(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-14
(45)【発行日】2022-07-25
(54)【発明の名称】研磨機用ウエハホルダ及びウエハホルダを製造する方法
(51)【国際特許分類】
B24B 37/32 20120101AFI20220715BHJP
B24B 37/30 20120101ALI20220715BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20220715BHJP
【FI】
B24B37/32 Z
B24B37/30 C
H01L21/304 622G
H01L21/304 621B
(21)【出願番号】P 2020004965
(22)【出願日】2020-01-16
(62)【分割の表示】P 2017230713の分割
【原出願日】2017-11-30
【審査請求日】2020-01-17
(32)【優先日】2017-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517419858
【氏名又は名称】ピー・アール・ホフマン・マシン・プロダクツ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(72)【発明者】
【氏名】デヴィッド・メルビル・ハットン
(72)【発明者】
【氏名】ギャリー・ウィリアム・ウィマーズバーガー
(72)【発明者】
【氏名】マーラ・リンゼイ・パガノ
【審査官】山村 和人
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-118920(JP,A)
【文献】特開2010-247254(JP,A)
【文献】特開2005-246574(JP,A)
【文献】特開2016-193488(JP,A)
【文献】実開昭63-010059(JP,U)
【文献】特開平02-257626(JP,A)
【文献】特開2014-184511(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B 37/00 - 37/34
H01L 21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
研磨機で使用するためのウエハホルダにおいて、前記ウエハホルダは、熱硬化性材料および/または熱可塑性材料からなるフレームであって、前記研磨機内で研磨されるウエハを受け入れて支持することのできる少なくとも1つの穴を有する、フレームと、前記少なくとも1つの穴内に恒久的に貼り付けられるポリマーフィルムパッドとを有し、
前記少なくとも1つの穴は、前記ウエハの断面積と少なくとも同じ断面積を有し、
前記少なくとも1つの穴は、開放端および閉鎖端を有し、前記ポリマーフィルムパッドは、前記閉鎖端に恒久的に貼り付けられており、
前記少なくとも1つの穴は、座ぐりを画定し、
前記ウエハは、インチ(25.4mm)単位での厚さの断面積に対する比が0.001以下であり、
前記フレームは、第1の厚さ公差を有する第1のフレーム部分、第2の厚さ公差を有する第2のフレーム部分および第3のフレーム部分を含み、前記第1フレーム部分と前記第2のフレーム部分とは、その中に形成された少なくとも1つの貫通孔を有し、前記第1のフレーム部分、前記第2のフレーム部分および前記第3のフレーム部分は、整列配置された状態で固定されており、
前記第1のフレーム部分と前記第2のフレーム部分とは、前記第1のフレーム部分の測定された厚さが前記第1の厚さ公差内の第1の範囲にあり、前記第2のフレーム部分の測定された厚さが前記第2の厚さ公差内の第2の範囲にあり、前記第1の範囲が前記第2の範囲の反対側にあることにより、その結果として得られる前記第1及び第2のフレームの厚さの総和の公差が減少するように選別されたものである、ウエハホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、これに限定されるものではないが、研磨機ウエハホルダを含む研磨機械の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 研磨機は、エレクトロニクス産業で使用されるシリコンウエハ等の、平坦なウエハを保持および支持するためにウエハホルダを利用する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[0003] 改善された寿命を有するばかりでなく、改善された精度を有するウエハの製造を可能にするウエハホルダが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004] 一実施形態では、研磨機に使用するためのウエハホルダが提供される。ウエハホルダは、熱硬化性材料および/または熱可塑性材料からなるフレームを含む。ウエハホルダは、インゴットから成長して前記研磨機内で研磨されるウエハを受け入れて支持することのできる少なくとも1つの穴を有するフレームと、少なくとも1つの穴内に恒久的に貼り付けられるポリマーフィルムパッドとを含む。ウエハホルダは、ウエハの断面積と少なくとも同じ断面積を有する少なくとも1つの穴を含む。ウエハホルダは、厚さの断面積に対する比が0.001以下のウエハを有する。
【0005】
[0005] 別の実施形態では、研磨機に使用するためのウエハホルダが提供される。ウエハホルダは、熱硬化性材料および/または熱可塑性材料からなるフレームであって、研磨機内で研磨されるウエハを受け入れて支持することのできる少なくとも1つの穴を有する、フレームと、少なくとも1つの穴内に恒久的に貼り付けられるポリマーフィルムパッドとを含む。ウエハホルダは、ウエハの断面積と少なくとも同じ断面積を有する少なくとも1つの穴を有する。ウエハホルダは、厚さの断面積に対する比が0.001以下のウエハを含む。フレームは、第1のフレーム部および第2のフレーム部を含み、第1フレーム部は、その中に形成された少なくとも1つの貫通孔を有する。
【0006】
[0006] さらなる実施形態では、ウエハホルダを製造する方法が提供されており、ウエハホルダは、フレームであって、インゴットから成長して研磨機内で研磨されるウエハを受け入れて支持することのできる少なくとも1つの穴を有し、少なくとも1つの穴は、ウエハの断面積と少なくとも同じ断面積を有し、ウエハは、厚さの断面積に対する比が0.001以下である、フレームと、少なくとも1つの穴内に恒久的に貼り付けられているポリマーフィルムパッドとを有し、この方法は、第1の厚さ公差を有する熱硬化性材料および/または熱可塑性材料の第1の層から複数の第1のフレーム部分を切り出すステップを含む。この方法はさらに、第2の厚さ公差を有する熱硬化性材料および/または熱可塑性材料の第2の層から複数の第2のフレーム部分を切り出すステップを含む。この方法はさらに、第3の厚さ公差を有する熱硬化性材料および/または熱可塑性材料の第3の層から複数の第3のフレーム部分を切り出すステップを含む。この方法はさらに、各第1のフレーム部分の厚さをその少なくとも1つの位置で測定するステップと、各第2のフレーム部分の厚さをその少なくとも1つの位置で測定するステップとを含む。この方法はさらに、第1の厚さ公差の第1の範囲で第1の厚さを有する各第1のフレーム部分を選別して第2の厚さ公差の第2の範囲で第2の厚さを有する対応する第2のフレーム部分と組み合わせるステップであって、第1の厚さ公差の第1の範囲は第2の厚さ公差の第2の範囲の反対である、ステップとを含む。この方法はさらに、選別および組み合わされた第1のフレーム部分および第2のフレーム部分の各々を互いに対して固定するステップを含む。この方法はさらに、周辺端部およびアライメント構造を選別および組み合わされた第1のフレーム部分および第2のフレーム部分の各々の中に形成するステップを含む。この方法はさらに、周辺端部およびアライメント構造を第3のフレーム部分の各々の中に形成するステップと、選別および組み合わされた第1のフレーム部分および第2のフレーム部分の各々に少なくとも1つの開口を形成するステップを含む。この方法はさらに、選別および組み合わされて固定された第2のフレーム部分の各々を対応する第3のフレーム部分に対して整列配置するステップを含む。この方法はさらに、選別および組み合わされて固定された第1のフレーム部分および第2のフレーム部分の各々、および対応する第3のフレーム部分を互いに対して固定して、少なくとも1つの穴を有するフレームを形成するステップを含む。この方法はさらに、ポリマーフィルムパッドを少なくとも1つの穴の中に恒久的に貼り付けるステップとを含む。
【0007】
[0007] さらなる実施形態では、ウエハホルダを製造する方法が提供されており、ウエハホルダは、フレームであって、インゴットから成長して研磨機内で研磨されるウエハを受け入れて支持することのできる少なくとも1つの穴を有し、少なくとも1つの穴は、ウエハの断面積と少なくとも同じ断面積を有し、ウエハは、厚さの断面積に対する比が0.001以下である、フレームと、少なくとも1つの穴内に恒久的に貼り付けられるポリマーフィルムパッドとを有し、厚さ公差を有する熱硬化性材料および/または熱可塑性材料の層からフレームを切り出すステップを含む。この方法はさらに、フレームの厚さをその少なくとも1つの位置で測定するステップを含む。この方法はさらに、所定の深さを有する穴をフレーム内に形成するステップを含む。この方法はさらに、ポリマーフィルムパッドを穴の中に恒久的に貼り付けるステップを含む。
【0008】
[0008] 例示的な実施形態の利点は、ウエハホルダが改善された精度を有するウエハの製造を可能にし、かつウエハホルダの耐用年数を改善できることである。
【0009】
[0009] 本発明の他の特徴および利点は、本発明の原理を例として示す添付の図面と併せて、以下のより詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】[0010] 本開示の一実施形態によるウエハホルダを示す。
【
図2】[0011] 本開示の
図1の2-2線に沿った断面図である。
【
図3】[0012] 本開示の
図1のウエハホルダの分解図である。
【
図4】[0013] 本開示の
図1の2-2線に沿ったウエハホルダの実施例の断面図である。
【
図5】[0014] 本開示の
図4のウエハホルダの分解図である。
【
図6】[0015] 本開示の
図1の2-2線に沿ったウエハホルダの実施例の断面図である。
【
図7】[0016] 本開示の
図6のウエハホルダの実施例を示す分解図である。
【
図8】[0017] 本開示の実施例のウエハホルダを製造する方法を示すフローチャートである。
【
図9A】[0018] 本開示の実施例のウエハホルダの製造する方法を示すプロセス図である。
【
図9B】[0018] 本開示の実施例のウエハホルダの製造する方法を示すプロセス図である。
【0011】
[0019] 可能な限り、図面全体を通して同じ部分を表すために同じ符号が使用される。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0020] 本発明に係るウエハホルダは、インゴットから成長して、厚さの断面積に対する比が0.001以下であるウエハを有する研磨機に適合されている。これは、直径が50.8mm(2インチ)、101.6mm(4インチ)、152.4mm(6インチ)、304.8mm(12インチ)、及び457.2mm(18インチ)で、(共通であるが限定されない)それぞれ厚さが0.05mm(0.002インチ)、0.20mm(0.008インチ)、0.457mm(0.018インチ)、0.813mm(0.032インチ)、及び1.143mm(0.045インチ)のウエハを含んでいるが、これに限定されているわけではない。また、ウエハを受け入れて支持することのできるウエハホルダの穴は、研磨機の動作前、動作中、または動作後にウエハが打ち砕かれることを防止するために、ウエハの断面積と少なくとも同じ断面積を有しており、穴の断面積がより小さいと、ウエハの外縁に沿って内向きの圧縮力を与え、繊細なウエハを必ずと言っていいほど打ち砕く結果となる。
【0013】
[0021]
図1乃至3を参照すると、平坦なテンプレートまたはウエハホルダ10は、接着剤層14によってキャリア12に取り外し可能に固定されたフレーム11を含む。別の実施形態では、キャリアおよびフレーム部分は、分子融合または超音波溶接等の接着剤を用いることなく互いに固定されていてもよい。ウエハホルダ10は、熱硬化性材料および/または熱可塑性材料から構成することができる。一実施形態では、熱硬化性材料は、熱可塑性材料に接着され及び/または熱可塑性材料によって取り囲まれ、又はその逆により、ウエハホルダ10の性能を最大にすることができる。
図2及び3に示すように、フレーム11は、単一構造または1つの部品または1つの構成部である。ウエハホルダ10のフレーム11は、部分的にウエハホルダ10を通って表面10に延在する座ぐり付き開口のような複数の開口16を有する。座ぐり付き開口16の表面19は、深さ17を有する。各開口16および対応する表面19は穴23を画定する。
【0014】
[0022]
図2にさらに示すように、ウエハホルダ10は、ポリマーフィルム18を座ぐり付き開口16の対応する表面19に恒久的に貼り付けるための接着剤層21を有するポリマーフィルム18等のシムまたはパッドまたはフィルム層またはフィルムを含む。ウエハ20が穴23(
図3)に取り外し可能に固定されて支持されるように、ウエハ20(
図2)がポリマーフィルム18に剥離可能に接着されている。接着剤層21、ポリマーフィルム18、およびウエハ20の合計厚さは、ウエハホルダ10のキャビティ23の深さ17の厚さを超える。その結果、ウエハ20は、隣接する露出したウエハホルダ10の主面を越えて突出する。キャリア12は、ウエハホルダ10の隣接する露出した主面を越えて突出する露出面を研磨する目的で、スピンドル24上のベアリング22の周りを回転するようになっている。
【0015】
[0023] ポリマーフィルムがウエハホルダに恒久的に貼り付けられるこのウエハホルダの配置の結果として、ウエハの保持および支持が改善される。
【0016】
[0024] 一実施形態では、フレーム11は、熱硬化性エポキシおよび/または熱可塑性材料で構成されている。一実施形態では、フレーム11は視覚的に透明であり、操作者は、接着剤14のキャリア12への塗布が破片または閉じ込められた泡で損なわれていないことを確認することができる。フィルムの透明性によっても視覚的に確認することができる。適切なウエハの取り付けを視覚的に確認するこの能力は従来のウエハホルダではできない。
【0017】
[0025] 本明細書で使用する「視覚的に透明な」とは、光が十分に通過することを可能にする構成要素の材料特性を示すことを意図しており、したがって、構成要素が観察者の視点と対象物との間に一直線に介在するのに応じて、構成要素を通して観察者が構成要素を見ることができる。用語「視覚的に透明」は、完全に視覚的に透明であり、部分的に透明または半透明であるか、またはそれらの組み合わせである構成要素を含むことを意図している。
【0018】
[0026]
図4および5を参照すると、平らなテンプレートまたはウエハホルダ100は、説明した以外は、ウエハホルダ10と同様である。ウエハホルダ100は、接着剤層14により取り外し可能にキャリア12に固定されたベースとも呼ばれるフレーム部分110を含む。ウエハホルダ100は、熱硬化性材料および/または熱可塑性材料から構成することができる。一実施形態では、熱硬化性材料は、熱可塑性材料に接着され、および/または熱可塑性材料によって取り囲まれ、またはその逆であり、ウエハホルダ100の性能を最大にする。ウエハホルダ100のフレーム部分110は、接着剤層114によってフレーム部分112に恒久的に固定されている。フレーム部分112は、それを貫通して延びる複数の開口16を有する。フレーム部分110,112を接着剤層14で組み立てると、開口部16はフレーム部分110の対向面に対応する閉鎖端を有する。各開口部16およびフレーム部分110の対応する対向面、すなわち開口部16の閉鎖端は、深さ17を有する座ぐり付き穴のような穴23を画定する。一つの実施形態では、ウエハホルダは異なる数のフレーム部分を含んでいてもよい。
【0019】
[0027] 別ウィンドウ(タブ)の大きな表示で見る
図5に示すように、ウエハホルダ100は、シムまたはパッドまたはフィルム層またはフィルム、例えば、ザグリ開口16のフレーム部分110の対応する対向面にポリマーフィルム18を恒久的に貼り付けるための接着剤層21を有するポリマーフィルム18を含む。ウエハ20がフレーム部分110,112の穴23に取り外し可能に固定され支持されるように、ウエハ20(
図4)がポリマーフィルム18に取り外し可能に接着されている。
図4に示すように、接着剤層21、ポリマーフィルム18およびウエハ20の合計厚さは、ウエハホルダ100の穴23の深さ17の厚さを超える。その結果、ウエハ20は、隣接するウエハホルダ100の露出した主面を越えて突出する。キャリア12は、ウエハホルダ100の隣接する露出した主面を越えて突出した露出面を研磨する目的で、スピンドル24のベアリング22の周りを回転するようになっている。
【0020】
[0028]
図6および7を参照すると、平らなテンプレートまたはウエハホルダ200は、説明した以外は、ウエハホルダ10と同様である。ウエハホルダ200は、接着剤層14により取り外し可能にキャリア12に固定されたベースとも呼ばれる第3のフレーム部分210を含む。別の実施形態では、キャリアおよびフレーム部分は、分子融合または超音波溶接等の接着剤を用いることなく互いに固定されていてもよい。ウエハホルダ200は、熱硬化性材料および/または熱可塑性材料から構成することができる。一実施形態では、熱硬化性材料は、熱可塑性材料に接着され及び/または熱可塑性材料によって取り囲まれ、又はその逆により、ウエハホルダ200の性能を最大にすることができる。ウエハホルダ200の第3のフレーム部分210は、接着剤層212によってフレーム部分214に恒久的に固定されている。第2のフレーム部分214は、それを貫通して延びる複数の開口16を有する。第2のフレーム部分214は、接着剤層216によって第1のフレーム部分218に恒久的に固定されている。図示するように、第1のフレーム部分218は、それを貫通して延びる複数の開口116を有する。フレーム部分210,214,218を対応する接着剤層212,216で組み立てると、開口部16は第3のフレーム部分210の対向面に対応する閉鎖端を有する。各開口部16および第3のフレーム部分210の対応する対向面、すなわち開口部16の閉鎖端は、深さ17を有する座ぐり付き穴のような穴23を画定する。一つの実施形態では、ウエハホルダは異なる数のフレーム部分を含んでいてもよい。
【0021】
[0029]
図7にさらに示すように、ウエハホルダ200は、ポリマーフィルム18を座ぐり付き開口16の第3のフレーム部分210の対応する表面に恒久的に貼り付けるための接着剤層21を有するポリマーフィルム18等のシムまたはパッドまたはフィルム層またはフィルムを含む。ウエハ20がフレーム部分210,214,218の穴23に取り外し可能に固定されて支持されるように、ウエハ20(
図6)がポリマーフィルム18に剥離可能に接着されている。
図6に示すように、接着剤層21、ポリマーフィルム18、およびウエハ20の合計厚さは、ウエハホルダ200のキャビティ23の深さ17の厚さを超える。その結果、ウエハ20は、隣接する露出したウエハホルダ200の主面を越えて突出する。キャリア12は、ウエハホルダ100の隣接する露出した主面を越えて突出する露出面を研磨する目的で、スピンドル24上のベアリング22の周りを回転するようになっている。
【0022】
[0030] この構成の利点は、一度に及び各研磨機のサイクルにおいてウエハホルダ内で処理される全てのウエハ間の改善された研磨の一貫性をもたらす、厳密に制御された穴の深さを提供することである。
【0023】
[0031] ポリマーフィルムの例には、熱可塑性ポリマーポリアリールエーテルケトン(PAEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、およびポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン、ポリエチレン、ならびに例示的な熱硬化性ポリマーG10、およびG10/G11/FR4等の強化回路基板が挙げられる。
【0024】
[0032] ポリマーフィルムを使用することのさらなる利点は、対応するウエハホルダと共に異なるポリマーフィルムを提供することができことであり、これにより、例えば、過マンガン酸カリウム(KMnO4)を含む、基本的な作業環境または動作環境(例えば、pH>9)だけでなく、酸性の作業環境または動作環境(例えば、pH<5)の両方を含む研磨プロセスを含む、通常は研磨処理の一部である異なるウエハ材料およびそれらに対応する化学剤との適合性を与えるようにウエハホルダを調整することができることである。
【0025】
[0033] ウエハホルダの穴の中に内に恒久的に貼り付けられたポリマーフィルムパッドの使用は、使用される化学剤の耐科学性のために、一般に約2から約5倍の改善されたウエハ品質および延長された耐用年数をもたらす。言い換えれば、より厳密に制御された平坦度公差が達成されるだけでなく、これらのより厳密に制御された平坦度公差は、是正措置(すなわちメンテナンス)が必要とされる前の増加した持続のために達成される。
【0026】
[0034] 例示的な実施形態では、ポリマー層は、厳密に制御された高品質のエンドユーザ固有の研磨処理に必要とされる、特定のまたは予め定められた熱的、化学的抵抗性および物理的適合特性を有することができる。また、ポリマーフィルムの使用により、パッド材料が研磨処理中にポリウレタン(登録商標)またはフェルトベースの材料からなる現在利用できる設計の使用中に起こり得るバックステインの除去をもたらす。
【0027】
[0035] 例示的な実施形態では、ポリマー層は、スカイビング、押出加工、モールディング、またはキャスティングによって製造することができる。
【0028】
[0036] 恒久的に貼り付けられたポリマー層またはフィルムを有するウエハホルダを研磨機を有するユーザに提供することにより、操作者による寸法変更を取り入れることができる米国特許第4,512,113に開示されたような、現場に取り付けられて挿入され、操作者による寸法変更を取り入れることができる、現場に取り付けられて挿入されたパッドを有するウエハホルダから達成される深さ公差と比較して、より厳密な穴の深さ公差をもたらすことが分かった。
【0029】
[0037] 現状の技術による、ウエハホルダを構成するのに用いることのできる熱硬化性材料および/または熱可塑性材料の市販のシートの厚さ公差は±10パーセントであり、ほとんどのシート材料製造業者は今でも通常の生産品ではこのような公差を満たすことができない。ここで、「通常の生産品」とは、ウエハホルダに用いるのに値段相応に維持され得る材料の厚さ公差を意図している。残念ながら、ウエハホルダの0.9mm(0.035インチ)の厚さを有するフレームの±10パーセントの厚さの変化(0.1mm(0.004インチ)まで)は過剰であり、穴の深さにおける厚さの変化は、ウエハホルダの露出する主要面からのウエハの露出面の許容できる突出量をもたらさない。
【0030】
[0038]
図8に示すように、ウエハホルダを製造するための方法300がここで説明される。
図8にさらに示されているように、ブロック302は、熱硬化性材料および/または熱可塑性材料の層からフレーム11(
図3)を切り出すことを含む。例えば、熱硬化性材料および/または熱可塑性材料の1219.2mm(48インチ)幅の層には、もし508.0mm(20インチ)の直径のフレーム部分が製造される場合には、この層から隣り合う長さが533.4mm(21インチ)の正方形が切り出される。一実施形態では、層は適切な金属で作られる。この方法はさらに、フレーム部分11の厚さ28(
図2)を少なくとも1つの位置で測定することを含むブロック304を含む。もし2つ以上の厚さの測定が実施されたら、厚さの測定値は平均化される。望ましくない厚さの測定値または2つの厚さの測定値が変化しているフレーム部分は廃棄することができる。方法はさらに、穴23(
図2および3)をフレーム部分11内に形成するブロック306を含む。穴は、測定されたフレーム11の厚さ28に従来技術による機械加工または3Dプリンティングによる所定の深さ17を有する。方法はさらに、穴23のための大きさを有するポリマーフィルムパッド18(
図3)を穴23の中に恒久的に貼り付けるブロック308を含む。もしフレームに2つ以上の穴が形成される場合には、この方法のブロック306から308が繰り返されるということが理解される。
【0031】
[0039]
図9Aおよび9Bに示すように、ウエハホルダを製造するための方法500がここで説明される。
図9Aにさらに示されているように、ステップまたはブロック502は、熱硬化性材料および/または熱可塑性材料の第1の層から第1の厚さ公差を有する複数の第1のフレーム218(
図6)を切り出すことを含む。例えば、熱硬化性材料および/または熱可塑性材料の1219.2mm(48インチ)幅の層には、もし508.0mm(20インチ)の直径のフレーム部分が製造される場合には、この層から隣り合う長さが533.4mm(21インチ)の正方形が切り出される。この方法はさらに、ブロック502と同様に、熱硬化性材料および/または熱可塑性材料の第2の層から第2の厚さ公差を有する複数の第2のフレーム214(
図6)を切り出すことを含むブロック504を含む。この方法はさらに、ブロック502,504と同様に、熱硬化性材料および/または熱可塑性材料の第3の層から第3の厚さ公差を有するベースとも呼ばれる、複数の第3のフレーム部分210を切り出すことを含むブロック506を含む。この方法はさらに、複数の第1のフレーム部分218の各第1のフレーム部分218の厚さ222を少なくとも1つの位置で測定することを含むブロック508を含む。多数の厚さの測定が実施された一実施形態では、測定値は平均化される。この方法はさらに、複数の第2のフレーム部分214の各第2のフレーム部分214の厚さ220を少なくとも1つの位置で測定することを含むブロック510を含む。多数の厚さの測定が実施された一実施形態では、測定値は平均化される。選択的に、この方法はさらに、複数の第3のフレーム部分210の各第3のフレーム部分210の厚さ228を少なくとも1つの位置で測定することを含むブロック511を含む。多数の厚さの測定が実施された一実施形態では、測定値は平均化される。
【0032】
[0040] 方法500はさらに、第1の厚さ公差の第1の範囲で第1の厚さ222を有する各第1のフレーム部分218を選別して第2の厚さ公差の第2の範囲で第2の厚さ220を有する対応する第2のフレーム部分214と組み合わせ、第1の厚さ公差の第1の範囲
は第2の厚さ公差の第2の範囲の反対であるステップまたはブロック513を含む。例えば、厚さ公差の上限の厚さ222を有する第1のフレーム部分218は、厚さ公差の下限の厚さ220を有する第2のフレーム部分214と一対にされるまたは組み合わされる。この結果、配置されたフレーム部分218,214の上限のおよび下限の公差範囲による不正確さは減少され、望ましくは、厚さ公差が全体的にお互いを相殺し、結果として得られるフレーム部分218,214の厚さの総和の公差は減少される、すなわち、厚さの精度を向上させる。
【0033】
[0041]
図9Bに示すように、方法500はさらに、上述の接着剤を用いるまたは接着剤を用いない技術により、ブロック513の選別および組み合わされた第1のフレーム部分218および第2のフレーム部分214の各々を互いに対して固定するブロック514を含む。別の実施形態で接着剤を用いない技術が使用されていても、
図7に示すように、接着剤層はフレーム部分を互いに対して固定するのに用いられている。この方法はさらに、選別されて組み合わされた第1のフレーム部分218および第2のフレーム部分214の各々に、工具穴とも呼ばれる、三角形を形成するように配置された3つの穴等の、周辺端部(例えば、
図7に示すような円形形状を形成する)およびアライメント構造224(
図7)を形成することを含むブロック515を含む。この方法はさらに、ブロック515で選別および組み合わされた第1のフレーム部分218および第2のフレーム部分214と同様の周辺端部およびアライメント構造224を第3のフレーム部分210の各々に形成するブロック516を含む。一実施形態では、ブロック514,516の各々のフレーム部分それぞれの周辺端部およびアライメント構造を形成する前に、2つ以上の対の選別および組み合わされた第1のフレーム部分218および第2のフレーム部分214および第3のフレーム部分210が互いに積み重ねられてもよい。
【0034】
[0042] 方法500はさらに、少なくとも1つの穴16(
図7)を選別および組み合わされたおよび固定されたフレーム部分218,214の中に形成するブロック526を含む。この方法はさらに、選別および組み合わされて固定された第1のフレーム部分218の対応する第2のフレーム部分214とブロック514の第2のフレーム部分214とを対応する第3のフレーム部分210に対して整列配置する(すなわち、アライメント構造224が整列させる(
図7))ブロック528を含む。一旦対応するフレーム部分218,214,210がブロック528で整列配置されると、これらはブロック530で互いに対して固定され、これにより少なくとも1つの穴23を有するフレーム100を形成する。すなわち、第2のフレーム部分214に向いている第3のフレーム部分210の表面19(
図6)は、少なくとも1つの穴23の底面を形成する。この方法はさらに、穴23のための大きさのポリマーフィルムパッド18(
図7)が各穴23に恒久的に貼り付けられるブロック532を含む。
【0035】
[0043] この方法のブロックの順番は、上述とは異なっていてもよいと理解されたい。一実施形態では、複数のフレーム部分の厚さは同じであってもよい。
【0036】
[0044]
図7に示すフレーム部分200の、
図9Aおよび9Bに示す1つの例示的な実施形態では、1つの熱硬化性材料および/または熱可塑性材料による第1の層は厚さ公差±0.0385mm(0.0015)を有する0.38mm(0.015インチ)であり、熱硬化性材料および/または熱可塑性材料による第2の層は厚さ公差±0.051mm(0.0020)を有する0.51mm(0.020インチ)であり、熱硬化性材料および/または熱可塑性材料による第3の層は厚さ公差±0.025mm(0.001)を有する0.25mm(0.010インチ)である。第1のフレーム部分218は第1の層から切り出され、第2のフレーム部分214は第2の層から切り出され、第3のフレーム部分は210第3の層から切り出される。各フレーム部分218,214,210の厚さは少なくとも1つの位置で測定され、複数の測定値は平均化される。測定されると、厚さ公差
の上限の厚さを有する第1のフレーム部分218は、厚さ公差の下限の厚さを有する対応する第2のフレーム部分214と配置される。この結果、配置された第1および第2のフレーム部分210,212の上限のおよび下限の公差範囲による不正確さは減少され、望ましくは、厚さ公差が全体的にお互いを相殺し、結果として配置された第1および第2のフレーム部分218,214で形成されたフレーム200は、従来可能であった最先端の市販のフレーム材料の層よりも、より厳密に制御された0.89mm(0.035インチ)である組み合わせた厚さを有する。接着剤層216,212の厚さ公差は無視できる程度であり、パッド18の厚さ公差は一般的に±0.01mm(0.0005インチ)と0.03mm(0.001インチ)との間である。
【0037】
[0045] 上述の方法を使用することにより、出願人は、一貫して向上した厚さの正確さを有する穴を有し、最新の市販のフレーム材料の層を用いて、通常、約0.05mm(0.002インチ)以下の穴の深さ変化を有するフレームを提供することができる。このような精密な結果により全ての穴は実質的に対称となる、または別の言い方をすると、複数の穴は実質的に同じ公差を有する。この向上した精密さにより、ウエハホルダで一度に処理された、および各研磨加工サイクルで、全てのウエハ間で向上して一貫した研磨をもたらす。
【0038】
[0046] 殻と同じ直径のフィルムからなる現在のよく知られた設計と比較すると、
図7から、この通常の設計の原材料はすべて同じ外径を有し得る。すなわち、パッド18は第1、第2、および第3のフレーム部分218,214,210と同じ直径を有するであろうし、第2のフレーム部分214と第3のフレーム部分210との間に挿入され得る。ポリマーフィルム材料を用いることに関する追加的な利点は、パッド材料と呼ばれることのある、材料の集団は「固定された」テンプレートまたはウエハホルダに、ウエハホルダの穴と研磨処理で得られる総合的なウエハの品質との変化による影響を与えることのできるパッドの多孔性対接着体積を懸念することなく、組み込まれることができるということである。パッドの多孔性は主に、スラリー(slurry)の侵入を制御するのに十分なシールを形成するのに充填されなくてはならない、パッドの開放体積が懸念される。スラリーの侵入は、最終的には、取り除くのが困難なバックステインを作り出し、処理されている加工対象物またはウエハにとっては望ましくない。
【0039】
[0047] 本発明を好ましい実施形態を参照して説明してきたが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更がなされ得、その均等物が要素の代わりに用いられ得ることは、当業者に理解されるであろう。また、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本発明の教示に適合させるために、多くの改良を行うことができる。したがって、本発明は、本発明を実施するための最良の形態として開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、以下のような形態を含むものとする。
(形態1)
研磨機で使用するためのウエハホルダにおいて、前記ウエハホルダは、熱硬化性材料および/または熱可塑性材料からなるフレームであって、インゴットから成長して前記研磨機内で研磨されるウエハを受け入れて支持することのできる少なくとも1つの穴を有する、フレームと、前記少なくとも1つの穴内に恒久的に貼り付けられるポリマーフィルムパッドとを有し、
前記少なくとも1つの穴は、前記ウエハの断面積と少なくとも同じ断面積を有し、
前記ウエハは、インチ(25.4mm)単位での厚さの断面積に対する比が0.001以下であり、
前記フレームは、第1の厚さ公差を有する第1のフレーム部分と第2の厚さ公差を有する第2のフレーム部分とを含み、前記第1のフレーム部分と前記第2のフレーム部分とは、その中に形成された少なくとも1つの貫通孔を有すると共に、整列配置された状態で固定されており、
前記第1のフレーム部分と前記第2のフレーム部分とは、前記第1のフレーム部分の測定された厚さが前記第1の厚さ公差内の第1の範囲にあり、前記第2のフレーム部分の測定された厚さが前記第2の厚さ公差内の第2の範囲にあり、前記第1の範囲が前記第2の範囲の反対側にあることにより、その結果として得られる前記第1及び第2のフレームの厚さの総和の公差が減少するように選別されたものである、ウエハホルダ。
(形態2)
形態1に記載のウエハホルダにおいて、前記ポリマーフィルムパッドは、スカイビング、押出加工、モールディング、またはキャスティングによって製造される、ウエハホルダ。
(形態3)
形態1に記載のウエハホルダにおいて、前記ポリマーフィルムパッドおよび前記フレームは、pH<5およびpH>9を有する動作環境に耐えるように適合された、ウエハホルダ。
(形態4)
形態1に記載のウエハホルダにおいて、前記ポリマーフィルムパッドは、前記研磨機の動作中に、バックステインを防止する、ウエハホルダ。
(形態5)
形態1に記載のウエハホルダにおいて、前記フレームは、視覚的に透明である、ウエハホルダ。
(形態6)
形態1に記載のウエハホルダにおいて、前記少なくとも1つの穴は、開放端および閉鎖端を有し、前記ポリマーフィルムパッドは、前記閉鎖端に恒久的に貼り付けられている、ウエハホルダ。
(形態7)
形態6に記載のウエハホルダにおいて、前記少なくとも1つの穴は、座ぐりを画定する、ウエハホルダ。
(形態8)
形態1に記載のウエハホルダにおいて、前記ポリマーフィルムパッドはポリウレタンまたはポリエチレンからなる、ウエハホルダ。
(形態9)
研磨機で使用するためのウエハホルダにおいて、前記ウエハホルダは、熱硬化性材料および/または熱可塑性材料からなるフレームであって、前記研磨機内で研磨されるウエハを受け入れて支持することのできる少なくとも1つの穴を有する、フレームと、前記少なくとも1つの穴内に恒久的に貼り付けられるポリマーフィルムパッドとを有し、
前記少なくとも1つの穴は、前記ウエハの断面積と少なくとも同じ断面積を有し、
前記ウエハは、インチ(25.4mm)単位での厚さの断面積に対する比が0.001以下であり、
前記フレームは、第1の厚さ公差を有する第1のフレーム部分、第2の厚さ公差を有する第2のフレーム部分および第3のフレーム部分を含み、前記第1フレーム部分と前記第2のフレーム部分とは、その中に形成された少なくとも1つの貫通孔を有し、前記第1のフレーム部分、前記第2のフレーム部分および前記第3のフレーム部分は、整列配置された状態で固定されており、
前記第1のフレーム部分と前記第2のフレーム部分とは、前記第1のフレーム部分の測定された厚さが前記第1の厚さ公差内の第1の範囲にあり、前記第2のフレーム部分の測定された厚さが前記第2の厚さ公差内の第2の範囲にあり、前記第1の範囲が前記第2の範囲の反対側にあることにより、その結果として得られる前記第1及び第2のフレームの厚さの総和の公差が減少するように選別されたものである、ウエハホルダ。
(形態10)
形態9に記載のウエハホルダにおいて、前記ポリマーフィルムパッドおよびフレームは、pH<5およびpH>9を有する動作環境に耐えるように適合された、ウエハホルダ。
(形態11)
形態9に記載のウエハホルダにおいて、前記ポリマーフィルムパッドは、前記研磨機の動作中に、バックステインを防止する、ウエハホルダ。
(形態12)
形態9に記載のウエハホルダにおいて、前記フレームは、視覚的に透明である、ウエハホルダ。
(形態13)
形態9に記載のウエハホルダにおいて、前記少なくとも1つの穴は、開放端および閉鎖端を有し、前記ポリマーフィルムパッドは、前記閉鎖端に恒久的に貼り付けられている、ウエハホルダ。
(形態14)
形態12に記載のウエハホルダにおいて、前記少なくとも1つの穴は、座ぐりを画定する、ウエハホルダ。
(形態15)
ウエハホルダを製造する方法において、前記ウエハホルダは、フレームであって、インゴットから成長して研磨機内で研磨されるウエハを受け入れて支持することのできる少なくとも1つの穴を有し、前記少なくとも1つの穴は、前記ウエハの断面積と少なくとも同じ断面積を有し、前記ウエハは、インチ(25.4mm)単位での厚さの断面積に対する比が0.001以下であり、フレームと、前記少なくとも1つの穴内に恒久的に貼り付けられているポリマーフィルムパッドとを有し、
第1の厚さ公差を有する熱硬化性材料および/または熱可塑性材料の第1の層から複数の第1のフレーム部分を切り出すステップと、
第2の厚さ公差を有する熱硬化性材料および/または熱可塑性材料の第2の層から複数の第2のフレーム部分を切り出すステップと、
第3の厚さ公差を有する熱硬化性材料および/または熱可塑性材料の第3の層から複数の第3のフレーム部分を切り出すステップと、
各第1のフレーム部分の厚さをその少なくとも1つの位置で測定するステップと、
各第2のフレーム部分の厚さをその少なくとも1つの位置で測定するステップと、
前記第1の厚さ公差内の第1の範囲で第1の厚さを有する各第1のフレーム部分を選別して前記第2の厚さ公差内の第2の範囲で第2の厚さを有する対応する第2のフレーム部分と組み合わせるステップであって、前記第1の厚さ公差内の前記第1の範囲は前記第2の厚さ公差内の第2の範囲の反対側にあり、その結果として前記第1及び第2のフレームの厚さの総和の公差を減少させるステップと、
選別および組み合わされた第1のフレーム部分および第2のフレーム部分の各々を互いに対して固定するステップと、
周辺端部およびアライメント構造を選別および組み合わされた第1のフレーム部分および第2のフレーム部分の各々の中に形成するステップと、
周辺端部およびアライメント構造を第3のフレーム部分の各々の中に形成するステップと、
選別および組み合わされて固定された第1のフレーム部分および第2のフレーム部分の各々に少なくとも1つの開口を形成するステップと、
選別および組み合わされて固定された前記第1のフレーム部分および前記第2のフレーム部分の各々を対応する第3のフレーム部分に対して整列配置するステップと、
選別および組み合わされて固定された第1のフレーム部分および第2のフレーム部分の各々、および対応する第3のフレーム部分を互いに対して固定して、少なくとも1つの穴を有するフレームを形成するステップと、
ポリマーフィルムパッドを前記少なくとも1つの穴の中に恒久的に貼り付けるステップとを含む、ウエハホルダを製造する方法。
(形態16)
形態15に記載の方法において、前記熱硬化性材料および/または熱可塑性材料の少なくとも前記第1の層と、前記熱硬化性材料および/または熱可塑性材料の前記少なくとも前記第2の層とは、同じ層である、方法。
(形態17)
形態15または16に記載の方法において、前記少なくとも1つの穴は複数の穴である、方法。