(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-07-14
(45)【発行日】2022-07-25
(54)【発明の名称】セルサーチ方法及び端末装置
(51)【国際特許分類】
H04W 48/16 20090101AFI20220715BHJP
H04W 52/02 20090101ALI20220715BHJP
H04W 60/02 20090101ALI20220715BHJP
H04W 76/27 20180101ALI20220715BHJP
【FI】
H04W48/16 110
H04W52/02
H04W60/02
H04W76/27
(21)【出願番号】P 2020540534
(86)(22)【出願日】2018-01-29
(86)【国際出願番号】 CN2018074493
(87)【国際公開番号】W WO2019144417
(87)【国際公開日】2019-08-01
【審査請求日】2020-07-22
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】タン、ハイ
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】Xiaomi,Consideration on the triggers of transiting UE from INACTIVE to IDLE[online],3GPP TSG RAN WG2 #99bis R2-1711035,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_99bis/Docs/R2-1711035.zip>,2017年10月13日
【文献】Samsung,Further considerations on transition from INACTIVE to IDLE[online],3GPP TSG RAN WG2 #99 R2-1707666,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_99/Docs/R2-1707666.zip>,2017年08月25日
【文献】Nokia, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,NAS/AS modeling for NR IDLE[online],3GPP TSG RAN WG2 #98 R2-1704294,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_98/Docs/R2-1704294.zip>,2017年05月19日
【文献】CATT,Service types in Inactive Mode[online],3GPP TSG RAN WG2 #100 R2-1712428,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_100/Docs/R2-1712428.zip>,2017年12月01日
【文献】Huawei, HiSilicon,RRC state transition from INACTIVE to IDLE[online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2018_01_NR R2-1800510,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2018_01_NR/Docs/R2-1800510.zip>,2018年01月26日
【文献】Intel Corporation,RNAU failure handling[online],3GPP TSG RAN WG2 #99bis R2-1710596,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_99bis/Docs/R2-1710596.zip>,2017年10月13日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルサーチ方法であって、非アクティブ状態の端末装置に適用され、前記非アクティブ状態とは、前記端末装置とネットワーク装置が切断状態にあり、且つ前記ネットワーク装置及び前記端末装置にはいずれも前記端末装置と前記ネットワーク装置との間の接続を確立するための前記端末装置のコンテキスト情報がリザーブされることを指し、
前記方法は、
前記端末装置がキャンプオンする適切なセルが見つからない場合、任意のセルサーチ状態に移行し
て適切なセルをサーチし
、前記適切なセルは前記端末装置がキャンプオン可能で通常サービスを取得できるセルであることと、
前記端末装置が任意のセルサーチ状態に移行するとき、継続して前記非アクティブ状態と位置更新タイマーとを維持することと、を含むことを特徴とするセルサーチ方法。
【請求項2】
前記端末装置
がアクセプタブルセルが見つかった場合、前記アクセプタブルセルにキャンプオンし、継続して前記適切なセルをサーチすることを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記位置更新タイマーがタイムアウトした後、前記端末装置がアイドル状態に移行して前記コンテキスト情報を削除することを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記端末装置がアイドル状態に移行して前記コンテキスト情報を削除した後、前記端末装置が継続して任意のセルサーチ状態を維持することを更に含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
端末装置であって、前記端末装置が非アクティブ状態にあり、前記非アクティブ状態とは、前記端末装置とネットワーク装置が切断状態にあり、且つ前記ネットワーク装置及び前記端末装置にはいずれも前記端末装置と前記ネットワーク装置との間の接続を確立するための前記端末装置のコンテキスト情報がリザーブされることを指し、
前記端末装置は、
前記端末装置がキャンプオンする適切なセルが見つからない場合、任意のセルサーチ状態に移行し
て適切なセルをサーチすることに用いられ
、前記適切なセルは前記端末装置がキャンプオン可能で通常サービスを取得できるセルである処理ユニットを備え、
前記処理ユニットは更に、
前記端末装置が任意のセルサーチ状態に移行するとき、継続して前記非アクティブ状態と位置更新タイマーとを維持することに用いられることを特徴とする端末装置。
【請求項6】
前記処理ユニットは更に、前記端末装置
がアクセプタブルセルが見つかった場合、前記アクセプタブルセルにキャンプオンし、継続して前記適切なセルをサーチすることに用いられることを特徴とする請求項5に記載の端末装置。
【請求項7】
前記処理ユニットは更に、
前記位置更新タイマーがタイムアウトした後、アイドル状態に移行して前記コンテキスト情報を削除することに用いられることを特徴とする請求項6に記載の端末装置。
【請求項8】
前記処理ユニットは更に、
前記端末装置がアイドル状態に移行して前記コンテキスト情報を削除した後、継続して任意のセルサーチ状態を維持することに用いられることを特徴とする請求項7に記載の端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は通信分野に関し、更に具体的に、セルサーチ方法及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人々が速度、遅延、高速移動性、エネルギー効率を求め、及び将来の生活においてサービスが多様化、複雑になるため、第3世代パートナーシッププロジェクト(The 3rd Generation Partnership Project、3GPP)国際標準化機構は、第5世代移動通信システム(5-Generation、5G)を研究開発し始める。5Gネットワーク環境においてエアインタフェースシグナリングの低減及び無線接続の迅速回復、データサービスの迅速回復という目的を実現するために、新たな無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)状態、即ち無線リソース制御非アクティブ(RRC_INACTIVE)状態を定義する。
【0003】
ユーザ装置(User Equipment、UE)がRRC_INACTIVE状態にある場合、ネットワーク側は該UEに無線アクセスネットワーク(Radio Access Network、RAN)のページング領域を構成し、UEが該ページング領域において移動する時にネットワーク側に通知する必要がなく、RRC_IDLEでの移動性の動作、即ち、セル選択及び再選択の原則に従う。UEが該ページング領域から出ると、RRC接続を回復してネットワーク側に構成されたページング領域を再取得するようにUEをトリガーする。
【0004】
セルの信号が悪い場合、INACTIVE状態にあるUEはキャンプオンする適切なセルが見つからない可能性があり、その場合、UEは任意のセルサーチ状態に移行したり、アクセプタブルセルを選択してキャンプオンしたりする可能性もある。それで分かるように、UEの状態及びUEコンテキストを如何に制御するか、及びUEの動作を管理及び制御可能にすることを如何に確保するかは、緊急に解決する問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
セルサーチ方法及び端末装置を提供し、できるだけ従来のプロトコルフレームに適用でき、普及可能性を増加させる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様ではセルサーチ方法を提供し、非アクティブ状態の端末装置に適用され、前記非アクティブ状態とは、前記端末装置とネットワーク装置が切断状態にあり、且つ前記ネットワーク装置及び前記端末装置にはいずれも前記端末装置と前記ネットワーク装置との間の接続を確立するための前記端末装置のコンテキスト情報がリザーブされることを指し、
前記方法は、
前記端末装置がキャンプオンする適切なセルが見つからない場合、任意のセルサーチ状態に移行してアクセプタブルセル及び/又は前記適切なセルをサーチし、前記アクセプタブルセルは前記端末装置がキャンプオン可能で規制サービスのみを取得できるセルであり、前記適切なセルは前記端末装置がキャンプオン可能で通常サービスを取得できるセルであることを含む。
【0007】
本発明の実施例では、INACTIVE状態の端末装置がキャンプオンする適切なセルが見つからない場合、任意のセルサーチ状態に移行してアクセプタブルセル及び/又は前記適切なセルをサーチすることで、できるだけ従来のプロトコルフレームに適用でき、普及可能性を増加させる。
【0008】
更に、UE状態及びUEコンテキスト情報を明確にすることで、UEの動作を管理及び制御可能にすることを確保することができる。
【0009】
いくつかの可能な実現形態では、前記方法は、
前記端末装置が前記アクセプタブルセルが見つかった場合、前記アクセプタブルセルにキャンプオンし、継続して前記適切なセルをサーチすることを更に含む。
【0010】
いくつかの可能な実現形態では、前記方法は、
前記端末装置が任意のセルサーチ状態に移行すると、第1のタイマーを起動することと、
前記第1のタイマーがタイムアウトし、且つ前記適切なセルが見つからない場合、前記端末装置はアイドル状態に移行して前記コンテキスト情報を削除することと、
前記第1のタイマーがタイムアウトせず、且つ前記適切なセルが見つかった場合、前記端末装置は前記第1のタイマーを停止させ、前記適切なセルにキャンプオンすることと、を更に含む。
【0011】
いくつかの可能な実現形態では、前記端末装置が第1のタイマーを起動する前に、前記方法は、
前記端末装置が前記ネットワーク装置から送信された、前記端末装置に対して前記第1のタイマーを構成するための構成情報を受信することを更に含む。
【0012】
いくつかの可能な実現形態では、前記構成情報は、前記ネットワーク装置は前記非アクティブ状態に移行するように前記端末装置に指示するときに、前記端末装置に対して構成した情報である。
【0013】
いくつかの可能な実現形態では、前記方法は、
前記端末装置が任意のセルサーチ状態に移行するとき、アイドル状態に移行して前記コンテキスト情報を削除することを更に含む。
【0014】
いくつかの可能な実現形態では、前記方法は、
前記端末装置が任意のセルサーチ状態に移行するとき、継続して前記非アクティブ状態と、位置更新タイマーを含む第2のタイマーとを維持することを更に含む。
【0015】
いくつかの可能な実現形態では、前記方法は、
前記第2のタイマーがタイムアウトした後、前記端末装置がアイドル状態に移行して前記コンテキスト情報を削除することを更に含む。
【0016】
いくつかの可能な実現形態では、前記方法は、
前記端末装置がアイドル状態に移行して前記コンテキスト情報を削除した後、前記端末装置が継続して任意のセルサーチ状態を維持することを更に含む。
【0017】
本発明の実施例では、INACTIVE状態の端末装置がキャンプオンする適切なセルが見つからない場合、任意のセルサーチ状態に移行してアクセプタブルセル及び/又は前記適切なセルをサーチし、UE状態及びUEコンテキスト情報を明確にすることで、UEの動作を管理及び制御可能にすることを確保できる。
【0018】
第2の態様では端末装置を提供し、前記端末装置が非アクティブ状態にあり、前記非アクティブ状態とは、前記端末装置とネットワーク装置が切断状態にあり、且つ前記ネットワーク装置及び前記端末装置にはいずれも前記端末装置と前記ネットワーク装置との間の接続を確立するための前記端末装置のコンテキスト情報がリザーブされることを指し、
前記端末装置は、
前記端末装置がキャンプオンする適切なセルが見つからない場合、任意のセルサーチ状態に移行してアクセプタブルセル及び/又は前記適切なセルをサーチすることに用いられ、前記アクセプタブルセルは前記端末装置がキャンプオン可能で規制サービスのみを取得できるセルであり、前記適切なセルは前記端末装置がキャンプオン可能で通常サービスを取得できるセルである処理ユニットを備える。
【0019】
第3の態様では端末装置を提供し、前記端末装置が非アクティブ状態にあり、前記非アクティブ状態とは、前記端末装置とネットワーク装置が切断状態にあり、且つ前記ネットワーク装置及び前記端末装置にはいずれも前記端末装置と前記ネットワーク装置との間の接続を確立するための前記端末装置のコンテキスト情報がリザーブされることを指し、
前記端末装置は、
前記端末装置がキャンプオンする適切なセルが見つからない場合、任意のセルサーチ状態に移行してアクセプタブルセル及び/又は前記適切なセルをサーチすることに用いられ、前記アクセプタブルセルは前記端末装置がキャンプオン可能で規制サービスのみを取得できるセルであり、前記適切なセルは前記端末装置がキャンプオン可能で通常サービスを取得できるセルであるプロセッサを備える。
【0020】
第4の態様では、上記第1の態様の方法の実施例を実行するための命令を含むコンピュータプログラムを記憶することに用いられるコンピュータ可読媒体を提供する。
【0021】
第5の態様ではコンピュータチップを提供し、入力インタフェース、出力インタフェース、少なくとも1つのプロセッサ、メモリを備え、前記プロセッサは前記メモリにおけるコードを実行することに用いられ、前記コードが実行されるとき、前記プロセッサは上記第1の態様及び様々な実現形態におけるセルの選択方法における端末装置により実行される各過程を実現できる。
【0022】
第6の態様では、前記端末装置を備える通信システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は本発明の実施例の通信システムの例である。
【
図2】
図2は本発明の実施例のセルの選択方法の概略フローチャートである。
【
図3】
図3は本発明の実施例の端末装置の概略ブロック図である。
【
図4】
図4は本発明の実施例の端末装置の他の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施例はRRC_INACTIVE状態の端末装置を備えるいずれかの通信システムに適用できる。即ち、本発明の実施例は単に通信システム100を例示的に説明するが、本発明の実施例はこれに限定されるものではない。
【0025】
即ち、本発明の実施例の技術案は様々な通信システム、例えば、グローバルモバイル通信(Global System of Mobile communication、GSM)システム、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)システム、帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA)システム、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)、長期進化(Long Term Evolution、LTE)システム、LTE時分割複信(Time Division Duplex、TDD)、汎用移動通信システム(Universal Mobile Telecommunication System、UMTS)、5G等に適用できる。
【0026】
5Gの主な使用シーンはイーエムビービー(Enhance Mobile Broadband、eMBB)、高信頼低遅延通信(Ultra-Reliable and Low Latency Communication、URLLC)、大規模マシンタイプ通信(massive machine type of communication、mMTC)である。eMBBはユーザがマルチメディアコンテンツ、サービス、及びデータを取得することをターゲットとする。また、eMBBは異なるシーン、例えば、屋内、都市、田舎等において構成されるため、その能力とニーズの違いが大きい。URLLCの典型的な応用は工業自動化、電力自動化、遠隔医療操作(手術)、交通安全保障等を含む。mMTCの典型的な特徴は高い接続密度、小さなデータ量、遅延の影響を受けないサービス、モジュールの低コスト、及び長い耐用年数等を含む。
【0027】
本発明はネットワーク装置及び端末装置を組み合わせて各実施例を説明する。
【0028】
ネットワーク装置とは、信号を送受信するネットワーク側のいずれかのエンティティである。例えば、マシンタイプ通信(MTC)のユーザ装置、GSM又はCDMAにおける基地局(Base Transceiver Station、BTS)、WCDMAにおける基地局(NodeB)、LTEにおける進化型基地局(Evolutional Node B、eNB又はeNodeB)、5Gネットワークにおける基地局装置等であってもよい。
【0029】
また、端末装置はいずれかの端末装置であってもよい。具体的に、端末装置は無線アクセスネットワーク(Radio Access Network、RAN)を介して1つ又は複数のコアネットワーク(Core Network)と通信でき、アクセス端末、ユーザ装置(User Equipment、UE)、ユーザユニット、加入者局、移動局、移動台、遠隔局、遠隔端末、移動装置、ユーザ端末、端末、無線通信装置、ユーザエージェント又はユーザデバイスとも呼ばれてもよい。例えば、セルラーホン、コードレスホン、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(Wireless Local Loop、WLL)ステーション、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、無線通信機能を有するハンドヘルドデバイス、計算装置又は無線モデムに接続される他の処理装置、車載デバイス、ウェアラブルデバイス及び5Gネットワークにおける端末装置等であってもよい。
【0030】
図1は本発明の実施例の通信システムの模式図である。
【0031】
図1に示すように、通信システム100は端末装置110とネットワーク装置120を備えてもよい。ネットワーク装置120はエアインタフェースを介して端末装置110と通信できる。端末装置110とネットワーク装置120との間にはマルチサービス伝送をサポートする。端末装置110はRRC_INACTIVE状態であってもよい。
【0032】
RRC_INACTIVE状態は無線リソース制御アイドル(RRC_IDLE)状態及び無線リソース制御アクティブ(RRC_ACTIVE)状態と異なる。
【0033】
解決案の理解を容易にするために、以下、端末装置の状態を簡単に説明する。
【0034】
本発明の実施例では、該端末装置110の状態はRRC_IDLE状態、RRC_ACTIVE状態、及びRRC_INACTIVE状態を含んでもよい。
【0035】
RRC_ACTIVE状態について、端末装置とネットワーク装置との間にRRC接続が存在し、ネットワーク装置及び端末装置には該端末装置のコンテキスト情報が記憶される。ネットワーク装置が取得した端末装置の位置は具体的なセルレベルである。その移動性はネットワーク装置により制御されるものである。RRC_IDLE状態について、端末装置とネットワーク装置との間にRRC接続が存在せず、ネットワーク装置には端末装置のコンテキスト情報が記憶されていない。該端末装置をページングする必要があるとき、コアネットワークがページングを開始し、コアネットワークがページング領域を構成する。その移動性は端末装置によるセル選択又はセル再選択に基づくものである。
【0036】
しかしながら、RRC_INACTIVE状態について、コアネットワーク(CN)とネットワーク装置との間に接続が存在し、端末装置のコンテキスト情報はあるネットワーク装置に存在し、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network、RAN)によりページングをトリガーし、RANによりRANのページング領域を管理し、即ち、ネットワーク装置が取得した端末装置の位置はRANのページング領域レベルである。その移動性は端末装置によるセル選択又はセル再選択に基づくものである。換言すれば、RRC_INACTIVE状態の端末装置とネットワーク装置との接続は切断状態にあり、且つ該ネットワーク装置には該端末装置のコンテキスト情報がリザーブされ、該コンテキスト情報は該端末装置と該ネットワーク装置との間の接続を迅速に確立することに用いられる。
【0037】
例えば、端末装置がRRC_INACTIVE状態にある場合、ネットワーク装置は複数のセルを含んでもよいRANのページング領域を該端末装置に対して構成する。説明の便宜上、本発明の実施例では、選択肢として、該RANのページング領域を初期ページング領域と呼ばれてもよく、ネットワーク装置が端末装置に対して予め構成したページング領域を該初期ページング領域と呼んでもよい。即ち、該端末装置がセル再選択を行うとき、該初期ページング領域に基づいて、RRC接続を回復するように端末装置をトリガーしてもよい。
【0038】
セルの信号が悪い場合、INACTIVE状態にあるUEはキャンプオンする適切なセルが見つからない可能性があり、その場合、UEは任意のセルサーチ状態に移行したり、アクセプタブルセルを選択してキャンプオンしたりする可能性もある。それで分かるように、UEの状態及びUEコンテキストを如何に制御するか、及びUEの動作を管理及び制御可能にすることを如何に確保するかは、緊急に解決する問題である。
【0039】
上記問題を解決するために、本発明の実施例ではセル選択方法を提供し、INACTIVE状態のUEの移動過程でのセル信号が悪い場合、UE状態及びUEコンテキスト情報を明確にすることで、UEの動作を管理及び制御可能にすることを確保する。
【0040】
図2は本発明の実施例の端末装置がセルを選択する方法の概略フローチャートである。
【0041】
理解できるように、本発明の実施例の端末装置がセルを選択する方法は非アクティブ状態の端末装置に適用でき、該非アクティブ状態とは該端末装置とネットワーク装置が切断状態にあり、且つ該ネットワーク装置及び該端末装置にはいずれも該端末装置と該ネットワーク装置との間の接続を確立するための該端末装置のコンテキスト情報がリザーブされることを指し、
図2に示すように、該方法は、
該端末装置が適切なセルをサーチし始める210と、
該端末装置が適切なセルが見つからない場合、任意のセルサーチ状態に移行してアクセプタブルセル及び/又は該適切なセルをサーチし、該アクセプタブルセルは該端末装置がキャンプオン可能で規制サービスのみを取得できるセルであり、該適切なセルは該端末装置がキャンプオン可能で通常サービスを取得できるセルである220と、を含む。
【0042】
以下、RRC_IDLEでのサービスタイプ及びセル分類を補充して説明する。
本発明の実施例では、RRC_IDLEモードでのサービスタイプは、以下の単一のサービスタイプを含むが、これらに限定されない。
規制サービス:1つのアクセプタブルセルにおいて緊急発呼を行う。
通常サービス:適切なセルにおいて通常に使用される。
操作者サービス:1つのリザーブセルにおいて操作者により使用される。
【0043】
本発明の実施例では、提供可能なサービスは以下のセルタイプを含むが、それらに限定されない。
アクセプタブルセル:規制サービス(緊急発呼)を取得できる。
適切なセル:UEがキャンプオン可能で通常サービスを取得できる。
禁止されたセル:システム情報はセルが禁止される(barred)ことを指示する。
リザーブされたセル:システム情報はセルがリザーブされる(reserved)ことを指示し、セルの選択は一般的に公衆陸上モバイルネットワーク(Public Land Mobile Network、PLMN)の選択の後に行われ、その目的はUEが起動した後にできるだけ早くチャネル品質が条件を満たす1つのセルを選択してキャンプオンすることができることであり、セル選択は主に2種類を含む。
【0044】
更に、該端末装置が該アクセプタブルセルが見つかった場合、該アクセプタブルセルにキャンプオンし、継続して該適切なセルをサーチする。
【0045】
本発明の実施例では、INACTIVE状態の端末装置がキャンプオンする適切なセルが見つからない場合、任意のセルサーチ状態に移行してアクセプタブルセル及び/又は前記適切なセルをサーチすることで、できるだけ従来のプロトコルフレームに適用でき、普及可能性を増加させる。
【0046】
更に、UE状態及びUEコンテキスト情報を明確にすることで、UEの動作を管理及び制御可能にすることを確保できる。
【0047】
以下、本発明の実施例の該端末装置が任意のセルサーチ状態に移行するときのUE状態及びUEコンテキスト情報の処理方法を例として説明する。
【0048】
1つの実施例では、該端末装置が任意のセルサーチ状態に移行するとき、第1のタイマーを起動し、該第1のタイマーがタイムアウトし、且つ該適切なセルが見つからない場合、該端末装置はアイドル状態に移行して該コンテキスト情報を削除し、該第1のタイマーがタイムアウトせず、且つ該適切なセルが見つかった場合、該端末装置は該第1のタイマーを停止し、且つ該適切なセルにキャンプオンする。
【0049】
更に、該端末装置は第1のタイマーを起動する前に、該端末装置は該ネットワーク装置から送信された、該端末装置に対して該第1のタイマーを構成するための構成情報を受信する。
【0050】
例えば、該構成情報は、該ネットワーク装置は該非アクティブ状態に移行するように該端末装置に指示するときに、該端末装置に対して構成した情報である。
【0051】
他の実施例では、該端末装置は任意のセルサーチ状態に移行するとき、アイドル状態に直接に移行して該コンテキスト情報を削除することができる。
【0052】
他の実施例では、該端末装置は任意のセルサーチ状態に移行するとき、継続して該非アクティブ状態と、位置更新タイマーを含む第2のタイマーとを維持する。
【0053】
更に、該第2のタイマーがタイムアウトすると、該端末装置はアイドル状態に移行して該コンテキスト情報を削除する。
【0054】
理解できるように、本発明の実施例では、該端末装置はアイドル状態に移行して該コンテキスト情報を削除した後、該端末装置は継続して任意のセルサーチ状態を維持することができる。
【0055】
また、理解できるように、本発明の実施例では、該端末装置が任意のセルサーチ状態に移行するときのUE状態及びUEコンテキスト情報の処理方法を例示的に説明したが、本発明の実施例はこれらに限定されるものではない。
【0056】
例えば、該端末装置は更にユーザのニーズに応じて、具体的な処理方式を決定してもよい。
【0057】
図3は本発明の実施例の端末装置300の概略ブロック図である。理解できるように、、該端末装置が非アクティブ状態にあり、該非アクティブ状態とは該端末装置とネットワーク装置が切断状態にあり、且つ該ネットワーク装置及び該端末装置にはいずれも該端末装置と該ネットワーク装置との間の接続を確立するための該端末装置のコンテキスト情報がリザーブされることを指す。
【0058】
図3に示すように、該端末装置300は、
該端末装置がキャンプオンする適切なセルが見つからない場合、任意のセルサーチ状態に移行してアクセプタブルセル及び/又は該適切なセルをサーチすることに用いられ、該アクセプタブルセルは該端末装置がキャンプオン可能で規制サービスのみを取得できるセルであり、該適切なセルは該端末装置がキャンプオン可能で通常サービスを取得できるセルである処理ユニット310を備える。
【0059】
選択肢として、該処理ユニット310は更に、該端末装置が該アクセプタブルセルが見つかった場合、該アクセプタブルセルにキャンプオンし、継続して該適切なセルをサーチすることに用いられる。
【0060】
選択肢として、該処理ユニット310は更に、
該端末装置が任意のセルサーチ状態に移行すると、第1のタイマーを起動することと、
該第1のタイマーがタイムアウトし、且つ該適切なセルが見つからない場合、アイドル状態に移行して該コンテキスト情報を削除することと、
該第1のタイマーがタイムアウトせず、且つ該適切なセルが見つかった場合、該第1のタイマーを停止させ、該適切なセルにキャンプオンすることと、に用いられる。
【0061】
選択肢として、該端末装置は、
該処理ユニット310が第1のタイマーを起動する前に、該ネットワーク装置から送信された、該端末装置に対して該第1のタイマーを構成するための構成情報を受信することに用いられる送受信ユニット320を更に備える。
【0062】
選択肢として、該構成情報は、該ネットワーク装置は該非アクティブ状態に移行するように該端末装置に指示するときに、該端末装置に対して構成した情報である。
【0063】
選択肢として、該処理ユニット310は更に、
該端末装置が任意のセルサーチ状態に移行するとき、アイドル状態に移行して該コンテキスト情報を削除することに用いられる。
【0064】
選択肢として、該処理ユニット310は更に、
該端末装置が任意のセルサーチ状態に移行するとき、継続して該非アクティブ状態と、位置更新タイマーを含む第2のタイマーとを維持することに用いられる。
【0065】
選択肢として、該処理ユニット310は更に、
該第2のタイマーがタイムアウトすると、アイドル状態に移行して該コンテキスト情報を削除することに用いられる。
【0066】
選択肢として、該処理ユニット310は更に、
該端末装置がアイドル状態に移行して該コンテキスト情報を削除した後、継続して任意のセルサーチ状態を維持することに用いられる。
【0067】
本発明の実施例では、処理ユニット310はプロセッサによって実現され、送受信ユニット320は送受信機によって実現される。
図4に示すように、端末装置400はプロセッサ410、送受信機420、メモリ430を備えてもよい。メモリ430は指示情報を記憶し、プロセッサ410によって実行されるコード、命令等を記憶することに用いられてもよい。端末装置400における各ユニットはバスシステムを介して接続され、バスシステムはデータバスに加えて、更に電源バス、制御バス、及び状態信号バスを含む。
【0068】
図4に示される端末装置400は上記方法実施例の端末装置によって実現される各過程を実現でき、繰り返しを避けるために、詳細な説明は省略する。即ち、本発明の実施例における方法実施例はプロセッサに適用し、又はプロセッサによって実現される。
【0069】
具体的に、実現過程において、本発明の実施例における方法実施例の各ステップは、プロセッサにおけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェア方式の命令によって完了されてもよい。より具体的に、本発明の実施例に開示されている方法のステップは、ハードウェアデコードプロセッサによって実行して完了され、又は、デコードプロセッサにおけるハードウェア及びソフトウェアモジュールの組合せによって実行して完了されるように直接に具現されてもよい。ソフトウェアモジュールはランダムメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラマブル読み出し専用メモリ又は電気的に消去可能なプログラマブルメモリ、レジスタ等の本分野の成熟した記憶媒体に位置してもよい。該記憶媒体はメモリに位置し、プロセッサはメモリにおける情報を読み取り、そのハードウェアと組み合わせて上記方法のステップを完了する。
【0070】
プロセッサは信号処理能力を有する集積回路チップである可能性があり、本発明の実施例に開示されている各方法、ステップ及びロジックブロック図を実現又は実行できる。例えば、上記プロセッサは汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、専用集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)又はその他のプログラマブルロジックデバイス、トランジスタロジック装置、個別ハードウェア構成要素等であってもよい。また、汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、又は、該プロセッサはいずれかの一般的なプロセッサ等であってもよい。
【0071】
また、本発明の実施例では、メモリは揮発性メモリ又は不揮発性メモリであってもよく、又は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの両方を含んでもよい。不揮発性メモリは読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(electrically EPROM、EEPROM)又はフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリはランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であってもよく、外部キャッシュとして用いられる。なお、上記メモリは例示的なものであるが、限定されるものではなく、例えば、本発明の実施例におけるメモリはスタティックランダムアクセスメモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic RAM、DRAM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブルデータレートシンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、拡張シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、シンクロナスリンクダイナミックランダムアクセスメモリ(synch link DRAM、SLDRAM)及びダイレクトメモリバスランダムアクセスメモリ(Direct Rambus RAM、DR RAM)等であってもよい。即ち、本明細書において説明したシステム及び方法のメモリは、これら及び任意の他の適切なタイプのメモリを含むが、これらに限定されるものではないことが意図される。
【0072】
なお、本発明の実施例及び特許請求の範囲において使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものに過ぎず、本発明の実施例を限定するものではない。
【0073】
例えば、本発明の実施例及び特許請求の範囲において使用される単数形の「1種」、「上記」、及び「該」は、文脈が明確に他を示さない限り、複数形も同様に含むように意図されている。
【0074】
また、例えば、文脈に応じて、本明細書において使用される「…とき」という用語は、「もし」又は「の場合」又は「…際」又は「確定に応答」又は「検出に応答」と解釈されてもよい。同様に、文脈に応じて、語句「確定すれば」又は「(説明する条件又はイベント)を検出すれば」は、「確定するとき」又は「確定に応答するとき」又は「(説明する条件又はイベント)を検出するとき」又は「(説明する条件又はイベント)の検出に応答」と解釈されてもよい。
【0075】
当業者であれば意識できるように、本明細書に開示される実施例を参照して説明した各例示的なユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェア及び電子ハードウェアの組み合わせで実現できる。これらの機能をハードウェアそれともソフトウェア方式で実行するかは、技術案の特定応用及び設計制約条件によって決定される。当業者は各特定応用に対して異なる方法でここの説明される機能を実現することができるが、このような実現は本発明の実施例の範囲を超えるものと見なされるべきではない。
【0076】
当業者であれば明確に理解できるように、説明を容易で簡単にするために、上記説明されたシステム、装置及びユニットの具体的な動作過程については、上記方法実施例における対応過程を参照してもよく、ここで詳細な説明は省略する。
【0077】
本願に係るいくつかの実施例において、理解できるように、開示されるシステム、装置及び方法は他の方式で実現されてもよい。例えば、以上に説明された装置実施例は模式的なものに過ぎず、例えば、前記ユニットの区別は論理機能上の区別に過ぎず、実際に実現するとき、他の区別方式を用いてもよく、例えば複数のユニット又はコンポーネントは他のシステムに結合又は統合されてもよく、又はいくつかの特徴は省略したり、実行しなかったりしてもよい。一方、表示又は検討される相互間の結合又は直接結合又は通信接続はいくつかのインタフェース、装置又はユニットによる間接結合又は通信接続であってもよく、電気、機械又は他の形式であってもよい。
【0078】
分離部材として説明される前記ユニットは物理的に分離してもよく、物理的に分離しなくてもよく、ユニットとして表示される部材は物理ユニットであってもよく、物理ユニットでなくてもよく、即ち、一箇所に位置してもよく、複数のネットワークユニットに配置されてもよい。実際の必要に応じて、その一部又は全部のユニットを選択して本発明の実施例の目的を実現してもよい。
【0079】
また、本発明の各実施例において、各機能ユニットは1つの処理ユニットに統合されてもよく、各ユニットは独立して物理的に存在してもよく、2つ以上のユニットは1つのユニットに統合されてもよい。
【0080】
ソフトウェア機能ユニットの形式で実現され、独立した製品として販売又は使用されるときは、1つのコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解に基づいて、本発明の実施例の技術案の本質的又は従来技術に貢献する部分、又は該技術案の一部はソフトウェア製品の形式で具現されてもよく、該コンピュータソフトウェア製品は、1台のコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ又はネットワーク装置等)に本発明の実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させるための若干の命令を含む1つの記憶媒体に記憶される。そして、上記記憶媒体はUSBメモリ、ポータブルハードディスク、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク又は光ディスク等のプログラムコードを記憶できる様々な媒体を含む。
【0081】
以上の説明は本発明の実施例の具体的な実施形態に過ぎず、本発明の実施例の保護範囲を制限するためのものではなく、当業者が本発明の実施例に開示される技術的範囲内で容易に想到し得る変更や置換は、いずれも本発明の実施例の保護範囲内に含まれるべきである。従って、本発明の実施例の保護範囲は特許請求の範囲に準じるべきである。