う対価の分だけ仮想の通貨の所有量を減らす処理を行う。また、対価の額の情報は、上述したアイテムの基本情報に含まれる。
【0105】
以上のように、第8の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Hが、記憶管理部11H及びデータベース12を備える構成としているので、奪われた側のユーザによる対価の支払いによって奪われたアイテムを取り戻すことができるので、奪われた側のユーザのゲームに対する動機が削がれることを防止できる。
【0106】
なお、上述した第8の実施形態の例では、サーバ10Hが各種機能を備える場合を例にして説明したが、サーバ10Hが備える各種機能の一部又は全部を、ビデオゲーム処理サーバではなく、ユーザ端末(例えば、端末20)が備える構成としてもよい。
[第9の実施形態]
【0107】
図24は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10I(サーバ10I)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Iは、記憶管理部11I、データベース12及び抽選部14Iを少なくとも備える。
【0108】
記憶管理部11Iは、データベース12に記憶されているビデオゲームのユーザ情報を管理する。例えば、ユーザの所有するアイテムが、敗者ユーザから獲得したアイテムであった場合、このアイテムの抽選で返却許可に当選した場合、このアイテムの所有者を過去の所有者に戻す(返却する)機能を有する。すなわち、敗者ユーザから獲得した(過去の所有者がいる)アイテムの抽選において返却許可に当選したことが第3返却条件に含まれる。抽選部14Iは、所定の確率に基づいてアイテムの返却許可の抽選を行う。
【0109】
図25は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、アイテムの所有者を別のユーザに変更するための処理が行われる。以下、サーバ10Iとユーザ端末20(端末20)とがゲーム処理を実行する場合を例にして説明する。なお、サーバ10Iと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0110】
本例のゲーム処理は、例えばサーバ10Iが、ビデオゲームにおけるユーザ同士の対戦ゲームが終了した(勝敗が確定した)と判断したことに応じて開始される。
【0111】
ゲーム処理において、サーバ10Iは、ユーザ同士の対戦における敗者ユーザのユーザ情報をデータベースから取得し(ステップS10)、勝者ユーザに渡すアイテムを決定する(ステップS11)。次に、サーバ10Iは、ステップS11の処理で決定されたアイテムの所有者を変更する処理を行う(ステップS12)。次に、サーバ10Iは、奪われたアイテムの返却許可の抽選処理を実行する(ステップS9-11)。この抽選では、所定の確率に基づいて返却許可又は返却不可のいずれかが当選する。また、敗者ユーザの端末20は、サーバ10Iから受信した抽選の実施及び抽選結果の内容の画像を出力する(ステップS9-12)。
【0112】
そして、サーバ10Iは、返却許可に当選したか否かを判断する(ステップS9-13)。返却許可の当選である場合(ステップS9-13:YES)、サーバ10Iは、上記第3返却条件を満たすとして、上述したステップS20~S22を実行する。一方、返却不可の当選の場合(ステップS9-13:NO)、サーバ10Iは、何もせずに処理を終了する。
【0113】
以上のように、第9の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Iが、記憶管理部11I、データベース12及び抽選部14Iを備える構成としているので、抽選結果によっては奪われたアイテムが返却されるので、奪われた側のユーザのゲームに対する動機が削がれることを防止できる。
【0114】
なお、上述した第9の実施形態の例では、サーバ10Hが各種機能を備える場合を例にして説明したが、サーバ10Hが備える各種機能の一部又は全部を、ビデオゲーム処理サーバではなく、ユーザ端末(例えば、端末20)が備える構成としてもよい。
【0115】
また、上述した第9の実施形態の例では、アイテムが勝者ユーザに渡された直後に抽選を実施しているが、抽選の実施タイミング、実施回数などは特にこれに限定されるものではない。例えば、所定タイミング毎に繰り返し抽選を行ってもよい。また、徐々に返却許可の当選確率が上がるようにしてもよい。
[第10の実施形態]
【0116】
図26は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10J(サーバ10J)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Jは、記憶管理部11J及びデータベース12を少なくとも備える。
【0117】
記憶管理部11Jは、データベース12に記憶されているビデオゲームのユーザ情報を管理する。例えば、ユーザの所有するアイテムが、敗者ユーザから獲得したアイテムであった場合、このアイテムを獲得した後、ビデオゲームが所定の状態に進行した場合、このアイテムの所有者を過去の所有者に戻す(返却する)機能を有する。すなわち、敗者ユーザからアイテムを獲得してビデオゲームが所定の状態に進行したことが第3返却条件に含まれる。サーバ10Jは、ビデオゲームが所定の状態にあるか否かを、例えばステータスフラグで管理すればよい。
【0118】
図27は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、アイテムの所有者を過去の所有者に戻すための処理が行われる。なお、サーバ10Jと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0119】
本例のゲーム処理は、例えばサーバ10Jが、ステータスフラグに基づいてビデオゲームが所定の状態に進行したと判断した(第3返却条件を満たした)ことに応じて開始される。
【0120】
ゲーム処理において、サーバ10Jは、データベース12に記憶されているユーザ情報の1つを選択し(ステップS10-11)、選択したユーザ情報に含まれるアイテム情報のうち過去の所有者情報が含まれるアイテム情報を1つ選択する(ステップS10-12)。そして、サーバ10Jは、選択したアイテム情報について上述したステップS20~S22のアイテムの返却のための処理を実行する。これにより、イベントが所定の状態になったことでアイテムが元の所有者である敗者ユーザに返却される。
【0121】
次に、ステップS10-13の処理において、サーバ10Jは、選択したユーザ情報に含まれる上記アイテム情報の全てについて、ステップS20~S22の処理を行うまで(ステップS10-13:YES)、繰り返し実行する。さらに、サーバ10Jは、データベース12に記憶されている全てのユーザ情報について、ステップS10-12~S10-13及びS20~22の処理を行うまで(ステップS10-14:YES)、繰り返し実行する。
【0122】
以上のように、第10の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Jが、記憶管理部11J及びデータベース12を備える構成としているので、アイテムが奪われた後、ビデオゲームが所定の状態になった場合、過去の所有者である敗者ユーザにそのアイテムが返却されるので、奪われた側のユーザにおいてゲームに対する動機が削がれることを防止できる。
【0123】
なお、上述した第10の実施形態の例では、ビデオゲームの所定の状態は、例えば、ビデオゲームで実行される所定のイベントゲームが終了した状態である。イベントゲームは、所定期間(例えば1ヶ月間)実行される。なお、イベントゲームの終了条件は、イベントゲームでの目標の達成ユーザ数が所定人数に達する等のユーザの遊戯状況に基づくものなどであってもよく特に限定されるものではない。また、ビデオゲームの所定の状態についても、イベントゲームの終了に限定されるものではない。例えば、ユーザのビデオゲームにおける熟練度を示すレベルが所定値に達した状態であってもよい。
【0124】
また、上述した第10の実施形態の例では、サーバ10Jが各種機能を備える場合を例にして説明したが、サーバ10Jが備える各種機能の一部又は全部を、ビデオゲーム処理サーバではなく、ユーザ端末(例えば、端末20)が備える構成としてもよい。
[第11の実施形態]
【0125】
図28は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10K(サーバ10K)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Kは、記憶管理部11K及びデータベース12を少なくとも備える。
【0126】
記憶管理部11Kは、データベース12に記憶されているビデオゲームのユーザ情報を管理する。例えば、対戦ゲームで勝者ユーザに奪い取られたアイテムの最初の所有者にのみこのアイテムを返却する機能を有する。対戦ゲームは、一度だけに限らず様々なユーザ同士が何度も行うことができるので、ある対戦ゲームで勝利してアイテムを獲得しても、次の別の対戦ゲームで敗北してアイテムを奪い取られる場合がある。この場合、過去の対戦ゲームで獲得したアイテムが奪い取られる場合もある。そのため、アイテムは、最初の所有者から別のユーザに転々と渡っていくことになる。記憶管理部11Kは、このアイテムが上述した第1返却条件、第2返却条件又は第3返却条件を満たした場合、このアイテムを最初の所有者に返却する。
【0127】
また、記憶管理部11Kは、例えば、同じアイテムが2度以上奪われた場合には、そのアイテムの返却は行わない機能を有する。すなわち、奪われたアイテムがユーザに返却された後、別の対戦ゲームに敗北して再びこのアイテムが他ユーザに奪われた場合には、第1返却条件等を満たした場合であっても返却されない。
【0128】
図29は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、アイテムの所有者を別のユーザに変更するための処理が行われる。以下、サーバ10Kとユーザ端末20(端末20)とがゲーム処理を実行する場合を例にして説明する。なお、サーバ10Kと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0129】
本例のゲーム処理は、例えばサーバ10Kが、ビデオゲームにおけるユーザ同士の対戦ゲームが終了した(勝敗が確定した)と判断したことに応じて開始される。
【0130】
ゲーム処理において、サーバ10Kは、対戦ゲームの敗者ユーザのユーザ情報をデータベースから取得し(ステップS10)、勝者ユーザに渡すアイテムを決定する(ステップS11)。次に、サーバ10Kは、ステップS11の処理で決定されたアイテムに過去に所有者がいたか否かを判断する(ステップS11-11)。具体的には、このアイテムのアイテム情報に過去の所有者情報が含まれているか否かを判断する。このアイテムに過去に所有者がいると判断した場合(ステップS11-11:YES)、サーバ10Kは、過去の所有者情報として現在のユーザのユーザIDが設定されているか否かを判断する(ステップS11-12)。現在のユーザのユーザIDが過去の所有者応報として設定されている場合は、このアイテムは既に別のユーザに一度奪われて返却されてきた状態を示す。すなわち、このユーザは、同じアイテムが奪われる二度目の状態にある。
【0131】
現在のユーザのユーザIDが設定されていると判断した場合(ステップS11-12:YES)、サーバ10Kは、過去の所有者情報を削除しつつアイテムの所有者を変更する処理を行う(ステップS11-13)。具体的には、過去の所有者情報は含めずに、このアイテムのアイテム情報を勝者ユーザのユーザ情報に追加するとともに、敗者ユーザのユーザ情報からこのアイテムのアイテム情報を削除するようにデータベース12の情報を更新する。これにより、今回奪われたアイテムは敗者ユーザには返却されない。
【0132】
一方、現在のユーザのユーザIDが設定されていないと判断した場合(ステップS11-12:NO)、サーバ10Kは、過去の所有者情報を維持しつつアイテムの所有者を変更する処理を行う(ステップS11-14)。具体的には、過去の所有者情報を含めてこのアイテムのアイテム情報を勝者ユーザのユーザ情報に追加するとともに、敗者ユーザのユーザ情報からこのアイテムのアイテム情報を削除するようにデータベース12の情報を更新する。すなわち、既に、今回の対戦ゲームの敗者ユーザではない過去の所有者情報(最初の所有者情報)を含めてこのアイテムのアイテム情報が勝者ユーザのユーザ情報に追加される。そのため、今回の対戦ゲームの敗者ユーザは過去の所有者として登録されない。
【0133】
次に、ステップS11-11に戻って、このアイテムに過去に所有者がいないと判断した場合(ステップS11-11:NO)、サーバ10Kは、今回の敗者ユーザがこのアイテムの最初の所有者であるとして、敗者ユーザを過去の所有者としてアイテムの所有者を変更する処理を行う(ステップS11-15)。具体的には、この敗者ユーザ(ユーザID)を過去の所有者情報として含めてこのアイテムのアイテム情報を勝者ユーザのユーザ情報に追加するとともに、敗者ユーザのユーザ情報からこのアイテムのアイテム情報を削除するようにデータベース12の情報を更新する。
【0134】
図30は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、対戦ゲームの敗北によって奪われたアイテムを過去の所有者に戻すための処理が行われる。以下、サーバ10Kと端末20とがゲーム処理を実行する場合を例にして説明する。なお、サーバ10Kと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0135】
本例のゲーム処理は、例えばサーバ10Kが、ビデオゲームにおいて上述した第1返却条件、第2返却条件又は第3返却条件が成立したと判断したことに応じて開始される。
【0136】
ゲーム処理において、サーバ10Kは、成立した返却条件に基づくアイテムの所有者のユーザ情報をデータベース12から取得し(ステップS20)、該当するアイテムのアイテムID及び過去の所有者情報を取得する(ステップS21)。そして、サーバ10Kは、返却するアイテムの所有者を過去の所有者に変更する処理を行う(ステップS11-20)。具体的には、このアイテムの現在の所有者のユーザ情報から該当するアイテム情報を削除するとともに、過去の所有者情報(ユーザID)に対応するユーザ情報にこのアイテムのアイテム情報を追加するようにデータベース12の情報を更新する。この追加の際のアイテム情報には、過去の所有者情報も含まられる。これにより、アイテムが返却されて再び奪われる場合には、上述したステップS11-13の処理が実行されて、次回はこのアイテムの返却が行われない。
【0137】
以上のように、第11の実施形態の一側面として、ビデオゲーム処理サーバ10Kが、記憶管理部11K及びデータベース12を備える構成としているので、奪われたアイテムが少なくとも最初の所有者に返却されるので、奪われた側のユーザにおいてゲームに対する動機が削がれることを防止できる。また、一度返却されたアイテムが再び奪われた場合には返却は行われないので、できるだけアイテムが奪われないように対戦ゲームを行うので、対戦ゲームに対する緊張感も維持しつつ、奪われた側のユーザにおいてゲームに対する動機が削がれることを防止できる。
【0138】
なお、上述した第11の実施形態の例では、アイテムの最初の所有者のみに返却が行われるが、全ての過去の所有者に返却するようにしてもよい。例えば、上述したステップS11-11~S11-14の処理は行わず、ステップS11-15の処理において過去の所有者情報として敗者ユーザ(ユーザID)を追加設定していけばよい。そして、アイテム返却の際、アイテムの過去の所有者情報として複数のユーザが含まれていれば、各ユーザに同一アイテム(同一アイテムID)を返却すればよい。
【0139】
また、上述した第11の実施形態の例では、サーバ10Kが各種機能を備える場合を例にして説明したが、サーバ10Kが備える各種機能の一部又は全部を、ビデオゲーム処理サーバではなく、ユーザ端末(例えば、端末20)が備える構成としてもよい。
[付記]
【0140】
上述した実施形態の説明は、少なくとも下記発明を、当該発明の属する分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができるように記載した。
【0141】
[1]
ユーザによって操作されるユーザ端末に通信ネットワークを介して通信可能に接続され、ビデオゲームで使用可能なアイテムの所有者情報を管理する機能をサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記サーバに、
前記ビデオゲームの進行に基づいて、前記アイテムの所有者であるユーザの識別情報を前記所有者情報として、該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させる記憶管理機能を実現させ、
前記記憶管理機能では、
前記ビデオゲームにおいて複数のユーザが対戦するゲームが実行された場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、敗者ユーザの識別情報から勝者ユーザの識別情報に変更し、さらに、敗者ユーザの識別情報を過去の所有者情報として該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させる機能と、
前記アイテムの所有者情報に対応するユーザ及び過去の所有者情報に対応するユーザの少なくとも一方のビデオゲームに対する操作が、該アイテムの所定の返却条件を満たした場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、前記過去の所有者情報に該当するユーザの識別情報に変更する機能とを
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
【0142】
[2]
ユーザによって操作されるユーザ端末に通信ネットワークを介して通信可能に接続され、ビデオゲームで使用可能なアイテムの所有者情報を管理する機能をサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記サーバに、
前記ビデオゲームの進行に基づいて、前記アイテムの所有者であるユーザの識別情報を前記所有者情報として、該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させる記憶管理機能を実現させ、
前記記憶管理機能では、
前記ビデオゲームにおいて複数のユーザが対戦するゲームが実行された場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、敗者ユーザの識別情報から勝者ユーザの識別情報に変更し、さらに、敗者ユーザの識別情報を過去の所有者情報として該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させる機能と、
前記勝者ユーザが敗者ユーザから獲得したアイテムの返却条件であって前記ビデオゲームのユーザの動作には関連しない所定の返却条件を満たした場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、勝者ユーザの識別情報から前記過去の所有者情報である敗者ユーザの識別情報に変更する機能とを
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
【0143】
[3]
前記記憶管理機能では、前記ユーザが所有するアイテムを使用した場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの識別情報と所有者情報である該ユーザの識別情報との関連付けを解除する機能を実現させ、
前記所定の返却条件には、前記勝者ユーザが前記敗者ユーザから獲得したアイテムの使用が含まれる[1]に記載のビデオゲーム処理プログラム。
【0144】
[4]
前記記憶管理機能では、前記ユーザ端末を介して前記ユーザが所有するアイテムを放棄する操作が行われた場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの識別情報と所有者情報である該ユーザの識別情報との関連付けを解除する機能を実現させ、
前記所定の条件には、前記勝者ユーザが前記敗者ユーザから獲得したアイテムの放棄が含まれる[1]に記載のビデオゲーム処理プログラム。
【0145】
[5]
前記サーバに、さらに、
前記敗者ユーザの識別情報から前記勝者ユーザの識別情報にアイテムの所有者情報が変更された後の経過時間を計測する計時機能を実現させ、
前記所定の返却条件には、前記経過時間が所定時間に達したことが含まれる[2]に記載のビデオゲーム処理プログラム。
【0146】
[6]
前記アイテムの使用には、所定の組み合わせの複数のアイテムの使用が含まれる[3]に記載のビデオゲーム処理プログラム。
【0147】
[7]
前記アイテムの使用には、予め設定されている所定回数の使用が含まれる[3]に記載のビデオゲーム処理プログラム。
【0148】
[8]
前記所定の返却条件には、前記勝者ユーザに奪われたアイテムに対する前記敗者ユーザの対価の支払いが含まれ、
前記記憶管理機能では、前記ユーザ端末を介して敗者ユーザによる対価の支払いの操作が行われた場合、敗者ユーザが所有する対価となるアイテムの所有者情報を、敗者ユーザから勝者ユーザに変更するとともに、前記勝者ユーザに奪われたアイテムの所有者情報を、勝者ユーザから敗者ユーザに戻す[1]に記載のビデオゲーム処理プログラム。
【0149】
[9]
前記サーバに、さらに、
前記過去の所有者情報が関連付けて記憶されているアイテムについて、返却許可の抽選を行う抽選機能を実現させ、
前記所定の返却条件には、前記抽選において返却許可に当選したことが含まれる[2]に記載のビデオゲーム処理プログラム。
【0150】
[10]
前記所定の返却条件には、前記ビデオゲームが所定の状態に進行したことが含まれる[2]に記載のビデオゲーム処理プログラム。
【0151】
[11]
前記所定の状態には、ビデオゲームで実行される所定のイベントゲームが終了した状態が含まれる[10]に記載のビデオゲーム処理プログラム。
【0152】
[12]
前記記憶管理機能では、前記ビデオゲームにおいて複数のユーザが対戦するゲームが実行された場合において、敗者ユーザが所有するアイテムを勝者ユーザに渡す際、既に該アイテムの識別情報に前記過去の所有者情報が関連付けて前記記憶部に記憶されている場合、該過去の所有者情報を変更せずに保持する機能を
実現させる[1]~[11]の何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
【0153】
[13]
前記記憶管理機能では、
前記ビデオゲームにおいて複数のユーザが対戦するゲームが実行された場合において、敗者ユーザが所有するアイテムを勝者ユーザに渡す際、既に該アイテムの識別情報に前記過去の所有者情報が関連付けて前記記憶部に記憶されている場合、該過去の所有者情報に加えて、前記敗者ユーザの識別情報を過去の所有者情報として該アイテムの識別情報に追加的に関連付けて記憶部に記憶させる機能と、
前記所定の返却条件を満たした際、前記返却されるアイテムの過去の所有者情報が複数記憶されている場合、該過去の所有者情報の数と同数の該アイテムと同一のアイテムの識別情報に対し、該過去の所有者情報のそれぞれを所有者情報として関連付けて前記記憶部に記憶する機能を
実現させる[1]~[11]の何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
【0154】
[14]
前記記憶管理機能では、前記ビデオゲームにおいて複数のユーザが対戦するゲームが実行された場合において、敗者ユーザが所有するアイテムを勝者ユーザに渡す際、既に該アイテムの識別情報に前記過去の所有者情報として該敗者ユーザの識別情報が関連付けて前記記憶部に記憶されている場合、該過去の所有者情報の関連付けを解除する機能を
実現させる[1]~[11]の何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
【0155】
[15]
[1]~[14]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラムが前記サーバに実現させる機能のうち少なくとも1つの機能を、前記ユーザ端末に実現させるためのビデオゲーム処理用プログラム。
【0156】
[16]
[1]~[14]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラムがインストールされたサーバ。
【0157】
[17]
通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備え、ビデオゲームで使用可能なアイテムの所有者情報を管理するビデオゲーム処理システムであって、
前記ビデオゲームの進行に基づいて、前記アイテムの所有者であるユーザの識別情報を前記所有者情報として、該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させる記憶管理手段を備え、
前記記憶管理手段は、
前記ビデオゲームにおいて複数のユーザが対戦するゲームが実行された場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、敗者ユーザの識別情報から勝者ユーザの識別情報に変更し、さらに、敗者ユーザの識別情報を過去の所有者情報として該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させ、
前記アイテムの所有者情報に対応するユーザ及び過去の所有者情報に対応するユーザの少なくとも一方のビデオゲームに対する操作が、該アイテムの所定の返却条件を満たした場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、前記過去の所有者情報に該当するユーザの識別情報に変更するビデオゲーム処理システム。
【0158】
[18]
通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備え、ビデオゲームで使用可能なアイテムの所有者情報を管理するビデオゲーム処理システムであって、
前記ビデオゲームの進行に基づいて、前記アイテムの所有者であるユーザの識別情報を前記所有者情報として、該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させる記憶管理手段を備え、
前記記憶管理機能では、
前記ビデオゲームにおいて複数のユーザが対戦するゲームが実行された場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、敗者ユーザの識別情報から勝者ユーザの識別情報に変更し、さらに、敗者ユーザの識別情報を過去の所有者情報として該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させ、
前記勝者ユーザが敗者ユーザから獲得したアイテムの返却条件であって前記ビデオゲームのユーザの動作には関連しない所定の返却条件を満たした場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、勝者ユーザの識別情報から前記過去の所有者情報である敗者ユーザの識別情報に変更するビデオゲーム処理システム。
【0159】
[19]
前記サーバが、前記記憶管理手段を含み、
前記ユーザ端末が、前記記憶管理手段により記憶されたアイテムの識別情報と前記ユーザの識別情報とに関連する前記ビデオゲームの画像を出力する出力手段を含む
[17]又は[18]に記載のビデオゲーム処理システム。
【0160】
[20]
ビデオゲームで使用可能なアイテムの所有者情報を管理する機能を有するサーバと通信する機能をユーザ端末のコンピュータに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記ビデオゲームの進行に基づいて、前記アイテムの所有者であるユーザの識別情報を前記所有者情報として、該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させる記憶管理機能であって、前記ビデオゲームにおいて複数のユーザが対戦するゲームが実行された場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、敗者ユーザの識別情報から勝者ユーザの識別情報に変更し、さらに、敗者ユーザの識別情報を過去の所有者情報として該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させ、前記アイテムの所有者情報に対応するユーザ及び過去の所有者情報に対応するユーザの少なくとも一方のビデオゲームに対する操作が、該アイテムの所定の返却条件を満たした場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、前記過去の所有者情報に該当するユーザの識別情報に変更する記憶管理機能と、該記憶管理機能により記憶されたアイテムの識別情報と前記ユーザの識別情報とに関連する前記ビデオゲームの画像情報を生成する生成機能とを有するサーバから前記画像情報を受信する機能を前記ユーザ端末に
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
【0161】
[20]
ビデオゲームで使用可能なアイテムの所有者情報を管理する機能を有するサーバと通信する機能をユーザ端末のコンピュータに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記ビデオゲームの進行に基づいて、前記アイテムの所有者であるユーザの識別情報を前記所有者情報として、該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させる記憶管理機能であって、前記ビデオゲームにおいて複数のユーザが対戦するゲームが実行された場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、敗者ユーザの識別情報から勝者ユーザの識別情報に変更し、さらに、敗者ユーザの識別情報を過去の所有者情報として該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させ、前記勝者ユーザが敗者ユーザから獲得したアイテムの返却条件であって前記ビデオゲームのユーザの動作には関連しない所定の返却条件を満たした場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、勝者ユーザの識別情報から前記過去の所有者情報である敗者ユーザの識別情報に変更する記憶管理機能と、該記憶管理機能により記憶されたアイテムの識別情報と前記ユーザの識別情報とに関連する前記ビデオゲームの画像情報を生成する生成機能とを有するサーバから前記画像情報を受信する機能を前記ユーザ端末に
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
【0162】
[21]
[20]又は[21]に記載のビデオゲーム処理プログラムが前記ユーザ端末に実現させる機能のうち少なくとも1つの機能を、当該ユーザ端末と通信可能な前記サーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
【0163】
[22]
[20]又は[22]に記載のビデオゲーム処理プログラムがインストールされたユーザ端末。
【0164】
[23]
ユーザによって操作されるユーザ端末に通信ネットワークを介して通信可能に接続されたサーバが、ビデオゲームで使用可能なアイテムの所有者情報を管理するビデオゲーム処理方法であって、
前記ビデオゲームの進行に基づいて、前記アイテムの所有者であるユーザの識別情報を前記所有者情報として、該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させる記憶管理処理を含み、
前記記憶管理処理では、
前記ビデオゲームにおいて複数のユーザが対戦するゲームが実行された場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、敗者ユーザの識別情報から勝者ユーザの識別情報に変更し、さらに、敗者ユーザの識別情報を過去の所有者情報として該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させる処理と、
前記アイテムの所有者情報に対応するユーザ及び過去の所有者情報に対応するユーザの少なくとも一方のビデオゲームに対する操作が、該アイテムの所定の返却条件を満たした場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、前記過去の所有者情報に該当するユーザの識別情報に変更する処理とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。
【0165】
[24]
ユーザによって操作されるユーザ端末に通信ネットワークを介して通信可能に接続されたサーバが、ビデオゲームで使用可能なアイテムの所有者情報を管理するビデオゲーム処理方法であって、
前記ビデオゲームの進行に基づいて、前記アイテムの所有者であるユーザの識別情報を前記所有者情報として、該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させる記憶管理処理を含み、
前記記憶管理処理では、
前記ビデオゲームにおいて複数のユーザが対戦するゲームが実行された場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、敗者ユーザの識別情報から勝者ユーザの識別情報に変更し、さらに、敗者ユーザの識別情報を過去の所有者情報として該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させる処理と、
前記勝者ユーザが敗者ユーザから獲得したアイテムの返却条件であって前記ビデオゲームのユーザの動作には関連しない所定の返却条件を満たした場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、勝者ユーザの識別情報から前記過去の所有者情報である敗者ユーザの識別情報に変更する処理とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。
【0166】
[25]
通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備えるビデオゲーム処理システムが、ビデオゲームで使用可能なアイテムの所有者情報を管理するビデオゲーム処理方法であって、
前記ビデオゲームの進行に基づいて、前記アイテムの所有者であるユーザの識別情報を前記所有者情報として、該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させる記憶管理処理を含み、
前記記憶管理処理では、
前記ビデオゲームにおいて複数のユーザが対戦するゲームが実行された場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、敗者ユーザの識別情報から勝者ユーザの識別情報に変更し、さらに、敗者ユーザの識別情報を過去の所有者情報として該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させる処理と、
前記アイテムの所有者情報に対応するユーザ及び過去の所有者情報に対応するユーザの少なくとも一方のビデオゲームに対する操作が、該アイテムの所定の返却条件を満たした場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、前記過去の所有者情報に該当するユーザの識別情報に変更する処理とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。
【0167】
[26]
通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備えるビデオゲーム処理システムが、ビデオゲームで使用可能なアイテムの所有者情報を管理するビデオゲーム処理方法であって、
前記ビデオゲームの進行に基づいて、前記アイテムの所有者であるユーザの識別情報を前記所有者情報として、該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させる記憶管理処理を含み、
前記記憶管理処理では、
前記ビデオゲームにおいて複数のユーザが対戦するゲームが実行された場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、敗者ユーザの識別情報から勝者ユーザの識別情報に変更し、さらに、敗者ユーザの識別情報を過去の所有者情報として該アイテムの識別情報に関連付けて記憶部に記憶させる処理と、
前記勝者ユーザが敗者ユーザから獲得したアイテムの返却条件であって前記ビデオゲームのユーザの動作には関連しない所定の返却条件を満たした場合、前記記憶部に記憶されている該アイテムの所有者情報を、勝者ユーザの識別情報から前記過去の所有者情報である敗者ユーザの識別情報に変更する処理とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。
【産業上の利用可能性】
【0168】
本発明の実施形態の一つによれば、ユーザのビデオゲームに対する動機が削がれることを防止できるようにするのに有用である。
【符号の説明】
【0169】
10 ビデオゲーム処理サーバ
11 記憶管理部
12 データベース
13 計時部
14 抽選部
30 通信ネットワーク
20,201~20N ユーザ端末
100 ビデオゲーム処理システム