(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-14
(45)【発行日】2022-07-25
(54)【発明の名称】自動ドア
(51)【国際特許分類】
E05F 15/73 20150101AFI20220715BHJP
E06B 7/32 20060101ALI20220715BHJP
E05D 15/48 20060101ALI20220715BHJP
E05F 15/42 20150101ALI20220715BHJP
E05F 15/632 20150101ALI20220715BHJP
E06B 3/50 20060101ALI20220715BHJP
【FI】
E05F15/73
E06B7/32 B
E05D15/48 B
E05F15/42
E05F15/632
E06B3/50
(21)【出願番号】P 2018222016
(22)【出願日】2018-11-28
【審査請求日】2021-09-28
(73)【特許権者】
【識別番号】307038540
【氏名又は名称】三和シヤッター工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103137
【氏名又は名称】稲葉 滋
(74)【代理人】
【識別番号】100145838
【氏名又は名称】畑添 隆人
(72)【発明者】
【氏名】森藤 広喜
(72)【発明者】
【氏名】井上 和也
【審査官】家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-35863(JP,A)
【文献】特開平6-221053(JP,A)
【文献】実開昭62-110497(JP,U)
【文献】実開昭63-148790(JP,U)
【文献】実公昭49-38360(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 15/00-15/79
E06B 3/50
E06B 7/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
戸先側縦枠と方立間に形成された開口部を電動でスライド開閉する第1扉体と、
前記第1扉体に設けられた開き扉であり、全閉姿勢からの開放時には前記第1扉体の第1見付面から突出する第2扉体と、
前記第1扉体の開閉動作を制御する制御部と、
を備えた自動ドアにおいて、
前記第1扉体の全閉姿勢時には、前記第1扉体の第1見付面の戸尻側部位が前記方立に対向しており、
前記第2扉体が開放状態にあることを検知する開放検知手段を備え、
前記制御部は、前記開放検知手段の検知に応じて前記第1扉体の動作を規制ないし停止する、
自動ドア。
【請求項2】
前記自動ドアは、
前記第1扉体を開放移動させる起動手段と、
開口部あるいは開口部近傍に位置する物体を検知する補助検知手段を備え、
前記制御部は、前記開放検知手段が検知状態にある時には、前記起動手段及び前記補助検知手段を無効化する、
請求項1に記載の自動ドア。
【請求項3】
前記開放検知手段が検知状態から非検知状態となった後に、前記起動手段からの起動信号が前記制御部に入力されることで、前記補助検知手段の無効化が解除される、
請求項2に記載の自動ドア。
【請求項4】
前記開放検知手段は、前記補助検知手段が前記第2扉体を検知する前に、前記第2扉体を検知する、
請求項2、3いずれか1項に記載の自動ドア。
【請求項5】
前記開放検知手段は、前記戸先側縦枠と前記方立間に第1検知用光線を生成する第1光電センサであり、
前記自動ドアは、前記戸先側縦枠と前記方立間に第2検知用光線を生成し、開口部あるいは開口部近傍に位置する物体を検知する第2光電センサを補助検知手段として備え、
前記第1検知用光線は、前記第2検知用光線に対して、第1扉体の第1見付面に近い側に位置しており、
前記第1検知用光線は、前記開口部を通行する人を検知しないように、前記開口部の上方部位に位置している、
請求項2~4いずれか1項に記載の自動ドア。
【請求項6】
前記第1扉体は、上框、戸先側縦框、戸尻側縦框、下框から囲まれた開口部を備え、
前記第2扉体は、前記第1扉体の開口部を開閉するように前記第1扉体に設けられており、
前記戸先側縦框の上方部位あるいは前記上框の戸先側部位には、第1姿勢と第2姿勢の間で移動可能な検知体が設けてあり、
前記第2扉体の全閉姿勢時には、前記第2扉体の戸先側部位が前記検知体に当接することで前記検知体の移動が規制されて第1姿勢が維持され、
全閉姿勢から前記第2扉体が開放すると、前記検知体の移動規制が解除されて、前記検知体が第2姿勢となり、
前記開放検知手段は、前記検知体が第2姿勢となったことを検知することで、前記第2扉体が開放状態にあることを検知する、
請求項1~5いずれか1項に記載の自動ドア。
【請求項7】
開口部を電動でスライド開閉する少なくとも1枚の扉体と、
前記扉体を開放移動させる起動手段と、
前記扉体の開閉動作を制御する制御部と、
開口部あるいは開口部近傍に位置する物体を検知する補助検知手段と、
を備えた自動ドアにおいて、
前記扉体は、開き扉として手動開閉可能なように構成されており、
前記扉体が開放状態にあることを検知する開放検知手段を備え、
前記開放検知手段は、前記扉体が開放状態にある時に、前記補助検知手段が前記扉体を検知する前に、前記扉体を検知するように構成されており、
前記制御部は、前記開放検知手段が検知状態にある時には、前記起動手段及び前記補助検知手段を無効化する、
自動ドア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動ドアに関するものである。
【背景技術】
【0002】
建具として、スライド扉の中に子扉として開き扉を設けた自動ドアが知られている(特許文献1)。このような建具において、スライド扉の開閉動作中に開き扉が開閉したり、開き扉の開放中にスライド扉が動き出すといった誤動作や誤操作を防止する必要がある。
【0003】
2つの扉が同時に動作すると、建具を傷めてしまうおそれもある。より具体的には、
図15に示すように、戸先側縦枠1´と固定パネル5´の戸先側縦框50´の見込面500´との間に開口部が形成されており、この開口部をスライド扉6´が開閉するようになっている。開き扉7´が全閉姿勢から開放すると、開き扉7´は、スライド扉6´の室外側見付面602´、612´に対して室外側に突出する。戸先側縦框50´の室内側見付面501´には、固定パネル側隙間塞ぎ片502´が形成されており、開き扉7´が開放した状態でスライド扉6´が開放移動すると、開き扉7´の戸尻側部位(戸尻側縦枠71´の室外側見付面712´)が方立(戸先側縦框50´の固定パネル側隙間塞ぎ片502´)に接触してしまうおそれがある。また、開き扉7´が開放した状態でスライド扉6´が開放移動すると、開き扉7´の回動基端側が方立に接触する等して、開放した状態の開き扉7´が閉鎖方向に回動する可能性があり、スライド扉6´の開口部から避難しようとする人に当たったり、指を挟んだりするおそれがある。
【文献】特開2009-35863号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、自動ドアにおいて、開き扉の誤動作によるスライド扉の開閉障害や不具合を防止することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明が採用した技術手段は、
戸先側縦枠と方立間に形成された開口部を電動でスライド開閉する第1扉体と、
前記第1扉体に設けられた開き扉であり、全閉姿勢からの開放時には前記第1扉体の第1見付面から突出する第2扉体と、
前記第1扉体の開閉動作を制御する制御部と、
を備えた自動ドアにおいて、
前記第1扉体の全閉姿勢時には、前記第1扉体の第1見付面の戸尻側部位が前記方立に対向しており、
前記第2扉体が開放状態にあることを検知する開放検知手段を備え、
前記制御部は、前記開放検知手段の検知に応じて前記第1扉体の動作を規制ないし停止する、
自動ドア、である。
【0006】
1つの態様では、前記第1扉体が全閉姿勢にある時に、第2扉体の開放状態が検知された場合には、第1扉体の開放移動が規制され、起動手段からの起動信号入力があっても、全閉姿勢が維持される。
1つの態様では、前記第1扉体の開放移動中に第2扉体の開放状態が検知された場合には、第1扉体の開放移動を停止する。1つの態様では、開放検知信号がONとなった時に瞬時に第1扉体の移動を停止するが、開放検知信号がONとなった後にタイマで遅延させて第1扉体の移動を停止するようにしてもよい。
すなわち、開放検知手段の検知信号がONとなると、起動手段からの起動信号が無効化され、起動信号がONとなっても、起動信号の入力に基づく第1扉体の開閉制御は行われない。
【0007】
1つの態様では、前記方立は、固定パネルの戸先側縦框である。
1つの態様では、前記方立は、第1扉体を収納する戸袋部の開口に位置している。
1つの態様では、前記第2扉体の全閉姿勢時には、前記第2扉体の第1見付面は、前記第1扉体の第1見付面と略面一となっている(後述する実施形態では、第2扉体の第1見付面は、第1扉体の第1見付面よりも僅かに内側に位置している)。
【0008】
1つの態様では、前記自動ドアは、
前記第1扉体を開放移動させる起動手段と、
開口部あるいは開口部近傍に位置する物体を検知する補助検知手段を備え、
前記制御部は、前記開放検知手段が検知状態にある時には、前記起動手段及び前記補助検知手段を無効化する。
前記起動手段と前記補助検知手段を共通するセンサ(例えば、後述する非接触センサ)から構成してもよい。
1つの態様では、前記開放検知手段が検知状態から非検知状態となった後に、前記起動手段からの起動信号が前記制御部に入力されることで、前記補助検知手段の無効化が解除される。
1つの態様では、前記開放検知手段は、前記補助検知手段が前記第2扉体を検知する前に、前記第2扉体を検知する。
1つの態様では、前記開放検知手段は、第2扉体が全閉姿勢から第1開放角度回動した時に当該第2扉体を検知可能であり、
前記補助検知手段は、第2扉体が全閉姿勢から第2開放角度回動した時に当該第2扉体を検知可能であり、
前記第1開放角度は前記第2開放角度よりも小さく、前記開放検知手段は、前記補助検知手段が前記第2扉体を検知する前に、前記第2扉体の開放状態を検知する。
1つの態様では、開放検知手段の検知信号がONとなると、補助検知手段からの検知信号が無効化され、検知信号がONとなっても、検知信号の入力に基づく第1扉体の開閉制御は行われない。
【0009】
1つの態様では、前記開放検知手段は、前記戸先側縦枠と前記方立間に第1検知用光線を生成する第1光電センサであり、
前記自動ドアは、前記戸先側縦枠と前記方立間に第2検知用光線を生成し、開口部あるいは開口部近傍に位置する物体を検知する第2光電センサを補助検知手段として備え、
前記第1検知用光線は、前記第2検知用光線に対して、第1扉体の第1見付面に近い側に位置しており、
前記第1検知用光線は、前記開口部を通行する人を検知しないように、前記開口部の上方部位に位置している。
1つの態様では、開放した前記第2扉体が第1検知用光線を遮ることで、当該第2扉体の開放状態を検知する。
1つの態様では、前記戸先側縦枠は、全閉姿勢にある第1扉体を挟んで、第1側に位置する第1見込面と、第2側に位置する第2見込面を備えており、前記戸先側縦枠の第1見込面と、前記方立の見込面は離間対向しており、第1光電センサの第1要素は前記戸先側縦枠の第1見込面の上方部位に設けてあり、第1光電センサの第2要素は前記方立の見込面の上方部位に設けてある。
1つの態様では、第2光電センサは、第1側(例えば室外側)に第2検知用光線を形成する第1側第2光電センサと、第2側(例えば室内側)に第2検知用光線を形成する第2側第2光電センサを備えている。第1側第2光電センサの第1要素は前記戸先側縦枠の第1見込面の高さ方向中央よりも下方に設けてあり、第1側第2光電センサの第2要素は前記方立の見込面の高さ方向中央よりも下方に設けてある。戸尻側縦枠は、前記戸先側縦枠の第2見込面に離間対向する見込面を備えており、第2側第2光電センサの第1要素は前記戸先側縦枠の第2見込面の高さ方向中央よりも下方に設けてあり、第2側第2光電センサの第2要素は前記戸尻側縦枠の見込面の高さ方向中央よりも下方に設けてある。
【0010】
1つの態様では、前記第1扉体は、上框、戸先側縦框、戸尻側縦框、下框から囲まれた開口部を備え、
前記第2扉体は、前記第1扉体の開口部を開閉するように前記第1扉体に設けられており、
前記戸先側縦框の上方部位あるいは前記上框の戸先側部位には、第1姿勢と第2姿勢の間で移動可能な検知体が設けてあり、
前記第2扉体の全閉姿勢時には、前記第2扉体の戸先側部位が前記検知体に当接することで前記検知体の移動が規制されて第1姿勢が維持され、
全閉姿勢から前記第2扉体が開放すると、前記検知体の移動規制が解除されて、前記検知体が第2姿勢となり、
前記開放検知手段は、前記検知体が第2姿勢となったことを検知することで、前記第2扉体が開放状態にあることを検知する。
1つの態様では、前記開放検知手段は、光電センサであり、前記検知体は、前記第2扉体よりも先に前記光電センサの検知用光線を遮るようになっている。
1つの態様では、前記開放検知手段は、近接スイッチ(例えば磁気を用いた)である。
【0011】
1つの態様では、前記検知体は、第1姿勢では、第1扉体の厚さ(戸先側縦框の見込面ないし上框の見込面)内に収まっており、第2姿勢では、第1扉体の第1見付面から突出する。
1つの態様では、前記検知体は、回動可能な検知プレートであり、移動規制が解除されると、第1姿勢から自重で回動して第2姿勢となる。
1つの態様では、前記検知体は、第1姿勢から第2姿勢に移動(例えば、突出)する方向に付勢されており、移動規制が解除されると、付勢力で第1姿勢から第2姿勢となる。
【0012】
本発明が採用した他の技術手段は、
開口部を電動でスライド開閉する少なくとも1枚の扉体と、
前記扉体を開放移動させる起動手段と、
前記扉体の開閉動作を制御する制御部と、
開口部あるいは開口部近傍に位置する物体を検知する補助検知手段と、
を備えた自動ドアにおいて、
前記扉体は、開き扉として手動開閉可能なように構成されており、
前記扉体が開放状態にあることを検知する開放検知手段を備え、
前記開放検知手段は、前記扉体が開放状態にある時に、前記補助検知手段が前記扉体を検知する前に、前記扉体を検知するように構成されており、
前記制御部は、前記開放検知手段が検知状態にある時には、前記起動手段及び前記補助検知手段を無効化する、
自動ドアである。
1つの態様では、前記開放検知手段は、第1検知用光線を生成する第1光電センサであり、
前記補助検知手段は、第2検知用光線を生成する第2光電センサであり、
前記第1検知用光線は、前記第2検知用光線に対して、前記扉体の見付面に近い側に位置しており、
前記第1検知用光線は、前記開口部を通行する人を検知しないように、前記開口部の上方部位に位置している。
開き扉としても機能するスライド扉自体は公知である。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る自動ドアは、第2扉体が開放状態にあることを検知する開放検知手段を備え、制御部は、前記開放検知手段の検知に応じて第1扉体の動作を規制ないし停止するように構成されているので、第2扉体(開き扉)の誤動作による第1扉体(スライド扉)の開閉障害や不具合を防止する。
開放検知手段の検知信号がONとなると、停止中(全開姿勢、全閉姿勢、補助検知手段の検知で移動中のスライド扉を途中停止させる設定の場合は途中停止状態)の第1扉体(スライド扉)の停止状態が維持され、あるいは、移動中の第1扉体(スライド扉)が停止するので、第1扉体(スライド扉)の開放移動に伴って第2扉体が方立に接触することを防止する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】子扉としての開き扉を備えた自動ドア(全閉姿勢)を室外側から見た正面図である。
【
図2】子扉としての開き扉を備えた自動ドアの縦断面図である。
【
図3】子扉としての開き扉を備えた自動ドアの横断面図であり、(A)は全閉姿勢にある自動ドア(開き扉も全閉姿勢)を示し、(B)は第1実施形態に係る開放検知手段が開き扉の開放を検知した状態を示している。
【
図4】自動ドアを構成するスライド扉を室内側から見た正面図であり、開き扉は閉鎖姿勢にある。
【
図5】自動ドアを構成するスライド扉を室外側から見た正面図であり、開き扉が取り外された状態を示す。
【
図6】第2実施形態に係る開放検知手段が開き扉の開放を検知した状態を示している。
【
図7】第3実施形態に係る開放検知手段が開き扉の開放を検知した状態を示している。
【
図8】第4実施形態に係る開放検知手段が開き扉の開放を検知した状態を示している。
【
図9】全閉姿勢にある自動ドア(開き扉も全閉姿勢)を示し、第5実施形態に係る開放検知手段の検知体は非検知姿勢にある。
【
図10】第5実施形態に係る開放検知手段が開き扉の開放を検知した状態を示している。
【
図11】(A)は、
図9に対応する部分縦断面図であり、(B)は、
図10に対応する部分縦断面図である。
【
図14】制御部による各センサの検知に基づく扉体の動作を説明する図である。
【
図15】開き扉を備えた自動ドアにおいて、スライド扉と開き扉が同時に開放することによる不具合を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る自動ドア(全閉状態)を室外側から見た正面図である。本実施形態に係る自動ドアは、開口部を電動でスライド開閉する引戸としての第1扉体6を備えている。本実施形態に係る自動ドアは、防火戸として機能するようになっている。第1扉体6には、子扉としての開き扉を形成する第2扉体7が設けてあり、火災時等による停電で自動ドアが開かないような場合に、第2扉体7を手動開放することで避難可能となっている。
【0016】
図1に示すように、自動ドアの枠部は、戸先側縦枠1と、戸尻側縦枠2と、上ケース3と、下枠4と、から形成されており、枠部の幅方向戸尻側半部には縦長方形状の固定パネル5が設けてある。固定パネル5は、戸先側縦框50、戸尻側縦框51、上框52、下框53、パネル54からなり、枠部の幅方向戸尻側半部は固定パネル5によって三方(上端、下端、戸尻側端)及び三方に囲まれた空間が閉塞されている。枠部の幅方向戸先側半部、すなわち、戸先側縦枠1と固定パネル5の戸先側縦框50の間には開口部が形成されており、第1扉体6が左右方向に移動することで上記開口部を開閉するようになっている。本実施形態では、固定パネル5の戸先側縦框50が、開口部の戸尻側の方立を形成している。
【0017】
図3に示すように、戸先側縦枠1の見込面は、第1扉体6が全閉姿勢にある時に、室外側に位置する室外側見込面10と、室内側に位置する室内側見込面11と、を備え、室外側見込面10と室内側見込面11との間には、全閉姿勢にある第1扉体6の戸先側部位(戸先側縦框60)が嵌まる凹部10´が形成されている。
【0018】
図3に示すように、戸尻側縦枠2の見込面は、固定パネル5の室外側に位置する室外側見込面20と、室内側に位置する室内側見込面21と、を備え、室外側見込面20と室内側見込面11との間に形成された凹部20´には、固定パネル5の戸尻側部位(戸尻側縦框51)が嵌まっている。
【0019】
固定パネル5の戸先側縦框50の見込面500は、戸先側縦枠1の室外側見込面10に離間対向しており、第1扉体6の戸尻側端面を形成する外側見込面611、戸先側縦枠1の室内側見込面11は、それぞれ戸尻側縦枠2の室内側見込面21に離間対向している。
【0020】
本実施形態では、固定パネル5の室内側空間に、第1扉体6の収納部が形成されており、全開姿勢にある第1扉体6は固定パネル5の室内側に位置して納まるようになっているが、第1扉体6の収納部は、室外側壁体及び室内側壁体を備えた戸袋部であってもよい。この場合、戸袋部の開口に開口部の戸尻側の方立が位置する。
【0021】
自動ドアのスライド扉である第1扉体について説明する。
図4、
図5に示すように、第1扉体6は、第1扉体6の高さ方向に垂直に延びる戸先側縦框60及び戸尻側縦框61と、第1扉体6の幅方向に水平に延びる上框62及び下框63と、を備え、四周枠状の戸先側縦框60、戸尻側縦框61、上框62、下框63で囲まれた縦長方形状の開口部64が形成されている。
【0022】
図3に示すように、第1扉体6の戸先側縦框60は、開口部64に面する内側見込面600、第1扉体6の戸先側端面を形成する外側見込面601、第1扉体6の閉鎖姿勢において室外側に面する室外側見付面602、第1扉体6の閉鎖姿勢において室内側に面する室内側見付面603を備えている。第1扉体6の戸先側縦框60の室内側見付面603は内側見込面600を越えて戸尻側に向かって突出しており、第1扉体6の高さ方向に亘って延びる戸先側突片604が形成されている(
図4、
図5参照)。
【0023】
図3に示すように、第1扉体6の戸尻側縦框61は、開口部64に面する内側見込面610、第1扉体6の戸尻側端面を形成する外側見込面611、第1扉体6の閉鎖姿勢において室外側に面する室外側見付面612、第1扉体6の閉鎖姿勢において室内側に面する室内側見付面613を備えている。第1扉体6の戸尻側縦框61の室内側見付面613は内側見込面610を越えて戸先側に向かって突出しており、第1扉体6の高さ方向に亘って延びる戸尻側突片614が形成されている(
図4、
図5参照)。
【0024】
図2に示すように、第1扉体6の上框62は、開口部64に面する下面620、第1扉体6の上端面を形成する上面621、第1扉体6の閉鎖姿勢において室外側に面する室外側見付面622、第1扉体6の閉鎖姿勢において室内側に面する室内側見付面623を備えている。第1扉体6の上框62の室内側見付面623は下面620を越えて下方に突出しており、第1扉体6の幅方向に亘って延びる上側突片624が形成されている(
図4、
図5参照)。図示の態様では、戸先側縦框60、戸尻側縦框61の上端面は、上框62の上面621と一致しており、上框62の上面621と共に第1扉体6の上端面を形成している。
【0025】
図5に示すように、第1扉体6の下框63は、第1扉体6の幅方向に延びる平面視細幅状のフラットバー630と、フラットバー630の長さ方向両端に一体形成された肉厚部631と、からなり、肉厚部631において、戸先側縦框60、戸尻側縦框61の下端面に螺子で固定されている。フラットバー630の上面が下框63の上面6300として開口部64に面している。フラットバー630の下面と肉厚部631の下面は共通の水平面632を形成しており、この水平面632が第1扉体6の下面となっている。下框63の肉厚部631には、振れ止め樹脂製ガイド633が設けてある。
【0026】
第1扉体6の防火構造について説明する。
図3に示すように、第1扉体6が閉鎖姿勢にある時には、第1扉体6の戸先側部位(戸先側縦框60)が戸先側縦枠1の見込面の凹部10´内に位置し、第1扉体6の戸先側端面(外側見込面601)が上記凹部10´の底面に近接しており、第1扉体6の戸先側にあいじゃくり構造を形成する。
【0027】
図3に示すように、第1扉体6の閉鎖姿勢において、第1扉体6の戸尻側縦框61の室外側見付面612は、固定パネル5の戸先側縦框50の室内側見付面501(固定パネル側隙間塞ぎ片502)に離間対向している。戸尻側縦框61の室外側見付面612の戸尻側には、室外側見付面612に離間対向して戸先側に延びる扉体側隙間塞ぎ片615が形成されており、扉体側隙間塞ぎ片615は第1扉体6の高さ方向に亘って延びている。
【0028】
固定パネル5の戸先側縦框50の室内側見付面501には、室内側見付面501に対向して戸尻側に向かって延びる固定パネル側隙間塞ぎ片502が形成されており、固定パネル側隙間塞ぎ片502は固定パネル5の高さ方向に亘って延びている。第1扉体6が閉鎖姿勢にある時に、扉体側隙間塞ぎ片615と固定パネル側隙間塞ぎ片502があいじゃくり状に係わり合って、第1扉体6の戸尻側縦框61の室外側見付面612と固定パネル5の戸先側縦框50の室内側見付面501との間の隙間における火炎流動抵抗手段を形成している。
【0029】
図2に示すように、上ケース3は、上面30と、室外側見付面31と、室内側見付面32と、室外側見付面31の下方に形成した室外側下面33と、室内側見付面32の下方に形成した室内側下面34とを備え、全体として開口幅方向に延びる箱状体であり、内部空間には、第1扉体6の移動機構が設けてある。上ケース3の室外側下面33と室内側下面34の間には、開口幅方向に延びる開口が形成されており、当該開口に第1扉体6の上端部位(上框62の上側部位、戸先側縦框60の上端部位、戸尻側縦框61の上端部位)を、クリアランスを設けた状態で受け入れるようになっており、第1扉体6の上端面(上框62の上面621)は、室外側下面33と室内側下面34の上方に位置している。第1扉体6の上端面(上框62の上面621)には、火炎流動抵抗部材65が固定されており、クリアランスを通る煙の流動や火炎の回りを遅延させ、また、抵抗を与えるようになっている。
【0030】
第1扉体6の動作について説明する。第1扉体6は上吊式引戸であり、上端面(上框62の上面621)には、戸先側部位と、戸尻側部位にそれぞれ戸車12が設けてあり、戸車12が上ケース3の内部空間の下側部位に位置して開口幅方向に延びるレール13上を転動することで、第1扉体6は、開口幅方向に移動する(
図2参照)。本実施形態に係る引戸装置は自動ドアであって、例えば、戸先側の戸車12が駆動側戸車となっており、駆動側戸車が電動モータ14と伝動機構によって回転駆動することで、第1扉体6は開口幅方向に移動するようになっている。引戸装置は自閉装置を備えていてもよい。
【0031】
図2に示すように、第1扉体6の下端に設けた振れ止め樹脂製ガイド633が下枠4の上面40に形成された凹状のガイド溝400内に位置しており、第1扉体6の移動時には、振れ止め樹脂製ガイド633がガイド溝400に沿って移動するようになっている。下框63のフラットバー630は、下枠4の上面40よりも下方に位置しているので、第2扉体7を開放した時に、下框63が通行の妨げにならない。
【0032】
図14に示すように、自動ドアは、自動ドアを開放するための起動手段を備えており、起動手段から起動信号が制御部に入力されると、スライド扉としての第1扉体6が開放移動して開口部を開放して通行可能となる。起動手段としては、エリアセンサからなる起動センサd1やタッチスイッチd2を例示することができる。自動ドアは、開口部あるいは開口部近傍に位置する物体を検知して第1扉体6の閉鎖を規制するための補助検知手段(いわゆる補助センサ)を備えている。1つの態様では、補助検知手段から検知信号が制御部に入力されると、閉鎖移動中の第1扉体6が反転開放して全開姿勢となりタイマで所定時間全開状態が維持された後、閉鎖移動する。タイマ経過後であっても、検知信号が入力されている場合には、第1扉体6の全開姿勢が維持される。補助検知手段としては、光電センサS1を例示することができる。制御部は、起動手段からの起動信号、補助検知手段からの検知信号に応じて電動モータ14を制御することで第1扉体6の開閉動作を制御する。
【0033】
起動手段としては、開口部上方に位置して、上ケース3の室外側見付面31、室内側見付面32にそれぞれ設けたエリアセンサとしての起動センサd1、あるいは、第1扉体6の戸先側縦框60の室外側見付面602、室内側見付面603にそれぞれ設けたタッチスイッチd2を例示することができる。より具体的には、通行者が自動ドアに近づいたことを起動センサd1が検知することで、制御部から電動モータ14に開放信号が出力され、閉鎖姿勢にある第1扉体6をスライド開放させる。あるいは、通行者がタッチスイッチd2に接触することで、制御部から電動モータ14に開放信号が出力され、閉鎖姿勢にある第1扉体6がスライド開放する。1つの態様では、全開姿勢まで移動した第1扉体6は、タイマによって所定時間全開姿勢を維持し、所定時間経過後にスライド閉鎖して全閉姿勢となる。自動ドアが、起動手段として起動センサ(エリアセンサ)d1を備えている場合には、タッチスイッチd2を設けなくてもよい。自動ドアが、起動手段としてタッチスイッチd2を備えている場合には、起動センサ(エリアセンサ)d1をいわゆる補助センサとして併用してもよい。また、タッチスイッチd2に代えて非接触スイッチ(図示せず、例えば光電センサ)を設けてもよい。
【0034】
補助検知手段として例示される光電センサS1は、戸先側縦枠1と戸尻側縦枠2の間(室内側)、戸先側縦枠1と固定パネル5の戸先側縦框50の間(室外側)に検知用光線OB1を生成する。光電センサS1は、開口部の室外側部位及び室内側部位の所定高さ位置にそれぞれ設けられ、本実施形態では開口幅方向に離間して対向状に位置する投光器、受光器の組を備えている。室外側部位の光電センサS1において、投光器、受光器のいずれか一方が、戸先側縦枠1の室外側見込面10に設けられ、他方が、固定パネル5の戸先側縦框50の見込面500に設けられている。室内側部位の光電センサS1において、投光器、受光器のいずれか一方が、戸先側縦枠1の室内側見込面11に設けられ、他方が、戸尻側縦枠2の室内側見込面21に設けられている。ここでは、透過型の光電センサについて説明したが、上記補助センサは、他のタイプ(例えば、反射型)の光電センサであってもよい。なお、補助検知手段として、光電方式以外のセンサ(例えば、開口部上方から赤外線や超音波を照射する)を用いてもよく、起動センサd1を補助検知手段として用いてもよい。また、タッチスイッチd2に代えて設けた非接触スイッチ(図示せず、例えば光電センサ)を補助検知手段として用いてもよい。
【0035】
本実施形態では、室外側部位の光電センサS1、室内側部位の光電センサS1は、開口部の高さ方向中央部位よりも下方に位置して高さ方向に離間した2組の投光器、受光器からなり、光電センサS1の投光器、受光器間で延びる検知用光線OB1の高さ位置が、開口部に低背の子供等がいる場合でも良好に検知できる高さとなっている。
【0036】
通行者が開口部内にいる時には、光電センサS1の検知(検知用光線OB1が遮られる)に応じて、制御部によって、第1扉体6のスライド閉鎖が規制されている。1つの態様では、第1扉体6の閉鎖移動中に検知用光線OB1が遮られると、光電センサS1がONとなって、移動中の第1扉体6は停止後、反転開放して全開姿勢まで移動する。光電センサS1がONからOFFとなると、一定時間後に第1扉体6はスライド閉鎖する。第1扉体6の戸先側縦框60の室外側見付面602、室内側見付面603のそれぞれに設けられた手動開閉操作用取手H1は、例えば、停電時に、第1扉体6の手動開閉操作を行うためのものである。
【0037】
自動ドアの子扉としての開き扉である第2扉体7について説明する。第2扉体7は、第1扉体6に形成された縦長方形状の開口部64を開閉するように、第1扉体6に設けられる。
図4に示すように、第2扉体7は、第2扉体7の高さ方向に垂直に延びる戸先側縦框70及び戸尻側縦框71と、第2扉体7の幅方向に水平に延びる上框72及び下框73と、を備え、四周枠状の戸先側縦框70、戸尻側縦框71、上框72、下框73で囲まれた縦長方形状の開口にはガラスパネル等のパネル74が嵌め込まれている。
【0038】
図3に示すように、第2扉体7の戸先側縦框70は、内側見込面700と、第2扉体7の閉鎖姿勢において第1扉体6の戸先側縦框60の内側見込面600に近接対向する外側見込面701と、第2扉体7の閉鎖姿勢において室外側に面する室外側見付面702と、第2扉体7の閉鎖姿勢において室内側に面する室内側見付面703と、を備えている。戸先側縦框70の内側見込面700には第2扉体7の高さ方向に延びる凹溝が形成されており、パネル74の戸先側端部が嵌め込まれている。
【0039】
図3に示すように、第2扉体7の戸尻側縦框71は、内側見込面710と、第2扉体7の閉鎖姿勢において第1扉体6の戸尻側縦框61の内側見込面610に近接対向する外側見込面711と、第2扉体7の閉鎖姿勢において室外側に面する室外側見付面712と、第2扉体7の閉鎖姿勢において室内側に面する室内側見付面713と、を備えている。第2扉体7の閉鎖姿勢において、第2扉体7の戸尻側縦框71の外側見込面711が、第1扉体6の内側見込面610に離間対向しており、外側見込面711の室内側の傾斜面711Aは、内側見込面610の室内側部位及び戸尻側突片614に面している。戸尻側突片614の内面の先端側は、戸尻側縦框71の室内側見付面713の戸尻側部位に離間対向している。戸尻側縦框71の内側見込面710には第2扉体7の高さ方向に延びる凹溝が形成されており、パネル74の戸尻側端部が嵌め込まれている。戸尻側縦框71の室内側見付面713には、第2扉体7が火災時の熱で加熱された時に、第2扉体7の反りを防止する反り規制部材75が設けてある。
【0040】
図2に示すように、第2扉体7の上框72は、下面720と、第2扉体7の上端面を形成し、第2扉体7の閉鎖姿勢において第1扉体6の上框62の下面620に近接対向する上面721と、第2扉体7の閉鎖姿勢において室外側に面する室外側見付面722と、第2扉体7の閉鎖姿勢において室内側に面する室内側見付面723と、を備えている。上框72の下面720には第2扉体7の幅方向に延びる凹溝が形成されており、パネル74の上側端部を凹溝に受け入れた状態で上側押縁724を取り付けることで、パネル74の上側端部を挟み込んで固定している。
【0041】
図2に示すように、第2扉体7の下框73は、上面730と、第2扉体7の下端面を形成し、第2扉体7の閉鎖姿勢において第1扉体6の下框63の上面6300に近接対向する下面731と、第2扉体7の閉鎖姿勢において室外側に面する室外側見付面732と、第2扉体7の閉鎖姿勢において室内側に面する室内側見付面733と、を備えている。下框73の上面730には第2扉体7の幅方向に延びる凹溝が形成されており、パネル74の下側端部を凹溝に受け入れた状態で下側押縁734を取り付けることで、パネル74の下側端部を挟み込んで固定している。
【0042】
第1扉体6の上框62、下框63の戸尻側部位には、第2扉体7の戸尻側縦框71が上下のヒンジ(図示せず)によって回動可能に連結されており、第2扉体7によって開口部64を開閉するようになっている。本実施形態では、第2扉体7の枢支手段を構成するヒンジは上下に設けたピボットヒンジであり、戸尻側縦框71の上端、下端を除く部位には回動支点となるヒンジ要素は設けられていない。本実施形態では、上記ピボットヒンジはいわゆる中心吊りのピボットヒンジであり、平面視において第2扉体7(戸尻側縦框71)の厚さ内に納まっている。
図3、
図6では、上下のピボットヒンジの軸芯Pを表示している。本実施形態では、ヒンジは、ヒンジ機能と自閉機能を備えたいわゆるオートヒンジである。なお、本実施形態では、中心吊りのオートヒンジを用いているが、本発明に適用され得るヒンジは限定されず、持ち出し状の上下のピボットヒンジや上下の丁番でもよい。
【0043】
第2扉体7が閉鎖姿勢にある時には、第2扉体7の戸先側縦框70の外側見込面701が第1扉体6の戸先側縦框60の内側見込面600に近接対向し、戸尻側縦框71の外側見込面711が第1扉体6の戸尻側縦框61の内側見込面610に対向している。第2扉体7の戸先側縦框70の高さ方向の略中央部位にはラッチ錠が内蔵されており、第2扉体7が閉鎖姿勢にある時には、ラッチLが外側見込面701から突出して、第1扉体6の内側見込面600に設けたラッチ受け(図示せず)に係止している。第2扉体7の戸先側縦框70の室外側見付面702、室内側見付面703に設けたハンドルH2の操作によって、ラッチLとラッチ受けの係止状態を解除することで、第2扉体7の開放が可能となる。
【0044】
本実施形態では、第2扉体7を、枢支手段(上下のヒンジ)を含め、第1扉体6の厚さ内に納めることで、第1扉体6に設けた第2扉体7が引戸装置としての第1扉体6の移動に支障を来さないようになっている。より具体的には、
図2、
図3に示すように、全閉姿勢にある第2扉体7は第1扉体6の厚さ内に収まっており、全閉姿勢にある第2扉体7の室外側見付面702、712、722、732は、第1扉体6の室外側見付面602、612、622が形成する垂直面よりも内側に位置している。
【0045】
第2扉体7の防火構造について説明する。第1扉体6の開口部64の周縁には、正面視において、左右の高さ方向に延びる縁部(戸先側突片604、戸尻側突片614)、上側の幅方向に延びる縁部(上側突片624)から三方に亘る周縁部が形成されている。第2扉体7が閉鎖姿勢にある時に、第2扉体7の室内側見付面の周縁は、三方に亘って第1扉体6の開口部64の周縁部に近接対向しており、いわゆる相じゃやくり構造を形成している。具体的には、第2扉体7の戸先側縦框70室内側見付面703の戸先側部位が、第1扉体6の戸先側縦框60の戸先側突片604に近接対向し、第2扉体7の戸尻側縦框71の室内側見付面713の戸尻側部位が、第1扉体6の戸尻側縦框61の戸尻側突片614に近接対向し、第2扉体7の上框72の室内側見付面723の上側部位が、第1扉体6の上框62の上側突片624に近接対向している。
【0046】
戸尻側縦框71の室内側見付面713の高さ方向の略中央部位には、反り規制部材75が設けてある。第2扉体7の通常の状態(非加熱状態)では、反り規制部材75は、戸尻側突片614の外面に離間対向している。第2扉体7は、反り規制部材75が設けられた側とは反対側(反り規制部材75が露出する空間と反対側の空間)に回動することで、開口部64を開放するようになっている。本実施形態では、反り規制部材75は、第2扉体7の室内側見付面713の戸尻側部位の少なくとも高さ方向の中間部位、より具体的には、高さ方向の略中央部位に1つ設けてある。反り規制部材75は、第2扉体7の室内側見付面713の戸尻側部位の高さ方向(例えば、全高)に亘って設けてもよい。また、反り規制部材75は、第2扉体7の室内側見付面713の戸尻側部位の高さ方向に間隔を存して複数設けてもよい。
【0047】
火災時の熱で第2扉体7が加熱されて火元側に反るように変形しようとするが、この時、第2扉体7の戸先側においては、第2扉体7の戸先側縦框70から突出するラッチLが戸先側縦框60のラッチ受けに係止することで、第2扉体7の戸先側の反りが規制される。
【0048】
第2扉体7の戸尻側においては、室外側に火元がある場合には、反り規制部材75が戸尻側突片614の外面に当接することで、第2扉体7の反りを規制し、室内側に火元がある場合には、第2扉体7の室内側見付面713の戸尻側部位がと戸尻側突片614の内面に当接することで、第2扉体7の反りを規制する。
【0049】
第2扉体7の開放検知手段について説明する。本実施形態に係る自動ドアは、第2扉体7が開放状態にあることを検知する開放検知手段を備えている。本実施形態では、全閉姿勢にある第2扉体7は室外側に回動することで、第1扉体6の開口部64を開放するようになっている。第1扉体6の開閉動作を制御する制御部は、前記開放検知手段の検知に応じて第1扉体6の動作を規制(停止状態、典型的には全閉姿勢、の維持)ないし停止する。より具体的には、例えば、第1扉体6の開閉移動中に開放検知手段によって第2扉体7の開放状態が検知された場合には、制御部によって第1扉体6の開閉移動が停止する(停止後、反転閉鎖させてもよい。)。第1扉体6の停止中(例えば、全閉姿勢)に開放検知手段によって第2扉体7の開放状態が検知された場合には、起動センサから起動信号入力があっても、制御部によって第1扉体6の開閉移動が規制され、停止状態が維持される。このように、第2扉体7の開放状態の検知に応じて、第1扉体6の開閉移動を停止させ、あるいは、第1扉体6の停止状態を維持するので、第1扉体6の開放時に開放した第2扉体7が固定パネル5の戸先側縦框50に接触するようなことを防止する。
【0050】
[第1実施形態]
図2、
図3を参照しつつ、第2扉体7の開放検知手段の第1実施形態について説明する。第1実施形態では、第2扉体7の開放検知手段は、光電センサS2から構成されている。本実施形態では、全閉姿勢にある第2扉体7は室外側に回動することで、第1扉体6の開口部64を開放するようになっており、光電センサS2は、全閉姿勢にある第1扉体6及び第2扉体7に対して室外側に位置して設けられている。光電センサS2の投光器、受光器のいずれか一方が、戸先側縦枠1の室外側見込面10に設けられ、他方が、固定パネル5の戸先側縦框50の見込面500に設けられており、全閉姿勢にある第1扉体6及び第2扉体7に対して室外側に位置して、投光器と受光器が離間対向している。
【0051】
図2、
図3に示すように、光電センサS2の投光器、受光器は、室外側の光電センサS1の投光器、受光器に比べて、全閉姿勢にある第1扉体6及び第2扉体7に近い側に位置しており、光電センサS2の検知用光線OB2は、室外側の光電センサS1の検知用光線OB1に比べて、全閉姿勢にある第1扉体6及び第2扉体7に近い側に位置することになる。したがって、
図3(B)に示すように、全閉姿勢にある第2扉体7が開放した場合には、第2扉体7が第1の開放角度だけ開いた時に、第2扉体7の戸先側縦框70の室外側見付面702と外側見込面701の角部が光電センサS2の検知用光線OB2を遮ることで、光電センサS2が第2扉体7の開放状態を検知する。光電センサS2の検知用光線OB2を、全閉姿勢にある第2扉体7になるべく近づけて位置させることで、第2扉体7の開放角度が小さい状態でも、第2扉体7の開放状態の検知が可能である。第2扉体7は、第2の開放角度(>第1の開放角度)まで開かないと光電センサS1の検知用光線OB1を遮ることはできないので、全閉姿勢にある第2扉体7が開放した場合には、光電センサS1よりも先に光電センサS2が開放状態を検知する。
【0052】
図1、
図2に示すように、光電センサS2の投光器、受光器は、戸先側縦枠1の室外側見込面10、固定パネル5の戸先側縦框50の見込面500の上方部位(図示の態様では、第2扉体7の上框72に対応する高さ)にあり、光電センサS2の検知用光線OB2は、室外側の光電センサS1の検知用光線OB1よりも高い位置で延びている。光電センサS1の検知用光線OB1が、開口部付近に位置する通行人を低背の子供を含めて良好に検知できる高さ位置に形成されるのに対して、光電センサS2の検知用光線OB2は、開口部の通行人を検知することなく、第2扉体7の開放姿勢を検知することができるような高さ位置に形成される。
【0053】
[第2実施形態]
図6を参照しつつ、第2扉体7の開放検知手段の第2実施形態について説明する。第2実施形態に係る開放検知手段は、第1実施形態に係る開放検知手段の変形例であって、開放検知手段として反射型の光電センサS2が採用される。光電センサS2の投光器及び受光器が、戸先側縦枠1の室外側見込面10に設けられ、固定パネル5の戸先側縦框50の見込面500には反射板R1が設けられており、全閉姿勢にある第1扉体6及び第2扉体7に対して室外側に位置して、投光器及び受光器と反射板R1が離間対向することで、検知用光線OB2が形成されている。すなわち、第1実施形態と第2実施形態の違いは、前者が透過型の光電センサS2を用いているのに対して、後者が反射型の光電センサS2を用いている点にあり、その他の構成については、第1実施形態に係る説明を援用することができる。また、反射型の光電センサS2を採用することで、一側(図示の態様では、固定パネル5の戸先側縦框50)の配線を省略することができる。
【0054】
[第3実施形態]
図7を参照しつつ、第2扉体7の開放検知手段の第3実施形態について説明する。第3実施形態に係る開放検知手段は、反射型の光電センサを用いる点において、第2実施形態と共通するが、光電センサS2´の投光器及び受光器、反射板R2を設ける部位が異なる。第3実施形態では、光電センサS2´の投光器及び受光器を戸先側縦枠1の見込面の凹部10´の底部に設け、反射板R2を第2扉体7の戸先側縦框70の外側見込面701に設ける。第1扉体6の戸先側縦框60の内側見込面600、外側見込面601には、光電センサS2´の検知用光線(出射光、反射光)OB2を通過させる貫通孔(図示せず)が形成されている。第1扉体6及び第2扉体7が全閉姿勢にある時には、光電センサS2´の投光器からの出射光が貫通孔を通って反射板R2で反射された反射光が貫通孔を通って受光器で受光される。全閉姿勢にある第2扉体7が開放すると、内側見込面600に形成された貫通孔と反射板R2の位置がずれて、反射光が受光されなくなることで、光電センサS2´が第2扉体7の開放状態を検知する。1つの態様では、光電センサS2´及び反射板R2は戸先側縦枠1、第1扉体6、第2扉体7の上方部位に設けられるが、高さ位置は限定されない。
図7から明らかなように、全閉姿勢にある第2扉体7が開放した場合には、第2扉体7が光電センサS1によって検知される前に、光電センサS2´が第2扉体7の開放状態を検知する。
【0055】
[第4実施形態]
図8を参照しつつ、第4実施形態に係る開放検知手段について説明する。第1実施形態~第3実施形態に係る開放検知手段は光電センサを用いているが、第4実施形態ではマイクロスイッチを用いることで第2扉体7の開放状態を検知する。第1扉体6の戸先側縦框60にマイクロスイッチS3を設け、いわゆるケーブルキャリアを用いて第1扉体6内で通線する。マイクロスイッチS3は、レバーが戸先側縦框60の内側見込面600(室内側にやや寄った位置)から突出するように設けられ、第2扉体7が全閉姿勢にある時には、第2扉体7の戸先側縦框70の外側見込面701がマイクロスイッチS3のレバーに接触して押圧することでマイクロスイッチS3はON状態にある。全閉姿勢にある第2扉体7が開放すると、第2扉体7の戸先側縦框70の外側見込面701によるマイクロスイッチS3のレバーの押圧が解除され、マイクロスイッチS3がOFF状態となることで、第2扉体7の開放状態を検知する。1つの態様では、マイクロスイッチS3は、第1扉体6の上方部位(第2扉体7の上方部位に対応する位置)に設けられるが、高さ位置は限定されない。
図8から明らかなように、全閉姿勢にある第2扉体7が開放した場合には、第2扉体7が光電センサS1によって検知される前に、マイクロスイッチS3が第2扉体7の開放状態を検知する。
【0056】
[第5実施形態]
図9~
図13を参照しつつ、第2扉体7の開放検知手段の第5実施形態について説明する。第1実施形態から第4実施形態に係る開放検知手段は、第2扉体7の開放姿勢を直接検知するものであるが、第5実施形態は、第2扉体7とは別体の検知体の姿勢を検知することで、第2扉体7の開放状態を検知するものである。
【0057】
図12に示すように、本実施形態に係る検知体8は検知プレートであり、縦長方形状の面部80と、面部80の幅方向の一側かつ上方に設けた回動軸81と、面部80の幅方向の他側かつ上方に設けた折り曲げ状の被当接片82と、からなり、被当接片82の高さ位置は回動軸81の高さ位置よりも僅かに上側である。検知体8を回動軸81から自由な状態で吊るすと、自重によって傾斜姿勢をとるようになっている(
図11(B)参照)。検知体8は、第1扉体6の戸先側縦框60の内側見込面600の上方部位に、回動軸81を中心に、第1姿勢(垂直姿勢)と第2姿勢(傾斜姿勢)の間で回動(傾動)可能に設けられる。
【0058】
図9に示すように、検知体8は、全閉姿勢にある第2扉体7の戸先側縦框70の外側見込面701と第1扉体6の戸先側縦框60の内側見込面600の間の隙間に位置するように設けられ、検知体8は、第1姿勢では、第1扉体6の厚さ(戸先側縦框60の内側見込面600)内に収まっており、第2姿勢では、第1扉体6の戸先側縦框60の室外側見付面602に対して室外側に突出する。第2扉体7が全閉姿勢にある時には、第2扉体7の戸先側縦框70の室内側見付面703と外側見込面701の角部が、第1姿勢(垂直姿勢)にある検知体8の被当接片82に当接することで、自重による検知体8の回動が規制されており第1姿勢が維持されている。
【0059】
全閉姿勢にある第2扉体7が開放すると、第2扉体7の戸先側縦框70の室内側見付面703と外側見込面701の角部と検知体8の被当接片82の当接が外れ、検知体8の移動規制が解除されて、検知体8が自重によって回動して、第2姿勢(傾斜姿勢)となる。検知体8が第2姿勢となると、検知体8の面部80の下方部位が、第1扉体6の室外側見付面(室外側見付面602、612、622)に対して室外側に突出し、検知体8の面部80が光電センサS2の検知用光線OB2を遮ることで、検知体8の室外側への突出を検知することで第2扉体7の開放状態を検知する。
図10から明らかなように、第2扉体7が開放した時には、第2扉体7の戸先側部位よりも先に検知体8が光電センサS2の検知用光線OB2を遮ることができる。したがって、より開放初期において第2扉体7の開放状態を検知することができる。なお、検知体8の室外側への突出を検知する手段は、光電センサに限定されるものではなく、例えば、例えば磁気を用いた近接センサを用いて検知体8の突出を検知してもよい。より具体的な態様例では、近接センサが第1扉体6の戸先側縦框60や上框62に設けられ、第2扉体7の全閉姿勢では近接センサは検知体8を検知してON状態にあり、検知体8が回動して近接センサから離れることで近接センサがOFF状態となることで第2扉体7の室外側への突出を検知する。
【0060】
図12に記載された検知体8の形状は一例である。他の形状を備えた検知体8´を
図13に例示する。検知体8´は検知プレートであり、面部80´と、面部80´の幅方向の一側かつ上方に設けた回動軸81と、面部80´の幅方向の他側かつ上方に設けた折り曲げ状の被当接片82と、からなり、被当接片82の高さ位置は回動軸81の高さ位置よりも僅かに上側である。面部80´は、幅広の上半部と、他側から一側に向かって斜め可能に延びる傾斜状の下半部と、からなり、検知体8´を回動軸81から自由な状態で吊るすと、自重によって傾斜姿勢(下半部が矢印方向に突出する)をとるようになっている
【0061】
[開放検知信号入力に基づく第1扉体6の動作制御]
第2扉体7の開放検知手段からの開放検知信号入力に基づく第1扉体6の動作の制御について説明する。
図14に示すように、本実施形態に係る自動ドアは、第1扉体6の開放させる起動手段(本実施形態では、起動センサd1、あるいは、タッチスイッチd2)、第1扉体6の開放姿勢時に、開口部あるいは開口部近傍に位置する物体を検知して第1扉体6の閉鎖移動を規制する補助検知手段(本実施形態では、光電センサS1)を備えている。起動手段からの起動信号入力に応じて制御部が電動モータ14を制御して第1扉体6を開放移動させる。補助検知手段からの検知信号入力に応じて制御部が電動モータ14を制御して閉鎖移動中の第1扉体6を反転開放させる。第2扉体7の開放検知手段(光電スイッチS2、S2´、マイクロスイッチS3)による開放検知信号がONとなると、起動手段及び補助検知手段が無効化され、起動手段の起動信号がONとなっても、開放検知信号が優先されて当該起動信号に基づく第1扉体6の開閉制御は行われず、また、補助検知手段の検知信号がONとなっても、開放検知信号が優先されて当該検知信号に基づく第1扉体6の開閉制御は行われない。以下、具体的に説明する。
【0062】
第1扉体6が全閉姿勢にある時に、開放検知信号がONとなると、起動信号がONとなっても、第1扉体6の全閉姿勢が維持される。その後、第2扉体7を全閉姿勢とすると開放検知信号がOFFとなるが、第1扉体6の全閉姿勢が維持され、補助センサ(光電センサS1)の検知信号がONとなっても、第1扉体6の全閉姿勢が維持される。起動信号がONとなると、第1扉体6が開放移動する。
【0063】
第1扉体6の開放移動中に、開放検知信号がONとなると、開放移動中の第1扉体6の移動が停止する。その後、第2扉体7を全閉姿勢とすると開放検知信号がOFFとなるが、第1扉体6の停止状態が維持され、補助センサ(光電センサS1)の検知信号がONとなっても、第1扉体6の停止状態が維持される。起動信号がONとなると、第1扉体6が開放移動する。
【0064】
第1扉体6が全開姿勢にある時に、開放検知信号がONとなると、第1扉体6の全開姿勢が維持される。その後、第2扉体7を全閉姿勢とすると開放検知信号がOFFとなるが、第1扉体6の全開姿勢が維持され、補助センサ(光電センサS1)の検知信号がONとなった時にも、第1扉体6の全開姿勢が維持される。起動信号がONとなると、第1扉体6の全開姿勢がタイマにより所定時間維持された後に第1扉体6が閉鎖移動する。
【0065】
第1扉体6の閉鎖移動中に、開放検知信号がONとなると、閉鎖移動中の第1扉体6の移動は停止する。その後、第2扉体7が全閉姿勢となって開放検知信号がOFFとなっても停止状態が維持され、補助センサ(光電センサS1)の検知信号がONとなっても、第1扉体6の停止状態が維持される。起動信号がONとなった時に、第1扉体6が開放移動する。
【0066】
上述のように、第1扉体6の移動中に開放検知信号がONとなった時には、第1扉体6の移動を停止するが、1つの態様では、開放検知信号がONとなった時に直ちに第1扉体6の移動を停止する。なお、開放検知信号がONとなった後にタイマで一定時間遅延させて第1扉体6の移動を停止するようにしてもよい。例えば、開放検知信号のON状態が0.5秒未満の場合には、第1扉体6の移動を停止させず、開放検知信号のON状態が0.5秒以上継続した場合にのみ、第1扉体6の移動を停止させるようにしてもよい。例えば、通行者が光電センサS2の検知用光線OB2に達する高さを備えた物体(例えば、棒状体)を持ちながら開口部を通行するような場合には、上記物体が検知用光線B2を遮ることになるが、開放検知信号のON状態が0.5秒未満の場合に第1扉体6の移動を継続させることで、上記物体を持った通行者の通行を許容することができる。開放検知手段(例えば、第5実施形態)に、なるべく全閉姿勢からの開放初期の第2扉体7を検知させることで、0.5秒分の第1扉体6の開放移動を許容(第2扉体7が方立に接触しない)することができる。
【0067】
上述のように、本実施形態では、開放検知信号がONとなった後に、第2扉体7を全閉姿勢とすると開放検知信号がOFFとなるが、起動センサからの起動信号入力によって、第1扉体6は通常動作制御される。したがって、開放検知信号がOFFとなった後に、補助センサの検知信号がONとなっても、補助センサに基づく動作制御は行われない。より具体的には、光電センサS2がONとなると、光電センサS1がONとなっても、光電センサS1に基づく動作制御は行われず、光電センサS2がOFFとなった後でも、起動センサからの起動信号入力が無い状態では、光電センサS1に基づく動作制御は行われない。
【0068】
上述のように、開放検知信号がONとなることで第1扉体6が停止状態となり、開放検知信号がOFFとなった後に、起動信号がONとなると第1扉体6が開放を開始するが、起動信号がONとなった後にタイマで所定時間(例えば、0.5秒)遅延させてから第1扉体6が開放するようにしてもよい。例えば、通行者が起動センサd1の検知エリアにいる時に、開放検知信号がONとなることで第1扉体6が停止状態となり、開放検知信号がOFFとなった場合の第1扉体6の開放移動の制御としては、(ア)起動信号がONであるので直ちに第1扉体6が開放を開始する、(イ)所定時間経過後に第1扉体6が開放を開始する、(ウ)一旦、通行者が検知エリア外に出てから、再び検知エリア内に入ることで起動信号を有効として第1扉体6が開放を開始する、(エ)自動ドアの電源をリセット後に起動信号を有効化することで、第1扉体6が開放を開始する、等の制御を行い得る。
【符号の説明】
【0069】
1 戸先側縦枠
10 戸先側縦枠の室外側見込面
5 固定パネル
50 固定パネルの戸先側縦框(方立)
500 固定パネルの見込面
6 第1扉体
60 戸先側縦框
61 戸尻側縦框
62 上框
63 下框
64 開口部
600 室外側見付面
602、612、622 室外側見付面(第1見付面)
7 第2扉体
8、8´ 検知体
d1 起動センサ(起動手段)
d2 タッチセンサ(起動手段)
S1 光電センサ(補助検知手段)
S2 光電センサ(開放検知手段)
S2´ 光電センサ(開放検知手段)
S3 マイクロスイッチ(開放検知手段)
OB1 光電センサS1の検知用光線
OB2 光電センサS2の検知用光線