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特許7105700サービス対象のための時分割推薦方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-14
(45)【発行日】2022-07-25
(54)【発明の名称】サービス対象のための時分割推薦方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/2457 20190101AFI20220715BHJP
   G06F 16/28 20190101ALI20220715BHJP
   G06F 16/903 20190101ALI20220715BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20220715BHJP
【FI】
G06F16/2457
G06F16/28
G06F16/903
G06Q30/02 380
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018549516
(86)(22)【出願日】2017-03-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-05-16
(86)【国際出願番号】 CN2017076549
(87)【国際公開番号】W WO2017162070
(87)【国際公開日】2017-09-28
【審査請求日】2020-03-11
(31)【優先権主張番号】201610180312.4
(32)【優先日】2016-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510330264
【氏名又は名称】アリババ・グループ・ホールディング・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ALIBABA GROUP HOLDING LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジュン ジョウ
【審査官】三橋 竜太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-218124(JP,A)
【文献】特開2015-195063(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104699705(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0262692(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 30/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータによって実装される時分割推薦方法であって、前記方法は、
前記コンピュータがサービスプラットフォーム上でユーザアクティビティログを取得することと、
前記コンピュータが前記ユーザアクティビティログを使用して推薦期間を判断することと、
前記コンピュータが前記推薦期間についての推薦戦略を個々に構成することと、
前記コンピュータが 前記推薦期間において、対応して前記推薦戦略を使用してユーザにサービス対象を推薦することと、
を含み、
前記ユーザアクティビティログが、ユーザアクティビティデータを含み、前記ユーザアクティビティログを使用して前記推薦期間を判断することが、
前記ユーザアクティビティデータを使用して、様々な時点における前記ユーザのアクティビティの度合いを計算することと、
それぞれの前記時点の前記アクティビティの度合いに基づいて、前記推薦期間を設定することと、を含み、
前記サービスプラットフォームが、電子商取引プラットフォームであり、前記サービス対象が、商品であり、前記ユーザアクティビティデータが、前記商品についての前記ユーザのクリックアクティビティデータ、クリックなしアクティビティデータ、閲覧アクティビティデータ、ショッピングカートへの追加アクティビティデータ、及び収集アクティビティデータを含み、
前記ユーザのアクティビティの度合いは、前記アクティビティを前記電子商取引プラットフォーム上で各時点において行うユーザの数と、前記電子商取引プラットフォーム上のユーザの総数との比率である、時分割推薦方法
【請求項2】
前記推薦期間において、対応して前記推薦戦略を使用して前記ユーザに前記サービス対象を推薦することが、
第1の指定された期間中に、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得することであって、前記ユーザが1つまたは複数のユーザグループに属する、前記取得することと、
前記ユーザアクティビティデータに基づいて第1の推薦対象(複数可)を判断することと、
第2の指定された期間において、前記ユーザグループの第2の推薦対象(複数可)を判断することと、
推薦期間において、前記ユーザのために前記第1の推薦対象(複数可)及び前記第2の推薦対象(複数可)を推薦することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ユーザアクティビティデータに基づいて前記第1の推薦対象(複数可)を判断することが、
前記ユーザアクティビティデータに対応するサービス対象(複数可)を取得することと、
前記サービス対象(複数可)を前記第1の推薦対象(複数可)として設定することと、
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第2の指定された期間において、前記ユーザグループの前記第2の推薦対象(複数可)を判断することが、
前記第2の指定された期間において前記ユーザグループのユーザアクティビティデータを取得することと、
前記ユーザアクティビティデータに対応するサービス対象の数を数えることと、
最初のN個のサービス対象を前記第2の推薦対象(複数可)として設定することであって、Nが、正整数である、前記設定することと、
を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記推薦期間において、対応して前記推薦戦略を使用して前記ユーザに前記サービス対象を推薦することが、
第3の指定された期間中に、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得することと、
前記ユーザアクティビティデータに従って、第3の推薦対象(複数可)を判断することと、
プリセット対象データベースから第4の推薦対象(複数可)をランダムに取得することと、
推薦期間において、前記ユーザに前記第3の推薦対象(複数可)及び前記第4の推薦対象(複数可)を推薦することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記推薦期間において、対応して前記推薦戦略を使用して前記ユーザに前記サービス対象を推薦することが、
第4の指定された期間において、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得することであって、前記ユーザアクティビティデータが、対応するサービス対象(複数可)を有する、前記取得することと、
プリセット協調フィルタリングアルゴリズムによる前記サービス対象(複数可)を使用して、第5の推薦対象(複数可)を判断することと、
プリセット共通サービス対象(複数可)を第6の推薦対象(複数可)として取得することと、
推薦期間において、前記ユーザに前記第5の推薦対象(複数可)及び前記第6の推薦対象(複数可)を推薦することと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
サービスプラットフォーム上でユーザアクティビティログを取得するように構成される、ユーザアクティビティログ取得モジュールと、
前記ユーザアクティビティログを使用して推薦期間を判断するように構成される、推薦期間判断モジュールと、
前記推薦期間についての推薦戦略を個々に構成するように構成される、推薦戦略構成モジュールと、
前記推薦期間において、対応して前記推薦戦略を使用してユーザにサービス対象を推薦するように構成される、サービス対象推薦モジュールと、
を含み、
前記ユーザアクティビティログは、ユーザアクティビティデータを含み、前記推薦期間判断モジュールが、
前記ユーザアクティビティデータを使用して、様々な時点における前記ユーザのアクティビティの度合いを計算するように構成される、アクティビティ度合い計算サブモジュールと、
それぞれの前記時点の前記アクティビティの度合いに基づいて、前記推薦期間を設定するように構成される、推薦期間設定サブモジュールと、
を含み、
前記サービスプラットフォームが、電子商取引プラットフォームであり、前記サービス対象が、商品であり、前記ユーザアクティビティデータが、前記商品についての前記ユーザのクリックアクティビティデータ、クリックなしアクティビティデータ、閲覧アクティビティデータ、ショッピングカートへの追加アクティビティデータ、及び収集アクティビティデータを含み、
前記ユーザのアクティビティの度合いは、前記アクティビティを前記電子商取引プラットフォーム上で各時点において行うユーザの数と、前記電子商取引プラットフォーム上のユーザの総数との比率である、サービス対象のための時分割推薦装置。
【請求項8】
前記サービス対象推薦モジュールが、
第1の指定された期間中に、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得するように構成される、第1のユーザアクティビティ取得サブモジュールであって、前記ユーザが、1つまたは複数のユーザグループに属する、前記第1のユーザアクティビティ取得サブモジュールと、
前記ユーザアクティビティデータに基づいて第1の推薦対象(複数可)を判断するように構成される、第1の推薦対象判断サブモジュールと、
第2の指定された期間において、前記ユーザグループの第2の推薦対象(複数可)を判断するように構成される、第2の推薦対象判断サブモジュールと、
推薦期間において、前記ユーザのために前記第1の推薦対象(複数可)及び前記第2の推薦対象(複数可)を推薦するように構成される、第1のサービス対象推薦サブモジュールと、
を含む、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記第1の推薦対象判断サブモジュールが、
前記ユーザアクティビティデータに対応するサービス対象(複数可)を取得するように構成される、サービス対象取得ユニットと、
前記サービス対象(複数可)を前記第1の推薦対象(複数可)として設定するように構成される、第1の推薦対象設定ユニットと、
を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記第2の推薦対象判断サブモジュールが、
前記第2の指定された期間において、前記ユーザグループのユーザアクティビティデータを取得するように構成される、ユーザアクティビティデータ取得ユニットと、
前記ユーザアクティビティデータに対応するサービス対象の数を数えるように構成される、サービス対象数計数ユニットと、
最初のN個のサービス対象を前記第2の推薦対象(複数可)として設定するように構成される、第2の推薦対象設定ユニットであって、Nが、正整数である、前記第2の推薦対象設定ユニットと、
を含む、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記サービス対象推薦モジュールが、
第3の指定された期間中に、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得するように構成される、第2のユーザアクティビティデータ取得サブモジュールと、
前記ユーザアクティビティデータに従って、第3の推薦対象(複数可)を判断するように構成される、第3の推薦対象判断サブモジュールと、
プリセット対象データベースから第4の推薦対象(複数可)をランダムに取得するように構成される、第4の推薦対象判断サブモジュールと、
推薦期間において、前記ユーザに前記第3の推薦対象(複数可)及び前記第4の推薦対象(複数可)を推薦するように構成される、第2のサービス対象推薦サブモジュールと、
を含む、請求項7に記載の装置。
【請求項12】
前記サービス対象推薦モジュールが、
第4の指定された期間において、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得するように構成される、第3のユーザアクティビティデータ取得サブモジュールであって、前記ユーザアクティビティデータが、対応するサービス対象(複数可)を有する、前記第3のユーザアクティビティデータ取得サブモジュールと、
プリセット協調フィルタリングアルゴリズムによる前記サービス対象(複数可)を使用して、第5の推薦対象(複数可)を判断するように構成される、第5の推薦対象判断サブモジュールと、
プリセット共通サービス対象(複数可)を第6の推薦対象(複数可)として取得するように構成される、第6の推薦対象判断サブモジュールと、
推薦期間において、前記ユーザに前記第5の推薦対象(複数可)及び前記第6の推薦対象(複数可)を推薦するように構成される、第3のサービス対象推薦サブモジュールと、
を含む、請求項7に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2016年3月25日に出願された「Time-division Recommendation Method and Apparatus for Service Objects」と題する中国特許出願第201610180312.4号の優先権を主張する。
【0002】
本出願は、データ処理技術の技術分野に関し、特に、サービス対象のための時分割推薦方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
マーケティングは、売上高拡大の目的を達成するために、会社及び商品についての様々な種類の情報をマーケティング担当者によってユーザに伝達すること、商品を購入するようにユーザを説得すること、または引き付けることをいう。電子商取引プラットフォームによって一般的に使用されるマーケティング方法は、催し物、またはある予定された時間において商品プロモーションを行って、ユーザが商品を購入するように促進することである。
【0004】
従来の催事プロモーション計画は、電子商取引プラットフォームが、プロモーション期間中に一連の値引きされた商品を値引き価格でユーザに提供するということである。別のプロモーション期間中、提供される商品は、固定かつ不変である。一方、購入についてのユーザの思考は、異なる期間において異なる。例えば、商品プロモーションが開始されたばかりのとき、及び商品プロモーションが、0時から開始すると仮定されるとき、ユーザは、この時間に急いで商品を買いに行き、早期に注意を払った商品を購入する。2時を過ぎると、ユーザは、早期に注意を払った商品を既に購入している。このとき、ユーザの意思は弱くなっており、ユーザは、商品をランダムに購入する可能性が高い。商品が固定かつ不変であるため、従来の商品推薦方式は、ユーザの思考及び買い物習慣を考慮しておらず、ユーザの買い物体験に必然的に影響を及ぼさない。したがって、ユーザの徹底したニーズを満たすことができず、電子商取引プラットフォームの商品の売上高を減少させる。
【発明の概要】
【0005】
上記問題の観点から、本出願の実施形態は、上記問題を克服するため、または上記問題を少なくとも部分的に解決するために、サービス対象のための時分割推薦方法、及び対応するサービス対象のための時分割推薦システムを提供するように提案される。
【0006】
上記問題を解決するために、本出願の実施形態は、サービス対象のための時分割推薦方法を開示しており、それは、サービスプラットフォーム上でユーザアクティビティログを取得することと、ユーザアクティビティログを使用して推薦期間を判断することと、推薦期間についての推薦戦略を個々に構成することと、推薦期間において、対応して推薦戦略を使用してユーザにサービス対象を推薦することと、を含む。
【0007】
好ましくは、ユーザアクティビティログは、ユーザアクティビティデータを含み、ユーザアクティビティログを使用して推薦期間を判断することが、ユーザアクティビティデータを使用して、様々な時点におけるユーザのアクティビティの度合いを計算することと、それぞれの時点のアクティビティの度合いに基づいて、推薦期間を設定することと、を含む。
【0008】
好ましくは、推薦期間において、対応して推薦戦略を使用してユーザにサービス対象を推薦することが、第1の指定された期間中に、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得することであって、ユーザが1つまたは複数のユーザグループに属する、取得することと、ユーザアクティビティデータに基づいて第1の推薦対象(複数可)を判断することと、第2の指定された期間において、ユーザグループの第2の推薦対象(複数可)を判断することと、推薦期間において、ユーザのために第1の推薦対象(複数可)及び第2の推薦対象(複数可)を推薦することと、を含む。
【0009】
好ましくは、ユーザアクティビティデータに基づいて第1の推薦対象(複数可)を判断することが、ユーザアクティビティデータに対応するサービス対象(複数可)を取得することと、サービス対象(複数可)を第1の推薦対象(複数可)として設定することと、を含む。
【0010】
好ましくは、第2の指定された期間において、ユーザグループの第2の推薦対象(複数可)を判断することが、第2の指定された期間においてユーザグループのユーザアクティビティデータを取得することと、ユーザアクティビティデータに対応するサービス対象の数を数えることと、最初のN個のサービス対象を第2の推薦対象(複数可)として設定することであって、Nが、正整数である、設定することと、を含む。
【0011】
好ましくは、推薦期間において、対応して推薦戦略を使用してユーザにサービス対象を推薦することが、第3の指定された期間中に、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得することと、ユーザアクティビティデータに従って、第3の推薦対象(複数可)を判断することと、プリセット対象データベースから第4の推薦対象(複数可)をランダムに取得することと、推薦期間において、ユーザに第3の推薦対象(複数可)及び第4の推薦対象(複数可)を推薦することと、を含む。
【0012】
好ましくは、推薦期間において、対応して推薦戦略を使用してユーザにサービス対象を推薦することが、第4の指定された期間において、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得することであって、ユーザアクティビティデータが、対応するサービス対象(複数可)を有する、取得することと、プリセット協調フィルタリングアルゴリズムによるサービス対象(複数可)を使用して、第5の推薦対象(複数可)を判断することと、プリセット共通サービス対象(複数可)を第6の推薦対象(複数可)として取得することと、推薦期間において、ユーザに第5の推薦対象(複数可)及び第6の推薦対象(複数可)を推薦することと、を含む。
【0013】
好ましくは、サービスプラットフォームは、電子商取引プラットフォームであり、サービス対象は、商品であり、ユーザアクティビティデータは、商品についてのユーザのクリックアクティビティデータ、クリックなしアクティビティデータ、閲覧アクティビティデータ、ショッピングカートへの追加アクティビティデータ、及び収集アクティビティデータ、ならびにフローデータを含む。
【0014】
本出願の実施形態は、また、サービス対象のための時分割推薦装置を開示し、それは、サービスプラットフォーム上でユーザアクティビティログを取得するように構成される、ユーザアクティビティログ取得モジュールと、ユーザアクティビティログを使用して推薦期間を判断するように構成される、推薦期間判断モジュールと、推薦期間についての推薦戦略を個々に構成するように構成される、推薦戦略構成モジュールと、推薦期間において、対応して推薦戦略を使用してユーザにサービス対象を推薦するように構成される、サービス対象推薦モジュールと、を含む。
【0015】
好ましくは、ユーザアクティビティログは、ユーザアクティビティデータを含み、推薦期間判断モジュールは、ユーザアクティビティデータを使用して、様々な時点におけるユーザのアクティビティの度合いを計算するように構成される、アクティビティ度合い計算サブモジュールと、それぞれの時点のアクティビティの度合いに基づいて、推薦期間を設定するように構成される推薦期間設定サブモジュールと、を含む。
【0016】
好ましくは、サービス対象推薦モジュールは、第1の指定された期間中に、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得するように構成される、第1のユーザアクティビティ取得サブモジュールであって、ユーザが、1つまたは複数のユーザグループに属する、第1のユーザアクティビティ取得サブモジュールと、ユーザアクティビティデータに基づいて第1の推薦対象(複数可)を判断するように構成される、第1の推薦対象判断サブモジュールと、第2の指定された期間において、ユーザグループの第2の推薦対象(複数可)を判断するように構成される、第2の推薦対象判断サブモジュールと、推薦期間において、ユーザのために第1の推薦対象(複数可)及び第2の推薦対象(複数可)を推薦するように構成される、第1のサービス対象推薦サブモジュールと、を含む。
【0017】
好ましくは、第1の推薦対象判断サブモジュールは、ユーザアクティビティデータに対応するサービス対象(複数可)を取得するように構成される、サービス対象取得ユニットと、サービス対象(複数可)を第1の推薦対象(複数可)として設定するように構成される、第1の推薦対象設定ユニットと、を含む。
【0018】
好ましくは、第2の推薦対象判断サブモジュールは、第2の指定された期間において、ユーザグループのユーザアクティビティデータを取得するように構成される、ユーザアクティビティデータ取得ユニットと、ユーザアクティビティデータに対応するサービス対象の数を数えるように構成される、サービス対象数計数ユニットと、最初のN個のサービス対象を第2の推薦対象(複数可)として設定するように構成される、第2の推薦対象設定ユニットであって、Nが、正整数である、第2の推薦対象設定ユニットと、を含む。
【0019】
好ましくは、サービス対象推薦モジュールは、第3の指定された期間中に、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得するように構成される、第2のユーザアクティビティデータ取得サブモジュールと、ユーザアクティビティデータに従って、第3の推薦対象(複数可)を判断するように構成される、第3の推薦対象判断サブモジュールと、プリセット対象データベースから第4の推薦対象(複数可)をランダムに取得するように構成される、第4の推薦対象判断サブモジュールと、推薦期間において、ユーザに第3の推薦対象(複数可)及び第4の推薦対象(複数可)を推薦するように構成される、第2のサービス対象推薦サブモジュールと、を含む。
【0020】
好ましくは、サービス対象推薦モジュールは、第4の指定された期間において、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得するように構成される、第3のユーザアクティビティデータ取得サブモジュールであって、ユーザアクティビティデータが、対応するサービス対象(複数可)を有する、第3のユーザアクティビティデータ取得サブモジュールと、プリセット協調フィルタリングアルゴリズムによるサービス対象(複数可)を使用して、第5の推薦対象(複数可)を判断するように構成される、第5の推薦対象判断サブモジュールと、プリセット共通サービス対象(複数可)を第6の推薦対象(複数可)として取得するように構成される、第6の推薦対象判断サブモジュールと、推薦期間において、ユーザに第5の推薦対象(複数可)及び第6の推薦対象(複数可)を推薦するように構成される、第3のサービス対象推薦サブモジュールと、を含む。
【0021】
本出願の実施形態は、以下の利点を含む。
【0022】
本出願の実施形態は、サービスプラットフォームのユーザアクティビティログを利用して、異なる期間においてサービスプラットフォーム上でユーザのユーザアクティビティを統計的に分析し、それによって、それに応じて一連の推薦戦略を構成し、次いで、推薦戦略に基づいてサービス対象をユーザに推薦する。サービス対象は、時分割推薦戦略に基づいてユーザに推薦されるため、ユーザの徹底したニーズが満たされ、したがって、サービスプラットフォームにおけるサービス対象の推薦の有効性が向上する。
【0023】
本出願の実施形態におけるサービスプラットフォーム及びサービス対象は、それぞれ電子商取引プラットフォーム及び商品に対応し得る。様々な時点におけるユーザのアクティビティの度合いは、ユーザアクティビティログを使用して計算される。アクティビティの度合いは、ユーザの購入思考及び買い物習慣を反映することができ、推薦期間は、アクティビティの度合いに基づいて設定され得る。推薦期間は、適応型の推薦戦略で構成され、適応型の推薦戦略は、対応する推薦期間においてユーザに商品を推薦するために使用され得る。ユーザの購入思考及び買い物習慣は、本出願の実施形態において考慮されるため、ユーザの徹底したニーズが満たされ、ユーザの買い物体験の効果が改善され、したがって、電子商取引プラットフォームの売上高が著しく増加する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本出願による、サービス対象のための時分割推薦方法の実施形態のフローチャートである。
図2】本出願による、休暇商品プロモーションの概略フローチャートである。
図3】本出願による、サービス対象のための時分割推薦システムの構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本出願の上記目的、特徴及び利点をより理解可能にするために、本出願は、添付の図面及び特定の実施態様を参照して、以下でさらに詳細に説明される。
【0026】
図1を参照すると、本出願によるサービス対象のための時分割推薦方法についての方法のフローチャートが示されており、それは、具体的には以下のステップを含み得る。
【0027】
ステップ101:サービスプラットフォーム上でユーザアクティビティログを取得する。
【0028】
本出願の実施形態におけるサービスプラットフォームは、電子商取引プラットフォームをいい、サービス対象は、商品などの、電子商取引プラットフォーム上の様々なサービス領域にある有形の対象をいうことに留意すべきである。本出願の実施形態を当業者によりよく理解させるために、商品は、主に、説明のための本明細書におけるサービス対象の実施例として使用される。
【0029】
本出願の実施形態における商品は、1つまたは複数の電子商取引ウェブサイトまたは電子商取引プラットフォームによって表示される、1つまたは複数の種類の商品であってもよい。表示される商品は、商品の属性などの1つまたは複数の商品情報を有し、それは、例えば、商品の画像、商品の名前、商品の価格、商品の説明、商品のモデル、または商品のパラメータなどである。
【0030】
具体的な実施態様では、ユーザアクティビティログは、電子商取引プラットフォームにおいて記録され、ユーザアクティビティログは、ユーザ及び商品のユーザアクティビティデータを含み、それは、具体的には、電子商取引プラットフォーム上での商品についてのユーザのクリックアクティビティ、クリックなしアクティビティ、閲覧アクティビティ、及びショッピングカートへの追加アクティビティ、収集アクティビティ、及び他の対話型アクティビティデータである。さらに、ユーザアクティビティログは、ユーザの基本データも含んでもよく、それは、具体的には、性別、年齢、都市、職業、またはユーザの購買力などの、非常に多数の次元のデータである。
【0031】
クリックアクティビティは、電子商取引プラットフォームのページ上に表示される商品のホームページに入るためにユーザがクリックすることをいう。多くの商品が、電子商取引プラットフォームのページ上に表示され、ユーザは、通常全ての商品のホームページに入るためにクリックすることはないと理解され得る。したがって、クリックなしアクティビティは、電子商取引プラットフォームのページ上に表示される商品のホームページに入るためにユーザがクリックしていないことを意味する。閲覧アクティビティは、ユーザが、電子商取引プラットフォームのページの商品を閲覧し、及び/または表示された商品のホームページに入るためにクリックして詳細な情報を閲覧することを意味する。ショッピングカートへの追加アクティビティ及び収集アクティビティは、オンラインショッピングには一般的なことであるため、それらは、ここでは詳細に説明されない。
【0032】
上述したユーザアクティビティログ内のユーザアクティビティデータ及びユーザ基本データが、単なる実施例であることは明らかである。本出願の実施形態では、ユーザアクティビティログ内のあるデータは、適切に追加または除去されてもよく、これは、本出願の実施形態において限定されない。
【0033】
ステップ102:ユーザアクティビティログを使用して推薦期間を判断する。
【0034】
本出願の好適な実施形態では、ユーザアクティビティログは、ユーザアクティビティデータを含んでもよく、ステップ102は、以下のサブステップを含んでもよい。
【0035】
サブステップS11:ユーザアクティビティデータを使用して、様々な時点におけるユーザのアクティビティの度合いを計算する。
【0036】
サブステップS12:様々な時点に関連するアクティビティの度合いに基づいて、推薦期間を設定する。
【0037】
本出願の実施形態では、ユーザアクティビティログは、ユーザのアクティビティの度合いを全体として電子商取引プラットフォーム上で様々な時点において取得するために統計的に分析される。アクティビティの度合いは、ユーザの購入需要をある程度反映し得る。したがって、アクティビティの度合いのような指標が、適切な推薦期間を分析するために使用され得る。
【0038】
アクティビティの度合いは、クリックアクティビティを電子商取引プラットフォーム上で各時点において行うユーザの数と、電子商取引プラットフォーム上のユーザの総数との比率であってもよい。クリックアクティビティを行うユーザの数を使用するほか、収集アクティビティ、閲覧アクティビティ、及びショッピングカートへの追加アクティビティを行うユーザ数の、ユーザの総数に対するそれぞれの比率が、ユーザのアクティビティの度合いとして使用されてもよいことは明らかである。本出願は、それについての限定を有しない。クリックアクティビティのみを使用して計算されるアクティビティの度合いは、クリックレートとも呼ばれ得る。ある期間におけるアクティビティの度合いの分布に従って、推薦期間が、さらに設定される。
【0039】
実際には、推薦期間が設定されるとき、ユーザが、整数に関する何人かのユーザの過度の要件を思い出し、満たすことを容易にするために、推薦期間は、1時間から1時間、例えば、0~1時、2~3時などとして設定され得る。
【0040】
ステップ103:推薦期間について推薦戦略を個々に構成する。
【0041】
実生活では、商品を購入することについてのユーザの需要が、時間とともに変化する。購入需要は、異なる期間において異なるため、ユーザの購入需要に合致する商品をユーザに提供するように、適応型の推薦戦略が構成される必要がある。本出願の実施例では、推薦戦略は、事業者によって設定されてもよい。各推薦期間のモデルが、機械学習を通して取得され、ユーザのニーズを満たす商品をユーザに供給するため及びユーザに提供するために、電子商取引プラットフォーム上に配置される。推薦戦略もまた、同様にユーザアクティビティデータに基づいて調整され得る。
【0042】
ステップ104:推薦期間においてユーザにサービス対象を推薦するように、対応して推薦戦略を適合させる。
【0043】
ユーザが電子商取引プラットフォームに入った後、ユーザの現在のシステム時間が属する推薦期間が判断される。次いで、その推薦期間に対応する推薦戦略に従って、商品がユーザに推薦される。
【0044】
本出願の実施形態は、特に、ユーザの買い物欲求を増加させ得る、催事中の買い物プロモーションに適用可能である。図2に示される本出願による休日商品プロモーションのフローチャートを参照すると、休日商品プロモーションを行うプロセスは、以下を含み得る。
【0045】
(1)オフラインでユーザアクティビティログを収集すること、「時分割統計分析装置」に入ること、及び異なる時点におけるユーザの購入需要を統計的に分析すること、それによって各推薦期間に対応する一連の戦略を出力すること。例えば、ある日のユーザの購入需要は、i:0~2時、ユーザが先を争って買おうとする段階、ii:3~7時、ユーザがランダムに購入を行う段階、iii:8~18時、ユーザが着実に購入を行う段階、iv:19~24時、ユーザが買いたがらない段階、であってもよい。
【0046】
(2)「時分割推薦装置」に入って、「休日のビッグセールスプロモーションシステム」に商品を推薦すること。「休日のビッグセールスプロモーションシステム」は、コンテナであり、それは、様々なマーケティング戦略を使用し得る。「時分割推薦装置」には、各推薦期間に対応する推薦戦略が提供される。プロモーションイベントが行われる必要があるとき、「時分割推薦装置」における推薦戦略が、「休日のビッグセールスプロモーションシステム」に入力され、「休日のビッグセールスプロモーションシステム」は、推薦戦略に従ってユーザに商品を推薦することを開始する。
【0047】
本出願の実施形態では、推薦戦略は、異なる期間におけるユーザの購入需要に従って構成される。異なる期間における推薦戦略は、以下の通りであってもよい。
【0048】
第1段階:全てのユーザが商品を急いで買い、ユーザが最近1日以内に閲覧し/クリックし/ショッピングカートにアイテムを追加した商品が、2時間以内の売れ筋商品と共に推薦される。
【0049】
第2段階:ユーザが、購入を完了し興奮状態の後、ユーザが過去1週間以内に閲覧し/クリックし/ショッピングカートにアイテムを追加した商品が推薦される。
【0050】
第3段階:合致する商品の推薦範囲が、あらゆる人が活動中で徘徊している状況に合わせて拡大され、商品が推薦される際にあるランダム要因が考慮される。
【0051】
第4段階:休日のビッグセールスプロモーションイベントが終わろうとしており、ユーザの長期間にわたるアクティビティ嗜好の商品に加えて、日常消費カテゴリの商品に重きが置かれる。
【0052】
推薦期間及び推薦戦略の両方が調整され得ることに留意すべきである。本出願の実施形態が実施されるとき、推薦期間は、分割されてもよく、実際の状況に従って推薦戦略が、策定されてもよい。例えば、上記の4つの段階の推薦戦略は、調整されてもよい。本出願の実施形態は、これについていかなる限定も有しない。
【0053】
当業者が、本出願の実施形態による4つの段階の上記推薦戦略をより良く理解するために、特定の実施例が、説明のため以下で使用される。
【0054】
(1)第1段階及び第2段階の推薦戦略が、ステップ104のサブステップとして要約され得る。
サブステップS21:第1の指定された期間中に、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得し、ユーザは、1つまたは複数のユーザグループに属する。
サブステップS22:ユーザアクティビティデータに従って、第1の推薦対象(複数可)を判断する。
サブステップS23:第2の指定された期間において、ユーザグループ(複数可)の第2の推薦対象(複数可)を判断する。
サブステップS24:推薦期間において、ユーザに第1の推薦対象(複数可)及び第2の推薦対象(複数可)を推薦する。
【0055】
本出願の好適な実施形態では、ユーザアクティビティデータに従って第1の推薦対象(複数可)を判断すること、即ち、サブステップS22は、以下のサブステップを含み得る。
サブステップa1:ユーザアクティビティデータに対応するサービス対象(複数可)を取得する。
サブステップa2:サービス対象(複数可)を第1の推薦対象(複数可)として設定する。
【0056】
本出願の好適な実施形態では、第2の指定された期間において、ユーザグループ(複数可)の第2の推薦対象(複数可)を判断すること、即ち、サブステップS23は、以下のサブステップを含み得る。
サブステップb1:第2の指定された期間においてユーザグループ(複数可)のユーザアクティビティデータを取得する。
サブステップb2:ユーザアクティビティデータに対応するサービス対象の数を数える。
サブステップb3:最初のN個のサービス対象を第2の推薦対象(複数可)として設定し、Nは、正整数である。
【0057】
第1段階及び第2段階の推薦戦略は、指定された期間の間にユーザが操作した商品、及び指定された期間の間にユーザのグループ(複数可)によって購入される商品をユーザに推薦するために主に使用される。具体的には、第1段階において、昨日以来閲覧され/クリックされ/ショッピングカートに追加された商品(複数可)が、第1の推薦対象(複数可)として取り上げられ、2時間以内の売れ筋商品(複数可)が、第2の推薦対象(複数可)としてユーザに推薦される。同様に、第2段階において、先週以来閲覧され/クリックされ/ショッピングカートに追加された商品(複数可)が、第1の推薦対象(複数可)として取り上げられ、昨日以来の売れ筋商品(複数可)が、第2の推薦対象(複数可)としてユーザに推薦される。
【0058】
電子商取引プラットフォームにおけるユーザは全て、1つまたは複数のユーザグループに属することになる。ユーザグループの区分は、ユーザの基本データに基づいて行われ得る。例えば、区分は、年齢、またはユーザが結婚しているかどうかに基づいて行われる。ユーザが属するグループは、全て、ユーザの基本データを使用して予め行われる(ユーザアクティビティデータに基づいても行われ得ることは明らかである)ユーザグループの区分に基づく。電子商取引プラットフォームは、ある期間の間に各ユーザグループによって購入される商品の購入数を数え、購入数に従ってそれらを順番に並べる。通常上位N番内に位置づけられる商品は、売れ筋商品であると考えられる。
【0059】
(2)第3段階の推薦戦略が、ステップ104のサブステップとして要約される。
サブステップS31:第3の指定された期間中に、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得する。
サブステップS32:ユーザアクティビティデータに従って、第3の推薦対象(複数可)を判断する。
サブステップS33:プリセット対象データベースから第4の推薦対象(複数可)をランダムに取得する。
サブステップS34:推薦期間において、ユーザに第3の推薦対象(複数可)及び第4の推薦対象(複数可)を推薦する。
【0060】
第3段階の推薦戦略は、主に、ユーザが過去2週間以内に閲覧し/クリックし/ショッピングカートに追加した商品を第3の推薦対象として使用し、及びランダム要因(複数可)に従って電子商取引プラットフォームによって選択される商品をユーザに推薦するための第4の推薦対象として使用することである。
【0061】
ランダム要因は、ユーザの目新しさを満たすために、電子商取引プラットフォームのプリセット商品ベースからユーザによって一度も見られていない商品をランダムに選択することをいう。例えば、20歳の女性には、電子商取引プラットフォームは、過去2週間以内に彼女が操作した商品に加えて、仕事の後で使用され得る、化粧品、子供服などのプリセット商品ベースからランダムに選択されるいくつかのアイテムを、主に推薦する。
【0062】
(3)第4段階の推薦戦略は、ステップ104のサブステップとして要約される。
サブステップS41:第4の指定された期間において、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得し、ユーザアクティビティデータは、対応するサービス対象(複数可)を有する。
サブステップS42:プリセット協調フィルタリングアルゴリズムによるサービス対象(複数可)を使用して、第5の推薦対象(複数可)を判断する。
サブステップS43:共通で使用されるプリセットサービス対象(複数可)を第6の推薦対象(複数可)として取得する。
サブステップS44:推薦期間において、ユーザに第5の推薦対象(複数可)及び第6の推薦対象(複数可)を推薦する。
【0063】
第4段階の推薦戦略は、主に、日常消費商品に重みを加えて、これらの商品のそれぞれの選択確率を増加させることである。これらの商品は、第6の推薦対象として使用される。さらに、過去6か月間のユーザのユーザアクティビティログが、ユーザの嗜好を分析するため、及びユーザに推薦するための第5の推薦対象として商品を選択するために使用される。ユーザとの多数の対話型アクティビティを有する商品が、ユーザの長期間にわたるアクティビティ嗜好により一致する商品であると理解され得る。概して、個人別の推薦方法が、ユーザ嗜好を判断するプロセスにおいて使用され得る。
【0064】
現在、産業界において一般に使用される個人別の推薦方法は、協調フィルタリング(CF)に基づく技術である。協調フィルタリングは、ユーザに関心のある商品に類似の商品、またはユーザグループ内のユーザに類似の(関心のある)ユーザを見つけるためにユーザの関心を分析すること、及び、これらの商品に対するユーザの関心の度合いの予測を形成するためにこれらの類似のユーザまたは類似の商品を統合することである。協調フィルタリングは、具体的には、以下の方法を含み得る。以下の説明では、アイテムは商品を表し、ユーザはユーザを表す。
【0065】
(1)最も一般に使用される方法が、アイテムベースの協調フィルタリング方法である。即ち、アイテム間の類似性の度合いが、ユーザとアイテムとの間の対話データを通して取得される。中心原理は、ユーザがアイテムA及びアイテムBを同時にクリックまたは操作する場合に、アイテムA及びアイテムB間の類似性の度合いに1票を投じるということである。したがって、アイテム間の類似性の度合いが、最終的には、大量の対話型アクティビティデータを通して判断され得る。
【0066】
(2)もう1つの種類が、ユーザベースの協調フィルタリング方法である。中心原理は、ユーザAがユーザBに類似のユーザである場合に、ユーザBが操作したアイテムをユーザAに対する推薦アイテムとして直接使用することである。ユーザA及びユーザB間の類似性の度合いの判断は、ユーザの操作アイテムベクトル、即ち、2つのアイテムベクトル間のコサイン角を計算することを使用することが多い。直観的に言って、2人が共通して操作するアイテムが多ければ多いほど、2人はより類似している。
【0067】
(3)さらに、ユーザを表すユーザの好きな用語を取得するため、バックエンドにおいて用語アイテムの逆順リストを構築するため、逆順リストに従ってユーザの好きな用語をオンラインで生成するため、及び好きな用語を使用してアイテムを再度呼び出す方法で提示するために、アイテムのタイトル(主題)または情報を詳細に取得する、ユーザが操作するアイテムに基づく別の方法が存在する。
【0068】
前述の協調フィルタリング方法は、単なる実施例であることに留意すべきである。実際には、他のアルゴリズムが、ユーザのための個人別推薦を実行するために使用されてもよく、それは、本出願の実施形態において限定されない。
【0069】
本出願の実施形態では、様々な時点におけるユーザのアクティビティの度合いが、ユーザアクティビティログを使用して計算される。アクティビティの度合いは、ユーザの購入思考及び買い物習慣を反映することができ、推薦期間は、アクティビティの度合いに従って設定され得る。推薦期間は、適応型推薦戦略で構成され、商品は、適当な推薦戦略を使用して、対応する推薦期間においてユーザに推薦され得る。本出願の実施形態において、ユーザの購入思考及び買い物習慣が考慮されるため、ユーザの徹底したニーズが満たされ、ユーザの買い物体験の効果が改善され、したがって、電子商取引プラットフォームの売上高が大いに増加する。
【0070】
方法の実施形態は、説明を容易にするために一連の動作の組み合わせとして全て表現されることに留意すべきである。一方、いくつかのステップは、本出願の実施形態に従って、他の順序で、または並行して実行されてもよいため、本出願の実施形態は、説明される動作の順序によって限定されないと、当業者は理解すべきである。さらに、明細書に記載された実施形態は、全て好適な実施形態に属し、それに伴う動作は、本出願の実施形態に必ずしも必要でなくともよいことも、当業者は理解すべきである。
【0071】
図3を参照すると、本出願によるサービス対象のための時分割推薦システムの実施形態の構造ブロック図が示されており、それは、具体的には以下のモジュールを含み得る。
【0072】
ユーザアクティビティログ取得モジュール201は、サービスプラットフォーム上でユーザアクティビティログを取得するように構成される。
【0073】
推薦期間判断モジュール202は、ユーザアクティビティログを使用して推薦期間を判断するように構成される。
【0074】
本出願の好適な実施形態では、ユーザアクティビティログは、ユーザアクティビティデータを含み、推薦期間判断モジュール202は、以下のサブモジュール、
ユーザアクティビティデータを使用して、様々な時点におけるユーザのアクティビティの度合いを計算するように構成される、アクティビティ度合い計算サブモジュールと、
それぞれの時点のアクティビティの度合いに基づいて、推薦期間を設定するように構成される推薦期間設定サブモジュールと、を含み得る。
【0075】
推薦戦略構成モジュール203は、推薦期間についての推薦戦略を個々に構成するように構成される。
【0076】
サービス対象推薦モジュール204は、推薦期間において、対応して推薦戦略を使用してユーザにサービス対象を推薦するように構成される。
【0077】
本出願の好適な実施形態では、サービス対象推薦モジュール204は、以下のサブモジュール、
第1の指定された期間中に、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得するように構成される第1のユーザアクティビティ取得サブモジュールであって、ユーザが1つまたは複数のユーザグループに属する、第1のユーザアクティビティ取得サブモジュールと、
ユーザアクティビティデータに基づいて第1の推薦対象(複数可)を判断するように構成される、第1の推薦対象判断サブモジュールと、
第2の指定された期間において、ユーザグループの第2の推薦対象(複数可)を判断するように構成される、第2の推薦対象判断サブモジュールと、
推薦期間において、ユーザのために第1の推薦対象(複数可)及び第2の推薦対象(複数可)を推薦するように構成される、第1のサービス対象推薦サブモジュールと、を含み得る。
【0078】
本出願の好適な実施形態では、第1の推薦対象判断サブモジュールは、ユーザアクティビティデータに対応するサービス対象(複数可)を取得するように構成される、サービス対象取得ユニットと、サービス対象(複数可)を第1の推薦対象(複数可)として設定するように構成される、第1の推薦対象設定ユニットと、を含む。
【0079】
本出願の好適な実施形態では、第2の推薦対象判断サブモジュールは、第2の指定された期間において、ユーザグループのユーザアクティビティデータを取得するように構成される、ユーザアクティビティデータ取得ユニットと、ユーザアクティビティデータに対応するサービス対象の数を数えるように構成される、サービス対象数計数ユニットと、最初のN個のサービス対象を第2の推薦対象(複数可)として設定するように構成される、第2の推薦対象設定ユニットであって、Nが、正整数である、第2の推薦対象設定ユニットと、を含む。
【0080】
本出願の好適な実施形態では、サービス対象推薦モジュール204は、以下のサブモジュール、
第3の指定された期間中に、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得するように構成される、第2のユーザアクティビティデータ取得サブモジュールと、
ユーザアクティビティデータに従って、第3の推薦対象(複数可)を判断するように構成される、第3の推薦対象判断サブモジュールと、
プリセット対象データベースから第4の推薦対象(複数可)をランダムに取得するように構成される、第4の推薦対象判断サブモジュールと、
推薦期間において、ユーザに第3の推薦対象(複数可)及び第4の推薦対象(複数可)を推薦するように構成される、第2のサービス対象推薦サブモジュールと、を含み得る。
【0081】
本出願の好適な実施形態では、サービス対象推薦モジュール204は、以下のサブモジュール、
第4の指定された期間において、あるユーザのユーザアクティビティデータを取得するように構成される、第3のユーザアクティビティデータ取得サブモジュールであって、ユーザアクティビティデータが、対応するサービス対象(複数可)を有する、第3のユーザアクティビティデータ取得サブモジュールと、
プリセット協調フィルタリングアルゴリズムによるサービス対象(複数可)を使用して、第5の推薦対象(複数可)を判断するように構成される、第5の推薦対象判断サブモジュールと、
プリセット共通サービス対象(複数可)を第6の推薦対象(複数可)として取得するように構成される、第6の推薦対象判断サブモジュールと、
推薦期間において、ユーザに第5の推薦対象(複数可)及び第6の推薦対象(複数可)を推薦するように構成される、第3のサービス対象推薦サブモジュールと、を含み得る。
【0082】
本出願の好適な実施形態では、サービスプラットフォームは、電子商取引プラットフォームであり、サービス対象は、商品であり、ユーザアクティビティデータは、商品についてのユーザのクリックアクティビティデータ、クリックなしアクティビティデータ、閲覧アクティビティデータ、ショッピングカートへの追加アクティビティデータ、及び収集アクティビティデータ、ならびにフローデータを含む。
【0083】
方法の実施形態とのその基本的な類似性により、システムの実施形態は、比較的簡潔に説明される。システムの実施形態の部分は、方法の実施形態の関連部分を参照し得る。
【0084】
本明細書における各実施形態は進行形で説明される。各実施形態は、他の実施形態のものとは異なる着目点を有する。実施形態間の同一または類似の部分は、互いに参照され得る。
【0085】
本出願の実施形態は、方法、装置、またはコンピュータプログラム製品として提供され得ると、当業者は理解すべきである。したがって、本出願の実施形態は、完全なハードウェア実施形態、完全なソフトウェア実施形態、または、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせの実施形態の形態で採用され得る。さらに、本出願の実施形態は、コンピュータ使用可能なプログラムコードを含む、1つまたは複数のコンピュータ使用可能な記憶媒体(磁気記憶デバイス、CD-ROM、光学記憶デバイスなどを含むが、これらに限定されない)によって実施されるコンピュータプログラム製品の形態で採用され得る。
【0086】
典型的な構成では、コンピュータデバイスは、1つまたは複数のプロセッサ(CPU)、入力/出力インタフェース、ネットワークインタフェース、及びメモリを含む。メモリは、揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び/または、例えば、読み取り専用メモリ(ROM)もしくはフラッシュRAMといった不揮発性メモリなどの、コンピュータ可読媒体の形態を含み得る。メモリは、コンピュータ可読媒体の実施例である。コンピュータ可読媒体は、揮発性または不揮発性型、着脱可能または着脱不可能な媒体を含んでもよく、それは、任意の方法または技術を用いて情報の記憶を実現してもよい。情報は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、またはその他のデータを含んでもよい。コンピュータ記憶媒体の実施例は、相変化メモリ(PRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、その他の種類のランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能なプログラム可能読み取り専用メモリ(EEPROM)、高速フラッシュメモリ、もしくはその他の内部記憶技術、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、もしくはその他の光記憶、磁気カセットテープ、磁気ディスク記憶、もしくはその他の磁気記憶デバイス、または任意のその他の非伝送媒体を含むが、これらに限定されず、コンピュータ記憶媒体は、コンピューティングデバイスによってアクセスされ得る情報を記憶するために使用され得る。ここで定義されるように、コンピュータ可読媒体は、変調データ信号及び搬送波などの一時的媒体を含まない。
【0087】
本出願の実施形態は、本開示の実施形態による、方法、端末デバイス(システム)、及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/またはブロック図を参照して説明される。コンピュータプログラム命令は、フローチャート及び/またはブロック図内の各プロセス及び/またはブロック、ならびにフローチャート及び/またはブロック図内のプロセス及び/またはブロックの組み合わせを実施するために使用され得ると理解されるべきである。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、または別のプログラム可能なデータ処理端末デバイスのプロセッサに提供されて機械を生成してもよく、それによって、コンピュータまたは別のプログラム可能なデータ処理端末デバイスのプロセッサによって実行される命令が、フローチャート内の1つもしくは複数のプロセス、及び/またはブロック図内の1つもしくは複数のブロックにおいて指定される機能(複数可)を実施するための装置を生成する。
【0088】
コンピュータ可読記憶デバイスに記憶された命令が、命令装置を含む製品を生成するように、これらのコンピュータプログラム命令は、また、コンピュータまたは別のプログラム可能なデータ処理端末デバイスに特定の方式で動作を実行するように命令し得るコンピュータ可読記憶デバイスに記憶されてもよい。命令装置は、フローチャート内の1つもしくは複数のプロセス、及び/またはブロック図内の1つもしくは複数のブロックにおいて指定される機能(複数可)を実施する。
【0089】
一連の動作が、コンピュータまたはその他のプログラム可能な端末デバイス上で実行され、それによってコンピュータ実装された処理を生成するように、これらのコンピュータプログラム命令は、また、コンピュータまたは別のプログラム可能なデータ処理端末デバイス上にロードされ得る。したがって、コンピュータまたはその他のプログラム可能な端末デバイス上で実行される命令は、フローチャート内の1つもしくは複数のプロセス、及び/またはブロック図内の1つもしくは複数のブロックにおいて指定される機能(複数可)を実施するための手続きを提供する。
【0090】
本出願の実施形態のうち好適な実施形態について説明したが、当業者は、基本的な創作的思想を知った後、これらの実施形態に他の変更及び修正を行ってもよい。したがって、添付の特許請求の範囲は、好適な実施形態、ならびに本出願の実施形態の範囲内に入る全ての変更及び修正を含むものと解釈されるように意図される。
【0091】
最後に、「第1の」及び「第2の」などの関係を示す用語は、1つのエンティティまたは動作を別のエンティティまたは動作と区別するためにのみ使用され、実際にこれらのエンティティ間または動作間に、これらの関係性または順序付けのいずれかを必ずしも要求または示唆するものではないことにさらに留意すべきである。さらに、一連の要素を含むプロセス、方法、物品、または端末デバイスは、その要素を含むだけでなく、明示的に列挙されていない他の要素も含み、またはプロセス、方法、物品、もしくは端末デバイスの固有の要素をさらに含むように、「include(含む)」、「contain(含む)」などの用語、またはそれらの変化形は、非排他的包含を含むように意図される。さらなる制限なしに、「...を含む」という句によって定義される要素は、その要素を含むプロセス、方法、物品または端末デバイス内に存在するように、他の同一要素を除外しない。
【0092】
本出願において提供されるサービス対象のための時分割推薦方法及びサービス対象のための時分割推薦装置が、上記で詳細に説明されている。具体的な実施例が、本出願の原理及び実施を説明するためにここで使用され、上記実施形態の説明は、単に、本出願の方法及びその中心概念の理解を助けるために使用される。さらに、当業者は、本出願の概念に基づいて、特定の実施及び適用範囲を変更してもよい。要するに、本明細書の内容は、本出願に対する限定として解釈されるべきではない。
図1
図2
図3