(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-14
(45)【発行日】2022-07-25
(54)【発明の名称】カラーデジタルインクジェットプレス用のプリントエンジン
(51)【国際特許分類】
B41J 2/01 20060101AFI20220715BHJP
B41J 2/165 20060101ALI20220715BHJP
【FI】
B41J2/01 305
B41J2/01 307
B41J2/165
(21)【出願番号】P 2020517090
(86)(22)【出願日】2018-09-10
(86)【国際出願番号】 EP2018074353
(87)【国際公開番号】W WO2019063275
(87)【国際公開日】2019-04-04
【審査請求日】2021-09-06
(32)【優先日】2017-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512193425
【氏名又は名称】メムジェット テクノロジー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】プロファカ,マーク
【審査官】上田 正樹
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-527058(JP,A)
【文献】特開2007-216466(JP,A)
【文献】特開2001-293873(JP,A)
【文献】特開2010-082856(JP,A)
【文献】特開平10-202922(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0122107(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01
B41J 2/165
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリントエンジンにおいて、
媒体支持シャーシの対向側壁間に取り付けられた複数のガイドローラを有する媒体支持シャーシであって、前記複数のガイドローラは媒体供給路を画定する、媒体支持シャーシと、
前記媒体支持シャーシ上に旋回自在に取り付けられた保守シャーシであって、前記保守シャーシに固定的に取り付けられ、且つ前記媒体供給路に沿って位置合わせされた複数の保守モジュールを含む保守シャーシと、
前記保守シャーシ上に可動的に取り付けられたプリントバーシャーシであって、複数のプリントモジュールを含み、各プリントモジュールはプリントヘッドを有するプリントバーシャーシと、
前記保守シャーシを開位置と閉位置との間で旋回させるためのピボット作動機構と、
前記プリントバーシャーシを前記保守シャーシに対して、保守位置印刷位置間で上昇及び下降させるためのリフト機構と、
を含むことを特徴とするプリントエンジン。
【請求項2】
請求項1に記載のプリントエンジンにおいて、前記媒体供給路は湾曲しており、前記保守シャーシの下面は前記媒体供給路の湾曲に従うことを特徴とするプリントエンジン。
【請求項3】
請求項1に記載のプリントエンジンにおいて、前記媒体支持シャーシは複数のインク貯留部を含み、各インク貯留部は、隣接する一対のガイドローラ間に配置されており、前記プリントヘッドはそれぞれ、対応するインク貯留部に対向することを特徴とするプリントエンジン。
【請求項4】
請求項3に記載のプリントエンジンにおいて、各インク貯留部は、隣接する一対のガイドローラ間に画定される共通接平面に少なくとも一部交差する上部案内部を有し、前記湾曲媒体路に沿って供給されるプリント媒体は前記ガイドローラと前記インク貯留部の前記上部案内部とに接触することを特徴とするプリントエンジン。
【請求項5】
請求項1に記載のプリントエンジンにおいて、各プリントヘッドは、それぞれ前記印刷位置及び前記保守位置において対応する保守モジュールにより画定される空間を通って伸張及び後退することを特徴とするプリントエンジン。
【請求項6】
請求項5に記載のプリントエンジンにおいて、各保守モジュールは、対応するプリントヘッドの1つの長手方向側部のみに沿って延びることを特徴とするプリントエンジン。
【請求項7】
請求項5に記載のプリントエンジンにおいて、各保守モジュールは略L字形のフレームを有し、前記フレームの長い方の脚は蓋締機を収容し、前記フレームの短い方の脚はワイパを収容することを特徴とするプリントエンジン。
【請求項8】
請求項1に記載のプリントエンジンにおいて、前記保守シャーシは前記媒体支持シャーシ上に非対称に取り付けられていることを特徴とするプリントエンジン。
【請求項9】
請求項1に記載のプリントエンジンにおいて、前記保守シャーシは、媒体供給方向に対して垂直に延びるピボットシャフトの周りに旋回自在に取り付けられていることを特徴とするプリントエンジン。
【請求項10】
請求項9に記載のプリントエンジンにおいて、前記ピボットシャフトは前記プリントエンジンの一端に配置されており、ピボット作動機構が、前記媒体支持シャーシと、前記プリントエンジンの対向端部にある前記保守シャーシとの間に係合することを特徴とするプリントエンジン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラーデジタルプレス用のプリントエンジンに関する。本発明は、主として、短時間の印刷ジョブに好適な低コストのデジタルインクジェットプレスに各種プリントモジュールを組み込むために開発されたものである。
【背景技術】
【0002】
Memjet(登録商標)技術を用いたインクジェットプリンタは、デスクトッププリンタ、デジタルインクジェットプレス、及び大判プリンタを含む多くの異なる印刷フォーマットで市販されている。Memjet(登録商標)プリンタは、典型的には、使用者が交換可能な1つ以上の固定インクジェットプリントヘッドカートリッジを含む。例えば、デスクトップラベルプリンタは使用者が交換可能な単一の多色プリントヘッドカートリッジを含み、高速ラベルプリンタは、媒体供給方向に沿って位置合わせされた使用者が交換可能な複数のモノクロプリントヘッドカートリッジを含み、大判プリンタは、使用者が交換可能な複数のプリントヘッドカートリッジを、大判ページ幅に及ぶように少しずつずらして重ね合わせた構成で含む。
【0003】
その内容が参照により本明細書中に組み込まれる、2017年5月1日に出願された米国特許出願第15/582,998号明細書は、N×M2次元配列のプリントモジュールを含む市販のページワイド印刷システムについて記載している。プリントヘッドの寸法及び数を、モジュール式のコスト効果的なキット形態においてN×M配列で選択する柔軟性をOEM客に提供することで、オフセット印刷システムにより従来供給されているより広範な商用デジタル印刷市場への参入を可能にする。
【0004】
それでもなお、OEMにとって最小限の開発コストを有する、デジタルプレス用の比較的低コストの完全なプリントエンジンを提供することが望ましい。そのようなプリントエンジンは、A4幅のデジタルプレスなどの一般的な印刷幅の需要を満たすために比較的素早く商品化され得る。
【発明の概要】
【0005】
第1の態様では、
媒体支持シャーシの対向側壁間に取り付けられた複数のガイドローラを有する媒体支持シャーシであって、複数のガイドローラは媒体供給路を画定する、媒体支持シャーシと、
媒体支持シャーシ上に旋回自在に取り付けられた保守シャーシであって、保守シャーシに固定的に取り付けられ、且つ媒体供給路に沿って位置合わせされた複数の保守モジュールを含む保守シャーシと、
保守シャーシ上に可動的に取り付けられたプリントバーシャーシであって、複数のプリントモジュールを含み、各プリントモジュールはプリントヘッドを有するプリントバーシャーシと、
保守シャーシを開位置と閉位置との間で旋回させるためのピボット作動機構と、
プリントバーシャーシを保守シャーシに対して、保守位置印刷位置間で上昇及び下降させるためのリフト機構と、
を含むプリントエンジンが提供される。
【0006】
好ましくは、媒体供給路は湾曲しており、保守シャーシの下面は媒体供給路の湾曲に従う。
【0007】
好ましくは、媒体支持シャーシは複数のインク貯留部(spittoon)を含み、各インク貯留部は、隣接する一対のガイドローラ間に配置されており、プリントヘッドはそれぞれ、対応するインク貯留部に対向する。
【0008】
好ましくは、各インク貯留部は、隣接する一対のガイドローラ間に画定される共通接平面に少なくとも一部交差する上部案内部を有し、湾曲媒体路に沿って供給されるプリント媒体はガイドローラとインク貯留部の上部案内部とに接触する。
【0009】
好ましくは、各プリントヘッドは、それぞれ印刷位置及び保守位置において対応する保守モジュールにより画定される空間を通って伸張及び後退する。
【0010】
好ましくは、各保守モジュールは、対応するプリントヘッドの1つの長手方向側部のみに沿って延びる。
【0011】
好ましくは、各保守モジュールは略L字形のフレームを有し、フレームの長い方の脚は蓋締機を収容し、フレームの短い方の脚はワイパを収容する。
【0012】
好ましくは、保守シャーシは媒体支持シャーシ上に非対称に取り付けられている。
【0013】
好ましくは、保守シャーシは、媒体供給方向に対して垂直に延びるピボットシャフトの周りに旋回自在に取り付けられている。
【0014】
好ましくは、ピボットシャフトはプリントエンジンの一端に配置されており、ピボット作動機構が、媒体支持シャーシと、プリントエンジンの対向端部にある保守シャーシとの間に係合する。
【0015】
第2の態様では、
湾曲媒体供給路を画定する媒体支持シャーシと、
媒体支持シャーシ上に取り付けられた保守シャーシであって、保守シャーシは、湾曲媒体路に対応する湾曲を有し、
保守シャーシの側壁間に固定的に取り付けられた複数の保守モジュールであって、媒体供給路に沿って位置合わせされている、複数の保守モジュールと、
保守シャーシから径方向上方に延びる複数のガイドレールであって、各保守モジュールは、各保守モジュールの対向端部において各保守モジュールと関連付けられた対応する平行な第1のガイドレール及び第2のガイドレールを有する、複数のガイドレールと、を含む、保守シャーシと、
複数のプリントモジュールキャリアであって、各プリントモジュールキャリアは、対応する平行な第1のガイドレール及び第2のガイドレール上に摺動的に受け入れられている、複数のプリントモジュールキャリアと、
複数のプリントモジュールであって、各プリントモジュールはプリントモジュールキャリアの対応する1つと取り外し可能に係合している、複数のプリントモジュールと、
複数のプリントモジュールキャリアを保守シャーシに対して、保守位置印刷位置間で径方向に上昇及び下降させるためのリフト機構と、
を含む、プリントエンジンが提供される。
【0016】
好ましくは、各プリントモジュールのプリントヘッドは、それぞれ印刷位置及び保守位置において対応する保守モジュールにより画定される空間を通って伸張及び後退する。
【0017】
好ましくは、複数のプリントモジュールキャリアはプリントバーシャーシ上に取り付けられている。
【0018】
好ましくは、リフト機構は、保守シャーシとプリントバーシャーシとの間に係合する。
【0019】
好ましくは、リフト機構はシザーリフトを含む。
【0020】
好ましくは、各プリントモジュールキャリアは、プリントバーシャーシの上面と係合したローラ軸受を含む。
【0021】
好ましくは、プリントバーシャーシの上面は媒体供給路の湾曲に従う。
【0022】
好ましくは、ローラ軸受は、プリントバーシャーシの持ち上げ中、保守シャーシに対するプリントモジュールキャリアの径方向の動きを可能にするために、上面に沿って支持する。
【0023】
好ましくは、各プリントモジュールキャリアは、対応するプリントモジュールを受け入れるためのスリーブと、スリーブから側方に延びる一対の取付アームとを含む。
【0024】
好ましくは、各取付アームは、対応するガイドレールと摺動係合するためのスライダブラケットを含む。
【0025】
好ましくは、プリントモジュールキャリアは非対称であり、もう一方の取付アームよりもスリーブから側方に遠くに延びる1つの取付アームを有する。
【0026】
好ましくは、長い方の取付アームは、印刷位置において、対応する保守モジュールの一部の上に掛け渡される。
【0027】
好ましくは、長い方の取付アームは、印刷位置において、プリントモジュールに対して側方に停まったワイパ上に掛け渡される。
【0028】
第3の態様では、
媒体支持シャーシの対向側壁間に取り付けられた複数のガイドローラを有する媒体支持シャーシであって、複数のガイドローラは湾曲媒体供給路を画定する、媒体支持シャーシと、
複数のインク貯留部であって、各インク貯留部は、隣接する一対のガイドローラ間に配置されており、各インク貯留部は上部案内部を有する、複数のインク貯留部と、
複数のプリントヘッドであって、各プリントヘッドは、対応するインク貯留部に対向する、複数のプリントヘッドと、
を含み、
上部案内部は、隣接する一対のローラ間に画定される共通接平面に少なくとも一部交差し、湾曲媒体路に沿って供給されるプリント媒体は、ローラとインク貯留部の上部案内部とに接触する、
プリントエンジンが提供される。
【0029】
好ましくは、各インク貯留部は高さ調節可能である。
【0030】
好ましくは、各インク貯留部の上部案内部は、媒体供給路に向かって傾斜した上流側前縁と、媒体供給路から離れる方に傾斜した下流側後縁と、を含む。
【0031】
好ましくは、インク貯留部ピットが前縁と後縁との間に配置されている。
【0032】
好ましくは、保守シャーシが媒体支持シャーシ上に取り付けられている。
【0033】
好ましくは、保守シャーシは、複数の固定的に取り付けられた保守モジュールを含む。
【0034】
好ましくは、プリントバーシャーシが保守シャーシ上に可動的に取り付けられている。
【0035】
好ましくは、プリントバーシャーシは複数のプリントモジュールを含み、各プリントモジュールはプリントヘッドの対応する1つを含む。
【0036】
好ましくは、各プリントヘッドは、対応する保守モジュールにより画定される空間を通って、対応するインク貯留部に近位に対向する印刷位置、及び対応するインク貯留部に遠位に対向する保守位置へと伸張及び後退する。
【0037】
第4の態様では、供給モジュールと取り外し可能に係合するプリントヘッドカートリッジを含み、供給モジュールは、
プリントヘッドカートリッジのプリントヘッドに電力及びデータを供給するための電子回路を収容する本体と、
本体の対向する外部側壁上に配置され、且つ本体の側面に位置するインク吸入モジュール及びインク吐出モジュールであって、インク吸入モジュール及びインク吐出モジュールのそれぞれは、プリントヘッドカートリッジの相補的な吸入カップリング及び吐出カップリングと係合した対応するインクカップリングを有する、インク吸入モジュール及びインク吐出モジュールと、
を含み、
インク吸入モジュール及びインク吐出モジュールはそれぞれ、インク吸入モジュール及びインク吐出モジュールを本体の対向する外部側壁に対して、供給モジュールがプリントヘッドカートリッジに流体的に結合される結合位置と、供給モジュールがプリントヘッドカートリッジから流体的に分離される分離位置との間で摺動可能に移動させるための対応するレバー機構を含む、
プリントモジュールが提供される。
【0038】
好ましくは、各レバー機構は、プリントモジュールの長さ寸法に垂直且つプリントモジュールの幅寸法に平行な回転軸を有するレバーを含む。
【0039】
好ましくは、各レバー機構は、ピニオンと、ピニオンと係合する固定ラックとに動作的に接続されたレバーを含む。
【0040】
更なる態様では、プリントヘッドカートリッジを供給モジュールと結合する方法であって、供給モジュールは、プリントヘッドカートリッジに電力及びデータ信号を供給するための電子回路を収容する本体と、本体の外部対向側壁上に配置され、且つ本体の側面に位置するインク吸入モジュール及びインク吐出モジュールであって、インク吸入モジュール及びインク吐出モジュールのそれぞれは、対応するインクカップリングを有する、インク吸入モジュール及びインク吐出モジュールと、を含む、方法であり、
供給モジュールのインク吸入カップリング及びインク吐出カップリングをプリントヘッドカートリッジの各端部にある相補的な吸入カップリング及び吐出カップリングと位置合わせするために、プリントヘッドカートリッジを供給モジュールに対して配置するステップと、
インク吸入モジュールを本体の1つの外部側壁に対して摺動させ、インク吸入モジュールのインクカップリングをプリントヘッドカートリッジの相補的な吸入カップリングと係合させるために、第1のレバー機構を作動させるステップと、
インク吐出モジュールを本体の対向する外部側壁に対して摺動させ、インク吐出モジュールのインクカップリングをプリントヘッドカートリッジの相補的な吐出カップリングと係合させるために、第2のレバー機構を作動させるステップと、
を含む、方法が提供される。
【0041】
好ましくは、第1のレバー機構及び第2のレバー機構のそれぞれは、供給モジュールの長さ寸法に垂直且つ供給モジュールの幅寸法に平行な回転軸を有するレバーを含む。
【0042】
好ましくは、第1のレバー機構及び第2のレバー機構のそれぞれは、ピニオンと、ピニオンと係合する固定ラックとに動作的に接続されたレバーを含む。
【0043】
本明細書で使用する場合、用語「インク」は、インクジェットプリントヘッドから印刷され得る任意の印刷流体を意味するものと解釈される。インクは着色剤を含んでも含まなくてもよい。したがって、用語「インク」は、従来の染料ベース又は顔料ベースのインク、赤外線インク、固定剤(例えば、プレコート及び仕上剤)、3D印刷流体等を含んでもよい。
【0044】
本明細書で使用する場合、用語「取り付けられている(mounted)」は、直接取付及び介在部品を介した間接取付の両方を含む。
【0045】
ここで、本発明の実施形態を、添付の図面を参照しながら単なる例として記載する。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【
図1】
図1は、印刷位置にあるプリントエンジンの斜視図である。
【
図2】
図2は、印刷位置にあるプリントエンジンの側面図である。
【
図3】
図3は、保守位置にあるプリントエンジンの斜視図である。
【
図4】
図4は、保守位置にあるプリントエンジンの側面図である。
【
図6】
図6は、開位置にあるプリントエンジンの斜視図である。
【
図7】
図7は、全ての保守モジュールを取り外した保守シャーシ及びプリントモジュールキャリッジアセンブリの斜視図である。
【
図8】
図8は、1つのプリントモジュールキャリッジアセンブリを除く全ての保守モジュールを取り外したプリントエンジンの斜視図である。
【
図9】
図9は、プリントモジュールキャリッジアセンブリの斜視図である。
【
図11】
図11は、隣接するガイドローラ間のインク貯留部の拡大図である。
【
図13】
図13は、プリントヘッドカートリッジを分離したプリントモジュールの斜視図である。
【
図14】
図14は、プリントモジュールのインク吸入モジュールを示す。
【
図15】
図15は、拭き取り中の保守モジュールの斜視図である。
【
図16】
図16は、蓋締め中の保守モジュールの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
プリントエンジン
図1~
図4を参照すると、媒体ウェブ3上にフルカラー印刷するためのプリントエンジン1が示される。プリントエンジン1は、個々の客の要求を満たすデジタルインクジェットプレスへのOEMカスタマイズ用に設計されている。プリントエンジン1は媒体支持シャーシ10を含み、媒体支持シャーシ10は、対向する支持シャーシ側板14間に回転自在に取り付けられた5つのガイドローラ12セットを有する。ガイドローラ12は、媒体ウェブ3をガイドローラ上でピンと張るのに最適な湾曲(凸状)媒体供給路13を画定するように構成されている。従来のオフセットプレス(図示せず)で典型的に使用されているものなどの媒体供給機構は、媒体ウェブ3を適切な張力下で、5つのガイドローラ12セットの下に配置された入力ローラ15に向かって、その後、プリントエンジン1から離れる方に供給するために使用してもよい。
【0048】
保守シャーシ100は媒体支持シャーシ10上に取り付けられており、一対の対向する保守シャーシ側板102を含み、一対の対向する保守シャーシ側板102は、媒体供給路13の湾曲に概ね従う対応する下面103を有する。対向する保守シャーシ側板102は対向端部において第1のシャフト104及び第2のシャフト106を介して接続されている。第1のシャフト104は支持シャーシ側板14の対応する軸受16に受け入れられ、媒体支持シャーシ10に対する保守シャーシ100の旋回軸線を画定する。この取付構成により、保守シャーシ100が閉位置(
図1~
図4)と開位置(
図6)との間で旋回することが可能になる。開位置において、ガイドローラ12及び媒体ウェブ3は容易にアクセス可能であり、媒体ウェブ3をプリントエンジン1内に通すことを可能にする。保守シャーシ100の旋回は、媒体支持シャーシ10を保守シャーシの第2のシャフト106に連結する一対のピストン機構18によって作動される。ピストン機構18の作動によりピストンロッド19が伸張し、保守シャーシ100を媒体支持シャーシ10から離れる方に、
図6に示される開位置へと旋回させる。
【0049】
第1のシャフト104と第2のシャフト106との間において、保守シャーシ側板102は、保守シャーシ100の長さに沿って離隔した4つの固定されたブレース板108を介して相互接続されている。各ブレース板108は保守シャーシ100に構造的剛性を与え、対応する保守モジュール115の取り付けのための取付ブラケットとして機能する。(保守モジュール115については
図15及び
図16に関連して以下で更に詳細に説明する)。加えて、各ブレース板108は、プリントモジュールキャリア202を摺動可能に取り付けるための一対の平行ガイドレール110を各ブレース板の各端部に1つずつ含む。ブレース板108は径方向に配置されており、同様に、4つのブレース板108と対応付けられた4対の平行ガイドレール110が湾曲媒体路13に対して径方向外側に延びる。
【0050】
図9に最も良く示されるように、プリントモジュールキャリッジアセンブリ204は、プリントモジュールキャリア202と確実に且つ取り外し可能に係合するプリントモジュール215を含む。プリントモジュールキャリア202は、プリントモジュール215が摺動可能に受け入れられるスリーブ208と、スリーブの両側から側方に延びる一対の取付アーム210A及び210Bと、を含む。スリーブ208はその基部に、プリントモジュールキャリア202に対するプリントモジュール215の基準点として機能するプリントヘッドネスト212を含む。各取付アーム210A及び210Bは、保守シャーシ100のガイドレール110のうちの1つと摺動係合するように構成された対応するスライダブラケット213を含む。したがって、各プリントモジュールキャリア202は、その対応するスライダブラケット213を介して一対の平行ガイドレール110と摺動可能に係合する。このようにして、プリントモジュール215は保守シャーシ100及び媒体供給路13に対して上下に移動することができる。
【0051】
図に示されるプリントエンジン1では、4つのモノクロプリントモジュール215(フルカラー印刷用のシアン、マゼンタ、黄、及び黒)があり、そのそれぞれは、対応するプリントモジュールキャリア202上に取り付けられており、それぞれが対応するプリントヘッド216を有する。しかしながら、プリントエンジンは、対応する数の保守モジュール115とともに、必要に応じて、任意の数のプリントモジュール215を収容してもよいことは理解されよう。
【0052】
4つのプリントモジュールキャリア202は、保守シャーシ100上に可動的に取り付けられたプリントバーシャーシ200上に取り付けられている。
図8に最も良く示されるように、プリントバーシャーシ200は一対の対向するプリントバーシャーシ側板201を含み、一対の対向するプリントバーシャーシ側板201は、その間に延びる複数のブレースロッド203を介して接続されている。各プリントバーシャーシ側板201の上面207は、媒体供給路13の湾曲に従う湾曲を有する。上面207は、各プリントモジュールキャリア202の対向端部に取り付けられるローラ軸受209の支え面を画定する。各プリントモジュールキャリア202は、プリントバーシャーシ側板201の対応する上面207上に着座するその一対のローラ軸受209を介してプリントバーシャーシ200と係合する。枢着されたシザーアーム152とピストンアクチュエータ154とを含むシザーリフト機構150が、プリントバーシャーシを保守シャーシに対して上昇及び下降させるために、プリントバーシャーシ200と保守シャーシ100との間に係合する。そのため、シザーリフト機構150を作動するとローラ軸受209に上向きの力が作用し、4つのプリントモジュールキャリア202を印刷位置(
図2)から保守位置(
図4)へとガイドレール110の上に摺動的に持ち上げる。プリントモジュールキャリア202の径方向の動きには、持ち上げ中にプリントバーシャーシ200の上面207にわたって転がるローラ軸受209によって適応する。
図2と
図4を比較すると、例えば、持ち上げ中、媒体供給路13に対するプリントモジュールキャリア202の必要とされる径方向の動きを提供するために、最も左にあるローラ軸受209が左に向かって移動していることが分かる。したがって、プリントバーシャーシ200の垂直に持ち上げる動きは、プリントモジュール215の略上向きの径方向の動きに変換される。
【0053】
図10及び
図11を参照すると、印刷中、媒体ウェブ3は、複数のガイドローラ12上の凸状湾曲媒体供給路13に沿って供給される。エンコーダホイール24が、入力ローラ15と、媒体支持シャーシ10内で最も遠くの上流に配置されたガイドローラ12との間で媒体ウェブ3の上面と係合する。エンコーダホイールは、プリントエンジン1を通る媒体ウェブ3の速度を監視し、各プリントモジュール215のためのタイミング信号を提供してインク吐出を制御する。インク貯留部26が、各隣接する一対のガイドローラ12間の隙間に配置されており、対応するプリントモジュール215の各プリントヘッド216が対応するインク貯留部に対向して配置されている。従来、インク貯留部26はそれぞれ、任意選択的にインク滴を受けるための吸収材料を含む中央インク貯留部ピット27を有する。ここで
図11を参照すると、各インク貯留部26の上部案内部品28は、上部案内部品28が媒体ウェブ3の下面に接触するように、隣接する一対のガイドローラ12間の共通接平面Pに交差するように配置されている。上部案内部品28は、媒体ウェブ3に向かって傾斜する前縁29A及び媒体ウェブから離れる方に傾斜する後縁29Bにより外形形成される。したがって、上部案内部品28は媒体供給路13を通る媒体ウェブ3の案内をローラ12間で補助する。特に、各上部案内部品28はフラッタの最小化及び各4つの印刷領域30を通過する媒体ウェブ3の安定化を補助する。インク貯留部26はプリントエンジン1を、最適な印刷品質を実現するように構成するために高さ調節可能であってもよい。
【0054】
保守モジュール
保守モジュール115は、全般的に、2017年5月1日に出願された、その内容が参照により本明細書中に組み込まれる「Printer having L-shaped maintenance modules for a plurality of printheads」という名称の本出願人の米国特許出願第15/583,006号明細書に記載されているようなものである。
【0055】
図1~
図4に示すように、保守シャーシ100は、4つのプリントモジュール215のそれぞれに対し1つの、4つの保守モジュール115を支持する。保守モジュール115は保守シャーシ100に固定的に取り付けられており、そのそれぞれは、対応するプリントモジュール215がそれぞれ印刷位置(
図1及び
図2)と保守位置(
図3及び
図4)との間で伸張及び後退することができる空間又は隙間を画定する。したがって、印刷位置において、各プリントヘッド216は媒体ウェブから適切な間隔で配置され、保守シャーシ100の下面のいくらか下に突き出る(
図11を参照)。
【0056】
図15及び
図16を参照すると、各保守モジュール115は、その対応するプリントモジュール215の両側の周りを覆うように配置された略L字形のフレーム120を有する。L字形のフレーム120は、プリントモジュール215の1つの長さ寸法と平行に延びる長い方の脚117と、プリントモジュールの幅寸法と平行に延びる1つの短い方の脚119と、を有する。各保守モジュール115のL字形のフレーム120は、保守モジュールのコンパクトな構成を可能にする。
【0057】
保守モジュール115のL字形のフレーム120は底板118Aを含み、底板118Aは、底板118Aから上に延びる短い方の側板118B及び長い方の側板118Cを有する。短い方の脚119は、短い方の側板118Bと底板118Aの対応する部分とを含み、長い方の脚117は、長い方の側板118Cと底板118Aの対応する部分とを含む。L字形のフレーム120は、対応するプリントヘッド216を拭き取るためのワイパ122と、プリントヘッドを蓋締めするための蓋締機130と、を収容する。
【0058】
図15に示すように、ワイパ122は、ワイパがL字形のフレーム120の短い方の脚119内に配置される、そのホーム又はパーク位置にある。
図10に示すように、蓋締機130は、蓋締機がL字形のフレーム120の長い方の脚117内に配置される、そのホーム又はパーク位置にある。
【0059】
ワイパ122は、プリントヘッド216を拭き取るためにプリントモジュール215の長さに沿って長手方向に移動するキャリッジ124上に取り付けられた拭き取り材料123(
図16に示される)を有するタイプのものである。キャリッジ124は1つ以上のオーバーヘッドアーム125によって支持されており、1つ以上のオーバーヘッドアーム125は、長い方の側板118Cに固定され、フレーム120の長い方のアーム119に沿って延びているキャリッジレール126内に摺動的に係合する。
図10において、キャリッジ124はそのホーム位置から移動しており、長手方向の拭き取り動作の途中にある。
図15において、蓋締機はそのパーク位置にあり、キャリッジ124の拭き取り移動中、オーバーヘッドアーム125は蓋締機130上に掛け渡されていることが分かる。キャリッジ124は、双方向キャリッジモータ128及びベルト駆動機構129によって駆動される第1の無端ベルト127によって横移動する。拭き取り材料のウェブを搬送するキャリッジを有するタイプのプリントヘッドワイパについては、例えば、米国特許第4,928,120号明細書に記載されている。
【0060】
蓋締機130は一対のヒンジ式アーム132を介してL字形のフレーム120の長い方の側板118Cに取り付けられており、一対のヒンジ式アーム132は、米国特許出願第15/583,006号明細書に記載されているものなどの適切な後退機構140によって、プリントヘッド216が占める空間内に及びこの空間から遠ざかる方に側方に蓋締機を伸張及び後退させる。
図16において蓋締機130は、両アーム132が延びた状態でその蓋締め位置に示され、ワイパ122はそのホーム位置にある。
【0061】
蓋締め動作のために、プリントバーシャーシ200は保守シャーシ100から持ち上げられ、まず移行位置に上昇する。プリントバーシャーシ200がその最高移行位置にある状態で、各蓋締機130は伸張され、次いで、プリントバーシャーシ200は、各プリントヘッド216がその対応する蓋締機の周囲シール176により蓋締めされるように、保守位置に緩やかに下げられる。逆のプロセスは、プリントエンジン1が印刷位置に戻るように構成される。
【0062】
同様に、拭き取り動作のために、プリントバーシャーシ200は保守シャーシ100から持ち上げられ、まず移行位置に上昇する。プリントバーシャーシ200がその最高移行位置にある状態で、各ワイパ122はその対応するプリントヘッド216の下方に移動され、プリントバーは、ワイパがそれらの対応するプリントヘッドと係合するように、保守位置に緩やかに下げられる。典型的には、拭き取り材料123は、プリントバーシャーシ200が下げられたときの豊富な許容範囲を可能にするために、弾性的に取り付けられている。ワイパ122がプリントヘッド216と係合すると、キャリッジ124は、プリントヘッドのノズル表面からインク及び/又はデブリを拭き取るために、プリントヘッドに沿って長手方向に移動する。
【0063】
図9に短く戻ると、プリントモジュールキャリア202は非対称であり、中央に配置されていないスリーブ208を有し、1つの取付アーム210Aは、スリーブに対して側方という意味において、もう一方の取付アーム210Bよりも相対的に長い。この非対称構成は、長い方の取付アーム210Aが側方に停まっているワイパ上に掛け渡された状態で、印刷位置(
図1)においてワイパ122上にプリントモジュールキャリア202を下ろすことを可能にする。保守シャーシ100及びプリントバーシャーシ200は、同様に、媒体支持シャーシ10に対して非対称に配置され、印刷位置において各ワイパ122がプリントモジュール215に対して側方に停まることを可能にする。
【0064】
プリントモジュール
ここで、
図12~
図14を参照し、プリントモジュール215について更に詳しく説明する。プリントモジュール215は、プリントヘッド216を含む交換可能なプリントヘッドカートリッジ252と係合した供給モジュール250を含む。プリントヘッドカートリッジ252は、例えば、その内容が参照により本明細書中に組み込まれる、2017年5月1日に出願された本出願人の米国特許出願第15/583,099号明細書に記載されているタイプのものであってもよい。
【0065】
供給モジュール250は、プリントヘッド216に電力及びデータを供給するための電子回路を収容する本体254を含む。ハンドル255が本体254の上部から延び、使用者による、プリントバーシャーシ200のスリーブ208の1つへの取り外し及び挿入を容易にする。
【0066】
本体254は、本体の対向側壁上に配置されたインク吸入モジュール256及びインク吐出モジュール258の側面に位置する。インク吸入モジュール及びインク吐出モジュールのそれぞれは、プリントヘッドカートリッジ252の相補的な吸入カップリング及び吐出カップリング261及び263と係合する対応するインクカップリング257及び259を有する。プリントヘッドカートリッジ252はインク送達システム(図示せず)からインク吸入モジュール256を介してインクの供給を受け、インク吐出モジュール258を介してインクをインク送達システムに再び循環させる。
【0067】
インク吸入モジュール256とインク吐出モジュール258はそれぞれ、プリントヘッドカートリッジ252に向かう方に及びプリントヘッドカートリッジ252から離れる方に、本体254に対し独立して摺動可能に移動することができる。インク吸入モジュール256及びインク吐出モジュール258の摺動移動により、供給モジュール250からのプリントヘッドカートリッジ252の流体結合及び分離を可能にする。インク吸入モジュール256及びインク吐出モジュール258のそれぞれは、モジュールの摺動移動を駆動するレバー265の形態の対応するアクチュエータを有する。各レバー265は、プリントヘッド216に垂直な軸を中心に回転し、一対のピニオン281に動作的に接続されている。ピニオン281の回転により、上方に延び、本体に対し固定的に取り付けられた相補的なラック283との係合による本体254に対する吸入モジュール256及び吐出モジュール258の横方向の摺動運動を生じさせる。このレバー構成により、プリントモジュール215の全体的な幅を最小にする。
図12及び
図14に示すように、インク吸入モジュール256及びインク吐出モジュール258は両方とも下げられ、プリントヘッドカートリッジ252は供給モジュール250に流体的に結合される。
図13に示すように、インク吸入モジュール256及びインク吐出モジュール258は両方とも上げられ、プリントヘッドカートリッジ252は供給モジュール250から流体的に分離される。
【0068】
図13を更に参照すると、供給モジュール250は本体254の下部から延びる締付板266を有する。加えて、本体254の下部は、プリントヘッドカートリッジが供給モジュール250に結合されているとき、プリントヘッドカートリッジ252上の相補的な接点の列(図示せず)を介してプリントヘッド216に電力及びデータを供給するための電気接点267の列を有する。
【0069】
位置決めピン268のセットが締付板266からインク吸入モジュール256及びインク吐出モジュール258の摺動移動方向に対して垂直に延びる。プリントヘッドカートリッジ252を取り付けるために、各位置決めピン268は、プリントヘッドカートリッジ252に画定される相補的な開口部270と位置合わせされ、この相補的な開口部270に受け入れられる。プリントヘッドカートリッジ252は締付板266に向かって位置決めピン268の方向に摺動させる。プリントヘッドカートリッジ252が締付板266と係合すると、ヒンジ271を介して本体254に接続されたヒンジ式クランプ273が下方に回転してプリントヘッドカートリッジ252を締付板に対し締め付ける。プリントヘッドカートリッジ252は、ヒンジ式クランプ273の締結具272によって所定の位置に固定される。最終的に、インク吸入モジュール256及びインク吐出モジュール258はレバー265の作動により下方に摺動し、プリントヘッドカートリッジ252を供給モジュール250に流体的に結合する。プリントヘッドカートリッジ252を供給モジュール252から取り外すためには逆のプロセスが使用される。記載されるように、使用者は、数分以内に且つデジタルプレスの停止時間の最小限の損失を伴って、手動取り外し及び挿入プロセスを容易に且つ手際よく実施することができる。
【0070】
インク供給モジュール256は、インク送達システム(図示せず)の吸入ラインから調整された圧力でインクを受け取るように構成されている。本発明に用いられるプリントモジュール215に関連して使用するのに適したインク送達システムは、その内容が参照により本明細書中に組み込まれる本出願人の米国特許出願第15/582,979号明細書に記載されている。インク吸入モジュール256は、インクリザーバ(図示せず)から吸入ライン275を介してインクを受け入れるための吸入ポート274を有し、インク吐出モジュール258は、吐出ライン277を介してインクリザーバにインクを戻すための吐出ポート276を有する。
【0071】
インク吸入モジュール256及びインク吐出モジュール258は、プリントヘッド216における局所的な圧力調整を提供する、インク圧力の変動を抑える、プリントヘッドのプライミング及びデプライミング(de-priming)操作を可能にする、プリントヘッドを運搬のために分離する等のための様々な構成要素を独立して収容する。
図14において、インク吸入モジュール256は、インク吸入モジュールの特定の構成要素を見せるためにカバーが取り外された状態で示される。例えば、インク圧力センサと、プリントヘッド216における局所圧力を制御するための制御弁279にフィードバックを提供するマイクロプロセッサとを有する制御PCB278が示される。これら及び他の構成要素はインク吸入モジュール256及びインク吐出モジュール258内に収容されてもよいことは理解されよう。
【0072】
上記から、本発明はプリントモジュール215及び保守モジュール115を比較的低コストのフルカラープリントエンジン1内に配置すること可能にし、OEMの統合、開発、及び商品化コストを最小にすることは理解されよう。
【0073】
当然、本発明は単なる例として記載され、添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲内で細部の修正を行ってもよいことは理解されよう。